JP7264726B2 - 電動車両 - Google Patents

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Description

本発明は、運転者によるブレーキペダルの踏力に応じてブレーキ液圧を発生することで車輪に対する液圧制動を行う場合に、該ブレーキ液圧を加圧することにより液圧制動を助勢する電動車両に関する。
例えば、特許文献1には、運転者によるブレーキペダルの踏力に応じてブレーキ液圧を発生することで車輪に対する液圧制動を行う液圧ブレーキ装置(液圧制動装置)と、車輪に対して踏力に応じた回生制動を行う回生ブレーキ装置(回生制動装置)と、ブレーキ液圧を加圧して液圧制動を助勢するポンプ及びモータ(液圧加圧装置)とを備える電動車両が開示されている。
特開2006-21745号公報
特許文献1の電動車両では、目標とする回生制動の制動力の不足分を液圧制動によって補償しており、液圧ブレーキ装置、ポンプ及びモータの動作頻度が多くなる。また、液圧ブレーキ装置は、常時作動させる必要があるため、ブレーキ液圧の変動が少なくなるように配慮する必要がある。そのため、該電動車両では、耐久性が高く且つ高性能なポンプが必要となる。さらに、液圧ブレーキ装置は、ブレーキペダルの踏力を増大する倍力装置を備える。これにより、ブレーキシステムの構造が複雑になると共に、コストがかかる。一方で、電動車両では、適切な制動力を確保しつつ、回生電力を効率よく回収することも求められる。
本発明は、このような課題を考慮してなされたものであり、低コスト且つ簡単な構造で、制動力の確保と効率的な回生電力の回収とを両立することができる電動車両を提供することを目的とする。
本発明の態様は、運転者によるブレーキペダルの踏力に応じてブレーキ液圧を発生することにより、車輪に対する液圧制動を行う液圧制動装置と、前記車輪に対して前記踏力に応じた回生制動を行う回生制動装置と、前記ブレーキ液圧を加圧することにより、前記液圧制動を助勢する液圧加圧装置とを備える電動車両に関する。この場合、前記電動車両は、少なくとも前記電動車両の車速又は前記ブレーキペダルの操作速度に基づいて、前記液圧制動と前記回生制動との比率を調整し、一方で、前記ブレーキ液圧の加圧を開始するタイミング又は前記ブレーキ液圧に対する加圧量を調整する制動調整装置をさらに備える。
本発明によれば、車速又はブレーキペダルの操作速度に応じて、液圧制動(機械的制動)、回生制動(電気的制動)及び液圧制動の助勢(機械的制動としての液圧加圧制動)を行う。これにより、低コスト且つ簡単な構造で、適切な制動力の確保と効率的な回生電力の回収とを両立することができる。
本実施形態に係る電動車両の構成図である。 図1の液圧モジュレータの構成図である。 図2の液圧モジュレータの動作説明図である。 比較例での制動を示す図である。 本実施形態での制動を示す図である。 踏力と減速度との関係を示す図である。
以下、本発明に係る電動車両について好適な実施形態を例示し、添付の図面を参照しながら説明する。
[1.本実施形態の概略構成]
本実施形態に係る電動車両10は、図1に示すように、従動輪である左右の前輪12L、12R(車輪)と、駆動輪である左右の後輪14L、14R(車輪)とを備える。電動車両10は、例えば、駆動源のモータ16(回生制動装置)が車体の後部に配置され、該モータ16が左右の後輪14L、14Rを駆動することで走行するRR(リアモータ・リアドライブ)式の電気自動車である。モータ16は、不図示のバッテリから供給される電力で駆動し、一方で、回生制動の際には、発電機として機能し、発電した電力をバッテリに充電する。
電動車両10は、ブレーキペダル18、ブレーキスイッチ20、マスタシリンダ22(液圧制動装置)、液圧モジュレータ24(液圧加圧装置)、液圧センサ26、ブレーキキャリパ28L、28R、30L、30R、車輪速センサ32L、32R、34L、34R、マネージメントECU36(以下、MG-ECU36という。)及びモータECU38(回生制動装置)をさらに備える。
ブレーキスイッチ20は、電動車両10の運転者40によるブレーキペダル18の操作を検出するオンオフスイッチである。すなわち、運転者40がブレーキペダル18を操作し(ブレーキペダル18を踏み込み)、該ブレーキペダル18がブレーキスイッチ20を押圧した際、ブレーキスイッチ20は、ブレーキペダル18が操作されたことを示すオン信号をMG-ECU36(制動調整装置)に出力する。また、運転者40がブレーキペダル18の操作を停止し(ブレーキペダル18の踏み込みを中止し)、該ブレーキペダル18がブレーキスイッチ20から離間した際、ブレーキスイッチ20は、ブレーキペダル18の操作が停止したことを示すオフ信号をMG-ECU36に出力する。さらに、ブレーキスイッチ20は、オンオフスイッチの機能に加え、ブレーキペダル18のストローク量を検出し、検出したストローク量に応じたストローク信号をMG-ECU36に出力する機能も有する。
マスタシリンダ22は、運転者40によるブレーキペダル18の踏力に応じたブレーキ液圧を発生し、発生したブレーキ液圧のブレーキ液を液圧モジュレータ24に圧送(供給)する。すなわち、マスタシリンダ22は、倍力装置である負圧ブースタ又は負圧ポンプを有しないブースタレスの液圧制動装置であり、運転者40によるブレーキペダル18の踏力だけで作動する。そのため、倍力装置を有する通常の車両と比べて、ブレーキペダル18のレシオが高く設定され、ブレーキペダル18のストローク量が多くなる。なお、以下の説明では、「ブレーキ液圧のブレーキ液を供給する」ことを、説明の便宜上、「ブレーキ液圧を供給する」と述べる場合がある。
液圧センサ26は、例えば、液圧モジュレータ24の内部に配置され、マスタシリンダ22から液圧モジュレータ24に供給されるブレーキ液圧を逐次検出し、その検出結果をMG-ECU36に出力する。
液圧モジュレータ24は、マスタシリンダ22で発生したブレーキ液圧を任意に加圧(増圧)又は減圧し、加圧後又は減圧後のブレーキ液圧を、左右の前輪12L、12Rのブレーキキャリパ28L、28Rと、左右の後輪14L、14Rのブレーキキャリパ30L、30Rとに供給する。従って、液圧モジュレータ24は、左右の前輪12L、12R及び左右の後輪14L、14Rに対する液圧制動による制動力を個別に制御することができる。
左右の前輪12L、12Rの近傍に配置された車輪速センサ32L、32Rは、それぞれ、左右の前輪12L、12Rの車輪速を逐次検出し、その検出結果を液圧モジュレータ24に出力する。また、左右の後輪14L、14Rの近傍に配置された車輪速センサ34L、34Rは、それぞれ、左右の後輪14L、14Rの車輪速を逐次検出し、その検出結果を液圧モジュレータ24に出力する。液圧モジュレータ24は、各車輪速センサ32L、32R、34L、34Rの検出結果をMG-ECU36に逐次出力する。
また、液圧モジュレータ24は、各車輪速センサ32L、32R、34L、34Rの検出結果に基づき、各前輪12L、12R及び各後輪14L、14Rのロック状態及びスリップ状態を検知する。従って、液圧モジュレータ24は、制動時の各前輪12L、12R及び各後輪14L、14Rのロックを抑制するアンチロック制御、電動車両10の加速時の各前輪12L、12R及び各後輪14L、14Rのスリップを抑制するトラクション制御、電動車両10の旋回時の横滑りを抑制する横滑り防止制御を行うことができる。すなわち、液圧モジュレータ24は、電動車両10の横滑り防止装置(ESC)として該電動車両10に搭載されている。
さらに、液圧モジュレータ24は、マスタシリンダ22で発生したブレーキ液圧を加圧(増圧)して、運転者40によるブレーキペダル18の踏み込みの負担(踏力)を軽減する助勢制御(以下、液圧加圧制動ともいう。)を行うことができる。
MG-ECU36は、電動車両10の各部を制御する電子制御装置である。MG-ECU36には、前述のオン信号又はオフ信号及びストローク信号と、ブレーキ液圧の検出結果と、各車輪速センサ32L、32R、34L、34Rの検出結果とに加え、不図示のシフトスイッチからの運転者40の操作に応じたシフト信号や、不図示のアクセルペダルセンサからの運転者40のアクセルペダルの操作量に応じたアクセルペダル信号が逐次入力される。
そして、MG-ECU36は、不図示のメモリに記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、下記の機能を実現する。
すなわち、MG-ECU36は、各車輪速センサ32L、32R、34L、34Rの検出結果に基づき、電動車両10の車速を算出する。また、MG-ECU36は、ブレーキスイッチ20からのオン信号又はオフ信号及びストローク信号に基づき、ブレーキペダル18の操作速度を算出する。
そして、MG-ECU36は、算出した車速及び操作速度のうち、少なくとも一方に基づいて、マスタシリンダ22による各前輪12L、12R及び各後輪14L、14Rに対する液圧制動と、モータ16による各後輪14L、14Rに対する回生制動との比率を設定(調整)する。また、MG-ECU36は、算出した車速及び操作速度のうち、少なくとも一方に基づき、液圧加圧制動(ブレーキ液圧の加圧)を開始するタイミング、又は、液圧加圧制動でのブレーキ液圧に対するブレーキ液の加圧量を設定(調整)する。
従って、MG-ECU36は、設定した比率、タイミング又は加圧量に基づき制御信号を生成し、生成した制御信号を液圧モジュレータ24及びモータECU38に出力する。液圧モジュレータ24は、MG-ECU36からの制御信号に基づき、液圧加圧制動を開始してブレーキ液圧を加圧し、又は、該液圧加圧制動でのブレーキ液圧に対するブレーキ液の加圧量を調整する。また、モータECU38は、MG-ECU36からの制御信号に基づきモータ16を制御することで、モータ16を駆動させ、一方で、モータ16を発電機として動作させて、各後輪14L、14Rに対する回生制動を行わせる。
なお、MG-ECU36での上記の各設定と、各設定に伴う液圧モジュレータ24での液圧制動及び液圧加圧制動の実行や、モータ16での回生制動の実行の詳細については、後述する。
[2.液圧モジュレータ24の内部構成及びその機能]
次に、図1の液圧モジュレータ24の内部構成及びその機能について、図2及び図3を参照しながら説明する。なお、液圧モジュレータ24の一部構成は、例えば、特開2017-144949号公報の液圧モジュレータの構成と略同様である。そのため、該公報の液圧モジュレータと同じ構成については、説明を簡略化するか、又は、説明を省略する場合がある。
<2.1 液圧モジュレータ24の内部構成>
図2に示すように、マスタシリンダ22は、運転者40(図1参照)によるブレーキペダル18の操作に応じて、同じ圧力のブレーキ液圧を出力する第1出力ポート22a及び第2出力ポート22bを備える。第1出力ポート22aは、液圧モジュレータ24を介して、左側の前輪12Lのブレーキキャリパ28Lと右側の後輪14Rのブレーキキャリパ30Rとに接続される。一方、第2出力ポート22bは、液圧モジュレータ24を介して、右側の前輪12Rのブレーキキャリパ28Rと左側の後輪14Lのブレーキキャリパ30Lとに接続される。
なお、図2において、液圧モジュレータ24内の左側の構成は、第1出力ポート22aと、左側の前輪12Lのブレーキキャリパ28L及び右側の後輪14Rのブレーキキャリパ30Rとを接続するための構成である。また、液圧モジュレータ24内の右側の構成は、第2出力ポート22bと、右側の前輪12Rのブレーキキャリパ28R及び左側の後輪14Lのブレーキキャリパ30Lとを接続するための構成である。図2では、左側の構成に液圧センサ26が接続されている点以外は、後述するポンプ用モータ42を挟んで左右対称に図示されている。そこで、液圧モジュレータ24の内部構成の説明では、左側の構成を説明した後に、右側の構成を説明する。
液圧モジュレータ24内の左側の構成では、第1レギュレータバルブ44aを介して第1出力ポート22aに接続可能な第1マスタシリンダ側液圧路46aが設けられている。第1レギュレータバルブ44aには、チェックバルブ48aが並列に接続されている。第1マスタシリンダ側液圧路46aは、常開型のインバルブ50a及び車輪側液圧路52aを介して左側の前輪12Lのブレーキキャリパ28Lに接続されると共に、常開型のインバルブ54a及び車輪側液圧路56aを介して右側の後輪14Rのブレーキキャリパ30Rに接続されている。各インバルブ50a、54aには、それぞれ、チェックバルブ58a、60aが並列に接続されている。2つの車輪側液圧路52a、56aは、それぞれ、常閉型のアウトバルブ62a、64aを介して第1リザーバ66aに接続可能である。
液圧モジュレータ24内には、共通のポンプ用モータ42の駆動によってそれぞれ動作する第1電動ポンプ68a及び第2電動ポンプ68bが設けられている。第1電動ポンプ68aは、左側の構成に対応するポンプである。第2電動ポンプ68bは、右側の構成に対応するポンプである。
このうち、第1電動ポンプ68aは、吐出側が第1マスタシリンダ側液圧路46aに接続されている。第1電動ポンプ68aの吸入側と第1出力ポート22aとの間には、常閉型の第1サクションバルブ70aが介挿されている。また、第1電動ポンプ68aの吸入側は、チェックバルブ72aを介して第1リザーバ66aと接続されている。
そして、液圧モジュレータ24内において、液圧センサ26は、第1出力ポート22aに接続されている。従って、液圧センサ26は、第1出力ポート22aから左側の構成に供給されるブレーキ液圧を検出する。
一方、液圧モジュレータ24内の右側の構成では、第2レギュレータバルブ44bを介して第2出力ポート22bに接続可能な第2マスタシリンダ側液圧路46bが設けられている。第2レギュレータバルブ44bには、チェックバルブ48bが並列に接続されている。第2マスタシリンダ側液圧路46bは、常開型のインバルブ50b及び車輪側液圧路52bを介して右側の前輪12Rのブレーキキャリパ28Rに接続されると共に、常開型のインバルブ54b及び車輪側液圧路56bを介して左側の後輪14Lのブレーキキャリパ30Lに接続されている。各インバルブ50b、54bには、それぞれ、チェックバルブ58b、60bが並列に接続されている。2つの車輪側液圧路52b、56bは、それぞれ、常閉型のアウトバルブ62b、64bを介して第2リザーバ66bに接続可能である。
前述の第2電動ポンプ68bは、吐出側が第2マスタシリンダ側液圧路46bに接続されている。第2電動ポンプ68bの吸入側と第2出力ポート22bとの間には、常閉型の第2サクションバルブ70bが介挿されている。また、第2電動ポンプ68bの吸入側は、チェックバルブ72bを介して第2リザーバ66bと接続されている。
なお、第1レギュレータバルブ44a及び第2レギュレータバルブ44bは、それぞれ、常開型のリニアソレノイドバルブである。第1レギュレータバルブ44aは、第1出力ポート22aと第1マスタシリンダ側液圧路46aとの間の連通又は遮断を切り換え可能であると共に、第1マスタシリンダ側液圧路46aのブレーキ液圧を調圧するように作動することも可能である。同様に、第2レギュレータバルブ44bは、第2出力ポート22bと第2マスタシリンダ側液圧路46bとの間の連通又は遮断を切り換え可能であると共に、第2マスタシリンダ側液圧路46bのブレーキ液圧を調圧するように作動することも可能である。
<2.2 液圧モジュレータ24の機能>
次に、液圧モジュレータ24の機能について、図3を参照しながら説明する。なお、マスタシリンダ22の第1出力ポート22aに接続される液圧モジュレータ24内の左側の構成(液圧回路)の機能と、第2出力ポート22bに接続される液圧モジュレータ24内の右側の構成(液圧回路)の機能とは実質的に同じである。そのため、ここでは、左側の構成の機能について説明する。
運転者40(図1参照)がブレーキペダル18を踏んでマスタシリンダ22がブレーキ液圧を発生した場合、図3中、実線の矢印で示すように、ブレーキ液圧は、第1出力ポート22aから第1レギュレータバルブ44aを介して第1マスタシリンダ側液圧路46aに供給される。供給されたブレーキ液圧は、インバルブ50a及び車輪側液圧路52aを介して、左側の前輪12Lのブレーキキャリパ28Lに供給されると共に、インバルブ54a及び車輪側液圧路56aを介して、右側の後輪14Rのブレーキキャリパ30Rに伝達される。
助勢制御(液圧加圧制動)の場合、液圧モジュレータ24では、MG-ECU36からの制御信号に基づき、第1サクションバルブ70aを励磁し、開弁する。この状態で、該制御信号に基づき、ポンプ用モータ42を駆動させ、第1電動ポンプ68aを動作させると、破線の矢印で示すように、マスタシリンダ22から第1サクションバルブ70aを介して第1電動ポンプ68aにブレーキ液が吸入される。吸入されたブレーキ液は、第1電動ポンプ68aで加圧され、第1マスタシリンダ側液圧路46aに供給される。これにより、第1マスタシリンダ側液圧路46aのブレーキ液圧は、マスタシリンダ22で発生したブレーキ液圧よりも加圧(増圧)される。
その際、該制御信号に基づいて、第1レギュレータバルブ44aの開度を調整し、第1マスタシリンダ側液圧路46aのブレーキ液圧を第1電動ポンプ68aの吸入側に逃がすと、該ブレーキ液圧を任意の大きさに調整することができる。すなわち、ブレーキ液圧に対するブレーキ液の加圧量を調整することができる。
また、該制御信号に基づき、アウトバルブ62a、64aを励磁し、開弁すると、一点鎖線の矢印で示すように、第1マスタシリンダ側液圧路46aのブレーキ液圧が第1リザーバ66aに逃がされる。これにより、第1マスタシリンダ側液圧路46aのブレーキ液圧をマスタシリンダ22で発生したブレーキ液圧よりも減圧することができる。
このように、液圧モジュレータ24は、マスタシリンダ22で発生したブレーキ液圧を任意に加圧(増圧)又は減圧することができる。そのため、マスタシリンダ22が倍力装置(負圧ブースタ)を有しない場合でも、急制動が必要な緊急時には、液圧加圧制動を開始させ、液圧モジュレータ24でブレーキ液圧を加圧することにより、液圧制動を助勢し、必要な制動力を確保することができる。
[3.本実施形態の特徴的な機能]
次に、本実施形態に係る電動車両10の特徴的な機能について、図4~図6を参照しながら説明する。ここでは、必要に応じて、図1~図3も参照しながら説明する。
図4は、比較例の制動制御を示す図である。比較例は、液圧加圧制動の機能を有しない。すなわち、比較例では、電動車両の走行中、運転者40がブレーキペダル18を踏み込むと、踏力(ブレーキ液圧)の増加に応じて液圧制動の制動力が増加する。また、比較例では、電動車両の走行中、運転者40がアクセルペダルを離し、ブレーキペダル18を踏み込んだ際、ブレーキスイッチ20からのオン信号の出力によって、モータ16が電動機として機能し、回生トルクによる一定の制動力が発生する。つまり、比較例では、液圧制動によるブレーキ液圧に応じた大きさの制動力と、回生制動での回生トルクによる一定の大きさの制動力とで、各後輪14L、14Rを制動する。なお、各前輪12L、12Rは、液圧制動の制動力によって制動される。
しかしながら、比較例では、液圧制動及び回生制動の2種類の制動機能しか有しない。そのため、例えば、緊急時において、電動車両を急停車させる目的で、制動力を増加させたい場合に、必要な制動力を適時に得るためには、運転者40がブレーキペダル18を素早く、強く踏み込む操作が必要となる。従って、比較例では、制動力を発生させるタイミングと、発生する制動力の大きさとは、運転者40の技量に依存する。
これに対して、本実施形態に係る電動車両10では、特徴的な機能として、MG-ECU36が、電動車両10の車速及びブレーキペダル18の操作速度のうち、少なくとも一方に基づき、液圧制動と回生制動との比率の調整や、液圧加圧制動(ブレーキ液圧の加圧)を開始するタイミング、又は、液圧加圧制動でのブレーキ液圧に対するブレーキ液の加圧量の調整を行い、その調整結果に応じた制御信号に基づき、液圧モジュレータ24及びモータ16を制御することで、適切な大きさの制動力を適時に確保するようにしている。この結果、各後輪14L、14R(及び各前輪12L、12R)に対する制動が適切に行われる。従って、本実施形態では、制動操作を行う運転者40の技量の影響の少ない制動が可能となり、且つ、回生制動の際に、モータ16が発電する回生電力を効率よく回収することが可能となる。
図5は、この特徴的な機能による制動制御を示す図である。特徴的な機能では、液圧制動及び回生制動に加え、液圧加圧制動が追加されている点で、比較例と異なる。
すなわち、図4及び図5に示すように、液圧制動に関して、本実施形態では、比較例と同様に、踏力(ブレーキ液圧)に応じた制動力が各前輪12L、12R及び各後輪14L、14R(図1~図3参照)に作用する。
一方、回生制動に関して、本実施形態では、踏力(ブレーキ液圧)の増加に応じて、回生制動(回生トルク)による制動力を増加させている。また、本実施形態では、破線で示すように、車速及びブレーキペダル18の操作速度のうち、少なくとも一方に基づいて、踏力に対する回生制動の制動力の傾き(変化量、変化率)を可変にしている。すなわち、本実施形態では、ブレーキ液圧に比例した回生制動の制動力を、液圧制動による制動力に上乗せして、電動車両10に対する制動を行う。
この場合、車速及びブレーキペダル18の操作速度のうち、少なくとも一方が速くなるほど、踏力に対する回生制動の制動力の変化量(制動力の変化の傾き)を、踏力に対する液圧制動の制動力の変化量(制動力の変化の傾き)よりも大きくする。
また、車速及びブレーキペダル18の操作速度のうち、少なくとも一方が遅くなるほど、踏力に対する回生制動の制動力の変化量(制動力の変化の傾き)を、踏力に対する液圧制動の制動力の変化量(制動力の変化の傾き)よりも小さくするか、又は、略同じにする。
このような傾きの変更は、前述のように、MG-ECU36からモータECU38に該傾きの変更を指示する制御信号を供給し、モータECU38が該制御信号に基づいてモータ16を制御することにより実現される。
ところで、回生制動では、踏力が所定値を超えると、該回生制動による制動力が一定値に維持される。すなわち、RR式の電動車両10の場合、回生制動による制動力を大きくし過ぎると、各後輪14L、14Rがロックされる可能性があるため、該制動力が一定値に制限される。従って、踏力が所定値を超える領域では、一点鎖線の部分に相当する制動力を何らかの方法でアシスト(確保)する必要がある。
そこで、本実施形態に係る電動車両10では、図5に示すように、踏力が所定値を超える領域では、液圧モジュレータ24(図1~図3参照)による液圧制動に対する助勢機能、すなわち、液圧加圧制動によってアシストしている。つまり、本実施形態では、踏力が所定値以下の領域では、液圧制動による制動力と回生制動による制動力とが各後輪14L、14Rに作用する。この場合、各前輪12L、12Rには、液圧制動による制動力が作用する。
一方、踏力が所定値を超える領域では、液圧制動による制動力と回生制動による制動力とに加え、液圧加圧制動による制動力が各後輪14L、14Rに作用する。この場合、各前輪12L、12Rには、液圧制動による制動力に加え、液圧加圧制動による制動力が作用する。
具体的に、液圧加圧制動では、車速及びブレーキペダル18の操作速度のうち、少なくとも一方に基づき、踏力(ブレーキ液圧)の増加に応じて液圧加圧制動による制動力を調整する。図5では、実線で示すように、踏力が所定値を超える領域において、踏力の増加に応じて液圧加圧制動による制動力を増加させ、その後、該制動力を一定値に維持する場合を図示している。
この場合、車速及びブレーキペダル18(図1~図3参照)の操作速度のうち、少なくとも一方が速くなるほど、ブレーキ液圧に対するブレーキ液の加圧量を大きくする。また、車速及びブレーキペダル18の操作速度のうち、少なくとも一方が遅くなるほど、ブレーキ液圧に対するブレーキ液の加圧量を小さくする。
また、本実施形態では、図5に実線、二点鎖線及び両矢印で示すように、踏力が所定値を超える領域において、車速及びブレーキペダル18(図1~図3参照)の操作速度のうち、少なくとも一方に基づき、液圧加圧制動を開始するタイミング(開始点)を変更可能である。
この場合、車速及びブレーキペダル18の操作速度のうち、少なくとも一方が速くなるほど、液圧加圧制動の開始のタイミングを早くする。また、車速及びブレーキペダル18の操作速度のうち、少なくとも一方が遅くなるほど、液圧加圧制動の開始のタイミングを遅くする。
このような液圧加圧制動によるアシスト機能や上記の各種の変更は、前述のように、MG-ECU36から液圧モジュレータ24に液圧加圧制動の実行や上記の各種の変更を指示する制御信号を供給し、液圧モジュレータ24が該制御信号に基づいてポンプ用モータ42、第1電動ポンプ68a及び第2電動ポンプ68b等を制御することにより実現される。
従って、MG-ECU36は、車速及びブレーキペダル18の操作速度のうち、少なくとも一方に基づいて、図5に示すように、液圧制動による制動力と回生制動による制動力との比率を調整し、液圧加圧制動を開始するタイミングや、液圧加圧制動でのブレーキ液圧に対するブレーキ液の加圧量を調整する。そのため、本実施形態では、いずれの条件下でも、液圧加圧制動によって適時に且つ適切な制動力で液圧制動及び回生制動をアシストすることができる。
なお、上記の説明では、踏力が所定値を超える領域で、液圧加圧制動を開始するタイミングをずらす場合について説明した。本実施形態は、踏力が所定値以下の領域でも、液圧加圧制動を開始させることが可能であることは勿論である。
図6は、一定車速からの減速度とブレーキペダル18の踏力との関係を示した図である。ここで、実線は、本実施形態に係る電動車両10(図1参照)の場合を示す。また、二点鎖線は、満充電等の状態によって回生制動の機能が失陥した場合に、液圧加圧制動による助勢のみを行った場合を示す。さらに、破線は、負圧ブースタ式の倍力装置を具備するガソリンエンジン車の場合を示す。さらにまた、一点鎖線は、比較例において、ブレーキスイッチ20から出力されるオン信号に基づいて、一定の回生制動を行う回生制動装置のみ具備し、液圧加圧制動の機能を有しない電気自動車の場合を示す。なお、減速度は、MG-ECU36において、車速に基づき求められる。
本実施形態に係る電動車両10は、ブレーキペダル18に対する踏力に応じた回生制動と液圧加圧制動との機能を具備することにより、一般の電気自動車と比較して、複雑、且つ、高機能なシステムを具備することなく、ガソリンエンジン車に近い制動力を発揮させることができる。すなわち、回生制動及び液圧加圧制動によって、制動力を大幅に増加させることができる。また、満充電等の状態(図6の二点鎖線)でも、液圧加圧制動の助勢(図6の実線)によって制動力が補償されるので、降坂等で制動力が減少することを回避することができる。このように、本実施形態では、運転者40に対してブレーキペダル18(図1~図3参照)の操作負担を増加させることなく、必要な制動力を容易に得ることができる。
また、図6において、本実施形態の結果では、踏力及び減速度が所定値を超えると直線の傾きが大きくなり、踏力の増加に対する減速度の増加量が大きくなる。これは、所定値以下の領域は、液圧制動と回生制動とが機能し、一方で、所定値を超える領域では、液圧加圧制動がさらに機能することで、より大きな制動力が各前輪12L、12R及び各後輪14L、14R(図1~図3参照)に作用するためである。
[4.変形例]
上記の説明では、MG-ECU36が各車輪速センサ32L、32R、34L、34Rの検出結果に基づき、電動車両10の車速を算出する場合について説明した。MG-ECU36は、他の検出手段の検出結果を用いて車速を換算することも可能である。例えば、不図示の回転角センサを用いてモータ16の回転数を検出し、検出した回転数から車速を換算してもよい。
また、上記の説明では、MG-ECU36がブレーキスイッチ20のオン信号又はオフ信号及びストローク信号に基づいてブレーキペダル18の操作速度を算出する場合について説明した。MG-ECU36は、他の検出手段の検出結果を用いて操作速度を換算することも可能である。例えば、液圧センサ26が検出したブレーキ液圧の変化速度からブレーキペダル18の操作速度を換算してもよい。
また、上記の説明では、MG-ECU36が車速に基づき電動車両10の減速度を算出する場合について説明した。MG-ECU36は、各車輪速センサ32L、32R、34L、34Rの検出結果から減速度を算出してもよい。この場合、MG-ECU36は、前輪12L、12Rと後輪14L、14Rとの回転速度差、左右の前輪12L、12Rの回転速度差、及び、左右の後輪14L、14Rの回転速度差をモニタしてもよい。
また、横滑り防止装置としての液圧モジュレータ24には、通常、不図示の加速度センサが組み込まれている。従って、MG-ECU36は、加速度センサの検出結果から減速度を算出してもよい。
小型の電動車両10において、後輪14L、14Rに対する液圧制動の制動力は、急停車等の緊急時を考慮しても、大きく設定する必要がない。そのため、後輪14L、14Rのブレーキキャリパ30L、30Rは、コストの観点から、ドラム式のブレーキにしてもよい。
[5.本実施形態の効果]
以上説明したように、本実施形態に係る電動車両10は、運転者40によるブレーキペダル18の踏力に応じてブレーキ液圧を発生することにより、各前輪12L、12R及び各後輪14L、14R(車輪)に対する液圧制動を行うマスタシリンダ22(液圧制動装置)と、各後輪14L、14Rに対して踏力に応じた回生制動を行うモータECU38及びモータ16(回生制動装置)と、ブレーキ液圧を加圧することにより、液圧制動を助勢する液圧モジュレータ24(液圧加圧装置)とを備える。
電動車両10は、少なくとも電動車両10の車速又はブレーキペダル18の操作速度に基づいて、液圧制動と回生制動との比率を調整し、一方で、ブレーキ液圧の加圧を開始するタイミング又はブレーキ液圧に対するブレーキ液の加圧量を調整するMG-ECU36(制動調整装置)をさらに備える。
これにより、車速又はブレーキペダル18の操作速度に応じて、液圧制動(機械的制動)、回生制動(電気的制動)及び液圧制動の助勢(機械的制動としての液圧加圧制動)を行う。これにより、低コスト且つ簡単な構造で、適切な制動力の確保と効率的な回生電力の回収とを両立することができる。
ここで、MG-ECU36は、車速又は操作速度に基づいて、踏力に対する回生制動の制動力の変化量(図5での回生制動による制動力の変化の傾き)を変化させるか、又は、液圧加圧制動の開始のタイミング若しくはブレーキ液圧に対するブレーキ液の加圧量を変化させる。これにより、適切な制動力を適時に確保しつつ、回生電力を効率よく回収することが可能となる。
この場合、MG-ECU36は、車速が速くなるほど、回生制動による制動力の変化量を大きくするか、液圧加圧制動の開始のタイミングを早くするか、又は、液圧加圧制動でのブレーキ液圧に対するブレーキ液の加圧量を大きくする。これにより、急停車等の緊急時において、必要な制動力を容易に確保することができる。
そして、MG-ECU36は、車速が速くなるほど、踏力に対する回生制動による制動力の変化量を、踏力に対する液圧制動による制動力の変化量(図5での液圧制動による制動力の変化の傾き)よりも大きくする。これにより、液圧制動による制動力を最小限にして、運転者40によるブレーキペダル18の操作負担を軽減しつつ、回生制動による制動力を利用して電動車両10を制動することができる。
また、MG-ECU36は、車速が遅くなるほど、踏力に対する回生制動による制動力の変化量を、踏力に対する液圧制動による制動力の変化量よりも小さく若しくは略同じにするか、液圧加圧制動の開始のタイミングを遅くするか、又は、液圧加圧制動でのブレーキ液圧に対するブレーキ液の加圧量を小さくする。車速が小さい場合に、小さな制動力で電動車両10を効率よく制動することができる。
特に、MG-ECU36は、車速が遅くなるほど、踏力に対する回生制動の制動力の変化量を、踏力に対する液圧制動の制動力の変化量よりも小さくする。この場合でも、低車速において、より小さな制動力で電動車両10を制動させることができる。
また、MG-ECU36は、ブレーキペダル18の操作速度が速くなるほど、踏力に対する回生制動による制動力の変化量を大きくするか、液圧加圧制動の開始のタイミングを早くするか、又は、液圧加圧制動でのブレーキ液圧に対するブレーキ液の加圧量を大きくする。これにより、急停車等の緊急時において、必要な制動力を容易に確保することができる。
この場合、MG-ECU36は、ブレーキペダル18の操作速度が速くなるほど、踏力に対する回生制動による制動力の変化量を、踏力に対する液圧制動による制動力の変化量よりも大きくする。これにより、急停車等の緊急時において、液圧制動による制動力を最小限にして、運転者40によるブレーキペダル18の操作負担を軽減しつつ、回生制動による制動力を利用して電動車両10を制動することができる。
また、MG-ECU36は、ブレーキペダル18の操作速度が遅くなるほど、踏力に対する回生制動による制動力の変化量を、踏力に対する液圧制動による制動力の変化量よりも小さく若しくは略同じにするか、液圧加圧制動のタイミングを遅くするか、又は、液圧加圧制動でのブレーキ液圧に対するブレーキ液の加圧量を小さくする。車速が小さい場合に、小さな制動力で電動車両10を効率よく制動することができる。
特に、MG-ECU36は、ブレーキペダル18の操作速度が遅くなるほど、踏力に対する回生制動の制動力の変化量を、踏力に対する液圧制動の制動力の変化量よりも小さくする。この場合でも、低車速において、より小さな制動力で電動車両10を制動させることができる。
なお、電動車両10は、モータ16が該電動車両10の各後輪14L、14Rを駆動することにより走行するRR式の電気自動車である。これにより、上述した各効果が一層得られやすくなる。例えば、小型のRR式の電気自動車では、所定値(例えば、10km/h)以上の車速から制動する場合、リアブレーキ、すなわち、回生制動のみ、又は、回生制動を主体にして制動可能である。これにより、液圧制動を最小限活用しつつも、回生制動で電動車両10を制動させることができる。従って、上述した本実施形態の機能を小型の電気自動車に適用することで、該電気自動車を適切に制動させることができる。
本実施形態に係る電動車両10の効果について、さらに説明すると、該電動車両10では、横滑り防止装置として機能する液圧モジュレータ24を利用して液圧加圧制動を行う。液圧モジュレータ24は、一般的なガソリン車において、横滑り防止装置として搭載が義務付けられている。液圧モジュレータ24は、市場に安価に提供されている。今後は、小型の電気自動車等に搭載が義務付けられることが予想される。従って、液圧モジュレータ24を小型の電気自動車に搭載することで、新たな装置を開発することなく、低コスト且つ簡単な構成で、本実施形態の機能を実現し、該機能による効果を容易に得ることができる。すなわち、廉価且つ簡素な構成によって、より少ない踏力で、より高い回生電力の回収効率と、より高い制動性能及び信頼性とを有する電動車両10を実現することができる。
また、上述のように、液圧加圧制動によって、少ない踏力で大きな制動力が得られるので、ブレーキペダル18のストロークを稼ぐことができる。これにより、回生電力の回収率を高めつつ、運転者40のブレーキペダル18に対する操作感覚を良好にすることができる。
さらに、液圧モジュレータ24の追加により、横滑り防止装置の各種機能を追加的に設定することができる。例えば、ブレーキ液圧を保持することにより、坂道でのずり下がりを防止する機能を追加すると、駆動トルクのクリープを略0に設定することも可能となる。これにより、クリープに使用する駆動エネルギーや、制動エネルギーが不要となるため、走行電費を向上させることができる。
しかも、図6のように、本実施形態では、踏力及び減速度が所定値を超えた場合、液圧制動及び回生制動を機能させつつ、液圧加圧制動をさらに機能させる。これにより、電動車両10を効率よく制動させることができる。
なお、本発明は、上述の実施形態に限らず、この明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることは勿論である。
10…電動車両 12L、12R…前輪(車輪)
14L、14R…後輪(車輪) 16…モータ(回生制動装置)
18…ブレーキペダル 22…マスタシリンダ(液圧制動装置)
24…液圧モジュレータ(液圧加圧装置)
36…MG-ECU(制動調整装置) 38…モータECU(回生制動装置)
40…運転者

Claims (11)

  1. 運転者によるブレーキペダルの踏力に応じてブレーキ液圧を発生することにより、車輪に対する液圧制動を行う液圧制動装置と、前記車輪に対して前記踏力に応じた回生制動を行う回生制動装置と、前記ブレーキ液圧を加圧することにより、前記液圧制動を助勢する液圧加圧装置とを備える電動車両において
    記ブレーキペダルの操作速度に基づいて、前記液圧制動と前記回生制動との比率を調整し、一方で、前記ブレーキ液圧の加圧を開始するタイミング又は前記ブレーキ液圧に対する加圧量を調整する制動調整装置をさらに備え
    前記制動調整装置は、前記操作速度に基づいて、前記踏力に対する前記回生制動の制動力の変化量を、前記踏力に対する前記液圧制動の制動力の変化量に対して変化させる、電動車両。
  2. 請求項1記載の電動車両において、
    前記制動調整装置は、前記電動車両の速に基づいて、前記踏力に対する前記回生制動の制動力の変化量を変化させるか、又は、前記タイミング若しくは前記加圧量を変化させる、電動車両。
  3. 請求項2記載の電動車両において、
    前記制動調整装置は、前記車速が速くなるほど、前記変化量を大きくするか、前記タイミングを早くするか、又は、前記加圧量を大きくする、電動車両。
  4. 請求項3記載の電動車両において、
    前記制動調整装置は、前記車速が速くなるほど、前記踏力に対する前記回生制動の制動力の変化量を、前記踏力に対する前記液圧制動の制動力の変化量よりも大きくする、電動車両。
  5. 請求項2記載の電動車両において、
    前記制動調整装置は、前記車速が遅くなるほど、前記踏力に対する前記回生制動の制動力の変化量を、前記踏力に対する前記液圧制動の制動力の変化量よりも小さく若しくは略同じにするか、前記タイミングを遅くするか、又は、前記加圧量を小さくする、電動車両。
  6. 請求項2又は5記載の電動車両において、
    前記制動調整装置は、前記車速が遅くなるほど、前記踏力に対する前記回生制動の制動力の変化量を、前記踏力に対する前記液圧制動の制動力の変化量よりも小さくする、電動車両。
  7. 請求項2記載の電動車両において、
    前記制動調整装置は、前記操作速度が速くなるほど、前記踏力に対する前記回生制動の制動力の変化量を大きくするか、前記タイミングを早くするか、又は、前記加圧量を大きくする、電動車両。
  8. 請求項7記載の電動車両において、
    前記制動調整装置は、前記操作速度が速くなるほど、前記踏力に対する前記回生制動の制動力の変化量を、前記踏力に対する前記液圧制動の制動力の変化量よりも大きくする、電動車両。
  9. 請求項2記載の電動車両において、
    前記制動調整装置は、前記操作速度が遅くなるほど、前記踏力に対する前記回生制動の制動力の変化量を、前記踏力に対する前記液圧制動の制動力の変化量よりも小さく若しくは略同じにするか、前記タイミングを遅くするか、又は、前記加圧量を小さくする、電動車両。
  10. 請求項2又は9記載の電動車両において、
    前記制動調整装置は、前記操作速度が遅くなるほど、前記踏力に対する前記回生制動の制動力の変化量を、前記踏力に対する前記液圧制動の制動力の変化量よりも小さくする、電動車両。
  11. 請求項1~10のいずれか1項に記載の電動車両において、
    前記電動車両は、モータが該電動車両の後輪を駆動することにより走行する電気自動車である、電動車両。
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