JP7257106B2 - 熱交換器 - Google Patents

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本発明は、熱交換器に関する。
従来、冷媒が流れる扁平管が積層される扁平管熱交換器が知られている。係る扁平管熱交換器としては、配管長が大きくなるほど冷媒の圧力損失が生じやすいことに鑑みて、扁平管群を有する熱交換部を風上側及び風下側に並べて配置することで圧力損失の抑制を図った、いわゆる二列扁平管熱交換器が提案されている。例えば、特許文献1(特開2016-38192号公報)には、風上側に配置された第1熱交換部と、空気流に対して第1熱交換部に重畳するように風下側に配置された第2熱交換部と、を含む空調機用の二列扁平管熱交換器が開示されている。
しかし、特許文献1の二列扁平管熱交換器が冷媒の凝縮器として用いられる場合、風上側の第1熱交換部における過熱域(過熱状態のガス冷媒が流れることが想定される扁平管群)と、風下側の第2熱交換部における過冷却域(過冷却状態の液冷媒が流れることが想定される扁平管群)と、が空気流の流れ方向から見て部分的に重畳あるいは近接しているため、過熱域を通過した空気流が、風下側の第2熱交換部における過冷却域を通過することとなる。このことから、風下側の第2熱交換部における過冷却域において、冷媒と空気流との温度差が適正に確保されにくくなり熱交換が良好に行われないケースが想定される。すなわち、風下側の第2熱交換部の過冷却域を流れる冷媒の過冷却度が適正に確保されにくいことが想定され、これに関連して熱交換器の性能低下が生じることが懸念される。
そこで、本発明の課題は、性能低下を抑制する扁平管熱交換器を提供することである。
本発明の第1観点に係る熱交換器は、冷媒と空気流とを熱交換させる熱交換器であって、第1熱交換部と、第2熱交換部と、を備える。第2熱交換部は、設置状態において、第1熱交換部の風下側で第1熱交換部と並んで配置される。第1熱交換部及び第2熱交換部は、第1ヘッダと、第2ヘッダと、複数の扁平管と、を含む。第1ヘッダは、ガス冷媒出入口及び液冷媒出入口を形成される。第2ヘッダは、折返し部を含む。折返し部は、冷媒を折り返す。扁平管は、一端が第1ヘッダに接続される。扁平管は、他端が第2ヘッダに接続される。複数の扁平管は、第1ヘッダ及び第2ヘッダの長手方向に並ぶ。第1熱交換部及び第2熱交換部においては、ガス冷媒出入口から流入した冷媒が空気流と熱交換して過冷却状態の液冷媒として液冷媒出入口から流出する場合に、過冷却域が形成される。過冷却域は、過冷却状態の液冷媒が流れる領域である。設置状態において、第2熱交換部の過冷却域における最上の扁平管の高さ位置は、第1熱交換部の過冷却域における最上の扁平管の高さ位置以下である。
本発明の第1観点に係る熱交換器では、設置状態において、第1熱交換部の風下側で第1熱交換部と並んで配置される第2熱交換部の過冷却域(ガス冷媒出入口から流入した冷媒が空気流と熱交換して過冷却状態の液冷媒として液冷媒出入口から流出する場合に、過冷却状態の液冷媒が流れる領域)における最上の扁平管の高さ位置は、第1熱交換部の過冷却域における最上の扁平管の高さ位置以下である。これにより、冷媒の凝縮器として用いられる場合に、風上側の第1熱交換部の過熱域(ガス冷媒出入口から流入した冷媒が空気流と熱交換して過冷却状態の液冷媒として液冷媒出入口から流出する場合に、過熱状態のガス冷媒が流れることが想定される領域)と、風下側の第2熱交換部の過冷却域と、を空気流の流れ方向から見て部分的に重畳あるいは近接することが抑制される。その結果、風上側の第1熱交換部の過熱域を通過した空気流が、第2熱交換部の過冷却域を通過することが抑制される。このため、風下側の第2熱交換部における過冷却域において、冷媒と空気流との温度差が適正に確保されやすくなり、熱交換が良好に行われない事態が抑制される。よって、風下側の第2熱交換部の過冷却域を流れる冷媒の過冷却度が適正に確保されにくいことが抑制され、これに関連して扁平管熱交換器の性能低下が抑制される。
なお、ここでの「ガス冷媒出入口」は、凝縮器として使用される場合にガス冷媒(主として過熱状態のガス冷媒)の入口として機能する開口である。また、「液冷媒出入口」は、凝縮器として使用される場合に液冷媒(主として過冷却状態の液冷媒)の出口として機能する開口である。また、ここでの「折返し部」は、往路を流れてきた冷媒を復路へと折り返す機器であり、例えば冷媒配管やヘッダ集合管内の空間形成部材である。
本発明の第2観点に係る熱交換器は、第1観点に係る熱交換器であって、第2熱交換部の過冷却域は、第1熱交換部の過冷却域よりも、空気の流れ方向から見た面積が小さい。
これにより、冷媒の凝縮器として用いられる場合に、風上側の第1熱交換部の過熱域と、風下側の第2熱交換部の過冷却域とが、空気流の流れ方向から見て部分的に重畳あるいは近接することがさらに抑制される。その結果、風上側の第1熱交換部の過熱域を通過した空気流が、第2熱交換部の過冷却域を通過することがさらに抑制される。このため、風下側の第2熱交換部における過冷却域において、冷媒と空気流との温度差がより適正に確保されやすくなり、熱交換が良好に行われない事態がさらに抑制される。
本発明の第3観点に係る熱交換器は、第1観点又は第2観点に係る熱交換器であって、第2熱交換部の過冷却域に含まれる扁平管の数は、第1熱交換部の過冷却域に含まれる扁平管の数以下である。
これにより、冷媒の凝縮器として用いられる場合に、風上側の第1熱交換部の過熱域と、風下側の第2熱交換部の過冷却域とが、空気流の流れ方向から見て部分的に重畳あるいは近接することがさらに抑制される。その結果、風上側の第1熱交換部の過熱域を通過した空気流が、第2熱交換部の過冷却域を通過することがさらに抑制される。このため、風下側の第2熱交換部における過冷却域において、冷媒と空気流との温度差がより適正に確保されやすくなり、熱交換が良好に行われない事態がさらに抑制される。
本発明の第4観点に係る熱交換器は、第1観点から第3観点のいずれかに係る熱交換器であって、扁平管は、ガス冷媒出入口に流入した冷媒が空気流と熱交換して過冷却状態の液冷媒として液冷媒出入口から流出する場合に、上流側配管と、下流側配管と、に分かれる。上流側配管は、折返し部よりも冷媒流れの上流側に位置する。下流側配管は、折返し部よりも冷媒流れの下流側に位置する。過冷却域は、下流側配管によって形成される。設置状態において、第2熱交換部における下流側配管の積層高さは、第1熱交換部における下流側配管の積層高さ以下である。
これにより、冷媒の凝縮器として用いられる場合に折返し部の下流側で過冷却域が形成される扁平管熱交換器において、風上側の第1熱交換部の過熱域を通過した空気流が、第2熱交換部の過冷却域を通過することが抑制され、性能低下が抑制される。
本発明の第5観点に係る熱交換器は、第4観点に係る熱交換器であって、第2熱交換部の下流側配管の数は、第1熱交換部の下流側配管の数以下である。
これにより、冷媒の凝縮器として用いられる場合に折返し部の下流側で過冷却域が形成される扁平管熱交換器において、風上側の第1熱交換部の過熱域を通過した空気流が、第2熱交換部の過冷却域を通過することがさらに抑制され、性能低下がさらに抑制される。
本発明の第6観点に係る熱交換器は、第4観点又は第5観点に係る熱交換器であって、第2熱交換部において形成される冷媒のパスの数は、第1熱交換部において形成される冷媒のパスの数よりも少ない。これにより、風上側に配置される第1熱交換部よりも熱負荷が小さい風下側の第2熱交換部において、冷媒のパス(冷媒流路の分岐数)が第1熱交換部よりも少なくなるように構成される。その結果、第2熱交換部における冷媒の流速が増大し、これに関連して熱交換がさらに促進される。よって、熱交換性能がさらに向上する。
本発明の第7観点に係る熱交換器は、第1観点から第6観点のいずれかに係る熱交換器であって、第2熱交換部のガス冷媒出入口から液冷媒出入口に向かって流れる冷媒の流れ方向は、第1熱交換部のガス冷媒出入口から液冷媒出入口に向かって流れる冷媒の流れ方向に対向する。
これにより、第1熱交換部及び第2熱交換部の冷媒が互いに対向して流れることとなる。その結果、第1熱交換部及び第2熱交換部を通過した空気流のうち、冷媒と熱交換が十分になされた空気とそうでない空気との割合が、通過部分によって大きく異なることが抑制される。よって、熱交換器を通過した空気の温度ムラが抑制される。
本発明の第8観点に係る熱交換器は、第1観点から第7観点のいずれかに係る熱交換器であって、設置状態において、扁平管は、長手方向が水平方向である。設置状態において、第1ヘッダ及び第2ヘッダは、長手方向が鉛直方向である。設置状態において、ガス冷媒出入口は、液冷媒出入口よりも上方に位置する。
これにより、設置状態において、水平方向に延びる扁平管が鉛直方向に積層され、液冷媒流路が下方に配置される扁平管熱交換器において、風上側の第1熱交換部の過熱域を通過した空気流が、第2熱交換部の過冷却域を通過することが抑制され、性能低下が抑制される。
本発明の第9観点に係る熱交換器は、第1観点から第8観点のいずれかに係る熱交換器であって、設置状態において、第1熱交換部及び第2熱交換部は、第1部と、第2部と、を有する。第1部では、扁平管が第1方向に向かって延びる。第2部では、扁平管が第2方向に向かって延びる。第2方向は、第1方向に交差する方向である。第2熱交換部の第1部は、第1熱交換部の第1部の風下側に並んで配置される。第2熱交換部の第2部は、第1熱交換部の第2部の風下側に並んで配置される。
これにより、互いに異なる方向に向かって延びる第1部及び第2部を有する複数の熱交換部が風上側及び風下側に並べて配置される扁平管熱交換器において、風上側の第1熱交換部の過熱域を通過した空気流が、第2熱交換部の過冷却域を通過することが抑制され、性能低下が抑制される。
本発明の第10観点に係る熱交換器は、第1観点から第9観点のいずれかに係る熱交換器であって、第1ヘッダ及び第2ヘッダが延びる方向から見て、第1熱交換部及び第2熱交換部は、3箇所以上で屈曲若しくは湾曲し、略四角形状に構成される。第1ヘッダは、第1ヘッダ及び第2ヘッダが延びる方向から見て、第1熱交換部及び第2熱交換部の一方の端部にそれぞれ配置される。第2ヘッダは、第1ヘッダ及び第2ヘッダが延びる方向から見て、第1熱交換部及び第2熱交換部の他方の端部にそれぞれ配置される。
これにより、ヘッダの延伸方向から見て略四角形状に構成される扁平管熱交換器において、性能低下が抑制される。また、第1ヘッダ及び第2ヘッダに接続される連絡配管の取り回しが容易となり、組立性が向上する。
本発明の第11観点に係る冷凍装置は、第1観点から第10観点のいずれかに係る熱交換器と、ケーシングと、を備える。ケーシングは、熱交換器を収容する。ケーシングには、連絡配管挿入口が形成される。連絡配管挿入口は、冷媒連絡配管を挿入するための孔である。熱交換器において、第1熱交換部及び第2熱交換部は、第3部と、第4部と、を有する。第3部は、扁平管が第3方向に向かって延びる。第4部は、扁平管が第4方向に向かって延びる。第4方向は、第3方向とは異なる方向である。第1熱交換部において、第1ヘッダ及び第2ヘッダのうち、一方は第3部の末端に位置する。第1熱交換部において、第1ヘッダ及び第2ヘッダのうち、他方は第3部の末端と離間する第4部の先端に位置する。第2熱交換部において、第1ヘッダ及び第2ヘッダのうち、一方は第3部の末端に位置する。第2熱交換部において、第1ヘッダ及び第2ヘッダのうち、他方は第3部の末端と離間する第4部の先端に位置する。第1熱交換部及び第2熱交換部において、第3部の末端は、第3部の先端よりも連絡配管挿入口の近傍に配置される。第1熱交換部及び第2熱交換部において、第4部の先端は、第4部の末端よりも連絡配管挿入口の近傍に配置される。
これにより、互いに異なる方向に向かって延びる第3部及び第4部を有する複数の熱交換部が風上側及び風下側に並べて配置される扁平管熱交換器、を含む冷凍装置において、ケーシング内における配管(例えば熱交換器の入口又は出口に接続される冷媒連絡配管、又は流路形成部等)の長さを短くすることが可能となる。その結果、ケーシング内における配管の取り回しが容易となる。これに関連して、冷凍装置の施工性、組立性及びコンパクト性が向上する。
本発明の第1観点に係る熱交換器では、風上側の第1熱交換部の過熱域を通過した空気流が、第2熱交換部の過冷却域を通過することが抑制される。このため、風下側の第2熱交換部における過冷却域において、冷媒と空気流との温度差が適正に確保されやすくなり、熱交換が良好に行われない事態が抑制される。よって、風下側の第2熱交換部の過冷却域を流れる冷媒の過冷却度が適正に確保されにくいことが抑制され、これに関連して扁平管熱交換器の性能低下が抑制される。
本発明の第2観点又は第3観点に係る熱交換器では、風下側の第2熱交換部における過冷却域において、冷媒と空気流との温度差がより適正に確保されやすくなり、熱交換が良好に行われない事態がさらに抑制される。
本発明の第4観点に係る熱交換器では、冷媒の凝縮器として用いられる場合に折返し部の下流側で過冷却域が形成される扁平管熱交換器において、風上側の第1熱交換部の過熱域を通過した空気流が、第2熱交換部の過冷却域を通過することが抑制され、性能低下が抑制される。
本発明の第5観点に係る熱交換器では、冷媒の凝縮器として用いられる場合に折返し部の下流側で過冷却域が形成される扁平管熱交換器において、風上側の第1熱交換部の過熱域を通過した空気流が、第2熱交換部の過冷却域を通過することがさらに抑制され、性能低下がさらに抑制される。
本発明の第6観点に係る熱交換器では、熱交換性能がさらに向上する。
本発明の第7観点に係る熱交換器では、熱交換器を通過した空気の温度ムラが抑制される。
本発明の第8観点に係る熱交換器では、設置状態において、水平方向に延びる扁平管が鉛直方向に積層され液冷媒流路が下方に配置される扁平管熱交換器において、風上側の第1熱交換部の過熱域を通過した空気流が、第2熱交換部の過冷却域を通過することが抑制され、性能低下が抑制される。
本発明の第9観点に係る熱交換器では、互いに異なる方向に向かって延びる第1部及び第2部を有する複数の熱交換部が風上側及び風下側に並べて配置される扁平管熱交換器において、風上側の第1熱交換部の過熱域を通過した空気流が、第2熱交換部の過冷却域を通過することが抑制され、性能低下が抑制される。
本発明の第10観点に係る熱交換器では、ヘッダの延伸方向から見て略四角形状に構成される扁平管熱交換器において、性能低下が抑制される。また、組立性が向上する。
本発明の第11観点に係る冷凍装置では、施工性、組立性及びコンパクト性が向上する。
本発明の一実施形態に係る室内熱交換器を含む空気調和装置の概略構成図。 室内ユニットの斜視図。 図2のIII-III線断面を示した模式図。 下面視において室内ユニットの概略構成を示した模式図。 伝熱管積層方向から見た室内熱交換器を概略的に示した模式図。 室内熱交換器の斜視図。 熱交換面の一部を示した斜視図。 図5のVIII-VIII線断面の模式図。 室内熱交換器の構成態様を概略的に示した模式図。 風上熱交換部の構成態様を概略的に示した模式図。 風下熱交換部の構成態様を概略的に示した模式図。 室内熱交換器において形成される冷媒のパスを概略的に示した模式図。 冷房運転時の風上熱交換部における冷媒の流れを概略的に示した模式図。 冷房運転時の風下熱交換部における冷媒の流れを概略的に示した模式図。 暖房運転時の風上熱交換部における冷媒の流れを概略的に示した模式図。 暖房運転時の風下熱交換部における冷媒の流れを概略的に示した模式図。 変形例1に係る風上熱交換部の構成態様を概略的に示した模式図。 変形例1に係る風上熱交換部を有する室内熱交換器において形成される冷媒のパスを概略的に示した模式図。 変形例1に係る風上熱交換部の、冷房運転時における冷媒の流れを概略的に示した模式図。 変形例1に係る風上熱交換部の、暖房運転時における冷媒の流れを概略的に示した模式図。 変形例2に係る風上熱交換部の構成態様を概略的に示した模式図。 変形例2に係る風上熱交換部を有する室内熱交換器において形成される冷媒のパスを概略的に示した模式図。 変形例2に係る風上熱交換部の、冷房運転時における冷媒の流れを概略的に示した模式図。 変形例2に係る風上熱交換部の、暖房運転時における冷媒の流れを概略的に示した模式図。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る室内熱交換器25(熱交換器)について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。また、以下の実施形態において、上、下、左、右、前又は後といった方向は、図2から図6に示す方向を意味する。
また、以下の説明においては、特にことわりのない限り、「ガス冷媒」には飽和状態又は過熱状態のガス冷媒のみならず気液二相状態の冷媒も含まれ、「液冷媒」には飽和状態又は過冷却状態の液冷媒のみならず気液二相状態の冷媒も含まれる。
(1)空気調和装置100
図1は、本発明の一実施形態に係る室内熱交換器25を含む空気調和装置100の概略構成図である。
空気調和装置100は、冷房運転又は暖房運転を行って、対象空間の空気調和を実現する装置である。具体的に、空気調和装置100は、冷媒回路RCを有し、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う。空気調和装置100は、主として、熱源ユニットとしての室外ユニット10と、利用ユニットとしての室内ユニット20と、を有している。空気調和装置100においては、室外ユニット10と室内ユニット20とが、ガス側連絡配管GP及び液側連絡配管LPによって接続されることで、冷媒回路RCが構成されている。冷媒回路RCに封入される冷媒については、特に限定されないが、例えば、R32やR410AのようなHFC冷媒が封入されている。
(1-1)室外ユニット10
室外ユニット10は、室外に設置される。室外ユニット10は、主として、圧縮機11と、四路切換弁12と、室外熱交換器13と、膨張弁14と、室外ファン15と、を有している。
圧縮機11は、低圧のガス冷媒を吸入し、圧縮して吐出する機構である。圧縮機11は、運転中、インバータ制御され、状況に応じて回転数を調整される。
四路切換弁12は、冷房運転(正サイクル運転)と暖房運転(逆サイクル運転)との切換時に、冷媒の流れる方向を切り換えるための切換弁である。四路切換弁12は、運転モードに応じて状態(冷媒流路)を切り換えられる。
室外熱交換器13は、冷房運転時には冷媒の凝縮器として機能し、暖房運転時には冷媒の蒸発器として機能する熱交換器である。室外熱交換器13は、複数の伝熱管及び複数の伝熱フィンを有する(図示省略)。
膨張弁14は、流入する高圧の冷媒を減圧する電動弁である。膨張弁14は、運転状況に応じて開度を適宜調整される。
室外ファン15は、外部から室外ユニット10内に流入し室外熱交換器13を通過してから室外ユニット10外へ流出する室外空気流を生成する送風機である。
(1-2)室内ユニット20
室内ユニット20は、室内(より詳細には空気調和が行われる対象空間)に設置される。室内ユニット20は、主として、室内熱交換器25及び室内ファン28を有している。
室内熱交換器25(特許請求の範囲記載の「熱交換器」に相当)は、冷房運転時には冷媒の蒸発器として機能し、暖房運転時には冷媒の凝縮器として機能する熱交換器である。室内熱交換器25は、ガス冷媒の出入口(ガス側出入口GH)にガス側連絡配管GPが接続され、液冷媒の出入口(液側出入口LH)に液側連絡配管LPが接続されている。室内熱交換器25の詳細については後述する。
室内ファン28は、外部から室内ユニット20内に流入し室内熱交換器25を通過してから室内ユニット20外へ流出する空気流(室内空気流AF;図3-図5、図7及び図8等参照)を生成する送風機である。室内ファン28は、運転中、図示しない制御部によって、駆動を制御され、回転数を適宜調整される。
(1-3)ガス側連絡配管GP、液側連絡配管LP
ガス側連絡配管GP及び液側連絡配管LPは、施工現場において設置される配管である。ガス側連絡配管GP及び液側連絡配管LPの配管径や配管長は、設計仕様や設置環境に応じて、個別に選択される。
ガス側連絡配管GPは、室外ユニット10及び室内ユニット20間で主としてガス冷媒を連絡するための配管である。ガス側連絡配管GPは、室内ユニット20側において第1ガス側連絡配管GP1と第2ガス側連絡配管GP2とに分岐している(図6、図9及び図12等参照)。
液側連絡配管LPは、室外ユニット10及び室内ユニット20間で主として液冷媒を連絡するための配管である。液側連絡配管LPは、室内ユニット20側において第1液側連絡配管LP1と第2液側連絡配管LP2とに分岐している(図6、図9及び図12等参照)。
(2)空気調和装置100における冷媒の流れ
空気調和装置100では、冷房運転(正サイクル運転)時又は暖房運転(逆サイクル運転)時には冷媒回路RCにおいて以下に示すような流れで冷媒が循環する。
(2-1)冷房運転時
冷房運転時には、四路切換弁12が図1の実線で示される状態となり、圧縮機11の吐出側が室外熱交換器13のガス側と連通し、且つ圧縮機11の吸入側が室内熱交換器25のガス側と連通する。
係る状態で圧縮機11が駆動すると、低圧のガス冷媒は、圧縮機11で圧縮されて高圧のガス冷媒となる。高圧のガス冷媒は、四路切換弁12を経て室外熱交換器13に送られる。その後、高圧のガス冷媒は、室外熱交換器13において、室外空気流と熱交換を行うことで、凝縮して高圧の液冷媒(過冷却状態の液冷媒)となる。室外熱交換器13から流出した高圧の液冷媒は、膨張弁14に送られる。膨張弁14において減圧された低圧の冷媒は、液側連絡配管LPを流れ液側出入口LHから室内熱交換器25に流入する。室内熱交換器25に流入した冷媒は、室内空気流AFと熱交換を行うことで蒸発して低圧のガス冷媒(過熱状態のガス冷媒)となってガス側出入口GHを介して室内熱交換器25から流出する。室内熱交換器25から流出した冷媒は、ガス側連絡配管GPを流れて圧縮機11に吸入される。
(2-2)暖房運転時
暖房運転時には、四路切換弁12が図1の破線で示される状態となり、圧縮機11の吐出側が室内熱交換器25のガス側と連通し、且つ圧縮機11の吸入側が室外熱交換器13のガス側と連通する。
係る状態で圧縮機11が駆動すると、低圧のガス冷媒は、圧縮機11で圧縮されて高圧のガス冷媒となり、四路切換弁12及びガス側連絡配管GPを経て、室内熱交換器25に送られる。室内熱交換器25に送られた高圧のガス冷媒は、ガス側出入口GHを介して室内熱交換器25に流入し、室内空気流AFと熱交換を行うことで凝縮して高圧の液冷媒(過冷却状態の液冷媒)となった後、液側出入口LHを介して室内熱交換器25から流出する。室内熱交換器25から流出した冷媒は、液側連絡配管LPを経由して膨張弁14に送られる。膨張弁14に送られた高圧のガス冷媒は、膨張弁14を通過する際に、膨張弁14の弁開度に応じて減圧される。膨張弁14を通過した低圧の冷媒は、室外熱交換器13に流入する。室外熱交換器13に流入した低圧の冷媒は、室外空気流と熱交換を行って蒸発して低圧のガス冷媒となり、四路切換弁12を経由して圧縮機11に吸入される。
(3)室内ユニット20の詳細
図2は、室内ユニット20の斜視図である。図3は、図2のIII-III線断面を示した模式図である。図4は、下面視において室内ユニット20の概略構成を示した模式図である。
室内ユニット20は、いわゆる天井埋込型の空調室内機であり、対象空間の天井に設置されている。室内ユニット20は、外郭を構成するケーシング30を有している。
ケーシング30は、室内熱交換器25や室内ファン28等の機器を収容している。ケーシング30は、図3に示されるように、対象空間の天井面CLに形成された開口を介して天井面CLと上階の床面又は屋根との間に形成される天井裏空間CSに設置されている。ケーシング30は、天板31a、側板31b、及び底板31c及び化粧パネル32を含んでいる。
天板31aは、ケーシング30の天面部分を構成する部材であり、長辺と短辺とが交互に連続して形成された略8角形状を呈している。
側板31bは、ケーシング30の側面部分を構成する部材であり、天板31aの長辺及び短弁に1対1に対応する面部分を含んでいる。側板31bには、ガス側連絡配管GP及び液側連絡配管LPをケーシング30内に挿入する(引き込む)ための開口(連絡配管挿入口30a)が形成されている(図4の1点鎖線参照)
底板31cは、ケーシング30の底面部分を構成する部材であり、中央に略四角形の大開口311が形成されるとともに当該大開口311の周囲に複数の開口312が形成されている。底板31cは、下面側(対象空間側)に化粧パネル32を取り付けられている。
化粧パネル32は、対象空間に露出する板状部材であり、平面視で略四角形状を呈している。化粧パネル32は、天井面CLの開口に嵌め込まれて設置されている。化粧パネル32には、室内空気流AFの吸込口33や吹出口34が形成されている。吸込口33は、化粧パネル32の中央部分において、平面視で底板31cの大開口311と重畳する位置に略四角形状に大きく形成されている。吹出口34は、吸込口33の周囲において吸込口33を囲むように形成されている。
ケーシング30内の空間には、吸込口33を介してケーシング30内に流入した室内空気流AFを室内熱交換器25へと導くための吸込流路FP1と、室内熱交換器25を通過した室内空気流AFを吹出口34へと送る吹出流路FP2と、が形成されている。吹出流路FP2は、吸込流路FP1の外側において吸込流路FP1を囲むように配置されている。
ケーシング30内においては、中央部分に室内ファン28が配置され、室内ファン28を囲むように室内熱交換器25が配置されている。室内ファン28は、平面視において、吸込口33と重畳している。室内熱交換器25は、平面視において、略四角形状を呈し、吸込口33を囲み且つ吹出口34に囲まれるように配置されている。
室内ユニット20では、上述のような態様で吸込口33、吹出口34、吸込流路FP1、及び吹出流路FP2が形成されるとともに室内熱交換器25及び室内ファン28が配置されることで、運転中、室内ファン28によって生成された室内空気流AFが、吸込口33を介してケーシング30内に流入し、吸込流路FP1を介して室内熱交換器25へ導かれて室内熱交換器25内の冷媒と熱交換を行った後、吹出流路FP2を介して吹出口34へと送られ、吹出口34から対象空間へ吹き出されるようになっている。
以下の説明においては、室内空気流AFが室内熱交換器25を通過する際に流れる方向を「空気流れ方向dr3」と称する。本実施形態において、空気流れ方向dr3は、水平方向に相当する。
(4)室内熱交換器25の詳細
(4-1)室内熱交換器25の構成
図5は、伝熱管積層方向dr2から見た室内熱交換器25を概略的に示した模式図である。図6は、室内熱交換器25の斜視図である。図7は、熱交換面40の一部を示した斜視図である。図8は、図5のVIII-VIII線断面の模式図である。
室内熱交換器25は、上述のように、ガス側出入口GHと液側出入口LHを介して冷媒を流入又は流出させる。暖房運転時(すなわち室内熱交換器25が凝縮器として使用される時)に、ガス側出入口GHは冷媒(主として過熱状態のガス冷媒)の入口として機能し、液側出入口LHは冷媒(主として過冷却状態の液冷媒)の出口として機能する。
室内熱交換器25においては、暖房運転時に、過熱状態の冷媒が流れる領域である過熱域(図15及び図16に示すSH3、SH4)と、過冷却状態の冷媒が流れる領域である過冷却域(図15及び図16に示すSC1、SC2)とが形成される。
室内熱交換器25には、複数(ここでは2つ)のガス側出入口GH(特許請求の範囲記載の「ガス冷媒出入口」に相当)と、複数(ここでは2つ)の液側出入口LH(特許請求の範囲記載の「液冷媒出入口」に相当)が形成されている。具体的に、室内熱交換器25には、ガス側出入口GHとして、第1ガス側出入口GH1及び第2ガス側出入口GH2が形成されている。また、室内熱交換器25には、液側出入口LHとして、第1液側出入口LH1及び第2液側出入口LH2が形成されている。第1ガス側出入口GH1及び第2ガス側出入口GH2は、第1液側出入口LH1及び第2液側出入口LH2よりも上方に位置している。
室内熱交換器25は、室内空気流AFと熱交換を行うための熱交換面40を、室内空気流AFの風上側及び風下側に有している。室内熱交換器25は、各熱交換面40において、冷媒が流れる複数(ここでは19本)の伝熱管45(図7及び図8等参照)と、冷媒と室内空気流AFとの熱交換を促進させる複数の伝熱フィン48(図7及び図8等参照)と、を有する。
各伝熱管45は、所定の伝熱管延伸方向dr1(ここでは水平方向)に延びるように配置され、所定の伝熱管積層方向dr2(ここでは鉛直方向)に間隔を置いて積層されている。伝熱管延伸方向dr1は、伝熱管積層方向dr2及び空気流れ方向dr3に交差する方向であり、平面視において、当該伝熱管45が含まれる熱交換面40が延びる方向に対応している。伝熱管積層方向dr2は、伝熱管延伸方向dr1及び空気流れ方向dr3に交差する方向である。本実施形態において、室内熱交換器25は熱交換面40を風上側及び風下側に有しているため、室内熱交換器25においては、空気流れ方向dr3に沿って2列に並ぶ伝熱管45が伝熱管積層方向dr2に複数段に積層されている。なお、熱交換面40に含まれる伝熱管45の本数、列数、段数については、設計仕様に応じて適宜変更が可能である。
伝熱管45は、断面が扁平形状を呈するように構成された、アルミニウム製若しくはアルミニウム合金製の扁平管である。より詳細には、伝熱管45は、内部に、伝熱管延伸方向dr1に沿って延びる複数の冷媒流路(伝熱管流路451)を形成された扁平多穴管である(図8参照)。複数の伝熱管流路451は、伝熱管45内において、空気流れ方向dr3に沿って並んでいる。
伝熱フィン48は、伝熱管45と室内空気流AFとの伝熱面積を増大させる平板状の部材である。伝熱フィン48は、アルミニウム製もしくはアルミニウム合金製である。伝熱フィン48は、長手方向が、伝熱管45に交差するように伝熱管積層方向dr2に沿って延びている。伝熱フィン48には、伝熱管積層方向dr2に沿って複数のスリット48aが間隔を空けて並べて形成されており、各スリット48aに伝熱管45が挿入されている(図8参照)。
各伝熱フィン48は、熱交換面40において、他の伝熱フィン48とともに伝熱管延伸方向dr1に沿って間隔を空けて並べられている。本実施形態において、室内熱交換器25は熱交換面40を風上側及び風下側に有しているため、室内熱交換器25においては、伝熱管積層方向dr2に沿って延びる伝熱フィン48が、空気流れ方向dr3に沿って2列に並べられ、伝熱管延伸方向dr1に沿って多数並べられている。なお、熱交換面40に含まれる伝熱フィン48の数については、伝熱管45の伝熱管延伸方向dr1の長さ寸法に応じて選択され、設計仕様に応じて適宜選択、変更が可能である。
図9は、室内熱交換器25の構成態様を概略的に示した模式図である。室内熱交換器25は、主として、風上側に配置される熱交換面40を含む風上熱交換部50と、風下側に配置される熱交換面40を含む風下熱交換部60と、を有している。空気流れ方向dr3から見て、風上熱交換部50は風下熱交換部60よりも風上側に配置されている(すなわち風下熱交換部60は風上熱交換部50よりも風下側に配置されている)。
(4-1-1)風上熱交換部50
図10は、風上熱交換部50の構成態様を概略的に示した模式図である。風上熱交換部50(特許請求の範囲記載の「第1熱交換部」に相当)は、主として、熱交換面40としての風上第1熱交換面51、風上第2熱交換面52、風上第3熱交換面53及び風上第4熱交換面54(以下、これらを併せて「風上熱交換面55」と称する)と、風上第1ヘッダ56と、風上第2ヘッダ57と、を有している。なお、以下の説明においては、風上熱交換面55に含まれる伝熱管45を「風上伝熱管45A」と称する。
(4-1-1-1)風上熱交換面55
風上第1熱交換面51(特許請求の範囲記載の「第1部」に相当)は、風上熱交換面55のうち、冷房運転時に冷媒流れの最下流に位置し、暖房運転時に冷媒流れの最上流に位置する。風上第1熱交換面51は、風上熱交換面55のうち、伝熱管積層方向dr2から見て(ここでは平面視で)、末端において風上第1ヘッダ56を接続されており、主として左から右に向かって延びている。風上第1熱交換面51は、風上第2熱交換面52及び風上第3熱交換面53よりも連絡配管挿入口30aの近傍に位置している。より詳細には、風上第1熱交換面51は、その末端がその先端よりも連絡配管挿入口30aの近傍に位置している。
風上第2熱交換面52(特許請求の範囲記載の「第2部」に相当)は、風上熱交換面55のうち、冷房運転時に風上第1熱交換面51の冷媒流れの上流側に位置し、暖房運転時に風上第1熱交換面51の冷媒流れの下流側に位置する。風上第2熱交換面52は、伝熱管積層方向dr2から見て、その末端が湾曲しながら風上第1熱交換面51の先端に接続され、主として後から前に向かって延びている。
風上第3熱交換面53は、風上熱交換面55のうち、冷房運転時に風上第2熱交換面52の冷媒流れの上流側に位置し、暖房運転時に風上第2熱交換面52の冷媒流れの下流側に位置する。風上第3熱交換面53は、伝熱管積層方向dr2から見て、その末端が湾曲しながら風上第2熱交換面52の先端に接続され、主として右から左に向かって延びている。
風上第4熱交換面54は、風上熱交換面55のうち、冷房運転時に風上第3熱交換面53の冷媒流れの上流側に位置し、暖房運転時に風上第3熱交換面53の冷媒流れの下流側に位置する。風上第4熱交換面54は、伝熱管積層方向dr2から見て、その末端が湾曲しながら風上第3熱交換面53の先端に接続され、主として前から後に向かって延びている。風上第4熱交換面54は、その先端において風上第2ヘッダ57を接続されている。風上第4熱交換面54は、風上第2熱交換面52及び風上第3熱交換面53よりも連絡配管挿入口30aの近傍に位置している。より詳細には、風上第4熱交換面54は、その先端がその末端よりも連絡配管挿入口30aの近傍に位置している。
このような風上第1熱交換面51、風上第2熱交換面52、風上第3熱交換面53及び風上第4熱交換面54を含むことで、風上熱交換部50の風上熱交換面55は、伝熱管積層方向dr2から見て、3箇所以上で屈曲若しくは湾曲し略四角形状を呈している。すなわち、風上熱交換部50は、4つの風上熱交換面55を有している。
(4-1-1-2)風上第1ヘッダ56
風上第1ヘッダ56(特許請求の範囲記載の「第1ヘッダ」に相当)は、冷媒を各風上伝熱管45Aに分流させる分流ヘッダ、各風上伝熱管45Aから流出する冷媒を合流させる合流ヘッダ、又は各風上伝熱管45Aから流出する冷媒を他の風上伝熱管45Aに折り返すための折返しヘッダ等として機能するヘッダ集合管である。風上第1ヘッダ56は、設置状態において長手方向が鉛直方向(上下方向)である。
風上第1ヘッダ56は、筒状に構成され、内部において空間(以下、「風上第1ヘッダ空間Sa1」と称する)を形成している。風上第1ヘッダ56は、風上第1熱交換面51の末端に接続されている。風上第1ヘッダ56は、風上第1熱交換面51に含まれる各風上伝熱管45Aの一端と接続され、これらの風上伝熱管45Aと風上第1ヘッダ空間Sa1とを連通させている。
風上第1ヘッダ56内には複数(ここでは2つ)の水平仕切板561が配置されており、風上第1ヘッダ空間Sa1は伝熱管積層方向dr2に複数(ここでは上下方向に3つ)の空間(具体的には風上第1空間A1、風上第2空間A2及び風上第3空間A3)に仕切られている。換言すると、風上第1ヘッダ56内には、風上第1空間A1、風上第2空間A2及び風上第3空間A3が上下方向に並ぶように形成されている。風上第1空間A1は、最上段に配置される風上第1ヘッダ空間Sa1である。風上第2空間A2は、中段に配置される風上第1ヘッダ空間Sa1である。風上第3空間A3は、最下段に配置される風上第1ヘッダ空間Sa1である。
風上第1ヘッダ56には、第1ガス側出入口GH1が形成されている。第1ガス側出入口GH1は、風上第1空間A1に連通している。第1ガス側出入口GH1には、第1ガス側連絡配管GP1が接続されている。
また、風上第1ヘッダ56には、複数(ここでは2つ)第1液側出入口LH1が形成されている。一方の第1液側出入口LH1は風上第2空間A2に連通し、他方の第1液側出入口LH1は風上第3空間A3に連通している。各第1液側出入口LH1には、第1液側連絡配管LP1が接続されている。より詳細には、第1液側連絡配管LP1はその端部が2つに分岐しており、各第1液側出入口LH1は対応する第1液側連絡配管LP1の分岐管に接続されている。
(4-1-1-3)風上第2ヘッダ57
風上第2ヘッダ57(特許請求の範囲記載の「第2ヘッダ」に相当)は、冷媒を各風上伝熱管45Aに分流させる分流ヘッダ、各風上伝熱管45Aから流出する冷媒を合流させる合流ヘッダ、又は各風上伝熱管45Aから流出する冷媒を他の風上伝熱管45Aに折り返すための折返しヘッダ等として機能するヘッダ集合管である。風上第2ヘッダ57は、設置状態において長手方向が鉛直方向(上下方向)である。
風上第2ヘッダ57は、筒状に構成され、内部において空間(以下、「風上第2ヘッダ空間Sa2」と称する)を形成している。風上第2ヘッダ57は、風上第4熱交換面54の先端に接続されている。風上第2ヘッダ57は、風上第4熱交換面54に含まれる各風上伝熱管45Aの一端と接続され、これらの風上伝熱管45Aと風上第2ヘッダ空間Sa2とを連通させている。
風上第2ヘッダ57内には複数(ここでは3つ)の水平仕切板571が配置されており、風上第2ヘッダ空間Sa2は伝熱管積層方向dr2に複数(ここでは上下方向に4つ)の空間(具体的には風上第4空間A4、風上第5空間A5、風上第6空間A6及び風上第7空間A7)に仕切られている。換言すると、風上第2ヘッダ57内には、風上第4空間A4、風上第5空間A5、風上第6空間A6及び風上第7空間A7が上下方向に並ぶように形成されている。
風上第4空間A4は、最上段に配置される風上第2ヘッダ空間Sa2である。風上第4空間A4は、風上伝熱管45Aを介して風上第1空間A1と連通している。風上第4空間A4は、風上第1折返し配管581を介して風上第7空間A7と連通している。
風上第5空間A5は、風上第4空間A4の下段に配置される風上第2ヘッダ空間Sa2である。風上第5空間A5は、風上伝熱管45Aを介して風上第1空間A1と連通している。
風上第6空間A6は、風上第5空間A5の下段に配置される風上第2ヘッダ空間Sa2である。風上第6空間A6は、風上伝熱管45Aを介して風上第2空間A2と連通している。風上第6空間A6は、後述の風上第2折返し配管582を介して風上第5空間A5と連通している。
風上第7空間A7は、最下段に配置される風上第2ヘッダ空間Sa2である。風上第7空間A7は、風上伝熱管45Aを介して風上第3空間A3と連通している。風上第7空間A7は、後述の風上第1折返し配管581を介して風上第4空間A4と連通している。
風上第2ヘッダ57は、2つの風上第2ヘッダ空間Sa2間で冷媒を折り返す風上折返し配管58(特許請求の範囲記載の「折返し部」に相当)を有している。より詳細には、風上折返し配管58には、風上第1折返し配管581と、風上第2折返し配管582と、が含まれる。
風上第1折返し配管581(特許請求の範囲記載の「第1折返し部」に相当)は、風上第4空間A4及び風上第7空間A7間で冷媒の折返し流路(風上第1折返し流路JP1)を形成する。
風上第2折返し配管582(特許請求の範囲記載の「第2折返し部」に相当)は、風上第5空間A5及び風上第6空間A6間で冷媒の折返し流路(風上第2折返し流路JP2)を形成する。
風上第2ヘッダ57には、風上第1折返し配管581を接続するための第1接続孔H1及び第2接続孔H2が形成されている。風上第2ヘッダ57において、第1接続孔H1は風上第4空間A4に連通しており、第2接続孔H2は風上第7空間A7に連通している。風上第1折返し配管581は、一端が第1接続孔H1に接続され、他端が第2接続孔H2に接続されている。
また、風上第2ヘッダ57には、風上第2折返し配管582を接続するための第3接続孔H3及び第4接続孔H4が形成されている。風上第2ヘッダ57において、第3接続孔H3は風上第5空間A5に連通しており、第4接続孔H4は風上第6空間A6に連通している。風上第2折返し配管582は、一端が第3接続孔H3に接続され、他端が第4接続孔H4に接続されている。
風上第1折返し配管581が配置されることで、風上第4空間A4及び風上第7空間A7間において風上第1折返し流路JP1が形成され、両空間が連通している。これにより、冷房運転時には風上第7空間A7から風上第4空間A4へ向かって冷媒が流れ、暖房運転時には風上第4空間A4から風上第7空間A7へ向かって冷媒が流れる。すなわち、運転時に風上第4空間A4及び風上第7空間A7間で冷媒が折り返されるようになっている。
また、風上第2ヘッダ57において、風上第2折返し配管582が配置されることで、風上第5空間A5及び風上第6空間A6間において風上第2折返し流路JP2が形成され、両空間が連通している。これにより、冷房運転時には風上第6空間A6から風上第5空間A5へ向かって冷媒が流れ、暖房運転時には風上第5空間A5から風上第6空間A6へ向かって冷媒が流れる。すなわち、運転時に風上第5空間A5及び風上第6空間A6間で冷媒が折り返されるようになっている。
(4-1-2)風下熱交換部60
図11は、風下熱交換部60の構成態様を概略的に示した模式図である。風下熱交換部60(特許請求の範囲記載の「第2熱交換部」に相当)は、主として、熱交換面40としての風下第1熱交換面61、風下第2熱交換面62、風下第3熱交換面63及び風下第4熱交換面64(以下、これらを併せて「風下熱交換面65」と称する)と、風下第1ヘッダ66と、風下第2ヘッダ67と、を有している。なお、以下の説明においては、風下熱交換面65に含まれる伝熱管45を「風下伝熱管45B」と称する。本実施形態において、風下伝熱管45Bの本数や積層高さ位置は、風上伝熱管45Aに対応する。
(4-1-2-1)風下熱交換面65
風下第1熱交換面61は、風下熱交換面65のうち、冷房運転時に冷媒流れの最下流に位置し、暖房運転時に冷媒流れの最上流に位置する。風下第1熱交換面61は、伝熱管積層方向dr2から見て(ここでは平面視で)、末端において風下第1ヘッダ66を接続されており、主として後から前に向かって延びている。風下第1熱交換面61は、風上第4熱交換面54と空気流れ方向dr3から見た面積が略同一であり、風上第4熱交換面54の空気流れ方向dr3の風下側に隣接している。風下第1熱交換面61は、風下第2熱交換面62及び風下第3熱交換面63よりも連絡配管挿入口30aの近傍に位置している。より詳細には、風下第1熱交換面61は、その末端がその先端よりも連絡配管挿入口30aの近傍に位置している。
風下第2熱交換面62は、風下熱交換面65のうち、冷房運転時に風下第1熱交換面61の冷媒流れの上流側に位置し、暖房運転時に風下第1熱交換面61の冷媒流れの下流側に位置する。風下第2熱交換面62は、伝熱管積層方向dr2から見て、その末端が湾曲しながら風下第1熱交換面61の先端に接続され、主として左から右に向かって延びている。風下第2熱交換面62は、風上第3熱交換面53と空気流れ方向dr3から見た面積が略同一であり、風上第3熱交換面53の空気流れ方向dr3の風下側に隣接している。
風下第3熱交換面63(特許請求の範囲記載の「第2部」に相当)は、風下熱交換面65のうち、冷房運転時に風下第2熱交換面62の冷媒流れの上流側に位置し、暖房運転時に風下第2熱交換面62の冷媒流れの下流側に位置する。風下第3熱交換面63は、伝熱管積層方向dr2から見て、その末端が湾曲しながら風下第2熱交換面62の先端に接続され、主として前から後に向かって延びている。風下第3熱交換面63は、風上第2熱交換面52と空気流れ方向dr3から見た面積が略同一であり、風上第2熱交換面52の空気流れ方向dr3の風下側に隣接している。
風下第4熱交換面64(特許請求の範囲記載の「第1部」に相当)は、風下熱交換面65のうち、冷房運転時に風下第3熱交換面63の冷媒流れの上流側に位置し、暖房運転時に風下第3熱交換面63の冷媒流れの下流側に位置する。風下第4熱交換面64は、伝熱管積層方向dr2から見て、その末端が湾曲しながら風下第3熱交換面63の先端に接続され、主として右から左に向かって延びている。風下第4熱交換面64は、その先端において風下第2ヘッダ67を接続されている。風下第4熱交換面64は、風上第1熱交換面51と空気流れ方向dr3から見た面積が略同一であり、風上第1熱交換面51の空気流れ方向dr3の風下側に隣接している。風下第4熱交換面64は、風下第2熱交換面62及び風下第3熱交換面63よりも連絡配管挿入口30aの近傍に位置している。より詳細には、風下第4熱交換面64は、その先端がその末端よりも連絡配管挿入口30aの近傍に位置している。
このような風下第1熱交換面61、風下第2熱交換面62、風下第3熱交換面63及び風下第4熱交換面64を含むことで、風下熱交換部60の風下熱交換面65は、伝熱管積層方向dr2から見て、3箇所以上で屈曲若しくは湾曲し略四角形状を呈している。すなわち、風下熱交換部60は、4つの風下熱交換面65を有している。
(4-1-2-2)風下第1ヘッダ66
風下第1ヘッダ66(特許請求の範囲記載の「第1ヘッダ」に相当)は、冷媒を各風下伝熱管45Bに分流させる分流ヘッダ、各風下伝熱管45Bから流出する冷媒を合流させる合流ヘッダ、又は各風下伝熱管45Bから流出する冷媒を他の風下伝熱管45Bに折り返すための折返しヘッダ等として機能するヘッダ集合管である。風下第1ヘッダ66は、設置状態において長手方向が鉛直方向(上下方向)である。風下第1ヘッダ66は、風上第2ヘッダ57の空気流れ方向dr3の風下側に隣接している。
風下第1ヘッダ66は、筒状に構成され、内部において空間(以下、「風下第1ヘッダ空間Sb1」と称する)を形成している。風下第1ヘッダ66は、風下第1熱交換面61の末端に接続されている。風下第1ヘッダ66は、風下第1熱交換面61に含まれる各風下伝熱管45Bの一端と接続され、これらの風下伝熱管45Bと風下第1ヘッダ空間Sb1とを連通させている。
風下第1ヘッダ66内には水平仕切板661が配置されており、風下第1ヘッダ空間Sb1は伝熱管積層方向dr2に複数(ここでは上下方向に2つ)の空間(具体的には風下第1空間B1及び風下第2空間B2)に仕切られている。換言すると、風下第1ヘッダ66内には、風下第1空間B1及び風下第2空間B2が上下方向に並ぶように形成されている。風下第1空間B1は、上段に配置される風下第1ヘッダ空間Sb1である。風下第2空間B2は、下段に配置される風下第1ヘッダ空間Sb1である。
風下第1ヘッダ66には、第2ガス側出入口GH2が形成されている。第2ガス側出入口GH2は、風下第1空間B1に連通している。第2ガス側出入口GH2には、第2ガス側連絡配管GP2が接続されている。
風下第1ヘッダ66には、第2液側出入口LH2が形成されている。より具体的には、風下第1ヘッダ66において第2液側出入口LH2は複数(ここでは上下方向に2つ)形成されており、各第2液側出入口LH2が風下第2空間B2に連通している。各第2液側出入口LH2には、第2液側連絡配管LP2が個別に接続されている。より詳細には、第2液側連絡配管LP2はその端部が2つに分岐しており、各第2液側出入口LH2は対応する第2液側連絡配管LP2の分岐管に接続されている。
(4-1-2-3)風下第2ヘッダ67
風下第2ヘッダ67(特許請求の範囲記載の「第2ヘッダ」に相当)は、冷媒を各風下伝熱管45Bに分流させる分流ヘッダ、各風下伝熱管45Bから流出する冷媒を合流させる合流ヘッダ、又は各風下伝熱管45Bから流出する冷媒を他の風下伝熱管45Bに折り返すための折返しヘッダ等として機能するヘッダ集合管である。風下第2ヘッダ67は、設置状態において長手方向が鉛直方向(上下方向)である。
風下第2ヘッダ67は、筒状に構成され、内部において空間(以下、「風下第2ヘッダ空間Sb2」と称する)を形成している。風下第2ヘッダ67は、風下第4熱交換面64の先端に接続されている。風下第2ヘッダ67は、風下第4熱交換面64に含まれる各風下伝熱管45Bの一端と接続され、これらの風下伝熱管45Bと風下第2ヘッダ空間Sb2とを連通させている。風下第2ヘッダ67は、風上第1ヘッダ56の空気流れ方向dr3の風下側に隣接している。
風下第2ヘッダ67内には水平仕切板671が配置されており、風下第2ヘッダ空間Sb2は伝熱管積層方向dr2に複数(ここでは上下方向に2つ)の空間(具体的には風下第3空間B3及び風下第4空間B4)に仕切られている。換言すると、風下第2ヘッダ67内には、風下第3空間B3及び風下第4空間B4が上下方向に並ぶように形成されている。風下第3空間B3は、上段に配置される風下第2ヘッダ空間Sb2である。風下第4空間B4は、下段に配置される風下第2ヘッダ空間Sb2である。
風下第2ヘッダ67には、風下第3空間B3及び風下第4空間B4間で冷媒の折返し流路(風下折返し流路JP3)を形成する風下折返し配管68(特許請求の範囲記載の「折返し部」、「第3折返し部」に相当)を有している。また、風下第2ヘッダ67には、風下折返し配管68を接続するための第5接続孔H5及び第6接続孔H6が形成されている。風下第2ヘッダ67において、第5接続孔H5は風下第3空間B3に連通しており、第6接続孔H6は風下第4空間B4に連通している。風下折返し配管68は、一端が第5接続孔H5に接続され、他端が第6接続孔H6に接続されている。
風下第2ヘッダ67において、風下折返し配管68が配置されることで、風下第3空間B3及び風下第4空間B4間において風下折返し流路JP3が形成され、両空間が連通している。これにより、冷房運転時には風下第4空間B4から風下第3空間B3へ向かって冷媒が流れ、暖房運転時には風下第3空間B3から風下第4空間B4へ向かって冷媒が流れる。すなわち、運転時に風下第3空間B3及び風下第4空間B4間で冷媒が折り返されるようになっている。
(4-2)室内熱交換器25における冷媒のパス
図12は、室内熱交換器25において形成される冷媒のパスを概略的に示した模式図である。なお、図12においては、第1液側出入口LH1及び第2液側出入口LH2について、それぞれ1つずつ示されている。また、ここでの「パス」は、室内熱交換器25に含まれる各要素が連通することで形成される冷媒の流路である。
本実施形態において、室内熱交換器25では、複数のパスが形成されている。具体的に、室内熱交換器25では、第1パスP1、第2パスP2、第3パスP3、第4パスP4及び第5パスP5が形成されている。すなわち、室内熱交換器25では、冷媒の流路が5つに分岐している。
(4-2-1)第1パスP1
第1パスP1は、風上熱交換部50において形成される。本実施形態では、第1パスP1は、風上熱交換部50の1点鎖線L1(図10及び図12等)より上方において形成される。第1パスP1は、第1ガス側出入口GH1が風上第1空間A1に連通し、風上第1空間A1が伝熱管流路451(風上伝熱管45A)を介して風上第4空間A4又は風上第5空間A5に連通し、風上第4空間A4及び風上第5空間A5が第1接続孔H1又は第3接続孔H3と連通することで形成される冷媒の流路である。
なお、図12に示されるように、1点鎖線L1は、上から数えて12本目の風上伝熱管45Aと13本目の風上伝熱管45Aの間に位置している。すなわち、本実施形態において、第1パスP1は、上から数えて12本の風上伝熱管45Aの伝熱管流路451を含む。
以下の説明においては、1点鎖線L1より上側に位置する第1パスP1に含まれる12本の風上伝熱管45Aを「上側風上伝熱管45a」と称し、1点鎖線L1より下側に位置するパス(第2パスP2及び第3パスP3に含まれる7本の風上伝熱管45Aを「下側風上伝熱管45b」と称する。
上側風上伝熱管45aは、冷房運転時に風上第1折返し流路JP1又は風上第2折返し流路JP2(すなわち風上折返し配管58)よりも下流側に位置し、暖房運転時には風上第1折返し流路JP1及び風上第2折返し流路JP2よりも上流側に位置する。すなわち、上側風上伝熱管45aは、特許請求の範囲記載の「上流側配管」に相当する。
また、下側風上伝熱管45bは、冷房運転時に風上第1折返し流路JP1又は風上第2折返し流路JP2(すなわち風上折返し配管58)よりも上流側に位置し、暖房運転時には風上第1折返し流路JP1及び風上第2折返し流路JP2よりも下流側に位置する。すなわち、下側風上伝熱管45bは、特許請求の範囲記載の「下流側配管」に相当する。
より詳細には、第1パスP1は、1点鎖線L2(図10及び図12等)より上方において形成される上側第1パスP1aと、1点鎖線L2より下方において形成される下側第1パスP1bと、に分かれる。
上側第1パスP1aは、第1ガス側出入口GH1が風上第1空間A1に連通し、風上第1空間A1が伝熱管流路451(上側風上伝熱管45a)を介して風上第4空間A4に連通し、風上第4空間A4が第1接続孔H1と連通することで形成される冷媒の流路である。換言すると、上側第1パスP1aは、第1ガス側出入口GH1、風上第1ヘッダ56内の風上第1空間A1、上側風上伝熱管45a内の伝熱管流路451、風上第2ヘッダ57内の風上第4空間A4、及び第1接続孔H1を含む冷媒の流路である。
下側第1パスP1bは、第1ガス側出入口GH1が風上第1空間A1に連通し、風上第1空間A1が伝熱管流路451(上側風上伝熱管45a)を介して風上第5空間A5に連通し、風上第5空間A5が第3接続孔H3と連通することで形成される冷媒の流路である。換言すると、第1パスP1は、第1ガス側出入口GH1、風上第1ヘッダ56内の風上第1空間A1、上側風上伝熱管45a内の伝熱管流路451、風上第2ヘッダ57内の風上第5空間A5、及び第3接続孔H3を含む冷媒の流路である。
図12に示されるように、1点鎖線L2は、上から数えて5本目の上側風上伝熱管45aと6本目の上側風上伝熱管45aの間に位置している。すなわち、本実施形態において、上側第1パスP1aは、上から数えて5本の上側風上伝熱管45aの伝熱管流路451を含む。また、下側第1パスP1bは上から数えて6本目から12本目の上側風上伝熱管45a(つまり7本の上側風上伝熱管45a)の伝熱管流路451を含む。
以下の説明においては、上側第1パスP1aに含まれる5本の上側風上伝熱管45aを、「上側第1風上伝熱管45a1」と称する。上側第1風上伝熱管45a1は、特許請求の範囲記載の「第1上流側配管」に相当する。また、下側第1パスP1bに含まれる7本の上側風上伝熱管45aを、「上側第2風上伝熱管45a2」と称する。上側第2風上伝熱管45a2は、特許請求の範囲記載の「第2上流側配管」に相当する。
(4-2-2)第2パスP2
第2パスP2は、風上熱交換部50において形成される。本実施形態では、第2パスP2は、風上熱交換部50の1点鎖線L1より下方において1点鎖線L3(図10及び図12等)より上方に形成される。第2パスP2は、第4接続孔H4が風上第6空間A6に連通し、風上第6空間A6が伝熱管流路451(風上伝熱管45A)を介して風上第2空間A2に連通し、風上第2空間A2が第1液側出入口LH1に連通することで形成される冷媒の流路である。すなわち、第2パスP2は、第4接続孔H4、風上第2ヘッダ57内の風上第6空間A6、風上伝熱管45A内の伝熱管流路451、風上第1ヘッダ56内の風上第2空間A2、及び第1液側出入口LH1を含む冷媒の流路である。
また、第2パスP2は、風上第2折返し流路JP2(風上第2折返し配管582)を介して下側第1パスP1b(第1パスP1)に連通している。このため、第2パスP2を下側第1パスP1bと併せて1本のパスと解釈することも可能である。
なお、図12に示すように、1点鎖線L1は上から数えて12本目の風上伝熱管45Aと13本目の風上伝熱管45Aの間に位置しており、1点鎖線L3は上から数えて16本目の風上伝熱管45Aと17本目の風上伝熱管45Aの間に位置している。すなわち、本実施形態において、第2パスP2は、上から数えて13本目から16本目の風上伝熱管45A(つまり4本の下側風上伝熱管45b)の伝熱管流路451を含む。以下の説明においては、第2パスP2に含まれる4本の下側風上伝熱管45bを、「下側第1風上伝熱管45b1」と称する。下側第1風上伝熱管45b1は、風上第2折返し配管582を介して上側第2風上伝熱管45a2と連通している。下側第1風上伝熱管45b1は、特許請求の範囲記載の「第2下流側配管」に相当する。
(4-2-3)第3パスP3
第3パスP3は、風上熱交換部50において形成される。本実施形態では、第3パスP3は、風上熱交換部50の1点鎖線L3より下方において形成される。第3パスP3は、第2接続孔H2が風上第7空間A7に連通し、風上第7空間A7が伝熱管流路451(風上伝熱管45A)を介して風上第3空間A3に連通し、風上第3空間A3が第1液側出入口LH1に連通することで形成される冷媒の流路である。すなわち、第3パスP3は、第2接続孔H2、風上第2ヘッダ57内の風上第7空間A7、風上伝熱管45A内の伝熱管流路451、風上第1ヘッダ56内の風上第3空間A3、及び第1液側出入口LH1を含む冷媒の流路である。
また、第3パスP3は、風上第1折返し流路JP1(風上第1折返し配管581)を介して上側第1パスP1a(第1パスP1)に連通している。このため、第3パスP3を上側第1パスP1aと併せて1本のパスと解釈することも可能である。
なお、上述のように、1点鎖線L3は上から数えて16本目の風上伝熱管45Aと17本目の風上伝熱管45Aの間に位置している。すなわち、本実施形態において、第3パスP3は、上から数えて17本目から19本目の下側風上伝熱管45b(つまり3本の下側風上伝熱管45b)の伝熱管流路451を含む。以下の説明においては、第3パスP3に含まれる3本の下側風上伝熱管45bを、「下側第2風上伝熱管45b2」と称する。下側第2風上伝熱管45b2は、風上第1折返し配管581を介して上側第1風上伝熱管45a1と連通している。下側第2風上伝熱管45b2は、特許請求の範囲記載の「第1下流側配管」に相当する。
(4-2-4)第4パスP4
第4パスP4は、風下熱交換部60において形成される。本実施形態では、第4パスP4は、風下熱交換部60の1点鎖線L4(図11及び図12等)より上方において形成される。第4パスP4は、第2ガス側出入口GH2が風下第1空間B1に連通し、風下第1空間B1が伝熱管流路451(風下伝熱管45B)を介して風下第3空間B3に連通し、風下第3空間B3が第5接続孔H5と連通することで形成される冷媒の流路である。換言すると、第4パスP4は、第2ガス側出入口GH2、風下第1ヘッダ66内の風下第1空間B1、風下伝熱管45B内の伝熱管流路451、風下第2ヘッダ67内の風下第3空間B3、及び第5接続孔H5を含む冷媒の流路である。
なお、図12に示されるように、1点鎖線L4は、上から数えて15本目の風下伝熱管45Bと16本目の風下伝熱管45Bの間に位置している。すなわち、本実施形態において、第4パスP4は、上から数えて15本の風下伝熱管45Bの伝熱管流路451を含む。
以下の説明においては、第4パスP4に含まれる15本の風下伝熱管45Bを、「上側風下伝熱管45c」と称する。上側風下伝熱管45cは、冷房運転時に風下折返し流路JP3(すなわち風下折返し配管68)よりも下流側に位置し、暖房運転時には風下折返し流路JP3よりも上流側に位置する。すなわち、上側風下伝熱管45cは、特許請求の範囲記載の「上流側配管」に相当する。図11に示すように、説明の便宜上、上側風下伝熱管45cのうち、上から数えて8本を「上側第1風下伝熱管45c1」と称し、下から数えて7本を「上側第2風下伝熱管45c2」と称する。上側第1風下伝熱管45c1は特許請求の範囲記載の「第1上流側配管」に相当し、上側第2風下伝熱管45c2は、特許請求の範囲記載の「第2上流側配管」に相当する。
(4-2-5)第5パスP5
第5パスP5は、風下熱交換部60において形成される。本実施形態では、第5パスP5は、風下熱交換部60の1点鎖線L4より下方において形成される。第5パスP5は、第6接続孔H6が風下第4空間B4に連通し、風下第4空間B4が伝熱管流路451(風下伝熱管45B)を介して風下第2空間B2に連通し、風下第2空間B2が第2液側出入口LH2に連通することで形成される冷媒の流路である。すなわち、第5パスP5は、第6接続孔H6、風下第2ヘッダ67内の風下第4空間B4、風下伝熱管45B内の伝熱管流路451、風下第1ヘッダ66内の風下第2空間B2、及び第2液側出入口LH2を含む冷媒の流路である。
第5パスP5は、風下折返し流路JP3(風下折返し配管68)を介して第4パスP4に連通している。このため、第5パスP5を第4パスP4と併せて1本のパスと解釈することも可能である。
なお、上述のように、1点鎖線L4は、上から数えて15本目の風下伝熱管45Bと16本目の風下伝熱管45Bの間に位置している。すなわち、本実施形態において、第5パスP5は、上から数えて16本目から19本目の風下伝熱管45B(換言すると下から数えて4本の風下伝熱管45B)の伝熱管流路451を含む。
以下の説明においては、第5パスP5に含まれる4本の風下伝熱管45Bを、「下側風下伝熱管45d」と称する。下側風下伝熱管45dは、冷房運転時に風下折返し流路JP3(すなわち風下折返し配管68)よりも上流側に位置し、暖房運転時には風下折返し流路JP3よりも下流側に位置する。すなわち、下側風下伝熱管45dは、特許請求の範囲記載の「下流側配管」に相当する。
図11に示すように、説明の便宜上、下側風下伝熱管45dのうち、上から数えて2本を「下側第1風下伝熱管45d1」と称し、下から数えて2本を「下側第2風下伝熱管45d2」と称する。下側第1風下伝熱管45d1及び下側第2風下伝熱管45d2は、風下折返し配管68を介して、上側第1風下伝熱管45c1及び上側第2風下伝熱管45c2と連通している。下側第1風下伝熱管45d1は特許請求の範囲記載の「第2下流側配管」に相当し、下側第2風下伝熱管45d2は特許請求の範囲記載の「第1下流側配管」に相当する。
(4-3)室内熱交換器25における冷媒の流れ
(4-3-1)冷房運転時
図13は、冷房運転時の風上熱交換部50における冷媒の流れを概略的に示した模式図である。図14は、冷房運転時の風下熱交換部60における冷媒の流れを概略的に示した模式図である。なお、図13及び図14において破線矢印は冷媒の流れ方向を示している。
冷房運転時には、第1液側連絡配管LP1を流れた冷媒が第1液側出入口LH1を介して風上熱交換部50の第2パスP2及び第3パスP3に流入する。
第2パスP2に流入した冷媒は、室内空気流AFと熱交換し加熱されながら第2パスP2を通過し、風上第2折返し流路JP2(風上第2折返し配管582)を介して下側第1パスP1b(第1パスP1)に流入する。下側第1パスP1bに流入した冷媒は、室内空気流AFと熱交換し加熱されながら下側第1パスP1bを通過し、第1ガス側出入口GH1を介して第1ガス側連絡配管GP1へ流出する。
第3パスP3に流入した冷媒は、室内空気流AFと熱交換し加熱されながら第3パスP3を通過し、風上第1折返し流路JP1(風上第1折返し配管581)を介して上側第1パスP1a(第1パスP1)に流入する。上側第1パスP1aに流入した冷媒は、室内空気流AFと熱交換し加熱されながら上側第1パスP1aを通過し、第1ガス側出入口GH1を介して第1ガス側連絡配管GP1へ流出する。
また、冷房運転時には、第2液側連絡配管LP2を流れた冷媒が第2液側出入口LH2を介して風下熱交換部60の第5パスP5に流入する。第5パスP5に流入した冷媒は、室内空気流AFと熱交換し加熱されながら第5パスP5を通過し、風下折返し流路JP3(風下折返し配管68)を介して第4パスP4に流入する。第4パスP4に流入した冷媒は、室内空気流AFと熱交換し加熱されながら第4パスP4を通過し、第2ガス側出入口GH2を介して第2ガス側連絡配管GP2へ流出する。
このように冷房運転時には、室内熱交換器25では、第2パスP2に流入し下側第1パスP1bを経て流出する冷媒の流れ(すなわち第2パスP2及び下側第1パスP1bによって形成される冷媒の流れ)と、第3パスP3に流入し上側第1パスP1aを経て流出する冷媒の流れ(すなわち第3パスP3及び上側第1パスP1aによって形成される冷媒の流れ)と、第5パスP5に流入し第4パスP4を経て流出する冷媒の流れ(すなわち第5パスP5及び第4パスP4によって形成される冷媒の流れ)と、が生じる。
第2パスP2及び下側第1パスP1bによって形成される冷媒の流れでは、第1液側出入口LH1、風上第2空間A2、第2パスP2内の伝熱管流路451(下側第1風上伝熱管45b1)、風上第6空間A6、風上第2折返し流路JP2(風上第2折返し配管582)、風上第5空間A5、下側第1パスP1b内の伝熱管流路451(上側第2風上伝熱管45a2)、風上第1空間A1、第1ガス側出入口GH1、の順に冷媒が流れることとなる。
また、第3パスP3及び上側第1パスP1aによって形成される冷媒の流れでは、第1液側出入口LH1、風上第3空間A3、第3パスP3内の伝熱管流路451(下側第2風上伝熱管45b2)、風上第7空間A7、風上第1折返し流路JP1(風上第1折返し配管581)、風上第4空間A4、上側第1パスP1a内の伝熱管流路451(上側第1風上伝熱管45a1)、風上第1空間A1、第1ガス側出入口GH1、の順に冷媒が流れることとなる。
また、第5パスP5及び第4パスP4によって形成される冷媒の流れでは、第2液側出入口LH2、風下第2空間B2、第5パスP5内の伝熱管流路451(下側風下伝熱管45d)、風下第4空間B4、風下折返し流路JP3(風下折返し配管68)、風下第3空間B3、第3パスP3内の伝熱管流路451(上側風下伝熱管45c)、風下第1空間B1、第2ガス側出入口GH2、の順に冷媒が流れることとなる。
冷房運転時には、室内熱交換器25では、第1パスP1内の伝熱管流路451(特に、風上第1熱交換面51の第1パスP1に含まれる伝熱管流路451)において過熱状態の冷媒が流れる領域(第1過熱域SH1)が形成される。なお、第1過熱域SH1には、主として風上第1熱交換面51の上側第1パスP1aに含まれる伝熱管流路451において形成される上側第1過熱域SH1aと、主として風上第1熱交換面51の下側第1パスP1bに含まれる伝熱管流路451において形成される下側第1過熱域SH1bと、が含まれる。
また、冷房運転時には、第4パスP4内の伝熱管流路451(特に、風下第1熱交換面61の第4パスP4に含まれる伝熱管流路451)において過熱状態の冷媒が流れる領域(第2過熱域SH2)が形成されることとなる。
(4-3-2)暖房運転時
図15は、暖房運転時の風上熱交換部50における冷媒の流れを概略的に示した模式図である。図16は、暖房運転時の風下熱交換部60における冷媒の流れを概略的に示した模式図である。なお、図15及び図16において破線矢印は冷媒の流れ方向を示している。
暖房運転時には、第1ガス側連絡配管GP1を流れた過熱状態のガス冷媒が第1ガス側出入口GH1を介して風上熱交換部50の第1パスP1(上側第1パスP1a及び下側第1パスP1b)に流入する。
上側第1パスP1aに流入した冷媒は、室内空気流AFと熱交換し冷却されながら上側第1パスP1aを通過し、風上第1折返し流路JP1(風上第1折返し配管581)を介して第3パスP3に流入する。第3パスP3に流入した冷媒は、室内空気流AFと熱交換し過冷却状態となりながら第3パスP3を通過し、第1液側出入口LH1を介して第1液側連絡配管LP1へ流出する。
下側第1パスP1bに流入した冷媒は、室内空気流AFと熱交換し冷却されながら下側第1パスP1bを通過し、風上第2折返し流路JP2(風上第2折返し配管582)を介して第2パスP2に流入する。第2パスP2に流入した冷媒は、室内空気流AFと熱交換し過冷却状態となりながら第2パスP2を通過し、第1液側出入口LH1を介して第1液側連絡配管LP1へ流出する。
また、暖房運転時には、第2ガス側連絡配管GP2を流れた過熱状態のガス冷媒が第2ガス側出入口GH2を介して風下熱交換部60の第4パスP4に流入する。第4パスP4に流入した冷媒は、室内空気流AFと熱交換し冷却されながら第4パスP4を通過し、風下折返し流路JP3(風下折返し配管68)を介して第5パスP5に流入する。第5パスP5に流入した冷媒は、室内空気流AFと熱交換し過冷却状態となりながら第5パスP5を通過し、第2液側出入口LH2を介して第2液側連絡配管LP2へ流出する。
このように暖房運転時には、室内熱交換器25では、上側第1パスP1aに流入し第3パスP3を経て流出する冷媒の流れ(すなわち上側第1パスP1a及び第3パスP3によって形成される冷媒の流れ)と、下側第1パスP1bに流入し第2パスP2を経て流出する冷媒の流れ(すなわち下側第1パスP1b及び第2パスP2によって形成される冷媒の流れ)と、第4パスP4に流入し第5パスP5を経て流出する冷媒の流れ(すなわち第4パスP4及び第5パスP5によって形成される冷媒の流れ)と、が生じる。
上側第1パスP1a及び第3パスP3によって形成される冷媒の流れでは、第1ガス側出入口GH1、風上第1空間A1、上側第1パスP1a内の伝熱管流路451(上側第1風上伝熱管45a1)、風上第4空間A4、風上第1折返し流路JP1(風上第1折返し配管581)、風上第7空間A7、第3パスP3内の伝熱管流路451(下側第2風上伝熱管45b2)、風上第3空間A3、第1液側出入口LH1、の順に冷媒が流れることとなる。
下側第1パスP1b及び第2パスP2によって形成される冷媒の流れでは、第1ガス側出入口GH1、風上第1空間A1、下側第1パスP1b内の伝熱管流路451(上側第2風上伝熱管45a2)、風上第5空間A5、風上第2折返し流路JP2(風上第2折返し配管582)、風上第6空間A6、第2パスP2内の伝熱管流路451(下側第1風上伝熱管45b1)、風上第2空間A2、第1液側出入口LH1、の順に冷媒が流れることとなる。
第4パスP4及び第5パスP5によって形成される冷媒の流れでは、第2ガス側出入口GH2、風下第1空間B1、第4パスP4内の伝熱管流路451(上側風下伝熱管45c)、風下第3空間B3、風下折返し流路JP3(風下折返し配管68)、風下第4空間B4、第4パスP4内の伝熱管流路451(下側風下伝熱管45d)、風下第2空間B2、第2液側出入口LH2、の順に冷媒が流れることとなる。
また、運転時には、室内熱交換器25では、第1パスP1内の伝熱管流路451(特に、風上第1熱交換面51の第1パスP1に含まれる伝熱管流路451)において過熱状態の冷媒が流れる領域(風上過熱域SH3)が形成される。なお、風上過熱域SH3には、主として風上第1熱交換面51の上側第1パスP1aに含まれる伝熱管流路451において形成される上側風上過熱域SH3aと、主として風上第1熱交換面51の下側第1パスP1bに含まれる伝熱管流路451において形成される下側風上過熱域SH3bと、が含まれる。
また、暖房運転時には、第4パスP4内の伝熱管流路451(特に、風下第1熱交換面61の第4パスP4に含まれる伝熱管流路451)において過熱状態の冷媒が流れる領域(風下過熱域SH4)が形成されることとなる。
なお、図15及び図16に示されるように、風上熱交換部50の風上過熱域SH3を流れる冷媒と、風下熱交換部60の風下過熱域SH4を流れる冷媒とは、流れる方向が対向している(すなわち対向流である)。
また、暖房運転時には、室内熱交換器25では、第2パスP2及び第3パスP3内の伝熱管流路451(特に、風上第4熱交換面54の第2パスP2及び第3パスP3に含まれる伝熱管流路451)において、過冷却状態の冷媒が流れる領域(風上過冷却域SC1)が形成されている。なお、風上過冷却域SC1には、主として風上第1熱交換面51の第2パスP2に含まれる伝熱管流路451において形成される上側風上過冷却域SC1aと、主として風上第1熱交換面51の第3パスP3に含まれる伝熱管流路451において形成される下側風上過冷却域SC1bと、が含まれる。
なお、上側風上過冷却域SC1aは、第2パスP2に含まれる下側第1風上伝熱管45b1によって形成されているともいえる。また、下側風上過冷却域SC1bは、第3パスP3に含まれる下側第2風上伝熱管45b2(つまり下側第1風上伝熱管45b1よりも下方に位置する伝熱管群)によって形成されているともいえる。すなわち、上側風上過冷却域SC1aは、下側風上過冷却域SC1bよりも上方に形成されている。
また、暖房運転時には、第5パスP5内の伝熱管流路451(特に、風下第1熱交換面61の第5パスP5に含まれる伝熱管流路451)において過冷却状態の冷媒が流れる領域(風下過冷却域SC2)が形成されることとなる。
なお、風下過冷却域SC2は、第5パスP5に含まれる下側風下伝熱管45dによって形成されているともいえる。下側風下伝熱管45dのうち、最上の伝熱管45(上から16本目の風下伝熱管45B)の設置高さ位置は、風上熱交換部50において風上過冷却域SC1を形成する風上伝熱管45Aのうち、最上の下側第1風上伝熱管45b1(上から13本目の風上伝熱管45A)の設置高さ位置よりも低い。これにより、風上熱交換部50の風上過熱域SH3と、風下熱交換部60の風下過冷却域SC2とは、空気流れ方向dr3において完全に若しくは大部分において重畳しないようになっている。
風上熱交換面55及び風下熱交換面65のうち、暖房運転時に、過冷却域(SC1、SC2)に該当しない領域は、メイン熱交換領域である。メイン熱交換領域は、過冷却域と比較して、冷媒と室内空気流AFとの熱交換量が大きい。風上熱交換面55及び風下熱交換面65において、メイン熱交換領域は過冷却域よりも伝熱面積が大きい。
(4-4)室内熱交換器25における過冷却域の形成態様
室内熱交換器25では、暖房運転時(すなわち、ガス側出入口GHから過熱状態の冷媒が流入し、液側出入口LHから過冷却状態の冷媒が流出する時)に、風上熱交換部50及び風下熱交換部60において過熱域(風上過熱域SH3又は風下過熱域SH4)及び過冷却域(風上過冷却域SC1又は風下過冷却域SC2)がそれぞれ形成されるように構成されている。
ここで、風上熱交換部50において風上過冷却域SC1を形成する風上伝熱管45Aは、下側風上伝熱管45b(つまり下から数えて7本の風上伝熱管45A)である。また、風下熱交換部60において風下過冷却域SC2を形成する風下伝熱管45Bは、下側風下伝熱管45d(つまり下から数えて4本の風下伝熱管45B)である。換言すると、風上過冷却域SC1は7本の伝熱管45で形成され、風下過冷却域SC2は4本の伝熱管で形成されている。すなわち、室内熱交換器25では、風下過冷却域SC2に含まれる伝熱管45の数は、風上過冷却域SC1に含まれる伝熱管45の数よりも少ない。
また、風上熱交換部50において風上過冷却域SC1を形成する下側風上伝熱管45bのうち、最上の伝熱管45は、風上伝熱管45Aのうち下から数えて7本目の下側第1風上伝熱管45b1(つまり、上から数えて13本目の風上伝熱管45A)である。風下熱交換部60において風下過冷却域SC2を形成する下側風下伝熱管45dのうち、最上の伝熱管45は、風下伝熱管45Bのうち下から数えて4本目の下側第1風下伝熱管45d1(つまり、上から数えて16本目の風下伝熱管45B)である。
そして、図12に示すように、上から数えて16本目の風下伝熱管45B(つまり1点鎖線L4の直下に配置される風下伝熱管45B)は、上から数えて13本目の風上伝熱管45A(つまり1点鎖線L1の直下に配置される風上伝熱管45A)の高さ位置よりも低い高さ位置に配置されている。すなわち、室内熱交換器25は、風下過冷却域SC2を形成する最上の伝熱管45の高さ位置が、風上過冷却域SC1を形成する伝熱管45の高さ位置よりも低くなるように構成されている。換言すると、室内熱交換器25において、風下過冷却域SC2を形成する伝熱管45(下側風下伝熱管45d)の積層高さは、風上過冷却域SC1を形成する伝熱管45(下側風上伝熱管45b)の積層高さよりも低い。
風上過冷却域SC1及び風下過冷却域SC2が以上のような態様で形成されることに関連して、室内熱交換器25では、空気流れ方向dr3から見た風下過冷却域SC2の面積は、風上過冷却域SC1よりも小さい。
室内熱交換器25では、暖房運転時(すなわち凝縮器として機能する場合)に、風上過熱域SH3と、風下過冷却域SC2と、が空気流れ方向dr3から見て部分的に重畳あるいは近接することを抑制されるように、上記態様で各過冷却域(SC1及びSC2)形成されている。
(5)特徴
(5-1)
扁平管群を有する熱交換部を風上側及び風下側に並べて配置することで圧力損失の抑制を図った従来の二列扁平管熱交換器では、冷媒の凝縮器として用いられる場合、風上側の熱交換部における過熱域(過熱状態のガス冷媒が流れることが想定される扁平管群)と、風下側の熱交換部における過冷却域(過冷却状態の液冷媒が流れることが想定される扁平管群)と、が空気流の流れ方向から見て部分的に重畳あるいは近接することとなり、過熱域を通過した空気流が風下側の熱交換部における過冷却域を通過することとなる。このことから、風下側の熱交換部における過冷却域において、冷媒と空気流との温度差が適正に確保されにくくなり熱交換が良好に行われないケースが想定される。すなわち、風下側の熱交換部の過冷却域を流れる冷媒の過冷却度が適正に確保されにくいことが想定され、これに関連して熱交換器の性能低下(又は当該熱交換器を有する冷凍装置の性能低下)が生じることが懸念される。
この点、上記実施形態に係る室内熱交換器25では、風下熱交換部60の風下過冷却域SC2における最上の伝熱管45の高さ位置は、風上熱交換部50の風上過冷却域SC1における最上の伝熱管45の高さ位置より低い。これにより、冷媒の凝縮器として用いられる場合に、風上熱交換部50の風上過熱域SH3と、風下熱交換部60の風下過冷却域SC2と、が空気流れ方向dr3から見て部分的に重畳あるいは近接することが抑制されている。その結果、風上熱交換部50の風上過熱域SH3を通過した室内空気流AFが、風下熱交換部60の風下過冷却域SC2を通過することが抑制されている。このため、風下熱交換部60における風下過冷却域SC2において、冷媒と室内空気流AFとの温度差が適正に確保されやすいようになっており、熱交換が良好に行われない事態が抑制されている。よって、風下熱交換部60の風下過冷却域SC2を流れる冷媒の過冷却度が適正に確保されることが促進されており、これに関連して扁平管熱交換器の性能低下が抑制されている。
(5-2)
上記実施形態に係る室内熱交換器25では、風下熱交換部60の風下過冷却域SC2は、風上熱交換部50の風上過冷却域SC1よりも、空気流れ方向dr3から見た面積が小さい。これにより、冷媒の凝縮器として用いられる場合に、風上熱交換部50の風上過熱域SH3と、風下熱交換部60の風下過冷却域SC2と、が空気流れ方向dr3から見て部分的に重畳あるいは近接することが高精度に抑制されている。その結果、風上熱交換部50の風上過熱域SH3を通過した室内空気流AFが、風下熱交換部60の風下過冷却域SC2を通過することが高精度に抑制されている。このため、風下側の風下熱交換部60における風下過冷却域SC2において、冷媒と室内空気流AFとの温度差が適正に確保されることが特に促進されている。
(5-3)
上記実施形態に係る室内熱交換器25では、風下熱交換部60の風下過冷却域SC2に含まれる伝熱管45(下側風下伝熱管45d)の数は、風上熱交換部50の風上過冷却域SC1に含まれる伝熱管45(下側風上伝熱管45b)の数より少ない。これにより、冷媒の凝縮器として用いられる場合に、風上熱交換部50の風上過熱域SH3と、風下熱交換部60の風下過冷却域SC2と、が空気流れ方向dr3から見て部分的に重畳あるいは近接することが特に抑制されている。その結果、風上熱交換部50の風上過熱域SH3を通過した室内空気流AFが、風下熱交換部60の風下過冷却域SC2を通過することが特に抑制されている。
(5-4)
上記実施形態に係る室内熱交換器25では、伝熱管45は、ガス側出入口GHに流入した冷媒が室内空気流AFと熱交換して過冷却状態の液冷媒として液側出入口LHから流出する場合に、「折返し部」(風上折返し配管58又は風下折返し配管68)よりも冷媒流れの上流側に位置する「上流側配管」(上側風上伝熱管45a又は上側風下伝熱管45c)と、「折返し部」(58、68)よりも冷媒流れの下流側に位置する「下流側配管」(下側風上伝熱管45b又は下側風下伝熱管45d)と、に分かれる。そのうえで、各過冷却域(風上過冷却域SC1又は風下過冷却域SC2)は、「下流側配管」(45b、45d)によって形成されるようになっている。そして、設置状態において、風下熱交換部60における「下流側配管」(下側風下伝熱管45d)の積層高さは、風上熱交換部50における「下流側配管」(下側風上伝熱管45b)の積層高さより低い。
これにより、冷媒の凝縮器として用いられる場合に「折返し部」(58、68)の下流側で過冷却域(SC1、SC2)が形成される二列扁平管熱交換器である室内熱交換器25において、風上熱交換部50の風上過熱域SH3を通過した室内空気流AFが、風下熱交換部60の風下過冷却域SC2を通過することが抑制されている。
(5-5)
上記実施形態に係る室内熱交換器25では、風下熱交換部60の「下流側配管」(下側風下伝熱管45d)の数(4本)は、風上熱交換部50の「下流側配管」(下側風上伝熱管45b)の数(7本)以下である。具体的には、風下熱交換部60の「下流側配管」(下側風下伝熱管45d)の数は、風上熱交換部50の「下流側配管」(下側風上伝熱管45b)の数の7分の4(2分の1以上3分の2以下)である。
これにより、冷媒の凝縮器として用いられる場合に「折返し部」(58、68)の下流側で過冷却域(SC1、SC2)が形成される二列扁平管熱交換器である室内熱交換器25において、風上熱交換部50の風上過熱域SH3を通過した室内空気流AFが、風下熱交換部60の風下過冷却域SC2を通過することが特に抑制されている。
(5-6)
上記実施形態に係る室内熱交換器25では、「上流側配管」(上側風上伝熱管45a又は上側風下伝熱管45c)は、「第1上流側配管」(上側第1風上伝熱管45a1又は上側第1風下伝熱管45c1)と、「第1上流側配管」よりも下方に配置される「第2上流側配管」(上側第2風上伝熱管45a2又は上側第2風下伝熱管45c2)と、に分かれている。また、「下流側配管」(下側風上伝熱管45b又は下側風下伝熱管45d)は、「第1下流側配管」(下側第2風上伝熱管45b2又は下側第2風下伝熱管45d2)と、「第1下流側配管」よりも上方に配置される「第2下流側配管」(下側第1風上伝熱管45b1又は下側第1風下伝熱管45d1)と、に分かれている。
そのうえで、風上熱交換部50において、風上第1折返し配管581(第1折返し部)は「第1上流側配管」(上側第1風上伝熱管45a1)と「第1下流側配管」(下側第2風上伝熱管45b2)とを連通させており、風上第2折返し配管582(第2折返し部)は「第2上流側配管」(上側第2風上伝熱管45a2)と「第2下流側配管」(下側第1風上伝熱管45b1)とを連通させている。また、風下熱交換部60において、風下折返し配管68(折返し部)は、「第1上流側配管」(上側第1風下伝熱管45c1)及び「第2上流側配管」(上側第2風下伝熱管45c2)と、「第1下流側配管」(下側第2風下伝熱管45d2)及び「第2下流側配管」(下側第1風下伝熱管45d1)と、を連通させている。
これにより、上記実施形態に係る室内熱交換器25では、風下熱交換部60において形成される冷媒のパスの数は、風上熱交換部50において形成される冷媒のパスの数よりも少ない。すなわち、風上側に配置される風上熱交換部50よりも熱負荷が小さい風下側の風下熱交換部60において、冷媒のパス(冷媒流路の分岐数)が風上熱交換部50よりも少なくなるように構成されている。その結果、風下熱交換部60において、冷媒の流速が増大するようになっており、これに関連して熱交換が特に促進されている。
(5-7)
上記実施形態に係る室内熱交換器25では、暖房運転時に、風上熱交換部50を流れる冷媒の流れ方向と、風下熱交換部60を流れる冷媒の流れ方向と、が対向している。すなわち、風下熱交換部60の第2ガス側出入口GH2から第2液側出入口LH2に向かって流れる冷媒の流れ方向は、風上熱交換部50の第1ガス側出入口GH1から第1液側出入口LH1に向かって流れる冷媒の流れ方向に対向している。これにより、風上熱交換部50及び風下熱交換部60を通過した室内空気流AFのうち、冷媒と熱交換が十分になされた空気とそうでない空気との割合が、通過部分によって大きく異なることが抑制されている。よって、室内熱交換器25を通過した空気の温度ムラが抑制されるようになっている。
(5-8)
上記実施形態に係る室内熱交換器25では、設置状態において、伝熱管45は、長手方向(伝熱管延伸方向dr1)が水平方向であり、第1ヘッダ(56、66)及び第2ヘッダ(57、67)は長手方向が鉛直方向(伝熱管積層方向dr2)であり、ガス側出入口GH(GH1、GH2)は液側出入口LH(LH1、LH2)よりも上方に位置している。
これにより、設置状態において、水平方向に延びる伝熱管45が鉛直方向に積層され、液冷媒流路が下方に配置される二列扁平管熱交換器である室内熱交換器25において、風上熱交換部50の風上過熱域SH3を通過した室内空気流AFが、風下熱交換部60の風下過冷却域SC2を通過することが抑制されている。
(5-9)
上記実施形態に係る室内熱交換器25では、設置状態において、風上熱交換部50及び風下熱交換部60は、「第1部」(風上第1熱交換面51又は風下第4熱交換面64)と、第2部(風上第2熱交換面52又は風下第3熱交換面63)とを有している。「第1部」では伝熱管45が「第1方向」(ここでは左右方向)に向かって延びており、「第2部」では伝熱管45が「第1方向」に交差する「第2方向」(ここでは前後方向)に向かって延びている。そのうえで、風下熱交換部60の「第1部」(風下第4熱交換面64)は、風上熱交換部50の「第1部」(風上第1熱交換面51)の風下側に並んで配置されており、風下熱交換部60の「第2部」(風下第3熱交換面63)は、風上熱交換部50の「第2部」(風上第2熱交換面52)の風下側に並んで配置されている。
これにより、互いに異なる方向に向かって延びる複数の熱交換面40(「第1部」及び「第2部」)を有する複数の熱交換部(50、60)が風上側及び風下側に並べて配置される二列扁平管熱交換器である室内熱交換器25において、風上熱交換部50の風上過熱域SH3を通過した室内空気流AFが、風下熱交換部60の風下過冷却域SC2を通過することが抑制されている。
(5-10)
上記実施形態に係る室内熱交換器25では、伝熱管積層方向dr2(風上第1ヘッダ56及び風上第2ヘッダ57が延びる方向)から見て、風上熱交換部50及び風下熱交換部60は、3箇所以上で屈曲若しくは湾曲し、略四角形状に構成されている。また、伝熱管積層方向dr2から見て、風上第1ヘッダ56は風上熱交換部50の一方の端部に配置されており、風上第2ヘッダ57は風上熱交換部50の他方の端部に配置されている。また、伝熱管積層方向dr2から見て、風下第1ヘッダ66は風下熱交換部60の一方の端部に配置されており、風下第2ヘッダ67は風下熱交換部60の他方の端部に配置されている。
これにより、伝熱管積層方向dr2から見て略四角形状に構成される扁平管熱交換器において、性能向上が促進されている。また、風上第1ヘッダ56及び風上第2ヘッダ57に接続される連絡配管(例えば室内熱交換器25に接続されるガス側連絡配管GPや液側連絡配管LP)の取り回しが容易となっており、組立性に優れている。
(5-11)
上記実施形態に係る空気調和装置100では、室内熱交換器25はケーシング30に収容され、ケーシング30には連絡配管挿入口30aが形成されている。室内熱交換器25において、風上熱交換部50は、伝熱管45が右方向に向かって延びる風上第1熱交換面51(第3部)と、伝熱管45が後方向に向かって延びる風上第4熱交換面54(第4部)と、を有している。また、風下熱交換部60は、伝熱管45が前方向に向かって延びる風下第1熱交換面61(第3部)と、伝熱管45が左方向に向かって延びる風下第4熱交換面64(第4部)と、を有している。風上熱交換部50において、風上第1ヘッダ56は風上第1熱交換面51の末端に位置し、風上第2ヘッダ57は風上第1熱交換面51の末端と離間する風上第4熱交換面54の先端に位置する。風下熱交換部60において、風下第1ヘッダ66は風下第1熱交換面61の末端に位置し、風下第2ヘッダ67は風下第1熱交換面61の末端と離間する風下第4熱交換面64の先端に位置する。風上熱交換部50及び風下熱交換部60において、風上第1熱交換面51及び風下第1熱交換面61は、末端が先端よりも連絡配管挿入口30aの近傍に配置されている。また、風上熱交換部50及び風下熱交換部60において、風上第4熱交換面54及び風下第4熱交換面64は、先端が末端よりも連絡配管挿入口30aの近傍に配置されている。
これにより、互いに異なる方向に向かって延びる複数の熱交換面40を有する熱交換部が風上側及び風下側に並べて配置される室内熱交換器25、を含む空気調和装置100において、ケーシング30内における各配管(例えば室内熱交換器25に接続されるガス側連絡配管GPや液側連絡配管LP)の長さを短くすることが可能となっている。その結果、ケーシング30内における配管の取り回しが容易となっている。これに関連して、冷凍装置の施工性や組立性及びコンパクト性の向上が促進されている。
(6)変形例
上記実施形態は、以下の変形例に示すように適宜変形が可能である。なお、各変形例は、矛盾が生じない範囲で他の変形例と組み合わせて適用されてもよい。
(6-1)変形例1
上記実施形態では、風上熱交換部50の風上第2ヘッダ57において、風上第1折返し流路JP1によって風上第4空間A4と風上第7空間A7とが連通するように風上第1折返し配管581が配置され、風上第2折返し流路JP2によって風上第5空間A5と風上第6空間A6とが連通するように風上第2折返し配管582が配置される場合について説明した。しかし、風上第2ヘッダ57において、風上第1折返し配管581及び風上第2折返し配管582の配置態様については必ずしもこれに限定されず、上記実施形態における作用効果に矛盾が生じない限り、適宜変更が可能である。
例えば、風上第2ヘッダ57は、図17に示す風上第2ヘッダ57´のように構成されてもよい。以下、風上第2ヘッダ57´を有する風上熱交換部50aについて説明する。なお、以下において説明が省略されている部分は、特にことわりのない限り、上記実施形態における風上第2ヘッダ57及び風上熱交換部50と同様に解釈しうる。
図17は、風上熱交換部50aの構成態様を概略的に示した模式図である。図18は、風上熱交換部50aを有する室内熱交換器25において形成される冷媒のパスを概略的に示した模式図である。
風上熱交換部50aでは、風上第2ヘッダ57に代えて、風上第2ヘッダ57´を有している。風上第2ヘッダ57´は、風上第1折返し配管581に代えて風上第1折返し配管581´を有しており、風上第2折返し配管582に代えて風上第2折返し配管582´を有している。
風上第1折返し配管581´は、風上第4空間A4及び風上第6空間A6間で冷媒の折返し流路(風上第1折返し流路JP1´)を形成する。風上第2折返し配管582´は、風上第5空間A5及び風上第7空間A7間で冷媒の折返し流路(風上第2折返し流路JP2´)を形成する。
風上第2ヘッダ57´には、風上第1折返し配管581´を接続するための第1接続孔H1´及び第2接続孔H2´が形成されている。風上第2ヘッダ57´において、第1接続孔H1´は風上第4空間A4に連通しており、第2接続孔H2´は風上第6空間A6に連通している。風上第1折返し配管581´は、一端が第1接続孔H1´に接続され、他端が第2接続孔H2´に接続されている。
また、風上第2ヘッダ57´には、風上第2折返し配管582´を接続するための第3接続孔H3´及び第4接続孔H4´が形成されている。風上第2ヘッダ57´において、第3接続孔H3´は風上第5空間A5に連通しており、第4接続孔H4´は風上第7空間A7に連通している。風上第2折返し配管582´は、一端が第3接続孔H3´に接続され、他端が第4接続孔H4´に接続されている。
風上第1折返し配管581´が配置されることで、風上第4空間A4及び風上第6空間A6間において風上第1折返し流路JP1´が形成され、両空間が連通している。これにより、冷房運転時には風上第6空間A6から風上第4空間A4へ向かって冷媒が流れ、暖房運転時には風上第4空間A4から風上第6空間A6へ向かって冷媒が流れる。すなわち、運転時に風上第4空間A4及び風上第6空間A6間で冷媒が折り返されるようになっている。
また、風上第2ヘッダ57´において、風上第2折返し配管582´が配置されることで、風上第5空間A5及び風上第7空間A7間において風上第2折返し流路JP2´が形成され、両空間が連通している。これにより、冷房運転時には風上第7空間A7から風上第5空間A5へ向かって冷媒が流れ、暖房運転時には風上第5空間A5から風上第7空間A7へ向かって冷媒が流れる。すなわち、運転時に風上第5空間A5及び風上第7空間A7間で冷媒が折り返されるようになっている。
このような風上第2ヘッダ57´を有する風上熱交換部50aでは、上側第1パスP1aは、第1ガス側出入口GH1が風上第1空間A1に連通し、風上第1空間A1が伝熱管流路451(上側風上伝熱管45a)を介して風上第4空間A4に連通し、風上第4空間A4が第1接続孔H1´と連通することで形成される。
また、下側第1パスP1bは、第1ガス側出入口GH1が風上第1空間A1に連通し、風上第1空間A1が伝熱管流路451(上側風上伝熱管45a)を介して風上第5空間A5に連通し、風上第5空間A5が第3接続孔H3´と連通することで形成される。
また、第2パスP2は、第2接続孔H2´が風上第6空間A6に連通し、風上第6空間A6が伝熱管流路451(風上伝熱管45A)を介して風上第2空間A2に連通し、風上第2空間A2が第1液側出入口LH1に連通することで形成される。第2パスP2は、風上第1折返し流路JP1´(風上第1折返し配管581´)を介して上側第1パスP1a(第1パスP1)に連通している。
また、第3パスP3は、第4接続孔H4´が風上第7空間A7に連通し、風上第7空間A7が伝熱管流路451(風上伝熱管45A)を介して風上第3空間A3に連通し、風上第3空間A3が第1液側出入口LH1に連通することで形成される。第3パスP3は、風上第2折返し流路JP2´(風上第2折返し配管582´)を介して下側第1パスP1b(第1パスP1)に連通している。
図19は、冷房運転時の風上熱交換部50aにおける冷媒の流れを概略的に示した模式図である。図20は、暖房運転時の風上熱交換部50aにおける冷媒の流れを概略的に示した模式図である。
風上熱交換部50aでは、冷房運転時には、第1液側連絡配管LP1を流れた冷媒が第1液側出入口LH1を介して第2パスP2及び第3パスP3に流入する。
第2パスP2に流入した冷媒は、室内空気流AFと熱交換し加熱されながら第2パスP2を通過し、風上第1折返し流路JP1´(風上第1折返し配管581´)を介して上側第1パスP1a(第1パスP1)に流入する。上側第1パスP1aに流入した冷媒は、室内空気流AFと熱交換し加熱されながら上側第1パスP1aを通過し、第1ガス側出入口GH1を介して第1ガス側連絡配管GP1へ流出する。
第3パスP3に流入した冷媒は、室内空気流AFと熱交換し加熱されながら第3パスP3を通過し、風上第2折返し流路JP2´(風上第2折返し配管582´)を介して下側第1パスP1b(第1パスP1)に流入する。下側第1パスP1bに流入した冷媒は、室内空気流AFと熱交換し加熱されながら下側第1パスP1bを通過し、第1ガス側出入口GH1を介して第1ガス側連絡配管GP1へ流出する。
このように風上熱交換部50aでは、冷房運転時に、第2パスP2に流入し上側第1パスP1aを経て流出する冷媒の流れ(すなわち第2パスP2及び上側第1パスP1aによって形成される冷媒の流れ)と、第3パスP3に流入し下側第1パスP1bを経て流出する冷媒の流れ(すなわち第3パスP3及び下側第1パスP1bによって形成される冷媒の流れ)とが生じる。
第2パスP2及び上側第1パスP1aによって形成される冷媒の流れでは、第1液側出入口LH1、風上第2空間A2、第2パスP2内の伝熱管流路451(下側第1風上伝熱管45b1)、風上第6空間A6、風上第1折返し流路JP1´(風上第1折返し配管581´)、風上第4空間A4、上側第1パスP1a内の伝熱管流路451(上側第1風上伝熱管45a1)、風上第1空間A1、第1ガス側出入口GH1、の順に冷媒が流れることとなる。
また、第3パスP3及び下側第1パスP1bによって形成される冷媒の流れでは、第1液側出入口LH1、風上第3空間A3、第3パスP3内の伝熱管流路451(下側第2風上伝熱管45b2)、風上第7空間A7、風上第2折返し流路JP2´(風上第2折返し配管582´)、風上第5空間A5、下側第1パスP1b内の伝熱管流路451(上側第2風上伝熱管45a2)、風上第1空間A1、第1ガス側出入口GH1、の順に冷媒が流れることとなる。
このような風上熱交換部50aを有する場合でも、上記実施形態の(5-1)-(5-11)で記載した作用効果と同様の作用効果が実現される。
なお、風上熱交換部50aにおいては、下側第1風上伝熱管45b1が特許請求の範囲記載の「第1下流側配管」に相当し、下側第2風上伝熱管45b2が特許請求の範囲記載の「第2下流側配管」に相当する。
(6-2)変形例2
上記実施形態では、風上熱交換部50において、風上第2ヘッダ57が2つの風上折返し配管58を有し、4つの風上第2ヘッダ空間Sa2(A4、A5、A6、A7)が形成されることで、4つのパス(上側第1パスP1a、下側第1パスP1b、第2パスP2、第3パスP3)が形成される場合について説明した。しかし、風上熱交換部50の構成態様については必ずしもこれに限定されず、適宜変更が可能である。
例えば、風上熱交換部50は、図21に示す風上熱交換部50bのように構成されてもよい。以下、風上熱交換部50bについて説明する。なお、以下において説明が省略されている部分は、特にことわりのない限り、風上熱交換部50と同様に解釈しうる。
図21は、風上熱交換部50bの構成態様を概略的に示した模式図である。図22は、風上熱交換部50bを有する室内熱交換器25において形成される冷媒のパスを概略的に示した模式図である。
風上熱交換部50bでは、風上第1ヘッダ56に代えて、風上第1ヘッダ56aを有している。風上第1ヘッダ56aでは、水平仕切板561を1つのみ有している。具体的に、風上第1ヘッダ56aでは、水平仕切板561は、上から数えて12本目の風上伝熱管45Aと13本目の風上伝熱管45Aとの間の高さ位置(1点鎖線L1上)に配置されている。
これにより、風上第1ヘッダ56aでは、風上第2空間A2及び風上第3空間A3に代えて、風上第2空間A2´が形成されている(換言すると風上第2空間A2と風上第3空間A3が1つの空間として形成されている)。
また、風上熱交換部50bでは、風上第2ヘッダ57に代えて、風上第2ヘッダ57aを有している。風上第2ヘッダ57aでは、水平仕切板571を1つのみ有している。具体的に、風上第2ヘッダ57aでは、水平仕切板571は、上から数えて12本目の風上伝熱管45Aと13本目の風上伝熱管45Aとの間の高さ位置(1点鎖線L1上)に配置されている。
これにより、風上第2ヘッダ57aでは、風上第4空間A4及び風上第5空間A5に代えて、風上第4空間A4´が形成されている(換言すると風上第4空間A4と風上第5空間A5が1つの空間として形成されている)。また、風上第2ヘッダ57aでは、風上第6空間A6及び風上第7空間A7に代えて、風上第6空間A6´が形成されている(換言すると風上第6空間A6と風上第7空間A7が1つの空間として形成されている)。
上記態様で構成される風上第1ヘッダ56a及び風上第2ヘッダ57aを有する風上熱交換部50bでは、上側第1パスP1a及び下側第1パスP1bが1つのパス(第1パスP1)として形成されている。また、第2パスP2及び第3パスP3に代えて、第2パスP2´が形成されている(換言すると第2パスP2及び第3パスP3が1つのパスとして形成されている)。
図23は、冷房運転時の風上熱交換部50bにおける冷媒の流れを概略的に示した模式図である。図24は、暖房運転時の風上熱交換部50bにおける冷媒の流れを概略的に示した模式図である。
風上熱交換部50bでは、冷房運転時には、第1液側連絡配管LP1を流れた冷媒が第1液側出入口LH1を介して第2パスP2´に流入する。第2パスP2´に流入した冷媒は、室内空気流AFと熱交換し加熱されながら第2パスP2´を通過し、風上第1折返し流路JP1及び風上第2折返し流路JP2(風上折返し配管58)を介して第1パスP1に流入する。第1パスP1に流入した冷媒は、室内空気流AFと熱交換し加熱されながら第1パスP1を通過し、第1ガス側出入口GH1を介して第1ガス側連絡配管GP1へ流出する。
このように風上熱交換部50bでは、冷房運転時に、第2パスP2´に流入し第1パスP1を経て流出する冷媒の流れ(すなわち第2パスP2´及び第1パスP1によって形成される冷媒の流れ)が生じる。係る冷媒の流れにおいては、第1液側出入口LH1、風上第2空間A2´、第2パスP2´内の伝熱管流路451(下側風上伝熱管45b)、風上第6空間A6´、風上第1折返し流路JP1及び風上第2折返し流路JP2(風上折返し配管58)、風上第4空間A4´、第1パスP1内の伝熱管流路451(上側風上伝熱管45a)、風上第1空間A1、第1ガス側出入口GH1、の順に冷媒が流れることとなる。
風上熱交換部50bでは、暖房運転時には、第1ガス側連絡配管GP1を流れた過熱状態のガス冷媒が第1ガス側出入口GH1を介して第1パスP1に流入する。第1パスP1に流入した冷媒は、室内空気流AFと熱交換し冷却されながら第1パスP1を通過し、風上第1折返し流路JP1及び風上第2折返し流路JP2(風上折返し配管58)を介して第2パスP2´に流入する。第2パスP2´に流入した冷媒は、室内空気流AFと熱交換し過冷却状態となりながら第2パスP2´を通過し、第1液側出入口LH1を介して第1液側連絡配管LP1へ流出する。
このように風上熱交換部50bでは、暖房運転時に、第1パスP1に流入し第2パスP2´を経て流出する冷媒の流れ(すなわち第1パスP1及び第2パスP2´によって形成される冷媒の流れ)が生じる。係る冷媒の流れにおいては、第1ガス側出入口GH1、風上第1空間A1、第1パスP1内の伝熱管流路451(上側風上伝熱管45a)、風上第4空間A4´、風上第1折返し流路JP1及び風上第2折返し流路JP2(風上折返し配管58)、風上第6空間A6´、第2パスP2´内の伝熱管流路451(下側風上伝熱管45b)、風上第2空間A2´、第1液側出入口LH1、の順に冷媒が流れることとなる。
風上熱交換部50bでは、暖房運転時には、第1パスP1内の伝熱管流路451(特に、風上第1熱交換面51の第1パスP1に含まれる伝熱管流路451)において過熱状態の冷媒が流れる領域(風上過熱域SH3)が形成される。また、風上熱交換部50bでは、暖房運転時に、第2パスP2´内の伝熱管流路451(特に、風上第4熱交換面54の第2パスP2´に含まれる伝熱管流路451)において、過冷却状態の冷媒が流れる領域(風上過冷却域SC1)が形成される。
このような風上熱交換部50bを有する場合でも、風下熱交換部60において形成される風下過冷却域SC2を形成する最上の伝熱管45(上から16本目の風下伝熱管45B)の設置高さ位置は、風上熱交換部50bにおいて風上過冷却域SC1を形成する最上の下側風上伝熱管45b(上から13本目の風上伝熱管45A)の設置高さ位置よりも低い。これにより、風上熱交換部50bの風上過熱域SH3と、風下熱交換部60の風下過冷却域SC2とは、空気流れ方向dr3において完全に若しくは大部分において重畳しないようになっている。よって、風上熱交換部50bを有する場合でも、上記実施形態と同様の作用効果(特に(5-1)に記載した作用効果)を実現しうる。
なお、風上熱交換部50bにおいては、一方の風上折返し配管58(風上第1折返し配管581又は風上第2折返し配管582)については、適宜省略されてもよい。
また、風上熱交換部50bにおいては、新たな水平仕切板561が配置されることによって、風上第2空間A2´が風上第2空間A2及び風上第3空間A3に分割されてもよいことはもちろんである。また、風上熱交換部50bにおいては、新たな水平仕切板571が配置されることによって、風上第4空間A4´が風上第4空間A4及び風上第5空間A5に分割されてもよいこと、又は風上第6空間A6´が風上第6空間A6及び風上第7空間A7に分割されてもよいことはもちろんである。
(6-3)変形例3
上記実施形態では、室内熱交換器25は、風下熱交換部60の風下過冷却域SC2における最上の伝熱管45(下側第1風下伝熱管45d1)の高さ位置は、風上熱交換部50の風上過冷却域SC1における最上の伝熱管45(下側第1風上伝熱管45b1)の高さ位置より低くなるように構成されていた。冷媒の凝縮器として用いられる場合に、風上熱交換部50の風上過熱域SH3と、風下熱交換部60の風下過冷却域SC2と、が空気流れ方向dr3から見て部分的に重畳あるいは近接することを抑制する、という観点上、係る態様で室内熱交換器25が構成されることが好ましい。
しかし、必ずしも係る態様には限定されず、上記実施形態の作用効果が実現される限り、室内熱交換器25は、風下熱交換部60の風下過冷却域SC2における最上の伝熱管45の高さ位置が、風上熱交換部50の風上過冷却域SC1における最上の伝熱管45の高さ位置と等しくなるように構成されてもよい。
(6-4)変形例4
上記実施形態では、室内熱交換器25は、設置状態において、風下熱交換部60における「下流側配管」(下側風下伝熱管45d)の積層高さが、風上熱交換部50における「下流側配管」(下側風上伝熱管45b)の積層高さより低いように構成されていた。冷媒の凝縮器として用いられる場合に、風上熱交換部50の風上過熱域SH3と、風下熱交換部60の風下過冷却域SC2と、が空気流れ方向dr3から見て部分的に重畳あるいは近接することを抑制する、という観点上、係る態様で室内熱交換器25が構成されることが好ましい。
しかし、必ずしも係る態様には限定されず、上記実施形態の作用効果が実現される限り、室内熱交換器25は、「下流側配管」(下側風下伝熱管45d)の積層高さが、風上熱交換部50における「下流側配管」(下側風上伝熱管45b)の積層高さと等しくなるように構成されてもよい。
(6-5)変形例5
上記実施形態では、風上熱交換部50の空気流れ方向dr3の上流側において熱交換部は配置されていなかった(すなわち、風上熱交換部50が空気流れ方向dr3において最も風上に位置する熱交換部であった)。しかし、必ずしもこれに限定されず、上記(5-1)に記載した作用効果に矛盾が生じない限り、風上熱交換部50の上流側に熱交換部がさらに配置されてもよい。
また、上記実施形態では、風下熱交換部60の空気流れ方向dr3の下流側において熱交換部は配置されていなかった(すなわち、風下熱交換部60が空気流れ方向dr3において最も風下に位置する熱交換部であった)。しかし、必ずしもこれに限定されず、上記(5-1)に記載した作用効果に矛盾が生じない限り、風下熱交換部60の下流側に熱交換部がさらに配置されてもよい。
すなわち、室内熱交換器25は、3つ以上の熱交換部を有する3列以上の扁平管熱交換器として構成されてもよい。
(6-6)変形例6
上記実施形態では、第1パスP1は13本の風上伝熱管45A(伝熱管流路451)を含むように構成された。しかし、第1パスP1の形成態様は、必ずしもこれに限定されず、適宜変更が可能である。すなわち、上記実施形態に係る作用効果に矛盾が生じない限り、第1パスP1は12本以下又は14本以上の風上伝熱管45A(伝熱管流路451)を含むように構成されてもよい。
特に上側第1パスP1aは5本の上側第1風上伝熱管45a1(伝熱管流路451)を含むように構成され、下側第1パスP1bは7本の上側第2風上伝熱管45a2(伝熱管流路451)を含むように構成された。しかし、上側第1パスP1a又は下側第1パスP1bの形成態様は、必ずしもこれに限定されず、適宜変更が可能である。すなわち、上側第1パスP1aは4本以下又は6本以上の上側第1風上伝熱管45a1を含んでいてもよいし、下側第1パスP1bは6本以下又は8本以上の上側第2風上伝熱管45a2を含んでいてもよい。
また、上記実施形態では、第2パスP2は、4本の下側第1風上伝熱管45b1(伝熱管流路451)を含むように構成された。しかし、第2パスP2の形成態様は、必ずしもこれに限定されず、適宜変更が可能である。すなわち、上記実施形態に係る作用効果に矛盾が生じない限り、第2パスP2は3本以下又は7本以上の下側第1風上伝熱管45b1を含んでいてもよい。
また、上記実施形態では、第3パスP3は3本の下側第2風上伝熱管45b2(伝熱管流路451)を含むように構成された。しかし、第3パスP3の形成態様は、必ずしもこれに限定されず、適宜変更が可能である。すなわち、上記実施形態に係る作用効果に矛盾が生じない限り、第3パスP3は2本以下又は4本以上の下側第2風上伝熱管45b2を含んでいてもよい。
また、上記実施形態では、第4パスP4は、15本の上側風下伝熱管45c(伝熱管流路451)を含むように構成された。しかし、第4パスP4の形成態様は、必ずしもこれに限定されず、適宜変更が可能である。すなわち、上記実施形態に係る作用効果に矛盾が生じない限り、第4パスP4は14本以下又は16本以上の上側風下伝熱管45cを含んでいてもよい。
また、上記実施形態では、第5パスP5は、4本の下側風下伝熱管45d(伝熱管流路451)を含むように構成された。しかし、第5パスP5の形成態様は、必ずしもこれに限定されず、適宜変更が可能である。すなわち、上記実施形態に係る作用効果に矛盾が生じない限り、第5パスP5は3本以下又は5本以上の下側風下伝熱管45dを含んでいてもよい。
(6-7)変形例7
上記実施形態では、風上第2ヘッダ57は、風上第1折返し配管581及び風上第2折返し配管582をそれぞれ1つずつ有していた。しかし、これに限定されず、風上第2ヘッダ57は、風上第1折返し配管581又は風上第2折返し配管582を複数有していてもよい。
また、上記実施形態では、風下第2ヘッダ67は、風下折返し配管68を1つ有していた。しかし、これに限定されず、風上第2ヘッダ57は、風下折返し配管68を複数有していてもよい。
(6-8)変形例8
上記実施形態では、風下熱交換部60において、2つのパス(第3パスP3及び第4パスP4)が形成されるとともに、風下折返し流路JP3が形成され、風下熱交換部60に流入した冷媒がパス間で折り返されるように形成されていた。しかし、風下熱交換部60は、必ずしも係る態様で構成される必要はない。
例えば、風下熱交換部60は、風上熱交換部50と同様の態様で、風下第2ヘッダ67において3つの水平仕切板671を配置して4つの空間を形成されてもよい(すなわち、風下第3空間B3及び風下第4空間B4のそれぞれがさらに2つの空間に仕切られてもよい)。係る場合、風下第2ヘッダ67において、風下折返し配管68のような「折返し部」を2つ配置して、各上流側の空間(風下第3空間B3から分かれる空間のいずれか)が、対応する下流側の空間(風下第4空間B4から分かれる空間のいずれか)と連通するように構成されればよい。係る場合でも、上記(5-1)に記載の作用効果については実現しうる。
(6-9)変形例9
上記実施形態では、運転時に、風上熱交換部50(風上伝熱管45A)を流れる冷媒の流れ方向が、風下熱交換部60(風下伝熱管45B)を流れる冷媒の流れ方向に対向するように構成されていた。室内熱交換器25を通過した空気の温度ムラを抑制するという観点によれば、係る態様で室内熱交換器25が構成されることが好ましい。しかし、必ずしもこれに限定されず、室内熱交換器25は、風上熱交換部50を流れる冷媒の流れ方向が、風下熱交換部60を流れる冷媒の流れ方向に対向するように構成されなくてもよい。例えば、室内熱交換器25は、風上熱交換部50を流れる冷媒の流れ方向が、部分的又は完全に、風下熱交換部60に一致するように構成されてもよい。係る場合でも、上記(5-1)に記載の作用効果については実現しうる。
(6-10)変形例10
上記実施形態では、風上折返し配管58(風上第1折返し配管581又は風上第2折返し配管582)によって風上折返し流路(風上第1折返し流路JP1又は風上第2折返し流路JP2)が形成された。また、風下折返し配管68によって風下折返し流路JP3が形成された。しかし、風上第1折返し流路JP1、風上第2折返し流路JP2又は風下折返し流路JP3の形成態様については、必ずしもこれに限定されず、設計仕様や設置環境に応じて適宜変更が可能である。
例えば、風上熱交換部50において風上第2折返し流路JP2で連通する両空間(上記実施形態では風上第5空間A5と風上第6空間A6)を仕切る仕切板(上記実施形態では水平仕切板571に開口を形成し、係る開口を介して両空間を連通させてもよい。また、例えば、風下熱交換部60において風下折返し流路JP3で連通する両空間(上記実施形態では風下第3空間B3と風下第4空間B4)を仕切る仕切板(上記実施形態では水平仕切板671に開口を形成し、係る開口を介して両空間を連通させてもよい。これらの場合、ヘッダ集合管内に配置される仕切板(571、671)等の空間形成部材が特許請求の範囲記載の「折返し部」に相当する。
(6-11)変形例11
上記実施形態では、第1液側連絡配管LP1及び第2液側連絡配管LP2に関し、接続先のヘッダ集合管(57、66)側の端部が複数(2つ)に分岐している場合について説明した。しかし、第1液側連絡配管LP1又は第2液側連絡配管LP2は、係る態様で端部が複数に分岐している必要は必ずしもない。これに関連して、第1液側出入口LH1又は第2液側出入口LH2についても、必ずしも複数形成される必要はない。
(6-12)変形例12
上記実施形態では、空気流れ方向dr3に隣接して配置される風上第1ヘッダ56と風下第2ヘッダ67とは別体に構成され、同様に風上第2ヘッダ57と風下第1ヘッダ66とは別体に構成された。しかし、必ずしもこれに限定されず、室内熱交換器25において、空気流れ方向dr3に隣接して配置される複数のヘッダ集合管(ここでは、風上第1ヘッダ56と風下第2ヘッダ67、又は風上第2ヘッダ57と風下第1ヘッダ66)は一体に構成されてもよい。すなわち、空気流れ方向dr3に隣接して配置される複数のヘッダ集合管を1本のヘッダ集合管で構成し、係るヘッダ集合管の内部空間を、長手方向に仕切る長手仕切板によって2つの空間に分割することで、風上第1ヘッダ空間Sa1及び風下第2ヘッダ空間Sb2、又は風上第2ヘッダ空間Sa2及び風下第1ヘッダ空間Sb1が形成されてもよい。係る場合、ヘッダ集合管内に配置される長手仕切板等の流路形成部材に開口を形成することで、各空間を連通させる冷媒流路を形成しうる。
(6-13)変形例13
上記実施形態では、風上熱交換部50及び風下熱交換部60が、4つの熱交換面40(風上熱交換面55又は風下熱交換面65)を有する場合について説明した。しかし、風上熱交換部50及び風下熱交換部60が有する熱交換面40の数については、特に限定されず、設計仕様や設置環境に応じて適宜変更が可能であり、3つ以下であってもよいし5つ以上であってもよい。
例えば、風上熱交換部50及び風下熱交換部60は、それぞれ2つの熱交換面40を有するように構成されてもよい。係る場合でも、上記実施形態と同様の効果を実現しうる。特に、平面視又は側面視において略V字状を呈するように構成されることで、上記(5-9)で記載した作用効果についても実現しうる(係る場合、風上熱交換部50及び風下熱交換部60において、一方の熱交換面40が「第1部」に相当し、他方の熱交換面40が「第2部」に相当する)。
また、風上熱交換部50及び風下熱交換部60は、それぞれ3つの熱交換面40を有するように構成されてもよい。係る場合でも、上記実施形態と同様の効果を実現しうる。特に、平面視又は側面視において略U字状を呈するように構成されることで、上記(5-9)で記載した作用効果についても実現しうる(係る場合、風上熱交換部50及び風下熱交換部60において、一方のヘッダ集合管を接続される熱交換面40が「第1部」に相当し、他方のヘッダ集合管を接続される熱交換面40が「第2部」に相当する)。
また、風上熱交換部50及び風下熱交換部60は、1つの熱交換面40のみを有するように構成されてもよい。係る場合でも、上記実施形態と同様の効果を実現しうる(上記(5-9)(5-10)で記載した作用効果については除く)。
(6-14)変形例14
上記実施形態では、風上熱交換部50の第1ガス側出入口GH1及び風下熱交換部60の第2ガス側出入口GH2にガス側連絡配管GP(GP1、GP2)が個別に接続されていた。また、風上熱交換部50の第1液側出入口LH1及び風下熱交換部60の第2液側出入口LH2に液側連絡配管LP(LP1、LP2)が個別に接続されていた。しかし、室内熱交換器25におけるガス側連絡配管GP及び液側連絡配管LPの接続態様は、必ずしもこれに限定されず、適宜変更が可能である。
例えば、室内熱交換器25と、ガス側連絡配管GP又は液側連絡配管LPと、の間に分流器を配置し、分流器を介して両者を連通させるように構成してもよい。また、風上熱交換部50及び風下熱交換部60は、冷媒の流れに矛盾が生じない限り、上記実施形態において説明したヘッダ集合管(56、57、66、67)とは別のヘッダ集合管を更に有していてもよい。
(6-15)変形例15
上記実施形態では、風下第1熱交換面61は、風上第4熱交換面54と空気流れ方向dr3から見た面積が略同一であるように構成された。しかし、風下第1熱交換面61は、必ずしも係る態様で構成される必要はなく、風上第4熱交換面54と空気流れ方向dr3から見た面積が相違するように構成されてもよい。
また、上記実施形態では、風下第2熱交換面62は、風上第3熱交換面53と空気流れ方向dr3から見た面積が略同一であるように構成された。しかし、風下第2熱交換面62は、必ずしも係る態様で構成される必要はなく、風上第3熱交換面53と空気流れ方向dr3から見た面積が相違するように構成されてもよい。
また、上記実施形態では、風下第3熱交換面63は、風上第2熱交換面52と空気流れ方向dr3から見た面積が略同一であるように構成された。しかし、風下第3熱交換面63は、必ずしも係る態様で構成される必要はなく、風上第2熱交換面52と空気流れ方向dr3から見た面積が相違するように構成されてもよい。
また、上記実施形態では、風下第4熱交換面64は、風上第1熱交換面51と空気流れ方向dr3から見た面積が略同一であるように構成された。しかし、風下第4熱交換面64は、必ずしも係る態様で構成される必要はなく、風上第1熱交換面51と空気流れ方向dr3から見た面積が相違するように構成されてもよい。
(6-16)変形例16
上記実施形態では、室内熱交換器25は、19本の伝熱管45を有していた。しかし、室内熱交換器25に含まれる伝熱管45の本数については、設計仕様や設置環境に応じて、適宜変更が可能である。例えば、室内熱交換器25は、18本以下又は20本以上の伝熱管45を有していてもよい。
(6-17)変形例17
上記実施形態では、伝熱管45は、内部に複数の伝熱管流路451を形成された扁平多穴管であった。しかし、伝熱管45の構成態様については適宜変更が可能である。例えば、内部に1つの冷媒流路が形成された扁平管を伝熱管45として採用してもよい。また、板状以外の形状を有する伝熱管(扁平管以外の伝熱管)を伝熱管45として採用してもよい。
また、伝熱管45は、必ずしもアルミニウム製若しくはアルミニウム合金製である必要はなく、素材については適宜変更が可能である。例えば伝熱管45は、銅製であってもよい。また、伝熱フィン48についても同様に、アルミニウム製若しくはアルミニウム合金製である必要はなく、素材については適宜変更が可能である。
(6-18)変形例18
上記実施形態では、室内熱交換器25は、室内ファン28を囲むように配置された。しかし、室内熱交換器25は、必ずしも室内ファン28を囲むように配置される必要はなく、室内空気流AFと冷媒との熱交換が可能な態様である限り、配置態様については適宜変更が可能である。
(6-19)変形例19
上記実施形態では、室内熱交換器25が、設置状態において、伝熱管延伸方向dr1が水平方向であり伝熱管積層方向dr2が鉛直方向(上下方向)である場合について説明した。しかし、必ずしもこれに限定されず、室内熱交換器25は、設置状態において、伝熱管延伸方向dr1が鉛直方向であり、伝熱管積層方向dr2が水平方向であるように構成・配置されてもよい。
また、上記実施形態では、空気流れ方向dr3が水平方向である場合について説明した。しかし、必ずしもこれに限定されず、空気流れ方向dr3は、室内熱交換器25の構成態様及び設置態様に応じて適宜変更されうる。例えば、空気流れ方向dr3は、伝熱管延伸方向dr1に交差する鉛直方向であってもよい。
(6-20)変形例20
上記実施形態では、室内熱交換器25は、対象空間の天井裏空間CSに設置される天井埋込み型の室内ユニット20に適用された。しかし、室内熱交換器25が適用される室内ユニット20の型式については、特に限定されない。例えば、室内熱交換器25は、対象空間の天井面CLに固定される天井吊下げ型や、側壁に設置される壁掛け型、床面に設置される床置き型、床裏に設置される床埋込み型等の室内ユニットに適用されてもよい。
(6-21)変形例21
上記実施形態における冷媒回路RCの構成態様については、設置環境や設計仕様に応じて適宜変更が可能である。具体的に、冷媒回路RCにおいて回路要素の一部が、他の機器に置き換えられてもよいし、必ずしも必要でない場合には適宜省略されてもよい。例えば、四路切換弁12については適宜省略され暖房運転用の空気調和装置として構成されてもよい。また、冷媒回路RCには、図1において図示されない機器(例えば、過冷却熱交換器やレシーバ等)や冷媒流路(冷媒をバイパスする回路等)が含まれていてもよい。また、例えば、上記実施形態においては、圧縮機11が直列或いは並列に複数台配置されてもよい。
(6-22)変形例22
上記実施形態では、冷媒回路RCを循環する冷媒としてR32やR410AのようなHFC冷媒が用いられる場合について説明した。しかし、冷媒回路RCで用いられる冷媒は、特に限定されない。例えば、冷媒回路RCでは、HFO1234yf、HFO1234ze(E)やこれらの冷媒の混合冷媒などが用いられてもよい。また、冷媒回路RCでは、R407C等のHFC系冷媒が用いられてもよい。
(6-23)変形例23
上記実施形態では、1台の室外ユニット10と、1台の室内ユニット20と、連絡配管(LP、GP)で接続されることで冷媒回路RCが構成されていた。しかし、室外ユニット10及び室内ユニット20の台数については、適宜変更が可能である。例えば、空気調和装置100は、直列又は並列に接続される複数台の室外ユニット10を有していてもよい。また、空気調和装置100は、例えば、直列又は並列に接続される複数台の室内ユニット20を有していてもよい。
(6-24)変形例24
上記実施形態では、本発明は、室内熱交換器25に適用されたが、これに限定されず、他の熱交換器に適用されてもよい。例えば、本発明は、室外熱交換器13に適用されてもよい。係る場合、室外ファン15によって生成される室外空気流が上記実施形態における室内空気流AFに相当する。
(6-25)変形例25
上記実施形態では、本発明は、冷凍装置としての空気調和装置100に適用された。しかし、本発明は、空気調和装置100以外の冷凍装置に適用されてもよい。例えば、本発明は、冷凍・冷蔵コンテナや倉庫・ショーケース等において用いられる低温用の冷凍装置や、給湯装置又はヒートポンプチラー等、冷媒回路及び熱交換器を有する他の冷凍装置に適用されてもよい。
本発明は、熱交換器に利用可能である。
10 :室外ユニット
20 :室内ユニット
25 :室内熱交換器(熱交換器)
40 :熱交換面
45 :伝熱管(扁平管)
45A :風上伝熱管
45B :風下伝熱管
45a :上側風上伝熱管(上流側配管)
45a1 :上側第1風上伝熱管(第1上流側配管)
45a2 :上側第2風上伝熱管(第2上流側配管)
45b :下側風上伝熱管(下流側配管)
45b1 :下側第1風上伝熱管(第2下流側配管/第1下流側配管)
45b2 :下側第2風上伝熱管(第1下流側配管/第2下流側配管)
45c :上側風下伝熱管(上流側配管)
45c1 :上側第1風下伝熱管(第1上流側配管)
45c2 :上側第2風下伝熱管(第2上流側配管)
45d :下側風下伝熱管(下流側配管)
45d1 :下側第1風下伝熱管(第2下流側配管/第1下流側配管)
45d2 :下側第2風下伝熱管(第1下流側配管/第2下流側配管)
48 :伝熱フィン
50、50a、50b:風上熱交換部(第1熱交換部)
51 :風上第1熱交換面(第1部、第3部)
52 :風上第2熱交換面(第2部)
53 :風上第3熱交換面
54 :風上第4熱交換面(第4部)
55 :風上熱交換面
56、56a:風上第1ヘッダ(第1ヘッダ)
57、57´、57a:風上第2ヘッダ(第2ヘッダ)
58 :風上折返し配管(折返し部)
60 :風下熱交換部(第2熱交換部)
61 :風下第1熱交換面(第3部)
62 :風下第2熱交換面
63 :風下第3熱交換面(第2部)
64 :風下第4熱交換面(第1部、第4部)
65 :風下熱交換面
66 :風下第1ヘッダ(第1ヘッダ)
67 :風下第2ヘッダ(第2ヘッダ)
68 :風下折返し配管(折返し部、第3折返し部)
100 :空気調和装置
451 :伝熱管流路
561、571、661、671:水平仕切板
581、581´:風上第1折返し配管(第1折返し部)
582、582´:風上第2折返し配管(第2折返し部)
A1-A7:風上第1空間-風上第7空間
AF :室内空気流(AF)
B1-B6:風下第1空間-風上第6空間
GH :ガス側出入口(ガス冷媒出入口)
GH1 :第1ガス側出入口(ガス冷媒出入口)
GH2 :第2ガス側出入口(ガス冷媒出入口)
GP :ガス側連絡配管
GP1 :第1ガス側連絡配管
GP2 :第2ガス側連絡配管
H1-H6:第1接続孔-第6接続孔
JP1、JP1´:風上第1折返し流路
JP2、JP2´:風上第2折返し流路
JP3 :風下折返し流路
LH :液側出入口(液冷媒出入口)
LH1 :第1液側出入口(液冷媒出入口)
LH2 :第2液側出入口(液冷媒出入口)
LP :液側連絡配管
LP1 :第1液側連絡配管
LP2 :第2液側連絡配管
P1 :第1パス
P1a :上側第1パス
P1b :下側第1パス
P2、P2´:第2パス
P3 :第3パス
P4 :第4パス
P5 :第5パス
RC :冷媒回路
SC1 :風上過冷却域(過冷却域)
SC1a :上側風上過冷却域
SC1b :下側風上過冷却域
SC2 :風下過冷却域(過冷却域)
SH1 :第1過熱域
SH1a :上側第1過熱域
SH1b :下側第1過熱域
SH2 :第2過熱域
SH3 :風上過熱域
SH3a :上側風上過熱域
SH3b :下側風上過熱域
SH4 :風下過熱域
dr1 :伝熱管延伸方向
dr2 :伝熱管積層方向
dr3 :空気流れ方向
特開2016-38192号公報

Claims (9)

  1. 冷媒と空気流(AF)とを熱交換させる熱交換器(25)であって、
    第1熱交換部(50、50a、50b)と、
    設置状態において前記第1熱交換部の風下側で前記第1熱交換部と並んで配置される第2熱交換部(60)と、
    を備え、
    前記第1熱交換部及び前記第2熱交換部は、
    ガス冷媒出入口(GH)及び液冷媒出入口(LH)を形成された第1ヘッダ(56、56a、66)と、
    冷媒を折り返す折返し部(58、68)を含む第2ヘッダ(57、57´、57a、67)と、
    一端が前記第1ヘッダに接続されるとともに他端が前記第2ヘッダに接続され前記第1ヘッダ及び前記第2ヘッダの長手方向に並ぶ複数の扁平管(45)と、
    を含み、
    前記第1熱交換部及び前記第2熱交換部においては、前記ガス冷媒出入口から流入した冷媒が前記空気流と熱交換して過冷却状態の液冷媒として前記液冷媒出入口から流出することで過冷却状態の液冷媒が流れる領域である過冷却域(SC1、SC2)が形成され、
    設置状態において、前記第2熱交換部の前記過冷却域(SC2)における最上の前記扁平管(45d)の高さ位置は、前記第1熱交換部の前記過冷却域(SC1)における最上の前記扁平管(45b)の高さ位置以下であり、
    前記扁平管は、
    前記折返し部よりも冷媒流れの上流側に位置する上流側配管(45a、45c)と、前記折返し部よりも冷媒流れの下流側に位置する下流側配管(45b、45d)と、に分かれ、
    前記過冷却域は、
    前記下流側配管によって形成され、
    設置状態において、前記第2熱交換部における前記下流側配管(45d)の積層高さは、
    前記第1熱交換部における前記下流側配管(45b)の積層高さ以下であり、
    前記第2熱交換部における、前記上流側配管及び前記下流側配管が前記折返し部を介して連通することで形成される冷媒のパスの数は、
    前記第1熱交換部における前記冷媒のパスの数よりも少ない、
    熱交換器(25)。
  2. 前記第2熱交換部の前記過冷却域(SC2)は、前記第1熱交換部の前記過冷却域(SC1)よりも、空気の流れ方向(dr3)から見た面積が小さい、
    請求項1に記載の熱交換器(25)。
  3. 前記第2熱交換部の前記過冷却域(SC2)に含まれる前記扁平管(45d)の数は、前記第1熱交換部の前記過冷却域(SC1)に含まれる前記扁平管(45b)の数以下である、
    請求項1又は2に記載の熱交換器(25)。
  4. 前記第2熱交換部の前記下流側配管(45d)の数は、前記第1熱交換部の前記下流側配管(45b)の数以下である、
    請求項1に記載の熱交換器(25)。
  5. 前記第2熱交換部の前記ガス冷媒出入口(GH2)から前記液冷媒出入口(LH2)に向かって流れる冷媒の流れ方向は、前記第1熱交換部の前記ガス冷媒出入口(GH1)から前記液冷媒出入口(LH1)に向かって流れる冷媒の流れ方向に対向する、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の熱交換器(25)。
  6. 設置状態において、
    前記扁平管は、長手方向が水平方向であり、
    前記第1ヘッダ及び前記第2ヘッダは、長手方向が鉛直方向であり、
    前記ガス冷媒出入口は、前記液冷媒出入口よりも上方に位置する、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の熱交換器(25)。
  7. 設置状態において、
    前記第1熱交換部及び前記第2熱交換部は、前記扁平管が第1方向に向かって延びる第1部(51、64)と、前記扁平管が前記第1方向に交差する第2方向に向かって延びる第2部(52、63)と、を有し、
    前記第2熱交換部の前記第1部(64)は、前記第1熱交換部の前記第1部(51)の風下側に並んで配置され、
    前記第2熱交換部の前記第2部(63)は、前記第1熱交換部の前記第2部(52)の風下側に並んで配置される、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の熱交換器(25)。
  8. 前記第1ヘッダ及び前記第2ヘッダが延びる方向から見て、
    前記第1熱交換部及び前記第2熱交換部は、3箇所以上で屈曲若しくは湾曲し、略四角形状に構成され、
    前記第1ヘッダは、前記第1熱交換部及び前記第2熱交換部の一方の端部にそれぞれ配置され、
    前記第2ヘッダは、前記第1熱交換部及び前記第2熱交換部の他方の端部にそれぞれ配置される、
    請求項1から7のいずれか1項に記載の熱交換器(25)。
  9. 前記請求項1から8のいずれか1項に記載の熱交換器(25)と、
    前記熱交換器を収容するケーシング(30)と、
    を備え、
    前記ケーシングには、冷媒連絡配管(LP、GP)を挿入するための連絡配管挿入口(30a)が形成され、
    前記熱交換器において、
    前記第1熱交換部は、
    前記扁平管が第1方向に向かって延びる第1部(51)と、前記扁平管が前記第1方向とは異なる第3方向に向かって延びる第3部(54)とを有し、
    前記第2熱交換部は、
    前記扁平管が第1方向に向かって延びる第1部(64)と、前記扁平管が前記第3方向に向かって延びる第3部(61)とを有し、
    前記第1熱交換部において、前記第1ヘッダ及び前記第2ヘッダのうち、一方は前記第3部の末端に位置し、他方は前記第3部の末端と離間する前記第1部の先端に位置し、
    前記第2熱交換部において、前記第1ヘッダ及び前記第2ヘッダのうち、一方は前記第3部の末端に位置し、他方は前記第3部の末端と離間する前記第1部の先端に位置し、
    前記第1熱交換部及び前記第2熱交換部において、前記第3部の末端は前記第3部の先端よりも前記連絡配管挿入口の近傍に配置され、前記第1部の先端は前記第1部の末端よりも前記連絡配管挿入口の近傍に配置される、
    冷凍装置(100)。
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