JP7252921B2 - ガスセンサ制御装置、ガスセンサ装置及び内燃機関制御装置 - Google Patents

ガスセンサ制御装置、ガスセンサ装置及び内燃機関制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、ガスセンサ制御装置、ガスセンサ装置及び内燃機関制御装置に関する。
被測定ガス(例えば、内燃機関からの排気ガス等)に含まれるアンモニアの濃度を検出するアンモニアセンサが知られている(例えば、特許文献1)。この種のアンモニアセンサは、固体電解質と、一対の電極(検知電極、参照電極)とを有する混成電位セルを備えている。混成電位セルは、被測定ガス中のアンモニア濃度に対応した起電力を出力するものの、その起電力には、被測定ガス中の酸素濃度も反映されている。
例えば、特許文献2に示されるように、被測定ガス中のアンモニア濃度と、酸素濃度と、混成電位セルの起電力との間の関係式が知られている。そのような関係式を利用しつつ、混成電位セルの起電力と、被測定ガス中の酸素濃度の情報に基づいて、被測定ガス中のアンモニア濃度が算出されている。
特開2015-34814号公報 特開2018-72315号公報
被測定ガスの圧力は、常に一定ではなく変化し得る。例えば、内燃機関の吸気量を調節するスロットルバルブが全開にされた場合、その内燃機関からの排気ガス(被測定ガス)は、それまでよりも圧力が高くなる。
このように被測定ガスの圧力が変化すると、混成電位セルの出力(起電力)が変化してしまうことを、本発明の発明者等が突き止めた。従来のアンモニアセンサでは、アンモニア濃度を求める際に、被測定ガスの圧力の影響は考慮されていなかった。
本発明の目的は、ガスセンサ制御装置、ガスセンサ装置及び内燃機関制御装置において、被測定ガスの圧力の影響を低減することで、アンモニア濃度の測定精度を向上させることである。
本発明者等は、被測定ガスの圧力が変化すると、混成電位方式のアンモニア検出部の出力(起電力)が変化すること(つまり、混成電位方式のアンモニア検出部の出力が、被測定ガスの圧力の影響を受けること)を突き止めた。その原因は、以下のように推測される。
特許文献2に示されるように、混成電位セルの検知電極では、アンモニア(2/3NH)と酸素イオン(O2-)が反応して、窒素(1/3N)、水(HO)及び電子(2e)を生ずるアノード反応と、酸素(1/2O)と電子(2e)が反応して、酸素イオン(O2-)を生ずるカソード反応とが同時に起こっている。そして、そのようなカソード反応に対するアノード反応の平衡点が混成電位セルの起電力として観測される。このような状況において、例えば、被測定ガスの圧力が高くなると、混成電位セルの起電力が小さくなる。これは、被測定ガスの圧力が高くなると、見掛け上の酸素濃度がそれまでよりも大きくなると考えられ、その結果、混成電位セルの検知電極が酸素と反応し易くなり、相対的にカソード反応が起こり易くなるものと推測される。
前記課題を解決するための手段は、以下の通りである。即ち、
<1> 被測定ガスに含まれるアンモニアを検出するための混成電位方式のアンモニア検出部より出力され、前記アンモニアの濃度に対応した第1検出結果を受信する第1受信処理と、前記被測定ガスに含まれる酸素を検出するための酸素検出部より出力され、前記酸素の濃度に対応した第2検出結果を受信する第2受信処理と、前記第1検出結果及び前記第2検出結果に基づいて、前記被測定ガスに含まれる第1アンモニア濃度を算出する第1濃度算出処理と、前記アンモニアに対する前記被測定ガスの圧力の影響を低減するために、外部機器より取得される圧力情報に基づいて、前記第1アンモニア濃度を補正して、前記被測定ガスの第2アンモニア濃度を取得する圧力補正処理とを実行する制御部を備えるガスセンサ制御装置。
<2> 前記圧力補正処理は、前記圧力情報に基づく補正係数を用いて前記第1アンモニア濃度を補正することで、前記第2アンモニア濃度を取得する処理である前記<1>に記載のガスセンサ制御装置。
<3> 前記制御部は、前記酸素が前記被測定ガスの圧力の影響を受ける場合、その圧力の影響を低減するために、前記被測定ガスの前記圧力情報に基づいて、前記第2アンモニア濃度を補正して、前記被測定ガスの第3アンモニア濃度を取得する酸素圧力補正処理を実行する前記<1>又は<2>に記載のガスセンサ制御装置。
<4> 前記制御部は、前記酸素が前記被測定ガスの圧力の影響を受ける場合、前記圧力補正処理に代えて、前記アンモニアに対する前記被測定ガスの圧力の影響を低減すると共に、前記酸素に対する前記被測定ガスの圧力の影響を低減するために、前記被測定ガスの前記圧力情報に基づいて、第1アンモニア濃度を補正して、前記被測定ガスの第4アンモニア濃度を取得する同時補正処理を実行する前記<1>又は<2>に記載のガスセンサ制御装置。
<5> 被測定ガスに含まれるアンモニアを検出するための混成電位方式のアンモニア検出部と、前記被測定ガスに含まれる酸素を検出するための酸素検出部と、前記<1>から<4>の何れか1つに記載のガスセンサ制御装置とを備えるガスセンサ装置。
<6> 内燃機関の運転状態を制御する内燃機関制御装置であって、前記内燃機関からの被測定ガスに含まれるアンモニアを検出するための混成電位方式のアンモニア検出部より検出され、前記アンモニアの濃度に対応した第1検出結果を受信する第1受信処理と、前記被測定ガスに含まれる酸素を検出するための酸素検出部より出力され、前記酸素の濃度に対応した第2検出結果を受信する第2受信処理と、前記第1検出結果及び前記第2検出結果に基づいて、前記被測定ガスに含まれる第1アンモニア濃度を算出する第1濃度算出処理と、前記アンモニアに対する前記被測定ガスの圧力の影響を低減するために、外部機器より取得される圧力情報に基づいて、前記第1アンモニア濃度を補正して、前記被測定ガスの第2アンモニア濃度を取得する圧力補正処理とを実行する制御部を備える内燃機関制御装置。
<7> 前記圧力補正処理は、前記圧力情報に基づく補正係数を用いて前記第1アンモニア濃度を補正することで、前記第2アンモニア濃度を取得する処理である前記<6>に記載の内燃機関制御装置。
<8> 前記制御部は、前記酸素が前記被測定ガスの圧力の影響を受ける場合、その圧力の影響を低減するために、前記被測定ガスの前記圧力情報に基づいて、前記第2アンモニア濃度を補正して、前記被測定ガスの第3アンモニア濃度を取得する酸素圧力補正処理を実行する前記<6>又は<7>に記載の内燃機関制御装置。
<9> 前記制御部は、前記酸素が前記被測定ガスの圧力の影響を受ける場合、前記圧力補正処理に代えて、前記アンモニアに対する前記被測定ガスの圧力の影響を低減すると共に、前記酸素に対する前記被測定ガスの圧力の影響を低減するために、前記被測定ガスの前記圧力情報に基づいて、第1アンモニア濃度を補正して、前記被測定ガスの第4アンモニア濃度を取得する同時補正処理を実行する前記<6>又は<7>に記載の内燃機関制御装置。

本発明によれば、ガスセンサ制御装置、ガスセンサ装置及び内燃機関制御装置において、被測定ガスの圧力の影響を低減することで、アンモニア濃度の測定精度を向上させることができる。
実施形態1に係るマルチガスセンサの長手方向に沿った断面図 マルチガスセンサ装置の概略構成を示す説明図 アンモニアセンサ部の構成を示す断面図 アンモニア濃度検出処理の内容を示すフローチャート 被測定ガスの圧力を検出する圧力センサの設置箇所を示す説明図 被測定ガスの圧力と、被測定ガスの圧力の影響を受けたアンモニア濃度との関係を示すグラフ 被測定ガスの圧力と、被測定ガスの圧力の影響を受けた酸素濃度との関係を示すグラフ 被測定ガスの圧力と、アンモニアに対する被測定ガスの圧力の影響のみ低減されたアンモニア濃度との関係を示すグラフ 実施形態2に係る内燃機関制御システムの概略構成を示す説明図 ECUにおけるアンモニア濃度検出処理の内容を示すフローチャート 実施形態3に係るアンモニア濃度検出処理の内容を示すフローチャート 実施形態4に係るアンモニア濃度検出処理の内容を示すフローチャート 実施形態5に係るアンモニア濃度検出処理の内容を示すフローチャート 実施形態6に係るアンモニア濃度検出処理の内容を示すフローチャート
<実施形態1>
以下、図1~図5を参照しつつ、本発明の実施形態1について説明する。本実施形態では、マルチガスセンサ装置(ガスセンサ装置の一例)400が備えるガスセンサ制御装置300において、排気ガス(被測定ガスの一例)中のアンモニア濃度を検出する処理を行う場合を例示する。
図1は、実施形態1に係るマルチガスセンサ200Aの長手方向(軸線L方向)に沿った断面図であり、図2は、実施形態1に係るマルチガスセンサ装置400の概略構成を示す説明図である。なお、図2では、説明の便宜上、マルチガスセンサ200A内に収容されたマルチガスセンサ素子部100Aの長手方向(軸線L方向)に沿った断面のみが示される。
マルチガスセンサ装置400は、自動車のディーゼルエンジン(内燃機関の一例)から排出される排気ガス(被測定ガスの一例)に含まれる窒素酸化物(NO)を浄化する尿素SCR(選択触媒還元)システムに用いられるものである。尿素SCRシステムは、アンモニア(NH)と窒素酸化物(NO)とを化学反応させて、窒素酸化物を窒素(N)に還元することにより、排気ガスに含まれる窒素酸化物を浄化するシステムである。尿素SCRシステムでは、窒素酸化物に対して供給されるアンモニアの量が過剰になると、未反応のアンモニアが排気ガスに含まれたまま外部に放出される虞がある。マルチガスセンサ装置400は、このようなアンモニアの放出を監視するために、排気ガス(被測定ガス)に含まれるアンモニアの濃度を測定する。なお、マルチガスセンサ装置400は、後述するように、アンモニア濃度以外に、NO濃度等も測定できるように構成されている。
マルチガスセンサ装置400は、マルチガスセンサ200Aと、ガスセンサ制御装置(コントローラ)300とを備えている。
マルチガスセンサ200Aは、図1に示されるように、アンモニア濃度と、NO濃度とを検出するマルチガスセンサ素子部100Aを備えるアッセンブリである。
マルチガスセンサ200Aは、軸線L方向に延びる板状のマルチガスセンサ素子部100Aと、排気管に固定されるためのネジ部139が外表面に形成された筒状の主体金具138と、マルチガスセンサ素子部100Aの径方向周囲を取り囲むように配置される筒状のセラミックスリーブ106と、軸線L方向に貫通するコンタクト挿通孔168の内壁面がマルチガスセンサ素子部100Aの後端部の周囲を取り囲む状態で配置される絶縁コンタクト部材166と、マルチガスセンサ素子部100Aと絶縁コンタクト部材166との間に配置される複数個(図1では2個のみ図示)の接続端子110とを備えている。
主体金具138は、軸線L方向に貫通する貫通孔154を有し、貫通孔154の径方向内側に突出する棚部152を有する略筒状形状に構成されている。また、主体金具138は、マルチガスセンサ素子部100Aの先端側を貫通孔154の先端側外部に配置し、電極端子部80A,82Aを貫通孔154の後端側外部に配置する状態で、マルチガスセンサ素子部100Aを保持している。更に、棚部152は、軸線L方向に垂直な平面に対して傾きを有する内向きのテーパ面として形成されている。
なお、主体金具138の貫通孔154の内部には、マルチガスセンサ素子部100Aの径方向周囲を取り囲む状態で環状形状のセラミックホルダ151、粉末充填層153,156(以下、滑石リング153,156ともいう)、及び上述のセラミックスリーブ106がこの順に先端側から後端側にかけて積層されている。また、セラミックスリーブ106と主体金具138の後端部140との間には、加締めパッキン157が配置されており、セラミックホルダ151と主体金具138の棚部152との間には、滑石リング153やセラミックホルダ151を保持し、気密性を維持するための金属ホルダ158が配置されている。なお、主体金具138の後端部140は、加締めパッキン157を介してセラミックスリーブ106を先端側に押し付けるように、加締められている。
一方、主体金具138の先端側(図1における下方)外周には、マルチガスセンサ素子部100Aの突出部分を覆うと共に、複数の孔部を有する金属製(例えば、ステンレス等)二重の外部プロテクタ142及び内部プロテクタ143が、溶接等によって取り付けられている。
そして、主体金具138の後端側外周には、外筒144が固定されている。また、外筒144の後端側(図1における上方)の開口部には、マルチガスセンサ素子部100Aの電極端子部80A,82Aとそれぞれ電気的に接続される複数本のリード線146(図1では3本のみ)が挿通されるリード線挿通孔161が形成されたグロメット150が配置されている。なお、簡略化のため、図1ではマルチガスセンサ素子部100Aの表面と裏面の電極端子部をそれぞれ符号80A,82Aで代表させたが、実際には、後述するNOセンサ部30Aや、第1及び第2アンモニアセンサ部42x,42yが有する電極等の数に応じて、複数の電極端子部が形成されている。
また、主体金具138の後端部140より突出されたマルチガスセンサ素子部100Aの後端側(図1における上方)には、絶縁コンタクト部材166が配置される。なお、この絶縁コンタクト部材166は、マルチガスセンサ素子部100Aの後端側の表裏面に形成される電極端子部80A,82Aの周囲に配置される。この絶縁コンタクト部材166は、軸線L方向に貫通するコンタクト挿通孔168を有する筒状形状に形成されると共に、外表面から径方向外側に突出する鍔部167が備えられている。絶縁コンタクト部材166は、鍔部167が保持部材169を介して外筒144に当接することで、外筒144の内部に配置される。そして、絶縁コンタクト部材166側の接続端子110と、マルチガスセンサ素子部100Aの電極端子部80A,82Aとが電気的に接続され、リード線146により外部と導通するようになっている。
ガスセンサ制御装置300は、図2に示されるように、ECU(エンジンコントロールユニット)220に電気的に接続されている。マルチガスセンサ200Aから延びるリード線146の端はコネクタに接続され、そのコネクタが、ガスセンサ制御装置300側のコネクタに電気的に接続するように構成されている。
次いで、マルチガスセンサ200Aが備えるマルチガスセンサ素子部100Aの構成について説明する。マルチガスセンサ素子部100Aは、公知のNOセンサと同様な構成を有するNOセンサ部30Aと、アンモニアセンサ部42とを備えている。
NOセンサ部30Aは、主として、第1ポンピングセル2、酸素濃度検出セル6、及び第2ポンピングセル4を含むNO検知部を備えている。また、NOセンサ部30Aは、絶縁層23e、第1固体電解質体2a、絶縁層23d、第3固体電解質体6a、絶縁層23c、第2固体電解質体4a、及び絶縁層23b,23aをこの順に積層した構造を有する。図2に示されるように、第1固体電解質体2aと第3固体電解質体6aとの層間に第1測定室S1が形成される。また、第1測定室S1の左端(入口)に配置された第1拡散抵抗体8aを介して外部から排気ガスが導入される。なお、第1拡散抵抗体8aの外側には多孔質からなる保護層9が配置されている。
第1測定室S1のうち入口と反対端には第2拡散抵抗体8bが配置される。また、図2において、第1測定室S1の右側には、第2拡散抵抗体8bを介して第1測定室S1と連通する第2測定室S2が形成されている。第2測定室S2は、第3固体電解質体6aを貫通して第1固体電解質体2aと第2固体電解質体4aとの層間に形成されている。
絶縁層23b,23aの間にはマルチガスセンサ素子部100Aの長手方向に沿って延びる長尺状の発熱抵抗体21が埋設されている。発熱抵抗体21は、軸線方向(長手方向)の先端側に発熱部が設けられると共に、その発熱部から軸線方向の後端側に向かって一対のリード部が設けられている。発熱抵抗体21及び絶縁層23b,23aがヒータに相当する。このヒータはガスセンサを活性温度に昇温し、固体電解質体の酸素イオンの伝導性を高めて動作を安定化させるために用いられる。
各絶縁層23a~23eはアルミナを主体とし、第1拡散抵抗体8a及び第2拡散抵抗体8bはアルミナ等の多孔質物質からなる。また、発熱抵抗体21は白金等からなる。発熱抵抗体21の発熱部は、例えば蛇行パターン状に形成されてもよい。
第1ポンピングセル2は、第1測定室S1に導入される排気ガス(被測定ガス)中の酸素の汲み出し又は汲み入れを行うものである。第1ポンピングセル2は、酸素イオン伝導性を有するジルコニアを主体とする第1固体電解質体2aと、これを挟持するように配置された内側第1ポンピング電極2b及び対極となる外側第1ポンピング電極2cとを備える。内側第1ポンピング電極2bは、第1測定室S1に面している。内側第1ポンピング電極2b及び外側第1ポンピング電極2cは何れも白金を主体とし、内側第1ポンピング電極2bの表面は多孔質体からなる保護層11で覆われている。
また、外側第1ポンピング電極2cの上面に相当する絶縁層23eはくり抜かれており、そのくり抜かれた箇所に多孔質体13が充填されている。そのような多孔質体13により、外側第1ポンピング電極2cと外部とを連通させてガス(酸素)の出入りを可能としている。
なお、第1ポンピングセル(酸素検出部の一例)2を流れる第1ポンピング電流Ip1に基づいて、排気ガス(被測定ガス)中の酸素濃度を把握することができる。後述するように、第1ポンピング電流Ip1に基づいて求められた排気ガス中の酸素濃度は、排気ガス中のアンモニア濃度の検出に利用される。
酸素濃度検出セル6は、ジルコニアを主体とする第3固体電解質体6aと、これを挟持するように配置された検知電極6b及び基準電極6cとを備えている。検知電極6bは内側第1ポンピング電極2bより下流側で第1測定室S1に面している。検知電極6b及び基準電極6cは何れも白金を主体としている。
なお、絶縁層23cは、第3固体電解質体6aに接する基準電極6cが内部に配置されるように切り抜かれ、その切り抜かれた部分(切り抜き部)には多孔質体が充填されて基準酸素室15が形成されている。そして、酸素濃度検出セル6にIcp供給回路54を用いて予め微弱な一定値の電流を流すことにより、酸素を第1測定室S1から基準酸素室15内に送り込み、酸素基準とする。
第2ポンピングセル4は、ジルコニアを主体とする第2固体電解質体4aと、第2固体電解質体4aのうち第2測定室S2に面した表面に配置された内側第2ポンピング電極4b及び対極となる第2ポンピング対電極4cとを備えている。内側第2ポンピング電極4b及び第2ポンピング対電極4cは何れも白金を主体としている。なお、第2ポンピング対電極4cは、第2固体電解質体4a上における絶縁層23cの切り抜き部に配置され、基準電極6cに対向しつつ、基準酸素室15に面している。
また、図2に示されるように、内側第1ポンピング電極2b、検知電極6b、内側第2ポンピング電極4bはそれぞれ基準電位に接続されている。なお、NOセンサ部30Aのうち、発熱抵抗体21、及び絶縁層23b,23aを除く部位(例えば、第1ポンピングセル2、酸素濃度検出セル6、第2ポンピングセル4等)がNO検知部を構成している。
次に、アンモニアセンサ部42について説明する。アンモニアセンサ部42は、混成電位方式の2つのアンモニアセンサ部(第1アンモニアセンサ部42x、第2アンモニアセンサ部42y)を備えている。図3は、アンモニアセンサ部42の構成を示す断面図である。図3に示されるように、マルチガスセンサ素子部100Aは、アンモニアセンサ部として、それぞれ幅方向に離間する第1アンモニアセンサ部42x及び第2アンモニアセンサ部42yを有している。なお、第1アンモニアセンサ部42x及び第2アンモニアセンサ部42yは、それぞれ混成電位セルを備えている。
第1アンモニアセンサ部42x及び第2アンモニアセンサ部42yは、NOセンサ部30Aの外表面(下面)をなす絶縁層23a上に形成されている。第1アンモニアセンサ部42xは、絶縁層23a上に第1基準電極42axが形成され、その第1基準電極42axの上面及び側面を覆う形で第1固体電解質体42dxが形成されている。そして更に、第1固体電解質体42dxの表面に第1検知電極42bxが形成されている。このような第1基準電極42ax及び第1検知電極42bxの間の起電力変化によって被測定ガス中のアンモニア濃度を検出するように構成されている。また同様に、第2アンモニアセンサ部42yは、絶縁層23a上に第2基準電極42ayが形成され、その第2基準電極42ayの上面及び側面を覆う形で第2固体電解質体42dyが形成されている。そして更に、第2固体電解質体42dyの表面に第2検知電極42byが形成されている。このような第2基準電極42ay及び第2検知電極42byの間の起電力変化によって被測定ガス中のアンモニア濃度を検出するように構成されている。
本実施形態では、ヒータ(発熱抵抗体21、絶縁層23b、及び絶縁層23a)を積層方向において挟むように、NO検知部と、アンモニアセンサ部42(第1アンモニアセンサ部42x及び第2アンモニアセンサ部42y)とが配置されるので、NO検知部と、両アンモニアセンサ部42x,42yとが何れもヒータに隣接することとなる(ヒータから略同一距離となる)。その結果、両アンモニアセンサ部42x,42yの温度制御をより正確に行うことができる。
第1アンモニアセンサ部42x及び第2アンモニアセンサ部42yは、多孔質からなる保護層23gによって一体的に覆われている。保護層23gは、第1検知電極42bx及び第2検知電極42byへの被毒物質の付着を防止すると共に、外部から第1アンモニアセンサ部42x及び第2アンモニアセンサ部42yに流入する被測定ガスの拡散速度を調整するものである。保護層23gを形成する材料としては、アルミナ(酸化アルミニウム)、スピネル(MgAl)、シリカアルミナ及びムライトの群から選ばれる少なくとも1種の材料を例示できる。保護層23gによる被測定ガスの拡散速度は、保護層23gの厚さ、粒径、粒度分布、気孔率、配合比率等の諸条件を適宜、設定することで調整される。
なお、他の実施形態では、保護層23gを設けることなく第1アンモニアセンサ部42x及び第2アンモニアセンサ部42y等を露出させても良いし、第1アンモニアセンサ部42xと第2アンモニアセンサ部42yとにそれぞれ個別に保護層を設けてもよい。
第1検知電極42bx及び第2検知電極42byは、Auを主成分(例えば70質量%以上)として含有する材料から形成できる。第1基準電極42ax及び第2基準電極42ayは、Pt単体、又はPtを主成分(例えば70質量%以上)として含有する材料から形成できる。第1検知電極42bx及び第2検知電極42byは、アンモニアガスが電極表面では燃焼し難い電極である。アンモニアは、検知電極42bx(42by)を通って検知電極42bx(42by)と基準電極42ax(42ay)との界面で酸素イオンと反応(電極反応)し、アンモニアの濃度を検出する。なお、アンモニア濃度の具体的な検出処理の内容は、後述する。
なお、本実施形態では、酸素濃度検出セル6のインピーダンスが測定されており、そのインピーダンスをもとに、ヒータ(発熱抵抗体21)が加熱されている。そのため、酸素濃度検出セル6の近傍において、マルチガスセンサ素子部100Aの温度が最も安定した値(温度推定可能な値)に保たれる。したがって、第1アンモニアセンサ部42xと第2アンモニアセンサ部42yとが酸素濃度検出セル6の近傍に配置されることで、両アンモニアセンサ部42x,42yの温度が安定した値に保たれる。
次いで、図2に戻り、ガスセンサ制御装置300の構成の一例について説明する。ガスセンサ制御装置300は、回路基板上に(アナログ)制御回路59とマイクロコンピュータ(センサコントロールユニット、SCU)60とを備えている。マイクロコンピュータ60は、ガスセンサ制御装置300全体を制御するものであり、CPU(中央演算処理装置)61、RAM62、ROM63、信号入出力部64、A/Dコンバータ65、及び図示されないクロック等を備えている。マイクロコンピュータ60において、ROM63等に予め格納されたプログラムがCPU61により実行される。
制御回路59は、基準電圧比較回路51、Ip1ドライブ回路52、Vs検出回路53、Icp供給回路54、Ip2検出回路55、Vp2印加回路56、ヒータ駆動回路57、第1起電力検出回路58a及び第2起電力検出回路58bを備える。
制御回路59は、NOセンサ部30Aを制御し、NOセンサ部30Aに流れる第1ポンピング電流Ip1、第2ポンピング電流Ip2を検出してマイクロコンピュータ60に出力する。
第1起電力検出回路58a及び第2起電力検出回路58bは、第1アンモニアセンサ部42x及び第2アンモニアセンサ部42yの各電極間のアンモニア濃度出力(起電力)を検出してマイクロコンピュータ60に出力する。
NOセンサ部30Aの外側第1ポンピング電極2cは、Ip1ドライブ回路52に接続され、基準電極6cはVs検出回路53及びIcp供給回路54に並列に接続されている。また、第2ポンピング対電極4cは、Ip2検出回路55及びVp2印加回路56に並列に接続されている。ヒータ駆動回路57は、ヒータ(具体的には発熱抵抗体21)に接続されている。
また、第1アンモニアセンサ部42xの一対の電極42ax,42bxがそれぞれ第1起電力検出回路58aに接続されている。同様に、第2アンモニアセンサ部42yの一対の電極42ay,42byがそれぞれ第2起電力検出回路58bに接続されている。
各回路51~57は、以下のような機能を有する。Ip1ドライブ回路52は、内側第1ポンピング電極2b及び外側第1ポンピング電極2cの間に第1ポンピング電流Ip1を供給しつつ、その際の第1ポンピング電流Ip1を検出する。Vs検出回路53は、検知電極6b及び基準電極6cの間の電圧Vsを検出し、検出結果を基準電圧比較回路51に出力する。
基準電圧比較回路51は、基準電圧(例えば、425mV)とVs検出回路53の出力(電圧Vs)とを比較し、比較結果をIp1ドライブ回路52に出力する。そして、Ip1ドライブ回路52は、電圧Vsが上記基準電圧に等しくなるようにIp1電流の流れる向き及び大きさを制御し、第1測定室S1内の酸素濃度をNOが分解しない程度の所定値に調整する。
Icp供給回路54は、検知電極6b及び基準電極6cの間に微弱な電流Icpを流し、酸素を第1測定室S1から基準酸素室15内に送り込み、基準電極6cを基準となる所定の酸素濃度に晒させる。
Vp2印加回路56は、内側第2ポンピング電極4b及び第2ポンピング対電極4cの間に、被測定ガス中のNOガスが酸素とNガスに分解する程度の一定電圧Vp2(例えば、450mV)を印加し、NOを窒素と酸素に分解する。
Ip2検出回路55は、NOの分解により生じた酸素が第2測定室S2から第2固体電解質体4aを介して第2ポンピング対電極4c側に汲み出される際に、第2ポンピングセル4に流れる第2ポンピング電流Ip2を検出する。
Ip1ドライブ回路52は、検出した第1ポンピング電流Ip1の値をA/Dコンバータ65に出力する。また、Ip2検出回路55は、検出した第2ポンピング電流Ip2の値をA/Dコンバータ65に出力する。A/Dコンバータ65は、これらの値をデジタル変換し、信号入出力部64を介してCPU61に出力する。
次に、ガスセンサ制御装置300が備える制御回路59を用いた制御の一例について説明する。まず、エンジンが始動されて外部電源から電力の供給を受けると、ヒータ駆動回路57を介してヒータが作動し、第1ポンピングセル2、酸素濃度検出セル6、第2ポンピングセル4が活性化温度まで加熱される。また、Icp供給回路54は、検知電極6b及び基準電極6cの間に微弱な電流Icpを流し、酸素を第1測定室S1から基準酸素室15内に送り込み、酸素基準とする。また、ヒータによってNOセンサ部30Aが適温まで加熱されると、それに伴ってNOセンサ部30A上の第1アンモニアセンサ部42x及び第2アンモニアセンサ部42yも所望の温度に昇温される。
そして、各セルが活性化温度まで加熱されると、第1ポンピングセル2は、第1測定室S1に流入した排気ガス中の酸素を、内側第1ポンピング電極2bから外側第1ポンピング電極2cへ向かって汲み出す。このとき、第1測定室S1内の酸素濃度は、酸素濃度検出セル6の電極間電圧(端子間電圧)Vsに対応したものとなるため、この電極間電圧Vsが上記基準電圧(例えば、425mV)になるように、Ip1ドライブ回路52が第1ポンピングセル2に流れる第1ポンピング電流Ip1を制御し、第1測定室S1内の酸素濃度をNOが分解しない程度に調整する。なお、Ip1ドライブ回路52により検出された第1ポンピング電流Ip1に基づいて、第1測定室S1に流入した排気ガス中の酸素濃度が求められ、その酸素濃度が、後述するアンモニアの濃度の検出に利用される。
酸素濃度が調整された被測定ガスは第2測定室S2に向かって更に流れる。そして、Vp2印加回路56は、第2ポンピングセル4の電極間電圧(端子間電圧)として、被測定ガス中のNOガスが酸素とNガスに分解する程度の一定電圧Vp2(酸素濃度検出セル6の制御電圧の値より高い電圧、例えば、450mV)を印加し、NOを窒素と酸素に分解する。そして、NOの分解により生じた酸素が第2測定室S2から汲み出されるように、第2ポンピングセル4に第2ポンピング電流Ip2が流れる。この際、第2ポンピング電流Ip2を検出することにより、被測定ガス中のNO濃度を検出することができる。
第1起電力検出回路58aが一対の電極42ax,42bx間のアンモニア濃度出力(起電力)を検出することにより、後述するように被測定ガス中のアンモニア濃度を検出することができる。また、第2起電力検出回路58bが一対の電極42ay,42by間のアンモニア濃度出力(起電力)を検出することにより、被測定ガス中のアンモニア濃度を検出することができる。
次に、ガスセンサ制御装置300のマイクロコンピュータ(SCU)60による、各種ガス濃度(特に、アンモニア濃度)の算出処理を説明する。
なお、アンモニアセンサ部42は、アンモニアだけでなく、NOをも検出してしまうため、被測定ガス中にアンモニア以外のNOガスが含まれているとアンモニアの検出精度が低下する虞がある。そのため、アンモニアセンサ部42として、アンモニアに対する感度とNOに対する感度との比がそれぞれ異なるアンモニアセンサ部42を2つ利用することで、アンモニアガスとNOの各濃度が算出されている。
例えば、アンモニアセンサ部42のセンサ出力は、x:アンモニア濃度、y:NOガス濃度、D:O濃度に対し、F(x、y、D)で表される。そして、感度比が異なる2つのNOセンサ部を用いると、F(mx、ny、D)、F(sx、ty、D)(m、n、s、tは係数)の2つの式が得られる。F、F、Dはセンサ出力から得られるので、2つの式から2つの未知数(x、y)を解けばよいことになる。
本明細書では、アンモニアセンサ部42によるアンモニアの検出、及びアンモニア濃度の算出について詳細に説明する。なお、アンモニアセンサ部42によるNOの検出、及びNOの濃度の算出処理の詳細は省略する。
第1アンモニアセンサ部(アンモニア検出部の一例)42xの第1基準電極42axと第1検知電極42bxとの間には、排気ガス(被測定ガス)に含まれるアンモニアの濃度に応じて起電力が発生する。第1起電力検出回路58aは、第1基準電極42axと第1検知電極42bxとの間の起電力を第1アンモニア起電力EMF1として検出する。
同様に、第2アンモニアセンサ部(アンモニア検出部の一例)42yの第2基準電極42ayと第2検知電極42byとの間にも、被測定ガス中のアンモニアの濃度に応じて起電力が発生する。そして、第2起電力検出回路58bは、第2基準電極42ayと第2検知電極42byとの間の起電力を第2アンモニア起電力EMF2として検出する。
マイクロコンピュータ60のROM63には、例えば、以下に示される各種のデータ(関係式等)が格納されている。CPU61は、ROM63から各種データを読み込み、第1ポンピング電流Ip1の値、第2ポンピング電流Ip2の値、第1アンモニア起電力EMF1及び第2アンモニア起電力EMF2から種々の演算処理を行う。
ROM63には、「第1アンモニア起電力&O濃度出力-アンモニア濃度出力関係式」、「第2アンモニア起電力&O濃度出力-アンモニア濃度出力関係式」、「第1ポンピング電流Ip1-O濃度出力関係式」、「第2ポンピング電流Ip2-NO濃度出力関係式」等が格納されている。
「第1アンモニア起電力&O濃度出力-アンモニア濃度出力関係式」は、第1アンモニアセンサ部42xから出力された第1アンモニア起電力EMF1と、後述する「第1ポンピング電流Ip1-O濃度出力関係式」から導出されたO濃度出力と、被測定ガスの圧力の影響が低減されていない(考慮されていない)被測定ガスのアンモニア濃度に係るアンモニア濃度出力(第1アンモニア濃度)との関係を表す式である。
「第2アンモニア起電力&O濃度出力-アンモニア濃度出力関係式」は、第2アンモニアセンサ部42yから出力された第2アンモニア起電力EMF2と、後述する「第1ポンピング電流Ip1-O濃度出力関係式」から導出されたO濃度出力と、被測定ガスの圧力の影響が低減されていない(考慮されていない)被測定ガスのアンモニア濃度に係るアンモニア濃度出力(第1アンモニア濃度)との関係を表す式である。
「第1ポンピング電流Ip1-O濃度出力関係式」は、第1ポンピング電流Ip1と、被測定ガスのO濃度との関係を表す式である。
「第2ポンピング電流Ip2-NO濃度出力関係式」は、第2ポンピング電流Ip2と、被測定ガスのNO濃度との関係を表す式である。
なお、各種データは、上述のように所定の関係式として設定されていてもよいし、センサの出力から各種ガス濃度を算出するものであればよく、例えばテーブルとして設定されていてもよい。その他にも、予めガス濃度が既知のガスモデルを用いて得られた値(関係式やテーブルなど)とされていてもよい。
次に、マイクロコンピュータ60のCPU(制御部の一例)61において実行される、アンモニア濃度(第2アンモニア濃度の一例)を検出するアンモニア濃度検出処理について説明する。ここでは、第1アンモニアセンサ部42xにより検出された第1アンモニア起電力EMF1、第1ポンピング電流Ip1等を利用して、被測定ガス中のアンモニア濃度を検出する処理について説明する。
図4は、アンモニア濃度検出処理の内容を示すフローチャートである。先ず、マルチガスセンサ装置400(図2参照)において、第1アンモニアセンサ部42xから出力された第1アンモニア起電力EMF1(第1検出結果の一例)が、第1起電力検出回路58aを介して検出され、その第1アンモニア起電力EMF1に関する情報が、ガスセンサ制御装置300のマイクロコンピュータ60によって受信される(第1受信処理、図4のSTEP1)。
その一方で、第1ポンピングセル2から出力された第1ポンピング電流Ip1(第2検出結果の一例)が、Ip1ドライブ回路52を介して検出され、その第1ポンピング電流Ip1に関する情報が、マイクロコンピュータ60によって受信される(第2受信処理、図4のSTEP1)。なお、第1ポンピング電流Ip1としては、第1アンモニア起電力の検出と同じタイミング(同時刻)で検出されたもの等が利用される。
マイクロコンピュータ60のCPU61に、第1ポンピング電流Ip1に関する情報が入力されると、CPU61は、ROM63から「第1ポンピング電流Ip1-O濃度出力関係式」を呼び出し、その関係式を利用して、第1ポンピング電流Ipを、第1酸素濃度Y(第2検出結果の一例)に変換する(出力変換処理、図4のSTEP2)。
次いで、CPU61は、ROM63から「第1アンモニア起電力&O濃度出力-アンモニア濃度出力関係式」を呼び出し、その関係式と、第1アンモニア起電力EMF1と、第1酸素濃度Yとを利用して、被測定ガスの圧力の影響が低減されていない(考慮されていない)、暫定的なアンモニア濃度である第1アンモニア濃度を算出する(第1濃度算出処理、図4のSTEP3)。
そして、CPU61は、外部機器であるECU220より、排気ガス(被測定ガス)の圧力情報を取得する(圧力情報取得処理、図4のSTEP4)。ここで、図5を参照しつつ、被測定ガスの圧力を検出する圧力センサ500等について説明する。図5は、被測定ガスの圧力を検出する圧力センサ500の設置箇所を示す説明図である。図5には、ディーゼルエンジン(内燃機関)501の排気管502の途中に、酸化触媒503、DPF(Diesel Particulate Filter)504、SCR(Selective Catalytic Reduction)触媒505が上流側から順に設けられている。圧力センサ500は、DPF504とSCR触媒505との間にある排気管502に設置され、その排気管502内を流れる排気ガス(被測定ガス)の圧力を検出する。なお、マルチガスセンサ装置400のマルチガスセンサ200Aは、SCR触媒505に隣接する下流側の排気管502に設置されている。
圧力センサ500が検出した圧力(測定値)は、ECU220が備える記憶装置(EPROM、EEPROM等のROM)に格納されている。ガスセンサ制御装置300(マイクロコンピュータ60)のCPU61は、そのようなECU220から、圧力センサ500の検出した圧力に関する情報を取得する処理を実行する。なお、マイクロコンピュータ60が取得する被測定ガスの圧力情報は、絶対圧(101.325+P)(Pは、圧力センサ500の測定値)である。圧力センサ500の圧力情報としては、第1アンモニア起電力EMF1の検出と同じタイミング(同時刻)で検出されたもの又は所定時間後に検出されたもの等が利用される。
次いで、図4に示されるように、CPU61において、被測定ガスの圧力の影響を低減する目的で、第1アンモニア濃度を補正するための補正係数Z’を算出する処理が実行される(補正係数算出処理、図4のSTEP5)。ここでは、先ず、第1酸素濃度Yが圧力補正されて、第2酸素濃度Y’が取得される。具体的には、例えば、以下に示される関係式(1)と、第1酸素濃度Yとに基づいて第2酸素濃度Y’が算出される。
[関係式(1)]
Y’=Y*(101.325+P+k)/(101.325+P)*101.325/(101.325+k)
(上記式中のPは、被測定ガスの測定値であり、kは、圧力補正係数である。)
続いて、第2酸素濃度Y’と、以下に示される関係式(2)とに基づいて、仮補正係数Zが算出される。
[関係式(2)]
Z=a*Y’^2+b*Y’+c
(上記式中のa、b、cはそれぞれ係数である。)
そして、仮補正係数Zが圧力補正されると、第1アンモニア濃度を補正するための補正係数Z’が得られる。具体的には、例えば、以下に示される関係式(3)と、仮補正係数Zとに基づいて、第1アンモニア濃度を補正するための補正係数Z’が得られる。
[関係式(3)]
Z’=Z*((101.325+P+k’)/(101.325+P)*101.325/(101.325+k’))*(a*ln(Y’)+b)
(上記式中のPは、被測定ガスの測定値であり、k’は、圧力補正係数であり、a、bはそれぞれ係数である。)
次いで、図4のSTEP6に示されるように、CPU61において、被測定ガスの圧力情報に基づく補正係数Z’を利用して、第1アンモニア濃度を補正して、被測定ガスの第2アンモニア濃度を取得する処理が実行される(圧力補正処理)。ここでは、第1アンモニア濃度に、補正係数Z’を掛ける(乗じる)ことで、被測定ガスの圧力の影響が低減された第2アンモニア濃度が得られる。このようにして、被測定ガスの圧力の影響が低減された第2アンモニア濃度が、簡易に得られる。
なお、本実施形態の場合、第1ポンピングセル2は、図2に示されるように、第1測定室S1に、多孔質からなる保護層9と第1拡散抵抗体8aとを介して、外部(排気管内)から導入された被測定ガス(排気ガス)中の酸素の汲み出し又は汲み入れを行うものである。そのため、第1ポンピングセル2から出力された第1ポンピング電流Ip1は、被測定ガスの圧力の影響を受けている。そのため、本実施形態では、図4のSTEP7に示されるように、そのような酸素に対する圧力の影響を低減するために、例えば、上述した被測定ガスの圧力情報に基づいて、第2アンモニア濃度を補正する処理が実行される(酸素圧力補正処理)。そして、この処理の結果、酸素に対する被測定ガスの圧力の影響が低減された、被測定ガスの第3アンモニア濃度が取得される。
以上のようにして、第1アンモニアセンサ部42xにより検出された第1アンモニア起電力EMF1(第1検出結果の一例)、第1ポンピング電流Ip1(第2検出結果の一例)、被測定ガスの圧力情報等を利用して、アンモニアに対する被測定ガスの圧力の影響が低減されたアンモニア濃度(第2アンモニア濃度、第3アンモニア濃度)が得られる。なお、第3アンモニア濃度は、アンモニアのみならず、酸素に対する被測定ガスの圧力の影響も低減されている。
また、第2アンモニアセンサ部42yでも、同様に、第2アンモニア起電力EMF2(第1検出結果の一例)、第1ポンピング電流Ip1(第2検出結果の一例)、被測定ガスの圧力情報等を利用して、アンモニアに対する被測定ガスの圧力の影響が低減されたアンモニア濃度(第2アンモニア濃度)、並びにアンモニア及び酸素の双方に対する被測定ガスの圧力の影響が低減されたアンモニア濃度(第3アンモニア濃度)が得られる。
なお、第1アンモニアセンサ部42x及び、第2アンモニアセンサ部42yから得られた各第3アンモニア濃度等を用いて、NOガス濃度等が求められる。
このように、本実施形態のマルチガスセンサ装置400(ガスセンサ制御装置300)によれば、アンモニアに対する被測定ガスの圧力の影響を低減することで、アンモニア濃度の測定精度を向上させることができる。特に、本実施形態の場合、酸素に対する測定ガスの圧力の影響も低減することで、アンモニア濃度の測定精度を更に向上させることができる。
[アンモニア検出試験1]
実施形態1のマルチガスセンサ装置400を利用して、以下に示されるアンモニア検出試験を行った。所定の排気管を用意し、その排気管の途中にマルチガスセンサ装置400を設置した。そして、その排気管に、一定濃度のアンモニアを含む被測定ガス(エア)を供給した状態で、被測定ガスの圧力条件を変更し、各圧力条件におけるアンモニア濃度を、マルチガスセンサ装置400により検出した。ここでは、試験のために、上述した圧力補正処理と、酸素補正処理とが行われていないアンモニア濃度(第1アンモニア濃度)と上述した圧力補正処理と、酸素補正処理とが行われたアンモニア濃度(第2アンモニア濃度)が、マルチガスセンサ装置400によって検出されるように設定されている。
図6は、被測定ガスの圧力と、被測定ガスの圧力の影響を受けたアンモニア濃度との関係を示すグラフである。図6の横軸は、圧力(kPa)を表し、縦軸は、アンモニア濃度(ppm)を表す。図6に示されるように、上述した圧力補正処理と、酸素補正処理とが行われていないアンモニア濃度(第1アンモニア濃度)は被測定ガスの圧力が大きくなるほど、本来の値(設定値)よりも、小さな値で、アンモニア濃度が検出されてしまうことが確認された。
[酸素濃度検出試験]
次いで、実施形態1のマルチガスセンサ装置400を利用して、以下に示される酸素濃度検出試験を行った。上記アンモニア検出試験1と同様の排気管を用意し、その排気管の途中にマルチガスセンサ装置400を設置した。そして、その排気管に、一定濃度の酸素を含む被測定ガス(エア)を供給した状態で、被測定ガスの圧力条件を変更し、各圧力条件における酸素濃度を、マルチガスセンサ装置400より検出した。ここでは、試験のために、第1ポンピング電流Ip1を出力変換処理して得られる酸素濃度(第1酸素濃度Y)及び第1酸素濃度Yが圧力補正された、第2酸素濃度Y’が、検出されるように設定されている。
図7は、被測定ガスの圧力と、被測定ガスの圧力の影響を受けた酸素濃度との関係を示すグラフである。図7の横軸は、圧力(kPa)を表し、縦軸は、酸素濃度(ppm)を表す。図7に示されるように、被測定ガスの圧力が大きくなるほど、圧力補正されていない第1酸素濃度Yは本来の値(設定値)よりも、大きな値で、酸素濃度が検出されてしまうことが確認された。
[アンモニア検出試験2]
実施形態1のマルチガスセンサ装置400を利用して、以下に示されるアンモニア検出試験を行った。所定の排気管を用意し、その排気管の途中にマルチガスセンサ装置400を設置した。そして、その排気管に、一定濃度のアンモニアを含む被測定ガス(エア)を供給した状態で、被測定ガスの圧力条件を変更し、各圧力条件におけるアンモニア濃度を、マルチガスセンサ装置400により検出した。ここでは、試験のために、上述した圧力補正処理のみが行われ、酸素補正処理は行われていないアンモニア濃度(第2アンモニア濃度)と上述した圧力補正処理と、酸素補正処理とが行われたアンモニア濃度(第3アンモニア濃度)が、マルチガスセンサ装置400によって検出されるように設定されている。なお、被被測定ガスの圧力情報としては、上述した被測定ガスの各圧力条件を利用した。
図8は、被測定ガスの圧力と、アンモニアに対する被測定ガスの圧力の影響のみ低減されたアンモニア濃度との関係を示すグラフである。図8の横軸は、圧力(kPa)を表し、縦軸は、アンモニア濃度(ppm)を表す。圧力補正処理のみが行われ、酸素補正処理は行われていない第2アンモニア濃度は酸素に対する被測定ガスの圧力の影響により、本来の値(設定値)との間に、数ppm程度の誤差が見られた。
<実施形態2>
次いで、図9及び図10を参照しつつ、本発明の実施形態2について説明する。本実施形態では、自動車の内燃機関(例えば、ディーゼルエンジン)に備えられて、内燃機関の運転状態を制御する内燃機関制御システム600について説明する。図9は、実施形態2に係る内燃機関制御システム600の概略構成を示す説明図である。内燃機関制御システム600は、内燃機関からの排気ガス(被測定ガス)中のNO及びアンモニアを検出するセンサとして、マルチガスセンサ装置400を備えている。また、内燃機関制御システム600は、マルチガスセンサ装置400以外に、内燃機関制御装置としてのECU221と、排気ガスの圧力を検出する圧力センサ500とを備えている。
マルチガスセンサ装置400の基本的な構成は、上述した実施形態1と同様である。ただし、本実施形態では、マルチガスセンサ装置400が備えるガスセンサ制御装置300おいて、排気ガス中のアンモニア濃度を検出する処理は行われず、その処理は、内燃機関制御システム600が備えるECU(内燃機関制御装置)221において行われる。ECU221は、CPU(制御部の一例)222、ROM223、RAM224、信号入出力部225、A/Dコンバータ226、クロック等を備えている。本実施形態の場合、ECU221のROM223に、アンモニア濃度の検出等に必要な各種のデータ、プログラム等が格納されており、CPU222において各種処理が実行される。
また、ECU221は、マルチガスセンサ装置400のガスセンサ制御装置300と電気的に接続されている。ECU221は、マルチガスセンサ装置400のアンモニアセンサ部42(第1アンモニアセンサ部42x、第2アンモニアセンサ部42y)により検出された第1アンモニア起電力EMF1、第2アンモニア起電力EMF2や、第1ポンピングセル2により検出された第1ポンピング電流Ip1等のアンモニア濃度検出処理に必要な各種情報を、マイクロコンピュータ(SCU)60より、適宜、取得する(受信する)。
なお、圧力センサ500は、実施形態1と同様、DPF504とSCR触媒505との間にある排気管502に設置されている(図5参照)。圧力センサ500の検出結果は、ECU221のROM(EPROM、EEPROM等)223に格納される。そして、ECU221のCPU222が、必要に応じて、ROM223から被測定ガスの圧力情報を呼び出す。このように、ECU221は、外部機器である圧力センサ500から、被測定ガスの圧力情報(検出結果)を取得する。
ここでは、マルチガスセンサ装置400の第1アンモニアセンサ部42xにより、第1アンモニア起電力EMF1、第1ポンピング電流Ip1等を利用して、被測定ガス中のアンモニア濃度を検出する処理について説明する。
図10は、ECU221におけるアンモニア濃度検出処理の内容を示すフローチャートである。図10のSTEP11~STEP13に示されるように、ECU221のCPU222で、各処理が実行されること以外は、上述した実施形態1と同様の各処理が実行されて、第1アンモニア濃度が得られる。
そして、図10のSTEP14において、CPU222が、ROM223に格納されている、圧力センサ500により検出された排気ガス(被測定ガス)の圧力情報を呼び出すことで、排気ガスの圧力情報(絶対圧)の取得が行われる。
また、図10のSTEP15~STEP17に示されるように、ECU221のCPU222で、各処理が実行されること以外は、上述した実施形態1と同様の各処理が実行されて、最終的に、アンモニアに対する被測定ガスの圧力の影響と、酸素に対する被測定ガスの圧力の影響とがそれぞれ低減された、第3アンモニア濃度が得られる。
以上のように、ECU221において、実施形態1と同様のアンモニア濃度検出処理が行われてもよい。
<実施形態3>
次いで、図11等を参照しつつ、本発明の実施形態3について説明する。本実施形態は、実施形態1と同様、マルチガスセンサ装置のマイクロコンピュータ(SCU)において、被測定ガス中のアンモニア濃度の検出処理を行うものである。ただし、本実施形態のアンモニア濃度検出処理では、アンモニアに対する被測定ガスの圧力の影響を低減するために、圧力補正処理は行うものの、酸素に対する被測定ガスの圧力の影響を考慮した酸素圧力補正は行わない。
図11は、実施形態3に係るアンモニア濃度検出処理の内容を示すフローチャートである。図11のSTEP21~STEP24に示されるように、マイクロコンピュータ(SCU)のCPUにおいて、実施形態1のSTEP1~STEP4(図4参照)と同様の各処理が実行される。
また、図11のSTEP25に示されるように、本実施形態の場合も、実施形態1のSTEP5と同様、補正係数Z’の算出が行われる。ただし、本実施形態の場合、酸素に対する被測定ガスの圧力の影響は考慮しないため、仮補正係数Zの算出のための、上記関係式(1)を利用した第1酸素濃度Yの圧力補正は行わない。そのため、仮補正係数Zを算出するための上記関係式(2)における「(第2酸素濃度)Y’」は、「(第1酸素濃度)Y」に置き換えられる。また、補正係数Z’を算出するための上記関係式(3)における「(第2酸素濃度)Y’」も、「(第1酸素濃度)Y」に置き換えられる。
そして、図11のSTEP26に示されるように、実施形態1のSTEP6と同様、補正係数Z’を用いた第1アンモニア濃度の補正が行われ、アンモニアに対する被測定ガスの圧力の影響が低減された第2アンモニア濃度が得られる。
以上のように、酸素に対する被測定ガスの圧力の影響を考慮する必要がない場合は、アンモニアに対する被測定ガスの圧力の影響の低減を目的とする圧力補正処理(STEP26)のみを行ってもよい。
本実施形態のマルチガスセンサ装置の第1ポンピングセルは、実施形態1と同様、第1測定室に、多孔質からなる保護層と第1拡散抵抗体とを介して、外部(排気管内)から導入された被測定ガス(排気ガス)中の酸素の汲み出し又は汲み入れを行うものである。これに対し、例えば、他の実施形態において、第1測定室が第1拡散抵抗体等を介さずに、外部と直接、連通している場合等は、酸素に対する被測定ガスの圧力の影響を考慮する必要がない。そのため、酸素に対する被測定ガスの圧力の影響を低減するための酸素圧力補正処理は、必要に応じて行えばよい。
<実施形態4>
次いで、図12等を参照しつつ、本発明の実施形態4について説明する。本実施形態は、実施形態2と同様、ECU(内燃機関制御装置)において、排気ガス中のアンモニア濃度の検出処理が行われる。また、本実施形態のアンモニア濃度検出処理では、実施形態3と同様、アンモニアに対する被測定ガスの圧力の影響の低減を目的とする圧力補正処理のみが行われる。
図12は、実施形態4に係るアンモニア濃度検出処理の内容を示すフローチャートである。図12のSTEP31~STEP33に示されるように、ECUのCPUで、各処理が実行されること以外は、上述した実施形態3と同様の各処理が実行されて、第1アンモニア濃度が得られる。
そして、図12のSTEP34において、ECUのCPUが、ECUのROM(EPROM、EEPROM等)に格納されている、圧力センサにより検出された排気ガス(被測定ガス)の圧力情報を呼び出すことで、排気ガスの圧力情報(絶対圧)の取得が行われる(図10、実施形態2のSTEP14と同様)。
また、図12のSTEP35、STEP36に示されるように、ECUのCPUで、各処理が実行されること以外は、上述した実施形態3と同様の各処理が実行されて、最終的に、アンモニアに対する被測定ガスの圧力の影響が低減された、第2アンモニア濃度が得られる。
以上のように、ECU(内燃機関制御装置)において、実施形態4と同様のアンモニア濃度検出処理が行われてもよい。
<実施形態5>
次いで、図13等を参照しつつ、本発明の実施形態5について説明する。本実施形態は、実施形態1と同様、マルチガスセンサ装置のマイクロコンピュータ(SCU)において、被測定ガス中のアンモニア濃度の検出処理を行うものである。ただし、本実施形態のアンモニア濃度検出処理では、アンモニアに対する被測定ガスの圧力の影響の低減と、酸素に対する被測定ガスの圧力の影響の低減とを、一度にまとめて行う同時補正処理が行われる。
図13は、実施形態5に係るアンモニア濃度検出処理の内容を示すフローチャートである。図13のSTEP41~STEP44に示されるように、マイクロコンピュータ(SCU)のCPUにおいて、実施形態1のSTEP1~STEP4(図4参照)と同様の各処理が実行される。
そして、本実施形態では、実施形態1のSTEP5~STEP7(図4、圧力補正処理、酸素圧力処理等)に代えて、図13のSTEP45において、同時補正処理が行われる。この同時補正処理では、STEP44で取得された排気ガス(被測定ガス)の圧力情報(絶対圧)に基づいて、アンモニアに対する被測定ガスの圧力の影響の低減と、酸素に対する被測定ガスの圧力の影響の低減とを目的とする同時補正係数αが求められる。
同時補正係数αは、例えば、上述したアンモニア検出試験1、アンモニア検出試験2、酸素検出試験の結果等に基づいて定められた関係式を用いて求められる。そして、その同時補正係数αを用いて、STEP43で算出された第1アンモニア濃度を補正することにより、アンモニアに対する被測定ガスの圧力の影響と、酸素に対する被測定ガスの圧力の影響とが共に低減された第4アンモニア濃度が得られる。
以上のように、アンモニアに対する被測定ガスの圧力の影響の低減と、酸素に対する被測定ガスの圧力の影響の低減とを、1つにまとめて行ってもよい。このように、第1アンモニア濃度に対する補正処理を、1つにまとめることで、CPUにおける処理の負荷を抑えることができる。
<実施形態6>
次いで、図14等を参照しつつ、本発明の実施形態6について説明する。本実施形態は、実施形態2と同様、ECU(内燃機関制御装置)において、排気ガス中のアンモニア濃度の検出処理が行われる。また、本実施形態のアンモニア濃度検出処理では、実施形態5と同様、アンモニアに対する被測定ガスの圧力の影響の低減と、酸素に対する被測定ガスの圧力の影響の低減とを、一度にまとめて行う同時補正処理が行われる。
図14は、実施形態6に係るアンモニア濃度検出処理の内容を示すフローチャートである。図14のSTEP51~STEP54に示されるように、ECUのCPUで、実施形態2のSTEP11~STEP14(図10参照)と同様の各処理が実行される。
そして、本実施形態では、図14のSTEP55において、ECUのCPUにおいて、実施形態5と同様の同時補正処理が行われ、アンモニアに対する被測定ガスの圧力の影響と、酸素に対する被測定ガスの圧力の影響とが共に低減された第4アンモニア濃度が得られる。
以上のように、ECU(内燃機関制御装置)において、実施形態5と同様のアンモニア濃度検出処理が行われてもよい。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記各実施形態では、内燃機関として、ディーゼルエンジンを例示したが、本発明のガスセンサ制御装置、ガスセンサ装置及び内燃機関制御装置は、例えば、ガソリンエンジンに適用されてもよい。
(2)上記各実施形態では、2つの混成電位方式のアンモニアセンサ部を備えるマルチガスセンサ装置を例示したが、本発明はこれに限られず、例えば、1つの混成電位方式のアンモニアセンサ部を備えるガスセンサ装置等に本発明が適用されてもよい。
(3)上記各実施形態において、圧力センサは、DPFとSCR触媒との間にある排気管に設置されたものを使用したが、本発明はこれに限られず、他の箇所に配置された圧力センサを使用してもよい。
(4)上記各実施形態では、酸素検出部とアンモニア検出部とを含むマルチガスセンサ装置(つまり、酸素検出部とアンモニア検出部とが一体化された装置)を利用したが、本発明はこれに限られず、例えば、酸素検出部とアンモニア検出部とが互いに分離独立した装置として構成されてもよい。
(5)上記各実施形態では、アンモニアに対する被測定ガスの圧力を低減するための処理(圧力補正処理)において、被測定ガスの圧力情報、関係式(1)~(3)等を用いて計算された補正係数Z’を使用したが、本発明はこれに限られず、他の実施形態においては、例えば、第1アンモニア濃度と、被測定ガスの圧力との関係を、予めテーブルとして用意し、そのテーブルを利用して、圧力補正処理を行ってもよい。また、酸素圧力補正処理、同時補正処理についても同様に、予め用意したテーブルを利用して、各補正処理を行ってもよい。
2…第1ポンピングセル(酸素検出部)、42…アンモニアセンサ部(アンモニア検出部)、42x…第1アンモニアセンサ部、42y…第2アンモニアセンサ部、60…マイクロコンピュータ(SCU)、61…CPU(制御部)、100A…マルチガスセンサ素子部、200A…マルチガスセンサ、220…ECU,221…ECU(内燃機関制御装置)、222…CPU(制御部)、300…ガスセンサ制御装置、400…マルチガスセンサ装置(ガスセンサ装置)、500…圧力センサ、600…内燃機関制御システム、L…軸線

Claims (9)

  1. 被測定ガスに含まれるアンモニアを検出するための混成電位方式のアンモニア検出部より出力され、前記アンモニアの濃度に対応した第1検出結果を受信する第1受信処理と、
    前記被測定ガスに含まれる酸素を検出するための酸素検出部より出力され、前記酸素の濃度に対応した第2検出結果を受信する第2受信処理と、
    前記第1検出結果及び前記第2検出結果に基づいて、前記被測定ガスに含まれる第1アンモニア濃度を算出する第1濃度算出処理と、
    前記アンモニアに対する前記被測定ガスの圧力の影響を低減するために、外部機器より取得される圧力情報に基づいて、前記第1アンモニア濃度を補正して、前記被測定ガスの第2アンモニア濃度を取得する圧力補正処理とを実行する制御部を備えるガスセンサ制御装置。
  2. 前記圧力補正処理は、前記圧力情報に基づく補正係数を用いて前記第1アンモニア濃度を補正することで、前記第2アンモニア濃度を取得する処理である請求項1に記載のガスセンサ制御装置。
  3. 前記制御部は、前記酸素が前記被測定ガスの圧力の影響を受ける場合、その圧力の影響を低減するために、前記被測定ガスの前記圧力情報に基づいて、前記第2アンモニア濃度を補正して、前記被測定ガスの第3アンモニア濃度を取得する酸素圧力補正処理を実行する請求項1又は請求項2に記載のガスセンサ制御装置。
  4. 前記制御部は、前記酸素が前記被測定ガスの圧力の影響を受ける場合、前記圧力補正処理に代えて、前記アンモニアに対する前記被測定ガスの圧力の影響を低減すると共に、前記酸素に対する前記被測定ガスの圧力の影響を低減するために、前記被測定ガスの前記圧力情報に基づいて、第1アンモニア濃度を補正して、前記被測定ガスの第4アンモニア濃度を取得する同時補正処理を実行する請求項1又は請求項2に記載のガスセンサ制御装置。
  5. 被測定ガスに含まれるアンモニアを検出するための混成電位方式のアンモニア検出部と、前記被測定ガスに含まれる酸素を検出するための酸素検出部と、請求項1から請求項4の何れか一項に記載のガスセンサ制御装置とを備えるガスセンサ装置。
  6. 内燃機関の運転状態を制御する内燃機関制御装置であって、
    前記内燃機関からの被測定ガスに含まれるアンモニアを検出するための混成電位方式のアンモニア検出部より検出され、前記アンモニアの濃度に対応した第1検出結果を受信する第1受信処理と、
    前記被測定ガスに含まれる酸素を検出するための酸素検出部より出力され、前記酸素の濃度に対応した第2検出結果を受信する第2受信処理と、
    前記第1検出結果及び前記第2検出結果に基づいて、前記被測定ガスに含まれる第1アンモニア濃度を算出する第1濃度算出処理と、
    前記アンモニアに対する前記被測定ガスの圧力の影響を低減するために、外部機器より取得される圧力情報に基づいて、前記第1アンモニア濃度を補正して、前記被測定ガスの第2アンモニア濃度を取得する圧力補正処理とを実行する制御部を備える内燃機関制御装置。
  7. 前記圧力補正処理は、前記圧力情報に基づく補正係数を用いて前記第1アンモニア濃度を補正することで、前記第2アンモニア濃度を取得する処理である請求項6に記載の内燃機関制御装置。
  8. 前記制御部は、前記酸素が前記被測定ガスの圧力の影響を受ける場合、その圧力の影響を低減するために、前記被測定ガスの前記圧力情報に基づいて、前記第2アンモニア濃度を補正して、前記被測定ガスの第3アンモニア濃度を取得する酸素圧力補正処理を実行する請求項6又は請求項7に記載の内燃機関制御装置。
  9. 前記制御部は、前記酸素が前記被測定ガスの圧力の影響を受ける場合、前記圧力補正処理に代えて、前記アンモニアに対する前記被測定ガスの圧力の影響を低減すると共に、前記酸素に対する前記被測定ガスの圧力の影響を低減するために、前記被測定ガスの前記圧力情報に基づいて、第1アンモニア濃度を補正して、前記被測定ガスの第4アンモニア濃度を取得する同時補正処理を実行する請求項6又は請求項7に記載の内燃機関制御装置。
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