JP7256372B2 - 発光装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本願は発光装置の製造方法に関する。
金属リードおよび樹脂からなる封止部材によって構成されるパッケージの凹部内に発光素子が配置され、凹部を封止部材で封止した発光装置が知られている。このような発光装置では、リードと封止部材との界面に隙間が生じることによって、凹部に配置した封止部材が外部に漏出する可能性がある。このような課題を解決するため、例えば、特許文献1は、リードの表面にレーザー加工による凹凸を形成し、リードと封止部材との密着性を向上させる技術を開示している。
特開2015-233145号公報
本開示の限定的ではないある例示的な一実施形態は、封止部材の漏出が抑制された発光装置及びその製造方法を提供する。
本開示の限定的ではないある例示的な一実施形態による発光装置の製造方法は、リード端子と、壁部を含む樹脂体とを有し、凹部が形成されたパッケージであって、壁部は、前記パッケージの外側面と前記凹部の内側面とを構成しており、前記凹部の底面において、前記リード端子の上面の一部が位置しており、前記リード端子の上面と、前記壁部との間に隙間を有するパッケージを用意する工程と、前記パッケージの前記凹部の底面において位置するリード端子に発光素子を配置する工程と、前記パッケージの前記凹部に、フィラーを含む未硬化の封止部材を充填する工程と、前記未硬化の封止部材が充填されたパッケージに対して、前記上面と垂直な方向に遠心力をかけながら前記フィラーの少なくとも一部一部を前記隙間に配置させる工程と、を含む。
本開示の限定的ではないある例示的な一実施形態による発光装置は、リード端子と、壁部を含む樹脂体とを有し、凹部が形成されたパッケージであって、壁部は、前記パッケージの外側面と前記凹部の内側面とを構成しており、前記凹部の底面において、前記リード端子の上面の一部が位置しており、前記リード端子の上面と、前記壁部との間に隙間を有するパッケージと、前記パッケージの前記凹部の底面に位置するリード端子上に配置された発光素子と、フィラーを含んでおり、前記発光素子を覆って前記パッケージの前記凹部に充填された封止部材と、を備え、前記封止部材は樹脂部材およびフィラーを含み、前記フィラーの一部は、前記隙間内に位置している。
本開示の例示的な一実施形態によれば、封止部材の漏出が抑制された発光装置を得ることができる。
図1は、本開示の発光装置の製造方法によって製造される発光装置を示す斜視図である。 図2Aは、封止部材を取り除いた発光装置の平面図である。 図2Bは、発光装置の底面図である。 図2Cは、図2Aの2C-2C線における発光装置の断面図である。 図3は、本開示の発光装置の製造方法における製造工程を示すフローチャートである。 図4Aは、発光装置の製造方法におけるパッケージを用意する工程の概略断面図である。 図4Bは、発光装置の製造方法における発光素子を配置する工程の概略断面図である。 図4Cは、発光装置の製造方法における未硬化の封止部材を充填する工程の概略断面図である。 図4Dは、発光装置の製造方法におけるフィラーを隙間に配置する工程の概略断面図である。 図4Eは、発光装置の製造方法におけるフィラーを隙間に配置する工程の概略断面図である。 図5Aは、複数のパッケージが配置された基板を示す概略断面図である。 図5Bは、発光装置の製造方法に用いられる樹脂付きリードフレームの平面図である。 図5Cは、発光装置が作製された樹脂付きリードフレームの平面図である。 図6Aは、発光装置の製造方法で使用される遠心機を示す模式図である。 図6Bは、発光装置の製造方法において、遠心機を用いてパッケージに遠心力をかける様子を示す模式図である。 図7Aは、発光装置の他の製造方法におけるフィラーを隙間に配置する工程の概略断面図である。 図7Bは、発光装置の他の製造方法におけるフィラーを隙間に配置する工程の概略断面図である。 図7Cは、発光装置の他の形態を示す断面図である。
以下、図面を参照しながら本開示の発光装置の製造方法の実施形態を説明する。以下に説明する発光装置は、実施形態の一例であって、以下に説明する発光装置において種々の改変が可能である。図面が示す構成要素の寸法、形状等は、わかり易さのために誇張されている場合があり、実際の発光装置および製造装置における寸法、形状、および、構成要素間の大小関係を反映していない場合がある。また、図面が過度に複雑になることを避けるために、一部の要素の図示を省略することがある。
(発光装置の構造)
本開示の発光装置の実施形態を説明する。図1は、本開示の発光装置の一実施形態を示す斜視図であり、図2Aは、封止部材を取り除いた発光装置の平面図である。図2Bは、発光装置の底面図である。図2Cは、図2Aの2C-2C線における発光装置の断面図である。
発光装置101は、パッケージ10と、発光素子20と、封止部材30とを備える。発光装置101は、保護素子40をさらに備えていてもよい。
パッケージ10は、発光素子20を収納する筐体として機能する。パッケージ10は、上面10aおよび下面10bと、上面10aに位置する開口11aを備えた凹部11とを有する。本実施形態では、上面10aの外縁は、略矩形形状を有し、パッケージ10は、上面10aの矩形の4つの辺に対応する4つの外側面10cを有する。
[パッケージ10]
パッケージ10は絶縁性の基体とリード端子とを含む。本実施形態では、パッケージ10は、絶縁性の基体として樹脂体13とを含み、リード端子として2つのリード端子14を含む。パッケージ10は、発光素子20を収納する凹部11を有している。発光素子20は、凹部11の底面に位置するリード端子14上に配置されている。樹脂体13は、壁部13Aおよび底部13Bを含み、壁部13Aが凹部11を囲んでいる。また、底部13Bは、リード端子14間および壁部13Aの下方に位置しており、リード端子14とともに凹部11の底面11bを構成する。
樹脂体13の壁部13Aは、パッケージ10の外側面10cおよび凹部11の内側面11cを構成している。図2Cに示すように、本実施形態では凹部11の内側面11cには段差12が設けられている。しかし、段差12はなくてもよい。また、パッケージの上面10aは、本実施形態では平坦であるが、反射防止のために、上面10aに凹凸が設けられていたり、開口11aを囲む溝等が設けられていてもよい。凹部11の底面11bには、リード端子14の一部が露出している。
樹脂体13は、樹脂材料によって形成される。また、発光素子20からの光および外光が透過しにくい材料によって形成されていることが好ましい。樹脂体13は、パッケージ10として構造を維持する主要部分であるため、所定の強度を有することが好ましい。樹脂体13は、例えば、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、セラミックス等によって形成される。より具体的には、樹脂体13は、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ガラスエポキシ樹脂、BTレジンや、PPAなどの樹脂材料、アルミナや窒化アルミなどのセラミックス材料によって形成される。また、樹脂体13は、凹部11の内側面11cにおいて、発光素子からの光を反射する材料によって形成されていてもよい。つまり、内側面11cに、樹脂体の外表面を構成する材料よりも、発光素子の光に対して反射率が高い別の部材を用いてもよい。これによって、発光装置101の光取り出し効率を向上させることが可能である。
リード端子14は、発光素子20をパッケージ10の外部の配線などと電気的に接続するための端子として機能する。本実施形態では、リード端子として一対のリード端子14を備えているが、パッケージ10は、3以上のリード端子14を備えていてもよい。リード端子14は、樹脂体13と一体的に形成され、リード端子14の上面の一部が凹部11の底面11bにおいて露出している。また、リード端子14の下面の一部は、パッケージ10の下面10bにおいて露出している。リード端子14は、樹脂体13の底部13Bから突出した凸部14eを有する。後述するように、発光装置101の製造時において、複数のパッケージ10は、凸部14eを介して1つのリードフレームに接続されている。これにより、発光装置の製造方法における各工程をリードフレーム単位で行うことができるため、複数の発光装置を同時進行で製造することができる。
リード端子14の材料には、熱伝導率の比較的大きな材料を用いることが好ましい。このような材料でリード端子を形成することにより、発光素子20で発生する熱を効率的にパッケージ10の外部へ逃すことができる。例えば、リード端子14の材料は、200W/(m・K)程度以上の熱伝導率を有しているものが好ましい。さらに、比較的大きい機械的強度を有するものが好ましい。例えば、Al、Fe、Ni、Cu、Ag、Au、又はこれらの一種を含む合金などの金属板を、打ち抜き等のプレス加工またはエッチング加工等により所望の形状に加工したものを用いることができる。さらに、リード端子14は、表面に金属層を有していることが好ましい。金属層としては、例えば、Ag、Ag、Cu、Pt,Au合金などが好適に利用できる。また、金属膜の下地層として、Niを含む層を有することが好ましく、下地層としては、Ni/Pd、又はNi/Au、又はNi/Pd/Auなどを含む層が挙げられる。金属膜の形成方法としては、例えばめっき処理が挙げられる。つまり、金属層はめっき層であってもよい。リード端子が表面にこのような金属層を有することにより、リード端子による光反射性をより高めることができる。また、後述する導電性ワイヤ等との接合性を高めることができる。リード端子の厚みは、例えば110~250μmである。また、リード端子は、上記加工等により部分的にその厚さが異なっていてもよい。さらにリード端子14は、樹脂体13との密着性を考慮して、例えば壁部13Aの直下に位置する上面に、溝等の凹部を有していてもよい。この場合、樹脂体13が凹部に対応する凸部を有することで、凹部の外側面と内側面との距離が長くなり、封止部材30の漏出をよりいっそう抑制することができる。
図2Cに示すようにパッケージ10は、樹脂体13とリード端子14との境界に隙間16を有する。隙間16はパッケージ10の外側面10cと、凹部11の内側面11cとを連通する空間である。隙間16は、樹脂体13とリード端子14との境界に位置する。このような隙間16は、例えば、樹脂体とリード端子とを用いてパッケージを形成する際に、両者の熱膨張率等の物性の差によって発生しうる隙間である。樹脂体13とリード端子14との接合強度を超えて応力が界面に加わると、図2Aで示す灰色の領域Rにおいて、樹脂体13の一部がリード端子14から剥離し、隙間16が不可避的に形成される。
隙間16は、パッケージ10の外側面10cと、凹部11の内側面11cとを連通しない隙間17および連通する隙間18を含む。隙間16は、パッケージ10の製造時に形成される。また、パッケージ10を作製した後、封止部材30を形成するまでの間の発光装置101の製造工程中の熱履歴によって隙間17が広がり、外側面10cと、凹部11の内側面11cとを連通する隙間18となる場合がある。隙間16は少なくとも隙間18を含んでいる。
形成される隙間16の大きさ、形状および数は、例えば、パッケージ10の製造条件、発光装置101の製造工程中で用いる熱処理の温度、パッケージの大きさおよび形状、樹脂体13を構成する樹脂材料、リード端子14の金属層の材料などに依存する。パッケージ10において少なくとも1つの隙間16が形成されていればよい。隙間16の高さHは、例えば、0.5μm~5μm程度である。後述するように隙間16にフィラ-32を配置させるため、隙間16の高さとフィラー32の大きさとは同程度であることが好ましい。隙間16の高さHは、例えば、作製した発光装置101の断面を、光学顕微鏡、電子顕微鏡などの観察装置によって観察することによって求めることができる。発光装置101を製造する前にあらかじめ、製造条件を決定するために発光装置101を作製し、作製した発光装置101の断面を観察することにより、少なくとも隙間16の高さHを決定しておくことが好ましい。隙間17は外側面10cと、凹部11の内側面11cとを連通していないため、凹部11に配置された封止部材30をパッケージ10の外側へ漏出させることはない。
[発光素子20]
発光素子20は、半導体レーザー、発光ダイオード等の半導体発光素子である。発光素子20の発光波長は任意に選択し得る。例えば、青色、緑色の発光素子としては、ZnSeや窒化物系半導体(InAlGa1-X-YN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)を用いた発光素子を用いることができる。また、赤色の発光素子としては、GaAs、AlInGaP、AlGaAs系の半導体などを用いることができる。さらに、これ以外の材料からなる半導体発光素子を用いることもできる。用いる発光素子の組成や発光色、大きさや、個数などは目的に応じて適宜選択することができる。また、可視光領域の光だけでなく、紫外線や赤外線を出力する発光素子とすることができる。
後述するように、封止部材30は波長変換部材を含有してもよい。波長変換部材によって、発光素子20から出射する光の一部または全部を他の波長帯域の光に変換することができる。この場合、発光装置101は、発光素子20が出射する光と波長変換部材が出射する光とが混合された光または波長変換部材が出射する光のみを出射する。例えば、発光素子20が青色光を出射し、波長変換部材が青色光を黄色光に変換する場合、発光装置101は、青色光と黄色光とが混合された白色光を出射する。本実施形態では、発光装置101は1つの発光素子を含んでいるが、発光装置101は複数の発光素子を含んでいてもよい。例えば、発光装置101は、同系色の光を出射する2つ以上の発光素子を含んでいてもよく、また、赤色光、青色光および緑色光の光をそれぞれ出射する3つの発光素子を含んでいてもよい。
発光素子20は、凹部11の底面11bに露出したリード端子14上に配置される。発光素子20の正負一対の電極は、凹部11の底面11bに露出した一対のリード端子14と、導電性ワイヤ15によって電気的に接続されている。
[保護素子40]
発光装置101は発光素子20に加えて、保護素子などの電子部品をさらに備えていてもよい。本実施形態では、発光装置101は保護素子40を備えている。例えば、保護素子40は、ツェナーダイオードであり、発光素子20が静電気等によって破壊されるのを抑制する。
保護素子40は、上面および下面に電極をそれぞれ有し、はんだ等の導電性接合部材により下面がリード端子14に接合されることによって下面の電極と一方のリード端子14とが電気的に接続されている。保護素子40の上面の電極は導電性ワイヤ15によって、他方のリード端子14と電気的に接続されている。このような配線によって発光素子20と保護素子40とは並列に接続されている。
[封止部材30]
封止部材30は、凹部11内に配置され、発光素子20、導電性ワイヤ15、保護素子40等を水分、外力、塵芥から保護する。封止部材30は、凹部11内に充填されており、発光素子20、保護素子40および導電性ワイヤ15を凹部11内で被覆する。図2Cに示すように、封止部材30は、パッケージ10の上面10aには配置されていないことが好ましい。
封止部材30は、発光素子20から出射する光を透過させるために、透光性を有することが好ましい。具体的には、封止部材30は、母材として樹脂部材31を含む。樹脂部材は、例えば、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。樹脂部材31の一部は、隙間16にも配置されている。
封止部材30は、上述した樹脂部材31に加えてフィラー32を含む。図2Cに示すように、フィラー32の一部は隙間16に配置されている。フィラー32が隙間16内に配置されるように、フィラー32は、隙間16の高さHと同程度の値のメディアン径Dmを有していることが好ましい。ここで同程度とは、高さHおよびメディアン径Dmが、0.7H≦Dm≦1.3Hの関係を満たしていることをいう。
またフィラー32の形状は、隙間16への流動しやすさから、球状であることが好ましい。またフィラー32は、中空粒であってもよい。
フィラー32を含む未硬化の封止部材をパッケージ10の凹部11に配置し、以下において説明するように、遠心力をパッケージにかけることによって、母材である樹脂部材31の一部およびフィラー32の一部が隙間16に入り込み、隙間16にフィラー32が配置される。これにより、隙間16から封止部材30がパッケージの外部に漏れ出ることが抑制される。隙間16に配置されないフィラー32は、封止部材30中において、凹部11の底面11b側に偏在している。
フィラー32のメディアン径Dmが0.7Hよりも小さい場合、隙間16のサイズに対してフィラー32の外形が小さすぎ、後述するように、遠心力を利用して、隙間16にフィラー32を配置する工程において、フィラー32が小さいため、隙間16にとどまらず、未硬化の樹脂部材とともにパッケージ10の外部にまで達し、未硬化の樹脂部材が漏出してしまう可能性がある。また、メディアン径Dmが1.3Hよりも大きい場合、隙間16に挿入し得るサイズのフィラー32の分布量が少なくなり、隙間16内に十分な量のフィラー32を配置できない可能性がある。
フィラー32としては、例えば、光拡散部材が挙げられる。光拡散部材としては、酸化ケイ素(シリカ)、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、チタン酸バリウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化イットリウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、酸化マグネシウム及び炭酸マグネシウムからなる群から選択された少なくとも一種を含むことが好ましい。
フィラー32は、シランカップリング剤やチタンカップリング剤などを用いる公知の表面処理が施されていてもよい。表面処理に用いる薬剤としては、シランカップリング剤が好ましく、アミノシランが特に好ましい。シランカップリング剤などで表面処理することにより、フィラー32と樹脂部材31とが混ざり合いやすくなり、また、フィラー32の表面のすべりがよくなるため、沈降しやすくなると考えられる。
封止部材30は、添加部材としてフィラー32以外の他の材料を含んでいてもよい。本実施形態では、封止部材30は、波長変換部材33を含む。波長変換部材33には、蛍光体、量子ドット等があげられる。蛍光体としては、公知の蛍光体が用いられる。例えば、セリウムで賦活されたイットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG:Ce)、セリウムで賦活されたルテチウム・アルミニウム・ガーネット(LAG:Ce)、ユウロピウム及び/又はクロムで賦活された窒素含有アルミノ珪酸カルシウム(CASN)などが挙げられる。蛍光体は、複数の種類の蛍光体を組み合わせて用いてもよい。例えば、発光色の異なる蛍光体を所望の色調に適した組み合わせや配合比で用いて、演色性や色再現性を調整することもできる。
封止部材30は、添加部材として、フィラー32と同様の部材の光拡散部材をさらに含んでいてもよい。凹部内に配置される封止部材30中に光拡散部材が含まれることで、発光素子20からの光、あるいは、波長変換部材から出射する光が照射されることによって光がランダムな方向に反射し、発光装置101から出射する光の輝度むら、色むら等を抑制し得る。
封止部材30は、他の添加部材として、透光性が損なわれない程度に光吸収性物質を含んでいてもよい。光吸収性物質としては、例えばカーボンブラックやグラファイトなどの黒色顔料を用いることもできる。このような充填剤を封止部材中に分散させることで、発光装置101の色むら改善、表示コントラストの低下抑制等が実現できる。
封止部材30は、フィラー32を含む限り、他の添加部材を含んでいなくてもよいし、1種以上の添加部材を含んでいてもよい。上述した添加部材の粒子が、球形状を有する場合、未硬化の状態の樹脂部材31中において沈降しやすい。このため、封止部材30の表面に粒子の形状に対応した凸部が形成されにくく、発光素子20からの光は、封止部材30の上面30a近傍で散乱されずに外部へ出射しやすい。よって、封止部材30からの光の取り出し効率を向上させることができる。
また、波長変換部材33として用いる蛍光体は、構成元素の組成によっては、外部環境の水分等によって蛍光特性の低下が生じ得る。このような特性の蛍光体を封止部材30に含める場合には、後述するように遠心力を利用して、封止部材30中において、蛍光体を凹部11の底面11b側に偏在させることができる。これにより、蛍光体は、外部環境との境界である封止部材30の上面30aからできるだけ内部に配置することが可能となり、上述した外部環境中の水分による劣化を抑制することが可能となる。
一方、添加部材の粒子が破砕形状を有する場合、同程度の大きさの球形状の粒子より大きな表面積を有するため、遠心力が働く状態においても、未硬化の状態の樹脂部材31中において沈降が抑制される。特に粒子のサイズが小さい場合には遠心力の影響を受けにくい。その結果、添加部材を封止部材30の表面近傍に配置することが可能となり、封止部材30の表面に粒子の形状を反映した凹凸が形成されやすくなる。これにより、封止部材30は、上面30aにおいて外光の反射を散乱させ、外光の照り返しによるコントラストの低下を低減できる。また、添加部材を樹脂部材31中に均一に分散させることが可能となる。
以下において説明するように、発光装置101では、フィラー32を隙間16に配置するため、遠心力を用いる。このため、封止部材30がフィラー32以外の添加部材を含む場合、添加部材も遠心力を受ける。上述したように、添加部材の粒子の形状や大きさによって、働く遠心力および遠心力に抗する力を制御できる。本実施形態では、封止部材30はフィラー32および波長変換部材33を含み、波長変換部材33は、凹部11の底面11b側に偏在させることが好ましい。このため、フィラー32および波長変換部材33に遠心力を働かせ、底面11b側に配置させる。しかし、光拡散部材など、封止部材30中において、概ね均一に分散させることが好ましい場合には、後述するように、フィラー32および波長変換部材33を凹部11の底面11b側に配置した後、光反射性部材を含む未硬化の封止部材を凹部11に配置してもよい。
(発光装置101の製造方法)
本開示の発光装置の製造方法の実施形態を説明する。図3は、本開示の発光装置の製造方法における製造工程を示すフローチャートであり、図4A~4Eおよび図5Aは、発光装置の製造方法における工程断面図である。図5B、5Cは、発光装置の製造方法における平面図である。
本開示の発光装置の製造方法は、(A)パッケージを用意する工程、(B)発光素子を配置する工程、(C)未硬化の封止部材を充填する工程、(D)フィラーの少なくとも一部を隙間に配置する工程、および(E)未硬化の封止部材を硬化させる工程を含む。以下、各工程を詳細に説明する。
(A)パッケージを用意する工程(S1)
まず、図4Aに示すように、リード端子14と、壁部13Aを含む樹脂体13とを有し、凹部11が形成されたパッケージ10を準備する。パッケージ10において、壁部13Aは、パッケージ10の外側面10cと凹部11の内側面とを構成しており、凹部11の底面11bにおいて、リード端子14の上面の一部が位置しており、リード端子14の上面と壁部13Aとの間に隙間16を有するパッケージ10を用意する。本開示の発光装置の製造方法は、1個の発光装置101を製造することも可能であるし、複数の発光装置101を同時に製造することも可能である。複数の発光装置101を同時に製造する場合には、複数のパッケージ10を用意する。発光素子20の実装、封止部材30の充填などにおける製造効率を高めるためには、複数のパッケージ10は、所定のピッチで2次元に配列されていることが好ましい。例えば、粘着性を有する上面を備えた支持基板を用意し、上面にパッケージ10の下面10bを接合するように、複数のパッケージ10を所定のピッチで2次元に配置する。例えば、図5Aに示すように、粘着性を有する上面300aを備えた支持基板300を用意し、上面にパッケージ10の下面10bを接合するように、複数のパッケージ10を所定のピッチで2次元に配置する。
あるいは、図5Bに示すように、複数のパッケージ10が配置されたリードフレーム200を用意してもよい。例えば、リードフレーム200は、複数のパッケージ10がリード端子14で接続されたフレーム部201Aを有する。フレーム部201Aは、複数の貫通孔201Cを有し、貫通孔201C内において、1または複数のパッケージ10が配置されている。複数の貫通孔201Cは、フレーム部201Aにおいて、例えば、x方向およびy方向に規則的に配列されている。
図5Bに示す例では、各貫通孔201C内に、y方向に配列された2つのパッケージが位置している。各パッケージ10は、リード端子14が接続部201Bによって、貫通孔201Cの周囲のフレーム部201Aとx方向に接続されることによって、フレーム部201Aに接続されている。
リードフレーム200は、リード端子14が上述したように、接続部201Bによってフレーム部201Aに接続されたリードフレームを用意し、各リード端子14を覆うように樹脂体13がインサート成形などによって形成されたものを準備することができる。
(B)パッケージに発光素子を配置する工程(S2)
図4Bに示すように、パッケージ10の凹部11の底面11bに位置するリード端子14に発光素子20を配置する。発光素子20を用意し、発光素子20を、接着部材を用いて凹部11の底面11bに接続する。本実施形態では、一対のリード端子14の一方の上面に発光素子20を接合する。同様に保護素子40を他方のリード端子14の上面に接合する。次に、発光素子20の一対の電極と、一対のリード端子14とをそれぞれ導電性ワイヤ15で接続する。同様に、保護素子40の電極とリード端子14とを導電性ワイヤ15で接続する。
(C)未硬化の封止部材を充填する工程(S3)
図4Cに示すように、パッケージ10の凹部11に、フィラー32を含む未硬化の封止部材30’を充填する。まず、未硬化の封止部材30’を調製する。未硬化の封止部材30’として、未硬化の樹脂部材31’に、フィラー32におよび波長変換部材33を添加し、分散させたものを準備する。得られた未硬化の封止部材30’を、ディスペンサー等を用いてパッケージ10の凹部11内に充填する。この時、未硬化の封止部材30’がパッケージ10の上面10aの開口11aから漏れて、上面10aを覆わないように配置することが好ましい。未硬化の封止部材30’は凹部11内に位置する発光素子20、保護素子40および導電性ワイヤ15を完全に被覆していることが好ましい。硬化によって体積が減少する場合には、硬化による収縮量を考慮して、未硬化の封止部材30’をパッケージ10の凹部11内に充填することが好ましい。
(D)遠心力によってフィラーを隙間に配置する工程(S4)
凹部11に未硬化の封止部材30’が配置されたパッケージ10に遠心力をかけ、フィラー32を隙間16に配置させる。図6Aに示すように、パッケージ10を保持し、回転させることによって遠心力をパッケージ10に加えることのできる回転機構を備えた遠心機500を用意する。遠心機500は、アーム511を湯含む回転機構510を備える。アーム511は、例えば、長手方向の中央を中心として回転可能であり、アーム511の両端には、支持枠512が取り付けられている。支持枠512は、複数のパッケージ10が配置された支持基板300または樹脂付きリードフレーム200を支持する支持部513を備えている。支持枠512は、アーム511の両端において、回転機構510の回転軸510aに垂直な平面上であって、回転軸を中心とする円の接線方向に平行な軸511aを中心として回転可能である。
工程(D)までの製造工程を施した支持基板300または樹脂付きリードフレーム200を支持枠512の支持部513に載せ、回転機構510を駆動させて、アーム511を回転させる。これにより図6Bに示すように、支持枠512に遠心力が働き、支持部513が回転軸510aと平行になるように支持枠512が軸511aを中心として回転する。これにより、図4Dに示すように、パッケージ10の上面10aと垂直であり、かつ、凹部11の底面11bに向かう方向に遠心力Fが未硬化の封止部材30’にかかる。
未硬化の樹脂部材31’よりもフィラー32および波長変換部材33の比重の方が大きいため、図4Dに示すように、封止部材30’中でフィラー32および波長変換部材33が底面11b側へ移動し、フィラー32および波長変換部材33が底面11b側に偏在するようになる。遠心力Fの大きさは、相対遠心力(RCF)で100G(×g)以上であることが好ましい。遠心力Fは、好ましくは200G以上であり、より好ましくは300G以上である。遠心力Fの上限に特に制限はないが、遠心力が大きすぎると、凹部11内に形成した導電性ワイヤ15が変形したりするなど工程(D)までに形成した構造に変形が生じる可能性がある。また、封止部材30が蛍光体以外の添加材料を含む場合、封止部材30内における添加材料が意図した分布ではなくなる可能性がある。このため、例えば、遠心力Fは500G以下であることが好ましい。
凹部11内において、遠心力Fは重力のように未硬化の封止部材30’に作用するため、凹部11の底面11b側に位置する未硬化の封止部材30’には高い圧力がかかる。このため、隙間16を満たしている空気との間の大きな圧力差により、未硬化の樹脂部材31’およびフィラー32が、隙間16へ移動し、隙間16内に配置される。
遠心機500を用いてパッケージ10に遠心力をかける時間は、隙間16に配置されたフィラー32および未硬化の樹脂部材31’の量に応じて調整することが好ましい。隙間16に配置されるフィラー32の量(粒子数)が少ない場合、隙間16が十分に狭くならず、未硬化の封止部材30’を硬化させる工程において、未硬化の樹脂部材31’が隙間16を移動し外側面10cにまで達し、漏出してしまう可能性がある。また、遠心力をかける時間が長すぎる場合、圧力差によって、未硬化の樹脂部材31’およびフィラー32が隙間16を移動し外側面10cにまで達し、漏出してしまう可能性がある。だだし、フィラー32は隙間16を完全に閉塞するように配置されなくてもよい。フィラー32が隙間16に配置され、隙間16の高さおよび幅が部分的に狭くなることによって、粘性を有する未硬化の樹脂部材31’が、硬化するまでに、隙間16を通ってパッケージ10の外部へ到達することを抑制することができる。
本願が解決する課題である、隙間16からの樹脂漏れも重力による未硬化の樹脂部材の移動である。しかし、重力により底面11b側に位置する未硬化の封止部材30’にかかる圧力は小さいため、未硬化の樹脂部材31’は隙間16内へゆっくり移動することが可能であるが、樹脂材料31’よりも比重の大きいフィラー32は短時間(未硬化の封止部材30’が硬化するまでの間)で隙間16内に移動しにくい。フィラー32の隙間16への配置は、上述した大きな遠心力によってはじめて生じ得る。
また、フィラー32および未硬化の樹脂部材31の隙間16への移動は、遠心力によって生じる圧力であり、上述したようにパッケージ10にかける遠心力は重力に比べて十分に大きい。このため、遠心機500内において、保持されるパッケージ10の姿勢にかかわらず、重力の影響をほとんど受けずにパッケージ10の凹部11の底面11b近傍と、パッケージ10の外部との圧力差により、フィラー32および未硬化の樹脂部材31は任意の方向へ移動し得る。したがって、封止部材30が漏れ出てしまうような隙間16には、遠心力によってフィラー32の一部および未硬化の樹脂部材31’が流入していく。
(E)未硬化の封止部材を硬化させる工程(S5)
未硬化の封止部材30’は例えば加熱により硬化される。隙間16にフィラー32および未硬化の樹脂部材31’を配置させたパッケージ10を遠心機500から取り出し、パッケージ10をオーブンなど、ヒーターを有し、庫内を所定の温度で維持し得る恒温器で保持することによって、パッケージ10を加熱する。具体的には、支持基板300または樹脂付きリードフレーム200を恒温槽に入れ、未硬化の樹脂部材31’の硬化温度以上の温度で保持することによって、未硬化の封止部材30’を硬化させる。樹脂部材31がシリコーン樹脂である場合、例えば、70℃以上の温度で、支持基板300または樹脂付きリードフレーム200を保持する。保持時間は、例えば、0.5時間以上4.0時間以下である。
あるいは、遠心機500がヒーターを備え、恒温槽としての機能も有する場合、工程(D)と本工程とを同時に行ってもよい。具体的には、工程(D)で説明した手順により、遠心力をパッケージ10にかけながらパッケージ10を加熱し、未硬化の封止部材30’を硬化させてもよい。あるいは、工程(D)の後、回転機構510を停止させ、そのままの状態で、ヒーターによりパッケージ10を加熱し、未硬化の封止部材30’を硬化させてもよい。
硬化のために、未硬化の封止部材30’を一定の温度で保持している間、隙間16にフィラー32が配置されていることによって、未硬化の樹脂部材31’の隙間16における移動が抑制される。このため、硬化工程中に未硬化の封止部材30’がパッケージの外部への漏出が抑制される。
加熱によって、パッケージ10の凹部11内に封止部材30が配置される。これにより、樹脂漏れが抑制された発光装置101が得られる。リードフレーム200単位で発光装置101を製造する場合には、続いて個片化工程を行う。
(F)個片化する工程(S6)
図5Cに示すように、パッケージ10の凹部11内に封止部材30が配置された状態において、リードフレーム200の各パッケージ10を接続しているリードを切断して個片化し、複数のパッケージを得る。具体的には、図5Cにおいて、破線で示すように、リード端子14の凸部が形成されるようにパッケージ10の外側面10cから離間した位置で接続部201Bを回転ブレード等で切断することによって、個々のパッケージ10を切り離す。これにより、発光装置101が完成する。
このように本実施形態の発光装置の製造方法によれば、未硬化の封止部材に隙間に配置し得る大きさのフィラーを添加し、未硬化の封止部材を硬化させる前、または、硬化中に遠心力をパッケージに働かせ、隙間にフィラーを配置させることによって、未硬化の封止部材がパッケージ外側面へ漏出することが抑制される。この方法は、例えば、特許文献1に開示された技術に比べて、個々のパッケージのリード端子を加工する時間は必要ないため、タクトタイムを短くし、また、製造コストを低減することが可能である。
また、上述したように隙間へのフィラーの配置は、遠心力によって生じる凹部の底部近傍の未硬化の封止部材に加わる圧力と、パッケージ外部との圧力差を利用する。このため、隙間の伸びる方向や位置にかかわらず、フィラーを樹脂体とリード端子との間に生じた隙間に配置することが可能である。さらに、未硬化の封止部材の漏出が生じ得る隙間には、漏出を未然に防ぐようにフィラーを配置することができる。言い換えれば、隙間の自己修復が可能である。これに対し、特許文献1に開示された技術によれば、レーザー加工を施していない部分には接合を強化する効果は生じないため、隙間の発生を完全に抑制するためには、リード端子の樹脂体と接する領域すべてにレーザー加工が必要であり、コストがかかる。
本実施形態の発光装置及び発光装置の製造方法には種々の改変が可能である。例えば、(D)遠心力によってフィラーを隙間に配置する工程(S4)は、(D1)未硬化の封止部材30’において、フィラー32および波長変換部材33を沈降させる工程、および、(D2)フィラー32を隙間16に配置する工程に分けられる。このうち工程(D1)は、遠心力によらず、重力を利用してもよい。具体的には、未硬化の封止部材30’をパッケージ10の凹部11に充填したのち、パッケージを放置して、フィラー32および波長変換部材33を沈降させてもよい。
また、封止部材30は、フィラー32および波長変換部材33に加えて、光拡散部材等の添加部材を含み、添加部材を沈降させたくない場合には、未硬化の封止部材30’を2段階に分けてもよい。例えば、図7Aに示すように、フィラー32および波長変換部材33を未硬化の樹脂部材31’に分散させた未硬化の封止部材30’を発光素子20の上面が覆われる程度の量で、パッケージ10の凹部内に配置し、上記工程(D)までを行う。これにより、隙間16にフィラー32が配置される。
その後、図7Bに示すように、光反射性部材34を未硬化の樹脂部材31’に分散させた未硬化の封止部材35’を凹部11内の未硬化の樹脂部材31’上に配置する。その後、光反射性部材34を沈降させずに、未硬化の樹脂部材31’および未硬化の封止部材35’を硬化させることによって、封止部材36が配置された発光装置102を製造してもよい。発光装置102の封止部材36において、フィラー32および波長変換部材33は底面11b側に偏在しているが、光反射性部材34は、発光素子20より上方の領域において分散している。
本開示の発光装置は、照明、車載、表示装置、電子機器等、種々の用途の発光装置に好適に使用され得る。
10 パッケージ
10a 上面
10b 下面
10c 外側面
11 凹部
11a 開口
11b 底面
11c 内側面
12 段差
13 樹脂体
13A 壁部
13B 底部
14 リード端子
14e 凸部
15 導電性ワイヤ
16、17、18 隙間
20 発光素子
30、36 封止部材
30’ 未硬化の封止部材
30a 上面
31 樹脂部材
31’ 未硬化の樹脂部材
32 フィラー
33 波長変換部材
34 光反射性部材
35’ 未硬化の第2封止部材
40 保護素子
101、102 発光装置
200 樹脂付きリードフレーム
201A フレーム部
201B 接続部
201C 貫通孔
300 支持基板
300a 上面
500 遠心機
510 回転機構
510a 回転軸
511 アーム
511a 軸
512 支持枠
513 支持部

Claims (10)

  1. リード端子と、壁部を含む樹脂体とを有し、凹部が形成されたパッケージであって、壁部は、前記パッケージの外側面と前記凹部の内側面とを構成しており、前記凹部の底面において、前記リード端子の上面の一部が位置しており、前記リード端子の上面と、前記壁部との間に隙間を有するパッケージを用意する工程と、
    前記パッケージの前記凹部の底面に位置する前記リード端子に発光素子を配置する工程と、
    前記パッケージの前記凹部に、フィラーを含む未硬化の封止部材を充填する工程と、
    前記未硬化の封止部材が充填されたパッケージに対して、前記上面と垂直な方向に遠心力をかけながら前記フィラーの少なくとも一部を前記隙間に配置させる工程と、
    を含み、
    前記フィラーのメディアン径をDm、前記隙間の高さをHとしたときに前記フィラーのメディアン径Dmおよび前記隙間の高さHは、0.7H≦Dm≦1.3Hの関係を満たす、発光装置の製造方法。
  2. 前記遠心力の大きさは100×g(rcf)以上である請求項1に記載の発光装置の製造方法。
  3. 前記配置させる工程の後に、
    前記未硬化の封止部材を硬化させる工程をさらに含む請求項1または2に記載の発光装置の製造方法。
  4. 前記配置させる工程において、前記遠心力をパッケージにかけながら前記未硬化の封止部材を硬化させる請求項1または2に記載の発光装置の製造方法。
  5. 前記硬化させる工程は、前記パッケージを前記未硬化の封止部材が硬化する温度以上の温度で保持しながら前記遠心力を前記パッケージに働かせる、請求項3または4に記載の発光装置の製造方法。
  6. 前記用意する工程において、複数の前記パッケージが接続されたリードフレームを用意し、
    前記配置する工程および前記充填する工程を前記複数のパッケージについて行い、
    前記硬化させる工程を前記リードフレーム単位で行う、請求項3から5のいずれかに記載の発光装置の製造方法。
  7. 前記硬化させる工程後、前記複数のパッケージを個片化する工程をさらに含む、請求項に記載の発光装置の製造方法。
  8. リード端子と、壁部を含む樹脂体とを有し、凹部が形成されたパッケージであって、壁部は、前記パッケージの外側面と前記凹部の内側面とを構成しており、前記凹部の底面において、前記リード端子の上面の一部が位置しており、前記リード端子の上面と、前記壁部との間に隙間を有するパッケージと、
    前記パッケージの前記凹部の底面に位置するリード端子上に配置された発光素子と、
    フィラーを含んでおり、前記発光素子を覆って前記パッケージの前記凹部に充填された封止部材と、
    を備え、
    前記封止部材は樹脂部材およびフィラーを含み
    記フィラーの一部は、前記隙間内に位置し、
    前記フィラーのメディアン径をDm、前記隙間の高さをHとしたときに前記フィラーのメディアン径Dmおよび前記隙間の高さHは、0.7H≦Dm≦1.3Hの関係を満たす、発光装置。
  9. 前記フィラーは、前記パッケージの凹部内において、底面側に偏在している、請求項に記載の発光装置。
  10. 前記リード端子は、表面にAuまたはAgを含む金属層を有する、請求項8または9に記載の発光装置。
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