JP7256616B2 - エンジン - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンに関する。
エンジンの吸気ポートには、燃焼室でタンブル流を形成させるように形状が設計されたものや、燃焼室でスワール流を形成させるように形状が設計されたものがある。例えば、特許文献1では、タンブル流を形成させるように形状が設計された吸気ポート、および、スワール流を形成させるように形状が設計された吸気ポートが、切換弁によって使い分けられる。
特許第4821588号公報
ところで、強いタンブル流を形成させる吸気ポートは、1サイクルで燃焼室に取り込める吸気量が少ない。そのため、エンジンの最大出力が弱くなってしまう。一方、エンジンの最大出力を優先して吸気ポートを形成すると、低負荷時、タンブル流が弱くなり燃費が悪化してしまう。上記の特許文献1に記載のように、2種類の吸気ポートを設けて使い分ける場合、一方の吸気ポートは未使用となる。その分、1サイクルで燃焼室に取り込める吸気量が少なくなって、最大出力が低下してしまう。
本発明は、このような課題に鑑み、燃費を改善しつつ、最大出力の低下を抑えることが可能なエンジンを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明のエンジンは、第1ポート、および、第1ポートよりも流量係数が大きく、第1ポートよりも形成されるタンブル流が弱い第2ポートが開口する燃焼室が設けられた気筒と、第1ポートおよび第2ポートに接続される吸気通路と、第1ポートおよび第2ポートに接続される排気通路と、吸気通路に対して第1ポートを連通させて第2ポートを連通させず、排気通路に対して第2ポートを連通させて第1ポートを連通させない第1連通状態と、吸気通路に対して第2ポートを連通させて第1ポートを連通させず、排気通路に対して第1ポートを連通させて第2ポートを連通させない第2連通状態と、を切り換える切換機構と、を備える。
燃費を優先させる場合には第1連通状態、出力を優先させる場合には第2連通状態となるように、切換機構を制御する切換制御部を備えてもよい。
第1ポートの温度が第1閾値以上となるまで第2連通状態とし、第1ポートの温度が第1閾値以上となってから第2ポートの温度が第2閾値以上となるまで第1連通状態となるように、切換機構を制御する暖気制御を行う切換制御部を備えてもよい。
第1連通状態と第2連通状態とを切り換えるとき、燃焼室への燃料の噴射を1または複数サイクルの間、休止させる燃料制御部を備えてもよい。
気筒が、クランクシャフトを挟んで一方側および他方側に設けられ、切換機構は、一方側の気筒、他方側の気筒が交互となるように、第1連通状態と第2連通状態とを切り換えてもよい。
本発明によれば、燃費を改善しつつ、最大出力の低下を抑えることが可能となる。
エンジンの概要を説明する図である。 エンジンのうち、1つの気筒近傍の構成を説明する図である。 第1ポートの図2におけるIII矢視図である。 切換機構を説明するための図である。 第1連通状態を説明するための図である。 第2連通状態を説明するための図である。 エンジンの制御系を説明するための機能ブロック図である。 切換制御部の制御を説明するための図である。 切換制御部の制御の処理の流れを示すフローチャートである。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、エンジン1の概要を説明する図である。なお、以下では、車両の進行方向を前方向、車両の後退方向を後方向、車両の進行方向に対して右側を右方向、車両の進行方向に対して左側を左方向、鉛直上方向を上方向、鉛直下方向を下方向として説明し、図中においても同様に図示する。
エンジン1は、例えば、水平対向エンジンである。エンジン1において、図1に示すように、クランクシャフト2を挟んで、第1気筒3aおよび第3気筒3cが右方向側(一方側)に位置し、第2気筒3bおよび第4気筒3dが左方向側(他方側)に位置する。
つまり、エンジン1では、第1気筒3aおよび第3気筒3cにより構成される第1気筒列4aと、第2気筒3bおよび第4気筒3dにより構成される第2気筒列4bとが、クランクシャフト2を境にして水平(平行)に対向している。なお、水平(平行)とは、必ずしも、水平(平行)のみに限定されるものではなく、略水平(略平行)であってもよい。以下、第1気筒3a、第2気筒3b、第3気筒3c、第4気筒3dを区別しないときには、単に気筒3という。
図2は、エンジン1のうち、1つの気筒3近傍の構成を説明する図である。図2に示すように、エンジン1は、シリンダブロック5と、シリンダブロック5と一体形成されたクランクケース6と、シリンダブロック5に固定されたシリンダヘッド7とが設けられている。
シリンダブロック5には、シリンダライナ8が、例えば、鋳込まれている。シリンダライナ8は、大凡円筒形状であり、シリンダライナ8の内部空間がシリンダボア9として形成されている。シリンダボア9には、ピストン10が摺動自在に配される。ピストン10はコネクティングロッド11に支持される。エンジン1では、シリンダヘッド7と、シリンダボア9と、ピストン10の冠面とによって囲まれた空間が燃焼室12として形成される。
また、クランクケース6によって形成されたクランク室13内に、クランクシャフト2が回転自在に支持される。コネクティングロッド11は、クランクシャフト2に回転自在に支持される。これにより、ピストン10は、コネクティングロッド11を介してクランクシャフト2に連結される。
シリンダヘッド7には、第1ポート14および第2ポート15が燃焼室12に連通するように形成される。第1ポート14は、一端に1つの開口が形成され、燃焼室12に臨む他端に2つの開口が形成されており、一端から他端に向かう途中で流路が2つに分岐される。第2ポート15は、燃焼室12に臨む一端に2つの開口が形成され、他端に1つの開口が形成されており、一端から他端に向かう途中で流路が1つに合流する。
詳しくは後述するが、第1ポート14および第2ポート15は、吸気ポートまたは排気ポートとして機能する。第1ポート14が吸気ポートとして機能するとき、第2ポート15は、排気ポートとして機能する。第1ポート14が排気ポートとして機能するとき、第2ポート15は、吸気ポートとして機能する。
第1ポート14と燃焼室12との間には、第1バルブ16の傘部が位置し、第2ポート15と燃焼室12との間には、第2バルブ17の傘部が位置している。シリンダヘッド7およびヘッドカバー(不図示)に囲まれたカム室内には、カム18aが固定された第1カムシャフト18、および、カム19aが固定された第2カムシャフト19が設けられている。第1カムシャフト18および第2カムシャフト19は、タイミングチェーンを介してクランクシャフト2に連結されており、クランクシャフト2の回転に伴って回転する。
カム18aには、第1バルブ16の軸端が当接されており、第1カムシャフト18によって回転されることで第1バルブ16を軸方向に移動させる。これにより、第1バルブ16は、第1ポート14と燃焼室12との間を開閉する。カム19aには、第2バルブ17の軸端が当接されており、第2カムシャフト19によって回転されることで第2バルブ17を軸方向に移動させる。これにより、第2バルブ17は、第2ポート15と燃焼室12との間を開閉する。
シリンダヘッド7には、先端が燃焼室12内に位置するように点火プラグ42(図7参照)およびインジェクタ41(図7参照)が設けられる。吸気ポートから燃焼室12に流入した空気と、インジェクタ41から噴射された燃料との混合気が、所定のタイミングで点火プラグ42に点火されて燃焼する。燃焼室12の排気ガスは、排気ポートから排気される。かかる燃焼により、ピストン10がシリンダボア9内で往復運動を行い、その往復運動が、コネクティングロッド11を通じてクランクシャフト2の回転運動に変換される。
図3は、第1ポート14の図2におけるIII矢視図である。図3には、第1ポート14のうち、燃焼室12とは反対側の開口14aが示される。第1ポート14の開口14aは、図3中、A矢印方向(クランクシャフト2の軸方向)の幅が、B矢印方向の幅よりも大きい。B矢印方向は、例えば、ピストン10のストローク方向である。
第1ポート14は、開口14aから燃焼室12に向かって所定範囲に亘って、開口14aと同様の横長形状が維持される。また、図2に示すように、第1ポート14は、第2ポート15に比べて、燃焼室12への入射角(ピストン10のストローク方向に垂直な面方向に対する角度)が小さく、流路断面積が小さい。そのため、第1ポート14が吸気ポートとして機能する場合、第1ポート14から燃焼室12に流入した吸気は強いタンブル流を形成し易い。
一方、第2ポート15の燃焼室12とは反対側の開口は、少なくとも、第1ポート14の開口14aよりは横長形状となっていない(例えば、角丸の正方形状に近い)。また、図2に示すように、第2ポート15は、第1ポート14に比べて、燃焼室12への入射角が大きく、流路断面積が大きい。すなわち、第2ポート15は、第1ポート14に比べて流量係数が大きい。そのため、第2ポート15は、吸気ポートとして機能する場合、第1ポート14よりも、1サイクル中に燃焼室12に流入させる吸気量を多くすることができる。第2ポート15から燃焼室12に流入した吸気は、第1ポート14から燃焼室12に流入した吸気よりも、弱いタンブル流を形成する。
図4は、切換機構20を説明するための図である。図4では、1つの気筒3の切換機構20について詳細を図示する。他の気筒3の切換機構20については、同様の構成であるため図示を簡略化している。図4に示すように、エンジン1の切換機構20は、第1通路21、第2通路22、第1バルブ23、第2バルブ24、第3バルブ25、第4バルブ26、第1バイパス通路27、第2バイパス通路28を有する。
第1通路21は、分岐部30(吸気通路)および気筒3の第1ポート14に接続される。分岐部30は、例えば、インテークマニホールドのコレクタであり、吸気が流入する。第2通路22は、集合部31(排気通路)および気筒3の第2ポート15に接続される。集合部31は、例えば、エキゾーストマニホールドのコレクタであり、各気筒3からの排気が排出される。
第1バルブ23は、第1通路21に設けられる。第2バルブ24は、第1通路21のうち、第1バルブ23よりも気筒3側に設けられる。第3バルブ25は、第2通路22に設けられる。第4バルブ26は、第2通路22のうち、第3バルブ25よりも集合部31側に設けられる。第1バイパス通路27は、第1バルブ23および第3バルブ25に接続される。第2バイパス通路28は、第2バルブ24および第4バルブ26に接続される。
第1バルブ23、第2バルブ24、第3バルブ25、第4バルブ26は、例えば、電磁制御により開閉する三方弁である。切換機構20では、これらのバルブを制御することで、第1連通状態および第2連通状態を切り換える。
図5は、第1連通状態を説明するための図である。図6は、第2連通状態を説明するための図である。図5、図6では、気体が流通不可となっている通路を図示していない。
第1連通状態では、図5に示すように、第1バルブ23は、第1通路21のうち、第1バルブ23より分岐部30側の通路と、第1バルブ23より気筒3側の通路とを連通させ、第1バイパス通路27を遮断する。第2バルブ24は、第1通路21のうち、第2バルブ24より分岐部30側の通路と、第2バルブ24より気筒3側の通路とを連通させ、第2バイパス通路28を遮断する。
また、第3バルブ25は、第2通路22のうち、第3バルブ25より気筒3側の通路と、第3バルブ25より集合部31側の通路とを連通させ、第1バイパス通路27を遮断する。第4バルブ26は、第2通路22のうち、第4バルブ26より集合部31側の通路と、第4バルブ26より気筒3側の通路とを連通させ、第2バイパス通路28を遮断する。したがって、第1連通状態では、第1ポート14が分岐部30(吸気通路)と連通し、第2ポート15が集合部31(排気通路)と連通する。
第2連通状態では、図6に示すように、第1バルブ23は、第1通路21のうち、第1バルブ23より分岐部30側の通路と、第1バイパス通路27とを連通させ、第1通路21のうち、第1バルブ23より気筒3側の通路を遮断する。第2バルブ24は、第1通路21のうち、第2バルブ24より気筒3側の通路と、第2バイパス通路28とを連通させ、第1通路21のうち、第2バルブ24より分岐部30側の通路を遮断する。
また、第3バルブ25は、第2通路22のうち、第3バルブ25より気筒3側の通路と、第1バイパス通路27とを連通させ、第2通路22のうち、第3バルブ25より集合部31側の通路を遮断する。第4バルブ26は、第2通路22のうち、第4バルブ26より集合部31側の通路と、第2バイパス通路28とを連通させ、第2通路22のうち、第4バルブ26より気筒3側の通路を遮断する。したがって第2連通状態では、第1ポート14が集合部31(排気通路)と連通し、第2ポート15が分岐部30(吸気通路)と連通する。
図5に示す第1連通状態では、第1ポート14が吸気ポートとして機能し、第2ポート15が排気ポートとして機能する。図6に示す第2連通状態では、第1ポート14が排気ポートとして機能し、第2ポート15が吸気ポートとして機能する。
図7は、エンジンの制御系を説明するための機能ブロック図である。図7に示すように、エンジン1は、回転数センサSa、スロットル開度センサSb、第1温度センサSc、第2温度センサSd、ECU40、インジェクタ41、点火プラグ42、上記の切換機構20を有する。
回転数センサSaは、エンジン回転数として、例えば、クランクシャフト2の回転数を検出して、回転数を示す信号をECU40に出力する。スロットル開度センサSbは、エンジン負荷として、例えば、スロットル開度を検出して、スロットル開度を示す信号をECU40に出力する。
第1温度センサScは、例えば、第1ポート14または第1ポート14近傍に設けられ、第1ポート14または第1ポート14近傍の温度を検出して、検出した温度を示す信号をECU40に出力する。第2温度センサSdは、例えば、第2ポート15または第2ポート15近傍に設けられ、第2ポート15または第2ポート15近傍の温度を検出して、検出した温度を示す信号をECU40に出力する。
ECU40は、中央処理装置(CPU)、プログラム等が格納されたROM、ワークエリアとしてのRAM等を含む半導体集積回路から構成され、エンジン1を統括制御する。また、ECU40は、プログラムを実行することで、燃料制御部43、点火制御部44、切換制御部45として機能する。
燃料制御部43は、インジェクタ41を制御し、燃焼室12に燃料を噴射させる。燃料制御部43は、インジェクタ41の燃料噴射タイミングおよび噴射量を制御する。点火制御部44は、点火プラグ42を制御し、点火プラグ42に火花を生成させる。点火制御部44は、点火プラグ42の点火タイミングを制御する。
切換制御部45は、エンジン回転数とエンジン負荷に基づいて、燃費が優先される運転条件か、最大出力が優先される運転条件かを判定する。切換制御部45は、燃費を優先する場合には第1連通状態、最大出力を優先する場合には第2連通状態となるように切換機構20を制御する。
図8は、切換制御部45の制御を説明するための図である。図8中、横軸はエンジン回転数を示し、縦軸はエンジン負荷を示す。切換制御部45は、回転数センサSaから出力された信号に基づいて特定されたエンジン回転数、スロットル開度センサSbから出力された信号に基づいて特定されたエンジン負荷に基づいて、切換機構20を第1連通状態とするか第2連通状態とするかを判断する。
例えば、アイドル状態などで既に第1連通状態であって、エンジン回転数およびエンジン負荷が閾値βよりも小さい場合、燃費を優先させるために第1連通状態を維持するべきと判定される。その後、エンジン回転数およびエンジン負荷が上昇して閾値βを超えると、最大出力を優先させるために第2連通状態とするべきと判定される。閾値βには、エンジン回転数およびエンジン負荷の双方の値が設定される。
また、既に第2連通状態であって、エンジン回転数およびエンジン負荷が閾値αよりも大きい場合、最大出力を優先させるために第2連通状態を維持するべきと判定される。その後、エンジン回転数およびエンジン負荷が減少して閾値αを下回ると、燃費を優先させるために第2連通状態とするべきと判定される。閾値αには、エンジン回転数およびエンジン負荷の双方の値が設定される。閾値αには、閾値βよりも小さい値が設定される。
このように、閾値αと閾値βを異ならせてヒステリシス特性が設けられている。そのため、エンジン回転数およびエンジン負荷が閾値を頻繁に跨いで変化し、第1連通状態および第2連通状態が頻繁に切り換わってしまう事態が回避される。ヒステリシス特性を設ける代わりに、例えば、第1連通状態および第2連通状態の一方から他方に切り換わった後、エンジン回転数およびエンジン負荷に拘わらず、連通状態を切り換えない時間が所定時間設けられてもよい。
上記のように、第1連通状態では、第1ポート14が吸気ポートとして機能する。第1ポート14は、第2ポート15よりも強いタンブル流を生じ易い。そのため、低負荷、低速時であっても、第1連通状態とすることで燃費が向上する。
第2連通状態では、第2ポート15が吸気ポートとして機能する。第2ポート15は、第1ポート14よりも、1サイクル中に燃焼室12に流入する吸気量が多い。そのため、高負荷、高速時には、第2連通状態とすることで吸気量が増加し、最大出力が向上する。
また、エンジン1の暖機が必要な場合にも、切換機構20が効果を発揮する。切換制御部45は、第1温度センサScおよび第2温度センサSdから出力された信号に基づいて、第1ポート14の温度、および、第2ポート15の温度を特定する。そして、切換制御部45は、第1ポート14の温度が下限閾値以下の場合、上記のエンジン回転数やエンジン負荷による判定よりも優先して、暖気制御を行う。
暖気制御は、切換機構20を、第1ポート14の温度が下限閾値よりも高い第1閾値以上となるまで第2連通状態とし、第1ポート14の温度が第1閾値以上となってから第2ポート15の温度が第2閾値以上となるまで第1連通状態となるように制御するものである。ここで、第2閾値は、第1閾値と等しい。ただし、第2閾値は、第1閾値より大きくてもよいし、第1閾値より小さくてもよい。
暖気制御では、第1ポート14、第2ポート15の双方を、順次、排気ポートとして機能させるため、第1ポート14、第2ポート15の双方が迅速に昇温される。その結果、例えば、エンジン1の始動時、リーン燃焼を早期に開始できることから燃費が改善する。
また、先に、第1ポート14が排気ポートとして機能して昇温されるため、その後、第1ポート14を吸気ポートとして機能させたときには、吸気温度が高くなり、第1ポート14によって強いタンブル流が生成されることもあって、点火時期を遅らせるリタード耐力が向上する。そのため、例えば、排気ガスを浄化する触媒を素早く暖気することが可能となる。
また、燃料制御部43は、第1連通状態と第2連通状態とを切り換えるとき、燃焼室12への燃料の噴射を1または複数サイクルの間、休止させる。同様に、点火制御部44は、第1連通状態と第2連通状態とを切り換えるとき、点火プラグ42の点火を1または複数サイクルの間、休止させる。
これにより、排気ポートとして使われた方のポートに残留した排気が、吸気によって集合部31側に排出される。そのため、排気ポートとして使われた方のポートを吸気ポートとして機能させたとき、吸気の代わりに燃焼室12に流入する排気を抑制することが可能となる。
このとき、燃焼を休止させる分、その気筒3の出力が低下する。上記のように、エンジン1は、複数の気筒3を有するため、出力のバランスが崩れる事態は回避することが望ましい。そこで、切換制御部45(切換機構20)は、第1気筒列4a側(一方側)の気筒3(第1気筒3a、第3気筒3c)、第2気筒列4b側(他方側)の気筒3(第2気筒3b、第4気筒3d)が交互となるように、第1連通状態と第2連通状態とを切り換える。これにより、左右の気筒3の出力バランスが崩れ難くなる。
図9は、切換制御部45の制御の処理の流れを示すフローチャートである。図9に示す処理は、例えば所定間隔で繰り返し実行される。切換制御部45は、第1ポート14の温度が下限閾値以下であるか否かを判定する(S100)。第1ポート14の温度が下限閾値以下であれば(S100におけるYES)、S102に処理を移す。第1ポート14の温度が下限閾値以下でなければ(S100におけるNO)、S110に処理を移す。
切換制御部45は、第連通状態となるように切換機構20を制御する(S102)。すでに第連通状態であれば、その状態を維持する。そして、切換制御部45は、第1ポート14の温度が第1閾値以上であるか否かを判定する(S104)。第1ポート14の温度が第1閾値以上であれば(S104におけるYES)、S106に処理を移す。第1ポート14の温度が第1閾値以上でなければ(S104におけるNO)、当該S104を繰り返す。
切換制御部45は、第連通状態となるように切換機構20を制御する(S106)。そして、切換制御部45は、第2ポート15の温度が第2閾値以上であるか否かを判定する(S108)。第2ポート15の温度が第2閾値以上であれば(S108におけるYES)、S110に処理を移す。第2ポート15の温度が第2閾値以上でなければ(S108におけるNO)、当該S108を繰り返す。
切換制御部45は、エンジン回転数とエンジン負荷に基づいて、燃費が優先される運転条件か否かを判定する(S110)。燃費が優先される運転条件である場合(S110におけるYES)、S112に処理を移す。燃費が優先される運転条件でなければ、すなわち、出力が優先される運転条件の場合(S110におけるNO)、S114に処理を移す。
S110においてYESである場合、切換制御部45は、第1連通状態となるように切換機構20を制御する(S112)。すでに第1連通状態であれば、その状態を維持する。S110においてNOである場合、切換制御部45は、第2連通状態となるように切換機構20を制御する(S114)。すでに第2連通状態であれば、その状態を維持する。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上述した実施形態では、切換制御部45は、切換機構20を、燃費を優先させる場合には第1連通状態、出力を優先させる場合には第2連通状態となるように制御する場合について説明した。しかし、切換制御部45は、他のロジックに従って切換機構20を制御してもよい。
また、上述した実施形態では、切換制御部45は、切換機構20を、第1ポート14の温度が第1閾値以上となるまで第連通状態とし、第1ポート14の温度が第1閾値以上となってから第2ポート15の温度が第2閾値以上となるまで第連通状態となるように制御する暖気制御を行う場合について説明した。しかし、切換制御部45は、他のロジックに従って切換機構20を制御してもよい。
また、上述した実施形態では、燃料制御部43は、第1連通状態と第2連通状態とを切り換えるとき、燃焼室への燃料の噴射を1または複数サイクルの間、休止させる場合について説明した。しかし、燃料制御部43による休止は、必須の制御ではない。
また、上述した実施形態では、気筒3が、クランクシャフトを挟んで一方側および他方側に設けられる水平対向エンジンであって、切換機構20は、一方側の気筒3、他方側の気筒3が交互となるように、第1連通状態と第2連通状態とを切り換える場合について説明した。しかし、エンジン1は、水平対向エンジンでなくてもよい。また、第1連通状態と第2連通状態とを切り換える気筒3の順序は、任意であってもよい。
本発明は、エンジンに利用することができる。
1 エンジン
2 クランクシャフト
3、3a、3b、3c、3d 気筒
12 燃焼室
14 第1ポート
14a 開口
15 第2ポート
20 切換機構
43 燃料制御部
45 切換制御部

Claims (5)

  1. 第1ポート、および、前記第1ポートよりも流量係数が大きく、前記第1ポートよりも形成されるタンブル流が弱い第2ポートが開口する燃焼室が設けられた気筒と、
    前記第1ポートおよび前記第2ポートに接続される吸気通路と、
    前記第1ポートおよび前記第2ポートに接続される排気通路と、
    前記吸気通路に対して前記第1ポートを連通させて前記第2ポートを連通させず、前記排気通路に対して前記第2ポートを連通させて前記第1ポートを連通させない第1連通状態と、前記吸気通路に対して前記第2ポートを連通させて前記第1ポートを連通させず、前記排気通路に対して前記第1ポートを連通させて前記第2ポートを連通させない第2連通状態と、を切り換える切換機構と、
    を備えるエンジン。
  2. 燃費を優先させる場合には前記第1連通状態、出力を優先させる場合には前記第2連通状態となるように、前記切換機構を制御する切換制御部
    を備える請求項1に記載のエンジン。
  3. 前記第1ポートの温度が第1閾値以上となるまで前記第2連通状態とし、前記第1ポートの温度が第1閾値以上となってから前記第2ポートの温度が第2閾値以上となるまで前記第1連通状態となるように、前記切換機構を制御する暖気制御を行う切換制御部
    を備える請求項1に記載のエンジン。
  4. 前記第1連通状態と前記第2連通状態とを切り換えるとき、前記燃焼室への燃料の噴射を1または複数サイクルの間、休止させる燃料制御部
    を備える請求項1から3のいずれか1項に記載のエンジン。
  5. 前記気筒が、クランクシャフトを挟んで一方側および他方側に設けられ、
    前記切換機構は、前記一方側の気筒、前記他方側の気筒が交互となるように、前記第1連通状態と前記第2連通状態とを切り換える請求項4に記載のエンジン。
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