JP7256608B2 - 固体撮像装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の電荷蓄積領域を有する固体撮像装置に関するものである。
近年、1つのマイクロレンズに対応して、複数の光電変換領域を有する固体撮像装置が実現されている。このような構成によれば、1つのマイクロレンズを通過した光に基づく位相差信号を取得して、位相差方式の焦点検出を行うことが可能となる。
一方で光電変換領域の感度の向上も検討されている。特許文献1の固体撮像装置では、光電変換領域に生じた信号電荷を蓄積する一対の電荷蓄積領域の下方に、空乏層拡がりを抑制するための半導体領域を設けている。そして、半導体領域より深い位置に生じた信号電荷を電荷蓄積領域へ導くための間隙を半導体領域に設けることで、画素の感度を向上させている。
特開2014-165286号公報
1つのマイクロレンズに対して複数の光電変換領域が設けられた場合における、複数の光電変換領域間の分離部の構造について、特許文献1は何ら検討していない。特に、複数の光電変換領域の一方から他方への電荷の漏れ電流を抑制する分離部の構造に関し、何ら検討されていない。
本発明の一観点によれば、少なくとも1つのマイクロレンズと半導体基板に設けられた光電変換部を備える画素を有する固体撮像装置であって、平面視において、1つのマイクロレンズが前記光電変換部と重なっており、前記光電変換部は、前記1つのマイクロレンズを通過した入射光に応じた電荷を生成し、前記光電変換部は、前記半導体基板の第1の深さに設けられ、第1の間隙によって離間された第1導電型の第1電荷蓄積領域および前記第1導電型の第2電荷蓄積領域と、前記半導体基板の前記第1の深さの下部に位置する第2の深さに設けられ、前記平面視において前記第1電荷蓄積領域、前記第1の間隙、前記第2電荷蓄積領域に渡って各々が延在する、第2導電型の第1半導体領域および前記第2導電型の第2半導体領域と、を有し、前記第2の深さにおいて、前記第1の間隙の下部の領域における前記第2導電型の不純物濃度が、前記第1電荷蓄積領域および前記第2電荷蓄積領域の下部の領域における前記第2導電型の不純物濃度よりも高いことを特徴とする固体撮像装置が提供される。
本発明の別観点によれば、少なくとも1つのマイクロレンズと半導体基板に設けられた光電変換部を備える画素を有する固体撮像装置であって、平面視において、1つのマイクロレンズが前記光電変換部と重なっており、前記光電変換部は、前記1つのマイクロレンズを通過した入射光に応じた電荷を生成し、前記光電変換部は、前記半導体基板の第1の深さに設けられ、第1の間隙によって離間された第1導電型の第1電荷蓄積領域および前記第1導電型の第2電荷蓄積領域と、前記半導体基板の前記第1の深さの下部に位置する第2の深さに設けられ、第2の間隙によって離間された第2導電型の第1半導体領域および前記第2導電型の第2半導体領域と、を有し、前記第2の深さにおいて、前記第1半導体領域、前記第2半導体領域、前記第2の間隙のそれぞれが、前記平面視において、前記第1電荷蓄積領域、前記第1の間隙、前記第2電荷蓄積領域に渡って延在しており、前記第1の間隙において、前記第2の間隙の上部に位置する部分の、前記第2の間隙が延在する方向に沿った幅が、前記第1半導体領域および前記第2半導体領域の上部に位置する部分の前記方向に沿った幅よりも大きいことを特徴とする固体撮像装置が提供される。
本発明によれば、複数の光電変換領域の一方から他方への電荷の漏れ電流を好適に抑制する分離部を備える固体撮像装置およびその製造方法を提供することができる。
本発明のいくつかの実施形態に係る固体撮像装置の画素の構成を示す等価回路図である。 本発明のいくつかの実施形態に係る固体撮像装置の画素の構造を模式的に示す平面図である。 本発明のいくつかの実施形態に係る固体撮像装置の画素の構造を模式的に示す第1の断面図である。 本発明のいくつかの実施形態に係る固体撮像装置の画素の構造を模式的に示す第2の断面図である。 第1実施形態に係る固体撮像装置の画素の構造を模式的に示す平面図である。 第1実施形態に係る固体撮像装置の画素の構造を模式的に示す第1の断面図である。 第1実施形態に係る固体撮像装置の画素の構造を模式的に示す第2の断面図である。 第1実施形態に係る固体撮像装置の製造方法を説明するための図である。 第1実施形態に係る固体撮像装置の製造方法の各工程を模式的に示す図である。 第2実施形態に係る固体撮像装置の画素の構造を模式的に示す平面図である。 第2実施形態に係る固体撮像装置の画素の構造を模式的に示す第1の断面図である。 第2実施形態に係る固体撮像装置の画素の構造を模式的に示す第2の断面図である。 第2実施形態に係る固体撮像装置の製造方法を説明するための図である。 第2実施形態に係る固体撮像装置の製造方法の各工程を模式的に示す図である。 第3実施形態に係る固体撮像装置の画素の構造を模式的に示す平面図である。 第3実施形態に係る固体撮像装置の画素の構造を模式的に示す第1の断面図である。 第3実施形態に係る固体撮像装置の画素の構造を模式的に示す第2の断面図である。 第4実施形態に係る固体撮像装置の画素の構造を模式的に示す平面図である。 第4実施形態に係る固体撮像装置の画素の構造を模式的に示す第1の断面図である。 第4実施形態に係る固体撮像装置の画素の構造を模式的に示す第2の断面図である。 第4実施形態に係る固体撮像装置の製造方法を説明するための図である。 第4実施形態に係る固体撮像装置の製造方法の各工程を模式的に示す図である。 第5実施形態に係る固体撮像装置の画素の構成を示す等価回路図である。 第5実施形態に係る固体撮像装置の画素の構造を模式的に示す平面図である。 第5実施形態に係る固体撮像装置の画素の構造を模式的に示す第1の断面図である。 第5実施形態に係る固体撮像装置の画素の構造を模式的に示す第2の断面図である。 第5実施形態に係る固体撮像装置の画素の構造を模式的に示す第3の断面図である。 第6実施形態に係る固体撮像装置の画素の構造を模式的に示す平面図である。 第6実施形態に係る固体撮像装置の画素の構造を模式的に示す第1の断面図である。 第6実施形態に係る固体撮像装置の画素の構造を模式的に示す第2の断面図である。 第7実施形態に係る固体撮像装置の画素の構造を模式的に示す平面図である。 第7実施形態に係る固体撮像装置の画素の構造を模式的に示す第1の断面図である。 第7実施形態に係る固体撮像装置の画素の構造を模式的に示す第2の断面図である。 信号電荷の転送時における半導体基板内のポテンシャル図である。 信号電荷の転送時における半導体基板内のポテンシャル図である。 第8実施形態に係る撮像システム及び移動体の構成例を示す概略図である。
図1は、本発明のいくつかの実施形態に係る固体撮像装置における画素100の構成を示す等価回路図である。図1に示す画素100は、光電変換領域200a、200b、転送トランジスタ201a、201b、リセットトランジスタ202、増幅トランジスタ203、選択トランジスタ204を有して構成される。
転送トランジスタ201a、201b、リセットトランジスタ202、選択トランジスタ204は、それぞれ、不図示の垂直走査回路から出力される制御信号PTXA、PTXB、PRES、PSELにより制御される。これらのトランジスタとしては、例えばMOSトランジスタが用いられる。なお、図1ではNMOSを用いた例を示しているが、PMOSを用いることも可能である。この場合、制御信号のハイレベルとローレベルが逆になる。
本発明のいくつかの実施形態に係る固体撮像装置は、半導体基板に設けられた光電変換部を備えている。光電変換部に形成された一対の光電変換領域200a、200bは、入射光をそれぞれ光電変換する。転送トランジスタ201a、201bは、それぞれ光電変換領域200a、200bに生じた信号電荷を入力ノードへ転送する。ここで、入力ノードとは、転送トランジスタ201a、201bのドレイン端子、リセットトランジスタ202のソース端子、増幅トランジスタ203のゲート端子の3つの端子の接続点に形成された浮遊拡散領域104のことである。浮遊拡散領域104は、光電変換領域200a、200bから転送された信号電荷を保持する。
なお、図1では、光電変換領域200a、200bに生じた信号電荷が、共通の浮遊拡散領域104に転送される構成としたが、光電変換領域200a、200bに生じた信号電荷を、それぞれ異なる浮遊拡散領域に転送する構成とすることも可能である。
増幅トランジスタ203は、定電流源140と共にソースフォロア回路を構成し、浮遊拡散領域104に保持された信号電荷量に基づく電圧を増幅して画素信号として出力する。選択トランジスタ204は、制御信号PSELにより選択された画素100を、列出力線205に接続する。この結果、選択された画素100の浮遊拡散領域104に保持された信号電荷量に基づく画素信号が、列出力線205に出力される。リセットトランジスタ202は電圧Vddに接続され、浮遊拡散領域104に保持された信号電荷をリセットする。
図2は、本発明のいくつかの実施形態に係る固体撮像装置の画素100の構造を模式的に示す平面図である。図2に示す画素100は、N型の電荷蓄積領域102a、102b、P型の半導体領域103、浮遊拡散領域104、及び転送トランジスタ201a、201bを有している。なお、図2には転送トランジスタ201a、201bの転送ゲート電極201のみを図示している。
電荷蓄積領域102a、102b、及び半導体領域103は、電気的な活性化領域101に配される。以下の説明では、電子をキャリアとする場合の例を示すが、ホールをキャリアとすることも可能である。この場合、N型とP型の極性が反対となる。また以下の説明では、半導体のP型とN型のうちの一方を第1導電型と称し、半導体のP型とN型のうちの他方を第2導電型と称することもある。
N型の電荷蓄積領域102a、102bと、半導体領域103等のP型領域との境界部に形成されたPN接合は、図1に示した光電変換領域200a、200bを構成している。1つのマイクロレンズを透過した光が、光電変換領域200a、200bに入射して生じた信号電荷は、それぞれ電荷蓄積領域102a、102bに蓄積される。図2に示すように、電荷蓄積領域102a、102bは、第1の間隙120によって互いに離間されている。画素100は、電荷蓄積領域102aに蓄積された信号電荷に基づく第1の信号と、電荷蓄積領域102bに蓄積された信号電荷に基づく第2の信号とを出力する。これにより、第1の信号と第2の信号を用いて、位相差方式の焦点検出を行うことが可能となる。
P型の半導体領域103は、N型の電荷蓄積領域102a、102bの下部に設けられ、深さ方向の空乏層拡がりを抑制する。P型の半導体領域103は、破線D1-D2に沿った幅Yの第2の間隙130を有している。ここで、図2に示す半導体領域103の領域のうち、第2の間隙130よりも上側の領域を第1半導体領域とし、第2の間隙130よりも下側の領域を第2半導体領域とする。このとき、第1半導体領域と第2半導体領域は、共に、電荷蓄積領域102a、第1の間隙120、電荷蓄積領域102bに渡って延在している。第2の間隙130の大きさ、形状、及びP型の不純物の濃度を適切に設定することで、P型の半導体領域103よりも下方で発生した信号電荷を、電荷蓄積領域102a、102bへと導くことができる。これにより、画素100の感度を向上させることができる。
なお、図2では、上側の第1半導体領域と下側の第2半導体領域が、第2の間隙130によって離間されているが、例えば後述の第1実施形態で説明するように、第1半導体領域と第2半導体領域とは互いに部分的に繋がっていてもよい。また、第1の間隙120に沿った方向と第2の間隙130に沿った方向とは、図2に示すように、平面視で互いに直交していることが望ましいが、必ずしもこのような構成に限定されない。第1の間隙120に沿った方向と第2の間隙130に沿った方向とが、平面視で角度を有して交差していればよい。
図3及び図4は、本発明のいくつかの実施形態に係る固体撮像装置の画素100の構造を模式的に示す断面図である。図3(a)は、図2に示した画素100の破線B1-B2に沿った断面を示している。また、図4(a)は、図2に示した画素100の破線D1-D2に沿った断面を示している。各図において図2と同一又は相当する機能を有するものには同一の符号を付している。
素子分離領域110は、隣接する画素100間を互いに電気的に分離している。素子分離領域110は、例えばLOCOS(Local Oxidation of Silicon)、STI(Shallow Trench Isolation)等を用いて形成される。図3の破線b1-b2(又は図4の破線d1-d2)に沿った第1の深さに形成されたN型の電荷蓄積領域102a、102bの上方には、界面起因の暗電流を抑制するためのP型の不純物領域105が設けられている。また、第1の深さよりも深い第2の深さには、P型の半導体領域103が設けられている。
図3(b)は、図3(a)の破線b1-b2に沿ったポテンシャル障壁を示している。また、図4(b)は、図4(a)の破線d1-d2に沿ったポテンシャル障壁を示している。図3(a)に示す破線b1-b2に沿ったポテンシャル障壁の大きさは、半導体領域103からのP型の不純物の表層側への拡散成分と、不純物領域105からのP型の不純物の深さ方向への拡散成分とによって決まる。これに対し、図4(a)に示す破線d1-d2に沿ったポテンシャル障壁の大きさは、不純物領域105からのP型の不純物の深さ方向への拡散成分によってのみ決まる。このため、破線d1-d2に沿ったポテンシャル障壁は、破線b1-b2に沿ったポテンシャル障壁よりも小さくなる。
このように単一の画素100内に一対の第1電荷蓄積領域および第2電荷蓄積領域(電荷蓄積領域102a、102b)を有する構成において、第1の間隙120のポテンシャル障壁が小さいと、第1の間隙120に漏れ電流が生じてしまう。この結果、電荷蓄積領域102a、102bの飽和電荷容量が小さくなって、位相差方式の焦点検出精度が低下してしまう。
そこで、第1の間隙120に沿った方向と第2の間隙130に沿った方向とが平面視で交差する交差領域における第1の間隙120のポテンシャル障壁を、その他の第1の間隙120におけるポテンシャル障壁と同等以上にしている。ここで、同等とは、大きさが実質的に等しいことをいう。具体的な構成は、後述の実施形態で説明するが、第2の深さにおいて、第1の間隙120の下部の領域におけるP型の不純物濃度を、電荷蓄積領域102a、102bの下部の領域におけるP型の不純物濃度よりも高くする。或いは、第1の間隙120において、第2の間隙130の上部に位置する部分の、第2の間隙130が延在する方向に沿った幅を、半導体領域103の上部に位置する部分の方向に沿った幅よりも大きくする。これにより、画素100が有する複数の電荷蓄積領域102a、102b間の漏れ電流を低減することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、各図において同一、又は相当する機能を有するものは、同一符号を付し、その説明を省略又は簡潔にすることもある。
(第1実施形態)
図5は、第1実施形態に係る固体撮像装置の画素100の構造を模式的に示す平面図である。図5に示す本実施形態の画素100では、第1の間隙120に沿った方向と第2の間隙130に沿った方向とが平面視で交差する交差領域において、半導体領域103が第2の間隙130を有さずに繋がっている。その他の構成については、先の図2と同じであるため説明は省略する。
図6及び図7は、第1実施形態に係る固体撮像装置の画素100の構造を模式的に示す断面図である。図6(a)は、図5に示した画素100の破線B1-B2に沿った断面を示している。また、図7(a)は、図5に示した画素100の破線D1-D2に沿った断面を示している。各図において図5と同一又は相当する機能を有するものには同一の符号を付している。
図6(b)は、図6(a)の破線b1-b2に沿ったポテンシャル障壁を示している。また、図7(b)は、図7(a)の破線d1-d2に沿ったポテンシャル障壁を示している。図6(a)に示す破線b1-b2に沿ったポテンシャル障壁の大きさは、半導体領域103からのP型の不純物の表層側への拡散成分と、不純物領域105からのP型の不純物の深さ方向への拡散成分とによって決まる。図7(a)に示す破線d1-d2に沿ったポテンシャル障壁の大きさも同様である。
従って、本実施形態では、破線d1-d2に沿ったポテンシャル障壁は、破線b1-b2に沿ったポテンシャル障壁と同等となる。ここで、同等とは、ポテンシャル障壁の大きさが実質的に等しいことをいう。このような構成によれば、画素100が有する複数の電荷蓄積領域102a、102b間の漏れ電流を低減することができる。
次に、図5に示した本実施形態の画素100の製造方法について、図8及び図9を参照しながら説明する。図8は、図5に示した画素100の平面図と同じ図であって、第1実施形態に係る固体撮像装置の製造方法を説明するための図である。また、図9は、第1実施形態に係る固体撮像装置の製造方法の各工程を模式的に示す図である。図9には、図8に示す破線E1-E2に沿った画素100の各工程における断面を示している。
図9(a)では、N型の半導体基板に素子分離領域110を形成する。続いて、図9(b)では、N型の半導体基板にP型の半導体領域103を形成する。また、P型の半導体領域103の上方にN型の電荷蓄積領域102a、102bを形成する。ここで、図9(a)、図9(b)では、第1の間隙120に沿った方向と第2の間隙130に沿った方向とが平面視で交差する交差領域において、半導体領域103が第2の間隙130を有さないようにする。これにより、第2の深さにおいて、第1の間隙120の下部の領域におけるP型の不純物濃度が、電荷蓄積領域102a、102bの下部の領域におけるP型の不純物濃度よりも高くなる。
図9(c)では、転送ゲート電極201を形成する。続いて、図9(d)では、N型の電荷蓄積領域102a、102bの上方に、界面起因の暗電流を抑制するためのP型の不純物領域105を形成する。また、N型の浮遊拡散領域104を形成する。その後、図9(e)では、配線層間絶縁膜301、コンタクトプラグ302、第1の配線層303等を形成する。更に、図9(f)で、配線層間ビア304、第2の配線層305等を形成することで、図5に示した本実施形態の画素100が製造される。
以上のように、本実施形態の画素では、第1の間隙に沿った方向と第2の間隙に沿った方向とが平面視で交差する交差領域において、半導体領域が第2の間隙を有さずに繋がっている。このような構成により、複数の光電変換領域の一方から他方への電荷の漏れ電流を好適に抑制する分離部を備える固体撮像装置およびその製造方法を提供することができる。また、本実施形態では、パターン形成工程を増やす必要がないため、画素をより簡素な工程で製造することができる。
(第2実施形態)
図10は、第2実施形態に係る固体撮像装置の画素100の構造を模式的に示す平面図である。図10に示す本実施形態の画素100では、第1の間隙120に沿った方向と第2の間隙130に沿った方向とが平面視で交差する交差領域の、半導体領域103よりも浅い位置に、P型の不純物領域106を有している。その他の構成については、先の図2と同じであるため説明は省略する。
図11及び図12は、第2実施形態に係る固体撮像装置の画素100の構造を模式的に示す断面図である。図11(a)は、図10に示した画素100の破線B1-B2に沿った断面を示している。また、図12(a)は、図10に示した画素100の破線D1-D2に沿った断面を示している。各図において図10と同一又は相当する機能を有するものには同一の符号を付している。
図11(b)は、図11(a)の破線b1-b2に沿ったポテンシャル障壁を示している。また、図12(b)は、図12(a)の破線d1-d2に沿ったポテンシャル障壁を示している。図11(a)に示す破線b1-b2に沿ったポテンシャル障壁の大きさは、半導体領域103からのP型の不純物の表層側への拡散成分と、不純物領域105からのP型の不純物の深さ方向への拡散成分とによって決まる。一方、図12(a)に示す破線d1-d2に沿ったポテンシャル障壁の大きさは、不純物領域106からのP型の不純物の表層側への拡散成分と、不純物領域105からのP型の不純物の深さ方向への拡散成分とによって決まる。
従って、本実施形態では、不純物領域106のP型の不純物を適切に制御することによって、破線d1-d2に沿ったポテンシャル障壁を、破線b1-b2に沿ったポテンシャル障壁と同等以上にすることができる。このような構成によれば、画素100が有する複数の電荷蓄積領域102a、102b間の漏れ電流をより低減することができる。
次に、図10に示した本実施形態の画素100の製造方法について、図13及び図14を参照しながら説明する。図13は、図10に示した画素100の平面図と同じ図であって、第2実施形態に係る固体撮像装置の製造方法を説明するための図である。また、図14は、第2実施形態に係る固体撮像装置の製造方法の各工程を模式的に示す図である。図14には、図13に示す破線E1-E2に沿った画素100の各工程における断面を示している。
図9(a)と同様にして、N型の半導体基板に素子分離領域110を形成する。続いて、図14(b)では、N型の半導体基板にP型の半導体領域103を形成する。また、第1の間隙120に沿った方向と第2の間隙130に沿った方向とが平面視で交差する交差領域の、半導体領域103よりも浅い位置に、P型の不純物領域106を形成する。その後、P型の半導体領域103の上方にN型の電荷蓄積領域102a、102bを形成する。これらの工程は、並行して行われ得る。これにより、第2の深さにおいて、第1の間隙120の下部の領域におけるP型の不純物濃度が、電荷蓄積領域102a、102bの下部の領域におけるP型の不純物濃度よりも高くなる。
続いて、図9(c)、図9(d)と同様にして、N型の電荷蓄積領域102a、102bの上方に、界面起因の暗電流を抑制するためのP型の不純物領域105を形成する。また、N型の浮遊拡散領域104、転送ゲート電極201等を形成する。その後、図9(e)と同様にして、配線層間絶縁膜301、コンタクトプラグ302、第1の配線層303等を形成する。更に、図14(f)で、配線層間ビア304、第2の配線層305等を形成することで、図10に示した本実施形態の画素100が製造される。
以上のように、本実施形態の画素では、第1の間隙に沿った方向と第2の間隙に沿った方向とが平面視で交差する交差領域の、半導体領域よりも浅い位置に、第2導電型の不純物領域を有している。このような構成によれば、複数の光電変換領域の一方から他方への電荷の漏れ電流を好適に抑制する分離部を備える固体撮像装置およびその製造方法を提供することができる。
(第3実施形態)
図15は、第3実施形態に係る固体撮像装置の画素100の構造を模式的に示す平面図である。図15に示す本実施形態の画素100では、図10に示した不純物領域106が、第1の間隙120に沿って、活性化領域101を貫通するように設けられている。その他の構成については、先の図10と同じであるため説明は省略する。
図16及び図17は、第3実施形態に係る固体撮像装置の画素100の構造を模式的に示す断面図である。図16(a)は、図15に示した画素100の破線B1-B2に沿った断面を示している。また、図17(a)は、図15に示した画素100の破線D1-D2に沿った断面を示している。各図において図15と同一又は相当する機能を有するものには同一の符号を付している。
図16(b)は、図16(a)の破線b1-b2に沿ったポテンシャル障壁を示している。また、図17(b)は、図17(a)の破線d1-d2に沿ったポテンシャル障壁を示している。このような構成によれば、破線d1-d2に沿ったポテンシャル障壁が、破線b1-b2に沿ったポテンシャル障壁と共に大きくなってほぼ同等となる。従って、画素100が有する複数の電荷蓄積領域102a、102b間の漏れ電流を更に低減することができる。
図15に示した本実施形態の画素100は、先の第2実施形態の画素100と同様の製造方法によって製造することが可能であるため説明は省略する。
以上のように、本実施形態の画素では、不純物領域106が、第1の間隙120に沿って形成されている。このような構成によれば、複数の光電変換領域の一方から他方への電荷の漏れ電流を好適に抑制する分離部を備える固体撮像装置およびその製造方法を提供することができる。
(第4実施形態)
図18は、第4実施形態に係る固体撮像装置の画素100の構造を模式的に示す平面図である。図18に示す本実施形態の半導体領域103は、第2の間隙130によって、上側の第1半導体領域と下側の第2半導体領域に離間されている。離間された上側の第1半導体領域及び下側の第2半導体領域は、共に、電荷蓄積領域102a、第1の間隙120、電荷蓄積領域102bに渡って延在している。また、第2の間隙130も、電荷蓄積領域102a、第1の間隙120、電荷蓄積領域102bに渡って延在している。
図19及び図20は、第4実施形態に係る固体撮像装置の画素100の構造を模式的に示す断面図である。図19(a)は、図18に示した画素100の破線B1-B2に沿った断面を示している。また、図20(a)は、図18に示した画素100の破線D1-D2に沿った断面を示している。各図において図18と同一又は相当する機能を有するものには同一の符号を付している。
図19(b)は、図19(a)の破線b1-b2に沿ったポテンシャル障壁を示している。また、図20(b)は、図20(a)の破線d1-d2に沿ったポテンシャル障壁を示している。
本実施形態の画素100では、図19(a)及び図20(a)に示すように、交差領域における第1の間隙120の幅X2が、その他の第1の間隙120における幅Xよりも広くなっている。ここで、幅Xは、第2の間隙130の上部に位置する部分の、第2の間隙130が延在する方向に沿った第1の間隙120の幅である。また、幅X2は、半導体領域103の上部に位置する部分の、第2の間隙130が延在する方向に沿った第1の間隙120の幅である。このような構成によっても、破線d1-d2に沿ったポテンシャル障壁は、破線b1-b2に沿ったポテンシャル障壁と同等以上になる。従って、画素100が有する複数の電荷蓄積領域102a、102b間の漏れ電流を低減することができる。
次に、図18に示した本実施形態の画素100の製造方法について、図21及び図22を参照しながら説明する。図21は、図18に示した画素100の平面図と同じ図であって、第4実施形態に係る固体撮像装置の製造方法を説明するための図である。また、図22は、第4実施形態に係る固体撮像装置の製造方法の各工程を模式的に示す図である。図22には、図21に示す破線E1-E2に沿った画素100の各工程における断面を示している。
図9(a)と同様にして、N型の半導体基板に素子分離領域110を形成する。続いて、図22(b)では、N型の半導体基板にP型の半導体領域103を形成する。その後、P型の半導体領域103の上方にN型の電荷蓄積領域102a、102bを形成する。ここで、図9(a)、図22(b)では、第1の間隙120に沿った方向と第2の間隙130に沿った方向とが平面視で交差する交差領域における第1の間隙120の幅X2を、その他の第1の間隙120における第1の間隙120の幅Xよりも広く形成する。
続いて、図9(c)、図9(d)と同様にして、N型の電荷蓄積領域102a、102bの上方に、界面起因の暗電流を抑制するためのP型の不純物領域105を形成する。また、N型の浮遊拡散領域104、転送ゲート電極201等を形成する。その後、図9(e)と同様にして、配線層間絶縁膜301、コンタクトプラグ302、第1の配線層303等を形成する。更に、図22(f)で、配線層間ビア304、第2の配線層305等を形成することで、図18に示した本実施形態の画素100が製造される。
以上のように、本実施形態の画素では、第1の間隙において、第2の間隙の上部に位置する部分の、第2の間隙が延在する方向に沿った幅を、半導体領域の上部に位置する部分の方向に沿った幅よりも大きくしている。このような構成によっても、画素が有する複数の電荷蓄積領域間の漏れ電流を低減することが可能な固体撮像装置及びその製造方法を提供することができる。
(第5実施形態)
第5乃至第7実施形態の画素の回路構成は、図1に示したものとは異なるものであるため、改めて画素の回路構成を説明する。図23は、第5実施形態に係る固体撮像装置の画素の構成を示す等価回路図である。図23には、固体撮像装置に含まれる画素アレイを構成する画素100のうち、2行×2列に配列された4個の画素100を示しているが、画素100の数は、特に限定されるものではない。
複数の画素100の各々は、光電変換領域Dと、転送トランジスタM1、M2と、リセットトランジスタM3と、増幅トランジスタM4と、選択トランジスタM5と、オーバーフロートランジスタM6とを含む。光電変換領域Dは、例えばフォトダイオードである。光電変換領域Dのフォトダイオードは、アノードが接地電圧線に接続され、カソードが転送トランジスタM1のソース及びオーバーフロートランジスタM6のソースに接続されている。転送トランジスタM1のドレインは、転送トランジスタM2のソースに接続されている。転送トランジスタM1のドレインと転送トランジスタM2のソースとの接続ノードに寄生する容量は、電荷の保持部としての機能を備える。図23には、この容量を容量素子(C1)で表している。以後の説明では、この容量素子を、保持部C1と表記することがある。
転送トランジスタM2のドレインは、リセットトランジスタM3のソース及び増幅トランジスタM4のゲートに接続されている。転送トランジスタM2のドレイン、リセットトランジスタM3のソース及び増幅トランジスタM4のゲートの接続ノードは、いわゆる浮遊拡散(フローティングディフュージョン:FD)領域である。FD領域に寄生する容量(浮遊拡散容量)は、電荷の保持部としての機能を備える。図23には、この容量を、FD領域に接続された容量素子(C2)で表している。以後の説明では、FD領域を、保持部C2と表記することがある。リセットトランジスタM3のドレイン及び増幅トランジスタM4のドレインは、電圧Vddを供給する電源電圧線に接続されている。なお、リセットトランジスタM3のドレインに供給される電圧と増幅トランジスタM4のドレインに供給される電圧とは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。増幅トランジスタM4のソースは、選択トランジスタM5のドレインに接続されている。選択トランジスタM5のソースは、列出力線205に接続されている。
画素アレイの各行には、行方向(図23において横方向)に延在して、制御信号線14が配されている。各行の制御信号線14は、制御信号PRES、PTX、PGS、POFG、PSELを供給する5つの制御線を含む。制御信号PRES、PTX、PGS、POFG、PSELは不図示の垂直走査回路から出力される。垂直走査回路は、シフトレジスタやアドレスデコーダなどの論理回路を含み得る。
転送トランジスタM1は制御信号PGSにより制御される。転送トランジスタM2は、制御信号PTXにより制御される。リセットトランジスタM3は制御信号PRESにより制御される。選択トランジスタM5は、制御信号PSELにより制御される。オーバーフロートランジスタM6は、制御信号POFGにより制御される。
画素アレイの各列には、列方向(図23において縦方向)に延在して、列出力線205が配されている。列出力線205は、列方向に並ぶ画素100の選択トランジスタM5のソースにそれぞれ接続され、これら画素100に共通の信号線をなしている。列出力線205には、定電流源140が接続されている。
光電変換領域Dは、入射光をその光量に応じた量の電荷に変換(光電変換)すると共に、生じた電荷を蓄積する。オーバーフロートランジスタM6は、光電変換領域Dに蓄積された電荷をドレインに排出する。この際、オーバーフロートランジスタM6のドレインであるノードOFDは、電源電圧線に接続されていてもよい。
転送トランジスタM1は、光電変換領域Dが保持する電荷を保持部C1に転送する。転送トランジスタM1が、グローバル電子シャッタとして動作する。保持部C1は、光電変換領域Dで生成された電荷を、光電変換領域Dとは異なる場所で保持する。転送トランジスタM2は、保持部C1が保持する電荷を保持部C2に転送する。保持部C2は、保持部C1から転送された電荷を保持すると共に、増幅部の入力ノード(増幅トランジスタM4のゲート)の電圧を、その容量と転送された電荷の量とに応じた電圧に設定する。
リセットトランジスタM3は、保持部C2を電圧Vddに応じた所定の電圧にリセットする。その際、転送トランジスタM2もオンにすることで、保持部C1をリセットすることも可能である。更には、転送トランジスタM1もオンにすることで、光電変換領域Dをリセットすることも可能である。
選択トランジスタM5は、列出力線205に信号を出力する画素100を選択する。増幅トランジスタM4は、ドレインに電圧Vddが供給され、ソースに選択トランジスタM5を介して定電流源140からバイアス電流が供給される構成となっており、ゲートを入力ノードとする増幅部(ソースフォロワ回路)を構成する。これにより増幅トランジスタM4は、入射光によって生じた電荷に基づく信号Voutを、列出力線205に出力する。なお、図23には、信号Voutに、対応する列番号をそれぞれ付記している(Vout(m)、Vout(m+1))。
このような構成により、保持部C1が電荷を保持している間に光電変換領域Dで生じた電荷は、光電変換領域Dに蓄積することができる。これにより、複数の画素100の間で露光期間が一致するような撮像動作、いわゆるグローバル電子シャッタ動作を行うことが可能となる。なお、電子シャッタとは、入射光によって生じた電荷の蓄積を電気的に制御することである。
図24は、本実施形態に係る固体撮像装置の画素100の構造を模式的に示す平面図である。図24において、転送トランジスタM1、M2、及びオーバーフロートランジスタM6は、ゲート電極が設けられる位置を図示することにより示されている。また、図24において、リセットトランジスタM3、増幅トランジスタM4、選択トランジスタM5については、配置領域の概略を示す1つのブロックとして図示されている。
光電変換領域D、転送トランジスタM1、保持部C1、転送トランジスタM2、保持部C2は、この順番で隣接するように画素100内に配置される。オーバーフロートランジスタM6は、光電変換領域Dに隣接して配置される。
図24には、2つの光電変換領域Dを構成する2つのN型の電荷蓄積領域102a、102b(第1電荷蓄積領域、第2電荷蓄積領域)が図示されている。図24に示されるように、電荷蓄積領域102a、102bは、第1の間隙120によって互いに離間されている。この2つの電荷蓄積領域102a、102bの上方には1つのマイクロレンズ(不図示)が配置されており、本実施形態の画素100は焦点検出用の画素として用いられ得る。
光電変換領域Dは、更に、電荷蓄積領域102a、第1の間隙120、電荷蓄積領域102bに渡って延在するように配された、P型の半導体領域103を有する。半導体領域103は、第1の深さに配された電荷蓄積領域102a、102bよりも下方である第2の深さに配される。半導体領域103は、電荷蓄積領域102a、102bから下方に空乏層が広がることを抑制するための空乏化抑制層としての機能を有する。
光電変換領域Dに入射された光は、その大部分が電荷蓄積領域102a、102b及び半導体領域103より下部の領域で吸収される。しかしながら、無視できない量の光が半導体領域103でも吸収される。従って、半導体領域103においても、光電変換により電子・正孔対が発生する。半導体領域103の内部は中性領域であり、電界は存在しないが、半導体領域103で発生した電荷の一部は、拡散により保持部C1に漏洩する。半導体領域103で発生した電荷が保持部C1に漏洩すると、ノイズが生じる原因となる。このため、保持部C1を有する固体撮像装置においては、半導体領域103から保持部C1に漏洩する電荷を低減することが課題となり得る。
図25は、図24における破線F1-F2に沿った断面図を示している。図26は、図24における破線G1-G2の断面図を示している。図27は、図24における破線H1-H2の断面図を示している。図26及び図27に一点鎖線により示されている軸は、光電変換領域Dの中心軸150である。
図25乃至図27に示されるように、半導体領域103の下方には、P型の半導体領域108に囲まれたN型の半導体領域107(第3半導体領域)が配されている。本実施形態における固体撮像装置では、半導体領域107のうちの大部分が空乏化するように設計されている。また、半導体領域103は、空乏化が全体に及ぶことがないように設計されている。この設計は、不純物濃度を適切な値にすることによりなされ得る。
これにより、半導体領域103と、半導体領域107との間に、基板表面に対して垂直な方向の電界が生じる。半導体領域103で光電変換により生じた電荷は、電荷蓄積領域102a、102b又は半導体領域107に引き寄せられ、保持部C1に漏洩しにくくなる。これにより、保持部C1への電荷の漏洩に起因するノイズを低減することができる。
また、図26及び図27に示されるように、半導体領域103が形成されている深さにおいて、半導体領域103の端部と、半導体領域107の端部との間には第3の間隙131が設けられている。第3の間隙131は、N型の半導体領域107等の電荷蓄積領域102a、102bよりも深い領域で発生した電荷が電荷蓄積領域102a、102bに移動する際の経路となる。従って、第3の間隙131を設けることにより、第3の間隙131を設けない場合と比べて受光感度が向上する。
第3の間隙131は、平面視において、光電変換領域Dの中心軸150を含まず、かつ、保持部C1に近い位置に配されていることが好ましい。光電変換領域Dの中心軸150の近傍に入射される光の光量は他の領域と比べて大きい。そのため、中心軸150の近傍において、半導体領域103で発生する電荷は多い。光電変換領域Dの中心軸150よりも保持部C1に近い位置に第3の間隙131が設けられているため、半導体領域103内の光電変換領域Dの中心軸150の近傍で発生した電荷は、保持部C1に到達する前に第3の間隙131に引き込まれる。第3の間隙131に引き込まれた電荷は、電荷蓄積領域102a、102b又は半導体領域107に移動する。従って、第3の間隙131を上述のように配置することにより、保持部C1への電荷の漏洩に起因するノイズを更に低減することができる。
同様の観点から、第3の間隙131は光が入射される領域とは重ならない領域に配置されていることが更に好ましい。例えば、第3の間隙131の上方に遮光膜、配線等の遮光部材を配置して第3の間隙131を遮光することで、第3の間隙131に光が入射されない構成が実現され得る。
図26及び図27に示される例においては、保持部C1の下方には、半導体領域107は配されていない。しかしながら、半導体領域107は、保持部C1の下にまで延在するように配されていてもよい。光電変換領域Dに入射された光のうちの一部は散乱等によって保持部C1の下にも入射されることがある。半導体領域107を保持部C1の下にまで延在させることにより、光電変換が行われ得る領域が広くなり、保持部C1の下で発生した電荷をも電荷蓄積領域102a、102bに収集させることが可能となる。これにより、受光感度が更に向上し得る。
また、本実施形態では、図24及び図25に示されるように、平面視における第1の間隙120の両端付近において、2つの電荷蓄積領域102a、102bの間に半導体領域103が配置されない領域が存在する。これらの領域においては、半導体領域103が配置されている領域と比較して、ポテンシャル障壁が低くなり得る。ポテンシャル障壁が低くなると、漏れ電流の発生に起因して、電荷蓄積領域102a、102bの飽和電荷量が小さくなる。
そこで、本実施形態では、第2実施形態と同様に、平面視において、2つの電荷蓄積領域102a、102bの間の半導体領域103が配置されない領域にP型の不純物領域106が配置されている。不純物領域106の不純物濃度は、線F1-F2に沿ったポテンシャル障壁を、破線G1-G2に沿ったポテンシャル障壁と同等以上にするように設定されている。これは、例えば、第1の間隙120の下部の不純物領域106におけるP型の不純物濃度が、電荷蓄積領域102a、102bの下部の領域におけるP型の不純物濃度よりも高くすることにより実現され得る。これにより、第2実施形態と同様に、電荷蓄積領域102a、102b間の漏れ電流が抑制され、電荷蓄積領域102a、102bの飽和電荷量を大きくすることができる。
このように、本実施形態によれば、グローバル電子シャッタに対応した画素構成の固体撮像装置においても第1乃至第4実施形態と同様に、電荷蓄積領域102a、102b間の漏れ電流が抑制される。これにより、電荷蓄積領域102a、102bの飽和電荷量を大きくすることができる。また、本実施形態では、半導体領域103を上述のように構成することにより、半導体領域103で生じた電荷が保持部C1に漏洩することに起因するノイズを抑制することができる。
なお、図24において、第1の間隙120の両端において電荷蓄積領域102a、102bと半導体領域103とが重ならない領域が存在しており、その領域に不純物領域106が形成されている。しかしながら、この構造は第1の間隙120の一端のみに形成されるものであってもよい。
(第6実施形態)
図28は、本実施形態に係る固体撮像装置の画素100の構造を模式的に示す平面図である。本実施形態において、第5実施形態と異なる点は、半導体領域103の平面視における形状が異なることと、不純物領域106が設けられていないことである。平面視において、半導体領域103の外形は、十字型をなしている。半導体領域103は、図中横方向に電荷蓄積領域102a、第1の間隙120、電荷蓄積領域102bに渡って延在するように配される。また、半導体領域103は図中縦方向に、第1の間隙120に重なるように配される。このように、第1の間隙120と半導体領域103が重なる部分において、半導体領域103の第1の間隙120が延在する方向に沿った幅は、他の部分の幅よりも大きい。
また、半導体領域103は、その中心付近に矩形の間隙部103aを有している。間隙部103aは、半導体領域103の形成のための不純物の注入時にマスクされる領域である。言い換えると、間隙部103aにおいて、半導体領域103と第1の間隙120とが重なっていない。その他の点については、第5実施形態と同様であるため、説明を省略する。なお、間隙部103aは必須ではない。
図29は、図28における破線F1-F2に沿った断面図を示している。図30は、図28における破線G1-G2の断面図を示している。これらの図において、半導体領域103、不純物領域106以外の要素は、第5実施形態と同様である。
第5実施形態においては、漏れ電流の低減のため、不純物領域106が設けられている。この固体撮像装置の製造工程においては、不純物領域106のパターンは、半導体領域103のパターンとは異なる露光工程により形成される。そのため、不純物領域106と半導体領域103との間でパターニング時の位置合わせのずれが生じ得る。
これに対し、本実施形態の固体撮像装置は、電荷蓄積領域102a、102b間のポテンシャル障壁が低い部分に、不純物領域106に代えて半導体領域103を形成する構造である。この構造では、不純物領域106がないため、上述の位置合わせのずれに起因する製造ばらつきは生じない。一方、不純物領域106に相当する位置に半導体領域103を形成したことにより、第5実施形態と同様の効果が得られる。以上のように、本実施形態によれば、第5実施形態と同様の効果が得られることに加え、位置合わせのずれに起因する製造ばらつきを低減することができる。
また、本実施形態では、半導体領域103は、中心付近に間隙部103aを有している。この効果について説明する。光電変換領域Dで発生した余剰電荷は、オーバーフロートランジスタM6を介してノードOFDへ排出される。しかしながら、ノードOFDへの電荷の排出が過度に行われると、電荷蓄積領域102a、102bの飽和電荷量が減少する。
そのため、電荷蓄積領域102a、102bの一方に蓄積された余剰電荷は、ノードOFDへ排出させるだけでなく、他方の電荷蓄積領域に漏洩させることで、電荷蓄積領域102a、102b全体の飽和電荷量が向上する効果が得られることがある。特に、オーバーフロートランジスタM6から離れた位置で発生した余剰電荷は、ノードOFDに排出させるよりも、他方の電荷蓄積領域に漏洩させる方が飽和電荷量の向上の観点からは好ましい。
このような理由により、本実施形態では、半導体領域103の中心付近で発生した余剰電荷を他方の電荷蓄積領域に漏洩させるように、半導体領域103の中心付近には間隙部103aが設けられている。これにより、電荷蓄積領域102a、102bの飽和電荷量がより向上する。
(第7実施形態)
図31は、本実施形態に係る固体撮像装置の画素100の構造を模式的に示す平面図である。本実施形態において第6実施形態と異なる点は、電荷蓄積領域102a、102bの端部付近であって、間隙部103aとほぼ重なる部分にカウンタードープ領域1001が配されている点である。カウンタードープ領域1001とは、N型の電荷蓄積領域102a、102b内に形成されたP型の領域であり、P型の不純物を注入(カウンタードープ)することにより形成され得る。その他の点については、第6実施形態と同様であるため、説明を省略する。
図32は、図31における破線F1-F2に沿った断面図を示している。図33は、図31における破線G1-G2の断面図を示している。これらの図において、カウンタードープ領域1001以外の要素は、第6実施形態と同様である。
カウンタードープ領域1001を設けることによる効果について、図34及び図35を更に参照しつつ説明する。図34及び図35は、転送トランジスタM1がオンのときにおける、光電変換領域D(電荷蓄積領域)からチャネル部を介して保持部C1に至る部分の電位分布を示す図である。図34はカウンタードープ領域1001が設けられていない場合であり、図35はカウンタードープ領域1001が設けられている場合である。
電荷蓄積領域102a、102bの下部に半導体領域103を配置すると、図34に示すように、光電変換領域Dには比較的大きなポテンシャルの窪みが生じ、転送性能が低下する。このポテンシャルの窪みは、間隙部103aが設けられた部位に対応して生じる。これは、平面視において電荷蓄積領域102a、102bと半導体領域103とが重なる部分に比べて、電荷蓄積領域102a、102bと間隙部103aとが重なる部分のほうが同じ電位に対して空乏化しにくいからである。このようなポテンシャルの窪みには信号電荷が留まりやすく、転送動作時には転送性能の低下として表れる。
このような観点から、本実施形態による固体撮像装置では、平面視において間隙部103aとほぼ重なる場所の電荷蓄積領域102a、102b内に、カウンタードープ領域1001を設けている。カウンタードープ領域1001を設けることで、図35に示すように、間隙部103aが設けられた部分の電荷蓄積領域102a、102bにおけるポテンシャルの窪みを低減することができる。これにより、ポテンシャルの窪みに信号電荷が留まるのを抑制し、転送性能を向上することができる。
また、本実施形態による固体撮像装置においては、カウンタードープ領域1001が、図31に示すように、平面視において電荷蓄積領域102a、102bと間隙部103aとが重なる領域の全体を覆っている。従って、電荷蓄積領域102a、102b、半導体領域103及びカウンタードープ領域1001がずれた場合であっても、平面視において電荷蓄積領域102a、102bと間隙部103aとが重なる部分の全域にカウンタードープ領域1001が配置される。従って、本実施形態の固体撮像装置は、製造ばらつきの影響を受けにくい構造が実現され、安定した転送性能を実現することができる。
以上のように、本実施形態によれば、第5実施形態及び第6実施形態と同様の効果が得られることに加え、ポテンシャル窪みに信号電荷が留まることが抑制され、転送性能を向上させることができる。
(第8実施形態)
次に、第8実施形態に係る撮像システム及び移動体について、図36(a)及び図36(b)を用いて説明する。図36(a)及び図36(b)は、第8実施形態に係る撮像システム及び移動体の構成例を示す概略図である。
本実施形態では、車載カメラに関する撮像システムの一例を示す。図36(a)は、車両システムとこれに搭載される撮像システムの一例を示したものである。撮像システム701は、撮像装置702、画像前処理部715、集積回路703、光学系714を含む。光学系714は、撮像装置702に被写体の光学像を結像する。撮像装置702は、光学系714により結像された被写体の光学像を電気信号に変換する。撮像装置702は、上述の実施形態のいずれかの光電変換装置を有する撮像装置である。画像前処理部715は、撮像装置702から出力された信号に対して所定の信号処理を行う。画像前処理部715の機能は、撮像装置702内に組み込まれていてもよい。撮像システム701には、光学系714、撮像装置702及び画像前処理部715が、少なくとも2組設けられており、各組の画像前処理部715からの出力が集積回路703に入力されるようになっている。
集積回路703は、撮像システム用途向けの集積回路であり、メモリ705を含む画像処理部704、光学測距部706、視差演算部707、物体認知部708、異常検知部709を含む。画像処理部704は、画像前処理部715の出力信号に対して、現像処理や欠陥補正等の画像処理を行う。メモリ705は、撮像画像の一次記憶、撮像画素の欠陥位置を格納する。光学測距部706は、被写体の合焦や、測距を行う。視差演算部707は、複数の撮像装置702により取得された複数の画像データから視差(視差画像の位相差)の算出を行う。物体認知部708は、車、道、標識、人等の被写体の認知を行う。異常検知部709は、撮像装置702の異常を検知すると、主制御部713に異常を発報する。
集積回路703は、専用に設計されたハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアモジュールによって実現されてもよいし、これらの組合せによって実現されてもよい。また、FPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等によって実現されてもよいし、これらの組合せによって実現されてもよい。
主制御部713は、撮像システム701、車両センサ710、制御ユニット720等の動作を統括・制御する。なお、主制御部713を持たず、撮像システム701、車両センサ710、制御ユニット720が個別に通信インターフェースを有して、それぞれが通信ネットワークを介して制御信号の送受を行う(例えばCAN規格)方法も取りうる。
集積回路703は、主制御部713からの制御信号を受け或いは自身の制御部によって、撮像装置702へ制御信号や設定値を送信する機能を有する。例えば、集積回路703は、撮像装置702内の電圧スイッチをパルス駆動させるための設定や、フレーム毎に電圧スイッチを切り替える設定等を送信する。
撮像システム701は、車両センサ710に接続されており、車速、ヨーレート、舵角などの自車両走行状態及び自車外環境や他車・障害物の状態を検知することができる。車両センサ710は、視差画像から対象物までの距離情報を取得する距離情報取得手段でもある。また、撮像システム701は、操舵、巡行、衝突防止機能等の種々の運転支援を行う運転支援制御部711に接続されている。特に、衝突判定機能に関しては、撮像システム701や車両センサ710の検知結果を基に他車・障害物との衝突推定・衝突有無を判定する。これにより、衝突が推定される場合の回避制御、衝突時の安全装置起動を行う。
また、撮像システム701は、衝突判定部での判定結果に基づいて、ドライバーに警報を発する警報装置712にも接続されている。例えば、衝突判定部の判定結果として衝突可能性が高い場合、主制御部713は、ブレーキをかける、アクセルを戻す、エンジン出力を抑制するなどして、衝突を回避、被害を軽減する車両制御を行う。警報装置712は、音等の警報を鳴らす、カーナビゲーションシステムやメーターパネルなどの表示部に警報情報を表示する、シートベルトやステアリングに振動を与えるなどしてユーザに警告を行う。
本実施形態では、車両700の周囲、例えば前方又は後方を撮像システム701で撮影する。図36(b)に、車両前方を撮像システム701で撮像する場合の撮像システム701の配置例を示す。
2つの撮像装置702は、車両700の前方に配置される。具体的には、車両700の進退方位又は外形(例えば車幅)に対する中心線を対称軸に見立て、その対称軸に対して2つの撮像装置702が線対称に配置されると、車両700と被写対象物との間の距離情報の取得や衝突可能性の判定を行う上で好ましい。また、撮像装置702は、運転者が運転席から車両700の外の状況を視認する際に運転者の視野を妨げない配置が好ましい。警報装置712は、運転者の視野に入りやすい配置が好ましい。
(その他の実施形態)
なお、上記実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。例えば、上述の各実施形態の構成は、組み合わせて適用することも可能である。
100 :画素
101 :活性化領域
102a :電荷蓄積領域
102b :電荷蓄積領域
103 :半導体領域
104 :浮遊拡散領域
105 :不純物領域
106 :不純物領域
110 :素子分離領域
120 :第1の間隙
130 :第2の間隙
140 :定電流源
200a :光電変換領域
200b :光電変換領域
201 :転送ゲート電極

Claims (18)

  1. 少なくとも1つのマイクロレンズと半導体基板に設けられた光電変換部を備える画素とを有する固体撮像装置であって、
    平面視において、1つのマイクロレンズが前記光電変換部と重なっており、
    前記光電変換部は、前記1つのマイクロレンズを通過した入射光に応じた電荷を生成し、
    前記光電変換部は、
    前記半導体基板の第1の深さに設けられ、第1の間隙によって離間された第1導電型の第1電荷蓄積領域および前記第1導電型の第2電荷蓄積領域と、
    前記半導体基板の前記第1の深さの下部に位置する第2の深さに設けられ、第2の間隙によって離間された第2導電型の第1半導体領域および前記第2導電型の第2半導体領域と、
    を有し、
    前記第2の深さにおいて、前記第1半導体領域、前記第2半導体領域、前記第2の間隙のそれぞれが、前記平面視において前記第1電荷蓄積領域、前記第2電荷蓄積領域に渡って各々延在し、
    前記第1の間隙の下部の領域における前記第2導電型の不純物濃度が、前記第1電荷蓄積領域および前記第2電荷蓄積領域の下部の領域における前記第2導電型の不純物濃度よりも高く、前記第2の間隙における前記第2導電型の不純物濃度が前記第1半導体領域および前記第2半導体領域の前記第2導電型の不純物濃度よりも低いことを特徴とする固体撮像装置。
  2. 少なくとも1つのマイクロレンズと半導体基板に設けられた光電変換部を備える画素とを有する固体撮像装置であって、
    平面視において、1つのマイクロレンズが前記光電変換部と重なっており、
    前記光電変換部は、前記1つのマイクロレンズを通過した入射光に応じた電荷を生成し、
    前記光電変換部は、
    前記半導体基板の第1の深さに設けられ、第1の間隙によって離間された第1導電型の第1電荷蓄積領域および前記第1導電型の第2電荷蓄積領域と、
    前記半導体基板の前記第1の深さの下部に位置する第2の深さに設けられ、第2の間隙によって離間された第2導電型の第1半導体領域および前記第2導電型の第2半導体領域と、
    を有し、
    前記第2の深さにおいて、
    前記第1半導体領域、前記第2半導体領域、前記第2の間隙のそれぞれが、前記平面視において、前記第1電荷蓄積領域、前記第1の間隙、前記第2電荷蓄積領域に渡って延在しており、
    前記第1の間隙において、
    前記第2の間隙の上部に位置する部分の、前記第2の間隙が延在する方向に沿った幅が、前記第1半導体領域および前記第2半導体領域の上部に位置する部分の前記方向に沿った幅よりも大きいことを特徴とする固体撮像装置。
  3. 前記第1電荷蓄積領域に蓄積された信号電荷に基づく第1の信号と、前記第2電荷蓄積領域に蓄積された信号電荷に基づく第2の信号とを用いて、位相差方式の焦点検出が行われることを特徴とする請求項1又は2に記載の固体撮像装置。
  4. 前記第1の間隙の下部において、前記第1半導体領域と前記第2半導体領域が、互いに繋がっていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  5. 前記第1の間隙の下部において、前記第2の深さよりも浅い位置に、前記第2導電型の不純物領域を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  6. 前記不純物領域が、前記第1の間隙に沿って形成されていることを特徴とする請求項5に記載の固体撮像装置。
  7. 少なくとも1つのマイクロレンズと半導体基板に設けられた光電変換部を備える画素とを有する固体撮像装置であって、
    平面視において、1つのマイクロレンズが前記光電変換部と重なっており、
    前記光電変換部は、前記1つのマイクロレンズを通過した入射光に応じた電荷を生成し、
    前記光電変換部は、
    前記半導体基板の第1の深さに設けられ、第1の間隙によって離間された第1導電型の第1電荷蓄積領域および前記第1導電型の第2電荷蓄積領域と、
    前記半導体基板の前記第1の深さの下部に位置する第2の深さに設けられ、第2の間隙によって離間された第2導電型の第1半導体領域と、
    を有し、
    前記第2の深さにおいて、前記第1半導体領域、前記第2の間隙のそれぞれが、前記平面視において前記第1電荷蓄積領域、前記第2電荷蓄積領域に渡って各々延在し、
    前記第1の間隙のうちの、前記第1半導体領域と前記平面視において重ならない部分の下部の領域における前記第2導電型の不純物濃度が、前記第1電荷蓄積領域および前記第2電荷蓄積領域の下部の領域における前記第2導電型の不純物濃度よりも高く、前記第2の間隙における前記第2導電型の不純物濃度が前記第1半導体領域の前記第2導電型の不純物濃度よりも低いことを特徴とする固体撮像装置。
  8. 前記平面視において、前記第1半導体領域は、前記第1の間隙の少なくとも一端において前記第1の間隙と重ならないことを特徴とする請求項7に記載の固体撮像装置。
  9. 少なくとも1つのマイクロレンズと半導体基板に設けられた光電変換部を備える画素とを有する固体撮像装置であって、
    平面視において、1つのマイクロレンズが前記光電変換部と重なっており、
    前記光電変換部は、前記1つのマイクロレンズを通過した入射光に応じた電荷を生成し、
    前記光電変換部は、
    前記半導体基板の第1の深さに設けられ、第1の間隙によって離間された第1導電型の第1電荷蓄積領域および前記第1導電型の第2電荷蓄積領域と、
    前記半導体基板の前記第1の深さの下部に位置する第2の深さに設けられ、前記平面視において前記第1電荷蓄積領域、前記第1の間隙、前記第2電荷蓄積領域に渡って延在する、第2導電型の第1半導体領域と、
    を有し、
    前記平面視において、前記第1半導体領域と前記第1の間隙とが重なる部分における前記第1半導体領域の前記第1の間隙が延在する方向に沿った幅は、前記第1半導体領域と前記第1電荷蓄積領域または前記第2電荷蓄積領域とが重なる部分における前記第1半導体領域の前記第1の間隙が延在する方向に沿った幅よりも大きいことを特徴とする固体撮像装置。
  10. 前記第1半導体領域は、前記平面視において、前記第1の間隙の少なくとも一部において、前記第1の間隙と重ならないことを特徴とする請求項9に記載の固体撮像装置。
  11. 前記平面視において前記第1電荷蓄積領域または前記第2電荷蓄積領域のうちの前記第1半導体領域と重ならない部分のうちの少なくとも一部が、前記第2導電型の不純物によりカウンタードープされていることを特徴とする請求項9または10に記載の固体撮像装置。
  12. 前記第1の深さよりも下部に設けられた、前記第1導電型の第3半導体領域を更に有し、
    前記第2の深さにおいて、前記第1半導体領域の端部と、前記第3半導体領域の端部とは、第3の間隙によって離間されていることを特徴とする請求項7から11のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  13. 少なくとも1つのマイクロレンズと半導体基板に設けられた光電変換部を備える画素とを有し、平面視において、1つのマイクロレンズが前記光電変換部と重なっており、前記光電変換部は、前記1つのマイクロレンズを通過した入射光に応じた電荷を生成する固体撮像装置の製造方法であって、
    前記半導体基板の第1の深さに、第1の間隙によって離間された第1導電型の第1電荷蓄積領域および前記第1導電型の第2電荷蓄積領域を形成する第1ステップと、
    前記半導体基板の前記第1の深さの下部に位置する第2の深さに、第2導電型の第1半導体領域および前記第2導電型の第2半導体領域と、前記第1半導体領域および前記第2半導体領域を離間する、前記第1半導体領域および前記第2半導体領域よりも不前記第2導電型の不純物濃度が低い第2の間隙と、を形成する第2ステップと、
    前記第1の間隙の下部の領域における前記第2導電型の不純物濃度を、前記第1電荷蓄積領域および前記第2電荷蓄積領域の下部の領域における前記第2導電型の不純物濃度よりも高くするように、前記第1の間隙の下部に前記第2導電型の半導体領域を形成する第3ステップと、
    を有することを特徴とする固体撮像装置の製造方法。
  14. 前記第2ステップと前記第3ステップが並行して行われることを特徴とする請求項13に記載の固体撮像装置の製造方法。
  15. 前記第1の間隙の下部において、前記第1半導体領域と前記第2半導体領域が互いに繋がるように形成される
    ことを特徴とする請求項13に記載の固体撮像装置の製造方法。
  16. 前記第1の間隙の下部において、前記第2の深さよりも浅い位置に、前記第2導電型の不純物領域を形成するステップを更に有する
    ことを特徴とする請求項13に記載の固体撮像装置の製造方法。
  17. 前記不純物領域が、前記第1の間隙に沿って形成される
    ことを特徴とする請求項16に記載の固体撮像装置の製造方法。
  18. 移動体であって、
    請求項1から12のいずれか1項に記載の固体撮像装置と、
    前記画素の前記第1電荷蓄積領域に蓄積された信号電荷に基づく第1の信号と、前記第2電荷蓄積領域に蓄積された信号電荷に基づく第2の信号とを処理し、被写体までの距離情報を取得する画像処理部と、
    前記距離情報に基づいて前記移動体を制御する主制御部と、
    を備えることを特徴とする移動体。
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