JP7263807B2 - 情報処理装置 - Google Patents
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Description
[1.第1実施形態]
[1-1.構成]
図1に示す表示システム1は、車両に搭載して用いられるシステムであって、フロントカメラ(以下、Fカメラ)11a,リアカメラ(以下、Rカメラ)11b,レフトサイドカメラ(以下、LSカメラ)11c,ライトサイドカメラ(以下、RSカメラ)11dの4つのカメラと、ディスプレイ13と、ECU15と、を備える。以下、上述した各カメラ全てを指す場合には、単にカメラ11と記載する場合がある。
ECU15は、映像信号入力部21と、通信インターフェース(I/F)22と、画像処理部23と、映像信号出力部24と、電源部25と、を備える。
通信I/F22は、車両に搭載された図示しない1つ以上の制御装置やセンサ等から車載通信バス17に出力された信号を取得して画像処理部23に出力する。例えば、車両の走行速度(以下、車速)、タイヤの舵角、シフトレンジなどの車両に関する情報を取得する。
実行部44は、車両の走行中に、カメラ11のキャリブレーションを、カメラ11の撮影画像に基づいて実行する。
なお、具体的なキャリブレーションの方法は特に限定されず、例えば、特開2014-101075に開示される手法を用いてもよい。
悪環境とは、撮影画像の品質が低いことにより、キャリブレーションを実行するとその精度が低くなる蓋然性が高いと考えられる環境である。例えば、車両の周囲の環境が暗いこと、車両の走行中の道路が凸凹路であること、及び、カメラ1に汚れがあること、などが例示される。凸凹路の例としては、路面に多数の凹凸が存在する道路や、小石などの小さな障害物が多数存在する道路などが該当する。
次に、画像処理部23のCPU31が実行する実行判断処理について、図4のフローチャートを用いて説明する。
具体的には、S3では、CPU31は、車両の環境が悪環境であるか否かを判定する。ここでは、車両の周囲の環境が暗いこと、車両の走行中の道路が凸凹路であること、及び、カメラに汚れがあること、のいずれか1つの要件でも満たされていれば、悪環境であると判定される。CPU31は、S3で悪環境であると判定した場合には、S1に戻る。一方、CPU31は、S3で悪環境でないと判定した場合には、S4へ移行する。
次に、S5では、CPU31は、キャリブレーションを実行する。ここでは、CPU31は上述した実行部44として機能し、上述したキャリブレーションを実行する。
以上詳述した第1実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1a)表示システム1の画像処理部23は、キャリブレーションを好適に実行できる蓋然性の高い場合において、キャリブレーションを実行することができる。そのため、キャリブレーションの精度が低い蓋然性の高い状況でキャリブレーションを行わないことで、キャリブレーションの精度が低下してしまうことを抑制できる。
第1実施形態では、白線をキャリブレーションのターゲットとして用いる構成を例示したが、ターゲットは白線以外の物であってもよい。例えば、白線以外の区画線や、道路標示物、縁石など、道路上の様々な物をターゲットとして用いることができる。ターゲットに白線以外の物を用いる場合は、図4のS4の処理では、白線に代えて、当該対象物が検出されているか否かを判断してもよい。
[2-1.第1実施形態との相違点]
第2実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、相違点について以下に説明する。なお、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
第2実施形態の23のCPUが、第1実施形態の実行判断処理(図4)に代えて実行する実行判断処理について、図6のフローチャートを用いて説明する。なお、図6におけるS11,S12,S14,及びS15の処理は、図におけるS1,S2,S5,及びS6の処理と同様であるため、説明を一部簡略化している。
S13では、CPU31は、車速が中速域以上であるか否かを判定する。車速は、例えば、図示しない車速センサの出力信号に基づいて検出することができる。画像処理部23は、低速域では複数の制御を実行しているため、画像処理部23の処理負荷が高い。ここでさらにキャリブレーションを実行すると、他の制御に遅延が生じる可能性が高くなってしまう。よってCPU31は、低速域で走行中はキャリブレーションの実行を許可しない。一方、31は、中速域及び高速域で走行中は、処理負荷が小さいため、キャリブレーションの実行を許可する。
以上詳述した第2実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(2a)表示システム1の画像処理部23は、キャリブレーションによる処理負荷が他の制御に影響を及ぼす蓋然性の低い場合にキャリブレーションを実行することができる。そのため、キャリブレーションの実行が他の制御に悪影響を与えてしまうことを抑制できる。
第2実施形態では、車速が中速域以上である場合に限りキャリブレーションの実行を許可する構成を例示した。しかしながら、キャリブレーションの実行を許可する速度域は、上記の例に限定されない。例えば、一定の速度範囲においてのみキャリブレーションの実行を許可する構成としてもよい。一例として、低速域、中速域、及び高速域のいずれか1つの場合にのみキャリブレーションの実行を許可してもよい。また、キャリブレーションの実行の可否を判断するための速度の閾値は、第2実施形態にて開示した速度の例に限定されず、様々な値としてもよい。
[3-1.第1実施形態との相違点]
第3実施形態は、基本的な構成は第1実施形態及び第2実施形態と同様であるため、相違点について以下に説明する。なお、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
第3実施形態の23のCPUが、第1実施形態の実行判断処理(図4)に代えて実行する実行判断処理について、図7のフローチャートを用いて説明する。なお、図7におけるS21,S22,S24,及びS25の処理は、図におけるS1,S2,S5,及びS6の処理と同様であるため、説明を一部簡略化している。
3へ移行する。
S23では、CPU31は、キャリブレーション実施前のメモリ使用量が基準値以上であるか否かを判定する。ここでの基準値とは、例えば図8に示されるように、処理速度の低下が生じていると推定される、キャリブレーション実施前のメモリ使用量の値である。図8のパターンAは、処理速度に影響がない範囲のメモリ使用量の例である。よって、この場合には、キャリブレーションの実行が許可される。一方、図8のパターンBは、処理速度の低下が推定されるメモリ使用量の例である。この場合には、キャリブレーションの実行が許可されない。
以上詳述した第3実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(3a)表示システム1の画像処理部23は、メモリ使用量が基準値以上でない場合にキャリブレーションを実行することができる。そのため、キャリブレーションの実行が他の制御に悪影響を与えてしまうことを抑制できる。
第3実施形態では、基準値とは、画像処理部23の処理速度の低下が生じていると推定されるメモリ使用量である構成を例示した。しかしながら、基準値は、上記の構成に限定されない。例えば、キャリブレーションを実行することによりメモリ使用量が増加することを考慮して、基準値は、上記増加量を当該基準値に加算すると、処理速度の低下が顕著となるメモリ使用量の閾値を超えることとなるメモリ使用量の値としてもよい。
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
び、所定範囲に移動体が存在しないことが、車両の状態が所定の状態であることの例に相当する。
Claims (4)
- 車両に搭載して用いられる情報処理装置(23)であって、
前記車両に搭載されて当該車両の周囲を撮影するカメラ(11a、11b、11c、11d)のキャリブレーションを、前記カメラの撮影画像(61)に基づいて実行するように構成された実行部(44)と、
所定の条件を満たしているか否かを判断するように構成された判断部(45)と、を備え、
前記実行部は、前記判断部が前記所定の条件を満たしていると判断しているときに、前記キャリブレーションを実行可能に構成されており、
前記判断部は、少なくとも、前記カメラにより取得された前記撮影画像に前記キャリブレーションの基準として用いることができるターゲット(62、63)が含まれることを、前記所定の条件を満たすと判断するための要件とし、
前記ターゲットとは、区画線及び道路標示のうちの少なくともいずれか一方であり、
更に、前記実行部は、特定の期間における前記ターゲットの前記撮影画像における位置の変化と、前記特定の期間における前記車両の移動量と、に基づいてカメラ姿勢のパラメータを推定することにより前記キャリブレーションを行う、情報処理装置。 - 請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記判断部は、前記カメラにより取得された撮影画像、及び、前記車両に搭載されたセンサの出力、のうちの少なくとも一方に基づき、前記車両の周囲の環境が暗いこと、前記車両の走行中の道路が凸凹路であること、及び、前記カメラに汚れがあること、のうちの少なくとも1つの要件が満たされたときには、前記所定の条件を満たしていないと判断する、情報処理装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置であって、
前記判断部は、少なくとも前記車両に搭載されたセンサの出力に基づいて取得される前記車両の状態が所定の状態であることを、前記所定の条件を満たすと判断するための要件とする、情報処理装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の情報処理装置であって、
前記判断部は、少なくとも当該情報処理装置の処理負荷が小さいことを、前記所定の条件を満たすと判断するための要件とする、情報処理装置。
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