JP7260367B2 - 模倣品知財対応システム、模倣品知財対応方法、およびプログラム - Google Patents
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Description
(1):この発明の一態様は、ウェブサイトに掲載された模倣品を抽出する抽出部(200)と、前記抽出部(200)により抽出された模倣品と、意匠権が登録されている意匠とに基づき前記模倣品と前記意匠との近似度を算出し、算出した前記近似度に基づき前記意匠権に基づく類否に関する判定を行う判定部(300)と、を備える模倣品知財対応システムである。
まず、第1実施形態について説明する。第1実施形態は、後述する近似度の算出(図24のステップS108)の後、“〇(類似領域)”、“△(追加判定領域)”、“×(非類似領域)”を持つ類否判定基準マップを利用する手法(手法A)に対応する実施形態である。この手法Aでは、2段階で類否判定が行われ、1段階目の判定において“△(追加判定領域)”に位置すると判定された場合、別の手段による追加判定が行われる。この手法Aは、例えば、巧妙な模倣形態への対応などで用いられる。なお、上記追加判定は、特定の手法に限定されないが、例えば、後述する第2実施形態や第3実施形態で示すような条件ごとに応じて予め用意されたより精度の高いマップを用いる手法が一例として挙げられる。以下、このような第1実施形態について説明する。
まず、第1実施形態の模倣品知財対応システム1の全体構成について説明する。図1は、模倣品知財対応システム1の全体構成を示す図である。模倣品知財対応システム1は、例えば、サーバ装置10と、端末装置(管理者端末)20とを含む。
次に、模倣品知財対応システム1のサーバ装置10の構成について説明する。
図1に示すように、サーバ装置10は、例えば、監視部100、抽出部200、判定部300、情報出力部400、および記憶部500を有する。
[2.1 記憶部]
まず、記憶部500について説明する。記憶部500には、装備率履歴DB501、模倣品掲載数履歴DB502、登録意匠DB503、判定情報DB504、および模倣業者管理DB505が記憶されている。
次に、監視部100について説明する。
図5は、監視部100の構成を示す図である。監視部100は、模倣品の販売状況(ウェブサイトの模倣品掲載数など)を直接的または間接的に示す1つ以上の指標を監視する。監視部100は、模倣品の販売状況を直接的または間接的に示す指標が予め設定された所定の条件を満たす場合に、所定の知財対応フロー(後述する抽出部200による抽出および判定部300による判定)を実行することを決定する。監視部100は、例えば、装備率監視部110と、模倣品掲載数監視部120とを有する。
まず、装備率監視部110について説明する。装備率監視部110は、例えば、情報取得部111と、装備率算出部112と、対応要否判定部113とを含む。
次に、模倣品掲載数監視部120について説明する。模倣品掲載数監視部120は、例えば、情報収集部121と、掲載数算出部122と、対応要否判定部123とを含む(図5参照)。
次に、抽出部200について説明する。
図9は、抽出部200の構成を示す図である。抽出部200は、監視部100により所定の知財対応フローの実行が必要と判定された場合に、後述する近似度よりも簡易な基準に基づく第1段階の判定(1次判定)を行い、ショッピングサイトA,B,C,…に掲載された模倣品のなかから所定の条件を満たす模倣品(意匠権との類似の可能性が一定程度ある模倣品)を抽出する。言い換えると、コピー抽出部は、第1段階の判定を行うことで、判定部300の判定対象として抽出される模倣品を絞り込む。抽出部200は、例えば、模倣品情報取得部210、報知部220、受付部230、フィッティング処理部240、パターン比較部250、および抽出要否判定部260を有する。
模倣品情報取得部210は、ネットワークNWを介してショッピングサイトA,B,C,…のサーバ装置SA,SB,SC,…と通信を行い、ショッピングサイトA,B,C,…に掲載されている模倣品の画像、およびその画像と関連付けられて掲載されている情報(例えば、模倣品のフロアマットが対応する車種名)などを取得する。模倣品の画像は、写真でもよく、図面でもよい。模倣品情報取得部210は、取得した画像および情報をフィッティング処理部240に出力する。
報知部220は、ショッピングサイトA,B,C,…のいずれかにおいて模倣品が販売されているが、その模倣品の画像がウェブサイト上に存在しない場合、模倣品の画像が存在しないことを管理者に報知するための報知動作を行う。例えば、報知部220は、報知動作の一例として、模倣品の画像がウェブサイト上に存在しないこと示す情報を生成し、その情報を端末装置20に送信することで、その情報を端末装置20の表示装置21に表示させる。これにより、管理者は、画像が存在しない模倣品があることを知ることができる。管理者は、必要に応じて問題となる模倣品を実際に購入し、写真撮影を行うことで模倣品の画像を作成する。
受付部230は、ウェブサイト上に模倣品の画像が存在しない場合、実際に購入して写真撮影を行うことで作成された模倣品の画像と、その模倣品のフロアマットが対応する車種名の入力を受け付ける。サーバ装置10は、受付部230により受け付けられた画像を、模倣品情報取得部210により取得された画像と同等のものとして以下の処理を行う。
フィッティング処理部240は、模倣品情報取得部210により取得された情報(例えば、模倣品と関連付けられて掲載されていた車種名)に基づき登録意匠DB503を参照し、その模倣品に対応する1つ以上の登録意匠を特定する。例えば、フィッティング処理部240は、模倣品のフロアマットが対応する車種と関連付けられて登録意匠DB503で管理されている一群の登録意匠を特定し、特定した登録意匠の図面(以下、「意匠図面」と称する)を登録意匠DB503から取得する。なお以下では、模倣品と1つの登録意匠とを比較する処理について説明するが、実際には特定された一群の登録意匠のそれぞれについて以下と同様の処理が実行される。
パターン比較部250は、フィッティング処理部240により大きさおよび角度位置などが調整された模倣品の輪郭C1と登録意匠の輪郭C2とのパターン比較を行う。パターン比較部250は、例えば、スキャニング部251と、長さ比較部252とを含む(図9参照)。
図11は、スキャニング部251によるスキャニング処理の一例を説明するための図である。図11は、助手席用のフロアマットの全体意匠に対するスキャニング処理を示す。
図13は、フロアマット全体の全体意匠(すなわち、運転席のフロアマット、助手席のフロアマット、および後席のフロアマットを含む全体意匠)に対するスキャニング処理の一例を示す。図13に示す例では、模倣品は、模倣品に含まれる第1領域R1と第2領域R2との間に、第1領域R1と第2領域R2とを分離する分離部S1を含む。同様に、登録意匠は、登録意匠に含まれる第1領域R3と第2領域R4との間に、第1領域R3と第2領域R4とを分離する分離部S2を含む。
図15は、助手席のフロアマットの部分意匠に対するスキャニング処理の一例を示す。抽出部200は、スキャニング対象の意匠が部分意匠である場合、特定方向に沿う走査線が横切る意匠の両端部のうち少なくとも一方の端部が部分意匠の実線部分である位置(図15に示す例ではY1~Y4)について、前記特定方向の長さ同士を比較する。
図16は、助手席のフロアマットの部分意匠に対するスキャニング処理の別の一例を示す。図16は、Y方向のスキャニングが行われる例である。図16に示すように、抽出部200は、特定方向に沿う走査線が横切る登録意匠の両端部のうち一方の端部が実線部分SL1,SL2であるが他方の端部が実線部分SL1,SL2でない場合、意匠図面に含まれる(または意匠図面に対して設定される)境界線BL1を起点または終点とする長さを、その検出位置での長さΔLyとして取得する。この場合、模倣品に対するY方向のスキャニングは、登録意匠と同様に、模倣品の画像に設定される仮想線VL1を起点または終点とする長さを、その検出位置での長さΔLyとして取得する。そして、長さ比較部252は、X方向の各検出位置(X1~X4)について、模倣品のY方向の長さΔLyと、登録意匠のY方向の長さΔLyとを比較する。なお、走査線が登録意匠の実線部分SL1,SL2を横切らない検出位置については、2つの境界線BL1,BL2や2つの仮想線VL1,VL2の間の長さΔLyの検出が行われて長さ同士が比較されてもよいし、これら長さの検出や比較が行われなくてもよい。
図17は、後席のフロアマットの部分意匠に対するスキャニング処理の別の一例を示す。図17に示す例では、模倣品は、模倣品に含まれる第1領域R5と第2領域R6との間に、第1領域R5と第2領域R6とを分離する分離部S3を含む。同様に、登録意匠(部分意匠)は、登録意匠に含まれる第1領域R7と第2領域R8との間に、第1領域R7と第2領域R8とを分離する分離部S4を含む。この場合、抽出部200は、上述した「(b)全体意匠に対するパターン比較の第2例」と同様に、分離部S3,S4を除いてスキャニングを行うことで、模倣品と部分意匠との長さ同士を比較する。
抽出要否判定部260は、パターン比較の対象となった模倣品を、判定部300の判定対象として抽出するべきか否かを判定する。例えば、抽出要否判定部260は、長さ比較部252によるパターン比較の結果が所定の条件を満たす場合に、パターン比較の対象となった模倣品を上記判定対象として抽出する。上記所定の条件は、例えば、パターン比較の結果において、Y方向の全ての検出位置において、模倣品のX方向の長さΔLxと登録意匠のX方向の長さΔLxとの差が閾値以下の場合である。
判定部300は、抽出部200により抽出された模倣品と登録意匠とに基づき模倣品と登録意匠との近似度を算出し、算出した近似度に基づき意匠権の類似に関する判定を行う。判定部300は、例えば、周長算出部310、面積算出部320、および類否判定部330を含む。なお、模倣品が対応する製品の機種(車種)を示す情報は、例えば、抽出部200の模倣品情報取得部210により取得されて判定部300に出力されている。
周長算出部310は、例えば画像解析により、模倣品の周長LCと、登録意匠の周長LDとをそれぞれ算出する。模倣品の周長LCとは、模倣品の輪郭C1の長さである。登録意匠の周長LDとは、登録意匠の輪郭C2の長さである。なお、登録意匠が部分意匠である場合における周長の算出については後述する。
図21、図22は、周長算出部310および面積算出部320による周長LC,LDおよび面積SC,SDの算出のそれぞれ一例を示す図である。登録意匠が部分意匠である場合、周長算出部310は、部分意匠の実線部分SL11,SL12,SL13,SL14に沿う長さの合計を、登録意匠の周長LDとして算出する。
類否判定部330は、周長算出部310により算出された模倣品の周長LCと登録意匠の周長LDとに基づき、周長の近似差を算出する。例えば、類否判定部330は、登録意匠の周長LDを模倣品の周長LCで除算して1を減算した値の絶対値をパーセントに直したもの(|(LD/LC)-1|×100)を、周長の近似差(周長差近似度)として算出する。周長の近似差は、模倣品と登録意匠との「近似度」の一例である。
情報出力部400は、類否判定部330の判定結果に基づき、端末装置20の表示装置21に表示させる情報を生成し、端末装置20に送信する。これにより、端末装置20の表示装置21には、類否判定部330の判定結果(模倣品ごとの類似の蓋然性)が表示される。
次に、サーバ装置10の処理の流れの一例について説明する。
図24は、サーバ装置10の処理の流れの一例を示すフローチャートである。まず、監視部100は、純正品装備率と、ショッピングサイトA,B,C,…における模倣品掲載数をそれぞれ一定の周期T1,T2で算出する(ステップS101)。監視部100は、純正品装備率に関する値および模倣品掲載数に関する値が所定の条件を満たすか否かを判定する(ステップS102)。例えば、監視部100は、対応要否判定基準マップM1において純正品装備率および模倣品掲載数の増加率が「〇:対応要」の領域に存在する場合、上記所定の条件を満たすと判定する。
次に、第1実施形態の変形例について説明する。本変形例では、類否判定部330は、全体意匠の意匠権に基づく第1判定を行い、その後、部分意匠の意匠権に基づく第2判定を行う点で上記実施形態とは異なる。なお以下に説明する以外の構成は、上記実施形態と同様である。
図25は、全体意匠に基づいて類似の有無を判定する第1判定の一例を説明するための図である。類否判定部330は、例えば、抽出部200により抽出された模倣品と、意匠権が登録された全体意匠とに基づき、模倣品と全体意匠との近似度を算出する。言い換えると、類否判定部330は、意匠の基本的構成態様に基づき、模倣品の類似に関する判定を行う。例えば、類否判定部330は、全体意匠に関して周長の近似差と面積の近似差との組み合わせと、類似の蓋然性とが対応付けられた類否判定基準マップM2A-1に基づき、類似の蓋然性を判定する。例えば、類否判定部330は、類否判定基準マップM2A-1に基づき、模倣品が全体意匠の意匠権に類似しているか、全体意匠の意匠権に類似していないか、または全体意匠の意匠権に類似しているか否かかが未定であるかを判定する。
図26は、部分意匠に基づいて類似の有無を判定する第2判定の一例を説明するための図である。類否判定部330は、全体意匠を用いた判定では全体意匠の意匠権に類似しているか否かが未定であると判定された場合に、全体意匠を用いた判定の対象となった模倣品と、意匠権が登録された部分意匠とに基づき、模倣品と部分意匠との近似度を算出する。言い換えると、類否判定部330は、意匠の具体的構成態様に基づき、模倣品の類似に関する判定を行う。例えば、類否判定部330は、部分意匠に関して周長の近似差と面積の近似差との組み合わせと、類似の有無とが対応付けられた類否判定基準マップM2A-2に基づき、類似の有無を判定する。例えば、類否判定部330は、類否判定基準マップM2A-2に基づき、模倣品が部分意匠の意匠権に類似しているか、部分意匠の意匠権に類似していないかを判定する。
情報出力部400は、上述した第1判定の結果、「全体意匠の意匠権に類似している」または「全体意匠の意匠権に類似していない」のいずれかの判定がされた場合に、類否判定部330の判定結果を示す情報を端末装置20に出力する。これにより、端末装置20の表示装置21には、類否判定部330の判定結果が表示される。
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態における近似度の算出(図24のステップS108)の後、“〇(類似領域)”および“×(非類似領域)”のみを持つ類否判定基準マップを利用する手法(手法B)である点で、第1実施形態とは異なる。この手法Bでは、例えば、予め用意された複数の類否判定基準マップM2B-1~M2B-N(Nは任意の整数)のなかから条件に応じて選択された1つの類否判定基準マップM2B-X(Xは、1~Nに含まれる整数)を用いて類否判定が行われる。この手法Bは、例えば、車種が特定されており、且つ、類否対象となる意匠が全体意匠であるか部分意匠であるかが特定されている場合、車種が特定されており、且つ、意匠権と模倣品の差異部分に意匠の要部が含まれているか否かが特定されているときに行われる。また、手法Bは、例えば、デッドコピーへの対応などで用いられる。以下、このような第2実施形態について説明する。
次に、第3実施形態について説明する。第3実施形態は、第1実施形態における近似度の算出(図24のステップS108)の後、“△(追加判定要)”および“×(非類似領域)”のみを持つ類否判定基準マップを利用する手法(手法C)である点で、第1実施形態とは異なる。この手法Cでは、例えば、登録意匠と前記模倣品との差異部分に意匠の要部が含まれているか否かを判定し、前記近似度と意匠権の類似の有無との対応関係が意匠権と模倣品との差異部分に意匠の要部が含まれているか否かによって予め設定された複数の類否判定基準マップM2C-1,M2C-2から1つのマップが選択され、選択されたマップに基づき意匠権の類似に関する判定が行われる。また本実施形態では、類否判定部330は、意匠権の類似の蓋然性を判定する第1判定を行い、第1判定で“△(追加判定要)”と判定された模倣品に対して複数の類否判定基準マップM2C-1,M2C-2から選択された1つのマップに基づき意匠権の類似に関する第2判定が行われる。以下、このような第3実施形態について説明する。
次に、上記第1から第3実施形態の変形例について説明する。本変形例では、抽出部200の処理および判定部300の処理に関して、登録意匠の要部に対して重み付けが行われて処理される点で上記実施形態とは異なる。なお以下に説明する以外の構成は、上記実施形態と同様である。
10…サーバ装置
20…端末装置
100…監視部
200…抽出部
230…受付部
300…判定部
400…情報出力部
500…記憶部
Claims (19)
- ウェブサイトに掲載された模倣品を抽出する抽出部と、
前記抽出部により抽出された模倣品と、意匠権が登録されている意匠とに基づき前記模倣品と前記意匠との近似度を算出し、算出した前記近似度に基づき前記意匠権の類似に関する判定を行う判定部と、
を備え、
前記抽出部は、前記ウェブサイトに掲載された模倣品に対して前記近似度よりも簡易な基準に基づく1次判定を行うことで、前記判定部の判定対象として抽出される模倣品を絞り込む、
ことを特徴とする模倣品知財対応システム。 - ウェブサイトに掲載された模倣品を抽出する抽出部と、
前記抽出部により抽出された模倣品と、意匠権が登録されている意匠とに基づき前記模倣品と前記意匠との近似度を算出し、算出した前記近似度に基づき前記意匠権の類似に関する判定を行う判定部と、
純正品装備率と、1つ以上のウェブサイトにおける模倣品掲載数とのうち少なくとも一方を監視し、前記純正品装備率と前記模倣品掲載数とのうち少なくとも一方に基づき前記抽出部による抽出を行うか否かを判定する監視部と、
を備えることを特徴とする模倣品知財対応システム。 - 前記監視部は、少なくとも前記純正品装備率を監視し、前記純正品装備率の現在値もしくは将来予想値が閾値未満になる場合、または、前記純正品装備率の減少量、前記純正品装備率の将来の予想減少量、前記純正品装備率の減少率、もしくは前記純正品装備率の将来の予想減少率が閾値以上になる場合に、前記抽出部による抽出を行うことを決定することを特徴とする請求項2に記載の模倣品知財対応システム。
- 前記監視部は、少なくとも前記模倣品掲載数を監視し、前記模倣品掲載数の現在値もしくは将来予想値が閾値以上になる場合、または、前記模倣品掲載数の増加量、前記模倣品掲載数の将来の予想増加量、前記模倣品掲載数の増加率、もしくは前記模倣品掲載数の将来の予想増加率が閾値以上になる場合に、前記抽出部による抽出を行うことを決定することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の模倣品知財対応システム。
- 前記監視部は、前記純正品装備率に関する値と前記模倣品掲載数に関する値との組み合わせに基づき前記抽出部による抽出を行うか否かを判定することを特徴とする請求項2から請求項4のうちいずれか1項に記載の模倣品知財対応システム。
- ウェブサイトに掲載された模倣品を抽出する抽出部と、
前記抽出部により抽出された模倣品と、意匠権が登録されている意匠とに基づき前記模倣品と前記意匠との近似度を算出し、算出した前記近似度に基づき前記意匠権の類似に関する判定を行う判定部と、
を備え、
前記抽出部は、前記ウェブサイトに掲載された模倣品と前記意匠とに対して、複数の位置それぞれにおける特定方向の長さ同士を比較するパターン比較を行い、前記パターン比較の結果が所定の条件を満たす場合に前記ウェブサイトに掲載された模倣品を前記判定部の判定対象として抽出する、
ことを特徴とする模倣品知財対応システム。 - 前記抽出部は、前記意匠が部分意匠である場合に、前記特定方向に沿う走査線が横切る前記意匠の両端部のうち少なくとも一方の端部が前記部分意匠の実線部分である位置について、前記特定方向の長さ同士を比較することを特徴とする請求項6に記載の模倣品知財対応システム。
- 前記抽出部は、前記パターン比較を行う前に、前記ウェブサイトに掲載された模倣品の輪郭と前記意匠の輪郭とを合わせるために前記模倣品の輪郭と前記意匠の輪郭とのうち少なくとも一方の大きさを調整することを含むフィッティング処理を行い、前記フィッティング処理を行うことで前記模倣品の輪郭と前記意匠の輪郭との差異が閾値以下になる場合に、前記パターン比較を行うことなく前記ウェブサイトに掲載された模倣品を前記判定部の判定対象として抽出する、または、前記ウェブサイトに掲載された模倣品が前記意匠権に類似すると判定することを特徴とする請求項6または請求項7に記載の模倣品知財対応システム。
- 前記抽出部は、模倣品の画像の入力を受け付ける受付部を有し、
前記判定部は、前記ウェブサイトに掲載された模倣品の画像が存在しない場合、前記受付部により受け付けられた画像と前記意匠とに基づき前記近似度を算出し、算出した前記近似度に基づき前記意匠権の類似に関する判定を行うことを特徴とする請求項1から請求項8のうちいずれか1項に記載の模倣品知財対応システム。 - 前記判定部は、前記近似度として、前記抽出部により抽出された模倣品および前記意匠に対して周長の近似差と面積の近似差とをそれぞれ算出し、前記周長の近似差および前記面積の近似差に基づき前記意匠権の類似に関する判定を行うことを特徴とする請求項1から請求項9のうちいずれか1項に記載の模倣品知財対応システム。
- 前記判定部は、前記周長の近似差と前記面積の近似差との組み合わせに基づき前記意匠権に類似しているか否かを判定することを特徴とする請求項10に記載の模倣品知財対応システム。
- 前記判定部は、前記意匠が部分意匠である場合、前記部分意匠の実線部分に沿う長さの合計を前記意匠の周長として算出し、前記抽出部により抽出された模倣品において前記部分意匠の実線部分に対応する部分の長さの合計を前記模倣品の周長として算出することを特徴とする請求項10または請求項11に記載の模倣品知財対応システム。
- 前記判定部は、前記意匠が部分意匠である場合、前記意匠の1つ以上の実線部分と、前記1つ以上の実線部分の複数の端部同士を結ぶ境界線とにより囲まれる特定領域の面積を前記意匠の面積として算出し、前記抽出部により抽出された模倣品において前記特定領域に対応する領域の面積を前記模倣品の面積として算出することを特徴とする請求項10から請求項12のうちいずれか1項に記載の模倣品知財対応システム。
- 前記判定部の判定結果を示す情報を出力する情報出力部をさらに備え、
前記判定部は、前記抽出部により抽出された模倣品と、意匠権が登録されている全体意匠とに基づき前記模倣品と前記全体意匠との近似度を算出し、算出した前記近似度に基づき、前記全体意匠の意匠権に類似しているか、前記全体意匠の意匠権に類似していないか、または前記全体意匠の意匠権に類似しているか否かかが未定であるかを判定し、
前記情報出力部は、前記全体意匠の意匠権に類似していると判定された場合、または前記全体意匠の意匠権に類似していないと判定された場合に、前記判定部の判定結果として前記模倣品の類似の蓋然性を含む情報を出力することを特徴とする請求項1から請求項13のうちいずれか1項に記載の模倣品知財対応システム。 - ウェブサイトに掲載された模倣品を抽出する抽出部と、
前記抽出部により抽出された模倣品と、意匠権が登録されている意匠とに基づき前記模倣品と前記意匠との近似度を算出し、算出した前記近似度に基づき前記意匠権の類似に関する判定を行う判定部と、
前記判定部の判定結果を示す情報を出力する情報出力部と、
を備え、
前記判定部は、前記抽出部により抽出された模倣品と、意匠権が登録されている全体意匠とに基づき前記模倣品と前記全体意匠との近似度を算出し、算出した前記近似度に基づき、前記全体意匠の意匠権に類似しているか、前記全体意匠の意匠権に類似していないか、または前記全体意匠の意匠権に類似しているか否かかが未定であるかを判定し、
前記情報出力部は、前記全体意匠の意匠権に類似していると判定された場合、または前記全体意匠の意匠権に類似していないと判定された場合に、前記判定部の判定結果として前記模倣品の類似の蓋然性を含む情報を出力し、
前記判定部は、前記全体意匠を用いた判定では前記全体意匠の意匠権に類似しているか否かが未定であると判定された場合に、前記全体意匠を用いた判定の対象となった前記模倣品と、意匠権が登録されている部分意匠とに基づき前記模倣品と前記部分意匠との近似度を算出し、算出した前記近似度に基づき、前記部分意匠の意匠権に類似しているか、前記部分意匠の意匠権に類似していないかを判定する、
ことを特徴とする模倣品知財対応システム。 - ウェブサイトに掲載された模倣品を抽出する抽出部と、
前記抽出部により抽出された模倣品と、意匠権が登録されている意匠とに基づき前記模倣品と前記意匠との近似度を算出し、算出した前記近似度に基づき前記意匠権の類似に関する判定を行う判定部と、
を備え、
前記判定部は、前記模倣品が対応する機種に基づき、前記近似度と前記意匠権の類似の有無との対応関係が予め前記機種毎に設定された複数の判定基準マップのなかから1つの判定基準マップを選択し、選択された前記判定基準マップに基づき前記意匠権の類似に関する判定を行う、
ことを特徴とする模倣品知財対応システム。 - ウェブサイトに掲載された模倣品を抽出する抽出部と、
前記抽出部により抽出された模倣品と、意匠権が登録されている意匠とに基づき前記模倣品と前記意匠との近似度を算出し、算出した前記近似度に基づき前記意匠権の類似に関する判定を行う判定部と、
を備え、
前記判定部は、前記意匠権が登録された意匠と前記模倣品との差異部分に意匠の要部が含まれているか否かに基づき、前記近似度と前記意匠権の類似の有無との対応関係が前記意匠と前記模倣品との差異部分に意匠の要部が含まれているか否かによって予め設定された複数の判定基準マップのなかから1つの判定基準マップを選択し、選択された前記判定基準マップに基づき前記意匠権の類似に関する判定を行う、
ことを特徴とする模倣品知財対応システム。 - 1つまたは複数のコンピュータが、
ウェブサイトに掲載された模倣品を抽出し、
抽出された模倣品と意匠権が登録されている意匠とに基づき前記模倣品と前記意匠との近似度を算出し、
算出した前記近似度に基づき前記意匠権の類似に関する判定を行う、
ことを含み、
前記模倣品を抽出することは、前記ウェブサイトに掲載された模倣品に対して前記近似度よりも簡易な基準に基づく1次判定を行うことで、前記判定の対象として抽出される模倣品を絞り込むことを含む、
ことを特徴とする模倣品知財対応方法。 - 1または複数のコンピュータに、
ウェブサイトに掲載された模倣品を抽出させ、
抽出させた模倣品と意匠権が登録されている意匠とに基づき前記模倣品と前記意匠との近似度を算出させ、
算出させた前記近似度に基づき前記意匠権の類似に関する判定を行わせ、
前記模倣品を抽出させることは、前記ウェブサイトに掲載された模倣品に対して前記近似度よりも簡易な基準に基づく1次判定を行わせ、前記判定の対象として抽出される模倣品を絞り込ませることを含む、
ことを特徴とするプログラム。
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