JP7269068B2 - 結合構造物、結合構造物の製造方法 - Google Patents

結合構造物、結合構造物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、第1部材と第2部材からなる結合構造物及びその製造方法に関するものである。さらに詳しくは、本発明は、スピニング加工により、第1部材と、第1部材の内側に配置した第2部材とを結合した結合構造物及びその製造方法に関するものである。
2つの部材の結合方法として、スピニング加工装置を利用した方法が知られている。例えば、特許文献1には、プーリ幅を可変制御するベルト式無段変速機の製造方法において、プーリ幅を可変制御するための可動シーブと、油圧シリンダ側のシリンダ部材との結合に、スピニング加工装置を利用している。この可動シーブとシリンダ部材との結合方法は、可動シーブのシリンダ部材との結合面(背面)に、回転軸の周方向に環状溝と回り止め穴とを形成し、シリンダ部材をスピニング加工により塑性変形して環状溝と回り止め穴に係合するという方法である。
特開2003-205342号公報
スピニング加工を用いて部材を塑性変形することにより2つの部材を結合する方法は、一方の部材に対して溝を形成する加工を施し、他方の部材には、この溝に係合するための構造を予め形成する加工が不要であることから、簡易的な加工で2つの部材を結合することができる。しかしながら、特許文献1に記載の結合方法では、可動シーブとシリンダ部材との結合部は、面と面との接着になっているため回転方向に対して十分な結合力が得られないという問題がある。
本発明の課題は、スピニング加工を用いた2つの部材の結合構造物において、回転方向への応力に対して優れた結合力を有する結合構造物を提供することである。
本発明者は、上記課題について鋭意検討した結果、筒状の第2部材の内周面、又は、その内側に配置される第1部材の外周面のいずれか一方に、軸方向に断続又は連続した溝部又は凸部を形成し、この溝部又は凸部に対して、溝部又は凸部を形成しない他方の部材を塑性変形して係合することにより、回転方向への応力に対して優れた結合力を有する結合構造物が得られることを見出して本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の結合構造物又はその製造方法である。
上記課題を解決するための本発明の結合構造物は、第1部材と、前記第1部材を内側に配置した状態で結合される筒状の第2部材と、の結合構造物であって、第1部材の外側に、軸方向に断続又は連続した溝部又は凸部が形成されており、第2部材が第1部材の溝部又は凸部を覆った状態で、前記第2部材にスピニング加工を施すことにより、第1部材と第2部材とが周方向において相対的に回転しないように結合していることを特徴とするものである。
この結合構造物によれば、第1部材の外側に形成された軸方向の溝部又は凸部に対して、第2部材が塑性変形することにより係合するため、回転方向への応力に対して優れた結合力(第1部材と第2部材との周方向の相対的な回転を防止する力)を有する結合構造物を提供することができる。
さらには、スピニング加工では、プレス加工等に比べて、第1部材の溝部に対して第2部材が流れ込む量(充填量)が高くなるため、結合力に優れるという効果がある。
また、この構造物は、第2部材の外側から押圧して塑性変形するため、第1部材の形状や大きさが制限されず、筒状や棒状の形状であっても、細い部材であってもよいという利点もある。
また、本発明の結合構造物の一実施態様としては、スピニング加工を施すことにより、第1部材又は凸部の端部が、第2部材で覆われていることを特徴とするものである。
スピニング加工によって第2部材を第1部材又は凸部の端部まで流すことにより、第2部材で第1部材又は凸部の端部を覆うことが可能であり、これにより、回転方向だけでなく、軸方向への応力に対しても優れた結合力を有する結合構造物を提供することができる。
上記課題を解決するための本発明の結合構造物は、筒状の第1部材と、前記第1部材を内側に配置した状態で結合される筒状の第2部材と、の結合構造物であって、第2部材の内側に、軸方向に断続又は連続した溝部又は凸部が形成されており、第1部材が第2部材の溝部又は凸部を覆った状態で、前記第1部材にスピニング加工を施すことにより、第1部材と第2部材とが周方向において相対的に回転しないように結合していることを特徴とするものである。
この結合構造物によれば、第2部材の内側に形成された軸方向の溝部又は凸部に対して、第1部材が塑性変形することにより係合するため、回転方向への応力に対して優れた結合力を有する結合構造物を提供することができる。
さらには、スピニング加工では、プレス加工等に比べて、第2部材の溝部に対して第1部材が流れ込む量(充填量)が高くなるため、結合力に優れるという効果がある。
また、本発明の結合構造物の一実施態様としては、スピニング加工を施すことにより、第2部材又は凸部の端部が、第1部材で覆われていることを特徴とするものである。
スピニング加工によって第1部材を第2部材の端部まで流すことにより、第1部材で第2部材又は凸部の端部を覆うことが可能であり、これにより、回転方向だけでなく、軸方向への応力に対しても優れた結合力を有する結合構造物を提供することができる。
上記課題を解決するための本発明の結合構造物の製造方法は、第1部材と第2部材からなる結合構造物の製造方法において、第1部材の外側に、軸方向に断続又は連続した溝部又は凸部を形成するステップと、第2部材が第1部材の溝部又は凸部を覆った状態で、前記第2部材にスピニング加工を施すステップと、を含むことを特徴とするものである。
この結合構造物の製造方法によれば、第1部材の外側に形成された軸方向の溝部又は凸部に対して、第2部材が塑性変形することにより係合するため、回転方向への応力に対して優れた結合力を有する結合構造物を得ることができるという効果がある。
また、この結合構造物の製造方法によれば、第2部材にスピニング加工を施すことにより、第1部材の外側に形成された溝部又は凸部に係合するための係合部が形成されるため、第2部材に対して予め係合部を形成する必要がないという利点がある。
さらには、この構造物は、第2部材の外側から押圧して塑性変形するため、第1部材の形状や大きさが制限されず、筒状や棒状の形状であっても、細い部材であってもよいという利点もある。また、第2部材の外側から押圧するため、加工状態が目視可能であり、加工しやすいという効果もある。
上記課題を解決するための本発明の結合構造物の製造方法は、第1部材と第2部材からなる結合構造物の製造方法において、第2部材の内側に、軸方向に断続又は連続した溝部又は凸部を形成するステップと、第1部材が第2部材の溝部又は凸部を覆った状態で、前記第1部材にスピニング加工を施すステップと、を含むことを特徴とするものである。
この結合構造物の製造方法によれば、第2部材の内側に形成された軸方向の溝部又は凸部に対して、第1部材が塑性変形することにより係合するため、回転方向への応力に対して優れた結合力を有する結合構造物を得ることができるという効果がある。
また、この結合構造物の製造方法によれば、第1部材にスピニング加工を施すことにより、第2部材の外側に形成された溝部又は凸部に係合するための係合部が形成されるため、第1部材に対して予め係合部を形成する必要がないという利点がある。
本発明によれば、スピニング加工を用いた2つの部材の結合構造物において、回転方向への応力に対して優れた結合力を有する結合構造物を提供することができる。
本発明の第1の実施態様の結合構造物を製造するためのスピニング加工装置の構造を示す概略説明図である。 本発明の第1の実施態様の結合構造物を構成する第1部材の構造を示す概略説明図である。(A)第1部材の側面図である。(B)図2(A)の矢印の方向から見た第1部材の正面図である。(C)図2(A)の破線で囲む部分の拡大図である。(D)図2(B)の破線で囲む部分の拡大図である。 本発明の第1の実施態様の結合構造物のスピニング加工装置による製造過程を示す概略説明図である。 本発明の結合構造物を構成する第1部材の他の態様を示す概略説明図である。(A)第1部材の側面図である。(B)図4(A)の矢印の方向から見た第1部材のx-x断面図である。(C)図4(B)の破線で囲む部分の拡大図である。 本発明の結合構造物を構成する第1部材又は第2部材に形成される凸部及び溝部の他の態様を示す概略説明図である。図5(A)~図5(D)における左図は、第1部材又は第2部材の回転する回転軸R1に対して側方から見た凸部及び溝部の概略説明図である。図5(A)~図5(D)における右図は、左図のx-x断面図である。 本発明の第2の実施態様の結合構造物のスピニング加工装置による製造過程を示す概略説明図である。(A)第1部材の内側からスピニング加工を施すことにより、第2部材の内周面に第1部材の外周面を結合する工程を示す概略説明図である。(B)スピニング加工の終了時の第2の実施態様の結合構造物を示す概略説明図である。(C)図6(B)のX1矢印方向から見た図である。(D)図6(B)のX2矢印方向から見た図である。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る結合構造物、スピニング加工装置を用いる結合構造物の製造方法を詳細に説明する。
なお、実施態様に記載する結合構造物及びその製造方法については、本発明に係る結合構造物、結合構造物の製造方法を説明するために例示したに過ぎず、本発明は、これに限定されるものではない。また、結合構造物の製造方法は、言い換えれば第1部材及び第2部材の結合方法とも言う。
本発明の結合構造物は、スピニング加工装置を用いて得られるものであり、第1部材と、筒状の第2部材が、第2部材の内側に第1部材を配置した状態で結合するものである。また、第1部材と第2部材の一方の部材の結合面には、第1部材と第2部材の回転軸方向に断続又は連続した溝部又は凸部が形成されており、他方の部材は、スピニング加工により、この溝部又は凸部に対して素材を被せるように成形する。これにより、本発明の結合構造物は、一方の部材の溝部又は凸部と、他方の部材の素材が係止されるため、第1部材と第2部材とが周方向において相対的に回転しないように結合することができる。
なお、スピニング加工とは、回転する板状や筒状の部材をローラやへらで押し付けて成形する塑性加工の一手法であり、例えば、ブレーキ部品、エンジン部品、タイヤホイール、家庭用容器、装飾工芸品、照明器具、通信機器、ボイラ、タンク、ノズルなどの部品・製品の製造に利用されている。
第1部材と第2部材の材質は、特に制限されないが、スピニング加工をする方の部材は、スピニング加工に適した材料であればよい。スピニング加工に適した材料としては、形状が変形しやすい材料が好ましく、例えば、鋼材などが挙げられる。なお、溝部又は凸部が形成された部材は、どのような材質でもよいが、スピニング加工時に、溝部又は凸部がつぶれないように、スピニング加工される部材の材料より硬いものが好ましい。
第1部材の形状は、筒状の第2部材の内側に配置できる形状であればよく、例えば、円柱状、楕円柱状、多角柱状、円筒形状、楕円筒形状、多角筒形状などが挙げられる。スピニング加工に最適な形状であるという観点から、円柱状又は円筒形状であることが好ましい。
第2部材の形状は、内側に第1部材を配置するため、内側に空間を有する筒状であればよく、例えば、円筒形状、楕円筒形状、多角筒形状などが挙げられる。スピニング加工に最適な形状であるという観点から、円筒形状であることが好ましい。
なお、筒状の部材としては、有底であってもよい。また、半円筒形状等のように、筒形状の周方向において一部が欠けた筒状の部材であってもよい。
また、第2部材の形状は、最終的な結合構造物の状態として、内部に第1部材を配置できる筒状となればよい。例えば、第2部材として、円盤形状などの板状の部材を用いて、スピニング加工により第1部材の周囲を覆う筒状に加工しつつ、第1部材と結合させてもよい。
〔第1の実施態様〕
図1は、本発明の第1の実施態様における結合構造物を製造するためのスピニング加工装置10の構造を示す概略説明図である。スピニング加工装置10は、図1に示すように、第1部材1A及び第2部材2Aを、回転軸R1を中心に回転させ、加工ローラ7により、第2部材2Aをスピニング加工するものである。
このスピニング加工装置10は、回転軸R1を軸として回転する回転機構(不図示)と、この回転機構に連結された回転台3と、その回転台3の先端に、第1部材1A及び第2部材2Aを挟持して固定するための固定部4を備える。また、回転台3の先端には、回転軸R1に沿って突設した挿入部6を備え、固定部4には、挿入部6を挿入するための挿入孔5が形成されている。そして、第1部材1A及び第2部材2Aには、それぞれ中心に貫通孔13A(図2参照。)及び13Bが形成されており、第1部材1A及び第2部材2Aを固定する際、挿入部6は、第1部材1A及び第2部材2Aの貫通孔13A及び13Bを貫通して、その先端を固定部4の挿入部6に挿入する。これにより、回転軸R1と直角方向に作用する外力に対して第1部材1A及び第2部材2Aの中心がずれないように固定することができる。
スピニング加工装置10は、第2部材2Aをスピニング加工するための加工ローラ7を備える。図1に示すように、加工ローラ7は、回転軸R2を軸として回転する。なお、回転軸R2は、第1部材1A及び第2部材2Aの回転軸R1と平行に設置されており、回転軸R1に沿って移動することができる。
図2は、本発明の第1の実施態様の結合構造物を構成する第1部材1Aの構造を示す概略説明図である。図2(A)は、第1部材1Aの側面図であり、図2(B)は、図2(A)の矢印の方向から見た第1部材1Aの正面図であり、図2(C)は、図2(A)の破線で囲む部分の拡大図であり、図2(D)は、図2(B)の破線で囲む部分の拡大図である。
第1部材1Aは、中心に貫通孔13Aを有する円筒形状の本体11と、本体11の外側に、円筒形状の本体11の軸方向に沿って凸部12Aが形成された物品である。凸部12は、本体11の外側に周方向に複数本形成されている。凸部12Aは、スピニング加工装置10で加工する際に、加工ローラ7が移動する方向に向かって凸部12Aの高さが徐々に高くなるように傾斜した傾斜部13を有している。
第2部材2Aは、中心に貫通孔を有する円盤状の板部材を用いており、図1の上半分に示すように、加工ローラ7により第1部材1Aを覆うように塑性変形する。変形した第2部材2Aは、円筒形状になり、第1部材1Aは、第2部材2Aの内部に配置される。
次に、図3を用いて第2部材2Aのスピニング加工について説明する。図3の上図に図示するように、加工ローラ7は、回転軸R1の軸方向に沿って移動し、第1部材1Aを内部に配置した第2部材2Aを外側から押圧して塑性変形する。これにより、第1部材1Aの外周面と、第2部材2Aの内周面は、加工ローラ7の移動方向の手前側から結合し、第2部材2Aを構成する素材は、第1部材1Aの外周面に沿って流れる。より具体的に説明すると、円盤状の第2部材2Aの肉厚をt1、加工ローラ7と第1部材1Aとの距離をt2として、t1-t2分の素材が加工ローラ7の進行方向に流れる。
さらに加工ローラ7の移動を進めると、図3の下図に図示するように、第2部材2Aの素材は、第1部材1Aの凸部12Aの上部を流れ、凸部12Aと係合するように成形される。つまりは、この塑性変形により、第2部材2Aには、凸部12Aの形状に合わせて係合する凹構造22が形成される。換言すれば、第2部材の素材は、第1部材1Aの凸部12Aの間に形成された凹部に流れ込むことにより、第2部材2Aには凸部が形成され、第1部材の凸部12Aと噛み合う構造物となる。
そして、最終的には、第2部材2Aの素材が、第1部材1Aの凸部12Aの端部を覆う係止部21を形成する。なお、係止部21は形成しなくてもよく、第2部材2Aの素材の量を調整することにより係止部21の有無を決定する。
この結合構造物によれば、第2部材2Aの凹構造22と第1部材1Aの凸部12Aが係合されるため、第2部材2Aと第1部材1Aが強く結合する。また、凸部12Aは、回転軸R1の軸方向に連続して形成されているため、第1部材1Aと第2部材2Aは、周方向において相対的に回転しないように結合することができる。
また、この結合構造物によれば、第2部材2Aの素材で第1部材1Aの凸部12Aの端部を係止することができるため、第1部材1Aと第2部材2Aは、回転軸R1方向への応力に対して強く結合し、第1部材1Aが第2部材2Aから抜け出ることを防止することができる。
(第1部材の他の態様について)
本発明の結合構造物の他の態様としては、第1部材1Aの凸部12Aに代えて、又は併設して、回転軸R1の軸方向に連続する溝部を形成してもよい。例えば、図4に、本発明の結合構造物を構成する第1部材の他の態様を図示する。図4(A)は、第1部材1Bの側面図であり、図4(B)は、図4(A)の矢印の方向から見た第1部材1Bのx-x断面図であり、図4(C)は、図4(B)の破線で囲む部分の拡大図である。
図4に示すように、第1部材1Bは、本体11の外側の表面に複数の溝部14Aが形成されている。第1部材1Bと第2部材2Aとの結合は、凸部12Aを有する第1部材1Aと同様にして行うことができる。すなわち、第1部材1Bを、第2部材2Aの内部に配置した状態で、加工ローラ7を回転軸R1の軸方向に沿って移動し、第2部材2Aを外側から押圧して塑性変形する。これにより、第1部材1Bの外周面と、第2部材2Aの内周面は、加工ローラ7の移動方向の手前側から結合し、第2部材2Aを構成する素材は、第1部材1Bの外周面に沿って流れる。そして、さらに加工ローラ7の移動を進めると、第2部材2Aの素材が第1部材1Bの溝部14Aの上部を流れ、溝部14Aに第2部材2Aの素材が流れ込み、第2部材2Aに、溝部14Aの形状に合わせて係合する凸構造が形成される。
第1部材に溝部を形成する場合には、凸部を形成する場合に比べて、第1部材の加工が容易であるという利点がある。一方で、溝部の場合には、第2部材を構成する素材が溝部に流れ込む際に、溝部の内部に空隙が生じやすい。そのため、第1部材に凸部を形成する場合には、溝部を形成した場合に比べて、結合面が強固に結合するという利点がある。
第1部材に形成される凸部の高さは、第2部材の厚さより小さく形成される。例えば、0.1~5mm程度である。一方、第2部材の厚みは、特に制限されないが、スピニング加工を行うという観点から、好ましくは20mm以下であり、より好ましくは10mm以下である。さらに、凸部と第2部材に形成された凹構造とのそれぞれの強度を確保するという観点から、第2部材の厚みは、凸部の高さの1.5~10倍程度である。
また、凸部の幅は、特に制限されないが、例えば、0.5mm以上である。0.5mm以上とすることにより、凸部の構造の強度を確保することができる。
溝部の深さは、特に制限されないが、第2部材が溝部に流れ込むことにより形成される凸構造の強度を確保するという観点から、0.1mm以上であることが好ましい。また、溝部の内部に空隙が生じることを防止するという観点から、溝部の深さは、10mm以下であることが好ましい。
溝部の幅は、第2部材の素材が流れ込みやすいという観点から、0.5mm以上であることが好ましい。また第2部材のスピニング加工に対する影響を小さくするという観点から、溝部の幅は、10mm以下であることが好ましい。
第1部材の周方向に形成される凸部及び/又は溝部の数は、特に制限されず、1つでもよい。凸部及び/又は溝部を第1部材の周方向に2以上形成することにより、第1部材と第2部材を強く結合することができる。
凸部及び溝部は、回転軸R1の軸方向に断続的に形成されてもよい。例えば、図5(A)及び図5(B)に、回転軸R1の軸方向に断続的に形成されたと凸部12B及び凸部12Cを示す。
凸部及び溝部を回転軸R1の軸方向に連続に形成する場合には、凸部及び溝部の加工が容易であるという効果がある。また、凸部及び溝部を回転軸R1の軸方向に断続的に形成する場合には、第2部材との係合する部位が多く形成されるため、第1部材と第2部材を強く結合することができる。
凸部及び溝部の形状は、特に制限されないが、例えば、断面形状が、弧状、円弧状、多角形状などが挙げられる。凸部及び溝部の具体例として、図5(A)には、断面弧状の凸部12B、図5(B)には、断面矩形状の凸部12C、図5(C)には、断面円弧状の凸部12D、図5(D)には、断面弧状の溝部14Bを示す。断面形状が弧状又は円弧状である場合には、角部が無いため、第2部材との間に空隙が生じにくいため、第1部材と第2部材が強く結合することができる。また、断面形状が多角形状である場合には、角部において強く係合するため、回転方向の応力に対して第1部材と第2部材が相対的に回転しにくいという効果がある。
凸部の回転軸R1の軸方向端部には、凸部中央に向かって徐々に高くなるように傾斜する傾斜部を設けることが好ましい。また、溝部の回転軸R1の軸方向端部には、溝部の中央に向かって徐々に深くなるように傾斜する傾斜部を設けることが好ましい。傾斜部を設けることにより、第2部材のスピニング加工において、第1部材の凸部又は溝部との間に空隙が生じにくいという効果がある。傾斜部の具体例として、図5(B)、図5(C)には、直線状に傾斜する傾斜部13A、図5(D)には、曲線状に傾斜する傾斜部13Bを示す。
凸部を平面視した場合の凸部の断面積は、高さ方向に向かって徐々に縮小することが好ましい。また、溝部を平面視した場合の溝部の断面積は、深さ方向に向かって徐々に縮小することが好ましい。これにより、第2部材のスピニング加工において、第1部材の凸部又は溝部との間に空隙が生じにくいという効果がある。
第1の実施態様の結合構造物は、第2部材の外側から加工ローラ7により押圧して第2部材を塑性変形したものであるが、第1部材と第2部材の結合は、第1部材を加工ローラによって押圧して第1部材を塑性変形してもよい。後者の場合には、筒状の第2部材の内側に、回転軸R1の軸方向に断続又は連続した溝部及び/又は凸部を設け、筒状の第1部材の内側からスピニング加工を施すことにより得ることができる。
〔第2の実施態様〕
図6は、本発明の第2の実施態様の結合構造物のスピニング加工装置による製造過程を示す概略説明図である。図6(A)は、第1部材1Cの内側からスピニング加工を施すことにより、第2部材2Bの内周面に第1部材1Cの外周面を結合する工程を示す概略説明図である。図6(B)は、スピニング加工の終了時の第2の実施態様の結合構造物を示す概略説明図である。図6(C)は、図6(B)のX1矢印方向から見た図であり、図6(D)は、図6(B)のX2矢印方向から見た図である。
第2の実施態様の結合構造物は、筒状の第1部材1Cの内側から加工ローラ7を用いてスピニング加工することにより、第1部材1Cを覆うように配置された第2部材2Bの内周面に、第1部材1Cの外周面を結合したものである。
第2部材2Bの内周面には、回転軸R1の軸方向に連続した凸部12Eが形成されている。凸部12Eの形状は、第1の実施態様の凸部12Aと同様の形状である。また、第1部材1Cは、端部に拡径した鍔構造を有する筒状部材である。
第2の実施態様の結合構造物は、第1部材の内側からスピニング加工をする必要があるため、第1部材の形状は筒状のものに限定される。一方で、第1の実施態様の結合構造物は、第1部材の形状は筒状である必要がないため、汎用性が高いという利点がある。また、第1の実施態様の結合構造物は、外側からスピニング加工するため、加工ローラを目視しながら操作することが可能であり、加工性に優れるという利点もある。
本発明の結合構造物は、第2部材と、第2部材の内側に配置した第1部材との結合構造物として利用することができる。さらには、第1部材と第2部材との結合構造物であって、回転方向の応力に対して強く結合した結合構造物に利用することができる。
本発明の結合構造物の製造方法は、第2部材と、第2部材の内側に配置した第1部材との結合構造物の製造方法として利用することができる。さらには、第1部材と第2部材との結合構造物であって、回転方向の応力に対して強く結合した結合構造物の製造方法に利用することができる。
1A,1B,1C…第1部材、11…本体、12A,12B,12C,12D,12E…凸部、13…貫通孔、14A,14B…溝部、2A,2B…第2部材、21…係止部、22…凹構造、3…回転台、4…固定部、5…挿入孔、6…挿入部、7…加工ローラ、10…スピニング加工装置、R1…第1部材及び第2部材の回転軸、R2…加工ローラの回転軸

Claims (6)

  1. 第1部材と、前記第1部材を内側に配置した状態で結合される筒状の第2部材と、の結合構造物であって、
    第1部材の外側に、軸方向に断続又は連続した溝部又は凸部が形成されており、
    前記軸方向から見た前記溝部又は凸部の断面形状は、弧状又は円弧状であり、
    第2部材が第1部材の溝部又は凸部を覆った状態で、前記第2部材にスピニング加工を施すことにより、第1部材と第2部材とが周方向において相対的に回転しないように結合していることを特徴とする、結合構造物。
  2. スピニング加工を施すことにより、前記第1部材又は前記凸部の端部が、第2部材で覆われていることを特徴とする、請求項1に記載の結合構造物。
  3. 筒状の第1部材と、前記第1部材を内側に配置した状態で結合される筒状の第2部材と、の結合構造物であって、
    第2部材の内側に、軸方向に断続又は連続した溝部又は凸部が形成されており、
    前記軸方向から見た前記溝部又は凸部の断面形状は、弧状又は円弧状であり、
    第1部材が第2部材の溝部又は凸部を覆った状態で、前記第1部材にスピニング加工を施すことにより、第1部材と第2部材とが周方向において相対的に回転しないように結合していることを特徴とする、結合構造物。
  4. スピニング加工を施すことにより、前記第2部材又は前記凸部の端部が、第1部材で覆われていることを特徴とする、請求項3に記載の結合構造物。
  5. 第1部材と第2部材からなる結合構造物の製造方法において、
    第1部材の外側に、軸方向に断続又は連続した溝部又は凸部を形成するステップと、
    前記軸方向から見た前記溝部又は凸部の断面形状は、弧状又は円弧状であり、
    第2部材が第1部材の溝部又は凸部を覆った状態で、前記第2部材にスピニング加工を施すステップと、
    を含むことを特徴とする、結合構造物の製造方法。
  6. 第1部材と第2部材からなる結合構造物の製造方法において、
    第2部材の内側に、軸方向に断続又は連続した溝部又は凸部を形成するステップと、
    前記軸方向から見た前記溝部又は凸部の断面形状は、弧状又は円弧状であり、
    第1部材が第2部材の溝部又は凸部を覆った状態で、前記第1部材にスピニング加工を施すステップと、
    を含むことを特徴とする、結合構造物の製造方法。
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