JP7251780B2 - 毛髪化粧料 - Google Patents

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本発明は毛髪化粧料に関し、詳しくは、毛髪へなめらかさ、しっとり感、ツヤといったヘアトリートメント効果を付与しながらも重くならず、手に付着した際も乾燥が速く、手のべたつきが少ない非水系の毛髪化粧料に関する。
毛髪になめらかさやツヤを付与し、くし通りをよくするために、洗い流さないタイプのコンディショニング効果を持つ毛髪化粧料が用いられ、一般にヘアエッセンス、ヘアクリーム、ヘアオイル、ヘアリクイド等の名称のヘアトリートメントが市販されている。その中でも、ヘアオイルで髪のケアをしている消費者が増えており、各社よりさまざまなヘアオイル製品が発売されている。さらに、近年はナチュラルなヘアスタイルがトレンドとなっており、毛髪へなめらかさやツヤを与えながら、ふわっと軽く、風になびくような質感を実現するために、ヘアコンディショニングとライトなヘアスタイリングを兼ねて、ヘアオイルを使用する消費者が増える傾向にある。
毛髪になめらかさやツヤを与える目的でシリコーン油、高分子のジメチルポリシロキサン、高分子のメチルフェニルポリシロキサン等の油分が、可溶化、乳化、溶解されて用いられている。特にシリコーン油は、表面張力が低く毛髪へのなじみに優れ、良好なツヤを与えられることから、シリコーン油を含有する毛髪化粧料が多く提案されている(例えば、特許文献1)。
また、べたつきがなく、ふわっと軽い仕上がりを実現するために、二塩基酸のエステル化合物と、揮発性油、エステル油、炭化水素油、動植物油及びシリコーン油からなる群から選択される1種又は2種以上の油剤を含有する毛髪化粧料が提案されている(例えば、特許文献2)。
特開2006-290820号公報 特許第5763922号公報
しかしながら、特許文献1に記載のような洗い流さないオイルタイプの毛髪化粧料では、手を使って製剤を毛髪になじませる際に、髪だけでなく手にも製剤が付着してしまい、毛髪が重くなるとともにヘアスタイリング後に手がべたつくという課題があった。
一方で、特許文献2に記載のような手のべたつきの少ない、さらさらとした軽い手触りのオイルタイプの毛髪化粧料では、毛髪へのコンディショニング効果が十分ではなく、毛髪へのなめらかさ、しっとり感、ツヤ付与効果が物足りないという問題があった。
したがって本発明は、これらの問題を解決するために、毛髪へなめらかさ、しっとり感、ツヤ等のヘアトリートメント効果を付与しながらも重くならず、手に付着した際も乾燥が速く、手のべたつきが少ない毛髪化粧料を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、毛髪化粧料の全体質量に基
づいて、(A)25℃での動粘度が10Pa・s以下であって、105℃×24時間の揮発分が50%以上である揮発性油剤、(B)20℃で液状のシリコーン油、(C)特定のエステル化合物、及び(D)該成分(C)と異なる、1種以上の20℃で液状のエステル油を特定の割合で含み、該成分(C)と該成分(D)との合計含有量が特定の範囲内であることを特徴とする、毛髪化粧料を提供することで、上記課題が解決することを見出したものである。
すなわち、本発明は、
(A)25℃での動粘度が10Pa・s以下であって、105℃×24時間の揮発分が50%以上である揮発性油剤 40質量%~80質量%
(B)20℃で液状のシリコーン油 10質量%~45質量%
(C)下記一般式(1)で表されるエステル化合物 0.5質量%~10質量%
O-(AO)-COR (1)
(式中、
はベンジル基を示し、
は炭素数1~25の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、
AOは、炭素数2以上4以下のアルキレンオキシ基を示し、
nは1~50の整数であって、
nが2以上の場合、n個のAO基は同一でも異なっていてもよい。)、及び
(D)成分(C)と異なる、20℃で液状のエステル油 0.5質量%~10質量%
を含み、
成分(C)と成分(D)との合計含有量は、5質量%~20質量%である、
ことを特徴とする、毛髪化粧料である。
さらに、本発明の一態様において、本発明による毛髪化粧料は非水系であることが好ましい。
さらに、本発明の一態様において、本発明による毛髪化粧料はヘアオイル又はヘアオイルゲルであることが好ましい。
本発明の毛髪化粧料によれば、毛髪へなめらかさ、しっとり感、ツヤ等のヘアトリートメント効果を付与しながら、毛髪をふわっと軽くセットすることができ、かつ、手に付着した際も乾燥が速く、手のべたつきが少ない状態を実現することができる。
以下、発明を詳細に説明する。
[毛髪化粧料]
本発明において毛髪化粧料とは、毛髪化粧料の全体質量に基づいて、(A)25℃での動粘度が10Pa・s以下であって、105℃×24時間の揮発分が50%以上である揮発性油剤、(B)20℃で液状のシリコーン油、(C)特定のエステル化合物、及び(D)該成分(C)と異なる、1種以上の20℃で液状のエステル油を特定の割合で含み、該成分(C)と該成分(D)との合計含有量が特定の範囲内であることを特徴とする、洗い流さないタイプの毛髪化粧料である。これらの成分(A)~(D)を特定の割合で配合することにより、本発明による効果を発揮することができる。ここで、「洗い流さないタイプの毛髪化粧料」とは、洗い流さず毛髪へ塗布したままにする、いわゆるアウトバスタイプの毛髪化粧料である。
アウトバスタイプの毛髪化粧料としては、例えば、洗い流さないトリートメントや、ヘアフォーム、ヘアワックス、ポマード、ヘアジェル、ヘアクリーム、ヘアスプレー、ヘアミスト、ヘアウォーター、ヘアリキッド、ヘアオイル等の整髪剤や、ヘアカラースプレー等の一時染毛剤や、ヘアトニック、養毛剤等が挙げられるが、本発明においては、好ましくはヘアオイル又はヘアオイルゲルである。
本発明において毛髪化粧料の剤型は、公知の剤型の中から、その用途や使用目的等に応じて任意に選択することができる。例えば、液体状、乳液状、クリーム状、ゲル状、ペースト状、泡状等とすることができ、泡状の場合、エアゾール形態、ノンエアゾール形態のいずれでもよい。本発明においては、毛髪化粧料は、好ましくは、室温で液体状又はゲル状のオイルである。
以下、本発明の毛髪化粧料の各成分について詳細に説明する。
[(A)揮発性油剤]
本発明における(A)揮発性油剤は、25℃での動粘度が10Pa・s以下であって、105℃×24時間の揮発分が50%以上である揮発性油剤である。本発明において揮発性油剤の動粘度は、当該技術分野において通常用いられる方法によって測定することができ、例えば、ASTM D445-46Tによるウッベローデ粘度計を用いて測定することができる。また、本発明において揮発性油剤の揮発分は、当該技術分野において通常用いられる方法によって測定することができ、例えば、JIS0067-1992によって測定することができる。また、本発明においては、(A)揮発性油剤は市販品を用いてもよい。本発明において用いることができる市販品としては、これらに限定されるものではないが、例えば、マルカゾールR(丸善石油化学株式会社製)、Creasil ID CG(CIT,Sarl社製)、パールリーム3(日油株式会社製)、パールリーム4(日油株式会社製)、KF-96L-1cs(信越化学工業株式会社製)、KF-96L-2cs(信越化学工業株式会社製)、KF-96L-5cs(信越化学工業株式会社製)、KF-96L-6cs(信越化学工業株式会社製)、等が挙げられる。このような揮発性油剤は、それぞれ単独で用いることもでき、また2種以上混合して用いることもできる。
本発明の毛髪化粧料における(A)揮発性油剤の含有量は、毛髪化粧料の全体質量に基づき、40質量%~80質量%であり、好ましくは50質量%~75質量%であり、より好ましくは60質量%~70質量%である。本発明の毛髪化粧料における(A)揮発性油剤の含有量がこの範囲内であれば、毛髪へ毛髪化粧料を均一に塗布し、毛髪をふわっと軽くセットすることができ、かつ、手に付着した際も乾燥が速く、ヘアスタイリング後に手のべたつきが少ない状態を実現することができる。
[(B)20℃で液状のシリコーン油]
本発明における(B)20℃で液状のシリコーン油としては、これらに限定されるものではないが、例えば、メチルポリシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、フルオロアルキル・ポリオキシアルキレン共変性オルガノポリシロキサン、アルキル変性オルガノポリシロキサン、ジメチコン、ジメチコノール、末端変性オルガノポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキサン、アモジメチコン、アミノ変性オルガノポリシロキサン、アクリルシリコーン等のシリコーン化合物が挙げられる。特に、メチルポリシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、フルオロアルキル・ポリオキシアルキレン共変性オルガノポリシロキサン、アルキル変性オルガノポリシロキサン、ジメチコノール、フッ素変性オルガノポリシロキサン、等が挙げ
られる。また、本発明においては、(B)シリコーン油は市販品を用いてもよい。本発明において用いることができる市販品としては、これらに限定されるものではないが、例えば、BY11-003(東レダウコーニング株式会社製)、BY11-040(東レダウコーニング株式会社製)、1503Fluid(東レダウコーニング株式会社製)、CB-1556Fluid(東レダウコーニング株式会社製)、SF8452C(東レダウコーニング株式会社製)、SS-3551(東レダウコーニング株式会社製)、AP-8087Fluid(東レダウコーニング株式会社製)、SILSTYLE104(東レダウコーニング株式会社製)、SILSTYLE201(東レダウコーニング株式会社製)、SH556Fluid(東レダウコーニング株式会社製)、2-2078Fluid(東レダウコーニング株式会社製)、CB-1556Fluid(東レダウコーニング株式会社製)、SH3775M(東レダウコーニング株式会社製)、FZ-2222(東レダウコーニング株式会社製)、FZ-2233(東レダウコーニング株式会社製)、FZ-2250(東レダウコーニング株式会社製)、SF1555(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)、XF49-601(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)、XF49-719(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)、XF49-B8324(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)、XF49-C4470(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)、XF49-C2497(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)、Silsoft AX(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)、XF42-B8922(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)、Silsoft A+(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)、GB5150(旭化成ワッカーシリコーン株式会社製)、DM3096(旭化成ワッカーシリコーン株式会社製)、ADM1370(旭化成ワッカーシリコーン株式会社製)、ADM1650(旭化成ワッカーシリコーン株式会社製)、PDM1000(旭化成ワッカーシリコーン株式会社製)、PF200(旭化成ワッカーシリコーン株式会社製)、KF-96シリーズ(信越化学工業株式会社製)、KF995(信越化学工業株式会社製)、KF50-1000CS(信越化学工業株式会社製)、KF-54HV(信越化学工業株式会社製)、KF8015(信越化学工業株式会社製)、KF9008(信越化学工業株式会社製)、KF-9013(信越化学工業株式会社製)、MK-15H(信越化学工業株式会社製)、X-21-5666(信越化学工業株式会社製)、X-21-5849(信越化学工業株式会社製)、KF-8020(信越化学工業株式会社製)、KF-6011(信越化学工業株式会社製)、KF-6048(信越化学工業株式会社製)、KF-6100(信越化学工業株式会社製)、KF-7312(信越化学工業株式会社製)、等が挙げられる。このようなシリコーン油は、それぞれ単独で用いることもでき、また2種以上混合して用いることもできる。
本発明の毛髪化粧料における(B)20℃で液状のシリコーン油の含有量は、毛髪化粧料の全体質量に基づき、10質量%~45質量%である。本発明の毛髪化粧料における(B)20℃で液状のシリコーン油の含有量が10質量%以上であれば、なめらかさ、しっとり感、ツヤやまとまり感といったヘアトリートメント効果を毛髪へ付与することができ、45質量%以下であれば過度のぬるつきやべたつきを生じない。
[(C)エステル化合物]
本発明における(C)エステル化合物は、下記一般式(1):
O-(AO)-COR (1)
(式中、
はベンジル基を示し、
は炭素数1~25の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、
AOは、炭素数2以上4以下のアルキレンオキシ基を示し、
nは1~50の整数であって、
nが2以上の場合、n個のAO基は同一でも異なっていてもよい。)
で表される。
一般式(1)のエステル化合物において、本発明の効果を発揮する観点から、Rはベンジル基である。Rがベンジル基であれば、成分(C)エステル化合物は様々な物質を溶解させることができ、低粘度であるため好ましい。
本発明における(C)一般式(1)で表されるエステル化合物としては、ベンジルアルコールのプロピレンオキシド3モル付加体とミリスチン酸のエステル(ミリスチン酸PPG-3ベンジルエーテル)、ベンジルアルコールのプロピレンオキシド3モル付加体と2-エチルヘキシル酸のエステル(エチルヘキサン酸PPG-3ベンジルエーテル)が好ましい。また、本発明においては、(C)一般式(1)で表されるエステル化合物は市販品を用いてもよい。本発明において用いることができる市販品としては、これらに限定されるものではないが、例えば、クロダモルSTSやクロダモルSFX(いずれもクローダジャパン株式会社製)、等が挙げられ、クロダモルSTSが好ましい。
本発明における(C)一般式(1)のエステル化合物の含有量は、毛髪化粧料の全体質量に基づき、0.5質量%~10質量%である。本発明の毛髪化粧料における(C)一般式(1)のエステル化合物の含有量がこの範囲内であれば、上記成分(B)の配合量が10質量%~45質量%である場合のヌル付きやべたつきを軽減することができる。したがって、成分(C)の含有量がこの範囲内であれば、毛髪をふわっと軽くセットすることができ、かつ、手に付着した際も乾燥が速く、手のべたつきが少ない状態を実現することができる。
[(D)20℃で液状のエステル油]
本発明における(D)20℃で液状のエステル油は、脂肪酸とアルコールとのエステル体を主成分としたエステル油であって、上記成分(C)一般式(1)のエステル化合物と異なるものである。本発明における(D)20℃で液状のエステル油としては、これらに限定されるものではないが、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ブチル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸エチル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸エチル、リノール酸エチル等の直鎖高級脂肪酸と低級アルコールとのエステル、カプリル酸セチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸デシル、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸セチル、ステアリン酸ステアリル、オレイン酸デシル、リシノレイン酸セチル、等の直鎖高級脂肪酸と直鎖高級アルコールとのエステル、ラウリン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソトリデシル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸イソステアリル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸オクチル、パルミチン酸イソセチル、パルミチン酸イソステアリル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸オクチルドデシル、オレイン酸イソデシル、オレイン酸オクチルドデシル等の直鎖脂肪酸と分枝アルコールとのエステル、イソステアリン酸エチル、イソステアリン酸イソプロピル等の分枝脂肪酸と低級アルコールとのエステル、オクタン酸セチル、オクタン酸セトステアリル、オクタン酸ステアリル、イソステアリン酸ヘキシル等の分枝脂肪酸と直鎖高級アルコールとのエステル、ジオクタン酸エチレングリコール、ジオレイン酸エチレングリコール、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジカプリン酸プロピレングリコール、ジオレイン酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、テトラ2-エチルヘキサン酸ペンタエリトリット等の脂肪酸と多価アルコールとのエステル、ネオペンタン酸オクチルドデシル、オクタン酸イソセチル、オクタン酸イソステアリル、イソペラルゴン酸オクチル、ネオデカン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソステアリル等の分枝脂肪酸と分枝アルコールとのエステル、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル等の乳酸エステル、クエン酸トリエチル、クエン酸トリオクチル、クエン酸トリイソセチル、リンゴ酸ジイソステアリル
、コハク酸ジオクチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジオクチル等の二塩基酸のエステル、等が挙げられる。また、天然由来のものとしては、ホホバ油、オリーブ油、アルガニアスピノサ核油、等が挙げられる。また、本発明においては、(D)20℃で液状のエステル油は市販品を用いてもよい。このようなエステル油は、それぞれ単独で用いることもでき、また2種以上混合して用いることもできる。
本発明の毛髪化粧料における(D)成分の配合量は、毛髪化粧料の全体質量に基づき、0.5質量%~10質量%であり、好ましくは1質量%~8質量%であり、より好ましくは2質量%~7質量%である。本発明の毛髪化粧料における(D)20℃で液状のエステル油の含有量が0.5質量%以上であれば、毛髪へなめらかさ、しっとり感、ツヤやまとまり感といったヘアトリートメント効果を毛髪へ付与することができ、10質量%以下であれば過度のべたつきが生じない。
また、本発明の毛髪化粧料において、上記成分(C)と上記成分(D)の合計含有量は、5質量%~20質量%であり、好ましくは8質量%~18質量%であり、より好ましくは10質量%~15質量%である。本発明の毛髪化粧料における上記成分(C)と(D)の含有量がそれぞれ0.5質量%~10質量%であり、かつ合計含有量がこの範囲内であれば、ヘアスタイリング後の毛髪が重くなり過ぎることがなく、毛髪をふわっと軽くセットすることができ、かつ、手に付着した際も乾燥が速く、手のべたつきが少ない状態を実現することができる。
[(E)その他の成分]
本発明の毛髪化粧料は、上記成分(A)~(D)を必須成分とし、溶剤などを加えた液にこれらを含有させることによって調製されるが、これらの必須成分以外にも本発明の効果を損なわない範囲において、通常毛髪化粧料に一般的に配合される(E)その他の成分を目的に応じて配合することができる。
上記のような他の成分としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル等の非イオン性界面活性剤;塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム等のカチオン性界面活性剤;セタノール、ステアリルアルコール等の高級アルコール;グリセリン、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリコシルトレハロース等の湿潤剤;ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、2-エチルヘキサン酸などの高級脂肪酸;アボカド油、アンズ油、オリーブ油、グレープ油、アーモンド油、ヘーゼルナッツ油、ホホバ油、サフラワー油、マカデミアナッツ油、ローズヒップ油、メドウフォーム油、クランベアビシニカ油、ツバキ油、アルガン油、ヤシ油、セサミ油、ヒマワリ油、クルミ油、植物性スクワラン等の植物油;流動イソパラフィン、ワセリン、スクワラン等の炭化水素;ジンクピリチオン、塩化ベンザルコニウム等の抗フケ成分;エタノール、メタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール;l-メントール、ハッカ油等の冷感剤;L-アスパラギン酸、L-アスパラギン酸ナトリウム、DL-アラニン、L-アルギニン、グリシン、L-グルタミン酸、L-システイン、Lスレオニン等のアミノ酸;液化石油ガス、ジメチルエーテル等の噴射ガス;12-ヒドロキシステアリン酸、ジベンジリデンソルビトール、アミノ酸誘導体等の低分子化合物、あるいはポリアクリル酸誘導体、デキストリン誘導体等のオイルゲル化剤;その他、紫外線吸収剤、防腐剤、糖類、香料、色剤、金属イオン封鎖剤、酸化防止剤、各種薬剤、等が挙げられる。
本発明の毛髪化粧料は、好ましくはヘアオイル、ヘアオイルゲル、ヘアスプレー、ヘアオイルミストなどのリーブオンタイプの非水系毛髪化粧料に用いることができ、特に好ましくはヘアオイル、又はヘアオイルゲルに用いることができる。
本発明の毛髪化粧料において、ヘアオイルに対してオイルゲル化剤を、通常、0.01~10重量%、好ましくは0.05~5重量%の範囲で加え、必要に応じて加熱撹拌して、オイルゲル化剤を溶解させたのち、室温に放置することにより、オイルゲル化物を得ることができる。オイルゲル化剤としては、12-ヒドロキシステアリン酸、ジベンジリデンソルビトール、アミノ酸誘導体等の低分子化合物、あるいはポリアクリル酸誘導体、デキストリン誘導体等の高分子化合物が知られている。
以下、実施例を挙げて本発明の実施の形態を更に具体的に説明する。ただし、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
[試料の調製]
以下の試料を下表1~2に記載の成分・配合量で、常法により調製した。その他成分については、ヘアオイルには、植物油及び香料を、ヘアオイルゲルにはこれらの成分に加えてオイルゲル化剤を適宜配合した。比較例6及び9は成分(C)の代わりにシクロメチコンを含む現行品のヘアオイル及びヘアオイルゲルの比較例である。
[毛髪サンプルの調製]
本発明の毛髪化粧料の有用性を評価するために、まず、次の方法で毛髪を処理した。市販の毛髪(10g、30cm、ビューラックス社製)を濃度10質量%のポリオキシエチレン(2E.O.)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム水溶液2gでシャンプー洗浄し、お湯で充分に洗い流した後、タオルドライを行い、ドライヤーで毛髪を乾燥させた。次に、下表1~2に示した実施例及び比較例の毛髪化粧料0.5gを均一に塗布し、自然乾燥させた後、なめらかさやしっとり感、ツヤなど毛髪へのダメージケア効果を評価した。また、毛髪化粧料を毛束に塗布した後の手のべたつき感を評価した。
[毛髪サンプルの評価]
上記のように調製した毛髪サンプルを用いて、以下の指標について評価した。
(1)なめらかさ
動摩擦係数を測定することにより毛髪のなめらかさを評価した。毛髪の動摩擦係数は、摩擦感テスター(KES-SE型、カトーテック株式会社製)を使用し、摩擦子としてシリコンシートを取り付け、荷重50g、移動スピード1mm/secの条件で動摩擦係数(MIU値)の測定を行い、20本の毛束の平均値を求めた。尚、動摩擦係数が低いほど、なめらかであることを示すものである。
(2)しっとり感
20名の訓練された専門パネラーにより毛髪のしっとり感を評価した。尚、評価基準は以下の通りである。
◎:極めて良好 しっとり感があると答えた被験者の数が15人以上
○:良好 しっとり感があると答えた被験者の数が10人以上、15人未満
△:やや悪い しっとり感があると答えた被験者の数が7人以上、10人未満
×:悪い しっとり感があると答えた被験者の数が7人未満
(3)ツヤ
SAMBA Hair System(Bossa Nova Vision社製)を使用し、20本の毛束についてツヤ値(Luster Value)の測定を行い、平均値を求めた。尚、ツヤ値(Luster Value)が高いほどツヤがあることを示すものである。
(4)毛髪のべたつき
各毛髪化粧料を塗布した直後の毛束に1cm~2cmの羽毛を10枚ずつ乗せ、密着させた。その後、ドライヤーの冷風を10秒間かけ、毛束に残った羽毛の数を数えた。尚、毛束に残った羽毛の数が少ないほどべたつきがないことを示すものである。
[手のべたつきの評価]
(5)使用感の評価
20名の訓練された専門パネラーにより毛束に毛髪化粧料をつけた後の手のべたつきを評価した。尚、評価基準は以下の通りである。
◎:極めて良好 ヘアスタイリング後の手にべたつきはないと答えた被験者の数が15人以上
○:良好 ヘアスタイリング後の手にべたつきはないと答えた被験者の数が10人以上、15人未満
△:やや悪い ヘアスタイリング後の手にべたつきはないと答えた被験者の数が7人以上、10人未満
×:悪い ヘアスタイリング後の手にべたつきはないと答えた被験者の数が7人未満
実施例1~12及び比較例1~9の配合及び評価結果を、下表1及び2に記載する。
Figure 0007251780000001

Figure 0007251780000002

表1~2から明らかなように、本発明の毛髪化粧料に関する実施例1~12は、比較例1~9の組成物に比べていずれも優れた性能を示した。比較例6及び9は、C成分の代わ
りにシクロメチコンを含む現行品の例であるが、これらと比較してもなめらかさ、つやについては同等以上であり、しっとり感、毛髪のべたつき、手のべたつきについては優れた結果を示した。したがって、本発明の毛髪化粧料は、毛髪へなめらかさ、しっとり感、ツヤといったヘアトリートメント効果を付与しながら、毛髪のべたつきがないため重くならず、手に付着した際のべたつきが少ないという優れた性能を示すことが分かった。

Claims (3)

  1. (A)25℃での動粘度が10Pa・s以下であって、105℃×24時間の揮発分が50%以上である揮発性油剤 40質量%~80質量%
    (B)20℃で液状のシリコーン油 10質量%~45質量%
    (C)下記一般式(1)で表されるエステル化合物 0.5質量%~10質量%
    O-(AO)-COR (1)
    (式中、
    はベンジル基を示し、
    は炭素数1~25の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、
    AOは炭素数2以上4以下のアルキレンオキシ基を示し、
    nは1~50の整数であって、
    nが2以上の場合、n個のAO基は同一でも異なっていてもよい。)、及び
    (D)前記成分(C)と異なる20℃で液状のエステル油 0.5質量%~10質量%
    を含み、
    前記成分(C)と前記成分(D)との合計含有量は5質量%~20質量%である、
    ことを特徴とする毛髪化粧料。
  2. 非水系である請求項1記載の毛髪化粧料。
  3. ヘアオイル又はヘアオイルゲルである請求項1又は2記載の毛髪化粧料。
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