JP7252119B2 - 二次電池及び溶接方法 - Google Patents

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Description

本発明は二次電池及び溶接方法に関し、例えば、極柱と端子がカシメ部を介して溶接される構造を有する二次電池に関する。
近年、二次電池の利用が拡大している。この二次電池のうち自動車用二次電池では、発電体を収納した金属製のケースを密封することで形成される。このとき、二次電池では、使用により内圧が高まることが有り、この内圧による破損を防止するためにケースの密封構造に様々な工夫がなされている。この工夫点の1つに、開口部と当該開口部を封止する栓との溶接の精度を向上させることで、ケースの耐圧を向上させる点がある。そこで、溶接精度を向上させる技術の一例が特許文献1に開示されている。
特許文献1に記載の溶接線検出方法では、溶接線部に対して所定の線幅のスリット光を照射し、この照射光に対し一定の角度をなす角度からスリット光を撮像し、撮像によって得られた画像信号に基づいて水平方向ならびに垂直方向の濃淡投影値を算出し、水平方向ならびに垂直方向の濃淡投影値の変曲点の最大値と最小値とで決定される設定値で濃淡投影値を切り取り、この切り取られた水平方向の濃淡投影値と垂直方向の濃淡投影値に対して重心演算を実行し、その結果より得られた水平方向と垂直方向の重心位置に対応する画素位置を求め、その画素位置に対応した座標変換を行い溶接線の位置を算出する。
特開平10-71470号公報
しかしながら、二次電池では、溶接箇所として、異種金属の溶接が必要な箇所、或いは、部品間に隙間を埋めるように一方の部材を溶融させなければならない箇所など、単に溶接箇所の位置精度を高めただけでは、溶接精度を高めることが出来ない箇所がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、複雑な構造を有する箇所の溶接精度を高めることを目的とするものである。
本発明の二次電池の一態様は、ケースと、前記ケースの内部に収納される発電体から電力を取り出す極柱と、前記ケースを密封する蓋と、前記蓋の外部に設けられる端子と、溶加材が多孔質体となるように形成された緩衝ワッシャーと、を有し、前記極柱は前記蓋の外側において前記極柱の部材がカシメられた状態で前記端子に押しつけられたカシメ部を有し、前記緩衝ワッシャーは、前記カシメ部が前記端子に溶接された状態で、前記カシメ部の外周縁に沿って前記溶加材が溶融後に凝固し、前記カシメ部と前記端子とを接合する架橋構造を有する。
本発明の二次電池では、溶接に起因する入熱に対して溶融しやすい緩衝ワッシャーをカシメ部と端子との間に設けることで、溶接対象のカシメ部の外周部と端子との間に緩衝ワッシャーを形成する溶加材が存在する。そして、この溶加材が溶接の入熱により溶けることでカシメ部と端子が溶接される。
本発明の二次電池によれば、外形が不定形、或いは、溶接対象の部品間に隙間があるなど複雑な構造を有する溶接対象箇所の溶接精度を高めることができる。
実施の形態1にかかる二次電池の構造の概略図である。 実施の形態1にかかる二次電池のカシメ部とZ端子の溶接工程を説明する図である。 実施の形態1にかかる二次電池のカシメ部とZ端子の溶接工程後の構造を説明する溶接箇所の断面図である。 実施の形態1にかかる二次電池の極柱、緩衝ワッシャー及びZ端子の材質を説明する表である。 実施の形態1にかかる二次電池のカシメ部とZ端子の溶接工程における溶接レーザーの照射点を説明する図である。 実施の形態2にかかる二次電池の緩衝ワッシャーの構成例の概略図である。 実施の形態3にかかる二次電池の極柱、カシメ部、緩衝ワッシャー及びZ端子の材質を説明する表である。 実施の形態4にかかる二次電池のカシメ部とZ端子の溶接工程における溶接レーザーの照射点の設定方法を説明する図である。
実施の形態1
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。
まず、図1に実施の形態1にかかる二次電池1の構造の概略図を示す。図1に示すように、実施の形態1にかかる二次電池1は、捲回体10、ケース20、集電部品21、23、蓋25、端子(以下、Z端子26、28と称す)を有する。なお、端子としては、Z形状を有する端子以外の端子部品を利用することもできる。
捲回体10は、正極シートと負極シートとセパレータシートが積層された状態で3周以上捲回され、かつ、横断面が扁平形状に形成されたものである。捲回体10は、発電体11、第1の集電部12、第2の集電部13を有する。発電体11は、正極シートのうち正極活物質が塗工された領域と、負極シートのうち負極活物質が塗工された領域と、セパレータシートと、が積層された領域である。発電体11は、二次電池の電気エネルギーを蓄積する機能を有する。第1の集電部12は、捲回体に含まれるシートのうち正極シートと負極シートの一方のシートが捲回された部分である。第2の集電部13は、捲回体に含まれるシートのうち正極シートと負極シートの他方のシートが捲回された部分である。第1の集電部12又は第2の集電部13として設けられるシートには活物質は塗工されない。
ここで、正極シート及び負極シートに塗工される活物質について説明する。正極シートには、活物質として、例えば、LiCoO2、LiMn2O4、LiNiO2等が塗工される。また、負極シートには、活物質として、例えば、黒鉛(LiC6)、チタネイト(Li4Ti5O12)等が塗工される。そして、積層体では、正極シートにおいて活物質が塗工される活物質領域と、負極シートのうち活物質が塗工される活物質領域と、が重ね合わされるように積層され、セパレータシートはこの正負の活物質領域に挟まれるように設けられる。なお、以下の説明では、正極シートと負極シートとを含む語として電極シートを用いる。
ケース20には、集電部品21及び集電部品23が捲回体10に取り付けられ状態で捲回体10、集電部品21及び集電部品23が収納される。そして、捲回体10、集電部品21及び集電部品23がケース20に収納された状態で蓋25とケース20が接合される。
ここで、第1の集電部12には、集電部品21が溶接技術等を用いて接合される。第2の集電部13には、集電部品23が溶接技術等を用いて接合される。そして、集電部品21には、極柱22が蓋25側に突出するように設けられる。集電部品23には、極柱24が蓋25側に突出するように設けられる。そして、ケース20に蓋25が被せられた状態で、極柱22及び極柱24は、ケース20に設けられた電極取り出し穴を介して、蓋25から突出する状態となる。
そして、蓋25から突出した極柱22には、Z端子26が接合される。Z端子26にはバスバー接続端子27が設けられており、このバスバー接続端子27に接続されるバスバーにより二次電池1は他の二次電池と連結される。また、蓋25から突出した極柱24にはZ端子28が接合される。Z端子28には、バスバー接続端子29が設けられており、バスバー接続端子29に接続されるバスバーにより二次電池1は他の二次電池と連結される。
実施の形態1にかかる二次電池1では、極柱とZ端子との溶接構造に特徴の1つがある。そこで、図2に実施の形態1にかかる二次電池のカシメ部とZ端子の溶接工程を説明する図を示す。なお、実施の形態1にかかる二次電池1では、極柱にZ端子を接合する際にインシュレータ30、緩衝ワッシャー31を用いる。また、実施の形態1にかかる二次電池1では、極柱22とZ端子26の溶接方法と、極柱24とZ端子28の溶接方法は同一であるため、図2では、極柱24とZ端子28とを溶接する溶接工程を示した。また、図2では、極柱22と極柱24とを接合する工程を第1の工程から第4の工程に分解して記載した。
図2に示す第1の工程では、蓋25の上部(蓋の面のうちケース外側となる面)にインシュレータ30を介してZ端子28を配置する。この第1の工程では、Z端子28に設けられた穴を極柱24が貫通するように、Z端子28を蓋25の上面に配置する。
続いて、第2の工程では、極柱24が緩衝ワッシャー31を貫通するようにZ端子28の上部に緩衝ワッシャー31を配置する。ここで、緩衝ワッシャー31について説明する。緩衝ワッシャー31は、溶加材が多孔質体となるように形成された板状の部材からドーナツ状に切り出されたものである。多孔質体の例としては、金属繊維を圧縮して形成される不織布、金属体を発泡させて形成される発泡体がある。また、溶加材として銅化合物或いはアルミニウムが用いられる。溶加材として銅化合物を用いるかアルミニウムを用いるかは、溶接対象の極柱(特に、カシメ部32)の材質とZ端子28の材質とによって決定される。極柱、Z端子及び緩衝ワッシャーの素材の関係の詳細は後述する。そして、第2の工程では、極柱24のうち蓋25から突出した部分の端部にカシメ力を加える。このカシメ工程により、極柱の端部がかしめられてカシメ部32が形成される。このカシメ部32のうちZ端子28に面する側の面が、Z端子側に凸形状となる。このとき、緩衝ワッシャー31は、カシメ部32の変形に追従して圧縮変形する。つまり、第2の子工程では、緩衝ワッシャー31があることで、カシメ部32に対するカシメの力がインシュレータに過大にかかることを防止する緩衝層となる。
続いて、第3の工程では、カシメ部32の外周縁に沿って溶接レーザー光33を照射して緩衝ワッシャー31の溶加材がカシメ部32の外周部を溶融させる。これにより、第4の工程に示すように、カシメ部32の外周縁とZ端子28とが緩衝ワッシャー31が溶融して凝固した架橋構造34により溶接された状態となる。
なお、図2では、極柱24の端部にカシメ力を加えてカシメ部32を形成したが、別途カシメ部材を用いてZ端子と極柱24とを接合しても良い。また、Z端子については、極柱24が貫くような位置ではなく、極柱24の位置とは関係のない位置に設けるとともにカシメ部材を利用して蓋、或いは、ケースを介してケース内の集電部品と接合することもできる。このような場合においても、カシメ部材とZ端子(或いは単に端子)との間に緩衝ワッシャー31を挿入することで図2に示したような溶接工程による二次電池の製造を行える。
続いて、第4の工程(溶接工程後)における溶接部分の構造について詳細に説明する。そこで、図3に実施の形態1にかかる二次電池1のカシメ部とZ端子の溶接工程後の構造を説明する溶接箇所の断面図を示す。
図3に示すように、カシメ部32は、かしめ工程(例えば、図2の第2の工程)においてかしめられることで緩衝ワッシャー31を押しつぶすように、緩衝ワッシャー31にZ端子28側に位置する部分が入り込む。そして、溶接工程(例えば、図3の工程)において緩衝ワッシャー31のうちカシメ部32の外周部に沿った部分が溶接レーザー光33により溶融した後に凝固して架橋構造34となる。この架橋構造34は、カシメ部32の外周部と溶け合い、かつ、Z端子28と溶け合うことで、カシメ部32とZ端子28とを接続する。
また、実施の形態1では、緩衝ワッシャー31を構成する溶加材が多孔質となっているため、小さな入熱量の溶接レーザー光33により架橋構造34を形成する。また、実施の形態1では、カシメ部32の外周部のみに弱い溶接レーザー光33を照射する。これにより、カシメ部32の内周部分については、緩衝ワッシャー31が多孔質体の状態のまま維持される。また、緩衝ワッシャー31が多孔質体であるため、溶接レーザー光33によるえねルギーがこの多孔質隊により弱められることにより、インシュレータ30に熱による損傷が発生しにくくなる。
続いて、実施の形態1にかかる二次電池1の極柱、緩衝ワッシャー及びZ端子の材質について説明する。そこで図4に実施の形態1にかかる二次電池1の極柱、緩衝ワッシャー及びZ端子の材質を説明する表を示す。
図4に示すように、二次電池1では極柱として利用する材料が異なる。これは正極シートの材質と負極シートの材質が異なるためである。例えば、二次電池1としてリチウムイオン電池を構成した場合、正極シートとしてはアルミニウムを用い、負極シートとして銅を用いる。そのため、正極側では、アルミニウム、或いは、アルミニウムを含む材料により部品が構成される。一方、負極側では、銅、或いは、銅を含む材料により部品が構成される。
具体的には、正極側の構成部品は以下のような材料を用いる。極柱としてアルミニウム系の材料、特に、1000系のアルミニウムを用いる。緩衝ワッシャー及びZ端子としてアルミニウム系の材料、特に、5000系のアルミニウムを用いる。ここで、1000系のアルミニウムと5000系のアルミニウムを溶接する場合、互いの溶接時の入熱によって互いの合金成分が混ざり合い、その混ざり合いの程度によっては凝固時に割れが生じる。しかしながら、実施の形態1にかかる緩衝ワッシャー31を用いることで、カシメ部及びZ端子への入熱量を削減しながら、架橋構造34を形成する事ができるため、上記のような割れを防ぐことができる。
負極側の構成部品は、以下のような材料を用いる。極柱及びZ端子として銅を用いる。一方、緩衝ワッシャーとしては、銅とシリコンの合金材(以下、CuSiと称す)を用いる。ここで、CuSiは、銅に比べると融点が低い特徴がある。そのため、実施の形態1にかかる緩衝ワッシャー31を用いることで、負極側のカシメ部及びZ端子への入熱量を削減しながら、架橋構造34を形成する事ができる。
続いて、カシメ部の外周縁と溶接レーザー光33の照射点との関係について説明する。そこで、図5に実施の形態1にかかる二次電池のカシメ部とZ端子の溶接工程における溶接レーザーの照射点を説明する図を示す。
図5に示すように、カシメ部32は、カシメ工程により外周縁形状が歪んだ形状となる。実施の形態1にかかる二次電池1の製造工程では、元々のカシメ部32の外周縁の形状に沿ってレーザー照射点を移動させせる。このとき、カシメ部32の歪みにより、図5の点Aではカシメ部32の外周部分に照射される溶接レーザー光33が少なく、点Bではカシメ部32の外周部分に照射される溶接レーザー光33が多くなるという、溶接レーザー光33の照射量の不均一が生じる。しかし、実施の形態1にかかる二次電池1では、緩衝ワッシャー31を設けることで、このような溶接レーザー光33の照射量の不均一が生じても、緩衝ワッシャー31の溶融と凝固によって形成される架橋構造34により均一な強度でカシメ部32とZ端子28とを溶接する。
上記説明より、実施の形態1にかかる二次電池1では、緩衝ワッシャー31を設けることで、低入熱量で架橋構造34を形成してカシメ部とZ端子とを溶接することができる。
負極端子側においては、Z端子の下部にインシュレータ30が設けられるが、このインシュレータ30は樹脂で形成されており,熱による変形や変成が問題となる。しかしながら、実施の形態1にかかる二次電池1では、多孔質隊の溶加材で形成された緩衝ワッシャー31を設けることで、多孔質体に含まれる空気層が溶接レーザー光33により与えられる熱を遮る断熱材として機能するため、インシュレータ30に対する入熱量を抑制してインシュレータ30の変形或いは変成を抑制することができる。
また、Z端子とカシメ部の外周部との間には隙間が出来るが、この隙間高さを低減するためにカシメ高さを低く変形させることが考えられる。しかし、カシメ高さを低くするとZ端子に傷が付き、インシュレータ30にも過大な圧力が加わりインシュレータ30の変形を招く等の問題が生じる。このようなZ端子の傷或いはインシュレータ30の変形はケースの密閉性能や期待寿命の低下を招く。しかしながら、実施の形態1にかかる二次電池1では、緩衝ワッシャー31を設けることにより、低入熱量であっても大きな隙間を架橋構造34により接合することができるため、上記のような問題は生じない。
正極端子側においては、カシメ部及びZ端子に対する入熱量が大きくなると、異種のアルミニウム素材の溶接で問題となる割れが発生する。しかしながら、実施の形態1にかかる二次電池1では、緩衝ワッシャー31を設けることで、溶接時の入熱量を低減しながら架橋構造34によりカシメ部とZ端子とを接合するため、異種のアルミニウムの溶接により問題となる割れを防ぐことができる。
また、緩衝ワッシャー31を多孔質体で形成する事で、上部から照射する溶接レーザー光33により発生する熱がZ端子側に伝わりにくくなる。これは、多孔質体で形成される緩衝ワッシャー31が断熱材として作用するためである。さらに、緩衝ワッシャー31は、カシメ部32をかしめるカシメ工程においてインシュレータ30に過大な圧力がかかることを防止する緩衝層として機能する。
実施の形態2
実施の形態2では、緩衝ワッシャー31の別の形態について説明する。具体的には、実施の形態2では、緩衝ワッシャー31の第1の変形例となる緩衝ワッシャー31aと、緩衝ワッシャー31の第2の変形例となる緩衝ワッシャー31bについて説明する。
そこで、図6に実施の形態2にかかる二次電池の緩衝ワッシャーの構成例の概略図を示す。図6では、上図に緩衝ワッシャー31aを示し、下図に緩衝ワッシャー31bを示した。緩衝ワッシャー31aは、外周部に溶加材の密度が高い密領域が形成され、内周部に溶加材の密度が外周部よりも低い粗領域が形成される。緩衝ワッシャー31aは、内周部の溶加材の密度を低くすることで空気層が増加し、断熱性能が高まる。また、緩衝ワッシャー31aは、外周部の溶加材の密度を高くすることで架橋構造34をより低い入熱量で形成することができる。なお、緩衝ワッシャー31aの別の例としては、1層の溶加材のシートで低密度領域を構成し、2層の溶加材のシートで高密度領域を構成することもできる。
また、図6に示した緩衝ワッシャー31bは、二次電池1にはめ込んだ状態で、カシメ部側となる第1の層41と、Z端子側となる第2の層42の2層構造を有する。第1の層41は、少なくともカシメ部の素材を含む溶加材で形成される。第2の層は、少なくともZ端子の素材と同一素材の溶加材で形成される第2の層と、を有する。これにより、緩衝ワッシャー31bは、対面する部品との溶融が低い入熱量で生じるため、架橋構造34を実施の形態1にかかる緩衝ワッシャー31よりも低い入熱量で形成することができる。
実施の形態3
実施の形態3では、極柱、カシメ部、緩衝ワッシャー及びZ端子の材質の別の形態について説明する。そこで、図7に実施の形態3にかかる二次電池の極柱、カシメ部、緩衝ワッシャー及びZ端子の材質を説明する表を示す。
図7に示すように、実施の形態3にかかる二次電池では、負極側のZ端子の材質がアルミニウムとなる。部材コスト低減のために銅の使用量を低減することが近年進められており、Z端子をアルミニウム(特に、5000系アルミニウム)とすることが検討されている。このような場合において、緩衝ワッシャー31としてCuSiを利用することで以下のような効果が生じる。
CuSiで形成された緩衝ワッシャー31に溶接レーザー光33を照射すると緩衝ワッシャー31の銅とシリコンが分離するとともに、酸化シリコン(SiO)とCuAlが生成される。これにより、架橋構造34の表面の酸化アルミ膜が除去されるとともに、酸化シリコン膜が表面に形成され、内部に耐食性に優れたCuAl層が形成される。つまり、Z端子としてアルミニウムを使用することで高い耐食性を有する架橋構造34を形成することができる。
実施の形態4
実施の形態4では、レーザー溶接における溶接線の設定方法の別の形態について説明する。そこで、図8に実施の形態4にかかる二次電池のカシメ部とZ端子の溶接工程における溶接レーザーの照射点の設定方法を説明する図を示す。
実施の形態4にかかる溶接線の設定方法では、溶接対象箇所となるカシメ部32の周囲の画像を取得して、画像処理を利用して溶接線の座標を特定する溶接線設定処理を行う溶接装置を利用する。図4に示す例では、まず、溶接装置が、カシメ部32の周囲の画像を取得して、取得した画像に対してカシメ部の外周縁を含む領域に帯状のエッジ検出領域WDを複数設定する。続いて、溶接装置は、エッジ検出領域WDから得られた画像に対して蓋25の表面を底にした高さ方向の高さに応じて明から暗に転じる画像を生成する。そして、溶接装置は、生成した明暗画像に対してエッジ検出領域WDごとに明部と暗部との境界線に沿って溶接中心線を設定する。
そして、実施の形態4にかかる溶接装置では、設定した溶接中心線を溶接線とし、この溶接中心線に沿って溶接レーザー光33を移動させる。これにより、実施の形態4にかかる溶接線の設定方法を用いて製造された二次電池では、歪んだカシメ部32に対して形成される架橋構造34の均一性を実施の形態1にかかる二次電池1よりも高めることができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。上記実施の形態で説明では、以下の付記に記載の観点を考えることもできる。
1 二次電池
10 捲回体
11 発電体
12 第1の集電部
13 第2の集電部
20 ケース
21 集電部品
22 極柱
23 集電部品
24 極柱
25 蓋
26 Z端子
27 バスバー接続端子
28 Z端子
29 バスバー接続端子
30 インシュレータ
31 緩衝ワッシャー
32 カシメ部
33 溶接レーザー光
34 架橋構造
WD エッジ検出領域

Claims (8)

  1. ケースと、
    前記ケースの内部に収納される発電体から電力を取り出す極柱と、
    前記ケースを密封する蓋と、
    前記蓋の外部に設けられる端子と、
    溶加材が多孔質体となるように形成された緩衝ワッシャーと、を有し、
    前記極柱は前記蓋の外側において前記極柱の部材がカシメられた状態で前記端子に押しつけられたカシメ部を有し、
    前記緩衝ワッシャーは、前記カシメ部が前記端子に溶接された状態で、前記カシメ部の外周縁に沿って前記溶加材が溶融後に凝固し、前記カシメ部と前記端子とを接合する架橋構造を有する二次電池。
  2. 前記緩衝ワッシャーは、前記カシメ部が前記端子に溶接された状態で、外周部が溶融し、内周部が前記多孔質体の状態が維持された状態である請求項1に記載の二次電池。
  3. 前記緩衝ワッシャーは、
    前記カシメ部側に少なくとも前記カシメ部の素材を含む溶加材で形成される第1の層と、
    前記端子側に前記端子の素材と同一素材の溶加材で形成される第2の層と、を有する請求項1又は2に記載の二次電池。
  4. 前記緩衝ワッシャーは、外周側の前記多孔質体が内周側の前記多孔質体よりも密度が高く形成される請求項1又は2に記載の二次電池。
  5. 前記極柱、前記緩衝ワッシャー及び前記端子は、正極側と負極側にそれぞれ設けられ、
    正極側の前記極柱、正極側の前記緩衝ワッシャー及び前記端子は、異なる種類のアルミニウムであり、
    負極側の前記極柱及び前記端子は、銅であり、
    負極側の前記緩衝ワッシャーは、銅と他の種類の物質を含む銅化合物である請求項1又は2に記載の二次電池。
  6. 前記極柱、前記緩衝ワッシャー及び前記端子は、正極側と負極側にそれぞれ設けられ、
    正極側の前記極柱、正極側の前記緩衝ワッシャー及び前記端子は、異なる種類のアルミニウムであり、
    負極側の前記極柱は、銅であり、
    負極側の前記端子は、正極側の前記緩衝ワッシャーと同一種のアルミニウムであり、
    負極側の前記緩衝ワッシャーは、銅と他の種類の物質を含む銅化合物である請求項1又は2に記載の二次電池。
  7. 前記カシメ部は、前記極柱に取り付けられた状態で、前記端子に対向する面が前記端子に向かって凸形状となる形状を有する請求項1乃至6のいずれか1項に記載の二次電池。
  8. ケースと、
    前記ケースの内部に収納される発電体から電力を取り出す極柱と、
    前記ケースを密封する蓋と、
    前記蓋の外部に設けられる端子と、
    前記極柱の端部に設けられ、前記蓋の外側において前記極柱の部材がカシメられた状態で前記端子に押しつけられたカシメ部と、
    前記カシメ部と前記端子との間に設けられ、溶加材が多孔質体となるように形成された緩衝ワッシャーと、を有する二次電池の前記カシメ部に対する溶接方法であって、
    前記カシメ部の外周縁を含む領域に帯状のエッジ検出領域を設定し、
    前記エッジ検出領域から得られた画像に対して前記蓋の表面を底にした高さ方向の高さに応じて明から暗に転じる画像を生成し、
    前記エッジ検出領域から得られた画像の明部と暗部との境界線に基づき、溶接中心線を前記カシメ部の淵に沿って設定し、
    前記溶接中心線に沿って溶接用レーザーを照射する二次電池のカシメ部に対する溶接方法。
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