JP7261410B2 - 金属膜形成方法 - Google Patents
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Description
原料溶液(水溶液)104aは、基体上に形成する金属膜の原料を含有している。少なくとも、水に金属材料(金属膜の原料となる金属単体又は金属化合物)が混合されたもの(金属溶液)に、さらにジケトン類を含む溶液が混合されて調製されたものであればよい。
ミスト化部120では、調整した原料溶液104aをミスト化してミストを発生させる。ミスト化手段は、原料溶液104aをミスト化できさえすれば特に限定されず、公知のミスト化手段であってよいが、超音波振動によるミスト化手段を用いることが好ましい。より安定してミスト化することができるためである。
搬送部109は、ミスト化部120と成膜部140とを接続する。搬送部109を介して、ミスト化部120のミスト発生源104から成膜部140の成膜室107へと、キャリアガスによってミストが搬送される。搬送部109は、例えば、供給管109aとすることができる。供給管109aとしては、例えば石英管や樹脂製のチューブなどを使用することができる。
成膜部140では、ミストを加熱し熱反応を生じさせて、基体110の表面の一部又は全部に成膜を行う。成膜部140は、例えば、成膜室107を備え、成膜室107内には基体110が設置されており、該基体110を加熱するためのホットプレート108を備えることができる。ホットプレート108は、図1に示されるように成膜室107の外部に設けられていてもよいし、成膜室107の内部に設けられていてもよい。また、成膜室107には、基体110へのミストの供給に影響を及ぼさない位置に、排ガスの排気口112が設けられてもよい。
キャリアガス供給部130は、キャリアガスを供給するキャリアガス源102aを有し、キャリアガス源102aから送り出されるキャリアガス(以下、「主キャリアガス」という)の流量を調節するための流量調節弁103aを備えていてもよい。また、必要に応じて希釈用キャリアガスを供給する希釈用キャリアガス源102bや、希釈用キャリアガス源102bから送り出される希釈用キャリアガスの流量を調節するための流量調節弁103bを備えることもできる。
次に、本発明に係る金属膜形成方法の一例を説明する。本発明の方法では、大きく分けて、原料溶液調製工程、ミスト化工程、キャリアガス供給工程、ミスト供給工程、金属膜形成工程を含んでいる。
原料溶液104aは、水に金属材料(金属膜の原料となる金属単体もしくは金属化合物)を混合し(金属溶液)、さらにジケトン類を含む溶液を混合することで調製される。原料溶液調整工程は、少なくとも上記のような溶液混合のステップを含んでいる。
原料溶液104aに混合される上記金属材料は、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定されないが、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、銅(Cu)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、コバルト(Co)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、イリジウム(Ir)およびアルミニウム(Al)から選ばれる1種以上の金属元素を含有するものであるのが好ましい。
上記の金属化合物としては、それぞれの金属についての有機金属錯体(例:アセチルアセトナート錯体、カルボニル錯体、アンミン錯体、ヒドリド錯体)やハロゲン化物(フッ化、塩化、臭化、又はヨウ化物)としてもよい。また、例えば、臭化水素酸、塩酸、ヨウ化水素酸などのハロゲン化水素、次亜塩素酸、亜塩素酸、次亜臭素酸、亜臭素酸、次亜ヨウ素酸、ヨウ素酸等のハロゲンオキソ酸、蟻酸、硝酸、等の酸を混合してもよい。
次に、流量調節弁103a、103bを開いてキャリアガス源102a、102bからキャリアガスを成膜室107内に供給し、成膜室107の雰囲気をキャリアガスで十分に置換するとともに、主キャリアガスの流量と希釈用キャリアガスの流量をそれぞれ調節し、キャリアガス流量Qを制御する。
金属膜形成工程では、ミストを熱反応させて、基体110の表面の一部または全部に金属膜を積層する。
この熱反応は、熱でもってミストが反応すればそれでよく、反応条件等も本発明の目的を阻害しない限り特に限定されない。原料や成膜物に応じて適宜設定することができる。例えば、上記熱反応の温度は、上述したように、200℃~650℃の範囲であり、好ましくは300℃~600℃の範囲であり、400℃~550℃の範囲で行うのがより好ましい。また、上記熱反応を、窒素ガスやアルゴンガス等の不活性ガス、またはフォーミングガスや水素ガス等の還元ガスの雰囲気下で行ってもよく、酸素雰囲気下でもかまわない。また、加圧下、減圧下、常圧下および大気圧下のいずれの条件で反応を行ってもよいが、本発明においては、常圧下または大気圧下で行うのが装置構成が簡略化できるので好ましい。なお、膜厚は成膜時間を調整することにより設定することができるが、本発明においては、膜を厚くしても密着性に優れているので、成膜時間(好ましくは30分間以上)を長く設定するのが好ましい。
前記電気・電子部品としては、例えば、電力機器に具備された部品、電気・電子機器に具備された部品などが挙げられる。
なお、前記半導体装置は、さらに他の層(例えば絶縁体層、半絶縁体層、導体層、半導体層、緩衝層またはその他中間層等)などが含まれていてもよい。
図1に示すような成膜装置(CVD装置)101を用いて、上述の本発明の金属膜形成方法に基づいて基体上に金属膜を形成した。CVD装置101は、前述したように、下地基板等の基体(被成膜試料)110を載置し加熱するホットプレート108と、キャリアガスを供給するキャリアガス源102a、希釈用キャリアガス源102bと、キャリアガス源102a、希釈用キャリアガス源102bから送り出されるキャリアガス(主キャリアガス、希釈用キャリアガス)の流量を調節するための流量調節弁103a、103bと、原料溶液104aが収容されるミスト発生源104と、水105aが入れられる容器105と、容器105の底面に取り付けられた超音波振動子106と、石英製の成膜室107と、を備えている。成膜室107を石英で作製することにより、被成膜試料110上に形成される薄膜内に装置由来の不純物が混入することを抑制している。
<Hacac調整>
アセチルアセトンと30%アンモニア水をモル比で1:1となるよう混合した(溶液A:ジケトン類を含む溶液であり、アンモニア水と混合済み)。
<塩化イリジウム水溶液調整>
塩化イリジウムを0.02mol/Lとなるよう純水に混合し、スターラーで撹拌した(溶液B:金属溶液)。この時点では溶液Bは黒色不透明であり、完全に溶解していないとみられた。
そして、溶液Bに対し、アセチルアセトン濃度が0.06mol/Lとなるよう溶液Aを混合した。この結果、混合溶液は茶色透明となり沈殿物も確認されなかった。溶液混合により、溶解が促進されたとみられる。さらにこの混合溶液に、pHが12となるまでアンモニア水を加えた。これを原料溶液とした。
被成膜試料110として、直径4インチのc面サファイア基板をホットプレート108上に戴置して加熱し、基板温度を500℃にまで昇温させた。
次に、流量調節弁103a、103bを開いてキャリアガス源102a、希釈用キャリアガス源102bからキャリアガスを成膜室107内に供給し、成膜室107の雰囲気をキャリアガスで十分に置換した後、キャリアガスの合計流量を26L/minに調節した。キャリアガスとしては、窒素ガスを用いた。
このようにして本発明により、高品質なIr膜を安価に得ることができた。
上記溶液B自体を原料溶液とした以外は実施例と同じにして成膜のために各工程を行った。
しかしながら膜は得られなかった。原料溶液中での金属の分散性が悪かったためと考えられる。
102b…希釈用キャリアガス源、 103a…流量調節弁、
103b…流量調節弁、 104…ミスト発生源、 104a…原料溶液、
105…容器、 105a…水、 106…超音波振動子、 107…成膜室、
108…ホットプレート、 109…搬送部、 109a…供給管、
110…基体、 112…排気口、 116…発振器、
120…ミスト化部、130…キャリアガス供給部、140…成膜部。
Claims (5)
- 基体上に金属膜を形成する金属膜形成方法であって、
前記金属膜の原料を含有する原料溶液を調製する原料溶液調製工程と、
前記原料溶液を霧化又は液滴化してミストを発生させるミスト化工程と、
前記ミストにキャリアガスを供給するキャリアガス供給工程と、
前記キャリアガスによって前記ミストを前記基体へ供給するミスト供給工程と、
前記ミストを熱反応させて、前記基体上に前記金属膜を積層する金属膜形成工程とを含み、
前記原料溶液調製工程は、水に前記金属膜の原料となる金属単体又は金属化合物を混合し、さらにジケトン類を含む溶液を混合し、透明で沈殿物が確認されない混合溶液を得るステップを含むことを特徴とする金属膜形成方法。 - 前記原料溶液調製工程は、さらにアンモニア又はアンモニア水を混合するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の金属膜形成方法。
- 前記金属単体又は金属化合物として、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、銅(Cu)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、コバルト(Co)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、イリジウム(Ir)およびアルミニウム(Al)から選ばれる1種以上の元素を含有するものとすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の金属膜形成方法。
- 前記熱反応の温度を、200℃~650℃とすることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の金属膜形成方法。
- 前記ミスト化工程において、前記ミストを超音波を用いて発生させることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の金属膜形成方法。
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