JP7257271B2 - 水中探知装置および水中探知方法 - Google Patents

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Description

本発明は、水中に送信波を送波し、その反射波に基づいて、物標の位置を探知する水中探知装置および水中探知方法に関する。
従来、水中に送信波を送波し、その反射波に基づいて、物標の位置を探知する水中探知装置が知られている。この種の水中探知装置では、たとえば、全方位に亘って送波された送信波のエコーが、ビームフォーミングにより所定方位角ごとに受波され、その受信信号に基づいて、各方位における物標の位置が計測される。あるいは、狭いビームを形成可能な超音波振動子を回転させることにより、自船周囲の物標の位置が探知される。
たとえば、水中探知装置は、1つまたは複数の超音波振動子を有する送波部と、複数の超音波振動子を有する受波部とを、個別に備え得る。送波部を回転させつつ、受波部を送波部に同期させて回転させて、受信信号が生成される。このとき、受波部は、ビームフォーミングにより、受波ビームを深さ方向にスキャンさせる。こうして、自船周囲の全範囲において、受信信号が生成される。生成された受信信号に基づいて、受波部からの位置とその位置のエコー強度とを対応付けた3次元のボリュームデータが取得される。このボリュームデータを処理することにより、自船下方における海中の状態が表示部に表示される。
特許文献1には、この種の水中探知装置が開示されている。
国際公開第2018/163844号
3次元のボリュームデータを表示する方法として、サーフェスレンダリング法が知られている。上述の水中探知装置により生成された3次元のボリュームデータにサーフェスレンダリング法が適用されると、所定のエコー強度を有する等値面が画面上に表示される。これにより、使用者は、自船下方の海中の状態を3次元的に把握できる。
しかしながら、この方法では、たとえば、魚群の等値面と海底の等値面とが同じ色で表示されるため、魚群および海底の形状や両者の位置関係の把握が難しくなる。また、複数の魚群が存在する場合に、各魚群の等値面に同じ色が付されるため、使用者は、魚種の識別等に重要なエコー強度を、魚群ごとに把握できない。
かかる課題に鑑み、本発明は、物標の形状および位置を3次元的に把握でき、さらに、物標のエコー強度を適切に把握することが可能な水中探知装置および水中探知方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、水中探知装置に関する。この態様に係る水中探知装置は、送信波を送波する送波器と、水中の物標によって前記送信波が反射されることにより生じる反射波に基づいて受信信号をそれぞれ生成する複数の受波素子を備える受波器と、前記受信信号に基づいて、探知範囲内の各参照位置におけるエコー強度のデータを含むボリュームデータを生成するボリュームデータ生成部と、前記ボリュームデータの前記エコー強度データを、所定の閾値以上のエコー強度を持ち、且つ、各々に共通の等値面が生成される複数のグループにグループ化するグループ生成部と、前記各グループの代表エコー強度に基づいて前記各グループの前記等値面の表示形態を設定する画像データ生成部と、を備える。
本発明の第2の態様は、水中探知方法に関する。この態様に係る水中探知方法は、送波器から送信波を送波し、水中の物標によって前記送信波が反射されることにより生じる反射波を受波器で受波して受信信号を生成し、前記受信信号に基づいて、探知範囲内の各参照位置におけるエコー強度のデータを含むボリュームデータを生成し、前記ボリュームデータの前記エコー強度データを、所定の閾値以上のエコー強度を持ち、且つ、各々に共通の等値面が生成される複数のグループにグループ化し、前記各グループの代表エコー強度に基づいて前記各グループの前記各等値面の表示形態を設定する。
上記第1および第2の態様によれば、各グループの等値面が表示されるため、使用者は、各グループに対応する物標の形状および位置を3次元的に把握できる。また、各等値面に各グループの代表エコー強度に基づく表示形態が付与されるため、使用者は、各グループに対応する物標のエコー強度を円滑に把握できる。
本発明の第3の態様は、水中探知装置に関する。この態様に係る水中探知装置は、送信波を送波する送波器と、水中の物標によって前記送信波が反射されることにより生じる反射波に基づいて受信信号をそれぞれ生成する複数の受波素子を備える受波器と、前記受信信号に基づいて、探知範囲内の各参照位置におけるエコー強度のデータを含むボリュームデータを生成するボリュームデータ生成部と、前記ボリュームデータの前記エコー強度データを、所定の閾値以上のエコー強度を持ち、且つ、各々に共通の等値面が生成される複数のグループにグループ化するグループ生成部と、画像データ生成部と、を備える。前記画像データ生成部は、前記グループのタイプが第1グループタイプである場合、当該グループの代表エコー強度に基づいて当該グループの前記等値面の表示形態を設定し、前記グループのタイプが第2グループタイプである場合、当該グループの前記等値面までの深さに基づいて当該グループの前記等値面の表示形態を設定する。
本発明の第4の態様は、水中探知方法に関する。この態様に係る水中探知方法は、送波器から送信波を送波し、水中の物標によって前記送信波が反射されることにより生じる反射波を受波器で受波して受信信号を生成し、前記受信信号に基づいて、探知範囲内の各参照位置におけるエコー強度のデータを含むボリュームデータを生成し、前記ボリュームデータの前記エコー強度データを、所定の閾値以上のエコー強度を持ち、且つ、各々に共通の等値面が生成される複数のグループにグループ化し、前記グループのタイプが第1グループタイプである場合、当該グループの代表エコー強度に基づいて当該グループの前記等値面の表示形態を設定し、前記グループのタイプが第2グループタイプである場合、当該グループの前記等値面までの深さに基づいて当該グループの前記等値面の表示形態を設定する。
ここで、前記第1グループタイプは、たとえば、水中に存在する魚群であり、前記第2グループタイプは、たとえば、水底である。
上記第3および第4の態様によれば、各グループの等値面が表示されるため、使用者は、各グループに対応する物標の形状および位置を3次元的に把握できる。また、第1グループタイプのグループの等値面には、当該グループの代表エコー強度に基づく表示形態が付与されるため、使用者は、当該グループに対応する物標のエコー強度を円滑に把握できる。さらに、第2グループタイプのグループの等値面には、当該等値面までの深さに基づく表示形態が付与されるため、使用者は、当該グループに対応する物標までの深さを円滑に把握できる。
上記第1および第3の水中探知装置は、前記各グループの前記等値面の内部に含まれる複数の前記エコー強度データに基づいて、前記各グループの前記代表エコー強度を算出する代表エコー強度算出部をさらに備え得る。
この構成によれば、各グループの代表エコー強度を適切に算出することができる。
この構成において、前記代表エコー強度算出部は、前記各グループの前記等値面の内部に含まれる前記複数のエコー強度データの平均化に基づいて、前記各グループの前記代表エコー強度を算出するよう構成され得る。
この構成によれば、使用者は、各物標の等値面に設定された代表エコー強度に基づく表示形態により、各物標の全体的なエコー強度を把握することができる。
あるいは、前記代表エコー強度算出部は、前記各グループの前記等値面の内部に含まれる前記複数のエコー強度データの最大値に基づいて、前記各グループの前記代表エコー強度を算出するよう構成され得る。
この構成によれば、使用者は、各物標の等値面に付された代表エコー強度に基づく表示形態により、各物標の芯の強さを円滑に把握できる。
また、上記第1および第3の水中探知装置において、前記画像データ生成部は、前記表示形態として、前記各グループの前記代表エコー強度に応じた色を、前記各グループの前記等値面に設定するよう構成され得る。
このように、色によってエコー強度が表示されることにより、使用者は、円滑かつ直感的に、各物標のエコー強度を把握することができる。
以上のとおり、本発明によれば、物標の形状および位置を3次元的に把握でき、さらに、物標のエコー強度を適切に把握することが可能な水中探知装置および水中探知方法を提供することができる。
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下に示す実施形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施形態に記載されたものに何ら制限されるものではない。
図1は、実施形態1に係る水中探知装置の構成を示すブロック図である。 図2は、実施形態1に係る、送波器によって形成される送信ビームを模式的に示す図である。 図3は、実施形態1に係る、受信ビームが電子的に走査される範囲であるファンエリアを模式的に示す図である。 図4は、実施形態1に係る、信号処理ユニットの構成を示すブロック図である。 図5は、実施形態1に係る、ファンエリアにおけるエコー強度の参照位置の分布を模式的に示す図である。 図6は、参考例に係る、ボリュームデータにサーフェスレンダリング法に基づく処理を適用した場合の画像の表示例を示す図である。 図7は、他の参考例に係る、等値面に深度に応じた色を付した場合の画像P20の表示例を示す図である。 図8は、図7の画像を側方視に変換した画像の表示例を示す図である。 図9は、実施形態1に係る、エコー信号処理部20の構成を示すブロック図である。 図10は、実施形態1に係る、画像データの生成処理を示すフローチャートである。 図11(a)は、実施形態1に係る、同じグループに設定された等値面を模式的に示す図である。図11(b)は、図11(a)の等値面に代表エコー強度に応じた色が表示された状態を模式的に示す図である。 図12は、実施形態1に係る、画像の表示例を示す図である。 図13は、実施形態2に係る画像データの生成処理を示すフローチャートである。 図14は、実施形態2に係る、画像の表示例を示す図である。 図15は、実施形態2に係る、画像の他の表示例を示す図である。
<実施形態1>
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
以下の実施形態には、いわゆるマルチピング(multi-ping)方式の水中探知装置に本発明を適用した例が示されている。マルチピング(multi-ping)方式は、マルチパルス(multi-pulse)方式と呼ばれる場合もある。ただし、本発明は、以下の実施形態に何ら制限されるものではない。
たとえば、一般的なパルス方式の水中探知装置では、送信パルス波が送波された後、その送信パルス波が探知レンジを往復する間に、受波部がその送信パルス波の反射波を受波する。そして、送信パルス波が探知レンジを往復する時間を経過した後、次の送信パルス波が送波される。
これに対し、マルチピング方式の水中探知装置では、最初に所定周波数帯の送信パルス波が送波された後、その送信パルス波が探知レンジを往復する前に、前記所定周波数帯とは異なる周波数帯を有する次の送信パルス波が送波される。各送信パルス波の反射波は、各周波数帯に対応したフィルタによって抽出される。これにより、マルチピング方式の水中探知装置によれば、送信パルス波の送波間隔を狭くすることができるため、一般的なパルス方式の水中探知装置と比べて、物標の探知速度を速めることができる。
水中探知装置1の送波器および受波器は船底に装備される。水中探知装置1は、主に魚および魚群等の対象物標の探知に用いられる。水中探知装置1は、他にも、岩礁のような海底の起伏、人工漁礁のような構造物の探知などに用いられる。
図1は、水中探知装置1の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、水中探知装置1は、送波器2と、受波器3と、モータ4aと、回転角度検出部4bと、送受信装置5と、信号処理ユニット10と、表示ユニット8とを備える。
送波器2は、1つまたは複数の超音波振動子を備える。送波器2は、3次元状の送信ビームTBを形成可能に構成される。送波器2は、パルス状の超音波(送信パルス波)を水中に送波する。
図2は、送波器2によって形成される送信ビームTBを模式的に示す図である。
図2において、Z軸は、送波器2から鉛直下向きに降ろした軸であり、Y軸は、水平面に平行で且つ自船S1の進行方向を示す軸である。X軸は、Y軸およびZ軸に垂直な軸である。ここでは、鉛直方向に見て送信パルス波がX軸に平行な方向に送波されるタイミングの送信ビームTBの状態が示されている。
送波器2は、送信ビームTBの中心軸Axが鉛直方向(Z軸方向)に対して斜めになるように、船底に設置される。送信ビームTBは、水平方向に角度α11の広がりを有し、かつ、Z軸を中心とする周方向に見て略扇形状を有する。角度α11は、たとえば30度である。これに限らず、角度α11は、たとえば、6~90度の範囲内に設定され得る。
送信ビームTBは、鉛直下方向を0度として鉛直上方向に角度θ1の範囲で広がっている。角度θ1は、たとえば、90度である。角度θ1は、90度に限られるものではなく、たとえば、60度程度であってもよい。また、送信ビームTBの鉛直方向の広がりは、必ずしも、鉛直下方向が境界でなくてもよい。たとえば、鉛直下方向に対して鉛直方向に30~90度の範囲で送信ビームTBが鉛直方向に広がっていてもよい。また、鉛直下方を挟んで±60度の範囲に送信ビームTBが広がっていてもよい。
図1に戻り、受波器3は、複数の超音波振動子3aを有する。これら超音波振動子3aは、受波器3の受波素子である。受波器3は、送波器2に対して分離して設置される。各受波面3bは、たとえば、長方形状に形成される。なお、図1の例では、受波器3が8つの超音波振動子3aを備えている。受波器3に装備される超音波振動子3aの数は、8つに限らず、他の数であってもよい。なお、図1では、各受波面3bの形状および向きが、模式的に示されている。
各超音波振動子3aは、送波器2から送波された送信パルス波の反射波を受波して、反射波のエコー強度に応じた受信信号を生成する。これら超音波振動子3aは、直線状に配列されている。すなわち、受波器3は、リニアアレイである。リニアアレイの受波面に垂直な方向であって受信ビームRBが形成される側の方向と水平面とがなす角度は、俯角方向を正とした場合、たとえば30度である。ただし、この角度は、リニアアレイが鉛直方向に沿って配列されている場合の角度である0度から、リニアアレイが水平方向に沿って配列されている場合の角度である90度までの範囲内において、他の角度であってもよい。
モータ4aは、鉛直方向に平行な回転軸について、送波器2を回転させる。これにより、送信ビームTBが、図2の自船S1(Z軸)を中心とした水平方向の全方位に亘って回転される。また、モータ4aは、送波器2の回転に同期するように、受波器3を、鉛直方向に平行な回転軸について回転させる。送波器2と受波器3は、互いに同じ方向を向くように回転する。これにより、送波器2から送波された超音波(送信パルス波)の反射波が、受波器3によって受波される。
回転角度検出部4bは、モータ4aの回転角を検出する。回転角度検出部4bは、モータ4aに取り付けられている。回転角度検出部4bは、たとえば、ロータリーエンコーダである。ただし、モータ4aの回転角を検出する方法は、これに限られるものではない。たとえば、モータ4aがステッピングモータである場合、基準位置からのステップ数に基づいて、モータ4aの回転角が検出されてもよい。モータ4aの回転角により、水平面内における所定の基準軸に対する送波器2および受波器3の角度位置が検出され得る。この基準軸は、たとえば、図2のX軸正側の軸に設定される。
送波器2は、上記のようにモータ4aによって回転させられながら、基準軸に対して所定の角度ごとに、送信ビームTBを形成して、超音波(送信パルス波)を送波する。また、受波器2は、送波器2から送信ビームTBが送波される各角度位置において、受信ビームRBを形成して反射波の受信信号を生成する。受波器3は、各角度位置において、送受信装置5および信号処理ユニット10とともに、複数の超音波振動子3aに対するビームフォーミングを行うことにより、鉛直方向に受信ビームRBを電子的に走査させる。受信ビームRBは、ファンエリアFA内において鉛直方向に電子的に走査される。
図3は、受信ビームRBが電子的に走査される範囲であるファンエリアFAを模式的に示す図である。図3のX軸、Y軸およびZ軸は、図2と同様である。
ファンエリアFAは、周方向の広がり角が6度程度と比較的薄く、自船S1から鉛直方向に扇形状に広がっている。図3では、角度位置が第1角度位置α21のときのファンエリアFAがFA(α21)で示され、角度位置が第2角度位置α22のときのファンエリアFAがFA(α22)で示されている。
ファンエリアFAの鉛直方向の角度θ2は、たとえば約90度である。ファンエリアFAは、鉛直下方から水平方向に亘る範囲に形成される。ファンエリアFA内を電子的に走査される受信ビームRBは、ファンエリアFAとともに、図1のモータ4aによって、水平面に沿ってα方向に回転させられる。これにより、自船S1を中心とした半球形状状の3次元空間内において物標が探知され、当該空間内における物標の3次元的な位置が推定され得る。
なお、角度θ2は、90度に限られるものではない。また、角度θ2の境界が鉛直下方向でなくてもよい。たとえば、角度θ2が、鉛直下方向に対して30度から90度に亘る角度範囲であってもよい。また、角度θ2が、鉛直下方向に対し±60度の範囲であってもよい。
本実施形態では、上記のように、いわゆるマルチピング(multi-ping)方式によって、送波と受波が行われる。具体的には、送波器2から送波される送信パルス波の周波数帯が、隣り合う角度位置において相違するように、各角度位置において送信パルス波が送波される。
たとえば、送信パルス波に対して3つの周波数帯FB1、FB2、FB3が準備され、これら周波数帯FB1、FB2、FB3がサイクリックに、各角度位置に設定される。各角度位置において受波器3から出力される信号から、当該角度位置に設定された周波数帯の信号が抽出され、抽出された信号に基づいて、受信信号が生成される。上記のように、受信信号は、ビームフォーミングにより形成される受信ビームRBに基づいて生成される。
なお、マルチピング(multi-ping)方式による信号処理の詳細は、出願人が先に出願した国際公開第2018/163844号に記載されている。国際公開第2018/163844号の開示が、参照により組み込まれ得る。
図1に戻り、送受信装置5は、送信部6と、受信部7とを備えている。
送信部6は、信号処理ユニット10で生成された送信パルス信号を増幅し、増幅後の送信パルス信号を送波器2に印加する。これにより、送波器2から、増幅後の送信パルス信号に対応する送信パルス波が送波される。具体的には、送波器2からは、周波数帯FB1の送信パルス信号に対応する第1送信パルス波と、周波数帯FB2の送信パルス信号に対応する第2送信パルス波と、周波数帯FB3の送信パルス信号に対応する第3送信パルス波とが、所定の時間間隔を空けて送波される。この送波は、その後も所定の時間間隔でサイクリックに繰り返される。これにより、上記のように、送波器2の隣り合う角度位置(送波タイミングの角度位置)において、互いに周波数が異なる送信パルス波が送波される。
受信部7は、受波器3から出力されるエコー信号(受信信号)を増幅し、増幅したエコー信号をA/D変換する。その後、受信部7は、デジタル信号に変換されたエコー信号を、信号処理ユニット10に出力する。より具体的には、受信部7は、複数の受信回路を有し、各受信回路が、対応する超音波振動子3aによって受波された反射波の各エコー信号に対して上述した所定の処理を行い、各エコー信号を信号処理ユニット10に出力する。
信号処理ユニット10は、上述の送信パルス信号を生成し、生成した送信パルス信号を送信部6に出力する。また、信号処理ユニット10は、受信部7から入力されるエコー信号を処理し、物標の画像データを生成するための処理を行う。信号処理ユニット10の構成は、追って、図4を参照して説明する。
表示ユニット8は、画像を表示するためのモニタを備え、信号処理ユニット10から出力された画像データに応じた画像を表示する。本実施形態では、表示ユニット8には、自船下方における海中の状態が3次元的に表示される。これにより、使用者は、当該画像を参照することにより、自船下方における海中の状態(たとえば、単体魚及び魚群、海底の起伏、人工漁礁のような構造物の有無及び位置)を把握できる。なお、画像データの生成処理および当該画像データに基づく画像の表示例については、追って、図9ないし図12を参照して説明する。
図4は、信号処理ユニット10の構成を示すブロック図である。
信号処理ユニット10は、たとえば、パーソナルコンピュータにより構成される。信号処理ユニット10は、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理回路と、ROM(ReadOnly Memory)、RAM(Random Access Memory)やハードディスク等の記憶媒体を備える。記憶媒体には、水中探知のための処理を実現するためのプログラムが記憶されている。信号処理ユニット10は、このプログラムにより、図4に示す各部の機能を実行する。すなわち、図4には、プログラムに基づき信号処理ユニット10が実行する機能ブロックが示されている。
なお、図4の各ブロックの機能は、必ずしも、プログラムによるソフトウエアにより実現されなくてもよい。すなわち、図4に示す機能の一部が、プログラムによる機能ではなく、ハードウエアによって実現されてもよい。
図4に示すように、信号処理ユニット10は、制御部11と、送信タイミング設定部12と、送信信号生成部13と、フィルタ係数生成部14と、エコー信号取得部15と、エコー信号処理部20と、を備える。
制御部11は、上記プログラムに従って各部を制御する。制御部11は、図1に示した回転角度検出部4bからの検出結果に基づいて、送波器2の角度位置を検出する。制御部11は、検出した角度位置に基づいて、送信パルス波を送波すべきタイミングを送信タイミング設定部12に通知する。このとき同時に、制御部11は、各タイミングにおける送信パルス波の周波数帯、すなわち、周波数帯FB1、FB2、FB3の何れかに関する情報(以下、「周波数情報」という)を、送信信号生成部13に出力する。
送信タイミング設定部12は、制御部11から入力されるタイミング通知に従って、各周波数帯の送信パルス信号を出力させるためのトリガ信号を、送信信号生成部13に出力する。
送信信号生成部13は、送信タイミング設定部12から入力されたトリガ信号および制御部11から入力された周波数情報に応じて、周波数帯FB1、FB2、FB3の何れかの周波数帯の送信パルス信号を送信部6に出力する。これにより、送信パルス波を送波すべき各角度位置において、周波数帯FB1、FB2、FB3の何れかの周波数帯の送信パルス波が送波器2から送波される。
また、制御部11は、送信信号生成部13に対して周波数情報を出力する際に、同様の周波数情報をフィルタ係数生成部14へ出力する。このとき同時に、制御部11は、フィルタ処理で用いられるフィルタ係数を生成するためのフィルタ仕様(たとえば、通過帯域の中心周波数、通過帯域の帯域幅、阻止域の低減レベル、フィルタ長、等)を、フィルタ係数生成部14へ出力する。
フィルタ係数生成部14は、制御部11から入力された周波数情報およびフィルタ仕様に基づいて、周波数情報により指定される周波数帯のエコー信号を抽出するためのフィルタ係数を生成する。すなわち、フィルタ係数生成部14は、周波数情報により指定される周波数帯が周波数帯FB1である場合、フィルタ係数C1を生成する。同様に、フィルタ係数生成部14は、周波数情報により指定される周波数帯が周波数帯FB2、FB3である場合、フィルタ係数C2、C3をそれぞれ生成する。フィルタ係数生成部14は、生成したフィルタ係数(フィルタ係数C1、C2、C3の何れか)をエコー信号取得部15に通知する。
なお、フィルタ係数C1、C2、C3は、必ずしも、周波数情報およびフィルタ仕様から都度生成されなくてもよく、予めメモリにフィルタ係数C1、C2、C3が周波数帯FB1、FB2、FB3に対応づけて保持されていてもよい。この場合、周波数情報により指定される周波数帯に対応づけられたフィルタ係数がメモリから読み出され、エコー信号取得部15に通知される。
エコー信号取得部15は、受波器3に配置された超音波振動子3aと同じ数のエコー信号抽出部16を有している。各エコー信号抽出部16は、各超音波振動子3aに対応して設けられている。1~m番目の超音波振動子3aから出力されるエコー信号が、それぞれ、チャンネルCH1~CHmを介して、対応するエコー信号抽出部16に入力される。各エコー信号抽出部16は、入力されたエコー信号から周波数情報により指定される周波数帯の信号成分を抽出し、抽出した信号成分を、処理対象のエコー信号として、エコー信号処理部20に出力する。
エコー信号抽出部16は、バッファ処理部17とフィルタ処理部18とを備える。バッファ処理部17は、周波数情報が通知された後、次に周波数情報が通知されるまでの間、対応するチャンネルから入力されたエコー信号を一時記憶し、記憶したエコー信号をフィルタ処理部18に出力する。フィルタ処理部18は、バッファ処理部17から入力されたエコー信号に対して、フィルタ係数生成部14から入力されたフィルタ係数(フィルタ係数C1、C2、C3の何れか)を適用し、入力されたエコー信号からフィルタ係数に対応する周波数帯(周波数帯FB1、FB2、FB3の何れか)の周波数成分を抽出する。フィルタ処理部18は、抽出した周波数成分を、処理対象のエコー信号として、エコー信号処理部20に出力する。
以上の処理により、各角度位置において送波された所定周波数帯(周波数帯FB1、FB2、FB3の何れか)の送信パルス波に対するエコー信号が、各エコー信号抽出部16によりチャンネルごとに抽出される。したがって、送波器2および受波器3が水平方向に1回転する間に、自船S1を中心とした半球形状状の3次元空間内からのエコー信号がチャンネルごとに取得され、取得されたエコー信号が、エコー信号処理部20に出力される。
エコー信号処理部20は、エコー信号取得部15から入力された各チャンネルのエコー信号を処理して、画像データを生成する。エコー信号処理部20は、各回転位置のファンエリアFAにおいてチャンネルごとに取得されるエコー信号にビームフォーミングによる処理を適用して、受信ビームRBごとに、受信信号を取得する。受信ビームRBは、所定の分解能で、図3のθ方向にスキャンされる。したがって、1つのファンエリアFA内の受信信号は、図3のθ方向における受信ビームRBの分解能と同じ分解能で取得される。
エコー信号処理部20は、ファンエリアFA内に含まれる受信信号に基づいて、ファンエリアFA内の各参照位置から生じたエコー強度をデータとして取得する。
図5は、ファンエリアFAにおけるエコー強度の参照位置RPの分布を模式的に示す図である。図5には、基準軸(X軸の正側の軸)に対する水平方向の角度位置が第1角度位置α21であるファンエリアFA(α21)におけるエコー強度の参照位置RP(破線の交点の位置)の分布が示されている。
図5において、自船S1から放射状に延びる複数の破線の矢印は、それぞれ、受信ビームRBの指向方向を示している。受信信号は、放射状に延びる各破線の矢印の方向において取得される。また、図5において、自船S1を中心とする円弧状の複数の破線は、エコー強度が参照される距離位置を示している。各距離位置は、送信パルス波を送波したタイミングを起点とする受信信号の波形の時間位置に対応する。エコー強度のデータは、送信波を送波したタイミングを起点に一定の時間間隔で、受信信号から取得される。
したがって、ファンエリアFAにおけるエコー強度の参照位置RPは、放射状に延びる破線上に一定間隔で設定される。図5において、放射状に延びる破線と円弧状の破線の全ての交点位置がエコー強度の参照位置RPである。これら参照位置RPから生じたエコー強度がデータとして取得される。
なお、図5には、受信ビームRBの指向方向と、エコー強度が参照される距離位置とが、それぞれ、破線の矢印と円弧状の破線とによって模式的に示されているが、実際は、受信ビームRBの指向方向のピッチと距離位置のピッチは、何れも、図5に示された各ピッチに比べて顕著に狭い。したがって、エコー強度の参照位置RPも、図5に比べて顕著に細かく分布している。
エコー信号処理部20は、ファンエリアFA内に含まれる受信信号に基づいて、ファンエリアFA内の各参照位置RPから生じたエコー強度のデータを取得する。エコー信号処理部20は、α方向の各角度位置のファンエリアFAについて同様に、エコー強度のデータを取得する。こうして、エコー信号処理部20は、自船S1を中心とする1周分のファンエリアFAに対し、エコー強度のデータを取得する。これらのエコー強度のデータは、半球形状の探知範囲に3次元状に分布する参照位置RPから取得されたデータ群であるボリュームデータを構成する。
なお、探知範囲すなわちボリュームデータが取得される範囲は、必ずしも、半球形状でなくてもよく、たとえば、水平方向において360度より狭い範囲が探知範囲とされてもよい。また、ファンエリアFAの形状が図5の形状から変化することに応じて、探知範囲の形状も変化し得る。
エコー信号処理部20は、1周分のボリュームデータを処理して、自船S1下方の状況を3次元状の表示する画像データを生成し、生成した画像データを表示ユニット8に出力する。これにより、自船下方における海中の状態が3次元的に表示ユニット8に表示される。
<画像データの生成方法>
ボリュームデータを3次元状に可視化する方法として、サーフェスレンダリング法を用いることができる。この方法では、ボリュームデータに含まれるエコー強度のデータに対して所定の閾値が設定される。当該閾値のエコー強度を持つデータ群の表面(等値面)が作成される。等値面を作成するためのアルゴリズムとして、公知のマーチング・キューブ法が用いられ得る。等値面には、たとえば、所定の色が付される。これにより、海底の表面や、魚群の表面、およびノイズの表面等が3次元的に表示される。
図6は、ボリュームデータにサーフェスレンダリング法に基づく処理を適用した場合の画像P10の表示例を示す図である。
便宜上、図6では、画像P10が白黒化されているが、実際の画像P10はカラーである。画像P10の右側にスケールSC10が付されている。スケールSC10のR、Y、Bは、それぞれ、赤、黄、青である。スケールSC10は、赤から黄色を経て青へと色が移り変わっている。スケールSC10の右側には、エコー強度をデシベル化したスケール値が付されている。この表示例では、スケールSC10の中央付近に、表面を抽出するための閾値が設定されている。
画像P10の例では、海底B1と、3つの魚群F1、F2、F3と、ノイズN1が3次元的に表示されている。3つの魚群F1、F2、F3は、海底B1からやや浮いて位置にあることが確認できる。海底B1の上方に自船S1の位置が付記されている。これにより、自船S1と、海底B1および魚群F1~F3の位置が確認され得る。
しかしながら、図6の表示形態では、閾値のエコー強度を持つデータ群の表面(等値面)に同じ色が付されるため、海底B1および魚群F1~F3の表面(等値面)には、同じ色が付される。海底B1および魚群F1~F3の表面は、マーチング・キューブ法に基づく処理によりシェーディングが付されるため、このシェーディングにより視覚的に一応の区別が可能である。しかし、上記のように、これらの表面には同じ色が付されるため、図6の表現形態では、海底B1および魚群F1~F3の形状や両者の位置関係を円滑に把握しにくい。
この問題を解消する方法として、マーチング・キューブ法により生成された等値面に、深度に応じた色を付す方法を用いることができる。
図7は、等値面に深度に応じた色を付した場合の画像P20の表示例を示す図である。図8は、図7の画像P20を側方視に変換した画像P21の表示例を示す図である。
図6と同様、図7および図8では、画像P20、P21が白黒化されている。画像P20、P21の右側にスケールSC20、SC21が付されている。スケールSC20、SC21のR、Y、Bは、それぞれ、赤、黄、青である。スケールSC20、SC21の右側には、深度が付されている。画像P20、P21を生成するためのボリュームデータは、図6の場合と同じである。また、表面を抽出するための閾値は、図6の場合と同様である。
図7に示すように、各等値面に深度に応じた色が付されると、魚群F1~F3の表面に付される色と、海底B1に付される色とが相違するため、魚群F1~F3と海底B1とを視覚的に明確に区別できる。このため、この表示形態では、海底B1および魚群F1~F3の形状や両者の位置関係を円滑に把握できる。また、図8の表示形態では、魚群F1~F3が海底B1から浮いた状態にあることを円滑に確認できる。
しかしながら、この表示形態では、魚群F1~F3のエコー強度の強弱を確認できない。魚群を可視化する場合、魚種の識別や魚群の芯の確認等のために、各魚群のエコー強度が重要となる。図7および図8の表示形態では、魚群F1~F3および海底B1の形状容易に把握できるものの、各魚群のエコー強度の強弱を把握できないといったデメリットがある。
そこで、本実施形態では、マーチング・キューブ法により生成された等値面に、エコー強度に基づく表示形態が付される。以下、この構成について説明する。
図9は、エコー信号処理部20の構成を示すブロック図である。
エコー信号処理部20は、ボリュームデータ生成部21と、グループ生成部22と、代表エコー強度算出部23と、画像データ生成部24とを備える。
ボリュームデータ生成部21は、エコー信号取得部15から入力される各チャンネルのエコー信号に基づいて、上述のボリュームデータを生成する。ボリュームデータの構成は、図5を参照して説明したとおりである。ボリュームデータは、探知範囲内の各参照位置RPから生じたエコー強度を表す複数のデータを含む。
グループ生成部22は、ボリュームデータにサーフェスレンダリングのための所定の閾値を設定し、ボリュームデータに含まれるデータを、当該閾値以上のエコー強度を持つ複数のグループにグループ化する。この閾値は、予め設定されていてもよく、使用者が適宜変更可能であってもよい。
代表エコー強度算出部23は、グループ化されたデータから当該グループのエコー強度の代表値(代表エコー強度)を算出する。代表エコー強度算出部23は、たとえば、各グループに含まれるデータのエコー強度を平均化した値を、各グループの代表エコー強度として算出する。
あるいは、代表エコー強度算出部23は、各グループに含まれるデータのエコー強度の最大値に基づいて、各グループの代表エコー強度を算出してもよい。この場合、エコー強度の最大値がそのまま代表エコー強度として用いられてもよく、あるいは、エコー強度の最大値に所定の値(たとえば、エコー強度の平均値に応じた係数)を乗じて代表エコー強度が算出されてもよい。また、代表エコー強度は、エコー強度の平均値および最大値以外の値であってもよい。たとえば、各グループに含まれるデータからエコー強度のヒストグラムを求め、当該ヒストグラムのモードのエコー強度を代表エコー強度として用いてもよい。
画像データ生成部24は、各グループのデータから生成されるエコー強度の等値面に、各グループの代表エコー強度に基づく表示形態を付与して画像データを生成する。たとえば、画像データ生成部24は、各グループの等値面に、代表エコー強度に基づく色を付与する。この場合、画像データ生成部24は、たとえば、代表エコー強度と色とを対応付けたテーブルを保持する。画像データ生成部24は、代表エコー強度に対応付けられた色を、各グループの等値面に付与する。
図10は、画像データの生成処理を示すフローチャートである。
水中探知装置1の動作が開始すると、ボリュームデータ生成部21は、各角度位置のファンエリアFAに対して、順次、ボリュームデータを生成し、生成したボリュームデータをグループ生成部22に出力する(S101)。
グループ生成部22は、ボリュームデータ生成部21から入力された隣り合う2つのファンエリアFAに対するボリュームデータを処理する(S102)。ここでは、まず、基準軸から1番目および2番目のファンエリアFAに対するボリュームデータが、処理対象とされる。
グループ生成部22は、これらのボリュームデータから、エコー強度が閾値以上のデータを抽出し、抽出したデータから表面(等値面)を生成する(S103)。次に、グループ生成部22は、生成した等値面間の接続判定を行い(S104)、接続が確認できた等値面を同じグループに設定する(S105)。接続判定は、たとえば、マーチング・キューブ法に基づいて行われる。
マーチング・キューブ法で等値面を生成する場合、隣接する8点(ボリュームデータを構成する各データの3次元位置)からなる3次元空間(略正六面体)が1つの単位として扱われる。これら8点の強度と閾値との大小関係から等値面の生成パターンを決定することができる。この生成パターンより、1つの単位の3次元空間内の各辺に等値面の頂点が存在するか否かを把握することができる。隣接する正六面体同士の共有する辺に閾値が存在する場合、これら正六面体の等値面が互いに接続すると判断できる。他方、隣接する正六面体同士の共有する辺に閾値が存在しない場合、これら正六面体の等値面は互いに接続しないと判断できる。
なお、等値面の接続判定の手法は、これに限られるものではない。たとえば、上記手法と同様、隣接する8点(ボリュームデータを構成する各データの3次元位置)からなる3次元空間(略正六面体)を1つの単位として扱いながら、隣接する正六面体にそれぞれ等値面が存在する場合に、これら正六面体の等値面が互いに接続すると判断するとの手法を用いることもできる。ただし、より正確に等値面の接続判定を行うためには、上述のマーチング・キューブ法に基づく接続判定手法を用いることが好ましい。
グループ生成部22は、全ての等値面に対する接続判定が完了するまで(S106)、ステップS104、S105の処理を繰り返す。
図11(a)は、同じグループに設定された等値面を模式的に示す図である。
図11(a)の例では、3つの等値面SF1、SF2、SF3がグループ化されている。これら等値面SF1~SF3と、これら等値面SF1~SF3の内部の領域(ハッチングが付された領域)に、ボリュームデータの一部を構成する複数のデータが含まれている。すなわち、これらの領域に含まれる各参照位置RPから生じたエコー強度を表すデータが、各参照位置RPに対応付けられて、等値面SF1~SF3ごとにグループ化される。各グループのデータから共通の等値面SF1~SF3が生成される。
図10に戻り、こうして、グループ生成部22による等値面のグループ化が完了すると(S106:YES)、代表エコー強度算出部23が、各グループの代表エコー強度を算出する(S107)。代表エコー強度算出部23は、各グループの等値面およびその内部に含まれるデータから、代表エコー強度を算出する。上記のように、代表エコー強度は、たとえば、これらデータのエコー強度を平均化して算出される。
なお、代表エコー強度は、等値面の内部に含まれるデータから算出されてもよい。あるいは、グループ化されたデータが等値面のみに存在し、等値面の内部にデータが存在しない場合(グループ化されたデータ群のボリュームが小さい場合)は、等値面の表面のみに含まれるデータから代表エコー強度が算出されてもよい。代表エコー強度の算出に用いられるデータ群は、代表エコー強度を適正に算出できる範囲のデータ群に設定されればよい。
代表エコー強度が算出されると、エコー信号処理部20は、1周分の全てのファンエリアFAに対して処理が終了したか否かを判定する(S108)。ステップS108の判定がNOの場合、エコー信号処理部20は、処理をステップS102に戻して、次のファンエリアFAに対する処理を行う。上記の処理により、1番目と2番目のファンエリアFAに対する処理が行われたため、ここでは、2番目と3番目のファンエリアFAに対する処理が行われる。
まず、2番目と3番目のファンエリアFAのデータに対し、グループ生成部22により、ステップS102~S106の処理が行われて、等値面のグループ化が行われる。この処理でグループ化された等値面と1つ前の処理によりグループ化された等値面とが互いに接続する場合、これら等値面は、同じグループに設定される。すなわち、1つ前の処理により生成された同一グループの等値面の幅が、今回の処理により接続される等値面の幅だけ広くなる。
ステップS107では、こうして新たに生成された各グループの等値面に対して、代表エコー強度算出部23により、代表エコー強度が算出される。ここでは、新たに生成された等値面全体とその内部に含まれるデータに応じた代表エコー強度が算出される。
たとえば、代表エコー強度がエコー強度の平均化により算出される場合、前回の処理により取得された代表エコー強度と、前回までの処理により平均化に用いられたデータの度数と、今回新たにグループに追加される各データのエコー強度と、今回新たにグループに追加されるデータの度数とによって、平均化の演算が行われ、代表エコー強度が算出される。この場合、代表エコー強度算出部23は、前回の処理により算出された代表エコー強度と、前回までの処理により平均化に用いられたデータの度数とを保持しておく必要がある。
なお、ステップS107の処理は、今回新たに等値面が接続されたグループに対してのみ行われ、今回の処理では新たに等値面が接続されないグロープには、ステップS107の処理がスキップされればよい。これにより、代表エコー強度の算出処理を簡素化できる。
エコー信号処理部20は、1周分の全てのファンエリアFAについて、ステップS102~S107の処理を繰り返し行う。これにより、自船S1の下方の全周の範囲に対し、等値面のグループが取得される。こうして、1周分の全てのファンエリアFAに対する処理が終了すると(S108:YES)、画像データ生成部24は、各グループの等値面に、各グループの代表エコー強度に基づく表示形態(たとえば、色)を付与する(S109)。
図11(b)は、図11(a)の等値面SF1~SF3に代表エコー強度に応じた色が表示された状態を模式的に示す図である。実際には、等値面SF1~SF3にさらに等値面が接続されて、物標に応じた幅の等値面が形成される。これらの等値面に、各等値面のグループの代表エコー強度に応じた色がそれぞれ付与される。
こうして各等値面に各グループの代表エコー強度に基づく表示形態が付与されて、自船S1の下方の全周の範囲に亘る画像データが生成される。画像データ生成部24は、生成した画像データを表示ユニット8に出力する(S110)。これにより、自船S1の下方の海中の状況を3次元的に表示する画像が、表示ユニット8に表示される。こうして、今回の周回に対する処理が終了する。その後、エコー信号処理部20は、処理をステップS101に戻して、次の周回に対する処理を実行する。これにより、表示画像が更新される。エコー信号処理部20は、水中探知装置1の動作が終了するまで処理を継続する。
図12は、図10の処理により画像データが生成された場合に表示される画像P30の表示例を示す図である。
図6および図7と同様、図12では、画像P30が白黒化されている。画像P30の右側にスケールSC30が付されている。スケールSC30のR、Y、Bは、それぞれ、赤、黄、青である。スケールSC30の右側には、エコー強度の尺度が付されている。便宜上、スケールSC30には、等値面の抽出に用いたエコー強度(閾値)の位置と、海底および各魚群のエコー強度の位置が示されている。
図12に示すように、各グループの等値面に代表エコー強度に応じた色が付与されると、魚群F1~F3と海底B1とを視覚的に明確に区別できる。このため、海底B1および魚群F1~F3の形状や両者の位置関係が円滑に把握され得る。さらに、図12の表示形態では、魚群F1~F3のエコー強度に応じた色が各等値面に付される。このため、使用者は、各魚群のエコー強度を色で明確に把握できる。これにより、使用者は、たとえば、各魚群の魚種や芯の強さを把握できる。この他、使用者は、海底B1の表示色により海底のエコー強度を把握できる。これにより、使用者は、海底の性質(岩場や砂地等)を識別することができる。
<実施形態1の効果>
実施形態によれば、以下の効果が奏され得る。
各グループの等値面が表示されるため、使用者は、各グループに対応する物標(魚群F1~F3、海底B1)の形状および位置を3次元的に把握できる。また、各等値面に各グループの代表エコー強度に基づく表示形態(色)が付与されるため、使用者は、各グループに対応する物標(魚群F1~F3、海底B1)のエコー強度を円滑に把握できる。
図11(a)を参照して説明したとおり、代表エコー強度算出部23は、等値面SF1~SF3および等値面SF1~SF3の内部に含まれる複数のデータのエコー強度に基づいて、各グループの代表エコー強度を算出する。これにより、各グループの代表エコー強度を適切に算出できる。
ここで、代表エコー強度算出部23は、たとえば、等値面SF1~SF3および等値面SF1~SF3の内部に含まれる複数のデータのエコー強度の平均化に基づいて、各グループの代表エコー強度を算出する。この場合、各物標の平均的なエコー強度に応じた色が各物標の等値面に付与される。これにより、使用者は、各物標の全体的なエコー強度を把握できる。
あるいは、代表エコー強度算出部23は、等値面SF1~SF3および等値面SF1~SF3の内部に含まれる複数のデータのエコー強度の最大値に基づいて、各グループの代表エコー強度を算出する。この場合、各物標の最大のエコー強度に応じた色が各物標の等値面に付与される。これにより、使用者は、各物標の等値面に付された色により、各物標の芯の強さを円滑に把握できる。
画像データ生成部24は、代表エコー強度に基づく表示形態として、代表エコー強度に応じた色を、各物標の等値面に付与する。このように、色によってエコー強度が表示されることにより、使用者は、円滑かつ直感的に、各物標のエコー強度を把握できる。
なお、等値面に付される表示形態は、必ずしも、色相に限られるものではない。たとえば、等値面に付される色の透明度を代表エコー強度に応じて変化させてもよい。この場合、たとえば、代表エコー強度が高いほど等値面に付される色を濃く設定し、代表エコー強度が低いほど等値面に付される色を薄く設定すればよい。あるいは、代表エコー強度に応じて等値面に付与されるハッチングのパターンを変化させてもよい。
<実施形態2>
上記実施形態1では、全てのグループの等値面に対し、代表エコー強度と色との関係を規定する共通のスケールが適用された。これに対し、実施形態2では、各等値面が第1グループタイプと第2グループタイプの何れに属するかに応じて、適用されるスケールが変更される。
ここで、第1グループタイプは海底以外の等値面であり、第2グループタイプは海底の等値面である。等値面が第2グループタイプに属するか否かは、当該等値面の代表エコー強度が、予め規定された海底のエコー強度の範囲に含まれるか否か等、海底を判別するための周知の手法に基づいて判別される。
図13は、実施形態2に係る画像データの生成処理を示すフローチャートである。
便宜上、図13のフローチャートでは、図10のステップS101~S108が省略されている。図13のフローチャートにおいても、図10のステップS101~S108の処理が同様に行われる。また、図13のフローチャートでは、図10のステップS109がステップS111~S114に置き換えられている。
ステップS108の判定がYESとなると、画像データ生成部24は、グループ化された等値面が、第1グループタイプと第2グループタイプの何れに属するかを判定する(S111)。
等値面が第1グループタイプである場合(S111:YES)、すなわち、等値面が魚群等の海底以外の物標の等値面である場合、画像データ生成部24は、当該等値面に、当該等値面の代表エコー強度に応じた表示形態(ここでは色)を付与する(S112)。他方、等値面が第2グループタイプである場合(S111:NO)、すなわち、等値面が海底の等値面である場合、画像データ生成部24は、当該等値面に、当該等値面までの深度に応じた表示形態(ここでは色)を付与する(S113)。
その後、画像データ生成部24は、全ての等値面に対して表示形態を付与したか否かを判定する(S114)。表示形態が付与されていない等値面が残っている場合(S114:NO)、画像データ生成部24は、残りの等値面に対してステップS111~S113の処理を実行する。こうして、全ての等値面に表示形態が付与されると(S114:YES)、画像データ生成部24は、各等値面にステップS112、S113に応じた表示形態が付与された画像データを生成し、生成した画像データを表示ユニット8に出力する。これにより、自船S1の下方の海中の状況を3次元的に表示する画像が、表示ユニット8に表示される。
図14は、図13の処理により画像データが生成された場合に表示される画像P40の表示例を示す図である。
図6、図7および図12と同様、図14では、画像P40が白黒化されている。画像P40の右側に2つのスケールSC41、42が付されている。スケールSC41は、第1グループタイプに適用され、スケールSC42は、第2グループタイプに適用される。スケールSC41のR、Y、Gは、それぞれ、赤、黄、緑である。スケールSC41の右側には、エコー強度の尺度が付されている。スケールSC42のW、Bは、それぞれ、白、青である。スケールSC42では、下端が濃い青色であり上端に向かうにつれて青色が薄くなっている。スケールSC42の右側には、深度の尺度が付されている。深度の尺度は、具体的な数値であってもよい。
図14に示すように、第1グループタイプに属するグループの等値面に代表エコー強度に応じた色が付与されることにより、魚群F1~F3を視覚的に明確に区別できる。このため、魚群F1~F3の形状や両者の位置関係が円滑に把握され得る。さらに、魚群F1~F3のエコー強度に応じた色が各等値面に付されるため、使用者は、各魚群のエコー強度を明確に把握できる。これにより、使用者は、たとえば、各魚群の芯の強さを互いに比較することができる。
また、第2グループタイプに属するグループの等値面には、等値面までの深度に応じた色が付与される。これにより、使用者は、海底の起伏や傾きなどを把握できる。さらに、スケールSC41とスケールSC42とで異なる色体系が用いられているため、海底B1と魚群F1~F3の位置関係や形状、および海底B1に対する魚群F1~F3の浮き具合を円滑に確認することができる。
図15は、図13の処理により画像データが生成された場合に表示される画像P50の表示例を示す図である。
図15においても、便宜上、画像P50が白黒化されている。スケールSC51は、第1グループタイプに適用され、スケールSC52は、第2グループタイプに適用される。スケールSC51のB、Wは、それぞれ、茶、白である。スケールSC51では、上端が濃い茶色であり下端に向かうにつれて茶色が薄くなっている。スケールSC51の右側には、エコー強度の尺度が付されている。エコー強度の尺度は具体的数値であってもよい。スケールSC52のR、Y、Bは、それぞれ、赤、黄、青である。スケールSC52は、濃い赤から黄色を経て濃い青へと色が変化している。スケールSC52の右側には、深度の尺度が付されている。
この表示形態においても、第1グループタイプに属する魚群F1~F3の等値面を視覚的に明確に区別できる。このため、魚群F1~F3の形状や両者の位置関係が円滑に把握され得る。さらに、魚群F1~F3のエコー強度に応じた色が各等値面に付されるため、使用者は、各魚群のエコー強度を明確に把握できる。これにより、使用者は、たとえば、各魚群の魚種や芯の強さを互いに比較することができる。
また、第2グループタイプに属するグループの等値面には、等値面までの深度に応じた色が付与される。これにより、使用者は、海底の起伏や傾きなどを把握できる。さらに、スケールSC51とスケールSC52とで異なる色体系が用いられているため、海底B1と魚群F1~F3の位置関係や形状、および海底B1に対する魚群F1~F3の浮き具合を円滑に確認することができる。
<変更例>
本発明は、上記実施形態に制限されるものではない。また、本発明の実施形態は、上記構成の他に種々の変更が可能である。
たとえば、上記実施形態1、2では、隣り合うファンエリアFAのボリュームデータを処理するごとに、各グループの代表エコー強度が算出および更新されたが、1周分の全てのボリュームデータが処理されて各グループの等値面が確定した後に、各等値面およびその内部に含まれるデータに基づいて、各グループの代表エコー強度が算出されてもよい。
また、上記実施形態2では、第2グループタイプの等値面に対して等値面までの深度に応じた色が付与されたが、第2グループタイプの等値面に対して、第1グループタイプと同様、代表エコー強度に応じた色が付与され、第1グループタイプと第2グループタイプに対し、互いに異なる色体系のスケールが適用されてもよい。これにより、海底とエコー強度が近似する魚群の等値面と海底の等値面との間のコントラストを高めることができ、海底と魚群とを明確に区別可能に表示させることができる。
また、上記実施形態では、マルチピング(multi-ping)方式の水中探知装置に本発明を適用した例を示したが、本発明は、この方式に限らず、3次元のボリュームデータが取得され得る他の方式の水中探知装置にも適用され得る。たとえば、傘状の送信ビームを自船下方の全周に亘って形成して送信波を送波するとともに、その反射波を全周に亘って受波する方式の水中探知装置に本発明が適用されてもよい。あるいは、海中の断面から得られたエコー強度のデータの履歴を所定ピング分残すことにより、所定範囲のボリュームデータを取得する方式の水中探知装置に本発明が適用されてもよい。
また、上記実施形態では、送波器2と受波器3とが別体であったが、送波器と受波器が一体化されていてもよい。たとえば、送波用の超音波振動子が受波用に共用される送受波器からの信号により、ボリュームデータが生成されてもよい。
この他、本発明の実施形態は、特許請求の範囲に記載の範囲で適宜種々の変更可能である。
1 水中探知装置
2 送波器
3 受波器
10 信号処理ユニット
20 エコー信号処理部
21 ボリュームデータ生成部
22 グループ生成部
23 代表エコー強度算出部
24 画像データ生成部
RP 参照位置
SF1~SF3 等値面
B1 海底
F1~F3 魚群

Claims (9)

  1. 水中探知装置において、
    送信波を送波する送波器と、
    水中の物標によって前記送信波が反射されることにより生じる反射波に基づいて受信信号をそれぞれ生成する複数の受波素子を備える受波器と、
    前記受信信号に基づいて、探知範囲内の各参照位置におけるエコー強度のデータを含むボリュームデータを生成するボリュームデータ生成部と、
    前記ボリュームデータの前記エコー強度データを、所定の閾値以上のエコー強度を持ち、且つ、各々に共通の等値面が生成される複数のグループにグループ化するグループ生成部と、
    前記各グループの代表エコー強度に基づいて前記各グループの前記等値面の表示形態を設定する画像データ生成部と、を備える、水中探知装置。
  2. 水中探知装置において、
    送信波を送波する送波器と、
    水中の物標によって前記送信波が反射されることにより生じる反射波に基づいて受信信号をそれぞれ生成する複数の受波素子を備える受波器と、
    前記受信信号に基づいて、探知範囲内の各参照位置におけるエコー強度のデータを含むボリュームデータを生成するボリュームデータ生成部と、
    前記ボリュームデータの前記エコー強度データを、所定の閾値以上のエコー強度を持ち、且つ、各々に共通の等値面が生成される複数のグループにグループ化するグループ生成部と、
    前記グループのタイプが第1グループタイプである場合、当該グループの代表エコー強度に基づいて当該グループの前記等値面の表示形態を設定し、
    前記グループのタイプが第2グループタイプである場合、当該グループの前記等値面までの深さに基づいて当該グループの前記等値面の表示形態を設定する画像データ生成部と、を備える、水中探知装置。
  3. 請求項2に記載の水中探知装置において、
    前記第1グループタイプは、水中に存在する魚群であり、
    前記第2グループタイプは、水底である、水中探知装置。
  4. 請求項1ないし3の何れか一項に記載の水中探知装置において、
    前記各グループの前記等値面の内部に含まれる複数の前記エコー強度データに基づいて、前記各グループの前記代表エコー強度を算出する代表エコー強度算出部をさらに備える、水中探知装置。
  5. 請求項4に記載の水中探知装置において、
    前記代表エコー強度算出部は、前記各グループの前記等値面の内部に含まれる前記複数のエコー強度データの平均化に基づいて、前記各グループの前記代表エコー強度を算出する、水中探知装置。
  6. 請求項4に記載の水中探知装置において、
    前記代表エコー強度算出部は、前記各グループの前記等値面の内部に含まれる前記複数のエコー強度データの最大値に基づいて、前記各グループの前記代表エコー強度を算出する、水中探知装置。
  7. 請求項1ないし6の何れか一項に記載の水中探知装置において、
    前記画像データ生成部は、前記表示形態として、前記各グループの前記代表エコー強度に応じた色を、前記各グループの前記等値面に設定する、水中探知装置。
  8. 水中探知方法において、
    送波器から送信波を送波し、
    水中の物標によって前記送信波が反射されることにより生じる反射波を受波器で受波して受信信号を生成し、
    前記受信信号に基づいて、探知範囲内の各参照位置におけるエコー強度のデータを含むボリュームデータを生成し、
    前記ボリュームデータの前記エコー強度データを、所定の閾値以上のエコー強度を持ち、且つ、各々に共通の等値面が生成される複数のグループにグループ化し、
    前記各グループの代表エコー強度に基づいて前記各グループの前記等値面の表示形態を設定する、水中探知方法。
  9. 水中探知方法において、
    送波器から送信波を送波し、
    水中の物標によって前記送信波が反射されることにより生じる反射波を受波器で受波して受信信号を生成し、
    前記受信信号に基づいて、探知範囲内の各参照位置におけるエコー強度のデータを含むボリュームデータを生成し、
    前記ボリュームデータの前記エコー強度データを所定の閾値以上のエコー強度を持ち、且つ、各々に共通の等値面が生成される複数のグループにグループ化し、
    前記グループのタイプが第1グループタイプである場合、当該グループの代表エコー強度に基づいて当該グループの前記等値面の表示形態を設定し、
    前記グループのタイプが第2グループタイプである場合、当該グループの前記等値面までの深さに基づいて当該グループの前記等値面の表示形態を設定する、水中探知方法。
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