JP7255528B2 - トルク伝達装置 - Google Patents

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Description

本発明は、トルク伝達装置に関するものである。
従来、駆動体のトルクを従動体に伝達するトルク伝達装置が知られている。特許文献1に記載の構成では、駆動体としてのロータの内側に設けられたコイルに通電されると、トルク伝達装置がロータの端面に磁力により引き寄せられ、ロータの端面に摩擦力により接合される。
そして、トルク伝達装置は、ロータと共に回転することで、ロータのトルクを従動体としての圧縮機に伝達する。一方、コイルへの通電が停止されて磁力が消滅すると、トルク伝達装置は、ロータの端面から離れ、ロータから圧縮機へのトルク伝達を停止する。
特許文献1に記載された装置は、ロータの端面に磁力により引き寄せられるアーマチャと、アーマチャに隣接または当接して配置された樹脂プレートと、を有している。また、樹脂プレートには、溶融部と、この溶融部の周囲に形成された肉薄の肉盗み部と、肉盗み部の縁部から立設された側壁部と、を有している。
そして、圧縮機の不具合等により圧縮機の回転が規制された場合、ロータが回転を継続すると、摩擦面から伝わる摩擦熱により肉盗み部が溶融し、ロータからのトルクによって側壁部が破損し、更に、溶融部が溶融する。
これにより、アーマチャはロータとともに回転することが可能となり、エンジン等の動力発生源からロータに動力を伝達するためのベルトなどの部材の破損が防がれる。
特開2019-124267号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された装置は、樹脂プレートに形成された肉薄の肉盗み部によって樹脂プレートの強度が低下してしまうといった不具合や、圧縮機の回転が規制された際に側壁部が速やかに破損しないといった不具合が生じてしまう。
本発明は上記点に鑑みたもので、各種不具合が生じることを抑制することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、駆動体の端面(75)に対し摩擦力により接合されるアーマチュア(11)を有し、駆動体と共に回転する第1回転体(10)を備えている。また、アーマチュアに隣接または当接する樹脂プレート(22)を有し、第1回転体に対し回転方向に係止されると共に従動体に固定され、第1回転体から従動体にトルクを伝達する第2回転体(20)を備えている。また、樹脂プレートは、アーマチュアに対向して設けられる底壁部(223)、底壁部から回転軸方向に延びて第1回転体に対し回転方向に係止される側壁部(222)および底壁部の中に空間を形成する肉盗み部(227)を有している。また、従動体の回転が規制されて駆動体が回転を継続する場合、駆動体の端面とアーマチュアとの摩擦熱が底壁部から肉盗み部に伝わるように構成されている。そして、樹脂プレートには、該肉盗み部が形成された底壁部の回転軸方向の厚みが第1の厚み(T1)である第1厚み部と、第1の厚みよりも厚い第2の厚み(T2)である第2厚み部と、が形成されている。
このような構成によれば、樹脂プレートには、第1の厚みよりも厚い第2の厚み(T2)である第2厚み部が形成されているので、樹脂プレートの強度を向上することができる。すなわち、樹脂プレートの強度が低下してしまうといった不具合を抑制することができる。
また、上記目的を達成するため、請求項7に記載の発明は、駆動体の端面(75)に対し摩擦力により接合されるアーマチュア(11)を有し、駆動体と共に回転する第1回転体(10)を備えている。また、従動体に固定されるインナーハブ(21)と、インナーハブを覆う円盤状の円盤部(221)と、アーマチュアに隣接または当接する樹脂プレート(22)を有し、第1回転体に対し回転方向に係止されると共に従動体に固定され、第1回転体から従動体にトルクを伝達する第2回転体(20)を備えている。また、樹脂プレートは、アーマチュアに対向して設けられる底壁部(223)および底壁部から回転軸方向に延びて第1回転体に対し回転方向に係止される側壁部(222)を有している。また、側壁部は、円盤部から径方向外側に向かって延びる第1側壁部(2221)、第1側壁部と並んで円盤部から径方向外側に向かって延びる第2側壁部(2222)および第1側壁部の径方向外側の端部と第2側壁部の径方向外側の端部の間を接続する接続側壁部(2223)と、を有している。また、円盤部の外周面と第1側壁部の境界部に第1根本曲部(2001)が形成され、円盤部の外周面と第2側壁部の境界部に第2根本曲部(2002)が形成され、第1根本曲部の曲率と第2根本曲部の曲率が異なるように形成されている。
このような構成によれば、第1根本曲部の曲率と第2根本曲部の曲率が異なるように形成されているので、圧縮機の回転が規制され、第1根本曲部と第2根本曲部のうち曲率の大きな方に圧縮力がかかった際に、曲率の大きな方が折れやすくなる。したがって、第1側壁部、第2側壁部および接続側壁部が速やかに倒れ、溶融部225を速やかに破断させることができる。すなわち、圧縮機の回転が規制された際に側壁部が速やかに破損しないといった不具合を抑制することができる。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態のトルク伝達装置が適用される冷凍サイクルの全体構成図である。 第1実施形態のトルク伝達装置とロータの分解斜視図である。 第1実施形態のトルク伝達装置の平面図である。 図3のIV-IV線におけるトルク伝達装置およびロータ等の断面図である。 第1実施形態のトルク伝達装置が備える第2回転体の平面図である。 図5のVI-VI線における第2回転体の断面図である。 樹脂プレートの正面図である。 図7の部分拡大図である。 トルクがかかった際の樹脂プレートの様子を表した図である。 第2実施形態のトルク伝達装置の樹脂プレートの部分拡大図である。 図10中のXI-XI断面図である。 第3実施形態のトルク伝達装置の樹脂プレートの正面図である。 第4実施形態のトルク伝達装置の樹脂プレートの正面図である。 第4実施形態のトルク伝達装置の樹脂プレートの外観図であって、図13中の矢印XIVから見た図である。 第5実施形態のトルク伝達装置の樹脂プレートの外観図であって、図13中の矢印XIVから見た図である。 第6実施形態のトルク伝達装置の樹脂プレートの正面図である。 第6実施形態のトルク伝達装置の樹脂プレートの外観図であって、図13中の矢印XVIIから見た図である。 第7実施形態のトルク伝達装置の樹脂プレートの外観図であって、図13中の矢印XVIIから見た図である。 第8実施形態のトルク伝達装置の樹脂プレートの正面図である。 第9実施形態のトルク伝達装置の樹脂プレートの正面図である。 第10実施形態のトルク伝達装置の樹脂プレートの正面図である。 第10実施形態のトルク伝達装置の樹脂プレートの外観図であって、図22中の矢印XXIIから見た図である。 第11実施形態のトルク伝達装置の樹脂プレートの外観図であって、図22中の矢印XXIIから見た図である。 第12実施形態のトルク伝達装置の樹脂プレートの正面図である。 第12実施形態のトルク伝達装置の樹脂プレートの外観図であって、図22中の矢印XXVから見た図である。 第13実施形態のトルク伝達装置の樹脂プレートの外観図であって、図22中の矢印XXVから見た図である。 第14実施形態のトルク伝達装置の樹脂プレートの正面図である。 第14実施形態のトルク伝達装置の樹脂プレートの変形例である。 第14実施形態のトルク伝達装置の樹脂プレートの変形例である。 第14実施形態のトルク伝達装置の樹脂プレートの変形例である。 第14実施形態のトルク伝達装置の樹脂プレートの変形例である。 第14実施形態のトルク伝達装置の樹脂プレートの変形例である。 第14実施形態のトルク伝達装置の樹脂プレートの変形例である。 第15実施形態のトルク伝達装置の樹脂プレートの正面図である。 図34中のXXXV-XXXV断面図である。 第16実施形態のトルク伝達装置の樹脂プレートの正面図である。 図36中のXXXVII-XXXVII断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。
(第1実施形態)
第1実施形態について説明する。本実施形態のトルク伝達装置1は、駆動体としてのロータ70のトルクを従動体としての圧縮機110に断続的に伝達するための装置である。
まず、従動体としての圧縮機110が用いられる冷凍サイクル100について説明する。冷凍サイクル100は、車室内の空調を行う図示していない車両用空調装置に使用される。
図1に示すように、冷凍サイクル100は、圧縮機110、放熱器101、膨張弁102、および蒸発器103が冷媒配管104により環状に接続された閉回路として構成されている。
圧縮機110は、蒸発器103側の冷媒配管104から吸入した冷媒を圧縮して吐き出す。放熱器101は、圧縮機110から吐き出された冷媒を外気に放熱させる熱交換器である。膨張弁102は、放熱器101から流出した冷媒を減圧膨張させる。蒸発器103は、膨張弁102で減圧膨張された冷媒を、車室内に送風する空気との熱交換により蒸発させる熱交換器である。
圧縮機110として、例えば、斜板式などの可変容量型圧縮機、または、スクロール式またはベーン式などの固定容量型圧縮機が採用される。圧縮機110の一端側には、駆動体としてのロータ70が設けられている。ロータ70は、圧縮機110のハウジングに対して相対回転可能に設けられている。
動力発生源としての車両走行用エンジン105の駆動軸に設けられたプーリ106と、ロータ70とは、動力伝達用のベルト107により連結されている。エンジン105から出力されるトルクは、プーリ106からベルト107を介してロータ70に伝達される。
そのため、ロータ70は、エンジン105と共に回転する。ロータ70に対して圧縮機110とは反対側には、トルク伝達装置1が設けられている。ロータ70のトルクは、トルク伝達装置1を介して圧縮機110のシャフトに伝達されるように構成されている。
次に、ロータ70について説明する。図2および図4に示すように、ロータ70は、外側円筒部71、内側円筒部72、および連結部73を有している。外側円筒部71、内側円筒部72、および連結部73は、鉄等の強磁性材料で一体に形成されている。
外側円筒部71は、円筒状に形成され、圧縮機110のシャフト111に対して同軸上に配置されている。外側円筒部71の外周側には、断面がV字状の複数の溝を有するV溝部74が形成されている。そのV溝部74に、エンジン105から出力されるトルクを伝えるためのベルト107が掛け渡される。
内側円筒部72も、円筒状に形成され、外側円筒部71の径方向内側に配置されると共に、シャフト111に対して同軸上に配置されている。内側円筒部72の内周側には、軸受80の外輪81が固定されている。その軸受80の内輪82は、圧縮機110のハウジングから円筒状に突出する円筒部112に固定されている。これにより、ロータ70は、圧縮機110のハウジングに対して相対回転可能に設けられる。
連結部73は、円盤状に形成され、外側円筒部71の軸方向の一端側と、内側円筒部72の軸方向の一端側とを連結している。連結部73のうち圧縮機110とは反対側の端面75は、トルク伝達装置1が備えるアーマチュア11と接する摩擦面となる。
以下の説明では、その摩擦面を、ロータ70の端面75ということとする。なお、連結部73の一部には、連結部73の摩擦係数を増加させるための摩擦部材が配置される。その摩擦部材には、例えば、アルミナを樹脂で固めたものや、アルミニウム等の金属粉末の焼結体などの非磁性材料が採用される。
ロータ70の外側円筒部71と内側円筒部72との間には、電磁石90が配置されている。電磁石90は、ステータ91、および、コイル92を有している。ステータ91は、鉄などの強磁性材料により環状に形成されている。
コイル92は、絶縁性の樹脂材料でモールディングされた状態でステータ91の内側に固定されている。電磁石90のコイル92に通電されると、ステータ91、ロータ70、および後述するトルク伝達装置1が備えるアーマチュア11より形成される磁気回路に磁束が流れる。これにより、電磁石90は、アーマチュア11をロータ70側に引き寄せる磁気吸引力(以下、単に磁力という)を発生する。
続いて、トルク伝達装置1について説明する。本実施形態のトルク伝達装置1は、ロータ70のトルクを圧縮機110のシャフト111に断続的に伝達するための装置である。図2~図4に示すように、トルク伝達装置1は、第1回転体10、第2回転体20、弾性部材としてのゴム部材30などを備えている。
第1回転体10は、アーマチュア11およびアウタープレート12などを有している。アーマチュア11は、鉄などの強磁性材料により円環状に形成された部材である。アーマチュア11は、ロータ70の連結部73に向き合うように配置されている。電磁石90のコイル92に通電されていない状態で、アーマチュア11とロータ70の連結部73との間には、所定の隙間(例えば0.5mm程度)が形成される。
一方、電磁石90のコイル92に通電されると、アーマチュア11は、電磁石90の磁力により、ロータ70の連結部73側に引き寄せられる。その際、アーマチュア11は、ロータ70の連結部73に対して摩擦力により接合される。その状態で、トルク伝達装置1はロータ70と共に回転する。
図4では、トルク伝達装置1の回転軸を、符号Oを付した一点鎖線で示している。なお、アーマチュア11の径方向の中間部分には、アーマチュア11の周方向に円弧状に延びる磁気遮断用の溝部11aが設けられている。
アウタープレート12は、リベット13等の締結部材によりアーマチュア11の外周部に固定されている。アウタープレート12は、アーマチュア11に沿って形成される板状部121、および、その板状部121から回転軸方向に突出する突出部122を有している。板状部121と突出部122とは一体に形成されている。突出部122は、略扇状に形成された複数の扇状突出部122aと、その複数の扇状突出部122a同士の間で径方向外側に延びる複数の腕状突出部122bを有している。また、アウタープレート12の突出部122には、軸方向から見て+記号状の開口123が設けられている。
図4および図5に示すように、第2回転体20は、インナーハブ21および樹脂プレート22などを有している。なお、図4および図5は、第2回転体20のみを示した図である。
インナーハブ21は、筒状のボス部211、および、そのボス部211の端部から径方向外側に拡がる結合部212を有している。ボス部211と結合部212とは、金属などにより一体に形成されている。ボス部211の内周には、雌ねじ211aが形成されている。そのボス部211の内周に形成された雌ねじ211aと、圧縮機110のシャフト111の外周に形成された雄ねじ111aとの螺合により、インナーハブ21は圧縮機110のシャフト111の端部に固定される。
結合部212は、ボス部211の端部から径方向外側に放射状に延びている。なお、結合部212の形状は、放射状に限らず、円盤状に形成されていてもよい。結合部212は、インサート成形により、樹脂プレート22の内側に埋設されている。結合部212は、板厚方向に通じる穴部213を有している。その穴部213の内側にも、樹脂プレート22を形成する樹脂が入っている。これにより、インナーハブ21と樹脂プレート22とが強固に固定される。
図6および図7に示すように、樹脂プレート22は、インナーハブ21を覆う円盤部221、複数の側壁部222および底壁部223を有している。円盤部221の外径は、インナーハブ21の結合部212の外径より大きく形成されている。また、その円盤部221は、アウタープレート12の扇状突出部122aの内側に設けられている。複数の側壁部222は、円盤部221から径方向外側に延びている。その複数の側壁部222は、アウタープレート12の複数の腕状突出部122bの内側に設けられている。
樹脂プレート22は、融点が180~300℃程度の樹脂により形成されている。具体的には、樹脂プレート22は、例えば、PBT(ポリブチレンテフタレート)、PO(ポリオレフィン)、66ナイロン、PPS(ポリフェニレンサルファイド)などにより形成されている。
複数の側壁部222は、第1側壁部2221、第2側壁部2222、接続側壁部2223および連結側壁部2224と、を有している。
第1側壁部2221は、回転軸側の円盤部221から径方向外側に向かって延びている。第2側壁部2222は、第1側壁部2221と並んで回転軸側の円盤部221から径方向外側に向かって延びている。
また、接続側壁部2223は、第1側壁部2221と第2側壁部2222の径方向外側の端部の間を接続している。連結側壁部2224は、第1側壁部2221の円盤部221との端部と、隣り合う側壁部222における第2側壁部2222の円盤部221との端部の間を連結している。
底壁部223は、アーマチュア11に対して平行に設けられている。その底壁部223は、アーマチュア11に当接または隣接する状態で設けられる。側壁部222は、アウタープレート12が有する+記号状の開口123の内側に設けられている。第1側壁部2221、第2側壁部2222、接続側壁部2223および連結側壁部2224は、底壁部223から回転軸方向に延びている。
図4に示すように、樹脂プレート22とアウタープレート12との間には、ゴム部材30が圧縮された状態で嵌め込まれている。ゴム部材30は、樹脂プレート22とアウタープレート12との間の空間に対応する形状に形成されている。すなわち、樹脂プレート22は、ゴム部材30を介して、アウタープレート12に係止されている。ゴム部材30は、所定の弾性力により、樹脂プレート22とアウタープレート12を、互いに回転軸方向に離れる方向に付勢している。そのため、図4に示すように、電磁石90のコイル92に通電がされていない状態では、アーマチュア11がロータ70の端面75から離れた状態となる。これに対し、図示していないが、電磁石90のコイル92に通電がされた状態では、電磁石90の磁力により、ゴム部材30の弾性力に抗してアーマチュア11がロータ70の端面75に引き寄せられる。
また、ゴム部材30は、所定の弾性力により、アウタープレート12から樹脂プレート22にトルクを緩衝的に伝達する。電磁石90のコイル92に通電された状態でロータ70が回転すると、ロータ70→アーマチュア11→アウタープレート12→ゴム部材30→樹脂プレート22→インナーハブ21→シャフト111の順にトルクが伝達される。
本実施形態では、ロータ70が回転を継続しつつ、圧縮機110の不具合等により圧縮機110の回転が規制された場合、すなわち圧縮機110がロックした場合、樹脂プレート22の溶融部225がアーマチュア11からの熱伝導によって、軟化または溶融する。そして、樹脂プレート22の溶融部225が破断するように構成されている。図3では、溶融部225を一点鎖線で示している。溶融部225は、樹脂プレート22の中でインナーハブ21より径方向外側の部位に設定されている。また、溶融部225は、樹脂プレート22の中で複数の側壁部222の途中に設定されている。溶融部225は、ロータ70の端面75とアーマチュア11との摩擦により発生する摩擦熱により軟化または溶融し、ロータ70のトルクにより破断する部位である。樹脂プレート22が溶融部225で破断すると、樹脂プレート22のうち溶融部225より径方向外側の部位がロータ70、アーマチュア11およびアウタープレート12と共に回転する。一方、樹脂プレート22のうち溶融部225より径方向内側の部位とインナーハブ21とが圧縮機110と共に回転を規制される。
さらに、本実施形態の樹脂プレート22は、肉盗み部227およびリブ229を有している。図6および図7に示すように、肉盗み部227は、樹脂プレート22の底壁部223の中に空間を形成する部位である。この肉盗み部227は、樹脂プレート22の底壁部223のうちアーマチュア11とは反対側の面に設けられている。そして、この肉盗み部227は、溶融部225の周囲に設けられている。そのため、圧縮機110がロックした場合、ロータ70の端面75とアーマチュア11との摩擦熱は、肉盗み部227により形成される空間に伝わる熱量が小さくなる分、溶融部225に伝わる熱量が大きくなる。したがって、圧縮機110がロックした場合、溶融部225の温度が融点以上に短時間で上昇し、溶融部225はロータ70のトルクにより短時間で破断する。
リブ229は、肉薄の肉盗み部227によって低下する樹脂プレート22の強度を確保するために設けられている。図6に示すように、リブ229は、肉盗み部227が形成された底壁部223から回転軸方向に突出するよう形成されている。また、図7に示すように、リブ229は、回転軸方向から見て、肉盗み部227が形成された略四角形の底壁部223の1つの角と、その対角を直線的に接続するよう形成されている。リブ229は、樹脂により構成され、底壁部223と一体で形成されている。リブ229によりロータ70のトルクに対する強度が確保されている。
図6に示すように、樹脂プレート22には、肉盗み部227が形成された底壁部223の回転軸方向の厚みが第1の厚みT1である第1厚み部と、第1の厚みよりも厚い第2の厚みT2である第2厚み部と、が形成されている。なお、第1厚み部は、肉盗み部227が形成された底壁部223のうちリブ229が形成されていない部位である。また、第2厚み部は、肉盗み部227が形成された底壁部223のうちリブ229が形成されている部位である。第1厚み部の第1の厚みT1にリブ229の厚みが加わって第2の厚みT2である第2厚み部が形成されている。
このように、樹脂プレート22には、厚みの異なる第1厚み部と第2厚み部が形成されている。したがって、第1厚み部によりロータ70の端面75とアーマチュア11との摩擦により発生する摩擦熱を速やかに肉盗み部227が形成された底壁部223に伝えることができる、また、第2厚み部によりロータ70のトルクに対する強度を確保することができる。
また、図7および図8に示すように、本実施形態の樹脂プレート22は、側壁部222の中で肉厚が薄く形成された薄肉部226を有している。薄肉部226は、接続側壁部2223に設けられている。薄肉部226は、側壁部222の肉厚の方向に凹む凹部226aによって構成されている。側壁部222のうち薄肉部226の剛性は、側壁部222のうち薄肉部226を除く部位の剛性より小さい。また、側壁部222のうち薄肉部226の熱容量は、側壁部222のうち薄肉部226を除く部位の熱容量より小さい。そのため、圧縮機110がロックした場合、薄肉部226の温度が融点以上に短時間で上昇し、溶融部225はロータ70のトルクにより短時間で破断する。
また、図7に示すように、本実施形態の樹脂プレート22は、円盤部221の外周面と第1側壁部2221の境界部に第1根本曲部2001が形成され、円盤部221の外周面と第2側壁部2222の境界部に第2根本曲部2002が形成されている。
そして、第1根本曲部2001の曲率と第2根本曲部2002の曲率が異なるように形成されている。具体的には、負トルクとなる圧縮力がかかる第2根本曲部2002の曲率が第1根本曲部2001の曲率よりも大きくなっている。すなわち、第2根本曲部2002の曲率半径が第1根本曲部2001の曲率半径よりも小さくなっている。
また、本実施形態の樹脂プレート22は、第1側壁部2221と接続側壁部2223の境界部に第1先端曲部2011が形成され、第2側壁部2222と接続側壁部2223の境界部に第2先端曲部2012が形成されている。
そして、第1先端曲部2011の曲率と第2先端曲部2012の曲率が同一となるように形成されている。すなわち、第2根本曲部2002の曲率半径が第1根本曲部2001の曲率半径と同一となっている。
圧縮機110がロックすると、ロータ70の端面75とアーマチュア11との摩擦により発生する摩擦熱が速やかに肉盗み部227が形成された底壁部223に伝わり、肉盗み部227が形成された底壁部223が溶ける。これにより、第1根本曲部2001、第2根本曲部2002、第1先端曲部2011、第2先端曲部2012が折れて、第1側壁部2221、第2側壁部2222および接続側壁部2223が倒れる。
圧縮機110がロックして、図9中の矢印T方向にトルクがかかると、第1根本曲部2001には矢印T方向の正トルクとなる引張力がかかり、第2根本曲部2002には、矢印T方向の負トルクとなる圧縮力がかかる。
ここで、第2根本曲部2002の曲率が小さい場合、第2根本曲部2002に突っ張る力が作用するため第2側壁部2222が折れにくい。このため、第1側壁部2221、第2側壁部2222および接続側壁部2223が速やかに倒れず、溶融部225が破断するのに時間を要して作動性が低下する。
しかし、本実施形態では、第2根本曲部2002の曲率が第1根本曲部2001の曲率よりも大きくなっている。このため、圧縮機110がロックして、図9中の矢印T方向にトルクがかかった際に、第2根本曲部2002が比較的折れやすい。したがって、第1側壁部2221、第2側壁部2222および接続側壁部2223が速やかに倒れ、溶融部225が速やかに破断する。
つまり、第2根本曲部2002の曲率が第1根本曲部2001の曲率よりも大きくなっており、図9中の矢印T方向にトルクがかかった際に、第1先端曲部2011と第2根本曲部2002の強度が均一化され、溶融部225を速やかに破断させることができる。
次に、本実施形態のトルク伝達装置1の通常時の作動を説明する。
電磁石90のコイル92に通電されていない場合、電磁石90に磁力は生じない。そのため、図4に示したように、ゴム部材30の弾性力により、アウタープレート12が樹脂プレート22に対してロータ70の端面75から離れる方向へ付勢され、それに伴ってアーマチュア11もロータ70の端面75から離れている。したがって、ロータ70は軸受80に支持されて回転するが、そのロータ70のトルクはトルク伝達装置1へ伝達されることなく、圧縮機110は停止した状態となる。
これに対し、電磁石90のコイル92に通電される場合、電磁石90に磁力が発生する。これにより、ゴム部材30の弾性力に抗してアーマチュア11はロータ70の端面75に引き寄せられ、アーマチュア11とロータ70とは摩擦力により接合される。そのため、ロータ70からトルク伝達装置1を介して圧縮機110のシャフト111にトルクが伝達され、圧縮機110が駆動する。その際、ロータ70の端面75とアーマチュア11との摩擦面の温度は、樹脂プレート22の強度が低下する温度以下となる。したがって、樹脂プレート22が変形することはない。このように、電磁石90のコイル92への通電と、通電の停止とを繰り返すことで、トルク伝達装置1は、ロータ70のトルクを圧縮機110に断続的に伝達することが可能である。
また、本実施形態のトルク伝達装置1は、肉盗み部227が形成された底壁部223にリブ229が設けられている。そのため、ロータ70のトルクに対する強度が確保される。
続いて、圧縮機110がロックした場合のトルク伝達装置1の作動を説明する。
電磁石90のコイル92に通電されたままの状態で、圧縮機110がロックした場合、ロータ70が回転を続けたままアーマチュア11が回転を規制されるので、ロータ70の端面75とアーマチュア11との摩擦面の温度が摩擦熱により上昇する。そして、アーマチュア11から樹脂プレート22への熱伝導によって、樹脂プレートが軟化または溶融する。
ここで、本実施形態のトルク伝達装置1は、樹脂プレート22の底壁部223のうち溶融部225の周囲に肉盗み部227が設けられている。そのため、肉盗み部227により形成される空間に伝わる熱量が小さくなる分、溶融部225に伝わる熱量が大きくなる。したがって、溶融部225の温度は短時間で上昇し、溶融部225が速やかに破断する。
また、本実施形態のトルク伝達装置1は、第2根本曲部2002の曲率と第1根本曲部2001の曲率が異なるように形成されている。具体的には、負トルクとなる圧縮力がかかる第2根本曲部2002の曲率が第1根本曲部2001の曲率よりも大きくなっている。このため、第2根本曲部2002が比較的折れやすく、第1側壁部2221、第2側壁部2222および接続側壁部2223が速やかに倒れ、溶融部225が速やかに破断する。
以上、説明したように、本実施形態のトルク伝達装置1は、ロータ70の端面75に対し摩擦力により接合されるアーマチュア11を有し、ロータ70と共に回転する第1回転体10を備えている。また、アーマチュア11に隣接または当接する樹脂プレート22を有し、第1回転体10に対し回転方向に係止されると共に圧縮機110に固定され、第1回転体10から圧縮機110にトルクを伝達する第2回転体20を備えている。また、樹脂プレート22は、アーマチュア11に対向して設けられる底壁部223、底壁部223から回転軸方向に延びて第1回転体10に対し回転方向に係止される側壁部222および底壁部223の中に空間を形成する肉盗み部227を有している。また、圧縮機110の回転が規制されてロータ70が回転を継続する場合、ロータ70の端面75とアーマチュア11との摩擦熱が底壁部223から肉盗み部227に伝わるように構成されている。そして、樹脂プレート22には、該肉盗み部227が形成された底壁部223の回転軸方向の厚みが第1の厚みT1である第1厚み部と、第1の厚みよりも厚い第2の厚みT2である第2厚み部と、が形成されている。
このような構成によれば、樹脂プレート22には、第1の厚みT1よりも厚い第2の厚みT2である第2厚み部が形成されているので、樹脂プレートの強度を向上することができる。すなわち、樹脂プレートの強度が低下してしまうといった不具合を抑制することができる。
また、樹脂プレート22は、肉盗み部227が形成された底壁部223から回転軸方向に突出するリブ229を有し、リブ229により第2厚み部が形成されている。
このように、肉盗み部227が形成された底壁部223から回転軸方向に突出するリブ229により第2厚み部を形成することができる。
また、第2回転体20は、圧縮機110に固定されるインナーハブ21と、インナーハブ21を覆う円盤状の円盤部221と、を有している。
また、側壁部222は、円盤部221から径方向外側に向かって延びる第1側壁部2221、第1側壁部2221と並んで円盤部221から径方向外側に向かって延びる第2側壁部2222を有している。さらに、第1側壁部2221の径方向外側の端部と第2側壁部2222の径方向外側の端部の間を接続する接続側壁部2223を有している。
そして、接続側壁部2223には、側壁部222の中で肉厚が薄く形成された薄肉部226が形成されている。これにより、圧縮機110がロックした場合、薄肉部226の温度が融点以上に短時間で上昇し、溶融部225をロータ70のトルクにより短時間で破断させることができる。
また、薄肉部226は、側壁部222の肉厚の方向に凹む凹部226aにより構成することができる。
また、本トルク伝達装置1は、ロータ70の端面75に対し摩擦力により接合されるアーマチュア11を有し、ロータ70と共に回転する第1回転体10を備えている。
さらに、本トルク伝達装置1は、圧縮機110に固定されるインナーハブ21を覆う円盤状の円盤部221と、アーマチュア11に隣接または当接する樹脂プレート22を有し、第1回転体10から圧縮機110にトルクを伝達する第2回転体20を備えている。
また、樹脂プレート22は、アーマチュア11に対向して設けられる底壁部223および底壁部223から回転軸方向に延びて第1回転体に対し回転方向に係止される側壁部222を有している。
また、側壁部222は、円盤部221から径方向外側に向かって延びる第1側壁部2221と、第1側壁部2221と並んで円盤部221から径方向外側に向かって延びる第2側壁部2222を有している。さらに、第1側壁部2221の径方向外側の端部と第2側壁部2222の径方向外側の端部の間を接続する接続側壁部2223を有している。
また、円盤部221の外周面と第1側壁部2221の境界部に第1根本曲部2001が形成され、円盤部221の外周面と第2側壁部2222の境界部に第2根本曲部2002が形成されている。そして、第1根本曲部2001の曲率と第2根本曲部2002の曲率が異なるように形成されている。
このような構成によれば、圧縮機の回転が規制され、第1根本曲部2001と第2根本曲部2002のうち曲率の大きな方に圧縮力がかかった際に、曲率の大きな方が折れやすくなる。したがって、第1側壁部2221、第2側壁部2222および接続側壁部2223が速やかに倒れ、溶融部225を速やかに破断させることができる。すなわち、圧縮機の回転が規制された際に側壁部が速やかに破損しないといった不具合を抑制することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態に係るトルク伝達装置1の第2回転体20について図10および図11を用いて説明する。図11に示すように、第1側壁部2221および第2側壁部2222の断面がテーパ状になっている。具体的には、第1側壁部2221および第2側壁部2222は、底壁部223から離れるほど徐々に肉厚が薄くなっている。
圧縮機110がロックした場合、ロータ70の端面75とアーマチュア11との摩擦により発生する摩擦熱が底壁部223側から第1側壁部2221および第2側壁部2222の先端に向かって伝わる。
本実施形態では、第1側壁部2221および第2側壁部2222の肉厚が厚い底壁部223側から第1側壁部2221および第2側壁部2222を溶融させることができる。
このように、第1側壁部2221および第2側壁部2222は、底壁部223から離れるほど徐々に肉厚が薄くなるよう形成することができる。
なお、接続側壁部2223においても、底壁部223から離れるほど徐々に肉厚が薄くなるように薄肉部226を形成することもできる。
(第3実施形態)
第3実施形態に係るトルク伝達装置1の第2回転体20について図12を用いて説明する。本実施形態のトルク伝達装置1は、第1実施形態のトルク伝達装置1と比較してロータ70の回転方向が逆となっており、第2回転体20にかかるトルクの向きも逆となっている。
このため、負トルクとなる圧縮力がかかる第1根本曲部2001の曲率が第2根本曲部2002の曲率よりも大きくなっている。
このため、圧縮機110がロックして、図12中の矢印T方向にトルクがかかった際に、負トルクとなる圧縮力がかかる第1根本曲部2001が比較的折れやすい。したがって、第1側壁部2221、第2側壁部2222および接続側壁部2223が速やかに倒れ、溶融部225が速やかに破断する。
このように、負トルクとなる圧縮力がかかる第1根本曲部2001の曲率を第2根本曲部2002の曲率よりも大きくすることができる。すなわち、第1根本曲部2001と第2根本曲部2002のうち負トルクとなる圧縮力がかかる一方の曲率を他方の曲率よりも大きくすることができる。
(第4実施形態)
第4実施形態に係るトルク伝達装置1の第2回転体20について図13~図14を用いて説明する。図14は、図13中のXIV矢視図である。
図14に示すように、本実施形態の第2回転体20は、第1根本曲部2001の曲率が底壁部223から離れるにつれて小さくなるよう形成されている。すなわち、第1根本曲部2001の曲率半径が底壁部223から離れるにつれて大きくなるよう形成されている。
このように、第1根本曲部2001の曲率が底壁部223から離れるにつれて小さくなるよう形成することもできる。
(第5実施形態)
第5実施形態に係るトルク伝達装置1の第2回転体20について図15を用いて説明する。図15は、図13中のXIV矢視図である。
本実施形態の第2回転体20は、第1根本曲部2001の曲率が底壁部223から離れるにつれて大きくなるよう形成されている。すなわち、第1根本曲部2001の曲率半径が底壁部223から離れるにつれて小さくなるよう形成されている。
このように、第1根本曲部2001の曲率が底壁部223から離れるにつれて大きくなるよう形成することもできる。
(第6実施形態)
第6実施形態に係るトルク伝達装置1の第2回転体20について図16~図17を用いて説明する。図17は、図16中のXVII矢視図である。
本実施形態の第2回転体20は、第2根本曲部2002の曲率が底壁部223から離れるにつれて小さくなるよう形成されている。すなわち、第2根本曲部2002の曲率半径が底壁部223から離れるにつれて大きくなるよう形成されている。
このように、第2根本曲部2002の曲率が底壁部223から離れるにつれて小さくなるよう形成することもできる。
(第7実施形態)
第7実施形態に係るトルク伝達装置1の第2回転体20について図18を用いて説明する。図18は、図16中のXVII矢視図である。
本実施形態の第2回転体20は、第2根本曲部2002の曲率が底壁部223から離れるにつれて大きくなるよう形成されている。すなわち、第2根本曲部2002の曲率半径が底壁部223から離れるにつれて小さくなるよう形成されている。
このように、第2根本曲部2002の曲率が底壁部223から離れるにつれて大きくなるよう形成することもできる。
(第8実施形態)
第8実施形態に係るトルク伝達装置1の第2回転体20について図19を用いて説明する。
図19に示すように、本実施形態の樹脂プレート22は、第1側壁部2221と接続側壁部2223の境界部に第1先端曲部2011が形成され、第2側壁部2222と接続側壁部2223の境界部に第2先端曲部2012が形成されている。
そして、第1先端曲部2011の曲率と第2先端曲部2012の曲率都が異なるように形成されている。具体的には、負トルクとなる圧縮力がかかる第2先端曲部2012の曲率が、第1先端曲部2011の曲率よりも大きくなるように形成されている。
このように、負トルクとなる圧縮力がかかる第2先端曲部2012の曲率が、第1先端曲部2011の曲率よりも大きくなるように形成することができる。
(第9実施形態)
第9実施形態に係るトルク伝達装置1の第2回転体20について図20を用いて説明する。本実施形態のトルク伝達装置1は、第9実施形態のトルク伝達装置1と比較してロータ70の回転方向が逆となっており、第2回転体20にかかるトルクの向きも逆となっている。
このため、負トルクとなる圧縮力がかかる第1先端曲部2011の曲率が第2先端曲部2012の曲率よりも大きくなるように形成されている。
このように、負トルクとなる圧縮力がかかる第1先端曲部2011の曲率が第2先端曲部2012の曲率よりも大きくなるように形成することができる。
(第10実施形態)
第10実施形態に係るトルク伝達装置1の第2回転体20について図21~図22を用いて説明する。図22は、図21中のXXII矢視図である。
本実施形態の第2回転体20は、第1先端曲部2011の曲率が底壁部223から離れるにつれて大きくなるよう形成されている。すなわち、第1先端曲部2011の曲率半径が底壁部223から離れるにつれて小さくなるよう形成されている。
このように、第1先端曲部2011の曲率が底壁部223から離れるにつれて大きくなるよう形成することもできる。
(第11実施形態)
第11実施形態に係るトルク伝達装置1の第2回転体20について図23を用いて説明する。図23は、図21中のXXII矢視図である。
本実施形態の第2回転体20は、第1先端曲部2011の曲率が底壁部223から離れるにつれて小さくなるよう形成されている。すなわち、第1先端曲部の曲率半径が底壁部223から離れるにつれて大きくなるよう形成されている。
このように、第1先端曲部2011の曲率が底壁部223から離れるにつれて小さくなるよう形成することもできる。
(第12実施形態)
第12実施形態に係るトルク伝達装置1の第2回転体20について図24~図25を用いて説明する。図25は、図24中のXXV矢視図である。
本実施形態の第2回転体20は、第2先端曲部2012の曲率が底壁部223から離れるにつれて大きくなるよう形成されている。すなわち、第2先端曲部2012の曲率半径が底壁部223から離れるにつれて小さくなるよう形成されている。
このように、第2先端曲部2012の曲率が底壁部223から離れるにつれて大きくなるよう形成することもできる。
(第13実施形態)
第13実施形態に係るトルク伝達装置1の第2回転体20について図26を用いて説明する。図26は、図24中のXXV矢視図である。
本実施形態の第2回転体20は、第2先端曲部2012の曲率が底壁部223から離れるにつれて小さくなるよう形成されている。すなわち、第2先端曲部2012の曲率半径が底壁部223から離れるにつれて大きくなるよう形成されている。
このように、第2先端曲部2012の曲率が底壁部223から離れるにつれて小さくなるよう形成することもできる。
(第14実施形態)
第14実施形態に係るトルク伝達装置1の第2回転体20について説明する。上記第1実施形態のリブ229は、回転軸方向から見て、肉盗み部227が形成された略四角形の底壁部223の1つの角と、その対角を直線的に接続するよう形成されている。
これに対し、本実施形態では、図27に示すように、回転軸方向から見て、肉盗み部227が形成された略四角形の底壁部223の異なる1つの角と、その対角を直線的に接続するようにリブ229が形成されている。
なお、図28に示すように、肉盗み部227が形成された略四角形の底壁部223に-(マイナス)記号状にリブ229を形成してもよく、図29に示すように、肉盗み部227が形成された略四角形の底壁部223にI字状にリブ229を形成してもよい。
また、図30および図31に示すように、肉盗み部227が形成された略四角形の底壁部223の2つの角部にリブ229を形成してもよい。
また、図32に示すように、肉盗み部227が形成された略四角形の底壁部223に逆V字状にリブ229を形成してもよく、図33に示すように、肉盗み部227が形成された略四角形の底壁部223にV字状にリブ229を形成してもよい。
(第15実施形態)
第15実施形態に係るトルク伝達装置1の第2回転体20について図34および図35を用いて説明する。図35は、図34中のXXXV-XXXV断面図である。上記第1実施形態では、リブ229により第1厚み部よりも厚い第2厚み部を形成した。これに対し、本実施形態では、第1の厚みT1を有する第1厚み部から第2の厚みT2を有する第2厚み部にかけて肉盗み部227が形成された底壁部223の厚みが徐々に変化するよう形成されている。
本実施形態では、第1厚み部が第2厚み部より径方向外側に配置されており、第1厚み部から第2厚み部にかけて肉盗み部227が形成された底壁部223の厚みが徐々に厚くなるよう形成されている。
このように、第1厚み部から第2厚み部にかけて肉盗み部227が形成された底壁部223の厚みが徐々に変化するよう樹脂プレート22を構成することもできる。
(第16実施形態)
第16実施形態に係るトルク伝達装置1の第2回転体20について図36および図37を用いて説明する。図37は、図36中のXXXVII-XXXVII断面図である。
本実施形態でも、第1の厚みT1を有する第1厚み部から第2の厚みT2を有する第2厚み部にかけて肉盗み部227が形成された底壁部223の厚みが徐々に変化するよう形成されている。
本実施形態では、第2厚み部が第1厚み部より径方向外側に配置されており、第1厚み部から第2厚み部にかけて肉盗み部227が形成された底壁部223の厚みが徐々に厚くなるよう形成されている。
このように、第1厚み部から第2厚み部にかけて肉盗み部227が形成された底壁部223の厚みが徐々に変化するよう樹脂プレート22を構成することもできる。
(他の実施形態)
(1)上記各実施形態では、トルク伝達装置1は、駆動体としてのロータ70のトルクを、従動体としての圧縮機110に伝達するものとして説明したが、駆動体および従動体はこれに限らない。他の実施形態では、トルク伝達装置1は、駆動体として回転可能な種々の機器のトルクを、従動体としての種々の機器に対して伝えることが可能である。
(2)上記各実施形態では、トルク伝達装置1のアーマチュア11は、ロータ70側に設けられた電磁石90の磁力によりロータ70の端面75に引き寄せられる構成とした。これに対し、他の実施形態では、トルク伝達装置1のアーマチュア11は、例えば油圧または空気圧などによりロータ70の端面75に接続される構成としてもよい。
(3)上記第1実施形態では、接続側壁部2223に薄肉部226を形成したが、第1側壁部2221、第2側壁部2222および接続側壁部2223の少なくとも1つに薄肉部226を形成してもよい。
(4)上記第4実施形態では、第1根本曲部2001の曲率が底壁部223から離れるにつれて小さくなるよう形成され、上記第6実施形態では、第2根本曲部2002の曲率が底壁部223から離れるにつれて小さくなるよう形成されている。
これに対し、第1根本曲部2001の曲率と第2根本曲部2002の曲率が、それぞれ底壁部223から離れるにつれて小さく大きくなるよう形成することもできる。
(5)上記第5実施形態では、第1根本曲部2001の曲率が底壁部223から離れるにつれて大きくなるよう形成され、上記第7実施形態では、第2根本曲部2002の曲率が底壁部223から離れるにつれて大きくなるよう形成されている。
これに対し、第1根本曲部2001の曲率と第2根本曲部2002の曲率が、それぞれ底壁部223から離れるにつれて大きくなるよう形成することもできる。
(6)上記第10実施形態では、第1先端曲部2011の曲率が底壁部223から離れるにつれて大きくなるよう形成され、上記第12実施形態では、第2先端曲部2012の曲率が底壁部223から離れるにつれて大きくなるよう形成されている。
これに対し、第1先端曲部2011の曲率と第2先端曲部2012の曲率が、それぞれ底壁部223から離れるにつれて大きくなるよう形成することもできる。
(7)上記第11実施形態では、第1先端曲部2011の曲率が底壁部223から離れるにつれて小さくなるよう形成され、上記第13実施形態では、第2先端曲部2012の曲率が底壁部223から離れるにつれて小さくなるよう形成されている。
これに対し、第1先端曲部2011の曲率と第2先端曲部2012の曲率が、それぞれ底壁部223から離れるにつれて小さくなるよう形成することもできる。
(8)上記各実施形態において、第1根本曲部2001と第2根本曲部2002の径方向外側の曲率が異なるように形成したが、第1根本曲部2001と第2根本曲部2002の径方向内側の曲率が異なるように形成することもできる。
(9)上記各実施形態において、第1先端曲部2011と第2先端曲部2012の径方向外側の曲率が異なるように形成したが、第1先端曲部2011と第2先端曲部2012の径方向内側の曲率が異なるように形成することもできる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の材質、形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の材質、形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その材質、形状、位置関係等に限定されるものではない。
(まとめ)
上記各実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、本トルク伝達装置は、駆動体の端面に対し摩擦力により接合されるアーマチュアを有し、駆動体と共に回転する第1回転体を備えている。また、アーマチュアに隣接または当接する樹脂プレートを有し、第1回転体から従動体にトルクを伝達する第2回転体を備えている。また、樹脂プレートは、アーマチュアに対向して設けられる底壁部と、底壁部から回転軸方向に延びて第1回転体に対し回転方向に係止される側壁部と、を有している。さらに、底壁部の中に空間を形成する肉盗み部を有している。また、従動体の回転が規制されて駆動体が回転を継続する場合、駆動体の端面とアーマチュアとの摩擦熱が底壁部から肉盗み部に伝わるように構成されている。また、樹脂プレートには、該肉盗み部が形成された底壁部の回転軸方向の厚みが第1の厚みである第1厚み部と、第1の厚みよりも厚い第2の厚みである第2厚み部と、が形成されている。
また、第2の観点によれば、樹脂プレートは、肉盗み部が形成された底壁部から回転軸方向に突出するリブを有している。そして、リブにより第2厚み部が形成されている。
このように、肉盗み部が形成された底壁部から回転軸方向に突出するリブにより第2厚み部を形成することができる。
また、第3の観点によれば、樹脂プレートは、第1厚み部から第2厚み部にかけて肉盗み部が形成された底壁部の厚みが徐々に変化するよう形成されている。
このように、第1厚み部から第2厚み部にかけて肉盗み部が形成された底壁部の厚みが徐々に変化するよう形成してもよい。
また、第4の観点によれば、第2回転体は、従動体に固定されるインナーハブと、インナーハブを覆う円盤状の円盤部と、を有してる。また、側壁部は、円盤部から径方向外側に向かって延びる第1側壁部、第1側壁部と並んで円盤部から径方向外側に向かって延びる第2側壁部および第1側壁部の径方向外側の端部と第2側壁部の径方向外側の端部の間を接続する接続側壁部を有している。
そして、第1側壁部、第2側壁部および接続側壁部の少なくとも1つには、側壁部の中で肉厚が薄く形成された薄肉部が形成されている。これにより、圧縮機がロックした場合、薄肉部の温度が融点以上に短時間で上昇し、溶融部をロータのトルクにより短時間で破断させることができる。
また、第5の観点によれば、第1側壁部側および第2側壁部は、底壁部から離れるほど徐々に肉厚が薄くなるよう形成されている。このように、側壁部において底壁部から離れるほど徐々に肉厚が薄くなるように薄肉部を形成することができる。
また、第6の観点によれば、本トルク伝達装置は、駆動体の端面に対し摩擦力により接合されるアーマチュアを有し、駆動体と共に回転する第1回転体とを備えている。また、従動体に固定されるインナーハブを覆う円盤状の円盤部と、アーマチュアに隣接または当接する樹脂プレートを有し、第1回転体から従動体にトルクを伝達する第2回転体を備えている。また、樹脂プレートは、アーマチュアに対向して設けられる底壁部および底壁部から回転軸方向に延びて第1回転体に対し回転方向に係止される側壁部を有している。また、側壁部は、円盤部から径方向外側に向かって延びる第1側壁部、第1側壁部と並んで円盤部から径方向外側に向かって延びる第2側壁部および第1側壁部の径方向外側の端部と第2側壁部の径方向外側の端部の間を接続する接続側壁部と、を有している。また、円盤部の外周面と第1側壁部の境界部に第1根本曲部が形成され、円盤部の外周面と第2側壁部の境界部に第2根本曲部が形成されている。そして、第1根本曲部の曲率と第2根本曲部の曲率が異なるように形成されている。
また、第7の観点によれば、第1根本曲部の径方向外側の面の曲率および第2根本曲部の径方向外側の面の曲率の少なくとも一方は、底壁部から離れる方向に進むにつれて大きくなるよう形成されている。
このように、第1根本曲部の径方向外側の面の曲率および第2根本曲部の径方向外側の面の曲率の少なくとも一方が、底壁部から離れる方向に進むにつれて大きくなるよう形成することができる。
また、第8の観点によれば、第1根本曲部の径方向外側の面の曲率および第2根本曲部の径方向外側の面の曲率の少なくとも一方は、底壁部から離れる方向に進むにつれて小さくなるよう形成されている。
このように、第1根本曲部の径方向外側の面の曲率および第2根本曲部の径方向外側の面の曲率の少なくとも一方が、底壁部から離れる方向に進むにつれて小さくなるよう形成することもできる。
また、第9の観点によれば、第1側壁部と接続側壁部の境界部に第1先端曲部が形成され、第2側壁部と接続側壁部の境界部に第2先端曲部が形成されている。そして、第1先端曲部の曲率と第2先端曲部の曲率が異なるように形成されている。
このように、第1先端曲部の曲率と第2先端曲部の曲率が異なるように形成してもよい。
また、第10の観点によれば、第1先端曲部の径方向外側の面の曲率および第2先端曲部の径方向外側の面の曲率の少なくとも一方は、底壁部から離れる方向に進むにつれて大きくなるよう形成されている。
このように、第1先端曲部の径方向外側の面の曲率および第2先端曲部の径方向外側の面の曲率の少なくとも一方が、底壁部から離れる方向に進むにつれて大きくなるよう形成することもできる。
また、第11の観点によれば、第1先端曲部の径方向外側の面の曲率および第2先端曲部の径方向外側の面の曲率の少なくとも一方は、底壁部から離れる方向に進むにつれて小さくなるよう形成されている。
このように、第1先端曲部の径方向外側の面の曲率および第2先端曲部の径方向外側の面の曲率の少なくとも一方が、底壁部から離れる方向に進むにつれて小さくなるよう形成することもできる。
1 トルク伝達装置
10 第1回転体
11 アーマチュア
20 第2回転体
21 インナーハブ
22 樹脂プレート
70 ロータ
75 端面
110 圧縮機
221 円盤部
222 側壁部
2221 第1側壁部
2222 第2側壁部
2223 接続側壁部
226 薄肉部
227 肉盗み部
229 リブ
2001 第1根本曲部
2002 第2根本曲部
2011 第1先端曲部
2012 第2先端曲部

Claims (11)

  1. 駆動体(70)のトルクを従動体(110)に伝達するトルク伝達装置であって、
    前記駆動体の端面(75)に対し摩擦力により接合されるアーマチュア(11)を有し、前記駆動体と共に回転する第1回転体(10)と、
    前記アーマチュアに隣接または当接する樹脂プレート(22)を有し、前記第1回転体に対し回転方向に係止されると共に前記従動体に固定され、前記第1回転体から前記従動体にトルクを伝達する第2回転体(20)と、を備え、
    前記樹脂プレートは、前記アーマチュアに対向して設けられる底壁部(223)、前記底壁部から回転軸方向に延びて前記第1回転体に対し回転方向に係止される側壁部(222)および前記底壁部の中に空間を形成する肉盗み部(227)を有しており、
    前記従動体の回転が規制されて前記駆動体が回転を継続する場合、前記駆動体の端面と前記アーマチュアとの摩擦熱が前記底壁部から前記肉盗み部に伝わるように構成されており、
    前記樹脂プレートには、該肉盗み部が形成された前記底壁部の前記回転軸方向の厚みが第1の厚み(T1)である第1厚み部と、前記第1の厚みよりも厚い第2の厚み(T2)である第2厚み部と、が形成されているトルク伝達装置。
  2. 前記樹脂プレートは、前記肉盗み部が形成された前記底壁部から前記回転軸方向に突出するリブ(229)を有し、
    前記リブにより前記第2厚み部が形成されている請求項1に記載のトルク伝達装置。
  3. 前記樹脂プレートは、前記第1厚み部から前記第2厚み部にかけて前記肉盗み部が形成された前記底壁部の厚みが徐々に変化するよう形成されている請求項1に記載のトルク伝達装置。
  4. 前記第2回転体は、前記従動体に固定されるインナーハブ(21)と、前記インナーハブを覆う円盤状の円盤部(221)と、を有し、
    前記側壁部は、前記円盤部から径方向外側に向かって延びる第1側壁部(2221)、前記第1側壁部と並んで前記円盤部から径方向外側に向かって延びる第2側壁部(2222)、および、前記第1側壁部の前記径方向外側の端部と前記第2側壁部の前記径方向外側の端部の間を接続する接続側壁部(2223)と、を有し、
    前記第1側壁部、前記第2側壁部および前記接続側壁部の少なくとも1つには、前記側壁部の中で肉厚が薄く形成された薄肉部(226)が形成されている請求項1ないし3のいずれか1つに記載のトルク伝達装置。
  5. 前記第1側壁部および前記第2側壁部は、前記底壁部から離れるほど徐々に肉厚が薄くなるよう形成されている請求項4に記載のトルク伝達装置。
  6. 駆動体(70)のトルクを従動体(110)に伝達するトルク伝達装置であって、
    前記駆動体の端面(75)に対し摩擦力により接合されるアーマチュア(11)を有し、前記駆動体と共に回転する第1回転体(10)と、
    前記従動体に固定されるインナーハブ(21)と、前記インナーハブを覆う円盤状の円盤部(221)と、前記アーマチュアに隣接または当接する樹脂プレート(22)を有し、前記第1回転体に対し回転方向に係止されると共に前記従動体に固定され、前記第1回転体から前記従動体にトルクを伝達する第2回転体(20)と、を備え、
    前記樹脂プレートは、前記アーマチュアに対向して設けられる底壁部(223)、および、前記底壁部から回転軸方向に延びて前記第1回転体に対し回転方向に係止される側壁部(222)を有し、
    前記側壁部は、前記円盤部から径方向外側に向かって延びる第1側壁部(2221)、前記第1側壁部と並んで前記円盤部から径方向外側に向かって延びる第2側壁部(2222)および前記第1側壁部の前記径方向外側の端部と前記第2側壁部の前記径方向外側の端部の間を接続する接続側壁部(2223)と、を有し、
    前記円盤部の外周面と前記第1側壁部の境界部に第1根本曲部(2001)が形成され、
    前記円盤部の外周面と前記第2側壁部の境界部に第2根本曲部(2002)が形成され、
    前記第1根本曲部の曲率と前記第2根本曲部の曲率が異なるように形成されているトルク伝達装置。
  7. 前記第1根本曲部の径方向外側の面の曲率および前記第2根本曲部の径方向外側の面の曲率の少なくとも一方は、前記底壁部から離れる方向に進むにつれて大きくなるよう形成されている請求項6に記載のトルク伝達装置。
  8. 前記第1根本曲部の径方向外側の面の曲率および前記第2根本曲部の径方向外側の面の曲率の少なくとも一方は、前記底壁部から離れる方向に進むにつれて小さくなるよう形成されている請求項6に記載のトルク伝達装置。
  9. 前記第1側壁部と前記接続側壁部の境界部に第1先端曲部(2011)が形成され、
    前記第2側壁部と前記接続側壁部の境界部に第2先端曲部(2012)が形成され、
    前記第1先端曲部の曲率と前記第2先端曲部の曲率が異なるように形成されている請求項6ないし8のいずれか1つに記載のトルク伝達装置。
  10. 前記第1先端曲部の径方向外側の面の曲率および前記第2先端曲部の径方向外側の面の曲率の少なくとも一方は、前記底壁部から離れる方向に進むにつれて大きくなるよう形成されている請求項9に記載のトルク伝達装置。
  11. 前記第1先端曲部の径方向外側の面の曲率および前記第2先端曲部の径方向外側の面の曲率の少なくとも一方は、前記底壁部から離れる方向に進むにつれて小さくなるよう形成されている請求項9に記載のトルク伝達装置。
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