JP7262707B2 - ポリウレタン系歯科修復用材料 - Google Patents
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ISO 6872による3点曲げ強さをBSA(単位:MPa)とし、JDMAS 245:2017による水中浸漬後の3点曲げ強さをBSW(単位:MPa)としたときに、下記条件IおよびII
条件I: BSA≧200(MPa)
条件II: 1>BSW/BSA≧0.70
を同時に満足する、架橋構造を有するポリウレタン樹脂を含む歯科用修復材料であって、
前記ポリウレタン樹脂単体によって構成されるか、又は当該架橋構造を有するポリウレタン樹脂からなるマトリックス材料中に強化材料が分散若しくは埋設されてなる複合材料によって構成される、ことを特徴とする前記歯科用修復材料である。
ここで、上記特定の歯科用重合性組成物とは、(A)多官能性イソシアネート化合物、及び(B)前記多官能性イソシアネート化合物に対して相溶性を有するポリオール化合物を含み、且つポリウレタンの重付加を促進する触媒を含まない、歯科用重合性組成物であって、
前記(A)の多官能性イソシアネート化合物は、1,3-ビス(2-イソシアナト-2-プロピル)ベンゼン、2,2-ビス(4-イソシアナトフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,3-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、4,4’-ジイソシアン酸メチレンジフェニル、3,3’-ジクロロ-4,4’-ジイソシアナトビフェニル、4,4’-ジイソシアナト-3,3’-ジメチルビフェニル、ジシクロヘキシルメタン4,4’-ジイソシアナート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアナート、ノルボルナンジイソシアネート、ジイソシアン酸イソホロン、1,5-ジイソシアナトナフタレン、ジイソシアン酸1,3-フェニレン、トリメチルヘキサメチレンジイソシアナート、トリレン-2,4-ジイソシアナート、トリレン-2,6-ジイソシアナート、m-キシリレンジイソシアナート、リジントリイソシアネート、4,4’,4’’-メチリジントリス(イソシアナトベンゼン)、及びポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物からなり、
前記(B)のポリオール化合物は、
分子内にアクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基からなるラジカル重合性基を有し、
当該ポリオール化合物の分子内に少なくとも2つ存在するヒドロキシル基のうち、最も離れた2つのヒドロキシル基間の距離を、当該2つのヒドロキシル基間に介在する2価の有機残基における主鎖を構成する原子(但し、前記主鎖が環構造を有する場合には、当該環構造の環を構成する全ての原子は、前記主鎖を構成する原子に含まれるものとする。)の数により表わしたときに、
(i)前記有機残基が主鎖に環構造を有しない場合における前記距離は、2~8であり、
(ii)前記有機残基が主鎖に環構造を有する場合における前記距離は、3~20であり、
前記(B)のポリオール化合物の分子内に存在する前記ラジカル重合性基による重合に対して活性を有する重合開始剤をさらに含む歯科用重合性組成物を意味し、該歯科用重合性組成物は、(C)アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基からなるラジカル重合性基を有するラジカル重合性単量体(分子内に2以上のヒドロキシル基を有するラジカル重合性単量体を除く。)を更に含んでいてもよい。
前記(A)の多官能性イソシアネート化合物は、1,3-ビス(2-イソシアナト-2-プロピル)ベンゼン、2,2-ビス(4-イソシアナトフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,3-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、4,4’-ジイソシアン酸メチレンジフェニル、3,3’-ジクロロ-4,4’-ジイソシアナトビフェニル、4,4’-ジイソシアナト-3,3’-ジメチルビフェニル、ジシクロヘキシルメタン4,4’-ジイソシアナート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアナート、ノルボルナンジイソシアネート、ジイソシアン酸イソホロン、1,5-ジイソシアナトナフタレン、ジイソシアン酸1,3-フェニレン、トリメチルヘキサメチレンジイソシアナート、トリレン-2,4-ジイソシアナート、トリレン-2,6-ジイソシアナート、m-キシリレンジイソシアナート、リジントリイソシアネート、4,4’,4’’-メチリジントリス(イソシアナトベンゼン)、及びポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物からなり、
前記(B)のポリオール化合物は、
分子内にアクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基からなるラジカル重合性基を有し、
当該ポリオール化合物の分子内に少なくとも2つ存在するヒドロキシル基のうち、最も離れた2つのヒドロキシル基間の距離を、当該2つのヒドロキシル基間に介在する2価の有機残基における主鎖を構成する原子(但し、前記主鎖が環構造を有する場合には、当該環構造の環を構成する全ての原子は、前記主鎖を構成する原子に含まれるものとする。)の数により表わしたときに、
(i)前記有機残基が主鎖に環構造を有しない場合における前記距離は、2~8であり、
(ii)前記有機残基が主鎖に環構造を有する場合における前記距離は、3~20であり、
前記(B)のポリオール化合物の分子内に存在する前記ラジカル重合性基による重合に対して活性を有する重合開始剤をさらに含む、
ことを特徴とする前記歯科用重合性組成物である。
条件I: BSA≧200(MPa)
条件II: 1>BSW/BSA≧0.70。
BS=3PS/2WB2 式(1)
なお、式中の記号は、P:最大点の曲げ荷重(N)、S:支点間距離(12mm)、W:試験片の幅(mm)、B:試験片の厚さ(mm)を意味する。
条件I1:400(MPa)≧BSA≧220(MPa) 且つ
条件II1:1>BSW/BSA≧0.75
下記条件I2及び条件II2を同時に満足することが更に好ましい。
条件I2:350(MPa)≧BSA≧250(MPa) 且つ
条件II2:1>BSW/BSA≧0.80。
(A)成分:多官能性イソシアネート化合物
(B)成分:分子内に少なくとも2個のヒドロキシル基を有し、且つ前記多官能性イソシアネート化合物に対して相溶性を有するポリオール化合物であって、当該ポリオール化合物において最も離れた2つのヒドロキシル間の距離が、当該2つのヒドロキシル間に介在する2価の有機残基における主鎖を構成する原子の数により表わしたときに、前記有機残基が主鎖に環構造を有しない場合には2~8原子あり、前記有機残基が主鎖に環構造を有する場合には、当該環構造の環を構成する全ての原子を、主鎖を構成する原子に含めて、3~20原子であるポリオール化合物。
以下、これら成分について詳しく説明する。
上記多官能性イソシアネート化合物とは、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物を意味する。該多官能性イソシアネート化合物としては、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物であれば、特に限定されず、公知のものを自由に組み合わせて用いることができる。当該イソシアネート化合物を具体的に例示すると、以下に示す次に示す2官能イソシアネート化合物及び3官能以上のイソシアネート化合物を挙げることができる。これらの多官能性イソシアネート化合物は、単独で、もしくは組み合わせて使用することができる。
1,3-ビス(2-イソシアナト-2-プロピル)ベンゼン、2,2-ビス(4-イソシアナトフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,3-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、4,4‘-ジイソシアン酸メチレンジフェニル、3,3’-ジクロロ-4,4‘-ジイソシアナトビフェニル、4,4’-ジイソシアナト-3,3‘-ジメチルビフェニル、ジシクロヘキシルメタン4,4’-ジイソシアナート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアナート、ノルボルナンジイソシアネート、ジイソシアン酸イソホロン、1,5-ジイソシアナトナフタレン、ジイソシアン酸1,3-フェニレン、トリメチルヘキサメチレンジイソシアナート、トリレン-2,4-ジイソシアナート、トリレン-2,6-ジイソシアナート、m-キシリレンジイソシアナートなどを挙げることができる。
リジントリイソシアネート、4,4‘,4’‘-メチリジントリス(イソシアナトベンゼン)、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートなどを挙げることができる。
(B)成分であるポリオール化合物は、下記条件1)~3)を全て満足するものであれば、公知のポリオール化合物が特に制限なく使用できる。
1) 分子内に少なくとも2個のヒドロキシル基を有する。
2) 前記多官能性イソシアネート化合物に対して相溶性を有する。
3) 分子内で最も離れた2つのヒドロキシル間の距離が、当該2つのヒドロキシル間に介在する2価の有機残基における主鎖を構成する原子の数により表わしたときに、前記有機残基が主鎖に環構造を有しない場合には2~8であり、前記有機残基が主鎖に環構造を有する場合には、当該環構造の環を構成する全ての原子を、主鎖を構成する原子に含めて、3~20である。
後述の方法で得られた歯科用樹脂組成物の硬化体(歯科用修復材料)を低速のダイヤモンドカッター(Buehler社製)で切り出し、#2000の耐水研磨紙を用いて、1.2mm×4.0mm×14.0mmの角柱状に整えることで試験片を得た。前記試験片をオートグラフ(島津製作所製)に装着し、支点間距離12.0mm、クロスヘッドスピード1.0mm/minの条件で3点曲げ試験を行った。
P:最大点の曲げ荷重(N)、S:支点間距離(12.0mm)、W:幅(約4.0mmで実測値)、B:厚さ(約1.2mmで実測値)
2.水中浸漬後の曲げ強さ評価
後述の方法で得られた歯科用修復材料を低速のダイヤモンドカッター(Buehler社製)で切り出し、#2000の耐水研磨紙を用いて、1.2mm×4.0mm×14.0mmの角柱状に整えることで試験片を得た。前記試験片をイオン交換水中、37℃に1週間保管した。試験片を取り出し、表面の水分を除去した後、前記条件で3点曲げ試験を行った。
1.イソシアネート化合物
TDI:トリレンジイソシアネート(2,4-約80%,2,6-約20%)(分子量=174、官能基数2)
XDI:m-キシリレンジイソシアナート(分子量=188、官能基数2)
2.ポリオール化合物
GLM:グリセロールモノメタクリレート(分子量=160、官能基数2、メタクリロイロキシ基含有)
bis-GMA:ビスフェノールAグリシジルジメタクリレート(分子量=513、官能基数2、メタクリロイロキシ基含有)
40EM:エチレングリコールグリシジルジメタクリレート(分子量=346、官能基数2、メタクリロイロキシ含有)
GTP:グリセロールトリプロポキシレート(平均分子量=266、官能基数3)
TMP:トリメチロールプロパン(分子量=134、官能基数3)
3.無機充填材
F:シリカ(球状 平均粒径1.0μm、3-アミノプロピルトリメトキシシラン表面処理物)
4.ラジカル重合触媒
PBL:t-ブチルパーオキシラウレート(10時間半減期温度98℃)
V65:2,2´-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)(10時間半減期温度51℃)
5.ラジカル重合性単量体
NPG:ネオペンチルグリコールジメタクリレート
(実施例1)
GLMを8.5g、PBLを0.02g、マグネチックスターラーにより混合した後、そこへXDIを10g加え、撹拌した。縦12×横18×厚さ14(mm)の金型に注型した。33℃にて窒素加圧下(0.3MPa)で15時間静置した。その後、加圧したまま80℃に昇温し、3時間保持し、さらに120℃に3時間保持した。その後、金型より取り出し、歯科用修復材料(ポリウレタン樹脂単独から成る)を得た。得られた歯科用修復材料(ポリウレタン樹脂単独から成る)の曲げ強さ、水中浸漬後の曲げ強さを表1に示した。
PBLの代わりにV65を用いて行うこと以外は、実施例1と同様の方法で作製した。得られた歯科用修復材料(ポリウレタン樹脂単独から成る)の曲げ強さ、水中浸漬後の曲げ強さを表1に示した。
GLM8.5gの代わりにGLM7.1g、TMP0.8gを用いて行うこと以外は、実施例1と同様の方法で作製した。得られた歯科用修復材料(ポリウレタン樹脂単独から成る)の曲げ強さ、水中浸漬後の曲げ強さを表1に示した。
GLM8.5gの代わりにbis-GMA3.8g、GLM4.6gを用いて行うこと以外は、実施例1と同様の方法で作製した。得られた歯科用修復材料(ポリウレタン樹脂単独から成る)の曲げ強さ、水中浸漬後の曲げ強さを表1に示した。
GLM8.5gの代わりに40EM13.7g、XDIの代わりにTDI6.5gを用いて行うこと以外は、実施例1と同様の方法で作製した。得られた歯科用修復材料(ポリウレタン樹脂単独から成る)の曲げ強さ、水中浸漬後の曲げ強さを表1に示した。
GLM8.5g、PBL0.02g、NPG0.9gマグネチックスターラーにより混合した後、そこへXDIを10g加え、撹拌した。以降は、実施例1と同様の方法で作製した。得られた歯科用修復材料(ポリウレタン樹脂単独から成る)の曲げ強さ、水中浸漬後の曲げ強さを表1に示した。
始めに、撹拌容器にGLMを6.2g、Fを8.9g投入し、自転公転ミキサー(クラボウ社製)にて混練した。続いて、XDIを7.2g、PBLを0.01g投入し、自転公転ミキサーにより混練した。得られた組成物を縦12×横18×厚さ14(mm)の金型に充填した後、33℃にて窒素加圧下(0.3MPa)で15時間静置した。その後、加圧したまま80℃に昇温し、3時間保持し、さらに120℃に3時間保持した。その後、金型より取り出し、歯科用樹脂組成物の硬化体からなる修復材料(ポリウレタン樹脂マトリックス中にFが分散した複合材料から成る)を得た。得られた歯科用修復材料(ポリウレタン樹脂マトリックス中にFが分散した複合材料から成る)の曲げ強さ、水中浸漬後の曲げ強さを表1に示した。なお、F1を添加しない他は同様にして得た硬化体(ポリウレタン樹脂単独から成る)の曲げ強さを別途測定したとろ、BSAは261MPaであり、BSWは215MPaであった。
GTPを8.5g、XDIを10g加え、マグネチックスターラーにより撹拌した。縦12×横18×厚さ14(mm)の金型に注型した。33℃にて窒素加圧下(0.3MPa)で15時間静置した。その後、加圧したまま80℃に昇温し、3時間保持し、さらに120℃に3時間保持した。その後、金型より取り出し、歯科用修復材料(ポリウレタン樹脂単独から成る)を得た。得られた歯科用修復材料(ポリウレタン樹脂単独から成る)の曲げ強さ、水中浸漬後の曲げ強さを表1に示した。
TMPを5.0g、XDIを10g加え、マグネチックスターラーにより撹拌した。30℃で3時間撹拌を行ったが、相溶しなかった。
Claims (7)
- (A)多官能性イソシアネート化合物、及び(B)前記多官能性イソシアネート化合物に対して相溶性を有するポリオール化合物を含み、且つポリウレタンの重付加を促進する触媒を含まない、歯科用重合性組成物であって、
前記(A)の多官能性イソシアネート化合物は、1,3-ビス(2-イソシアナト-2-プロピル)ベンゼン、2,2-ビス(4-イソシアナトフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,3-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、4,4´-ジイソシアン酸メチレンジフェニル、3,3´-ジクロロ-4,4´-ジイソシアナトビフェニル、4,4´-ジイソシアナト-3,3´-ジメチルビフェニル、ジシクロヘキシルメタン4,4´-ジイソシアナート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアナート、ノルボルナンジイソシアネート、ジイソシアン酸イソホロン、1,5-ジイソシアナトナフタレン、ジイソシアン酸1,3-フェニレン、トリメチルヘキサメチレンジイソシアナート、トリレン-2,4-ジイソシアナート、トリレン-2,6-ジイソシアナート、m-キシリレンジイソシアナート、リジントリイソシアネート、4,4´,4´´-メチリジントリス(イソシアナトベンゼン)、及びポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物からなり、
前記(B)のポリオール化合物は、
分子内にアクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基からなるラジカル重合性基を有し、
当該ポリオール化合物の分子内に少なくとも2つ存在するヒドロキシル基のうち、最も離れた2つのヒドロキシル基間の距離を、当該2つのヒドロキシル基間に介在する2価の有機残基における主鎖を構成する原子(但し、前記主鎖が環構造を有する場合には、当該環構造の環を構成する全ての原子は、前記主鎖を構成する原子に含まれるものとする。)の数により表わしたときに、
(i)前記有機残基が主鎖に環構造を有しない場合における前記距離は、2~8であり、
(ii)前記有機残基が主鎖に環構造を有する場合における前記距離は、3~20であり、
前記(B)のポリオール化合物の分子内に存在する前記ラジカル重合性基による重合に対して活性を有する重合開始剤をさらに含む、
ことを特徴とする前記歯科用重合性組成物。 - (C)アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基からなるラジカル重合性基を有するラジカル重合性単量体(分子内に2以上のヒドロキシル基を有するラジカル重合性単量体を除く。)を更に含んでなる、ことを特徴とする請求項1に記載の歯科用重合性組成物。
- 請求項1に記載された歯科用重合性組成物を1段階で加熱することによって、ウレタン結合の形成と、前記(B)のポリオール化合物が有するラジカル重合性基のラジカル重合と、を行うことによって重合硬化させることによって得られ、且つ
ISO 6872による3点曲げ強さをBSA(単位:MPa)とし、JDMAS 245:2017による水中浸漬後の3点曲げ強さをBSW(単位:MPa)としたときに、下記条件IおよびII
条件I: BSA≧200(MPa)
条件II: 1>BSW/BSA≧0.70
を同時に満足する、架橋構造を有するポリウレタン樹脂単体によって構成されるか、又は当該架橋構造を有するポリウレタン樹脂からなるマトリックス材料中に強化材料が分散若しくは埋設されてなる複合材料によって構成される、
ことを特徴とする歯科用修復材料。 - 前記架橋構造を有するポリウレタン樹脂からなるマトリックス材料中に無機紛体からなる強化材料が分散若しくは埋設されてなる複合材料からなる、請求項3に記載の歯科用修復材料。
- 請求項3に記載の歯科用修復材料からなる歯科切削加工用レジン材料。
- 前記架橋構造を有するポリウレタン樹脂単体によって構成される請求項3に記載の歯科用修復材料からなる歯科切削加工用レジン材料を製造する方法であって、
強化材料を含有しない請求項1に記載の歯科用重合性組成物を注型した後に1段階の加熱を行い、当該加熱中にウレタン結合の形成と、前記ラジカル重合性基のラジカル重合と、を行うことによって重合硬化させる、ことを特徴とする前記方法。 - 前記架橋構造を有するポリウレタン樹脂からなるマトリックス材料中に強化材料が分散若しくは埋設されてなる複合材料によって構成される請求項3に記載の歯科用修復材料からなる歯科切削加工用レジン材料を製造する方法であって、
強化材料を更に含有する請求項1に記載の歯科用重合性組成物を注型した後に1段階の加熱を行い、当該加熱中にウレタン結合の形成と、前記ラジカル重合性基のラジカル重合と、を行うことによって重合硬化させる、ことを特徴とする前記方法。
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