JP7256741B2 - 感作レシピエントの腎移植における抗体関連型拒絶反応の予防における抗c5抗体の有効性 - Google Patents
感作レシピエントの腎移植における抗体関連型拒絶反応の予防における抗c5抗体の有効性 Download PDFInfo
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Description
項1 ヒト腎移植レシピエントにおいて抗体関連型拒絶反応(AMR)を低減させる方法であって、当該方法は、抗C5抗体またはその抗原結合断片の治療有効量を、腎同種移植の再かん流後に段階的な投薬スケジュールで、当該レシピエントに投与することであって、当該レシピエントはヒト生体ドナーに対し感作されており、そして当該レシピエントは移植前に約二週間以上の脱感作療法を受けること、を含む方法。
項2 当該レシピエントが移植前に約二週間の脱感作療法を受ける、項1に記載の方法。
項3 当該レシピエントが移植前に約三週間の脱感作療法を受ける、項1に記載の方法。
項4 当該レシピエントが移植前に約四週間の脱感作療法を受ける、項1に記載の方法。
項5 当該段階的投薬スケジュールが、腎同種移植再かん流の約1時間前に投与される約1200mgの投与量の抗体、移植後約1日目、約7日目、約14日目、約21日目、および約28日目で投与される約900mgの投与量の抗体、ならびに移植後約5週、約7週、および約9週で投与される約1200mgの投与量の抗体を含む、項1~4のいずれかに記載の方法。
項6 当該レシピエントの医療歴が、過去のHLAへの暴露を含む、項1~5のいずれかに記載の方法。
項7 当該過去のHLAへの暴露が、過去の固形臓器もしくは組織の同種移植、妊娠、輸血、または過去の特定ドナーHLAへの暴露の内の一つまたは複数を含む、項1~6のいずれかに記載の方法。
項8 当該脱感作療法が、免疫グロブリン大量静注療法(IVIg:intravenous immuno-globulin treatment)を含む、項1~7のいずれか一つに記載の方法。
項9 当該脱感作療法が、血漿交換治療を含む、項1~8のいずれか一つに記載の方法。
項10 当該レシピエントが、標準的治療(SOC)と比較して低減されたAMRを経験する、および/または当該レシピエントが、SOCと比較して低減された移植片喪失を経験する、項1~9のいずれか一つに記載の方法。
項11 当該レシピエントが、当該抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の9週の間に、臨床的に意義のある低レベルの循環抗ドナー特異的抗体を経験する、項1~10のいずれか一つに記載の方法。
項12 当該レシピエントが、当該抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の12カ月の間に、臨床的に意義のある低レベルの循環抗ドナー特異的抗体を経験する、項1~11のいずれか一つに記載の方法。
項13 当該レシピエントが、当該抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の9週の間に、臨床的に意義のある低レベルの急性組織損傷の形態的エビデンスを経験する、項1~12のいずれか一つに記載の方法。
項14 当該レシピエントが、当該抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の12カ月の間に、臨床的に意義のある低レベルの急性組織損傷の形態的エビデンスを経験する、項1~13のいずれか一つに記載の方法。
項15 当該レシピエントが、当該抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ9週目で、臨床的に意義のある移植臓器の生着率の上昇を経験する、項1~14のいずれか一つに記載の方法。
項16 当該レシピエントが、当該抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ12カ月目で、臨床的に意義のある移植臓器の生着率の上昇を経験する、項1~15のいずれか一つに記載の方法。
項17 当該レシピエントが、当該抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ9週目で、生存率の上昇を経験する、項1~16のいずれか一つに記載の方法。
項18 当該レシピエントが、当該抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ12カ月目で、生存率の上昇を経験する、項1~17のいずれか一つに記載の方法。
項19 当該レシピエントが、当該抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ36カ月目で、生存率の上昇を経験する、項1~18のいずれか一つに記載の方法。
項20 当該レシピエントが、当該抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の9週の間に、臨床的に意義のある抗体関連型拒絶反応の組織学的エビデンスの低さを経験する、項1~19のいずれか一つに記載の方法。
項21 当該レシピエントが、当該抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の12カ月の間に、臨床的に意義のある抗体関連型拒絶反応の組織学的エビデンスの低さを経験する、項1~20のいずれか一つに記載の方法。
項22 当該レシピエントが、当該抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の9週の間に、臨床的に意義のある、生検上の慢性AMRを含む病理学的変化の低さを経験する、項1~21のいずれか一つに記載の方法。
項23 当該レシピエントが、当該抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の12カ月の間に、臨床的に意義のある、生検上の慢性AMRを含む病理学的変化の低さを経験する、項1~22のいずれか一つに記載の方法。
項24 当該レシピエントは、当該抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の9週の間に、血漿交換治療の必要性が低下する、項1~23のいずれか一つに記載の方法。
項25 当該レシピエントは、当該抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の12カ月の間に、血漿交換治療の必要性が低下する、項1~24のいずれか一つに記載の方法。
項26 当該レシピエントが、当該抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後に、臨床的に意義のある臓器移植後臓器機能障害の低下を経験する、項1~25のいずれか一つに記載の方法。
項27 当該レシピエントが、当該抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の9週の間に、臨床的に意義のある透析の必要性の低下を経験する、項1~26のいずれか一つに記載の方法。
項28 当該レシピエントが、当該抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の12カ月の間に、臨床的に意義のある透析の必要性の低減を経験する、項1~27のいずれか一つに記載の方法。
項29 当該レシピエントが、当該抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の9週の間に、安定的な腎機能を経験する、項1~28のいずれか一つに記載の方法。
項30 当該レシピエントが、当該抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の12カ月の間に、安定的な腎機能を経験する、項1~29のいずれか一つに記載の方法。
項31 ヒト腎移植レシピエントにおいて抗体関連型拒絶反応(AMR)を低減させる方法であって、抗C5抗体またはその抗原結合断片の治療有効量を、腎同種移植の再かん流後に段階的な投薬スケジュールで当該レシピエントに投与することであって、当該レシピエントは、ヒト生体ドナーに感作されており、および当該レシピエントは、移植前に約二週間の脱感作療法を受けており、
当該レシピエントは、移植後のおよそ最初の9週の間、移植後のおよそ最初の12カ月の間、および/または移植後のおよそ最初の36か月の間、
以下のうちの一つまたは複数を経験すること、を含む方法:抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、臨床的に意義のある低レベルの循環抗ドナー特異的抗体、臨床的に意義のある低レベルの急性組織損傷の形態的エビデンス、臨床的に意義のある抗体関連型拒絶反応の組織学的エビデンスの低さ、高生存率の上昇または生存率の上昇、臨床的に意義のある抗体関連型拒絶反応の組織学的エビデンスの低さ、臨床的に意義のある生検上の慢性AMRを含む病理学的変化の低さ、血漿交換治療の必要性の低下、臨床的に意義のある透析の必要性の低下。
項32 当該抗C5抗体またはその抗原結合断片は、静脈内注入を介して投与される、抗1~31のいずれか一つに記載の方法。
項33 当該抗C5抗体またはその抗原結合断片は、皮下に投与される、抗1~32のいずれか一つに記載の方法。
項34 当該レシピエントの抗C5抗体またはその抗原結合断片の血漿レベルは、移植後のおよそ最初の週の間、約50~約100μg/mLに維持される、項1~33のいずれか一つに記載の方法。
項35 当該レシピエントの抗C5抗体またはその抗原結合断片の血漿レベルは、移植後のおよそ最初の9週の間、約50~約100μg/mLに維持される、項1~34のいずれか一つに記載の方法。
項36 当該レシピエントに、タクロリムス、ミコフェノール酸モフェチル、およびプレドニゾンからなる群から選択される一つまたは複数の免疫抑制剤を投与することをさらに含む、項1~35のいずれか一つに記載の方法。
項37 当該抗C5抗体がエクリズマブである、項1~36のいずれか一つに記載の方法。
項38 当該抗C5抗体がBNJ441である、項1~36のいずれか一つに記載の方法。
項39 当該抗C5抗体がBNJ421である、項1~36のいずれか一つに記載の方法。
項40 当該抗C5抗体またはその抗原結合断片が、それぞれ配列番号1、2、および3に記載されるCDR1、CDR2、およびCDR3重鎖配列を含み、ならびにそれぞれ配列番号4、5、および6に記載されるCDR1、CDR2、およびCDR3軽鎖配列を含む、項1~36のいずれか一つに記載の方法。
項41 当該抗C5抗体またはその抗原結合断片が、それぞれ配列番号7に記載される配列を有するVHドメインと、配列番号8に記載される配列を有するVLドメインを含む、項1~36のいずれか一つに記載の方法。
項42 当該抗C5抗体またはその抗原結合断片が、配列番号9に記載されるアミノ酸配列を有する重鎖定常領域を含む、項1~36のいずれか一つに記載の方法。
項43 当該抗C5抗体またはその抗原結合断片が、それぞれ配列番号10および配列番号11に記載されるアミノ酸配列を有する重鎖および軽鎖全体を含む、項1~36のいずれか一つに記載の方法。
項44 当該抗C5抗体またはその抗原結合断片が、それぞれ配列番号19、18および3に記載されるCDR1、CDR2、およびCDR3重鎖配列、ならびにそれぞれ配列番号4、5および6に記載されるCDR1、CDR2、およびCDR3軽鎖配列を含む、項1~36のいずれか一つに記載の方法。
項45 当該抗C5抗体またはその抗原結合断片が、それぞれ配列番号12に記載される配列を有するVHドメインと、配列番号8に記載される配列を有するVLドメインを含む、項1~36のいずれか一つに記載の方法。
項46 当該抗C5抗体またはその抗原結合断片が、配列番号13に記載されるアミノ酸配列を有する重鎖定常領域を含む、項1~36のいずれか一つに記載の方法。
項47 当該抗C5抗体またはその抗原結合断片が、それぞれ配列番号14および配列番号11に記載されるアミノ酸配列を有する重鎖および軽鎖全体を含む、項1~36のいずれか一つに記載の方法。
特定の実施形態では、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
ヒト腎移植レシピエントにおいて抗体関連型拒絶反応(AMR)を低減させる方法であって、抗C5抗体またはその抗原結合断片の治療有効量を、腎同種移植の再かん流後に段階的な投薬スケジュールで前記レシピエントに投与することであって、前記レシピエントはヒト生体ドナーに対し感作されており、そして前記レシピエントは移植前に約二週間以上の脱感作療法を受けること、を含む方法。
(項目2)
前記レシピエントが移植前に約二週間の脱感作療法を受ける、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記レシピエントが移植前に約三週間の脱感作療法を受ける、項目1に記載の方法。
(項目4)
前記レシピエントが移植前に約四週間の脱感作療法を受ける、項目1に記載の方法。
(項目5)
前記段階的投薬スケジュールが、腎同種移植再かん流の約1時間前に投与される約1200mgの投与量の抗体、移植後約1日目、約7日目、約14日目、約21日目、および約28日目で投与される約900mgの投与量、ならびに移植後約5週、約7週、および約9週で投与される約1200mgの投与量を含む、項目1~4のいずれか一項に記載の方法。
(項目6)
前記レシピエントの医療歴が、過去のHLAへの暴露を含む、項目1~5のいずれか一項に記載の方法。
(項目7)
前記過去のHLAへの暴露が、過去の固形臓器もしくは組織の同種移植、妊娠、輸血、または過去の特定ドナーHLAへの暴露の内の一つまたは複数を含む、項目1~6のいずれか一項に記載の方法。
(項目8)
前記脱感作療法が、免疫グロブリン大量静注療法(IVIg:intravenous immuno-globulin treatment)を含む、項目1~7のいずれか一項に記載の方法。
(項目9)
前記脱感作療法が、血漿交換治療を含む、項目1~8のいずれか一項に記載の方法。
(項目10)
前記レシピエントが、標準的治療(SOC)と比較し低減されたAMRを経験する、および/または前記レシピエントが、SOCと比較して低減された移植片喪失を経験する、項目1~9のいずれか一項に記載の方法。
(項目11)
前記レシピエントが、前記抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の9週の間に、臨床的に意義のある低レベルの循環抗ドナー特異的抗体を経験する、項目1~10のいずれか一項に記載の方法。
(項目12)
前記レシピエントが、前記抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の12カ月の間に、臨床的に意義のある低レベルの循環抗ドナー特異的抗体を経験する、項目1~11のいずれか一項に記載の方法。
(項目13)
前記レシピエントが、前記抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の9週の間に、臨床的に意義のある低レベルの急性組織損傷の形態的エビデンスを経験する、項目1~12のいずれか一項に記載の方法。
(項目14)
前記レシピエントが、前記抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の12カ月の間に、臨床的に意義のある低レベルの急性組織損傷の形態的エビデンスを経験する、項目1~13のいずれか一項に記載の方法。
(項目15)
前記レシピエントが、前記抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ9週目で、臨床的に意義のある移植臓器の生着率の上昇を経験する、項目1~14のいずれか一項に記載の方法。
(項目16)
前記レシピエントが、前記抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ12か月目で、臨床的に意義のある移植臓器の生着率の上昇を経験する、項目1~15のいずれか一項に記載の方法。
(項目17)
前記レシピエントが、前記抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ9週目で、生存率の上昇を経験する、項目1~16のいずれか一項に記載の方法。
(項目18)
前記レシピエントが、前記抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ12カ月目で、生存率の上昇を経験する、項目1~17のいずれか一項に記載の方法。
(項目19)
前記レシピエントが、前記抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ36カ月目で、生存率の上昇を経験する、項目1~18のいずれか一項に記載の方法。
(項目20)
前記レシピエントが、前記抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の9週の間に、臨床的に意義のある抗体関連型拒絶反応の組織学的エビデンスの低さを経験する、項目1~19のいずれか一項に記載の方法。
(項目21)
前記レシピエントが、前記抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の12カ月の間に、臨床的に意義のある抗体関連型拒絶反応の組織学的エビデンスの低さを経験する、項目1~20のいずれか一項に記載の方法。
(項目22)
前記レシピエントが、前記抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の9週の間に、臨床的に意義のある、生検上の慢性AMRを含む病理学的変化の低さを経験する、項目1~21のいずれか一項に記載の方法。
(項目23)
前記レシピエントが、前記抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の12カ月の間に、臨床的に意義のある、生検上の慢性AMRを含む病理学的変化の低さを経験する、項目1~22のいずれか一項に記載の方法。
(項目24)
前記レシピエントは、前記抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の9週の間に、血漿交換治療の必要性が低下する、項目1~23のいずれか一項に記載の方法。
(項目25)
前記レシピエントは、前記抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の12カ月の間に、血漿交換治療の必要性が低下する、項目1~24のいずれか一項に記載の方法。
(項目26)
前記レシピエントが、前記抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後に、臨床的に意義のある臓器移植後臓器機能障害の低下を経験する、項目1~25のいずれか一項に記載の方法。
(項目27)
前記レシピエントが、前記抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の9週の間に、臨床的に意義のある透析の必要性の低下を経験する、項目1~26のいずれか一項に記載の方法。
(項目28)
前記レシピエントが、前記抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の12カ月の間に、臨床的に意義のある透析の必要性の低下を経験する、項目1~27のいずれか一項に記載の方法。
(項目29)
前記レシピエントが、前記抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の9週の間に、安定的な腎機能を経験する、項目1~28のいずれか一項に記載の方法。
(項目30)
前記レシピエントが、前記抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の12カ月の間に、安定的な腎機能を経験する、項目1~29のいずれか一項に記載の方法。
(項目31)
ヒト腎移植レシピエントにおいて抗体関連型拒絶反応(AMR)を低減させる方法であって、抗C5抗体またはその抗原結合断片の治療有効量を、腎同種移植の再かん流後に段階的な投薬スケジュールで前記レシピエントに投与することを含む方法であって、前記レシピエントは、ヒト生体ドナーに感作されており、および前記レシピエントは、移植前に約二週間以上の脱感作療法を受けており、
前記レシピエントは、移植後のおよそ最初の9週の間、移植後のおよそ最初の12カ月の間、および/または移植後のおよそ最初の36か月の間、前記抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、臨床的に意義のある低レベルの循環抗ドナー特異的抗体、臨床的に意義のある低レベルの急性組織損傷の形態的エビデンス、臨床的に意義のある抗体関連型拒絶反応の組織学的エビデンスの低さ、高生存率の上昇または生存率の上昇、臨床的に意義のある抗体関連型拒絶反応の組織学的エビデンスの低さ、臨床的に意義のある生検上の慢性AMRを含む病理学的変化の低さ、血漿交換治療の必要性の低下、臨床的に意義のある透析の必要性の低下、のうちの一つまたは複数を経験すること、を含む方法。
(項目32)
前記抗C5抗体またはその抗原結合断片は、静脈内注入を介して投与される、項目1~31のいずれか一項に記載の方法。
(項目33)
前記抗C5抗体またはその抗原結合断片は、皮下に投与される、項目1~32のいずれか一項に記載の方法。
(項目34)
前記レシピエントの抗C5抗体またはその抗原結合断片の血漿レベルは、移植後のおよそ最初の週の間、約50~約100μg/mLに維持される、項目1~33のいずれか一項に記載の方法。
(項目35)
前記レシピエントの抗C5抗体またはその抗原結合断片の血漿レベルは、移植後のおよそ最初の9週の間、約50~約100μg/mLに維持される、項目1~34のいずれか一項に記載の方法。
(項目36)
前記レシピエントに、タクロリムス、ミコフェノール酸モフェチル、およびプレドニゾンからなる群から選択される一つまたは複数の免疫抑制剤を投与することをさらに含む、項目1~35のいずれか一項に記載の方法。
(項目37)
前記抗C5抗体がエクリズマブである、項目1~36のいずれか一項に記載の方法。
(項目38)
前記抗C5抗体がBNJ441である、項目1~36のいずれか一項に記載の方法。
(項目39)
前記抗C5抗体がBNJ421である、項目1~36のいずれか一項に記載の方法。
(項目40)
前記抗C5抗体またはその抗原結合断片が、それぞれ配列番号1、2、および3に記載されるCDR1、CDR2、およびCDR3重鎖配列を含み、ならびにそれぞれ配列番号4、5、および6に記載されるCDR1、CDR2、およびCDR3軽鎖配列を含む、項目1~36のいずれか一項に記載の方法。
(項目41)
前記抗C5抗体またはその抗原結合断片が、それぞれ配列番号7に記載される配列を有するV H ドメインと、配列番号8に記載される配列を有するV L ドメインを含む、項目1~36のいずれか一項に記載の方法。
(項目42)
前記抗C5抗体またはその抗原結合断片が、配列番号9に記載されるアミノ酸配列を有する重鎖定常領域を含む、項目1~36のいずれか一項に記載の方法。
(項目43)
前記抗C5抗体またはその抗原結合断片が、それぞれ配列番号10および配列番号11に記載されるアミノ酸配列を有する重鎖および軽鎖全体を含む、項目1~36のいずれか一項に記載の方法。
(項目44)
前記抗C5抗体またはその抗原結合断片が、それぞれ配列番号19、18および3に記載されるCDR1、CDR2、およびCDR3重鎖配列、ならびにそれぞれ配列番号4、5および6に記載されるCDR1、CDR2、およびCDR3軽鎖配列を含む、項目1~36のいずれか一項に記載の方法。
(項目45)
前記抗C5抗体またはその抗原結合断片が、それぞれ配列番号12に記載される配列を有するV H ドメインと、配列番号8に記載される配列を有するV L ドメインを含む、項目1~36のいずれか一項に記載の方法。
(項目46)
前記抗C5抗体またはその抗原結合断片が、配列番号13に記載されるアミノ酸配列を有する重鎖定常領域を含む、項目1~36のいずれか一項に記載の方法。
(項目47)
前記抗C5抗体またはその抗原結合断片が、それぞれ配列番号14および配列番号11に記載されるアミノ酸配列を有する重鎖および軽鎖全体を含む、項目1~36のいずれか一項に記載の方法。
本明細書に使用される場合、「補体介在性損傷」という用語は、補体活性化が観察可能な、または計測可能な形で病態の原因となる病態を指す。例えば、補体介在性損傷は、補体活性化を介した細胞の破壊を特徴とし得る。
抗体関連型拒絶反応(AMR)、同種移植に対する抗体の作用から生じた拒絶反応は、腎移植成功にとって大きな障害である。この型の拒絶は重度で急速な同種移植片の機能障害と喪失をもたらす。Takemoto SK et al.Am J Transplant.2004 Jul;4(7):1033-41;McKenna RM et al.Transplantation.2000 Feb 15;69(3):319-26;Feucht HE,Opelz G.Kidney Int.1996 Nov;50(5):1464-75;およびMauiyyedi S et al.J Am Soc Nephrol.2002 Mar;13(3):779-87。
DSA低減技術(脱感作)は、循環DSAの量を減少させることによって、ドナー臓器に対して感作されたレシピエントへの腎移植を容易にするために使用される。感作された生体ドナー移植を容易にするためのDSA低減技術は、進化し続けている。広範な文献のレビューにより、血漿交換(PP)を使用した直接的な抗体除去、免疫グロブリン大量静注療法(IVIg)を使用した免疫調節、そして様々な免疫抑制剤を使用してB細胞を枯渇させる試みを含む、一連の技術が明らかとなっている。血漿交換とIVIgは良く研究されており、それら両方とも、臨床試験において有効であることが示されている。この結果は、JordanおよびPescovitzによる近年の報告で支持されており、当該報告では、米国の三か所の熟達した移植センターで行われた、移植前脱感作に対する血漿交換とIVIgを比較している。これらのグループは、IVIg治療の追加を伴う、または伴わない血漿交換(血漿を換える)を行っている。Jordan SC,Pescovitz MD.Clin J Am Soc Nephrol.2006 May;1(3):421-32。
AMRは、DSAがドナー臓器の結果内皮上の受容体に結合したときに開始される非制御状態の補体介在性損傷から生じ得る。この抗体-抗原相互作用により、補体カスケードの活性化が生じ、その結果として、補体分解産物のC5aとC5bが産生される。C5aは、強力なアナフィラトキシンであり、炎症性メディエーターである一方で、C5bは、細胞膜障害複合体としても知られるC5b-9最終補体複合体の形成に必要な構成要素である。C5b-9は、白血球と血管細胞のアクチベーターであり、貯蔵顆粒からのメディエーターの分泌と、血小板α顆粒から細胞膜へのP-セレクチンの転位を刺激する。P-セレクチンは、血管内皮への単球と血小板の付着を開始させ、炎症性メディエーター産生の共刺激分子としての役割を果たす。さらにC5b-9で活性化された内皮細胞は、IL-8、組織因子、および単球遊走因子1(MCP-1)を合成する。これは組織損傷部位へのマクロファージ補充に重要な化学走化性因子である。
HLA分子は、膜結合型糖たんぱく質であり、処理済みの抗原性ペプチドに結合し、T細胞にそれらを提示する。HLA抗原の本質的な役割は自己認識の制御であり、すなわち微生物に対する防御である。産生された抗原の構造、及びその機能に応じて、HLA抗原にはHLAクラスIとクラスIIの二種のクラスがある。
クロスマッチは、所与のドナー移植片の急性血管拒絶反応を発生させる可能性があるレシピエントを特定する試みにおいて開発された。HARという現象は、前もって形成されたドナーに対する抗体の結果であり、ドナー特異的抗体(DSA)とも呼称されている。そうした抗体は通常、過去のHLA暴露の結果として、一般的には妊娠、輸血または過去の移植の結果として、形成されている。
CDCクロスマッチは、ドナーリンパ球(HLA抗原を含有)上にレシピエントの血清(ドナー特異的抗HLA抗体を含有する可能性がある)を置くことを含む。細胞障害性反応(「陽性」とみなされる)は、すでに形成されたDSAの存在を示唆するものである。
フロークロスマッチには、CDCクロスマッチと同じ初期基礎成分(すなわちドナーリンパ球とレシピエント血清)の使用が含まれる。この二つを混ぜ、その後、フルオレセイン標識されたヒトIgGに対する抗体(抗ヒトIgGフルオレセインイソチオシアネート[FITC])とともにインキュベートされる。このフルオレセイン標識抗体が、レシピエント血清中のIgG抗体すべてに結合する。その後、血清中のDSAがドナーリンパ球に結合した場合、これをフローサイトメトリーで検出することが可能である。
ルミネックス検査は、特定された抗体のHLA特異性を規定するという点で、CDCとフロークロスマッチを越える大きな利点をもたらす検査である。CDCクロスマッチが陽性または陰性という状況の中で、ルミネックスにより検出されるDSAの存在は、移植片生着率と急性拒絶反応リスクという点で予後的な重要性を有すると思われる。しかしながら陰性フロークロスマッチとDSAの重要性を決定するには不充分なデータしか存在していない。
糸球体ろ過率(GFR:Glomerular filtration rate)は、腎臓がどの程度良好に機能しているかを測定するために使用される検査である。具体的には、糸球体を血液が毎分どのくらい通過するかを推定する。糸球体は、腎臓中の小さなフィルターであり、血液から老廃物をろ過する。GFRは、患者の腎疾患のステージを決定するために使用される場合もある。
eGFR=141 x min(Scr/κ,1)α X max(Scr/κ,1)-1.209 X 0.993年齢X 1.018[女性の場合]X 1.159[アフリカ系アメリカ人の場合]。
Banff分類は、腎同種移植病変の五個のカテゴリーを特徴とする。(1)AMR、(2)急性拒絶反応の疑い、(3)急性拒絶反応、(4)慢性硬化性同種移植腎症、および(5)その他-拒絶反応に起因するとはみなされない変化。
(1)C4d染色無し((尿細管周囲)毛細血管の0%)
(2)C4d染色は最小限((尿細管周囲)毛細血管の0~10%)
(3)C4d染色は限局的((尿細管周囲)毛細血管の10~50%)
(4)C4d染色は広範性((尿細管周囲)毛細血管の50%超)
本明細書に記載の抗C5抗体は、補体成分のC5(例えばヒトC5)に結合し、C5aおよびC5bへのC5の切断を阻害する。本明細書で開示されている方法での使用に適した抗C5a抗体(またはそれから誘導されるVH/VLドメイン)は、当技術分野で周知の方法を使用して生成することができる。あるいは、当技術分野で認識されている抗C5抗体を使用できる。C5に結合する、これら当技術分野で認識されている抗体のいずれかと競合する抗体もまた使用できる。
ヒトC5に対する任意の抗体(任意の種類の抗体を含む)、その抗原結合断片およびバリアント、抗体または断片を含むタンパク質が、本開示の範囲内にある。
本開示は、ヒト腎移植レシピエントにおいて抗体関連型拒絶反応(AMR)を低減させる方法を提供するものであり、当該方法は、抗C5抗体またはその抗原結合断片の治療有効量を、腎同種移植の再かん流後に段階的な投薬スケジュールで、当該レシピエントに投与することであって、当該レシピエントはヒト生体ドナーに対し感作されており、そして当該レシピエントは移植前に約二週間以上の脱感作療法を受けること、を含む。
一部の実施形態では、本明細書に開示される方法において、当該レシピエントは、当該抗体またはその抗原結合断片を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の9週の間に、臨床的に意義のある低レベルの循環抗ドナー特異的抗体を経験する。
本開示は、抗C5抗体またはその抗原結合断片を患者(腎移植レシピエント)に投与することを含む方法を提供するものであり、この場合において当該抗C5抗体またはその抗原結合断片は、医薬組成物内に含有される。これら医薬組成物は適切な担体、賦形剤、および適切な輸送、送達、耐性をもたらす他の剤とともに製剤化される。多くの適切な製剤が、以下のすべての薬剤師に公知の処方に見出すことができる:Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Company,Easton,PA。これら製剤はたとえば粉末、ペースト、軟膏、ゼリー、ワックス、オイル、脂質、脂質(カチオン性またはアニオン性)含有小胞(例えばLIPOFECTIN(商標))、DNA複合体、無水吸収ペースト、水中油および油中水のエマルション、エマルションカルボワックス(様々な分子量のポリエチレングリコール)、半固形ゲル、およびカルボワックスを含有する半固形混合物を含む。Powell et al.”Compendium of excipients for parenteral formulations” PDA(1998)J Pharm Sci Technol 52:238-311も参照のこと。
本開示は、抗C5抗体もしくはその抗原結合断片、またはその組成物(または単位剤型および/または製造品)を含有するキットを提供するものであり、本明細書に開示される使用方法に関する説明書をさらに含んでもよい。本明細書に記載のキットは、市販およびユーザーの見地から望ましい他の物質をさらに含んでもよく、他の緩衝剤、希釈剤、充填剤、針、シリンジ、および本明細書に記載されるいずれか方法を実施するための説明書を備えた添付文書が挙げられる。
無作為化、多施設、非盲検の第II相の二群並行試験が行われ、移植前の脱感作療法を必要とする生体ドナー腎移植の感作レシピエントにおけるAMRリスク低減でのエクリズマブの安全性および有効性が示された。
適切にスクリーニングされた患者が本試験に登録された後、患者は移植前に約二週間の脱感作療法を受けることが見込まれた。個々の患者に行われた脱感作療法の実際の長さは、患者の移植チームの臨床的判断に基づいた。脱感作され、治験責任医師による移植審査を通過した患者を、本試験の治療群またはSOC対照群のいずれかに無作為化した。全ての患者が、標準的な免疫抑制療法、予防的薬物投与、および移植後の治療を受けた。主要エンドポイント決定に対するAMR診断は、「正当な理由がある」腎生検に基づいた。さらにあらかじめ決められた時点で、プロトコールの生検が全ての患者に対し行われた。全ての患者が、標準的な検査値、DSA力価、TFXM、BFXM、補体依存性細胞障害(CDC)、推定糸球体ろ過率(eGFR)、ならびに主要エンドポイントおよび副次的エンドポイントならびに安全性の評価のための他の臨床的および検査的パラメーターに関し、スクリーニングを受けた。データの一次解析は、全ての患者が移植後12か月に達した後に行われた。しかしながら両試験群とも、移植後18か月、24か月および36か月で追加の経過観察を受けて、患者の生存率および移植片生着率、腎疾患ならびに疾患状態が評価された。
本試験は、完了までおよそ5年が必要となると推定された。以下は、本試験の予測主要タイムラインであった:(a)最初の患者が登録されたと推定される日付2011年第4四半期、(b)最後の患者が、最初に来院したと推定される日付:2013年第4四半期、(c)最後の患者が完了したと推定される日付:2014年第4四半期、および(d)最後の患者の3年の追跡調査データ収集を完了したと推定される日付:2016年第4四半期。
試験サイトの選択基準により生体ドナー腎移植を受け、以下に規定されるように生体ドナーに対して感作された患者が候補であるとみなされ、本試験の登録の対象となった。登録対象の候補者は、インフォームドコンセント用紙(ICF)に署名を行い、試験サイトの現地検査室と、確認のために中央検査室に送付された二重標本で、基準スクリーニングを受けた。中央検査室標本の値は、その候補者が本試験のエントリーとその後の脱感作の登録基準に合致していることの確認に利用された。
移植前の感染性疾患評価を、全ての患者に対し、スクリーニング分析の一部として実施した。患者の疫学的リスク、過去の医療歴、および/または現在進行中の感染エビデンスを決定するための評価は、移植準備において行われた。この評価は、感染性疾患(ID)専門の医師により行われるのが好ましい。
試験対象患者基準のすべてが合致し、および試験除外患者基準が一つも合致しなかった場合、患者は髄膜炎菌(N.meningitidis)に対しワクチン接種された(ワクチンメーカーにより規定される能動的接種期間内にまだワクチン接種されていなかった場合)。全ての患者が、インフォームドコンセントへの署名後、可能な限りすぐにワクチン接種され、その30日後に再ワクチン接種された。30日目のブースターワクチン接種の前に患者が脱感作に成功していた場合、試験センターは、当該患者が、エクリズマブの最初の投与の少なくとも14日前に初回のワクチン接種を受けていた場合には、移植へと進める。ブースター投与は、初回投与の30日後に投与された。患者が、本試験の登録前に、ワクチンメーカーに規定される能動的接種期間内に過去にワクチン接種をされていた場合には、患者が同意書に署名した後に必要とされるのはブースター投与のみであった。もし30日間のブースターワクチンが、移植後の最初の週内となる場合、ブースターワクチンは、移植後の第二の週まで延期された。髄膜炎菌(N.meningitidis)の四価複合体化ワクチンを、本試験に必須とした。個々の臨床試験センターは、エクリズマブ治療の間に患者へ予防的抗生物質投与を行う選択肢を有していた。髄膜炎菌ワクチンに対する免疫反応を評価する副試験が、選択されたセンターで20名の患者に対し行われた。
本試験の登録は、生体腎移植の候補者であり、以下に詳述された三つの基準パラメーターに従い自身の生体ドナーに対し感作された患者に制限された。これらの基準に合致した患者が本試験を継続し、脱感作へと進められた。
適切に脱感作され、PIおよび現地センターの標準的なプラクティスにより移植の安全性が決定されたすべての患者は、治療群またはSOC対照群のいずれかに1:1で無作為化された。エクリズマブ治療群:患者は同種移植再かん流のおよそ一時間前にエクリズマブの一回投与を受け、移植後9週間、エクリズマブで治療された。SOC対照群:AMR予防に関する移植センターのSOCで、患者は移植後に治療された。さらに無作為化は、(a)PPおよび免疫グロブリン大量静注療法(IVIg)、(b)PP単独、(c)IVIg単独を使用した移植前脱感作プロトコールにより階層化された。
対象患者基準のすべてが合致し、および除外対象患者基準が一つも合致せず、ならびに中央検査室で取得された結果から適格性が確認された患者は、移植センターのSOCプロトコールである血漿交換法(PP)および/または免疫グロブリン大量静注療法IVIgを使用して当該患者の生体ドナーに対し脱感作された。
主要複合エンドポイントは、a)生検により明らかとされるAMR、b)移植片喪失、c)患者の死、またはd)追跡調査の喪失、の発生として規定される、9週目での移植後治療の失敗率である。
患者は移植前に現地移植センターのプラクティスに従い脱感作療法を受けた。脱感作が行われた後、全ての患者は、当該移植センターの標準的な診療によって移植の安全性を決定された。この評価には、以下の内の少なくとも一つが含まれた:CDCクロスマッチ、細胞系フロークロスマッチ、またはSAB(単一抗原ビーズ)検査。
エクリズマブのすべての投与が、35~45分にわたる継続的な注入としてIV投与された。治療は、移植手順の間に開始され、以下のように継続された:エクリズマブ1200mg(4バイアル)が、腎同種移植再かん流のおよそ1時間前に手術室で投与された(0日目);エクリズマブ900mg(3バイアル)が、移植後1日目、7日目、14日目(±2日)、21日目(±2日)、および28日目(±2日)に投与された。エクリズマブ1200mg(4バイアル)が、移植後5週目(±2日)、7週目(±2日)、9週目(±2日)に投与された。エクリズマブ治療群において、PPおよび/またはIVIgを使用して、いずれかのときに発生し、診断されたAMRが治療された。この設定において、本被験薬剤は、以下のガイドラインに従い投与され続けなければならない。
SOC対照群に無作為化された患者は、以下の任意の組み合わせを含む現地移植センターのプロトコールに従い、移植後AMRに対する予防的治療を受けた:PPおよび/またはIVIg。リツキシマブは、PIの裁量による拒絶反応の治療を除き、すべての患者で禁忌とされた。SOC治療は、センター固有の原則の上、所与のセンターですべての患者に均一に行われた。SOC群の患者がAMRと診断された場合、一次選択療法(PPおよび/またはIVIg)で治療された。患者らは、他の治療法と併用してエクリズマブで治療された。
エクリズマブは、上に列記されるように、移植に対する時間に応じて固定された投与量として静脈内に投与された。
エクリズマブの投与の間に有害事象が発生した場合、治験責任医師の裁量で注入を減速させるか、または中止した。注入を減速させた場合、総注入時間は二時間を超えなかった。有害反応は、CRFのAE頁上に記録された。
すべてのタンパク質製品と同様に、エクリズマブの投与は、アナフィラキシーまたは他の過敏正反応を含む注入反応を生じさせる場合がある。患者は注入の完了後、少なくとも一時間、注入反応の兆候または症状をモニタリングされた。重度の注入反応を示した全患者でエクリズマブの投与が中断され、適切な医学的治療が施された。注入反応は、CRFのAE頁上に記録された。
データ監視委員会は、患者のリスク-利益比の監視に従事し、スポンサーに対し以下の推奨を行うことができた:(a)エクリズマブ治療群の登録と投与の継続、(b)低投与量でのエクリズマブ治療群の登録、(c)エクリズマブ治療群で患者モニタリング回数の増加、(d)エクリズマブ治療群での投与中止の推奨。
一般情報
移植レシピエントは、移植後追跡として採用された試験サイトのSOCに従い治療を受けた。各サイトの治験責任医師は、試験期間中のこれらレシピエントの治療管理に関し直接的な責任を負った。
サイトは、以下の検査に関し、現地検査室を利用した:血液学的パネル;化学的パネル;尿タンパク質/クレアチニン比に関するスポット尿中検査;タクロリムストラフ(Tacrolimus Trough);活性化部分プロトロンビン時間(aPTT)、PT(プロトロンビン時間)および国際標準比(INR);フィブリノーゲン/フィブリノーゲン分解産物(血漿交換治療後の検査室のルーチンの一部としてCRF上に集められなければならない);eGFR(MDRD 7);出産可能な女性に対し血清妊娠検査(適用除外の項0を参照);ルーチン管理に対するBFXMおよび/またはTFXM(現地検査室[もし利用可能であれば]、および中央検査室[必須]);CDC(現地検査室[もし利用可能であれば]、および中央検査室);Luminex LabScreenによるDSA(現地および中央検査室)。
中央検査室は、所定の時に集められた(表5~8の評価スケジュールを参照のこと)BFXM、TFXM、CDC、およびLuminex LabScreenによるDSAの盲検化解析に対し責任を負った。PK/PDサンプルは、試験終了まで取得および保存を目的としてサイトによりACM Laboratoriesへと送付された。
すべてのプロトコールおよび「正当な理由がある」腎生検は、サイトの現地病理検査室により処理され、解析された。処理されたスライドと、免疫組織化学試験用のパラフィン包埋非染色スライドは、独立した病理学者パネルによる盲検化レビューを行うために中央病理画像センターへと送付された。中央病理検査室に関するスライドの処理とレビューに関する追加的詳細は、病理検査室マニュアルに見いだされた。
臨床評価は、移植サイトのプロトコールに従い術後期間に日常的に行われ、および試験期間を通じて様々な時点でも行われた。これら評価には、患者の健康状態、腎機能、および新たな診断の評価が含まれた。
出産可能であった女性候補は、妊娠検査(血清ベータ-hCG)陰性であり、移植後期間、エクリズマブの中止後少なくとも5カ月の間、医学的に承認された避妊レジメンを実施した。女性患者は、投与前少なくとも1年間、更年期であったか、または外科的に不妊(すなわち子宮または卵巣が無い)である場合には避妊要求から免除された。卵管が閉じられていたか、卵管結索されていたか、または卵管切断されていた女性は、FSHレベルの確認が無ければ外科的に不妊とはみなされなかった。注記:出産可能な年齢でも末期の腎疾患(ESRD)の女性は無月経であり得たが、それでも移植前の避妊または外科的不妊に対する全ての標準に合致しなければならない。
移植前、移植直後、移植後延長期間、および長期転帰段階の間の臨床評価スケジュールは、表8、9、10および11に記載される。現実的でロジスティクスな理由のために、割り当てられた来院期間は、試験の最初の9週間の後にはよりフレキシブルになるように設計された。全ての症例において、試験来院が失敗した場合、または割り当てられた来院期間外であった場合、適切な用紙上にプロトコールの逸脱を記載することが期待された。
SOC対照群に無作為化された患者は、試験サイトのプロトコールに従い、移植後AMRに対する予防的治療を受けた。この治療には、PPとIVIgを任意の組み合わせで含んだが、禁忌薬剤は回避された。患者は、評価スケジュールのとおりに全ての試験来院を完了することが要求されたが、試験サイトのSOCプロトコールにより決定された時点で予防的治療を受けた。SOCの予防的治療の時点は、評価スケジュールの来院スケジュールと対応していても、していなくてもよい。ゆえにSOC予防的治療上の情報すべてが指定されたCRF上に収集され、治療のタイプ、投与の時間と日付、および治療期間が含まれた。SOC患者の試験来院に関する他のすべての情報は、評価スケジュール中に特定される日に完了した。
以下の手順をスクリーニング期間中に実施した:
移植前の-8週~-3週
インフォームドコンセント;デモグラフィック;医療歴;バイタルサイン、身長及び体重を含む完全身体検査;対象/除外基準に基づく適格性の決定;感染性疾患のスクリーニング 12リード心電図(ECG);血液学的パネル;化学的パネル;尿検査;aPTT、PTおよびINR;出産可能な女性に対しては適用除外のための血清妊娠検査);髄膜炎菌(N.meningitides)に対するワクチン接種;BFXMおよび/またはTFXM(サンプルは現地検査室[利用可能であれば]と中央検査室[必須]へ);現地検査室および中央検査室での検査用のドナー血液を採取;CDC(サンプルは現地検査室[もし利用可能であれば]と中央検査室へ);Luminex LabScreenによるDSA(サンプルは現地検査室と中央検査室へ);併用薬の記録;AEの評価。
患者が脱感作される時間の長さは、治験責任医師の意見の中で、移植が許可され得るDSAレベルに達するまでの時間に依存した。患者が-2週目までにこれらDSAレベルに達した場合、-1週目の来院は、以下のすべての検査室がそう結論づけた場合には省略された。その後患者は多くの場合、0週目(-1日目)の来院へと進んだ。現地検査室標本データは、患者管理の目的で使用された。
患者が脱感作され、治験責任医師による移植審査を通過した時点で、以下の手順が移植の1日前に完了された:簡略化された身体検査、バイタルサインおよび体重を含む;対象/除外基準適合評価;BFXMおよび/またはTFXM(サンプルは現地検査室[利用可能であれば]と中央検査室[必須]へ);CDC(サンプルは現地検査室[もし利用可能であれば]と中央検査室へ);Luminex LabScreenによるDSA(サンプルは現地検査室と中央検査室へ);試験群への無作為化(エクリズマブ治療群とSOC対照群);併用薬の記録;AEの評価;髄膜炎菌(N.meningitides)の兆候および症状がある患者への指示;患者に、治験製品、緊急連絡先情報、ならびに髄膜炎菌(N.meningitides)の兆候および症状に関する記載とともに、患者が臨床試験に参加することを説明する患者特定と安全性カード(Patient Identification and Safety Card)を提供すること。
BFXM、TFXM(もし可能であれば)およびDSAに関する現地検査室標本データは、患者管理の目的で使用される。
全ての患者に対し、以下が移植当日に完了された:腎移植手順;バイタルサインおよび体重を含む完全身体検査;12リードECG;血液学的パネル;完全化学的パネル;尿検査;aPTT、PTおよびINR;BFXMおよび/またはTFXM(サンプルは現地[もし利用可能であれば]および中央検査室[必須]へ);Luminex LabScreenによるDSA(サンプルは現地および中央検査室へ);腎機能/透析の必要性を評価;腎同種移植片の生検(再かん流後);現地で検査されたスライドは、デジタル化と独立した病理検査のために中央病理へと送付;併用薬の記録;免疫抑制薬の記録;およびAEの評価。
全ての患者に対し、以下が移植後一日目に完了された:バイタルサインおよび体重を含む簡略化された身体検査;拒絶反応に対する評価を含む臨床評価(現地検査室結果からの評価、および治験責任医師により行われた評価または移植センターで適切に任命された指定人により行われた評価);血液学的パネル;完全化学的パネル;aPTT、PTおよびINR;タクロリムストラフ;BFXMおよび/またはTFXM(サンプルは現地[もし利用可能であれば]および中央検査室[必須]へ);Luminex LabScreenによるDSA(サンプルは現地および中央検査室へ);腎機能/透析の必要性を評価;併用薬の記録;免疫抑制薬の記録;およびAEの評価。
全ての患者に対し、以下が完了された:バイタルサインおよび体重を含む簡略化された身体検査;拒絶反応の評価を含む臨床評価;血液学的パネル;簡略化された化学的パネル;aPTT、PTおよびINR(2日目と3日目のみ);タクロリムストラフ;腎機能/透析の必要性を評価;併用薬の記録;免疫抑制薬の記録;およびAEの評価。
全ての患者に対し、以下が完了された:バイタルサインおよび体重を含む簡略化された身体検査;拒絶反応の評価を含む臨床評価;血液学的パネル;完全化学的パネル;尿検査;尿タンパク質/クレアチニン比のためのスポット尿検査;タクロリムストラフ;BFXMおよび/またはTFXM(サンプルは現地[もし利用可能であれば]および中央検査室[必須]へ);Luminex LabScreenによるDSA(サンプルは現地および中央検査室へ);腎機能/透析の必要性を評価;併用薬の記録;免疫抑制薬の記録;およびAEの評価。
全ての患者が、移植後14日目~12カ月目、定期的な間隔で試験来院のために確認され続けた。BFXM、TFXM(もし可能であれば)およびDSAに関する現地検査室標本データは、患者管理の目的で使用された。
全ての患者に対し、以下が完了された:バイタルサインおよび体重を含む簡略化された身体検査;拒絶反応の評価を含む臨床評価;血液学的パネル;簡略化された化学的パネル;aPTT、PTおよびINR;タクロリムストラフ;BFXMおよび/またはTFXM(サンプルは現地[もし利用可能であれば]および中央検査室[必須]へ);Luminex LabScreenによるDSA(サンプルは現地および中央検査室へ);腎機能/透析の必要性を評価;腎同種移植片の生検(現地で検査されたスライドを中央病理に送付);併用薬の記録;免疫抑制薬の記録;およびAEの評価。
全ての患者に対し、以下が完了された:バイタルサインおよび体重を含む簡略化された身体検査;拒絶反応の評価を含む臨床評価;血液学的パネル;簡略化された化学的パネル;aPTT、PTおよびINR;タクロリムストラフ;BFXMおよび/またはTFXM(サンプルは現地[もし利用可能であれば]および中央検査室[必須]へ);Luminex LabScreenによるDSA(サンプルは現地および中央検査室へ);腎機能/透析の必要性を評価;併用薬の記録;免疫抑制薬の記録;およびAEの評価。
全ての患者に対し、以下が完了された:バイタルサインおよび体重を含む簡略化された身体検査;拒絶反応の評価を含む臨床評価;血液学的パネル;簡略化された化学的パネル;尿検査;尿タンパク質/クレアチニン比のためのスポット尿検査;aPTT、PTおよびINR;タクロリムストラフ;BFXMおよび/またはTFXM(サンプルは現地[もし利用可能であれば]および中央検査室[必須]へ);Luminex LabScreenによるDSA(サンプルは現地および中央検査室へ);腎機能/透析の必要性を評価;eGFR(MDRD 7);併用薬の記録;免疫抑制薬の記録;およびAEの評価。
全ての患者に対し、以下が完了された:バイタルサインおよび体重を含む簡略化された身体検査;拒絶反応の評価を含む臨床評価;ScrおよびBUN;タクロリムストラフ;腎機能/透析の必要性を評価;併用薬の記録;免疫抑制薬の記録;およびAEの評価。
全ての患者に対し、以下が完了された:バイタルサインおよび体重を含む簡略化された身体検査(本試験サイトの標準的治療ごとに任意選択);拒絶反応の評価を含む臨床評価;血液学的パネル;簡略化された化学的パネル;タクロリムストラフ;腎機能/透析の必要性を評価;eGFR(MDRD 7);その他の必要とされる情報(治験責任医師または移植センターの適切な指定人により電話で患者から取得される);併用薬の記録;免疫抑制薬の記録;およびAEの評価。
全ての患者に対し、以下が完了された:バイタルサインおよび体重を含む簡略化された身体検査;拒絶反応の評価を含む臨床評価;血液学的パネル;簡略化された化学的パネル;尿検査;尿タンパク質/クレアチニン比のためのスポット尿検査;タクロリムストラフ;BFXMおよび/またはTFXM(サンプルは現地[もし利用可能であれば]および中央検査室[必須]へ);Luminex LabScreenによるDSA(サンプルは現地および中央検査室へ);腎機能/透析の必要性を評価;eGFR(MDRD 7);併用薬の記録;免疫抑制薬の記録;およびAEの評価。
全ての患者に対し、以下が完了された:バイタルサインおよび体重を含む完全身体検査;拒絶反応の評価を含む臨床評価;血液学的パネル;簡略化された化学的パネル;尿検査;尿タンパク質/クレアチニン比のためのスポット尿検査;タクロリムストラフ;BFXMおよび/またはTFXM(サンプルは現地[もし利用可能であれば]および中央検査室[必須]へ);Luminex LabScreenによるDSA(サンプルは現地および中央検査室へ);腎機能/透析の必要性を評価;eGFR(MDRD 7);腎同種移植片の生検(現地で検査されたスライドをデジタル化と独立した病理検査のために中央病理に送付)併用薬の記録;免疫抑制薬の記録;およびAEの評価。
全ての患者に対し、以下が完了された:バイタルサインおよび体重を含む簡略化された身体検査(本試験サイトの標準的治療ごとに任意選択);拒絶反応の評価を含む臨床評価(現地検査室結果からの評価、および治験責任医師により行われた評価または移植センターで適切に任命された指定人により行われた評価);ScrおよびBUN;タクロリムストラフ;腎機能/透析の必要性を評価;その他の必要とされる情報(治験責任医師または移植センターの適切な指定人により電話で患者から取得される);併用薬の記録;免疫抑制薬の記録;およびAEの評価。
全ての患者に対し、以下が完了された:バイタルサインおよび体重を含む完全身体検査;拒絶反応の評価を含む臨床評価;血液学的パネル;簡略化された化学的パネル;尿検査;尿タンパク質/クレアチニン比のためのスポット尿検査;aPTT、PTおよびINR;タクロリムストラフ;BFXMおよび/またはTFXM(サンプルは現地[もし利用可能であれば]および中央検査室[必須]へ);Luminex LabScreenによるDSA(サンプルは現地および中央検査室へ);腎機能/透析の必要性を評価;eGFR(MDRD 7);併用薬の記録;免疫抑制薬の記録;およびAEの評価。
全ての患者に対し、以下が完了された:バイタルサインおよび体重を含む簡略化された身体検査(本試験サイトの標準的治療ごとに任意選択);拒絶反応の評価を含む臨床評価(現地検査室結果からの評価、および治験責任医師により行われた評価または移植センターで適切に任命された指定人により行われた評価);ScrおよびBUN;タクロリムストラフ;および腎機能/透析の必要性を評価;その他の必要とされる情報(治験責任医師または移植センターの適切な指定人により電話で患者から取得される);併用薬の記録;免疫抑制薬の記録;およびAEの評価。
全ての患者に対し、以下が完了された:バイタルサインおよび体重を含む簡略化された身体検査(本試験サイトの標準的治療ごとに任意選択);拒絶反応の評価を含む臨床評価(現地検査室結果からの評価、および治験責任医師により行われた評価または移植センターで適切に任命された指定人により行われた評価);血液学的パネル;簡略化された化学的パネル;タクロリムストラフ;および腎機能/透析の必要性を評価;eGFR(MDRD 7)。その他の必要とされる情報(治験責任医師または移植センターの適切な指定人により電話で患者から取得される);併用薬の記録;免疫抑制薬の記録;およびAEの評価。
全ての患者に対し、以下が完了された:バイタルサインおよび体重を含む簡略化された身体検査(本試験サイトの標準的治療ごとに任意選択);拒絶反応の評価を含む臨床評価(現地検査室結果からの評価、および治験責任医師により行われた評価または移植センターで適切に任命された指定人により行われた評価);ScrおよびBUN;タクロリムストラフ;腎機能/透析の必要性を評価;その他の必要とされる情報(治験責任医師または移植センターの適切な指定人により電話で患者から取得される);併用薬の記録;免疫抑制薬の記録;およびAEの評価。
全ての患者に対し、以下が完了された:バイタルサインおよび体重を含む完全身体検査;拒絶反応の評価を含む臨床評価;血液学的パネル;簡略化された化学的パネル;尿検査;尿タンパク質/クレアチニン比のためのスポット尿検査;aPTT、PTおよびINR;タクロリムストラフ;BFXMおよび/またはTFXM(サンプルは現地[もし利用可能であれば]および中央検査室[必須]へ);Luminex LabScreenによるDSA(サンプルは現地および中央検査室へ);腎機能/透析の必要性を評価;eGFR(MDRD 7);腎同種移植片の生検(現地で検査されたスライドをデジタル化と独立した病理検査のために中央病理に送付)併用薬の記録;免疫抑制薬の記録;およびAEの評価。
追加の試験来院は、長期追跡データのために18カ月目、24カ月目、および36か月目に行われた。このデータは、主要有効性解析の目的のために使用されなかった。
全ての患者に対し、以下が行われた:最後の来院からの間の拒絶反応症状の発現、患者の生存率、移植片の消失、ならびに腎疾患および疾患状態の評価;化学的パネル;タクロリムストラフ;他の免疫抑制レベル;AEの評価。
全ての患者に対し、以下が行われた:最後の来院からの間の拒絶反応症状の発現、患者の生存率、移植片生着率;腎疾患および疾患状態の評価;化学的パネル;タクロリムストラフ;他の免疫抑制レベル;BFXMおよび/またはTFXM(サンプルは中央検査室のみへ);Luminex LabScreenによるDSA(サンプルは中央検査室のみへ);腎同種移植片の生検(現地で検査されたスライドを中央病理検査室へ);およびAEの評価。
DSAは治療が行われている間、治療期間の最後(9週目)ならびに3、6、12、および36カ月目に両試験群で現地検査室および中央検査室の両方で解析された。9週目の中央検査室の結果のみ、現地センターに提供される。レシピエントが中央検査室および/または現地検査室の臨床検査により測定されたときに陽性DSA、ならびに/または陽性BFXMおよび/もしくはTFXMを維持している場合(9週目の結果)、PPおよび/またはIVIgを使用して、以下のようにDSAを低減させてもよい:
SOC群:PPおよび/またはIVIgは、治験責任医師の臨床的判断ごとに投与される。追加の医薬品(エクリズマブ、リツキシマブ、ボルテゾミブ)は、持続性DSAの治療に許可されない。
PPとは関連せずFFPを患者が受けた場合、エクリズマブを投与された患者は、FFP投与の1時間後にエクリズマブ(600mg)の追加投与をさらに受ける。
スクリーニング失敗
スクリーニング段階の間に試験基準に合致しなかった患者、および/または脱感作プロトコールに進めなかった患者は、スクリーニング失敗とみなされた。これらの患者は、追跡調査されることなく試験を中止された。
移植を受けることができない:
スクリーニングを受けた患者で、他の医学的または社会的理由が発生し、その後の腎移植を受けられなかった患者は、試験を中止された。スクリーニング失敗の理由を記載して、中止CRF用紙は完了した。
プロトコールは、本試験の治療群へのエントリーの前に、DSAの特異的な低下を必要としなかった。脱感作完了後に本試験治療群への患者のエントリーを進行させる決定は、治験責任医師の判断であった。治験医師が、脱感作完了後に患者が本試験を継続するべきではないと決定した場合、患者の離脱決定の理由を記載して中止CRF用紙は完了した。
早期終了、離脱または中止:
早期中止または離脱の理由は、適切なCRFに完全に記載された。
評価スケジュール
患者の医学的治療に害を与えることなく、任意の理由で任意のときに本試験から離脱する権利を有することを患者に知らせた。患者は、以下の理由のうちのいずれかで、本試験から離脱される:患者の要求;患者にプロトコールの順守の意思がない、または順守ができない;治験医師および/または医療モニターの判断での医学的理由。患者被験薬剤および/または患者の離脱理由は、患者のCRFおよび原記録に記録された。移植完了後に本試験から降りた患者は、本試験の最終来院に対し予定された検査と評価を完了した。有害事象(AE)を理由として患者が中断された場合、当該事象は、消散されるまで、または治験責任医師の意見において患者が医学的に安定したと決定されるまで追跡された。プロトコールに特定された安全性追跡調査手順を実施するためにあらゆる努力を行った。最終評価のために戻ることができなかった患者は、試験サイトのスタッフから連絡をとり、プロトコールを順守させようと試みた。AEまたはSAEを理由として離脱した任意の患者に関する追跡データを取得することは極めて重要であったため、追跡調査の適正評価の文書化は、2度の電話の呼び出しと、その後の患者の最後の既知の住所に宛てた1通の書留郵便からなる。いずれの場合でも、プロトコールに特定された安全性追跡調査手順を実施するためにあらゆる努力を行った。本試験または被験薬剤に関係のない理由で本試験の参加を中止した患者(例えば離脱同意書、追跡調査中にロスト)は、必要に応じて本試験の目的を満たすために取り換えられた。取り換えられた患者は、固有の特定番号を割り当てられた。
移植後免疫抑制および併用薬
無作為化を経て、腎移植を受けた患者は、同種移植片機能の維持と、感染からの防御のために免疫抑制薬と予防用薬剤を投与されることが必要とされた。加えて、例えば高血圧、脂質異常症、糖尿病および疼痛などの併発疾患を管理するための医薬が使用された。これらの疾患は、個々の試験サイトのSOCプラクティスに従って管理された。
導入療法:
サイモグロブリン(1.5mg/kg x 4回投与[6mg/kgが推奨され、最大で7.5mg/kgまで使用され得る])
免疫抑制維持:
タクロリムス;1~12か月目の間、トラフレベルを4~11ng/mLに維持する。カルシニューリン阻害剤の回避または離脱のプロトコールは許可されなかった。ミコフェノール酸モフェチル(MMF;セルセプト(登録商標)/腸溶ミコフェノール酸(EC-MPA;マイフォーティック(登録商標));MMF:1グラム BID(患者の不耐性に対し、漸減されてもよく、または投与スケジュールを変更してもよい);EC-MPA:720mg BID(患者の不耐性に対して、漸減されてもよく、または投与スケジュールを変更してもよい);上記のジェネリック製剤は、本試験の目的に受容可能である;移植センターSOCによるプレドニゾン、しかし移植後3か月までに一日5mgまで減少させた;ステロイド回避または離脱のプロトコールは許可されなかった。
以下が推奨された:禁忌でない限りは肺炎球菌ワクチン、PCP、CMVおよび真菌に対する移植片周囲予防、ならびに移植片周囲の抗生物質適用範囲に関するIDの医療アドバイス。センターによりいずれのルーチンな感染症予防療法が行われたとしても、本試験の過程を通じてセンター内で均一に使用され、CRFに記録された。
以下の医薬品/治療は、その使用により所見が損なわれ、またはエクリズマブと相互作用し得るために制限されたが、以下に概略される場合は除く:本試験両群のスクリーニング前および移植後、6か月以内のアレムツズマブ(キャンパス(登録商標))の使用;本試験両群に対し、バシリキシマブ(シムレクト(登録商標))導入療法の使用;本試験両群のスクリーニング前および移植後、3か月以内のボルテゾミブ(ベルケイド(登録商標))の使用。ボルテゾミブは、第一選択療法に反応しなかったAMRのサルベージ療法として治験責任医師が決定した場合には使用されてもよい;本試験両群のスクリーニング前および移植後、3か月以内のリツキシマブ(リツキサン(登録商標))の使用;リツキシマブは、第一選択療法に反応しなかったAMRのサルベージ療法として治験責任医師が決定した場合には使用されてもよい;任意の時点での(血漿交換の代わりの)免疫吸着の使用;エクリズマブ治療群において移植後最初の9週間の間の予防的PPまたはIVIgの使用
患者は、以下のように循環DSAおよび細胞系クロスマッチ(XM)の評価に関するルーチンの移植後モニタリングを受けた:プロトコールに従い、DSA(Luminex LabScreen)と、BFXMおよび/またはTFXMを含む細胞系クロスマッチのモニタリングが中央検査室により0、1、7、14、21、28日目、9週目、ならびに3、6および12か月目に行われた。中央検査室は患者の治療に関して盲検化された;DSA、BFXMおよびTFXMの検査は36か月目にも収集されたが、主要有効性解析には含まれなかった。それらは中央検査室へと送付され、長期追跡調査の目的に対してのみ使用された;二重サンプルが、DSA、および/または細胞系XM(もし利用可能であれば)のために移植センターの現地検査室に送付され、患者管理を円滑化した。中央検査室データは、患者管理の目的で使用されなかった。患者管理用の中間サンプルは、移植センターのHLA現地検査室で解析され、以下の検査の内のいずれかを含み得た:DSA、CDC、BFXMおよびTFXM(もし利用可能であれば)。二重サンプルは中央検査室には必要無かった。
エクリズマブ治療群の患者は、制御された状況下、例えば病院、外来クリニック、または短期滞在型治療室などでエクリズマブをIV投与され、それにより治験医師の管理下での被験薬剤投与のコンプライアンス順守が確実化された。試験サイトの治験コーディネーターは、全ての治験参加者が確実に、治験プロトコールのコンプライアンス順守に必要とされる特定の治療レジメンに関する情報を適切に与えられるようにした。
対象/除外基準に合致した患者は脱感作療法を受け、治験責任医師による移植審査を通過し、腎移植前にエクリズマブ治療群またはSOC群のいずれかに無作為化された。無作為化のスキームによって、確実に患者が本試験のエクリズマブ治療群とSOC群に1:1ベースで等しく割り当てられた。さらに患者は、PPおよびIVIg;PP単独;ならびにIVIg単独を使用した移植前脱感作プロトコールにより階層化された。
被験薬剤:エクリズマブは10mg/mLの溶液濃度で30mLバイアル中に供給された。各一本のエントリー30mLバイアルは10mg/mLの溶液濃度を含有し、指定された30mLを引き抜くのに十分な溶液があった。
エクリズマブ混合液は、35分以上(35~45分の範囲)をかけてIV注入により投与された。被験薬剤が患者に投与される間、注入バッグを遮光する必要はなかった。サイトの判断で、希釈された被験薬剤は自重で、シリンジ型ポンプで、または注入ポンプで投与された。患者は注入後1時間、モニタリングされた。
日米EU医薬品規制調和国際会議(ICH)の医薬品の臨床試験の実施の基準(GCP)ガイドラインは、治験責任医師に、スポンサーから送付される被験薬剤が、確実に責任者(例えば薬剤師)に受領されるよう要求した。さらに以下のガイドラインも順守された:被験薬剤の送付が記録された;被験薬剤が安全および適切に処理され、保管された;被験薬剤はプロトコールに従う患者に対してのみ投薬された;使用されなかった被験薬剤はスポンサーに戻されたか、または未使用被験薬剤の別手段による処分に関する標準的手順が行われた。
薬剤の目録と、被験薬剤のアカウンタビリティーの記録は、治験医師/薬剤師により保管された。本試験期間を通じて、被験薬剤のアカウンタビリティーが文書化された。以下のガイドラインに従った:治験医師は、本試験の患者を除く、いずれの人物にも被験薬剤を供給しないことに同意した;治験医師/薬剤師は、薬局または制御された保管条件下にある、鍵のかかった安全な保管施設に被験薬剤を保管し、治験医師に承認された者または試験薬剤を投薬する指定人のみアクセス可能であった;被験薬剤の目録は、治験医師/薬剤師により保管された;目録には、受領した物質、および投薬されたときと、投薬された患者に関する明確な記録の詳細が含まれた。
腎同種移植片の評価
すべてのプロトコールおよび「正当な理由がある」腎生検は、サイトの現地病理検査室により処理され、解析された。処理されたスライドと、二つの免疫組織化学試験用のパラフィン包埋非染色スライドも、独立し、盲検化された病理学者によるレビューを行うために中央病理画像センターへと送付された。
本試験の9週目から12か月目でのAMRの累積発生率はそれぞれ主要および副次的エンドポイントであった。以下のガイドラインがAMRの治療に使用された。
エクリズマブ治療群:
移植後の最初の9週間の間に患者が生検により明らかな(現地病理検査により)、臨床上重大な(現地検査室によるクレアチニン上昇)AMRの診断があった場合、当該患者は治療失敗とみなされた(生検基準に関する以下の評価基準の項を参照)。AMRの治療に対して患者は少なくとも3回のPPおよび/またはIVIgの治療セッションを受け、その後に治験責任医師により当該患者のエクリズマブ治療の継続が決定され、次いで、以下のエクリズマブの追加的用量が使用された:
エクリズマブ 600mg(2バイアル)が、各PPセッションの完了から1時間以内、および新鮮凍結血漿(FFP)注入または他のタンパク質置換療法の少なくとも1時間前に投与された(投与は35~45分にわたりIVで行われた)。経験則、およびPP状況下でのエクリズマブのPK-PDモデリング計算から予測されるように、エクリズマブのレベルを50~100μg/mLに維持するためにこれが行われた。
移植後の最初の9週間の間に患者が生検により明らかな(現地病理検査により)、臨床上重大な(現地検査室によるクレアチニン上昇)AMRの診断があった場合、当該患者は治療失敗とみなされた。AMRと診断された患者は、最初にPPおよび/またはIVIgを受けた。追加治療(PP/IVIg治療失敗後のAMR治療)は、治験責任医師の判断であり、エクリズマブを含み得た。その後エクリズマブが使用された場合、以下のガイドラインに従い投与されなければらない(週数は、AMR診断後のエクリズマブの最初の投与の日から算出された):最初の投与量1200mg(1日目)、その後;毎週900mgを4回投与(1週目)、その後;毎週900mgを4回投与から(2、3および4週目;±2日)、その後;5週目の始まりから一週おきに1200mgを5週目、7週目および9週目に(±2日)。投与は35~45分にわたりIVで行われた。
9週目の後にいずれか試験群で発生したAMRの症状は、現地SOCプロトコールに従い、および治験責任医師の判断で治療された(禁止医薬品は除く)。エクリズマブを使用して、両群のAMRが治療された。
データ監視委員会
独立DMCは、高リスク腎移植の経験がある少なくとも3名の臨床医から構成された。その主要な機能は、患者の安全性を確保することであったため、DMCは、全ての安全性データを閲覧することができ、データ管理専門家がDMCに参加し、全ての必要とされるデータの時宜にかなった送付を確保した。さらにDMCは必要の場合に統計学者および/または疫学者に連絡を取った。
デモグラフィック/医療歴
収集されるデモグラフィック情報には、生年月日、性別、人種および/または民族性のデータが含まれた。
血液学
血液学パネルには、全血球計算値(CBC)が含まれ、白血球百分率と血小板数が伴った。CBCには、赤血球(RBC)、白血球(WBC)、ヘモグロビン、ヘマトクリット、平均赤血球容積(MCV)、平均赤血球ヘモグロビン量(MCH)および平均赤血球ヘモグロビン濃度(MCHC)が含まれる。
血液化学には、ナトリウム、カリウム、二酸化炭素、塩化物、血液尿素窒素、クレアチニン、グルコース、カルシウム、マグネシウム、リン、アルカリホスファターゼ、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)、ガンマ-グルタミルトランスフェラーゼ(GGT)、乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)、総ビリルビンおよび直接ビリルビン、総タンパク質、アルブミン、尿酸ならびに総コレステロールが含まれた。
凝固検査には、活性化部分トロンボプラスチン時間(aPTT)、プロトロンビン時間(PT)、国際標準比(INR)、ならびにフィブリノーゲン/フィブリノーゲン分解産物が含まれた。
尿検査には、顕微鏡検査と、尿タンパク質/クレアチニン比のスポット尿検査とともに、尿検査試験紙によるタンパク質、グルコース、ケトン類、潜血、およびWBCが含まれる。
スクリーニング時、妊娠検査(血清ベータhCG)が、出産可能なすべての女性に対し完了された。
有害事象
AEは、試験治療との因果関係とは関わりなく、本試験に登録された患者における、任意の有害な医学的な出来事として定義された。患者は、インフォームドコンセントに署名した後いつでも、任意の症状が発現した場合に治験責任医師または副治験医師に連絡をとるよう指示された。臨床所見がAEであったか否かについて何らかの疑念があった場合、当該事象は記録及び報告されなければならない。
重篤な有害事象は、任意の試験段階の間(すなわち基準時、治療時、または追跡期間)に、治験薬、競合品またはプラセボの任意の投与時に発生するAEであり、以下の内の一つまたは複数を満たすものであった:死に至る、直ちに生命を脅かす。「生命を脅かす」という用語は、患者が、当該事象の時に死のリスクにあったことを意味する。仮に、もしさらに重度であった場合に死に至り得る事象は指さない。患者の入院または、すでに入院している期間の延長が必要とされる。持続的もしくは重大な傷害または無能力をもたらす。先天性異常または出生異常をもたらす。
他の対象となる有害事象は、臨床試験報告書の安全性データの評価の間に、薬剤安全性臨床医、およびさらには臨床試験チームの臨床医により特定された。SAE、および患者の本試験の中止につながるAE以外の、特定の臨床的意義のある重大なAEは、他の対象AEとして分類された。他の対象有害事象の各々に対し、談話が臨床試験報告書に記載され、含まれた。
治験医師または医療資格を有する指定人が、各AEについて治験薬との関係性を決定した(無関係、可能性は低い、可能性あり、可能性が高い、または確定的)。無関係:この関係性は、治験薬と報告された事象の間に関連性が無かったことを示唆した。可能性は低い:この関係性は、臨床像が治験薬以外の原因と高度に一致したが、寄与を絶対的確実性で無かったことにはできず、治験薬とAEの間の関係性を完全な信頼で排除することはできないことを示唆した。可能性あり;この関係性は、治験薬を用いた治療がおそらくAEの原因または寄与していたことを示唆した。すなわち当該事象は薬物投与時からの合理的な時系列に従い、および/または治験薬に対する公知の反応パターンに従ったが、他の因子により発生する場合もあり得る。可能性が高い;この関係性は、治験薬投与と当該事象の合理的な時系列が存在し、当該事象と治験薬が関連する可能性を示唆した。これは、治験薬の既知の薬理学的作用、治験薬もしくは薬物群に対して公知の、もしくは過去に報告された有害反応、または治験責任医師の臨床経験に基づく判断に基づいた。確定的:治験薬と、他の状態(同時に発生した病気、同時に発生した投薬反応、または疾患状態の進行/発現)の時間的関係性が、当該事象を説明するように思われ、既知の薬学的プロファイル、中断での改善、再投与での再発と一致する。
患者から自発的に報告された、および/または本試験関係者からの未解決問題に応答した、または観察によって明らかにされた有害事象は、試験サイトで本試験の間に記録された。検査室の値、血圧、および脈拍における臨床的に重大な変化は、AEとして報告される必要があった。SAEを構成する、または被験薬剤投与の中止につながる異常値は、AEとして報告され、記録されなければならない。有害事象または重篤な有害事象とみなされた任意の異常な検査所見;治験医師は、ただ異常な結果だけではなく、診断、兆候または症状を報告することを強く推奨された。2~4週間以内および次回の予定されたモニタリング来院の前に、すべての重篤でない有害事象が電子症例報告書に記入された。
重篤と重度のAEを識別することが重要である。重大度は、強度の大きさである。重大な強度のAEは、重篤とはみなされない場合がある。
データ解析の概論
継続的なデータについては、平均、標準偏差、メジアン、最小値および最大値が報告された。カテゴリーデータについては、割合と頻度が報告された。
デモグラフィック、レシピエント、ドナー、および移植に関連する情報の欠測データ、および検査室データに関する欠測データは、欠けているものとして処理された;データ補完方法は計画されなかった。事象エンドポイントまでの時間に関する欠測データは、以下の表に従ってイベントを正しい打ち切りとしてコード化した。
一つの解析セットが規定された;安全性セット。安全性セットは、無作為化され、移植されたすべての患者を含んだ。
全てのエンドポイントの一次解析は、全ての患者が移植後12か月に達した後に行われた。患者は、患者生存率および移植片生着率、腎疾患、ならびに疾患状態に関する追加の追跡データの収集のために、18、24、および36ヶ月目に継続して追跡された。
主要有効性複合エンドポイントは、1)生検により明らかとされるAMR、2)移植片喪失、3)患者の死、または4)追跡調査の喪失、の発生として規定される、9週目での移植後治療の失敗率であった。
主要有効性変数は、上記の複合エンドポイントの定義を満たす患者が治療失敗と見なされ、その他すべての患者が治療成功と見なされた場合の二値転帰変数であった。エクリズマブ治療群とSOC対照群の間の移植後9週目の治療失敗の発生率における、観察された差異は、治療差異に対する95%信頼区間(CI)で算出された。本試験は第II相臨床試験であったが、真の治療差異(πT-πC)が0であるという帰無仮説の検定を、移植前脱感作プロトコルにより階層化されたCochran-Mantel-Haenszel検定を使用して行った(サンプルサイズと検定力の検討事項を参照)。
本試験の副次的有効性エンドポイントは、以下を含んだ:移植後9週~12カ月目の間に発生したAMRの累積発生率(Banff2007基準に合致する任意のグレードのAMR);1)生検により明らかとなるAMR、2)移植片喪失、3)患者の死、または4)移植後12カ月目での追跡調査の喪失、の発生として規定される治療失敗率;移植後6カ月目および12か月目の移植片生着率と患者生存率;移植後14日目、ならびに3か月目および12か月目での他の臨床所見を伴わない、生検プロトコール上でのAMRの組織学的エビデンス;移植後14日目、ならびに3か月目および12か月目でのプロトコール生検上での慢性AMRを含む全般的な病理学的変化;移植後12カ月目での累積PP治療回数;移植後12カ月目で脾臓摘出術を必要とする患者の累積発生数;臓器移植後臓器機能障害(DGF)(術後高カリウム血症、急性肺浮腫、または併発疾患による体液過剰以外の理由による、移植後最初の一週内での透析の必要回数として規定される)の発生率;移植後7日~12か月の間の透析の累積発生率と期間;移植後4週~12か月の間の、Modification of Diet in Renal Disease 7(MDRD7)により(算出される)推定糸球体ろ過率により測定される腎機能;PPまたは透析が行われておらず、20%以内の変化である、少なくとも2日あけて測定された少なくとも3回の連続的な測定値として規定される血清クレアチニン。
14日目、ならびに3および12ヶ月目のプロトコール生検で見つかった慢性AMR、および4週目~12か月目の腎機能の変化を含む全体的な病理学的変化を、当該モデル中の移植前脱感作プロトコールを含む混合効果線形回帰を用いて治療群間で比較した。
亜群解析
亜群解析を行って、Luminex LabScreenによ決定される、登録時のCDC状態(過去または現在)および抗体レベルの検査結果に基づいて、転帰に何らかの差異が存在するか否かを調査した。
安全性評価は、SAEを含む全てのAE、血液検査結果、血液化学検査結果、および尿検査結果、バイタルサイン、健康状態、および体重測定結果の定期的なモニタリングの要約からなる。
拒絶反応症状発生、移植片喪失、患者生存率、腎疾患および疾患状態の中間評価を行うための長期追跡調査データ収集の目的のために、全ての患者が18、24、および36か月目に来院した。以下の情報が収集され、要約された:化学的パネル(BUNおよびsCrを含む);タクロリムストラフレベル;他の免疫抑制レベル;DSA、BFXMおよびTFXM(36か月目のみ);腎同種移植片の生検(36か月目のみ)。これらのデータは、主要有効性解析の一部とはみなされなかった。
主要有効性複合エンドポイントは、1)生検により明らかとされるAMR、2)移植片喪失、3)患者の死、または追跡調査の喪失、の発生として規定される、9週目での移植後治療の失敗率であった。サンプルサイズと検定力の検討事項は、以下の仮定での主要有効性変数に基づいた:SOC対照群における移植後9週目での複合エンドポイント治療失敗率、πC=36.3%(以下の表14を参照);エクリズマブ治療群における移植後9週目での複合エンドポイント治療失敗率、πT=10%(51);帰無仮説、H0:θ=πT-πC=0;別の仮説、H1::θ=πT-πC< -36.3%;I型エラー、α=0.05(両側有意検定);統計検定=フィッシャーの直接確率検定;無作為化比率=1:1。
MDRD 7(推定GFR)
MDRD 7 方程式(MDRD7)=170×[血清クレアチニン(mg/dL)]-0.999×[年齢]-0.176×[0.762患者が女性の場合]×[1.18患者が黒人の場合]×[血清尿素窒素濃度(mg/dL)]-0.170×[血清アルブミン濃度(g/dL)]0.318。
本試験は、102名の患者が登録され、エクリズマブ群(N=51)、SOC群(N=51)であった。本試験に含まれた患者は、腎移植待機リストに3.4年のメジアンで記載されていた(0.1~22.2年の範囲)。
本試験において、各サイトの現地病理学者により評価された生検結果が、治療決定の基礎であった。現地で検査されたスライドは、中央病理画像解析委託研究機関(CRO)であるBiomedical Systemsにも送付され(まさに同じスライド、またはデジタル化されたもののいずれか)、その後、そこから二名の独立した盲検化病理学者によるレビューのためのデジタル化スライドが提供された(中央病理検査)。複合主要エンドポイントの一部としての生検により明らかなAMRの評価は、中央病理検査に基づいた。二名の中央病理学者の間での一致により、または一致がなされなかった場合には第三の盲検化病理学者の裁定により、一つの診断が為された。生検レビューに基づく急性AMRには以下の4つのカテゴリー分類の可能性があった:病変無し(clean)(急性AMR無し)、グレードI、グレードII、またはグレードIII。しかし治療失敗の主要エンドポイントには、二値評価が含まれており、そのため病変無しとグレードIは、「急性AMR=無」としてカテゴライズされ、グレードIIとグレードIIIは「急性AMR=有」としてカテゴライズされた。中央病理学者による生検結果が、病理学者AはグレードII、病理学者BはグレードIIIであった場合、彼らは一致したとみなされ、裁定は必要とされなかった。グレードIの症例は「急性AMR=無」カテゴリーに含まれるが、本試験が設計された時点では、急性AMRの組織学的特徴の理解を裏付ける臨床経験がほとんどなかった。ゆえに、Banff基準が、本試験の焦点である重度の急性抗体依存性補体介在性拒絶反応(SAACR)の特定に限定されないことも十分には認識されていなかった。生検上のグレードIの病変は臨床上意義のある診断であるという事実は、臨床経験が蓄積されるにつれて明らかとなった。AMR専門家は、早期急性AMRのグレードIの症例は臨床的に意義があると指摘している。その理由は、早期の臨床診断によって、その組織病変が発現する時間が短縮化されるためであり、専門家らは、未治療で放置された場合、グレードIの急性AMRは、より進行し、グレードIIおよびグレードIIIの事象と類似した転帰につながるとの予測を認めている。この理由のために、以下の追加解析は、本解析におけるグレードI急性AMR評価を含む。
エクリズマブ群において、再評価された中央生検データは、元の中央生検データと一致していた。最初に特定されたすべての患者が、再評価でも特定され、再評価では一名の患者が追加で特定された。これは、グレードIのAMRが解析に含まれたか、除外されたかにかかわらず、当てはまった。
SOC群において、再評価中央検査室生検データは概して、元の中央検査室生検データと一致していた。元の生検評価で特定された5名中4名、および7名中6名が、それぞれグレードIを除外および含む症例を検討したときに、再評価において特定された。それぞれグレードIを除外する、および含む場合に、5名および7名の追加の患者が、元の中央検査室生検の再評価で特定された。
中央検査室生検の再評価で特定された患者は概して、元の中央検査室生検評価で特定された患者と同じ患者を含んでいた。さらにこれら患者の大部分は、現地検査室の生検評価でも特定された。このことは重要な見解であり、三つの異なる評価についてグレード間である程度の不一致があったとしても、そして現地病理学者がより多くの症例を特定していたとしても、三つの異なる評価間での一致が再評価を支持しているだけではなく、全体として現地生検評価の結果を支持している。
主要エンドポイントは、中央病理検査室による正当な理由のある生検の評価に基づいた。元の評価に記載された不一致のレベルは、本評価に基づく試験結果が正確であったかのかという大きな課題をもたらした。高度に感作された患者の移植における専門家との協議により、中央病理学者による生検サブセットの再評価が行われた。その再評価で、当該病理学者は、現地病理学者に利用可能であった特定の臨床情報を利用した。重要なことは、再評価の間、治療レジメンに対する中央病理学者の盲検化は維持されたことである。さらに中央病理学者は、元の評価では従わなかった、Banff基準に関するプロトコールの厳密な基準に従った。再評価結果は、中央病理学者間の一致レベルの上昇をもたらし、ならびに現地と中央の病理検査室間の一致レベルの上昇ももたらした。しかしながら、個々の中央病理学者間の一致は、中央病理検査室と現地病理検査室の全体での一致レベルよりも低かった。この結果は、治療決定が現地病理検査に基づき為されることを鑑みると特に、現地病理検査よりも中央病理検査を使用することの付加的価値についての疑問を投げかけるものである。
Claims (49)
- ヒト腎移植レシピエントにおいて抗体関連型拒絶反応(AMR)を低減させるための、抗C5抗体またはその抗原結合断片を含む組成物であって、腎同種移植の再かん流後に段階的な投薬スケジュールで前記レシピエントに投与されることを特徴とし、前記レシピエントはヒト生体ドナーに対し感作されており、そして前記レシピエントは移植前に、11~56日の期間にわたって脱感作療法を受け、前記レシピエントは、前記レシピエントがAMRを有さない限り、移植後に少なくとも9週間にわたって脱感作療法を受けず、
ここで、前記段階的な投薬スケジュールが、腎同種移植再かん流の30分~3時間前に投与される1200mgの投与量の抗体、腎同種移植再かん流の18~30時間後と、移植後7日目、14日目、21日目および28日目に投与される900mgの投与量、ならびに、移植後5週目、7週目および9週目に投与される1200mgの投与量を含むことを特徴とし、そして
前記抗C5抗体がエクリズマブ、BNJ441またはBNJ421である、組成物。 - 前記レシピエントが移植前に約二週間の脱感作療法を受ける、請求項1に記載の組成物。
- 前記レシピエントが移植前に約三週間の脱感作療法を受ける、請求項1に記載の組成物。
- 前記レシピエントが移植前に約四週間の脱感作療法を受ける、請求項1に記載の組成物。
- ヒト腎移植レシピエントにおいて抗体関連型拒絶反応(AMR)を低減させるための、抗C5抗体またはその抗原結合断片を含む組成物であって、腎同種移植の再かん流後に段階的な投薬スケジュールで前記レシピエントに投与されることを特徴とし、前記レシピエントはヒト生体ドナーに対し感作されており、そして前記レシピエントは移植前に、11~56日の期間にわたって脱感作療法を受け、前記レシピエントは、前記レシピエントがAMRを有さない限り、移植後に少なくとも9週間にわたって脱感作療法を受けず、前記段階的投薬スケジュールが、腎同種移植再かん流の約1時間前に投与される約1200mgの投与量の抗体、移植後約1日目、約7日目、約14日目、約21日目、および約28日目で投与される約900mgの投与量、ならびに移植後約5週、約7週、および約9週で投与される約1200mgの投与量を含むことを特徴とし、そして
前記抗C5抗体がエクリズマブ、BNJ441またはBNJ421である、組成物。 - 前記レシピエントの医療歴が、過去のHLAへの暴露を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記過去のHLAへの暴露が、過去の固形臓器もしくは組織の同種移植、妊娠、輸血、または過去の特定ドナーHLAへの暴露の内の一つまたは複数を含む、請求項6に記載の組成物。
- 前記脱感作療法が、免疫グロブリン大量静注療法(IVIg:intravenous
immuno-globulin treatment)を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の組成物。 - 前記脱感作療法が、血漿交換治療を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記レシピエントが、標準的治療(SOC)と比較し低減されたAMRを経験する、および/または前記レシピエントが、SOCと比較して低減された移植片喪失を経験する、請求項1~9のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記レシピエントが、前記組成物を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の9週の間に、臨床的に意義のある低レベルの循環抗ドナー特異的抗体を経験する、請求項1~10のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記レシピエントが、前記組成物を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の12カ月の間に、臨床的に意義のある低レベルの循環抗ドナー特異的抗体を経験する、請求項1~11のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記レシピエントが、前記組成物を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の9週の間に、臨床的に意義のある低レベルの急性組織損傷の形態的エビデンスを経験する、請求項1~12のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記レシピエントが、前記組成物を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の12カ月の間に、臨床的に意義のある低レベルの急性組織損傷の形態的エビデンスを経験する、請求項1~13のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記レシピエントが、前記組成物を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ9週目で、臨床的に意義のある移植臓器の生着率の上昇を経験する、請求項1~14のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記レシピエントが、前記組成物を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ12か月目で、臨床的に意義のある移植臓器の生着率の上昇を経験する、請求項1~15のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記レシピエントが、前記組成物を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ9週目で、生存率の上昇を経験する、請求項1~16のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記レシピエントが、前記組成物を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ12カ月目で、生存率の上昇を経験する、請求項1~17のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記レシピエントが、前記組成物を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ36カ月目で、生存率の上昇を経験する、請求項1~18のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記レシピエントが、前記組成物を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の9週の間に、臨床的に意義のある抗体関連型拒絶反応の組織学的エビデンスの低さを経験する、請求項1~19のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記レシピエントが、前記組成物を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の12カ月の間に、臨床的に意義のある抗体関連型拒絶反応の組織学的エビデンスの低さを経験する、請求項1~20のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記レシピエントが、前記組成物を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の9週の間に、臨床的に意義のある、生検上の慢性AMRを含む病理学的変化の低さを経験する、請求項1~21のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記レシピエントが、前記組成物を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の12カ月の間に、臨床的に意義のある、生検上の慢性AMRを含む病理学的変化の低さを経験する、請求項1~22のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記レシピエントは、前記組成物を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の9週の間に、血漿交換治療の必要性が低下する、請求項1~23のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記レシピエントは、前記組成物を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の12カ月の間に、血漿交換治療の必要性が低下する、請求項1~24のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記レシピエントが、前記組成物を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後に、臨床的に意義のある臓器移植後臓器機能障害の低下を経験する、請求項1~25のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記レシピエントが、前記組成物を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の9週の間に、臨床的に意義のある透析の必要性の低下を経験する、請求項1~26のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記レシピエントが、前記組成物を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の12カ月の間に、臨床的に意義のある透析の必要性の低下を経験する、請求項1~27のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記レシピエントが、前記組成物を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の9週の間に、安定的な腎機能を経験する、請求項1~28のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記レシピエントが、前記組成物を用いた治療を行わない場合と比較して、移植後のおよそ最初の12カ月の間に、安定的な腎機能を経験する、請求項1~29のいずれか一項に記載の組成物。
- ヒト腎移植レシピエントにおいて抗体関連型拒絶反応(AMR)を低減させるための、抗C5抗体またはその抗原結合断片を含む組成物であって、腎同種移植の再かん流後に段階的な投薬スケジュールで前記レシピエントに投与されることを特徴とし、前記レシピエントは、ヒト生体ドナーに感作されており、および前記レシピエントは、移植前に、11~56日の期間にわたって脱感作療法を受けており、前記レシピエントは、前記レシピエントがAMRを有さない限り、移植後に少なくとも9週間にわたって脱感作療法を受けず、
前記レシピエントは、移植後のおよそ最初の9週の間、移植後のおよそ最初の12カ月の間、および/または移植後のおよそ最初の36か月の間、前記組成物を用いた治療を行わない場合と比較して、臨床的に意義のある低レベルの循環抗ドナー特異的抗体、臨床的に意義のある低レベルの急性組織損傷の形態的エビデンス、臨床的に意義のある抗体関連型拒絶反応の組織学的エビデンスの低さ、高生存率の上昇または生存率の上昇、臨床的に意義のある抗体関連型拒絶反応の組織学的エビデンスの低さ、臨床的に意義のある生検上の慢性AMRを含む病理学的変化の低さ、血漿交換治療の必要性の低下、臨床的に意義のある透析の必要性の低下、のうちの一つまたは複数を経験し、
ここで、前記段階的な投薬スケジュールが、腎同種移植再かん流の30分~3時間前に投与される1200mgの投与量の抗体、腎同種移植再かん流の18~30時間後と、移植後7日目、14日目、21日目および28日目に投与される900mgの投与量、ならびに、移植後5週目、7週目および9週目に投与される1200mgの投与量を含むことを特徴とし、そして
前記抗C5抗体がエクリズマブ、BNJ441またはBNJ421である、組成物。 - 静脈内注入を介して投与されることを特徴とする、請求項1~31のいずれか一項に記載の組成物。
- 皮下に投与されることを特徴とする、請求項1~32のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記レシピエントの抗C5抗体またはその抗原結合断片の血漿レベルは、移植後のおよそ最初の週の間、約50~約100μg/mLに維持される、請求項1~33のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記レシピエントの抗C5抗体またはその抗原結合断片の血漿レベルは、移植後のおよそ最初の9週の間、約50~約100μg/mLに維持される、請求項1~34のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記レシピエントに、タクロリムス、ミコフェノール酸モフェチル、およびプレドニゾンからなる群から選択される一つまたは複数の免疫抑制剤がさらに投与されることを特徴とする、請求項1~35のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記抗C5抗体がエクリズマブである、請求項1~36のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記抗C5抗体がBNJ441である、請求項1~36のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記抗C5抗体がBNJ421である、請求項1~36のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記抗C5抗体またはその抗原結合断片が、それぞれ配列番号1、2、および3に記載されるCDR1、CDR2、およびCDR3重鎖配列を含み、ならびにそれぞれ配列番号4、5、および6に記載されるCDR1、CDR2、およびCDR3軽鎖配列を含む、請求項1~36のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記抗C5抗体またはその抗原結合断片が、それぞれ配列番号7に記載される配列を有するVHドメインと、配列番号8に記載される配列を有するVLドメインを含む、請求項1~36のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記抗C5抗体またはその抗原結合断片が、配列番号9に記載されるアミノ酸配列を有する重鎖定常領域を含む、請求項1~36のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記抗C5抗体またはその抗原結合断片が、それぞれ配列番号10および配列番号11に記載されるアミノ酸配列を有する重鎖および軽鎖全体を含む、請求項1~36のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記抗C5抗体またはその抗原結合断片が、それぞれ配列番号19、18および3に記載されるCDR1、CDR2、およびCDR3重鎖配列、ならびにそれぞれ配列番号4、5および6に記載されるCDR1、CDR2、およびCDR3軽鎖配列を含む、請求項1~36のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記抗C5抗体またはその抗原結合断片が、それぞれ配列番号12に記載される配列を有するVHドメインと、配列番号8に記載される配列を有するVLドメインを含む、請求項1~36のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記抗C5抗体またはその抗原結合断片が、配列番号13に記載されるアミノ酸配列を有する重鎖定常領域を含む、請求項1~36のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記抗C5抗体またはその抗原結合断片が、それぞれ配列番号14および配列番号11に記載されるアミノ酸配列を有する重鎖および軽鎖全体を含む、請求項1~36のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記レシピエントが移植前に、11~31日の期間にわたって脱感作療法を受ける、請求項1~47のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記移植前の脱感作療法が毎週投与される、請求項1~48のいずれか一項に記載の組成物。
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