JP7265657B1 - 吸引装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業員が管や槽の中に入ることなく、また、管を切断すること無く、管内の滞留物や、管の先にある槽内の堆積物を吸引することができる吸引装置等を提供する。【解決手段】吸引ホースを介して吸引対象物を吸引する吸引装置において、吸引ホースを屈曲させることにより吸引ホースの先端の向きを変更する変更手段が、吸引ホースの外周に設けられ、複数の連結された関節駒を有して吸引ホースとともに屈曲可能な可動部と、複数の関節駒に沿って配され、一端が可動部の先端側に固定される複数のワイヤーと、複数のワイヤーと接続され、複数のワイヤーの少なくとも何れか一方の他端を引いたり戻したりする操作部と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、人が立ち入ることが困難、又は、好ましくない狭く危険な管の中や、管の先にある例えば槽等にある吸引対象物を、外部から吸引ホースを用いて吸引する技術に関するものである。
図1に示すように、地下や建物内において管3を通って槽1に貯留された堆積物2を吸引装置等で吸引して除去する場合、例えば、マンホール4やフランジ(図示しない)等を開放し、作業員が管3を通って槽1に入り、吸引ホースの先端を持って堆積物2を吸引する作業を行っている。また、作業員が入れないような管3の途中などに除去すべき滞留物がある場合には、ファイバースコープ等で滞留物の位置を特定してその近くで管を切断し、滞留物を除去している。
ところが、槽1や管3の中に入って作業員が作業をする場合、酸素濃度の低下による酸欠、堆積物2への埋没による酸欠、高所からの墜落などの危険が伴うため、作業前の酸素濃度の測定や、梯子、セーフティーブロック、照明器具、換気装置等の設置が必要となる。また、作業中には、入槽管理(入槽者、退槽者の管理)監視人の配置、換気装置の運転、熱中症防止のための措置等の安全作業管理も必要となる。
また、管3を切断する場合、バンドソーやグラインダーといった道工具を準備し、周辺部には火災防止のために近傍の可燃物を除去し、除去出来ない可燃物には、養生シートにて養生を行い、また、火の粉養生として開口部を覆いかぶせるように養生を行い、作業員は、保護メガネ、保護手袋及び安全靴などの保護具を装備し、管等の切断作業を行う必要があった。更に、切断した管3は復旧のために溶接などの作業を要し、溶接を行えば、管3への腐食や応力集中等の影響があり、作業後のリスクにもつながっていた。
これに対して特許文献1には、容器内に貯留されている粉粒物を吸引ノズル及びホースを介してホッパー内に取り出す粉粒物の吸引輸送方法及びその装置が開示されている。
特開2005-280877号公報
一方、特許文献1では、粉粒物が貯留されている容器とホッパーの間に管3のような吸引ホースを設置するための障害があることが想定されていないため、吸引ノズルが長い円筒形状をしておりホースとともに本願図1のマンホール4から挿入すること、更に、槽1内の堆積物2を吸引することが困難である。
本発明は、こうした事情に鑑み、作業員が管3や槽1の中に入ることなく、また、管3を切断すること無く、管3内の滞留物や、管3の先にある槽1内の堆積物2を吸引することができる吸引装置等を提供することを課題とする。
この発明は、上記目的を達成するためになされたものであって、下記の特徴を有する。
請求項1記載の発明は、管内に挿入される吸引ホースと、前記吸引ホースを介して吸引対象物を吸引する吸引手段と、前記吸引ホースを屈曲させて前記吸引ホースの先端の向きを変更する変更手段と、を備える吸引装置であって、前記変更手段は、前記吸引ホースの屈曲させる位置の外周に設けられ、複数の連結された関節駒を有して前記吸引ホースとともに屈曲可能な可動部と、前記複数の関節駒に沿って配され、一端が前記可動部の先端側に固定される複数のワイヤーと、前記複数のワイヤーと接続され、前記複数のワイヤーの他端を引いたり戻したりする操作部と、を有することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の吸引装置であって、前記関節駒は先端部と後端部に連結部を有し、前記複数の関節駒は前記連結部同士をピン接合して連結され、前記ワイヤーは各前記ピンに形成されたワイヤー孔を通っていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の吸引装置であって、前記ワイヤーの数は4本であり、前記可動部を前記吸引ホースの軸方向から見た場合に、各前記ワイヤーが前記軸を中心とする円周上に等間隔に配されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の吸引装置であって、前記操作部は、第1の前記ワイヤー及び第2の前記ワイヤーをそれぞれ逆方向に巻き取る第1のワイヤー巻取体と、第3の前記ワイヤー及び第4の前記ワイヤーをそれぞれ逆方向に巻き取る第2のワイヤー巻取体と、前記第1のワイヤー巻取体を回転させる第1のハンドルと、前記第2のワイヤー巻取体を回転させる第2のハンドルと、を有し、前記可動部を前記吸引ホースの軸方向から見た場合に、前記第1のワイヤーと前記第2のワイヤーが対向する位置に配されているとともに、前記第3のワイヤーと前記第4のワイヤーが対向する位置に配されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の吸引装置であって、前記操作部は、前記第1のハンドルの回転軸に設けられる第1のウォームギアと、前記第2のハンドルの回転軸に設けられる第2のウォームギアと、前記第1のワイヤー巻取体の回転軸に設けられる第1のウォームホイールと、前記第2のワイヤー巻取体の回転軸に設けられる第2のウォームホイールと、を有し、前記第1のウォームギア前記第1のウォームホイールが噛合し、前記第2のウォームギアと前記第2のウォームホイールが噛合することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の吸引装置であって、前記第1のハンドル及び前記第2のハンドルの回転軸はそれぞれ立設しており、前記第1のワイヤー巻取体及び前記第2のワイヤー巻取体の回転軸はそれぞれ水平に設けられ、前記第1のワイヤー巻取体には、前記第1のワイヤー巻取体の周方向に、前第1のワイヤー及び前記第2のワイヤーをそれぞれ巻き取るための2つの巻取部が形成され、前記第2のワイヤー巻取体には、前記第2のワイヤー巻取体の周方向に、前記第3のワイヤー及び前記第4のワイヤーをそれぞれ巻き取るための2つの巻取部が形成されていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6の何れか一項に記載の吸引装置であって、前記吸引ホースにおける前記可動部の上流側に設けられ、前記吸引ホースと前記管の内面との隙間を埋める反り防止手段、を備えることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7の何れか一項に記載の吸引装置であって、前記管内に挿入され、前記吸引対象物を撮影するカメラと、前記カメラが撮影した映像を表示するモニターと、を備えることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項1乃至8の何れか一項に記載の吸引装置であって、前記吸引ホースは、前記可動部より下流側に伸縮可能な伸縮部を有し、前記伸縮部を伸縮させる伸縮手段を備えることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項1乃至9の何れか一項に記載の吸引装置であって、前記吸引ホースにおける前記可動部より下流側に設けられ、前記吸引ホースの先端を水平にした際に前記先端が下方に垂れないように支持する支持手段を備えることを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項1乃至10の何れか一項に記載の吸引装置であって、前記吸引ホースの先端に設けられ、前記吸引ホースの先端が吸引時に平面に吸着することを防止する吸着防止手段を備えることを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の吸引装置であって、前記吸着防止手段は、複数のホースと、複数の前記ホースを前記吸引ホースの先端に取り付けるための取付部と、を有し、前記ホースの周面には、前記吸引対象物の吸引口が複数設けられ、複数の前記ホースはその一端が前記取付部に固定され、少なくとも一部の前記ホースは他端が屈曲形成されていることを特徴とする。
この発明によれば、滞留物や堆積物を吸引するための吸引ホースを操作部により屈曲させて管内及び管の先にある槽まで挿入することができるため、作業員が管や槽の中に入ることなく、また、管を切断すること無く、管内の滞留物や、管の先にある槽内の堆積物を吸引することができる。
堆積物2が貯留される槽1と管3の模式図である。 吸引装置10の全体図である。 (A)はホース可動部12のA-A矢視図であり、(B)は同側面図である。 (A)はホース可動部12のα-α矢視図であり、(B)は同β-β矢視図であり、(C)は同側面図である。 (A)は第1例における操作装置15の背面図であり、(B)は同平面内部図であり、(C)は同側面図である。 (A)は第2例における操作装置15のB-B矢視図であり、(B)は同C-C矢視図であり、(C)は同平面図であり、(D)は同背面内面図である。 (A)は第3例における操作装置15の側面内面図であり、(B)は同正面内面図である。 (A)は吸引ホース13が反っている様子を示す図であり、(B)はエアバッグ81により吸引ホース13の反りを防いでいる様子を示す図であり、(C)はエアバッグ81の平面断面図であり、(D)はエアバッグ81の側面断面図である。 (A)は反り防止リング85により吸引ホース13の反りを防いでいる様子を示す図であり、(B)は反り防止リング85の平面断面図である。 吸引ホース13が垂れている様子と、その垂れをロッド87で防いでいる様子を示す図である。 ロッド87を取り付けた際の吸引ホース13の部分側面図である。 吸引ノズル11Aの一例を示す側面図である。 (A)は吸引ノズル11Bの一例を示す側面図であり、(B)は同正面図である。 (A)は吸引ノズル11Cの一例を示す側面図であり、(B)は同正面図である。 (A)は吸引ノズル11Dの一例を示す側面図であり、(B)は同D-D断面図である。 (A)は吸引ノズル11Eの一例を示す側面図であり、(B)は同正面図である。 (A)、(B)はカメラ17の取り付け位置の一例を示す図である。 吸引ホース13に対するライト18の取り付け例を示す部分側面図である。 (A)は伸縮機構100を縮めた際の部分側面図であり、(B)は伸縮機構100を伸ばした際の部分側面図である。 吸引ホース13にワイヤーメッシュ28を被せた際の部分側面図である。
本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図2に示すように、本実施形態の吸引装置10は、吸引ノズル11、ホース可動部12、吸引ホース13、モニター14、操作装置15、バキュームカー16及びカメラ17を含んで構成される。なお、吸引ホース13を屈曲させることにより吸引ホース13の先端(吸引ノズル11)の向きを変更するホース可動装置19は、ホース可動部12、操作装置15及びワイヤー23を含んで構成される。
吸引ノズル11は吸引ホース13の先端に取り付けられ、吸引口から堆積物2を吸い込む。吸引ホース13は、堆積物2を吸引するバキュームカー16に接続され、堆積物2を槽1からバキュームカー16へと移送する移送管として機能する。
図3(B)に示すように、ホース可動部12は、吸引ホース13の先端よりやや上流の外周に設けられ、吸引ホース13を屈曲させることにより吸引ノズル11の向きを自在に変更可能とする。ホース可動部12と操作装置15は、4本のワイヤー23A、23B、23C、23D(まとめて23と表記する場合がある)により接続され、作業員Wが操作装置15を介して各ワイヤー23を引いたり戻したりすることにより、ホース可動部12が、引かれたワイヤー23の位置に対応する方向に吸引ホース13とともに屈曲し、吸引ホース13の先端(吸引ノズル11)の向きを変えることができる。
ワイヤー23は、ワイヤー23を保護するアウターワイヤー24の内部を通過し、操作装置15からホース可動部12に接続されている。ワイヤー23をアウターワイヤー24内に通すことにより、操作装置15からホース可動部12までの管3内が複雑な形状をしていても、アウターワイヤー24が管3等の内壁に接触してワイヤー23を保護することによりワイヤー23自体を動かせる構造となっている。また、アウターワイヤー24やワイヤー23の長さを変えることにより、多種多用な槽1や管3等における残留物(異物)の除去を行うことができる。
ホース可動部12は複数の連結された関節駒21(本実施形態では2種類の関節駒21A、21Bがあり、総称して関節駒21と表記する場合がある)を含む。関節駒21は吸引ホース13の外周に取り付けられるため、両端部が開放された環状をしており、複数の関節駒21が連結された際に全ての関節駒21を吸引ホース13が貫通する。関節駒21は、一列に関節駒21Aと関節駒21Bが交互に並べられて連結される。
関節駒21Aには、一端部の周方向に180度離れて一対の第1連結部21Aaが配され、他端部の周方向に180度離れて一対の第2連結部21Abが配されている。なお、関節駒21Aを軸方向から見た場合、第1連結部21Aaと第2連結部21Abが周方向に90度ずつ互い違いとなる位置に配されている。
一方、関節駒21Bには、一端部の周方向に180度離れて一対の第1連結部21Baが配され、他端部の周方向に180度離れて一対の第2連結部21Bbが配されている。なお、関節駒21Bを軸方向から見た場合、第1連結部21Baと第2連結部21Bbが周方向に90度ずつ互い違いとなる位置に配されている。
各連結部21Aa、21Ab、21Ba、21Bbにはピン29で接合するためのピン孔21aが形成されており、関節駒21Aの第1連結部21Aaと関節駒21Bの第2連結部21Bbがピン接合され、関節駒21Bの第1連結部21Baと関節駒21Aの第2連結部21Abがピン接合される。これにより、ホース可動部12は、関節駒21Aの第1連結部21Aaと関節駒21Bの第2連結部21Bbの接合部で図3の紙面において上下方向(ピン29の軸方向)に屈曲し、同様に、関節駒21Bの第1連結部21Baと関節駒21Aの第2連結部21Abの接合部で図3の紙面において手前/奥方向(ピン29の軸方向)に屈曲することができる。
関節駒21の製作方法としては、塩ビ管を加工して製作する方法や、3Dプリンタにより造形する方法、アルミなどの非鉄金属、ステンレス、鋼を機械加工する方法などがある。
連結された一連の関節駒21の上流側及び下流側の両端部には、吸引ホース13を貫通させた平板22A、22Bが設けられている。両端の関節駒21はそれぞれ平板22A、22Bに固定される。また、図3(A)に示すように、4本のアウターワイヤー24(ワイヤー23)は、ホース可動部12を吸引ホース13の軸方向から見た場合に、各アウターワイヤー24(ワイヤー23)が軸を中心とする円周上に等間隔に配されている。すなわち、アウターワイヤー24は平板22Aの周方向に90度ずつ等間隔に間隔を空けて、アウター留めボルト25により固定される。4本のワイヤー23は、平板22Aを貫通して、各関節駒21の肉厚部分に形成されたワイヤー孔(図示しない)であって、ピン接合部分と干渉しない位置(ピン29とピン29の間)を通り、更に、平板22Bを貫通して平板22Bの下流側でワイヤー留め26により固定される。なお、ピン29やアウター留めボルト25の緩み防止対策(接着剤もしくはワイヤリング等)や脱落防止策(ワイヤリング等)を行うことで、吸引作業中の異物落下を防ぐことが好ましい。
操作装置15はワイヤー23A、23B、23C、23Dを操作装置15で引いたり戻したりすることにより、ホース可動部12はワイヤー23が引っ張られた方向に吸引ホース13とともに屈曲して吸引ホース13の先端(吸引ノズル11)の向きを変えることができる。また、例えば、隣り合う2本のワイヤー23Aとワイヤー23Dを操作装置15により引っ張ることにより、ホース可動部12が吸引ホース13とともにワイヤー23Aとワイヤー23Dの間の方向(図3(A)の例では左方向)に屈曲する。
なお、ピン29の代わりに、図4に示すように、ワイヤー孔30aが形成されたピン30を採用し、平板22Aと平板22Bの間は、各ピン30のワイヤー孔30aにワイヤー23を通すこととしてもよい。これにより、吸引ホース13の軸方向から見た場合に、関節駒21が連結部で屈曲する方向(図4(A)、(B)における上下左右方向)と対応する位置にワイヤー23が配設されることから、操作装置15がワイヤー23を引いたり戻したりした際のホース可動部12の動きがスムーズになる。
吸引ホース13は、マンホール4や開放したフランジ等から押し込むことが出来る硬さを有するとともに、管3内の屈曲部5などでは曲がる柔らかさを併せ持つ素材からなり、マンホール4や管3に合わせたサイズが選択される。吸引ホース13はホース可動部12の中を通っているだけのため、吸引作業において亀裂などの損傷を受けた場合であっても吸引ホース13のみを交換することができる。吸引ホース13を静電タイプにすることにより、静電気による爆発を防ぐことができる。
カメラ17は、吸引ホース13の先端や槽1内の様子を撮影する。撮影された映像は、モニター14に表示され、作業員Wが確認できる。
このように、ホース可動装置19により、作業員Wの意図する方向へ吸引ノズル11の向きを360度自在に変更することができ、槽1内の堆積物2の量が減ってきて隅に堆積物2が残存してしまった場合にも、吸引ノズル11の向きを変更することにより隅々の堆積物2を吸引することができる。また、例えば、吸引ホース13を先端側からマンホール4から槽1や管3内に挿入する場合において、従来の吸引ホース13では挿入が困難であった管3の屈曲部5も、ホース可動部12の動きにより吸引ノズル11の向きを変えつつ挿入することで通過でき、槽1まで到達することができる。このとき、ホース可動部12を操作する操作装置15や、モニター14をマンホール4の外側に配置することができるため、槽1や管3の内部に作業員Wが入り込む必要がなく、安全に作業を行うことができる。
次に、図5-図7を用いて3つの操作装置15の例について説明する。
まず、図5に示す第1例における操作装置15は、操作装置15、左右のハンドル41R、41L(まとめて41と表記する場合がある)と、ハンドル41R、41Lの操作に伴って回転するワイヤー巻取体42R、42L(まとめて42と表記する場合がある)と、を含む。
ワイヤー巻取体42は、一つで2本のワイヤー23を巻き取るため、ワイヤー23を巻き取る巻取溝42a、42bが周方向に形成されている。なお、図3(A)に示す対角のワイヤー23Aとワイヤー23C(ワイヤー23Bとワイヤー23D)は、ホース可動部12として動作するために、一方を引っ張った場合には他方が延びる必要がある(対角のワイヤー23同士を引っ張ってもホース可動部12が曲がらないため)。そのため、操作装置15は対角のワイヤー23を1組として、1つのワイヤー巻取体42へと接続する。図5の例では、ワイヤー23Aとワイヤー23Cをワイヤー巻取体42Lに接続し、ワイヤー23Bとワイヤー23Dをワイヤー巻取体42Rに接続している。このとき、ワイヤー巻取体42は対角のワイヤー23の巻き取りと延ばしを同時に行うため、ワイヤー23の巻き取り方向とは反対向きにワイヤー巻取体42に180度巻き付けた後、ワイヤー留め金具43にて留める。
次に、図6に示す第2例における操作装置15について説明する。第1例における操作装置15はワイヤー巻取体42とハンドル41が直結した構造であるため、ハンドル41の回転角度がワイヤー巻取体42の回転角度と同じであったが、第2例における操作装置15は、平ギア56をハンドル51R、51L(まとめて51と表記する場合がある)に取り付け、平ギア60をワイヤー巻取体61R、61L(まとめて61と表記する場合がある)に取り付ける。
ハンドル51はクランクを介して平ギア56が設けられたシャフト54に接続されており、シャフト54は上下の軸受53により筐体52に対して回転可能に固定されている。軸受外れ止め55は各軸受53が外れるのを防止する。また、平ギア56と噛合する平ギア60はシャフト58に固定されており、平ギア60の下方にはワイヤー巻取体61がシャフト58に固定されている。シャフト58は上下2つの軸受57により筐体52に対して回転可能に固定されている。軸受外れ止め59は各軸受57が外れるのを防止する。なお、第1例における操作装置15と同様に、各ワイヤー巻取体61は対角の2本のワイヤー23を巻き取る。
第2例における操作装置15によれば、ハンドル51の回転力を、平ギア56、60を介してワイヤー巻取体61に伝え、ギア比分だけハンドル51の回転力を軽くすることができる。また、ギア比分だけワイヤー巻取体61の回転角度が小さくなるため、より繊細な動きを実現することができる。
次に、図7に示す第3例における操作装置15について説明する。第3例における操作装置15は、ウォームギア73とウォームホイール74を介して、ハンドル71R、71L (まとめて71と表記する場合がある)とワイヤー巻取体76R、76L(まとめて76と表記する場合がある)が接続されている。なお、第1例及び第2例における操作装置15と同様に、各ワイヤー巻取体76は対角の2本のワイヤー23を巻き取る。
第1例や第2例における操作装置15では、操作性を考慮してハンドル41、51が水平面に設けられており、ワイヤー巻取体42、61も水平方向に回転してワイヤー23を巻き取る構造とした。このため、ワイヤー巻取体42、61に形成されている2つの巻取溝が上下に形成されるため、ワイヤー23の巻取り時にワイヤー23の自重により斜めに巻かれてしまい、2本のワイヤー23が重なってしまいホース可動部12が正常に動作しない場合がある。
一方、第3例における操作装置15では、ウォームギア73とウォームホイール74はそれぞれの軸が平行では無く直角になるため、ハンドル71を水平面又は斜面に対して垂直に立設させる構造とした場合、ワイヤー巻取体76の回転軸を水平(回転方向を垂直(縦回転))にすることができ、図7(B)に示すように、ワイヤー巻取体76の巻取溝76aと巻取溝76bを横並びにすることで、ワイヤー23の巻取り時や巻き戻し時にワイヤー23同士が重なることなく、ホース可動部12が正常に動作する。
第3例における操作装置15によれば、ウォームギア73を用いることにより、ハンドル71から入力される力を、ギアを介してワイヤー巻取体76へ伝達することから、ギア比を変えることで操作性(ワイヤーの巻取り速さ、荷重)を変更することができる。よって、作業員Wの疲労を軽減し、繊細な動きを実現させることができる。また、ウォームギア73はその構造により、ウォームギア73(ハンドル71)から入力した場合のみしか、対であるウォームホイール74を回転させることができない。つまり、ウォームホイール74に回転力を与えても、ウォームギア73を回転させることができない。そのため、作業員Wが操作中にハンドル71から手を離しても、ハンドル71が勝手に回転することはなく、手を離した角度を維持し続けることができる。すなわち、ホース可動部12が曲がった状態でハンドル71から手を離しても、その状態が維持される。さらに、ウォームギア73のギア比は平ギアの組み合わせより大きくなるため、操作装置15のギアボックス75を小型にすることができる。
次に、図8を用いて、吸引ホース13の反り防止について説明する。図8(A)に示すように、吸引ホース13の先端を垂直に垂らした状態からホース可動部12を屈曲させて吸引作業を行う場合、吸引ホース13の先端部分の重心が曲げ方向へ移動して、ホース可動部12より上流の吸引ホース13が、曲げ方向とは逆方向へ反ってしまい、操作性が悪化し、堆積物2の吸引作業の妨げになることがある。
そこで、図8(B)に示すように、吸引ホース13におけるホース可動部12より上流の外周に吸引ホース13の外周と管3の内面との隙間を埋めるドーナツ状のエアバッグ81を設けて、吸引ホース13が反るのを防ぐこととしてもよい。エアバッグ81の内側には、ガイド82を設けることにより吸引ホース13を上下方向に動かすことで吸引ノズル11の先端の位置調整を可能にする。
また、図9(A)に示すように、エアバッグ81の代わりに、ホース可動部12の上流側の吸引ホース13の外周に吸引ホース13の外周と管3の内面との隙間を埋める傘状の反り防止リング85を設けることとしてもよい。図9の例では、反り防止リング85を2つ設けているが、その数は管3の出口から堆積物2までの距離等に応じて変更することができる。図9(B)に示すように、反り防止リング85は複数の骨部材85aと傘部材85bを有し、吸引ホース13から径方向に延びる骨部材82aに支持される傘部材85bが管3に当接することにより吸引時に吸引ホース13が反ることを防止する。また、反り防止リング85を傘状とすることにより、吸引ホース13の撤去時に管3と干渉したり引っ掛かったりすることを防ぐ。
次に、図10を用いて、吸引ホース13の先端部の垂れ防止について説明する。図10に示すように、吸引ホース13の先端を水平方向に屈曲させる際、ホース可動部12から先の先端が、自重により垂れ下がってしまい、槽1の端まで吸引ホース13が届かなくなる。
そこで、図11に示すように、ホース可動部12より下流の吸引ホース13の外周に複数のロッド87を取り付けることとする。ロッド87は、曲げ荷重を作用させた場合に容易に曲がり、その最小曲げ半径が小さく、かつ、曲げ荷重を除荷した場合は真っすぐに戻る復元力を有するものとする。ロッド87としては、例えば、グラスファイバーを積層しロッド状にしたもの、塩ビのパイプ等を採用することができる。なお、槽1のサイズに応じてロッド87の長さを変えることにより、様々な槽1に対応することが可能となる。また、ロッド87の長さを変えた場合、ロッド87に要求される硬さが変わるため、材質を変えて対応することが好ましい。
ロッド87を取り付けることにより、エルボやティーを有する管3にも吸引ホース13を挿入することができ、吸引ホース13の先端を水平にした際にも自重で垂れ下がることを防ぐことができる。これにより、槽1の隅々まで容易に吸引ホース13の先端が届き、操作装置15のレバー操作への追従性も向上することに繋がり、延いては操作性の向上に繋がる。
なお、図11に示すように、ワイヤー23の伸びを調整するため、ホース接続用ニップルに平板22Aを取り付け、平板22Aの4か所にアウターワイヤー24を留めるためのボルト91を通すネジ山92を設けることとしてもよい。これにより、吸引作業時にワイヤー23が伸びてしまった場合でも、ボルト91を調整することによりワイヤー23の伸びを調整することができる。また、この平板22Aはホース可動部12による吸引ホース13の曲げ時の反力受けを兼ねる。
次に、図12-図16を用いて、吸引ホース13の先端に取り付けられる吸引ノズル11の形状について説明する。吸引ホース13は、先端部の断面が一つの平面を成す状態の場合、槽1の側壁や底板などの平面に吸着してしまい、吸着状態を解消するには、バキュームカー16の出力を下げたり、道中の吸引ホース13を取り外し、吸引ホース13内の圧力を大気圧まで戻したりするなどの作業が必要となり、作業時間のロスが発生する。そこで、吸引ホース13の先端に取り付けられる吸引ノズル11の形状を工夫することにより側壁等の平面への吸着を防止することが望ましい。そこで、吸引ホース13の先端に設けられ、吸引ホース13の先端が吸引時に平面に吸着することを防止する吸着防止手段(吸引ノズル11A~11E)について説明する。
図12に示すように、吸引ノズル11Aは樹脂や金属製のメッシュを有する。吸引ノズル11Aは、ロッド87から吸引ホース13の先端までの長さが短い場合の使用に適している。
図13に示すように、吸引ノズル11Bは側面視矢印形にステンレス棒を曲げた金物を有する。吸引ノズル11Bは、ロッド87から吸引ホース13の先端までの長さがある程度長い場合、且つ、堆積物2に吸引ノズル11を押し込みながら吸引する場合の使用に適している。また、先端がとがっているため、槽1の側壁と底板との角や、障害物の角にある堆積物2の吸引に適している。また、堆積物2が固形状になっている場合、先端を押し付けることにより堆積物2を吸引できるサイズまで割ることができる。さらに、先端金物をステンレスの棒で作成することにより、吸引する断面積に対して棒の占める面積が小さいため、堆積物2が粉体の場合、先端金物を堆積物2に埋めることができ、なおかつ、側壁などに吸着せずに堆積物2を吸引することができる。
図14に示すように、吸引ノズル11Cは正面視星型にステンレス棒を曲げた金物を有する。吸引ノズル11Cは、ロッド87から吸引ホース13の先端までの長さがある程度長い場合、且つ、堆積物2を表面から広範囲に吸引する場合の使用に適している。また、先端金物をステンレスの棒で作成することにより、吸引する断面積に対して棒の占める面積が小さいため、堆積物2が粉体の場合、先端金物を堆積物2に埋めることができ、なおかつ、側壁などに吸着せずに堆積物2を吸引することができる。
図15に示すように、吸引ノズル11Dは複数(図15の例では12本)のホース93と、複数のホース93を吸引ホース13の先端に取り付けるための取付部94と、を有する。ホース93は先端に正面穴93aが側面視V型に形成されるとともに、ホース93の先端近傍の周面に複数の横穴93b(「吸引口」の一例)が形成されている。複数のホース93はその一端が取付部94に、吸引した堆積物2が吸引ホース13に流れ込むように固定されている。また、少なくとも一部のホース93の他端が、吸引ホース13を軸方向から見た場合に複数のホース93が放射状に見えるように、屈曲形成されている。つまり、ホース93が取付部94に対してタコ足状に複数設けられている。ホース93としては、例えば、ゴムホース、シリコンホース、ビニールホース等を採用することができる。ホース93の数は、吸引ホース13の断面積や、ホース93の断面積に応じて適宜変更することができる。横穴93bの数や位置も適宜変更することができる。吸引ノズル11Dはロッド87から吸引ホース13の先端までの長さがある程度長い場合、且つ、広範囲の堆積物2を吸引する場合の使用に適している。また、槽1の隅に残った堆積物2を吸引するのにも適している。
図16に示すように、吸引ノズル11Eは、吸引ノズル11Bにおける上下左右に位置する各ステンレス棒に対してそれぞれ異なる色のケミカルライトを取り付けた構造となっている。吸引ノズル11Eにより、カメラ17の撮影した映像より、作業員Wが吸引ホース13を屈曲させるべき方向を容易に判断することができる。また、先端金物をステンレスの棒で作成することにより、吸引する断面積に対して棒の占める面積が小さいため、堆積物2が粉体の場合、先端金物を堆積物2に埋めることができ、なおかつ、側壁などに吸着せずに堆積物2を吸引することができる。
次に、図17を用いてカメラ17について説明する。図17(A)に示すように、カメラ17は、吸引ホース13の先端部に取り付け、吸引ホース13の動きと共にカメラ17の撮影範囲を変えることができる。また、図17(B)に示すように、吸引ホース13とは別にカメラ17を管3内に挿入することにより、吸引ホース13の先端を提灯の様に上方から覗くように確認することもできる。
次に、図18を用いてライト18について説明する。カメラ17による撮影のために充分な照度が足りない場合には、ライト18を用いて照度を上げることができる。具体的には、図18に示すように、ライト固定金具88を用いてロッド87に対してライト18を取り付けることができる。ライト18は防爆仕様を選択することにより、粉塵爆発の恐れを軽減することができる。
次に、図19を用いて、吸引ホース13の先端部の伸縮機構100について説明する。ホース可動部12により吸引ホース13を屈曲させたときに、吸引ホース13の先端のレベルが上がって堆積物2との距離が遠くなる場合があり、その場合、吸引ホース13全体を下げる必要がある。次いで、吸引ホース13を真っ直ぐに戻したときには、吸引ホース13の先端のレベルが下がるため、今度は吸引ホース13全体を引き上げる必要がある。
そこで、吸引ホース13の先端部に伸縮機構100を設けることとしてもよい。まず、吸引ホース13における伸縮機構100が設けられる部分は、伸縮式の蛇腹部13aとする。蛇腹部13aに設けられる伸縮機構100は、パンタグラフ式の伸縮機構であり、リンク100aにワイヤー(図示しない)を取り付け上流側で引っ張ることにより、伸縮機構100及び蛇腹部13aが伸びる。なお、伸縮機構100を直線的に伸ばすために、伸縮機構100の2つのリンクが重なる部分に案内管を取り付けることとしてもよい。
図19(A)に示すように、伸縮機構100及び蛇腹部13aはバキュームカー16からの吸引力により自動的に縮まるが、このときの圧縮力により、伸縮機構100が潰れてしまう場合がある。そこで、蛇腹部13aの内側における山の頂上部に補強リング101を入れることとしてもよい。これにより吸引時の負圧環境においても伸縮機構100が潰れることなく縮まることができる。
伸縮機構100により、ホース可動部12により吸引ホース13を屈曲させた場合であっても吸引ホース13全体を上げ下げする必要が無くなり、吸引ホース13を上げ下げするための作業員Wが不要となる。
なお、伸縮機構100を設けた場合、伸縮機構100の操作が必要となるが、図7の第3例における操作装置15(ウォームギア73を用いる操作装置15)であれば、ハンドル71からから手を放すことが可能なため、一人の作業員Wで作業を行うことができる。
次に、ホース可動部12の座屈の防止について説明する。図3等を用いて説明したように、関節駒21の数はホース可動部12を可動させる角度によって選択することができるが、数が多すぎるとホース可動部12に座屈が生じて正常に動作しない場合がある。一度座屈してしまうと隣り合うワイヤー23を引いたとしても座屈は解消されず、作業員Wの意図する方向に曲げることができなくなる。
そこで、図20に示すように、座屈を防ぐために、ホース可動部12の外側にフレキシブルホースのように、細いワイヤーを編み込んだワイヤーメッシュ28を被せることとしてもよい。これは、編み込んだ公差角度が変化することにより伸び縮みすることは出来るが、軸方向には捻じれないワイヤーメッシュ28の性質を利用したものである。
なお、本実施形態では、管3の先にある槽1内の堆積物2を吸引作業する場合について説明したが、槽1の手前の管3の中にある滞留物の吸引作業にも吸引装置10を利用することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る吸引装置10は、管3内に挿入される吸引ホース13と、吸引ホース13を介して滞留物や堆積物2(「吸引対象物」の一例)を吸引するバキュームカー16(「吸引手段」の一例)と、吸引ホース13を屈曲させて吸引ホース13の先端の向きを変更するホース可動装置19(「変更手段」の一例)と、備え、ホース可動装置19は、吸引ホース13を屈曲させる位置の外周に設けられ、複数の連結された関節駒21を有して吸引ホース13とともに屈曲可能なホース可動部12(「可動部」の一例)と、複数の関節駒21に沿って配され、一端がホース可動部12の先端側の平板22Bに固定される複数のワイヤー23と、複数のワイヤー23と接続され、複数のワイヤー23の少なくとも何れか一方の他端を引いたり戻したりする操作装置15(「操作部」の一例)と、を有する。
したがって、本実施形態に係る吸引装置10によれば、滞留物や堆積物2を吸引するための吸引ホース13を管3外の操作装置15により屈曲させて管3内及び管3の先にある槽1まで挿入することができるため、作業員Wが管3や槽1の中に入ることなく、また、管3を切断すること無く、管3内の滞留物や、管3の先にある槽1内の堆積物2を吸引することができる。
また、本実施形態に係る吸引装置10は、関節駒21が先端部と後端部に連結部21Aa、21Ab、21Ba、21Bbを有し、複数の関節駒21は連結部同士をピン30により接合して連結され、ワイヤー23は各ピン30に形成されたワイヤー孔30aを通っている。これにより、操作装置15がワイヤー23を引いたり戻したりした際のホース可動部12の動きがスムーズになる。
さらに、本実施形態に係る吸引装置10は、ワイヤー23の数が4本であり、ホース可動部12を吸引ホース13の軸方向から見た場合に、各ワイヤー23が軸を中心とする円周上に等間隔に配されている。これにより、ホース可動部12及び吸引ホース13を360度、任意の方向に屈曲させることができる。
さらにまた、本実施形態に係る吸引装置10は、第1例における操作装置15が、ワイヤー23A(「第1のワイヤー」の一例)及びワイヤー23C(「第2のワイヤー」の一例)をそれぞれ逆方向に巻き取るワイヤー巻取体42L(「第1のワイヤー巻取体」の一例)と、ワイヤー23B(「第3のワイヤー」の一例)及びワイヤー23D(「第4のワイヤー」の一例)をそれぞれ逆方向に巻き取るワイヤー巻取体42R(「第2のワイヤー巻取体」の一例)と、ワイヤー巻取体42Lを回転させるハンドル41L(「第1のハンドル」の一例)と、ワイヤー巻取体42Rを回転させるハンドル41R(「第2のハンドル」の一例)と、を有し、ホース可動部12を吸引ホース13の軸方向から見た場合に、ワイヤー23Aとワイヤー23Cが対向する位置に配されているとともに、ワイヤー23Bとワイヤー23Dが対向する位置に配されている。これにより、ワイヤー巻取体42Lを回転させるハンドル41Lを回転させることによりワイヤー23A、23Cが配置されている方向(例えば、上下方向)に吸引ホース13を屈曲させることができ、ワイヤー巻取体42Rを回転させるハンドル41Rを回転させることによりワイヤー23B、23Dが配置されている方向(例えば、左右方向)に吸引ホース13を屈曲させることができる。
さらにまた、本実施形態に係る吸引装置10は、第3例における操作装置15が、ハンドル71Rの回転軸に設けられるウォームギア73と、ワイヤー巻取体76Rの回転軸に設けられるウォームホイール74と、を有し、ウォームギア73及びウォームホイール74が噛合する。これにより、ギア比を変えることで操作性(ワイヤーの巻取り速さ、荷重)を向上させることができ、作業員Wの疲労を軽減し、繊細な動きを実現する。また、作業員Wが操作中にハンドル71から手を離しても、ハンドル71が勝手に回転することはなく、手を離した角度を維持し続けることができるため、ホース可動部12が曲がった状態でハンドル71から手を離しても、その状態を維持することができる。さらに、ウォームギア73のギア比は平ギアの組み合わせより大きくなるため、操作装置15のギアボックス75を小型にすることができる。
さらにまた、第3例における操作装置15は、ハンドル71の回転軸が水平面又は斜面に対して垂直に立設しており、ワイヤー巻取体76の回転軸は水平に設けられ、ワイヤー巻取体76には、ワイヤー巻取体76の周方向に、2本のワイヤー23をそれぞれ巻き取るための2つの巻取溝76a、76b(「巻取部」の一例)が形成されている。これにより、ワイヤー巻取体76の巻取溝76aと巻取溝76bが横並びになるため、ワイヤー23の巻取り時や巻き戻し時にワイヤー23同士が重なることなく、ホース可動部12が正常に動作する。
さらにまた、本実施形態に係る吸引装置10は、吸引ホース13におけるホース可動部12の上流側に設けられ、吸引ホース13と管3の内面との隙間を埋めるエアバッグ81(「反り防止手段」の一例)又は反り防止リング85(「反り防止手段」の一例)、を備える。これにより、吸引ホース13を屈曲させて吸引作業を行う場合、吸引ホース13が屈曲方向とは逆に反ってしまうことを防止できる。
さらにまた、本実施形態に係る吸引装置10は、管3内に挿入され、堆積物2を撮影するカメラ17と、カメラ17が撮影した映像を表示するモニター14とを備える。これにより、作業員Wは管3内や槽1内に入り込むことなく、外部からモニター14を見ながら操作装置15を操作することで吸引作業を行うことができる。
さらにまた、本実施形態に係る吸引装置10において、吸引ホース13がホース可動部12より下流側に伸縮可能な蛇腹部13a(「伸縮部」の一例)を有し、蛇腹部13aを伸縮させる伸縮機構100(「伸縮手段」の一例)を備える。これにより、ホース可動部12により吸引ホース13を屈曲させたことにより吸引ホース13の先端と堆積物2の距離が離れた場合であっても、蛇腹部13aを伸ばすことにより、吸引ホース13全体を下げる必要が無く、また、吸引ホース13を真っ直ぐに戻した場合に吸引ホース13全体を上げる必要が無く、そのための作業員Wも不要となる。
さらにまた、本実施形態に係る吸引装置10は、吸引ホース13におけるホース可動部12より下流側に設けられ、吸引ホース13の先端を水平にした際に先端が下方に垂れないように支持するロッド87(「支持手段」の一例)を備える。これにより、吸引ホース13をホース可動部12で屈曲させた場合にもその先端が自重で垂れ下がることを防ぐことができる。これにより、槽1の隅々まで容易に吸引ホース13の先端が届き、操作装置15のレバー操作への追従性も向上することに繋がり、延いては操作性の向上に繋がる。
1 :槽
2 :堆積物
3 :管
4 :マンホール
5 :屈曲部
10 :吸引装置
11 :吸引ノズル
11A :吸引ノズル
11B :吸引ノズル
11C :吸引ノズル
11D :吸引ノズル
11E :吸引ノズル
12 :ホース可動部
13 :吸引ホース
13a :蛇腹部
14 :モニター
15 :操作装置
16 :バキュームカー
17 :カメラ
18 :ライト
19 :ホース可動装置
21 :関節駒
21A :関節駒
21Aa :第1連結部
21Ab :第2連結部
21B :関節駒
21Ba :第1連結部
21Bb :第2連結部
21a :ピン孔
22A :平板
22B :平板
23 :ワイヤー
23A :ワイヤー
23B :ワイヤー
23C :ワイヤー
23D :ワイヤー
24 :アウターワイヤー
25 :アウター留めボルト
26 :ワイヤー留め
28 :ワイヤーメッシュ
29 :ピン
30 :ピン
30a :ワイヤー孔
41 :ハンドル
41L :ハンドル
41R :ハンドル
42 :ワイヤー巻取体
42L :ワイヤー巻取体
42R :ワイヤー巻取体
42a :巻取溝
42b :巻取溝
43 :ワイヤー留め金具
51 :ハンドル
51L :ハンドル
51R :ハンドル
52 :筐体
53 :軸受
54 :シャフト
55 :止め
56 :平ギア
57 :軸受
58 :シャフト
59 :止め
60 :平ギア
61 :ワイヤー巻取体
61L :ワイヤー巻取体
61R :ワイヤー巻取体
71 :ハンドル
71L :ハンドル
71R :ハンドル
73 :ウォームギア
74 :ウォームホイール
75 :ギアボックス
76 :ワイヤー巻取体
76L :ワイヤー巻取体
76R :ワイヤー巻取体
76a :巻取溝
76b :巻取溝
81 :エアバッグ
82 :ガイド
82a :骨部材
85 :反り防止リング
85a :骨部材
85b :傘部材
87 :ロッド
88 :ライト固定金具
91 :ボルト
92 :ネジ山
93 :ゴムホース
93a :正面穴
93b :横穴
94 :取付部
100 :伸縮機構
100a :リンク
101 :補強リング
W :作業員

Claims (12)

  1. 管内に挿入される吸引ホースと、
    前記吸引ホースを介して吸引対象物を吸引する吸引手段と、
    前記吸引ホースを屈曲させて前記吸引ホースの先端の向きを変更する変更手段と、
    を備える吸引装置であって、
    前記変更手段は、
    前記吸引ホースの屈曲させる位置の外周に設けられ、複数の連結された関節駒を有して前記吸引ホースとともに屈曲可能な可動部と、
    前記複数の関節駒に沿って配され、一端が前記可動部の先端側に固定される複数のワイヤーと、
    前記複数のワイヤーと接続され、前記複数のワイヤーの他端を引いたり戻したりする操作部と、
    を有することを特徴とする吸引装置。
  2. 請求項1に記載の吸引装置であって、
    前記関節駒は先端部と後端部に連結部を有し、
    前記複数の関節駒は前記連結部同士をピン接合して連結され、
    前記ワイヤーは各前記ピンに形成されたワイヤー孔を通っていることを特徴とする吸引装置。
  3. 請求項1又は2に記載の吸引装置であって、
    前記ワイヤーの数は4本であり、
    前記可動部を前記吸引ホースの軸方向から見た場合に、各前記ワイヤーが前記軸を中心とする円周上に等間隔に配されていることを特徴とする吸引装置。
  4. 請求項3に記載の吸引装置であって、
    前記操作部は、第1の前記ワイヤー及び第2の前記ワイヤーをそれぞれ逆方向に巻き取る第1のワイヤー巻取体と、第3の前記ワイヤー及び第4の前記ワイヤーをそれぞれ逆方向に巻き取る第2のワイヤー巻取体と、前記第1のワイヤー巻取体を回転させる第1のハンドルと、前記第2のワイヤー巻取体を回転させる第2のハンドルと、を有し、
    前記可動部を前記吸引ホースの軸方向から見た場合に、前記第1のワイヤーと前記第2のワイヤーが対向する位置に配されているとともに、前記第3のワイヤーと前記第4のワイヤーが対向する位置に配されていることを特徴とする吸引装置。
  5. 請求項4に記載の吸引装置であって、
    前記操作部は、
    前記第1のハンドルの回転軸に設けられる第1のウォームギアと、
    前記第2のハンドルの回転軸に設けられる第2のウォームギアと、
    前記第1のワイヤー巻取体の回転軸に設けられる第1のウォームホイールと、
    前記第2のワイヤー巻取体の回転軸に設けられる第2のウォームホイールと、
    を有し、
    前記第1のウォームギア前記第1のウォームホイールが噛合し、
    前記第2のウォームギアと前記第2のウォームホイールが噛合することを特徴とする吸引装置。
  6. 請求項5に記載の吸引装置であって、
    前記第1のハンドル及び前記第2のハンドルの回転軸はそれぞれ立設しており、前記第1のワイヤー巻取体及び前記第2のワイヤー巻取体の回転軸はそれぞれ水平に設けられ、
    前記第1のワイヤー巻取体には、前記第1のワイヤー巻取体の周方向に、前第1のワイヤー及び前記第2のワイヤーをそれぞれ巻き取るための2つの巻取部が形成され、
    前記第2のワイヤー巻取体には、前記第2のワイヤー巻取体の周方向に、前記第3のワイヤー及び前記第4のワイヤーをそれぞれ巻き取るための2つの巻取部が形成されていることを特徴とする吸引装置。
  7. 請求項1乃至6の何れか一項に記載の吸引装置であって、
    前記吸引ホースにおける前記可動部の上流側に設けられ、前記吸引ホースと前記管の内面との隙間を埋める反り防止手段、を備えることを特徴とする吸引装置。
  8. 請求項1乃至7の何れか一項に記載の吸引装置であって、
    前記管内に挿入され、前記吸引対象物を撮影するカメラと、
    前記カメラが撮影した映像を表示するモニターと、
    を備えることを特徴とする吸引装置。
  9. 請求項1乃至8の何れか一項に記載の吸引装置であって、
    前記吸引ホースは、前記可動部より下流側に伸縮可能な伸縮部を有し、
    前記伸縮部を伸縮させる伸縮手段を備えることを特徴とする吸引装置。
  10. 請求項1乃至9の何れか一項に記載の吸引装置であって、
    前記吸引ホースにおける前記可動部より下流側に設けられ、前記吸引ホースの先端を水平にした際に前記先端が下方に垂れないように支持する支持手段を備えることを特徴とする吸引装置。
  11. 請求項1乃至10の何れか一項に記載の吸引装置であって、
    前記吸引ホースの先端に設けられ、前記吸引ホースの先端が吸引時に平面に吸着することを防止する吸着防止手段を備えることを特徴とする吸引装置。
  12. 請求項11に記載の吸引装置であって、
    前記吸着防止手段は、
    複数のホースと、
    複数の前記ホースを前記吸引ホースの先端に取り付けるための取付部と、
    を有し、
    前記ホースの周面には、前記吸引対象物の吸引口が複数設けられ、
    複数の前記ホースはその一端が前記取付部に固定され、少なくとも一部の前記ホースは他端が屈曲形成されていることを特徴とする吸引装置。
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