JP7252503B2 - 発光装置の製造方法及び発光装置 - Google Patents
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、リードフレームと熱硬化性樹脂との密着面積が大きくなり、リードフレームと熱硬化性樹脂との密着性を向上することができる。また、熱可塑性樹脂よりも粘度が低い熱硬化性樹脂を用いるため、空隙が残ることなく、切り欠き部に熱硬化性樹脂を充填することができる。また、一度に多数個の樹脂パッケージを得ることができ、生産効率の大幅な向上を図ることができる。さらに、廃棄されるランナーを低減することができ、安価な樹脂パッケージを提供することができる。
法に関する。かかる構成によれば、一度に多数個の発光装置を得ることができ、生産効率の大幅な向上を図ることができる。
(発光装置)
第1の実施の形態に係る発光装置を説明する。図1は、第1の実施の形態に係る発光装置を示す斜視図である。図2は、第1の実施の形態に係る発光装置を示す断面図である。図2は図1に示すII-IIの断面図である。図3は、第1の実施の形態に用いられるリードフレームを示す平面図である。
している。発光素子10は、ワイヤ50を介してリード20と電気的に接続している。樹脂パッケージ20の外上面20cはリード20が配置されていない。
(発光素子)
発光素子は、基板上にGaAlN、ZnS、SnSe、SiC、GaP、GaAlAs、AlN、InN、AlInGaP、InGaN、GaN、AlInGaN等の半導体を発光層として形成したものが好適に用いられるが、これに特に限定されない。発光ピーク波長が360nm~520nmにあるものが好ましいが、350nm~800nmのものも使用することができる。特に、発光素子10は420nm~480nmの可視光の短波長領域に発光ピーク波長を有するものが好ましい。
造のものも使用することができる。発光素子の大きさは特に限定されず、□350μm、□500μm、□1mmのものなども使用することができる。また発光素子は複数個使用することができ、全て同種類のものでもよく、光の三原色となる赤・緑・青の発光色を示す異種類のものでもよい。
(樹脂パッケージ)
樹脂パッケージは、熱硬化性樹脂からなる樹脂部とリードとを有し、一体成形している。樹脂パッケージは、350nm~800nmにおける光反射率が70%以上であるが、420nm~520nmの光反射率が80%以上であることが特に好ましい。また、発光素子の発光領域と蛍光物質の発光領域とにおいて高い反射率を有していることが好ましい。
(樹脂部、樹脂成形体)
樹脂部及び樹脂成形体の材質は熱硬化性樹脂であるトリアジン誘導体エポキシ樹脂を用いることが好ましい。また、熱硬化性樹脂は、酸無水物、酸化防止剤、離型材、光反射部材、無機充填材、硬化触媒、光安定剤、滑剤を含有できる。光反射部材は二酸化チタンを用い、10~60wt%充填されている。
(リード、リードフレーム)
リードフレームは平板状の金属板を用いることができるが、段差や凹凸を設けた金属板も用いることができる。
(封止部材)
封止部材の材質は熱硬化性樹脂である。熱硬化性樹脂のうち、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、アクリレート樹脂、ウレタン樹脂からなる群から選択される少なくとも1種により形成することが好ましく、特にエポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂が好ましい。封止部材は、発光素子を保護するため硬質のものが好ましい。また、封止部材は、耐熱性、耐候性、耐光性に優れた樹脂を用いることが好ましい。封止部材は、所定の機能を持たせるため、フィラー、拡散剤、顔料、蛍光物質、反射性物質からなる群から選択される少なくとも1種を混合することもできる。封止部材中には拡散剤を含有させても良い。具体的な拡散剤としては、チタン酸バリウム、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化珪素等を好適に用いることができる。また、所望外の波長をカットする目的で有機や無機の着色染料や着色顔料を含有させることができる。さらに、封止部材は、発光素子からの光を吸収し、波長変換する蛍光物質を含有させることもできる。
(蛍光物質)
蛍光物質は、発光素子からの光を吸収し異なる波長の光に波長変換するものであればよい。例えば、Eu、Ce等のランタノイド系元素で主に賦活される窒化物系蛍光体・酸窒化物系蛍光体・サイアロン系蛍光体、Eu等のランタノイド系、Mn等の遷移金属系の元素により主に付活されるアルカリ土類ハロゲンアパタイト蛍光体、アルカリ土類金属ホウ酸ハロゲン蛍光体、アルカリ土類金属アルミン酸塩蛍光体、アルカリ土類ケイ酸塩、アルカリ土類硫化物、アルカリ土類チオガレート、アルカリ土類窒化ケイ素、ゲルマン酸塩、又は、Ce等のランタノイド系元素で主に付活される希土類アルミン酸塩、希土類ケイ酸塩又はEu等のランタノイド系元素で主に賦活される有機及び有機錯体等から選ばれる少なくともいずれか1以上であることが好ましい。具体例として、下記の蛍光体を使用することができるが、これに限定されない。
発光装置には、さらに保護素子としてツェナーダイオードを設けることもできる。ツェナーダイオードは、発光素子と離れて凹部の内底面のリードに載置することができる。また、ツェナーダイオードは、凹部の内底面のリードに載置され、その上に発光素子を載置する構成を採ることもできる。□280μmサイズの他、□300μmサイズ等も使用することができる。
(第1の実施の形態に係る発光装置の製造方法)
第1の実施の形態に係る発光装置の製造方法について説明する。図4は、第1の実施の
形態に係る発光装置の製造方法を示す概略断面図である。図5は、第1の実施の形態に係る樹脂成形体を示す平面図である。
金型60内に設けられた空間に、注入口から光反射性物質26が含有される熱硬化性樹脂23を注入して、所定の温度と圧力とを加えてトランスファ・モールドする。上金型61と下金型62とで切り欠き部21a付近のリードフレーム21を挟み込んでいるため、熱硬化性樹脂23をトランスファ・モールドする際に、リードフレーム21がバタつかず、凹部27の内底面27aにおいてバリの発生を抑制できる。
複数の凹部27が形成された樹脂成形体24は、隣接する凹部27の間にある側壁を略中央で分離されるように長手方向及び短手方向に切断する。切断方法はダイシングソーを用いて樹脂成形体24側からダイシングする。これにより切断面は樹脂成形体24とリードフレーム21とが略同一面となっており、リードフレーム21が樹脂成形体24から露出している。このように切り欠き部21aを設けることにより、切断されるリードフレーム21は少なくなりリードフレーム21と樹脂成形体24との剥離を抑制することができる。また、リードフレーム21の上面だけでなく、切り欠き部21aに相当する側面も樹脂成形体24と密着するため、リードフレーム21と樹脂成形体24との密着強度が向上する。
<第2の実施の形態>
第2の実施の形態に係る発光装置について説明する。図6は、第2の実施の形態に係る発光装置を示す斜視図である。図7は、第2の実施の形態に用いられるリードフレームを示す平面図である。図8は、第2の実施の形態に係る樹脂成形体を示す平面図である。第1の実施の形態に係る発光装置とほぼ同様の構成を採るところは説明を省略することもある。
(第2の実施の形態に係る発光装置の製造方法)
第2の実施の形態に係る発光装置の製造方法において、リードフレーム121には切り欠き部121a及び孔部121bを設ける。この孔部121bの形状は円形状であることが好ましいが、四角形状、六角形状などの多角形状や楕円形状などを採ることができる。リードフレーム121における孔部121bの位置は切り欠き部121aの延長線上であって、互いに交差する点付近に設けることが好ましい。孔部121bの大きさは特に問わないが、電極として用い導電性部材との接合強度を高める場合、広口の方が好ましい。また、導電性部材との密着面積を拡げ、接合強度を高めることができる。
第3の実施の形態に係る発光装置について説明する。図9は、第3の実施の形態に係る発光装置を示す斜視図である。図10は、第3の実施の形態に用いられるリードフレームを示す平面図である。第1の実施の形態に係る発光装置とほぼ同様の構成を採るところは説明を省略することもある。
(第3の実施の形態に係る発光装置の製造方法)
第3の実施の形態に係る発光装置の製造方法において、リードフレーム221には発光装置の外底面側に相当する側に略直線上の溝221cを設ける。この溝221cの深さはリードフレーム221の厚みの半分程度であることが好ましいが、1/4~4/5程度の深さでもよい。この溝221cの幅は、隣り合う凹部までの距離、発光装置の大きさ等により、種々変更されるが、その溝の中心を切断した場合に発光装置に段差があると認識できる程度のものであればよい。
第4の実施の形態に係る発光装置について説明する。図11は、第4の実施の形態に係る発光装置を示す斜視図である。第1の実施の形態に係る発光装置とほぼ同様の構成を採るところは説明を省略することもある。
<第5の実施の形態>
第5の実施の形態に係る発光装置について説明する。図12は、第5の実施の形態に係る発光装置を示す斜視図である。第1の実施の形態に係る発光装置とほぼ同様の構成を採るところは説明を省略することもある。
<第6の実施の形態>
第6の実施の形態に係る樹脂パッケージについて説明する。図13は、第6の実施の形態に係る樹脂パッケージを示す斜視図である。第1の実施の形態に係る樹脂パッケージ、第5の実施の形態に係る樹脂パッケージとほぼ同様の構成を採るところは説明を省略することもある。
20、120、220、320、420、520 樹脂パッケージ
20a、120a、220a、320a、420a、520a 外底面
20b、120b、220b、320b、420b、520b 外側面
20c、120c、220c、320c、420c、520c 外上面
21、121、221 リードフレーム
21a、121a、221a 切り欠き部
121b 孔部
221c 溝
22、122、222、322、422、522 リード
23 熱硬化性樹脂
24 樹脂成形体
25、125、225、325、425、525 樹脂部
26 光反射性物質
27 凹部
27a 内底面
27b 内側面
30 封止部材
40 蛍光物質
50 ワイヤ
60 金型
61 上金型
62 下金型
70 ダイシングソー
100 発光装置
Claims (10)
- 第1リード、第2リード及びそれらと一体に形成された樹脂部を有する樹脂パッケージと、前記樹脂パッケージに形成された凹部に配置された発光素子とを備え、前記第1リードが前記樹脂部から露出し、前記第2リードが前記樹脂部から露出しない第1外側面と、前記第1外側面の反対側に位置し、前記第2リードが前記樹脂部から露出し、前記第1リードが前記樹脂部から露出しない第2外側面を有する発光装置の製造方法において、
リードフレーム及び樹脂成形体を有する樹脂成形体付リードフレームを準備する工程であって、
前記樹脂成形体付リードフレームは、上面視において切断後に得られる複数の発光装置となる領域にそれぞれに設けられた、上方に開口した凹部を有し、
前記リードフレームは、金属部材と、前記金属部材の表面に形成されたメッキ層とを有するとともに、前記リードフレームの上面と下面を貫通し、前記樹脂成形体が入り込んでおらず、且つその内面が前記メッキ層からなる、複数の第1孔部及び複数の第2孔部を有し、
前記第1孔部は、前記第1孔部の内面の一部が、切断後に得られる発光装置の第1外側面に隣り合うように設けられ、
前記第2孔部は、前記第2孔部の内面の一部が、切断後に得られる発光装置の第2外側面に隣り合うように設けられた、樹脂成形体付リードフレームを準備する工程と、
前記凹部の内底面に発光素子を載置する工程と、
前記発光素子が載置された樹脂成形体付リードフレームを、前記第1孔部及び前記第2孔部に達するように切断することにより、複数の発光装置を得る工程であって、
前記発光装置の外側面が、
前記第1リードの金属部材からなる領域を含み、前記樹脂部から露出する前記第1リードの第1露出部分と、前記樹脂部と、が略同一面に形成された前記第1外側面と、
前記第1外側面に隣り合い、前記第1孔部の内面の一部に相当する領域からなる第1隣接外側面と、
前記第2リードの金属部材からなる領域を含み、前記樹脂部から露出する前記第2リードの第2露出部分と、前記樹脂部と、が略同一面に形成された前記第2外側面と、
前記第2外側面に隣り合い、前記第2孔部の内面の一部に相当する領域からなる第2隣接外側面と、を含む、複数の発光装置を得る工程と、
を含む発光装置の製造方法。
- 前記発光素子が載置された樹脂成形体付リードフレームを切断する工程で得られる発光装置において、前記第1リード及び前記第2リードを通る前記樹脂パッケージの外側面の全包囲周において、前記樹脂部が1/2以上にわたって設けられている、請求項1に記載の発光装置の製造方法。
- 前記樹脂成形体付リードフレームを準備する工程において、前記リードフレームは、少なくとも上面全面にメッキ処理が施されている、請求項1または2に記載の発光装置の製造方法。
- 前記樹脂成形体付リードフレームを準備する工程において、上面視において、前記第1孔部の内面と連続する前記リードフレームの上面の一部と、前記第2孔部の内面と連続する前記リードフレームの上面の一部と、を前記樹脂成形体から突出するように露出させる、請求項1~3のいずれか1項に記載の発光装置の製造方法。
- 前記発光素子が載置された樹脂成形体付リードフレームを切断する工程で得られる発光装置において、前記第1リード及び前記第2リードのそれぞれは、上面及び下面を通る一の断面において段差又は凹凸が形成されている、請求項1~4いずれか1項に記載の発光装置の製造方法。
- 前記樹脂成形体付リードフレームを準備する工程において、前記樹脂成形体付リードフレームの底面には、前記リードフレームが前記樹脂成形体から露出している、請求項1~5のいずれか1項に記載の発光装置の製造方法。
- 前記樹脂成形体付リードフレームを準備する工程において、前記凹部の内底面には、前記リードフレームが前記第1リードとなる部分と前記第2リードとなる部分とに分割されて前記樹脂成形体から露出しており、
前記発光素子を載置する工程において、前記発光素子は、前記凹部の内底面にある前記第1リードとなる部分及び前記第2リードとなる部分の少なくとも一方に配置されている、請求項1~6のいずれか1項に記載の発光装置の製造方法。
- 前記樹脂成形体は、光反射性物質を含有する、請求項1~7のいずれか1項に記載の発光装置の製造方法。
- 前記光反射性物質は、酸化チタンである、請求項8に記載の発光装置の製造方法。
- 発光素子を載置する工程と前記発光素子が載置された樹脂成形体付リードフレームを切断する工程との間に、前記凹部内に前記発光素子を被覆する封止部材を配置する工程をさらに有する、請求項1~9のいずれか1項に記載の発光装置の製造方法。
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