JP7248421B2 - 真空遮断器システムおよび真空遮断器の異常診断方法 - Google Patents

真空遮断器システムおよび真空遮断器の異常診断方法 Download PDF

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Description

本発明は、真空遮断器を有する真空遮断器システムおよび真空遮断器の異常診断方法に関するものであり、特に、真空遮断器に設置される電源コンデンサの静電容量を監視するものである。
真空遮断器システムには、真空遮断器に電力を供給する電源コンデンサが設置される。この電源コンデンサは、電源コンデンサの劣化状態を診断(判定)するため、電源コンデンサの静電容量を監視(計測)する必要がある。
こうした本技術分野の背景技術として、国際公開WO2010/150599号公報(特許文献1)がある。この公報には、運用中の電力用機器(真空遮断器)のコンデンサの容量適否診断を可能とするため、コンデンサに充電するための電源と、コンデンサのエネルギを放電させるためコンデンサに並列に接続される放電回路と、放電時の電圧低下を測定するための抵抗分圧回路と、分圧電圧を測定する測定回路と、放電による電圧の時間変化からコンデンサ容量の良否を判定する診断回路と、を備えたコンデンサ容量診断装置が記載されている(要約参照)。
国際公開WO2010/150599号公報
特許文献1には、運用中の電力用機器(真空遮断器)のコンデンサの容量適否診断を可能とするコンデンサ容量診断装置が記載され、放電による電圧の時間変化からコンデンサ容量の良否を判定することが記載されている。
しかし、特許文献1に記載されているコンデンサ容量診断装置は、電源コンデンサの静電容量の良否を判定する際に、比較的長時間を必要とする放電によるコンデンサ電圧を計測するものであり、電源コンデンサの静電容量の計測時間を考慮していない。
そこで、本発明は、比較的短時間にて、真空遮断器に電力を供給する電源コンデンサの静電容量を計測する真空遮断器システムおよび真空遮断器の異常診断方法を提供する。
上記課題を解決するため、本発明の真空遮断器システムは、フィルム材料の種類により静電容量に正の温度特性又は負の温度特性を有するフィルムコンデンサである電源コンデンサと、電源コンデンサで駆動する電磁石と、電源コンデンサの電圧を計測する電圧センサと、電源コンデンサのコンデンサ温度を計測する温度センサと、有する真空遮断器と、電圧センサにて計測された電源コンデンサの電圧に基づいて、電源コンデンサのコンデンサ充電時間を計測する動作時間計測部と、動作時間計測部にて計測された電源コンデンサのコンデンサ充電時間と予め計測された電源コンデンサの初期コンデンサ充電時間とを比較し、電源コンデンサの異常の有無を判定し、電源コンデンサの静電容量を計測する比較部と、を有する状態監視装置と、を有し、状態監視装置は、温度センサにて計測された電源コンデンサのコンデンサ温度と電源コンデンサの静電容量の温度特性と、に基づいて、コンデンサの静電容量を補正し、状態監視装置は、電源コンデンサと電磁石とを接続する導線の導線温度と、導線の導線抵抗の温度特性と、に基づいて、電源コンデンサのコンデンサ充電時間を補正することを特徴とする。
また、本発明の真空遮断器の異常診断方法は、フィルム材料の種類により静電容量に正の温度特性又は負の温度特性を有するフィルムコンデンサである電源コンデンサの電圧を計測する電圧センサにて計測された電源コンデンサの電圧に基づいて、電源コンデンサのコンデンサ充電時間を計測し、計測された電源コンデンサのコンデンサ充電時間と予め計測された電源コンデンサの初期コンデンサ充電時間とを比較し、電源コンデンサの異常の有無を判定し、電源コンデンサの静電容量を計測する真空遮断器の異常診断方法であって、電源コンデンサのコンデンサ温度を計測する温度センサにて計測された電源コンデンサのコンデンサ温度と電源コンデンサの静電容量の温度特性と、に基づいて、電源コンデンサの静電容量を補正し、電源コンデンサと電磁石とを接続する導線の導線温度と、導線の導線抵抗の温度特性と、に基づいて、電源コンデンサのコンデンサ充電時間を補正する、ことを特徴とする。
本発明によれば、比較的短時間にて、真空遮断器に電力を供給する電源コンデンサの静電容量を計測する真空遮断器システムおよび真空遮断器の異常診断方法を提供することができる。
なお、上記した以外の課題、構成および効果は、下記する実施例の説明により明らかにされる。
本実施例に係る真空遮断器システムを説明する説明図である。 本実施例に係る真空遮断器を説明する説明図である。 電源コンデンサの電圧と開極投入指令波形との関係を説明する説明図である。 本実施例に係る真空遮断器の状態監視装置を説明する説明図である。 実施例2に係る真空遮断器を説明する説明図である。 実施例2に係る真空遮断器の状態監視装置を説明する説明図である。 電源コンデンサの静電容量の温度特性を説明する説明図である。 実施例3に係る真空遮断器の状態監視装置を説明する説明図である。
以下、本発明の実施例を、図面を使用して説明する。なお、同一または類似の構成には、同一の符号を付し、説明が重複する場合には、その説明を省略する場合がある。
図1は、本実施例に係る真空遮断器システムを説明する説明図(側面図)である。
本実施例に記載する真空遮断器システム(スイッチギア)150aは、真空遮断器156aが設置される真空遮断器室154a、制御部250や状態監視装置が設置される計測器室152a、真空遮断器室154aと計測器室152aとの間を連結する制御線や電力線である母線162が設置される母線室153を有する。
なお、本実施例に記載する真空遮断器システム150aは、特に、多頻度に充放電を繰り返し(多頻度に開閉動作を繰り返し)寿命が短くなる可能性がある電源コンデンサを内蔵した電鉄用の真空遮断器に適用することが好ましい。
ここで、制御部250は、真空遮断器156aを開閉制御し、状態監視装置からの信号に基づいて真空遮断器156aの電源コンデンサをON/OFF制御するものである。
また、計測器室152aに設置される状態監視装置は、真空遮断器156aの電源コンデンサの動作時間(コンデンサ充電時間)を計測する動作時間(コンデンサ充電時間)計測部220、計測された動作時間(コンデンサ充電時間)と予め設定(計測)された動作時間(初期コンデンサ充電時間202b)とを比較する比較部221、比較の結果、異常状態であると判定された場合に、その異常状態(電源コンデンサ16の静電容量の減少)を表示する異常状態表示部222を有する。
つまり、本実施例に記載する状態監視装置は、電源コンデンサの異常状態を診断するものである。
図2は、本実施例に係る真空遮断器を説明する説明図(正面図)である。
機構ケース10の内部に設置される真空遮断器156aは、電磁石(電磁操作器)14、電磁石14を駆動するための電源コンデンサ16を有する。
この電源コンデンサ16には、電源コンデンサ16の両端電圧を計測する電圧センサ17が、電源コンデンサ16の近傍に設置される。そして、この電圧センサ17にて計測された電源コンデンサ16の電圧の変化、つまり、電源コンデンサ16の充電時間の変化を監視(計測)し、電源コンデンサ16の静電容量の変化を監視(計測)する。
なお、電源コンデンサ16は、真空遮断器156aの電磁石14に電力を供給(通電)し、電磁石14を駆動(開極動作)させる。
図3は、電源コンデンサの電圧と開極投入指令波形との関係を説明する説明図である。
電源コンデンサ16のコンデンサ電圧300は、開極投入指令(波形)101に応じて、初期コンデンサ電圧301からコンデンサ放電電圧302まで降下(放電)し、その後、コンデンサ放電電圧302からコンデンサ充電電圧303まで上昇(充電)する。
ここで、初期コンデンサ電圧301からコンデンサ放電電圧302まで放電される(推移する)時間(コンデンサ放電時間201a)とコンデンサ放電電圧302からコンデンサ充電電圧303まで充電される(推移する)時間(コンデンサ充電時間201b)とにおいては、コンデンサ放電時間201aよりコンデンサ充電時間201bが短時間である。そこで、本実施例では、コンデンサ放電時間201aに比較して短時間なコンデンサ充電時間201bを使用して、真空遮断器156aに電力を供給する電源コンデンサ16のコンデンサ容量(静電容量)を計測する。
図4は、本実施例に係る真空遮断器の状態監視装置を説明する説明図(ブロック図)であり、真空遮断器室154aと計測器室152aとの接続を示すものである。
計測器室152aに設置される状態監視装置は、動作時間(コンデンサ充電時間)計測部220、比較部221、異常状態表示部222を有する。
図3に記載される、真空遮断器156aの開動作時(開極投入指令時)における、初期コンデンサ電圧301からコンデンサ放電電圧302まで推移するコンデンサ放電時間201a、および、コンデンサ放電電圧302からコンデンサ充電電圧303まで推移するコンデンサ充電時間201bを、真空遮断器室154aに設置される電圧センサ17にて計測された電源コンデンサ16の電圧に基づいて、動作時間計測部220にて、計測する。そして、動作時間計測部220は、計測されるコンデンサ充電時間201bを、比較部221に出力する。合わせて、コンデンサ放電時間201aを、比較部221に出力してもよい。
比較部221は、判定値として、予め設定(計測)された電源コンデンサ16の初期コンデンサ充電時間202bを入力する。また、合わせて、予め設定(計測)された電源コンデンサ16の初期コンデンサ放電時間202aを入力してもよい。なお、この初期コンデンサ充電時間202bや初期コンデンサ放電時間202aは、予め計測されるものであり、電源コンデンサ16の正常状態の際に予め計測された値を、比較部221が保存していてもよい。
そして、比較部221は、比較部221に入力される初期コンデンサ充電時間202bと、動作時間計測部220にて計測され、比較部221に出力されるコンデンサ充電時間201bと、を比較する。
比較部221にて、比較の結果、コンデンサ充電時間201bが初期コンデンサ充電時間202bよりも短い場合(コンデンサ充電時間201b<初期コンデンサ充電時間202b)には、異常状態である(電源コンデンサ16のコンデンサ容量(静電容量)が減少した)と判定され、その旨を、異常状態表示部222に出力する。
つまり、比較部221は、電源コンデンサ16の異常の有無を判定(診断)するものである。
この際、一定の許容範囲(+α)を設定してもよい。つまり、コンデンサ充電時間201b+α<初期コンデンサ充電時間202bとしてもよい。なお、この一定の許容範囲(+α)は、電源コンデンサ16の耐用年数(使用環境や運転条件)に応じて、適宜設定することができる。
そして、異常状態表示部222は、その旨を表示する。つまり、異常状態表示部222は、比較部221にて比較された結果(比較の結果)、コンデンサ充電時間201bが初期コンデンサ充電時間202bより短い場合に、異常状態として表示する。
ここで、電源コンデンサの充電時間t(時定数)と電源コンデンサの静電容量Cとの関係について説明する。電源コンデンサの充電時間tは、電源コンデンサの静電容量Cと回路の抵抗Rとの積RC(=t)により決定される。電源コンデンサの静電容量Cが減少すると、この積RCも減少するため、電源コンデンサの充電時間tも減少し、電源コンデンサの充電時間tの減少により、電源コンデンサの静電容量Cの減少を、定量的に判定することができる。本実施例では、電源コンデンサの静電容量Cの変化に比較して、回路の抵抗Rの変化は極めて小さい(ほぼ一定と考えられる)ため、電源コンデンサの静電容量Cの減少と、電源コンデンサの充電時間tの減少と、を関係づけて、定量的に判定する。
このように、本実施例に記載する真空遮断器システムは、真空遮断器156aの電源コンデンサ16の電圧を計測する回路(電圧センサ17)を設置し、真空遮断器156aの開動作時における電源コンデンサ16のコンデンサ充電時間を計測し、予め計測された判定値(電源コンデンサ16の初期コンデンサ充電時間)と比較し、電源コンデンサ16の静電容量を計測するものである。
これにより、比較的短時間にて、真空遮断器156aに電力を供給する電源コンデンサ16の静電容量を計測することができ、電源コンデンサ16の劣化状態(異常状態)を診断(判定)することができる。
更には、本実施例によれば、計測信号にノイズが重畳した場合でも、コンデンサ充電電圧への影響は小さいため、コンデンサ充電時間から正確に電源コンデンサ16の静電容量を計測することができ、電源コンデンサ16の劣化状態を判定することができる。
なお、計測信号にノイズが重畳した場合とは、真空遮断器156aの近傍に設置される回路に過大な短絡電流が発生(流通)した場合に、真空遮断器156aの近傍にノイズが発生し、コンデンサ電流をコンデンサ電圧に変換する過程において、計測信号にノイズが重畳される場合である。
本実施例によれば、こうした計測信号にノイズが重畳した場合であっても、正確に電源コンデンサ16の静電容量を計測することができ、電源コンデンサ16の劣化状態を早期に判定することができる。
更には、電源コンデンサ16の静電容量を計測する際に、主回路を停電させ、電源コンデンサ16を引き出して、計測する必要もない。
図5は、実施例2に係る真空遮断器を説明する説明図(正面図)である。
本実施例に記載する真空遮断器156bは、実施例1に記載する真空遮断器156aに加えて、電源コンデンサ16のコンデンサ温度を計測する温度計測部(温度センサ)223を有する。
図6は、実施例2に係る真空遮断器の状態監視装置を説明する説明図(ブロック図)であり、真空遮断器室154bと計測器室152bとの接続を示すものである。
本実施例に記載する計測器室152bに設置される状態監視装置は、実施例1に記載する状態監視装置に設置される動作時間(コンデンサ充電時間)計測部220、比較部221、異常状態表示部222に加えて、電源コンデンサ16の静電容量を補正する静電容量補正部310を有する。
静電容量補正部310は、温度計測部223にて計測される電源コンデンサ16のコンデンサ温度502を入力する。また、静電容量補正部310は、電源コンデンサ16の静電容量の温度特性204を入力する。
本実施例においても、実施例1と同様に、電源コンデンサ16のコンデンサ充電時間201b(コンデンサ放電時間201a)と電源コンデンサ16の初期コンデンサ充電時間202b(初期コンデンサ放電時間202a)とを比較する。本実施例においては、更に、コンデンサ温度502と電源コンデンサ16の静電容量の温度特性204とに基づいて、電源コンデンサ16の静電容量を補正する。
例えば、電源コンデンサ16がフィルムコンデンサの場合、フィルム材料の種類により、静電容量に正の温度特性、または、負の温度特性を有するものがある。
図7は、電源コンデンサの静電容量の温度特性を説明する説明図である。
図7に示すように、電源コンデンサ16の静電容量の温度特性204は、例えば、フィルムコンデンサのフィルム材料が、ポリエステルの場合は、電源コンデンサ16の静電容量の温度特性204aは、初期コンデンサ静電容量203から温度上昇(所定の温度からの上昇)に応じて、静電容量が増加する。一方、例えば、フィルムコンデンサのフィルム材料が、ポリプロピレンの場合は、電源コンデンサ16の静電容量の温度特性204bは、初期コンデンサ静電容量203から温度上昇(所定の温度からの上昇)に応じて、静電容量が減少する。
つまり、コンデンサ温度502が、予め計測した温度よりも低い場合、電源コンデンサ16に劣化が発生していない場合であっても、フィルム材料ポリエステルの場合には、電源コンデンサ16の静電容量が減少し、フィルム材料ポリプロピレンの場合には、電源コンデンサ16の静電容量が増加する。一方、コンデンサ温度502が、予め計測した温度よりも高い場合、電源コンデンサ16に劣化が発生していない場合であっても、フィルム材料ポリエステルの場合には、電源コンデンサ16の静電容量が増加し、フィルム材料ポリプロピレンの場合には、電源コンデンサ16の静電容量が減少する。
このように、静電容量補正部310は、コンデンサ温度502と電源コンデンサ16の静電容量の温度特性204とに基づいて、電源コンデンサ16の静電容量の補正量を算出する。そして、静電容量補正部310は、算出された電源コンデンサ16の静電容量の補正量を比較部221に出力する。
比較部221では、電源コンデンサ16の静電容量が減少したと判定された場合、減少した静電容量(静電容量の減少量)を、コンデンサ温度502と電源コンデンサ16の静電容量の温度特性204とに基づいて算出された電源コンデンサ16の静電容量の補正量を使用して補正する。つまり、静電容量の減少量に対して、静電容量の補正量を使用して、電源コンデンサ16の静電容量を、増加(減少量+補正量)または減少(減少量-補正量)する。
なお、図7に記載する電源コンデンサの静電容量の温度特性(コンデンサ温度と静電容量との関係)については、予め計測されたコンデンサ温度と静電容量との関係を使用することができる。必ずしも、温度上昇に応じて、静電容量が単調増加または単調減少するものである必要はない。また、こうした電源コンデンサの静電容量の温度特性を関数にて保存し、計測されたコンデンサ温度502に基づいて静電容量を算出してもよい。
このように、本実施例では、コンデンサ充電時間201b(コンデンサ放電時間201a)と初期コンデンサ充電時間202b(初期コンデンサ放電時間202a)とに基づいて算出された電源コンデンサ16の静電容量を、コンデンサ温度502と静電容量の温度特性204とに基づいて算出された電源コンデンサ16の静電容量を使用して補正するため、正確に電源コンデンサ16の静電容量を計測することができ、電源コンデンサ16の劣化状態を精度よく判定することができる。
図8は、実施例3に係る真空遮断器の状態監視装置を説明する説明図(ブロック図)であり、真空遮断器室154cと計測器室152cとの接続を示すものである。
本実施例に記載する計測器室152cに設置される状態監視装置は、実施例2に記載する状態監視装置に設置される動作時間(コンデンサ充電時間)計測部220、比較部221、異常状態表示部222、静電容量補正部310に加えて、電源コンデンサ16のコンデンサ充電時間201bを補正するコンデンサ充電時間補正部311を有する。
なお、本実施例に記載する真空遮断器156cは、電磁石14に設置される永久磁石(図示せず)と電源コンデンサ16とが、導線(図示せず)にて接続され、そして、この導線の温度(導線温度)を計測する導線温度計測部(図示なし)を有する。
コンデンサ充電時間補正部311は、導線温度計測部にて計測される導線温度503を入力する。また、コンデンサ充電時間補正部311は、導線抵抗の温度特性205を入力する。
本実施例においても、実施例1や実施例2と同様に、電源コンデンサ16のコンデンサ充電時間201b(コンデンサ放電時間201a)と電源コンデンサ16の初期コンデンサ充電時間202b(初期コンデンサ放電時間202a)とを比較する。
そして、本実施例においても、実施例2と同様に、静電容量補正部310にて、コンデンサ温度502と電源コンデンサ16の静電容量の温度特性204とに基づいて、電源コンデンサ16の静電容量を補正する。本実施例においては、更に、コンデンサ充電時間補正部311にて、導線温度503と導線抵抗の温度特性205とに基づいて、電源コンデンサ16のコンデンサ充電時間201bを補正する。
電源コンデンサ16と永久磁石とを接続する導線は、式(1)に示すように、導線温度503と導線抵抗との関係(導線抵抗の温度特性205)を有する。
ρ(T)=1.5475+0.0068725×T・・・・・・式(1)
ここで、ρ(T)は温度Tにおける抵抗率(10-8)(導線抵抗)、Tは温度(導線温度)である。なお、抵抗Rは、ρ(T)×(導線の長さ÷導線の断面積)であり、(導線の長さ÷導線の断面積)は、一定であるため、抵抗Rの変化はρ(T)の変化と同様の傾向を示すことになる。
つまり、導線抵抗は導線温度に応じて変化する。導線温度が増加(減少)すると、導線抵抗も増加(減少)することになる。
このため、静電容量Cと抵抗Rとの積RC(=t)により決定される電源コンデンサ16の充電時間tは、抵抗Rが変化することにより、変化することになる。つまり、静電容量Cが一定の場合であっても、抵抗Rが増加(減少)することにより、充電時間tも増加(減少)することになる。そして、充電時間tが一定の場合であっても、抵抗Rが増加することにより、静電容量Cは減少することになる。
このように、本実施例では、静電容量Cが一定の場合であっても、充電時間tが変化するため、導線抵抗の温度特性205を考慮して、充電時間tを算出することにより、より精度よく電源コンデンサ16の静電容量を計測することができ、電源コンデンサ16の劣化状態をより精度よく判定することができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることも可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。
10…機構ケース、14…電磁石、16…電源コンデンサ、17…電圧センサ、150a…真空遮断器システム、152a、152b、152c…計測器室、153…母線室、154a、154b、154c…真空遮断器室、156a、156b、156c…真空遮断器、162…母線、101…開極投入指令、201a…コンデンサ放電時間、201b…コンデンサ充電時間、202b…初期コンデンサ充電時間、203…初期コンデンサ静電容量、204、204a、204b…静電容量の温度特性、205…導線抵抗の温度特性、220…動作時間計測部、221…比較部、222…異常状態表示部、223…温度計測部、250…制御部、300…コンデンサ電圧、301…初期コンデンサ電圧、302…コンデンサ放電電圧、303…コンデンサ充電電圧、310…静電容量補正部、311…コンデンサ充電時間補正部、502…コンデンサ温度、503…導線温度

Claims (5)

  1. フィルム材料の種類により静電容量に正の温度特性又は負の温度特性を有するフィルムコンデンサである電源コンデンサと、前記電源コンデンサで駆動する電磁石と、前記電源コンデンサの電圧を計測する電圧センサと、前記電源コンデンサのコンデンサ温度を計測する温度センサと、有する真空遮断器と、
    前記電圧センサにて計測された前記電源コンデンサの電圧に基づいて、前記電源コンデンサのコンデンサ充電時間を計測する動作時間計測部と、前記動作時間計測部にて計測された前記電源コンデンサのコンデンサ充電時間と予め計測された前記電源コンデンサの初期コンデンサ充電時間とを比較し、前記電源コンデンサの異常の有無を判定し、前記電源コンデンサの静電容量を計測する比較部と、を有する状態監視装置と、を有し、
    前記状態監視装置は、前記温度センサにて計測された前記電源コンデンサのコンデンサ温度と前記電源コンデンサの静電容量の温度特性と、に基づいて、前記電源コンデンサの静電容量を補正し、
    前記状態監視装置は、前記電源コンデンサと前記電磁石とを接続する導線の導線温度と、前記導線の導線抵抗の温度特性と、に基づいて、前記電源コンデンサのコンデンサ充電時間を補正することを特徴とする真空遮断器システム。
  2. 前記状態監視装置は、前記比較部にて比較された結果、前記コンデンサ充電時間が前記初期コンデンサ充電時間より短い場合に、異常状態として表示する異常状態表示部を有することを特徴とする請求項1に記載する真空遮断器システム。
  3. 前記状態監視装置は、電源コンデンサのコンデンサ温度と、前記電源コンデンサの静電容量の温度特性と、に基づいて、前記電源コンデンサの静電容量を補正する静電容量補正部を有することを特徴とする請求項1に記載する真空遮断器システム。
  4. フィルム材料の種類により静電容量に正の温度特性又は負の温度特性を有するフィルムコンデンサである電源コンデンサの電圧を計測する電圧センサにて計測された前記電源コンデンサの電圧に基づいて、前記電源コンデンサのコンデンサ充電時間を計測し、
    計測された前記電源コンデンサのコンデンサ充電時間と予め計測された前記電源コンデンサの初期コンデンサ充電時間とを比較し、前記電源コンデンサの異常の有無を判定し、前記電源コンデンサの静電容量を計測する真空遮断器の異常診断方法であって、
    前記電源コンデンサのコンデンサ温度を計測する温度センサにて計測された前記電源コンデンサのコンデンサ温度と前記電源コンデンサの静電容量の温度特性と、に基づいて、前記電源コンデンサの静電容量を補正し、
    前記電源コンデンサと電磁石とを接続する導線の導線温度と、前記導線の導線抵抗の温度特性と、に基づいて、前記電源コンデンサのコンデンサ充電時間を補正する、
    ことを特徴とする真空遮断器の異常診断方法。
  5. 比較された結果、前記コンデンサ充電時間が前記初期コンデンサ充電時間より短い場合に、異常状態として表示することを特徴とする請求項4に記載する真空遮断器の異常診断方法。
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