JP7254629B2 - 容器のホルダ、容器搬送装置、および容器入り製品の製造装置 - Google Patents

容器のホルダ、容器搬送装置、および容器入り製品の製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、搬送される容器を保持可能なホルダ、当該ホルダを備える容器搬送装置、および容器入り製品の製造装置に関する。
スパウトと、スパウトが取り付けられた袋とを備えるスパウト容器が製造されている。スパウトは、袋の内部の液状や半固形状等の内容物を袋の外部に注いだり、吸い出したりするための略筒状の部材である。かかるスパウトは、袋内に一部が挿入され、溶着により袋に取り付けられる。
スパウトには、袋に溶着されるシール部と、スパウトあるいはスパウト付き袋を支持して搬送するための複数のフランジとが形成されている。スパウトの口から袋の内部に内容物が充填されたならば、スパウトへの蓋の装着によりスパウトの口が塞がれる。
特許文献1は、スパウト容器の製造装置にスパウトを供給する、あるいは、充填装置にスパウト付き容器を供給する供給装置を開示する。この供給装置は、間欠回転するロータと、ロータに、周方向に等間隔で設けられた複数のスパウト保持部材とを備えている。
特許文献2は、袋にスパウトの一部を挿入した後、スパウトと袋の開口部とを溶着によりシールするスパウト付き袋の製造装置を開示する。
特許文献1,2のいずれにも、スパウトを保持する機構が記載されている。かかる保持機構は、スパウトにおけるフランジに隣接した部位を間に挟む2つの部材(別体の部材)と、2つの部材を加圧するばねとを備えて構成されている。2つの部材の少なくとも一方は、軸を中心に回転可能に支持されており、2つの部材のそれぞれにおいてスパウトを挟む部分がばねにより互いに近接する方向に加圧されている。
特開2003-266560号公報 特開2006-240184号公報
スパウトにねじ式の蓋を装着する際は、スパウトの口部を確実に封止するため、スパウトの口部に被せた蓋をスパウトの軸周りに回転させて十分に締め付ける。このとき、蓋の回転に伴う強い回転力により、蓋に対してスパウトが回転することを規制する必要がある。
そこで、保持機構の部材間にスパウトを押圧して位置決めし、スパウトの回転を規制することとすれば、スパウトを挟む部材を加圧するばねの大型化や、倍力機構等の付加によりコストが増加してしまう。
スパウトを部材間に押圧する保持機構によれば、蓋の装着、あるいは、溶着や充填等の処理を確実に行うため、スパウトを部材間に押圧する力を確保してスパウトの回転方向への変位を規制しつつ、搬送時に作用する慣性力、遠心力に抗してスパウトを安定して保持しながら容器を搬送することが要求される。
以上の説明は、スパウト容器の他にも、回転方向への変位の規制と、搬送時の安定した保持とが要求される他の容器にも該当する。
本発明は、容器を保持する機構のコストを抑えて容器の回転方向への変位を規制することができ、その上、搬送時に作用する慣性力や遠心力に抗して容器を安定して保持することが可能な容器用ホルダ、および容器用ホルダを備えた装置を提供することを目的とする。
本発明は、容器を保持するホルダであって、容器において二面幅を含む形状の断面を呈する被保持部を収容する収容溝が形成されたホルダ本体と、被保持部を出し入れ可能な収容溝の開口を通じて収容溝の内側から被保持部が離脱することを規制する離脱規制部と、を備える。
ホルダ本体は、収容溝を間になし、互いに平行に対向する2つの壁を含む。
離脱規制部は、被保持部の出し入れ時に被保持部により押されることで開口に対して退避可能である。
本発明の容器用ホルダは、略筒状のスパウトを含む容器に用いられるものであって、収容溝には、スパウトに備わる被保持部が収容されることが好ましい。
本発明の容器用ホルダにおいて、離脱規制部は、被保持部により押されて軸を中心にホルダ本体に対して傾動可能な可動部と、可動部を開口に向けて押圧する弾性体と、を備えることが好ましい。
本発明の容器用ホルダにおいて、離脱規制部は、被保持部により押されて弾性変形することで開口に対して退避可能な弾性体を含むことが好ましい。
本発明の容器用ホルダにおいて、ホルダ本体は、板状であって、厚さ方向に収容溝が貫通した部材を備えることが好ましい。
本発明の容器用ホルダでは、収容溝の内側に被保持部が収容された状態において、離脱規制部が、壁から収容溝の外側に露出した被保持部の角の部分に接触していることが好ましい。
本発明の容器用ホルダにおいて、離脱規制部は、開口の近傍に、壁と平行な向きに対して傾斜した斜面、あるいは、壁と平行な向きに対して交差した湾曲面を含むことが好ましい。
また、本発明の搬送装置は、上述した容器用ホルダを備え、容器用ホルダにより容器が保持された状態で容器を搬送することを特徴とする。
さらに、本発明の容器入り製品の製造装置は、上述した容器用ホルダを備え、容器用ホルダにより容器が保持された状態で、容器に対して蓋を回転させて締め付ける蓋装着機構を備えることを特徴とする。
本発明の容器用ホルダによれば、容器の被保持部の二面幅に対応する平行な2つの壁が形成されたホルダ本体により、ばねや倍力機構による押圧力の確保を必要としないためコストを抑えて被保持部の回転を規制することができる。その上、離脱規制部が、収容溝に対する被保持部の出し入れ時には、被保持部に押されることで収容溝の開口から退避する一方、容器に作用する慣性力や遠心力に抗して収容溝からの被保持部の離脱を規制することにより、被保持部の出し入れには支障なく、被保持部を収容溝の内側に安定して保持しながら容器を搬送することができる。
第1実施形態に係る容器用ホルダを示す一部断面図である。 図1に示す容器用ホルダの平面図である。 図2のIII矢印の向きから示す容器用ホルダの一部断面図である (a)は、図2の部分拡大図である。(b)は、スパウト容器を示す平面図である。 収容溝にスパウトが入る時の離脱規制部の状態を示す図である。 収容溝からスパウトが出る時の離脱規制部の状態を示す図である。 容器の被保持部および収容溝の他の形状の例を示す模式図である。 第2実施形態に係る容器用ホルダを示す平面図である。 図8に示す容器用ホルダの収容溝にスパウトが入る時の離脱規制部の状態を示す図である。 本発明の変形例に係る容器用ホルダを示す平面図である。 収容溝をなす第1壁および第2壁の他の形状の例を示す模式図である。 収容溝の幅方向両側に離脱規制部が配置された例を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
[第1実施形態]
図1および図2に示す容器用ホルダ10(以下、ホルダ10)は、スパウト容器20(以下、容器20)を保持する。ホルダ10は、容器20における被保持部211を収容するホルダ本体11と、ホルダ本体11の内側からの被保持部211の離脱を規制する離脱規制部12とを備えている。
ホルダ10は、容器20を搬送する搬送装置や、容器20に入った製品の製造装置等に備えられ、容器入り製品の製造に用いられる。
ホルダ本体11は、容器入り製品の製造装置の搬送機構1に備わる支持部材13に固定されている。
搬送機構1の全体の図示は省略する。搬送機構1は、軸の周りに回転する回転体と、回転体の回転方向に所定のピッチで設けられた複数のホルダ10とを備えたロータリー式の搬送機構であってもよいし、環状の搬送路と、搬送路を循環する複数の可動子とを備え、搬送路と可動子との間の電磁的作用により各可動子の位置や速度を個別に駆動制御するリニアモーター式のものであってもよい。前者の場合、典型的には、回転体の軸の径方向に沿って各ホルダ10が設置されている。後者の場合は、各可動子にホルダ10を設置することができる。
〔スパウト容器の詳細〕
まず、容器20の詳細を説明する。容器20は、スパウト21(図1および図2)と、スパウト21が溶着により取り付けられた容器本体22(図2)とを備えている。
スパウト21は、容器本体22の内部の液状、半固形状、あるいは粉末状等の内容物を容器本体22の外部に注いだり、吸い出したりするための略筒状の部材である。図1には、スパウト21の一部のみが示されている。
スパウト21は、容器本体22の外側で開口している外側端部212の位置から容器本体22の内側に向けて、製品に応じて適宜な長さで延びている。
スパウト容器20を製造する際は、容器本体22の図示しない開口部から容器本体22の内側にスパウト21を挿入した後、容器本体22の外側から熱および圧力を加える装置を用いて、容器本体22にスパウト21を溶着するとともに、容器本体22の開口部を溶着により封止する。
スパウト21は、熱可塑性樹脂を用いて形成することができる。
スパウト21の容器本体22から外部に突出している部分には、複数のフランジ21A~21Cと、蓋23が装着される雄ねじ21Dとが形成されている。図2に示すように、フランジ21Bは、平面視において略六角形状に形成されているが、円形状等の他の形状であってもよい。他のフランジ21A,21Cも、略六角形状に形成することができるし、他の形状であってもよい。本実施形態に限らず、フランジ21A~21Cにはそれぞれ適宜な形状を与えることができる。
図1に示すように、フランジ21Bとフランジ21Cとの間に一部が挿入されるホルダ10により容器20が保持される。ホルダ10により保持される被保持部211は、フランジ21Bとフランジ21Cとの間におけるスパウト21の側壁に相当する。
被保持部211は、四角形状(正方形状)の横断面を呈する。なお、被保持部211の断面形状は長方形状であってもよい。
図2において、スパウト21における被保持部211以外の部位は、二点鎖線で模式的に示されている。
被保持部211は、四角形状の他、例えば、図7に示すように、二面幅(211A,211B)と、二面幅の間を繋ぐ湾曲面211Cとからなる形状であってもよい。本実施形態の四角形状の被保持部211(図4(b))も、二面幅(211A,211B)を含んでいる。
本実施形態のホルダ10は、二面幅(width across flats)を含む形状の断面を呈する被保持部211に対応している。
フランジ21Aとフランジ21Bとの間におけるスパウト21の側壁213や、フランジ21Cの下方に隣接した側壁214もまた、ホルダ10に保持される被保持部であってよい。図1に示す例では、ホルダ10を備えた移動体等に隣接して配置された他の移動体に備わるホルダ10Aによりスパウト21の側壁213が保持されている。ホルダ10Aの構成は、ホルダ10と同様であっても、異なっていてもよい。ホルダ10からホルダ10Aへ、あるいはその逆向きに、容器20を受け渡すことができる。
本実施形態の容器本体22は、シート状の素材から袋の形態に構成されており、図2に示す状態では折り畳まれている。容器本体22は、袋に限らず、箱状等の適宜な形態であってよい。
容器本体22は、樹脂材料から形成されたスパウト21と溶着可能であって、製品の品質保持に必要な、例えば防水性、遮光性等の物性を備えた適宜な材料から形成されている。
スパウト21を通じて容器本体22に内容物が充填された後、スパウト21に蓋23(図1)が装着される。蓋装着機構9により、スパウト21に対して蓋23を回転させることで蓋23の内側の雌ねじとスパウト21の雄ねじ21Dとを十分に締め付けることにより、スパウト21の外側端部212の開口を確実に封止する。
蓋装着機構9は、図1に示す例では、周方向において複数に分割されているチャック91と、チャック91に設けられた弾性輪92と、チャック91を外側から押さえるチャック押さえ93と、チャック91を直接または間接に支持し、上下方向への移動および軸周りへの回転が可能な図示しない筒体と、図示しないばね等とを備えている。
図示しない機構によりチャック91の内側に下方から蓋23が挿入されると、弾性輪92の弾性力により蓋23がチャック91の内側に保持される(図1)。その後、蓋装着機構9がスパウト21の位置まで下降し、チャック押さえ93によりチャック91が径方向内側に向けて押圧された状態で、チャック91を支持する筒体等の回転によりチャック91がスパウト21に対して回転することで、蓋23がスパウト21に装着される。
〔ホルダの詳細〕
次に、ホルダ10の詳細を説明する。ホルダ10は、図1および図2に示すように、被保持部211を収容する収容溝110が形成されたホルダ本体11と、収容溝110の内側からの被保持部211の離脱を規制する離脱規制部12とを備えている。
ホルダ本体11および離脱規制部12は、必要な剛性・強度、耐久性等を備えた金属材料あるいは樹脂材料(繊維強化樹脂を含む)等を用いて形成することができる。本実施形態のホルダ本体11および離脱規制部12は、ステンレス鋼から形成されている。
(ホルダ本体)
ホルダ本体11は、図1および図2に示すように、支持部材13に2つのボルト18,19により片持ち支持されている。図1に示す例では、ホルダ本体11は水平方向に沿って配置されている。
ホルダ10がロータリー式搬送機構の回転体に設置されている場合を想定すると、ホルダ10は回転体の軸の径方向の内側から外側に向けて延び、径方向外側に形成された収容溝110に容器20を保持する。収容溝110は、ホルダ本体11を板厚方向に貫通している。
ホルダ本体11には、離脱規制部12が取り付けられる板状の取付部14が固定されている。なお、取付部14がホルダ本体11と一体に形成されていてもよい。
取付部14は、ホルダ本体11の下面(図2における背面)に配置され、ホルダ本体11に締結されている。
ホルダ本体11の板厚は、図1に示すように、支持部材13に支持される側の端部から、取付部14が設けられる位置までに亘り一定に形成されている。取付部14が設けられる位置よりも先端側におけるホルダ本体11の板厚は、基端側における板厚と比べて小さい。図1に示す例では、基端側における板厚は、先端側における板厚の2倍以上であるが、この限りではない。
ホルダ本体11の板厚は、スパウト21のフランジ21B,21C間の間隙の寸法に対応している。ホルダ本体11の先端側には収容溝110が形成されている。
ホルダ本体11は、図1および図2に示すように、平面視において略矩形の板状に形成されている。
ホルダ本体11は、収容溝110を間になして互いに平行に対向する第1壁111および第2壁112を含んでいる。第1壁111から第2壁112までの距離は、容器20の被保持部211の二面幅である側面211A,211Bの間隔に対応している。第1壁111と第2壁112とは、平面視において矩形状のホルダ本体11の幅方向D1に対向している。
第1壁111および第2壁112のいずれも、同一の部材(ホルダ本体11)に構成されており、相対位置が一定である。収容溝110の内側に被保持部211が配置されると、側面211Aに第1壁111が対向し、側面211Bに第2壁112が対向する。
第1壁111と第2壁112との間には、被保持部211が出し入れされる開口110Aが形成されている。
ホルダ本体11の先端部における開口110Aの両側には、被保持部211の誘い込みのためのテーパ116が形成されている。
また、ホルダ本体11の先端部における幅方向D1の外側にも、テーパ117,118が形成されている。
収容溝110に被保持部211が挿入されると、図1に示すように、スパウト21の軸方向において被保持部211に隣接しているフランジ21Bとフランジ21Cとの間にホルダ本体11の先端部が配置される。このとき、フランジ21Bにより容器20がホルダ本体11により支持される。
第1壁111と第2壁112とは、スパウト21に対して直交する同一平面上に位置している。そのため、第1壁111および第2壁112により、フランジ21Bが同じ高さで支持されるため、スパウト21が鉛直方向に対して倒れることなく安定して支持される。
第1壁111の一部と第2壁112の一部とが同一平面上に存在しているならば、第1壁111と第2壁112との上下方向のそれぞれの位置が若干シフトしていることも許容される。
本実施形態の収容溝110は、被保持部211の外形に倣うように、平面視において、一端が開放された四角形状を呈する。つまり、収容溝110は、互いに平行な第1壁111および第2壁112と、第1壁111および第2壁112を連結する第3壁113とからなる。第3壁113は、第1壁111および第2壁112の両方に対して直角をなしている。
本実施形態の第1壁111は、全面に亘り平坦に形成されている。本実施形態の第2壁112も、加工に起因する窪み114を除けば、全面に亘り平坦に形成されている。
第1壁111および第2壁112に対して直角の第3壁113に代えて、例えば、図7に示すように湾曲した第3壁113がホルダ本体11に形成されていてもよい。湾曲した第3壁113を含む収容溝110に、四角形状の断面を呈する被保持部211が収容されるようにしてもよい。
ホルダ本体11は、第1壁111および第2壁112が被保持部211の二面幅(211A,211B)と係合することにより、ホルダ本体11に対する被保持部211の軸周り方向への回転を規制する。
本実施形態のように単一の部材(ホルダ本体11)に形成された収容溝110の平行な第1壁111および第2壁112の間に、二面幅を有する被保持部211を収容する構造は、別体の部材間に容器の一部を挟んでばねにより押圧する保持構造とは相違している。
後者の保持構造では、ばねの弾性力に抗して容器が動いて部材間が拡がることにより容器が回転することを防ぐため、被保持部の軸周りに作用する最も大きい力である蓋装着時の回転力が被保持部に作用しても被保持部の回転を規制できるように、蓋装着時の回転力に対してばねの弾性力を大きく確保する必要がある。
一方、本実施形態の保持構造では、剛体とみなせるホルダ本体11に収容溝110が形成されているため、ホルダ本体11が破断しない限り、第1壁111と第2壁112との間隔が一定に維持される。そのため、第1壁111と第2壁112との間に配置された被保持部211には回転する余地がないため、ばね等を用いずに被保持部211の回転を十分に規制することができる。
なお、第1壁111が形成された部材と、第2壁112が形成された部材とが剛接合されているため第1壁111と第2壁112との相対位置が一定である場合も、単一の部材に第1壁111および第2壁112が形成されている本実施形態と同様に、収容溝110に対する被保持部211の回転が規制される。
本実施形態の収容溝110は、第1壁111、第3壁113、および第2壁112の順序でホルダ本体11を切削することで形成されている。第3壁113の第1壁111側の端部には、切削加工の向きの転換に起因して、切削刃の厚さに対応する寸法の窪み114が第3壁113の表面から凹んで形成され、第2壁112の第3壁113側の端部にも、同様の窪み115が第2壁112の表面から凹んで形成されている。窪み114,115は、図2の紙面に対して直交する方向に連続している。
窪み114,115の形成により、被保持部211の角部211E,211Gが収容溝110の内壁と干渉するのを避けて、被保持部211を第3壁113に突き当たるまで収容溝110に挿入することができる。
被保持部211の外壁と、収容溝110の内壁との間には、収容溝110に対して被保持部211をスムーズに出し入れすることができるように、かつ、収容溝110の内部で被保持部211の回転が十分に規制されるように、適切なクリアランスを設定することが好ましい。なお、クリアランスが与えられることなく、収容溝110に被保持部211が嵌合するようにしてもよい。
いずれにしても、平行に配置された第1壁111および第2壁112に沿って、被保持部211が収容溝110に挿入、あるいは、収容溝110から取り出される過程に亘り、第1壁111と第2壁112とにより、収容溝110の幅方向D1に被保持部211が押されないので、挿入時の被保持部211とホルダ本体11との摩擦抵抗が小さく、被保持部211の変形や損傷を避けて、収容溝110に対して被保持部211をスムーズに出し入れすることができる。
第3壁113から開口110Aまでの第1壁111および第2壁112のそれぞれの長さは、本実施形態のように相違していてもよいし、同一であってもよい。
図2および図4(b)において、壁の長さが相対的に長い左側では、壁の長さが相対的に短い右側と比べて、フランジ21Bを下方から支持する領域が広い。
ホルダ本体11の全体として、フランジ21Bを支持する領域が広い方が、容器20がより安定して支持される。
ホルダ本体11に対するスパウト21の回転を十分に規制することができ、かつ,スパウト21のフランジ21Bを安定して支持することができるように、ホルダ本体11において第1壁111が形成される領域および第2壁112が形成される領域のそれぞれに適宜な長さを与えることができる。
第2壁112は、収容溝110に収容された被保持部211の角部211Hを超える位置まで延びている。一方、第1壁111は、第3壁113から被保持部211の角部211Fまでの寸法に対して短い。そのため、角部211Fは収容溝110の外側に露出している。この角部211Fに離脱規制部12が接触しているため、角部211Fから、対角である角部211Gに向けて被保持部211が離脱規制部12により押されている。
なお、第2壁112からも角部211Hが露出していてもよい。つまり、収容溝110の全体としての深さが、図2等に示す例よりも浅くても許容される。
本実施形態では、相対的に長い第2壁112により、被保持部211を出し入れ時にガイドし、またホルダ本体11全体としてフランジ21Bを安定して支持しつつ、相対的に短い第1壁111から露出した被保持部211の角部211Fに離脱規制部12を接触させることで、被保持部211を収容溝110の内側に位置ずれなく保持している。
(離脱規制部)
搬送機構により搬送される容器20には、速度変化に伴う慣性力や、回転運動あるいは搬送路のカーブした区間の移動による遠心力が作用する。こうした慣性力や遠心力に抗して、離脱規制部12は、ホルダ10からの容器20の離脱を防止する。
本実施形態の離脱規制部12は、図2に示すように、軸15を中心にホルダ本体11に対して傾動可能な可動部121と、可動部121を開口110Aに向けて加圧する弾性体としてのコイルばね122とを備えている。
軸15は、ホルダ本体11の厚さ方向(スパウト21の軸方向に同じ)に沿って、ホルダ本体11の側壁11Aに隣接する位置に設定されている。
可動部121は、ホルダ本体11に備えられた板状の取付部14に設けられている。
取付部14は、ホルダ本体11の先端部から、ホルダ本体11の基端部に向けて所定の長さだけ離れた位置で、ホルダ本体11の下面(図2における背面)に沿って配置され、ボルト16およびナット17によりホルダ本体11と締結されている。取付部14は、ホルダ本体11の下面からホルダ本体11の側方に突出している。可動部121は、ホルダ本体11の側壁11Aにほぼ沿って配置され、軸15の周りに変位可能に取付部14に設けられている。
可動部121は、軸15に対してホルダ本体11の先端側に向けて延びる先端アーム121Aと、軸15に対してホルダ本体11の基端側に向けて延びる基端アーム121Bと、先端アーム121Aおよび基端アーム121Bの端部であって、軸15が貫通する軸支部151とを備えている。
先端アーム121Aは、図2および図3に示すように、ホルダ本体11の先端部の側方に隣接して配置されている。先端アーム121Aの板厚は、ホルダ本体11の先端部の板厚と同等に設定することができる。
先端アーム121Aは、軸15の位置から側壁11Aにほぼ沿って延びる部分と、当該部分に連なり、テーパ118に沿って開口110Aに向けて屈曲した爪121Nとを備えている。先端アーム121Aの先端部である爪121Nは、軸15を中心とする可動部121の傾動により、開口110Aに対して出没可能である。コイルばね122の弾性力により図4(a)に示すように可動部121の爪121Nが開口110Aの内側に突出しており、被保持部211の一部を押圧しているため、収容溝110からの被保持部211の離脱が規制されている。
先端アーム121Aの爪121Nには、図4(a)に示すように、第1斜面121Cと第2斜面121Dとが形成されている。第1斜面121Cおよび第2斜面121Dのいずれも、第1壁111および第2壁112と平行な方向D2に対して傾斜している。
第1斜面121Cは、方向D2における先端側(図4(a)における下側)が基端側(図4(a)における上側)と比べて収容溝110の幅方向D1の外側に位置する向きで、方向D2に対して傾斜している。第2斜面121Dは、第1斜面121Cの傾斜の向きとは逆の向きで、方向D2に対して傾斜している。
図2や図4(a)に示す例では、第1斜面121Cと第2斜面121Dとが、境界部121Eを挟んでなだらかに傾斜角度が変化するように形成されているが、必ずしもこの限りではない。爪121Nの形状は、後述するように被保持部211との接触により可動部121を傾動させることが可能な斜面を含む適宜な形状、あるいは、第1壁111および第2壁112と平行な方向D2に対して交差した湾曲面を含む適宜な形状に定めることができる。湾曲面は、例えば円弧状に形成されている。爪121Nの外周面は、第1斜面121Cおよび第2斜面121Dを含む代わりに、全体として、開口110Aの内側に向けて凸に湾曲するように円弧状または略円弧状に形成されていてもよい。この場合も、第1斜面121Cおよび第2斜面121Dを有する本実施形態の爪121Nと同様に、爪121Nの外周面において、開口110Aの内側に向けて最大に突出した部位(境界部121Eに相当)が存在する。
基端アーム121Bは、先端アーム121Aよりも下方に配置されている。先端アーム121Aと基端アーム121Bとは、軸支部151に軸15と平行に設けられる2つのピン151A,151Bにより連結されている。基端アーム121Bには、先端アーム121Aの下面から取付部14の上面までの板厚が与えられている。
基端アーム121Bとホルダ本体11の側壁11Aとの間には、ばね受け部123が設置されている。このばね受け部123の周りにコイルばね122が配置されている。
本実施形態のようにホルダ本体11の厚さ方向にシフトして配置される基端アーム121Bおよび先端アーム121Aと、取付部14とにより、可動部121を精度よく変位させるために軸15の長さを確保しつつ、ホルダ本体11の先端部の板厚に制約されることなく、コイルばね122の大きさや設置する位置を適切に選ぶことができる。
圧縮ばねであるコイルばね122の弾性力が基端アーム121Bに作用することで、可動部121は、軸15を中心として図2における時計回り方向に加圧されている。そうすると、先端アーム121Aが開口110Aに向けて、白抜き矢印で示す向きに加圧されている。このとき、第1斜面121Cと第2斜面121Dとの境界部121Eが、開口110Aの内側に位置しているため、可動部121により開口110Aが狭められている。境界部121Eは、例えば0.5~1mm程度、第1壁111に対して開口110Aの内側に位置している。
ここで、コイルばね122の弾性力は、容器20に作用する慣性力および遠心力に対して十分に大きい。そのため、被保持部211が、コイルばね122による弾性力に抗して開口110Aを押し広げて収容溝110から離脱することが規制される。
可動部121およびコイルばね122を備えた離脱規制部12によれば、先端アーム121Aの先端部により、被保持部211を収容溝110の内部に向けて十分に押圧することができるので、収容溝110の内側で被保持部211を位置決めしつつ、収容溝110からの被保持部211の離脱を確実に規制することができる。
被保持部211の離脱を規制するために、先端アーム121Aの先端部(爪121N)が被保持部211の一部に必ずしも接触している必要はない。つまり、被保持部211と先端アーム121Aの爪121Nとの間に隙間があいている(接触していない)ことが許容される。
但し、収容溝110に被保持部211が収容されている状態において、収容溝110の開口110Aが先端アーム121Aの爪121Nにより狭められており、かつ、コイルばね122の弾性力が、容器20に作用する慣性力および遠心力に対して十分に大きいことにより、被保持部211の離脱が規制されている必要がある。
収容溝110に被保持部211が収容されていないときは、可動部121が図2に示す位置よりも時計回り方向に回動して、爪121Nがホルダ本体11の先端部に突き当てられることとなる(図5参照)。
なお、図5、図6、および図7等では、容器20のスパウト21における被保持部211および外側端部212のみを模式的に図示し、その他の部位の図示を省略している。
ところで、容器20は、搬送機構に備わるチャック押し引き機構8(図5)により、ホルダ10の内側に押し込まれたり、ホルダ10の外側に引き出されたりする。チャック押し引き機構8は、図5に模式的に示すように、例えば、スパウト21を掴むエアチャック81と、エアチャック81がホルダ10の収容溝110に対して進退するようにエアチャック81を駆動する図示しないエアシリンダとを備えている。圧縮空気の導入/導入停止により、エアチャック81に備わる一対のチャック部材81A,81Bがそれぞれ直線の矢印の方向に駆動されることで、チャック部材81A,81Bの間にスパウト21を保持することができる。
チャック部材81A,81Bは、必ずしも全体に亘りスパウト21と同等の高さに配置されている必要はない。チャック部材81A,81Bが、スパウト21よりも上方で支持部材81Cにより支持されている基端部と、スパウト21に接触する先端部とを有していてもよい。その場合、チャック部材81A,81Bが、支持部材81Cからスパウト21に向けて垂下し、スパウト21の側壁に向けて屈曲していてもよい。
なお、エアチャック81は、ホルダ10と同じ高さに配置されるものであっても、異なる高さに配置されるものであっても、いずれでもよく、容器20におけるスパウト21以外の部位を掴むものであってもよい。
チャック押し引き機構8によりホルダ10の内側に容器20が押し込まれる際には、被保持部211が収容溝110に第1壁111および第2壁112に沿って押し込まれる。容器20が引き出される際には、被保持部211が収容溝110から第1壁111および第2壁112に沿って引き出される。
チャック押し引き機構8により容器20を押し引きする力に対して、可動部121を加圧するコイルばね122の弾性力は小さい。
そうすると、容器20の被保持部211により先端アーム121Aが押されることで、可動部121の先端アーム121Aが開口110Aに対して退避する。
〔容器およびホルダの作用〕
図5に示すように、容器20がホルダ10に対して白抜き矢印方向に押されると、容器20の被保持部211の角部211Eにより先端アーム121Aの第1斜面121Cが押される。そのため、第1斜面121Cから収容溝110の幅方向D1の外側に作用する分力により、可動部121を反時計回りに傾動させて先端アーム121Aの爪121Nを開口110Aから退避させながら、被保持部211を収容溝110に収容することができる。収容溝110に収容された被保持部211は、図6に示すように、爪121Nにより、角部211Fから角部211Gに向かう向きに押し付けられて収容溝110内に保持されている。
図6に示すように、容器20がホルダ10に対して白抜き矢印方向に引っ張られると、被保持部211の角部211Fにより先端アーム121Aの第2斜面121Dが押される。そのため、分力により可動部121を反時計回りに傾動させて爪121Nを開口110Aから退避させながら、被保持部211を収容溝110の外側に取り出すことができる。
なお、離脱規制部12の爪121Nが円弧状または略円弧状に形成されている場合も、当該爪は、ホルダ10に対する被保持部211の出し入れ時に、上記と同様に機能する。
収容溝110内に被保持部211が収容されると、ホルダ本体11により容器20の回転が規制され、かつ離脱規制部12によりホルダ10からの容器20の離脱が規制された状態に、容器20が保持されることとなる。
その状態で、容器20が図示しない搬送機構により搬送されるとともに、図示しない充填機により内容物が容器20に充填され、さらに、蓋23が装着されることで容器20の開口が封止される。
容器20の搬送中、ホルダ10により、慣性力や遠心力が作用する容器20を収容溝110の内側に留め、かつ、容器20の回転を防いで容器20の所定の姿勢を維持することができるので、充填や蓋装着等の処理を支障なく行うことができる。特に蓋23の装着時に、蓋23の回転に伴いスパウト21に強い回転力が加えられたとしても、スパウト21の回転を規制しつつ、スパウト21に対して蓋23を十分に巻き締めることができる。
なお、ホルダ10には、容器本体22に取り付けられる前のスパウト21単体が保持されていてもよい。ホルダ10によりスパウト21の姿勢を安定させた状態で、スパウト21を容器本体22の所定の位置に確実に取り付けることができる。
以上で説明した本実施形態のホルダ10によれば、単一の部材であるホルダ本体に、容器20の二面幅に対応した収容溝110が形成されており、かつ、収容溝110からの容器20の離脱を規制する離脱規制部12を備えていることにより、簡素な構造でありながら、容器20を安定して搬送しつつ、容器20の回転を十分に規制して蓋装着等の処理を確実に行うことができる。
本実施形態のホルダ10では、容器20の回転を規制するために、収容溝110が形成されたホルダ本体11を採用している。そのため、部材間に容器を押圧する典型的なホルダ(グリッパ)とは異なり、蓋23の装着時などに容器20に作用する強い回転力に抵抗するために、ばねやばねの支持部材を大型化させたり、倍力機構を付加したりする必要がない。ホルダ10は、慣性力や遠心力に対して容器20の離脱を規制するために必要な最小限の弾性力を有する小さいばねを備えていれば足りる。
さらに、ホルダ10に対する容器20の出し入れ時には、押し引きされる容器20の動きを利用して可動部121が軸15の回転方向に変位することで収容溝110の開口110Aが開放されるので、開口110Aを開閉するために部材を駆動するアクチュエータ等の他の開閉駆動機構を備えている必要がない。
以上より、本実施形態のホルダ10によれば、構造の簡素化によりコストを抑えつつ、ホルダ10の小型化および軽量化が可能となる。さらに、回転規制のために容器20を押圧する必要がないため、容器20の損傷を避けることができる。
ホルダ10の軽量化により、慣性力および遠心力が小さくなり、ホルダ10へのスパウト21の出し入れの高速化を実現して搬送の高速化に寄与できる。また、ホルダ10の軽量化により、リニアモーター式搬送機構の可動子等、加減速する部材へのホルダ10の搭載が容易となる。
[第2実施形態]
次に、図8および図9を参照し、本発明の第2実施形態に係る容器用ホルダ30(以下、ホルダ30)について説明する。
以下、第1実施形態と相違する事項を中心に説明する。第1実施形態と同様の構成要素には同じ符号を付している。
第2実施形態のホルダ30は、ホルダ本体31と、離脱規制部32とを備えている。ホルダ本体31は、第1実施形態のホルダ本体11とほぼ同様に構成されている。
離脱規制部32は、弾性体321からなる。
弾性体321は、シリコーンゴム等のゴム系の材料からなり、ホルダ本体31と比べて弾性率が小さい。弾性体321は、ホルダ本体31の先端部に、適宜な方法でホルダ本体31と一体に設けられている。例えば、ホルダ本体31の先端部に配置された弾性体321を加熱により軟化あるいは溶融した後、加熱を停止して弾性体321を硬化させることにより、弾性体321をホルダ本体31に一体化することができる。
図9に示すように、ホルダ本体31において第1壁111が形成されている第1領域311および弾性体321は、それら全体として、ホルダ本体31において第2壁112が形成されている第2領域312とほぼ対称の形状に構成されている。
上記の例に限らず、第1領域311および弾性体321と、第2領域312とが非対称な形状に構成されていてもよい。
弾性体321は、第1領域311の先端部311Aから、第2領域312とほぼ平行に、第2領域312の先端の位置まで延びている。弾性体321を片持ち梁に見立てると、弾性体321は、第1領域311の先端部311Aに支持された支持端32Aと、自由端32Bとを有している。
離脱規制部32は、弾性体321と、他の部材とを含んで構成されていてもよい。例えば、離脱規制部32の自由端部のみを金属材料からなる部材により形成し、離脱規制部32の残りの部分をゴム系の材料から形成することができる。
離脱規制部32の一部が開口110Aの内側に位置していることにより、収容溝110の開口110Aが狭められている。
図8および図9に示す例において、離脱規制部32には、第1実施形態と同様に、開口110Aの近傍において、第1壁111および第2壁112と平行な方向に対して傾斜した第1斜面121Cおよび第2斜面121Dが形成されている。第1斜面121Cと第2斜面121Dとの境界部121Eが、開口110Aの内側に位置している。
弾性体321の弾性力は、容器20に作用する慣性力および遠心力に対して十分に大きい。そのため、収容溝110に収容されている被保持部211が、弾性体321による弾性力に抗して開口110Aを押し広げて収容溝110から離脱することを規制することができる。
また、弾性体321の弾性力は、チャック押し引き機構8により容器20をホルダ30の内側に押し込んだり、容器20をホルダ30の外側に引き出したりする力に対して小さい。
そのため、弾性体321を含む離脱規制部32は、容器20の被保持部211により押されて弾性変形することで収容溝110の開口110Aに対して退避可能である。
収容溝110からの被保持部211の離脱が規制され、かつ離脱規制部32が開口110Aに対して退避することで収容溝110に対する被保持部211の出し入れに支障がない限り、離脱規制部32の形状、あるいは離脱規制部32の幅や長さ、厚み等の寸法を適宜に定めることができる。例えば、図8および図9に示す例に対してホルダ本体31の第1領域311の長さ(第1壁111と平行な方向における寸法)を延長し、その分、弾性体321の長さを短くすることも可能である。
図8に示すように、離脱規制部32は、第2斜面121Dにて被保持部211の角部211Fに接触していることにより(符合は図9を参照)、被保持部211を収容溝110の内部に向けて押さえていることが好ましい。
但し、被保持部211の離脱が規制されている限り、離脱規制部32が被保持部211に接触している必要はない。
図9に示すように、容器20がホルダ30に対して白抜き矢印方向に押されると、被保持部211の角部211Eにより離脱規制部32の第1斜面121Cが押される。そのため、第1斜面121Cから収容溝110の幅方向外側に作用する分力により、離脱規制部32の自由端32B側を図9における反時計回り方向に向けて弾性変形させて開口110Aから退避させながら、被保持部211を収容溝110に収容することができる。
収容溝110内に被保持部211が収容されると、ホルダ本体31の第1壁111および第2壁112により容器20の回転が規制されるとともに、離脱規制部32によりホルダ30からの容器20の離脱が規制される。
容器20が、図9の白抜き矢印とは逆の向きに引っ張られると、被保持部211の角部211Fにより離脱規制部32の第2斜面121Dが押される。そのため、分力により離脱規制部32の自由端32B側を反時計回り方向に弾性変形させて開口110Aから退避させながら、被保持部211を収容溝110の外側に取り出すことができる。
第2実施形態のホルダ30によれば、弾性体321が用いられることにより、弾性体321のみから離脱規制部を構成することができるので、第1実施形態のホルダ10と比べて構成の簡素化を図りながら、第1実施形態のホルダ10によるものと同様の効果を得ることができる。
[変形例]
図10に示すように、離脱規制部42は、第1部材421と、第1部材421をホルダ本体31に支持する板状の弾性体である第2部材422とを含んで構成することもできる。
第1部材421は、剛体であってよい。
第2部材422は、例えば、JIS G4801に規定されているばね鋼鋼材から形成されている。第2部材422の基端部(422A)は、座金423およびボルト424,425を用いてホルダ本体31の側壁31Aに締結されている。
チャック押し引き機構8により収容溝110に対してスパウト21が出し入れされる際に第1部材421が被保持部211により押されることで、第2部材422が弾性変形し、開口110Aに対して退避する。第1部材421が被保持部211により押されると、第2部材422は、ホルダ本体31に締結されている支持端422Aに対して自由端422B側が幅方向D1に離れる向きに傾動可能である。
第1部材421は、剛体に限らず、弾性体であってもよい。つまり、第1部材421が、ゴム系材料から形成されていたり、ばね鋼鋼材を用いて形成されていたりしてもよい。この場合、チャック押し引き機構8により収容溝110に対して出し入れされるスパウト21の被保持部211により第1部材421が押されることで、第1部材421および第2部材422のいずれも弾性変形する。第1部材421および第2部材422が、ばね鋼鋼材から一体に形成されていてもよい。
第1実施形態、第2実施形態、および変形例において、収容溝110をなす第1壁111および第2壁112は、必ずしも全体的に平坦である必要はない。第1壁111および第2壁112により被保持部211が軸周りに回転することを規制でき、また、収容溝110への被保持部211の挿入を妨げないならば、第1壁111および第2壁112の一方または両方に、1以上の窪み等(孔や凹部も含む)が形成されていてもよい。
例えば、図11に示すように、第1壁111に凹部119が形成され、第2壁112にも同様の凹部119が形成されていてもよい。これらの凹部119の位置は、ホルダ本体11が延びている方向にシフトしているが、同一であってもよい。
図11に示す例のように、第1壁111における少なくとも一部の平坦な領域が被保持部211の側面211Aに対向し、かつ、第2壁112における少なくとも一部の平坦な領域が被保持部211の側面211Bに対向しているならば、被保持部211がホルダ本体11に対して幅方向に位置決めされて軸周り方向への回転が規制されるため、許容される。
第1実施形態、第2実施形態、および変形例において、離脱規制部が、収容溝110の幅方向の両方に配置されていてもよい。図12に示す例では、収容溝110の幅方向の両方に、離脱規制部としての弾性体321が対称に配置されている。一対の弾性体321により、収容溝110からの被保持部211の離脱が規制される。また、一対の弾性体321は、収容溝110に対する被保持部211の出し入れ時に被保持部211により押されて弾性変形することで、開口110Aから幅方向両側に退避する。
図示を省略するが、第1実施形態の可動部121およびコイルばね122を含む離脱規制部12を収容溝110の幅方向両方に配置することもできる。
上記以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
1 搬送機構
8 チャック押し引き機構
9 蓋装着機構
10,30 容器用ホルダ(ホルダ)
10A ホルダ
11,31 ホルダ本体
11A 側壁
12,32,42 離脱規制部
13 支持部材
14 取付部
15 軸
16 ボルト
17 ナット
18,19 ボルト
20 スパウト容器(容器)
21 スパウト
21A~21Cフランジ
21D 雄ねじ
22 容器本体
23 蓋
32A 支持端
32B 自由端
81 エアチャック
81A,81Bチャック部材
81C 支持部材
91 チャック
92 弾性輪
93 チャック押さえ
110 収容溝
110A 開口
111 第1壁(壁)
112 第2壁(壁)
113 第3壁
114,115窪み
116 テーパ
117,118テーパ
119 凹部
121 可動部
121A 先端アーム
121B 基端アーム
121C 第1斜面
121D 第2斜面
121E 境界部
121N 爪
122 コイルばね(弾性体)
123 ばね受け部
151 軸支部
151A,151B ピン
211 被保持部
211A,211B 側面(二面幅)
211C 湾曲面
211E~211H 角部
212 外側端部
213,214側壁
311 第1領域
311A 先端部
312 第2領域
321 弾性体
421 第1部材
422 第2部材
422A 支持端
422B 自由端
423 座金
424,425 ボルト
D1 幅方向
D2 平行方向

Claims (9)

  1. 容器を保持するホルダであって、
    前記容器において二面幅を含む形状の断面を呈する被保持部を収容する収容溝が形成されたホルダ本体と、
    前記被保持部を出し入れ可能な前記収容溝の開口を通じて前記収容溝の内側から前記被保持部が離脱することを規制する離脱規制部と、を備え、
    前記ホルダ本体は、
    前記収容溝を間になし、互いに平行に対向する2つの壁と、前記2つの壁を連結する連結壁と、を含み、
    前記離脱規制部は、
    前記被保持部の出し入れ時に前記被保持部により押されることで前記開口に対して退避可能であ
    前記ホルダ本体において、前記2つの壁が前記連結壁に対してなす角部に相当する箇所には窪みが形成されている、
    ことを特徴とする容器用ホルダ。
  2. 前記ホルダは、略筒状のスパウトを含む前記容器に用いられるものであって、
    前記収容溝には、前記スパウトに備わる前記被保持部が収容される、
    請求項1に記載の容器用ホルダ。
  3. 前記離脱規制部は、
    前記被保持部により押されて軸を中心に前記ホルダ本体に対して傾動可能な可動部と、
    前記可動部を前記開口に向けて押圧する弾性体と、を備える、
    請求項1または2に記載の容器用ホルダ。
  4. 容器を保持するホルダであって、
    前記容器において二面幅を含む形状の断面を呈する被保持部を収容する収容溝が形成されたホルダ本体と、
    前記被保持部を出し入れ可能な前記収容溝の開口を通じて前記収容溝の内側から前記被保持部が離脱することを規制する離脱規制部と、を備え、
    前記ホルダ本体は、
    前記収容溝を間になし、互いに平行に対向する2つの壁を含み、
    前記離脱規制部は、
    前記被保持部の出し入れ時に前記被保持部により押されることで前記開口に対して退避可能であり、
    前記離脱規制部は、
    前記被保持部により押されて弾性変形することで前記開口に対して退避可能な弾性体を含む、器用ホルダ。
  5. 前記ホルダ本体は、
    板状であって、厚さ方向に前記収容溝が貫通した部材を備える、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の容器用ホルダ。
  6. 前記収容溝の内側に前記被保持部が収容された状態において、
    前記離脱規制部は、
    前記壁から前記収容溝の外側に露出した前記被保持部の角の部分に接触している、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の容器用ホルダ。
  7. 前記離脱規制部は、前記開口の近傍に、前記壁と平行な向きに対して傾斜した斜面、あるいは、前記壁と平行な向きに対して交差した湾曲面を含む、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の容器用ホルダ。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の容器用ホルダを備え、
    前記容器用ホルダにより前記容器が保持された状態で前記容器を搬送する、
    ことを特徴とする搬送装置。
  9. 請求項1から7のいずれか一項に記載の容器用ホルダを備え、
    前記容器用ホルダにより前記容器が保持された状態で、前記容器に対して蓋を回転させて締め付ける蓋装着機構を備える、
    ことを特徴とする容器入り製品の製造装置。
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