JP7249737B2 - 発酵乳の製造方法 - Google Patents
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特許文献4に開示されている方法は、ドリンクヨーグルトの製造に限定されており、発酵後に酵素反応を行う追加の工程が必要であった。
1.発酵乳ミックスを乳酸菌及びプロテアーゼの存在下で発酵させることにより発酵乳を得る、発酵乳の製造方法。
2.(1)発酵乳ミックスを調製する工程、
(2)前記発酵乳ミックスを殺菌処理に供する工程、及び、
(3)前記殺菌処理後の発酵乳ミックスに乳酸菌スターター及びプロテアーゼを添加して発酵させる工程
を含む発酵乳の製造方法。
3.前記発酵乳の脂肪含量が0.5重量%未満である、1又は2に記載の発酵乳の製造方法。
4.前記発酵乳のたんぱく質含量が3.5重量%以上である、1~3のいずれかに記載の発酵乳の製造方法。
5.前記プロテアーゼの量が、前記発酵乳ミックスの重量に対して、0.1~20U/gである、1~4のいずれかに記載の発酵乳の製造方法。
6.前記発酵乳が固形状発酵乳である、1~5のいずれかに記載の発酵乳の製造方法。
7.前記発酵乳が液状発酵乳である、1~5のいずれかに記載の発酵乳の製造方法。
本発明の発酵乳の製造方法は、発酵乳ミックスを乳酸菌及びプロテアーゼの存在下で発酵させることにより発酵乳を得るものである。
本発明の発酵乳の製造方法によれば、口どけが良く滑らかな食感を呈する発酵乳を製造できる。
本発明で使用するプロテアーゼはエンド型の中性プロテアーゼが好ましい。エンド型のプロテアーゼは、タンパク質を大まかに分解し、低分子化する作用を有する。
(1)発酵乳ミックスを調製する工程
(2)前記発酵乳ミックスを殺菌処理に供する工程
(3)前記殺菌処理後の発酵乳ミックスに乳酸菌スターター及びプロテアーゼを添加して発酵させる工程
調製した発酵乳ミックスは、必要に応じて、均質化処理に供してもよい。均質化処理の条件は、特に限定されず、任意に決定すればよい。
本明細書において、「U」は、プロテアーゼの酵素活性の単位(Unit)であり、以下に活性測定法を説明する。
以上の条件下で1分間に1μgのチロシンに相当するアミノ酸を遊離する酵素量を1Uとする。
発酵温度は、通常、30~45℃であり、好ましくは、37~45℃である。
発酵の進行は、pHを測定することにより、確認することができる。pH4.0~5.0まで発酵することが好ましく、pH4.3~4.8まで発酵することが特に好ましい。
本発明の発酵乳は、上記説明した本発明の発酵乳の製造方法により製造されたものである。
本発明の発酵乳は、口どけが良く滑らかな食感を呈する。
また、本発明において、高たんぱくとは、発酵乳中のたんぱく質含量が5重量%以上であることをいうものとする。
また、本発明において、高SNFとは、発酵乳中の無脂乳固形分含量が15重量%以上であることをいうものとする。
[液状発酵乳の調製]
表1に示す配合にしたがって、脱脂粉乳、砂糖、乳たんぱく質濃縮物(MPC)、乳清たんぱく質濃縮物(WPC)、水を混合して、発酵乳ミックスを調製した。得られた発酵乳ミックス中において、無脂乳固形分含量は9.65重量%、脂肪分含量は0.14重量%、たんぱく質含量は5.0重量%(うち、カゼインたんぱく質は3.6重量%、乳清たんぱく質は1.4重量%)であった。
プロテアーゼの添加濃度を変化させて調製した実施例1~4の液状発酵乳、及び、プロテアーゼを添加せずに調製した比較例1の液状発酵乳について、粘度及び粒子径を測定し、官能評価を行った。結果を表2に示す。
[固形状発酵乳の調製]
表3に示す配合にしたがって、脱脂粉乳、乳清たんぱく質単離物(WPI)、水を混合して、発酵乳ミックスを調製した。得られた発酵乳ミックス中において、無脂乳固形分含量は10.2重量%、脂肪分含量は0.14重量%、たんぱく質含量は3.9重量%(うち、カゼインたんぱく質は2.8重量%、乳清たんぱく質は1.1重量%)であった。
プロテアーゼを添加して調製した実施例5の固形状発酵乳、及び、プロテアーゼを添加せずに調製した比較例2の固形状発酵乳について、硬度及び流動性を測定し、官能評価を行った。結果を表4に示す。
比較例2の発酵乳は、硬く、食感が重いものであった。
[液状発酵乳の調製]
表5に示す配合にしたがって、脱脂粉乳、乳たんぱく質濃縮物(MPC)、水を混合して、発酵乳ミックスを調製した。得られた発酵乳ミックス中において、無脂乳固形分含量は16.22重量%、脂肪分含量は0.17重量%、たんぱく質含量は6.1重量%(うち、カゼインたんぱく質は4.9重量%、乳清たんぱく質は1.2重量%)であった。
プロテアーゼを添加して調製した実施例6の液状発酵乳、及び、プロテアーゼを添加せずに調製した比較例3の液状発酵乳について、硬度及び流動性を測定し、官能評価を行った。結果を表6に示す。
[液状発酵乳の調製]
表7に示す配合にしたがって、脱脂粉乳、乳たんぱく質濃縮物(MPC)、クリーム、水を混合して、発酵乳ミックスを調製した。得られた発酵乳ミックス中において、無脂乳固形分含量は17.20重量%、脂肪分含量は5.29重量%、たんぱく質含量は7.9重量%(うち、カゼインたんぱく質は6.3重量%、乳清たんぱく質は1.6重量%)であった。
プロテアーゼを添加して調製した実施例7の液状発酵乳、及び、プロテアーゼを添加せずに調製した比較例4の液状発酵乳について、粘度及び粒子径を測定した。結果を表8に示す。
[固形状発酵乳の調製]
表9に示す配合にしたがって、牛乳、脱脂粉乳、水を混合して、発酵乳ミックスを調製した。得られた発酵乳ミックス中において、無脂乳固形分含量は9.67重量%、脂肪分含量は3.05重量%、たんぱく質含量は3.5重量%(うち、カゼインたんぱく質は2.8重量%、乳清たんぱく質は0.7重量%)であった。
プロテアーゼを添加して調製した実施例8~10の固形状発酵乳、及び、プロテアーゼを添加せずに調製した比較例5の固形状発酵乳について、試験例1と同様に粒子径を測定した。結果を表10に示す。
Claims (12)
- (1)発酵乳ミックスを調製する工程、
(2)前記発酵乳ミックスを殺菌処理に供する工程、及び、
(3)前記殺菌処理後の発酵乳ミックスに乳酸菌スターター及びエンド型の中性プロテアーゼを添加して発酵させる工程
を含む液状発酵乳の製造方法であって、
前記液状発酵乳中の粒子径中央値が15μm以下であり、かつ、たんぱく質含量が5重量%以上である前記製造方法。 - 前記液状発酵乳中のたんぱく質含量が6.1重量%以上である、請求項1に記載の製造方法。
- 前記液状発酵乳中のたんぱく質含量が10重量%以下である、請求項1又は2に記載の製造方法。
- 前記液状発酵乳中のカゼインたんぱく質含量が10重量%以下である、請求項1~3のいずれかに記載の製造方法。
- 前記液状発酵乳中の乳清たんぱく質含量が10重量%以下である、請求項1~4のいずれかに記載の製造方法。
- 前記液状発酵乳の脂肪含量が5重量%以上10重量%以下である、請求項1~5のいずれかに記載の製造方法。
- 前記液状発酵乳の無脂乳固形分含量が12重量%以上20重量%以下である、請求項1~6のいずれかに記載の製造方法。
- (1)発酵乳ミックスを調製する工程、
(2)前記発酵乳ミックスを殺菌処理に供する工程、及び、
(3)前記殺菌処理後の発酵乳ミックスに乳酸菌スターター及びエンド型の中性プロテアーゼを添加して発酵させる工程
を含む固形状発酵乳の製造方法であって、
前記固形状発酵乳中の粒子径中央値が16.9~23.6μmであり、かつ、たんぱく質含量が3.0重量%以上9.0重量%以下である前記製造方法。 - 前記発酵乳ミックスが、乳たんぱく質濃縮物(MPC)、乳清たんぱく質濃縮物(WPC)、及び乳清たんぱく質単離物(WPI)のうち少なくとも一種を含む、請求項1~8のいずれかに記載の製造方法。
- 前記工程(2)において、前記乳酸菌スターターと前記エンド型の中性プロテアーゼを前記殺菌処理後の発酵乳ミックスに同時に添加して発酵させる、請求項1~9のいずれかに記載の製造方法。
- 前記液状発酵乳又は前記固形状発酵乳の脂肪含量が0.5重量%未満である、請求項1~10のいずれかに記載の製造方法。
- 前記プロテアーゼの量が、前記発酵乳ミックスの重量に対して、0.1~20U/gである、請求項1~11のいずれかに記載の製造方法。
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