JP7251909B1 - 拡散ウエハの製造方法および拡散ウエハの製造システム - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の拡散ウエハ間の非拡散層の厚さのばらつきを低減することができる拡散ウエハの製造方法および製造システムを提供する。【解決手段】複数のウエハの両面に不純物を拡散し、不純物が拡散された拡散層と、非拡散層とを形成する拡散工程と、非拡散層を露出させる露出工程と、非拡散層の露出面を研磨する研磨工程と、を実行する、拡散ウエハの製造方法であり、前記研磨工程において、研磨対象である複数のウエハのそれぞれについて前記非拡散層の厚さを計測する第1ステップと、前記複数のウエハのそれぞれについて、前記非拡散層の厚さの計測値と前記非拡散層の厚さの規定値との差を求め、前記差に基づいて研磨量または研磨時間を算出する第2ステップと、前記複数のウエハを、前記複数のウエハのそれぞれについて算出した前記研磨量または前記研磨時間に基づいて研磨する第3ステップと、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、不純物が拡散された拡散層と、不純物が拡散されていない非拡散層とを有する拡散ウエハの製造方法および製造システムに関する。
従来、半導体ウエハにドーパント(不純物、たとえばリン)を拡散させた拡散ウエハが提供されている。拡散ウエハは、ドーパントが拡散された拡散層と、ドーパントが拡散されていない非拡散層とを有し、近年、非拡散層の厚さXiがデバイスの特性に影響することから、非拡散層の厚さXiの精度が求められている。
たとえば特許文献1では、非拡散層の厚さを目標とする厚さとするために、ロットから4枚の半導体ウエハを抜き取り、これら4枚の半導体ウエハの全体厚さTbを測定するとともに、測定精度の高いFT-IR法を用いて非拡散層の厚さXiaを測定し、FT-IR法を用いて測定した非拡散層の厚さXiaをSR法で測定した場合の非拡散層の厚さXibに換算する。そして、半導体ウエハの全体厚さTbからSR法に変換した非拡散層の厚さXibを減じて拡散層の厚さXjbを求める。さらに、半導体ウエハの全体厚さTbから拡散層の厚さXjbと目標とする非拡散層の厚さの規格値とを引いた厚さを研磨することで、非拡散層の厚さを規格値に近づける技術が提案されている。
特開2004-228596号公報
一般に、半導体ウエハにドーパントを拡散させる処理として、デポジション処理およびドライブイン処理が行われる。デポジション処理は、半導体ウエハを熱処理炉内に収容した状態で、熱処理炉内にドーパントを含むキャリアガスを導入し、半導体ウエハの表層にドーパントを定着させる処理である。また、ドライブイン処理は、ドーパントが表層に定着した半導体ウエハを熱処理炉内で長時間加熱することで、ドーパントを半導体ウエハの所定の深さまで浸透させ拡散させる処理である。
上記デポジション処理および/または上記ドライブイン処理を行うことで、半導体ウエハには、ドーパントが拡散された拡散層と、ドーパントが拡散されていない非拡散層とが形成されることとなる。しかしながら、熱処理炉内の温度やドーパント濃度のばらつきなどの要因により、同一のロット内においても、非拡散層の厚さXiにばらつきが生じてしまうという問題があった。
特許文献1では、ロットから抜き出した4枚の半導体ウエハの非拡散層の厚さに基づいて、ロット全ての半導体ウエハに対する研磨量を決定し、全ての半導体ウエハの非拡散層を決定した研磨量で一律に研磨するものであった。そのため、上述したように、同一ロット内において半導体ウエハの非拡散層の厚さがばらついている場合に、非拡散層のばらつきを低減することができなかった。
本発明は、複数の拡散ウエハ間における非拡散層の厚さのばらつきを低減することができる拡散ウエハの製造方法および製造システムを提供することを目的とする。
本発明に係る拡散ウエハの製造方法は、複数のウエハの両面に不純物を拡散し、不純物が拡散された拡散層と、非拡散層とを形成する拡散工程と、非拡散層を露出させる露出工程と、非拡散層の露出面を研磨する研磨工程と、を実行する、拡散ウエハの製造方法であり、前記研磨工程において、研磨対象である複数のウエハのそれぞれについて前記非拡散層の厚さを計測する第1ステップと、前記複数のウエハのそれぞれについて、前記非拡散層の厚さの計測値と前記非拡散層の厚さの規定値との差を求め、前記差に基づいて研磨量または研磨時間を算出する第2ステップと、前記複数のウエハを、前記複数のウエハのそれぞれについて算出した前記研磨量または前記研磨時間に基づいて研磨する第3ステップと、を有し、前記第3ステップにおいて、前記複数のウエハを前記非拡散層の厚さの順で、予め定めた前記ウエハの研磨枚数ごと研磨する
上記拡散ウエハの製造方法において、前記第1ステップで前記非拡散層の厚さを計測した前記複数のウエハを、前記非拡散層の厚さ順に並び替えた後に、前記第3ステップで、並び替えた前記複数のウエハを予め定めた前記ウエハの研磨枚数ごとに順次研磨する構成とすることができる。
上記拡散ウエハの製造方法において、前記第3ステップにおいて、前記複数のウエハは1枚ずつ、または、複数枚ずつ保持されて研磨され、前記複数のウエハの研磨枚数が1枚である場合は、前記複数のウエハのそれぞれについて算出した前記研磨量または前記研磨時間に基づいて前記複数のウエハを1枚ずつ順次研磨し、前記複数のウエハの研磨枚数が複数枚である場合は、同時に保持される前記複数枚のウエハの研磨量または研磨時間を、当該複数枚のウエハの研磨量または研磨時間の代表値に基づいて算出し、算出した研磨量または研磨時間に基づいて、前記複数枚のウエハを同時に研磨する構成とすることができる。
上記拡散ウエハの製造方法において、前記第3ステップ後の、前記複数のウエハの前記非拡散層の厚さの代表値の標準偏差が0.6μm以下である構成とすることができる。
本発明に係る拡散ウエハの製造システムは、不純物が拡散された拡散層と、非拡散層とが形成されたウエハの前記非拡散層の露出面を研磨することで、拡散ウエハを製造する、拡散ウエハの製造システムであって、研磨対象である複数のウエハのそれぞれについて前記非拡散層の厚さを計測する計測手段と、前記複数のウエハのそれぞれについて、前記計測手段により計測された前記非拡散層の厚さと、予め定めた前記非拡散層の規格厚さとの差を算出し、前記差に基づいて研磨量または研磨時間を算出する算出手段と、前記算出手段により算出した前記複数のウエハの全ての研磨量または研磨時間を出力する出力手段と、前記複数のウエハを、前記複数のウエハのそれぞれに算出した前記研磨量または前記研磨時間に基づいて研磨する研磨手段と、を有し、前記研磨手段は、前記複数のウエハを、前記非拡散層の厚さの順で、予め定めた前記ウエハの研磨枚数ごと研磨する
上記拡散ウエハの製造システムにおいて、前記複数のウエハを、前記非拡散層の厚さに応じて並び替える仕分け手段をさらに有し、前記研磨手段は、前記複数のウエハを、前記仕分け手段により前記非拡散層の厚さの順に並び替えられた順に研磨する構成とすることができる。
上記拡散ウエハの製造システムにおいて、前記計測手段は、前記複数のウエハの全数に対して、非破壊的に、ウエハの表面から拡散層と非拡散層との境界までの距離を、前記非拡散層の厚さとして計測する構成とすることができる。
上記拡散ウエハの製造システムにおいて、前記複数のウエハを1枚ずつ、または、複数枚ずつ保持して研磨し、前記ウエハの研磨枚数が1枚である場合は、前記ウエハのそれぞれについて算出した前記研磨量または前記研磨時間に基づいて前記ウエハを1枚ずつ順次研磨し、前記ウエハの研磨枚数が複数枚である場合は、同時に研磨される前記複数枚のウエハの研磨量または研磨時間を、当該複数枚のウエハの研磨量または研磨時間の代表値に基づいて算出し、算出した研磨量または研磨時間に基づいて前記複数枚のウエハを同時に研磨する構成とすることができる。
本発明によれば、複数の拡散ウエハ間の非拡散層の厚さのばらつきを低減することができる拡散ウエハの製造方法および製造システムを提供することができる。
第1実施形態に係る拡散ウエハの製造システムの構成図である。 第1実施形態に係る拡散ウエハの製造方法を説明するための図である。 半導体ウエハの研磨量制御の有無と、研磨前後の非拡散層の厚さのばらつきとの関係を示すグラフである。 半導体ウエハの非拡散層の厚さに基づいて、半導体ウエハの研磨量を制御した場合の非拡散層の厚さのばらつきを説明するための図である。 半導体ウエハの研磨量制御の有無と、研磨前後の非拡散層の厚さのばらつきとの関係をロット単位で示すグラフである。 半導体ウエハの研磨量制御および研磨順制御の有無と、研磨前後の非拡散層の厚さのばらつきとの関係を示すグラフである。 半導体ウエハの研磨量および研磨順を制御した場合の非拡散層の厚さのばらつきを説明するための図である。 半導体ウエハの研磨量制御および研磨順制御の有無と、研磨前後の非拡散層の厚さのばらつきとの関係をロット単位で示すグラフである。 実施例5での研磨ロス時間の推移を示すグラフである。 実施例6での研磨ロス時間の推移を示すグラフである。 第3実施形態に係る拡散ウエハの製造システムの構成図である。
以下に、図を参照して、本発明に係る拡散ウエハの製造方法および拡散ウエハの製造システムについて説明する。
一般に、拡散ウエハDWは、シリコンなどの単結晶インゴットをスライス、ラップ、エッチングして形成した半導体ウエハWに、ドーパント(たとえばリンやボロンなどの不純物)をウエハ表面に付着させるデポジション処理およびドライブイン処理を行うことで、不純物が拡散された拡散層と非拡散層とを形成し、その後、半導体ウエハWの非拡散層を露出させる露出処理を行った後に、露出した半導体ウエハWの少なくとも片面を鏡面加工する研磨処理を施すことで製造される。ここで、デポジション処理は、気相拡散法や固相拡散法が知られており、たとえば気相拡散法の場合は、半導体ウエハWを熱処理炉内に収容した状態で、熱処理炉内に高濃度のドーパントを含むキャリアガスを導入し、加熱することで、半導体ウエハWの表層にドーパントを定着させる処理である。また、ドライブイン処理とは、熱処理炉内で長時間加熱することで、半導体ウエハWの表層に定着したドーパントを半導体ウエハWの所定の深さまで浸透させて拡散させる処理である。本発明に係る拡散ウエハDWの製造システム1は、上記手順のうち、特に、非拡散層の露出処理後の半導体ウエハWを鏡面加工する研磨処理に特徴を有している。なお、以下においては、ドーパントが拡散された半導体ウエハWのうち、ドーパントが拡散された層を拡散層、ドーパントが拡散されていない層を非拡散層という。なお、拡散ウエハDWに拡散されるドーパントは、リンに限定されず、ホウ素、ヒ素、アンチモン、アルミニウム、ガリウムなどが例示される。加えて、デポジション処理は、気相拡散法に限定されず、固相拡散法で行うこともできる。
また、本実施形態において製造される拡散ウエハDWの大きさは、特に限定されず、たとえば直径75~200mmの大きさとすることができる。また、製造後の拡散ウエハDWの拡散層の厚さXjおよび非拡散層の厚さXiも特に限定されず、たとえば、拡散層の厚さXjを20~400μmとすることができ、非拡散層の厚さXiを5~300μmとすることができる。
近年、拡散ウエハDWにおいては、高性能化のため、拡散層の厚さXjに加えて、非拡散層の厚さXiについても、所望の厚さとすることが求められている。しかしながら、様々な要因によって、デポジション処理およびドライブイン処理後において、非拡散層の厚さXiは、半導体ウエハごとにばらついてしまうという問題があった。たとえば、上記要因の1つとして、上述したデポジション処理において、半導体ウエハWを熱処理炉内に配置した位置に応じて、加熱温度やドーパントの濃度がばらつく場合があり、これにより、非拡散層の厚さXiもばらついてしまう場合が挙げられる。本発明の目的は、このような半導体ウエハごとの非拡散層の厚さXiのばらつきを低減し、各半導体ウエハの非拡散層の厚さXiを所望の厚さに近づけることで、高性能な拡散ウエハDWを提供することである。
《第1実施形態》
図1は、本実施形態に係る拡散ウエハDWの製造システム1を示す構成図である。本実施形態に係る拡散ウエハDWの製造システム1は、ドーパント(リンなどの不純物)が拡散され、非拡散層を露出して研削した半導体ウエハWを前工程から受け取り、受け取った半導体ウエハWを研磨することで、拡散ウエハDWを製造するシステムである。図1に示すように、第1実施形態に係る拡散ウエハDWの製造システム1は、ドーパントが拡散された半導体ウエハWの全体厚さTHを測定するTH測定装置10と、非拡散層の厚さXiを測定するXi測定装置20と、TH測定装置10およびXi測定装置20により測定した半導体ウエハWの全体厚さTHおよび非拡散層の厚さXiに基づいて、半導体ウエハWを研磨する研磨装置30とを有する。
TH測定装置10は、露出された非拡散層が研削された半導体ウエハWの厚さTHを測定する。具体的には、TH測定装置10は、研磨対象の全ての半導体ウエハWについて、半導体ウエハWの全体厚さTHを測定する。なお、TH測定装置10は、たとえば静電容量法などにより、半導体ウエハWの全体厚さTHを測定することができる。また、Xi測定装置20は、研磨対象の全ての半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiを測定する。特に、本実施形態において、Xi測定装置20は、FT-IR法を用いることで、非拡散層の厚さXiを非破壊的に測定することができる。
ここで、FT-IR法とは、Fourier Transform Infrared法あるいはフーリエ変換赤外分光法とも呼ばれ、ドーパントが拡散された半導体ウエハWの性質を利用して、非拡散層の厚さXiを測定する方法である。すなわち、ドーパントが拡散された半導体ウエハWの面または平面研削面に遠赤外光を照射すると遠赤外光は透過または反射し、干渉赤外光に分かれる。この干渉赤外光を分析(フーリエ変換)することにより、ドーパントが拡散された半導体ウエハWの表面から所定深さの反射点(拡散層と非拡散層との境界)までの距離、すなわち非拡散層の厚さXiを測定することができる。
なお、上述したように、Xi測定装置20により測定される各半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiは、同一のロットであっても一定のばらつきが生じてしまう。そのため、Xi測定装置20により測定された各半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiは、ある程度ばらついた値で測定されることとなる。
また、TH測定装置10および/またはXi測定装置20は、半導体ウエハWの中心1点または外周4点、半導体ウエハWの中心1点および外周4点の計5点、半導体ウエハWの中心1点、外周4点および中間点4点の計9点などにおいて、全体厚さTHおよび/または非拡散層の厚さXiを測定する構成とすることができる。また、TH測定装置10および/またはXi測定装置20は、半導体ウエハWを回転させながら多点において全体厚さTHおよび/または非拡散層の厚さXiをスキャンする多点測定を行う構成とすることもできる。さらに、TH測定装置10および/またはXi測定装置20は、1枚の半導体ウエハWについて複数の位置で、全体厚さTHおよび/または非拡散層の厚さXiを測定した場合には、複数の位置での全体厚さTHおよび/または非拡散層の厚さXiの平均値、中心値、最頻値、あるいは、最大値と最小値との中間値を、代表値として算出することができる。以下においては、半導体ウエハWの全体厚さTHおよび/または非拡散層の厚さXiの代表値を、単に、半導体ウエハWの全体厚さTHおよび/または非拡散層の厚さXiとして称して説明する。
TH測定装置10およびXi測定装置20により測定された半導体ウエハWの全体厚さTHおよび非拡散層の厚さXiのデータは、各半導体ウエハWの識別データと関連付けて、TH測定装置10およびXi測定装置20の記憶部にそれぞれ記憶され、あるいは、TH測定装置10およびXi測定装置20と通信または記憶媒体を介して情報の授受が可能な情報端末に記憶される。
TH測定装置10およびXi測定装置20により全体厚さTHおよび非拡散層の厚さXiが測定された半導体ウエハWは、研磨装置30へと搬送される。研磨装置30への半導体ウエハWの搬送は、作業者が手動で行う構成としてもよいし、図示しないストッカーや搬送装置を用いて自動で行う構成とすることもできる。
また、本実施形態では、TH測定装置10、Xi測定装置20および研磨装置30は有線通信、無線通信、あるいは記憶媒体を介して、データの授受が可能となっており、TH測定装置10およびXi測定装置20により測定された各半導体ウエハWの全体厚さTHおよび非拡散層の厚さXiのデータが、各半導体ウエハWの識別データと関連付けて、研磨装置30へと出力される。これにより、研磨装置30において、TH測定装置10およびXi測定装置20から搬送された各半導体ウエハWの全体厚さTHおよび非拡散層の厚みXiを特定することが可能となる。
研磨装置30は、定盤31と、一対の研磨ヘッド32A,32Bと、制御部33と、を有し、制御部33の制御に基づいて、各研磨ヘッド32A,32Bを用いて、複数の半導体ウエハWを同時に研磨することが可能である。なお、本実施形態では、それぞれ4枚の半導体ウエハWを研磨可能な一対の研磨ヘッド32A,32Bを有する構成を例示するが、この構成に限定されず、1または3以上の研磨ヘッドを有する構成とすることもでき、また各研磨ヘッド32A,32Bは1枚、2枚、3枚または5枚以上の半導体ウエハを同時に保持し研磨可能な構成とすることもできる。また、研磨装置30は、半導体ウエハWを1回で研磨する構成とすることもできるし、複数回に分けて研磨する構成とすることもできる。さらに、研磨装置30は、必要に応じて、研磨量が0μm~1μmの二次研磨や仕上げ研磨を行う構成とすることができる。また、研磨装置30で半導体ウエハWを保持する方法は、特に限定されず、たとえば、研磨ヘッド32A,32Bの保持板にワックス法/テンプレート法で半導体ウエハWを保持させる方法、セラミックテーブルなどを用いた吸着法など、研磨ヘッド32A,32Bに直に半導体ウエハWを吸着させる方法などを採用することができる。
本実施形態において、制御部33は、TH測定装置10およびXi測定装置20と通信が可能となっており、TH測定装置10およびXi測定装置20から研磨対象である半導体ウエハWの研磨データを取得する。具体的には、制御部33は、研磨データとして、各半導体ウエハWの識別データと全体厚さTHおよび非拡散層の厚さXiのデータとを取得する。さらに、制御部33は、取得した各半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiのデータに基づいて、各半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiが目標とする非拡散層の厚さの規定値Xaとなるように、各半導体ウエハWの研磨量または研磨時間を算出する。なお、本実施形態では、各研磨ヘッド32A,32Bが、半導体ウエハWを複数枚(たとえば4枚)同時に保持し研磨することができるため、制御部33は、同時に保持される複数枚の半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiの代表値(たとえば平均値、中央値、最頻値、または、最大値と最小値との中間値)を算出し、算出した代表値に基づいて、各研磨ヘッド32A,32Bが同時に保持し研磨する半導体ウエハWの研磨量または研磨時間を決定する構成とすることができる。
たとえば、制御部33は、非拡散層の厚さXiの代表値に基づいて研磨量または研磨時間を決定する場合、研磨ヘッド32A,32Bが保持する複数枚の半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiの代表値と、非拡散層の目標とする規定値Xaとの差を研磨量として算出し、その研磨量を研磨するために必要な時間を研磨時間として算出する。なお、制御部33は、たとえば、研磨対象である半導体ウエハWの種類、研磨パッドの種類、研磨スラリーの種類、研磨ヘッド32A,32Bが半導体ウエハWを定盤31に押し付ける押圧力、研磨ヘッド32A,32Bのヘッド回転数、定盤回転数、水温、研磨スラリーの温度など、各種研磨条件の組み合わせにおける研磨レートの実績データを記憶することができ、これら研磨条件の組み合わせに応じて、所定の研磨量を研磨するための研磨時間を算出することが可能となっている。
さらに、制御部33は、研磨装置30による半導体ウエハWの研磨動作を制御する。具体的には、制御部33は、半導体ウエハWを保持した研磨ヘッド32A,32Bを定盤31に向けて下降させ、研磨ヘッド32A,32Bで半導体ウエハWを保持しながら、算出された研磨時間、半導体ウエハWを定盤31に取り付けた研磨パッドで研磨する。また、制御部33は、研磨ヘッド32A,32Bが保持する半導体ウエハWを同時に研磨し、たとえば、研磨ヘッド32Aが保持する半導体ウエハWの研磨時間が、研磨ヘッド32Bが保持する半導体ウエハWの研磨時間よりも短い場合は、研磨ヘッド32Aが保持する半導体ウエハWの研磨時間が経過すると、研磨ヘッド32Aが保持する半導体ウエハWの研磨を停止し、研磨ヘッド32Bが保持する半導体ウエハWについては、研磨ヘッド32Bが保持する半導体ウエハWの研磨時間が経過するまで、研磨ヘッド32Bが保持する半導体ウエハWの研磨を継続する。
このように、研磨処理が行われることで、拡散ウエハDWが製造される。なお、研磨処理後に、TH測定装置10により拡散ウエハDWの全体厚さTHを測定し、研磨前の全体厚さTHと比較することで、拡散ウエハDWの非拡散層の厚さXiを保証することができる。すなわち、TH測定装置10により測定した研磨前後の全体厚さTHの差が、研磨処理において研磨した非拡散層の厚さとなるため、研磨処理後の非拡散層の厚さを求め、規格に適合するかを検品することが可能となる。
次に、第1実施形態に係る拡散ウエハDWの製造方法について説明する。図2は、第1実施形態に係る拡散ウエハDWの製造方法を説明するための図である。以下においては、スライス後、両表面をラップ加工やエッチング加工された半導体ウエハWを用いて拡散ウエハDWを製造する方法を例示して説明する。
(拡散工程)
まず、半導体ウエハWの表層にドーパント(たとえばリンなどの不純物)を定着させた後に、ドーパントを所定の深さまで拡散させることで、ドーパントが拡散された拡散層と、ドーパントが拡散されていない非拡散層とが形成された半導体ウエハWを生成する拡散工程が行われる。具体的には、拡散工程では、半導体ウエハWを熱処理炉内に収容し、熱処理炉内に高濃度のドーパントを含むキャリアガスを導入し、半導体ウエハWの表層にドーパントを定着させるデポジション処理と、熱処理炉内で長時間加熱することで、半導体ウエハWの表層に定着したドーパントを半導体ウエハWの所定の深さまで浸透させ拡散させるドライブイン工程とが行われる。これにより、図2(B)に示すように、両方の表層に拡散層が形成された半導体ウエハWが構成されることとなる。
(露出工程)
次に、拡散層が形成された半導体ウエハWの非拡散層を露出させる露出工程が行われる。具体的には、半導体ウエハWを非拡散層の中央位置(たとえば図2(B)に示すPの位置)でダイヤモンドブレードやワイヤーソーなどによりスライスし二分割することで、図2(C)に示すように、非拡散層が露出した半導体ウエハWを得ることができる。
なお、ブレードなどにより分割された非拡散層の表面は、歪みや凹凸が生じている場合があり、同じ半導体ウエハW内においても非拡散層の厚みXiが一定でない場合や、後述する研磨工程で鏡面研磨を行う場合に、非拡散層の厚みが大きく、非拡散層を所望の厚みとなるまで研磨するために時間がかかってしまう場合がある。そこで、本実施形態では、研磨工程を行う前に、露出させた非拡散層を研削することが好ましい。たとえば、平面研削機などを用いて、非拡散層の表面の歪みや凹凸を研削し、厚さを揃える一次研削および二次研削を行うことができる。
一次研削では、比較的大きい砥粒を有する砥石を用いた平面研削機を用いて20~50μm程度の研削が行われる。これにより、ブレードなどにより生じた歪みや凹凸を小さくすることができる。また、二次研削では、比較的小さい砥粒を有する砥石を用いた平面研削機を用いて、20~30μm程度の研削が行われる。二次研削では、非拡散層の厚さXiを目標とする規定値に近づける研削であり、後述する鏡面研磨の研磨量を少なくし、研磨時間を短縮することができる。なお、研削後は、研削などで生じた異物を除去するために洗浄が行われる。
なお、露出工程においては、非拡散層を形成した半導体ウエハWを2分割する上記構成に代えて、半導体ウエハWの片面を研削して、片面の拡散層を除去することで、非拡散層を露出させる構成を採用することもできる。
(研磨工程)
研磨工程では、露出工程を経た複数の半導体ウエハWについて、非拡散層の鏡面研磨が行われる。特に、本実施形態においては、以下に説明する第1ステップないし第3ステップを経て半導体ウエハWの鏡面研磨が行われる。
(第1ステップ)
第1ステップでは、TH測定装置10およびXi測定装置20により、研磨対象である複数の半導体ウエハWの全てについて、半導体ウエハWの全体厚さTHと、非拡散層の厚さXiとが測定される。なお、本実施形態において、Xi測定装置20は、FT-IR法を用いて、非拡散層の厚さXiを測定することができる。測定された各半導体ウエハWの全体厚さTHおよび非拡散層の厚さXiのデータは、半導体ウエハWを識別するための識別データに関連付けられて、TH測定装置10およびXi測定装置20に記憶される。
(第2ステップ)
第2ステップでは、研磨装置30の制御部33により、研磨対象である全ての半導体ウエハWのそれぞれについて、研磨量または研磨時間が算出される。具体的には、制御部33は、まず、研磨対象である全ての半導体ウエハWのそれぞれについて、第1ステップで測定した非拡散層の厚さXiの測定値と、非拡散層の厚さXiの規定値との差を算出する。そして、制御部33は、算出した非拡散層の厚さの差に基づいて、研磨量または研磨時間を算出する。
(第3ステップ)
第3ステップでは、研磨装置30により、第2ステップで算出した研磨量または研磨時間に基づいて、研磨対象である全ての半導体ウエハWについて鏡面研磨が行われる。本実施形態では、研磨装置30において、定盤31の表面に研磨布(あるいは研磨パッド)を貼り付け、研磨ヘッド32A,32Bで保持した1枚または複数枚の半導体ウエハWを研磨布に押し付けながら定盤31を回転させることで、研磨布により半導体ウエハWを研磨することができる。また、本実施形態では、研磨装置30は、2つの研磨ヘッド32A,32Bを有しており、各研磨ヘッド32A,32Bは、それぞれ4つのチャックテーブルを有し、4つの半導体ウエハWを同時に保持することが可能となっている。チャックテーブルは、真空吸引により半導体ウエハWを保持することができ、半導体ウエハWの拡散層側をチャックテーブルに真空吸着して保持しながら、半導体ウエハWの非拡散層を定盤31に貼付した研磨布で研磨することで、半導体ウエハWの非拡散層を研磨することができる。
たとえば、目標とする非拡散層の規定値が50μmであり、半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiの実測値が60μmである場合、研磨装置30は、当該半導体ウエハWの研磨量を10μmとして算出し、半導体ウエハWの非拡散層を10μm研磨することができる。
次に、第1実施形態に係る拡散ウエハDWの製造方法の実施例について説明する。以下においては、第1実施形態に係る拡散ウエハDWの製造方法による非拡散層の厚さXiのばらつきの低減効果を試験例1により説明する。なお、試験例1では、直径150mmの半導体ウエハWに対して、オキシ塩化リンをドーパントとして気相拡散法でデポジション処理を行い、ドーパントが所定の深さとなるまでドライブイン処理を行い、その後、露出工程において非拡散層を露出させて、研磨対象となる半導体ウエハWを得た。また、試験例1では、研磨処理後の拡散ウエハDWの全体厚さTHが300μm、非拡散層の厚さXiが50μmとなるように、研磨処理を行った。
(試験例1)
試験例1では、非拡散層の厚さXiに基づく研磨量制御の有無と、半導体ウエハW間における非拡散層の厚さXiのばらつきとの関係を説明する。ここで、「非拡散層の厚さXiに基づく研磨量制御」とは、研磨対象の半導体ウエハWを、非拡散層の厚さXiに基づいて算出した研磨量(研磨量=非拡散層の厚さXiの計測値-目標とする非拡散層の厚さの規定値Xa)で研磨することをいい、このような研磨処理を行うものを研磨量制御有りとし、反対に、研磨対象の半導体ウエハWを一律の研磨量で研磨するものを研磨量制御無しとした(後述する第2,第3実施形態においても同様。)。
図3は、試験例1における測定結果を示すグラフである。図3に示す例においては、同一ロットの半導体ウエハWの全てについて、研磨前および研磨後において、非拡散層の厚さXiを計測し、その標準偏差σを、非拡散層の厚さXiのばらつきとして算出した。なお、図3に示すグラフでは、各半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiを、同一ロットにおける複数の半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiの代表値からの差で表してプロットし、標準偏差σは、当該差を用いて算出した。なお、図3に示すグラフでは、半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiをプロットする際の上記代表値として、同一ロットにおける複数の半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiの中央値を用いた(後述する試験例2~4においても同様。)。
具体的に、図3に示す試験例1においては、前工程(拡散工程や露出工程など)の加工順に半導体ウエハWを研磨した。また、試験例1では、半導体ウエハWを一律の研磨量で研磨した例を比較例1とし、各半導体ウエハWを各半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiに基づいて算出した研磨量(研磨量=非拡散層の厚さXiの計測値-目標とする非拡散層の厚さの規定値Xa)で研磨した例を実施例1とした。なお、実施例1では、研磨ヘッド32A,32Bのそれぞれで4枚の半導体ウエハWを同時に保持し研磨するため、研磨ヘッド32A,32Bで半導体ウエハWを研磨する際の研磨量は、同時に研磨する4枚の半導体ウエハWの厚さXiの計測値の代表値-目標とする非拡散層の厚さの規定値Xaで算出した。なお、研磨量を算出する際の上記代表値として、4枚の半導体ウエハWにおける非拡散層の厚さXiの最大値と最小値との中間値({最大値+最小値}/2)を用いた(後述する試験例2~4も同様)。
図3に示すように、比較例1および実施例1の半導体ウエハWでは、研磨前の半導体ウエハWの非拡散層のばらつきσは0.688~0.690μmと同程度であった。これに対して、研磨後の半導体ウエハWの非拡散層のばらつきσには違いが見られた。具体的には、図3に示すように、比較例1では、全ての半導体ウエハWを一律の研磨量で研磨したため、研磨後の非拡散層の厚さXiのばらつきσが、研磨前の非拡散層の厚さXiのばらつきσと同じ0.690μmとなった。一方、実施例1では、半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiの計測値に応じて、各半導体ウエハWの研磨量を制御したため、比較例1と比べて、研磨後の非拡散層の厚さXiのばらつきσは低減し、0.585μmとなった。
このように、実施例1では、各半導体ウエハWを各半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiに基づいて算出した研磨量(研磨量=非拡散層の厚さXiの計測値-目標とする非拡散層の厚さの規定値Xa)で研磨することで、比較例1と比べて、研磨後の非拡散層の厚さXiのばらつきを低減することができた。これは、実施例1では、各半導体ウエハWを各半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiに基づいて算出した研磨量で研磨することで、研磨ヘッド32A,32Bで半導体ウエハWをそれぞれ4枚同時に保持し研磨する場合には、図4(C)に示すように、同時に保持し研磨する4枚の半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiの代表値が、目標とする非拡散層の厚さの規定値Xa(図4(C)に示す例では0μm)に近づくこととなり、4枚単位での非拡散層の厚さXiのばらつきが、比較例1と比べて低減するためである。すなわち、実施例1では、図4(C)に示すように、研磨前においては、先に研磨する4枚の半導体ウエハWの代表値V1と、後に研磨する4枚の半導体ウエハWの代表値V2との間に差D1が生じているが、代表値V1,V2が共に目標とする非拡散層の厚さの規定値Xaと一致するように研磨するため、研磨後においては、代表値V1,V2が略同一となる。その結果、一律の研磨量で研磨する比較例1と比べて、同時に研磨する4枚の半導体ウエハWごとに研磨量を制御する実施例1では、ロット全体での非拡散層の厚さXiのばらつきが低減する。なお、図4は、各半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiに基づいて、各半導体ウエハWの研磨量を算出し研磨した場合の非拡散層の厚さXiのばらつきを説明するための図である。
また、図3では、1つのロット内での半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiをプロットし、非拡散層の厚さXiのばらつきσを示したが、図5では、10個のロットにおいて、各ロットでの非拡散層の厚さXiのばらつきσをプロットした。すなわち、図5に示すグラフにおいて、縦軸は、各ロットにおける非拡散層の厚さXiのばらつきσであり、横軸は各ロットを表している。また、図5に示す例でも、非拡散層の厚さXiに基づいて研磨量制御を行わなかった例を比較例2とし、非拡散層の厚さXiに基づいて研磨量を制御した例を実施例2とした。また、図5に示す比較例2および実施例2では、半導体ウエハWを非拡散層の厚さXi順に研磨せず、前工程(拡散工程や露出工程など)の加工順に半導体ウエハWを研磨した。
図5に示す例でも、比較例2と比べて、実施例2において、半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiのばらつきが低減したことがわかった。具体的には、比較例2では、研磨後の半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiのばらつきσは平均で0.671μmとなり、研磨前の0.671μmと同じであった。これに対して、実施例2では、研磨後の半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiのばらつきは平均で0.571μmとなり、研磨前の0.668μmから低減した。このように、試験例1により、半導体ウエハWを4枚同時に保持し研磨する場合でも、各半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiに応じて研磨量を算出し、算出した研磨量で半導体ウエハWを研磨することで、同一ロット内における半導体ウエハWの非拡散層のばらつきσを0.6μm以下とすることができることがわかった。
以上のように、第1実施形態に係る拡散ウエハDWの製造方法では、複数の半導体ウエハWの全てについて、非拡散層の厚さXiを計測し、計測した非拡散層の厚さXiの計測値に基づいて研磨量または研磨時間を算出する。このように、第1実施形態では、各半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiに基づいて各半導体ウエハWの研磨量を制御することで、全ての半導体ウエハWを一定の研磨量で研磨する場合(ロットから一部の半導体ウエハを抜き出し、抜き出した一部の半導体ウエハの非拡散層の厚みのみに基づいて、全ての半導体ウエハの研磨量を一律に決定する場合も含む)と比べて、非拡散層の厚さXiのばらつきσを低減することができ、その結果、高精度のデバイス特性を有する拡散ウエハDWを提供することが可能となる。
《第2実施形態》
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態では、第1実施形態に係る拡散ウエハDWの製造システム1を用い、研磨処理時に、半導体ウエハWを非拡散層の厚さXiの順に研磨すること以外は、第1実施形態と同様に拡散ウエハDWを製造する。
具体的には、第2実施形態では、TH測定装置10およびXi測定装置20により全体厚さTHおよび非拡散層の厚さXiが測定された半導体ウエハWが、非拡散層の厚さXiの順に研磨装置30へと搬送される。なお、TH測定装置10またはXi測定装置20から研磨装置30への半導体ウエハWの搬送方法は、特に限定されず、たとえば、作業者が非拡散層の厚さXiの測定結果に基づいて半導体ウエハWを手作業で順番に搬送する構成としてもよいし、図示しない搬送装置により、非拡散層の厚さXiの順に半導体ウエハWをピックアップして研磨装置30まで搬送する構成として
もよい。これにより、研磨装置30は、非拡散層の厚さXiの順に、半導体ウエハWを研磨することができる。
次に、第2実施形態に係る拡散ウエハDWの製造方法の実施例について説明する。以下においては、第1実施形態と同様に、第2実施形態に係る拡散ウエハDWの製造方法による非拡散層の厚さXiのばらつきの低減効果を試験例2により説明し、研磨ロス時間の削減効果について試験例3,4により説明する。なお、試験例2~4でも、第1実施形態の試験例1と同様に、直径150mmの半導体ウエハWに対して、オキシ塩化リンをドーパントとして気相拡散法でデポジション処理し、ドーパントを所定の深さとなるまでドライブイン処理を行い、露出工程において非拡散層を露出することで研磨対象の半導体ウエハWを得た。また、試験例2~4でも、研磨処理後の拡散ウエハDWの全体厚さTHが300μm、非拡散層の厚さXiが50μmとなるように、研磨処理を行った。
(試験例2)
試験例2では、半導体ウエハWの研磨量制御および研磨順制御の有無と、半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiのばらつきとの関係を説明する。なお、「研磨順制御の有無」とは、研磨処理時に、半導体ウエハWを非拡散層の厚さXiの順に研磨するか否かを示し、半導体ウエハWを非拡散層の厚さXiの順に研磨する場合は「研磨順制御」は有りとなり、一方、前工程の加工順に半導体ウエハWを研磨する場合は「研磨順制御」は無しとなる。
図6は、試験例2における測定結果を示すグラフであり、同一ロットの半導体ウエハDの全てについて、研磨前および研磨後において、非拡散層の厚さXiを計測するとともに、その標準偏差σを、非拡散層の厚さXiのばらつきとして算出した。また、図6に示す試験例2では、各半導体ウエハWにおいて、各半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiに基づいて算出した研磨量(研磨量=非拡散層の厚さXiの計測値-目標とする非拡散層の厚さの規定値Xa)で研磨する研磨量制御を行うとともに、半導体ウエハWを非拡散層の厚さXiの順に研磨する研磨順制御を行った例を実施例3とした。なお、図6に示すグラフでも、図3と同様に、各半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiを、同一ロットにおける複数の半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiの代表値からの差で表してプロットし、標準偏差σは、当該差を用いて算出した。また、図6においては、図3に示す試験例1で例示した比較例1および実施例1の測定結果も併せて表示した。なお、実施例3でも、研磨ヘッド32A,32Bのそれぞれで4枚の半導体ウエハWを同時に保持し研磨するため、研磨ヘッド32A,32Bで半導体ウエハWを研磨する際の研磨量は、同時に研磨する4枚の半導体ウエハWの厚さXiの計測値の代表値[({最大値+最小値}/2)-目標とする非拡散層の厚さの規定値Xa]で算出した。
図6に示すように、実施例3でも、研磨前の半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiのばらつきσは、実施例1や比較例1と同程度であった。一方で、研磨後の半導体ウエハWの非拡散層のばらつきσには違いが見られた。具体的には、実施例3では、各半導体ウエハWの研磨量を半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiの計測値に基づいて決定したことに加えて、半導体ウエハWを非拡散層の厚さXiの順に研磨することで、非拡散層の厚さXiのばらつきσは0.090μmとなり、研磨量制御のみを行った実施例1と比べてさらに低減した。
このように、実施例3で、実施例1と比べて、非拡散層の厚さXiのばらつきが大きく低減したのは、以下の理由によるものである。すなわち、実施例1では、半導体ウエハWを非拡散層の厚さXiの順に研磨しないため、研磨ヘッド32A,32Bで半導体ウエハWをそれぞれ4枚同時に保持し研磨する場合、図4(C)に示すように、同時に保持し研磨する4枚の半導体ウエハWの間における非拡散層の厚さXiのばらつきが維持されてしまう。すなわち、実施例1では、半導体ウエハWを非拡散層の厚さXiの順に研磨しないため、図4(C)に示すように、研磨前と研磨後で、同時に保持し研磨する4枚の半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiの代表値は、目標とする非拡散層の厚さの規定値Xaである0μmに近づくが、この4枚の半導体ウエハWを代表値に基づく一律の研磨量で研磨するため、研磨後も、同時に研磨した4枚の半導体ウエハWの間における非拡散層の厚さXiは研磨前と同様にばらついたままとなる。たとえば、同時に研磨する4枚の半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiが59.4μm、60.9μm、60.4μm、60.3μmであり、目標とする非拡散層の厚さの規定値Xaが50μmである場合、研磨装置30は、4枚の半導体ウエハWの非拡散の厚さXiの代表値を60.2μm{(最大値60.9+最小値59.4)/2、小数点第2位は四捨五入}として求め、非拡散層の厚さXiの代表値60.2μm-目標とする非拡散層の厚さの規定値50μm=10.2μmを研磨量として研磨する。そのため、研磨後の非拡散層の厚さXiは49.2μm、50.7μm、50.2μm、50.1μmとなり、同時に研磨する4枚の半導体ウエハW間でのばらつきは変わらないこととなる。
この点、実施例3では、半導体ウエハWを非拡散層の厚さXiの順に研磨するため、図7(A),(C)に示すように、研磨ヘッド32A,32Bで同時に保持し研磨する4枚の半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiのばらつきは研磨前から小さくなり、研磨後においても、同時に研磨された4枚の半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiのばらつきは小さいままとなる。このように、実施例3では、同時に保持する4枚の半導体ウエハWを非拡散層の厚さXiの代表値に応じた研磨量で研磨するため、実施例1のように、同時に研磨する4枚の半導体ウエハW単位でのばらつきは小さくなるとともに、半導体ウエハWを非拡散層の厚さXiの順に研磨することで、同時に研磨する4枚の半導体ウエハWの間におけるばらつきも小さくなる。なお、図7は、各半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiに基づいて半導体ウエハWの研磨量制御を行うとともに、半導体ウエハWを非拡散層の厚さXi順に研磨した場合の非拡散層の厚さXiのばらつきを説明するための図である。
また、図6では、1つのロット内での半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiをグラフにプロットし、非拡散層の厚さXiのばらつきσを示したが、図8では、10個のロットにおいて、各ロットでの非拡散層の厚さXiのばらつきσをプロットした。すなわち、図8に示すグラフにおいて、縦軸は、各ロットにおける非拡散層の厚さXiのばらつきσであり、横軸は各ロットを表している。また、図8に示す例では、半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiに基づいて研磨量を制御する研磨量制御を行うとともに、半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiの順に研磨する研磨順制御を行った例を実施例4とした。さらに、図5に示す比較例2および実施例2も併せて例示した。
図8に示す例でも、図5に示す例と同様に、比較例2および実施例2と比べて、実施例4で、半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiのばらつきがさらに低減したことがわかった。具体的には、実施例4では、研磨後の半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiのばらつきは平均で0.088μmとなり、研磨前の0.666μmから大きく低減した。このことから、半導体ウエハWを4枚同時に保持し研磨する場合において、各半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiに応じて研磨量を算出し、算出した研磨量で半導体ウエハWを研磨すること(実施例2)で、ロット内における非拡散層のばらつきσを0.6μm以下とすることができ、さらに、複数の半導体ウエハWを非拡散層の厚さXiの順に研磨すること(実施例4)で、ロット内における非拡散層のばらつきσを0.2μm以下あるいは0.1μm以下とすることができることがわかった。
このように、実施例3,4では、実施例1,2と比べて、複数の半導体ウエハWを非拡散層の厚さXiの順に研磨することで、非拡散層の厚さXiをより高い精度で制御することができる。なお、実施例1、2の方法においても、各研磨ヘッド32A,32Bで半導体ウエハを1枚ずつ研磨する場合は、当該半導体ウエハの非拡散層の厚さXiが目標とする非拡散層の厚さの規定値Xaに合うように当該半導体ウエハの非拡散層を研磨することができるため、実施例3,4と同等以上の精度の非拡散層の厚さXiを得ることが可能である。
(試験例3)
次に、第2実施形態に係る拡散ウエハDWの製造方法による研磨ロス時間の削減効果について説明する。ここで、研磨ロス時間とは、複数の研磨ヘッドで半導体ウエハWを研磨する場合において、研磨ヘッドごとに研磨時間が異なる場合に、いずれかの研磨ヘッドで最初に研磨が完了してから、全ての研磨ヘッドで研磨が完了するまでの時間をいう。試験例3では、研磨装置30は、2つの研磨ヘッド32A,32Bを有し、2つの研磨ヘッド32A,32Bで半導体ウエハWを4枚ずつ保持し同時に研磨するため、仮に、一方の研磨ヘッド32Aで保持する半導体ウエハWの研磨時間が300秒であり、もう一方の研磨ヘッド32Bで保持する半導体ウエハWの研磨時間が400秒であった場合、研磨ロス時間は100秒となることとなる。
また、試験例3においては、前述の実施例1および実施例2と同様に、研磨対象である全ての半導体ウエハWを、前工程の加工順に4枚ずつ研磨するとともに、同時に研磨する4枚の半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiの代表値を求め、当該代表値に基づいて研磨量を算出し研磨した場合(研磨量制御を行った場合)を、実施例5とした。さらに、試験例3では、前述の実施例3および実施例4と同様に、半導体ウエハWを非拡散層の厚さXiの順に並び替え、研磨対象である全ての半導体ウエハWを、非拡散層Xiの厚さ順に4枚ずつ研磨するとともに、同時に研磨する4枚の半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiの代表値を求め、当該代表値に基づいて研磨量を算出し研磨した場合(研磨量制御および研磨順制御を行った場合)を、実施例6とした。
図9は、実施例5における研磨ロス時間の推移を示すグラフである。実施例5では、半導体ウエハWが前工程の加工順に研磨されるため、後述する非拡散層の厚さXi順に研磨する実施例6と比べて、2つの研磨ヘッド32A,32B間での研磨時間の差は大きくなりやすく、これにより、図9に示すように、半導体ウエハWにおける研磨時間にばらつきが生じやすい。たとえば、図9に示す例では、1回目の研磨において、研磨ヘッド32Aが研磨する一組の半導体ウエハWの研磨時間は330秒程度であり、同じく1回目の研磨において研磨ヘッド32Bが研磨する一組の半導体ウエハWの研磨時間は400秒程度である。そのため、1回目の研磨においては研磨ヘッド32Aによる研磨が研磨ヘッド32Bに対して70秒程度早く研磨が終了することとなり、研磨ヘッド32Bの研磨が終了するまで、研磨ヘッド32Aは動作を待機することとなる。すなわち、1回目の研磨の研磨ロス時間は70秒程度となる。このように、図9に示す実施例5では、前工程の加工順に半導体ウエハWを研磨するため、研磨ヘッド32Aと研磨ヘッド32Bとで研磨時間との差が大きくなる場合があり、その分、研磨ロス時間が多くなる。たとえば、図9に示す例では、研磨ロス時間は合計で501秒となった。
一方、図10は、実施例6における研磨ロス時間の推移を示すグラフである。図10に示す実施例6では、半導体ウエハWを非拡散層の厚さXiの順に研磨している。そのため、図10に示す実施例6では、図9に示す実施例5と比べて、2つの研磨ヘッド32A,32B間における研磨時間の差は小さく、その分、研磨ロス時間が短くなっている。具体的には、図10に示す例では、1回目の研磨において研磨ロス時間が30秒程度と長くなったが、2回目以降の研磨においては、研磨ロス時間は10秒未満と削減することができ、その結果、研磨ロス時間は合計で117秒となった。
このように、第2実施形態に係る拡散ウエハDWの製造方法では、半導体ウエハWを非拡散層の厚さXiの順に研磨することで、たとえば図6,8の実施例3,4で示したように、第1実施形態(たとえば図3,5の実施例1,2)よりも、非拡散層の厚さXiのばらつきσをより低減することができる。また、第2実施形態に係る拡散ウエハDWの製造方法では、研磨装置30の2つの研磨ヘッド32A,32Bのそれぞれで複数の半導体ウエハWを保持し、2つの研磨ヘッド32A,32Bで同時に半導体ウエハWを研磨する場合に、研磨が終了した一方の研磨ヘッド32A,32Bが、他方の研磨ヘッド32B,32Aの研磨時間が終了するのを待つ研磨ロス時間を削減することができるため、拡散ウエハDWの生産性を向上することができる。
なお、実施例5,6では、2つの研磨ヘッド32A,32Bで半導体ウエハを研磨するため、2つの研磨ヘッド32A,32B間の研磨時間の差が研磨ロス時間として生じているが、研磨装置30が単一の研磨ヘッド32を有し、当該研磨ヘッド32のみで半導体ウエハを研磨する場合は、このような研磨ロスの時間は生じないこととなる。
《第3実施形態》
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図11は、第3実施形態に係る拡散ウエハDWの製造システム1bを示す構成図である。第3実施形態に係る拡散ウエハDWの製造システム1bでは、TH測定装置10およびXi測定装置20に加えて、仕分け装置40を有する。仕分け装置40は、ロボットアームやコンベアなどの搬送部を有しており、非拡散層の厚さXiを測定した複数の半導体ウエハWを、非拡散層の厚さXiの順に並び替える機能を有する。
また、第3実施形態において、仕分け装置40は、複数の半導体ウエハWを、非拡散層の厚さXiに基づいて仕分けを行い、仕分けした半導体ウエハWごとに、非拡散層の厚さXiの順に並び替える構成とすることができる。たとえば、仕分け装置40は、複数の半導体ウエハWを非拡散層の厚さXiで0.1μmごとに仕分けることができる。なお、上記仕分け精度(仕分けの範囲)は、特に限定されないが、1μm以下とすることが好ましく、0.5μm以下とすることがより好ましく、0.1μm以下とすることがさらに好ましい。
そして、仕分け装置40により、非拡散層の厚さXiの順で並び替えられた半導体ウエハWは、研磨装置30まで搬送され、第2実施形態と同様に、非拡散層の厚さXiの順に、半導体ウエハWの研磨処理が行われる。
このように、第3実施形態に係る拡散ウエハDWの製造システム1bでは、仕分け装置40により複数の半導体ウエハWを非拡散層の厚さXiの順に並び替えることで、第2実施形態と同様に、ロット内における半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiのばらつきを抑制することができるとともに、研磨ロス時間を削減することができ、拡散ウエハDWの生産性を向上することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態例について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態の記載に限定されるものではない。上記実施形態例には様々な変更・改良を加えることが可能であり、そのような変更または改良を加えた形態のものも本発明の技術的範囲に含まれる。
たとえば、上述した実施形態では、研磨ヘッド32A,32Bにより1枚または4枚の半導体ウエハWを保持し研磨する構成を例示したが、この構成に限定されず、各研磨ヘッド32A,32Bにより半導体ウエハWを2枚、3枚または5枚以上保持し研磨する構成としてもよい。
また、上述した実施形態では、半導体ウエハWの全体厚さTHを測定するTH測定装置10と、半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiを測定するXi測定装置20とを別々の装置で備える構成を例示したが、この構成に限定されず、TH測定装置10およびXi測定装置20を一体化した測定装置を有する構成とすることができる。また、仕分け装置40に、TH測定装置10およびXi測定装置20を組み入れる構成とすることもできる。
さらに、上述した実施形態では、半導体ウエハWの全体厚さTHおよび非拡散層の厚さXiを測定する構成を例示したが、この構成に限定されず、半導体ウエハWの非拡散層の厚さXiだけを測定する構成とすることができる。
1…拡散ウエハの製造システム
10…TH測定装置
20…Xi測定装置
30…研磨装置
31…定盤
32A,32B…研磨ヘッド
33‥制御部
40…仕分け装置

Claims (8)

  1. 複数のウエハの両面に不純物を拡散し、不純物が拡散された拡散層と、非拡散層とを形成する拡散工程と、
    非拡散層を露出させる露出工程と、
    非拡散層の露出面を研磨する研磨工程と、を実行する、拡散ウエハの製造方法であり、
    前記研磨工程において、
    研磨対象である複数のウエハのそれぞれについて前記非拡散層の厚さを計測する第1ステップと、
    前記複数のウエハのそれぞれについて、前記非拡散層の厚さの計測値と、前記非拡散層の厚さの規定値との差を求め、前記差に基づいて研磨量または研磨時間を算出する第2ステップと、
    前記複数のウエハを、前記複数のウエハのそれぞれについて算出した前記研磨量または前記研磨時間に基づいて研磨する第3ステップと、を有し、
    前記第3ステップにおいて、前記複数のウエハを前記非拡散層の厚さの順で、予め定めた前記ウエハの研磨枚数ごと研磨する、拡散ウエハの製造方法。
  2. 前記第1ステップで前記非拡散層の厚さを計測した前記複数のウエハを、前記非拡散層の厚さ順に並び替えた後に、前記第3ステップで、並び替えた前記複数のウエハを予め定めた前記ウエハの研磨枚数ごとに順次研磨する、請求項に記載の拡散ウエハの製造方法。
  3. 前記第3ステップにおいて、前記複数のウエハは1枚ずつ、または、複数枚ずつ保持されて研磨され、
    前記複数のウエハの研磨枚数が1枚である場合は、前記複数のウエハのそれぞれについて算出した前記研磨量または前記研磨時間に基づいて前記複数のウエハを1枚ずつ順次研磨し、
    前記複数のウエハの研磨枚数が複数枚である場合は、同時に保持される前記複数枚のウエハの研磨量または研磨時間を、当該複数枚のウエハの研磨量または研磨時間の代表値に基づいて算出し、算出した研磨量または研磨時間に基づいて前記複数枚のウエハを同時に研磨する、請求項1に記載の拡散ウエハの製造方法。
  4. 前記第3ステップ後の、前記複数のウエハの前記非拡散層の厚さの代表値の標準偏差が0.6μm以下である、請求項1に記載の拡散ウエハの製造方法。
  5. 不純物が拡散された拡散層と、非拡散層とが形成されたウエハの前記非拡散層の露出面を研磨することで、拡散ウエハを製造するための拡散ウエハの製造システムであって、
    研磨対象である複数のウエハのそれぞれについて前記非拡散層の厚さを計測する計測手段と、
    前記複数のウエハのそれぞれについて、前記計測手段により計測された前記非拡散層の厚さと、予め定めた前記非拡散層の規格厚さとの差を算出し、前記差に基づいて研磨量または研磨時間を算出する算出手段と、
    前記算出手段により算出した前記複数のウエハの全ての研磨量または研磨時間を出力する出力手段と、
    前記複数のウエハを、前記複数のウエハのそれぞれに算出した前記研磨量または前記研磨時間に基づいて研磨する研磨手段と、を有し、
    前記研磨手段は、前記複数のウエハを、前記非拡散層の厚さの順で、予め定めた前記ウエハの研磨枚数ごと研磨する、拡散ウエハの製造システム。
  6. 前記複数のウエハを、前記非拡散層の厚さに応じて並び替える仕分け手段をさらに有し、
    前記研磨手段は、前記複数のウエハを、前記仕分け手段により前記非拡散層の厚さの順に並び替えられた順に研磨する、請求項に記載の拡散ウエハの製造システム。
  7. 前記計測手段は、前記複数のウエハの全数に対して、非破壊的に、ウエハの表面から拡散層と非拡散層との境界までの距離を、前記非拡散層の厚さとして計測する、請求項5に記載の拡散ウエハの製造システム。
  8. 前記研磨手段は、前記複数のウエハを1枚ずつ、または、複数枚ずつ保持して研磨し、
    前記ウエハの研磨枚数が1枚である場合は、前記ウエハのそれぞれについて算出した前記研磨量または前記研磨時間に基づいて前記ウエハを1枚ずつ順次研磨し、
    前記ウエハの研磨枚数が複数枚である場合は、同時に研磨される前記複数枚のウエハの研磨量または研磨時間を、当該複数枚のウエハの研磨量または研磨時間の代表値に基づいて算出し、算出した研磨量または研磨時間に基づいて前記複数枚のウエハを同時に研磨する、請求項に記載の拡散ウエハの製造システム。
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