JP7250808B2 - 抗がん剤としての環状ジヌクレオチド - Google Patents

抗がん剤としての環状ジヌクレオチド Download PDF

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Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2018年3月8日に出願された米国仮特許出願第62/640325号に対する優先権を主張し、その内容は全て参照により本明細書に援用される。
(技術分野)
本発明は、新規化合物、新規化合物を含んだ医薬組成物、およびそれらを使用する方法、例えば特定のがんの治療または予防、および治療における使用を提供する。
免疫療法は、急速に拡大している治療分野であり、そこではポジティブな治療効果を得た患者の免疫系を意図的に活性化、抑制または調節している。免疫療法の薬剤には、細胞、抗原、抗体、核酸、タンパク質、ペプチド、自然発生リガンドおよび合成分子が含まれる。サイトカインは、小さなグリコプロテイン分子であり、複雑なシグナルネットワークを介して免疫応答を行う役割が知られている。サイトカインは免疫療法の薬剤として探求されてきているが、その直接投与は、多くの要因により妨げられ、例えば頻回投与やしばしば高用量投与でしか補填できない短い血液半減期により妨げられる。最も有望なアプローチの1つに、患者の体内において、1つ以上の治療上有効なサイトカインの生成を誘因する免疫調節剤で治療する、サイトカインを誘導する方法がある。
サイトカインを生成する薬剤の1つは、アダプタープロテインSTING(STimulator of INterferon Genes;MPYS、TMEM173、MITAおよびERISとしても知られる)である。STINGは小胞体上に存在する細胞内の受容体である。アゴニストがSTINGに結合すると、I型IFNを誘導するシグナル経路を活性化し、I型IFNが分泌され、分泌細胞およびその周囲の細胞を保護する。STINGは2つの異なる経路によって活性化されることが可能であり、それぞれ異なる種類の環状ジヌクレオチド(「CDN」)アゴニストを含む。第1の経路において、前記アゴニストは、セカンドメッセンジャーとして細菌性病原体に利用される外因性のCDNである(Burdette et al. 2013)。第2の経路において、環状GMP-AMP生成酵素(cGAS)が細胞質内DNAを検出し、それに応じて、内因性のSTINGアゴニストとして機能するCDNを合成する(Ablasser et al. 2013;Gao et al. 2013;Sun et al. 2013)。
STINGの活性化はインターフェロン-βおよびその他のサイトカインの誘導を引き起こすIRF3およびNF-κB経路の上方調節をもたらす。STINGは、病原体または宿主起源の細胞質内DNAへの応答において不可欠である。
2つの外因性の細菌性STINGアゴニストCDNは3'3'-cGAMPおよびc-GMPである。cGASによって合成された前記内因性のSTINGアゴニストCDNは2'3'-cGAMPである。前記細菌性CDNは2つの3'5'ホスホジエステル架橋結合が特徴である一方、前記cGASによって生成されるCDNは1つの2'5'ホスホジエステルと1つの3'5'ホスホジエステルの架橋結合が特徴である。簡略表記として、前者CDNを3'3'CDN、後者を2'3'CDNと表記する。歴史的な理由から、3'3'CDNは「標準」型、2'3'CDNは「非標準」型とも表記されている。
Figure 0007250808000001
病原体感染に備えた生物の保護に加えて、STING活性化は炎症性疾患、または特に目下の関心のある分野、すなわちがんの分野にも有益であることが報告されている。がんワクチン、STINGVAXと組み合わせた合成CDNの投与により複数の治療モデルで抗腫瘍効果の増大が実証された(Fu et al. 2015)。STINGアゴニスト単体の投与は、マウスモデルで強い抗腫瘍免疫効果を示すことが報告されている(Corrales et al. 2015a)。感染、炎症、および/またはがんにおけるSTINGの役割のレビューについては、Ahn et al. 2015;Corrales et al. 2015bおよび2016;およびBarber 2015を参照。
そこで本発明は、がんの治療に役立ち得る新規環状ジヌクレオチドを提供する。
本発明は、式(I)
Figure 0007250808000002
[式中、
Xは、独立して、OまたはSであり;
X1、X2、X3およびX4は、それぞれ独立して、OまたはNHであり;
R1およびR2は、独立して、
Figure 0007250808000003
であり;
但し、R1およびR2の一方は
Figure 0007250808000004
でなければならず;
各Z1は、独立して、NまたはCRaであり;
Z2は、NRbであり;
Raは、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Rbは、H、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、-C(O)Ra1、-C(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Ra1は、H、C1-3アルキルまたはC3-6シクロアルキルであり;
R3およびR4は、独立して、H、CH3、ハロゲン、-NRa1Ra1またはORa1であり;
R3aおよびR4aは、独立して、H、CH3、ハロゲン、-NRa1Ra1またはORa1であるか;
R3およびR3aまたはR4およびR4aは、独立して、一体になって3~4員の炭素環を形成してもよく;または
R3およびR3aまたはR4およびR4aは、独立して、一体になってC=CH2置換基を形成してもよく;
R5は、H、ハロゲン、0~6個のRaで置換されたC1-3アルキル、0~6個のRaで置換されたC3-6シクロアルキル、0~6個のRaで置換されたアリールまたは0~6個のRaで置換されたヘテロアリール、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R5aは、Hまたは0~6個のR5で置換されたC1-3アルキルであり;
R6は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R8は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
各Yは、独立して、CRaまたはNであり;
mは、0、1、2または3である]
の化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体を提供する。
別の態様において、本発明は、本発明で示される化合物またはその医薬的に許容される塩、および1つ以上の医薬的に許容される担体、希釈剤または賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
別の態様において、本発明は、治療上有効な量の式(I)のSTING活性剤を必要な患者に投与することを特徴とする、がんの治療方法を提供する。
(本発明の詳細な説明)
第1態様において、本発明は、式(I)
Figure 0007250808000005
[式中、
Xは、独立して、OまたはSであり;
X1、X2、X3およびX4は、それぞれ独立して、OまたはNHであり;
R1およびR2は、独立して、
Figure 0007250808000006
であり;
但し、R1およびR2の一方は
Figure 0007250808000007
でなければならず;
各Z1は、独立して、NまたはCRaであり;
Z2は、NRbであり;
Raは、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Rbは、H、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、-C(O)Ra1、-C(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Ra1は、H、C1-3アルキルまたはC3-6シクロアルキルであり;
R3およびR4は、独立して、H、CH3、ハロゲン、-NRa1Ra1またはORa1であり;
R3aおよびR4aは、独立して、H、CH3、ハロゲン、-NRa1Ra1またはORa1であるか;
R3およびR3aまたはR4およびR4aは、独立して、一体になって3~4員の炭素環を形成してもよく;または
R3およびR3aまたはR4およびR4aは、独立して、一体になってC=CH2置換基を形成してもよく;
R5は、H、ハロゲン、0~6個のRaで置換されたC1-3アルキル、0~6個のRaで置換されたC3-6シクロアルキル、0~6個のRaで置換されたアリールまたは0~6個のRaで置換されたヘテロアリール、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R5aは、Hまたは0~6個のR5で置換されたC1-3アルキルであり;
R6は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R8は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
各Yは、独立して、CRaまたはNであり;
mは、0、1、2または3である]
の化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体を提供する。
第2態様において、本発明は、式(I)
(ここで、
R1は、
Figure 0007250808000008
であり;および
R2は、
Figure 0007250808000009
である)の化合物を提供する。
第3態様において、本発明は、式(I)
(ここで、
R1は、
Figure 0007250808000010
であり;および
R2は、
Figure 0007250808000011
である)の化合物を提供する。
第4態様において、本発明は、式(I)
Figure 0007250808000012
[式中、
Xは、Sであり;
X1、X2、X3およびX4は、それぞれ独立して、OまたはNHであり;
R1およびR2は、独立して、
Figure 0007250808000013
であり;
但し、R1およびR2の一方は
Figure 0007250808000014
でなければならず;
各Z1は、独立して、NまたはCRaであり;
Z2は、NRbであり;
Raは、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Rbは、H、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、-C(O)Ra1、-C(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Ra1は、H、C1-3アルキルまたはC3-6シクロアルキルであり;
R3およびR4は、独立して、H、CH3、ハロゲン、-NRa1Ra1またはORa1であり;
R3aおよびR4aは、独立して、H、CH3、ハロゲン、-NRa1Ra1またはORa1であるか;
R3およびR3aまたはR4およびR4aは、独立して、一体になって3~4員の炭素環を形成してもよく;または
R3およびR3aまたはR4およびR4aは、独立して、一体になってC=CH2置換基を形成してもよく;
R5は、H、ハロゲン、0~6個のRaで置換されたC1-3アルキル、0~6個のRaで置換されたC3-6シクロアルキル、0~6個のRaで置換されたアリールまたは0~6個のRaで置換されたヘテロアリール、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R5aは、Hまたは0~6個のR5で置換されたC1-3アルキルであり;
R6は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R8は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
各Yは、独立して、CRaまたはNであり;
mは、0、1、2または3である]
の化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体を提供する。
第5態様において、本発明は、式(I)
Figure 0007250808000015
[式中、
Xは、Oであり;
X1、X2、X3およびX4は、それぞれ独立して、OまたはNHであり;
R1およびR2は、独立して、
Figure 0007250808000016
であり;
但し、R1およびR2の一方は
Figure 0007250808000017
でなければならず;
各Z1は、独立して、NまたはCRaであり;
Z2は、NRbであり;
Raは、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Rbは、H、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、-C(O)Ra1、-C(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Ra1は、H、C1-3アルキルまたはC3-6シクロアルキルであり;
R3およびR4は、独立して、H、CH3、ハロゲン、-NRa1Ra1またはORa1であり;
R3aおよびR4aは、独立して、H、CH3、ハロゲン、-NRa1Ra1またはORa1であるか;
R3およびR3aまたはR4およびR4aは、独立して、一体になって3~4員の炭素環を形成してもよく;または
R3およびR3aまたはR4およびR4aは、独立して、一体になってC=CH2置換基を形成してもよく;
R5は、H、ハロゲン、0~6個のRaで置換されたC1-3アルキル、0~6個のRaで置換されたC3-6シクロアルキル、0~6個のRaで置換されたアリールまたは0~6個のRaで置換されたヘテロアリール、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R5aは、Hまたは0~6個のR5で置換されたC1-3アルキルであり;
R6は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R8は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
各Yは、独立して、CRaまたはNであり;
mは、0、1、2または3である]
の化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体を提供する。
第6態様において、本発明は、式
Figure 0007250808000018
[式中、
X1、X2、X3およびX4は、それぞれ独立して、OまたはNHであり;
R1およびR2は、独立して、
Figure 0007250808000019
であり;
但し、R1およびR2の一方は
Figure 0007250808000020
でなければならず;
各Z1は、独立して、NまたはCRaであり;
Z2は、NRbであり;
Raは、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Rbは、H、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、-C(O)Ra1、-C(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Ra1は、H、C1-3アルキルまたはC3-6シクロアルキルであり;
R3およびR4は、独立して、H、CH3、ハロゲン、-NRa1Ra1またはORa1であり;
R3aおよびR4aは、独立して、H、CH3、ハロゲン、-NRa1Ra1またはORa1であるか;
R3およびR3aまたはR4およびR4aは、独立して、一体になって3~4員の炭素環を形成してもよく;または
R3およびR3aまたはR4およびR4aは、独立して、一体になってC=CH2置換基を形成してもよく;
R5は、H、ハロゲン、0~6個のRaで置換されたC1-3アルキル、0~6個のRaで置換されたC3-6シクロアルキル、0~6個のRaで置換されたアリールまたは0~6個のRaで置換されたヘテロアリール、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R5aは、Hまたは0~6個のR5で置換されたC1-3アルキルであり;
R6は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R8は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
各Yは、独立して、CRaまたはNであり;
mは、0、1、2または3である]
の化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体を提供する。
第7態様において、本発明は、式
Figure 0007250808000021
[式中、
X1、X2、X3およびX4は、それぞれ独立して、OまたはNHであり;
R1およびR2は、独立して、
Figure 0007250808000022
であり;
但し、R1およびR2の一方は
Figure 0007250808000023
でなければならず;
各Z1は、独立して、NまたはCRaであり;
Z2は、NRbであり;
Raは、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Rbは、H、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、-C(O)Ra1、-C(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Ra1は、H、C1-3アルキルまたはC3-6シクロアルキルであり;
R3およびR4は、独立して、H、CH3、ハロゲン、-NRa1Ra1またはORa1であり;
R3aおよびR4aは、独立して、H、CH3、ハロゲン、-NRa1Ra1またはORa1であるか;
R3およびR3aまたはR4およびR4aは、独立して、一体になって3~4員の炭素環を形成してもよく;または
R3およびR3aまたはR4およびR4aは、独立して、一体になってC=CH2置換基を形成してもよく;
R5は、H、ハロゲン、0~6個のRaで置換されたC1-3アルキル、0~6個のRaで置換されたC3-6シクロアルキル、0~6個のRaで置換されたアリールまたは0~6個のRaで置換されたヘテロアリール、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R5aは、Hまたは0~6個のR5で置換されたC1-3アルキルであり;
R6は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R8は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
各Yは、独立して、CRaまたはNであり;
mは、0、1、2または3である]
の化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体を提供する。
第8態様において、本発明は、式
Figure 0007250808000024
[式中、
Xは、独立して、OまたはSであり;
R1およびR2は、独立して、
Figure 0007250808000025
であり;
但し、R1およびR2の一方は
Figure 0007250808000026
でなければならず;
各Z1は、独立して、NまたはCRaであり;
Z2は、NRbであり;
Raは、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Rbは、H、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、-C(O)Ra1、-C(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Ra1は、H、C1-3アルキルまたはC3-6シクロアルキルであり;
R3およびR4は、独立して、H、CH3、ハロゲン、-NRa1Ra1またはORa1であり;
R3aおよびR4aは、独立して、H、CH3、ハロゲン、-NRa1Ra1またはORa1であるか;
R3およびR3aまたはR4およびR4aは、独立して、一体になって3~4員の炭素環を形成してもよく;または
R3およびR3aまたはR4およびR4aは、独立して、一体になってC=CH2置換基を形成してもよく;
R5は、H、ハロゲン、0~6個のRaで置換されたC1-3アルキル、0~6個のRaで置換されたC3-6シクロアルキル、0~6個のRaで置換されたアリールまたは0~6個のRaで置換されたヘテロアリール、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R5aは、Hまたは0~6個のR5で置換されたC1-3アルキルであり;
R6は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R8は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
各Yは、独立して、CRaまたはNであり;
mは、0、1、2または3である]
の化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体を提供する。
第9態様において、本発明は、式
Figure 0007250808000027
[式中、
Xは、Sであり;
R1およびR2は、独立して、
Figure 0007250808000028
であり;
但し、R1およびR2の一方は
Figure 0007250808000029
でなければならず;
各Z1は、独立して、NまたはCRaであり;
Z2は、NRbであり;
Raは、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Rbは、H、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、-C(O)Ra1、-C(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Ra1は、H、C1-3アルキルまたはC3-6シクロアルキルであり;
R3およびR4は、独立して、H、CH3、ハロゲン、-NRa1Ra1またはORa1であり;
R3aおよびR4aは、独立して、H、CH3、ハロゲン、-NRa1Ra1またはORa1であるか;
R3およびR3aまたはR4およびR4aは、独立して、一体になって3~4員の炭素環を形成してもよく;または
R3およびR3aまたはR4およびR4aは、独立して、一体になってC=CH2置換基を形成してもよく;
R5は、H、ハロゲン、0~6個のRaで置換されたC1-3アルキル、0~6個のRaで置換されたC3-6シクロアルキル、0~6個のRaで置換されたアリールまたは0~6個のRaで置換されたヘテロアリール、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R5aは、Hまたは0~6個のR5で置換されたC1-3アルキルであり;
R6は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R8は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
各Yは、独立して、CRaまたはNであり;
mは、0、1、2または3である]
の化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体を提供する。
第10態様において、本発明は、式
Figure 0007250808000030
[式中、
Xは、Oであり;
R1およびR2は、独立して、
Figure 0007250808000031
であり;
但し、R1およびR2の一方は
Figure 0007250808000032
でなければならず;
各Z1は、独立して、NまたはCRaであり;
Z2は、NRbであり;
Raは、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Rbは、H、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、-C(O)Ra1、-C(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Ra1は、H、C1-3アルキルまたはC3-6シクロアルキルであり;
R3およびR4は、独立して、H、CH3、ハロゲン、-NRa1Ra1またはORa1であり;
R3aおよびR4aは、独立して、H、CH3、ハロゲン、-NRa1Ra1またはORa1であるか;
R3およびR3aまたはR4およびR4aは、独立して、一体になって3~4員の炭素環を形成してもよく;または
R3およびR3aまたはR4およびR4aは、独立して、一体になってC=CH2置換基を形成してもよく;
R5は、H、ハロゲン、0~6個のRaで置換されたC1-3アルキル、0~6個のRaで置換されたC3-6シクロアルキル、0~6個のRaで置換されたアリールまたは0~6個のRaで置換されたヘテロアリール、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R5aは、Hまたは0~6個のR5で置換されたC1-3アルキルであり;
R6は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R8は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
各Yは、独立して、CRaまたはNであり;
mは、0、1、2または3である]
の化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体を提供する。
第11態様において、本発明は、式
Figure 0007250808000033
[式中、
R1およびR2は、独立して、
Figure 0007250808000034
であり;
但し、R1およびR2の一方は
Figure 0007250808000035
でなければならず;
各Z1は、独立して、NまたはCRaであり;
Z2は、NRbであり;
Raは、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Rbは、H、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、-C(O)Ra1、-C(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Ra1は、H、C1-3アルキルまたはC3-6シクロアルキルであり;
R3およびR4は、独立して、H、CH3、ハロゲン、-NRa1Ra1またはORa1であり;
R3aおよびR4aは、独立して、H、CH3、ハロゲン、-NRa1Ra1またはORa1であるか;
R3およびR3aまたはR4およびR4aは、独立して、一体になって3~4員の炭素環を形成してもよく;または
R3およびR3aまたはR4およびR4aは、独立して、一体になってC=CH2置換基を形成してもよく;
R5は、H、ハロゲン、0~6個のRaで置換されたC1-3アルキル、0~6個のRaで置換されたC3-6シクロアルキル、0~6個のRaで置換されたアリールまたは0~6個のRaで置換されたヘテロアリール、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R5aは、Hまたは0~6個のR5で置換されたC1-3アルキルであり;
R6は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R8は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
各Yは、独立して、CRaまたはNであり;
mは、0、1、2または3である]
の化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体を提供する。
第12態様において、本発明は、式
Figure 0007250808000036
[式中、
R1およびR2は、独立して、
Figure 0007250808000037
であり;
但し、R1およびR2の一方は
Figure 0007250808000038
でなければならず;
各Z1は、独立して、NまたはCRaであり;
Z2は、NRbであり;
Raは、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Rbは、H、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、-C(O)Ra1、-C(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Ra1は、H、C1-3アルキルまたはC3-6シクロアルキルであり;
R3およびR4は、独立して、H、CH3、ハロゲン、-NRa1Ra1またはORa1であり;
R3aおよびR4aは、独立して、H、CH3、ハロゲン、-NRa1Ra1またはORa1であるか;
R3およびR3aまたはR4およびR4aは、独立して、一体になって3~4員の炭素環を形成してもよく;または
R3およびR3aまたはR4およびR4aは、独立して、一体になってC=CH2置換基を形成してもよく;
R5は、H、ハロゲン、0~6個のRaで置換されたC1-3アルキル、0~6個のRaで置換されたC3-6シクロアルキル、0~6個のRaで置換されたアリールまたは0~6個のRaで置換されたヘテロアリール、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R5aは、Hまたは0~6個のR5で置換されたC1-3アルキルであり;
R6は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R8は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
各Yは、独立して、CRaまたはNであり;
mは、0、1、2または3である]
の化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体を提供する。
第13態様において、本発明は、式
Figure 0007250808000039
[式中、
Xは、独立して、OまたはSであり;
X1、X2、X3およびX4は、それぞれ独立して、OまたはNHであり;
R1およびR2は、独立して、
Figure 0007250808000040
であり;
但し、R1およびR2の一方は
Figure 0007250808000041
でなければならず;
各Z1は、独立して、NまたはCRaであり;
Z2は、NRbであり;
Raは、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Rbは、H、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、-C(O)Ra1、-C(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Ra1は、H、C1-3アルキルまたはC3-6シクロアルキルであり;
R3およびR4は、独立して、H、CH3、ハロゲン、-NRa1Ra1またはORa1であり;
R5は、H、ハロゲン、0~6個のRaで置換されたC1-3アルキル、0~6個のRaで置換されたC3-6シクロアルキル、0~6個のRaで置換されたアリールまたは0~6個のRaで置換されたヘテロアリール、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R5aは、Hまたは0~6個のR5で置換されたC1-3アルキルであり;
R6は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R8は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
各Yは、独立して、CRaまたはNであり;
mは、0、1、2または3である]
の化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体を提供する。
第14態様において、本発明は、式
Figure 0007250808000042
[式中、
Xは、Sであり;
X1、X2、X3およびX4は、それぞれ独立して、OまたはNHであり;
R1およびR2は、独立して、
Figure 0007250808000043
であり;
但し、R1およびR2の一方は
Figure 0007250808000044
でなければならず;
各Z1は、独立して、NまたはCRaであり;
Z2は、NRbであり;
Raは、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Rbは、H、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、-C(O)Ra1、-C(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Ra1は、H、C1-3アルキルまたはC3-6シクロアルキルであり;
R3およびR4は、独立して、H、CH3、ハロゲン、-NRa1Ra1またはORa1であり;
R5は、H、ハロゲン、0~6個のRaで置換されたC1-3アルキル、0~6個のRaで置換されたC3-6シクロアルキル、0~6個のRaで置換されたアリールまたは0~6個のRaで置換されたヘテロアリール、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R5aは、Hまたは0~6個のR5で置換されたC1-3アルキルであり;
R6は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R8は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
各Yは、独立して、CRaまたはNであり;
mは、0、1、2または3である]
の化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体を提供する。
第15態様において、本発明は、式
Figure 0007250808000045
[式中、
Xは、Oであり;
X1、X2、X3およびX4は、それぞれ独立して、OまたはNHであり;
R1およびR2は、独立して、
Figure 0007250808000046
であり;
但し、R1およびR2の一方は
Figure 0007250808000047
でなければならず;
各Z1は、独立して、NまたはCRaであり;
Z2は、NRbであり;
Raは、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Rbは、H、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、-C(O)Ra1、-C(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Ra1は、H、C1-3アルキルまたはC3-6シクロアルキルであり;
R3およびR4は、独立して、H、CH3、ハロゲン、-NRa1Ra1またはORa1であり;
R5は、H、ハロゲン、0~6個のRaで置換されたC1-3アルキル、0~6個のRaで置換されたC3-6シクロアルキル、0~6個のRaで置換されたアリールまたは0~6個のRaで置換されたヘテロアリール、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R5aは、Hまたは0~6個のR5で置換されたC1-3アルキルであり;
R6は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R8は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
各Yは、独立して、CRaまたはNであり;
mは、0、1、2または3である]
の化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体を提供する。
第16態様において、本発明は、式
Figure 0007250808000048
[式中、
X1、X2、X3およびX4は、それぞれ独立して、OまたはNHであり;
R1およびR2は、独立して、
Figure 0007250808000049
であり;
但し、R1およびR2の一方は
Figure 0007250808000050
でなければならず;
各Z1は、独立して、NまたはCRaであり;
Z2は、NRbであり;
Raは、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Rbは、H、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、-C(O)Ra1、-C(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Ra1は、H、C1-3アルキルまたはC3-6シクロアルキルであり;
R3およびR4は、独立して、H、CH3、ハロゲン、-NRa1Ra1またはORa1であり;
R5は、H、ハロゲン、0~6個のRaで置換されたC1-3アルキル、0~6個のRaで置換されたC3-6シクロアルキル、0~6個のRaで置換されたアリールまたは0~6個のRaで置換されたヘテロアリール、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R5aは、Hまたは0~6個のR5で置換されたC1-3アルキルであり;
R6は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R8は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
各Yは、独立して、CRaまたはNであり;
mは、0、1、2または3である]
の化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体を提供する。
第17態様において、本発明は、式
Figure 0007250808000051
[式中、
X1、X2、X3およびX4は、それぞれ独立して、OまたはNHであり;
R1およびR2は、独立して、
Figure 0007250808000052
であり;
但し、R1およびR2の一方は
Figure 0007250808000053
でなければならず;
各Z1は、独立して、NまたはCRaであり;
Z2は、NRbであり;
Raは、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Rbは、H、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、-C(O)Ra1、-C(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Ra1は、H、C1-3アルキルまたはC3-6シクロアルキルであり;
R3およびR4は、独立して、H、CH3、ハロゲン、-NRa1Ra1またはORa1であり;
R5は、H、ハロゲン、0~6個のRaで置換されたC1-3アルキル、0~6個のRaで置換されたC3-6シクロアルキル、0~6個のRaで置換されたアリールまたは0~6個のRaで置換されたヘテロアリール、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R5aは、Hまたは0~6個のR5で置換されたC1-3アルキルであり;
R6は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R8は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
各Yは、独立して、CRaまたはNであり;
mは、0、1、2または3である]
の化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体を提供する。
第18態様において、本発明は、式
Figure 0007250808000054
[式中、
Xは、Sであり;
X1、X2、X3およびX4は、それぞれ独立して、OまたはNHであり;
R1およびR2は、独立して、
Figure 0007250808000055
であり;
但し、R1およびR2の一方は
Figure 0007250808000056
でなければならず;
各Z1は、独立して、NまたはCRaであり;
Z2は、NRbであり;
Raは、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Rbは、H、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、-C(O)Ra1、-C(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Ra1は、H、C1-3アルキルまたはC3-6シクロアルキルであり;
R5は、H、ハロゲン、0~6個のRaで置換されたC1-3アルキル、0~6個のRaで置換されたC3-6シクロアルキル、0~6個のRaで置換されたアリールまたは0~6個のRaで置換されたヘテロアリール、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R5aは、Hまたは0~6個のR5で置換されたC1-3アルキルであり;
R6は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R8は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
各Yは、独立して、CRaまたはNであり;
mは、0、1、2または3である]
の化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体を提供する。
第19態様において、本発明は、式
Figure 0007250808000057
[式中、
Xは、Oであり;
X1、X2、X3およびX4は、それぞれ独立して、OまたはNHであり;
R1およびR2は、独立して、
Figure 0007250808000058
であり;
但し、R1およびR2の一方は
Figure 0007250808000059
でなければならず;
各Z1は、独立して、NまたはCRaであり;
Z2は、NRbであり;
Raは、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Rbは、H、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、-C(O)Ra1、-C(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Ra1は、H、C1-3アルキルまたはC3-6シクロアルキルであり;
R5は、H、ハロゲン、0~6個のRaで置換されたC1-3アルキル、0~6個のRaで置換されたC3-6シクロアルキル、0~6個のRaで置換されたアリールまたは0~6個のRaで置換されたヘテロアリール、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R5aは、Hまたは0~6個のR5で置換されたC1-3アルキルであり;
R6は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R8は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
各Yは、独立して、CRaまたはNであり;
mは、0、1、2または3である]
の化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体を提供する。
第20態様において、本発明は、式
Figure 0007250808000060
[式中、
X1、X2、X3およびX4は、それぞれ独立して、OまたはNHであり;
R1およびR2は、独立して、
Figure 0007250808000061
であり;
但し、R1およびR2の一方は
Figure 0007250808000062
でなければならず;
各Z1は、独立して、NまたはCRaであり;
Z2は、NRbであり;
Raは、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Rbは、H、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、-C(O)Ra1、-C(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Ra1は、H、C1-3アルキルまたはC3-6シクロアルキルであり;
R5は、H、ハロゲン、0~6個のRaで置換されたC1-3アルキル、0~6個のRaで置換されたC3-6シクロアルキル、0~6個のRaで置換されたアリールまたは0~6個のRaで置換されたヘテロアリール、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R5aは、Hまたは0~6個のR5で置換されたC1-3アルキルであり;
R6は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R8は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
各Yは、独立して、CRaまたはNであり;
mは、0、1、2または3である]
の化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体を提供する。
第21態様において、本発明は、式
Figure 0007250808000063
[式中、
X1、X2、X3およびX4は、それぞれ独立して、OまたはNHであり;
R1およびR2は、独立して、
Figure 0007250808000064
であり;
但し、R1およびR2の一方は
Figure 0007250808000065
でなければならず;
各Z1は、独立して、NまたはCRaであり;
Z2は、NRbであり;
Raは、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Rbは、H、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、-C(O)Ra1、-C(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Ra1は、H、C1-3アルキルまたはC3-6シクロアルキルであり;
R5は、H、ハロゲン、0~6個のRaで置換されたC1-3アルキル、0~6個のRaで置換されたC3-6シクロアルキル、0~6個のRaで置換されたアリールまたは0~6個のRaで置換されたヘテロアリール、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R5aは、Hまたは0~6個のR5で置換されたC1-3アルキルであり;
R6は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R8は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
各Yは、独立して、CRaまたはNであり;
mは、0、1、2または3である]
の化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体を提供する。
第22態様において、本発明は、式
Figure 0007250808000066
[式中、
Xは、独立して、OまたはSであり;
R1およびR2は、独立して、
Figure 0007250808000067
であり;
但し、R1およびR2の一方は
Figure 0007250808000068
でなければならず;
各Z1は、独立して、NまたはCRaであり;
Z2は、NRbであり;
Raは、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Rbは、H、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、-C(O)Ra1、-C(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Ra1は、H、C1-3アルキルまたはC3-6シクロアルキルであり;
R3は、H、CH3、ハロゲン、-NRa1Ra1またはORa1であり;
R3aは、H、CH3、ハロゲン、-NRa1Ra1またはORa1であるか;
R3およびR3aは、一体になって、3~4員の炭素環を形成してもよく;または
R3およびR3aは、一体になって、C=CH2置換基を形成してもよく;
R5は、H、ハロゲン、0~6個のRaで置換されたC1-3アルキル、0~6個のRaで置換されたC3-6シクロアルキル、0~6個のRaで置換されたアリールまたは0~6個のRaで置換されたヘテロアリール、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R5aは、Hまたは0~6個のR5で置換されたC1-3アルキルであり;
R6は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R8は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
各Yは、独立して、CRaまたはNであり;
mは、0、1、2または3である]
の化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体を提供する。
第23態様において、本発明は、式
Figure 0007250808000069
[式中、
Xは、独立して、OまたはSであり;
R1およびR2は、独立して、
Figure 0007250808000070
であり;
但し、R1およびR2の一方は
Figure 0007250808000071
でなければならず;
各Z1は、独立して、NまたはCRaであり;
Z2は、NRbであり;
Raは、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Rbは、H、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、-C(O)Ra1、-C(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Ra1は、H、C1-3アルキルまたはC3-6シクロアルキルであり;
R4は、H、CH3、ハロゲン、-NRa1Ra1またはORa1であり;
R4aは、H、CH3、ハロゲン、-NRa1Ra1またはORa1であるか;
R4およびR4aは、一体になって、3~4員の炭素環を形成してもよく;または
R4およびR4aは、一体になって、C=CH2置換基を形成してもよく;
R5は、H、ハロゲン、0~6個のRaで置換されたC1-3アルキル、0~6個のRaで置換されたC3-6シクロアルキル、0~6個のRaで置換されたアリールまたは0~6個のRaで置換されたヘテロアリール、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R5aは、Hまたは0~6個のR5で置換されたC1-3アルキルであり;
R6は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R8は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
各Yは、独立して、CRaまたはNであり;
mは、0、1、2または3である]
の化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体を提供する。
第24態様において、本発明は、式
Figure 0007250808000072
[式中、
Xは、独立して、OまたはSであり;
各Z1は、独立して、NまたはCRaであり;
Raは、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Ra1は、H、C1-3アルキルまたはC3-6シクロアルキルであり;
R5は、H、ハロゲン、0~6個のRaで置換されたC1-3アルキル、0~6個のRaで置換されたC3-6シクロアルキル、0~6個のRaで置換されたアリールまたは0~6個のRaで置換されたヘテロアリール、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R8は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
各Yは、独立して、CRaまたはNである]
の化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体を提供する。
第25態様において、本発明は、式
Figure 0007250808000073
[式中、
各Z1は、独立して、NまたはCRaであり;
Raは、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Ra1は、H、C1-3アルキルまたはC3-6シクロアルキルであり;
R5は、H、ハロゲン、0~6個のRaで置換されたC1-3アルキル、0~6個のRaで置換されたC3-6シクロアルキル、0~6個のRaで置換されたアリールまたは0~6個のRaで置換されたヘテロアリール、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R8は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
各Yは、独立して、CRaまたはNである]
の化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体を提供する。
第26態様において、本発明は、式
Figure 0007250808000074
[式中、
各Z1は、独立して、NまたはCRaであり;
Raは、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Ra1は、H、C1-3アルキルまたはC3-6シクロアルキルであり;
R5は、H、ハロゲン、0~6個のRaで置換されたC1-3アルキル、0~6個のRaで置換されたC3-6シクロアルキル、0~6個のRaで置換されたアリールまたは0~6個のRaで置換されたヘテロアリール、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R8は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
各Yは、独立して、CRaまたはNである]
の化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体を提供する。
第27態様において、本発明は、式
Figure 0007250808000075
[式中、
各Z1は、独立して、NまたはCRaであり;
Raは、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Ra1は、H、C1-3アルキルまたはC3-6シクロアルキルであり;
R5は、H、ハロゲン、0~6個のRaで置換されたC1-3アルキル、0~6個のRaで置換されたC3-6シクロアルキル、0~6個のRaで置換されたアリールまたは0~6個のRaで置換されたヘテロアリール、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R8は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
各Yは、独立して、CRaまたはNである]
の化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体を提供する。
第28態様において、本発明は、式
Figure 0007250808000076
[式中、
各Z1は、独立して、NまたはCRaであり;
Raは、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-6アルキル、0~6個のR5で置換されたC3-6シクロアルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
Ra1は、H、C1-3アルキルまたはC3-6シクロアルキルであり;
R5は、H、ハロゲン、0~6個のRaで置換されたC1-3アルキル、0~6個のRaで置換されたC3-6シクロアルキル、0~6個のRaで置換されたアリールまたは0~6個のRaで置換されたヘテロアリール、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
R8は、H、ハロゲン、0~6個のR5で置換されたC1-3アルキル、CN、NO2、OH、ORa1、SRa1、-C(O)NRa1Ra1、-COORa1、-OC(O)Ra1、-OC(O)NRa1Ra1、-NRa1Ra1、-NRa1C(O)Ra1、-NRa1COORa1、-NRa1C(O)NRa1Ra1、-NRa1S(O)2Ra1、-NRa1S(O)2NRa1Ra1、-S(O)Ra1、-S(O)NRa1Ra1、-S(O)2Ra1またはS(O)2NRa1Ra1であり;
各Yは、独立して、CRaまたはNである]
の化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体を提供する。
第29態様において、本発明は、式
Figure 0007250808000077
の化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体を提供する。
第30態様において、本発明は、式
Figure 0007250808000078
の化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体を提供する。
別の態様において、本発明は、式
Figure 0007250808000079
の化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体を提供する。
別の態様において、本発明は、式
Figure 0007250808000080
の化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体を提供する。
別の態様において、本発明は、第1態様の範囲内で示された例から選択される化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体を提供する。
別の態様において、上記の態様のいずれかの範囲内の化合物のいずれかの部分集合から選択される化合物も提供する。
別の態様において、本発明は、
4-[(1R,6R,8R,9R,10R,15R,17S,18R)-8-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-9-フルオロ-18-ヒドロキシ-3,12-ジオキソ-3,12-ジスルファニル-2,4,7,11,13,16-ヘキサオキサ-3λ5,12λ5-ジホスファトリシクロ[13.2.1.06,10]オクタデカン-17-イル]ピリジン-2-カルボキサミド、
4-[(1R,6R,8R,9R,10R,15R,17S,18R)-8-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-9-フルオロ-18-ヒドロキシ-3,12-ジオキソ-3,12-ジスルファニル-2,4,7,11,13,16-ヘキサオキサ-3λ5,12λ5-ジホスファトリシクロ[13.2.1.06,10]オクタデカン-17-イル]-N-メチルピリジン-2-カルボキサミド、または
4-[(1R,6R,8R,9R,10R,15S,17S)-8-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-9-フルオロ-18-メチリデン-3,12-ジオキソ-3,12-ジスルファニル-2,4,7,11,13,16-ヘキサオキサ-3λ5,12λ5-ジホスファトリシクロ[13.2.1.06,10]オクタデカン-17-イル]ピリジン-2-カルボキサミド、
4-[(1S,6R,8R,9R,10R,15R,17S,18R)-8-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-9,18-ジフルオロ-3,12-ジオキソ-3,12-ジスルファニル-2,4,7,11,13,16-ヘキサオキサ-3λ5,12λ5-ジホスファトリシクロ[13.2.1.06,10]オクタデカン-17-イル]ピリジン-2-カルボキサミド、
4-[(1R,6R,8R,9R,10R,15R,17S,18R)-9-フルオロ-18-ヒドロキシ-8-{3H-イミダゾ[2,1-f]プリン-3-イル}-3,12-ジオキソ-3,12-ジスルファニル-2,4,7,11,13,16-ヘキサオキサ-3λ5,12λ5-ジホスファトリシクロ[13.2.1.06,10]オクタデカン-17-イル]ピリジン-2-カルボキサミド
である化合物、またはその医薬的に許容される塩を提供する。
(発明のその他の実施態様)
その他の実施態様において、本発明は医薬的に許容される担体および本発明の化合物またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、または溶媒和物のうち少なくとも1つの治療上有効な量を含む医薬組成物を提供する。
その他の実施態様において、本発明は本発明の化合物またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、または溶媒和物の製造方法を提供する。
その他の実施態様において、本発明は様々なタイプのがんの治療および/または予防方法であって、そのような治療および/または予防が必要な患者に対し、治療上有効な量の本発明の化合物の1つ以上を投与すること、または本発明の他の化合物、および/または少なくとも1つ以上の他のタイプの治療薬と適宜組み合わせて投与することを含む方法を提供する。
その他の実施態様において、本発明は、小細胞肺がん、非小細胞肺がん、大腸癌、黒色腫、腎細胞がん、頭部および頸部癌、ホジキンリンパ腫、膀胱癌、食道癌、胃癌、卵巣癌、子宮頸癌、膵臓癌、前立腺癌、乳癌、泌尿器癌、脳腫瘍(例えば、グリア芽腫)、非ホジキンリンパ腫、急性リンパ性白血病(ALL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、肝細胞がん、多発性骨髄腫、消化管間質腫瘍、中皮腫、およびその他固形がんまたはその他血液がんを含む様々なタイプのがんの治療および/または予防方法を提供する。
その他の実施態様において、本発明は、以下に限定されないが、小細胞肺がん、非小細胞肺がん、大腸癌、黒色腫、腎細胞がん、頭部および頸部癌、ホジキンリンパ腫または膀胱癌を含む様々なタイプのがんの治療および/または予防方法を提供する。
その他の実施態様において、本発明は治療に用いる本発明の化合物を提供する。
その他の実施態様において、本発明は、同時、別々または連続で治療に用いる本発明の化合物と別の治療薬の組み合わせ医薬を提供する。
(治療への応用)
本発明の環状ジヌクレオチドは、ヒト細胞、動物細胞およびヒト血液において、インビトロでI型インターフェロンおよび/または炎症性サイトカインを誘発する。これらのCDNのサイトカイン誘導活性には、ヒト細胞または動物細胞におけるインビトロ実験で確認されているように、STINGの存在が必要である。
本発明のCDNは、STING受容体のアゴニストである。
用語「アゴニスト」とは、インビトロまたはインビボで生物学的受容体を活性化し、生理的反応を誘発するためのあらゆる物質をいう。
「STING」とは「インターフェロン遺伝子刺激因子」の略語であり、「小胞体インターフェロン刺激因子(ERIS)」、「IRF3活性化媒介因子(MITA)」、「MPYS」または、「膜透過タンパク質173(TM173)」としても知られている。STINGは、ヒトにおいてTMEM173遺伝子でコードされる膜透過受容体タンパク質である。環状ジヌクレオチド(CDN)によるSTINGの活性化はIRF3およびNF-κB経路の活性化、続いて、I型インターフェロンの誘導および炎症性サイトカインの誘導のそれぞれをもたらす。
本発明の別の目的は、ヒトまたは動物の治療に用いるための、式(I)の環状ジヌクレオチドである。特に、本発明の化合物は、ヒトまたは動物の健康状態において、治療または診断への適用に用いてもよい。
用語「治療薬」とは、ヒトまたは動物に投与し、ヒトまたは動物に対する何らかの治療効果を得るための1つ以上の物質をいい、その治療効果には、感染症または疾患の影響の予防、治療、または軽減、および/またはそれ以外のヒトまたは動物の健康の改善が含まれる。
用語「単剤療法」とは、あらゆる臨床状況または医療状況において、ヒトまたは動物を治療するために、単一の物質および/または戦略を用いることをいい、同じ臨床状況または医療状況において、ヒトまたは動物を治療するために、複数の物質および/または戦略を使用することと対照的である。これは、複数の物質および/または戦略が、任意の順番で連続的または同時に使用されるかどうかに関わらない。
本明細書の用語「化学療法剤」とは、ヒトまたは動物に、腫瘍を死滅、腫瘍の成長を遅延または停止させるため、および/またはがん細胞の分裂を遅延または停止させるため、および/または転移を防止または遅延させるために投与する、1つ以上の化学物質をいう。化学療法剤は、しばしばがんを治療するために投与されるが、他の疾患にも適用される。
用語「化学療法」とは、1つ以上の化学療法剤(上記の定義を参照)を用いたヒトまたは動物の医療治療を意味する。
用語「化学免疫療法」とは、任意の順番の連続的または同時使用に関わらず、化学療法物質および/または戦略、および免疫療法物質および/または戦略を組み合わせて使用することをいう。化学免疫療法は、しばしばがんを治療するために用いられるが、他の疾患を治療するためにも用いることが出来る。
用語「免疫系」とは、体内の感染予防、感染または疾患の間の体の保護、および/または感染または疾患後の体の回復の促進に関わる、分子、物質(例えば体液)、解剖学的構造(例えば細胞、組織、臓器)、および生理過程の集合体またはいずれか1つ以上の成分をいう。「免疫系」の完全な定義は、本特許の範囲を超える。しかしながら、この用語は当該分野のいずれの通常の技術者により理解されるべきである。
用語「免疫剤」とは、免疫系の任意の1つ以上の成分と相互作用出来る、いずれかの内因性物質、または外因性物質をいう。用語「免疫薬」には抗体、抗原、ワクチン、およびその構成要素成分、核酸、合成薬、天然または合成有機化合物、サイトカイン、天然または修飾細胞、その合成アナログ、および/またはその断片が含まれる。
用語「アンタゴニスト」とは、生理反応を誘発する生物学的受容体を、インビトロまたはインビボで阻害、対抗、下方調節、および/または鈍感化するいずれかの物質をいう。
用語「免疫療法」とは、全体的効果および/または局所的効果、および予防効果および/または治癒効果を含めた治療による恩恵を、直接的または間接的に受けるために、ヒトまたは動物の免疫系の1つ以上の成分を意図的に調節する、あらゆる医療治療をいう。免疫療法は1つ以上の免疫剤(上記の定義を参照)を、単体または任意の組み合わせで、ヒトまたは動物の被験体に、全体的、局所的、またはその両方に関わらず、任意の経路(例えば、経口、静脈内、経皮、注射、吸入等)で投与することを含むことが出来る。
「免疫療法」は、サイトカインの生成を刺激、増加、減少、停止、抑制、遮断、または調節し、および/またはサイトカインまたは免疫細胞を、活性化または不活性化し、および/または免疫細胞のレベルを調節し、および/または1つ以上の治療物質または診断物質を体内の特定の場所または特定の細胞または組織に送達し、および/または特定の細胞または組織を破壊することを含むことが出来る。免疫療法は、局所的効果、全身的効果、またはその両方を達成するために使用することが出来る。
用語「免疫不全」とは、任意のヒトまたは動物の被験体において、その免疫系が機能的に低下、不活性化、または易感染性であるか、またはその免疫系において、1つ以上の免疫成分の機能が低下、不活性化、または易感染性である状態をいう。
「免疫不全」とは、疾患、感染症、疲労、栄養失調、医療治療または、何らかの生理状態、または臨床状態の原因、結果、または副作用になり得る。
本明細書で同義語として使用される用語「免疫調節物質」、「免疫調整物質」、「免疫調節剤」および「免疫調節因子」とは、ヒトまたは動物に対して投与し、該ヒトまたは動物の免疫系機能に直接影響するあらゆる物質をいう。一般的な免疫調節剤の例としては、以下に限らないが、抗原、抗体および低分子薬が挙げられる。
用語「ワクチン」とは、ヒトまたは動物において、特定の免疫系応答、および/または1つ以上の抗原に対する防護を誘発または強化するために、ヒトまたは動物に投与する生物学的製剤をいう。
用語「ワクチン接種」とは、ヒトまたは動物をワクチンで処理する、またはヒトまたは動物に対してワクチンを投与する行為をいう。
用語「アジュバント」とは、1次治療物質と共に(任意の順番で連続的、または同時に)投与される2次治療物質であり、それは、ある種の相補的、相乗的、または1次治療物質単体の使用では達成出来なかった有効な効果を得るために投与されるものをいう。アジュバントは、ワクチン、化学療法、または何らかの治療物質と共に使用され得る。アジュバントは、1次治療物質の有効性を高め得、毒性または1次治療物質の副作用を軽減し得て、または1次治療物質を投与された被験者に対し、何らかの保護を提供することが出来る。例えば、免疫系の機能の改善が挙げられるが、これに限らない。
ある実施態様において、式(I)の環状ジヌクレオチドは、免疫療法として、ヒトまたは動物に対して投与され、ヒトまたは動物に治療上有効な1つ以上のサイトカインのインビボ産生を誘発し得る。このタイプの免疫療法は、単体または他の治療方法と組み合わせて、任意の順番で連続的または同時に利用され得る。また、これはヒトまたは動物における、感染症または疾患の影響を予防、治療、および/または軽減、および/またはヒトまたは動物における免疫系を調節し、治療上の何らかの恩恵を受けるために用いられ得る。
ある特定の実施態様において、本発明の環状ジヌクレオチドは、免疫不全の患者のサイトカイン誘導免疫療法に利用され得る。
ここでの例において、直接的または間接的にヒトまたは動物の免疫系を強化する、1つ以上のサイトカインのインビボ産生を誘発するために、式(I)の環状ジヌクレオチドは、免疫不全のヒトまたは動物の被験体に投与される。そのような治療により恩恵を受け得る被験体とは、自己免疫疾患、免疫系の欠損や欠陥、細菌感染症、またはウイルス感染症、感染性疾患、またはがんを患う被験体が含まれる。
このように本発明は、免疫不全の患者におけるサイトカインの誘導方法を開示しており、その方法には、それを必要とする患者に対する式(I)の環状ジヌクレオチド、またはその医薬的に許容される塩、またはプロドラッグの投与が含まれる。
その他の実施態様において、本発明の環状ジヌクレオチドは、サイトカイン誘導免疫療法を行うために、化学療法と組み合わせて利用され得る。ここでの例において、式(I)の環状ジヌクレオチドを、1つ以上の化学療法剤と共に、任意の順番で連続的または同時に、がん患者に対して投与することで、該患者の腫瘍の成長を停止、または腫瘍を縮小および/または破壊する。本発明の化合物によってもたらされるサイトカインの誘導、および化学療法剤によってもたらされる細胞毒性の組み合わせにより得られる化学免疫療法は、単剤療法として使用する化学療法剤と比べて、患者にとって毒性が低くなり得、患者の副作用が少なくなり得て、および/またはより高い抗腫瘍効果を発揮し得る。
このように本発明は、がんの治療方法を開示しており、その方法には、それらを必要とする患者に対して化学療法剤;および式(I)の環状ジヌクレオチド、またはその医薬的に許容される塩、またはプロドラッグの投与が含まれる。
本発明の別の目的は、細菌感染症、ウイルス感染症、またはがんの治療に用いる式(I)の環状ジヌクレオチドである。
本明細書で用いる「がん」とは、無制限、または無調節な細胞増殖、または細胞死に特徴づけられる患者の生理的状態をいう。用語「がん」には、固形腫瘍および血液由来腫瘍が含まれ、その悪性または良性に関わらない。
好ましい実施態様において、前記がんとは次のグループのものである:小細胞肺がん、非小細胞肺がん、大腸癌、黒色腫、腎細胞がん、頭頸部がん、ホジキンリンパ腫、または膀胱癌。
このように本発明は、細菌感染症、ウイルス感染症、またはがんの治療法を開示しており、その方法には、それらを必要とする患者に対する、式(I)の環状ジヌクレオチドまたはその医薬的に許容される塩、またはプロドラッグの投与が含まれる。
本発明の別の目的は、STING経路を経由した免疫応答の誘導により緩和されてもよい病状の治療に用いる、式(I)の環状ジヌクレオチドである。
治療に用いるため、式(I)の化合物、並びにその医薬的に許容される塩がその化合物自身として投与され得ることが可能である一方、医薬組成物として投与する方が、より一般的である。
医薬組成物は、単位用量あたり所定量の活性成分を含む単位投与形態で投与されてもよい。好ましい単位用量組成物とは、活性成分の1日用量、または補助用量、または、その適当なフラクションを含むものである。したがって、そのような単位用量を1日1回以上投与してもよい。好ましい単位用量組成物とは、本明細書で上述した、活性成分の1日容量、または(1日1回以上投与するための)補助用量、またはその適当なフラクションを含むものである。
本発明の化合物で治療されてもよいがんのタイプには、以下に限らないが、脳がん、皮膚がん、膀胱がん、卵巣がん、乳がん、胃がん、膵臓がん、前立腺がん、大腸がん、血液がん、肺がん、骨がんが含まれる。そのようながんのタイプの例には、神経芽腫、腸癌(例えば、直腸癌、大腸癌、家族性大腸腺腫症、および遺伝性非ポリポーシス大腸癌)、食道癌、陰唇がん、喉頭がん、上咽頭がん、口腔がん、唾液腺がん、腹膜がん、軟部組織肉腫、尿道粘膜がん、汗腺がん、胃癌、腺がん、甲状腺髄様がん、甲状腺乳頭がん、腎がん、腎実質がん、卵巣がん、子宮頸がん、子宮体がん、子宮内膜がん、膵臓がん、前立腺がん、精巣がん、HER2陰性を含む乳がん、泌尿器癌、黒色種、脳腫瘍(例えば、グリア芽腫、星細胞腫、髄膜腫、髄芽細胞腫、および末梢神経外皮腫瘍)、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、バーキットリンパ腫、急性リンパ性白血病(ALL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、成人T細胞白血病リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、肝細胞がん、多発性骨髄腫、精巣腫、骨肉腫、軟骨肉腫、肛門管癌、副腎皮質癌、脊索種、卵管癌、消化管間質腫瘍、骨髄増殖性疾患、中皮腫、胆道がん、ユーイング肉腫、その他の希少腫瘍型が挙げられる。
本発明の化合物は、特定のタイプのがんの治療に対し、単体で、または他の治療薬または放射線治療と組み合わせて、または一緒に投与することで有用である。このように、ある実施態様において、本発明の化合物は、放射線治療、または細胞増殖抑制性、または抗腫瘍活性の第2治療薬剤と共に投与される。適当な細胞増殖抑制性化学療法化合物には、以下に限らないが、(i)代謝拮抗物質;(ii)DNA断片化剤、(iii)DNA架橋剤、(iv)挿入剤(v)タンパク質合成阻害剤、(vi)I型トポイソメラーゼ毒(例えばカンプトテシン、またはトポテカン);(vii)II型トポイソメラーゼ毒、(viii)微小管指令剤、(ix)キナーゼ阻害剤(x)種々の治験薬(xi)ホルモン、および(xii)ホルモンアンタゴニストが含まれる。本発明の化合物は、上記12種に該当するいずれの公知の薬、並びに現在開発中のあらゆる将来の薬と組み合わせて有用になり得ると期待される。特に、本発明の化合物は、現在のケアの基準との組み合わせ、並びに当面にわたって発展するあらゆるケアの基準との組み合わせで有用になり得ると期待される。特定の投与量および投与計画は医師の発展的知見および当分野の一般的な手法に基づく。
さらに本明細書では、本発明の化合物が、1つ以上の免疫腫瘍薬剤と共に投与される治療方法を提供する。本明細書で使用される免疫腫瘍薬剤とは、がん免疫療法としても知られ、患者の免疫応答の強化、刺激、および/または上方調整に効果的である。ある態様において、本発明の化合物と免疫腫瘍薬剤を共に投与すると、腫瘍の成長の阻害に相乗効果がある。
ある態様において、本発明の化合物は、免疫腫瘍薬剤の投与前に連続的に投与される。別の態様において、本発明の化合物は、免疫腫瘍薬剤と同時に投与される。また別の態様において、本発明の化合物は、免疫腫瘍薬剤の投与後に続けて投与される。
別の態様において、本発明の化合物は、免疫腫瘍薬剤と共に製剤されてもよい。
免疫腫瘍薬剤には、例えば、低分子薬、抗体、またはその他の生物学的分子が含まれる。生物学的免疫腫瘍薬剤の例には、以下に限らないが、がんワクチン、抗体、およびサイトカインが含まれる。ある態様において、抗体とはモノクローナル抗体である。別の態様において、モノクローナル抗体とはヒト化抗体またはヒト抗体である。
ある態様において、免疫腫瘍薬剤とは、T細胞上の(i)刺激性(共刺激性を含む)受容体のアゴニスト、または(ii)阻害性(共阻害性を含む)シグナルのアンタゴニストであり、両方とも結果として抗原特異的T細胞応答(しばしば免疫チェックポイントレギュレーターとして称される)を増幅する。
特定の刺激分子および阻害分子は、免疫グロブリンスーパーファミリー(IgSF)に属す。共刺激性受容体、または共抑制性受容体に結合する、膜結合リガンドのある重要なファミリーはB7ファミリーである。B7ファミリーには、B7-1、B7-2、B7-H1(PD-L1)、B7-DC(PD-L2)、B7-H2(ICOS-L)、B7-H3、B7-H4、B7-H5(VISTA)、およびB7-H6が含まれる。共刺激性受容体、または共抑制性受容体に結合する、膜結合リガンドの別のファミリーとは、同種TNF受容体ファミリーに結合するTNFファミリー分子であり:CD40およびCD40L、OX-40、OX-40L、CD70、CD27L、CD30、CD30L、4-1BBL、CD137(4-1BB)、TRAIL/Apo2-L、TRAILR1/DR4、TRAILR2/DR5、TRAILR3、TRAILR4、OPG、RANK、RANKL、TWEAKR/Fn14、TWEAK、BAFFR、EDAR、XEDAR、TACI、APRIL、BCMA、LTβR、LIGHT、DcR3、HVEM、VEGI/TL1A、TRAMP/DR3、EDAR、EDA1、XEDAR、EDA2、TNFR1、Lymphotoxinα/TNFβ、TNFR2、TNFα、LTβR、Lymphotoxinα1β2、FAS、FASL、RELT、DR6、TROY、NGFRが含まれる。
ある態様において、T細胞応答は、本発明の化合物および1つ以上の下記:
(i)T細胞活性化を阻害するタンパク質のアンタゴニスト(例えば免疫チェックポイント阻害剤):例えばCTLA-4、PD-1、PD-L1、PD-L2、LAG-3、TIM-3、Galectin-9、CEACAM-1、BTLA、CD69、Galectin-1、TIGIT、CD113、GPR56、VISTA、2B4、CD48、GARP、PD1H、LAIR1、TIM-1、およびTIM-4
(ii)T細胞活性化を刺激するタンパク質のアゴニスト:例えばB7-1、B7-2、CD28、4-1BB(CD137)、4-1BBL、ICOS、ICOS-L、OX40、OX40L、GITR、GITRL、CD70、CD27、CD40、DR3およびCD28H
との組み合わせにより刺激され得る。
がん治療のために、本発明の化合物と組み合わせられ得る別の薬剤には、NK細胞上の抑制性受容体のアンタゴニスト、またはNK細胞上の活性化受容体のアゴニストが含まれ得る。例えば、本発明の化合物は、例えばリリルマブといったKIRのアンタゴニストと組み合わされ得る。
組み合わせ治療に用いる、さらに別の薬剤には、マクロファージまたは単球を阻害または激減させる薬剤を含み、以下に限定されないが、CSF-1Rアンタゴニスト、例えばCSF-1Rアンタゴニスト抗体(RG7155(WO11/70024, WO11/107553, WO11/131407, WO13/87699, WO13/119716, WO13/132044)または、FPA-008(WO11/140249; WO13/169264; WO14/036357)を含む)が挙げられる。
別の態様において、本発明の化合物は、ポジティブな共刺激受容体を結合させるアゴニスティック薬剤、抑制性受容体を介したシグナル伝達を減衰させるブロッキング剤、アンタゴニスト、および抗腫瘍T細胞の頻度を全身的に増加させる1つ以上の薬剤、腫瘍微小環境において、異なる免疫抑制経路を克服する薬剤(例えば、抑制性受容体の関与(例えばPD-L1/PD-1相互作用)のブロック、Tregs細胞の激減または阻害(例えば抗CD25モノクローナル抗体(例えばダクリズマブ)の使用、または体外での抗CD25ビーズの枯渇による)、IDOのような代謝酵素の阻害、またはT細胞アナジーまたはT細胞の枯渇の回復/阻止)、および自然免疫活性化および/または腫瘍部分の炎症を引き起こさせる薬剤の1つ以上を用いて使用され得る。
ある態様において、免疫腫瘍薬剤とは、CTLA-4アンタゴニスト、例えばアンタゴニスティックCTLA-4抗体である。適当なCTLA-4抗体には、例えばヤーボイ(イピリムマブ)、またはトレメリムマブが含まれる。
別の態様において、免疫腫瘍薬剤とは、PD-1アンタゴニスト、例えば、アンタゴニスティックPD-1抗体である。PD-1抗体は、オプジーボ(ニボルマブ)、キイトルーダ(ペムブロリズマブ)、PDR001(Novartis; WO2015/112900を参照)、MEDI-0680(AMP-514)(AstraZeneca; WO2012/145493を参照)、REGN-2810(Sanofi/Regeneron; WO2015/112800を参照)、JS001(Taizhou Junshi)、BGB-A317(Beigene; WO2015/35606を参照)、INCSHR1210(SHR-1210)(Incyte/Jiangsu Hengrui Medicine; WO2015/085847を参照)、TSR-042(ANB001)(Tesara/AnaptysBio; WO2014/179664を参照)、GLS-010(Wuxi/Harbin Gloria Pharmaceuticals)、AM-0001(Armo/Ligand)、またはSTI-1110(Sorrento; WO2014/194302を参照)から選択され得る。免疫腫瘍薬剤には、PD-1結合への特異性は疑問視されているがピディリズマブ(CT-011)もまた含まれてよい。PD-1受容体をターゲットとした別のアプローチには、IgG1のFc部分を融合させたPD-L2(B7-DC)の細胞外ドメインからなる組み換えタンパク質があり、AMP-224と称される。
別の態様において、免疫腫瘍薬剤は、PD-L1アンタゴニスト、例えばアンタゴニスティックPD-L1抗体が含まれる。PD-L1抗体は、テセントリク(アテゾリズマブ)、デュルバルマブ、アベルマブ、STI-1014(Sorrento; WO2013/181634を参照)、またはCX-072(CytomX; WO2016/149201を参照)から選択され得る。
別の態様において、免疫腫瘍薬剤は、LAG-3アンタゴニスト、例えばアンタゴニスティックLAG-3抗体である。適当なLAG3抗体には、例えばBMS-986016(WO10/19570, WO14/08218)、またはIMP-731、またはIMP-321(WO08/132601, WO09/44273)が含まれる。
別の態様において、免疫腫瘍薬剤は、CD137(4-1BB)アゴニスト、例えばアゴニスティックCD137抗体である。適当なCD137抗体には、例えばウレルマブおよびPF-05082566(WO12/32433)が含まれる。
別の態様において、免疫腫瘍薬剤は、GITRアゴニスト、例えばアゴニスティックGITR抗体である。適当なGITR抗体には例えば、BMS-986153、BMS-986156、TRX-518(WO06/105021, WO09/009116)、およびMK-4166(WO11/028683)が含まれる。
別の態様において、免疫腫瘍薬剤は、IDOアンタゴニストである。適当なIDOアンタゴニストには、例えばINCB-024360(WO2006/122150, WO07/75598, WO08/36653,WO08/36642)、インドキシモド、または、NLG-919(WO09/73620, WO09/1156652, WO11/56652,WO12/142237)が含まれる。
別の態様において、免疫腫瘍薬剤は、OX40アゴニスト、例えばアゴニスティックOX40抗体である。適当なOX40抗体には、例えばMEDI-6383または、MEDI-6469が含まれる。
別の態様において、免疫腫瘍薬剤は、OX40Lアンタゴニストであり、例えばアンタゴニスティックOX40抗体が挙げられる。適当なOX40Lアンタゴニストには、例えばRG-7888(WO06/029879)が含まれる。
別の態様において、免疫腫瘍薬剤は、CD40アゴニスト、例えばアゴニスティックCD40抗体である。さらに別の実施態様において、免疫腫瘍薬剤はCD40アンタゴニスト、例えばアンタゴニスティックCD40抗体である。適当なCD40抗体には、例えばルカツムマブまたは、ダセツズマブが含まれる。
別の態様において、免疫腫瘍薬剤は、CD27アゴニストであり、例えば、アンタゴニスティックCD27抗体である。適当なCD27抗体には、例えばバルリルマブが含まれる。
別の態様において、免疫腫瘍薬剤で、B7H3に対する薬とは、MGA271(WO11/109400)である。
組み合わせ治療は、逐次的方法でこれらの治療薬の投与を含むことが意図される、即ち各治療薬は種々の異なる時点で投与され、ならびにこれらの治療薬または少なくとも2つの治療薬が、実質的に同時的手法で投与される。実質的な同時投与とは、例えば、各治療薬の固定比にて単一投与剤形、または治療薬各々についての複数の単一投与剤形で患者に投与することにより達成され得る。各治療薬の連続的または実質的な同時投与とは、例えば、経口経路、静脈内経路、腫瘍内経路、筋肉内経路および粘膜の膜組織を介する直接吸収などの任意の適当な経路により実施され得るが、これらに限定されるものではない。治療薬は、同一経路または異なる経路により投与され得る。例えば、選択された組み合わせにおける第1治療薬は静脈内注射により投与され得るが、この組み合わせの内の別の治療薬は経口投与されてもよい。別法として、例えば、全ての治療薬が経口投与されても、または全ての治療薬が静脈注射により投与されてもよい。組み合わせ治療には、他の生物学的活性成分および非薬物療法(例えば、手術または放射線治療)を更に組み合わせて、上記した治療薬の投与を行なうこともできる。この組み合わせ治療が更に非薬剤処置を含む場合、治療薬および非薬剤治療の組み合わせに関する共同作用から生じる有用な効果が達成される限り、非薬剤処置はいずれの適当な時点でも行なうことができる。例えば、好適な症例では、この有用な効果は、非薬物処置が、治療薬の投与から一時的に、おそらく数日または数週間、休止される場合であっても達成される。
本発明は、その精神、または不可欠な特性から離れることなく、その他の特定の形態で実施されてもよい。本発明は、本明細書に記載の本発明の好ましい態様のあらゆる組み合わせを含む。本発明のありとあらゆる実施態様は、いずれの他の実施態様または、追加の実施態様を説明するための実施態様と併用されてもよいことが理解される。また、各実施形態の個々の要素は、それ自体が独立した実施形態であることが理解される。さらに、いずれの実施態様の要素は、追加の実施態様を説明するためのあらゆる実施態様のありとあらゆる他の要素と組み合わされることを意味する。
(医薬組成物および投薬)
本発明は、治療上有効な量の1つ以上の式Iの化合物を含み、1つ以上の医薬的に許容される担体(添加剤)および/または希釈剤、および所望により上記の1つ以上の別の治療薬と共に製剤される医薬的に許容される組成物も提供する。以下の詳細に記載されるように、本発明の医薬組成物は特に次に示す投与に適応したもの:
(1)経口投与、例えば、ドレンチ薬(水溶液、非水溶液、または懸濁液)、錠剤(例えば口腔投与、舌下投与および体内吸収をターゲットとした錠剤)、ボーラス、粉末剤、顆粒剤、舌に投与するペースト
(2)非経口投与、例えば、無菌溶液または懸濁液、または徐放性製剤として、例えば、皮下注射、筋肉内注射、腫瘍内注射、静脈注射または硬膜外注射
(3)局所投与、例えば、肌または腫瘍に投与するクリーム、軟膏、または徐放性パッチまたはスプレー
を含む、固体状または液体状の形態の投与用に製剤化されてもよい。
本明細書で用いるフレーズ「医薬的に許容される」とは、化合物、物質、組成物、および/または投与剤形をいい、それらが、通常の医学的判断の範囲内において、ヒトおよび動物の組織と接触する使用に適当であり、過度な毒性、刺激、アレルギー反応、またはその他の問題点、または合併症を発現せず、利益/リスク比に見合って適当であることを示す。
本明細書で用いるフレーズ「医薬的に許容される担体」とは、医薬的に許容される物質、組成物または、ビークルを意味し、例えば、液体増量剤または固体増量剤、希釈剤、賦形剤、加工助剤(例えば滑沢剤、タルクマグネシウム、ステアリン酸カルシウムまたは亜鉛、またはステアリン酸)、または溶媒封入剤が挙げられ、それらはある臓器、または体の一部から異なる臓器、または体の一部への特定の化合物の運搬または送達に関与する。各担体は製剤中の他の成分と相溶するという意味、かつ患者にとって有害でないという意味において「許容され」なければならない。
本発明の処方は経口投与、腫瘍内投与、経鼻投与、局所投与(口腔投与および舌下投与を含む)、直腸投与、腟内投与および/または非経口投与に適したものを含む。製剤は使いやすく単位投与形態で提示され、薬学の分野で公知のあらゆる方法により調製されてもよい。単一投与剤形を製造するために担体材料と組み合わせることができる活性成分の量は、治療される患者および特定の投与様式に応じて変更される。単一投与剤形を調製するために担体材料と組み合わせることができる活性成分の量は、一般に、治療効果をもたらす化合物の量となる。一般に、100%のうち、この量は活性成分が約0.1%から約99%、好ましくは約5%から約70%、最も好ましくは約10%から約30%の範囲となる。
特定の実施態様において、本発明の製剤は、シクロデキストリン、セルロース、リポソーム、ミセル形成剤(例えば胆汁酸)、および高分子担体(例えばポリエステルおよびポリ無水物)からなるグループから選択された賦形剤;および本発明の化合物を含む。特定の実施態様において、前述の処方により本発明の化合物は経口投与で生物学的に利用可能である。
これらの製剤または組成物を製造する方法は、本発明の化合物を担体および任意に1種以上の副成分と関連させるステップを含む。一般に、製剤は、本発明の化合物を液体担体、または微粉固体担体、またはその両方と均一かつ密接に関連させることによって調製され、その後、必要に応じて、生成物を成形することによって調製される。
経口投与に適当な本発明の製剤は、カプセル、カシェー、丸剤、錠剤、薬用キャンディー(香料ベース、通常はショ糖およびアカシアまたはトラガカントを使用)、粉末、顆粒、水性または非水性液体中の溶液または懸濁液として、または油中水型または水中油型液体エマルジョンとして、またはエリキシル剤またはシロップ剤として、またはトローチ(ゼラチンおよびグリセリン、またはショ糖およびアカシアなどの不活性ベースを使用)および/または口内洗浄液などの形態であってもよく、それぞれ本発明の化合物を活性成分として所定量を含む。本発明の化合物はボーラス剤、舐剤、またはペーストとして投与されてもよい。
本発明の非経口投与用の医薬組成物は、1つ以上の医薬的に許容される、無菌等張水溶液、または非水溶液、分散液、懸濁液、またはエマルション、あるいは無菌粉末剤(使用直前に無菌注射溶液中または分散液中に再構成され得る)と組み合わせた1つ以上の本発明の化合物を含み、それらは糖類、アルコール類、酸化防止剤、緩衝剤、静菌剤、製剤を対象のレシピエントの血液と等張にする溶質、または懸濁剤または増粘剤を含んでもよい。
場合によっては、薬の効果を延長させるため、皮下注射、腫瘍内注射、または筋肉内注射による薬の吸収の速度を落とすことが望ましい。これは水への溶解度が低い結晶物質、または非晶物質の懸濁液を使用することによって成し遂げられてもよい。薬の吸収率は溶解率に依存し、溶解率は薬の結晶の大きさおよび結晶形態に依存しうる。あるいは、非経口投与される薬形態の吸収速度を遅延させることは、薬を油状ビークルに溶解または懸濁することにより達成される。
注射用デポ製剤は、ポリラクチド-ポリグリコシドのような生分解性ポリマー中で、対象化合のマイクロカプセル化マトリックスを形成させることで製造される。薬のポリマーに対する割合、および使用する特定のポリマーの性質に応じて、薬の放出速度を制御出来る。他の生分解性ポリマーの例として、ポリ(オルトエステル)およびポリ(無水物)が挙げられる。デポ注射用製剤は、薬を生体組織に適合するリポソームまたはマイクロエマルション中に取り込むことによって調製してもよい。
本発明の化合物が薬剤としてヒトおよび動物に投与される際、それらは単体、または例えば0.1~99%(より好ましくは、10~30%)の活性成分を含む医薬組成物を医薬的に許容される担体と組み合わせて投与され得る。
選択される投与経路に拘わらず、適当な水和形態で使用され得る本発明の化合物および/または本発明の医薬組成物は、当業者には既知の従来の方法により医薬的に許容され得る投薬形態にて製剤される。
本発明の医薬組成物中の活性成分の実際の投薬量レベルは、患者に対して毒性ではなく、特定の患者、組成物および投与様式に対して目的とする治療応答を達成するために有効な活性成分の量を得ることができるように変更してもよい。
選択された投薬レベルは、用いられる本発明の特定の化合物あるいはそのエステル、塩またはアミドの活性、投与経路、投与時間、用いられる特定化合物の排泄または代謝速度、吸収の速度および程度、治療期間、用いられる特定化合物と組み合わせて使用される他の薬剤、化合物および/または物質、年齢、性別、体重、症状、健康状態、および治療される患者の既往歴および医学分野では公知の因子を含めた様々なファクターに依存する。
当分野における通常の技術常識を有する医師または獣医は、必要な医薬組成物の有効量を容易に決定でき、かつ処方することができる。例えば、医師または獣医は、目的の治療効果を達成し、かつ目的の効果が達成されるまで徐々に投薬量を増大させるために、医薬組成物中で用いる本発明の化合物の投薬量を、必要量よりもより低いレベルにて開始することができる。
一般的に、本発明の化合物の適当な1日用量は、化合物の量が治療効果をもたらす最低の用量である。そのような有効用量は、一般的に、上記のファクターに依存している。一般的に、患者への本発明の化合物の経口、静脈内、脳室内および皮下投薬の用量は、約0.01~約50mg/kg 体重/日である。
本発明の化合物を単独で投与することが可能であれば、医薬用製剤(組成物)として化合物を投与することが好ましい。
(定義)
本明細書において特に断りが無い限り、単数形で表される参照は複数も含む。例えば、「a」および「an」は「1」、または「1以上」のどちらを参照してもよい。
指示が無い限り、原子価が満たされていないいずれのヘテロ原子にも、原子価を満たすために十分な水素原子が含まれると見なされる。
本明細書および本請求項を通して、与えられた化学式または化学名は、立体異性体および光学異性体およびラセミ体のような異性体が存在するとき、その全ての異性体を含むものとする。特に断りが無い限り、あらゆるキラル(エナンチオマーおよびジアステレオマー)およびラセミ体は本発明の範囲に含まれる。本発明においては、C=C二重結合、C=N二重結合、環システムなどの多くの幾何異性体も存在し得て、全てのそのような安定な異性体は本発明に包含される。本発明の化合物のシス-およびトランス-(またはE-およびZ-)幾何異性体が記載されており、それらは異性体の混合物、または分離された異性体として単離され得る。本発明の化合物は光学活性体またはラセミ体で単離され得る。光学活性体はラセミ体の再分離により、または光学活性な出発物質からの合成により製造してもよい。本発明の化合物およびその中間体を製造するために使用されるあらゆる過程は、本発明の一部であると考えられる。エナンチオマーまたはジアステレオマーの生成物が製造されるとき、生成物は従来の方法、例えば、クロマトグラフィーまたは、分別晶出により分離してもよい。この工程の条件により、本発明の最終生成物は遊離体(中性)または、塩形態のいずれかで得られる。それら最終化合物の遊離体および塩形態のいずれも本発明の範囲に含まれる。要望があれば、化合物の一方の形態は他方の形態に変換され得る。遊離塩基または遊離酸は、塩に変換され得て;塩はその遊離化合物、または別の塩に変換されてもよく;本発明の異性体化合物の混合物はそれぞれの異性体に分離されてもよい。本発明の化合物、その遊離体および塩は複数の互変異生体が存在し得て、そこで水素原子は他の部分の分子に置き換えられ、分子中の原子間の化学結合は結果的に転位される。あらゆる互変異性体が存在する限りにおいて、互変異性体は本発明に含まれると理解されるべきである。
記述を明確にし、当業者の従来の基準に従って、式および表に使用する記号:
Figure 0007250808000081
は構造の一部または置換基から中心部/核へ接続する点である結合を示す。
さらに記述を明確にするため、2つの文字または記号の間ではないところで置換基にダッシュ(-)があるとき、これは置換基の接続点を示すために使用される。例えば、-CONH2は炭素原子を介して接続する。
さらに記述を明確にするため、実線の最後に置換基がないとき、これはメチル(CH3)基が結合していることを示している。
さらに、ホスホロチオエート基は
Figure 0007250808000082
のいずれかで示され得る。
用語「対イオン」は、負電荷を持った分子として、塩化物イオン、臭化物イオン、水酸化物イオン、酢酸イオン、および硫酸イオンが挙げられ、正電荷を持った分子として、ナトリウムイオン(Na)、カリウムイオン(K)、アンモニウムイオン(RnNHm (n=0~4およびm=0~4))などを表すために使用される。
用語「電子吸引基」(EWG)は、電子密度を自身の方へ引き寄せ、他の結合した原子から離すよう、結合に極性を持たせる置換基をいう。EWGの例として以下に限らないが、CF3、CF2CF3、CN、ハロゲン、ハロアルキル、NO2、スルホン、スルホキシド、エステル、スルホンアミド、カルボキサミド、アルコキシ、アルコキシエーテル、アルケニル、アルキニル、OH、C(O)アルキル、CO2H、フェニル、ヘテロアリル、-O-フェニル、および-O-ヘテロアリルが挙げられる。好ましいEWGの例として以下に限らないが、CF3、CF2CF3、CN、ハロゲン、SO2(C1-4アルキル)、CONH(C1-4アルキル)、CON(C1-4アルキル)2、およびヘテロアリルが挙げられる。より好ましいEWGの例としては以下に限らないが、CF3およびCNが挙げられる。
本明細書で用いる、用語「アミン保護基」は有機合成の分野の当業者に公知のアミノ基の保護に用いられるあらゆる基を意味し、それらはエステル還元剤、二置換ヒドラジン、R4-MおよびR7-M、求核剤、ヒドラジン還元剤、活性剤、強塩基、ヒンダードアミン塩基および環化剤に対して安定である。これらの基準に当てはまるアミン保護基は以下の文献に記載されるものも含み(Wuts, P.G.M. and Greene, T.W. Protecting Groups in Organic Synthesis, 4th Edition, Wiley (2007)およびThe Peptides: Analysis, Synthesis, Biology, Vol.3, Academic Press, New York (1981))、本明細書の内容は文献により援用される。アミン保護基の例は以下に限らないが、次のものが挙げられる:
(1)アシル型として、例えばホルミル、トリフルオロアセチル、フタリル、およびp-トルエンスルホニル
(2)芳香族カルバミン酸塩型として、例えばベンジルオキシカルボニル(Cbz)および置換ベンジルオキシカルボニル、1-(p-ビフェニル)-1-メチルエトキシカルボニル、および9-フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)
(3)脂肪族カルバミン酸塩型として、例えばtert-ブチルオキシカルボニル(Boc)、エトキシカルボニル、ジイソプロピルメトキシカルボニル、およびアリルオキシカルボニル
(4)環状アルキルカルバミン酸塩型として、例えばシクロペンチルオキシカルボニルおよびアダマンチルオキシカルボニル
(5)アルキル型として、例えばトリフェニルメチルおよびベンジル
(6)トリアルキルシランとして、例えばトリメチルシラン
(7)チオール含有型として、例えばフェニルチオカルボニルおよびジチアスクシノイル
(8)アルキル型として、例えばトリフェニルメチル、メチル、およびベンジル;および置換アルキル型として、例えば2,2,2-トリクロロエチル、2-フェニルエチル、およびt-ブチル;およびトリアルキルシラン型として、例えばトリメチルシラン。
本明細書で述べる、用語「置換」は少なくとも1つの水素原子が非水素基で置き換えられるが、但し通常の原子価が維持され、置換により安定な化合物となることを意味する。本明細書で用いる環二重結合とは、2つの隣接した環原子(例えばC=C、C=N、またはN=N)の間で形成される二重結合である。
本発明の化合物中に窒素原子(例えばアミン)がある場合は、それらは酸化剤(例えばmCPBAおよび/または過酸化水素)によって処理することでN-オキシドに変換され、本発明の別の化合物となり得る。それ故、示され、請求される窒素原子は示される窒素およびそのN-オキシド(N→O)誘導体の両方を対象にすると考えられる。
化合物のいずれの構成要素または式中で、一回以上いずれかの変化をした場合、それぞれの変化の場合での定義は、他の全ての場合のその定義とは独立している。それ故、例えばもし1つの官能基が0~3個のRで置換されている場合は、前述の官能基は任意に3個のR基までで置換されてもよく、そしてそれぞれにおいてRはRの定義から独立して選択される。また、置換基の組み合わせおよび/または変化は、そのような組み合わせにより安定な化合物が得られる場合のみ許容される。
置換基への結合が環中の2つの原子を繋ぐ結合に交差するように示されるときは、そのような置換基は環中のいずれの原子と結合してもよい。そのような置換基が所定の式の化合物の残基に結合する原子を示さずに記載されたときは、そのような置換基は、そのような置換基中のいずれの原子を介して結合してもよい。置換基の組み合わせおよび/または変化は、そのような組み合わせにより、安定な化合物が得られる場合のみ許容される。
本発明は、本発明の化合物にある原子のあらゆる同位体を含有することを意図する。同位体には、原子番号が同一であるが質量数が異なる原子が含まれる。一般的な例として、以下に限らないが、水素の同位体にはジュウテリウムおよびトリチウムが含まれる。水素の同位体として1H(水素)、2H(ジュウテリウム)および3H(トリチウム)と示され得る。一般的にジュウテリウムは「D」、トリチウムは「T」とも表示される。その応用として、CD3はすべての水素原子がジュウテリウムであるメチル基を表す。炭素の同位体には13Cおよび14Cが含まれる。同位体で標識された本発明の化合物は、一般に当業者に公知の従来の技法、またはそれらに記載の類似の方法により、他で用いられる非標識試薬の代わりに適当な同位体-標識試薬を用いて製造することが出来る。
本明細書で用いる「医薬的に許容される塩」は、親化合物が、その酸塩または塩基塩を調製することで修飾された本明細書に開示される化合物の誘導体をいう。医薬的に許容される塩の例として、以下に限らないが、アミンのような塩基性基との鉱酸塩または有機酸塩、およびカルボン酸のような酸性基とのアルカリ塩または有機塩が挙げられる。医薬的に許容される塩には、従来の無毒な塩、または例えば無毒な無機酸または有機酸から形成される親化合物の四級アンモニウム塩が含まれる。そのような従来の無毒な塩には例えば、無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、および硝酸)からの誘導体、および有機酸(例えば、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモン酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2-アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、およびイセチオン酸など)から製造する塩が含まれる。
本発明の医薬的に許容される塩は、塩基部分または酸部分を含む親化合物から、従来の化学的手法により合成することが出来る。一般に、そのような塩は、水中または有機溶媒中、またはその2つの混合溶媒中で、当量の適当な塩基または酸を用いてこれらの化合物の遊離酸体または遊離塩基体と反応させることで製造することが出来る;一般に、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、またはアセトニトリルのような非水溶媒が好ましい。「Remington」(The Science and Practice of Pharmacy, 22nd Edition, Allen, L.V.Jr., Ed.; Pharmaceutical Press, London, UK(2012))に相応しい塩の一覧が記載されている。その内容は参照により本明細書に援用される。
さらに、式Iの化合物はプロドラッグの形をとってもよい。体内で変換され、生物活性剤(すなわち式Iの化合物)を得るいずれの化合物もプロドラッグであり、本発明の精神の範囲である。プロドラッグの様々な形態は当業者に公知である。そのようなプロドラッグの誘導体の例には以下を参照。
a) Bundgaard,H. ed., Design of Prodrugs, Elsevier (1985), and Widder, K.et al., eds., Methods in Enzymology, 112:309-396, Academic Press (1985)
b) Bundgaard,H. Chapter 5, "Design and Application of Prodrugs," A Textbook of Drug Design and Development, pp.113-191, Krosgaard-Larsen, P.et al., eds., Harwood Academic Publishers (1991)
c) Bundgaard,H. Adv.Drug Deliv.Rev., 8:1-38 (1992)
d) Bundgaard,H.et al., J.Pharm.Sci., 77:285 (1988)
e) Kakeya, N.et al., Chem.Pharm.Bull., 32:692 (1984)および
f) Rautio, J (Editor).Prodrugs and Targeted Delivery (Methods and Principles in Medicinal Chemistry), Vol 47, Wiley-VCH, 2011.
カルボキシ基を含む化合物は生理的加水分解性エステルを形成できる。そのエステルは体内で加水分解されることにより式Iの化合物自体を得るプロドラッグとして働く。加水分解は多くの場合、消化酵素の影響下で主に起こるため、そのようなプロドラッグは好ましくは経口投与される。非経口投与の場合は、そのエステル自体に活性があり得るか、または血液中で加水分解が起こる場合に用いられ得る。式Iの化合物の生理的加水分解性エステルには、C1-6アルキル、C1-6アルキルベンジル、4-メトキシベンジル、インダニル、フタリル、メトキシメチル、C1-6アルカノイルオキシ-C1-6アルキル(例えばアセトキシメチル、ピバロイルオキシメチルまたは、プロピオニルオキシメチル)、C1-6アルコキシカルボニルオキシ-C1-6アルキル(例えばメトキシカルボニル-オキシメチルまたは、エトキシカルボニルオキシメチル、グリシルオキシメチル、フェニルグリシルオキシメチル、(5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル)-メチル)、および例えばペニシリンやセファロスポリンの分野で使用される他によく知られた生理的加水分解性エステルが含まれる。そのようなエステルは当業者に公知の従来の技法により製造されてもよい。
プロドラッグの製造は当該技術分野で公知であり、例えば以下の文献に記載されている。
King, F.D., ed., Medicinal Chemistry: Principles and Practice, The Royal Society of Chemistry, Cambridge, UK (2nd edition, reproduced, 2006)
Testa, B.et al., Hydrolysis in Drug and Prodrug Metabolism.Chemistry, Biochemistry and Enzymology, VCHA and Wiley-VCH, Zurich, SwitzerlanD(2003)
Wermuth, C.G., ed., The Practice of Medicinal Chemistry, 3rd edition, Academic Press, San Diego, CA(2008)
用語「溶媒和物」は、本発明の化合物と1つ以上の有機または無機溶媒分子との物理的結合を意味する。この物理的結合は水素結合を含む。ある場合においては、例えば1つ以上の溶媒分子が結晶性固体の結晶格子に組み込まれるときに、溶媒和物を単離することが可能である。溶媒和物中の溶媒分子は規則正しい配列および/または不規則な配列で存在し得る。溶媒和物は定比または不定比量のいずれかの溶媒分子を含み得る。「溶媒和物」は溶液相および分離可能な溶媒和物の両方を含む。溶媒和物の典型例として、以下に限らないが、水和物、エタノラート、メタノラート、イソプロパノラートが挙げられる。溶媒和物の方法は一般に当業者に公知である。
本明細書で用いる用語「患者」は、本発明の方法により治療される生物をいう。そのような生物は、以下に限らないが、好ましくは哺乳動物(例えばマウス、サル、ウマ、ウシ、ブタ、イヌ、ネコなど)が挙げられ、最も好ましくはヒトをいう。
本明細書で用いる、用語「有効な量」は、例えば、研究者または臨床医により求められる、組織、システム、動物またはヒトの生物学的または医学的反応を引き起こすドラッグまたは治療薬、すなわち本発明の化合物の量を意味する。さらに、用語「治療上有効な量」は、その量を摂取しない類似の対象者と比較して、治療、回復、予防における改善、または病気、不調または副作用の改善、または病気または不調の進行率の低下をもたらすあらゆる量を意味する。有効な量とは、1回以上の投与、適用、または投薬量で投与することが出来、そしてそれは特定の処方または投薬経路に限らない。通常の生理的機能を高めるために有効な量も該用語の範囲に含む。
本明細書で用いる用語「治療」は、例えば軽減、減少、調整、改善または除去など、状態、病状、障害などの改善または、その症状の改善につながるあらゆる効果を含む。
本明細書で用いる用語「医薬組成物」は、特に体内または体外の診断または治療の利用に適当な組成物にする担体(不活性または活性)との、活性剤の組み合わせをいう。
塩基の例は以下に限らないが、水酸化アルカリ金属塩(例えばナトリウム)、水酸化アルカリ土類金属塩(例えばマグネシウム)、アンモニア、および式NW4 の化合物(式中、WはC1-4アルキル)などが挙げられる。
治療上の利用のため、本発明の化合物の塩は医薬的に許容されているとして考えられる。しかし、医薬的に許容されない酸および塩基の塩もまた、例えば、医薬的に許容される化合物の製造または精製において用途があってもよい。
(製造方法)
本発明の化合物は、有機合成の分野の当業者に公知の、多くの方法によって製造することができる。本発明の化合物は下記に記載の方法を、有機合成化学の技術において公知の合成方法を共に用いて、または該当業者に評価されているそれらの類似合成方法を用いて合成出来る。好ましい方法としてはこれらに限定されないが、下記に記載の方法が挙げられる。ここで引用する全ての参照はその参照内容により援用される。
本発明の化合物は、この項に記載の反応および技術を用いて製造されうる。該反応は、用いる試薬および物質に適した溶媒中で実施され、もたらされる変換に適当である。また、以下に記載の合成方法の説明において、提示した反応条件(溶媒の選択、反応雰囲気、反応温度、実験時間およびワ-クアップ方法を含む)は全て、該反応の標準である条件となるように選択されていると理解され、それは当業者によって容易に認識されるべきである。分子の様々な部分に存在する官能基が、提示された試薬および反応に適合しなければならないことは、有機合成の分野の当業者により理解される。反応条件に適合する置換基がそのように制限されることは当業者にとっては容易に明白であり、代替方法が用いられなくてはならない。該反応は本発明の所望の化合物を得るために、合成ステップの順序の変更またはある特定の反応過程を異なるものに選択する判断が必要なときもある。また、この分野のあらゆる合成経路計画における、もう1つの重要な検討対象は、本発明に記載の所望の化合物に存在する反応性官能基の保護に用いる保護基の賢明な選択であると認識される。熟練した実験者に対し、多くの保護基の代替案を記載している権威ある文献としてGreeneおよびWuts著のProtective Groups In Organic Synthesis(Fourth Edition,Wiley & Sons, 2007)が挙げられる。
般式(I)および式(II)の化合物は、次のスキームに示した方法を参照に製造されうる。 スキームに示されるように、最終生成物は、式(I)および式(II)と同じ構造式を持つ化合物である。適当な置換基に適当な試薬を選択することで、式(I)および式(II)のいずれの化合物も該スキームにより製造され得ると理解される。溶媒、温度、圧力およびその他の反応条件は当業者によって容易に選択され得る。出発物質は市販であるか、または当業者によって容易に製造される。化合物の構成成分は、本明細書に記載の通りに定義される。
Figure 0007250808000083
メソッド1
本開示の実施例の製造方法の1つはスキーム1に記載される。製造は、リボ-ヌクレオシド(i)から始まり、そこで核酸塩基(R1またはR2)は、例えばベンゾイル基で適当に保護され(PG2またはPG3)、および5'-ヒドロキシ基は、例えばDMTrまたはMMTrエーテルで適当に保護され(PG1)、および3'位は、ホスホロアミダイト基である。ステップ1において、適当な試薬(例えばピリジントリフルオロ酢酸、続いてブチルアミン)で処理して、H-ホスホン酸(ii)を得る。ステップ2において、酸性条件下で5'-OH保護基(PG1=DMTrまたはMMTr)の脱保護の後、式iiiの化合物を得る。ステップ3において、得られた式iiiの化合物は、完全に保護された2'-ホスホロアミダイト(iv)と反応し、次いで例えばDDTTを用いて即座にチオール化し、式vの化合物(X=S)を得てもよい。別法として、酸化剤(例えばt-ブチルヒドロペルオキシド)で処理して式vの化合物(X=O)を得る。ステップ4において、酸性条件下で第2リボ-ヌクレオシドから5'位保護基(PG1=DMTrまたはMMTr)を脱保護し、式viの化合物を得る。ステップ5において、化合物viを適当な環化試薬(例えばDMOCP)で処理し、式viiの化合物を得る。ステップ6において、この化合物を次いで適当な試薬(例えば3H-1,2-ベンゾジチオール-3-オン)で即座にチオール化し、式viiiの化合物を得てもよい。式viiiの化合物を適当な試薬(例えばNH4OH/MeOH)で処理し、核酸塩基の保護基(PG2およびPG3=ベンゾイル)を脱保護し、式ixの化合物を得てもよい。ステップ8において、式(I)の化合物は、化合物ixの3'-OHから残存の保護基(PG4=シリル保護基)を、例えばフッ化物アニオンを用いて除去することによって調製されてもよい。
Figure 0007250808000084
メソッド2
別法(スキーム2)は、適当に置換された天然または修飾ヌクレオシド(x)から始まり、ここで核酸塩基(R2)は、例えばベンゾイル基で適当に保護されている(PG=保護基)。ステップ1において、xを適当な有機リン酸(V)試薬(例えば表1に挙げられるものの1つ)で、適当な溶媒中(例えばアセトニトリルまたはジメチルホルムアミド)、適当な塩基(例えばDBU)と共に処理し、式xiiの化合物を得る。ステップ2において、適当に保護された置換天然または修飾ヌクレオシド(例えばxi)を適当な溶媒中(例えばアセトニトリルまたはジメチルホルムアミド)、塩基(例えばDBU)の存在下で処理し、式xiiの化合物を得る。ステップ3において、両保護基(PG1およびPG2)を、当業者に公知の条件下で除去し、ジオール(xiv)を得てもよい。ステップ4において、式xivの化合物を、適当な環化試薬(例えば亜リン酸ジフェニル)で処理し、続いて例えばt-ブチルヒドロペルオキシドで酸化(X=O)するか、または例えばDDTTで硫化し(X=S)、式xvの化合物を得てもよい。残存の全ての保護基を脱保護し、一般式(I)の化合物を得る。
Figure 0007250808000085
本発明は、次の実施例においてさらに定義される。該実施例は説明によってのみ与えられると理解されるべきである。上記の検討および実施例から、当業者は本発明の本質的な特徴を解明することが出来、発明の精神および範囲から離れることなく、本発明を幅広い用途および条件に適応させるために様々な変更および修正を行うことが出来る。その結果、本発明は以下で説明する実施例によって制限されず、むしろ本明細書に添付の請求項により定義される。
(略語)
次に示す実施例中のものを含む本出願で使用され得る略語は、以下の通りである:
Figure 0007250808000086
(リン(V)試薬の製造)
Figure 0007250808000087
Figure 0007250808000088
Figure 0007250808000089
Figure 0007250808000090
本発明の実施例の製造において使用するリン(V)試薬(試薬1-4)は、USSN 62/657551(2018年4月13日出願)、USSN 62/6568098(2018年5月7日出願)、USSN 62/697896(2018年7月13日出願)、2018およびUSSN 62/729314(2018年9月10日出願)に記載の工程に従って製造した。
実施例1-1、1-2、1-3、1-4
4-[(1R,6R,8R,9R,10R,15R,17S,18R)-8-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-9-フルオロ-18-ヒドロキシ-3,12-ジオキソ-3,12-ジスルファニル-2,4,7,11,13,16-ヘキサオキサ-3λ5,12λ5-ジホスファトリシクロ[13.2.1.06,10]オクタデカン-17-イル]ピリジン-2-カルボキサミド
Figure 0007250808000091
1Aの化合物の製造:
Figure 0007250808000092
(2S,3R,4R,5R)-2-アセトキシ-5-((ベンゾイルオキシ)メチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジイルジベンゾエート(10g、19.82mmol)のDCM(30mL)溶液に、窒素雰囲気下でトリメチルシランカルボニトリル(3.47mL、27.8mmol)、次いで三フッ化ホウ素ジエチルエーテレート(2.45mL、19.8mmol)を加えた。この反応混合物を室温で14時間撹拌した。この反応混合物に飽和NaHCO3(100mL)を加え、室温で30分間撹拌を続けた。得られた混合物をEtOAc(100mL x 3)で抽出した。有機層を合わせて食塩水で洗浄し、次いでNa2SO4で乾燥した。この混合物を次いで減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(80gカラム、0-50% EtOAc/ヘキサン)で精製し、1Aの化合物(7.56g、81% 収率)を得た。1H NMR (499MHz、クロロホルム-d) δ 8.17 - 8.09 (m, 2H), 8.04 - 7.90 (m, 4H), 7.63 - 7.55 (m, 3H), 7.51 - 7.34 (m, 6H), 6.03 (dd, J=5.3, 4.5 Hz, 1H), 5.88 (t, J=5.5 Hz, 1H), 5.00 (d, J=4.4 Hz, 1H), 4.81 - 4.72 (m, 2H), 4.64 (d, J=8.4 Hz, 1H)
1Bの化合物の製造:
Figure 0007250808000093
1Aの化合物(15g、31.8mmol)/AcOH(40mL)の溶液に、塩化水素(5.30mL、63.6mmol)を加えた。この反応混合物を120℃で40分間加熱した。この混合物を次いで濃縮乾固し、次いでシリカゲルクロマトグラフィー(120gカラム、0-60% EtOAc/ヘキサン)で精製し、1Bの化合物(12.6g、25.7mmol、81% 収率)を得た。HPLC: 保持時間=0.73分(H2O/MeOH(0.05%TFA含有)、Shimadzu HPLC Xterra-S5-C18 4.6 x 50mm、グラジエント=4分、波長=220nm); MS (ES): m/z=490 [M+H]
1Cの化合物の製造:
Figure 0007250808000094
(4,4'-ジ-t-ブチル-2,2'-ビピリジン)ビス[3,5-ジフルオロ-2-[5-トリフルオロメチル-2-ピリジニル-κN)フェニル-κC]イリジウム(III)ヘキサフルオロホスファート(0.24g、0.24mmol)、ニッケル(II)クロライドエチレングリコールジメチルエーテル錯体(0.26g、1.19mmol)、および4,4'-ジ-tert-ブチル-2,2'-ビピリジン(0.32g、1.2mmol)を、撹拌子を入れたバイアル(50mL)に加えた。次いで、1Bの化合物(5.81g、11.85mmol)、続いてメチル4-ブロモピコリネート(3.07g、14.22mmol)、およびCs2CO3(6.18g、18.95mmol)を加えた。このバイアルを次いで窒素雰囲気下に静置し、乾燥DMA(120mL)を加えた。得られた溶液を次いで窒素で15分間脱気した。このバイアルを次いで密封し、キャップをパラフィルムで巻いた。このバイアルを34WのBlue LEDから8cm離れた場所に置き、バイアルの側面を直接LEDで照射した。この反応液を次いで72時間撹拌した。得られた粗製反応混合物を次いで水(100mL)および酢酸エチル(100mL)の混合液に注いだ。水層を3回酢酸エチルで抽出し、次いで有機層を合わせて水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、濃縮した。得られた生成物を次いでカラムクロマトグラフィー(120gカラム、0-80% EtOAc/Hexで40分)で精製し、1Cの化合物(2.8g、4.81mmol、40.6% 収率)を得た。 1H NMR (499MHz、クロロホルム-d) δ 8.66 (dd, J=0.61, 5.02 Hz, 1H), 8.29 (s, 1H), 7.93-8.07 (m, 6H), 7.65 (d, J=5.13 Hz, 1H), 7.49-7.56 (m, 3H), 7.28-7.41 (m, 6H), 5.74 (t, J=5.33 Hz, 1H), 5.54 (t, J=5.71 Hz, 1H), 5.38 (d, J=5.94 Hz, 1H), 4.91 (dd, J=3.04, 12.17 Hz, 1H), 4.79 (td, J=3.39, 5.10 Hz, 1H), 4.70 (dd, J=3.65, 12.17 Hz, 1H), 1.21 (t, J=7.15 Hz, 1H)
1Dの化合物の製造:
Figure 0007250808000095
1Cの化合物(2.7g、4.59mmol)に、乾燥MeOH(20mL)およびナトリウムメトキシド(5.96mL、2.98mmol、0.5M)を加えた。得られた混合物を14時間撹拌し、次いでDowex 50WX8 H+レジンで中和した。得られた混合物を濾過し、濾過ケーキをMeOHで洗浄し、次いで濾液を濃縮乾固した。得られた粗製中間体のピリジン(20mL)溶液に、(クロロ(4-メトキシフェニル)メチレン)ジベンゼン(1.67g、4.70mmol)/DCM(5mL)を0℃でゆっくりと加えた。得られた混合物を室温で一夜撹拌した。溶媒を次いで除去し、得られた残渣を水(100mL)および酢酸エチル(100mL)の混合溶媒に注いだ。水層を3回酢酸エチルで抽出し、次いで有機層を合わせて食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、濃縮した。得られた粗製物質を次いでカラムクロマトグラフィー(40gカラム、0-10% MeOH/DCM)で精製し、1Dの化合物(1.1g、45% 収率)を得た。1H NMR (499MHz、クロロホルム-d) δ 8.69 (d, J=4.71 Hz, 1H), 8.32 (s, 1H), 7.67 (d, J=4.93 Hz, 1H), 7.41-7.51 (m, 3H), 7.22-7.38 (m, 9H), 6.87 (s, 1H), 6.85 (s, 1H), 4.87 (d, J=6.79 Hz, 1H), 4.07-4.27 (m, 3H), 4.02 (s, 1H), 3.93 (s, 2H), 3.80-3.84 (m, 3H), 3.55 (t, J=1.00 Hz, 1H), 3.52 (d, J=3.34 Hz, 1H), 3.38 (br d, J=3.55 Hz, 1H)
1Eの化合物および1Fの化合物の製造:
Figure 0007250808000096
1Dの化合物(1.1g、2.0mmol)およびイミダゾール(0.42g、6.1mmol)のピリジン(30mL)溶液に、TBS-Cl(0.34g、2.2mmol)/DCM(2mL)をゆっくりと加えた。この混合物を5時間撹拌し、次いでMeOH(5mL)を加えた。この混合物を次いで1時間撹拌し、次いで濃縮乾固した。得られた粗製物質をシリカゲルクロマトグラフィー(40gカラム、0-100% EtOAc/ヘキサンで35分グラジエントをかけて溶出)で精製し、1Eの化合物(445mg、0.68mmol、33% 収率)および1Fの化合物(418mg、0.64mmol、31% 収率)を得た。
1Eの化合物: 1H NMR (499MHz、メタノール-d4) δ 8.67 (d, J=5.02 Hz, 1H), 8.49 (s, 1H), 7.75 (dd, J=1.05, 5.02 Hz, 1H), 7.42-7.55 (m, 4H), 7.22-7.40 (m, 8H), 6.86-6.93 (m, 2H), 4.90-4.92 (m, 1H), 4.25 (dd, J=5.02, 8.05 Hz, 1H), 4.19 (br d, J=2.19 Hz, 1H), 4.05-4.14 (m, 1H), 4.00 (s, 1H), 3.80-3.81 (m, 3H), 3.74-3.75 (m, 3H), 3.58 (dd, J=2.72, 10.56 Hz, 1H), 3.14-3.32 (m, 2H), 0.83-0.93 (m, 9H), -0.05--0.02 (m, 3H), -0.12--0.10 (m, 3H)
1Fの化合物: 1H NMR (499MHz、メタノール-d4) δ 8.66 (dd, J=0.63, 5.02 Hz, 1H), 8.49 (s, 1H), 7.78 (d, J=5.19 Hz, 1H), 7.43-7.54 (m, 4H), 7.22-7.39 (m, 8H), 6.89 (s, 1H), 6.88 (s, 1H), 4.89-4.92 (m, 1H), 4.07-4.21 (m, 3H), 3.90-4.05 (m, 1H), 3.79-3.81 (m, 3H), 3.75-3.78 (m, 2H), 3.58 (dd, J=2.87, 10.61 Hz, 1H), 3.13-3.32 (m, 1H), 0.88-0.88 (m, 1H), 0.86-0.88 (m, 8H), 0.17 (br d, J=11.50 Hz, 1H), 0.06-0.08 (m, 3H), -0.02-0.00 (m, 3H)
1Gの化合物の製造:
Figure 0007250808000097
1Fの化合物(418mg、0.637mmol)/ピリジン(6mL、74mmol)の溶液に、窒素雰囲気下で亜リン酸ジフェニル(0.37mL、1.9mmol)を加え、得られた混合物を室温で20分間撹拌した。得られた混合物に、水(0.80mL、45mmol)および次いでトリエチルアミン(0.89mL、6.4mmol)を加えた。この混合物をさらに20分間撹拌した。この混合物を次いで濃縮し、MeOHで共沸し、次いでカラムクロマトグラフィー(12g、0-15% MeOH/DCM)で精製し、粗製中間体を得た。この粗製物質に、DCM(5mL)、次いで2,2-ジクロロ酢酸(0.26mL、3.2mmol)を加えた。得られた混合物を室温で2時間撹拌し、次いでピリジン(0.5mL、6.2mmol)を加え、得られた反応混合物を濃縮乾固した。その残渣を逆相(C18)クロマトグラフィー(150gカラム、0%から30%のACN/NH4Ac水溶液(0.04%))で精製し、メチル1Gの化合物(130mg、0.29mmol、46% 収率)を得た。 1H NMR (499MHz、メタノール-d4) δ 8.64 (d, J=4.89 Hz, 1H), 8.35 (s, 1H), 7.86 (d, J=5.13 Hz, 1H), 7.39 (s, 1H), 5.12 (d, J=5.96 Hz, 1H), 4.36-4.46 (m, 1H), 4.31 (t, J=4.41 Hz, 1H), 4.10 (q, J=4.17 Hz, 1H), 3.99 (s, 3H), 3.83 (dd, J=3.81, 12.04 Hz, 1H), 3.74 (dd, J=4.29, 12.04 Hz, 1H), 0.96 (s, 9H), 0.17 (d, J=7.03 Hz, 6H)
1Hの化合物の製造:
Figure 0007250808000098
(2R,3R,4R,5R)-5-(6-ベンズアミド-9H-プリン-9-イル)-2-((ビス(4-メトキシフェニル)(フェニル)メトキシ)メチル)-4-フルオロテトラヒドロフラン-3-イル(2-シアノエチル)ジイソプロピルホスホロアミダイト(Sigma-Aldrich、510mg、0.58mmol)を無水アセトニトリル(4mL)に溶解し、次いで濃厚な油状物になるまで濃縮した(2回繰り返した)。この油状物に、3度目の無水アセトニトリル(4mL)を加え、次いで4Åモレキュラー・シーブ(150mg)を加えた。1Gの化合物(130mg、0.29mmol)および1H-テトラゾール(81mg、1.16mmol)の混合物に、無水アセトニトリル(4mL)を加えた。この混合物を濃縮乾固した。得られた混合物を、次いで無水CH3CN(4mL)でさらに2回共沸した。最後の共沸の際に、溶液を体積~2mLになるまで濃縮し、4Åモレキュラー・シーブ(150mg)を窒素下で加えた。この混合物に、窒素の陽圧ラインで、予め調製した溶液をカニューレで加えた。この反応混合物を次いで3時間撹拌した。この反応液を次いで(E)-N,N-ジメチル-N'-(3-チオキソ-3H-1,2,4-ジチアゾール-5-イル)ホルムイミドアミド(130mg、0.64mmol)で処理し、この溶液を20分間撹拌した。得られた黄色溶液を濾過し、慎重に減圧濃縮した(120mbar、水浴36℃)。得られた濃厚な油状物を6%(m/v)重炭酸ナトリウム水溶液を含む分液漏斗に移した。得られた生成物を酢酸エチルで2回抽出し、有機層を合わせて硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。得られた粗製物質を無水アセトニトリルで共沸し、次いでジクロロメタン(3mL)に溶解した。トリエチルシラン(0.28mL、1.74mmol)を加え、次いで2,2-ジクロロ酢酸(112mg、0.87mmol)を滴下して加えた。2時間後、得られた反応混合物をピリジン(0.5mL)で処理し、10分間撹拌を続けた。この混合物を次いで粘性のある油状物になるまで減圧濃縮した(300mbar、次いで50mbar、水浴35℃)。得られた油状物をメタノール(5mL)に溶解し、および濃縮乾固した(2回繰り返した)。得られた残渣を次いで逆相(C18)クロマトグラフィー(50gカラム、0%から60%のAcCN/NH4Ac水溶液(0.04%))で精製し、1Hの化合物を2つのジアステレオマーの混合物として得た(193mg、69%)。 m/z: 952.1 (M+H)
1Iの化合物の製造:
Figure 0007250808000099
中間体1Hの化合物(100mg、0.11mmol)を無水ピリジン(1mL)に溶解し、乾固するまで減圧濃縮した(2回繰り返した)。得られた物質を無水ピリジン(5mL)に溶解し、2-クロロ-5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサホスフィナン2-オキシド(78mg、0.42mmol)/ピリジン(5mL)の溶液に、-10℃で滴下して加えた。この反応液を室温に加温し、20分間撹拌した。(E)-N,N-ジメチル-N'-(3-チオキソ-3H-1,2,4-ジチアゾール-5-イル)ホルムイミドアミド(43mg、0.21mmol)を次いで加え、得られた混合物を室温で20分間撹拌した。水(0.50mL)を加え、さらに30分間撹拌を続けた。この混合物を次いで濃縮乾固した。得られた残渣を飽和NaHCO3水溶液(10mL)およびEtOAc(15mL)の間に分配した。得られた有機層を回収し、水層をEtOAc(15mL x 2)で抽出した。有機層を合わせてNa2SO4で乾燥し、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(12gカラム、0-20% MeOH/DCM)で精製し、1Iの化合物(74mg、0.08mmol、73% 収率)を4つのジアステレオマーの混合物として得た。m/z: 966.3 (M+H)
実施例1-1、1-2、1-3および1-4の化合物の製造:
Figure 0007250808000100
1Iの化合物(74mg、0.077mmol)に、アンモニア/MeOH(2mL、7N)を加えた。この反応混合物を50℃で3時間撹拌した。この反応混合物を次いで濃縮乾固した。得られた粗製混合物に、トリエチルアミントリヒドロフルオライド(1mL、6.1mmol)を加えた。この混合物を37℃で2時間加熱した。この反応液を次いでNH4OAc(1M)で処理し、次いで室温で10分間撹拌した。この溶液を次いで濾過し、濾液を分取HPLC(条件: カラム: Agilent Bonus RP 21.2 x 100mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 水(20mM酢酸アンモニウム含有); 移動相B: アセトニトリル; グラジエント: 0%Bで0~6分間溶出後、0%-25%Bで16分かけて溶出し、次いで100%Bで4分間溶出; 流速: 20mL/分)で精製し、1-1の化合物を単一のジアステレオマーとして得た(13mg、24% 収率)。さらに3つのジアステレオマーを混合物(ジアステレオマー1-2の化合物および1-3の化合物(4mg、7% 収率)および1-3の化合物および1-4の化合物(32mg、56% 収率))として得た。
実施例1-1の化合物: 1H NMR (500MHz、DMSO-d6) δ 8.51 (d, J=4.88 Hz, 1H), 8.11 (s, 1H), 8.01 (s, 1H), 7.77 (br d, J=4.58 Hz, 1H), 7.56 (br s, 1H), 6.19 (dd, J=2.59, 15.11 Hz, 1H), 5.66 ( m, 1H), 4.87-5.04 (m, 1H), 4.75 (br d, J=9.16 Hz, 1H), 4.55 (br s, 1H), 4.41-4.51 (m, 1H), 4.30 (br s, 1H), 4.05-4.19 (m, 2H), 4.01 (br dd, J=6.26, 11.44 Hz, 1H), 3.55 (br s, 1H), 3.17 (s, 1H) 保持時間: 2.21分(Agilent Bonus RP、2.1 mm x 50mm、粒子径: 1.8μm; 移動相A: 水(20mM酢酸アンモニウム含有); 移動相B: アセトニトリル 温度: 50℃; グラジエント: 0%Bで1分溶出後、次いで0%Bから100%Bに4分かけて溶出し、次いで100%Bで0.75分間溶出; 流速: 1mL/分; 検出: MSおよびUV(220nm) m/z: 680.12
実施例2-1、2-2、2-3および2-4
4-[(1R,6R,8R,9R,10R,15R,17S,18R)-8-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-9-フルオロ-18-ヒドロキシ-3,12-ジオキソ-3,12-ジスルファニル-2,4,7,11,13,16-ヘキサオキサ-3λ5,12λ5-ジホスファトリシクロ[13.2.1.06,10]オクタデカン-17-イル]-N-メチルピリジン-2-カルボキサミド
Figure 0007250808000101
中間体1Iの化合物(30mg、0.031mmol)をMeOH(0.5mL)に溶解し、次いで30%メチルアミン/EtOH(2mL)溶液を加えた。この混合物を50℃で10時間加熱した。次いでこの混合物を窒素気流下で濃縮乾固した。得られた残渣をトリエチルアミントリヒドロフルオライド(1mL)に懸濁し、37℃で3時間加熱した。得られた反応液に、2M酢酸アンモニウム溶液(2mL)を次いで加え、20分間撹拌を続けた。この混合物を次いで濾過し、分取HPLC(条件: カラム: Luna Phenyl-Hex Column、5μm、4.6 X 250mm、流速: 1mL/分、移動相: A: 100mM NH4OAc(pH 6.5); 移動相B: MeOH、グラジエント: 20%Bで10分、20-95%Bで1分、および95%-20%Bで2分)で精製し、2-1の化合物(2.3mg、10% 収率)を単一のジアステレオマーとして、2-2の化合物および2-3の化合物(2.6mg、12% 収率)を2:1のジアステレオマーの混合物として、および2-4の化合物(1.8mg、8% 収率)を単一のジアステレオマーとして得た。
実施例2-1の化合物 : HPLC 保持時間: 10.87分(Luna Phenyl-Hex 3μm 3 x 150; 移動相A: 水(20mM NH4Ac含有); 移動相B: MeOH(20mM NH4Ac含有); グラジエント: 0%-15%Bで20分かけて溶出後、15%-95%Bで1分かけて溶出; 流速: 0.5mL/分); 1H NMR (500MHz、メタノール-d4) δ 8.49 (d, J=4.92 Hz, 1H), 8.36 (s, 1H), 8.18 (s, 2H), 7.81 (d, J=4.49 Hz, 1H), 6.31 (dd, J=2.24, 14.64 Hz, 1H), 5.66-5.84 (m, 1H), 5.17 (ddd, J=3.47, 6.63, 9.88 Hz, 1H), 4.92-4.99 (m, 1H), 4.67-4.83 (m, 1H), 4.55 (d, J=3.95 Hz, 1H), 4.41-4.52 (m, 2H), 4.24-4.31 (m, 1H), 4.04-4.16 (m, 2H), 3.17-3.78 (m, 1H), 2.92 (s, 3H) m/z: 694.1 (M+H)
実施例2-2の化合物および2-3の化合物: HPLC 保持時間: 12.07分および12.45分(Luna Phenyl-Hex 3μm 3 x 150; 移動相A: 水(20mM NH4Ac含有); 移動相B: MeOH(20mM NH4Ac含有); グラジエント: 0%-15%Bで20分かけて溶出後、15%-95%Bで1分かけて溶出、流速: 0.5mL/分) m/z: 694.1 (M+H)
実施例2-4の化合物 : HPLC 保持時間: 13.62分(Luna Phenyl-Hex 3μm 3 x 150; 移動相A: 水(20mM NH4Ac含有); 移動相B: MeOH(20mM NH4Ac含有); グラジエント: 0%-15%Bで20分かけて溶出後、15%-95%Bで1分かけて溶出; 流速: 0.5mL/分); 1H NMR (500MHz、メタノール-d4) δ 8.21-8.24 (m, 1H), 8.17-8.20 (m, 1H), 8.07-8.11 (m, 1H), 7.96-8.02 (m, 2H), 6.22-6.29 (m, 1H), 5.84-6.02 (m, 1H), 4.98-5.02 (m, 1H), 4.65-4.71 (m, 1H), 4.43-4.48 (m, 1H), 4.33-4.43 (m, 2H), 4.29-4.33 (m, 1H), 4.26 (s, 2H), 3.44-3.49 (m, 1H), 3.17-3.26 (m, 1H), 2.91-2.93 (m, 3H) m/z: 694.1 (M+H)
実施例3-1、3-2、3-3および3-4
4-[(1R,6R,8R,9R,10R,15S,17S)-8-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-9-フルオロ-18-メチリデン-3,12-ジオキソ-3,12-ジスルファニル-2,4,7,11,13,16-ヘキサオキサ-3λ5,12λ5-ジホスファトリシクロ[13.2.1.06,10]オクタデカン-17-イル]ピリジン-2-カルボキサミド
Figure 0007250808000102
3Aの化合物の製造:
Figure 0007250808000103
デス-マーチンペルヨージナン(323mg、0.76mmol)/乾燥DCM(5mL)の懸濁液に、t-BuOH(0.08mL、0.80mmol)を加え、得られた混合物を室温で10分間撹拌した後、1Eの化合物(250mg、0.381mmol)/乾燥DCM(5mL)の溶液をゆっくりと加えた。この混合物を室温で10時間撹拌した。この反応混合物を次いでEtOAc(30mL)で希釈し、Na2S2O3溶液(10mL、1M)、次いで飽和NaCl溶液(10mL)、次いで飽和NaHCO3溶液(10mL)で処理した。相を分離し、水層をEtOAcで抽出した。有機層を合わせて食塩水で洗浄し、次いでNa2SO4で乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、粗製生成物(235mg)を得た。それを次のステップに直接用いた。
3Bの化合物の製造:
Figure 0007250808000104
メチルトリフェニルホスホニウムブロマイド(2140mg、6mmol)およびナトリウムアミド(350mg、9.0mmol)/トルエン(30mL)の懸濁液を2.5時間加熱還流した。この反応液を次いで室温に冷却し、2時間静置した。粗製3Aの化合物(240mg、0.36mmol)/無水THF(8mL)の溶液に、上記の溶液(5mL、1.4mmol)を加えた。この反応液を室温で1時間撹拌し、次いで濃縮乾固した。得られた粗製生成物を少量のDCMに溶解し、ISCOシリカゲルカートリッジ(24g)にチャージし、EtOAc/ヘキサン(0-100%)で25分のグラジエントをかけて溶出し、3Bの化合物(85mg、0.13mmol、36% 収率(2ステップで))を得た。m/z: 652.08 (M+H)
3Cの化合物の製造:
Figure 0007250808000105
3Bの化合物(85mg、0.13mmol)/THF(5mL)の溶液にTBAF(0.08mL、0.08mmol)を加えた。この混合物を次いで室温で3時間撹拌した。この反応混合物を次いで濃縮乾固し、得られた粗製生成物を少量のDCMに溶解し、ISCOシリカゲルカートリッジ(12g)にチャージし、EtOAc/ヘキサン(0-100%)で20分のグラジエントをかけて溶出し、3Cの化合物(61mg、87% 収率)を得た。1H NMR (499MHz、クロロホルム-d) δ 8.64 (d, J=4.89 Hz, 1H), 8.30 (s, 1H), 7.65 (dd, J=1.13, 4.95 Hz, 1H), 7.46-7.53 (m, 4H), 7.35-7.41 (m, 2H), 7.21-7.32 (m, 6H), 6.83-6.88 (m, 2H), 5.33 (t, J=2.32 Hz, 1H), 5.11 (t, J=2.27 Hz, 1H), 4.83 (td, J=1.98, 3.78 Hz, 1H), 4.62 (d, J=8.34 Hz, 1H), 4.48 (br d, J=7.03 Hz, 1H), 3.93 (s, 3H), 3.80 (s, 3H), 3.35-3.43 (m, 2H), 0.02 (s, 1H)
3Dの化合物の製造:
Figure 0007250808000106
3Cの化合物(61mg、0.11mmol)/ピリジン(1.5mL、18.6mmol)の撹拌溶液に、窒素雰囲気下で亜リン酸ジフェニル(0.07mL、0.34mmol)を加え、得られた反応液を室温で20分間撹拌した。得られた反応混合物に、水(0.14mL、7.9mmol)および次いでトリエチルアミン(0.16mL、1.14mmol)を加えた。この混合物を20分間撹拌した。この混合物を次いで濃縮し、MeCNで数回共沸した。得られた粗製中間体およびトリエチルシラン(0.18mL、1.14mmol)のDCM(3mL)撹拌溶液に、2,2-ジクロロ酢酸(0.05mL、0.57mmol)を加えた。この混合物を室温で2時間撹拌し、次いでピリジン(0.5mL、6.2mmol)を加え、次いでこの溶液を濃縮した。得られた残渣を逆相(C18)クロマトグラフィー(0%から30%のAcCN/NH4HCO3水溶液(0.04%)で精製し、3Dの化合物(27mg、0.08mmol、72% 収率)を白色固体として得た。
3Eの化合物の製造:
Figure 0007250808000107
(2R,3R,4R,5R)-5-(6-ベンズアミド-9H-プリン-9-イル)-2-((ビス(4-メトキシフェニル)(フェニル)メトキシ)メチル)-4-フルオロテトラヒドロフラン-3-イル(2-シアノエチル) ジイソプロピルホスホロアミダイト(Sigma-Aldrich、220mg、0.25mmol)を無水アセトニトリル(4mL)に溶解し、次いで濃厚な油状物になるまで濃縮した(2回繰り返した)。この油状物に3度目の無水アセトニトリル(4mL)を加え、次いで4Åモレキュラー・シーブ(100mg)を窒素下で加えた。次の溶液を調製する間、この溶液を静置し、キャップした。3Dの化合物(27mg、0.082mmol)および1H-テトラゾール(23mg、0.33mmol)の混合物に、無水アセトニトリル(2mL)を加えた。この混合物もまた濃縮乾固した。この混合物を無水CH3CN(2mL)でさらに2回共沸した。最後の共沸後、無水CH3CN(2mL)および4Åモレキュラー・シーブ(100mg)を窒素下で加えた。窒素の陽圧ラインで、予め調製した溶液をこの3Dの化合物の溶液に加えた。この反応混合物を3時間撹拌し、次いで(E)-N,N-ジメチル-N'-(3-チオキソ-3H-1,2,4-ジチアゾール-5-イル)ホルムイミドアミド(67mg、0.33mmol)を加えた。この溶液を20分間撹拌し、次いで濾過し、MeCNを除去するために慎重に減圧濃縮した(120mbar、水浴36℃)。得られた濃厚な油状物を、6%(m/v)重炭酸ナトリウム水溶液を含む分液漏斗に移した。得られた混合物をEtOAc(2x)で抽出した。有機層を合わせて硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、黄色発泡体になるまで濃縮した。得られた粗製物質を次いで無水アセトニトリルで共沸し、次いで均一溶液を形成するためにジクロロメタン(3.0mL)を加えた。トリエチルシラン(0.08mL、0.50mmol)を加え、続いて2,2-ジクロロ酢酸(32mg、0.25mmol)を滴下して加えた。1時間後、ピリジン(0.5mL)を加え、得られた混合物を10分間撹拌し、次いで減圧濃縮した(300mbar、次いで50mbar、水浴35℃)。得られた残渣を逆相(C18)クロマトグラフィー(50gカラム、0%-60% AcCN/NH4Ac水溶液(0.04%))で精製し、3Eの化合物(35mg、51%)を、2つのジアステレオマーの混合物として得た。m/z: 834.08 (M+H)
3Fの化合物の製造:
Figure 0007250808000108
実施例1Iに類似の工程を用いて、中間体3Eの化合物を中間体3Fの化合物に変換した。得られた粗製生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(12gカラム、0-20% MeOH/DCMで25分溶出)で精製し、3Fの化合物(30mg、0.04mmol、84% 収率)を4つのジアステレオマーの混合物として得た。m/z: 848.2 (M+H)
実施例3-1、3-2、3-3および3-4の化合物の製造:
Figure 0007250808000109
3Fの化合物(30mg、0.035mmol)に、アンモニア/MeOH(2mL、7N)を加えた。この反応混合物を室温で30分間撹拌し、次いで50℃で5時間撹拌した。この反応混合物を次いで濃縮乾固した。得られた粗製生成物を分取HPLC(条件: カラム: Xselect RP Prep C18 19 x 150mm; 移動相A: 水(20mM TEAA含有); 移動相B: アセトニトリル/水(8:2)(20mM TEAA含有) ; グラジエント: 8%-17%Bで20分かけて溶出後、17%-95%Bで2分かけて溶出し、次いで95%-8%で3分かけて溶出、流速: 20mL/分)で精製し、3-1の化合物(0.9mg、4% 収率)、3-2の化合物(1.2mg、4% 収率)、3-3の化合物(1.4mg、4% 収率)、3-4の化合物(1.4mg、4% 収率)を得た。
実施例3-1の化合物 : HPLC 保持時間: 7.56分(Xselect CSH C18 Column、3.5μm、3 x 150mm; 移動相A: 水(20mM TEAA含有); 移動相B: アセトニトリル/水(8:2)(20mM TEAA含有); グラジエント: 5%-21%Bで14分かけて溶出後、21%-95%Bで2分かけて溶出し、次いで95%-5%で1分かけて溶出; 流速: 0.5mL/分); 1H NMR (500MHz、メタノール-d4) δ 8.53-8.59 (m, 1H), 8.41-8.48 (m, 2H), 8.20-8.24 (m, 2H), 6.27-6.40 (m, 1H), 5.66-5.72 (m, 2H), 5.54-5.62 (m, 1H), 5.24-5.30 (m, 1H), 4.77-4.79 (m, 1H), 4.56-4.63 (m, 2H), 4.31-4.46 (m, 3H), 4.08-4.19 (m, 2H); m/z: 675.9 (M+H)
実施例3-2の化合物 : HPLC 保持時間: 9.20分(Xselect CSH C18 Column、3.5μm、3 x 150mm; 移動相A: 水(20mM TEAA含有); 移動相B: アセトニトリル/水(8:2)(20mM TEAA含有); グラジエント: 5%-21%Bで14分かけて溶出後、21%-95%Bで2分かけて溶出し、次いで95%-5%で1分かけて溶出; 流速: 0.5mL/分; 1H NMR (500MHz、メタノール-d4) δ 8.49-8.63 (m, 1H), 8.38-8.46 (m, 1H), 8.13-8.27 (m, 1H), 7.80-8.02 (m, 1H), 7.30-7.61 (m, 1H), 6.23-6.43 (m, 1H), 5.76-5.88 (m, 1H), 5.52-5.74 (m, 2H), 5.19-5.45 (m, 1H), 4.72-4.83 (m, 1H), 4.49-4.64 (m, 1H), 4.22-4.47 (m, 1H), 4.06-4.20 (m, 3H), 3.84-4.02 (m, 2H); m/z: 675.9 (M+H)
実施例3-3の化合物 : HPLC 保持時間: 9.65分(Xselect CSH C18 Column、3.5μm、3 x 150mm; 移動相A: 水(20mM TEAA含有); 移動相B: アセトニトリル/水(8:2)(20mM TEAA含有); グラジエント: 5%-21%Bで14分かけて溶出後、21%-95%Bで2分かけて溶出し、次いで95%-5%で1分かけて溶出; 流速: 0.5mL/分); 1H NMR (500MHz、メタノール-d4) δ 8.52-8.61 (m, 1H), 8.41-8.47 (m, 1H), 8.16-8.31 (m, 2H), 7.90-8.00 (m, 1H), 6.27-6.40 (m, 1H), 5.52-5.82 (m, 2H), 5.17-5.39 (m, 2H), 4.71-4.81 (m, 1H), 4.52-4.63 (m, 2H), 4.27-4.45 (m, 2H), 4.09-4.24 (m, 2H), 3.86-4.05 (m, 1H); m/z: 675.9 (M+H)
実施例3-4の化合物 : HPLC 保持時間: 12.06分(Xselect CSH C18 Column、3.5μm、3 x 150mm; 移動相A: 水(20mM TEAA含有); 移動相B: アセトニトリル/水(8:2)(20mM TEAA含有); グラジエント: 5%-21%Bで14分かけて溶出後、21%-95%Bで2分かけて溶出し、次いで95%-5%で1分かけて溶出; 流速: 0.5mL/分); 1H NMR (400MHz、メタノール-d4) δ 8.52-8.58 (m, 1H), 8.32 (br s, 1H), 8.24 (s, 1H), 8.18 (s, 1H), 7.87-7.93 (m, 1H), 6.33 (d, J=15.90 Hz, 1H), 5.65-5.69 (m, 1H), 5.49-5.65 (m, 1H), 5.32-5.43 (m, 1H), 5.25-5.32 (m, 1H), 4.95-5.07 (m, 1H), 4.73-4.80 (m, 1H), 4.61 (d, J=8.98 Hz, 1H), 4.26-4.49 (m, 3H), 4.04-4.21 (m, 2H); m/z: 675.9 (M+H)
実施例4-1および4-2
4-[(1S,6R,8R,9R,10R,15R,17S,18R)-8-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-9,18-ジフルオロ-3,12-ジオキソ-3,12-ジスルファニル-2,4,7,11,13,16-ヘキサオキサ-3λ5,12λ5-ジホスファトリシクロ[13.2.1.06,10]オクタデカン-17-イル]ピリジン-2-カルボキサミド
Figure 0007250808000110
4Aの化合物の製造:
Figure 0007250808000111
(4,4'-ジ-t-ブチル-2,2'-ビピリジン)ビス[3,5-ジフルオロ-2-[5-トリフルオロメチル-2-ピリジニル-κN)フェニル-κC]イリジウム(III)ヘキサフルオロホスフェート(0.17g、0.16mmol)、ニッケル(II)クロライドエチレングリコールジメチルエーテル錯体(0.18g、0.81mmol)、および4,4'-ジ-tert-ブチル-2,2'-ビピリジン(0.22g、0.81mmol)を、撹拌子を入れた150mLバイアルに加えた。次いで(2R,3S,4R,5R)-3-(ベンジルオキシ)-5-((ベンジルオキシ)メチル)-4-フルオロテトラヒドロフラン-2-カルボン酸(2.9g、8.05mmol)、続いてメチル4-ブロモピコリネート(2.09g、9.7mmol)、およびCs2CO3(4.2g、12.9mmol)を加えた。このバイアルを次いで窒素雰囲気下に静置し、乾燥DMA(80mL)を加えた。溶液を次いで15分間窒素で脱気した。このバイアルを次いで密封し、キャップをパラフィルムで巻いた。このバイアルを34WのBlue LEDから8cm離れた場所に置き、バイアルの側面を直接LEDで照射した。この反応液を次いで22時間撹拌した。得られた粗製反応混合物を次いで水(100mL)および酢酸エチル(100mL)の混合溶媒に注いだ。水層を3回酢酸エチルで抽出し、次いで有機層を合わせて水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、濃縮した。得られた生成物を次いでシリカゲルカラムクロマトグラフィー(80gカラム、0-80% EtOAc/Hexで40分溶出)で精製し、4Aの化合物(1.09g、2.41mmol、30% 収率)を得た。m/z: 452.4 (M+H)
4Bの化合物の製造:
Figure 0007250808000112
中間体4Aの化合物(1.0g、2.2mmol)を窒素下でエタノール(40mL)およびシクロヘキサン(20mL)に溶解した。この反応混合物を窒素で数回パージした。Pd(OH)2(0.23g、0.33mmol)を加え、得られた反応混合物を4時間加熱還流した。得られた反応混合物にセライトを加え、それを次いで濾過し、EtOHで洗浄した。得られた粗製生成物を濃縮し、次いでカラムクロマトグラフィー(40gカラム、0-25% MeOH/DCMで35分溶出)で精製し、4Bの化合物(160mg、0.59mmol、27% 収率)を得た。1H NMR (499MHz、クロロホルム-d) δ 8.75 (d, J=5.01 Hz, 1H), 8.27 (s, 1H), 7.65 (dd, J=1.07, 5.01 Hz, 1H), 5.04-5.17 (m, 1H), 4.79-4.84 (m, 1H), 4.40-4.49 (m, 1H), 4.14-4.24 (m, 1H), 4.01-4.08 (m, 5H), 3.96-4.01 (m, 2H), 3.83-3.91 (m, 2H), 3.70-3.76 (m, 1H), 3.51 (s, 1H); m/z: 272.3 (M+H)
4Cの化合物の製造:
Figure 0007250808000113
4Bの化合物(160mg、0.59mmol)のピリジン(6mL)溶液に、(クロロ(4-メトキシフェニル)メチレン)ジベンゼン(210mg、0.68mmol)/DCM(1mL)の溶液をゆっくりと加えた。得られた混合物を室温で一夜撹拌した。追加の(クロロ(4-メトキシフェニル)メチレン)ジベンゼン(0.5当量)を加え、得られた反応液をさらに3時間撹拌した。この反応液を次いでMeOH(2mL)で処理した。この溶媒を次いで除去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(24gカラム、0-100% EtOAc/Hex)で精製し、4Cの化合物を得た(214mg、67% 収率)。 1H NMR (499MHz、クロロホルム-d) δ 8.73 (d, J=4.89 Hz, 1H), 8.39 (s, 1H), 7.69 (dd, J=1.01, 4.95 Hz, 1H), 7.39-7.45 (m, 4H), 7.21-7.34 (m, 9H), 6.81-6.90 (m, 2H), 4.91-5.07 (m, 1H), 4.84 (d, J=8.82 Hz, 1H), 4.47 (br s, 1H), 4.41 (br s, 1H), 3.92 (s, 3H), 3.79-3.83 (m, 3H), 3.57 (dd, J=3.46, 10.61 Hz, 1H), 3.30 (dd, J=3.16, 10.55 Hz, 1H), 2.89-3.05 (m, 1H)
中間体4Dの化合物の製造:
Figure 0007250808000114
N-(9-((2R,3R,4R,5R)-5-((ビス(4-メトキシフェニル)(フェニル)メトキシ)メチル)-3-フルオロ-4-ヒドロキシテトラヒドロフラン-2-イル)-9H-プリン-6-イル)ベンズアミド(Astatech、500mg、0.74mmol)およびイミダゾール(150mg、2.22mmol)/DMF(3.7mL)の冷却溶液(0℃)に、tert-ブチルジフェニルクロロシラン(290μL、1.11mmol)をシリンジで滴下して加えた。氷水浴を次いで除去し、得られた反応液を窒素雰囲気下、室温で撹拌した。22時間後、2度目のイミダゾール(50mg、0.74mmol)およびtert-ブチルジフェニルクロロシラン(95μL、0.37mmol)を反応液に加えた。さらに3時間後、3度目のイミダゾール(50mg、0.74mmol)およびtert-ブチルジフェニルクロロシラン(95μL、0.37mmol)を反応液に加え、この混合物を24時間撹拌した。この反応液を次いでメタノール(750μL、18.5mmol)で処理し、室温で30分間撹拌し、次いで減圧濃縮した。残存の揮発性溶媒を窒素気流下で除去した。得られた残渣をEtOAc(20mL)および水(20mL)の間に分配し、相を分離した。水層をEtOAc(1 x 20mL)で抽出し、有機層を合わせて水(4 x 10mL)、食塩水(10mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、濃縮した。得られた粗製4Dの化合物をさらに精製せずにそのまま次のステップに用いた。LCMS [M+H]=914
4Eの化合物の製造:
Figure 0007250808000115
4Dの化合物(680mg、0.74mmol)およびトリエチルシラン(300μL、1.9mmol)/CH2Cl2(4mL)の溶液に、トリフルオロ酢酸(110μL、1.48mmol)をシリンジで滴下して加えた。この反応液を窒素雰囲気下室温で撹拌した。1.5時間、得られた反応液をMeOH(4mL)で処理し、10分間撹拌した。この混合物を次いで減圧濃縮し、MeOH(2 x 4mL)で2回共沸した。得られた粗製生成物を少量のCH2Cl2に溶解し、SiO2のプラグに吸着させ、フラッシュクロマトグラフィー(SiO240gカラム、0-50% アセトン/ヘキサンで14.4分のグラジエントをかけて溶出し、次いで14.4分間溶出; 40mL/分)で精製し、4Eの化合物(384mg、85% 収率)を白色固体として得た。LCMS [M+H]=612; 1H NMR (500MHz、クロロホルム-d) δ 8.71 (s, 1H), 8.15 (s, 1H), 8.05 - 7.99 (m, 2H), 7.74 - 7.66 (m, 4H), 7.65 - 7.59 (m, 1H), 7.56 - 7.51 (m, 2H), 7.50 - 7.37 (m, 6H), 6.27 (dd, J=11.3, 6.8 Hz, 1H), 5.62 (ddd, J=51.8, 6.7, 4.8 Hz, 1H), 4.70 - 4.62 (m, 1H), 4.13 (br s, 1H), 3.68 (d, J=13.1 Hz, 1H), 3.10 (dd, J=13.1, 1.6 Hz, 1H), 1.17 (s, 9H)
4Fの化合物の製造:
Figure 0007250808000116
中間体4Eの化合物(1.0g、1.64mmol)および試薬3/MeCN(15mL)を内部温度0℃まで冷却した。DBU(0.4mL、2.5mmol)を1度に加え、得られた混合物を0℃で30分間撹拌した。得られた反応混合物に、酢酸(280μL、4.9mmol)を0℃で加え、次いでシリカゲルを加え、混合物を濃縮し、得られた粗製生成物をISCOシリカゲルクロマトグラフィー(80g、グラジエント: 0-10% MeOH/DCM)で精製した。所望の生成物を含むフラクションを白色発泡体になるまで濃縮し、それをヘプタン(3 x 50mL)と共に濃縮し、4Fの化合物(1.2g、87% 収率)を白色固体として得た。LCMS [M+H]=858.8; 1H NMR (499MHz、クロロホルム-d) δ 8.95 (s, 1H), 8.69 (s, 1H), 8.07 (s, 1H), 7.99-8.04 (m, 2H), 7.69-7.74 (m, 4H), 7.61-7.66 (m, 1H), 7.38-7.57 (m, 9H), 7.28 (s, 2H), 6.32 (d, J=2.03 Hz, 1H), 6.28-6.38 (m, 1H), 4.95 (dd, J=2.09, 4.23 Hz, 1H), 4.85 (dd, J=2.15, 4.29 Hz, 1H), 4.81-4.98 (m, 1H), 4.62-4.71 (m, 2H), 4.58-4.61 (m, 1H), 4.43 (br s, 1H), 4.25-4.37 (m, 2H), 4.15 (ddd, J=4.23, 9.33, 11.59 Hz, 1H), 2.51 (br s, 1H), 2.20-2.26 (m, 1H), 1.99-2.06 (m, 5H), 1.81-1.91 (m, 3H), 1.65-1.75 (m, 5H), 1.23-1.32 (m, 1H), 1.16 (s, 9H)
4Gの化合物の製造:
Figure 0007250808000117
4Cの化合物(210mg、0.39mmol)および4Fの化合物(570mg、0.67mmol)のアセトニトリル(8mL)溶液に、DBU(180μL、1.20mmol)を滴下して加え、淡黄色溶液を得た。10分後、得られた反応混合物をDCM(4mL)で希釈し、酢酸(110μL、2.0mmol)で処理した。得られた混合物をシリカゲルと共に濃縮し、次いでフラッシュクロマトグラフィー(40g以上のシリカゲル、0-15% MeOH/DCMで溶出)で精製し、4Gの化合物(320mg、66% 収率)を白色固体として得た。LCMS [M+H]=1233.0
4Hの化合物の製造:
Figure 0007250808000118
4Gの化合物(230mg、0.19mmol)に、トリエチルアミントリヒドロフルオライド(2mL、12.3mmol)を加えた。この反応混合物を37℃で2時間撹拌し、アセトニトリル(3.4mL)で希釈し、次いでEt3N(2.56mL、18.4mmol)およびイソプロポキシトリメチルシラン(4880mg、36.9mmol)で処理した。この混合物を室温で10分間撹拌し、次いで減圧濃縮した。得られた粗製中間体をDCM(6mL)に溶解した。トリエチルシラン(0.24mL、1.49mmol)および次いで2,2-ジクロロ酢酸(96mg、0.75mmol)を加えた。この混合物を2時間撹拌し、次いで濃縮乾固した。得られた粗製生成物を少量のMeOHに溶解し、セライトのプラグに吸着させ、C18逆相ISCO Gold Column(50g、移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(0.01M酢酸アンモニウム含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(0.01M酢酸アンモニウム含有); グラジエント: 0%Bで5分間溶出後、0-35%Bで20分のグラジエントをかけて溶出し、100%で5分間溶出; 流速: 30mL/分)で精製し、凍結乾燥後、4Hの化合物(168mg、91% 収率)を白色固体として得た。LCMS [M+H]=723.08
4Iの化合物の製造:
Figure 0007250808000119
4Hの化合物(138mg、0.191mmol)/ピリジン(19mL)の室温溶液に、亜リン酸ジフェニル(74μL、0.38mmol)/DCM(1mL)の溶液を20分かけて滴下して加えた。この反応混合物に、(E)-N,N-ジメチル-N'-(3-チオキソ-3H-1,2,4-ジチアゾール-5-イル)ホルムイミドアミド(120mg、0.57mmol)を加え、得られた混合物を室温で20時間撹拌した。この反応混合物を次いで濃縮乾固した。得られた残渣を次いでメタノールに溶解し、濾過した。濾液を濃縮し、得られた残渣をC18逆相ISCO Gold Column(50g、移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(0.01M酢酸アンモニウム含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(0.01M酢酸アンモニウム含有); グラジエント: 0-30%Bで15分グラジエントをかけて溶出)で精製し、4Iの化合物(93mg、61% 収率)を2つのジアステレオマーの混合物として得た。LCMS [M+H]=801.6
実施例4-1および4-2の化合物の製造:
Figure 0007250808000120
中間体4Iの化合物(93mg、0.116mmol)を7Nアンモニア/MeOH(5mL、35.0mmol)で処理し、得られた反応混合物を55℃で5時間撹拌した。この反応混合物を次いで濃縮し、得られた粗製生成物を分取HPLC(クロマトグラフ条件: 機器: Waters Autopure; カラム:Xselect RP Prep C18 OBD Column、5μm、19 X 150mm; 流速: 20.0mL/分; 移動相: A: 100mM NH4OAc(pH:6.5); B: ACN; グラジエント(%A=100-%B): 0-20%Bで12分かけて溶出後、20-95%Bで0.5分溶出し、95%Bで0.5分間溶出後、95-0%Bで0.5分溶出)で精製し、実施例4-1の化合物および4-2の化合物をそれぞれ得た。
実施例4-1の化合物 (10.8mg、12% 収率); 保持時間: 6.53分、分析HPLCクロマトグラフ条件1; 観測質量: m/z 682.5; 1H NMR (499MHz、メタノール-d4) δ 8.24 (s, 1H), 8.08-8.18 (m, 3H), 7.91 (s, 1H), 6.24 (d, J=15.62 Hz, 1H), 5.90-5.98 (m, 1H), 5.80-5.88 (m, 1H), 4.89-4.94 (m, 1H), 4.77-4.84 (m, 1H), 4.37-4.56 (m, 2H), 4.27-4.36 (m, 2H), 4.15 (m, 1H), 3.34-3.38 (m, 1H), 3.24-3.32 (m, 1H); 31P NMR (202 MHz, メタノール-d4) δ 57.15 (s, 1P), 54.05 (s, 1P)
実施例4-2の化合物 (28.7mg、32% 収率)); 保持時間: 7.50分、分析HPLCクロマトグラフ条件1; 観測質量: m/z 682.5; 1H NMR (499MHz、メタノール-d4) δ 8.42 (d, J=5.0 Hz, 1H), 8.21 (s, 2H), 8.05 (s, 1H), 7.83 (d, J=4.2 Hz, 1H), 6.32 - 6.24 (m, 1H), 5.78 - 5.59 (m, 2H), 5.03 - 4.92 (m, 1H), 4.91 - 4.89 (m, 1H), 4.84 - 4.76 (m, 1H), 4.57 - 4.47 (m, 2H), 4.47 - 4.40 (m, 1H), 4.38 - 4.25 (m, 2H), 4.17 - 4.07 (m, 1H); 31P NMR (202 MHz, メタノール-d4) δ 56.1 (s, 1P), 54.4 (s, 1P), 54.3 (s, 1P)
分析HPLCクロマトグラフ条件1:
機器: Agilent 1290; カラム: Xselect CSH C18 Column、3.5μm、2.1 X 150mm; 流速: 0.35mL/分; 移動相: A: 20mM NH4OAc(pH 6.5); B: 20mM NH4OAc/ACN; グラジエント: 0-35%Bで15分かけて溶出後、35-100%Bで1分かけて溶出。
実施例5-1および5-2
4-[(1R,6R,8R,9R,10R,15R,17S,18R)-9-フルオロ-18-ヒドロキシ-8-{3H-イミダゾ[2,1-f]プリン-3-イル}-3,12-ジオキソ-3,12-ジスルファニル-2,4,7,11,13,16-ヘキサオキサ-3λ5,12λ5-ジホスファトリシクロ[13.2.1.06,10]オクタデカン-17-イル]ピリジン-2-カルボキサミド
Figure 0007250808000121
実施例1-3の化合物および1-4の化合物(5.6mg、0.66mmol)のジアステレオマーの混合物、および2-クロロアセトアルデヒド(20mg、0.13mmol)のAcOH/NaOAc緩衝液(pH 4.5、0.5mL)を室温で10時間撹拌した。得られた粗製物質を分取HPLC(条件: カラム: Agilent Bonus RP 21.2 x 100mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 水(20mM酢酸アンモニウム含有); 移動相B: アセトニトリル; グラジエント: 0%Bで0~6分間溶出後、0%-25%Bで16分かけて溶出し、次いで100%Bで4分間溶出; 流速: 20mL/分)で精製した。所望の生成物を含むフラクションを合わせて、遠心エバポレーターで乾燥し、実施例5-1の化合物(0.8mg)および実施例5-2の化合物(0.5mg)を得た。
実施例5-1の化合物 : HPLC 保持時間: 2.26分(カラム: Agilent Bonus RP、2.1mm X 50mm、1.8μm; 移動相A: 水(20mM酢酸アンモニウム含有); 移動相B: アセトニトリル、温度: 50℃; グラジエント: 0%Bで1分溶出後、次いで0%Bから100%Bに4分かけて溶出し、次いで100%Bで0.75分間溶出; 流速: 1mL/分; 検出: MSおよびUV(220nm)); 観測質量: m/z 704.1; 1H NMR (500MHz、DMSO-d6) δ 9.13 (s, 1H), 8.51 (br d, J=4.63 Hz, 1H), 8.40 (s, 1H), 8.09 (m, 2H),7.71 (br d, J=3.62 Hz, 1H), 7.43 (br s, 1H), 6.35 (br d, J=14.39 Hz, 1H), 4.91-5.04 (m, 1H), 4.78 (br d, J=8.41 Hz, 1H), 4.36-4.58 (m, 2H), 4.19-4.36 (m, 2H), 4.13 (br s, 1H), 3.87-4.08 (m, 2H), 3.74 (br d, J=9.68 Hz, 1H), 3.45 (m, 1H)
実施例5-2の化合物 : HPLC 保持時間: 2.09分(カラム: Agilent Bonus RP、2.1mm X 50mm、1.8μm; 移動相A: 水(20mM酢酸アンモニウム含有); 移動相B: アセトニトリル、温度: 50℃; グラジエント: 0%Bで1分溶出後、次いで0%Bから100%Bに4分かけて溶出し、次いで100%Bで0.75分間溶出; 流速: 1mL/分; 検出: MSおよびUV(220nm)); 観測質量: m/z 703.85; 1H NMR (500MHz、DMSO-d6) δ 9.24 (s, 1H), 8.35 (s, 1H), 8.25 (d, J=4.88 Hz, 1H), 8.21 (br s, 1H), 8.10 s, 1H), 7.88-7.92 (m, 2H), 6.36 (br d, J=14.65 Hz, 1H), 4.86-5.06 (m, 1H), 4.73 (br d, J=9.16 Hz, 1H), 4.42-4.58 (m, 2H), 4.21-4.37 (m, 2H), 4.11 (br s, 1H), 3.98 (br d, J=6.10 Hz, 2H), 3.69-3.90 (m, 1H), 3.38 (m, 1H)
(生物活性の評価)
STING THP1レポーターアッセイプロトコル
THP1-DualTM細胞は、2つの誘導性レポーターコンストラクトを安定的に組み込んで、ヒトTHP-1単球細胞株から得た。このため、THP1-DualTM細胞では、NF-κB経路はSEAP活性をモニターすることで、IRF経路は分泌ルシフェラーゼ(Lucia)の活性を評価することで同時に調査可能である。両レポータータンパク質はQUANTI-BlueTM(SEAP検出薬)、およびQUANTI-LucTM(レシフェラーゼ検出薬)を用いて、細胞培養液上清中で容易に検出出来る。
THP1-DualTM細胞はSTINGアゴニストに応答してNF-κBの活性化を誘導する。該細胞はSTINGアゴニスト、例えばcGAMPの刺激におけるIRF経路も誘発させる。ここで、THP1-Dual細胞はSTINGバインダーの細胞レベルの機能を評価するために使用した。
化合物のDMSO溶液による段階希釈液を、ECHOアコースティックディスペンサー(Labcyte、model 550)を用いて、低用量384ウェルプレートに100nLずつ加え、細胞懸濁液中最終出発濃度が100μMになるようにした。THP1-DualTMSTINGレポーター細胞(Invivogen、Dual細胞 cat#THPD-nfis)15000個を、SEAPアッセイ用には低用量384ウェル(黒、透明底、組織培養プレート、Corning、cat#3542)中、レシフェラーゼアッセイ用には低用量固体白色プレート(Corning、cat#3826)中の、RPMI培地(Gibco、cat#11875、10%ヒトプラズマ含有)に、化合物と共に10μLずつ分注した。プレートのうち1列は100μMのcGAMP処理で100%活性化する想定で残し、1列は無処理(DMSOのみ)でベースラインの活性を測定するために残した。プレートを次いで20時間インキュベートした(37℃、5%CO2)。
SEAPアッセイにおいて、5μLのQuantiBlue(Invivogen、cat#Rep-qb2、2倍希釈)を、THP1細胞を播種した384ウェル黒プレートに加え、37℃で2時間インキュベートした。プレートを、EnvisioN(Perkin Elmer)を用いて波長620nm(OD620)で測定した。レシフェラーゼアッセイにおいて、5μLのQuantiluc(Invivogen、Rep-qlc2)を、THP1細胞を播種した白色384ウェルプレートに加え、EnvisioN(Perkin Elmer)を用いて発光プロトコル(RLU)で5分測定した。両細胞株において、100%の活性は100μMのcGAMP(Invivogen,cat#TLRL-NACGA23-5)により刺激されたTHP-1 Dual STING細胞の値(RLU)により決定した。
STING HTRFバインディングアッセイ
時間分解FRETベース競合バインディングアッセイをSTING WTおよびSTING AQへの結合被験物質の評価をするために用いた。Hisタグ付きSTING細胞質ドメイン(WTまたはAQ)(20nM)を、Tb標識抗His抗体(2.5nM)、被験物質、およびフルオレセイン標識cGAMPアナログプローブ(BioLog cat. no. C195)と共に、PBS(0.005%Tween-20および0.1%BSA含有)溶液(STING WTのとき200nM、STING AQのとき40nM)中、1時間インキュベートした。495nmおよび520nmの蛍光をマイクロプレートリーダー(EnVision)で測定し、Tb標識抗His抗体およびフルオレセイン標識プローブ間のFRETを定量した。STINGタンパク質の非存在化で得られたシグナルをバックグラウンドとして定義し、バックグラウンドを差し引いたFRET率を被験物質の非存在下で得られた最大シグナルに正規化した。これらの値を阻害確率に変換した。11の異なる被験物質濃度に対する阻害確率を決定した。プローブの特定の結合を50%減少するために必要な競合被験物質の濃度として定義されるIC50を、データがフィットする4変数ロジスティック方程式で計算した。
STING WT: His-TVMV-S-hSTING(155-341)-H232R
MGSSHHHHHHSSGETVRFQGHMSVAHGLAWSYYIGYLRLILPELQARIRTYNQHYNNLLRGAVSQRLYILLPLDCGVPDNLSMADPNIRFLDKLPQQTGDRAGIKDRVYSNSIYELLENGQRAGTCVLEYATPLQTLFAMSQYSQAGFSREDRLEQAKLFCRTLEDILADAPESQNNCRLIAYQEPADDSSFSLSQEVLRHLRQEEKEEV (配列番号1)
STING AQ: His-TVMV-S-hSTING(155-341)-G230A-R293Q
MGSSHHHHHHSSGETVRFQGHMSVAHGLAWSYYIGYLRLILPELQARIRTYNQHYNNLLRGAVSQRLYILLPLDCGVPDNLSMADPNIRFLDKLPQQTADRAGIKDRVYSNSIYELLENGQRAGTCVLEYATPLQTLFAMSQYSQAGFSREDRLEQAKLFCQTLEDILADAPESQNNCRLIAYQEPADDSSFSLSQEVLRHLRQEEKEEV (配列番号2)
Figure 0007250808000122

Claims (20)


  1. Figure 0007250808000123
    で示される化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体。
  2. 下式:
    Figure 0007250808000124
    で示される化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体。
  3. 下式:
    Figure 0007250808000125
    で示される化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体。
  4. 下式:
    Figure 0007250808000126
    で示される化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体。
  5. 下式:
    Figure 0007250808000127
    で示される化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体。
  6. 4-[(1R,6R,8R,9R,10R,15R,17S,18R)-8-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-9-フルオロ-18-ヒドロキシ-3,12-ジオキソ-3,12-ジスルファニル-2,4,7,11,13,16-ヘキサオキサ-3λ5,12λ5-ジホスファトリシクロ[13.2.1.06,10]オクタデカン-17-イル]ピリジン-2-カルボキサミド、
    4-[(1R,6R,8R,9R,10R,15R,17S,18R)-8-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-9-フルオロ-18-ヒドロキシ-3,12-ジオキソ-3,12-ジスルファニル-2,4,7,11,13,16-ヘキサオキサ-3λ5,12λ5-ジホスファトリシクロ[13.2.1.06,10]オクタデカン-17-イル]-N-メチルピリジン-2-カルボキサミド
    4-[(1R,6R,8R,9R,10R,15S,17S)-8-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-9-フルオロ-18-メチリデン-3,12-ジオキソ-3,12-ジスルファニル-2,4,7,11,13,16-ヘキサオキサ-3λ5,12λ5-ジホスファトリシクロ[13.2.1.06,10]オクタデカン-17-イル]ピリジン-2-カルボキサミド、
    4-[(1S,6R,8R,9R,10R,15R,17S,18R)-8-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-9,18-ジフルオロ-3,12-ジオキソ-3,12-ジスルファニル-2,4,7,11,13,16-ヘキサオキサ-3λ5,12λ5-ジホスファトリシクロ[13.2.1.06,10]オクタデカン-17-イル]ピリジン-2-カルボキサミド、または
    4-[(1R,6R,8R,9R,10R,15R,17S,18R)-9-フルオロ-18-ヒドロキシ-8-{3H-イミダゾ[2,1-f]プリン-3-イル}-3,12-ジオキソ-3,12-ジスルファニル-2,4,7,11,13,16-ヘキサオキサ-3λ5,12λ5-ジホスファトリシクロ[13.2.1.06,10]オクタデカン-17-イル]ピリジン-2-カルボキサミド
    である化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体。
  7. 請求項1~6いずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体、および1つ以上の医薬的に許容される担体、希釈剤または賦形剤を含む医薬組成物。
  8. 1つ以上のその他の治療活性剤と共に用いる、請求項1~6いずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体を含む、医薬組成物。
  9. 求項1~6いずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体を含む、医薬組成物。
  10. 免疫不全、細菌感染症、ウイルス感染症またはがんの治療剤の製造における、請求項1~6いずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体の使用。
  11. 免疫不全、細菌感染症、ウイルス感染症またはがんを治療するための、請求項1~6いずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体を含む、医薬組成物。
  12. がんを治療するための、請求項1~6いずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体の1つ以上を含む、医薬組成物。
  13. 前記がんが、小細胞肺がん、非小細胞肺がん、大腸癌、黒色腫、腎細胞がん、頭頸部癌、ホジキンリンパ腫、膀胱癌、食道癌、胃癌、卵巣癌、子宮頸癌、膵臓癌、前立腺癌、乳癌、泌尿器癌、脳腫瘍(例えば、グリア芽)、非ホジキンリンパ腫、急性リンパ性白血病(ALL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、肝細胞がん、多発性骨髄腫、消化管間質腫瘍、中皮腫、およびその他固形腫瘍またはその他血液がんである、請求項12の医薬組成物。
  14. 前記がんが、小細胞肺がん、非小細胞肺がん、大腸癌、黒色腫、腎細胞がん、頭頸部癌、ホジキンリンパ腫または膀胱癌である、請求項13の医薬組成物。
  15. 1つ以上の免疫腫瘍薬剤と組み合わせて投与される、がんを治療するための、請求項1~6いずれか1項に記載の化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体を含む、医薬組成物。
  16. 前記免疫腫瘍薬剤がイピリムマブである、請求項15の医薬組成物。
  17. 前記免疫腫瘍薬剤がPD-L1アンタゴニストである、請求項15の医薬組成物。
  18. がんを治療するための請求項1~6いずれか1項に記載の化合物、またはその医薬的に許容される塩、互変異性体または立体異性体を含む医薬組成物であって、
    a)該医薬組成物、および
    b)Programmed Death-1(PD-1)受容体に特異的に結合し、PD-1活性を阻害する抗PD-1抗体またはその抗原結合部位を、投与することを特徴とする、医薬組成物。
  19. 抗PD-1抗体がニボルマブまたはペムブロリズマブである、請求項18の医薬組成物。
  20. 抗PD-1抗体がニボルマブである、請求項19の医薬組成物。
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