JP7267384B1 - 経路生成方法及び経路生成装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 0007267384000001
【課題】ユーザに違和感を与えることのない最適な入庫経路を生成する経路生成方法を得る。
【解決手段】本開示の経路生成方法は、自車位置を取得する自車位置取得ステップS100と、自車両1の周辺環境情報を取得する周辺環境情報取得ステップS110と、目標駐車位置を設定する目標駐車位置設定ステップS120と、自車位置、周辺環境情報及び目標駐車位置に基づき目標駐車位置から自車位置に至る仮想的な出庫経路を生成する出庫経路生成ステップS130と、仮想的な出庫経路に対して評価関数を適用し評価関数を最小化する評価関数最小化経路を生成する経路評価関数最小化ステップS140と、自車両1が自車位置から目標駐車位置に至る入庫経路として評価関数最小化経路に対する逆方向経路を生成する入庫経路生成ステップS150と、を含む。
【選択図】図2

Description

本願は、経路生成方法及び経路生成装置に関する。
従来の駐車支援を目的とした経路生成方法の一例として、例えば、特許文献1には、駐車支援を開始する開始位置から駐車スペース内の目標駐車位置に到達するための入庫経路を演算する際に、目標駐車位置から駐車開始位置側へと逆方向から演算した経路と、駐車開始位置側から順方向に沿って演算する経路とを接続することによって、最適な入庫経路を演算する経路生成方法が開示されている。
特許6594736号公報
特許文献1に開示されている駐車支援を目的とした経路生成方法では、逆方向から演算した経路と順方向で演算した経路との接続方法が主眼となっていた。しかしながら、逆方向で演算した経路を入庫経路として利用する際には、駐車開始位置から順方向で演算した経路と逆方向で演算した経路の接続点までの誘導が発生するため、手動で駐車する入庫経路と比べて、走行中に車両のユーザ(運転者を含む)に違和感を与える可能性があった。
本開示は、上述の問題点を解決するためになされたもので、車両の入庫において、ユーザに与える違和感を低減することが可能な入庫経路を生成する経路生成方法及び経路生成装置を得ることである。
本開示に係る経路生成方法は、
以下の各ステップを処理回路によって実行する経路生成方法であって、
自車位置を取得する自車位置取得ステップと、
自車両の周辺環境情報を取得する周辺環境情報取得ステップと、
目標駐車位置を設定する目標駐車位置設定ステップと、
前記自車位置、前記周辺環境情報及び前記目標駐車位置に基づき、前記目標駐車位置から前記自車位置に至る仮想的な出庫経路を生成する出庫経路生成ステップと、
生成された前記仮想的な出庫経路に対して評価関数を適用し、前記評価関数を最小化する評価関数最小化経路を生成する経路評価関数最小化ステップと、
前記自車両が前記自車位置から前記目標駐車位置に至る入庫経路として、前記評価関数最小化経路に対する逆方向経路を生成する入庫経路生成ステップと、を含み、
前記評価関数は、切り返しごとの走行距離をパラメータとして含む関数である。
本開示に係る経路生成装置は、
自車位置を取得する自車位置取得部と、
自車両の周辺環境情報を取得する周辺環境情報取得部と、
目標駐車位置を設定する目標駐車位置設定部と、
前記自車位置、前記周辺環境情報及び前記目標駐車位置に基づき、前記目標駐車位置から前記自車位置に至る仮想的な出庫経路を生成する出庫経路生成部と、
生成された前記仮想的な出庫経路に対して評価関数を適用し、前記評価関数を最小化する評価関数最小化経路を生成する経路評価関数最小化部と、
前記自車位置から前記目標駐車位置に至る入庫経路として、前記評価関数最小化経路に対する逆方向経路を生成する入庫経路生成部と、を備え、
前記評価関数は、舵角の絶対値、舵角速度の絶対値、切り返しごとの走行距離、切り返しごとの所要時間及び障害物までの余裕距離のいずれか二つ以上パラメータ含む関数であり、
パラメータにそれぞれ重み係数を乗算して合算し、
前記重み係数は、前記自車両の入庫経路上の走行距離によって変化させる。

本願に開示される経路生成方法及び経路生成装置によれば、目標駐車位置から自車位置に至る仮想的な出庫経路を生成し、仮想的な出庫経路に対して評価関数を用いて評価関数最小化経路を生成し、評価関数最小化経路に対する逆方向経路を入庫経路として生成するので、自車位置から目標駐車位置に移動する際に、走行中にユーザに与える違和感が低減される効果を奏する。
実施の形態1に係る経路生成装置を表す機能ブロック図である。 実施の形態1に係る経路生成方法を説明するフローチャート図である。 評価関数の各評価関数項と、評価関数項の技術的意味を一覧とした図である。 評価関数の各記号の意味を説明する図である。 実施の形態1に係る経路生成方法における並列後退出庫における仮想的な出庫経路を表す図である。 実施の形態1の比較例における仮想的な出庫経路上での自車両の挙動を表す図である。 実施の形態1の比較例における並列後退入庫による入庫経路を表す図である。 実施の形態1の比較例における入庫経路上での自車両の挙動を表す図である。 実施の形態1-1に係る経路生成方法による経路評価関数最小化ステップにおける舵角の絶対値を評価する際の移動距離に対する各地点間での重み係数の値を表す図である。 実施の形態1-1に係る経路生成方法によって生成された評価関数最小化経路を表す図である。 実施の形態1-1に係る経路生成方法によって生成された入庫経路を表す図である。 実施の形態1-1に係る経路生成方法によって生成された入庫経路上での自車両の挙動を表す図である。 実施の形態1-2における並列後退出庫による出庫経路を表す図である。 実施の形態1-2における仮想的な出庫経路上での自車両の挙動を表す図である。 実施の形態1-2に係る経路生成方法による経路評価関数最小化ステップにおける舵角速度の絶対値を評価する際の移動距離に対する各地点間での重み係数の値を表す図である。 実施の形態1-2に係る経路生成方法によって生成された評価関数最小化経路を表す図である。 実施の形態1-2に係る経路生成方法によって生成された入庫経路を表す図である。 実施の形態2における並列前向き出庫による仮想的な出庫経路を表す図である。 実施の形態2の比較例における仮想的な出庫経路上での自車両の挙動を表す図である。 実施の形態2の比較例における並列前向き入庫による入庫経路を表す図である。 実施の形態2の比較例における入庫経路上での自車両の挙動を表す図である。 実施の形態2-1における経路評価関数最小化ステップにおける切り返し回数ごとの経路長を評価する際の移動距離に対する各地点間での重み係数の値を表す図である。 実施の形態2-1に係る経路生成方法によって生成された評価関数最小化経路を表す図である。 実施の形態2-1に係る経路生成方法によって生成された入庫経路を表す図である。 実施の形態2-1に係る経路生成方法によって生成された入庫経路上での自車両の挙動を表す図である。 実施の形態2-2に係る経路生成方法による経路評価関数最小化ステップにおける切り返しごとの所要時間を評価する際の移動距離に対する各地点間での重み係数の値を表す図である。 実施の形態2-2に係る経路生成方法によって生成された評価関数最小化出庫経路を表す図である。 実施の形態2-2に係る経路生成方法によって生成された入庫経路を表す図である。 実施の形態3における縦列出庫による仮想的な出庫経路を表す図である。 実施の形態3の比較例における仮想的な出庫経路上での自車両の挙動を表す図である。 実施の形態3の比較例における縦列入庫による入庫経路を表す図である。 実施の形態3の比較例における入庫経路上での自車両の挙動を表す図である。 実施の形態3における縦列入庫での自車両と他車両の位置関係を表す図である。 実施の形態3に係る経路生成方法による経路評価関数最小化ステップにおける舵角の絶対値を評価する際の移動距離に対する各地点間での重み係数の値を表す図である。 実施の形態3に係る経路生成方法による経路評価関数最小化ステップにおける障害物との距離を評価する際の移動距離に対する各地点間での重み係数の値を表す図である。 実施の形態3に係る経路生成方法における経路評価関数最小化ステップによって生成された評価関数最小化経路を表す図である。 実施の形態3に係る経路生成方法によって生成された入庫経路を表す図である。 実施の形態3に係る経路生成方法によって生成された入庫経路上での自車両の挙動を表す図である。 実施の形態4における並列後退出庫による仮想的な出庫経路を表す図である。 実施の形態4における仮想的な出庫経路上での自車両の挙動を表す図である。 実施の形態4における仮想的な出庫経路の一例を示す図である。 実施の形態4における並列入庫における自車両と他車両の位置関係を示す図である。 実施の形態4に係る経路生成方法による経路評価関数最小化ステップにおける舵角の絶対値を評価する際の移動距離に対する各地点間での重み係数の値を表す図である。 実施の形態4に係る経路生成方法による経路評価関数最小化ステップにおける障害物との距離を評価する際の移動距離に対する各地点間での重み係数の値を表す図である。 実施の形態4に係る経路生成方法によって生成された評価関数最小化経路を表す図である。 実施の形態4に係る経路生成方法によって生成された入庫経路を表す図である。 実施の形態4における並列後退出庫による仮想的な出庫経路に対して、経路評価関数最小化ステップを適用しない場合の入庫経路を表す図である。 実施の形態4において経路評価関数最小化ステップを実施しない場合の自車両を誘導した際の切り返しごとの自車両の挙動を表す図である。 実施の形態4において経路評価関数最小化ステップを実施しない場合の自車両の入庫経路上の挙動を表す図である。 実施の形態1に係る経路生成装置を実現するハードウェア構成を示す図である。 実施の形態1に係る経路生成装置を実現するハードウェア構成を示す図である。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る経路生成装置300を表す機能ブロック図である。経路生成装置300は、自車位置取得部110と、周辺環境情報取得部120と、目標駐車位置設定部130と、経路生成部200とを備える。
経路生成部200は、さらに、出庫経路生成部210と、経路評価関数最小化部220と、入庫経路生成部230とを備える。
自車位置取得部110は、自車位置を経路生成部200に出力する。自車位置取得部110による自車位置取得の手段としては、一例として、GPS(Global Positioning System)などのGNSS(Global Navigation Satellite System)から発信される信号を受信して絶対的な位置(緯度、経度)の情報を取得するGNSS受信機が挙げられる。また、速度センサ、方位センサなどによって自車位置を検出しても良い。
周辺環境情報取得部120は、自車両1に搭載した各種センサを用いて、自車両1の周辺環境情報を取得し、経路生成部200に出力する。各種センサとしては、上述のGNSS受信機の他、ミリ波レーダ、超音波ソナーなどの距離感知センサでも良い。また、自車両1に搭載された車載カメラから得られる画像情報でも良い。
目標駐車位置設定部130は、駐車スペース内で自車両1の目標駐車位置を設定して、経路生成部200に出力する。なお、目標駐車位置は停車中の他車両2の配置も認識した上で設定する。また、目標駐車位置は、駐車の際の自車両1の方向、すなわち、縦列駐車あるいは並列駐車で駐車するのかについても考慮した上で設定する。
経路生成部200は、自車位置取得部110によって取得された自車位置、周辺環境情報取得部120によって取得された周辺環境情報及び目標駐車位置設定部130によって設定された目標駐車位置に基づき、自車両1の経路を生成する。
経路生成部200内の出庫経路生成部210は、自車位置、周辺環境情報及び目標駐車位置に基づき、目標駐車位置から自車位置(出庫完了位置)に至る出庫経路を生成する。なお、生成される出庫経路に沿って自車両1が実際に目標駐車位置から出庫することはないので、以下の説明では、出庫経路生成部210によって生成される出庫経路を、仮想的な出庫経路と呼ぶ。
経路生成部200内の経路評価関数最小化部220は、出庫経路生成部210によって生成された仮想的な出庫経路に対して評価関数を適用し、評価関数を最小化する評価関数最小化経路を生成する。評価関数については後述する。
経路生成部200内の入庫経路生成部230は、評価関数最小化経路に対する逆方向経路を、自車両1が自車位置から目標駐車位置に至る入庫経路として生成する。
以上が、実施の形態1に係る経路生成装置300の各構成の説明である。
図2は、実施の形態1に係る経路生成方法を説明するフローチャート図である。まず、ステップS100(自車位置取得ステップ)において、自車両1の現在の位置、つまり、自車位置を取得する。自車位置の取得は、自車位置取得部110によって実行される。
ステップS110(周辺環境情報取得ステップ)において、自車両1の周辺環境情報を取得する。周辺環境情報の取得は、周辺環境情報取得部120によって実行される。
ステップS120(目標駐車位置設定ステップ)において、自車両1の目標駐車位置を設定する。目標駐車位置の設定は、目標駐車位置設定部130によって実行される。
ステップS130(出庫経路生成ステップ)において、目標駐車位置から自車位置(出庫完了位置)に至る仮想的な出庫経路を生成する。仮想的な出庫経路の生成は、経路生成部200内の出庫経路生成部210によって実行される。
ステップS140(経路評価関数最小化ステップ)において、生成された仮想的な出庫経路に対して評価関数を適用し、評価関数を最小化する評価関数最小化経路を生成する。評価関数最小化経路の生成は、経路生成部200内の経路評価関数最小化部220によって実行される。
ステップS150(入庫経路生成ステップ)において、経路評価関数最小化部220から出力された評価関数最小化経路に対する逆方向経路を、自車両1が現在の自車位置から目標駐車位置に至る入庫経路として生成する。すなわち、評価関数の適用により最適化された出庫経路である評価関数最小化経路に対する逆方向経路が自車両1の入庫経路となる。
以上が、実施の形態1に係る経路生成方法の説明である。
<評価関数>
実施の形態1に係る経路生成方法では、評価関数が技術的特徴の一つである。したがって、実施の形態1を含む各実施の形態に係る経路生成方法において適用される評価関数をここで説明する。全てのパラメータを含む包括な評価関数Jは、以下の式(1)で表される。
Figure 0007267384000002
式(1)中の各評価関数項と、評価関数項の技術的意味を図3に示す。また、図3中の各記号の意味を図4に示す。式(1)の右辺の第1項は舵角の絶対値に関する評価関数項であり、第2項は舵角速度の絶対値に関する評価関数項であり、第3項は切り返しごとの走行距離に関する評価関数項であり、第4項は切り返しごとの所要時間に関する評価関数項であり、第5項は障害物までの余裕距離に関する評価関数項である。なお、各評価関数の詳細については、各実施の形態の説明の中で、適宜説明する。
<用語の定義>
実施の形態1を含む各実施の形態に係る経路生成方法の説明で用いる用語の定義を以下に説明する。
(1)step_n
「step_n」とは、n回目の切り返しにおける誘導を意味する。
(2)切り返し回数
「切り返し回数」とは、シフト変更の回数を意味する。
(3)据え切り
「据え切り」とは、車両速度0[km/h]で舵角を変化させることを意味する。
(4)切り返し回数のカウント方法
「切り返し回数のカウント方法」とは、並列後退入庫において後退が1回の誘導で駐車完了する場合は、切り返し回数が1回であることを意味する。また、並列前進入庫において後退及び前進の2回の誘導で駐車が完了する場合は、切り返し回数が2回であることを意味する。
ここで、実施の形態1を含む各実施の形態に係る経路生成方法の説明で用いる下記の用語を説明する。
(1)出庫経路(仮想的な出庫経路)の生成について
出庫経路の生成方法として、例えば国際公開2020-217315号公報に開示されているように、移動距離S及び曲率ρからなる経路を生成することが可能である。その他の出庫経路の生成方法の例としては、公知のステートラティス法、ポテンシャル法、スプライン補間関数法、Aスター法、ダイクストラ法などが挙げられる。
(2)曲率ρについて
例えば、特開2017-88112号公報に開示されているように、曲率ρは車両の旋回半径の逆数を表し、車両の旋回半径とステアリング角との理論式からステアリング角が算出可能であるため、曲率ρを算出することで自車両1の経路への追従が可能となる。
(3)曲率ρの正負に関して
車両のヨーレートと実舵角、旋回半径及び実舵角には、下記の式(2)で表されるような理論式が存在する。式(2)は、例えば「東京電機大学出版局 安部正人著 自動車の運動と制御 第2版 第3章 車両運動の基礎 3.3節 車両の定常円旋回」に記載されている。
Figure 0007267384000003
式(2)中、rはヨーレート、Aはスタビリティファクター、lはホイールベース、Vは車両速度、δは実舵角をそれぞれ示す。式(2)より、r=ρVとなり、両辺を積分することで、ヨー角θはθ=ρsとなる。
なお、sは車両の移動距離であり、s>0と定義される。固定座標系を取った際のX軸と車両の先頭とのなす角をθとすると、曲率ρの正負は、車両のヨー角の正負と一致する。曲率変化率νに関して、ν=曲率ρの増分/移動距離sの増分、と定義する。つまり、以下の式(3)の関係となる。
Figure 0007267384000004
式(3)から、曲率変化率νは実舵角速度に比例し、車両速度Vの逆数に比例することが分かる。
実施の形態1に係る経路生成方法について、以下に説明する。実施の形態1に係る経路生成方法は、自車両1を並列駐車させる際に、後退して入庫する入庫経路(以下、並列後退入庫と呼ぶ)を生成する。
<実施の形態1に係る経路生成方法の比較例>
実施の形態1に係る経路生成方法を説明する前に、まず、実施の形態1に係る経路生成方法の比較例を説明する。実施の形態1に係る経路生成方法の比較例では、並列後退入庫において、経路評価関数最小化ステップ、つまり、図2に示すフローチャートのステップS140での評価関数による最小化を実施することなく、入庫経路を生成する。
実施の形態1に係る経路生成方法の比較例を最初に説明する目的は、経路評価関数最小化ステップを実行しない場合には、生成された入庫経路に沿って自車両1が移動する際に、ユーザにとって違和感が生じることを明らかにするためである。
1.出庫経路生成ステップ(図2のフローチャートのステップS130に対応)
図5は、並列後退入庫における仮想的な出庫経路を表す図である。自車位置、周辺環境情報及び目標駐車位置に基づき、図5に示されるような横軸が移動距離S、縦軸が曲率ρで表現される、目標駐車位置から自車位置(出庫完了位置)に至る仮想的な出庫経路が生成されるとする。なお、かかる出庫経路は上述の公知の方法などによって生成される。図5において、snは経路上で曲率ρの変化率が変化するn番目の地点を表し、集合S={s0,s1,…,s7}で表現される。なお、曲率ρは自車両1の仮想的な出庫経路上での移動中に、3つの一定値ρ1、ρ2、ρ3をとる。
図5において、移動距離Sがs0の地点での位置は目標駐車位置に相当し、移動距離Sがs7の地点での位置は、図2のフローチャート中の自車位置取得ステップS100で取得される自車位置に相当する。ここで、自車位置取得ステップS100で取得された自車位置を出庫完了位置とする。s2≦s≦s3のように曲率ρが曲率ρ1と一定になっている区間では、その移動区間の間で、舵角は一定値で移動を行う。
特に、s0≦s≦s1のように、曲率ρが0で一定になっている区間は、その移動区間の間で、自車両1は直進して移動する。一方、s1≦s≦s2のように、曲率ρが一定の曲率変化率ν1で変化している区間は、自車両1は曲率変化率ν1で舵角を変化させながら移動する。
区間[s0,s3]をstep_1、区間[s3,s4]をstep_2、区間[s4,s7]をstep_3とし、奇数stepでは前進誘導、偶数stepでは後退誘導をそれぞれ想定している。また、移動距離Sがs3の地点のように、曲率ρが不連続である区間は、ステアリングの据え切りを想定している。
図6は比較例における仮想的な出庫経路上での自車両1の挙動を表す図である。図5に示す仮想的な出庫経路に対して、各stepの終了ごとの自車位置を用いて示すと、図6のように表現される。図6について、以下に説明する。
(1)出庫開始時点では、自車両1は他車両2の間に挟まれる形で並列駐車している。
(2)step_1終了時点では、自車両1は目標駐車位置から出庫完了位置の方向に旋回しつつ他車両2の間を抜けるように前進する。曲率ρは0から変化してρ1で一定値となる状態となっている。
(3)step_2終了時点では、自車両1は出庫完了位置における姿勢角に近づくように、旋回しながら後退する。曲率ρはρ2で一定値となる状態となっている。
(4)step_3終了時点では、自車両1は出庫完了位置に移動している。曲率ρは0の状態となっている。
移動距離Sがs0の地点からs7の地点に至るまで、すなわち、目標駐車位置から自車位置(出庫完了位置)まで移動する間に、曲率ρは3つの一定値ρ1、ρ2、ρ3をとる。図5に示される仮想的な出庫経路では、step_1からstep_3まで3回の切り返し回数で出庫完了位置、つまり、自車位置まで自車両1の誘導を行う出庫経路であることが分かる。
2.経路評価関数最小化ステップ(図2のフローチャートのステップS140に対応)
図5で得られる仮想的な出庫経路に基づき、本来は評価関数を適用し、評価関数を最小化する評価関数最小化経路を出力するが、実施の形態1に係る経路生成方法の比較例では、経路評価関数最小化ステップ、つまり、図2のフローチャートのステップS140における評価関数による最小化を実施してはいない。
3.入庫経路生成ステップ(図2のフローチャートのステップS150に対応)
入庫経路生成ステップ、つまり、図2のフローチャートのステップS150において、図5及び図6で示される仮想的な出庫経路に基づき、仮想的な出庫経路の逆方向経路を、入庫経路として生成する。
図7は、実施の形態1の比較例における並列後退入庫における入庫経路を表す。生成された入庫経路における移動距離Sに対する曲率ρのグラフは図7のような概形となる。図7では、奇数stepは後退誘導を示し、偶数stepは前進誘導を示すため、曲率ρの正負は反転される。すなわち、下記の式(4)のように移動距離Sの変数s及び曲率ρの値が設定される。
Figure 0007267384000005
図8は、比較例における入庫経路上での自車両1の挙動を表す図である。すなわち、図8は、図7中に示された入庫経路に沿って自車両1を誘導した際の切り返しごとの移動イメージである。図8について、以下に説明する。
(1)入庫開始時点では、自車両1は自車位置、つまり、入庫を開始する位置にある。曲率ρは0の状態となっている。
(2)step_1終了時点では、自車両1は旋回しつつ目標駐車位置の方向に向かって後退する。曲率ρはρ1で一定値となる状態となっている。
(3)step_2終了時点では、自車両1は目標駐車位置における姿勢角に近づくように、旋回しながら前進する。曲率ρはρ2で一定値となる状態となっている。
(4)step_3終了時点では、自車両1は他車両2の間に挟まれる形で目標駐車位置に並列駐車している。
図7に示すように、実施の形態1の比較例における並列後退入庫における入庫経路では、切り返し1回目の終了位置までに自車両1が生成する舵角の絶対値は、切り返し3回目の終了位置までに生成する舵角の絶対値より小さいため、切り返し1回目の段階では自車両1の姿勢角と駐車目標角度との偏差が大きく、切り返しの最終段階で姿勢角を駐車目標角度に近づけるようになるため、走行中にユーザに違和感を与える可能性が大きい。
したがって、実施の形態1の比較例における上述の不具合を解決するため、以下に説明する実施の形態1に係る経路生成方法では、経路評価関数最小化ステップでは仮想的な出庫経路の切り返し回数を変更することなく、入庫経路としての適合性を評価する評価関数を用いて、評価関数を最小化する経路を生成する。
実施の形態1-1.
実施の形態1-1に係る経路生成方法について、以下に説明する。実施の形態1-1に係る経路生成方法は、自車両1を並列後退入庫する入庫経路を生成する。
実施の形態1-1に係る経路生成方法では、並列後退入庫において、経路評価関数最小化ステップ、つまり、図2のフローチャートにおけるステップS140において評価関数による最小化を実施して、入庫経路を生成する。経路評価関数最小化ステップでは、切り返し回数を変更することなく、評価関数を最小化する。
評価関数を最小化する手段としては、逐次二次計画法あるいは内点法などが挙げられる。また、ACADO(Automatic Control And Dynamic Optimization)、C/GMRES(Continuation/Generalized Minimum Residual)法を用いても良い。すなわち、評価関数を最小化するに際しては、上述の方法を含む公知の方法を適用すれば良い。
実施の形態1-1に係る経路生成方法で適用される評価関数のパラメータとしては、舵角の絶対値を使用する。最小化に当たっては、評価関数の重み係数を走行距離によって変化させる。経路評価関数最小化ステップにおいて、舵角の絶対値をパラメータとして使用することで、走行中にユーザに与える違和感を低減するためである。
1.出庫経路生成ステップ(図2のフローチャートのステップS130に対応)
出庫経路生成ステップは比較例と同様であるので省略する。
2.経路評価関数最小化ステップ(図2のフローチャートのステップS140に対応)
出庫経路生成ステップで生成された仮想的な出庫経路に基づき、経路評価関数最小化ステップにおいて、入庫経路としての適合性を評価する評価関数を適用して、当該評価関数を最小化する評価関数最小化経路を生成する。
仮想的な出庫経路における切り返し回数は3回であるため、この3回の切り返し回数を変更することなく、評価関数の最小化を実施する。入庫経路としての適合性を評価する評価関数は、パラメータとして舵角の絶対値を項に含むものを用いる。経路の評価関数Jは重み係数ωを用いることにより、下記の式(5)のように表現することが可能である。
Figure 0007267384000006
式(5)において、iは切り返しごとのインデックスを示し、kは正数、Mは仮想的な出庫経路全体における切り返し回数を表す。つまり、式(5)の評価関数Jを最小にする際の移動距離Sの変数s及び曲率ρで表される経路が、評価関数最小化経路として出力される。図5に示されるような仮想的な出庫経路に基づき、評価関数最小化経路を算出する場合、曲率ρ(s)は下記の式(6)のように表すことが可能である。
Figure 0007267384000007
式(5)において、重み係数ωρ,i(s)は、i回目の切り返しごとの重み係数ωを移動距離Sの変数sで表現した値である。重み係数ωρ,i(s)は、ωρ,1(s)、ωρ,2(s)、ωρ,3(s)のように、切り返しごとに移動距離Sの変数sに対する関数を設定することが可能である。図9は、実施の形態1-1に係る経路生成方法による経路評価関数最小化ステップにおける舵角の絶対値を評価する際の移動距離Sに対する各地点間での重み係数ωρ,i(s)の値を表す図である。なお、図9では、一つのグラフ上に重み係数を重ね合わせ、ωρ,i(s)と表現している。なお、図9に示す重み係数は一例であって、図9の重み係数のパターンにのみ限定されるわけではない。以下の重み係数を表す各図においても同様である。
図10は、実施の形態1-1に係る経路生成方法によって生成された評価関数最小化経路を表す図である。重み係数ωρ,i(s)の各数値を図9のように設定することで、仮想的な出庫経路に関しての1回目の切り返しにおける舵角の絶対値が小さいほど評価されるようになる。また、仮想的な出庫経路に関しての3回目の切り返し回数における舵角の絶対値は、評価関数の評価値への影響が小さくなるため、経路評価関数最小化ステップによって、図10に示されるような評価関数最小化経路が生成される。すなわち、生成された評価関数最小化経路では、切り返し回数が3回の評価関数最小化経路における1回目の切り返しでの曲率ρがρ1’に減少する一方、3回目の切り返しにおける曲率ρがρ3’に増加する。
3.入庫経路生成ステップ(図2のフローチャートのステップS150に対応)
図10に示される評価関数最小化経路に基づき、入庫経路生成ステップにおいて、評価関数最小化経路の逆方向経路を、入庫経路として生成する。
図11は、実施の形態1-1に係る経路生成方法によって生成された入庫経路を表す図である。つまり、移動距離Sに対する曲率ρのグラフは図11のような概形となる。図11では、奇数stepは後退誘導を示し、偶数stepは前進誘導を示すため、曲率ρの正負は反転される。すなわち、下記の式(7)のように移動距離Sの変数s及び曲率ρの値が設定される。
Figure 0007267384000008
図12は、実施の形態1-1に係る経路生成方法によって生成された入庫経路上での自車両1の挙動を表す図である。すなわち、図12は図11のグラフに従って自車両1を誘導した際の切り返しごとの移動イメージを表している。図12について、以下に説明する。
(1)入庫開始時点では、自車両1は自車位置、つまり、入庫を開始する位置にある。曲率ρは0の状態となっている。
(2)step_1終了時点では、自車両1は旋回しつつ目標駐車位置の方向に向かって後退する。曲率ρはρ1で一定値となる状態となっている。
(3)step_2終了時点では、自車両1は目標駐車位置における姿勢角に近づくように、旋回しながら前進する。曲率ρはρ2で一定値となる状態となっている。
(4)step_3終了時点では、自車両1は他車両2の間に挟まれる形で目標駐車位置に並列駐車している。
<実施の形態1-1の効果>
実施の形態1-1に係る経路生成方法が奏する効果は以下のとおりである。
上述の「(3)曲率の正負に関して」の項で説明したように、ヨー角θは曲率ρと移動距離sを用いて、θ=ρsと表すことが可能である。図7に示す実施の形態1の比較例の入庫経路と、図11に示す実施の形態1―1の入庫経路において、s1からs7までのそれぞれの距離は同一であるが、曲率ρ1は実施の形態1―1の入庫経路の方が大きく、曲率ρ2は同等、曲率ρ3は実施の形態1の比較例の入庫経路の方が大きく出力される。ここで、切り返し3回目の誘導であるstep_3においてのヨー角θの増分が、切り返し3回目における誘導初期の車両の姿勢角と、目標駐車姿勢角との偏差と表現できる。その際、切り返し3回目での曲率ρ3は実施の形態1の比較例の入庫経路の方が大きいため、実施の形態1―1の入庫経路に比べて、姿勢角の偏差が大きい。したがって、実施の形態1―1に係る経路生成方法によって、切り返しの最終段階での姿勢角の偏差を小さくすることが可能となり、最終段階では姿勢角は目標駐車位置に近づき微調整をするような経路となるため、走行中にユーザに与える違和感を低減できる効果を奏する。
実施の形態1―2.
実施の形態1-2に係る経路生成方法について、以下に説明する。実施の形態1-2に係る経路生成方法は、自車両1を並列後退入庫する入庫経路を生成する。
実施の形態1-2に係る経路生成方法では、並列後退入庫において、経路評価関数最小化ステップ、つまり、図2のフローチャート図におけるステップS140において評価関数による最小化を実施して、入庫経路を生成する。
実施の形態1-2に係る経路生成方法で適用される評価関数のパラメータとしては、実施の形態1-1に係る経路生成方法において使用した舵角の絶対値に加えて、舵角速度の絶対値をパラメータとして使用する。経路評価関数最小化ステップにおいて、舵角速度の絶対値をさらに使用することで、走行中にユーザに与える違和感を一層低減するためである。
1.出庫経路生成ステップ(図2のフローチャートのステップS130に対応)
図13は、実施の形態1-2における並列後退出庫による仮想的な出庫経路を表す図である。自車位置、周辺環境情報及び目標駐車位置に基づき、図13に示されるような、横軸が移動距離S、縦軸が曲率ρで表現される、目標駐車位置から自車位置(出庫完了位置)に至る仮想的な出庫経路が生成されるとする。なお、かかる出庫経路は上述の公知の方法などによって生成される。
図13において、snは経路上で曲率ρの変化率が変化するn番目の地点を表し、集合S={s0,s1,…,s9}で表現される。なお、曲率ρは、自車両1の仮想的な出庫経路上での移動中に、4つの一定値ρ1、ρ2、ρ3、ρ4をとる。
図13において、移動距離Sがs0の地点での位置は目標駐車位置に相当し、移動距離Sがs9の地点での位置は、図2のフローチャート中の自車位置取得ステップS100で取得された自車位置に相当する。ここで、自車位置取得ステップS100で取得された自車位置を出庫完了位置とする。区間[s0,s3]をstep_1、区間[s3,s4]をstep_2、区間[s4,s9]をstep_3とし、奇数stepでは前進誘導、偶数stepでは後退誘導、を想定している。
図14は実施の形態1-2における仮想的な出庫経路上での自車両1の挙動を表す図である。図13で示される仮想的な出庫経路をstep終了ごとの自車位置を示すと図14のように表現される。図14について、以下に説明する。
(1)出庫開始時点では、自車両1は他車両2の間に挟まれる形で並列駐車している。
(2)step_1終了時点では、自車両1は目標駐車位置から出庫完了位置の方向に旋回しつつ他車両2の間を抜けるように前進する。曲率ρは0から変化してρ1で一定値となる状態となっている。
(3)step_2終了時点では、自車両1は切り返しにより、一旦、目標駐車位置側に後退する。曲率ρはρ2で一定値となる状態となっている。
(4)step_3終了時点では、step_2終了時点から旋回して、自車両1は出庫完了位置に移動するために、曲率ρはρ3で旋回した後に、ρ4へ変化させて旋回し、最終的に0の状態となっている。
図13に示される実施の形態1-2における並列後退出庫による仮想的な出庫経路は、3回の切り返し回数で出庫完了位置まで誘導を行う経路であることが分かる。
2.経路評価関数最小化ステップ(図2のフローチャートのステップS140に対応)
出庫経路生成ステップで生成された仮想的な出庫経路に基づき、入庫経路としての適合性を評価する評価関数を適用して、当該評価関数を最小化する評価関数最小化経路を生成する。
仮想的な出庫経路における切り返し回数は3回であるため、実施の形態1-2に係る経路生成方法では、この3回の切り返し回数を変更することなく、評価関数の最小化を実施する。入庫経路としての適合性を評価する評価関数は、舵角の絶対値及び舵角速度の絶対値をパラメータとして項に含むものを用いる。経路の評価関数Jは重み係数ωを用いることにより、下記の式(8)のように表現することが可能である。
Figure 0007267384000009
式(8)において、iは切り返しごとのインデックスを示し、kは正数、Mは仮想的な出庫経路全体における切り返し回数を表す。つまり、上記評価関数Jを最小にする際の移動距離Sの変数s及び曲率ρからなる経路が、評価関数最小化経路として出力される。
式(8)において、重み係数ωρ,i(s)は、舵角の絶対値に関してのi回目の切り返しごとの重み係数ωを移動距離Sの変数sで表現した値である。重み係数ων,i(s)は、舵角速度の絶対値に関してのi回目の切り返しごとの重み係数ωを移動距離Sの変数sで表現した値である。
重み係数ωρ,i(s)に関しては、実施の形態1-1で示した図9のように設定することで、仮想的な出庫経路に関しての1回目の切り返しにおける舵角の絶対値が小さいほど、評価されるようになる。また、仮想的な出庫経路に関しての3回目の切り返しにおける舵角の絶対値の大きさは、評価関数の評価値に与える影響が小さくなる。
図15は、実施の形態1-2に係る経路生成方法による経路評価関数最小化ステップにおける舵角速度の絶対値を評価する際の移動距離Sに対する各地点間での重み係数ων,i(s)の値を表す図である。図15から分かるように、移動距離Sがs0からs4の地点までの重み係数よりも、移動距離Sがs4からs9の地点までの重み係数の方が大きくなるように設定されている。重み係数ων,i(s)に関しては、図15に示されるように設定することで、仮想的な出庫経路に関しての3回目の切り返しにおける舵角速度の絶対値の大きさが、評価関数の評価値への影響に大きく起因するようになる。
上述の重み係数ων,i(s)を用いた評価関数によって、図16に示されるような評価関数最小化経路が、経路評価関数最小化ステップによって生成される。すなわち、切り返し3回の評価関数最小化経路における1回目の切り返しでの曲率が減少する一方、3回目の切り返しにおける曲率が増加する結果、3回目の切り返しにおける舵角速度の変動が抑制される。
3.入庫経路生成ステップ(図2のフローチャートのステップS150に対応)
図16で表される評価関数最小化経路に基づき、入庫経路生成ステップにおいて、評価関数最小化経路の逆方向経路を入庫経路として生成する。
図17は、実施の形態1-2に係る経路生成方法によって生成された入庫経路を表す図である。つまり、移動距離Sに対する曲率ρのグラフは図17のような概形となる。図17では、奇数stepは後退誘導を示し、偶数stepは前進誘導を示すため、曲率ρの正負は反転される。すなわち、実施の形態1-1の入庫経路生成ステップの項で説明したように、移動距離Sの変数s及び曲率ρが設定される。
<実施の形態1-2の効果>
実施の形態1-2に係る経路生成方法によると、出庫経路生成ステップにおいて生成された図13に示されるような仮想的な出庫経路に基づき、入庫経路生成ステップにおいて評価関数最小化経路の逆方向経路を入庫経路として生成すると、実施の形態1の比較例では切り返し1回目の段階で短い期間でハンドルが左右に操舵される格好となり、走行中にユーザに違和感あるいは不安感を与える可能性が高い状態であったが、実施の形態1-2に係る経路生成方法によって、図17に示されるような経路を生成することで、切り返し1回目の段階でハンドルの左右への急操舵を抑えることが可能となるため、走行中にユーザに与える違和感を低減できる効果を奏する。
なお、上述の実施の形態1-1及び実施の形態1-2の説明において、経路評価関数最小化ステップの項で例示した評価関数は、舵角の絶対値あるいは舵角速度の絶対値のパラメータに限定されるわけではなく、目標駐車姿勢角に対する自車両1の姿勢角偏差、あるいは、目標駐車位置を含む駐車スペース周辺へ誘導中の自車両1の通路方向との距離、さらには、路面勾配、路面摩擦、気象条件などといった路面状況を総合的に含めたパラメータを適用することが可能である。
実施の形態2.
実施の形態2に係る経路生成方法について、以下に説明する。実施の形態2に係る経路生成方法は、自車両1を並列駐車させる際に、前向きに入庫する入庫経路(以下、並列前向き入庫と呼ぶ)を生成する。
<実施の形態2に係る経路生成方法の比較例>
実施の形態2に係る経路生成方法を説明する前に、まず、実施の形態2に係る経路生成方法の比較例を説明する。実施の形態2に係る経路生成方法の比較例では、並列前向き入庫において、経路評価関数最小化ステップ、つまり、図2のフローチャートにおけるステップS140での評価関数による最小化を実施することなく、入庫経路を生成する。
実施の形態2に係る経路生成方法の比較例を最初に説明する目的は、経路評価関数最小化ステップを実行しない場合には、生成された入庫経路に沿って自車両1が移動する際に、ユーザにとって違和感が生じることを明らかにするためである。
1.出庫経路生成ステップ(図2のフローチャートのステップS130に対応)
図18は、実施の形態2の比較例における並列前向き出庫による出庫経路を表す図である。自車位置、周辺環境情報及び目標駐車位置に基づき、図18に示されるような横軸が移動距離S、縦軸が曲率ρで表現される、目標駐車位置から自車位置(出庫完了位置)に至る仮想的な出庫経路が生成されるとする。なお、かかる出庫経路は上述の公知の方法などによって生成される。図18において、snは曲率ρの変化率が変化するn番目の地点を表し、集合S={s0,s1,…,s8}で表現する。
図18において、移動距離Sがs0の地点での位置は目標駐車位置に相当し、移動距離Sがs8の地点での位置は、図2のフローチャート中の自車位置取得ステップS100で取得された自車位置に相当する。ここで、自車位置取得ステップS100で取得された自車位置を出庫完了位置とする。
区間[s0,s3]をstep_1、区間[s3,s4]をstep_2、区間[s4,s5]をstep_3、区間[s5,s8]をstep_4とし、奇数stepでは前進誘導、偶数stepでは後退誘導、をそれぞれ想定している。また、移動距離Sがs3の地点のように、曲率ρが不連続である区間は、ステアリングの据え切りを想定している。
図19は実施の形態2の比較例における仮想的な出庫経路上での自車両1の挙動を表す図である。図18で示した仮想的な出庫経路をstep終了ごとの自車位置を示すと、図19のように表現される。図19について、以下に説明する。
(1)出庫開始時点では、自車両1は他車両2の間に挟まれる形で並列駐車している。自車両1は前向きに駐車している。なお、通路には障害物7が存在する。
(2)step_1終了時点では、自車両1は目標駐車位置から自車位置(出庫完了位置)とは反対方向に一旦旋回しつつ他車両2の間を抜けるように後退する。曲率ρは0から増加してρ1で一定値となる状態となっている。
(3)step_2終了時点では、step_1終了時点の位置から切り返しつつ一旦前進する。曲率ρはρ2で一定値となる状態となっている。
(4)step_3終了時点では、step_2終了時点の位置から切り戻しつつ再度、障害物7の側に後退する。曲率ρはρ3で一定値となる状態となっている。
(5)step_4終了時点では、step_3終了時点の位置から旋回しつつ前進して、自車両1は出庫完了位置に移動している。曲率ρは0の状態となっている。
以上から、実施の形態2の比較例による仮想的な出庫経路は、4回の切り返し回数で出庫完了位置まで誘導を行う経路であることが分かる。
2.経路評価関数最小化ステップ(図2のフローチャートのステップS140に対応)
図18で得られる仮想的な出庫経路に基づき、本来は評価関数を適用し、評価関数を最小化する評価関数最小化経路を出力するが、実施の形態2に係る経路生成方法の比較例では、経路評価関数最小化ステップ、つまり、図2のフローチャートのステップS140における評価関数による最小化を実施してはいない。
3.入庫経路生成ステップ(図2のフローチャートのステップS150に対応)
入庫経路生成ステップ、つまり、図2のフローチャートのステップS150において、図18及び図19で示される仮想的な出庫経路に基づき、仮想的な出庫経路の逆方向経路を、入庫経路として生成する。
図20は、実施の形態2の比較例における並列前向き入庫による入庫経路を表す。生成された入庫経路における移動距離Sに対する曲率ρのグラフは図20のような概形となる。図20では、奇数stepは後退誘導を示し、偶数stepは前進誘導を示すため、曲率ρの正負は反転される。すなわち、実施の形態1の比較例の入庫経路生成ステップの項で述べたように、移動距離Sの変数s及び曲率ρは設定される。
図21は、実施の形態2の比較例における入庫経路上での自車両1の挙動を表す図である。すなわち、図21は、図20中に示された入庫経路に沿って自車両1を誘導した際の切り返しごとの移動イメージとなる。図21について、以下に説明する。
(1)入庫開始時点では、自車両1は自車位置にある。曲率ρは0の状態となっている。なお、通路には障害物7が存在する。
(2)step_1終了時点では、自車両1は目標駐車位置とは反対方向に一旦旋回しつつ後退する。曲率ρは0から増加してρ1で一定値となる状態となっている。
(3)step_2終了時点では、step_1終了時点の位置から切り返しつつ一旦前進する。曲率ρはρ2で一定値となる状態となっている。
(4)step_3終了時点では、step_2終了時点の位置から切り戻しつつ再度、障害物7の側に後退する。曲率ρはρ3で一定値となる状態となっている。
(5)step_4終了時点では、自車両1は他車両2の間に挟まれる形で目標駐車位置に並列前向きに駐車している。
実施の形態2に係る経路生成方法の比較例によると、図20及び図21に示されるように、切り返しの3回目の終了段階で姿勢角を目標駐車姿勢角に近づけるために、切り返し1回目の終了位置よりも切り返し3回目の終了位置の方が通路側の障害物7への接近距離が短い場合、ユーザに違和感を与える可能性が大きい。
したがって、実施の形態2の比較例における上述の不具合を解決するため、以下に説明する実施の形態2に係る経路生成方法では、経路評価関数最小化ステップでは仮想的な出庫経路の切り返し回数を変更することなく、入庫経路としての適合性を評価する評価関数を用いて、評価関数を最小化する経路を生成する。
実施の形態2-1.
実施の形態2-1に係る経路生成方法について、以下に説明する。実施の形態2-1に係る経路生成方法は、自車両1を並列駐車させる際に、自車両1を前進して入庫する入庫経路(以下、並列前進入庫と呼ぶ)を生成する。
実施の形態2-1に係る経路生成方法では、並列前進入庫において、経路評価関数最小化ステップ、つまり、図2のフローチャートにおけるステップS140において評価関数による最小化を実施して、入庫経路を生成する。実施の形態2-1に係る経路生成方法の経路評価関数最小化ステップでは、切り返し回数を変更することなく、評価関数を最小化する。
実施の形態2-1に係る経路生成方法で適用される評価関数のパラメータとしては、切り返しごとの走行距離を使用する。評価関数の最小化に当たっては、評価関数の重み係数を走行距離によって変化させる。経路評価関数最小化ステップにおいて、切り返しごとの走行距離を使用することで、走行中にユーザに与える違和感を低減するためである。
1.出庫経路生成ステップ(図2のフローチャートのステップS130に対応)
出庫経路生成ステップは実施の形態2の比較例と同様であるので省略する。
2.経路評価関数最小化ステップ(図2のフローチャートのステップS140に対応)
出庫経路生成ステップで生成された仮想的な出庫経路に基づき、経路評価関数最小化ステップにおいて、入庫経路としての適合性を評価する評価関数を適用して、当該評価関数を最小化する評価関数最小化経路を生成する。
仮想的な出庫経路における切り返し回数は4回であるため、この4回の切り返し回数を変更することなく、評価関数の最小化を実施する。入庫経路としての適合性を評価する評価関数は、パラメータとして切り返しごとの走行距離を項に含むものを用いる。経路の評価関数Jは重み係数ωを用いることで下記の式(9)のように表現することが可能である。
Figure 0007267384000010
式(9)において、iは切り返しごとのインデックスを示し、kは正数、Mは仮想的な出庫経路全体における切り返し回数を表す。つまり、式(9)の評価関数Jを最小にする際の移動距離Sの変数s及び曲率ρで表される経路が、評価関数最小化経路として出力される経路である。
式(9)において、重み係数ωs,i(s)は、i回目の切り返しごとの重み係数ωを移動距離Sの変数sで表現した値である。
図22は、経路評価関数最小化ステップにおける切り返しごとの経路長を評価する際の移動距離Sに対する各地点間での重み係数の値を表す図である。図22から分かるように、移動距離Sがs0からs4の地点までの重み係数よりも、移動距離Sがs4からs8の地点までの重み係数の方が小さくなるように設定されている。なお、図22では、一つのグラフ上に重み係数を重ね合わせ、ωs,i(s)と表現している。
重み係数ωs,i(s)を図22のように設定することで、仮想的な出庫経路に関しての1回目及び2回目の切り返しにおける経路長が短いほど、評価関数の評価値への影響が大きくなる一方、3回目及び4回目の切り返しにおける経路長の長さは、評価関数の評価値への影響が小さくなるため、図23に示されるような評価関数最小化経路が経路評価関数最小化ステップによって生成される。すなわち、切り返し回数が4回の評価関数最小化経路において、切り返し1回目の終了位置よりも切り返し3回目の終了位置の方が、通路側の障害物7への接近距離が短くなる。
3.入庫経路生成ステップ(図2のフローチャートのステップS150に対応)
図23に示される評価関数最小化経路に基づき、入庫経路生成ステップにおいて、評価関数最小化経路の逆方向経路を、入庫経路として生成する。
図24は、実施の形態2-1に係る経路生成方法によって生成された入庫経路を表す図である。つまり、移動距離Sに対する曲率ρのグラフは図24のような概形となる。図24では、奇数stepは後退誘導を示し、偶数stepは前進誘導を示すため、曲率ρの正負は反転される。すなわち、実施の形態1-1の入庫経路生成ステップの項で説明したように、移動距離Sの変数s及び曲率ρが設定される。
図25は、実施の形態2-1に係る経路生成方法によって生成された入庫経路上での自車両1の挙動を表す図である。すなわち、図25は図24のグラフに従って自車両1を誘導した際の切り返しごとの移動イメージとなる。図25について、以下に説明する。
(1)入庫開始時点では、自車両1は自車位置にある。曲率ρは0の状態となっている。なお、通路には障害物7が存在する。
(2)step_1終了時点では、自車両1は目標駐車位置とは反対方向、つまり、障害物7側に一旦旋回しつつ後退する。曲率ρは0から増加してρ1で一定値となる状態となっている。
(3)step_2終了時点では、step_1終了時点の位置から切り返しつつ一旦前進する。曲率ρはρ2で一定値となる状態となっている。
(4)step_3終了時点では、step_2終了時点の位置から切り戻しつつ再度、障害物7の側に後退する。曲率ρはρ3で一定値となる状態となっている。
(5)step_4終了時点では、step_3終了時点の位置から前進して、自車両1は他車両2の間に挟まれる形で目標駐車位置に駐車している。自車両1は並列前進向きに駐車している。
<実施の形態2-1の効果>
実施の形態2-1に係る経路生成方法が奏する効果は以下のとおりである。
上述の「(3)曲率の正負に関して」の項で説明したように、ヨー角θは曲率ρと移動距離sを用いて、θ=ρsと表すことが可能である。また、上述したように、図24に示す実施の形態2-1の入庫経路は、図20に示す実施の形態2の比較例の入庫経路から、仮想的な出庫経路における切り返し1回目の終了位置よりも切り返し3回目の終了位置を通路側に近づけた経路である。すなわち、実施の形態2-1の入庫経路では、入庫経路に関して、切り返し1回目の終了位置の方が切り返し3回目の終了位置よりも通路側に近づいているため、最終誘導経路となる切り返し回数4回目で自車両の姿勢角を目標駐車姿勢角に正すための移動距離が短くなる。換言すると、目標駐車姿勢角に正すための移動距離が短くすむ。したがって、実施の形態2―1に係る経路生成方法によって、最終誘導における開始時の自車両の姿勢角と目標駐車姿勢角の偏差を小さくすることが可能となり、最終誘導経路は、目標駐車姿勢角に対する自車両の姿勢角に関して微調整で済む経路となるため、走行中にユーザに与える違和感を低減できる効果を奏する。
実施の形態2-2.
実施の形態2-2に係る経路生成方法について、以下に説明する。実施の形態2-2に係る経路生成方法は、自車両1を並列駐車させる際に、並列前進入庫する入庫経路を生成する。経路評価関数最小化ステップでは、切り返し回数を変更することなく、評価関数を最小化する。
実施の形態2-2に係る経路生成方法では、並列前進入庫において、経路評価関数最小化ステップ、つまり、図2のフローチャートにおけるステップS140において評価関数による最小化を実施して、入庫経路を生成する。
実施の形態2-2に係る経路生成方法で適用される評価関数のパラメータとしては、実施の形態2-1における切り返しごとの走行距離に加えて、切り返しごとの所要時間もパラメータとして使用する。経路評価関数最小化ステップにおいて、評価関数に切り返しごとの所要時間のパラメータを使用することで、走行中のユーザの違和感を一層低減するためである。
1.出庫経路生成ステップ(図2のフローチャートのステップS130に対応)
出庫経路生成ステップは実施の形態2の比較例と同様であるので省略する。
2.経路評価関数最小化ステップ(図2のフローチャートのステップS140に対応)
出庫経路生成ステップで生成された仮想的な出庫経路に基づき、経路評価関数最小化ステップにおいて、入庫経路としての適合性を評価する評価関数を適用して、当該評価関数を最小化する評価関数最小化経路を生成する。
仮想的な出庫経路の切り返し回数は4回であるため、この4回の切り返し回数を変更することなく、評価関数の最小化を実施する。入庫経路としての適合性を評価する評価関数は、パラメータとして切り返しごとの走行距離及び切り返しごとの所要時間を項に含むものを用いる。経路の評価関数Jは重み係数ωを用いることにより、下記の式(10)のように表現することが可能である。
Figure 0007267384000011
式(10)において、iは切り返しごとのインデックスを示し、kは正数、Mは仮想的な出庫経路全体における切り返し回数を表す。つまり、式(10)の評価関数Jを最小にする際の移動距離Sの変数s及び曲率ρで表される経路が、評価関数最小化経路として出力される。
式(10)において、重み係数ωs,i(s)は、移動距離Sに関してのi回目の切り返しごとの重み係数ωを移動距離Sの変数sで表現した値である。重み係数ωt,i(s)は、所要時間に関してのi回目の切り返しごとの重み係数ωを移動距離Sの変数sで表現した値である。
重み係数ωs,i(s)に関しては、実施の形態2-1の図22に示されるように設定することで、仮想的な出庫経路に関しての1回目及び2回目の切り返しにおける経路長が短いほど、評価関数の評価値への影響が大きくなる一方、3回目及び4回目の切り返しにおける経路長の長さは、評価関数の評価値へ与える影響は小さくなる。
図26は、実施の形態2-2に係る経路生成方法による経路評価関数最小化ステップにおける切り返しごとの所要時間を評価する際の、移動距離Sに対する各地点間での重み係数の値を表す図である。図26から分かるように、移動距離Sがs0からs4の地点までの重み係数よりも、移動距離Sがs4からs8の地点までの重み係数の方が小さくなるように設定されている。重み係数ωt,i(s)に関しては、図26に示されるように設定することで、仮想的な出庫経路に関しての1回目の切り返しにおける所要時間の短さが評価関数の評価値への影響に大きく起因するようになる。
図27は、実施の形態2-2に係る経路生成方法によって生成された評価関数最小化経路を表す図である。上述の重み係数を用いた評価関数によって、図27に示すような経路が得られる。すなわち、切り返し回数が4回の仮想的な出庫経路において、切り返し1回目の終了位置よりも切り返し3回目の終了位置の方が、通路側の障害物7への接近距離が短くなる。また、切り返し1回目の誘導に関して、曲率変化率νが小さくなる。そして、切り返し1回目の誘導終了から2回目の誘導開始時の舵角の偏差が抑えられるため、据え切り量が抑制される。
3.入庫経路生成ステップ(図2のフローチャートのステップS150に対応)
図28は、実施の形態2-2に係る経路生成方法によって生成された入庫経路を表す図である。図27に示される評価関数最小化経路に基づき、入庫経路生成ステップにおいて、評価関数最小化経路の逆方向経路を入庫経路として生成する。つまり、移動距離Sに対する曲率ρのグラフは図28のような概形となる。
図28に示される入庫経路では、奇数stepは後退誘導を示し、偶数stepは前進誘導を示すため、曲率ρの正負は反転される。すなわち、実施の形態1-1の入庫経路生成ステップの説明で述べたように、移動距離Sの変数s及び曲率ρが設定される。
実施の形態2-1と同様に、実施の形態2の比較例で生成された図20に示される入庫経路と比較すると、区間[s0,s3]の経路長と区間[s3,s4]の経路長が長くなる一方、区間[s4,s5]の経路長が短くなるので、切り返し1回目の段階から自車両1の姿勢角と駐車目標角度との偏差が小さくなるため、通路側の障害物7への接近距離が切り返し3回目の微調整のための経路の段階と比べて短くなる。
また、実施の形態2-2に係る経路生成方法では、切り返し4回目における曲率変化率ν2の絶対値が、図20及び図24に示される実施の形態2の比較例及び実施の形態2-1に係る経路生成方法においてそれぞれ生成される入庫経路における曲率変化率の絶対値よりも小さい。
前提条件の項で述べたように、曲率変化率νは車両速度Vの逆数に比例するため、実施の形態2-2に係る経路生成方法では、切り返し4回目において車両速度Vが大きくても入庫経路に追従できることが確認できる。さらに、切り返し3回目終了時の舵角δstep_3Endと切り返し4回目開始時の舵角δstep_4Startは、それぞれ、前提条件から、以下の式(11)のように表現することが可能である。
Figure 0007267384000012
<実施の形態2-2の効果>
以上、実施の形態2-2に係る経路生成方法によると、図28に示される入庫経路における、切り返し4回目の曲率であるρ4の絶対値が、実施の形態2の比較例及び実施の形態2-1に係る経路生成方法においてそれぞれ生成される図20及び図24の入庫経路における曲率よりも小さい。したがって、切り返し3回目終了時の舵角δstep_3Endと切り返し4回目開始時の舵角δstep_4Startの偏差が小さくなり、据え切り時間も減少することが可能となる。よって、実施の形態2-1の効果の説明の項で述べた走行中のユーザに与える違和感を低減する効果に加えて、さらに、誘導時間を短縮する効果を奏する。
実施の形態3.
実施の形態3に係る経路生成方法について、以下に説明する。実施の形態3に係る経路生成方法は、自車両1を縦列入庫する入庫経路を生成する。
<実施の形態3に係る経路生成方法の比較例>
実施の形態3に係る経路生成方法を説明する前に、まず、実施の形態3に係る経路生成方法の比較例を説明する。実施の形態3に係る経路生成方法の比較例では、縦列入庫において、経路評価関数最小化ステップ、つまり、図2に示すフローチャートのステップS140での評価関数による最小化を実施することなく、入庫経路を生成する。
実施の形態3に係る経路生成方法の比較例を最初に説明する目的は、経路評価関数最小化ステップを実行しない場合には、生成された入庫経路に沿って自車両1が移動する際に、ユーザにとって違和感が生じることを明らかにするためである。
1.出庫経路生成ステップ(図2のフローチャートのステップS130に対応)
図29は、実施の形態3における縦列出庫による出庫経路を表す図である。自車位置、周辺環境情報及び目標駐車位置に基づき、図29に示されるような横軸が移動距離S、縦軸が曲率ρで表現される、目標駐車位置から自車位置(出庫完了位置)に至る仮想的な出庫経路が生成されるとする。なお、かかる出庫経路は上述の公知の方法などによって生成される。
図29において、snは経路上で曲率ρの変化率が変化するn番目の地点を表し、集合S={s0,s1,…,s12}で表現される。なお、曲率ρは、自車両1の仮想的な出庫経路上での移動中に、6つの一定値ρ1、ρ2、ρ3、ρ4、ρ5、ρ6をとる。
図29において、移動距離Sがs0の地点での位置は目標駐車位置に相当し、移動距離Sがs12の地点での位置は、自車位置取得ステップS100で取得された自車位置に相当する。ここで、自車位置取得ステップS100で取得された自車位置を出庫完了位置とする。
図29において、区間[s0,s1]をstep_1、区間[s1,s2]をstep_2、区間[s2,s3]をstep_3、区間[s3,s4]をstep_4、区間[s4,s5]をstep_5、区間[s5,s12]をstep_6とし、奇数stepでは後退誘導、偶数stepでは前進誘導を想定している。
図30は、実施の形態3の仮想的な出庫経路上での自車両1の挙動を表す図である。図29に示される仮想的な出庫経路を、各stepの終了ごとの自車位置を用いて示すと、図30のように表現される。図30について、以下に説明する。
(1)出庫開始時点では、自車両1は他車両2の間に挟まれる形で縦列駐車している。
(2)step_1終了時点では、自車両1は駐車スペース内で自車両1の後方の他車両2側に曲率ρが0を維持して、すなわち直進しながら後退する。
(3)step_2終了時点では、専ら駐車スペース内でstep_1終了時点の位置から通路側に旋回しつつ前進する。曲率ρはρ1で一定値となる状態となっている。
(4)step_3終了時点では、step_2終了時点の位置から旋回しつつ後退する。曲率ρはρ2で一定値となる状態となっている。
(5)step_4終了時点では、自車両1は再び通路側に前進する。曲率ρはρ3で一定値となる状態となっている。
(6)step_5終了時点では、専ら駐車スペース内でstep_4終了時点の位置から再度旋回しつつ後退する。曲率ρはρ4で一定値となる状態となっている。
(7)step_6終了時点では、step_5終了時点から自車両1は再び通路側に曲率ρ=ρ5として旋回しつつ前進し、曲率ρ=0に戻して直進することで、他車両2間を完全に抜けて、曲率ρ=ρ6へ変化させて、最終的に0へ変化させながら、出庫完了位置に到達している。
以上から、実施の形態3の仮想的な出庫経路は、6回の切り返し回数で出庫完了位置まで誘導を行う経路であることが分かる。
2.経路評価関数最小化ステップ(図2のフローチャートのステップS140に対応)
図29で得られる仮想的な出庫経路に基づき、本来は評価関数を適用し、評価関数を最小化する評価関数最小化経路を出力するが、実施の形態3に係る経路生成方法の比較例では、経路評価関数最小化ステップ、つまり、図2のフローチャートのステップS140における評価関数による最小化を実施してはいない。
3.入庫経路生成ステップ(図2のフローチャートのステップS150に対応)
入庫経路生成ステップ、つまり、図2のフローチャートのステップS150において、図29及び図30で示される仮想的な出庫経路に基づき、仮想的な出庫経路の逆方向経路を、入庫経路として生成する。
図31は、実施の形態3の比較例における縦列入庫による入庫経路を表す。生成された入庫経路における移動距離Sに対する曲率ρのグラフは図31のような概形となる。図31では、奇数stepは後退誘導を示し、偶数stepは前進誘導を示すため、曲率ρの正負は反転される。すなわち、実施の形態1の比較例の入庫経路生成ステップの項で説明したように、移動距離Sの変数s及び曲率ρが設定される。
図32は、実施の形態3の比較例における入庫経路上での自車両1の挙動を表す図である。すなわち、図32は、図31中に示された入庫経路に沿って自車両1を誘導した際の切り返しごとの移動イメージとなる。図32について、以下に説明する。
(1)入庫開始時点では、自車両1は自車位置にある。曲率ρは0の状態となっている。
(2)step_1終了時点では、自車両1は駐車スペース側に曲率ρ=ρ1として旋回しつつ後退し、曲率ρ=0に戻して、直進しつつ後退し、最終的に、曲率ρ=ρ2として旋回しながら後退することで、他車両2間で、通路側に向かって斜めになった状態となっている。
(3)step_2終了時点では、専ら駐車スペース内でstep_1終了時点の位置から通路側に旋回しつつ前進する。曲率ρはρ3で一定値となる状態となっている。
(4)step_3終了時点では、専ら駐車スペース内でstep_2終了時点の位置から旋回しつつ後退する。曲率ρはρ4で一定値となる状態となっている。
(5)step_4終了時点では、専ら駐車スペース内でstep_3終了時点の位置から再度旋回しつつ後退する。曲率ρはρ5で一定値となる状態となっている。
(6)step_5終了時点では、自車両1は駐車スペース内で自車両1の後方の他車両2側に後退する。曲率ρはρ6で一定値となる状態となっている。
(7)step_6終了時点では、自車両1は他車両2の間に挟まれる形で縦列駐車している。
実施の形態3に係る経路生成方法の比較例によると、図31及び図32に示されるように、入庫経路では、駐車スペース内の切り返しにおいて、自車両1の姿勢角を入庫開始姿勢角からなるべく乖離させようとする、つまり、自車両1の姿勢角を立たせようとするため、入庫経路における切り返し6回目の開始時は、姿勢角が立つようになる。すなわち、入庫経路における切り返し1回目の誘導において、自車両1の姿勢角が立つようになり、障害物となる車両B(右側の他車両2)に対して、大きくマージンがつく、つまり、大回りする経路となるため、走行中にユーザに違和感を与える可能性が高い。
したがって、実施の形態3の比較例における上述の不具合を解決するため、以下に説明する実施の形態3に係る経路生成方法では、経路評価関数最小化ステップにおいて仮想的な出庫経路の切り返し回数を変更することなく、入庫経路としての適合性を評価する評価関数を用いて、評価関数を最小化する経路を生成する。
実施の形態3に係る経路生成方法について、以下に説明する。実施の形態3に係る経路生成方法は、自車両1を縦列入庫する入庫経路を生成する。
実施の形態3に係る経路生成方法では、縦列入庫において、経路評価関数最小化ステップ、つまり、図2のフローチャート図におけるステップS140において評価関数による最小化を実施して、入庫経路を生成する。実施の形態3に係る経路生成方法では、切り返し回数を変更することなく、評価関数を最小化する。
実施の形態3に係る経路生成方法で適用される評価関数のパラメータとしては、舵角の絶対値を使用する。この際、評価関数の重み係数を走行距離によって変化させる。また、評価関数に障害物までの余裕距離に対して適切な余裕距離をパラメータとして含む。経路評価関数最小化ステップにおいて、舵角の絶対値及び障害物までの余裕距離に対して適切な余裕距離を使用することで、走行中のユーザの違和感を低減するためである。
1.出庫経路生成ステップ(図2のフローチャートのステップS130に対応)
出庫経路生成ステップは実施の形態3の比較例と同様であるので省略する。
2.経路評価関数最小化ステップ(図2のフローチャートのステップS140に対応)
出庫経路生成ステップで生成された仮想的な出庫経路に基づき、経路評価関数最小化ステップにおいて、入庫経路としての適合性を評価する評価関数を適用して、当該評価関数を最小化する評価関数最小化経路を生成する。
仮想的な出庫経路における切り返し回数は6回であるため、6回の切り返し回数を変更することなく、評価関数の最小化を実施する。入庫経路としての適合性を評価する評価関数は、パラメータとして舵角の絶対値及び障害物までの余裕距離を項に含むものを用いる。経路の評価関数Jは重み係数ωを用いることで下記の式(12)のように表現することが可能である。
Figure 0007267384000013
式(12)において、iは切り返しごとのインデックスを示し、kは正数、Mは仮想的な出庫経路全体における切り返し回数を表す。さらに、dは区間iにおける自車両1と障害物との距離とする。
図33は、縦列入庫における自車両1と他車両2(車両A及び車両B)の位置関係を示す図である。図33に示すように、障害物(車両B)との距離dは、右側に駐車している他車両2(車両B)と自車両1との距離として定義される。すなわち、mindは、区間iにおける他車両2(車両A)との最近接距離を意味する。また、dmgnは、余裕距離としてパラメータによって設定する。そして、mind-dmgn=dとする際、dは下記の式(13)のように設定することも可能である。なお、式(13)中のinfは非常に大きい値を表す。
Figure 0007267384000014
実施の形態3に係る経路生成方法では、上記評価関数Jを最小にする際の移動距離Sの変数s及び曲率ρからなる経路が、評価関数最小化経路として出力される経路である。
式(12)において、重み係数ωρ,i(s)は、舵角の絶対値に関してのi回目の切り返しごとの重み係数ωを移動距離Sの変数sで表現した値である。また、重み係数ωd,i(s)は、障害物との距離に関してのi回目の切り返しごとの重み係数ωを移動距離Sの変数sで表現した値である。
図34は、実施の形態3に係る経路生成方法による経路評価関数最小化ステップにおける舵角の絶対値を評価する際の移動距離Sに対する各地点間での重み係数ωρ,i(s)の値を表す図である。また、図35は、実施の形態3に係る経路生成方法による経路評価関数最小化ステップにおける障害物との距離を評価する際の移動距離Sに対する各地点間での重み係数ωd,i(s)の値を表す図である。
舵角の絶対値に関する重み係数ωρ,i(s)については図34のように設定することで、仮想的な出庫経路に関しての1回目から5回目の切り返しにおける舵角の絶対値が小さいほど評価されるようになる。
障害物との距離dに関する重み係数ωd,i(s)については、図35のように設定することで、仮想的な出庫経路に関しての6回目の切り返しにおける他車両2(車両B)との接近距離が、評価関数の評価値へ大きく影響するようになる。
図36は、経路評価関数最小化ステップによって生成された評価関数最小化経路を表す図である。上述の重み係数ωd,i(s)を用いた評価関数によって、図36に示すような経路が得られる。すなわち、切り返し1回目から5回目までの切り返しにおける舵角の絶対値が抑えられた経路となる。また、6回目の切り返しにおける他車両2(車両A)との接近距離に関して、余裕距離dmgnを小さくすることで、他車両2(車両B)により接近するような経路となる。
3.入庫経路生成ステップ(図2のフローチャートのステップS150に対応)
図36に示される評価関数最小化経路に基づき、入庫経路生成ステップにおいて、評価関数最小化経路の逆方向経路を、入庫経路として生成する。
図37は、実施の形態3に係る経路生成方法によって生成された入庫経路を表す図である。つまり、移動距離Sに対する曲率ρのグラフは図37のような概形となる。図37では、奇数stepは後退誘導を示し、偶数stepは前進誘導を示すため、曲率ρの正負は反転される。すなわち、実施の形態1-1の入庫経路生成ステップの項で説明したように、移動距離Sの変数s及び曲率ρが設定される。
図38は、実施の形態3に係る経路生成方法によって生成された入庫経路上での自車両1の挙動を表す図である。すなわち、図38は図37のグラフに従って自車両1を誘導した際の切り返しごとの移動イメージとなる。図38について、以下に説明する。
(1)入庫開始時点では、自車両1は自車位置にある。曲率ρは0の状態となっている。
(2)step_1終了時点では、自車両1は駐車スペース側に曲率ρ=ρ1として旋回しつつ後退し、曲率ρ=0に戻して、直進しつつ後退し、最終的に、曲率ρ=ρ2として旋回しながら後退することで、他車両2間で、通路側に向かって斜めになった状態となっている。
(3)step_2終了時点では、専ら駐車スペース内でstep_1終了時点の位置から通路側に旋回しつつ前進する。曲率ρはρ3で一定値となる状態となっている。
(4)step_3終了時点では、専ら駐車スペース内でstep_2終了時点の位置から旋回しつつ後退する。曲率ρはρ4で一定値となる状態となっている。
(5)step_4終了時点では、専ら駐車スペース内でstep_3終了時点の位置から再度旋回しつつ後退する。曲率ρはρ5で一定値となる状態となっている。
(6)step_5終了時点では、自車両1は駐車スペース内で自車両1の後方の他車両2側に後退する。曲率ρはρ6で一定値となる状態となっている。
(7)step_6終了時点では、自車両1は他車両2の間に挟まれる形で縦列駐車している。
<実施の形態3の効果>
実施の形態3に係る経路生成方法によると、実施の形態3に係る経路生成方法の比較例とは異なり、図38に示すように、切り返し1回目における自車両1と他車両2(車両B)との距離が短くなるため、比較例のような大回りとなる経路に対して旋回する度合いが緩和されている。この結果、走行中にユーザに与える違和感を低減できる効果を奏する。また、切り返し1回目の終了位置における自車両1の姿勢角が比較例よりも目標駐車姿勢角に近づいているため、切り返し2回目から5回目におけるハンドルの操舵量も低減することができる効果も併せて奏する。
実施の形態4.
実施の形態4に係る経路生成方法について、以下に説明する。実施の形態4に係る経路生成方法は、自車両1を並列駐車させる際に、自車両1を並列後退入庫する入庫経路を生成する。
実施の形態4に係る経路生成方法では、並列後退入庫において、経路評価関数最小化ステップ、つまり、図2のフローチャート図におけるステップS140において評価関数による最小化を実施して、入庫経路を生成する。実施の形態4に係る経路生成方法では、切り返し回数を変更して、評価関数を最小化する。
実施の形態4に係る経路生成方法で適用される評価関数のパラメータとしては、舵角の絶対値を使用する。また、評価関数に障害物までの余裕距離に対する適切な余裕距離をパラメータとして含む。評価関数の最小化に当たっては、評価関数の重み係数を走行距離によって変化させる。経路評価関数最小化ステップにおいて、切り返し回数を変更することで、舵角限界を使用することなく、かつ、障害物までの余裕距離を持った経路を生成することで、ユーザに安心感を与えるためである。
1.出庫経路生成ステップ(図2のフローチャートのステップS130に対応)
図39は、実施の形態4における並列後退出庫による仮想的な出庫経路を表す図である。自車位置、周辺環境情報及び目標駐車位置に基づき、図39に示されるような横軸が移動距離S、縦軸が曲率ρで表現される、目標駐車位置から自車位置(出庫完了位置)に至る仮想的な出庫経路が生成されるとする。なお、かかる出庫経路は上述の公知の方法などによって生成される。図39において、snは曲率ρの変化率が変化するn番目の点を表し、集合S={s0,s1,…,s9}で表現する。
図39において、移動距離Sがs0の地点での位置は目標駐車位置に相当し、移動距離Sがs9の地点での位置は、図2のフローチャート中の自車位置取得ステップS100で取得された自車位置に相当する。ここで、自車位置取得ステップS100で取得された自車位置を出庫完了位置とする。
区間[s0,s5]をstep_1、区間[s5,s6]をstep_2、区間[s6,s9]をstep_3とし、奇数stepでは前進誘導、偶数stepでは後退誘導をそれぞれ想定している。
図40は実施の形態4における仮想的な出庫経路上での自車両1の挙動を表す図である。図39で示した経路をstep終了ごとの自車位置を示すと図40のように表現される。図40について、以下に説明する。
(1)出庫開始時点では、自車両1は他車両2の間に挟まれる形で並列駐車している。
(2)step_1終了時点では、自車両1は目標駐車位置から出庫完了位置とは反対方向に一旦曲率ρ1で旋回してから曲率ρ2へ変化させながら、出庫完了位置側に旋回しつつ、他車両2の間を抜けるように前進する。
(3)step_2終了時点では、自車両1は旋回しつつ駐車スペースの前方側まで一旦後退する。曲率ρはρ3で一定値となる状態となっている。
(4)step_3終了時点では、自車両1はstep_2終了時点から前進して、出庫完了位置へと移動している。曲率ρは0の状態となっている。
以上から、実施の形態4における仮想的な出庫経路は、3回の切り返し回数で出庫完了位置まで誘導を行う経路であることが分かる。
2.経路評価関数最小化ステップ(図2のフローチャートのステップS140に対応)
出庫経路生成ステップで生成された仮想的な出庫経路に基づき、経路評価関数最小化ステップにおいて、入庫経路としての適合性を評価する評価関数を適用して、当該評価関数を最小化する評価関数最小化経路を生成する。評価関数の最小化にあたり、出庫に必要な切り返し回数が変更される場合であっても、入庫経路としての適合性を評価する評価関数の評価値が最小化される場合は、生成された仮想的な出庫経路を採用する。
図41は、実施の形態4における仮想的な出庫経路の一例である。実施の形態4に係る経路生成方法において、切り返し回数を変更させる方法の一例として、図41に示されるような仮想的な出庫経路を考える。図41において、Nは切り返し回数の合計、kはk番目のstepを意味し、1<k<Nとする。つまり、切り返し回数が2回目以降の誘導は、通路と駐車中の他車両2との間を一定の円弧で切り返しを行うような経路を想定している。
実施の形態4に係る経路生成方法では、経路を一定の円弧のように考えているが、S字の操舵をしても構わない。また、kが奇数の場合は前進誘導を示し、kが偶数の場合は後退誘導を表す。図41に示される仮想的な出庫経路は、k=2,N=3の場合を示している。
実施の形態4に係る経路生成方法において、入庫経路としての適合性を評価する評価関数のパラメータとしては、舵角の絶対値、障害物までの余裕距離及び切り返し回数を項に含むものを用いる。経路の評価関数Jは重み係数ωを用いることで下記の式(14)のように表現することが可能である。
Figure 0007267384000015
式(14)において、iは切り返しごとのインデックスを示し、kは正数、Mは仮想的な出庫経路全体における切り返し回数を表す。つまり、上記評価関数Jを最小にする際の移動距離Sの変数s及び曲率ρからなる経路が、評価関数最小化経路として出力される経路である。
図42は、並列入庫における自車両1と他車両2(車両A及び車両B)の位置関係を示す図である。図42に示すように、dは、区間iにおける障害物(車両A)との距離、つまり、左側に駐車している他車両2(車両A)と自車両1との距離として定義される。すなわち、mindは、区間iにおける他車両2(車両A)との最近接距離を意味する。また、dmgnは、余裕距離としてパラメータで設定する。そして、mind-dmgn=dとする際、dは上述の式(14)のように設定することも可能である。つまり、上記評価関数Jを最小にする際の移動距離S、曲率ρ及び切り返し回数Mからなる経路が、評価関数最小化経路として出力される経路である。
式(14)において、重み係数ωρ,i(s)は、舵角の絶対値に関してのi回目の切り返しごとの重み係数ωを移動距離Sの変数sで表現した値であり、重み係数ωd,i(s)は、障害物との距離に関してのi回目の切り返しごとの重み係数ωを移動距離Sの変数sで表現した値である。
図43は、実施の形態4に係る経路生成方法による経路評価関数最小化ステップにおける舵角の絶対値を評価する際の移動距離Sに対する各地点間での重み係数ωρ,i(s)の値を表す図である。また、図44は、実施の形態4に係る経路生成方法による経路評価関数最小化ステップにおける障害物との距離を評価する際の移動距離Sに対する各地点間での重み係数ωd,i(s)の値を表す図である。
舵角の絶対値に関する重み係数ωρ,i(s)に関しては、図43に示されるように設定することで、仮想的な出庫経路に関しての1回目の切り返しにおける舵角の絶対値が小さいほど評価されるようになり、また、仮想的な出庫経路に関してのN回目の切り返し回数における舵角の絶対値の大きさは、評価関数の評価値への影響が小さくなる。
障害物までの余裕距離に関する重み係数ωd,i(s)に関しては、図44に示されるように設定することで、仮想的な出庫経路に関しての1回目の切り返しにおける他車両2(車両A)との接近距離が、評価関数の評価値に大きく影響するようになる。図45は、実施の形態4に係る経路生成方法によって生成された評価関数最小化経路を表す図である。上述の重み係数を用いた評価関数によって、図45に示すような経路が得られる。
すなわち、切り返し回数が3回の仮想的な出庫経路が、切り返し回数が5回の評価関数最小化経路へと変化する。評価関数最小化経路では、1回目の切り返しにおける、他車両2(車両A)との接近距離が余裕を持った値となり、誘導全体の曲率の絶対値が抑えられた経路となるため、1回目の切り返しにおける曲率の絶対値と5回目の切り返しにおける曲率の絶対値を比較した際に、5回目の切り返しにおける曲率の絶対値の方が大きい経路となる。
3.入庫経路生成ステップ(図2のフローチャートのステップS150に対応)
図45に示される評価関数最小化経路に基づき、入庫経路生成ステップにおいて、評価関数最小化経路の逆方向経路を、入庫経路として生成する。
図46は、実施の形態4に係る経路生成方法によって生成された入庫経路を表す図である。つまり、移動距離Sに対する曲率ρのグラフは図46のような概形となる。図46では、奇数stepは後退誘導を示し、偶数stepは前進誘導を示すため、曲率ρの正負は反転される。すなわち、実施の形態1-1の入庫経路生成ステップの項で説明したように、移動距離Sの変数s及び曲率ρが設定される。
一方、図47は、実施の形態4における並列後退出庫による仮想的な出庫経路に対して、経路評価関数最小化ステップを適用しない場合の入庫経路である。出庫経路生成ステップで出力された図39に示されるような仮想的な出庫経路を、経路評価関数最小化ステップで最小化せずに、入庫経路生成ステップで入庫経路を生成すると、図47に示される入庫経路のような概形となる。すなわち、実施の形態1の比較例の入庫経路生成ステップの項で説明したように、移動距離Sの変数s**及び曲率ρ**が設定される。
図48は、図46のグラフに従って自車両1を誘導した際の切り返しごとの自車両1の挙動を表す図である。図48について、以下に説明する。
(1)入庫開始時点では、自車両1は自車位置にある。曲率ρは0の状態となっている。
(2)step_1終了時点では、自車両1は目標駐車位置側に一旦旋回しつつ後退する。曲率ρは0から増加してρ1で一定値となる状態となっている。
(3)step_2終了時点では、step_1終了時点の位置から切り返しつつ一旦前進する。曲率ρはρ2で一定値となる状態となっている。
(4)step_3終了時点では、step_2終了時点の位置から切り返しつつ駐車スペース側に後退する。曲率ρはρ3で一定値となる状態となっている。
(5)step_4終了時点では、step_3終了時点の位置から旋回しつつ通路側に前進する。曲率ρはρ4で一定値となる状態となっている。
(6)step_5終了時点では、自車両1は他車両2の間に挟まれる形で目標駐車位置に駐車している。自車両1は並列後退向きに駐車している。
図49は、図47のグラフに従って自車両1を誘導した際の切り返しごとの自車両1の挙動を表す図、つまり、実施の形態4において経路評価関数最小化ステップを実施しない場合の自車両の入庫経路上の挙動を表す図である。図49について、以下に説明する。
(1)入庫開始時点では、自車両1は自車位置、つまり、入庫を開始する位置にある。曲率ρは0の状態となっている。
(2)step_1終了時点では、自車両1は旋回しつつ目標駐車位置の方向に向かって後退する。曲率ρはρ2**で一定値となる状態となっている。
(3)step_2終了時点では、自車両1は自車位置から目標駐車位置の方向に旋回しつつ前進する。曲率ρはρ3**で一定値となる状態となっている。
(4)step_3終了時点では、step_2終了時点から、曲率ρ4**で旋回しながら後退し、曲率ρ1**で旋回することで、自車両1に関して左側の他車両2の衝突を回避しながら、自車両1は他車両2の間に挟まれる形で目標駐車位置に並列駐車している。自車両1は並列後退向きに駐車している。
図49に示される入庫経路では、全区間で曲率を大きく使っているだけでなく、3回目の切り返し時の誘導において、車両A(左側の他車両2)との距離、つまり、障害物との距離が接近するため、ユーザへ不安感を与える可能性が高い。
<実施の形態4の効果>
実施の形態4に係る経路生成方法によると、図49に示される入庫経路とは異なり、図48のような入庫経路を生成することが可能となるので、切り返し回数は5回と増えるものの、ハンドルの操舵量を低減させ、車両A(左側の他車両2)との接近距離もマージンを保てるようになるため、ユーザへの不安感を低減できる効果を奏する。
以上、実施の形態1に係る経路生成装置300の各構成要素の機能が、ハードウェア及びソフトウェア等のいずれか一方で実現される構成について説明した。しかしながら、これに限られたものではなく、実施の形態1に係る経路生成装置300の一部の構成要素を専用のハードウェアで実現し、別の一部の構成要素をソフトウェア等で実現する構成であっても良い。
たとえば、図50及び図51に示すように、一部の構成要素については専用のハードウェアとしての処理回路50でその機能を実現し、他の一部の構成要素についてはプロセッサ51としての処理回路50が、メモリ52に格納された実施の形態1から4に係る経路生成方法をコンピュータ等で実行させるためのプログラムを読み出して実行することによってその機能を実現することが可能である。
さらに、図51に示すように、実施の形態1に係る経路生成装置300の各機能部等が用いる設定データは、ソフトウェアの一部、すなわち、実施の形態1から4に係る経路生成方法をコンピュータ等で実行させるためのプログラム54が記憶されている記録媒体53からメモリ52にインストールされても良い。
以上のように、実施の形態1に係る経路生成装置300は、ハードウェア、ソフトウェア等、またはこれらの組み合わせによって、上述の各機能を実現することができる。
本開示は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1 自車両、2 他車両、7 障害物、50 処理回路、51 プロセッサ、52 メモリ、53 記録媒体、54 プログラム、110 自車位置取得部、120 周辺環境情報取得部、130 目標駐車位置設定部、200 経路生成部、210 出庫経路生成部、220 経路評価関数最小化部、230 入庫経路生成部、300 経路生成装置

Claims (11)

  1. 以下の各ステップを処理回路によって実行する経路生成方法であって、
    自車位置を取得する自車位置取得ステップと、
    自車両の周辺環境情報を取得する周辺環境情報取得ステップと、
    目標駐車位置を設定する目標駐車位置設定ステップと、
    前記自車位置、前記周辺環境情報及び前記目標駐車位置に基づき、前記目標駐車位置から前記自車位置に至る仮想的な出庫経路を生成する出庫経路生成ステップと、
    生成された前記仮想的な出庫経路に対して評価関数を適用し、前記評価関数を最小化する評価関数最小化経路を生成する経路評価関数最小化ステップと、
    前記自車両が前記自車位置から前記目標駐車位置に至る入庫経路として、前記評価関数最小化経路に対する逆方向経路を生成する入庫経路生成ステップと、を含み、
    前記評価関数は、切り返しごとの走行距離をパラメータとして含む関数である経路生成方法。
  2. 以下の各ステップを処理回路によって実行する経路生成方法であって、
    自車位置を取得する自車位置取得ステップと、
    自車両の周辺環境情報を取得する周辺環境情報取得ステップと、
    目標駐車位置を設定する目標駐車位置設定ステップと、
    前記自車位置、前記周辺環境情報及び前記目標駐車位置に基づき、前記目標駐車位置から前記自車位置に至る仮想的な出庫経路を生成する出庫経路生成ステップと、
    生成された前記仮想的な出庫経路に対して評価関数を適用し、前記評価関数を最小化する評価関数最小化経路を生成する経路評価関数最小化ステップと、
    前記自車両が前記自車位置から前記目標駐車位置に至る入庫経路として、前記評価関数最小化経路に対する逆方向経路を生成する入庫経路生成ステップと、を含み、
    前記評価関数は、切り返しごとの所要時間をパラメータとして含む関数である経路生成方法。
  3. 以下の各ステップを処理回路によって実行する経路生成方法であって、
    自車位置を取得する自車位置取得ステップと、
    自車両の周辺環境情報を取得する周辺環境情報取得ステップと、
    目標駐車位置を設定する目標駐車位置設定ステップと、
    前記自車位置、前記周辺環境情報及び前記目標駐車位置に基づき、前記目標駐車位置から前記自車位置に至る仮想的な出庫経路を生成する出庫経路生成ステップと、
    生成された前記仮想的な出庫経路に対して評価関数を適用し、前記評価関数を最小化する評価関数最小化経路を生成する経路評価関数最小化ステップと、
    前記自車両が前記自車位置から前記目標駐車位置に至る入庫経路として、前記評価関数最小化経路に対する逆方向経路を生成する入庫経路生成ステップと、を含み、
    前記評価関数は、舵角の絶対値、舵角速度の絶対値、切り返しごとの走行距離、切り返しごとの所要時間及び障害物までの余裕距離のいずれか二つ以上のパラメータを含む関数であり、前記各パラメータにそれぞれ重み係数を乗算して合算し、
    前記重み係数は、前記自車両の入庫経路上の走行距離によって変化させる経路生成方法。
  4. 前記入庫経路は、前記自車両の移動距離及び曲率の関数で表されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の経路生成方法。
  5. 前記経路評価関数最小化ステップは、前記出庫経路生成ステップで生成された前記仮想的な出庫経路の切り返し回数を維持しながら前記評価関数の最小化を行うことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の経路生成方法。
  6. 前記経路評価関数最小化ステップは、前記出庫経路生成ステップで生成された前記仮想的な出庫経路の切り返し回数を変更しながら前記評価関数の最小化を行うことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の経路生成方法。
  7. 前記評価関数は、舵角の絶対値をパラメータとして含む関数であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の経路生成方法。
  8. 前記評価関数は、舵角速度の絶対値をパラメータとして含む関数であることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の経路生成方法。
  9. 前記評価関数は、障害物までの余裕距離をパラメータとして含む関数であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の経路生成方法。
  10. 前記パラメータは複数のパラメータからなり、前記複数のパラメータにそれぞれ重み係数を乗算して合算することを特徴とする請求項7から9のいずれか1項に記載の経路生成方法。
  11. 自車位置を取得する自車位置取得部と、
    自車両の周辺環境情報を取得する周辺環境情報取得部と、
    目標駐車位置を設定する目標駐車位置設定部と、
    前記自車位置、前記周辺環境情報及び前記目標駐車位置に基づき、前記目標駐車位置から前記自車位置に至る仮想的な出庫経路を生成する出庫経路生成部と、
    生成された前記仮想的な出庫経路に対して評価関数を適用し、前記評価関数を最小化する評価関数最小化経路を生成する経路評価関数最小化部と、
    前記自車位置から前記目標駐車位置に至る入庫経路として、前記評価関数最小化経路に対する逆方向経路を生成する入庫経路生成部と、を備え、
    前記評価関数は、舵角の絶対値、舵角速度の絶対値、切り返しごとの走行距離、切り返しごとの所要時間及び障害物までの余裕距離のいずれか二つ以上パラメータ含む関数であり、
    パラメータにそれぞれ重み係数を乗算して合算し、
    前記重み係数は、前記自車両の入庫経路上の走行距離によって変化させる経路生成装置。
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