JP7265671B2 - ストーカ式廃棄物発電システム及びその廃棄物発電量の安定化方法 - Google Patents
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Description
ストーカ炉の火格子部で廃棄物を燃焼しボイラで蒸気を発生させて発電するストーカ式廃棄物発電システムにおいて、火格子部上方とボイラ内の2次燃焼室との少なくとも一方へバイオマス燃料を燃焼させた燃焼ガスを直接投入し、ボイラでの蒸気発生量を安定化させる廃棄物発電量の安定化方法であって、
ボイラでの蒸気発生量を検出し、蒸気発生量が目標蒸気発生量となるように廃棄物の供給量を制御する主制御を実施しつつ、蒸気発生量が目標蒸気発生量を下回ることを検出した後にバイオマス燃料を燃焼させた燃焼ガスの投入を開始し、蒸気発生量が目標蒸気発生量に戻り始めたらバイオマス燃料を燃焼させた燃焼ガスの投入を停止又は減少する副制御を実施し、
前記副制御では、バイオマス燃料を燃焼させた燃焼ガスの最大投入量が、廃棄物の燃焼による平均発熱量の5%から50%に相当する量とすることを特徴とする廃棄物発電量の安定化方法。
廃棄物発電システムにおいて、火格子部上方とボイラ内の2次燃焼室との少なくとも一方へバイオマス燃料を燃焼させた燃焼ガスを直接投入するバイオマス燃料投入部を備えるストーカ式廃棄物発電システムであって、
ボイラでの蒸気発生量を検出する蒸気発生量検出手段と、廃棄物の供給量を調整、検出する廃棄物供給量調整検出手段と、前記バイオマス燃料投入部からのバイオマス燃料を燃焼させた燃焼ガスの投入量を調整、検出するバイオマス燃料投入量調整検出手段と、前記蒸気発生量検出手段で検出した蒸気発生量が目標蒸気発生量となるように廃棄物の供給量とバイオマス燃料を燃焼させた燃焼ガスの投入量を制御する制御手段とを更に備え、
前記制御手段は、前記蒸気発生量検出手段で検出した蒸気発生量が目標蒸気発生量となるように廃棄物の供給量を制御する主制御を実施しつつ、蒸気発生量が目標蒸気発生量を下回ることを前記蒸気発生量検出手段が検出した後にバイオマス燃料を燃焼させた燃焼ガスの投入を開始し、前記蒸気発生量検出手段で検出した蒸気発生量が目標蒸気発生量に戻り始めたらバイオマス燃料を燃焼させた燃焼ガスの投入を停止又は減少する副制御を実施し、前記副制御では、バイオマス燃料を燃焼させた燃焼ガスの最大投入量が、廃棄物の燃焼による平均発熱量の5%から50%に相当する量とすることを特徴とするストーカ式廃棄物発電システム。
なお、図2(a),(b)には廃棄物の発熱量変動に合わせた発電量を一点鎖線で示しているが、廃棄物の発熱量が大きく低下した場合、蒸気発生量も大きく低下するため、発電機の効率が負荷低下により低下し、その分、発電量が更に低下する。
なお、バイオマス燃料は、ボイラ60内の2次燃焼室60aへ直接投入することもできる。要するに本発明では、火格子部51上方とボイラ60内の2次燃焼室60aとの少なくとも一方へバイオマス燃料を直接投入することで、ボイラ60での蒸気発生量(廃棄物発電量)を安定化させることを特徴とする。また、ボイラ60内の2次燃焼室60aへバイオマス燃料を直接投入することによっても、廃棄物の発熱量変動に対して高い応答性をもってボイラ60での蒸気発生量(廃棄物発電量)を安定化させることができる。
ここで、廃棄物の供給量(kg/h)の制御は、廃棄物供給機40の駆動速度と火格子の送り速度(駆動速度又は駆動間隔)とのいずれか一方又は両方で実施する。
この実施形態ではバイオマス燃料をストーカ炉50の火格子部51の上方へ投入するので、このバイオマス燃料の投入量により、ストーカ炉50内での燃料(廃棄物とバイオマス燃料)の燃焼処理(乾燥、ガス化燃焼、固形燃焼、灰の冷却等のプロセス)に必要な時間、空気量が変わる。そこで、バイオマス燃料の投入量に合わせて、火格子部51へ吹き込む1次空気の吹込み量と、火格子部51の各ゾーン51a~cへの1次空気の吹込み量分布と、ボイラ60内の2次燃焼室60aへ吹き込む2次空気の吹込み量と、火格子の駆動速度又は駆動間隔とを調整(補正)することで、最適な燃焼状態を得ることができ、ストーカ炉50炉内が局部的に高温になって発生するクリンカの成長、燃焼空気の不足による主灰中の未燃物質の増大等を防止できる。
また、この実施形態において火格子部51の火格子の駆動速度又は駆動間隔は、前述した5つの風箱54a~eに対応する領域に分けて調整するようにしている。
一方、この実施形態において2次空気は2次空気送風機63から供給され、ボイラ60内の2次燃焼室60aへ吹き込まれる。すなわち、この実施形態において2次空気の吹込み量は2次空気送風機63の制御によって調整するようにしている。
下水汚泥乾燥燃料の性状の一例を挙げると、大きさは粒径数mm程度の粒状、平均発熱量は20000kJ/kg程度である。
なお、中和剤投入部55を設ける位置は火格子部51(乾燥ゾーン51a)の上方には限定されず、例えば2次燃焼室60aに設けてもよい。また、中和剤の投入は省略することもできる。
ここで、この実施形態のようにバーナ83を使用する場合、バイオマス燃料を事前に粉砕してバーナ83で燃焼しやすくすることもできる。また、前述のバイオエタノールのように、液体状のバイオマス燃料を使用することもできる。
なお、図4ではバイオマス燃料投入部52を2次燃焼室60aに設けたが、図1のように火格子部51上方に設けることもでき、2次燃焼室60aと火格子部51上方の両方に設けることもできる。
20 廃棄物クレーン
21 バケット
30 廃棄物投入ホッパ
40 廃棄物供給機
50 ストーカ炉
51 火格子部
51-1~3 トラック
51a 乾燥ゾーン
51b 燃焼ゾーン
51c 後燃焼ゾーン
52 バイオマス燃料投入部
53 1次空気送風機
54a~e 風箱
55 中和剤投入部
60 ボイラ
60a 2次燃焼室
61 過熱器
62 節炭器
63 2次空気送風機
70 蒸気検出センサ
80 バイオマス投入装置
81 ホッパ
82 定量切出機
90 制御手段
100 中和剤投入装置
101 ホッパ
102 定量切出機
110 燃えきり点検出手段
Claims (3)
- ストーカ炉の火格子部で廃棄物を燃焼しボイラで蒸気を発生させて発電するストーカ式廃棄物発電システムにおいて、火格子部上方とボイラ内の2次燃焼室との少なくとも一方へバイオマス燃料を燃焼させた燃焼ガスを直接投入し、ボイラでの蒸気発生量を安定化させる廃棄物発電量の安定化方法であって、
ボイラでの蒸気発生量を検出し、蒸気発生量が目標蒸気発生量となるように廃棄物の供給量を制御する主制御を実施しつつ、蒸気発生量が目標蒸気発生量を下回ることを検出した後にバイオマス燃料を燃焼させた燃焼ガスの投入を開始し、蒸気発生量が目標蒸気発生量に戻り始めたらバイオマス燃料を燃焼させた燃焼ガスの投入を停止又は減少する副制御を実施し、
前記副制御では、バイオマス燃料を燃焼させた燃焼ガスの最大投入量が、廃棄物の燃焼による平均発熱量の5%から50%に相当する量とすることを特徴とする廃棄物発電量の安定化方法。 - ストーカ炉の火格子部で廃棄物を燃焼しボイラで蒸気を発生させて発電するストーカ式廃棄物発電システムにおいて、火格子部上方とボイラ内の2次燃焼室との少なくとも一方へバイオマス燃料を燃焼させた燃焼ガスを直接投入するバイオマス燃料投入部を備えるストーカ式廃棄物発電システムであって、
ボイラでの蒸気発生量を検出する蒸気発生量検出手段と、廃棄物の供給量を調整、検出する廃棄物供給量調整検出手段と、前記バイオマス燃料投入部からのバイオマス燃料を燃焼させた燃焼ガスの投入量を調整、検出するバイオマス燃料投入量調整検出手段と、前記蒸気発生量検出手段で検出した蒸気発生量が目標蒸気発生量となるように廃棄物の供給量とバイオマス燃料を燃焼させた燃焼ガスの投入量を制御する制御手段とを更に備え、
前記制御手段は、前記蒸気発生量検出手段で検出した蒸気発生量が目標蒸気発生量となるように廃棄物の供給量を制御する主制御を実施しつつ、蒸気発生量が目標蒸気発生量を下回ることを前記蒸気発生量検出手段が検出した後にバイオマス燃料を燃焼させた燃焼ガスの投入を開始し、前記蒸気発生量検出手段で検出した蒸気発生量が目標蒸気発生量に戻り始めたらバイオマス燃料を燃焼させた燃焼ガスの投入を停止又は減少する副制御を実施し、前記副制御では、バイオマス燃料を燃焼させた燃焼ガスの最大投入量が、廃棄物の燃焼による平均発熱量の5%から50%に相当する量とすることを特徴とするストーカ式廃棄物発電システム。 - 前記バイオマス燃料投入量調整検出手段が、バイオマス燃料を燃焼させるバーナを備え、このバーナで燃焼させた燃焼ガスを前記バイオマス燃料投入部へ供給し、このバイオマス燃料投入部が前記燃焼ガスを火格子部上方とボイラ内の2次燃焼室との少なくとも一方へ直接投入する、請求項2に記載のストーカ式廃棄物発電システム。
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