JP7261608B2 - 飲料供給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、水、茶、スープ、ジュースまたはビール等の飲料を供給する飲料供給装置に関する。
特許文献1には飲料供給装置の一実施形態である飲料自動注出装置が開示されており、飲料自動注出装置はビール等の飲料を注出によって供給するものである。この飲料自動注出装置は、グラスやジョッキ等の容器にビールが過剰に泡立つのを抑えるように注出しつつ、グラスやジョッキ等の容器の上部にビールをきめ細かな泡状態で自動注出することを目的としたものである。飲料自動注出装置は、装置本体の前部に設けられた注出コックと、装置本体の前部にて注出コックの上側に設けられたコック操作装置と、装置本体の前部にて注出コックの下側に設けられた容器受台装置と、装置本体の前部にて容器受台装置を起立した起立姿勢から傾斜した傾斜姿勢に傾動させる受台傾動装置と、コック操作装置と受台傾動装置との作動を制御する制御装置とを備えている。
注出コックは本体部の内部に弁機構部と、本体部の上部にて弁機構部を操作する操作レバーとを備えており、操作レバーを前側に傾動することで弁機構部を液用開放状態で開放させると、ビールが液状態で注出ノズルから注出され、操作レバーを後側に傾動することで弁機構部を泡用開放状態で開放させると、ビールが泡状態で注出ノズルから注出される。また、コック操作装置は注出コックの操作レバーを前側または後側に傾動させることで弁機構部を液用開放状態または泡用開放状態で開放させて、注出コックからビールを液状態または泡状態で注出させるものである。容器受台装置は、装置本体の前部に水平軸線回りに回動可能に支持された傾動基板と、傾動基板の前側に取り付けられて注出コックから注出される飲料を受けるグラスやジョッキ等の容器を載置する受台とを備えている。容器受台装置の後側には受台傾動装置が設けられており、受台傾動装置は容器受台装置の傾動基板を起立姿勢から傾斜姿勢に傾動させ、受台に載置した容器を起立した状態から傾斜させるものである。
飲料自動注出装置はコック操作装置と受台傾動装置との作動を制御する制御装置を備えており、制御装置は容器受台装置の受台に載置したジョッキ等の容器にビールを自動注出する自動注出プログラムを備えている。受台にジョッキ等の容器を載置して自動注出スイッチを押動操作して自動注出プログラムを実行させると、制御装置は受台傾動装置によって受台に載置した容器を傾斜させてから、コック操作装置により弁機構部を液用開放状態で開放させることにより、ビア樽内のビールは装置本体内で冷却された後で受台で傾斜させた容器に液状態で自動注出され、液状態で注出されるビールは容器内で泡立たないように注出される。その後、受台傾動装置によって傾動基板を傾斜姿勢から起立姿勢に戻して容器を起立させた後で、コック操作装置により弁機構部を泡用開放状態で開放させることで、ビア樽内のビールは起立させた容器に泡状態で自動注出され、きめ細かな泡状態で注出されるビールは容器の上部で液状態のビールの上側に自動注出される。
特開2016-222326号公報
上述した飲料自動注出装置においては、受台にジョッキ等の容器を載置してから自動注出スイッチを押動操作するだけで、ジョッキ等の容器にビール等の飲料を適切な泡配分で自動注出することができる。このため、飲食店の熟練した店員でなく飲食店の客である一般の消費者でもジョッキ等の容器に飲料を適切な泡配分で注出させることができる。一部の飲食店は人手不足の解消を目的として、飲食店の客に飲料自動注出装置を操作させて飲料を自動注出させるようにしている。飲食店の客が飲料自動注出装置を操作して飲料を自動注出するものの、飲食店の客の一部は飲料の製造会社、銘柄または鮮度等の情報について知りたがることがある。飲食店の店員は慌ただしく配膳をしていることが多く、飲食店の客は飲料の情報について店員に問い合わせることができないことがあり、客が飲料の情報について詳しく知ることができないことがあった。本発明は、飲料供給装置で供給される飲料の情報を容易に得ることができるようにすることを目的とする。
本発明は上記課題を解決するため、装置本体に設けた飲料供給部から飲料を供給する飲料供給装置であって、飲料供給部から供給される飲料の温度を検出する温度センサと、装置本体に設けたスピーカと、スピーカから音声情報を出力させる音声制御部とを備え、音声制御部は飲料供給部から供給される飲料の情報として温度センサの検出温度から得られる飲料供給部から供給される飲料の温度が飲むのに適した状態であるか否かの情報を音声情報によってスピーカから出力させるように制御したことを特徴とする飲料供給装置を提供するものである。
上記のように構成した飲料供給装置においては、音声制御部は飲料供給部から供給される飲料の情報として温度センサの検出温度から得られる飲料供給部から供給される飲料の温度が飲むのに適した状態であるか否かの情報を音声情報によってスピーカから出力させるように制御したので供給される飲料の温度の情報、すなわち飲料が飲むのに適した温度であるかを容易に知ることができる。
本発明による飲料供給装置の一実施形態である飲料自動注出装置の斜視図である。 図1の縦方向断面図である。 飲料自動注出装置の制御装置と各機器との接続を示す概略図である。 図1の正面図であり、右側の操作パネルのカバーを開いた状態の正面図である。
以下に、本発明による飲料供給装置の一実施形態である飲料自動注出装置の実施形態を図面を参照して説明する。本発明の飲料自動注出装置10は装置本体11に飲料供給部として設けた注出コック20から飲料を注出により供給するものであり、この実施形態では、注出コック20からグラスやジョッキ等の容器にビール等の飲料を自動注出するものである。図1及び図2に示したように、この実施形態の飲料自動注出装置10は、装置本体11の前部に注出コック20、コック操作装置30、容器受台装置40及び受台傾動装置50を含む自動注出ユニット12L,12Rを左右に2つ備えており、自動注出ユニット12L,12Rは左右同一のものであるので以後の説明では一方のみを説明する。
図2に示したように、飲料自動注出装置10は、装置本体11内の上部に冷却水槽13と、装置本体11の下部の機械室に冷却水槽13内の冷却水を冷却する冷凍装置14とを内蔵している。冷却水槽13内には飲料冷却管15が設けられており、飲料冷却管15は上述した自動注出ユニット12L,12Rの各注出コック20に対応して2つ設けられている。図2及び図3に示したように、飲料冷却管15の導入端部には飲料供給管T1の導出端部が接続され、飲料冷却管15の導出端部には装置本体11の上部に設けた注出コック20が接続されている。飲料供給管T1の導入端部は装置本体11の外部に設けたビア樽(飲料供給源)Tの上部のディスペンスヘッドHに接続されている。注出コック20は飲料冷却管15と飲料供給管T1によってビア樽Tに接続されており、飲料冷却管15及び飲料供給管T1は飲料供給経路に相当する。飲料供給管T1には装置本体11内にて温度センサ16が介装されており、温度センサ16は飲料供給管T1を通過する飲料の温度、すなわちビア樽T内の飲料の温度を検出するものである。飲料供給管T1には装置本体11内にて流量センサ17が介装されており、流量センサ17はビア樽T内から飲料供給管T1に送出される飲料の流量の検出に基づいて、ビア樽T内の飲料の飲料切れを検知するものである。
図3に示したように、ビア樽Tの上部のディスペンスヘッドHにはガス供給管G1の導出端部が接続され、ガス供給管G1の導入端部はガスボンベ(ガス供給源)Gに接続されている。ビア樽T内の飲料はガスボンベGの炭酸ガスの圧力によって飲料冷却管15に送られるようになっている。ガスボンベGのガスの送出部には減圧弁G2が介装されており、ガス供給管G1に送られる炭酸ガスの圧力は所定の圧力に減圧されるようになっている。ガス供給管G1には装置本体11内にて調圧バルブ18と圧力センサ19が介装されている。調圧バルブ18は開閉することでガスボンベGからビア樽Tに供給する炭酸ガスの圧力を調整するものである。圧力センサ19はガス供給管G1の炭酸ガスの圧力、すなわちビア樽Tに供給される炭酸ガスの圧力を検出するものである。
図2に示したように、装置本体11の前面上部には飲料を供給するための注出コック20が設けられており、注出コック20はグラスやジョッキ等の容器に飲料を注出によって供給するものである。注出コック20は、弁機構部21aを内蔵した筒状の本体部21の上部に操作レバー22と、下部に注出ノズル23(23a,23b)とを備えている。本体部21の弁機構部21aは開放状態とすることによってビア樽T内の飲料を飲料供給管T1と飲料冷却管15とを通過させて注出ノズル23に導くものである。また、この注出コック20はビール等の飲料を液状態または泡状態で注出することを可能とするために、弁機構部21aを液用開放状態で開放することで液用の注出ノズル23bに飲料を液状態で導き、弁機構部21aを泡用開放状態で開放することで泡用の注出ノズル23aに飲料を泡状態で導くようになっている。
操作レバー22は弁機構部21aを閉止状態と液用または泡用開放状態との開閉操作を行うためのものである。操作レバー22は、垂直に起立した起立位置にあるときには弁機構部21aを閉止状態とし、前方に傾動(前傾)させると弁機構部21aを液用開放状態で開放させ、後方に傾動(後傾)させると弁機構部21aを泡用開放状態で開放させる。注出ノズル23は弁機構部21aを通過した飲料をグラスやジョッキ等の容器に注出するものである。この注出コック20はビール等の飲料を液状態または泡状態で別々に注出するために、本体部21の下面には前部に飲料を泡状態で注出する泡用の注出ノズル23aと、後部に飲料を液状態で注出する液用の注出ノズル23bとが設けられている。注出コック20には飲料の温度を検出する温度センサ24が設けられており、温度センサ24は注出コック20から注出される飲料の温度を検出するものである。
図2に示したように、コック操作装置30は注出コック20の弁機構部21aを開閉操作するためのものである。コック操作装置30は筐体31内に注出コック20の操作レバー22を前後に傾動させる操作機構部32を有しており、操作機構部32によって操作レバー22を前後に傾動させることで弁機構部21aを開閉操作させるものである。操作機構部32はサーボモータ33と、前後に移動可能に支持されたスライダ34とを備えている。操作機構部32は、サーボモータ33の駆動によってスライダ34を前後に移動させ、操作レバー22を前後に移動するスライダ34により前後に傾動させることで、弁機構部21aを開閉操作している。
図2に示したように、容器受台装置40は、注出コック20から注出されるビール等の飲料をできるだけ泡立つことのないようにグラスやジョッキ等の容器内で受けることを目的としたものであり、グラスやジョッキ等の容器を前後方向に傾斜させることを可能としたものである。容器受台装置40は、上端部が装置本体11の前側部に水平軸線回りに傾動可能に軸架された傾動基板41と、傾動基板41に取り付けた受台42(42a,42b)とを備えている。図3の2点鎖線に示したように、傾動基板41は後面が押動されると下端部が斜め前方に押し上げられて傾動する。受台42は傾動基板41の上下方向の中間部と下部とに上下2段に取り付けた受台42a,42bとからなる。上段の受台42aは主としてグラス等の小型の容器を載置するものであり、下段の受台42bは主としてグラスよりも容量の多いジョッキ等の大型の容器を載置するものである。
上段の受台42aは傾動基板41に対して水平軸線回りに回動可能に支持されており、下段の受台42bに容器を載置するときには、上段の受台42aを前方に突出した使用位置から傾動基板41に沿う退避位置まで退避させる。装置本体11の前部には上段または下段の受台42a,42bが使用状態であることを検知する検知器43が設けられており、検知器43はこの実施形態ではリードスイッチ等の近接スイッチが用いられている。図1に示したように、上段の受台42aの側部には検知器43より検知される被検知部材として磁石44が設けられており、磁石44は上段の受台42aが退避位置に退避したときに検知器43に近接するようになっている。具体的には、グラスを載置するときのように、上段の受台42aが傾動基板41から前方に突出した使用位置にあるときには、磁石44は検知器43から離間しており、検知器43は磁石44が離間していることでオフ信号を出力し、上段の受台42aが使用状態であることを検知する。これに対し、下段の受台42bにジョッキを載置するときのように、上段の受台42aが傾動基板41に沿う退避位置にあるときには、磁石44は検知器43に近接しており、検知器43は磁石44が近接していることでオン信号を出力し、下段の受台42bが使用状態であることを検知する。
図1に示したように、容器受台装置40には受台42a,42bに載置したグラスやジョッキ等の容器が載置されていることを検知する容器検知センサ45が設けられている。容器検知センサ45はこの実施形態ではモーションセンサが採用され、受台42a,42bにグラスやジョッキ等の容器が載置されていることを検知する。なお、容器検知センサ45はモーションセンサを採用したが、赤外線センサ等の他のセンサを用いたものであってもよい。
図2に示したように、受台傾動装置50は、傾動基板41を起立姿勢から傾斜姿勢の間で傾動させるものである。受台傾動装置50は、サーボモータ51と、サーボモータ51の駆動によって前後に回動するアーム52とを有している。受台傾動装置50は、サーボモータ51によりアーム52を前方に延びるように回動させて、容器受台装置40の傾動基板41を前方に押し出して起立姿勢から傾斜姿勢に傾動させる。受台傾動装置50は、サーボモータ51によりアーム52を後方に退避させるように回動させて容器受台装置40の傾動基板41を後方に戻して、容器受台装置40の傾動基板41を傾斜姿勢から起立姿勢に復帰させる。受台傾動装置50はマイクロスイッチ53を備え、マイクロスイッチ53は傾動基板41が傾斜姿勢または起立姿勢であることを検知する。また、装置本体11の前面には人感センサ54が設けられており、人感センサ54は装置本体11の前側の人の存在を感知するものである。
図3に示したように、飲料自動注出装置10は、グラスやジョッキ等の容器にビール等飲料を注出するのを制御する制御装置60を備えており、制御装置60は、飲料供給管T1に設けた温度センサ16、流量センサ17、調圧バルブ18、圧力センサ19、注出コック20に設けた温度センサ24、コック操作装置30のサーボモータ33、検知器43、容器検知センサ45、受台傾動装置50のサーボモータ51、マイクロスイッチ53及び人感センサ54に接続されている。
図4に示したように、コック操作装置30の筐体31の前面には飲料自動注出装置10の操作をするための操作パネル70が設けられており、操作パネル70は制御装置60に接続されている。図4に示したように、操作パネル70には、自動注出スイッチ71と、注出停止スイッチ72と、洗浄スイッチ73と、設定スイッチ74と、▽/泡スイッチ75と、△/液スイッチ76とが設けられており、各種スイッチ71~76をオン操作したオン信号が制御装置60に入力されるようになっている。
また、操作パネル70には表示部77,78a~78cが設けられている。表示部77は7セグディスプレイを用いたものであり、表示部77にはエラー情報や警報情報等をエラーコードによって表示可能とし、各種スイッチ71~76によって設定した自動注出プログラムの注出条件等を表示可能としている。表示部78aはビア樽T内の飲料またはガスボンベG内の炭酸ガスがなくなったことを表示するものであり、ビア樽T内の発泡飲料がなくなると表示部78aが点灯し、ガスボンベG内の炭酸ガスがなくなると表示部78aが点滅する。表示部78bは洗浄モードになっていることを表示するものであり、洗浄スイッチ73を押動操作して洗浄モードとなると表示部78bが点灯する。表示部78cは注出設定モードになっていることを表示するものであり、設定スイッチ74を押動操作して注出設定モードとなると表示部78cが点灯する。また、操作パネル70にはカバー79が開閉自在に設けられており、カバー79はスイッチ73~76及び表示部77,78b,78cを開閉自在に覆っている。
制御装置60には自動注出モードの注出量を設定する注出設定モードと、自動注出プログラムを実行可能とする自動注出モードと、飲料供給経路である飲料供給管T1、飲料冷却管15を洗浄するための洗浄モードとが設定されている。制御装置60のメモリには飲料の自動注出プログラムが記憶されており、自動注出プログラムの注出条件はグラスやジョッキ等の容器やビール等の飲料の種類に応じて設定可能となっている。自動注出プログラムは、ビール等の飲料がグラスやジョッキ等の容器内で過剰に泡立つことなく注出することを目的とし、さらに、ビール等の飲料を液状態で注出した後で、容器の上部にビール等の飲料をきめ細かな泡状態で注出することを目的としたものである。
飲料自動注出装置10の通常時は自動注出モードとなっており、自動注出モードでは自動注出スイッチ71が点灯している。設定スイッチ74を押動操作すると、自動注出モードから注出設定モードに切り替わり、制御装置60は、自動注出スイッチ71を消灯させるとともに表示部78cを点灯させて注出設定モードになったことが表示させる。例えば、受台42aにグラス等の容器を載置して、自動注出スイッチ71を押した状態を維持すると、制御装置60は、受台傾動装置50により傾動基板41を起立姿勢から傾斜姿勢に傾動させて受台42aに載置した容器を傾斜させる。自動注出スイッチ71を押した状態を維持して△/液スイッチ76を押すと、制御装置60はコック操作装置30の作動を制御して、注出コック20の弁機構部21aを液用開放状態で開放させ、容器内に所望の量の液状態の飲料を注出させてから△/液スイッチ76を離すと、制御装置60はコック操作装置30の作動を制御して、注出コック20の弁機構部21aを閉止状態とする。自動注出スイッチ71を押した状態を維持して注出停止スイッチ72を押すと、制御装置50は受台傾動装置50により傾動基板41を傾斜姿勢から起立姿勢に戻して受台42aに載置した容器を起立させる。さらに、自動注出スイッチ71を押した状態を維持して▽/泡スイッチ75を押すと、制御装置60はコック操作装置30の作動を制御して、注出コック20の弁機構部21aを泡用開放状態で開放させ、容器内に所望の量の泡状態の飲料を注出させてから▽/泡スイッチ75を離すと、制御装置60はコック操作装置30の作動を制御して、注出コック20の弁機構部21aを閉止状態とする。押した状態の自動注出スイッチ71を離すと、注出設定モードが終了して自動注出モードに切り替わり、制御装置60は表示部78cを消灯させ自動注出スイッチ71を点灯させる。
上記のように自動注出プログラムを設定した状態で、例えば、受台42aにグラス等の容器を載置して、自動注出スイッチ71を押動操作して自動注出プログラムを実行させると、制御装置60は、受台傾動装置50により傾動基板41を起立姿勢から傾斜姿勢に傾動させて受台42aに載置した容器を傾斜させる。また、制御装置60はコック操作装置30の作動を制御して、注出コック20の弁機構部21aを液用開放状態で開放させる。ビア樽T内の飲料は飲料冷却管15を通過するときに冷却され、液用の注出ノズル23bから傾斜させた容器の周壁内面に沿って液状態で注出される。その後、制御装置60は、受台傾動装置50により傾動基板41を傾斜姿勢から起立姿勢に戻して受台42aに載置した容器を起立させ、起立した容器に7~8割の液状態の飲料が注出されると、コック操作装置30の作動を制御させて、注出コック20の弁機構部21aを液用開放状態で開放させているのを停止状態を経て泡用開放状態で開放させる。起立した容器の上部に1~2割の泡状態の飲料が注出されると、制御装置60はコック操作装置30の作動を制御して、注出コック20の弁機構部21aを泡用開放状態から停止状態に戻し、自動注出プログラムを終了する。
また、ビア樽T内の飲料がなくなり、流量センサ17によって飲料の通過を検出しなくなると、制御装置60はビア樽Tの飲料切れを検知して表示部78aを点灯させる。ビア樽Tを交換するときには、空になったビア樽Tから飲料供給管T1とガス供給管G1が接続されたディスペンスヘッドHを取り外し、新しいビア樽TにディスペンスヘッドHを取り付ける。ビア樽Tを交換した後では、飲料供給管T1及び飲料冷却管15にはビア樽Tから飲料が導入されていないため、この状態で注出コック20から飲料を注出しようとすると、飲料が注出コック20から泡状態で吹き出すおそれがある。このため、飲料供給経路への飲料の導入作業手順として、ビア樽Tを交換した後で、▽/泡スイッチ75を押し続けると、制御装置60はコック操作装置30の作動を制御して、注出コック20の弁機構部21aを泡用開放状態で開放させ、飲料供給管T1及び飲料冷却管15に残る空気はビア樽Tから送られる飲料によって押し出されて注出コック20から排出される。飲料が飲料供給管T1を通過すると、流量センサ17によって飲料が通過したことが検出され、制御装置60は流量センサ17によって飲料切れが解消されたことを検知して表示部78aを消灯させる。ビア樽T内の飲料が飲料供給管T1及び飲料冷却管15を通って注出コック20から乱れなくなって注ぎ出されたときには、飲料供給管T1及び飲料冷却管15から空気が排出されて飲料を導くことができた状態となる。▽/泡スイッチ75を離すと、制御装置60はコック操作装置30の作動を制御して、注出コック20の弁機構部21aを閉止状態に切り替え、自動注出プログラムによって飲料を自動で注出可能な状態にすることができる。
また、洗浄スイッチ73を押動操作すると、自動注出モードから洗浄モードに切り替わり、制御装置60は自動注出スイッチ71を消灯させるとともに表示部78bを点灯させて洗浄モードになったことを表示させる。ビア樽Tの栓を閉じるとともに、ガスボンベGの栓を閉めた後で、△/液スイッチ76を押動操作すると、制御装置60はコック操作装置30の作動を制御して、注出コック20の弁機構部21aを液用開放状態に切り替え、飲料供給管T1と飲料冷却管15に残る飲料を注出コック20から排出させる。ビア樽Tから飲料供給管T1とガス供給管G1が接続されたディスペンスヘッドHを取り外し、ディスペンスヘッドHを洗浄水を貯えた洗浄タンクに接続する。ガスボンベGの栓を開け、△/液スイッチ76を押動操作すると、制御装置60はコック操作装置30の作動を制御して、注出コック20の弁機構部21aを液用開放状態に切り替え、洗浄タンク内の洗浄水を飲料供給管T1と飲料冷却管15とを通して注出コック20の液用の注出ノズル23bから排出させ、▽/泡スイッチ75を押動操作すると、制御装置60はコック操作装置30の作動を制御して、注出コック20の弁機構部21aを泡用開放状態に切り替え、洗浄タンク内の洗浄水を飲料供給管T1と飲料冷却管15とを通して注出コック20の泡用の注出ノズル23aから排出させ、飲料供給管T1と飲料冷却管15と注出コック20に洗浄水を通水させる。洗浄タンク内の洗浄水がなくなって注出コック20から炭酸ガスを吹き出させた後で、ディスペンスヘッドHを洗浄タンクから取り外してビア樽Tに接続して、洗浄スイッチ73を押動操作すると、洗浄モードから自動注出モードに切り替わり、制御装置60は表示部78bを消灯させて自動注出スイッチ71を点灯させる。このとき、飲料供給管T1に飲料の通過が検出されないので、表示部78aが点灯して飲料切れ状態であることが表示される。この状態でも、ビア樽Tを交換した後の飲料供給経路への飲料の導入作業手順を実行することで、飲料供給管T1及び飲料冷却管15に残る空気を注出コック20から排出させ、ビア樽T内の飲料を飲料供給管T1及び飲料冷却管15に導くことにより、制御装置60は流量センサ17によって飲料切れが解消されたことを検知して表示部78aを消灯させる。
図1~図4に示したように、この飲料自動注出装置10は装置本体11の上部に音声ボックス80を備えており、音声ボックス80は制御装置60に接続されている。この実施形態の飲料自動注出装置10は、自動注出ユニット12L,12Rを左右に並べて配置したものであり、音声ボックス80も自動注出ユニットに対応して左右に並べて配置されている。音声ボックス80は飲料自動注出装置10から飲料を供給するのに必要な情報を音声情報として出力するものである。音声ボックス80は音声情報を出力するスピーカ81と、スピーカ81から音声情報を出力させる音声制御部82とを備えている。音声制御部82は、飲食店の客が必要とする情報として、飲料の情報と飲料を供給するときの供給操作に関する情報、飲食店の店員が必要とする情報として、飲料の供給状態に関する情報と飲料自動注出装置10の維持管理に要する情報を音声情報によってスピーカ81から出力させるように制御する。音声制御部82は、スピーカ81から出力する音声情報を日本語以外に、英語、中国語等の複数の言語から選択可能としている。また、音声制御部82は、スピーカ81から出力する音声情報を2つ以上の声質から選択可能としている。音声ボックス80の左右の一方のスピーカ81から出力される音声情報の声質を例えば男性の声質とし、左右の他方のスピーカ81から出力される音声情報の声質を例えば女性の声質とし、左右の音声ボックス80の各音声制御部82の声質を互いに異なるように制御することにより、左右の音声ボックス80の出力された方を特定しやくできる。
音声制御部82は、飲料の情報として、注出コック20から注出されるビア樽T内の飲料の情報を音声情報で出力する。操作パネル70の各種スイッチや外部の入力装置を操作することによって、音声制御部82にはビア樽T内の飲料の情報を予め入力可能となっている。
飲食店の客が必要とする飲料の情報は、飲料の種類に関する情報、飲料の製造日に関する情報、飲料の温度に関する情報等が一例として挙げられる。飲料の種類に関する情報は、飲料の製造会社、製造地方、銘柄等があり、音声制御部82は飲料の種類に関する音声情報として、例えば、「○○社の△△ビールです。」、「□□地方の地ビールの◇◇です。」とスピーカ81から出力させる。また、飲料の製造日に関する情報は、ビア樽Tに飲料が詰められたときの日付情報であり、音声制御部82は飲料の製造日に関する音声情報として、例えば、「○○月△△日の製造日です」とスピーカ81から出力させる。飲料の温度に関する情報は、注出コック20に設けた温度センサ24の検出温度に基づく温度情報であり、音声制御部82は、飲料の種類に関する音声情報として、例えば、「ビールの温度は○○℃です。おいしくいただけます。」、「ビールの温度は△△℃です。温度が高いのでお店の人を呼んでください。」、「飲み頃の温度です。」とスピーカ81から出力させる。このように、飲料の温度に関する情報は、具体的な飲料の温度であったり、飲料の温度範囲であったり、飲料の温度に関連する情報で特定されるものであればよい。
飲料を供給するときの供給操作に関する情報は、装置本体11の前側に立った人に対して操作パネル70を操作して飲料の自動供給を開始することを促す情報、受台42a,42bに容器が載置されていないことの情報、注出コック20から飲料を供給中である、または、飲料の供給が終了したことの情報、注出コック20の注出口から飲料が滴下していることの情報等が一例として挙げられる。
飲料自動注出装置10の前側に立ってもどのように操作してよいかかわからない客に対し、人感センサ54によって装置本体11の前側に人が存在することを感知すると、音声制御部82は、装置本体11の前側の人に対して操作パネル70を操作して飲料の自動供給を開始することを促す音声情報として、例えば、「受台にグラスを置いて、自動注出スイッチを押してください。」とスピーカ81から出力させる。
受台42a,42bにグラスやジョッキ等の容器を載置せずに自動注出スイッチ71を押動操作すると、注出コック20から注出される飲料を容器に注出することができない。このため、受台42a,42bにグラスやジョッキ等の容器を載置せずに自動注出スイッチ71を押動操作したときには、容器検知センサ45によりグラスやジョッキ等の容器が載置されていることを検知できないことに基づき、音声制御部82は受台42a,42bに容器が載置されていないことを注意する音声情報として、例えば、「受台にジョッキが置かれていません。受台にジョッキを置いてください。」とスピーカ81から出力させる。
自動注出プログラムを開始して、受台42a,42bに載置したグラスやジョッキ等の容器に飲料を注出しているときに、注出が終了したかわからずに受台42a,42bからグラスやジョッキ等の容器を取り出してしまうおそれがある。このため、自動注出スイッチ71を押動操作して自動注出プログラムを実行させ、自動注出プログラムが終了するまでは、音声制御部82は注出コック20から飲料を供給中である音声情報として、例えば、「ビールを注出中です。グラスを取り出さないでください。」とスピーカ81から出力させる。また、自動注出スイッチ71を押動操作して自動注出プログラムを実行させ、自動注出プログラムが終了した後は、音声制御部82は注出コック20から飲料の供給が終了した音声情報として、例えば、「ビールの注出が終わりました。グラスをお取りください。」とスピーカ81から出力させる。さらに、自動注出プログラムが終了した後は、注出コック20の注出ノズル23a,23bの各注出口から飲料が滴下するおそれがある。このため、自動注出プログラムが終了して、注出コック20から飲料の供給が終了した情報を出力した後は、音声制御部82は注出コック20の注出口から飲料が滴下していることを音声情報として、例えば、「ノズルから滴が垂れます。気をつけてグラスをお取りください。」とスピーカ81から出力させる。
飲食店の店員が必要とする飲料の供給状態に関する情報は、ビア樽Tの飲料切れ、ガスボンベGのガス切れに起因してビア樽Tから飲料が送りだせなくなったこと、ビア樽Tが交換されてからの時間に関する情報等が一例として挙げられる。ビア樽Tの飲料切れである情報は、飲料供給管T1に介装した流量センサ17によりビア樽Tからの飲料が通過したことを検出できないことにより得られ、流量センサ17によりビア樽Tの飲料切れを検知すると、音声制御部82は、ビア樽Tの飲料切れである音声情報として、例えば、「ビア樽が空となりました。新しいビア樽に交換してください。」とスピーカ81から出力させる。ガスボンベGのガス切れに起因してビア樽Tから飲料が送りだせなくなった情報は、ガス供給管G1に介装した圧力センサ19によりガス切れのときの圧力となる下限値以下のガスの圧力が検出することで得られ、圧力センサ19によりガスボンベG内の炭酸ガス切れに起因してビア樽T内の飲料が送り出せなくなったことを検知すると、音声制御部82は、ガスボンベGのガス切れに起因してビア樽Tから飲料が送りだせなくなった音声情報として、例えば、「ガスボンベGのガスが空となりました。新しいガスボンベに交換してください。」とスピーカ81から出力させる。
ビア樽Tが空となって交換するときには、ガスボンベGの栓を閉めてガス供給管G1によるビア樽Tへのガスの供給を遮断し、空となったビア樽Tから飲料供給管T1とガス供給管G1が接続されたディスペンスヘッドHを取り外し、ディスペンスヘッドHを新しいビア樽Tに取り付ける。ガスボンベGからガス供給管G1によるビア樽Tへのガスの供給を遮断したときに、圧力センサ19によってガス切れのときの圧力となる下限値以下のガスの圧力を検出し、新しいビア樽TにディスペンスヘッドHを取り付けてからガスボンベGの栓を再び開くと、ガスボンベGの炭酸ガスがガス供給管G1を通って新しいビア樽Tに送られるようになり、圧力センサ19によって飲料を送り出すのに適した適正圧力以上のガスの圧力を検出する。このため、ビア樽Tが交換されてからの時間に関する情報は、ガス供給管G1に介装した圧力センサ19により検出されるガスの圧力がガス切れを示す下限値以下を検出した後で適正圧力以上を検出したときにビア樽Tが交換されたことを検知し、音声制御部82はビア樽Tが交換されてからの期間を計時する。ビア樽Tが交換されてからの期間が消費期限に近くなる、または、消費期限を超えたときには、ビア樽Tが交換されてからの期間に関する情報として、例えば、「ビア樽の消費期限がまもなく切れます。新しいビア樽を準備してください。」、「ビア樽の消費期限が切れました。新しいビア樽に交換してください。」とスピーカ81から出力させる。
飲食店の店員が必要とする飲料自動注出装置10の維持管理に要する情報は、設定した期間での自動注出スイッチ71の操作回数に基づく注出回数(供給回数)または飲料の供給量に関する情報、設定した期間での流量センサ17に基づく飲料の注出量(供給量)に関する情報、飲料自動注出装置10に生じた異常状態に関する情報、飲料自動注出装置10に生じた異常状態を解消するための対処方法に関する情報、注出設定モードまたは洗浄モード(自動供給停止モード)で自動注出させることができない状態であることの情報、ガスボンベGのガス切れによって注出コック20から注出できない状態である情報、ビア樽Tを交換後に飲料供給管T1及び飲料冷却管15に飲料を導入させるようにして注出コック20から直ぐに飲料が供給できる状態とする情報、洗浄モードに切り替えたときの洗浄作業の手順に関する情報、洗浄モードに切り替え後の経過時間、すなわち、洗浄モードを実行した後の経過時間に関する情報、注出設定モードに切り替えたときの飲料の供給量の設定手順に関する情報等が一例としてあげられる。
また、この飲料自動注出装置10においては、ガスボンベGからビア樽Tに炭酸ガスを送出するガス供給管G1には調圧バルブ18と圧力センサ19とが介装され、ビア樽Tから注出コック20に飲料を送出する飲料供給管T1にはビア樽Tから送出される飲料の温度を検出する温度センサ16が介装され、ガスボンベG内の炭酸ガスは温度センサ16により検出される飲料の温度に応じた設定圧力となるように、圧力センサ19の検出圧力に基づいて調圧バルブ18の開度が調節されるように制御されている。これに対し、ガスの圧力を手動で調節する手動調圧バルブをガス供給管G1に介装した飲料自動注出装置もある。手動でガスの圧力を調節するようにした飲料自動注出装置では、手動調圧バルブのガスの圧力の調節が必要である情報等も飲料供給装置の維持管理に要する情報として挙がられる。
ビア樽Tの在庫を切らさないように管理するために、設定した期間として例えば1日(または1週間)毎の注出回数または注出量を把握する必要がある。このため、自動注出スイッチ71を押動操作して自動注出した回数を制御装置60でカウントし、音声制御部82は予め設定した期間として1日(または1週間)毎の注出回数を例えば営業時間の終了後に、例えば、「○○時間で△△杯注出されました。」、「○○時間で△△回注出しました。」、「本日の注出回数は△△回です。」とスピーカ81から出力させる。また、自動注出した回数から注出量を算出するようにし、音声制御部82は予め設定した期間として1日(または1週間)毎の注出量を例えば営業時間の終了後に、例えば、「○○時間で△△L注出しました。」、「本日の注出量は△△Lです。」とスピーカ81から出力させる。なお、自動注出スイッチ71を押動操作して自動注出した回数をカウントして注出量を算出するのに限られるものでなく、飲料供給管T1に設けた流量センサ17により計測される飲料の流量に基づいて注出量を算出させたものであってもよい。
コック操作装置30、受台傾動装置50、飲料供給経路T1に介装された温度センサ16、流量センサ17、ガス供給管G1に介装した調圧バルブ18、圧力センサ19、冷凍装置14等の飲料自動注出装置10を構成する構成機器に異常が生じたときに、表示部77にエラーコードだけを表示させても、店員は取扱説明書で確認しなければ異常箇所を把握できないおそれがある。飲料自動注出装置10の各構成機器の異常状態を検知したときには、音声制御部82は異常状態を解消するための対処方法に関する音声情報として、例えば、「○○の異常を検出しました。△△をメンテナンスしてください。」、「○○の異常を検出しました。サービススタッフに連絡してください。」とスピーカ81から出力させる。
上述した注出設定モードまたは洗浄モード(自動供給停止モード)に切り替えた後で、自動注出スイッチ71を押動操作しても、自動注出プログラムを実行させることができない。このため、注出設定モードまたは洗浄モード(自動供給停止モード)に切り替えた後で自動注出スイッチ71を押動操作したときには、音声制御部82は自動注出スイッチ71を押動操作しても供給できない状態であることの音声情報として、例えば、「注出設定モードとなっています。注出設定モードでは自動注出はできません。」、「洗浄モードとなっています。洗浄モードでは自動注出はできません。」とスピーカ81から出力させる。
ガスボンベGがガス切れになるとビア樽T内の飲料が飲料供給経路である飲料供給管T1と飲料冷却管15に送出できなくなり、圧力センサ19によりガス切れを検知する下限値以下の圧力を検出すると、音声制御部82はガスボンベGのガス切れとなったことの音声情報として、例えば、「ガスボンベがガス切れとなりました。新しいガスボンベに交換してください。」とスピーカ81から出力させる。
ビア樽Tが飲料切れになって、空となったビア樽Tを新しいビア樽Tに交換した後で、飲料供給経路となる飲料供給管T1及び飲料冷却管15にビア樽Tから飲料を導入する飲料の導入作業が必要となる。ビア樽Tを交換するときに、圧力センサ19により検出されるガスの圧力がガスボンベGの栓を閉めることによりガス切れを示す下限値以下となった後で、圧力センサ19により検出されるガスの圧力がビア樽Tの交換後に再びガスボンベGの栓を開放することによって飲料を送り出すのに適した適正圧力以上となったことを検出すると、音声制御部82はビア樽Tから飲料供給経路である飲料供給管T1と飲料冷却管15に飲料を導入させるようにして注出コック20から直ぐに飲料が注出できるようにする飲料の導入作業に関する音声情報として、例えば、「注出コックから飲料が注出されるまで▽/泡スイッチを押し続けてください。」とスピーカ81から出力させる。
この飲料自動注出装置10では、飲料供給経路となる飲料供給管T1と飲料冷却管15とを定期的に洗浄する必要がある。洗浄スイッチ73を押動操作して自動注出モードから洗浄モードに切り替えたときに、どのような手順で洗浄作業をするかわからない場合ある。音声制御部82は、洗浄モードに切り替えたときの洗浄作業の手順に関する音声情報として、例えば、「ビア樽とガスボンベの元栓を閉めてから、飲料が出なくなるまで△/液スイッチを押してください。ディスペンスヘッドをビア樽から取り外し・・・・」とスピーカから出力させる。また、飲料供給経路を定期的に洗浄する必要があるものの、飲料供給経路を定期的に洗浄し忘れるおそれがある。このため、洗浄スイッチ73を押動操作して洗浄モードに切り替えてからの経過時間を計時し、経過時間が洗浄周期を超えたときに、音声制御部82は洗浄モードに切り替え後の経過時間に関する音声情報として、例えば、「洗浄してから○○日経過しました。洗浄を行ってください。」とスピーカ81から出力させる。なお、洗浄モードから自動注出モードに切り替えてからの経過時間を計時し、洗浄モードを終了させてからの経過時間が洗浄周期を超えたときに洗浄モードを促す音声情報をスピーカ81から出力させてもよい。
注出設定モードに切り替えて、グラスやジョッキ等の容器の大きさに応じた飲料の注出量を設定するときに、どのような手順で注出量の設定操作をするかわからない場合がある。このため、設定スイッチ74を押動操作して、自動注出モードから注出設定モードに切り替えたときには、音声制御部82は飲料の注出量の設定手順に関する音声情報として、例えば、「台の上にグラスを置いてください。自動注出スイッチを押し続けた状態で・・・・」とスピーカ81から出力させる。
上記のように構成した飲料自動注出装置10は、装置本体11に設けた注出コック(飲料供給部)20から飲料を供給するものであり、装置本体11に設けたスピーカ81と、スピーカ81から音声情報を出力させる音声制御部82とを備え、音声制御部82は注出コック20から供給される飲料の情報を音声情報によってスピーカ81から出力させるように制御する。これにより、飲料の情報をスピーカ81から出力される音声情報により受動的に取得することができ、飲料の情報を容易に得ることができるようになる。この飲料自動注出装置10は、7セグディスプレイよりなる表示部77を有しているものの、表示できる情報量が少なく、飲料の情報を十分に表示することができなかったが、音声情報であれば十分な情報量を出力することができるので、飲料の提供を受ける飲食店の客は十分な情報量を有した飲料の情報を音声情報によって受動的に得ることができるようになる。
注出コック20から供給される飲料の情報は、飲料の種類の情報、飲料の製造日に関する情報または注出コック20から供給される飲料の温度に関する情報が一例として挙げられ、飲料の提供を受ける飲食店の客は受動的に必要な情報を得ることができるようになる。
また、音声制御部82はスピーカ81から出力される音声情報を日本語以外に英語や中国語等の複数の言語から選択可能としているとともに、男性や女性を含めて2つ以上の声質から選択可能としている。これによって、飲料自動注出装置10を多様な人が利用することができるようになるとともに、飲食店の客の好みの声質に設定することができるようになる。特に、この飲料自動注出装置10は、自動注出ユニット12L,12Rを左右に並べて配置したものであり、音声ボックス80も自動注出ユニット12L,12Rに対応して左右に並べて配置されている。左右の音声ボックス80の両方から同じ声質の音声が出力されると、左右のどちらの音声ボックス80から音声が出力されているかわからないおそれがある。これに対し、音声ボックス80の左右の一方のスピーカ81から出力される音声情報の声質を例えば男性の声質とし、左右の他方のスピーカ81から出力される音声情報の声質を例えば女性の声質とし、左右の音声ボックス80の各音声制御部82の声質を互いに異なるように制御することにより、左右の音声ボックス80の出力された方を特定しやすくできる。
上記の飲料自動注出装置10は飲料供給装置の一実施形態であり、本発明はこの飲料自動注出装置10に限られるものでなく、飲料供給装置の他の実施形態では、手動式の飲料注出装置であってもよいし、注出される飲料は、水、氷、湯、茶、コーヒー、ジュースまたはスープ等であってもよい。
上記の飲料自動注出装置10においては、音声ボックス80は自動注出ユニット12の数に応じて2つとしたが、本発明はこれに限られるものでなく、自動注出ユニットを1つとしたときには音声ボックス80を1つとし、自動注出ユニットを3つ以上としたときには音声ボックス80を3つ以上としたものであってもよい。
10…飲料供給装置(飲料自動注出装置)、11…装置本体、20…飲料供給部(注出コック)、24…温度センサ、81…スピーカ、82…音声制御部、G…ガス供給源(ガスボンベ)、T…飲料供給源(ビア樽)。

Claims (1)

  1. 装置本体に設けた飲料供給部から飲料を供給する飲料供給装置であって、
    前記飲料供給部から供給される飲料の温度を検出する温度センサと、
    前記装置本体に設けたスピーカと、
    前記スピーカから音声情報を出力させる音声制御部とを備え、
    前記音声制御部は前記飲料供給部から供給される飲料の情報として前記温度センサの検出温度から得られる前記飲料供給部から供給される飲料の温度が飲むのに適した状態であるか否かの情報を音声情報によって前記スピーカから出力させるように制御したことを特徴とする飲料供給装置。
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