JP7262577B2 - 拡散体及び照明装置 - Google Patents

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Description

本開示は、拡散体及び照明装置に関する。
青空を模擬する照明システムが、例えば、特許文献1で提案されている。この照明システムでは、拡散光(例えば、レイリー散乱光)を発生させるナノ粒子が母材中に分散されることで構成されている拡散光発生体(「拡散体」ともいう。)の上側(例えば、背面側)に光源が配置されているので、照明システムの厚みが厚い。厚みを薄くするためには、板状の拡散体の端部である側面に対向するように光源を配置するエッジ入射方式(「エッジライト方式」ともいう。)を採用することが望ましい。
特開2015-207554号公報
しかしながら、エッジ入射方式の照明装置では拡散体内に入射した入射光の導光距離が長いため、拡散体の光出射面(例えば、下面)から出射する散乱光は、拡散体に含まれているナノ粒子の濃度の影響を強く受ける。
例えば、拡散体内に含まれているナノ粒子の濃度が高すぎる場合には、レイリー散乱による波長分散の影響が大きくなり、入射光が入射する側面に近い短い距離の範囲内で青色光成分の大部分が光出射面を通して取り出される。したがって、入射光が入射する側面から遠い範囲において青色光成分を取り出すことができず、拡散体の光出射面内において色ムラ又は明るさムラが発生する。一方、拡散体内に含まれているナノ粒子の濃度が低すぎる場合には、拡散体の光出射面を通して取り出される照明光の量が減るため、照明光の光量が不足する。
このように、エッジ入射方式の照明装置では拡散体に含まれているナノ粒子の濃度が高すぎる場合及び低すぎる場合のいずれの場合にも、自然な青空を再現することができないという課題がある。
本開示は、上述した課題を解決するためになされたものであり、自然な青空を再現することができる拡散体及び照明装置を提供することを目的とする。
本開示に係る拡散体は、光源から発せられた光が入射光として入射する光入射面と、媒質と前記媒質中に存在するナノ粒子とを含み、前記入射光を導光して前記ナノ粒子で散乱させることによって散乱光を生成する導光拡散部と、前記散乱光を出射する第1の光出射面と、を有し、前記散乱光の相関色温度は、前記入射光の相関色温度よりも高く、Nが前記導光拡散部の単位体積中に含まれている前記ナノ粒子の粒子数[個/mm]を示し、Aが前記ナノ粒子の平均粒子半径[mm]を示し、Qが前記ナノ粒子と前記導光拡散部の媒質との組み合わせにより決定される散乱効率を示し、πが円周率を示し、MFPが波長550nmの光に対する平均自由行程[mm]を示し、Zが前記導光拡散部の前記入射光の導光方向の長さ[mm]を示し、αが係数を示すときに、
MFP=1/(π×A×Q×N)=αZ
ただし、0.4≦α≦5
を満たし、前記長さZ は、50mm~2000mmの範囲内であり、前記光源から出射された前記入射光の光束に対する前記散乱光の光束の割合で表される光利用効率が10%以上であるか、または前記第1の光出射面の中心位置での色度に対する他の位置の色度差の最大値で表される色変化が0.04以下であることを特徴とする。
また、本開示に係る拡散体は、光源から発せられた光が入射光として入射する光入射面と、媒質と前記媒質中に存在するナノ粒子とを含み、前記入射光を導光して前記ナノ粒子で散乱させることによって散乱光を生成する導光拡散部と、前記散乱光を出射する第1の光出射面と、を有し、前記散乱光の相関色温度は、前記入射光の相関色温度よりも高く、Nが前記導光拡散部の単位体積中に含まれている前記ナノ粒子の粒子数[個/mm ]を示し、Aが前記ナノ粒子の平均粒子半径[mm]を示し、Q が前記ナノ粒子と前記導光拡散部の媒質との組み合わせにより決定される散乱効率を示し、πが円周率を示し、MFPが波長550nmの光に対する平均自由行程[mm]を示し、Z が前記導光拡散部の前記入射光の導光方向の長さ[mm]を示し、αが係数を示すときに、
MFP=1/(π×A ×Q ×N)=αZ
ただし、0.4≦α≦5
を満たし、前記係数αは、3.2以下であり、前記光源から出射された前記入射光の光束に対する前記散乱光の光束の割合で表される光利用効率が10%以上であることを特徴とする。
また、本開示に係る拡散体は、光源から発せられた光が入射光として入射する光入射面と、媒質と前記媒質中に存在するナノ粒子とを含み、前記入射光を導光して前記ナノ粒子で散乱させることによって散乱光を生成する導光拡散部と、前記散乱光を出射する第1の光出射面と、を有し、前記散乱光の相関色温度は、前記入射光の相関色温度よりも高く、Nが前記導光拡散部の単位体積中に含まれている前記ナノ粒子の粒子数[個/mm ]を示し、Aが前記ナノ粒子の平均粒子半径[mm]を示し、Q が前記ナノ粒子と前記導光拡散部の媒質との組み合わせにより決定される散乱効率を示し、πが円周率を示し、MFPが波長550nmの光に対する平均自由行程[mm]を示し、Z が前記導光拡散部の前記入射光の導光方向の長さ[mm]を示し、αが係数を示すときに、
MFP=1/(π×A ×Q ×N)=αZ
ただし、0.4≦α≦5
を満たし、前記係数αは、0.72以上であり、前記第1の光出射面の中心位置での色度に対する他の位置の色度差の最大値で表される色変化が0.04以下であることを特徴とする。
本開示に係る照明装置は、光源と、上記いずれかの拡散体とを有し、前記光源は、互いに異なる色の複数の色の光をそれぞれ発する複数の発光素子を含み、前記光源は、前記複数の発光素子のうちの各色の発光素子を単独で点灯させた場合に生じる前記第1の光出射面の中心部における散乱光の色度をCIE1931色度図上にプロットし、プロットされた複数の点を直線で結んだときに、目標色度が前記直線によって囲まれる領域内に含まれる又は前記直線上に位置するように、構成されていることを特徴とする。
また、本開示に係る照明装置は、光源と、上記いずれかの拡散体とを有し、前記第1の光出射面に対向するように配置された開口を有するフレームをさらに有し、前記開口を通して視認することができない前記導光拡散部の領域におけるナノ粒子の濃度は、前記開口を通して視認することができる前記導光拡散部の領域のナノ粒子の濃度より低いことを特徴とする。
また、本開示に係る照明装置は、光源と、上記いずれかの拡散体とを有する照明装置であって、前記導光拡散部は、前記光入射面と対向するように配置され、前記導光拡散部内を導光した光を出射する第2の光出射面をさらに含み、前記照明装置は、前記導光拡散部の前記第2の光出射面から出射された前記光を、前記第1の光出射面側に向かうように偏向する光取出し部をさらに有することを特徴とする。
本開示によれば、自然な青空を再現することができる。
実施の形態1に係る照明装置の構成を概略的に示す断面図である。 実施の形態1に係る照明装置の構成を概略的に示す平面図である。 実施の形態1に係る照明装置の光源の構成を概略的に示す正面図である。 実施の形態1に係る照明装置の拡散体の構成を概略的に示す斜視図である。 実施の形態1に係る照明装置の拡散体の構成を概略的に示す断面図である。 ナノ粒子の粒子径とレイリー散乱の波長分散の関係及びナノ粒子の粒子径と散乱効率の関係をグラフで示す図である。 単一のナノ粒子によるレイリー散乱によって発生する散乱光の強度の角度分布の例を示す図である。 実施の形態1に係る拡散体において発生する散乱光が出射される様子を示す図である。 実施の形態1に係る拡散体の光出射面における導光方向の位置と、光出射面を通して出射される散乱光の相関色温度との関係を示す図である。 実施の形態1に係る拡散体において発生する散乱光の色度の一例をCIE1931色度図上に示した図である。 実施の形態2に係る照明装置の構成を概略的に示す断面図である。 実施の形態2に係る照明装置の制御系の構成を概略的に示すブロック図である。 (a)及び(b)は、例1に係る拡散体のαと光利用効率、色変化又は照度変化との関係を示すグラフである。 (a)及び(b)は、例2に係る拡散体のαと光利用効率、色変化又は照度変化との関係を示すグラフである。 実施の形態3に係る照明装置の構成を概略的に示す斜視図である。 実施の形態3に係る照明装置の構成を概略的に示す断面図である。 実施の形態4に係る照明装置の構成を概略的に示す断面図である。
以下の実施の形態では、拡散体及び拡散体を有する照明装置を、図面を参照しながら説明する。実施の形態に係る照明装置は、空を模擬することができる。以下の実施の形態は、例にすぎず、実施の形態を適宜組み合わせること及び各実施の形態を適宜変更することが可能である。
以下の各実施の形態において、説明を容易にするために、各図中にXYZ直交座標系の座標軸を示す場合がある。その場合において、拡散体から空を模擬する散乱光が主に出射される方向である主出射方向を-Y軸方向とする。また、主出射方向に垂直な方向のうち拡散体に入射される光の進行方向により近い方向をZ軸方向とする。
ここで、主出射方向は、拡散体の主発光面の法線方向と読み替えてもよい。主発光面は、拡散体が備える光出射面のうち特に定めた面をいう。より具体的に、主発光面は、拡散体の光出射面のうち、特に空を模擬した発光面としてユーザに視覚させたい面であればよい。
例えば、主発光面は、板形状の拡散体であれば、側面でつながれた2つの表面(以下、主表面という)のうちの一方である。ここで、板形状は、側面でつながれた2つの主表面を有する形状である。以下、板形状において、側面でつながれた2つの主表面のうち、一方を第1表面といい、他方を第2表面という場合がある。また、板形状の側面を、主表面の端面という場合がある。
また、例えば、主発光面は、棒形状の拡散体であれば、柱体の側面のうちの1つまたは一部の領域である。ここで、棒形状は、2つの底面が1つまたは複数の側面でつながれた柱体の形状である。なお、棒は、柱体の総称である。また、例えば、主発光面は、窓として設置されたときに、法線方向が室内を向く表面である。以下、棒形状において、円柱、角柱等を問わず、2つの底面につながれた側面(中空の場合は側面の外表面)を主表面といい、底面を端面という場合がある。また、主表面内の領域を区別する意図で、棒形状の拡散体において主表面(柱体の側面)の一部の領域に主発光面が形成される場合において該領域を第1表面と呼び、主表面のうち該領域と反対側の領域を第2表面と呼ぶ場合がある。
なお、主発光面は平坦な面に限らず、例えば、曲面または傾斜面を含んでいてもよい。主発光面は、例えば、湾曲していたり、傾斜していたりしてもよく、またそのような平坦面、曲面または傾斜面の組み合わせであってもよい。主発光面が平坦な面以外の場合、主発光面の法線方向は、中心部の法線方向または接平面の法線方向であってもよい。なお、円柱の側面を主発光面とする場合など、主発光面がyz断面におけるすべての外縁を形成している場合、主出射方向を、主発光面における任意の位置における法線方向としてもよい。以下の実施の形態において、主出射方向は、照明装置における照明光の出射方向の一つとみなされる。
図示された構成部材の寸法及び縮尺は、図ごとに異なる。また、構造を示す図には、XYZ直交座標系の座標軸が示されている。照明装置が天井に取り付けられている場合には、-Y方向は概ね鉛直下方向であり、+Y方向は概ね鉛直上方向である。Z方向及びX方向は、Y方向に直交する方向である。また、Z方向とX方向とは、互いに直交する方向である。照明装置が天井に取り付けられている場合には、X方向及びZ方向は、概ね水平方向である。
《1》実施の形態1
《1-1》実施の形態1の概要
図1は、実施の形態1に係る照明装置100の構成を概略的に示す断面図である。図2は、照明装置100の構成を概略的に示す平面図である。図1及び図2に示されるように、照明装置100は、光源10と、拡散体20とを有している。照明装置100は、拡散体20の端部に位置する側面である光入射面21に対向するように光源10を配置するエッジ入射方式を採用している。拡散体20は、光入射面21と、導光拡散部22と、光出射面(本例では、前面23及び背面24)とを有している。本例では、前面23が主発光面である。
光入射面21には、光源10から発せられた光が入射光Liとして入射する。導光拡散部22は、媒質としての基材(例えば、後述の図5に示される基材27)と基材中に存在する複数のナノ粒子(例えば、後述の図5に示されるナノ粒子26)とを有している。導光拡散部22は、入射光Liである光Ltを導光してナノ粒子で散乱させることによって散乱光Lsを生成する。
散乱光Lsは、レイリー散乱光を含む。散乱光Lsは、光出射面から出射する。なお、ここでの散乱光Lsは、主発光面とされる前面23から出射されるものと、背面24から出射されるものとを特に区別しないが、背面に光吸収体を設ける場合などは、散乱光Lsを前面23から出射されるものに限定することも可能である。
既に説明したように、導光拡散部22に含まれているナノ粒子の濃度が高すぎる場合には、レイリー散乱による波長分散の影響が大きくなり、光入射面21に近い短い距離の範囲内で青色成分の光の大部分が散乱光Lsとして光出射面を通して取り出される。したがって、光入射面21から遠い範囲において青色成分の光を取り出すことができず、導光拡散部22の光出射面において色ムラ又は明るさムラが発生する。一方、導光拡散部22に含まれているナノ粒子の濃度が低すぎる場合には、導光拡散部22の光出射面を通して取り出される照明光の量が減るため、照明光の光量が不足する。
そこで、本出願は、拡散体20の導光拡散部22内におけるナノ粒子の好適濃度に関して、入射光Liの平均自由行程MFPと、導光拡散部22の入射光Liの導光方向(+Z方向)の長さZとを関連付けた新規な条件を提案する。
具体的に言えば、Nが導光拡散部22の単位体積中に含まれているナノ粒子の粒子数(すなわち、濃度)[個/mm]を示し、Aがナノ粒子の平均粒子半径[mm]を示し、Qがナノ粒子と導光拡散部22の媒質との組み合わせにより決定される散乱効率を示し、πが円周率を示し、MFPが波長550nmの光に対する平均自由行程[mm]を示し、Zが導光拡散部22の入射光Li(すなわち、導光される光Lt)の導光方向の長さ[mm]を示し、αが係数を示すときに、
MFP=1/(π×A×Q×N)=αZ
0.4≦α≦5
を満たすように、拡散体20を形成する。このように拡散体20を形成することによって、拡散体20の光出射面において導光方向全域で、色ムラ及び明るさムラが少ない自然な青空を再現することができる。
《1-2》実施の形態1の構成
《光源10》
図3は、照明装置100の光源10の構成を概略的に示す正面図である。光源10は、相関色温度Tciの光を発する。相関色温度Tciは、例えば、6500Kである。相関色温度Tciは、5000Kであってもよい。「相関色温度」とは、発光体の色と最も近い色に見える黒体放射の色温度を意味する。光源10は、例えば、相関色温度Tciの光として白色光を出射する光源であってもよい。
光源10は、例えば、1つ以上の発光素子である1つ以上のLED(発光ダイオード)を有する光源である。図3に示されるように、光源10は、基板12と、基板12上に配置された1つ以上のLED素子である発光素子13とを有している。図3の例では、光源10は、アレイ状に配列された複数の発光素子13を有している。複数の発光素子13は、同じ相関色温度Tciの光を発するように構成される。
複数の発光素子13は、互いに異なる相関色温度Tciの光を発する複数種類のLED素子を含んでもよい。例えば、複数の発光素子13が発する光は、赤色光、緑色光、青色光からなる3色の光を含んでもよい。この場合、光源10は、赤色光を発するLED素子と、緑色光を発するLED素子と、青色光を発するLED素子とを含んでいる。
また、複数の発光素子13が発する光は、白色光、緑色光、青色光からなる3色の光を含んでもよい。この場合、光源10は、白色光を発するLED素子と、緑色光を発するLED素子と、青色光を発するLED素子とを含んでいる。
また、複数の発光素子13が発する光は、白色光、緑色光、青色光、橙色光からなる4色の光を含んでもよい。この場合、光源10は、白色光を発するLED素子と、緑色光を発するLED素子と、青色光を発するLED素子と、橙色光を発するLED素子とを含んでいる。
LED素子は、発光素子13の一例である。複数の発光素子の各々は、独立してオン/オフ制御、発光量制御、及び発光色制御のうちの1つ以上を実行可能なものであってもよい。このような制御によって、青空だけでなく、夕方又は日没後の空を表現することも可能である。
光源10は、複数の発光素子13の各々を独立してオン/オフ制御、発光量制御、及び発光色制御して白色の光を発する構成とすることができる。ただし、光源10から出射される光の色は、白色以外の色であってもよい。例えば、制御回路が複数の発光素子13の各々を独立して制御することによって、白色光のスペクトルを調整すること、又は、白色以外の光を出射することが可能である。
光源10に含まれている発光素子13の発光色の組み合わせは、上記のものに限定されない。例えば、光源10は、白色光、緑色光、橙色光のうちの1つ以上の色の光を発する発光素子13を含むことができる。或いは、光源10は、白色光、緑色光、橙色光及び青色光のうちの1つ以上の色の光を発する発光素子13を含むことができる。
また、光源10は、低い色温度の白色光を発する発光素子13と、高い色温度の白色光を発する発光素子13とを含むことができる。ここで、高い色温度の白色光と低い色温度の白色光との色温度の差は、例えば、2500K以上である。高い色温度の白色光と低い色温度の白色光との色温度の差は、4000K以上であってもよい。また、高い色温度の白色光と低い色温度の白色光との色温度の差は、8500Kであってもよい。高い色温度の白色光の相関色温度Tcwhは、例えば、11000Kである。高い色温度の白色光の相関色温度Tcwhは、例えば、6500K以上である。低い色温度の白色光の相関色温度Tcwlは、例えば、4000Kである。低い色温度の白色光の相関色温度Tcwlは、例えば、2000K以上である。ただし、光入射面21に入射する入射光Li又は各発光素子13が発する光の色温度が、色度図(例えば、CIE1931色度図)上で黒体軌跡より大きく外れており、相関色温度による表現が難しい場合には、光の色温度は、上記値に限定されない。
光源10は、その発光面11を拡散体20の端部に対向させるように、配置される。拡散体20の端部は、導光拡散部22の端部である。導光拡散部22が板形状である場合には、導光拡散部22の端部である光入射面21は導光方向に交差する側面であり、光出射面(本例では、前面23及び背面24)に交差する側面である。また、導光拡散部22が棒形状である場合には、導光拡散部22の端部は、棒形状の底面に相当する側面である。
図1及び図2に示されるように、光源10の発光面11は、拡散体20の側面である光入射面21に対向して配置される。また、光源10は、例えば、拡散体20の光入射面21に沿って配置される。また、拡散体20の光入射面21に沿って複数の光源10が配置されてもよい。また、拡散体20の光入射面21に沿って拡散体20の厚み方向に複数行の光源10が配置されてもよい。照明装置100は、拡散体20の光入射面21である第1の光入射面と光入射面21の反対側の側面である第2の光入射面のそれぞれに対向する第1の光源部と第2の光源部とを備えてもよい。さらに、照明装置100は、拡散体20の光入射面21に隣接する2つの側面のそれぞれに対向する他の光源部を備えてもよい。
また、光源10は、ZEB(Zero Energy Building)を考慮して、外光(例えば、太陽光)などを導光して拡散体20の光入射面に導く装置であってもよい。外光の導光には、光ファイバ又は導光体などを用いることができる。この場合には、光ファイバの光を出射する端面が発光面11である。なお、「ZEB」は、一次エネルギの年間消費量をゼロにする、又は、限りなくゼロに近づけた建築物のことである。一次エネルギは、化石燃料など自然から直接得られるエネルギ源のことである。ただし、太陽光は一次エネルギから除かれる。
《拡散体20》
図4は、照明装置100の拡散体20の構成を概略的に示す斜視図である。図5は、照明装置100の拡散体20の構成を概略的に示す断面図である。図4及び図5に示されるように、拡散体20の導光拡散部22は、例えば、板状の部材である。導光拡散部22は、前面23と、前面23の反対側の面である背面24と、前面23と背面24との間を繋ぐ側面とを有する。側面のうちの1つ以上が光入射面21である。また、前面23及び背面24が光出射面である。光入射面21は、導光拡散部22の端部に形成される。
光源10で発生した入射光Liは、拡散体20の導光拡散部22の光入射面21から導光拡散部22内に入射する。入射光Liは、導光拡散部22内を導光する。導光拡散部22内を導光される入射光Liを、光Ltと表記する。
拡散体20の導光拡散部22は、基材27とナノ粒子26とを有する。ナノ粒子26は、ナノオーダーの粒子径を持つ粒子である。つまり、ナノ粒子26は、ナノメートル[nm]オーダーの大きさを持つ粒子である。一般に、ナノ粒子26は、1nmから数百nmの大きさの粒子径を持つ粒子である。
ナノ粒子26は、球形であるが、他の形状であってもよい。ナノ粒子26は、真球又は楕円体であってもよい。ナノ粒子26の粒子径は、10nm以上300nm以下の範囲内であることが望ましい。また、ナノ粒子26の粒子径は、60nm以上150nm以下の範囲内であることがより望ましい。ただし、基材27内に分散されるナノ粒子26が、複数種類のナノ粒子を含む場合などには、ナノ粒子26の粒子径は上記範囲内に限定されない。例えば、基材27内に、ナノ粒子26以外の粒子であるマイクロオーダーの光散乱粒子を含んでいてもよい。また、ナノ粒子26の粒子径は、60nm以下であってもよい。例えば、ナノ粒子26の粒子径は、1nm以上60nm以下の範囲内であってもよい。また、導光拡散部22は、複数種類のナノ粒子26を含むことができ、それぞれの粒子径は、同一であっても異なっていてもよい。
図6は、ナノ粒子26の粒子径とレイリー散乱の波長分散の関係及びナノ粒子26の粒子径と散乱効率の関係をグラフで示す図である。図6は、導光拡散部22の媒質である基材27の屈折率が1.49であり、ナノ粒子26の屈折率が1.43である場合を示している。図6において、横軸は、ナノ粒子26の直径[μm](すなわち、10[nm])を示し、左側の縦軸は、波長分散を示し、右側の縦軸は、散乱効率を示す。具体的には、波長分散は、赤色波長の光に対する散乱確率と青色波長の光に対する散乱確率の比、すなわち、Q(450nm)/Q(650nm)を示している。散乱効率は、具体的には、波長450nmの光に対する散乱確率、すなわち、(Q(450nm))を示している。
図6に示されるように、粒子径が大きくなるほど波長分散が低くなる。例えば、図6に記載の例では、粒子径1000nm(=1μm)で波長分散が2.09、粒子径300nm(=0.3μm)で波長分散が2.36、粒子径100nm(=0.1μm)で波長分散が3.5、粒子径10nm(=0.01μm)で波長分散が4.34である。粒子径が大きすぎると空を再現する青色光を選択的に取り出しにくくなる。このため、空色の再現性という観点から、粒子径は、300nm以下であることが好ましい。
一方で、粒子径が小さくなると散乱効率そのものが小さくなる。例えば、粒子径300nmで散乱効率は0.024(=2.40E-02)、粒子径100nmで散乱効率は0.0014(=1.40E-02)、波長10nmで散乱効率は2.25×10-11(=2.25E-11)である。粒子径が小さすぎると、散乱光Lsを光出射面を通して取り出しにくくなる。この対策として、大量のナノ粒子を添加することが考えられるが、この場合には、コスト上昇の問題が生じる。以上の点から、ナノ粒子26の粒子径は、10nm以上であることが好ましい。
ナノ粒子26は、例えば、無機酸化物である。この無機酸化物は、ZnO、TiO、ZrO、SiO及びAlなどのいずれか1つ以上である。ナノ粒子26は、入射光Liを散乱させて散乱光Lsを生成する。言い換えれば、ナノ粒子26は、導光される光Ltを散乱させて散乱光Lsを生成する。
基材27中には、ナノ粒子26が分散されている。ナノ粒子26は、基材27に添加されることによって形成される。基材27は、光を透過する材料から形成される。導光拡散部22は、例えば、複数のナノ粒子26を含んだ基材27により形成される。
基材27中の導光距離5mmにおける光の透過率(すなわち、直進透過率)は、設計波長において90%以上であることが好ましい。また、この透過率は、95%以上であることがより好ましい。また、この透過率は、99%以上であることが一層好ましい。ここで、設計波長は、光源10から出射される光の波長のうち予め定められた波長をいう。設計波長は、1つの波長に限定されず、複数の波長であってもよい。この場合、上記の値は、設計波長のすべてにおいて満たされることが望ましい。設計波長は、例えば、光源10が白色光源である場合には、例えば、450nm、550mm及び650nmのいずれかである。設計波長は、例えば、450nmから650nmまでの範囲内の波長である。
基材27は、固体である。基材27は、例えば、熱可塑性ポリマー、熱硬化性樹脂又は光重合性樹脂などを用いた樹脂板から形成されている。また、樹脂板としては、アクリル系ポリマー、オレフィン系ポリマー、ビニル系ポリマー、セルロース系ポリマー、アミド系ポリマー、フッ素系ポリマー、ウレタン系ポリマー、シリコーン系ポリマー、及びイミド系ポリマーなどのうちの1つ以上の材料又は複数の材料を用いることができる。なお、基材27は、液体又は液晶であってもよい。
拡散体20は、有機・無機ハイブリッド樹脂であってもよい。有機・無機ハイブリッド樹脂は、例えば、樹脂と無機酸化物のハイブリッド樹脂である。この場合、ナノ粒子26は、基材27をベースとしてゾル・ゲル硬化によって生成された無機酸化物である。また、拡散体20は、例えば、固体の透明基材の第1表面及び第2表面のいずれか一方又は両方に、ナノ粒子26を含む薄膜をコーティングしたものであってもよい。この場合、薄膜が導光拡散部22である。
拡散体20は、例えば、板形状である。拡散体20は、例えば、側面でつながれた対向する2つの面を含む板形状である。前面23は、例えば、拡散体20の板形状の1つの面である。板形状は、平板以外の形状であってもよい。板形状は、湾曲した形状であってもよい。板形状は、前面23及び背面24のいずれか一方、又はこれらの両方が湾曲した形状であってもよい。湾曲した形状は、凸に湾曲した形状又は凹に湾曲した形状のいずれであってもよい。板形状の場合、例えば前面23及び背面24が光出射面とされる。
拡散体20の前面23、背面24、及び側面の少なくともいずれかの面に、反射防止コート、防汚コート、遮熱コートなど、透過性の機能性コーティングが施されてもよい。
また、拡散体20は、例えば、棒形状であってもよい。棒は、柱体の総称である。柱体は、2つの底面を側面でつないだ形状である。光出射面は、例えば、拡散体20の棒形状の柱体の側面である。例えば、円柱の棒形状のように、光出射面のうち前面23と背面24の明確な区別がつかない形状の場合、例えば、光出射面(柱体の側面)のうち設置状態において観察者のいる空間を向く部位(領域)を前面、その反対側の部位(領域)を背面としてもよい。
実施の形態1では、拡散体20が板形状である場合を説明する。側面である光入射面21には、光源10が発した入射光Liが入射する。光入射面21は、光源10の発光面11に対向して配置されている。
前面23は、ナノ粒子26で散乱された散乱光Lsを出射する。前面23は、高い平滑性を有することが望ましい。これは、製造上、光出射面(この場合、前面23)に微細な傷又は微細な凹凸が生じた場合には、拡散体20内を導光される光Ltが、前面23より僅かに漏れ出るからである。
背面24は、ナノ粒子26で散乱された散乱光Lsを出射する。背面24は、高い平滑性を有することが望ましい。これは、製造上、光出射面(この場合、背面24)に微細な傷又は微細な凹凸が生じた場合には、拡散体20内を導光される光Ltが、背面24より僅かに漏れ出るからである。
背面24は、前面23の反対側の面である。拡散体20内を導光される光Ltは、前面23と背面24とで反射されて導光される。光Ltは、例えば、全反射によって導光される。光Ltは、拡散体20内を導光される。
例えば、前面23は、観察者側を向いている面である。この場合、背面24より出射する散乱光Lsは、損失となる。背面24から出射する散乱光Lsを利用するために、拡散体20の背面24側に光を反射する光反射体を配置してもよい。光反射体は、例えば、白色反射体である。光反射体は、例えば、鏡面である。光反射体は、後述する背面板40であってもよい。
また、拡散体20の背面24側を発光させたくない場合、例えば、照明装置100が窓のように外界との境界に配置される場合、拡散体20の背面24側に光を吸収する光吸収体を配置してもよい。光吸収体は、例えば、黒色である。また、光吸収体は、背面側の空間を開放可能に設けられていてもよい。この場合、照明装置100が光吸収体を収納する収納部をさらに備えていてもよい。
《1-3》実施の形態1の原理
《レイリー散乱》
以下に、光の散乱現象の1つであるレイリー散乱について説明する。図7は、単一のナノ粒子26によるレイリー散乱によって発生する散乱光の強度の角度分布の例を示す図である。ナノ粒子26に衝突する光は、例えば、光源10から出射され拡散体20に入射し、拡散体20内を導光される光Ltである。図7において、+Z方向は、光Ltの進行方向に平行な方向である。光Ltは、+Z方向に進行している。X方向及びY方向は、Z方向に直交する方向である。
ナノ粒子26の粒子径が光(例えば、可視光)Ltの波長よりも小さい場合に、光Ltがナノ粒子26に衝突するとレイリー散乱が生じる。光Ltの波長は、例えば、380nmから780nmの範囲内である。具体的には、ナノ粒子26の粒子径Dと光Ltの波長λとによって表されるサイズパラメータ(すなわち、係数)αが以下の式(1)を満たす場合に、レイリー散乱が生じる。なお、式(1)において、記号「・」は乗算を表す。
α≪π・D/λ …(1)
レイリー散乱おいて、散乱断面積σは、散乱が生じる確率を表すパラメータである。散乱断面積σは、ナノ粒子26の粒子径D及び光Ltの波長λと式(2)の関係がある。
σ∝D/λ …(2)
式(2)からわかるように、レイリー散乱における散乱断面積σは、光の波長λの4乗に反比例する。このため、光の波長が短いほどレイリー散乱が発生する確率が高い。
図7は、無偏光の散乱光強度分布を表している。ナノ粒子26の粒子径Dは、100nmである。粒子屈折率nは、1.43である。基材27の屈折率は、1.33である。光Ltの波長λは、450nmである。図7に太い実線で示されるように、レイリー散乱において、散乱光Lsは、全方位にほぼ均等に放射される。このため、拡散体20の光入射面21から光を入射しても、光入射面21に対して略直交する光出射面(本例では、前面23及び背面24)から散乱光Lsを取り出すことができる。
《青空を模擬することができる散乱光の発生》
以下に、散乱光Lsの発生原理について説明する。図8は、実施の形態1に係る拡散体20において発生する散乱光Lsが出射される様子を示す図である。図8に示されるように、光源10から発せられた入射光Liは、光入射面21から導光拡散部22内に入射する。入射した入射光Liは、光Ltとして導光拡散部22内を導光される。入射した光Ltは、光出射面である前面23と背面24とで反射される。ここでの反射は、例えば、全反射である。
拡散体20を伝搬する際、光Ltの一部は、ナノ粒子26に衝突する。ナノ粒子26に衝突した光Ltは、全方位に散乱する。
散乱した光の内、光出射面に臨界角より小さい入射角で入射した光は、光出射面から散乱光Lsとして出射される。例えば、散乱した光の内、前面23に臨界角より小さい入射角で入射した光は、前面23から散乱光Lsとして出射される。また、例えば、散乱した光の内、背面24に臨界角より小さい入射角で入射した光は、背面24から散乱光Lsとして出射される。臨界角は、屈折率が大きい媒質から小さい媒質に光が向かうときに、全反射が起きる最も小さな入射角のことである。
レイリー散乱は、光の波長λよりも小さな粒子径を持つナノ粒子26によって発生するため、散乱光Lsの発生は、ナノスケールで生じる。そのため、観察者から散乱光Lsの発生源が視認できないため、観察者(すなわち、ユーザ)は、拡散体20に対して奥行を感じる。また、レイリー散乱は、等方的に発生する散乱現象であるため、観察者が拡散体20を見る角度によって散乱光の強度が変化しないことも、観察者が拡散体20に奥行を感じる要因である。これらのことから、レイリー散乱を利用することで、現実の青空に対して感じる奥行き感と同様の奥行き感を観察者に与えることが可能である。
式(2)が示すように、レイリー散乱においては、光の波長が短いほど光の散乱が発生する確率が高い。このことから、散乱光Lsの相関色温度は、光源10が発する入射光Liの相関色温度よりも高くなる。なお、片側入射の場合、拡散体20内に形成される入射光の導光路の終端(光入射面の対向端部)近くでは入射光よりも散乱光Lsの相対色温度が低くなる場合があるが、相関色温度をいう場合の「散乱光Ls」は拡散体20から出射される散乱光Ls全体をいう。Tciは、光源10が発する入射光Liの相関色温度である。Tcsは、散乱光Lsの相関色温度である。
光の波長が短いほど光の散乱が発生する確率が高いので、入射光Liが可視光の全域にわたるスペクトル分布を持つ場合には、青色光が優先的に散乱する。仮に、光源10と拡散体20の設計が不適切であった場合には、前面23を含む光出射面において、光源10の光軸方向、つまり光源10の発光面11に直交する方向に色ムラ又は明るさムラが生じ、及び、照明光の光量不足が生じる。
《拡散体20におけるナノ粒子26の濃度》
以下に、拡散体20におけるナノ粒子26の濃度について説明する。図9は、実施の形態1に係る拡散体20の光出射面(本例では前面23及び背面24)における導光方向の位置と、光出射面を通して出射される散乱光Lsの相関色温度との関係を示す図である。
照明装置100の拡散体20の光入射面21に対向する位置に光源10を配置するエッジ入射方式では、拡散体20に含まれているナノ粒子26の濃度が不適切である場合に、照明装置100から出射される照明光の光量の不足、及び光出射面(例えば、前面23及び背面24)の面内における色ムラ又は明るさムラが生じる。
例えば、拡散体20に含まれているナノ粒子26の濃度が適切な濃度範囲よりも低い場合、拡散体20内を導光される光Ltがナノ粒子26と衝突する確率が低くなる。拡散体20内を導光される光Ltがナノ粒子26と衝突することで散乱光Lsが発生するため、光Ltがナノ粒子26に衝突する確率が低くなると、拡散体20から出射する散乱光Lsの光量が低くなる。
また、拡散体20に含まれているナノ粒子26の濃度が適切な濃度範囲よりも高い場合、光出射面の面内における色ムラ又は明るさムラが生じる。式(2)に示されるように、レイリー散乱においては、光の波長が短いほど光の散乱が発生する確率が高い。このため、拡散体20内を導光される光Ltの導光距離が長くなるほど、長波長成分に比べて短波長成分が大きく減衰する。
chは、光入射面21に近い光出射面の領域から出射される散乱光Lsの相関色温度である。Tclは、光入射面21から離れた光出射面の領域から出射される散乱光Lsの相関色温度である。そのため、相関色温度Tchは、相関色温度Tclよりも高い。なぜなら、拡散体20内を導光される光Ltは、光入射面21から離れるにつれて散乱回数が増加するため、相関色温度Tclは、相関色温度Tchよりも低くなるからである。これによって、拡散体20内を導光される光Ltの波長成分は、導光距離が長くなるほど長波長側に変化する。このため、散乱光Lsも導光距離が長くなるほど長波長側に変化する。
このことから、拡散体20においては、光出射面の面内において、光源10の光軸方向(すなわち、図9におけるZ方向)に散乱光Lsの色ムラが生じる。明るさムラに関しては、光入射面21に近いほど、光出射面より出射する散乱光Lsの光量が多くなるため、光出射面の面内において、光入射面21に近いほど明るくなり、光入射面21から離れるにつれて暗くなる。このことから、拡散体20においては、光出射面の面内において、光源10の光軸方向に散乱光Lsの明るさムラが生じる。なお、上記理由から色ムラ、明るさムラが生じる点で、例えば、背面24より出射される散乱光Lsを背面板などで折り返して再び拡散体20内に入射させて前面23より出射する構成であっても同様である。
拡散体20に含まれているナノ粒子26の濃度を適切に設計するためには、平均自由行程MFP(Mean Free Path)[mm]と、拡散体20における光源10の光軸方向の長さZ[mm]との関係を考慮する必要がある。
一般的に、拡散体20内を伝搬する光Ltがナノ粒子26によって散乱されずに伝搬する距離は、平均自由行程MFPと定義される。「MFPが短い」ということは、拡散体20内を導光される光Ltがナノ粒子26によって散乱する回数が多いことを意味している。反対に、MFPが長いことは、拡散体20内を導光される光Ltがナノ粒子26によって散乱する回数が少ないことを意味している。
一方、照明装置100では、光出射面内において明るさムラ及び色ムラを抑制する必要がある。明るさムラ及び色ムラは、拡散体20の光入射面21に対向して配置される光源10の光軸方向に生じる。光Ltは、主に拡散体20の光軸方向に導光するため、光Ltが拡散体20の光軸方向の長さZに亘ってどれだけの頻度でナノ粒子26と衝突するかが問題となる。拡散体20に含まれているナノ粒子26の濃度が、適切な濃度よりも高い場合は、光軸方向に、光入射面21から離れるにつれて大きく色が変化して、観察者には、色ムラとしてとらえられる。
明るさも同様に、拡散体20に含まれているナノ粒子26の濃度が、適切な濃度よりも高い場合は、光軸方向に、光入射面21から離れるにつれて大きく明るさが減衰して、観察者には、明るさムラとしてとらえられる。
このように、拡散体20に含まれているナノ粒子26の濃度が適切に設計されない場合、照明装置100において、光量の不足、及び光出射面の面内に色ムラ若しくは明るさムラが生じて、照明装置として不適切である。そのため、拡散体20に含まれているナノ粒子26の濃度は、適切に設計される必要がある。
前述のような、拡散体20に含まれているナノ粒子26の濃度が不適切であることによる光量の不足、及び色ムラ又は明るさムラを抑制するために、拡散体20中のナノ粒子26の濃度、つまり単位体積中のナノ粒子26の個数N[個/mm]は、設計波長の光に対する平均自由行程MFP[mm]と拡散体20の導光方向の長さZ[mm]の関係式(3)を満たすことが望ましい。このとき、係数αは、MFPに対する長さZの割合である。ここで、MFPを求める際の波長(設計波長)は、550nmとする。
なお、設計波長としては、550nm以外に、例えば450nmから650nmの範囲内のいずれかの波長に設定可能であるが、MFP(より具体的には、Q)は上述した散乱断面積σと相関関係にあるパラメータであり、光の波長λが変化するとMFPは波長の変化量の4乗の変化が生じる。このため、設計波長を550nm以外とする場合は本願で示すαの好適範囲を、波長550nmに対する変化の4乗分を加味した値に変更する必要がある。
実施の形態1では、
MFP=1/(βN)=αZ …(3)
β=π×A×Q
0.4≦α≦5
を満たすように、拡散体20が形成される。
ここで、Aはナノ粒子26の平均粒子径[mm]、Qはナノ粒子26と基材27の組み合わせにより決定される散乱効率[無次元]である。
ナノ粒子26の平均粒子径とは、例えば、体積平均粒子半径(すなわち、体積で重みづけされた平均半径)である。ナノ粒子26の粒度分布は、単分散である分布、又は単分散でない分布のいずれでもよい。単分散でない(すなわち、分散がある)分布の場合は、平均粒子径でMFPを計算してもよい。拡散体20に含まれているナノ粒子26は、複数の異なる粒子径の粒子であってもよい。なお、異なる粒子径のナノ粒子26を含む場合も、平均粒子径Aを、体積平均粒子半径として上記のMPFを計算してもよい。
また、係数αの範囲を照明装置の用途によって変化させてもよい。例えば、光利用効率を重視する場合、MFPに対する長さZの割合αを3.2以下(例えば、0.4≦α≦3.2の範囲)としてもよい。係数αが上記の範囲内であれば、光源10から出射された入射光Liの光束[lm]に対する散乱光Lsの光束[lm]の割合で表される光利用効率を10%以上(より具体的には10~50%程度)にできる。また、係数αを1.47以下とすれば、光利用効率を20%以上にできる。さらに、係数αを0.085以下とすれば、光利用効率を30%以上にできる。ここで、光利用効率における散乱光Lsは、拡散体20の光出射面(図4及び図5に示す例では前面23及び背面24)から出射される散乱光Lsをいう。
また、例えば、照明装置100の、拡散体20の光出射面の面内における色ムラ又は明るさムラの抑制を重視したい場合には、係数αを0.72以上(例えば、0.72≦α≦5の範囲)としてもよい。上記の係数αの範囲では、光利用効率は、5%~20%程度となるが、色ムラ及び明るさムラをより一層低減できる。例えば、係数αが0.72以上であれば、後述するような両側入光構成において、光出射面の中心位置での色度(中心色度)に対する他の位置(周辺位置など)の色度差の最大値で表される色変化[無次元]を0.04以下とできる。なお、片側入光構成であれば、係数αを1.23以上とすることで、同様の効果となる。また、例えば、両側入光構成で係数αを1.6以上、片側入光構成で係数αを1.2以上であれば、色変化を0.02以下とできる。したがって、例えば、長さZが長くなるような場合であっても、色ムラ又は明るさムラを抑制して良好に空を再現できる。
上記αの好適範囲は、長さZに依存しない。しかし、長さZが大きくなるほど、上記のような関係式のような指標がない状態で、色ムラ・明るさムラの低減、光利用効率とった複数の設計パラメータを考慮しつつ粒子濃度の調整を行うことが難しい。したがって、上記の関係式で示される条件は、長さZが大きい拡散体20ほど好適に適用される。例えば、長さZは50mm~2000mmであってもよい。
なお、拡散体20が、長さが異なる複数の側面を有している場合、光入射面21を、長さが短い端部に設けてもよい。例えば、主表面(例えば、前面23及び背面24)が長辺と短辺を有する長方形である板状の拡散体20であれば、短辺の長さが長さZとなるように、長辺側の側面に対向して光源を設けてもよい。
また、光入射面21が形成される端部は、1つに限らない。例えば、光入射面21は、拡散体20の第1の端部21a(例えば、側面)と第1の端部の反対側に位置する第2の端部21b(例えば、側面)に形成されてもよい。この場合において、光源は、複数の発光素子を含み、第1の端部21aに形成される第1の光入射面と、第2の端部21bに形成される第2の光入射面のそれぞれに入射光Liを入射するよう配置されてもよい。
このように、拡散体20の複数の側面の内の、互いに反対側に位置する2つの光入射面21に対向するように光源10を配置する構成(両側入光)にすることによって、前面23を含む光出射面における色ムラ又は明るさムラを抑制する効果が得られる。このため、互いに反対側に位置する2つの端部21a、21bに光入射面を設ければ、片側入光に比べて、係数αの下限値を大きく(約2倍の値に)することができる。つまりナノ粒子26の添加濃度を高く設定し、光の利用効率を高くする条件を満たすことができる。これに対し、拡散体20の複数の側面の内、1つの側面のみに光源10を配置する構成(片側入光)の場合には、導光方向における色ムラ又は明るさムラを反対側からの光入射で補完することができないため、両側入光に比べて、係数αの値の大きい条件、つまりナノ粒子26の添加濃度が低い条件が適用される。なお、後述する実施例で示すように、光利用効率においては両側入光と片側入光による差は生じないため、両側か片側かを問わず、αの範囲(特に上限)を設定できる。
また、照明装置100の光量の増加を目的として、光源10を、長方形の拡散体20の直交する2以上の側面に対向させて配置させるなど、長さZが異なる端部に配置する場合は、式(3)における、拡散体20の光軸方向の長さZとして、より長い方の値を適用させることが望ましい。これにより、拡散体20内のいずれの導光方向においても色ムラ又は明るさムラを低減できる。
この場合において、長辺の長さをLlongと短辺の長さをLshortとしたときに、以下の関係を満たすことがより望ましい。
short>0.08Llong …(4)
これは、仮に長さZを側面の短辺の長さとして濃度を設定すると、長辺を光軸方向とする光源10より出射した光Ltにとっては、ナノ粒子26の濃度が濃くなるため、色ムラ又は明るさムラが生じやすくするためである。また、2つ以上の側面に光源10を配置した場合は、光利用効率は、各光源10に対する光利用効率の平均値とする。
また、拡散体20が、前面23(又は背面24)から背面24(又は前面23)に向く方向の厚みY[mm]に対して、拡散体20の長さZが相対的に十分に大きい薄型平板形状である場合は、光利用効率及び色ムラ又は明るさムラは、長さZとMFPに依存し、厚みYの影響を無視することができる。しかし、長さZと厚みYの大きさの関係によっては、厚みYの影響を無視できない場合がある。
例えば、厚みYが長さZよりも大きい場合、ナノ粒子26で散乱された散乱光Lsが、前面23又は背面24より出射するためには、厚みY相当の距離を導光しなくてはならず、前面23又は、背面24に到達するまでに更なる散乱が生じる。そのため、前面23又は背面24より出射した散乱光Lsの相関色温度は、望ましい相関色温度に対して低くなり、所望の相関色温度の散乱光Lsを得ることができない。そのため、厚みYの影響を無視できるよう、拡散体20の長さZに対する厚みYの割合は、0.25%~20%、より好ましくは、0.5%~10%である。
ところで、拡散体の背面側に光源を配置する照明装置(すなわち、背面投射型の照明装置)では、観察者に、拡散体20の背面にある光源を太陽として視認させるために、照明光として直射する太陽光を模擬する温かい色度の直進光と、光出射面を青空と視認させるための青色散乱光とを拡散体20から出射する。このような太陽光と青色散乱光を含む自然な青空を再現するためには、光源は、波長分布が太陽スペクトルに近い白色光源に限定され、かつレイリー拡散体の最適濃度は、該光源からの光に対して適切な波長分散を発現できる濃度に散乱光の色度により決定される。つまり、背面投射方式では、自然な青空を再現するために利用可能な光源は、太陽光に近いスペクトルを有する白色光源に限定され、レイリー拡散体におけるナノ粒子の最適化濃度は、白色光源を拡散体20に入射した際の散乱光の色度により決定される。
実施の形態1で採用するエッジ入射方式では、散乱光のみで照明光が構成される場合がある。この場合、光利用効率の捉え方が異なり、エッジ入射方式では、散乱光のみで照明としての十分な光量を得る必要がある。また、従来の投射方式では、拡散発生体の導光方向と出射方向(光出射面に略直交する方向)のなす角度が小さく、拡散発生体の導光方向における長さ又は、ナノ粒子濃度による色ムラ又は明るさムラが視認されにくいが、エッジ入射方式では、導光方向と出射方向がなす角度が大きく(略垂直であり)、導光方向の長さ又はナノ粒子濃度によって、色ムラ又は明るさムラが顕著に表れる。
また、エッジ入射方式では、観察者は光源を直接視認しないので、利用可能な光源色に制限はない。そのため、レイリー拡散体におけるナノ粒子の濃度と散乱光の色度とを切り離して考えることができ、実現したい特性に応じてナノ粒子濃度及び光源特性を最適化することができる。
以上のように、実施の形態1では、エッジ入射方式に特有の問題である光利用効率の低下、明るさムラ、色ムラを考慮した上で、拡散体20におけるナノ粒子26の最適濃度、拡散体20における光軸方向の長さZ、及び平均自由行程MFPの関係を見出した。この関係に従い、適切に拡散体20におけるナノ粒子26の濃度を設定することで、照明装置100は、様々なサイズ又は形状において、照明として十分な光量を実現しながら、拡散体20の光出射面の面内における色ムラ又は明るさムラを抑制できる。
なお、上記の係数αの範囲は、自然な夕焼けを表現する用途で使用される場合には、この限りではない。例えば、壁面に設置することが想定される縦長(すなわち、床から天井に向かう方向に長い)スリット状の窓として照明装置100を利用する場合、ナノ粒子26の添加濃度を拡散体20の短辺方向の長さZに対して設定してもよい。このようにすることで、日中は、拡散体20の側面のうち長辺側に備えられた光源10を点灯することで青空を表現し、夕方には、側面のうち短辺側、例えば、天井側、に備えられた光源10を点灯することで、例えば、床側に向かうほど散乱光Lsの相関色温度が低くなり、地平線に近づくほど赤みが増す自然な夕焼け空を表現することも可能である。
《光源10における複数色の発光素子13の利用》
以下、光源10に複数色の発光素子13を備えることによる更なる効果について説明する。図10は、拡散体20において発生する散乱光の色度の一例をCIE1931色度図上に示した図である。
背面投射方式では、光源が観察者によって視認されるため、利用可能な光源は、太陽光スペクトルに近い白色光源に限られる。例えば、光源色を変化させることによる空模様の変化の再現のような、照明の色変化を実現することができない。これに対し、エッジ入射方式においては、光源10を観察者が直接見ることがないため、光源10に備えられる発光素子13に複数の色を用いることが可能であり、照明光の色変化を実現することで、例えば、空模様の変化又は地域ごとの青空の色味の変化などを再現可能である。
光源10は、2つ以上の発光色の異なる発光素子13を備えている。光源10が互いに異なる3つの色の光を発する発光素子13(図10では、光源#1、#2、#3と表記する。)を備える場合、各発光素子13を単独で点灯させた場合に、拡散体20の光出射面の導光方向における中心位置における散乱光Lsの色度(xas,yas)、(xbs,ybs)、(xcs,ycs)を直線で結ぶ領域内に、設計色度(x,y)が包含されるように設計する。なお、図10において、色度(x,y)、(x,y)、(x,y)は、光源#1、#2、#3が発する光の色度である。また、(x,y)は、実際の青空に相当する色度を示す。
また、3以上の発光色の異なる光源を有する場合も同様である。すなわち、各発光素子13を単独で点灯させた場合に、拡散体20の光出射面の導光方向における中心位置における散乱光Lsの色度をそれぞれ(xas,yas)、(xbs,ybs)、(xcs,ycs)、…を直線で結ぶ領域内に、設計色度(x,y)が包含されるように拡散体20を設計する。
ここで、設計色度を包含するとは、図10に示されるように、各発光素子13を単独で点灯させた場合に生じる光出射面の導光方向における中心位置を含む中心部における散乱光Lsの各色度を色度図上にプロットしたときに、プロットされた各色度の点を結ぶ直線(例えば、図10における破線)によって囲まれる領域γ(例えば、図10における三角形の領域)内に又は直線上に、設計色度(x,y)が含まれていることを意味する。
なお、直線上も、領域γに含まれる。光源10が、例えば、2つの異なる発光素子13を備える場合には、光源10は、各発光素子13を単独で点灯させた場合に、拡散体20の光出射面の中心部における散乱光Lsの色度(xas,yas)、(xbs,ybs)を結んだ直線上に設計色度(x,y)が存在するように設計されればよい。設計色度は、目標色度とも呼ばれる。
一例として、高い色温度、例えば、6500Kの入射光Liを発する光源10を使用した際に、青空と同程度の色温度の散乱光Lsを生じるように設計された拡散体20に、低い色温度、例えば、3000Kの入射光Liを入射させると、拡散体20から出射される散乱光Lsは、青空の色温度よりも低い色温度となる。そのため、使用する光源の色温度を適切に選択することにより散乱光Lsの色温度を白色と同程度の色温度、例えば、5000Kに制御することが可能である。なお、上記では、色ムラを考慮して、中心部における散乱光Lsの各色度で設計色度(x,y)を包含する調整例を示したが、例えば、中心部における散乱光Lsの各色度に代えて、各色の発光素子を単独で点灯させたときに拡散体20の光出射面から出射される散乱光Lsの面内での平均色度をそれぞれ(xas,yas)、(xbs,ybs)、(xcs,ycs)、…とすることも可能である。
なお、光源10は、必ずしも複数の色を発光するために複数の発光素子13を含む必要はない。例えば、青空のみを模擬する場合には、中心部における散乱光Lsの色度又は散乱光Lsの面内での平均色度が設計色度になるような色の光を発する光源10を用いるだけであってもよい。そのような光源10は、例えば、青空の色の光を発する発光素子に蛍光体をカスタムした1つのLED光源によって実現できる。
ここで、晴天時の自然な青空の色を再現するためには、設計色度は、
(x,y)=(0.25,0.27)
であることが望ましく、各成分すなわちx及びyのばらつきは、±0.03以内であることが望ましく、より望ましくは、±0.01以内であることが望ましい。換言すると、晴天時の自然な青空の色を再現するためには、設計色度
(x,y)=(0.25±0.03,0.27±0.03)
が望ましく、
(x,y)=(0.25±0.01,0.27±0.01)
がより望ましい。
設計色度は個人の好みなどに応じて様々な値をとり、例えば、実際よりもより記憶色に近い青空の色を再現するためには、設計色度は、
(x,y)=(0.23,0.23)
であることが望ましい。
このように、光源10は、色度図上で各発光素子13を単独で点灯した際の拡散体20の光出射面の中心部における色度により設計色度(x、y)を包含する色の発光素子13の組み合わせであればよい。しかし、設計色度(x,y)は、1つとは限らないため、夕焼け空又は曇り空など光出射面で表現したい色が複数存在する場合には、すべての目標色度(xp1,yp1)、(xp2,yp2)、…を包含していることがより好ましい。
自然な空を模擬する用途においては、既に説明したように光源10は、青色、緑色、白色の発光素子13が含まれている組み合わせであることがより好ましく、青色、緑色、白色の発光素子13の組み合わせであることがさらに好ましい。さらに、例えば、夕焼けを表現するために、橙色の発光素子13が組み合わされていてもよい。
光源10が、複数の色の発光素子13を備えることで、照明装置100は、自然な青空の色を再現可能であり、さらには、色度図上において各発光素子13を単独で点灯した際の拡散体20の光出射面の中心部における色度により包含される色をすべて表現可能である。このため、様々な空模様又は時間帯による空の色の違いを表現可能である。例えば、光源10が青色の発光素子、緑色の発光素子、白色の発光素子を備える場合、昼間の青空の色度、例えば、(0.25,0.27)を表現する際の各色の光量の比率に対し、白色の光量の比率を高めることで、例えば、曇り空の色度を表現可能である。また、青空を表現する際の各色の光量の比率に対し、青色光の光量の比率を高めることで、例えば、夕方又は日没後の天頂付近の空の色度を表現することが可能である。
このように、拡散体20におけるナノ粒子26の添加濃度をMFPと拡散体20における光源10の光軸方向の長さZとの関係式により適切に設計することにより、照明装置100は、照明装置として必要な明るさを確保しつつ、拡散体20の光出射面における色ムラ又は明るさムラを抑制することが可能である。さらに、光源10に備えられた発光素子13に複数の色の発光素子13を備えることにより、自然な青空の色を表現することが可能であるだけでなく、様々な空模様又は時間帯による空の色の違いを表現することが可能である。
一例として、高い色温度、例えば、6500Kの入射光Liを発する光源10(発光素子13)を使用した際に青空と同程度の色温度の散乱光Lsを生じるように設計された拡散体20に、低い色温度、例えば、3000Kの入射光Liを入射させると、拡散体20から出射される散乱光Lsは、青空の色温度よりも低い色温度となる。そのため、使用する光源の色温度を適切に選択することにより散乱光Lsの色温度を白色と同程度の色温度、例えば、5000Kに制御することが可能である。
なお、上記のような異なる色を発する複数の発光素子を利用して拡散体20から所望の色味の散乱光を生じさせるときの、中心部又は平均的な散乱光の各色度と目標色度との関係に基づく光源設計手法は、青空を模擬する用途以外にも適用可能である。
《1-4》実施の形態1の効果
以上に説明したように、実施の形態1に係る拡散体20及び照明装置100によれば、あたかも窓があるかのように自然な青空を再現することができる。
また、拡散体20は、例えば、100mm以下の薄型構造とすることができ、室内で奥行き感のある青空と自然光を表現できる。
さらに、互いに色の異なる複数のLED素子の発光量を自動設定で変化させる制御により、青空だけでなく、朝焼け又は夕焼けなども再現できる。
《2》実施の形態2
図11は、実施の形態2に係る照明装置110の構成を概略的に示す断面図である。図11において、図8に示される構成要素と同一又は対応する構成要素には、図8に示される符号と同じ符号が付される。実施の形態2に係る照明装置110は、背面光源30と背面板40とを有する点において、実施の形態1に係る照明装置100と相違する。この点を除いて、実施の形態2に係る照明装置110は、実施の形態1に係る照明装置100と同じである。
背面光源30は、拡散体20の背面24側に配置され、背面板40に向けて光Lbを出射する。背面光源30は、例えば、液晶ディスプレイにおける直下型バックライトと同様に、光軸方向が拡散体20の光出射面に略直交する方向である複数の発光素子を有してもよい。背面板40は、背面光源30と拡散体20の背面24との間に配置される。背面板40は、例えば、プリズムシートのような光偏向素子を有してもよい。背面板40は、光を拡散する拡散板を有してもよい。
また、背面光源30は、例えば、液晶ディスプレイにおけるエッジ型バックライトと同様に、光軸方向を拡散体20の光出射面と略平行とする発光素子と、発光素子から発せられた光Lbを導光する導光板とを有してもよい。さらに、導光板と拡散体20との間に、例えば、プリズムシートのような光偏向素子又は、光を拡散する拡散板を備えていてもよい。
背面板40は、背面光源30から発せられた光の少なくとも一部を透過して拡散体20の背面24に入射させる光透過性を有する。背面板40の拡散体20側の表面は、例えば、拡散体20の背面24より出射した光を拡散反射するように白色であってもよい。また、背面板40は、拡散体20の背面24より出射した光を吸収するように光吸収体であってもよい。また、背面板40に、例えば、雲のイラストのように、イラストが描かれていてもよい。
背面板40は、背面板40を厚み方向に貫通する複数の細孔41を備えてもよい。細孔41の、背面板40の厚み方向に直交する面における断面形状は、例えば、円形又は楕円形であってもよい。細孔41の断面形状は、他の形状であってもよい。また、細孔41の内面の表面特性は、背面板40の拡散体20側の表面と同じ、例えば、散乱特性を有していてもよいし、この表面と異なり、例えば、光吸収特性を有していてもよい。また、細孔41は、例えば、直径5mm以下である。なお、細孔41の直径は、3mm以上5mm以下がより好ましい。
図12は、実施の形態2に係る照明装置110の制御系の構成を概略的に示すブロック図である。図12に示されるように、照明装置110は、光源10と、光源10を駆動する駆動回路である駆動部51と、背面光源30と、背面光源30を駆動する駆動回路である駆動部52と、駆動部51及び52を制御する制御部50とを有している。制御部50は、専用の処理回路によって構成されてもよい。また、制御部50は、プログラムを記憶したメモリと、プログラムを実行する処理装置であるプロセッサとによって実現されてもよい。
背面光源30から出射した光Lbは、背面板40に向けて進み、背面板40の細孔41を通過し、拡散体20の背面24から拡散体20に入射する。拡散体20の背面24から入射した光Lbは、拡散体20内の前面23から出射する。このとき、制御部50は、拡散体20の光出射面(特に前面23)の中心部における色度が日没後の空の色度に近くなるように、光源10に備えられた各色の発光素子13の出力を制御する。そのような色温度で発光する拡散体20を通して背面板40に備えられた細孔41を通過した光を観察すると、観察者は、あたかも星を見ているように感じることができる。また、背面光源30が複数の色温度のLED素子を備えることで、実際の星空においてみられる星の色の違いを模擬することができる。また、背面光源30を点滅させることで、実際の星空にみられる星の瞬きを模擬することができ、観察者は、より自然な空に感じることができる。
例1.
以下、具体的な数値を用いて実施の形態1に係る拡散体20の例を示す。例1に係る拡散体20は、正方形の主表面を有する板形状の拡散体であって、一辺の長さが600mm(したがって、長さZ=600mm)、厚さY=5mmの拡散体である。また、拡散体20の基材(基材27)の屈折率が1.49、粒子の屈折率が1.43、粒径が100nmである。
例1に係る拡散体20は、拡散体20の正方形の主表面の一辺を構成する端部(1つの側面)のみに光入射面21が設けられる片側入射構成である。
図13(a)及び(b)に、このような拡散体20の1つの端部(光入射面21)に向けて、光源10として相関色温度が6500Kの白色光源からの光を入射した時の光利用効率OE、色変化Δu’v’、及び照度変化V/Pのシミュレーション結果を示す。図13(a)及び(b)は、例1に係る拡散体20のαと光利用効率、色変化又は照度変化との関係を示すグラフである。なお、図13(a)は、αの変化に対する色変化と光利用効率の変化を示すグラフである。図13(b)は、αの変化に対する照度変化と光利用効率の変化を示すグラフである。シミュレーションでは、αの条件(換言すると粒子濃度の条件)を変えて計算した。
ここで、光利用効率OEは、入射光Liの光束[lm]に対する光出射面(本例では前面23及び背面24)から出射される散乱光Lsの光束[lm]の割合である。また、色変化Δu’v’は、光出射面の中心位置での色度(中心色度)に対する他の位置の色度差の最大値である。また、照度変化V/Pは、光出射面における、照度の最大値に対する最小値の割合である。なお、上記の光利用効率OE、色変化Δu’v’及び照度変化V/Pは、背面24から出射した散乱光Lsを折り返して利用することを想定して、散乱光Ls全体の光量を、前面23から出射される散乱光Lsの量の2倍として計算した。
図13(a)及び(b)に示すように、例えば、本例の拡散体20に対して片側入光する構成の照明装置100において、0.4≦α≦5の範囲内で式(3)を満たすよう粒子濃度を調整することで、色変化Δu’v’を0.10以下、光利用効率OEを0.06以上(6%以上)、照度変化V/Pを0.23以上(23%以上)にできる。
また、例えば、光利用効率を重視する場合、0.4≦α≦3.15として式(3)を満たすよう粒子濃度を調整すれば、光利用効率OEを0.1以上にできる。なお、さらにα≦1.47であれば光利用効率OEを0.2以上にでき、α≦0.085であれば光利用効率OEを0.3以上にできる。
また、例えば、色変化又は照度変化を重視する場合、1.23≦α≦5として式(3)を満たすよう粒子濃度を調整すれば、色変化Δu’v’を0.04以下にできる。また、照度変化V/Pを0.55以上にできる。なお、さらに1.6≦αであれば色変化Δu’v’を0.02以下、照度変化V/Pを0.67以上にできる。
さらに、例えば、光利用効率、色変化及び照度変化のバランスを重視する場合、1.23≦α≦1.47の範囲内で式(3)を満たすよう粒子濃度を調整すれば、光利用効率OEを0.2以上、色変化を0.04以下かつ照度の変化率V/Pを0.67以上にできる。
例2.
例2に係る拡散体20は、例1に係る拡散体20と同じ形状および素材であるが、拡散体20の正方形の主表面の対向する二辺を構成する端部(対向する2つの側面)に光入射面21が設けられる両側入射構成である点が異なる。
図14(a)及び(b)に、このような拡散体20の対向する2つの端部(光入射面21)に向けて、光源10として相関色温度が6500Kの白色光源からの光を入射した時の光利用効率OE、色変化Δu’v’、及び照度変化V/Pのシミュレーション結果を示す。図14(a)及び(b)は、例2に係る拡散体20のαと光利用効率、色変化又は照度変化との関係を示すグラフである。なお、図14(a)は、αの変化に対する色変化と光利用効率の変化を示すグラフである。図14(b)は、αの変化に対する照度変化と光利用効率の変化を示すグラフである。シミュレーションでは、αの条件(換言すると粒子濃度の条件)を変えて計算した。
図14(a)及び(b)に示すように、例えば、本例の拡散体20に対して両側入光する構成の照明装置100において、0.4≦α≦5の範囲内で式(3)を満たすよう粒子濃度を調整することで、色変化Δu’v’を0.09以下、光利用効率OEを0.06以上(6%以上)、照度変化V/Pを0.77以上(70%以上)にできる。
また、例えば、光利用効率を重視する場合、0.4≦α≦3.2として式(3)を満たすよう粒子濃度を調整すれば、光利用効率OEを0.1以上にできる。なお、さらにα≦1.47であれば光利用効率OEを0.2以上にでき、α≦0.085であれば光利用効率OEを0.3以上にできる。
また、例えば、色変化又は照度変化を重視する場合、0.72≦α≦5として式(3)を満たすよう粒子濃度を調整すれば、色変化Δu’v’を0.04以下にできる。また、照度変化V/Pを0.90以上にできる。なお、さらに1.2≦αであれば色変化Δu’v’を0.02以下、照度変化V/Pを0.95以上にできる。
さらに、例えば、光利用効率、色変化及び照度変化のバランスを重視する場合、0.72≦α≦1.47の範囲内で式(3)を満たすよう粒子濃度を調整すれば、光利用効率OEを0.2以上かつ色変化を0.04以下にできる。さらに、照度変化V/Pを0.90以上にできる。
《3》実施の形態3
図15は、実施の形態3に係る照明装置130の構成を概略的に示す斜視図である。図16は、照明装置130の構成を概略的に示す断面図である。実施の形態3では、拡散体20aが、その内部において(つまり、導光拡散部22a内において)、ナノ粒子26の濃度(すなわち、単位体積あたりの粒子数N[個/mm])に分布を持っている例を説明する。
図15又は図16に示されるように、照明装置130は、光源10と、拡散体20aと、開口61を有するフレーム60とを有している。照明装置130は、拡散体20aの端部に位置する側面である光入射面(第1の端部21a)に対向するように光源10を配置するエッジ入射方式を採用している。拡散体20aは、光入射面である第1の端部21aと、導光拡散部22aと、第1の光出射面としての拡散光出射面23a、24aとを有している。フレーム60は、その開口61が拡散光出射面23aに向き合うように配置されている。例えば、フレーム60の外形は矩形であり、開口61も矩形である。ただし、フレーム60の形状及び開口61の形状は、図15又は図16に示される形状に限定されない。
光入射面である第1の端部21aには、光源10の発光面11から発せられた光が入射する。導光拡散部22aは、媒質としての基材と基材中に存在する複数のナノ粒子26(例えば、図5に示される)とを有している。導光拡散部22aは、入射光を導光してナノ粒子26で散乱させることによって散乱光Lsを生成する。散乱光Lsは、開口61を通して出射される。
拡散体20aは、少なくとも1つの側面の近傍においてナノ粒子26の濃度が低い領域28を備えていてもよい。図15又は図16に示されるように、導光拡散部22aの前面である拡散光出射面23aの面積が、照明装置130に備えられたフレーム60の開口61の面積よりも広い場合に、開口61を通して視認することができない領域28をナノ粒子26の濃度が低い領域とすることにより、領域28による発光を抑制し、照明装置130全体としての光の利用効率を向上させることができる。つまり、開口61を通して視認することができない導光拡散部22aの領域28におけるナノ粒子26の濃度は、開口61を通して視認することができる導光拡散部22aの領域のナノ粒子26の濃度とすれば、拡散光出射面23aから開口61を通して出射される散乱光Lsを増やすことができるので、光の利用効率が向上する。
また、領域28は、導光拡散部22aの少なくとも1つの側面の近傍に設けられたナノ粒子26を備えない領域であってもよい。例えば、図15及び図16の例において、開口61を通して視認されない導光拡散部22aの部分に、ナノ粒子26を備えない領域28を設けることも可能である。そのようにしても、領域28における発光を抑制することができ、照明装置130全体としての光の利用効率を向上させることが可能である。
開口61を通して視認することができない領域28は、青空を模擬する散乱光Lsを出射する用途には用いられないため、そのような領域28を除いた導光拡散部22aの導光方向(Z方向)の長さを上記のZとしてもよい。また、領域28がナノ粒子26を備えない領域である場合に、光入射面である第1の端部21aは、必ずしも導光拡散部22aの端部に設けられていなくてもよい。すなわち、拡散体20aは、ナノ粒子26を備えない領域28を介して、導光拡散部22aに光が入射される構成であれば、図16に示される構成と異なる構成であってもよい。なお、導光する光の強度及び向きを精度よく制御できる点で、ナノ粒子26を備えない領域28は、光入射面が設けられる第1の端部21a以外の側面に設けることがより好ましい。
また、上述した長さZを、領域28を除いた導光拡散部22aの長さとしてもよい。例えば、上述した導光拡散部22aにおける光源10の光軸方向の長さZを、導光拡散部22aにおける領域28を除外した部分の光軸方向の長さとしてもよい。
《4》実施の形態4
図17は、実施の形態4に係る照明装置140の構成を概略的に示す断面図である。図17に示されるように、照明装置140は、光源10と、拡散体20と、光取出し部70とを有している。拡散体20は、光入射部としての光入射面21と、導光拡散部22と、拡散光出射面(第1の光出射面)である前面23及び背面24と、光出射部としての第2の光出射面25とを有している。
光入射面21には、光源10の発光面11から発せられた光が入射する。導光拡散部22は、媒質としての基材と基材中に存在する複数のナノ粒子26(例えば、図5に示される)とを有している。導光拡散部22は、入射光を導光してナノ粒子26で散乱させることによって散乱光Lsを生成する。導光拡散部22は、その端部に光入射面21を備え、光入射面21と対向する面に第2の光出射面25を備える。光源10は、拡散体20の端部に配置され、光源10の発光面11から出射した光は光入射面21から導光拡散部22の内部に入射し、導光拡散部22の内部を導光し、第2の光出射面25から出射される。または、光源10の発光面11から出射した光は、光入射面21から導光拡散部22の内部に入射し、導光拡散部22の内部を導光し、導光拡散部22に含まれる光散乱粒子としてのナノ粒子26で散乱して、散乱光(すなわち、拡散光)Lsの一部は導光拡散部22の拡散光出射面である前面23から出射される。第2の光出射面25から出射される光の相関色温度は、前面23から出射される光の相関色温度に比べて低い。
ここで、第2の光出射面25から出射された光の少なくとも一部は、第2の光出射面25の近傍に設けられた光取出し部70にて散乱光Lsと同じ方向(図17の例では、導光方向と垂直な方向であって、前面23側に向かう方向)に出射される。光取出し部70は、出射光(すなわち、導光拡散部22の内部を導光し第2の光出射面25から出射された出射光)の屈折、反射、拡散、透過等を制御するために、例えば、レンズ、ミラー、フィルム、表面塗装などが形成されており、第2の光出射面25から出射された出射光を特定の方向に向ける機能を持つ。図17の例では、特定の方向は、導光方向と垂直な方向(-Y方向)であって、前面23側に向かう方向であり、例えば、部屋側に向かう方向である。
具体例として、第2の光出射面25から出射された光が角度方向に広がりを持つ散乱光であり、この光を特定の方向に向かうように偏向して部屋側に取り出すためには、光取出し部70をミラーとし、かつミラーの反射面に曲率を持たせる。このような構成により、光取出し部70で反射した光は、略平行光に制御され、前面23側に向かう方向である特定の方向に進ませることができる。
また、前面23側にいる人間から光取出し部70を見た場合に眩しくない構成を実現するためには、例えば、光取出し部70に拡散機能をもたせることが望ましい。この場合、人間が感じる眩しさを抑えつつ、光取出し部70で拡散した光を前面23側に取り出すことができる。
本出願において、「平行」、「垂直」、などのような部品の位置、部品間の位置関係、又は部品の形状を示す用語が示す範囲は、製造上の公差及び組立て上のばらつきなどを考慮に入れた範囲である。このため、本出願においては、「平行」、「垂直」、などのような部品の位置、部品間の位置関係、又は部品の形状を示す用語を用いた場合、これらの用語が示す範囲は、製造上の公差及び組立て上のばらつきなどを考慮に入れた範囲を意味する。
100、110、130、140 照明装置、 10 光源、 11 発光面、 12 基板、 13 発光素子、 20、20a 拡散体、 21 光入射面、 21a 第1の端部(側面)、 22 導光拡散部、 23 前面、 23a 拡散光出射面、 24 背面、 25 第2の光出射面、 26 ナノ粒子、 27 基材、 30 背面光源、 40 背面板、 41 細孔、 60 フレーム、 70 光取出し部、 Li 入射光、 Lt 導光される光、 Ls 散乱光、 Tci、Tcs、Tch、Tcl 相関色温度、 N ナノ粒子の濃度、 A ナノ粒子の平均粒子半径、 Q 散乱効率、 MFP 平均自由行程、 Z 拡散体の長さ、 Y 拡散体の厚み。

Claims (18)

  1. 光源から発せられた光が入射光として入射する光入射面と、
    媒質と前記媒質中に存在するナノ粒子とを含み、前記入射光を導光して前記ナノ粒子で散乱させることによって散乱光を生成する導光拡散部と、
    前記散乱光を出射する第1の光出射面と、
    を有し、
    前記散乱光の相関色温度は、前記入射光の相関色温度よりも高く、
    Nが前記導光拡散部の単位体積中に含まれている前記ナノ粒子の粒子数[個/mm]を示し、Aが前記ナノ粒子の平均粒子半径[mm]を示し、Qが前記ナノ粒子と前記導光拡散部の媒質との組み合わせにより決定される散乱効率を示し、πが円周率を示し、MFPが波長550nmの光に対する平均自由行程[mm]を示し、Zが前記導光拡散部の前記入射光の導光方向の長さ[mm]を示し、αが係数を示すときに、
    MFP=1/(π×A×Q×N)=αZ
    ただし、0.4≦α≦5
    を満たし、
    前記長さZ は、50mm~2000mmの範囲内であり、
    前記光源から出射された前記入射光の光束に対する前記散乱光の光束の割合で表される光利用効率が10%以上であるか、または前記第1の光出射面の中心位置での色度に対する他の位置の色度差の最大値で表される色変化が0.04以下である
    ことを特徴とする拡散体。
  2. 光源から発せられた光が入射光として入射する光入射面と、
    媒質と前記媒質中に存在するナノ粒子とを含み、前記入射光を導光して前記ナノ粒子で散乱させることによって散乱光を生成する導光拡散部と、
    前記散乱光を出射する第1の光出射面と、
    を有し、
    前記散乱光の相関色温度は、前記入射光の相関色温度よりも高く、
    Nが前記導光拡散部の単位体積中に含まれている前記ナノ粒子の粒子数[個/mm ]を示し、Aが前記ナノ粒子の平均粒子半径[mm]を示し、Q が前記ナノ粒子と前記導光拡散部の媒質との組み合わせにより決定される散乱効率を示し、πが円周率を示し、MFPが波長550nmの光に対する平均自由行程[mm]を示し、Z が前記導光拡散部の前記入射光の導光方向の長さ[mm]を示し、αが係数を示すときに、
    MFP=1/(π×A ×Q ×N)=αZ
    ただし、0.4≦α≦5
    を満たし、
    前記係数αは、3.2以下であり、
    前記光源から出射された前記入射光の光束に対する前記散乱光の光束の割合で表される光利用効率が10%以上である
    ことを特徴とする拡散体。
  3. 光源から発せられた光が入射光として入射する光入射面と、
    媒質と前記媒質中に存在するナノ粒子とを含み、前記入射光を導光して前記ナノ粒子で散乱させることによって散乱光を生成する導光拡散部と、
    前記散乱光を出射する第1の光出射面と、
    を有し、
    前記散乱光の相関色温度は、前記入射光の相関色温度よりも高く、
    Nが前記導光拡散部の単位体積中に含まれている前記ナノ粒子の粒子数[個/mm ]を示し、Aが前記ナノ粒子の平均粒子半径[mm]を示し、Q が前記ナノ粒子と前記導光拡散部の媒質との組み合わせにより決定される散乱効率を示し、πが円周率を示し、MFPが波長550nmの光に対する平均自由行程[mm]を示し、Z が前記導光拡散部の前記入射光の導光方向の長さ[mm]を示し、αが係数を示すときに、
    MFP=1/(π×A ×Q ×N)=αZ
    ただし、0.4≦α≦5
    を満たし、
    前記係数αは、0.72以上であり、
    前記第1の光出射面の中心位置での色度に対する他の位置の色度差の最大値で表される色変化が0.04以下である
    ことを特徴とする拡散体。
  4. 前記光入射面は、前記導光拡散部の端部に形成されたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の拡散体。
  5. 前記長さZに対する前記導光拡散部の厚みYの割合が、0.25%以上20%以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の拡散体。
  6. 前記係数αは、
    前記光入射面が前記導光拡散部の互いに反対側に位置する2つの端部のうちの一方のみに設けられる場合、1.23≦α≦1.47であり、
    前記光入射面が前記導光拡散部の互いに反対側に位置する2つの端部の両方に設けられる場合、0.72≦α≦1.47である
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の拡散体。
  7. 前記光入射面は、前記導光方向に交差する面であり、
    前記第1の光出射面は、前記光入射面に交差する面である
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の拡散体。
  8. 青空を模擬する照明装置に用いられることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の拡散体。
  9. 光源と、
    請求項1からのいずれか1項に記載の拡散体と、
    を有し、
    前記光源は、互いに異なる色の複数の色の光をそれぞれ発する複数の発光素子を含み、
    前記光源は、前記複数の発光素子のうちの各色の発光素子を単独で点灯させた場合に生じる前記第1の光出射面の中心部における散乱光の色度をCIE1931色度図上にプロットし、プロットされた複数の点を直線で結んだときに、目標色度が前記直線によって囲まれる領域内に含まれる又は前記直線上に位置するように、構成されている
    ことを特徴とする照明装置。
  10. 前記目標色度をCIE1931色度図上の点(x、y)で表したときに、
    (x、y)=(0.25±0.03、0.27±0.03)
    であることを特徴とする請求項に記載の照明装置。
  11. 前記目標色度をCIE1931色度図上の点(x、y)で表したときに、
    (x、y)=(0.23±0.03、0.23±0.03)
    であることを特徴とする請求項に記載の照明装置。
  12. 光源と、
    請求項1から8のいずれか1項に記載の拡散体と、
    を有し、
    前記第1の光出射面に対向するように配置された開口を有するフレームをさらに有し、
    前記開口を通して視認することができない前記導光拡散部の領域におけるナノ粒子の濃度は、前記開口を通して視認することができる前記導光拡散部の領域のナノ粒子の濃度より低い、
    ことを特徴とする照明装置。
  13. 光源と、
    請求項1から8のいずれか1項に記載の拡散体と、
    を有する照明装置であって、
    前記導光拡散部は、前記光入射面と対向するように配置され、前記導光拡散部内を導光した光を出射する第2の光出射面をさらに含み、
    前記照明装置は、前記導光拡散部の前記第2の光出射面から出射された前記光を、前記第1の光出射面側に向かうように偏向する光取出し部をさらに有する
    ことを特徴とする照明装置。
  14. 青空を模擬する照明装置であって、
    前記拡散体は、前記導光拡散部の互いに反対側に位置する第1の端部と第2の端部とを含み、
    前記光入射面は、前記第1の端部に形成された第1の光入射面と前記第2の端部に形成された第2の光入射面とを含み、
    前記光源は、前記第1の光入射面に対向する第1の光源部と、前記第2の光入射面に対向する第2の光源部とを含み、
    前記第1の光出射面の中心位置での色度に対する他の位置の色度差の最大値で表される色変化が0.04以下である
    ことを特徴とする請求項9から13のいずれか1項に記載の照明装置。
  15. 前記光源は、白色の光を発する発光素子と、青色光を発する発光素子と、緑色の光を発する発光素子とを含むことを特徴とする請求項から14のいずれか1項に記載の照明装置。
  16. 前記光源は、白色の光を発する発光素子と、青色光を発する発光素子と、緑色の光を発する発光素子と、橙色の光を発する発光素子とを含むことを特徴とする請求項から14のいずれか1項に記載の照明装置。
  17. 前記拡散体の前記第1の光出射面の反対側の面である背面に対向するように配置された背面光源と、
    前記背面光源と前記拡散体との間に配置された背面板と、
    をさらに有し、
    前記背面板は、前記背面光源から発せられた光の少なくとも一部を透過して前記拡散体の前記背面に入射させる光透過性を有する
    ことを特徴とする請求項から16のいずれか1項に記載の照明装置。
  18. 前記背面板は、前記背面から出射した散乱光を反射する光反射部材又は前記背面から出射した散乱光を吸収する光吸収部材を有することを特徴とする請求項17に記載の照明装置。
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