JP7268060B2 - レーザ - Google Patents

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Description

本発明は、レーザリング共振器を有するレーザに関する。
レーザ共振器内を伝搬するビームは、共振器の幾何学的形状の特徴である空間モードを示す。モードは、ビーム軸に直交する任意の平面において形状およびサイズの両方を維持して共振器内での各往復の後にそれ自体を繰り返す(すなわち再現される)ビームアパーチャにわたる強度および位相の特定の空間分布を定義する。通常、レーザは、多くの場合ガウス断面を有する最も低い空間モードのみを優先的に採用するように構成される。これは、強度の発散が最も低く、したがって、ビームパワーが、(遠隔感知でのように)遠くの物体に方向付けられる、または(工業処理でのように)集束される、多くの用途に最も有用である。実際には、レーザ利得媒質内の熱的に誘導される収差が、モード品質(強度および位相分布の均一性)を劣化させる。位相面の歪みを補正してビーム品質を改善するために位相板が使用されることができる。
リング共振器では、レーザビーム伝搬は、多くの場合、二方向であり、すなわち、それぞれ時計回りおよび反時計回りの方向に伝搬する2つの別個のビームが形成される。ビームの各々が、緩和なしで、利用可能な全パワーの半分までしか有さないので、これは、リング共振器の有用な出力の低減につながる。
ビーム伝搬が「不安定」となるようにレーザ共振器が構成されることができることは周知である。これは、ビームが各往復の後に変化し、伸張または収縮する可能性があり、したがって、その形状またはサイズが再現されないことを意味する。一方向(例えば時計回り)での損失は、反対方向(すなわち反時計回り)での損失よりも大きく、共振器は、最も低い損失を受けるモードを好む。不安定な共振器は、例えば、ビームが一方の方向では伸張(拡大)を、他方の方向では収縮(縮小)を経るように、共振器に拡大光学系を挿入することによって形成されることができる。同じでないビーム体積により、一方のビームが他方よりも大きい増幅を受けることがもたらされるので、単方向伝搬が生じることができる。
しかしながら、いくつかのリング共振器設計(例えば、単純な光学設計およびコンパクト性が必須であるもの)では、拡大光学系の使用は、設計を複雑にし、製造コストの増加につながるので好まれない。
1つの解決法は、両方のビームが同じ方向に伝搬するように、ビームのうちの1つを方向転換することである。これは、利用可能なパワーを十分に利用するために、両方のビームが同じ方向に共振器からカップリングされることを可能にする。
この方法が実施されるレーザの最も単純な設計の一例が、図1に例示されている。レーザは、4つの平面ミラー(M1、M2、M3、およびM4)、レーザ利得媒質(例えばNd:YAG)2、偏光ビームスプリッタ(PBS)3、およびコーナーキューブ再帰反射器(CCRR)4を使用して構築された矩形のリング共振器を有する。レーザ発振時に、時計回りIcおよび反時計回りIaの走行ビームが利得媒質から伝搬する。
偏光ビームスプリッタは、2つのビームをカップリングアウト(couple out)し、Iaは、有用な出力を形成し、Icは、反時計回りに走行する時計回りのビームIcaとしてコーナーキューブ再帰反射器(CCRR)によってキャビティ内にカップリングされて戻る。
図1のリング共振器が、例えば拡大構成部品のない対称的な設計を有するので、原理上、2つのビームが受ける損失は等しく、IaおよびIcは等しいパワーであり、同じ空間分布を有する。しかしながら、実際には、例えばレーザダイオードによってポンピングされるレーザ利得媒質は、それをレンズとして作用させる屈折率変化を示す。Nd:YAGにおけるポンプパワー分布、アライメント、熱伝導、および冷却のわずかな不均等性が、2つのビーム間の光学パワーのわずかな差および異なる空間分布をもたらし、したがって、一般に、Ia≠Icである。
したがって、Icaは典型的にはIaとも異なることになり、したがって、IcaおよびIaから形成される結合ビームの位相分布も共振器と空間的に共振しないことになる。最終的な効果は、出力のビーム品質が、Iaが単独で出力された場合と比較して低減され、ビーム輝度(単位立体角当たりのパワーとして測定される)または放射輝度(単位立体角当たりの単位面積当たりのパワーとして測定される)の低減をもたらすのでパワー抽出効率が準最適であるということである。
US2005/094256は、光をリング形状の光路の周りを走行させるレーザを記載している。しかしながら、US205/094256のループは、光が走行する経路が閉ループを形成していないので、共振器を構成していない。
本発明の第1の態様では、光リング共振器を備えるレーザシステムが提供され、本レーザシステムは、光リング共振器の周りを第1の方向に走行する第1のビームを、第2のビームが光リング共振器の周りを走行するのと同じ方向にある、光リング共振器の周りを反対方向に走行させるように第1のビームを方向転換するための手段と、第1のビームのアパーチャにわたる位相の空間分布を、第2のビームのアパーチャにわたる位相の空間分布のそれとより類似させるかまたは実質的に一致させるように修正するように適応されたビーム修正器と、を備える。
別の態様では、レーザシステムが提供され、本レーザシステムは、光リング共振器と、第1の方向に光リング共振器の周りを回る第1のビーム、および第1の方向とは反対である第2の方向に光リング共振器の周りを回る第2のビームを出力するように構成された利得媒質と、第1のビームを光リング共振器の周りを第2の方向に走行させるように第1のビームを方向転換するための手段と、を備え、当該方向転換するための手段は、第1のビームの少なくとも一部分を光リング共振器からカップリングアウトするための手段と、リング共振器の周りを第2の方向に走行するように第1のビームの少なくとも一部分を共振器内にカップリングして戻すための手段と、を備え、本システムは、光リング共振器からカップリングされた第1のビームの少なくとも一部分のアパーチャにわたる位相の空間分布を、第2のビームのアパーチャにわたる位相の空間分布のそれとより類似させるかまたは実質的に一致させるように修正するように適応されたビーム修正器を備える。
さらなる態様では、レーザを動作させる方法が提供され、本方法は、
光リング共振器と、第1の方向に光リング共振器の周りを回る第1のビーム、および第1の方向とは反対である第2の方向に光リング共振器の周りを回る第2のビームを出力させるように利得媒質を活性化することと、第1のビームの少なくとも一部分を光リング共振器から出るように方向付けることと、リング共振器の周りを前記第2の方向に走行するように第1のビームの少なくとも一部分を共振器内に再導入して戻すことと、光リング共振器からカップリングされた第1のビームの少なくとも一部分のアパーチャにわたる位相の空間分布を、第2のビームのアパーチャにわたる位相の空間分布のそれとより類似させるかまたは実質的に一致させるように修正することと、を備える。
本発明の別の態様では、備えるレーザを動作させる方法が提供される。
第1および第2のビームの位相分布を一致させることによって、結果として生じる結合ビームの位相分布は、共振器と自然に共振することになり、したがって、非共振に関連する損失が最小限にされる。
以下は、上記の本発明の態様のいずれかに適用される。
第1のビームを方向転換するための手段(例えば方向転換装置)は、第1のビームの一部分を、共振器から、例えば平面ミラーまたは再帰反射器などの反射器に向けて方向付けるビームスプリッタを備え得る。反射器は、第1のビームの一部分をリング共振器に向けて反射して戻す、例えば、ビームスプリッタ(または異なるビームスプリッタ)に戻すように構成され得、当該ビームスプリッタは、第2のビームと同じ方向に走行するように第1のビームの一部分を反射する。
ビーム修正器は、第1のビームが入射する表面を備え得、この表面は、第1のビームのアパーチャにわたる位相の空間分布が、共振器に再導入されたときに、第2のビームのアパーチャにわたる位相の空間分布のそれとより類似するかまたは実質的に一致するように、第1のビームの波面を修正するようにプロファイルされる。したがって、ビーム修正器は、反射器からの反射に続いて共振器に向かう第1のビームの光路に配置され得る。
1つの構成では、ビーム修正器は、第1のビームに対して透過性があり、ビームがそれを通過するように位置付けられ得る。ビーム修正器は、表面を提供する、第1のビームに対して透過性のある本体を備え得、表面は、本体が第1のビームのアパーチャにわたって変化する厚さを有するようにプロファイルされる。ビーム修正器は、例えば、ビームスプリッタと反射器との間に配置され得る。
ある特定の構成では、第1のビームの一部分は、2回表面に入射する(表面への入射を有する)ようにビーム修正器の本体の中を2回走行し得る。したがって、表面は、表面への2回目の入射の後の第1のビームの一部分の波面プロファイルが、第1のビームの一部分が共振器に再び入る時点で、第2のビームの波プロファイルとより類似するかまたは一致するようにプロファイルされ得る。
代替的な構成では、ビーム修正器の表面は反射性であり得、したがって、ビーム修正器の機能は反射器によって提供され得る。
プロファイルされた表面を使用して波面を変化させるのではなくむしろ、修正器は、ビームアパーチャにわたって変化する屈折率を有する透過体を備え得る。
上述のように、修正器は静的であり得る。代替的に、時間にわたる、例えばレーザシステムがウォームアップしている間の、第1のビームの収差の変化を考慮するように表面を調整するために、修正器の表面は使用中に動的に変更可能であり得る。動的な表面は、例えば、変形可能な表面、例えば、適応光学系において使用されるものなどの可撓性膜またはバイモルフミラー、空間光変調器、または位相共役を使用することによって提供され得る。
ビームスプリッタはまた、光リング共振器から第2のビームの一部分および方向転換された第1のビームを出力するように機能し得る。
レーザシステムは、第2のビームおよび方向転換され修正された第1のビームの波面収差を補正するように、当該第2のビームおよび方向転換され修正された第1のビームの両方の波面を整流するように適応された位相歪み整流器を備え得る。収差を低減することによって、ビームの発散は低減され、すなわち、ビームはよりコリメートされるようになる。
波面歪み整流器は、光リング共振器からの第2のビームおよび方向転換された第1のビームの出力に続いて、当該ビームの波面を修正するように構成され得る。代替的に、位相歪み整流器は、光リング共振器内に配置され得る。
波面歪み整流器は、第2のビームおよび方向転換され修正された第1のビームが入射する表面を備え得、この表面は、結合ビームの波面を整流するようにプロファイルされる。
1つの構成では、ビーム波面歪み整流器は、結合ビームに対して透過性があり得る。波面歪み整流器は、表面を提供する、結合ビームに対して透過性のある本体を備え得、この表面は、本体が結合ビームのアパーチャにわたって変化する厚さを有するようにプロファイルされる。このタイプの波面歪み整流器は、多くの場合、位相板と呼ばれる。
レーザシステムは、1064nmの波長を有する出力レーザを提供するために、Nd:YAG利得媒質を備え得る。それでも、本発明は、他の波長を有する出力ビームを提供するために他の利得媒質を使用するレーザシステムに適用されることができる。
リング共振器は、ビームに閉光路の周りを回らせるように構成された反射器、例えば平面ミラーおよび/または転向プリズムから構成され得る。
本発明の別の態様によれば、光リング共振器と波面歪み整流器とを備えるレーザシステムが提供され、波面歪み整流器は、入射した光ビームの波面を修正して当該光ビームの波面収差を補正するように適応される。このレーザシステムは、本発明の上述の態様に関連して説明された様々な任意選択の特徴を含むように適応され得る。
本発明は、ここから以下の図面を参照して例として説明される。
先行技術のリング共振器の概略図である。 対向伝播ビームのうちの一方を方向転換し、方向転換されたビームの波面を他方のビームの波面と実質的に一致するように修正するように適応されたリング共振器の概略図である。 時計回りのビームIcおよび反時計回りのビームIaの測定の概略図である。
詳細な説明
図2は、レーザ利得媒質2、この例ではNd:YAGと、反射器3、例えばリング共振器を提供するために閉光路をもたらすように構成されたミラーとを備えるレーザシステム1を例示する。この場合、光路は矩形であるが、形状は重要ではない。レーザシステム1は、リング共振器の光路内に位置するように配置されたビームスプリッタ4、例えば部分的に反射型のミラーまたは場合によっては偏光ビームスプリッタと、さらなる反射器5、この例では、平面ミラーが代わりに使用されてもよいがコーナーキューブ再帰反射器とをさらに含む。
レーザ利得媒質2は、外部エネルギー源(図示せず)によって活性化されると、対向伝搬レーザビーム、つまり時計回りのビームIcおよび反時計回りのビームIaを出力する。導入部で説明された理由により、ビームIcと比較してビームIaの位相プロファイル(すなわち、伝搬の方向に垂直な平面における位相プロファイル)に差がある可能性が高い。
ビームスプリッタ4は、Icの一部分を共振器からさらなる反射器5に向かってカップリングアウトする。さらなる反射器5は、この例ではコーナーキューブ再帰反射器であるが平面ミラーでもよく、Icの一部分をビームスプリッタ4に反射して戻し、当該ビームスプリッタ4は、Icを反時計回りの方向に走行するように共振器内にカップリングして戻す。カップリングアウトされて共振器内に戻される間に、Icの波面はビーム修正器6によって修正される。反時計回りに走行する修正された時計回りのビームIcは、Icaとして図2に示される。
ビームスプリッタ4はまた、レーザシステム1の使用された出力を提供するために、IaおよびIcaの結合ビームを共振器からカップリングアウトするように機能する。
ビーム修正器6は、ビームスプリッタ4とさらなる反射器5との間の光路内に位置付けられる。ビーム修正器6は、ビームIcに対して透過性のある本体を備え、ビーム修正器6、ビームスプリッタ4、およびさらなる反射器5は、ビームIcが本体を2回通過する、つまり、1回はさらなる反射器に向かって、もう1回はビームスプリッタ4に向かって戻るように配置される。
本体(例えばプレート形態であり、ビーム修正器は、一般に位相板と呼ばれる形態をとり得る)は、本体の厚さがビームIcのアパーチャにわたって変化するように、レーザエッチングなどの従来の技法を使用してプロファイルされる外面6Aを有する。表面6Aのプロファイルは、リング共振器の光路周りの任意の点におけるIcaの波面がIaの位相面と実質的に一致するように、Icの波面を修正するように形成される。
ビームIcの必要とされる修正を提供するように修正器6の表面6Aをプロファイルするために、時計回りのビームIaおよび反時計回りのビームIaの両方の波面が測定される必要がある。
cの波面は、レーザシステム1が使用中のときに修正器6の表面6Aが位置することになる位置においてまたはその近くで、干渉計を用いて測定される。Icと合致してこの測定を実行するために使用されるフリンジパターンを形成するように構成された、干渉計のソースビームIsaが図3に示される。
測定点(すなわち表面6Aが位置するところ)とビームスプリッタ4によって提供される共振器へのカップリング点との間の分離xが識別されている。
ビームスプリッタ4によって共振器からカップリングされたビームIaの部分の波面が同様に測定される。この測定を実行するために使用される干渉計のソースビームIsaも図3に例示される。
aの波面の測定点と、ビームスプリッタ4によって提供される共振器からのIaのカップリング点との間の距離yも識別されている。
aおよびIcの波面測定値を使用して、Icを修正することになる表面6Aのプロファイルが決定され、その結果、2回目の表面の透過に続いて距離x+yを走行した後のその波面が、Icの測定された波面のそれと可能な限り一致する。このような決定を実行する様々な方法は、当業者によく知られている。その場合、修正器6の表面6Aは、例えば、レーザエッチング、イオンビームエッチング、化学エッチング、またはフォトリソグラフィなどの従来の技法を使用して、決定された仕様にあわせてプロファイルされる。
図2を参照すると、レーザシステム1は、IaおよびIcaに対して透過性のある(例えばプレート形態の)本体を備えるビーム整流器7をさらに備える。ビーム整流器7は、共振器からのカップリングの後の結合ビームの波面を整流するように構成される。本体は、従来の技法を使用してプロファイルされた表面7Aを画定し、その結果、本体の厚さは、IaおよびIcaの結合ビームのアパーチャにわたって変化して、発散を低減する、すなわち、よりコリメートされたレーザシステムの出力ビーム1を生じさせる。ビーム整流器の表面7Aがビームスプリッタの出力から距離yだけ分離される場合、修正器表面6AをプロファイルするためのIaの波面測定値と同じ測定値が、整流器表面7Aをプロファイルために使用されることができる。
変形例の構成では、ビーム整流器7は、図2のゴースト表示7’によって例示されるように共振器内に位置付けられ得る。そうである場合、ビーム修正器6およびビーム整流器7の表面プロファイル6Aおよび7Aはそれぞれ、Icが共振器の周りを回るときのビーム整流器によるIcの波面の意図しない修正を考慮するために、ビーム整流器が共振器の外側にあるときと比較して異なる必要がある。
レーザシステム1は、Nd:YAG以外の利得媒質を使用して実装され得ることが理解されよう。
時計回りのビームIcの光路は、場合によっては追加の光学部品を設けることにより修正され得、その結果、ビームスプリッタ4とさらなる反射器5との間の修正器6を1回だけ(または2回以上)通過する。
ビーム整流器7は、他の形態をとり得る。例えば、それは、反射面によって提供され得、これは、例えば、反射器3のうちの1つまたは複数が、反射器の反射面のうちの1つまたは複数をプロファイルすることにより、ミラーの形態をとる場合に実施され得る。
共振器は、レーザ利得媒質に加えてQスイッチを備え得る。
変形例のリング共振器設計は、ミラーの代わりにコーナーキューブおよび折り畳みプリズムなどの構成部品、並びに集光力を有する構成部品、例えばレンズまたは曲面ミラーを組み込むことができる。
第1のビームが、出射されるのと実質的に同じ点で共振器内に再導入されるように、反射器5が使用されることが好ましい。これは、好ましくは、第1のビームの出射と再導入の両方を行うために同じビームスプリッタ4を使用することによって達成される。しかしながら、変形例では、ビームの出射および再導入をそれぞれ行うために異なるビームスプリッタが使用され得る。別の、場合によってはあまり好ましくない変形例では、反射器5を省略し、代わりに追加のビームスプリッタを使用して、共振器内の(例えば第1のビームスプリッタと正反対の)異なる点4で第1のビームをリング内に再導入することが可能であり得る。
以下に、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
レーザシステムであって、
光リング共振器と、
第1の方向に前記光リング共振器の周りを回る第1のビーム、および
第2の方向に前記光リング共振器の周りを回る第2のビーム
を出力するように構成された利得媒質と、前記第2の方向は、前記第1の方向とは反対であり、
前記第1のビームを前記光リング共振器の周りを前記第2の方向に走行させるように、前記第1のビームを方向転換するための手段と
を備え、前記方向転換するための手段は、
前記第1のビームの少なくとも一部分を前記光リング共振器から出るように方向付けるための手段と、
前記リング共振器の周りを前記第2の方向に走行するように前記第1のビームの前記少なくとも一部分を前記共振器内に再導入して戻すための手段と
を備え、
前記システムは、
前記光リング共振器からカップリングされた前記第1のビームの前記少なくとも一部分のアパーチャにわたる位相の空間分布を、前記第2のビームのアパーチャにわたる位相の空間分布のそれとより類似させるかまたは実質的に一致させるように、修正するように適応されたビーム修正器
をさらに備える、レーザシステム。
[C2]
前記ビーム修正器は、前記第1のビームが入射する表面を備え、前記表面は、前記第1のビームの前記アパーチャにわたる位相の前記空間分布が、前記第2のビームの前記アパーチャにわたる位相の前記空間分布のそれとより類似するかまたは実質的に一致するように、前記第1のビームの前記波面を修正するようにプロファイルされる、C1に記載のレーザシステム。
[C3]
前記第1のビームを方向転換するための前記手段は、前記第1のビームの少なくとも一部分を前記共振器から反射器に向かって方向付けるビームスプリッタを備え、前記反射器は、前記第1のビームの前記一部分を前記光リング共振器内に反射して戻す、C2に記載のレーザシステム。
[C4]
前記ビーム修正器は、前記第1のビームに対して透過性があり、前記ビームスプリッタと前記反射器との間に配置される、C3に記載のレーザシステム。
[C5]
前記反射器の反射面は、前記第1のビームの前記アパーチャにわたる位相の前記空間分布が、前記第2のビームの前記アパーチャにわたる位相の前記空間分布のそれとより類似するかまたは実質的に一致するように、第1のビームの前記一部分の前記波面を修正するようにプロファイルされる、C3に記載のレーザシステム。
[C6]
前記ビームスプリッタはまた、前記光リング共振器から前記第2のビームの一部分および前記方向転換された第1のビームを出力するようにも機能する、C3~5のいずれか一項に記載のレーザシステム。
[C7]
前記第2のビームおよび前記方向転換され修正された第1のビームの波面収差を補正するように、前記第2のビームおよび前記方向転換され修正された第1のビームの両方の前記波面を整流するように適応された波面歪み整流器を備える、C1~6のいずれか一項に記載のレーザシステム。
[C8]
前記波面歪み整流器は、前記光リング共振器からの出力に続いて、前記第2のビームおよび前記方向転換された第1のビームの前記波面を整流するように構成される、C7に記載のレーザシステム。
[C9]
前記波面歪み整流器は、前記光リング共振器内のキャビティ内に配置される、C7に記載のレーザシステム。
[C10]
前記波面歪み整流器は、前記第1のビームおよび前記第2のビームに対して透過性がある本体を備え、前記本体は、前記本体が前記第1のビームおよび前記第2のビームの前記アパーチャにわたって変化する厚さを有するようにプロファイルされた外面を有する、C1~8のいずれか一項に記載のレーザシステム。
[C11]
光リング共振器と波面歪み整流器とを備えるレーザシステムであって、前記波面歪み整流器は、入射した光ビームの波面収差を補正するように前記光ビームの波面を修正するように適応される、レーザシステム。
[C12]
前記波面歪み整流器は、光リング共振器から出力された光ビームの前記波面を修正するように構成される、C11に記載のレーザシステム。
[C13]
前記波面歪み整流器は、前記光リング共振器内の光ビームの波面を修正するために、前記光リング共振器内のキャビティ内に配置される、C11に記載のレーザシステム。
[C14]
前記波面歪み整流器は、前記光リング共振器の周りを第1の方向に走行する第1の光ビームの波面収差を補正するように構成される、C13に記載のレーザシステム。
[C15]
前記波面歪み整流器は、前記波面歪み整流器を透過した光ビームの前記波面を修正するように適応される、C11~14のいずれか一項に記載のレーザシステム共振器。
[C16]
前記波面歪み整流器は、表面に入射する前記光ビームの前記波面を修正するようにプロファイルされた前記表面を備える、C11~15のいずれか一項に記載のレーザシステム共振器。
[C17]
レーザを動作させる方法であって、
光リング共振器を提供することと、
第1の方向に前記光リング共振器の周りを回る第1のビーム、および
第2の方向に前記光リング共振器の周りを回る第2のビーム
を出力させるように利得媒質を活性化することと、前記第2の方向は、前記第1の方向とは反対であり、
前記第1のビームの少なくとも一部分を前記光リング共振器から出るように方向付けることと、
前記リング共振器の周りを前記第2の方向に走行するように前記第1のビームの前記少なくとも一部分を前記共振器内に再導入して戻すことと、
前記光リング共振器からカップリングされた前記第1のビームの前記少なくとも一部分のアパーチャにわたる位相の空間分布を、前記第2のビームのアパーチャにわたる位相の空間分布のそれとより類似させるかまたは実質的に一致させるように、修正することと を備える、方法。

Claims (7)

  1. レーザシステムであって、
    光リング共振器と、
    第1の方向に前記光リング共振器の周りを回る第1のビーム、および
    第2の方向に前記光リング共振器の周りを回る第2のビーム
    を出力するように構成された利得媒質と、前記第2の方向は、前記第1の方向とは反対であり、
    前記第1のビームを前記光リング共振器の周りを前記第2の方向に走行させるように、前記第1のビームを方向転換するための手段と
    を備え、前記方向転換するための手段は、
    前記第1のビームの少なくとも一部分を前記光リング共振器から出るように方向付けるための手段と、
    前記光リング共振器の周りを前記第2の方向に走行するように前記第1のビームの前記少なくとも一部分を前記光リング共振器内に再導入して戻すための手段と
    を備え、
    前記レーザシステムは、
    前記光リング共振器からカップリングされた前記第1のビームの前記少なくとも一部分のアパーチャにわたる位相の空間分布を、前記第2のビームのアパーチャにわたる位相の空間分布と、実質的に一致させるように修正するように適応されたビーム修正器
    をさらに備える、レーザシステム。
  2. 前記ビーム修正器は、前記第1のビームが入射する表面を備え、前記表面は、前記第1のビームの前記アパーチャにわたる位相の前記空間分布が、前記第2のビームの前記アパーチャにわたる位相の前記空間分布と、実質的に一致するように前記第1のビームの波面を修正するようにプロファイルされる、請求項1に記載のレーザシステム。
  3. 前記第1のビームを方向転換するための前記手段は、前記第1のビームの少なくとも一部分を前記光リング共振器から反射器に向かって方向付けるビームスプリッタを備え、前記反射器は、前記第1のビームの前記一部分を前記光リング共振器内に反射して戻す、請求項2に記載のレーザシステム。
  4. 前記ビーム修正器は、前記第1のビームに対して透過性があり、前記ビームスプリッタと前記反射器との間に配置される、請求項3に記載のレーザシステム。
  5. 前記ビーム修正器は、前記反射器の反射面に構成される、請求項3に記載のレーザシステム。
  6. 前記ビームスプリッタはまた、前記光リング共振器から前記第2のビームの一部分および前記方向転換された第1のビームを出力するようにも機能する、請求項3~5のいずれか一項に記載のレーザシステム。
  7. レーザを動作させる方法であって、
    光リング共振器を提供することと、
    第1の方向に前記光リング共振器の周りを回る第1のビーム、および
    第2の方向に前記光リング共振器の周りを回る第2のビーム
    を出力させるように利得媒質を活性化することと、前記第2の方向は、前記第1の方向とは反対であり、
    前記第1のビームの少なくとも一部分を前記光リング共振器から出るように方向付けることと、
    前記光リング共振器の周りを前記第2の方向に走行するように前記第1のビームの前記少なくとも一部分を前記光リング共振器内に再導入して戻すことと、
    前記光リング共振器からカップリングされた前記第1のビームの前記少なくとも一部分のアパーチャにわたる位相の空間分布を、前記第2のビームのアパーチャにわたる位相の空間分布と、実質的に一致させるように修正することと を備える、方法。
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