JP7265412B2 - 弾性体ブッシュ、サスペンション装置、及び、動力伝達機構の支持構造 - Google Patents

弾性体ブッシュ、サスペンション装置、及び、動力伝達機構の支持構造 Download PDF

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本発明は、弾性体ブッシュと、弾性体ブッシュを有するサスペンション装置、及び、動力伝達機構の支持構造に関するものである。
自動車等の車両において、サスペンション装置と車体との取付部位や、エンジン、トランスミッション等の振動発生源となる部品と車体との取付部位に、ゴム等の防振効果を有する弾性体を介して支持対象物をフローティング状態で支持する弾性体ブッシュを用いることが知られている。
車両等に設けられる弾性体ブッシュ等に関する従来技術として、例えば特許文献1には、エアサスペンション装置のコンプレッサユニットを支持する防振装置において、円筒状のアッパブッシュとロアブッシュとを同心かつ軸方向に並べて配置するとともに、アッパブッシュとロアブッシュとの間にコイルばねを介在させるとともに、アッパブッシュとその内径側に挿入されたパイプ部材との摺動を利用して振動を減衰させることが記載されている。
特許文献2には、車体とサスペンション装置との間に設けられる弾性体ブッシュにおいて、内筒の軸方向端部に設けられた円盤状プレートに液室を設けるとともに、液室を圧力源に接続して圧力可変とすることが記載されている。
特許文献3には、サスペンションリンクのマウント部に設けられる液体封入弾性体ブッシュにおいて、複数の液室の間を連通する通孔をソレノイドで駆動される弁体により開閉し、ばね定数を走行状態に応じて変化させることが記載されている。
特開2008-106927号公報 実開平 6- 1882号公報 特開昭61- 1511号公報
サスペンション装置の車体側基部となるサブフレームと車体との接点には、ゴム等の弾性体ブッシュが多く用いられている。
このような弾性体ブッシュは、車輪側からの振動伝達を抑制するとともに、サスペンションジオメトリ変化を適正化する機能を有する。これらの機能を両立するため、弾性体ブッシュの上下ばねは、ストッパ構造を有する非線形の強いばね特性とすることが一般的である。
振動伝達抑制の観点からは、弾性体ブッシュをストッパに当たらない領域で使用することが望ましく、線形の領域が広いことが望まれる。
一方、操安性向上の観点からは、車両旋回中のロールを抑えるため、サブフレームに取り付けられたスタビライザがより効率よく機能することが求められるため、サブフレームの動きを抑える必要があり、線形の領域が狭いことが望まれる。
しかし、例えば左右のサスペンションを逆相方向に大きくストロークさせる必要がある例えばモーグルなどの不整路走行では、スタビライザのロール剛性向上効果によって、サスペンションの実効ストロークが阻害され、車輪の接地性が損なわれて走破性が低下する場合がある。
スタビライザのロール剛性向上効果を抑制するためには、弾性体ブッシュの可動範囲を拡大してサブフレームの車体に対するロール挙動を促進すればよいが、この場合良路走行時におけるスタビライザの効果が減殺され、操縦安定性が悪化することが懸念される。
また、車輪に駆動力を伝達する動力伝達機構を,弾性体ブッシュを介して車体又はサブフレーム等に取り付けた場合、高負荷低回転状態において、車輪への伝達トルクの反力によって動力伝達機構が前上がりとなるピッチング挙動を示すことがある。
このような動力伝達機構のピッチング挙動は車体に振動として伝達され、乗員の快適性が損なわれる。特に、プロペラシャフトから動力が入力されるディファレンシャルの場合には、ディファレンシャルの入力軸とプロペラシャフトとの相対角度が大きくなることにより、ジョイント部の二次偶力を起振力とした振動が発生する場合がある。
これに対処するためには、動力伝達機構を支持する弾性体ブッシュの可動範囲を抑制することが望ましいが、常時可動範囲が小さい状態であると、通常走行時における振動抑制効果が不十分となることが懸念される。
このため、車両の走行状態等に応じて、可動範囲を任意に変更可能な弾性体ブッシュが要望されている。
上述した問題に鑑み、本発明の課題は、特定の方向への可動範囲を変更可能な弾性体ブッシュを提供することである。
また、本発明の他の課題は、走行状態に適合したロール剛性を得られるサスペンション装置、並びに、駆動力の反力に起因する動力伝達機構の挙動を抑制するサスペンション装置及び動力伝達機構の支持構造を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、上述した課題を解決する。
請求項1に係る発明は、第1の部材に取り付けられる第1の筒状体と、第2の部材に対して軸方向に相対変位可能に取り付けられ前記第1の筒状体の内径側に挿入される第2の筒状体と、前記第1の筒状体の内周面と前記第2の筒状体の外周面との間に設けられた弾性体とを備える弾性体ブッシュであって、前記第2の部材に取り付けられるとともに前記第1の筒状体の前記軸方向における両端部とそれぞれ対向して設けられ、前記第1の筒状体の前記第2の部材に対する前記軸方向の最大変位を規制する一対の変位規制部材と、前記一対の変位規制部材の間隔を変化させて前記最大変位を変更する駆動装置とを備え、前記第2の筒状体の前記軸方向における両端部は、それぞれ圧縮ばねを介して前記一対の変位規制部材の一方及び他方に支持されることを特徴とする弾性体ブッシュである。
これによれば、駆動装置によって変位規制部材の間隔を変更することによって、各筒状体の径方向へのばね特性、減衰特性などを変化させることなく、軸方向への可動範囲を任意に変更することができる。
このような弾性体ブッシュを支持対象部材と基部との間に介在させることにより、特定の方向の可動範囲を容易に変化させることができる。
また、一対の変位規制部材のうち一方を駆動することにより、簡単な構成により弾性体ブッシュの軸方向における可動範囲を軸方向に沿った双方向に変化させることができる。
請求項に係る発明は、車幅方向に離間して配置された複数の弾性体ブッシュを介して車体に対して相対変位可能に取り付けられたサブフレームと、車輪を回転可能に支持するハブベアリングを収容するハウジングと、前記サブフレームと前記ハウジングとを相対変位可能に連結するサスペンションアームと、両端部が左右の前記サスペンションアーム又は前記ハウジングに連結されるとともに中間部が前記サブフレームに支持されたスタビライザバーとを備えるサスペンション装置であって、前記弾性体ブッシュの少なくとも一部は、前記軸方向を上下方向として配置された請求項1に記載の弾性体ブッシュであることを特徴とするサスペンション装置である。
これによれば、弾性体ブッシュの上下方向の可動範囲を変更することにより、車体に対するサブフレームのロール方向の可動範囲を変化させ、スタビライザの効率を変化させて車両の実効ロール剛性を変化させることができる。
請求項に係る発明は、ユーザによる操作入力に応じて前記駆動装置に前記変位規制部材の間隔を変化させる制御部を有することを特徴とする請求項に記載のサスペンション装置である。
これによれば、ユーザの意図に忠実に車両の実効ロール剛性を変化させることができる。
請求項に係る発明は、車幅方向に離間して配置された複数の弾性体ブッシュを介して車体に対して相対変位可能に取り付けられたサブフレームと、車輪を回転可能に支持するハブベアリングを収容するハウジングと、前記サブフレームと前記ハウジングとを相対変位可能に連結するサスペンションアームと、両端部が左右の前記サスペンションアーム又は前記ハウジングに連結されるとともに中間部が前記サブフレームに支持されたスタビライザバーとを備えるサスペンション装置であって、前記弾性体ブッシュの少なくとも一部は、第1の部材に取り付けられる第1の筒状体と、第2の部材に対して軸方向に相対変位可能に取り付けられ前記第1の筒状体の内径側に挿入される第2の筒状体と、前記第1の筒状体の内周面と前記第2の筒状体の外周面との間に設けられた弾性体とを備える弾性体ブッシュであって、前記第2の部材に取り付けられるとともに前記第1の筒状体の前記軸方向における両端部とそれぞれ対向して設けられ、前記第1の筒状体の前記第2の部材に対する前記軸方向の最大変位を規制する一対の変位規制部材と、前記一対の変位規制部材の間隔を変化させて前記最大変位を変更する駆動装置とを備えるとともに前記軸方向を上下方向として配置された弾性体ブッシュであり、ユーザによる操作入力に応じて前記駆動装置に前記変位規制部材の間隔を変化させる制御部を有し、前記操作入力は、車両を不整地走行に適した状態とする不整地モードの選択操作であり、前記制御部は、前記不整地モードの選択操作に応じて前記第1の筒状体の前記第2の部材に対する前記最大変位を通常時に対して増大させることを特徴とするサスペンション装置である。
これによれば、不整地走行時に車両の実効ロール剛性を低下させることにより、左右車輪が逆相方向に大きくストロークする際に車輪の浮きなどが生じて車両が不安定となったり、駆動力が損なわれて走破性が低下することを防止できる。
請求項に係る発明は、車幅方向に離間して配置された複数の弾性体ブッシュを介して車体に対して相対変位可能に取り付けられたサブフレームと、車輪を回転可能に支持するハブベアリングを収容するハウジングと、前記サブフレームと前記ハウジングとを相対変位可能に連結するサスペンションアームと、両端部が左右の前記サスペンションアーム又は前記ハウジングに連結されるとともに中間部が前記サブフレームに支持されたスタビライザバーとを備えるサスペンション装置であって、前記弾性体ブッシュの少なくとも一部は、第1の部材に取り付けられる第1の筒状体と、第2の部材に対して軸方向に相対変位可能に取り付けられ前記第1の筒状体の内径側に挿入される第2の筒状体と、前記第1の筒状体の内周面と前記第2の筒状体の外周面との間に設けられた弾性体とを備える弾性体ブッシュであって、前記第2の部材に取り付けられるとともに前記第1の筒状体の前記軸方向における両端部とそれぞれ対向して設けられ、前記第1の筒状体の前記第2の部材に対する前記軸方向の最大変位を規制する一対の変位規制部材と、前記一対の変位規制部材の間隔を変化させて前記最大変位を変更する駆動装置とを備えるとともに前記軸方向を上下方向として配置された弾性体ブッシュであり、ユーザによる操作入力に応じて前記駆動装置に前記変位規制部材の間隔を変化させる制御部を有し、前記操作入力は、車両をスポーツ走行に適した状態とするスポーツモードの選択操作であり、前記制御部は、前記スポーツモードの選択操作に応じて前記第1の筒状体の前記第2の部材に対する前記最大変位を通常時に対して減少させることを特徴とするサスペンション装置である。
これによれば、車両のスポーツ走行時に車両の実効ロール剛性を向上し、操縦安定性を向上することができる。
請求項に係る発明は、車幅方向に離間して配置された複数の弾性体ブッシュを介して車体に対して相対変位可能に取り付けられたサブフレームと、車輪を回転可能に支持するハブベアリングを収容するハウジングと、前記サブフレームと前記ハウジングとを相対変位可能に連結するサスペンションアームと、両端部が左右の前記サスペンションアーム又は前記ハウジングに連結されるとともに中間部が前記サブフレームに支持されたスタビライザバーとを備えるサスペンション装置であって、前記弾性体ブッシュの少なくとも一部は、第1の部材に取り付けられる第1の筒状体と、第2の部材に対して軸方向に相対変位可能に取り付けられ前記第1の筒状体の内径側に挿入される第2の筒状体と、前記第1の筒状体の内周面と前記第2の筒状体の外周面との間に設けられた弾性体とを備える弾性体ブッシュであって、前記第2の部材に取り付けられるとともに前記第1の筒状体の前記軸方向における両端部とそれぞれ対向して設けられ、前記第1の筒状体の前記第2の部材に対する前記軸方向の最大変位を規制する一対の変位規制部材と、前記一対の変位規制部材の間隔を変化させて前記最大変位を変更する駆動装置とを備えるとともに前記軸方向を上下方向として配置された弾性体ブッシュであり、車両の不整地走行状態を検出する不整地検出部を有し、前記不整地走行状態の検出に応じて前記第1の筒状体の前記第2の部材に対する前記最大変位を通常時に対して増大させる制御部を有することを特徴とするサスペンション装置である。
これによれば、不整地走行を自動的に検出して車両の実効ロール剛性を低下させることにより、ユーザに操作を強いることなく自動的に走破性の向上を図ることが可能となり、利便性が向上する。
請求項に係る発明は、前後方向に離間して配置された複数の弾性体ブッシュを介して車体に対して相対変位可能に取り付けられるとともに前記車輪に駆動力を伝達する動力伝達機構を支持するサブフレームと、車輪を回転可能に支持するハブベアリングを収容するハウジングと、前記サブフレームと前記ハウジングとを相対変位可能に連結するサスペンションアームとを備えるサスペンション装置であって、前記弾性体ブッシュの少なくとも一部は、第1の部材に取り付けられる第1の筒状体と、第2の部材に対して軸方向に相対変位可能に取り付けられ前記第1の筒状体の内径側に挿入される第2の筒状体と、前記第1の筒状体の内周面と前記第2の筒状体の外周面との間に設けられた弾性体とを備える弾性体ブッシュであって、前記第2の部材に取り付けられるとともに前記第1の筒状体の前記軸方向における両端部とそれぞれ対向して設けられ、前記第1の筒状体の前記第2の部材に対する前記軸方向の最大変位を規制する一対の変位規制部材と、前記一対の変位規制部材の間隔を変化させて前記最大変位を変更する駆動装置とを備えるとともに前記軸方向を上下方向として配置された弾性体ブッシュであり、車両の走行用動力源の運転状態が前記動力伝達機構のピッチング挙動が発生しやすい特定の運転状態である場合に、前記第1の筒状体の前記第2の部材に対する前記最大変位を通常時に対して減少させる制御部を有することを特徴とするサスペンション装置である。
これによれば、動力伝達機構のピッチングが発生しやすい運転状態にある場合に、動力伝達機構が取り付けられるサブフレームを支持する弾性体ブッシュの上下方向の可動範囲を通常時に対して小さくすることにより、動力伝達機構のピッチング挙動を抑制し、車体振動を抑制して乗員の快適性や車両の質感を向上することができる。
なお、動力伝達機構として、例えば、差動装置を有する最終減速装置や、このような最終減速装置を変速機と一体のユニットとしたトランスアクスル等があげられる。
請求項に係る発明は、前後方向に離間して配置された複数の弾性体ブッシュを介して車体又は車体に取り付けられた支持部材に取り付けられるとともに前記車輪に駆動力を伝達する動力伝達機構の支持構造であって、前記弾性体ブッシュの少なくとも一部は、第1の部材に取り付けられる第1の筒状体と、第2の部材に対して軸方向に相対変位可能に取り付けられ前記第1の筒状体の内径側に挿入される第2の筒状体と、前記第1の筒状体の内周面と前記第2の筒状体の外周面との間に設けられた弾性体とを備える弾性体ブッシュであって、前記第2の部材に取り付けられるとともに前記第1の筒状体の前記軸方向における両端部とそれぞれ対向して設けられ、前記第1の筒状体の前記第2の部材に対する前記軸方向の最大変位を規制する一対の変位規制部材と、前記一対の変位規制部材の間隔を変化させて前記最大変位を変更する駆動装置とを備えるとともに前記軸方向を上下方向として配置された弾性体ブッシュであり、車両の走行用動力源の運転状態が前記動力伝達機構のピッチング挙動が発生しやすい特定の運転状態である場合に、前記第1の筒状体の前記第2の部材に対する前記最大変位を通常時に対して減少させる制御部を有することを特徴とする動力伝達機構の支持構造である。
これによれば、動力伝達機構のピッチングが発生しやすい運転状態にある場合に、動力伝達機構を支持する弾性体ブッシュの上下方向の可動範囲を通常時に対して小さくすることにより、動力伝達機構のピッチング挙動を抑制し、車体振動を抑制して乗員の快適性や車両の質感を向上することができる。

以上説明したように、本発明によれば、特定の方向への可動範囲を変更可能な弾性体ブッシュを提供することができる。
また、本発明によれば、走行状態に適合したロール剛性を得られるサスペンション装置、並びに、駆動力の反力に起因する動力伝達機構の挙動を抑制するサスペンション装置及び動力伝達機構の支持構造を提供することができる。
本発明を適用したサスペンション装置の第1実施形態を前方側から見た斜視図である。 第1実施形態のサスペンション装置を後方側から見た斜視図である。 第1実施形態のサスペンション装置を正面から見た図である。 第1実施形態のサスペンション装置を後方から見た図である。 第1実施形態のサスペンション装置を上方から見た図である。 第1実施形態のサスペンション装置を下方から見た図である。 第1実施形態のサスペンション装置を側方から見た図である。 第1実施形態のサスペンション装置におけるサブフレームブッシュの断面図であって可動範囲を小さくした状態を示す図である。 第1実施形態のサスペンション装置におけるサブフレームブッシュの断面図であって可動範囲を大きくした状態を示す図である。 第1実施形態のサスペンション装置におけるサブフレームブッシュのアクチュエータの制御システムの構成を模式的に示すブロック図である。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態である弾性体ブッシュ及びこれを有するサスペンション装置について説明する。
第1実施形態のサスペンション装置は、例えば4輪の乗用車等の自動車の後輪用として設けられるダブルウィッシュボーン式のサスペンションである。
図1は、第1実施形態のサスペンション装置を前方側から見た斜視図である。
図2は、第1実施形態のサスペンション装置を後方側から見た斜視図である。
図3は、第1実施形態のサスペンション装置を正面から見た図である。
図4は、第1実施形態のサスペンション装置を後方から見た図である。
図5は、第1実施形態のサスペンション装置を上方から見た図である。
図6は、第1実施形態のサスペンション装置を下方から見た図である。
図7は、第1実施形態のサスペンション装置を側方から見た図である。
サスペンション装置1は、サブフレーム10、ハウジング20、フロントラテラルリンク30、リアラテラルリンク40、アッパリンク50、トレーリングリンク60、ダンパユニット70、スタビライザ装置80、サブフレームブッシュ100等を有して構成されている。
なお、特記ない限り、サスペンション装置1は左右対称の構成を有する。
サブフレーム10は、サスペンション装置1の各リンクが取り付けられる基部となる構造部材(車体側部材)であって、車体B(図9,10参照)の後部床下に、防振ゴムを有するサブフレームブッシュ100を介して取り付けられている。
サブフレーム10は、フロントメンバ11、リアメンバ12、サイドメンバ13等を有して構成されている。
フロントメンバ11は、サブフレーム10の前端部に設けられ、車幅方向にほぼ沿って配置された梁状の部材である。
リアメンバ12は、サブフレーム10の後端部に設けられ、車幅方向にほぼ沿って配置された梁状の部材である。
フロントメンバ11、リアメンバ12の両端部には、サブフレームブッシュ100の外筒120が圧入される円筒部がそれぞれ設けられている。
円筒部は、中心軸方向が上下方向にほぼ沿うように配置されている。
サイドメンバ13は、フロントメンバ11の側端部近傍の部分と、リアメンバ12の側端部近傍の部分とを車両前後方向にほぼ沿って連結する梁状の部材である。
サイドメンバ13は、車幅方向に離間して左右一対設けられている。
サブフレーム10には、後輪に駆動力を伝達する図示しないリアディファレンシャルが取り付けられる。
リアディファレンシャルは、図示しないプロペラシャフトからの入力をハイポイドギヤセットによって減速するとともに、車幅方向に沿った軸回りとなるよう回転方向を変換する最終減速装置、及び、左右車輪の回転速度差を許容する差動機構等を有して構成されている。
リアディファレンシャルは、図示しないドライブシャフトを介して、後輪に駆動力を伝達する。
ハウジング20は、図示しない車輪が取り付けられるハブを回転可能に支持するハブベアリングを収容する部材(ハブベアリングハウジング)である。
サスペンション装置1は、ハウジング20をサブフレーム10に対して、所定の軌跡に沿って上下方向にストローク可能に支持するものである。
フロントラテラルリンク30、リアラテラルリンク40は、サイドメンバ13の下部とハウジング20の下部との間にわたして設けられたサスペンションアームである。
フロントラテラルリンク30、リアラテラルリンク40は、車幅方向にほぼ沿いかつ車両の前後方向に離間して配置されている。
フロントラテラルリンク30の両端部は、それぞれ防振用のゴムブッシュを介して、サイドメンバ13及びハウジング20に対して揺動可能に接続されている。
リアラテラルリンク40は、車輪の回転中心軸(車軸)に対して後方側に配置されている。
リアラテラルリンク40の車体側端部41は、サブフレーム10に対して揺動可能に接続されている。
リアラテラルリンク40のハウジング側端部42は、ハウジング20の後部における下部に、ハウジング20に対して揺動可能に接続されている。
車体側端部41は、例えば、筒軸が車両の前後方向にほぼ沿って配置された円筒ゴムブッシュを介して、サブフレーム10に接続され、リアラテラルリンク40が揺動可能に接続されている。
ハウジング側端部42は、例えば、ボールジョイント(スフェリカルベアリング)を介して、ハウジング20に接続され、リアラテラルリンク40が長手方向軸回りに回動することを阻害しないようになっている。
アッパリンク50は、サイドメンバ13の上部とハウジング20の上部との間にわたして設けられている。
アッパリンク50は、車幅方向にほぼ沿って配置されている。
アッパリンク50の両端部は、それぞれ防振用のゴムブッシュ及びボールジョイントを介して、サイドメンバ13及びハウジング20に対して揺動可能に接続されている。
トレーリングリンク60は、フロントメンバ11の側端部近傍と、ハウジング20の下部との間にわたして設けられている。
トレーリングリンク60は、車両前後方向にほぼ沿って配置されている。
トレーリングリンク60の両端部は、それぞれ防振用のゴムブッシュを介して、フロントメンバ11及びハウジング20に対して揺動可能に接続されている。
ダンパユニット70は、伸縮速度に応じた減衰力を発生するダンパ、及び、伸縮量に応じたバネ反力を発生するコイルスプリング(サスペンションスプリング)をユニット化したものである。
ダンパユニット70の上端部は、防振ゴムを有するトップマウントを介して図示しない車体に取り付けられている。
ダンパユニット70の下端部71は、リアラテラルリンク40の中間部に取り付けられている。
下端部71は、例えば円筒ゴムブッシュを介して、リアラテラルリンク40に接続されている。
スタビライザ装置80は、サスペンション装置1の左右で逆方向(逆位相)のストロークが生じた場合に、左右のストローク差を軽減する方向へのバネ反力を発生するアンチロール装置である。
スタビライザ装置80は、バネ鋼によって形成され中間部が車幅方向にほぼ沿って配置されたスタビライザバーの両端を、リンクを介して左右のリアラテラルリンク40に接続して構成されている。
スタビライザバーの中間部は、例えばゴム等の弾性体を有するスタビライザブッシュを介して、サブフレーム10に取り付けられている。
サブフレームブッシュ100は、サブフレーム10と車体Bとの締結箇所に設けられる弾性体ブッシュである。
サブフレームブッシュ100は、筒軸方向の可動範囲(ストローク)を変更可能な可変ストローク式のものである。
図8、図9は、サブフレームブッシュ100を、その中心軸を含む平面で切って見た断面図であって、ストロークを小さくした状態、大きくした状態をそれぞれ示している。
車体B(例えば、リアサイドフレーム部など)の下面に締結されるサブフレームブッシュ100は、内筒110、外筒120、中間筒130、弾性体140、ワッシャ150、トッププレート160、スプリング170,180、アクチュエータ190等を有する。
内筒110は、円筒状に形成され、中心軸(筒軸)を上下方向にほぼ沿わせて配置されている。
内筒110は、下方から図示しないボルトが挿入され、このボルトを車体側に設けられた図示しないウェルディングナット等に締結することによって、車体に固定される。
外筒120は、円筒状に形成され、内筒110と同心に配置された部材である。
外筒120は、内筒110に対して大径とされ、内筒110は外筒120の内径側に挿入されている。
外筒120の内周面と内筒110の外周面との間には、間隔が設けられている。
外筒120の軸方向の長さは、内筒110に対して短く設定されている。
外筒120の上端部には、内径側に張り出したフランジ部121が形成されている。
外筒120の下端部には、外形側に張り出したフランジ部122が形成されている。
フランジ部121の上面部には、例えばゴム等の弾性材料により上方へ突出して形成された弾性体123が設けられている。
フランジ部122の下面部には、例えばゴム等の弾性材料により下方へ突出して形成された弾性体124が設けられている。
弾性体123,124は、内筒110に対して外筒120が軸方向(図8等における上下方向)に変位した際に、ワッシャ150、トッププレート160と干渉して最大変位を規制するストッパ機能を発揮する。
外筒120は、サブフレーム10のフロントメンバ11、リアメンバ12の両端部に設けられた筒状部に下方側から挿入され、圧入して固定される。
中間筒130は、円筒状に形成され内筒110、外筒120と同心に配置された部材である。
中間筒130は、内筒110と外筒120との中間の径を有し、内筒110の外周面と外筒120の内周面との間に配置されている。
内筒110は、中間筒130の内径側に挿入されている。
中間筒130の内周面は、例えば固体潤滑性を有する樹脂系材料などを介して、内筒110の外周面と内筒110の中心軸方向に沿って摺動可能となっている。
中間筒130の外周面と外筒120の内周面との間には、間隔が設けられている。
中間筒130の軸方向の長さは、外筒120に対して短く設定されている。
弾性体140は、例えばゴム等の防振効果を有する弾性材料によって形成され、外筒120の内周面と中間筒130の外周面との間にわたして設けられた部材である。
弾性体140は、外筒120及び中間筒130と、それぞれ例えば加硫接着により固定されている。
弾性体140は、その弾性変形により、外筒120が中間筒130に対して軸方向、径方向、ねじり方向などに相対変位することを許容する。
また、弾性体140は、車輪、サスペンション等からサブフレーム10を介して外筒120に入力される振動の内筒110側(車体B側)への伝搬を抑制する防振機能を有する。
ワッシャ150は、内筒110の車体B側とは反対側の端部(図8等における下端部)に締結される円盤状の部材である。
ワッシャ150は、外筒120が下方に変位した際に、弾性体124と当接するストッパ受け部を有する。
ワッシャ150は、内筒110の下端部から外形側につば状に張り出して形成されている。
ワッシャ150の車体B側の面部は、外筒120及び中間筒130の下端部と対向して配置されている。
ワッシャ150の中央部には、図示しないボルトが挿入される開口151が形成されている。
トッププレート160は、外筒120及び中間筒130の上端部と対向して配置された部材である。
トッププレート160は、外筒120が上方に変位した際に、弾性体123と当接するストッパ受け部を有する。
トッププレート160は、中央部に開口が形成された円盤状の部材であり、内筒110はこの開口の内径側に摺動可能に挿入されている。
トッププレート160は、内筒110に対して、その軸方向に沿って相対変位可能に支持されている。
ワッシャ150、トッププレート160は、協働して、車体Bに対する外筒120の軸方向(図8,9の場合には上下方向)の最大変位(サブフレームブッシュ100の可動範囲)を規制する一対の変位規制部材として機能する。
外筒120のフランジ部121とトッププレート160の下面部との間隔G1と、外筒120のフランジ部122とワッシャ150の上面部との間隔G2との和が、サブフレームブッシュ100の上下方向の変位可能量となる。
スプリング170は、外筒120のフランジ部121とトッププレート160との間に設けられ、これらを離間させる方向の付勢力を発生させるばね要素である。
スプリング180は、外筒120のフランジ部122とワッシャ150との間に設けられ、これらを離間させる方向の付勢力を発生させるばね要素である。
スプリング170,180として、例えば、圧縮コイルばねや、皿ばねを用いることが可能である。
アクチュエータ190は、トッププレート160を内筒110に対して軸方向に移動させる駆動装置である。
アクチュエータ190として、例えば、図示しない油圧供給源が発生する油圧によって伸長するとともに、抜圧により収縮する油圧シリンダや、モータ及びボールねじ等を有する電動アクチュエータを用いることが可能である。
図10は、第1実施形態のサスペンション装置におけるサブフレームブッシュのアクチュエータの制御システムの構成を模式的に示すブロック図である。
アクチュエータ190には、その伸縮を制御する制御部であるサブフレームブッシュ制御ユニット200が設けられている。
サブフレームブッシュ制御ユニット200は、車両の走行状態に応じてサブフレームブッシュ100のアクチュエータ190に指令を与え、サブフレームブッシュ100の可動範囲(車体Bに対する外筒120の軸方向可動範囲)を変化させる制御部である。
サブフレームブッシュ制御ユニット200は、例えば、CPU等の情報処理部、RAMやROM等の記憶部、入出力インターフェイス及びこれらを接続するバス等を有して構成されている。
サブフレームブッシュ制御ユニット200には、エンジン制御ユニット210、車速センサ220、モード選択スイッチ230が接続されている。
また、モード選択スイッチ230の出力は、AWD制御ユニット240、挙動制御ユニット250にも伝達されるようになっている。
エンジン制御ユニット210は、車両の走行用動力源であるエンジン及びその補機類を統括的に制御するものである。
エンジン制御ユニット210には、アクセルペダルセンサ211、クランク角センサ212等が接続されている。
アクセルペダルセンサ211は、ドライバが加速要求を入力する図示しないアクセルペダルの操作量(踏込ストローク)を検出するものである。
クランク角センサ212は、図示しないエンジンの出力軸(クランクシャフト)の回転速度に比例した周波数のクランク角信号を出力するものである。
エンジン制御ユニット210は、クランク角信号に基づいて、エンジン回転数を算出可能となっている。
エンジン制御ユニット210は、アクセルペダルセンサ211の出力に基づいてドライバ要求トルクを設定し、エンジンの実トルクがドライバ要求トルクと一致するようにエンジン及びその補機類を制御する。
車速センサ220は、車輪を回転可能に支持するハブ部に隣接して設けられ、車輪の回転速度に比例した周波数の車速信号を出力するものである。
サブフレームブッシュ制御ユニット200は、車速センサ220の出力に基づいて、車両の走行速度(車速)を算出する機能を有する。
モード選択スイッチ230は、例えばドライバ等のユーザが、車両の状態を通常の良路走行時に適した通常モードと、モーグル路などを含む悪路、未舗装路などの不整地走行に適した不整地モードとの選択操作を入力するものである。
例えば、車両のドライビングサイクル開始時(典型的にはイグニッションスイッチオン時)には、通常モードが自動的に選択され、モード選択スイッチ230からのユーザの操作に応じて、不整地モードが選択されるようになっている。
不整地モードは、車速が所定の閾値以下である場合にのみ選択可能となっており、選択された後に車速が閾値を超過した場合には、通常モードに復帰するようになっている。
不整地モードの詳細については、後に詳しく説明する。
AWD制御ユニット240は、車両の前輪駆動機構と後輪駆動機構との間に設けられ、これらの間の回転速度差を拘束するトランスファクラッチ241等を制御するものである。
挙動制御ユニット250は、各車輪に設けられた液圧式サービスブレーキのホイルシリンダ液圧を個別に増減可能なハイドロリックユニット251を制御するものである。
挙動制御ユニット250は、例えば、挙動制御、アンチロックブレーキ制御、LSD制御などを行う。
挙動制御は、車両のアンダーステア挙動、オーバーステア挙動の検出に応じて、左右車輪に制動力差を発生させ、挙動を抑制する方向のヨーモーメントを発生させるものである。
アンチロックブレーキ制御は、制動により車輪ロックが生じた際に、当該車輪のホイルシリンダ液圧を周期的に減圧して回転を回復させるものである。
LSD(リミテッドスリップディファレンシャル)制御は、左右一方の車輪の空転(ホイルスピン)を防止するため、空転あるいはその兆候が検出された車輪に制動力を与えてトルク抜けを防止するものである。
上述したモード選択スイッチ230により、不整地モードが選択された場合には、AWD制御ユニット240は、駆動力を大きくするため、トランスファクラッチ241の締結力を通常時よりも増大させ、車両の状態を直結AWDに近づける制御を行う。
また、挙動制御ユニット250は、LSD制御が通常時に対して介入しやすいよう、制御を変更する。
サブフレームブッシュ制御ユニット200は、不整地モードの選択に応じて、サブフレーム10の前後左右にそれぞれ設けられたサブフレームブッシュ100のアクチュエータ190に、トッププレート160をワッシャ150側から離間させる方向への駆動を行わせる。
これによってトッププレート160とワッシャ150との間隔は、図8に示す状態から図9に示す状態へ拡大し、サブフレームブッシュ100の軸方向(上下方向)の可動範囲(G1+G2)は拡大する。
このとき、中間筒130は、スプリング170とスプリング180との反力が釣り合う箇所まで変位することから、当初の状態に対して上昇し、間隔G1、G2はともに増大する。
これにより、路面から車両に左右の後輪を逆相方向にストロークさせる入力があった際に、サブフレーム10が車体Bに対してロール方向に相対回動する際の可動範囲を増加させ、サブフレーム10の車体Bに対するロール挙動を促進することができる。
このように、サブフレーム10自体が車体Bに対してロールする場合には、スタビライザ80によるロール剛性向上効果は減殺されることから、車両の実効ロール剛性は低下することになる。
これにより、左右のサスペンションの実質的なストロークが増大し、バンプ側の車輪のフルバンプ(バンプストッパ当たり)及びリバウンド側の車輪の浮きを抑制して、車両の走破性を向上することができる。
以上説明したように、第1実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)アクチュエータ190によりトッププレート160とワッシャ150との間隔を変更することによって、サブフレームブッシュ100の径方向へのばね特性、減衰特性などを変化させることなく、軸方向への可動範囲を任意に変更することができる。
このようなサブフレームブッシュ100を支持対象部材であるサブフレーム10と基部である車体Bとの間に介在させることにより、サブフレーム10の特定の方向(例えば上下方向)の可動範囲を容易に変化させることができる。
(2)中間筒130の上下を一対のスプリング170,180で支持することにより、一対の変位規制部材であるトッププレート160、ワッシャ150のうちトッププレート160のみを駆動することにより、簡単な構成によりサブフレームブッシュ100の軸方向における可動範囲を上下の双方向に拡大することができる。
(3)サスペンション装置、スタビライザが取り付けられるサブフレーム10の前後左右に設けられたサブフレームブッシュ100の上下方向の可動範囲を変更することにより、車体Bに対するサブフレーム10のロール方向の可動範囲を変化させ、車両の実効ロール剛性を変化させることができる。
(4)ユーザによる不整地モードの選択操作に応じてサブフレームブッシュ100の可動範囲を変化させることにより、ユーザの意図に忠実に車両のロール剛性を変化させることができる。
(5)不整地走行時に車両のロール剛性を低下させることにより、左右車輪が逆相方向に大きくストロークする際に車輪の浮きなどが生じて車両が不安定となったり、駆動力が損なわれて走破性が低下することを防止できる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態であるサスペンション装置について説明する。
以下説明する各実施形態において、従前の実施形態と同様の箇所には同じ符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。
第2実施形態のサスペンション装置は、上述した第1実施形態のサスペンション装置と同様の構成を有するが、通常走行時にはサブフレームブッシュ100の可動範囲が大きい状態(図9に示す状態)とし、例えばサーキット路などのスポーツ走行時に適した走行モードであるスポーツモードの選択操作に応じて、サブフレームブッシュ100の可動範囲が小さい状態(図8に示す状態)とし、車両の実効ロール剛性を向上することを特徴とする。
第2実施形態において、モード選択スイッチ230は、通常モードとスポーツモードとを選択する機能を有する。
以上説明した第2実施形態によれば、ドライバ等のユーザによるスポーツモードの選択操作に応じて、サブフレームブッシュ100の可動範囲を狭め、スタビライザ80の効率を高めて車両の実効ロール剛性を向上することにより、通常走行時の防振性能に悪影響を及ぼすことなく、スポーツ走行時の操縦安定性を向上することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態であるサスペンション装置について説明する。
第3実施形態のサスペンション装置は、上述した第1実施形態のサスペンション装置と同様の構成を有するが、通常走行時にはサブフレームブッシュ100の可動範囲が大きい状態(図9に示す状態)とし、以下説明する駆動系振動が発生する所定の条件が充足された場合に、サブフレームブッシュ100の可動範囲が小さい状態(図8に示す状態)とし、車体Bに対するサブフレーム10及びこれに取り付けられたディファレンシャルのピッチング挙動を抑制することを特徴とする。
エンジンの高負荷かつ低回転領域において、加速時のトルクによりディファレンシャルケースが前上がりとなるピッチング挙動を示す。
このとき、ディファレンシャルケースが取り付けられたサブフレーム10も前上がりのピッチング挙動を示す。
その結果、変速機の出力をディファレンシャルの前部に伝達するプロペラシャフトと、ディファレンシャルの入力軸(ピニオンシャフト)との相対角度が増加し、ジョイント部において二次偶力が増大し、これが振動となって車体Bに伝わり、乗員に伝わって不快感の原因となる。
第3実施形態においては、例えば、アクセルペダルセンサ211の出力に基づいて設定されるドライバ要求トルクが、全開時のドライバ要求トルクに対して例えば50%以上であり、クランク角センサ212の出力に基づいて設定されるエンジン回転数(出力軸回転速度)が所定の閾値(例えば2000rpm)以下である場合に、駆動系振動が発生する可能性が高いものとして、サブフレームブッシュ100の可動範囲を小さくする制御を行う。
以上説明した第3実施形態によれば、ディファレンシャルのピッチングが発生しやすい運転状態にある場合に、ディファレンシャルが取り付けられるサブフレーム10を支持するサブフレームブッシュの上下方向の可動範囲を通常時に対して小さくすることにより、ディファレンシャルのピッチング挙動を抑制し、プロペラシャフトに対する相対角度増加に起因する駆動系振動などの車体振動を抑制して、乗員の快適性や車両の質感を向上することができる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態である動力伝達部材の支持構造について説明する。
第4実施形態の動力伝達部材の支持構造においては、図示しないディファレンシャルの前後を、第1実施形態のサブフレームブッシュ100と同様の構成を有する弾性体ブッシュを介してサブフレーム10に取り付けるとともに、第3実施形態と同様に弾性体ブッシュの可動範囲を切り換える制御を行っている。
以上説明した第4実施形態においても、上述した第3実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態であるサスペンション装置について説明する。
第5実施形態のサスペンション装置は、上述した第1実施形態のサスペンション装置と同様の構成を有するが、サブフレームブッシュ制御ユニット200は、車両の不整地走行状態を検出する不整地走行検出部を有し、不整地走行状態が検出された場合には、モード選択スイッチ230からの操作入力がない場合であっても自動的にサブフレームブッシュ100の可動範囲を大きくし、車両の実効ロール剛性を低下させることを特徴とする。
不整地走行状態の検出は、例えば、自車両前方を撮像するカメラの撮像画像を画像処理して行ってもよい。
また、車速が所定値以下でありかつ各サスペンションのストロークが、所定以上の頻度で所定以上の大きさとなった場合に、不整地走行状態を判別するようにしてもよい。
また、車体の傾斜を検出する傾斜センサを備え、車体の傾斜が所定値以上となったときに不整地走行状態を判別するようにしてもよい。
以上説明した第5実施形態によれば、上述した第1実施形態の効果((4)項に記載のものを除く。)に加えて、不整地走行を自動的に検出して車両のロール剛性を低下させることにより、ユーザに操作を強いることなく自動的に走破性の向上を図ることが可能となり、利便性が向上する。
(変形例)
本発明は、以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。
(1)弾性体ブッシュ、サスペンション装置、動力伝達機構の支持構造を構成する各要素の形状、構造、材質、製法、配置、数量などは、上述した各実施形態に限定されず、適宜変更することができる。
例えば、サスペンション装置の形式や各リンク類、ダンパ、スプリング、スタビライザ装置の配置などは、適宜変更することができる。
また、各実施形態において、サスペンション装置は一例として後輪を支持するリアサスペンションであるが、本発明はこれに限らず、車体に弾性体ブッシュを介して取り付けられたフロントサブフレームを有するフロントサスペンションにも適用することができる。
(2)各実施形態においては、弾性体ブッシュの外筒、中間筒の上方に設けられたトッププレートを駆動して可動範囲を変更する構成としているが、弾性体ブッシュの下方に設けられる部材を駆動する構成としてもよい。
また、これらの各部材を駆動するアクチュエータの構成は各実施形態に限定されず、適宜変更することができる。
(3)動力伝達機構のピッチング挙動が発生しやすい走行状態を判別する条件は、各実施形態の条件に限らず、適宜変更することができる。
(4)第1、第2実施形態においては、例えば、不整地走行モードやスポーツ走行モードの選択操作に応じて弾性体ブッシュの可動範囲が変化する構成としているが、これら以外の走行モードの選択や、それ以外のユーザの操作に応じて弾性体ブッシュの可動範囲を変化させるようにしてもよい。
(5)各実施形態においては、弾性体ブッシュの可動範囲を例えば二段階で変化させているが、車両の状態に応じてそれ以上の多段階や、無段階に変化させる構成としてもよい。
(6)第1実施形態等においては、サブフレームの車体への取付箇所である4箇所全ての弾性体ブッシュをストローク可変式のものとしたが、一部の弾性体ブッシュのみをストローク可変式とした構成としてもよい。
また、第3実施形態、第4実施形態のように動力伝達機構(駆動系部品)のピッチング挙動を抑制する場合、前後一方の弾性体ブッシュのみをストローク可変式としてもよい。
1 サスペンション装置 10 サブフレーム
11 フロントメンバ 12 リアメンバ
13 サイドメンバ 20 ハウジング
30 フロントラテラルリンク 40 リアラテラルリンク
41 車体側端部 42 ハウジング側端部
50 アッパリンク 60 トレーリングリンク
70 ダンパユニット 71 下端部
80 スタビライザ装置
100 サブフレームブッシュ 110 内筒
120 外筒 121 フランジ部
122 フランジ部 123,124 弾性体
130 中間筒
140 弾性体 150 ワッシャ
151 開口 160 トッププレート
170 スプリング 180 スプリング
190 アクチュエータ B 車体
200 サブフレームブッシュ制御ユニット
210 エンジン制御ユニット 211 アクセルペダルセンサ
212 クランク角センサ 220 車速センサ
230 モード選択スイッチ 240 AWD制御ユニット
241 トランスファクラッチ 250 挙動制御ユニット
251 ハイドロリックユニット

Claims (8)

  1. 第1の部材に取り付けられる第1の筒状体と、
    第2の部材に対して軸方向に相対変位可能に取り付けられ前記第1の筒状体の内径側に挿入される第2の筒状体と、
    前記第1の筒状体の内周面と前記第2の筒状体の外周面との間に設けられた弾性体と
    を備える弾性体ブッシュであって、
    前記第2の部材に取り付けられるとともに前記第1の筒状体の前記軸方向における両端部とそれぞれ対向して設けられ、前記第1の筒状体の前記第2の部材に対する前記軸方向の最大変位を規制する一対の変位規制部材と、
    前記一対の変位規制部材の間隔を変化させて前記最大変位を変更する駆動装置と
    を備え
    前記第2の筒状体の前記軸方向における両端部は、それぞれ圧縮ばねを介して前記一対の変位規制部材の一方及び他方に支持されること
    を特徴とする弾性体ブッシュ。
  2. 車幅方向に離間して配置された複数の弾性体ブッシュを介して車体に対して相対変位可能に取り付けられたサブフレームと、
    車輪を回転可能に支持するハブベアリングを収容するハウジングと、
    前記サブフレームと前記ハウジングとを相対変位可能に連結するサスペンションアームと、
    両端部が左右の前記サスペンションアーム又は前記ハウジングに連結されるとともに中間部が前記サブフレームに支持されたスタビライザバーと
    を備えるサスペンション装置であって、
    前記弾性体ブッシュの少なくとも一部は、前記軸方向を上下方向として配置された請求項1に記載の弾性体ブッシュであること
    を特徴とするサスペンション装置。
  3. ユーザによる操作入力に応じて前記駆動装置に前記変位規制部材の間隔を変化させる制御部を有すること
    を特徴とする請求項に記載のサスペンション装置。
  4. 車幅方向に離間して配置された複数の弾性体ブッシュを介して車体に対して相対変位可能に取り付けられたサブフレームと、
    車輪を回転可能に支持するハブベアリングを収容するハウジングと、
    前記サブフレームと前記ハウジングとを相対変位可能に連結するサスペンションアームと、
    両端部が左右の前記サスペンションアーム又は前記ハウジングに連結されるとともに中間部が前記サブフレームに支持されたスタビライザバーと
    を備えるサスペンション装置であって、
    前記弾性体ブッシュの少なくとも一部は、
    第1の部材に取り付けられる第1の筒状体と、
    第2の部材に対して軸方向に相対変位可能に取り付けられ前記第1の筒状体の内径側に挿入される第2の筒状体と、
    前記第1の筒状体の内周面と前記第2の筒状体の外周面との間に設けられた弾性体と
    を備える弾性体ブッシュであって、
    前記第2の部材に取り付けられるとともに前記第1の筒状体の前記軸方向における両端部とそれぞれ対向して設けられ、前記第1の筒状体の前記第2の部材に対する前記軸方向の最大変位を規制する一対の変位規制部材と、
    前記一対の変位規制部材の間隔を変化させて前記最大変位を変更する駆動装置と
    を備えるとともに前記軸方向を上下方向として配置された弾性体ブッシュであり、
    ユーザによる操作入力に応じて前記駆動装置に前記変位規制部材の間隔を変化させる制御部を有し、
    前記操作入力は、車両を不整地走行に適した状態とする不整地モードの選択操作であり、
    前記制御部は、前記不整地モードの選択操作に応じて前記第1の筒状体の前記第2の部材に対する前記最大変位を通常時に対して増大させることを特徴とするサスペンション装置。
  5. 車幅方向に離間して配置された複数の弾性体ブッシュを介して車体に対して相対変位可能に取り付けられたサブフレームと、
    車輪を回転可能に支持するハブベアリングを収容するハウジングと、
    前記サブフレームと前記ハウジングとを相対変位可能に連結するサスペンションアームと、
    両端部が左右の前記サスペンションアーム又は前記ハウジングに連結されるとともに中間部が前記サブフレームに支持されたスタビライザバーと
    を備えるサスペンション装置であって、
    前記弾性体ブッシュの少なくとも一部は、
    第1の部材に取り付けられる第1の筒状体と、
    第2の部材に対して軸方向に相対変位可能に取り付けられ前記第1の筒状体の内径側に挿入される第2の筒状体と、
    前記第1の筒状体の内周面と前記第2の筒状体の外周面との間に設けられた弾性体と
    を備える弾性体ブッシュであって、
    前記第2の部材に取り付けられるとともに前記第1の筒状体の前記軸方向における両端部とそれぞれ対向して設けられ、前記第1の筒状体の前記第2の部材に対する前記軸方向の最大変位を規制する一対の変位規制部材と、
    前記一対の変位規制部材の間隔を変化させて前記最大変位を変更する駆動装置と
    を備えるとともに前記軸方向を上下方向として配置された弾性体ブッシュであり、
    ユーザによる操作入力に応じて前記駆動装置に前記変位規制部材の間隔を変化させる制御部を有し、
    前記操作入力は、車両をスポーツ走行に適した状態とするスポーツモードの選択操作であり、
    前記制御部は、前記スポーツモードの選択操作に応じて前記第1の筒状体の前記第2の部材に対する前記最大変位を通常時に対して減少させること
    を特徴とするサスペンション装置。
  6. 車幅方向に離間して配置された複数の弾性体ブッシュを介して車体に対して相対変位可能に取り付けられたサブフレームと、
    車輪を回転可能に支持するハブベアリングを収容するハウジングと、
    前記サブフレームと前記ハウジングとを相対変位可能に連結するサスペンションアームと、
    両端部が左右の前記サスペンションアーム又は前記ハウジングに連結されるとともに中間部が前記サブフレームに支持されたスタビライザバーと
    を備えるサスペンション装置であって、
    前記弾性体ブッシュの少なくとも一部は、
    第1の部材に取り付けられる第1の筒状体と、
    第2の部材に対して軸方向に相対変位可能に取り付けられ前記第1の筒状体の内径側に挿入される第2の筒状体と、
    前記第1の筒状体の内周面と前記第2の筒状体の外周面との間に設けられた弾性体と
    を備える弾性体ブッシュであって、
    前記第2の部材に取り付けられるとともに前記第1の筒状体の前記軸方向における両端部とそれぞれ対向して設けられ、前記第1の筒状体の前記第2の部材に対する前記軸方向の最大変位を規制する一対の変位規制部材と、
    前記一対の変位規制部材の間隔を変化させて前記最大変位を変更する駆動装置と
    を備えるとともに前記軸方向を上下方向として配置された弾性体ブッシュであり、
    車両の不整地走行状態を検出する不整地検出部を有し、
    前記不整地走行状態の検出に応じて前記第1の筒状体の前記第2の部材に対する前記最大変位を通常時に対して増大させる制御部を有すること
    を特徴とするサスペンション装置。
  7. 前後方向に離間して配置された複数の弾性体ブッシュを介して車体に対して相対変位可能に取り付けられるとともに前記車輪に駆動力を伝達する動力伝達機構を支持するサブフレームと、
    車輪を回転可能に支持するハブベアリングを収容するハウジングと、
    前記サブフレームと前記ハウジングとを相対変位可能に連結するサスペンションアームと
    を備えるサスペンション装置であって、
    前記弾性体ブッシュの少なくとも一部は、
    第1の部材に取り付けられる第1の筒状体と、
    第2の部材に対して軸方向に相対変位可能に取り付けられ前記第1の筒状体の内径側に挿入される第2の筒状体と、
    前記第1の筒状体の内周面と前記第2の筒状体の外周面との間に設けられた弾性体と
    を備える弾性体ブッシュであって、
    前記第2の部材に取り付けられるとともに前記第1の筒状体の前記軸方向における両端部とそれぞれ対向して設けられ、前記第1の筒状体の前記第2の部材に対する前記軸方向の最大変位を規制する一対の変位規制部材と、
    前記一対の変位規制部材の間隔を変化させて前記最大変位を変更する駆動装置と
    を備えるとともに前記軸方向を上下方向として配置された弾性体ブッシュであり、
    車両の走行用動力源の運転状態が前記動力伝達機構のピッチング挙動が発生しやすい特定の運転状態である場合に、前記第1の筒状体の前記第2の部材に対する前記最大変位を通常時に対して減少させる制御部を有すること
    を特徴とするサスペンション装置。
  8. 前後方向に離間して配置された複数の弾性体ブッシュを介して車体又は車体に取り付けられた支持部材に取り付けられるとともに前記車輪に駆動力を伝達する動力伝達機構の支持構造であって、
    前記弾性体ブッシュの少なくとも一部は、
    第1の部材に取り付けられる第1の筒状体と、
    第2の部材に対して軸方向に相対変位可能に取り付けられ前記第1の筒状体の内径側に挿入される第2の筒状体と、
    前記第1の筒状体の内周面と前記第2の筒状体の外周面との間に設けられた弾性体と
    を備える弾性体ブッシュであって、
    前記第2の部材に取り付けられるとともに前記第1の筒状体の前記軸方向における両端部とそれぞれ対向して設けられ、前記第1の筒状体の前記第2の部材に対する前記軸方向の最大変位を規制する一対の変位規制部材と、
    前記一対の変位規制部材の間隔を変化させて前記最大変位を変更する駆動装置と
    を備えるとともに前記軸方向を上下方向として配置された弾性体ブッシュであり、
    車両の走行用動力源の運転状態が前記動力伝達機構のピッチング挙動が発生しやすい特定の運転状態である場合に、前記第1の筒状体の前記第2の部材に対する前記最大変位を通常時に対して減少させる制御部を有すること
    を特徴とする動力伝達機構の支持構造。
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