<実施形態>
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。ここで、本実施形態では、説明の便宜上、ワイヤレスによる電力の伝送をワイヤレス電力伝送と称して説明する。また、本実施形態では、直流電力に応じた電気信号、又は交流電力に応じた電気信号を伝送する導体のことを、伝送路と称して説明する。伝送路は、例えば、基板上にプリントされた導体である。なお、伝送路は、当該導体に代えて、導線等であってもよい。導線は、線状に形成された導体のことである。
<ワイヤレス電力伝送システムの概要>
まず、実施形態に係るワイヤレス電力伝送システム1の概要について説明する。図1は、実施形態に係るワイヤレス電力伝送システム1の構成の一例を示す図である。
ワイヤレス電力伝送システム1は、ワイヤレス送電装置10と、ワイヤレス受電装置20を備える。
ワイヤレス電力伝送システム1では、ワイヤレス電力伝送によって電力がワイヤレス送電装置10からワイヤレス受電装置20に伝送される。より具体的には、ワイヤレス電力伝送システム1では、ワイヤレス送電装置10が備える送電コイルL1から、ワイヤレス受電装置20が備える受電コイルL2へと、ワイヤレス電力伝送によって電力が伝送される。ワイヤレス電力伝送システム1は、例えば、磁界共鳴方式を用いてワイヤレス電力伝送を行う。なお、ワイヤレス電力伝送システム1は、磁界共鳴方式に代えて、他の方式を用いてワイヤレス電力伝送を行う構成であってもよい。
以下では、一例として、ワイヤレス電力伝送システム1が、図1に示したように、電気自動車EVに搭載されたバッテリー(二次電池)に対してワイヤレス電力伝送による充電を行うシステムに適用された場合について説明する。電気自動車EVは、バッテリーに充電された電力によりモーターを駆動して走行する電動車両(移動体)である。図1に示した例では、ワイヤレス電力伝送システム1は、充電設備側の地面Gに設置されたワイヤレス送電装置10と、電気自動車EVに搭載されたワイヤレス受電装置20とを備える。なお、ワイヤレス電力伝送システム1は、当該システムに適用される構成に代えて、他の装置、他のシステム等に適用される構成であってもよい。
ここで、磁界共鳴方式によるワイヤレス電力伝送では、ワイヤレス電力伝送システム1は、ワイヤレス送電装置10が備える図示しない送電側共振回路(図1に示した例では、後述する送電コイルユニット13に備えられている)とワイヤレス受電装置20が備える図示しない受電側共振回路(図1に示した例では、後述する受電コイルユニット21に備えられている)との間の共振周波数を近づけ(又は当該共振周波数を一致させ)、共振周波数付近の高周波電流及び電圧を送電コイルユニット13に印加し、電磁的に共振(共鳴)させた受電コイルユニット21に電力をワイヤレスで伝送(供給)する。
このため、本実施形態のワイヤレス電力伝送システム1は、充電ケーブルとの接続を行わずに、充電設備側から供給される電力をワイヤレスで電気自動車EVに伝送しながら、電気自動車EVに搭載されたバッテリーに対してワイヤレス電力伝送による充電を行うことができる。
<ワイヤレス電力伝送システムの構成>
以下、図1を参照し、ワイヤレス電力伝送システム1の構成について説明する。
ワイヤレス送電装置10は、変換回路11と、送電回路12と、送電コイルユニット13と、制御回路14と、送電側通信部15を備える。一方、ワイヤレス受電装置20は、受電コイルユニット21と、整流平滑回路22と、保護回路23と、制御回路24と、受電側通信部25を備える。そして、ワイヤレス受電装置20は、負荷Vloadと接続可能である。図1に示した例では、ワイヤレス受電装置20は、負荷Vloadと接続されている。なお、ワイヤレス受電装置20は、負荷Vloadを備える構成であってもよい。
変換回路11は、例えば、外部の商用電源Pと接続され、商用電源Pから入力される交流電圧を所望の直流電圧に変換するAC(Alternating Current)/DC(Direct Current)コンバーターである。変換回路11は、送電回路12と接続されている。変換回路11は、当該交流電圧を変換した直流電圧を送電回路12に供給する。
なお、変換回路11は、送電回路12に対して直流電圧を出力するものであれば如何なるものであってもよい。例えば、変換回路11は、交流電圧を整流して直流電圧に変換する整流平滑回路と力率改善を行うPFC(Power Factor Correction)回路とを組み合わせた変換回路であってもよく、当該整流平滑回路とスイッチングコンバーター等のスイッチング回路とを組み合わせた変換回路であってもよく、送電回路12に対して直流電圧を出力する他の変換回路であってもよい。
送電回路12は、変換回路11から供給される直流電圧を交流電圧に変換するものである。例えば、送電回路12は、複数のスイッチング素子がブリッジ接続されたスイッチング回路により構成されたインバーターを備える。送電回路12は、送電コイルユニット13に接続されている。送電回路12は、送電コイルユニット13が備える送電側共振回路の共振周波数に基づいて駆動周波数が制御された交流電圧を送電コイルユニット13に供給する。
送電コイルユニット13は、送電側共振回路として、例えば、送電コイルL1とともに、図1において図示しないコンデンサを備えたLC共振回路を備える。この場合、送電コイルユニット13は、当該コンデンサの静電容量を調整することにより、送電側共振回路の共振周波数を調整可能である。ワイヤレス送電装置10は、送電側共振回路の共振周波数を、受電コイルユニット21が備える受電側共振回路の共振周波数に近づけ(又は一致させ)、磁界共鳴方式のワイヤレス電力伝送を行う。当該コンデンサは、例えば、送電コイルL1に直列に接続されたコンデンサにより構成されてもよく、送電コイルL1に対して直列に接続されたコンデンサと、送電コイルL1に対して並列に接続されたコンデンサとにより構成されてもよく、他の態様により構成されてもよい。
このように送電コイルユニット13の送電側共振回路が備えるコンデンサのうちの少なくとも1つは、コンデンサモジュールCMによって置き換えることが可能である。その結果、当該送電側共振回路は、小型化、製造コストの抑制、配線構造の簡素化のうちの少なくとも1つを実現することができる。この理由については、コンデンサモジュールCMの構成とともに後述する。
なお、送電コイルユニット13は、LC共振回路に代えて、送電コイルL1を備えた他の共振回路を送電側共振回路として備える構成であってもよい。また、送電コイルユニット13は、送電側共振回路に加えて、他の回路、他の回路素子等を備える構成であってもよい。また、送電コイルユニット13は、送電コイルL1と受電コイルL2との間の磁気的結合を高める磁性体、送電コイルL1が発生させる磁界の外部への漏洩を抑制する電磁気遮蔽体(例えば、金属板等)等を備える構成であってもよい。これらの場合であっても、送電コイルユニット13は、送電側共振回路が備えるコンデンサのうちの少なくとも1つを、コンデンサモジュールCMによって置き換えることが可能である。
送電コイルL1は、例えば、銅、アルミニウム等からなるリッツ線をスパイラル状に巻き回したワイヤレス電力伝送用コイルである。本実施形態の送電コイルL1は、電気自動車EVのフロアの下側と向かい合うように、地面Gの上に設置又は地面Gに埋設されている。以下では、一例として、送電コイルL1(すなわち、送電コイルユニット13)が送電回路12とともに地面Gの上に設置されている場合について説明する。
制御回路14は、ワイヤレス送電装置10を制御する。制御回路14は、送電側通信部15を制御し、各種の情報をワイヤレス受電装置20との間で送受信させる。例えば、制御回路14は、ワイヤレス受電装置20が受電した電力を示す電力情報を、送電側通信部15によってワイヤレス受電装置20から受信する。
また、制御回路14は、送電側通信部15を介してワイヤレス受電装置20から受信した電力情報に基づいて、送電回路12が送電コイルL1に供給する交流電圧を制御する。具体的には、制御回路14は、当該電力情報に応じて、ワイヤレス受電装置20に送電する送電電力量を算出する。制御回路14は、算出した送電電力量に応じて、送電回路12が備えるインバーターの駆動周波数、当該インバーターのデューティ比等を制御する。これにより、制御回路14は、送電回路12が送電コイルL1に供給する交流電圧を制御する。すなわち、制御回路14は、電力情報に基づくフィードバック制御によって、送電回路12が送電コイルL1に供給する交流電圧を調整する。制御回路14は、例えば、当該交流電圧を調整するためのフィードバック制御として、PID制御を行う。なお、制御回路14は、当該交流電圧を調整するためのフィードバック制御として、PID制御以外の制御を行う構成であってもよい。
送電側通信部15は、無線通信、光通信、電磁誘導、音、振動等により信号の送受信を行う通信回路(又は通信装置)である。送電側通信部15は、制御回路14からの信号に応じて、各種の情報をワイヤレス受電装置20との間で送受信する。
受電コイルユニット21は、受電側共振回路として、例えば、受電コイルL2とともに、図1において図示しないコンデンサを備えたLC共振回路を備える。この場合、受電コイルユニット21は、当該コンデンサの静電容量を調整することにより、受電側共振回路の共振周波数を調整可能である。ワイヤレス受電装置20は、受電側共振回路の共振周波数を送電側共振回路の共振周波数に近づけ(又は一致させ)、磁界共鳴方式のワイヤレス電力伝送を行う。当該コンデンサは、例えば、受電コイルL2に直列に接続されたコンデンサにより構成されてもよく、受電コイルL2に対して直列に接続されたコンデンサと、受電コイルL2に対して並列に接続されたコンデンサとにより構成されてもよく、他の態様により構成されてもよい。以下では、一例として、当該コンデンサが、受電コイルL2に対して直列に接続されたコンデンサである場合について説明する。
このように受電コイルユニット21の受電側共振回路が備えるコンデンサのうちの少なくとも1つは、送電コイルユニット13の送電側共振回路と同様に、コンデンサモジュールCMによって置き換えることが可能である。その結果、当該受電側共振回路は、小型化、製造コストの抑制、配線構造の簡素化のうちの少なくとも1つを実現することができる。
なお、受電コイルユニット21は、LC共振回路に代えて、受電コイルL2を備えた他の共振回路を受電側共振回路として備える構成であってもよい。また、受電コイルユニット21は、受電側共振回路に加えて、他の回路、他の回路素子等を備える構成であってもよい。また、受電コイルユニット21は、送電コイルL1と受電コイルL2との間の磁気的結合を高める磁性体、受電コイルL2が発生させる磁界の外部への漏洩を抑制する電磁気遮蔽体(例えば、金属板等)等を備える構成であってもよい。これらの場合であっても、受電コイルユニット21は、受電側共振回路が備えるコンデンサのうちの少なくとも1つを、コンデンサモジュールCMによって置き換えることが可能である。
整流平滑回路22は、受電コイルユニット21に接続され、受電コイルL2から供給される交流電圧を整流して直流電圧に変換する。整流平滑回路22は、負荷Vloadと接続可能である。図1に示した例では、整流平滑回路22は、保護回路23を介して負荷Vloadと接続されている。整流平滑回路22が負荷Vloadと接続されている場合、整流平滑回路22は、変換した直流電力を負荷Vloadに供給する。なお、ワイヤレス受電装置20では、整流平滑回路22は、負荷Vloadと接続される場合において、保護回路23に代えて、充電回路を介して負荷Vloadと接続される構成であってもよく、保護回路23に加えて、充電回路を介して負荷Vloadと接続される構成であってもよい。
ここで、負荷Vloadは、整流平滑回路22と接続されている場合、整流平滑回路22から直流電圧が供給される。例えば、負荷Vloadは、前述した電気自動車EVに搭載されたバッテリー、電気自動車EVに搭載されたモーター等である。負荷Vloadは、電力の需要状態(貯蔵状態又は消費状態)によって、等価抵抗値が時間とともに変わる抵抗負荷である。なお、ワイヤレス受電装置20において、負荷Vloadは、当該バッテリー、当該モーター等に代えて、整流平滑回路22から供給される直流電圧が供給される他の負荷であってもよい。
保護回路23は、ワイヤレス受電装置20の状態が、意図しない大きさの電圧又は電流が負荷Vloadに供給されてしまう可能性がある状態(例えば、過電圧状態)になった場合において、負荷Vloadに当該電圧又は当該電流が供給されることによって不具合が生じてしまうことを抑制し、負荷Vloadを保護する。例えば、保護回路23は、受電コイルL2の端子間を短絡させるスイッチング素子を備える。保護回路23は、制御回路24からの駆動信号に応じて当該スイッチング素子の状態をオンとオフとの間で切り替える。なお、ワイヤレス受電装置20は、保護回路23を備えない構成であってもよい。
制御回路24は、ワイヤレス受電装置20を制御する。制御回路24は、受電側通信部25を制御し、各種の情報をワイヤレス送電装置10との間で送受信させる。例えば、制御回路24は、前述の電力情報を、受電側通信部25によってワイヤレス送電装置10に送信する。
また、制御回路24は、ワイヤレス受電装置20の状態が、意図しない大きさの電圧又は電流が負荷Vloadに供給されてしまう可能性がある状態になった場合において、保護回路23に駆動信号を出力し、負荷Vloadを保護する。
受電側通信部25は、無線通信、光通信、電磁誘導、音、振動等により信号の送受信を行う通信回路(又は通信装置)である。受電側通信部25は、制御回路24からの信号に応じて、各種の情報をワイヤレス送電装置10との間で送受信する。
<コンデンサモジュールの構成>
前述した通り、送電コイルユニット13の送電側共振回路が備えるコンデンサのうちの少なくとも1つは、コンデンサモジュールCMに置き換えることが可能である。また、受電コイルユニット21の受電側共振回路が備えるコンデンサのうちの少なくとも1つは、コンデンサモジュールCMに置き換えることが可能である。その結果、当該送電側共振回路と当該受電側共振回路とのうちのいずれか一方又は両方は、小型化、製造コストの抑制、配線構造の簡素化のうちの少なくとも1つを実現することができる。以下では、コンデンサモジュールCMの構成とともに、この理由について説明する。
図2は、コンデンサモジュールCMの構成の一例を示す図である。
コンデンサモジュールCMは、コンデンサ部CGと、検出部Sを備える。
コンデンサ部CGは、複数のコンデンサを含む。図2に示した例では、コンデンサ部CGは、コンデンサC01~コンデンサC0nのn個のコンデンサC0を含む。ここで、nは、1以上の整数である。以下では、説明の便宜上、コンデンサC01~コンデンサC0nのそれぞれを区別する必要がない限り、まとめてコンデンサC0と称して説明する。なお、図2では、n個のコンデンサC0のそれぞれを、基板B上に配置されている直方体によって示している。
コンデンサC0は、例えば、積層セラミックコンデンサである。なお、図2に示した例では、n個のコンデンサC0は、基板Bの第1主面に格子状に設けられている。基板Bの第1主面は、基板Bが有する面のうちの一方の面のことである。
検出部Sは、センサSRと、制御部CTを備える。
センサSRは、コンデンサ部CGから放射される熱量(すなわち、放射熱)を非接触で検出するセンサである。すなわち、センサSRは、熱源(例えば、コンデンサ部CG)の熱量を検出するものであって、例えば、熱源からの熱量に応じて抵抗値が変化するサーミスタ素子から構成され、このサーミスタ素子の抵抗値の変化から熱源の熱量を検出する。センサSRが熱量を非接触で検出するため、センサSRを備えた検出部Sは、コンデンサ部CGが備える個々のコンデンサC0のいずれに対しても、当接又は近接していない(すなわち、検出部Sは、コンデンサC0のいずれに対しても、コンデンサC0に印加される電圧に対する電気的な絶縁距離を保つことができる程度離間している)。
制御部CTは、例えば、マイコンである。なお、制御部CTは、マイコンに代えて、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、LSI(Large Scale Integration)等のハードウェア機能部であってもよい。制御部CTは、センサSRにより検出された熱量が、予め決められた基準値TH1より大きい場合、コンデンサ部CGに含まれるコンデンサC0のいずれかに短絡モードの故障が発生したと判定し、他の装置、他の回路等に異常信号を出力する。ここで、基準値TH1は、当該熱量についての基準値であり、例えば、コンデンサ部CGに含まれるコンデンサC0のいずれにも短絡モードの故障が発生していない場合においてコンデンサ部CGから放射される熱量そのもの、又は当該熱量に応じて決められる値である。制御部CTのメモリーには、基準値TH1を示す情報が予め記憶されている。
なお、検出部Sは、センサSRに加えて、温度補償用のセンサを備える構成であってもよい。以下では、説明の便宜上、当該センサを、温度補償用センサと称して説明する。温度補償用センサは、温度補償用センサの周囲の熱量を検出するセンサである。すなわち、温度補償用センサは、外部環境(例えば、温度補償用センサの周囲)の熱量を検出するものであって、例えば、外部環境からの熱量に応じて抵抗値が変化するサーミスタ素子から構成され、このサーミスタ素子の抵抗値の変化から外部環境の熱量を検出する。制御部CTは、センサSRにより検出された熱量と、温度補償用センサにより検出された熱量に基づいて、コンデンサ部CGの温度を算出(推定)する。ここで、制御部CTは、検出部Sが温度補償用センサを備えない場合であっても、センサSRにより検出された熱量に基づいてコンデンサ部CGの温度を算出するができる。しかしながら、制御部CTは、検出部Sが温度補償用センサを備える場合、コンデンサ部CGの温度をより精度よく算出することができる。なお、制御部CTは、このような温度の算出(推定)を、抵抗値を電圧に変換し、変換した電圧に基づいて行う。制御部CTによるこのような温度の算出(推定)処理の詳細については、よく知られた処理であるため、説明を省略する。制御部CTは、算出した温度が、決められた基準値TH2より大きい場合、コンデンサ部CGに含まれるコンデンサC0のいずれかに短絡モードの故障が発生したと判定し、他の装置、他の回路等に異常信号を出力する。この場合、制御部CTのメモリーには、基準値TH2を示す情報が予め記憶されている。基準値TH2は、当該温度についての基準値であり、例えば、コンデンサ部CGに含まれるコンデンサC0のいずれにも短絡モードの故障が発生していない場合におけるコンデンサ部CGの温度そのもの、又は当該温度に応じて決められる値である。
このように、図2に示したコンデンサモジュールCMは、非接触でコンデンサ部CGから放射される熱量を検出する検出部Sを用いて、コンデンサC0の短絡モードの故障がコンデンサ部CGにおいて発生したか否かを判定することができる。その結果、コンデンサモジュールCMは、コンデンサ部CGに含まれる個々のコンデンサC0のそれぞれに当接又は近接する温度センサを用いる場合と比較して、小型化、製造コストの抑制、配線構造の簡素化のうちの少なくとも1つを実現することができる。例えば、コンデンサモジュールCMは、本実施形態のように、積層セラミックコンデンサをコンデンサC0として用いている場合であっても、検出部Sを第1コンデンサ部CG1に当接又は近接させる必要がない。このため、コンデンサモジュールCMは、配線構造の簡素化を行うことができ、その結果、小型化及び製造コストの抑制を実現することができる。更には、コンデンサモジュールCMは、当該場合、フィルムコンデンサをコンデンサC0として用いる場合と比較して、個々のコンデンサC0の静電容量を大きくすることができるとともに、個々のコンデンサC0の耐圧性能を向上させることができる。
<コンデンサモジュールの構成の変形例1>
以下、コンデンサモジュールCMの構成の変形例1について説明する。
図3は、コンデンサモジュールCMの構成の他の例を示す図である。
図3に示した例では、コンデンサモジュールCMは、コンデンサ部CGと、検出部Sを備える。また、当該例では、コンデンサ部CGは、第1コンデンサ部CG1と、第2コンデンサ部CG2を有する。また、当該例では、検出部Sは、第1検出部S1と、第2検出部S2と、制御部CT2を有する。
第1コンデンサ部CG1は、前述のn個のコンデンサC0のうちの1個以上のコンデンサC0のそれぞれを、第1コンデンサC1として含む。図3に示した例では、第1コンデンサC1の数は、m個である。ここで、mは、(n/2)以下の整数である。また、図3に示した例では、m個の第1コンデンサC1は、第1基板B1の第1主面に格子状に設けられている。第1基板B1の第1主面は、第1基板B1が有する面のうちの一方の面のことである。なお、図3では、m個の第1コンデンサC1のそれぞれを、第1コンデンサC11~第1コンデンサC1mによって示している。また、図3では、m個の第1コンデンサC1のそれぞれを、第1基板B1上に配置されている直方体によって示している。
第2コンデンサ部CG2は、n個のコンデンサC0のうちの1個以上のコンデンサC0のそれぞれを、第2コンデンサC2として含む。ただし、第2コンデンサ部CG2に含まれる第2コンデンサC2の数は、第1コンデンサ部CG1に含まれる第1コンデンサC1の数と同じである。すなわち、図3に示した例では、第2コンデンサC2の数は、m個である。また、図3に示した例では、m個の第2コンデンサC2は、第2基板B2の第1主面に格子状に設けられている。第2基板B2は、第1基板B1と別体の基板である。第2基板B2の第1主面は、第2基板B2が有する面のうちの一方の面のことである。なお、図3では、m個の第2コンデンサC2のそれぞれを、第2コンデンサC21~第2コンデンサC2mによって示している。また、図3では、m個の第2コンデンサC2のそれぞれを、第2基板B2上に配置されている直方体によって示している。
ここで、第1コンデンサ部CG1と第2コンデンサ部CG2は、互いにほぼ同じ配線構造(配線の捩れ等による違いは許容する)を有する。これにより、ある大きさの電流が第1コンデンサ部CG1に流れ、且つ、当該電流が第2コンデンサ部CG2に流れた場合、第1コンデンサ部CG1の発熱量と、第2コンデンサ部CG2の発熱量とは、ほぼ同じ(誤差等による違いは許容する)になる。すなわち、当該場合、第1コンデンサ部CG1の温度と、第2コンデンサ部CG2の温度とは、ほぼ同じ(誤差等による違いは許容する)になる。これは、第1コンデンサ部CG1と第2コンデンサ部CG2とのいずれかに含まれるコンデンサC0に短絡モードの故障が発生した場合、第1コンデンサ部CG1の温度と第2コンデンサ部CG2の温度との間に、誤差によって発生する差以上の差が生じることを意味している。換言すると、当該場合、発生した故障は、第1コンデンサ部CG1の温度と第2コンデンサ部CG2の温度との間の温度差として現われる。すなわち、当該場合、発生した故障は、第1コンデンサ部CG1から放射される熱量と第2コンデンサ部CG2から放射される熱量との間の熱量差として現われる。
なお、第1コンデンサ部CG1と第2コンデンサ部CG2とのそれぞれは、1つの基板(例えば、第1基板B1又は第2基板B2のいずれか一方等)上に設けられる構成であってもよい。
第1検出部S1は、センサSR1を備える。
センサSR1は、第1コンデンサ部CG1から放射される熱量(すなわち、放射熱)を検出するセンサである。このため、センサSR1を備えた第1検出部S1は、第1コンデンサ部CG1が備える個々の第1コンデンサC1のいずれに対しても、当接又は近接していない(すなわち、第1コンデンサ部CG1から放射される熱量による発熱によって故障しない程度に離間している)。センサSR1は、検出した熱量を示す情報(例えば、当該熱量に応じた電圧信号)を、制御部CT2に出力する。
第2検出部S2は、センサSR2を備える。
センサSR2は、第2コンデンサ部CG2から放射される熱量(すなわち、放射熱)を検出するセンサである。このため、センサSR2を備えた第2検出部S2は、第2コンデンサ部CG2が備える個々の第2コンデンサC2のいずれに対しても、当接又は近接していない(すなわち、第2コンデンサ部CG2から放射される熱量による発熱によって故障しない程度に離間している)。センサSR2は、検出した熱量を示す情報(例えば、当該熱量に応じた電圧信号)を、制御部CT2に出力する。
制御部CT2は、例えば、マイコンである。なお、制御部CT2は、マイコンに代えて、ASIC、LSI等のハードウェア機能部であってもよい。制御部CT2は、第1検出部S1からの出力と第2検出部S2からの出力との差分が、予め決められた基準値TH3より大きい場合、第1コンデンサ部CG1と第2コンデンサ部CG2とのうちのいずれか一方又は両方に含まれるコンデンサC0に短絡モードの故障が発生したと判定し、他の装置、他の回路等に異常信号を出力する。ここで、制御部CT2のメモリーには、基準値TH3を示す情報が予め記憶されている。基準値TH3は、当該差分についての基準値であり、例えば、第1コンデンサ部CG1及び第2コンデンサ部CG2の両方に含まれるコンデンサC0のいずれにも短絡モードの故障が発生していない場合における当該差分そのもの、又は当該差分に応じて決められる値である。また、第1検出部S1からの出力は、センサSR1により検出された熱量を示す情報に応じた値である。当該値は、例えば、当該熱量そのものであってもよく、当該熱量に応じた電圧値であってもよく、当該熱量に応じた他の値であってもよい。また、第2検出部S2からの出力は、センサSR2により検出された熱量を示す情報に応じた値である。当該値は、例えば、当該熱量そのものであってもよく、当該熱量に応じた電圧値であってもよく、当該熱量に応じた他の値であってもよい。
このように、図3に示したコンデンサモジュールCMは、非接触で第1コンデンサ部CG1から放射される熱量を検出する第1検出部S1と、非接触で第2コンデンサ部CG2から放射される熱量を検出する第2検出部S2とを用いて、コンデンサC0の短絡モードの故障がコンデンサ部CGにおいて発生したか否かを判定することができる。また、当該コンデンサモジュールCMは、第1検出部S1からの出力と第2検出部S2からの出力との差分に基づいてこのような判定を行うため、第1検出部S1及び第2検出部S2のそれぞれが前述の温度補償用センサを備える必要がない。すなわち、当該コンデンサモジュールCMは、第1検出部S1からの出力と第2検出部S2からの出力とのそれぞれを温度に変換することなく、このような判定を行うことができる。そして、温度補償用センサを備える必要がないことにより、当該コンデンサモジュールCMは、回路の簡素化が図れるとともに、製造コストの抑制を実現することができる。
また、図3に示したコンデンサモジュールCMでは、第1コンデンサ部CG1に含まれる第1コンデンサC1の数と第2コンデンサ部CG2に含まれる第2コンデンサC2の数とが同じであり、且つ、第1コンデンサ部CG1と第2コンデンサ部CG2が互いにほぼ同じ配線構造を有するため、第1コンデンサ部CG1と第2コンデンサ部CG2との構成の違い(含まれるコンデンサの数、配線構造等)に応じて発生する第1コンデンサ部CG1と第2コンデンサ部CG2との間の温度差(すなわち、第1コンデンサ部CG1から放射される熱量と第2コンデンサ部CG2から放射される熱量との間の熱量差)を予め計測することなく、コンデンサC0の短絡モードの故障が第1コンデンサ部CG1と第2コンデンサ部CG2とのいずれかにおいて発生したか否かを判定することができる。
なお、制御部CT2は、第1検出部S1からの出力と第2検出部S2からの出力とに基づいて、発生したコンデンサC0の短絡モードの故障が、第1コンデンサ部CG1と第2コンデンサ部CG2とのいずれにおいて発生したかを判定する構成であってもよい。この場合、制御部CT2は、このような判定の結果を示す情報を他の装置、他の回路等に出力する。これにより、コンデンサモジュールCMは、コンデンサC0の短絡モードの故障が発生した箇所が、第1コンデンサ部CG1と第2コンデンサ部CG2とのいずれであるかを迅速に特定することができる。
また、第1コンデンサ部CG1が設けられた第1基板B1と第2コンデンサ部CG2が設けられた第2基板B2との間には、何らかの物体(例えば、他の回路素子、装置等)が配置されている構成であってもよい。
図3に示した例では、第1コンデンサ部CG1が設けられた第1基板B1と第2コンデンサ部CG2が設けられた第2基板B2とは、平面方向(横方向又は縦方向)に並べて配置されている。しかしながら、第1コンデンサ部CG1が設けられた第1基板B1と第2コンデンサ部CG2が設けられた第2基板B2とは、図4に示したように、高さ方向に並べて配置される構成であってもよい。図4は、図3に示した第1基板B1と第2基板B2とが高さ方向に並べて配置されている様子の一例を示す図である。図4では、第1基板B1は、第1基板B1の第2主面と第2基板B2の第1主面とが向かい合うように、支柱によって第2基板B2の第1主面の上方に配置されている。ここで、第1基板B1の第2主面は、第1基板B1が有する面のうち第1主面と反対側の面のことである。これらにより、コンデンサモジュールCMは、第1コンデンサ部CG1と第2コンデンサ部CG2とのそれぞれの配置の自由度を向上させることができる。なお、図4では、図が煩雑になるのを防ぐため、検出部Sを省略している。
例えば、コンデンサモジュールCMは、図5に示したように、送電コイルユニット13の送電側共振回路に適用することができる。図5は、送電コイルユニット13の送電側共振回路の一例を示す図である。当該送電側共振回路は、コンデンサ部CGA~コンデンサ部CGCの3つのコンデンサ部を備えたLC共振回路である。当該送電側共振回路では、コンデンサ部CGAとコンデンサ部CGBは、送電コイルL1に対して直列に接続されている。また、当該送電側共振回路では、コンデンサ部CGCは、送電コイルL1に対して並列に接続されている。
ここで、図5に示した例では、第1コンデンサ部CG1がコンデンサ部CGAとして用いられているとともに、第2コンデンサ部CG2がコンデンサ部CGBとして用いられている。このようにコンデンサモジュールCMを送電コイルユニット13の送電側共振回路に適用することにより、コンデンサモジュールCMは、当該送電側共振回路において、コンデンサ部CGAとコンデンサ部CGBとのいずれかにおいてコンデンサC0の短絡モードの故障が発生したか否かを判定することができる。また、コンデンサ部CGCは、第1コンデンサ部CG1、第2コンデンサ部CG2のそれぞれとは異なるコンデンサ部であり、複数のコンデンサを含む。図5に示した当該送電側共振回路は、共振器の一例である。なお、図5に示した例に示した送電側共振回路は、コンデンサ部CGAに第1コンデンサ部CG1を用い、コンデンサ部CGBに第2コンデンサ部CG2を用い、更に、コンデンサ部CGCに第1コンデンサ部CG1及び第2コンデンサ部CG2を用いる構成であってもよい。すなわち、この場合、当該送電側共振回路は、第1コンデンサ部CG1と、第2コンデンサ部CG2とのそれぞれを2つずつ備える。
なお、コンデンサモジュールCMは、図5に示した回路構成と同様の回路構成を用いて、受電コイルユニット21の受電側共振回路に適用することができる。このため、コンデンサモジュールCMを適用した当該受電側共振回路についての図示及び説明を省略する。また、図5では、図が煩雑になるのを防ぐため、検出部Sを省略している。
また、上記において説明したコンデンサモジュールCMにおいて、第1コンデンサ部CG1に含まれる第1コンデンサC1の数は、第2コンデンサ部CG2に含まれる第2コンデンサC2の数と異なる構成であってもよい。この場合、コンデンサモジュールCMは、当該第1コンデンサC1の数と当該第2コンデンサC2の数との違いに応じて発生する第1コンデンサ部CG1と第2コンデンサ部CG2との間の温度差(すなわち、第1コンデンサ部CG1から放射される熱量と第2コンデンサ部CG2から放射される熱量との間の熱量差)を予め計測し、予め計測した当該温度差(当該熱量差)と、第1検出部S1からの出力と、第2検出部S2からの出力とに基づいて、コンデンサC0の短絡モードの故障が第1コンデンサ部CG1と第2コンデンサ部CG2とのいずれかにおいて発生したか否かを判定する。なお、当該場合も、コンデンサモジュールCMは、温度補償用センサが不要となることから、回路の簡素化が図れるとともに、製造コストの抑制が実現できる。
また、上記において説明したコンデンサモジュールCMにおいて、第1コンデンサ部CG1の配線構造は、第2コンデンサ部CG2の配線構造と異なる構成であってもよい。この場合、コンデンサモジュールCMは、第1コンデンサ部CG1の配線構造と第2コンデンサ部CG2の配線構造との違いに応じて発生する第1コンデンサ部CG1と第2コンデンサ部CG2との間の温度差(すなわち、第1コンデンサ部CG1から放射される熱量と第2コンデンサ部CG2から放射される熱量との間の熱量差)を予め計測し、予め計測した当該温度差(当該熱量差)と、第1検出部S1からの出力と、第2検出部S2からの出力とに基づいて、コンデンサC0の短絡モードの故障が第1コンデンサ部CG1と第2コンデンサ部CG2とのいずれかにおいて発生したか否かを判定する。なお、当該場合も、コンデンサモジュールCMは、温度補償用センサが不要となることから、回路の簡素化が図れるとともに、製造コストの抑制が実現できる。
<コンデンサモジュールの構成の変形例2>
以下、コンデンサモジュールCMの構成の変形例2について説明する。
図6は、コンデンサモジュールCMの構成の更に他の例を示す図である。
図6に示した例では、コンデンサモジュールCMは、コンデンサ部CGと、検出部Sを備える。また、当該例では、コンデンサ部CGは、第1コンデンサ部CG1と、第2コンデンサ部CG2を有する。また、当該例では、検出部Sは、第1検出部S1と、第2検出部S2と、制御部CT2を有する。ここで、当該例では、第1コンデンサ部CG1は、基板B3の第1主面上の領域のうちの第1領域A1に実装されている。基板B3の第1主面は、基板B3が有する面のうちの一方の面のことである。第1領域A1は、当該第1主面上の領域のうちの一部の領域のことである。また、当該例では、第2コンデンサ部CG2は、基板B3の第1主面上の領域のうちの第2領域A2に実装されている。第2領域A2は、当該第1主面上の領域のうちの一部の領域のことであり、第1領域A1と異なる領域のことである。なお、図6では、第1領域A1と第2領域A2とのそれぞれを明確に示すため、第1領域A1と第2領域A2とのそれぞれを互いに異なるハッチングによって示している。また、当該例では、基板B3上の領域は、第1領域A1と第2領域A2との2つ領域によって占められているが、第1領域A1、第2領域A2以外の領域を含む構成であってもよい。
また、図6に示したコンデンサモジュールCMでは、基板B3上における第1領域A1と第2領域A2との間の離間距離は、第1コンデンサ部CG1に含まれる個々の第1コンデンサC1同士(又は、第2コンデンサ部CG2に含まれる個々の第2コンデンサC2同士)の間の離間距離よりも長い。これにより、当該コンデンサモジュールCMは、第1検出部S1が第1コンデンサ部CG1から放射される熱量を検出する際において、第1検出部S1が第2コンデンサ部CG2から放射される熱量を検出してしまうことを抑制することができる。また、当該コンデンサモジュールCMは、第2検出部S2が第2コンデンサ部CG2から放射される熱量を検出する際において、第2検出部S2が第1コンデンサ部CG1から放射される熱量を検出してしまうことを抑制することができる。
なお、図6に示したコンデンサモジュールCMは、図7に示したように、樹脂Wを備える構成であってもよい。図7は、図6に示したコンデンサモジュールCMに樹脂Wが備えられた様子の一例を示す図である。
樹脂Wは、例えば、PPS(ポリフェニレンスルファイド)、PEI(ポリエーテルイミド)等である。図7に示した例では、樹脂Wは、第1領域A1と第2領域A2との間に配置されている。すなわち、当該例では、樹脂Wは、第1コンデンサ部CG1と第2コンデンサ部CG2との間に配置される隔壁である。図7に示したようにコンデンサモジュールCMが樹脂Wを備えることにより、図7に示したコンデンサモジュールCMは、第1検出部S1が第1コンデンサ部CG1から放射される熱量を検出する際において、第1検出部S1が第2コンデンサ部CG2から放射される熱量を検出してしまうことを、より確実に抑制することができる。また、図7に示したようにコンデンサモジュールCMが樹脂Wを備えることにより、当該コンデンサモジュールCMは、第2検出部S2が第2コンデンサ部CG2から放射される熱量を検出する際において、第2検出部S2が第1コンデンサ部CG1から放射される熱量を検出してしまうことを、より確実に抑制することができる。なお、このような隔壁は、樹脂に代えて、金属等の他の素材であってもよい。ただし、当該隔壁に金属を用いる場合、金属の種類は、熱伝導率の低い種類ほど望ましい。また、このような隔壁は、第1コンデンサ部CG1と第2コンデンサ部CG2とが同一平面上に位置している構成であれば、適用可能である。ここで、当該平面は、何らかの基板の主面であってもよく、複数の基板の主面を含む仮想的な平面であってもよい。
このように、図6又は図7に示したコンデンサモジュールCMは、非接触で第1コンデンサ部CG1から放射される熱量を検出する第1検出部S1と、非接触で第2コンデンサ部CG2から放射される熱量を検出する第2検出部S2とを用いて、1つの基板である基板B3に設けられたコンデンサC0の短絡モードの故障がコンデンサ部CGにおいて発生したか否かを判定することができる。その結果、当該コンデンサモジュールCMは、コンデンサ部CGに含まれる個々のコンデンサC0のそれぞれに当接又は近接する温度センサを用いる場合と比較して、小型化、製造コストの抑制、配線構造の簡素化のうちの少なくとも1つを実現することができる。また、当該コンデンサモジュールCMは、第1検出部S1からの出力と第2検出部S2からの出力との差分に基づいてこのような判定を行うため、第1検出部S1及び第2検出部S2のそれぞれが前述の温度補償用センサを備える必要がない。換言すると、当該コンデンサモジュールCMは、第1検出部S1からの出力と第2検出部S2からの出力とのそれぞれを温度に変換することなく、このような判定を行うことができる。そして、温度補償用センサを備える必要がないことにより、当該コンデンサモジュールCMは、回路の簡素化が図れるとともに、製造コストの抑制を実現することができる。
また、図6又は図7に示したコンデンサモジュールCMは、図8に示したように、送電コイルユニット13の送電側共振回路に適用することができる。図8は、送電コイルユニット13の送電側共振回路の他の例を示す図である。当該送電側共振回路は、コンデンサ部CGA~コンデンサ部CGCの3つのコンデンサ部を備えたLC共振回路である。当該送電側共振回路では、コンデンサ部CGAとコンデンサ部CGBは、送電コイルL1に対して直列に接続されている。また、当該送電側共振回路では、コンデンサ部CGCは、送電コイルL1に対して並列に接続されている。
ここで、図8に示した例では、第1コンデンサ部CG1及び第2コンデンサ部CG2の両方がコンデンサ部CGCとして用いられている。図8に示したようにコンデンサモジュールCMを送電コイルユニット13の送電側共振回路に適用することにより、コンデンサモジュールCMは、当該送電側共振回路において、コンデンサ部CGCにおいてコンデンサC0の短絡モードの故障が発生したか否かを判定することができる。なお、当該例では、コンデンサ部CGAとコンデンサ部CGBとのそれぞれは、第1コンデンサ部CG1、第2コンデンサ部CG2のそれぞれとは異なるコンデンサ部であり、複数のコンデンサを含む。図8に示した当該送電側共振回路は、共振器の一例である。
また、図6又は図7に示したコンデンサモジュールCMは、図9に示したように、送電コイルユニット13の送電側共振回路に適用することができる。図9は、送電コイルユニット13の送電側共振回路の更に他の例を示す図である。当該送電側共振回路は、コンデンサ部CGA~コンデンサ部CGCの3つのコンデンサ部を備えたLC共振回路である。当該送電側共振回路では、コンデンサ部CGAとコンデンサ部CGBは、送電コイルL1に対して直列に接続されている。また、当該送電側共振回路では、コンデンサ部CGCは、送電コイルL1に対して並列に接続されている。
ここで、図9に示した例では、第1コンデンサ部CG1及び第2コンデンサ部CG2の両方がコンデンサ部CGAとして用いられている。図9に示したようにコンデンサモジュールCMを送電コイルユニット13の送電側共振回路に適用することにより、コンデンサモジュールCMは、当該送電側共振回路において、コンデンサ部CGAにおいてコンデンサC0の短絡モードの故障が発生したか否かを判定することができる。なお、当該例では、コンデンサ部CGBとコンデンサ部CGCとのそれぞれは、第1コンデンサ部CG1、第2コンデンサ部CG2のそれぞれとは異なるコンデンサ部であり、複数のコンデンサを含む。図9に示した当該送電側共振回路は、共振器の一例である。なお、図9に示した例において、第1コンデンサ部CG1及び第2コンデンサ部CG2の両方は、コンデンサ部CGBとして用いられる構成であってもよい。
なお、コンデンサモジュールCMは、図8又は図9に示した回路構成と同様の回路構成を用いて、受電コイルユニット21の受電側共振回路に適用することができる。このため、コンデンサモジュールCMを適用した当該受電側共振回路についての図示及び説明を省略する。また、図8及び図9では、図が煩雑になるのを防ぐため、検出部Sを省略している。
<コンデンサモジュールの構成の変形例3>
以下、コンデンサモジュールCMの構成の変形例3について説明する。
図10は、コンデンサモジュールCMの構成の更に更に他の例を示す図である。
図10に示した例では、コンデンサモジュールCMは、コンデンサ部CGと、検出部Sを備える。また、当該例では、コンデンサ部CGは、第1コンデンサ部CG1と、第2コンデンサ部CG2を有する。また、当該例では、検出部Sは、第1検出部S1と、第2検出部S2と、制御部CT2を有する。ここで、当該例では、第1コンデンサ部CG1は、基板B4の第1主面上に実装されている。基板B4の第1主面は、基板B4が有する面のうちの一方の面のことである。また、当該例では、第2コンデンサ部CG2は、基板B4の第2主面上に実装されている。基板B4の第2主面は、基板B4が有する面のうちの第1主面と反対側の面のことである。
図10に示したように第1コンデンサ部CG1と第2コンデンサ部CG2とがある1つの基板(すなわち、基板B4)の互いに異なる主面に設けられることにより、図10に示したコンデンサモジュールCMは、第1検出部S1が第1コンデンサ部CG1から放射される熱量を検出する際において、第1検出部S1が第2コンデンサ部CG2から放射される熱量を検出してしまうことを、より確実に抑制することができる。また、図10に示したように第1コンデンサ部CG1と第2コンデンサ部CG2とがある1つの基板(すなわち、基板B4)の互いに異なる面に設けられることにより、図10に示したコンデンサモジュールCMは、第2検出部S2が第2コンデンサ部CG2から放射される熱量を検出する際において、第2検出部S2が第1コンデンサ部CG1から放射される熱量を検出してしまうことを、より確実に抑制することができる。
このように、図10に示したコンデンサモジュールCMは、非接触で第1コンデンサ部CG1から放射される熱量を検出する第1検出部S1と、非接触で第2コンデンサ部CG2から放射される熱量を検出する第2検出部S2とを用いて、1つの基板である基板B4に設けられたコンデンサC0の短絡モードの故障がコンデンサ部CGにおいて発生したか否かを判定することができる。その結果、当該コンデンサモジュールCMは、コンデンサ部CGに含まれる個々のコンデンサC0のそれぞれに当接又は近接する温度センサを用いる場合と比較して、小型化、製造コストの抑制、配線構造の簡素化のうちの少なくとも1つを実現することができる。また、当該コンデンサモジュールCMは、第1検出部S1からの出力と第2検出部S2からの出力との差分に基づいてこのような判定を行うため、第1検出部S1及び第2検出部S2のそれぞれが前述の温度補償用センサを備える必要がない。換言すると、当該コンデンサモジュールCMは、第1検出部S1からの出力と第2検出部S2からの出力とのそれぞれを温度に変換することなく、このような判定を行うことができる。そして、温度補償用センサを備える必要がないことにより、当該コンデンサモジュールCMは、回路の簡素化が図れるとともに、製造コストの抑制を実現することができる。
なお、上記において説明したコンデンサモジュールCM(図2、3、4、6、7、10のそれぞれに示したコンデンサモジュールCM、及びこれらのコンデンサモジュールCMの変形例)は、送電コイルユニット13の送電側共振回路が備えるコンデンサ、又は、受電コイルユニット21の受電側共振回路が備えるコンデンサとして用いる場合、コイル(当該送電側共振回路の場合は送電コイルL1、当該受電側共振回路の場合は受電コイルL2)に対して直列に接続されるコンデンサとして用いる構成であってもよく、当該コイルに対して並列に接続されるコンデンサとして用いる構成であってもよく、これら両方のコンデンサとして用いる構成であってもよい。
以上のように、実施形態に係るコンデンサモジュール(上記において説明した例では、コンデンサモジュールCM)は、1以上のコンデンサ(上記において説明した例では、コンデンサC0)を含むコンデンサ部(上記において説明した例では、コンデンサ部CG)と、コンデンサ部から放射される熱量を非接触で検出する検出部(上記において説明した例では、検出部S)と、を備える。これにより、コンデンサモジュールは、小型化、製造コストの抑制、配線構造の簡素化のうちの少なくとも1つを実現することができる。
また、コンデンサモジュールでは、コンデンサ部は、1以上の第1コンデンサ(上記において説明した例では、第1コンデンサC1)を含む第1コンデンサ部(上記において説明した例では、第1コンデンサ部CG1)と、1以上の第2コンデンサ(上記において説明した例では、第2コンデンサC2)を含む第2コンデンサ部(上記において説明した例では、第2コンデンサ部CG2)とを有し、検出部は、第1コンデンサ部から放射される熱量を検出する第1検出部(上記において説明した例では、第1検出部S1)と、第2コンデンサ部から放射される熱量を検出する第2検出部(上記において説明した例では、第2検出部S2)と、を有し、検出部は、第1検出部からの出力と第2検出部からの出力との差分が、決められた基準値より大きい場合、他の装置、他の回路等に異常信号を出力する、構成が用いられてもよい。これにより、コンデンサモジュールは、温度補償用センサが不要となることから、回路の簡素化が図れるとともに、製造コストの抑制が実現できる。
また、コンデンサモジュールでは、第2コンデンサ部に含まれる第2コンデンサの数は、第1コンデンサ部に含まれる第1コンデンサの数と同じである、構成が用いられてもよい。これにより、コンデンサモジュールは、温度補償用センサが不要となることから、回路の簡素化が図れるとともに、製造コストの抑制が実現できる。
また、コンデンサモジュールでは、第1コンデンサ部と第2コンデンサ部は、互いにほぼ同じ配線構造を有する、構成が用いられてもよい。これにより、コンデンサモジュールは、第1コンデンサ部の配線構造と第2コンデンサ部の配線構造との違いに応じて発生する第1コンデンサ部と第2コンデンサ部との間の温度差を予め計測することなく、コンデンサの短絡モードの故障がコンデンサ部において発生したか否かを判定することができる。
また、コンデンサモジュールでは、第1コンデンサ部は、第1基板(上記において説明した例では、第1基板B1)の主面上に実装され、第2コンデンサ部は、第1基板と異なる第2基板(上記において説明した例では、第2基板B2)の第1主面上に実装される、構成が用いられてもよい。これにより、コンデンサモジュールは、第1検出部が第1コンデンサ部から放射される熱量を検出する際において、第1検出部が第2コンデンサ部から放射される熱量を検出してしまうことを抑制することができるとともに、第2検出部が第2コンデンサ部から放射される熱量を検出する際において、第2検出部が第1コンデンサ部から放射される熱量を検出してしまうことを抑制することができる。
また、コンデンサモジュールでは、第1コンデンサ部は、基板(上記において説明した例では、基板B3)の第1主面上の第1領域(上記において説明した例では、第1領域A1)に実装され、第2コンデンサ部は、基板の第1主面上の第2領域(上記において説明した例では、第2領域A2)に実装され、基板上における第1領域と第2領域との間の離間距離は、第1コンデンサ部に含まれる個々のコンデンサ同士の間の離間距離よりも長い、構成が用いられてもよい。これにより、コンデンサモジュールは、1つの基板に第1コンデンサ部と第2コンデンサ部との両方が設けられている場合であっても、第1検出部が第1コンデンサ部から放射される熱量を検出する際において、第1検出部が第2コンデンサ部から放射される熱量を検出してしまうことを抑制することができるとともに、第2検出部が第2コンデンサ部から放射される熱量を検出する際において、第2検出部が第1コンデンサ部から放射される熱量を検出してしまうことを抑制することができる。
また、コンデンサモジュールでは、第1コンデンサ部と第2コンデンサ部は、同一平面上に位置しており、第1コンデンサ部と第2コンデンサ部との間には、樹脂が配置されている、構成が用いられてもよい。これにより、コンデンサモジュールは、第1検出部が第1コンデンサ部から放射される熱量を検出する際において、第1検出部が第2コンデンサ部から放射される熱量を検出してしまうことを、より確実に抑制することができるとともに、第2検出部が第2コンデンサ部から放射される熱量を検出する際において、第2検出部が第1コンデンサ部から放射される熱量を検出してしまうことを、より確実に抑制することができる。
また、コンデンサモジュールでは、第1コンデンサ部は、基板(上記において説明した例では、基板B4)の第1主面上に実装され、第2コンデンサ部は、基板の第2主面上に実装される、構成が用いられてもよい。これにより、コンデンサモジュールは、第1検出部が第1コンデンサ部から放射される熱量を検出する際において、第1検出部が第2コンデンサ部から放射される熱量を検出してしまうことを抑制することができるとともに、第2検出部が第2コンデンサ部から放射される熱量を検出する際において、第2検出部が第1コンデンサ部から放射される熱量を検出してしまうことを抑制することができる。
<コンデンサモジュールの応用例>
上記において説明したコンデンサモジュールCMの構成は、コンデンサモジュール以外のモジュールに対して応用可能である。以下では、一例として、モジュールMDを例に挙げて、このような応用例について説明する。
図11は、モジュールMDの一例を示す図である。図11に示したモジュールMDは、送電コイルユニット13の送電側共振回路に適用されている。
モジュールMDは、第1素子L11と、第2素子L12と、検出部S11を備える。また、図11に示した例では、検出部S11は、第1検出部S11Aと、第2検出部S11Bと、制御部CT3を備える。このモジュールMDが適用されているため、図11に示した当該送電側共振回路は、5つのコンデンサと、第1素子L11と、第2素子L12を備えている。
図11に示した送電コイルユニット13の送電側共振回路では、5つのコンデンサのうちの4つが送電コイルL1に対して直列に接続されている。また、当該送電側共振回路では、5つのコンデンサのうちの残りの1つが送電コイルL1に対して並列に接続されている。
第1素子L11は、図11に示した例では、インダクタである。なお、第1素子L11は、インダクタに代えて、他の回路素子であってもよい。
第2素子L12は、第1素子L11と種類が同じ回路素子である。すなわち、図11に示した例では、第2素子L12は、インダクタである。
また、第2素子L12は、第1素子L11に流れる電流とほぼ同じ(誤差等による違いは許容する)電流が流れる配線構造を有する。図11に示した例では、第1素子L11と第2素子L12は、送電コイルL1に対して直列に接続されている。また、第1素子L11は、送電コイルL1が有する端子のうちの一方と送電回路12との間に接続されている。また、第2素子L12は、送電コイルL1が有する端子のうちの他方と送電回路12との間に接続されている。これにより、ある大きさの電流が第1素子L11に流れ、且つ、当該電流が第2素子L12に流れた場合、第1素子L11の発熱量と、第2素子L12の発熱量とは、ほぼ同じ(誤差等による違いは許容する)になる。すなわち、当該場合、第1素子L11の温度と、第2素子L12の温度とは、ほぼ同じ(誤差等による違いは許容する)になる。これは、第1素子L11と第2素子L12とのいずれかに故障が発生した場合、第1素子L11の温度と第2素子L12の温度との間に、誤差によって発生する差以上の差が生じることを意味している。換言すると、当該場合、発生した故障は、第1素子L11の温度と第2素子L12の温度との間の温度差として現われる。すなわち、当該場合、発生した故障は、第1素子L11から放射される熱量と第2素子L12から放射される熱量との間の熱量差として現われる。
第1検出部S11Aは、センサSR11Aを備える。
センサSR11Aは、第1素子L11から放射される熱量を非接触で検出するセンサである。このため、センサSR11Aを備えた第1検出部S11Aは、第1素子L11に対して当接又は近接していない(すなわち、第1素子L11から放射される熱量による発熱によって故障しない程度に離間している)。センサSR11Aは、検出した熱量を示す情報(例えば、当該熱量に応じた電圧信号)を、制御部CT3に出力する。
第2検出部S11Bは、センサSR11Bを備える。
センサSR11Bは、第2素子L12から放射される熱量を非接触で検出するセンサである。このため、センサSR11Bを備えた第2検出部S11Bは、第2素子L12に対して当接又は近接していない(すなわち、第2素子L12から放射される熱量による発熱によって故障しない程度に離間している)。センサSR11Bは、検出した熱量を示す情報(例えば、当該熱量に応じた電圧信号)を、制御部CT3に出力する。
制御部CT3は、例えば、マイコンである。なお、制御部CT3は、マイコンに代えて、ASIC、LSI等のハードウェア機能部であってもよい。制御部CT3は、第1検出部S11Aからの出力と第2検出部S11Bからの出力との差分が、決められた基準値TH5より大きい場合、第1素子L11と第2素子L12とのうちのいずれかに故障が発生したと判定し、他の装置、他の回路等に異常信号を出力する。ここで、制御部CT3のメモリーには、基準値を示す情報が予め記憶されている。基準値TH5は、当該差分についての基準値であり、例えば、第1素子L11及び第2素子L12のいずれにも故障が発生していない場合における当該差分そのもの、又は当該差分に応じて決められる値である。また、第1検出部S11Aからの出力は、センサSR11Aにより検出された熱量を示す情報に応じた値である。当該値は、例えば、当該熱量そのものであってもよく、当該熱量に応じた電圧値であってもよく、当該熱量に応じた他の値であってもよい。また、第2検出部S11Bからの出力は、センサSR11Bにより検出された熱量を示す情報に応じた値である。当該値は、例えば、当該熱量そのものであってもよく、当該熱量に応じた電圧値であってもよく、当該熱量に応じた他の値であってもよい。
このように、図11に示したモジュールMDは、非接触で第1素子L11から放射される熱量を検出する第1検出部S11Aと、非接触で第2素子L12から放射される熱量を検出する第2検出部S11Bとを用いて、第1素子L11と第2素子L12とのうちのいずれかに故障が発生したか否かを判定することができる。このため、当該モジュールMDは、第1素子L11と第2素子L12とのそれぞれに当接又は近接する温度センサを用いる場合と比較して、小型化、製造コストの抑制、配線構造の簡素化のうちの少なくとも1つを実現することができる。また、当該モジュールMDは、第1検出部S11Aからの出力と第2検出部S11Bからの出力との差分に基づいてこのような判定を行うため、第1検出部S11A及び第2検出部S11Bのそれぞれが前述の温度補償用センサを備える必要がない。換言すると、モジュールMDは、第1検出部S11Aからの出力と第2検出部S11Bからの出力とのそれぞれを温度に変換することなく、このような判定を行うことができる。そして、温度補償用センサを備える必要がないことにより、モジュールMDは、回路の簡素化を図れるとともに、製造コストの抑制を実現することができる。
なお、制御部CT3は、第1検出部S11Aからの出力と第2検出部S11Bからの出力とに基づいて、発生した故障が、第1素子L11と第2素子L12とのいずれにおいて発生したかを判定する構成であってもよい。この場合、制御部CT3は、このような判定の結果を示す情報を出力する。これにより、モジュールMDは、故障が発生した箇所の特定を迅速に行うことができる。
また、モジュールMDは、図11に示した回路構成と同様の回路構成を用いて、受電コイルユニット21の受電側共振回路に適用することができる。このため、モジュールMDを適用した当該受電側共振回路についての図示及び説明を省略する。
以上のように、実施形態に係るモジュール(上記において説明した例では、モジュールMD)は、第1素子(上記において説明した例では、第1素子L11)と、第1素子に流れる電流とほぼ同じ電流が流れる配線構造を有する第2素子(上記において説明した例では、第2素子L12)と、第1素子及び第2素子から放射される熱量を検出する検出部(上記において説明した例では、検出部S11)と、を備え、検出部は、第1素子から放射される熱量を非接触で検出する第1検出部(上記において説明した例では、第1検出部S11A)と、第2素子から放射される熱量を非接触で検出する第2検出部(上記において説明した例では、第2検出部S11B)と、を有し、検出部は、第1検出部からの出力と第2検出部からの出力との差分が、決められた基準値より大きい場合、異常信号を出力する。これにより、モジュールは、小型化、製造コストの抑制、配線構造の簡素化のうちの少なくとも1つを実現することができる。
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない限り、変更、置換、削除等されてもよい。