JP2022028348A - 診断装置 - Google Patents

診断装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2022028348A
JP2022028348A JP2020131693A JP2020131693A JP2022028348A JP 2022028348 A JP2022028348 A JP 2022028348A JP 2020131693 A JP2020131693 A JP 2020131693A JP 2020131693 A JP2020131693 A JP 2020131693A JP 2022028348 A JP2022028348 A JP 2022028348A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
discharge switch
timing
detection value
discharge
switch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020131693A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022028348A5 (ja
Inventor
真和 幸田
Masakazu Koda
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2020131693A priority Critical patent/JP2022028348A/ja
Priority to CN202180058000.5A priority patent/CN116057753A/zh
Priority to PCT/JP2021/025576 priority patent/WO2022030168A1/ja
Publication of JP2022028348A publication Critical patent/JP2022028348A/ja
Publication of JP2022028348A5 publication Critical patent/JP2022028348A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/42Methods or arrangements for servicing or maintenance of secondary cells or secondary half-cells
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/42Methods or arrangements for servicing or maintenance of secondary cells or secondary half-cells
    • H01M10/48Accumulators combined with arrangements for measuring, testing or indicating the condition of cells, e.g. the level or density of the electrolyte
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02JCIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
    • H02J7/00Circuit arrangements for charging or depolarising batteries or for supplying loads from batteries
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02JCIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
    • H02J7/00Circuit arrangements for charging or depolarising batteries or for supplying loads from batteries
    • H02J7/02Circuit arrangements for charging or depolarising batteries or for supplying loads from batteries for charging batteries from ac mains by converters
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】スイッチ診断における診断精度を向上させる。【解決手段】放電回路30は、放電スイッチ31がオン状態になると自身に対応する電池セル22を放電させる。ローパスフィルタ回路40は、コンデンサ44を有しており、放電回路30に自身の入力側41が接続されている。検出回路50は、各ローパスフィルタ回路40の出力側42に接続されており、各電池セル22の電圧を検出する。診断部70は、放電スイッチ31のオン操作及びオフ操作のいずれか一方から他方への切り替えの前後における検出回路50の電圧検出値の変化に基づいて、放電スイッチ31が異常であるか否かのスイッチ診断を行う。具体的には、診断部70は、切り替えよりも前の第1タイミングにおける電圧検出値と、切り替えから所定時間経過した第2タイミングにおける電圧検出値とに基づいて、スイッチ診断を行う。【選択図】図1

Description

本発明は、組電池の各電池セルを放電させる放電スイッチの診断を行う診断装置に関する。
従来、診断装置の中には、放電回路と検出回路と駆動回路と診断部とを備えるものがある。放電回路は、各電池セルに対応して設けられると共に放電スイッチを有している。放電回路は、放電スイッチがオン状態になると自身に対応する電池セルを放電させる。検出回路は、各電池セルの電圧を検出する。駆動回路は、放電スイッチをオン操作又はオフ操作する。診断部は、放電スイッチがオフ操作されている時の検出回路の電圧検出値と、放電スイッチがオン操作されている時の電圧検出値とに基づいて、放電スイッチが異常であるか否かのスイッチ診断を行う。このような技術を示す文献としては、次の特許文献1がある。
特開2014-27776号公報
上記の検出回路に対しては、所定周波数以上のノイズを除去するためのローパスフィルタ回路が設置されていない。そのため、そのようなノイズが発生した際には、検出回路による電圧検出精度が低下してしまうおそれがある。
他方、上記の検出回路に対して、コンデンサを有するローパスフィルタ回路を設置した際には、次に示す問題が発生し得る。すなわち、このようなコンデンサを設置した場合、放電スイッチをオフ操作からオン操作に切り替えた際には、コンデンサが放電されるまでに若干の時間がかかる。また、放電スイッチをオン操作から再度オフ操作に切り替えた際には、コンデンサが充電されるまでに若干の時間がかかる。それにより、検出回路の電圧検出値の変化が遅くなってしまう。その結果、電圧検出値の変化量が、実際の変化量よりも小さく判定されてしまい、スイッチ診断において、放電スイッチが正常であるのに異常であると誤判定されてしまうおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、スイッチ診断における診断精度を向上させることを、主たる目的とする。
本発明の電池監視装置は、複数の電池セルの直列接続体を有する組電池を備える電源システムに適用される。前記電池監視装置は、放電回路とローパスフィルタ回路と検出回路と駆動回路と診断部と、を備える。
前記放電回路は、各前記電池セルに対応して設けられると共に放電スイッチを有しており、前記放電スイッチがオン状態になると自身に対応する前記電池セルを放電させる。前記ローパスフィルタ回路は、各前記電池セルに対応して設けられると共にコンデンサを有しており、前記放電回路に自身の入力側が接続されている。前記検出回路は、各前記ローパスフィルタ回路の出力側に接続されており、各前記電池セルの電圧を検出する。前記駆動回路は、前記放電スイッチをオン操作又はオフ操作する。
前記診断部は、前記放電スイッチのオン操作及びオフ操作のいずれか一方から他方への切り替えの前後における前記検出回路の電圧検出値の変化に基づいて、前記放電スイッチが異常であるか否かのスイッチ診断を行う。具体的には、前記診断部は、前記切り替えよりも前の第1タイミングにおける前記電圧検出値と、前記切り替えから所定時間経過した第2タイミングにおける前記電圧検出値とに基づいて、前記スイッチ診断を行う。
本発明によれば、次の効果が得られる。診断装置は、ローパスフィルタ回路を備え、そのローパスフィルタ回路の入力側は電池セルに接続され、出力側は検出回路に接続されている。そのため、電池セルから検出回路へのノイズを除去できる。
そして、スイッチ診断では、オフ操作からオン操作に切り替えるよりも前の第1タイミングでの電圧検出値と、切り替えから所定時間経過した第2タイミングにおける検出回路の電圧検出値とに基づいて、放電スイッチが異常であるか否かを判定する。そのため、第1タイミングと第2タイミングとの間には、上記の所定時間だけ、電圧検出値が変化するのを待つ待ち時間が確保される。そのため、電圧検出値の変化がコンデンサにより遅くなることに基づくスイッチ診断での誤判定を抑制できる。
以上により、ローパスフィルタを設置しつつも、そのローパスフィルタ回路の設置に起因したスイッチ診断での誤判定を抑制できる。そのため、スイッチ診断における診断精度を向上させることができる。
第1実施形態の診断装置及びその周辺を示す回路図 各放電スイッチをオフ操作した状態を示す回路図 上側の放電スイッチをオン操作した状態を示す回路図 スイッチ診断に伴う各値の推移を示すグラフ 第2実施形態において、スイッチ診断に伴う各値の推移を示すグラフ 第3実施形態において、スイッチ診断に伴う各値の推移を示すグラフ 第4実施形態において、スイッチ診断に伴う各値の推移を示すグラフ 第5実施形態において、スイッチ診断に伴う各値の推移を示すグラフ 第6実施形態の診断装置及びその周辺を示す回路図 第7実施形態の診断装置及びその周辺を示す回路図
次に本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。ただし、本発明は実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して実施できる。
[第1実施形態]
図1は、本実施形態の電源システム90を示す回路図である。電源システム90は、例えば、ハイブリッド自動車や電気自動車に搭載されている。電源システム90は、組電池20と、それを監視する電池監視装置80とを備えている。
組電池20は、走行用電動モータ(図示略)等の各種電気負荷に対して給電する。組電池20は、複数の電池セル22の直列接続体を有する。電池セル22は、例えば、リチウムイオン電池等である。組電池20は、複数の被検出端子20eを有する。最も高電位側及び最も低電位側以外の被検出端子20eは、直列に隣り合う各2つの電池セル22同士の間に対して設けられており、2つの電池セル22のうちの高電位側の電池セル22の負極端子と低電位側の電池セル22の正極端子とに電気的に接続されている。他方、最も高電位側の被検出端子20eは、最も高電位側の電池セル22の正極端子に電気的に接続されており、最も低電位側の被検出端子20eは、最も低電位側の電池セル22の負極端子に電気的に接続されている。なお、以下では、「電気的に接続」されることを、単に「接続」されるという。
電池監視装置80は、放電回路30とローパスフィルタ回路40と検出回路50と駆動回路60とECU70とを備えている。
電池監視装置80は、複数の検出端子80eを有する。各検出端子80eは、それぞれ自身に対応する被検出端子20eにハーネス25を介して接続されている。複数のハーネス25は、モジュール化されており、複数のハーネス25の各一端を、それぞれに対応する被検出端子20eにまとめて接続すると共に、複数のハーネス25の各他端を、それぞれに対応する検出端子80eにまとめて接続することができる。各ハーネス25は、細長く形成されており、ある程度の電気抵抗値R1を有している。
放電回路30は、各電池セル22に対応して設けられている。各放電回路30は、高電位側から順に、放電スイッチ31と放電抵抗32とを有している。具体的には、放電スイッチ31は、Pチャンネル型のMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)である。放電スイッチ31のソースは、高電位側のハーネス25を介して電池セル22の正極端子に接続され、放電スイッチ31のドレインは、放電抵抗32及び低電位側のハーネス25を介して電池セル22の負極端子に接続されている。なお、各放電スイッチ31にとっての低電位側のハーネス25は、当該放電スイッチ31よりも1つ低電位側の放電スイッチ31にとっての高電位側のハーネス25と兼用である。
駆動回路60は、各電池セル22に対応して設けられている。各駆動回路60は、自身に対応する放電スイッチ31に対して並列に接続されており、当該放電スイッチ31をオン操作又はオフ操作する。具体的には、駆動回路60の高電位側の端部61は、高電位側の分圧用抵抗66を介して放電スイッチ31の高電位側の端子に接続され、駆動回路60の低電位側の端部62は、低電位側の分圧用抵抗66を介して放電抵抗32の低電位側の端子に接続されている。なお、各駆動回路60にとっての低電位側の分圧用抵抗66は、当該駆動回路60よりも1つ低電位側の駆動回路60にとっての高電位側の分圧用抵抗66と兼用である。
分圧用抵抗66と駆動回路60との接続部分は、ゲート抵抗67を介して放電スイッチ31のゲートに接続されている。駆動回路60は、放電スイッチ31をオフ操作する際には、自身の高電位側の端部61と低電位側の端部62とを通電不能にする。この場合、放電スイッチ31のソース電位及びゲート電位が、当該放電スイッチ31に対応する電池セル22の正極電位と等しくなり、放電スイッチ31がオフ状態になる。
他方、駆動回路60は、放電スイッチ31をオン操作する際には、自身の高電位側の端部61と低電位側の端部62とを通電させる。それにより、電池セル22の正極端子から、高電位側のハーネス25、高電位側の分圧用抵抗66、駆動回路60、低電位側の分圧用抵抗66、低電位側のハーネス25を経て、電池セル22の負極端子に至る閉回路が形成される。それにより、分圧用抵抗66と駆動回路60との接続部分の電位が低下して、ゲート電位が低下する。その結果、ゲート電位がソース電位よりも閾値以上低くなり、放電スイッチ31がオンになる。放電スイッチ31がオン状態になると、電池セル22の正極端子から、高電位側のハーネス25、放電スイッチ31、放電抵抗32、低電位側のハーネス25を経て、電池セル22の負極端子に至る閉回路が形成され、電池セル22が放電される。
ローパスフィルタ回路40は、各電池セル22に対応して設けられており、ローパスフィルタ回路40の入力側41は、放電回路30に接続されている。具体的には、ローパスフィルタ回路40は、フィルタ抵抗42とコンデンサ44との直列接続体を有しており、放電回路30に対して並列に接続されている。ローパスフィルタ回路40は、コンデンサ44の容量に対応する周波数以上のノイズを除去する。
検出回路50は、ローパスフィルタ回路40の出力側43に接続されており、ローパスフィルタ回路40の出力電圧を電圧検出値Vdとして検出する。具体的には、検出回路50は、コンデンサ44と低電位側の分圧用抵抗66との直列接続体に対して並列に接続されており、その直列接続体の端子間電圧を電圧検出値Vdとして検出して、ECU70に送信する。
次に、以上に示した電池監視装置80の機能について説明する。検出回路50は、各電池セル22の電圧を所定の検出周期Dtで検出する定期検出Ddを行う。検出周期Dtは、例えば20μs等である。そして、定期検出Ddにおいて検出された各電池セル22の電圧のバラツキが所定基準以上である場合、ECU70は駆動回路60に均等化指令を送信する。その均等化指令に基づいて、各駆動回路60が当該バラツキを抑えるための放電を、放電スイッチ31の制御により実行する。その放電スイッチ31の制御では、例えば、各電池セル22のうち、最も電圧が低い電池セル22以外の電池セル22について、最も電圧が低い電池セル22の電圧になるまで放電させる。その放電は、例えば、ECU70により、各駆動回路60にそれぞれ該当する時間だけオン操作指令を送信することにより行う。
図2は、各放電スイッチ31がオフ操作されている状態を示す回路図である。なお、この図2及び次の図3では、各放電スイッチ31のオン状態/オフ状態の視認性のため、半導体スイッチである各放電スイッチ31を模式的に通常の機械式スイッチの記号で示している。
以下では、直列に隣り合う2つの電池セル22のうちの高電位側のものを「上側の電池セル22A」とし、低電位側のものを「下側の電池セル22B」とする。また、上側の電池セル22Aに対応する放電回路30を、「上側の放電回路30」とし、下側の電池セル22Bに対応する放電回路30を、「下側の放電回路30」とする。また、上側の放電回路30の放電スイッチ31を「上側の放電スイッチ31」とし、下側の放電回路30の放電スイッチ31を「下側の放電スイッチ31」とする。
また、上側の電池セル22Bに対応するコンデンサ44を「上側のコンデンサ44」とし、下側の電池セル22Bに対応するコンデンサ44を「下側のコンデンサ44」とする。また、上側の電池セル22Aに対応する電圧検出値Vdを、「上側の電圧検出値Vd」とし、下側の電池セル22Bに対応する電圧検出値Vdを、「下側の電圧検出値Vd」とする。
各コンデンサ44は、自身に対応する放電スイッチ31がオフ状態にされている場合、自身の端子間電圧が、自身に対応する電池セル22の端子間電圧Vcと同じになるまで充電される。その状態を、以下では「オフ定常状態」とする。そのオフ定常状態では、検出回路50による電圧検出値Vdは、対応する電池セル22の端子間電圧Vcと等しくなる。そのため、定期検出Ddにおいては、その電圧検出値Vdを、対応する電池セル22の端子間電圧Vcとして採用することができる。
ところで、放電スイッチ31には、オン固着異常やオフ固着異常等の異常が生じることがある。そこで、本実施形態では、ECU70は、放電スイッチ31の異常の有無を診断するスイッチ診断を行う。よって、ECU70は、スイッチ診断を行う診断部を兼ねており、電池監視装置80は、診断部を備える診断装置を兼ねている。スイッチ診断は、連続する2回の定期検出Dd同士の間に行われる。スイッチ診断では、診断する放電スイッチ31をオフ操作からオン操作に切り替えてから、再度オフ操作に切り替える診断用動作を行う。次に、そのスイッチ診断について説明する。
図3は、上側の放電スイッチ31に対して診断用動作を行っている最中の様子を示す回路図であり、具体的には、上側の放電スイッチ31がオン操作され、下側の放電スイッチ31がオフ操作されている状態を示す回路図である。
本実施形態では、例えば、全ての放電スイッチ31のうち、高電位側から奇数番目の各放電スイッチ31に対してスイッチ診断を行ってから、高電位側から偶数番目の各放電スイッチ31に対してスイッチ診断を行う。全ての放電スイッチ31を同時にオン操作すると、最上位の電池セル22の正極端子が、最下位の電池セル22の負極端子にまで短絡してしまうからである。そのため、例えば、上側の放電スイッチ31に対してスイッチ診断を行ってから、下側の放電スイッチ31に対してスイッチ診断を行うことになる。
以下では、放電スイッチ31がオフ状態からオン状態に切り替えられて電圧検出値Vdが低下し切った状態を「オン定常状態」とする。オン定常状態における電圧検出値Vdは、放電スイッチ31での電気抵抗やハーネス25以外の配線での電気抵抗を無視した場合、次の数式1の通りとなる。
Vd=Vc×R2/(2R1+R2) (数式1)
ここで、「Vc」は、電池セル22の端子間電圧であり、「R1」は、ハーネス25の電気抵抗値であり、「R2」は、放電抵抗32の電気抵抗値である。
他方、オフ定常状態における電圧検出値Vdは、上記の通り、電池セル22の端子間電圧Vcとなる。そのため、オフ定常状態における電圧検出値Vdと、オン定常状態における電圧検出値Vdとの差である「電圧変化量ΔVo」は、次の数式2のとおりとなる。
ΔVo=Vc×2R1/(2R1+R2) (数式2)
よって、放電スイッチ31が正常な状態において、放電スイッチ31をオン操作からオフ操作に切り替えた際には、電圧検出値Vdが上記の電圧変化量ΔVoだけ変化する。他方、放電スイッチ31にオン固着故障やオフ固着故障が生じている状態では、電圧検出値Vdの変化量が上記の電圧変化量ΔVoよりも小さくなる。そのため、スイッチ診断では、その違いに基づいて、放電スイッチ31が異常であるか否かを判定する。
この数式2のとおり、放電抵抗32の電気抵抗値R2に比べてハーネス25の電気抵抗値R1が大きいほど、電圧変化量ΔVoは大きくなる。そのため、ハーネス25の電気抵抗値R1を大きくすることにより、電圧変化量ΔVoを大きくでき、スイッチ診断の精度を高めることができる。
なお、上側の放電スイッチ31をオン操作すると、上側の電圧検出値Vdのみならず、下側の電圧検出値Vdも変動する。上記のとおり、上側の放電スイッチ31とっての低電位側のハーネス25と、下側の放電スイッチ31にとっての高電位側のハーネス25とは兼用であるからである。具体的には、上側の放電スイッチ31がオフ操作からオン操作に切り替えられると、下側の放電スイッチ31にとっての高電位側のハーネス25とフィルタ抵抗42との接続部分の電位が、当該ハーネス25の端子間電圧分だけ上昇する。それにより、下側のコンデンサ44が充電され、下側の電圧検出値Vdが上昇する。
そのため、先に行った上側のスイッチ診断での下側の電圧検出値Vdの変動が、次に行う下側のスイッチ診断での下側の電圧検出値Vdに影響を及ぼさないようにする必要がある。その点、本実施形態では、上側の放電スイッチ31に対するスイッチ診断を一の検出周期Dt内に行い、下側の放電スイッチ31に対するスイッチ診断を他の検出周期Dt内に行うことにより、対応している。
図4は、放電スイッチ31が正常な場合でのスイッチ診断における各値の推移を示すタイムチャートである。より具体的には、図4(a)は、放電スイッチ31の状態の推移を示すタイムチャートであり、図4(b)は、その際の電圧検出値Vdの推移を示すグラフである。
スイッチ診断では、ECU70からの指令により、駆動回路60が診断用動作を実行する。その診断用動作では、図4(a)に示すように、駆動回路60は、放電スイッチ31をオフ操作からオン操作に切り替え、その後、図4(b)に示すように、電圧検出値Vdが安定する前に、図4(a)に示すように、放電スイッチ31を再度オフ操作に切り替える。前述の通り、この診断用動作は、図4(b)に示すように、連続する2回の定期検出Dd同士の間に行われる。以下では、その2回の定期検出Ddのうちの前側を「前側の定期検出D1」とし、後側を「後側の定期検出D2」とする。この診断用動作では、後側の定期検出D2までに電圧検出値Vdが安定する。そのため、電圧検出値Vdが安定した後に、後側の定期検出D2が行われる。
なお、ここでの電圧検出値Vdが安定するとは、電圧検出値Vdが電池セル22の端子間電圧Vcに収束する状態のことであり、より具体例には、例えば、現在の電圧検出値Vdとオフ定常状態での電圧検出値Vdとの差が、電圧変化量ΔVoの1%以下となる状態である。
以下では、診断用動作により放電スイッチ31がオフ操作からオン操作に切り替えられるよりも前の期間を、「変動前期間Ta」とする。そして、診断用動作により放電スイッチ31がオフ操作からオン操作に切り替えられてから、放電スイッチ31が再度オフ操作に切り替えられて電圧検出値Vdが安定するまでの期間を、「変動期間Tb」とする。そして、当該安定するタイミング以降の期間を、「変動後期間Tc」とする。
そして、変動期間Tbにおける放電スイッチ31が再度オフ操作に切り替えられるよりも前の期間を、「変動期間前半Tbf」とする。そして、変動期間Tbにおける放電スイッチ31が再度オフ操作に切り替えられた後の期間を、「変動期間後半Tbr」とする。
電圧検出値Vdが安定する前に、放電スイッチ31を再度オフ操作に切り替えるのは、本実施形態では、検出周期Dtが比較的短いため、電圧検出値Vdが安定するのを待っていると、変動期間Tbが一の検出周期Dt内に収まらないからである。具体的には、放電スイッチ31がオン操作されている状態におけるコンデンサ44の一方の電極から放電スイッチ31を通過してコンデンサ44の他方の電極に至る経路の全抵抗を「R」とし、コンデンサ44の容量を「C」とした場合、本実施形態では、次の数式3を満たす。
Dt ≦ 9.2×R×C (数式3)
このように、検出周期Dtは、時定数(R×C)の9.2倍よりも小さい。ここで、時定数(R×C)の4.6倍は、オフ定常状態からオン状態に切り替えた場合において、現在の電圧検出値Vdとオン定常状態における電圧検出値Vdとの差が、電圧変化量ΔVoの1%になる時間である。すなわち、この時定数(R×C)の4.6倍は、オフ定常状態からオン状態に切り替えた場合において、電圧が安定するのに必要な時間である。また、この時定数(R×C)の4.6倍は、上記とは逆に、オン定常状態からオフ状態に切り替えた場合において、現在の電圧検出値Vdとオフ定常状態における電圧検出値Vdとの差が、電圧変化量ΔVoの1%になる時間でもある。すなわち、この時定数(R×C)の4.6倍は、オン定常状態からオフ状態に切り替えた場合において、電圧が安定するのに必要な時間でもある。
よって、時定数(R×C)の9.2倍は、それらの2倍であり、放電スイッチ31をオン操作して電圧検出値Vdを安定させてから、放電スイッチ31を再度オフ操作して電圧検出値Vdを安定させる一連の動作に最小限必要な時間である。この時間よりも、検出周期Dtは短い。よって、上記のとおり、電圧検出値Vdが安定するのを待っていると、変動期間Tbが一の検出周期Dt内に収まらない。そのため、本実施形態では、上記のとおり、電圧検出値Vdが安定する前に、放電スイッチ31を再度オフ操作に切り替えている。
次に、スイッチ診断の具体的な手順について説明する。スイッチ診断では、まず、図4(b)に示すように、変動前期間Taにおける電圧検出値Vdを第1検出値V1として採用する。この第1検出値V1は、前側の定期検出D1により検出した電圧検出値Vdを流用してもよいし、スイッチ診断のために独自に検出した電圧検出値Vdであってもよい。図4(b)では、独自に検出した場合を示している。
次に、駆動回路60が、図4(a)に示すように、放電スイッチ31をオフ操作からオン操作に切り替える。これにより、図4(b)に示すように、電圧検出値Vdが低下する。ただし、このとき、コンデンサ44があるため、電圧検出値Vdは、一気には低下せず、次の数式4に従って、電圧低下速度が徐々に低下していく形で曲線状に低下する。
Vd=Vc-ΔVo(1-EXP(-T/(R×C))) (数式4)
ここで、「Vc」は、電池セル22の端子間電圧Vcであり、「ΔVo」は、電圧変化量ΔVoであり、「T」は放電スイッチ31をオン操作に切り替えてからの経過時間Tであり、「R×C」は時定数である。このように、変動期間前半Tbfでは、電圧検出値Vdは上記の数式4に従って低下する。そして、検出回路50は、変動期間前半Tbf内の第2タイミングT2に電圧を検出する。その第2タイミングT2は、放電スイッチ31をオフ操作からオン操作に切り替えてから所定時間以上経過したタイミングである。そして、ECU70は、その第2タイミングT2における電圧検出値Vdを第2検出値V2として採用する。
上記の第2タイミングT2については、例えば、予め実験や、回路特性に基づく算出により、最適なタイミングを求めておき、当該最適なタイミングを第2タイミングT2とすることができる。そして、第2タイミングT2は、ECU70が有するメモリやECU70に接続されているメモリ等に格納しておくとよい。
次に、図4(a)に示すように、放電スイッチ31をオン操作からオフ操作に再度切り替える。それにより、図4(b)に示すように、電圧検出値Vdが上昇する。ただし、このときも、コンデンサ44があるため、電圧検出値Vdは、一気には上昇せず、電圧上昇速度が徐々に低下していく形で曲線状に上昇する。
ECU70は、第2検出値V2を取得した後は、第1検出値V1と第2検出値V2とに基づいて、スイッチ診断を行う。具体的には、第1検出値V1と第2検出値V2との差である検出値変化量ΔVdが所定の変化閾値以上であれば、放電スイッチ31が正常であると判定し、検出値変化量ΔVdが変化閾値未満であれば放電スイッチ31が異常と判定する。この変化閾値は、電圧検出値Vdが充分低下する前に放電スイッチ31をオン操作から再度オフ操作に切り替えることに鑑みて、電圧検出値Vdが充分低下する場合よりも小さく設定される。
そして、ECU70は、スイッチ診断において放電スイッチ31が異常であると判定した場合は、異常である旨を上位ECUに通知する。それにより、所定のフェールセーフ処理が実行される。
本実施形態によれば、次の効果が得られる。図1に示すように電池監視装置80は、ローパスフィルタ回路40を備え、そのローパスフィルタ回路40の入力側41は電池セル22に接続され、出力側43は検出回路50に接続されている。そのため、電池セル22から検出回路50へのノイズを除去できる。
そして、図4に示すように、スイッチ診断では、オフ操作からオン操作に切り替える前の第1タイミングT1での第1検出値V1と、オン操作に切り替えてから所定時間経過した第2タイミングT2での第2検出値V2とに基づいて、放電スイッチ31が異常であるか否かを判定する。そのため、第1タイミングT1と第2タイミングT2との間には、所定時間だけ、電圧検出値Vdが変化するのを待つ待ち時間が確保される。そのため、電圧検出値Vdの変化がコンデンサ44により遅くなることに基づくスイッチ診断での誤判定を、抑制できる。
以上により、ローパスフィルタ回路40を設置しつつも、そのローパスフィルタ回路40の設置に起因したスイッチ診断での誤判定を抑制できる。そのため、スイッチ診断における診断精度を向上させることができる。
また、次の効果も得られる。駆動回路60は、図4に示すように、放電スイッチ31をオフ操作からオン操作に切り替えた後、電圧検出値Vdが安定する前に、放電スイッチ31を再度オフ操作に切り替える。そのため、電圧検出値Vdが安定してから、再度オフ操作に切り替える場合に比べて、電圧検出値Vdを素早く元の状態に戻すことができると共に、電池セル22の電力消費や電池監視装置80内での発熱や素子劣化等を低減できる。
また、次の効果も得られる。第1タイミングT1は、変動前期間Ta内のタイミングであり、第2タイミングT2は、変動期間前半Tbf内のタイミングである。そのため、変動期間前半Tbfの第2タイミングT2に、第1検出値V1と第2検出値V2とが揃うことになり、スイッチ診断を素早く行うことができる。
また、次の効果も得られる。検出回路50は、各電池セル22の電圧を所定の検出周期Dtで検出する定期検出Ddを行う。そのため、診断用動作は、連続する2回の定期検出Dd同士の間に行われ、且つ、後側の定期検出D2までに電圧検出値Vdが安定していることが好ましい。その点、本実施形態では、上記のとおり、電圧検出値Vdを素早く元の状態に戻すことができるので、それにより、後側の定期検出D2までに電圧検出値Vdを安定させることができる。
より具体的には、前述の通り、検出周期Dtは、時定数(R×C)の9.2倍、すなわち、放電スイッチ31をオン操作して電圧検出値Vdを安定させてから、放電スイッチ31を再度オフ操作して電圧検出値Vdを安定させる一連の動作に最小限必要な時間よりも短い。そのため、電圧検出値Vdが安定するのを待っていると、変動期間Tbが一の検出周期Dt内に収まらない。その点、本実施形態では、前述の通り、電圧検出値Vdが安定する前に、放電スイッチ31を再度オフ操作に切り替えて、電圧検出値Vdを素早く元の状態に戻している。それにより、変動期間Tbを一の検出周期Dt内に収めている。よって、このように電池監視装置80の検出周期Dtが短い場合に、本実施形態を好適に実施することができる。
また、次の効果も得られる。前述のとおり、本実施形態では、上側の放電スイッチ31に対して診断用動作を実行してから、下側の他方の放電スイッチ31に対して診断用動作を実行することになる。そして、上側の放電スイッチ31に対して診断用動作を実行した際には、下側のコンデンサ44の充電量が変化する。そのため、先に行った上側の放電スイッチ31に対する診断用動作による下側の電圧検出値Vdの変動を、次に行う下側の放電スイッチ31に対する診断用動作までに収める必要がある。その点、本実施形態では、前述の効果のとおり、電圧検出値Vdを素早く元の状態に戻すことができるので、先に行った上側の放電スイッチ31に対する診断用動作による下側の電圧検出値Vdの変動を、次に行う下側の放電スイッチ31に対する診断用動作までに収め易くなる。
また、次の効果も得られる。ECU70は、スイッチ診断において、第1検出値V1と第2検出値V2との差である検出値変化量ΔVdが変化閾値以下であることを条件に、放電スイッチ31が異常であると判定する。そのため、シンプルな手法で、放電スイッチ31が異常であるか否かを判定できる。
また、次の効果も得られる。組電池20と電池監視装置80とを接続するハーネス25を有する。そして、放電スイッチ31をオフ操作からオン操作に切り替えた際には、ハーネス25の電気抵抗値R1により電圧検出値Vdが低下する。そのため、どのみち組電池20と電池監視装置80とを接続するのに必要なハーネス25の電気抵抗値R1を有効利用して、スイッチ診断を行うことができる。
[第2実施形態]
次に第2実施形態について説明する。以下の実施形態においては、それ以前の実施形態のものと同一の又は対応する部材等について同一の符号を付する。本実施形態については、第1実施形態をベースにこれと異なる点を中心に説明し、第1実施形態と同一又は類似の部分については、説明を適宜省略する。
図5は、放電スイッチ31が正常な場合でのスイッチ診断における各値の推移を示すタイムチャートである。より具体的には、図5(a)は、放電スイッチ31の状態の推移を示すタイムチャートであり、図5(b)は、その際の電圧検出値Vdの推移を示すグラフである。
本実施形態では、第1検出値V1を検出する第1タイミングT1は、変動前期間Ta内ではなく、変動期間Tb内である。そして、第2検出値V2を検出する第2タイミングT2は、変動期間Tb内ではなく、変動後期間Tc内である。第2検出値V2は、後側の定期検出D2での電圧検出値Vdを流用してもよいし、スイッチ診断において独自に検出したものであってもよい。図5(b)では、独自に検出した場合を示している。
本実施形態によれば、第1検出値V1と第2検出値V2とが揃うタイミングが、第1実施形態の場合よりも遅くなる分だけ、スイッチ診断が遅くはなるが、それ以外については、第1実施形態の場合と同様の効果が得られる。
[第3実施形態]
次に第3実施形態について説明する。本実施形態については、第1実施形態をベースにこれと異なる点を中心に説明し、第1実施形態と同一又は類似の部分については、説明を適宜省略する。
図6は、放電スイッチ31が正常な場合でのスイッチ診断における各値の推移を示すタイムチャートである。より具体的には、図6(a)は、放電スイッチ31の状態の推移を示すタイムチャートであり、図6(b)は、その際の電圧検出値Vdの推移を示すグラフである。
本実施形態では、検出周期Dtが時定数(R×C)の9.2倍、すなわち、放電スイッチ31をオン操作して電圧検出値Vdを安定させてから、放電スイッチ31を再度オフ操作して電圧検出値Vdを安定させる一連の動作に最小限必要な時間よりも長い。そして、診断用動作では、放電スイッチ31をオフ操作からオン操作に切り替え、その後、電圧検出値Vdが安定するよりも前ではなく、電圧検出値Vdが安定した後に、放電スイッチ31を再度オフ操作に切り替える。
以下では、診断用動作により放電スイッチ31がオン操作に切り替えられて電圧検出値Vdが安定してから、放電スイッチ31が再度オフ操作に切り替えられるまでの期間を、「安定期間Tbs」とする。
なお、ここでの電圧検出値Vdが安定するとは、電圧検出値Vdがオン定常状態における電圧検出値Vdに収束する状態のことであり、より具体例には、例えば、現在の電圧検出値Vdとオン定常状態における電圧検出値Vdとの差が、電圧変化量ΔVoの1%以下となる状態である。
第1検出値V1を検出する第1タイミングT1は、第1実施形態の場合と同様に、変動前期間Ta内であるが、第2検出値V2を検出する第2タイミングT2は、安定期間Tbs内である。具体的には、次の通りである。
スイッチ診断では、まず、第1実施形態の場合と同様に、図6(b)に示すように、変動前期間Ta内の第1タイミングT1における電圧検出値Vdを、第1検出値V1として採用する。次に、図6(a)に示すように、放電スイッチ31をオフ操作からオン操作に切り替える。これにより、図6(b)に示すように、電圧検出値Vdが低下する。ただし、このとき、コンデンサ44があるため、電圧検出値Vdは、一気には低下せず、上記の数式4に従って低下する。ここまでは、第1実施形態の場合と同様である。
そして、電圧検出値Vdが充分に低下して安定してから、検出回路50により電圧を検出する。すなわち、上記の安定期間Tbs内において、検出回路50により電圧を検出する。その電圧検出値Vdを第2検出値V2として採用する。そして、図6(a)に示すように、放電スイッチ31をオン操作から再度オフ操作に切り替える。
図6(b)に示すように、第2検出値V2を検出した後は、ECU70は、第1検出値V1と第2検出値V2との差である検出値変化量ΔVdを算出し、この検出値変化量ΔVdが所定の変化閾値よりも大きいか否かを判定する。ここでの変化閾値は、第1実施形態での変化閾値よりも大きい。第1実施形態の場合よりも正常時における検出値変化量ΔVdが大きいからである。そして、検出値変化量ΔVdが変化閾値よりも大きければ、放電スイッチ31が正常であると判定し、検出値変化量ΔVdが変化閾値よりも小さければ、放電スイッチ31が異常であると判定する。
本実施形態によれば、次の効果が得られる。スイッチ診断では、放電スイッチ31をオフ操作からオン操作に切り替え、その後、電圧検出値Vdが安定した後に、放電スイッチ31を再度オフ操作に切り替える。そして、第2検出値V2を検出する第2タイミングT2は、安定期間Tbs内のタイミングである。そのため、第1実施形態に比べて、スイッチ診断に時間がかかるものの、安定時の電圧検出値Vdに基づいてスイッチ診断を行うことができるので、安定前の電圧検出値Vdに基づいてスイッチ診断を行う場合に比べて、精度良くスイッチ診断を行うことができる。そのため、検出周期Dtが比較的長い場合等に、本実施形態を好適に実施できる。
[第4実施形態]
次に第4実施形態について説明する。本実施形態においては、第3実施形態をベースにこれと異なる点を中心に説明し、第3実施形態と同一又は類似の部分については、説明を適宜省略する。
図7は、放電スイッチ31が正常な場合でのスイッチ診断における各値の推移を示すタイムチャートである。より具体的には、図7(a)は、放電スイッチ31の状態の推移を示すタイムチャートであり、図7(b)は、その際の電圧検出値Vdの推移を示すグラフである。
本実施形態では、図7(b)に示すように、第1検出値V1を検出する第1タイミングT1は、変動前期間Ta内ではなく、安定期間Tbs内である。そして、第2検出値V2を検出する第2タイミングT2は、安定期間Tbs内ではなく、変動後期間Tc内である。
本実施形態によれば、第1検出値V1と第2検出値V2とが揃うタイミングが、第3実施形態の場合よりも遅くはなるが、それ以外については、第3実施形態の場合と同様の効果が得られる。
[第5実施形態]
次に第5実施形態について説明する。本実施形態については、第3実施形態をベースにこれと異なる点を中心に説明し、第3実施形態と同一又は類似の部分については、説明を適宜省略する。
図8は、放電スイッチ31が正常な場合でのスイッチ診断における各値の推移を示すタイムチャートである。より具体的には、図8(a)は、放電スイッチ31の状態の推移を示すタイムチャートであり、図8(b)は、その際の電圧検出値Vdの推移を示すグラフである。
本実施形態では、検出周期Dtが時定数(R×C)の9.2倍、すなわち、放電スイッチ31をオン操作して電圧検出値Vdを安定させてから、放電スイッチ31を再度オフ操作して電圧検出値Vdを安定させる一連の動作に最小限必要な時間よりも短い。そのため、図8(b)に示すように、一の検出周期Dt内にスイッチ診断における変動期間Tbが収まっていない。そのため、電圧検出値Vdが安定する前に、後側の定期検出D2を行うことになる。そのため、後側の定期検出D2における電圧検出値Vdを補正することにより、対応している。その補正は、例えば、計算に基づいて行ってもよいし、マップに基づいて行ってもよい。
本実施形態によれば、後側の定期検出D2における電圧検出値Vdを補正する必要はあるが、一の検出周期Dt内に変動期間Tbが納まらない場合であっても、スイッチ診断を実施できる。
[第6実施形態]
次に第6実施形態について説明する。本実施形態においては、第1実施形態をベースにこれと異なる点を中心に説明し、第1実施形態と同一又は類似の部分については、説明を適宜省略する。
図9は、本実施形態の電池監視装置80及びその周辺を示す回路図である。電池監視装置80は、検出端子80eと放電回路30との間に介在してノイズを除去するノイズ除去素子26を備える。そのノイズ除去素子26は、例えばコイル等を有している。そして、放電スイッチ31をオフ操作からオン操作に切り替えた際には、ノイズ除去素子26が有するインピーダンスにより電圧検出値Vdが低下する。
本実施形態によれば、ノイズ除去素子26のインピーダンスを有効利用して、スイッチ診断を行うことができる。この診断は、例えば、ハーネス25が充分に太いことにより、ハーネス25が有する電気抵抗が小さい場合に有効である。
[第7実施形態]
次に第7実施形態について説明する。本実施形態においては、第1実施形態をベースにこれと異なる点を中心に説明し、第1実施形態と同一又は類似の部分については、説明を適宜省略する。
図10は、本実施形態の電池監視装置80及びその周辺を示す回路図である。電池監視装置80は、検出端子80eと放電回路30との間に介在して過電流が流れるのを防止するための過電流保護素子27を備える。その過電流保護素子27は、例えばヒューズ等である。そして、放電スイッチ31をオフ操作からオン操作に切り替えた際には、過電流保護素子27が有するインピーダンスにより電圧検出値Vdが低下する。
本実施形態によれば、過電流保護素子27のインピーダンスを有効利用して、スイッチ診断を行うことができる。この診断は、例えば、ハーネス25が充分に太いことにより、ハーネス25が有する電気抵抗が小さい場合に有効である。
[他の実施形態]
以上に示した実施形態は、例えば次のように変更して実施できる。
各実施形態では、第1検出値V1と第2検出値V2との差である検出値変化量ΔVdに基づいて、スイッチ診断を行っている。これに代えて、第1検出値V1と第2検出値V2との比に基づいて、スイッチ診断を行うようにしてもよい。具体的には、例えば、正常時における第1検出値V1よりも正常時における第2検出値V2の方が小さい場合において、第1検出値V1に対する第2検出値V2の割合が閾値よりも大きいことを条件に、放電スイッチ31が異常であると判定するようにしてもよい。
各実施形態では、検出値変化量ΔVdが変化閾値よりも大きいか否かの1回の判定で、放電スイッチ31が異常であるか否かを判定している。これに代えて、各放電スイッチ31に対して診断用動作を複数回行い、複数回の診断用動作における電圧検出値Vdに基づいて、スイッチ診断を行うようにしてもよい。
より具体的には、例えば、複数回の診断用動作における検出値変化量ΔVdの平均値が、変化閾値を下回ったことを条件に、放電スイッチ31を異常と判定するようにしてもよい。また、例えば、複数回のそれぞれの診断用動作において、検出値変化量ΔVdが変化閾値を下回ったと連続して判定されたことを条件に、放電スイッチ31を異常と判定するようにしてもよい。これらの形態によれば、より精度よく放電スイッチ31の診断を行うことができる。
各実施形態では、図1に示すように、放電スイッチ31はMOSFETであるが、これに代えて、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やその他のバイポーラトランジスタ等にしてもよい。
第1実施形態では、図4に示すように、第2タイミングT2は、変動期間前半Tbf内のタイミングであるが、これに代えて、変動期間後半Tbr内のタイミングにしてもよい。
20…組電池、22…電池セル、30…放電回路、31…放電スイッチ、40…ローパスフィルタ回路、41…入力側、43…出力側、44…コンデンサ、50…検出回路、60…駆動回路、70…ECU、80…電池監視装置、T1…第1タイミング、T2…第2タイミング、V1…第1検出値、V2…第2検出値、Vd…電圧検出値。

Claims (12)

  1. 複数の電池セル(22)の直列接続体を有する組電池(20)を備える電源システム(90)に適用され、
    各前記電池セルに対応して設けられると共に放電スイッチ(31)を有しており、前記放電スイッチがオン状態になると自身に対応する前記電池セルを放電させる放電回路(30)と、
    各前記電池セルに対応して設けられると共にコンデンサ(44)を有しており、前記放電回路に自身の入力側(41)が接続されているローパスフィルタ回路(40)と、
    各前記ローパスフィルタ回路の出力側(43)に接続されており、各前記電池セルの電圧を検出する検出回路(50)と、
    前記放電スイッチをオン操作又はオフ操作する駆動回路(60)と、
    前記放電スイッチのオン操作及びオフ操作のいずれか一方から他方への切り替えの前後における前記検出回路の電圧検出値(Vd)の変化に基づいて、前記放電スイッチが異常であるか否かのスイッチ診断を行う診断部(70)と、を備え、
    前記診断部は、前記切り替えよりも前の第1タイミング(T1)における前記電圧検出値(V1)と、前記切り替えから所定時間経過した第2タイミング(T2)における前記電圧検出値(V2)とに基づいて、前記スイッチ診断を行う診断装置。
  2. 前記駆動回路は、前記放電スイッチをオフ操作からオン操作に切り替え、その後、前記電圧検出値が安定する前に、前記放電スイッチを再度オフ操作に切り替える診断用動作を行い、
    前記診断用動作により前記放電スイッチがオフ操作からオン操作に切り替えられるよりも前の期間を、変動前期間(Ta)とし、前記診断用動作により前記放電スイッチがオフ操作からオン操作に切り替えられてから、前記放電スイッチがオン操作から再度オフ操作に切り替えられて前記電圧検出値が安定するまでの期間を、変動期間(Tb)とし、当該安定するタイミング以降の期間を、変動後期間(Tc)として、
    前記第1タイミングは、前記変動前期間内のタイミングであり、前記第2タイミングは、前記変動期間内のタイミングである、又は、
    前記第1タイミングは、前記変動期間内のタイミングであり、前記第2タイミングは、前記変動後期間内のタイミングである、請求項1に記載の診断装置。
  3. 前記変動期間において前記放電スイッチが再度オフ操作に切り替えられるよりも前の期間を、変動期間前半(Tbf)として、
    前記第1タイミングは、前記変動前期間内のタイミングであり、前記第2タイミングは、前記変動期間前半内のタイミングである、請求項2に記載の診断装置。
  4. 前記検出回路は、各前記電池セルの電圧を所定の検出周期(Dt)で検出する定期検出(Dd)を行い、
    前記定期検出において検出された各前記電池セルの電圧のバラツキが所定基準以上である場合、前記駆動回路は、当該バラツキを抑えるための放電を前記放電スイッチの制御により実行し、
    連続する2回の前記定期検出(D1,D2)同士の間に前記診断用動作が行われ、
    前記診断用動作が行われた後、連続する2回の前記定期検出のうち後側の定期検出(D2)までに前記電圧検出値が安定する、請求項2又は3のいずれか1項に記載の診断装置。
  5. 前記検出周期を「Dt」とし、前記放電スイッチがオン状態にされている場合における前記コンデンサの一方の電極から前記放電スイッチを通過して前記コンデンサの他方の電極に至る経路の全抵抗を「R」とし、前記コンデンサの容量を「C」として、
    Dt ≦ 9.2×R×C
    を満たす、請求項4に記載の診断装置。
  6. 直列に隣り合う2つの前記電池セルのうちの高電位側のものを上側の電池セル(22A)とし、低電位側のものを下側の電池セル(22B)とし、前記上側の電池セルに対応する前記放電スイッチを上側の放電スイッチとし、前記下側の電池セルに対応する前記放電スイッチを下側の放電スイッチとして、
    前記駆動回路は、上側の前記放電スイッチ及び下側の前記放電スイッチのうち、一方の放電スイッチに対して前記診断用動作を実行してから、他方の放電スイッチに対して前記診断用動作を実行する、請求項2~5のいずれか1項に記載の診断装置。
  7. 前記駆動回路は、前記放電スイッチをオフ操作からオン操作に切り替え、その後、前記電圧検出値が安定した後に、前記放電スイッチを再度オフ操作に切り替える診断用動作を行い、
    前記診断用動作により前記放電スイッチがオフ操作からオン操作に切り替えられるよりも前の期間を、変動前期間(Ta)とし、前記診断用動作により前記放電スイッチがオフ操作からオン操作に切り替えられて前記電圧検出値が安定してから、前記放電スイッチが再度オフ操作に切り替えられるまでの期間を、安定期間(Tbs)とし、前記放電スイッチが再度オフ操作に切り替えられて前記電圧検出値が安定するタイミング以降の期間を、変動後期間(Tc)として、
    前記第1タイミングは、前記変動前期間内のタイミングであり、前記第2タイミングは、前記安定期間内のタイミングである、又は、
    前記第1タイミングは、前記安定期間内のタイミングであり、前記第2タイミングは、前記変動後期間内のタイミングである、請求項1に記載の診断装置。
  8. 前記診断部は、前記スイッチ診断において、前記第1タイミングにおける前記電圧検出値と前記第2タイミングにおける前記電圧検出値との差(ΔVd)が、変化閾値以下であることを条件に、前記放電スイッチが異常であると判定する、請求項1~7のいずれか1項に記載の診断装置。
  9. 前記駆動回路は、各前記放電スイッチに対して、オフ操作からオン操作に切り替え、その後、再度オフ操作に切り替える診断用動作を複数回行い、
    前記診断部は、複数回の前記診断用動作における前記電圧検出値に基づいて、前記スイッチ診断を行う、請求項1~8のいずれか1項に記載の診断装置。
  10. 各前記放電回路に対応して設けられた検出端子(80e)を備え、
    前記組電池と前記検出端子とはハーネス(25)を介して電気的に接続される、請求項1~9のいずれか1項に記載の診断装置。
  11. 各前記放電回路に対応して設けられた検出端子(80e)と、
    前記検出端子と前記放電回路との間に介在してノイズを除去するノイズ除去素子(26)と、を備える請求項1~10のいずれか1項に記載の診断装置。
  12. 各前記放電回路に対応して設けられた検出端子(80e)と、
    前記検出端子と前記放電回路との間に介在して過電流が流れるのを防止する過電流保護素子(27)と、を備える請求項1~11のいずれか1項に記載の診断装置。
JP2020131693A 2020-08-03 2020-08-03 診断装置 Pending JP2022028348A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020131693A JP2022028348A (ja) 2020-08-03 2020-08-03 診断装置
CN202180058000.5A CN116057753A (zh) 2020-08-03 2021-07-07 诊断装置
PCT/JP2021/025576 WO2022030168A1 (ja) 2020-08-03 2021-07-07 診断装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020131693A JP2022028348A (ja) 2020-08-03 2020-08-03 診断装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022028348A true JP2022028348A (ja) 2022-02-16
JP2022028348A5 JP2022028348A5 (ja) 2022-09-02

Family

ID=80119761

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020131693A Pending JP2022028348A (ja) 2020-08-03 2020-08-03 診断装置

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP2022028348A (ja)
CN (1) CN116057753A (ja)
WO (1) WO2022030168A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN217903237U (zh) * 2022-04-24 2022-11-25 宁德时代新能源科技股份有限公司 一种开关装置、电机控制装置、电池加热系统及电动设备

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4035777B2 (ja) * 2003-02-10 2008-01-23 株式会社デンソー 組電池の放電装置
JP6168813B2 (ja) * 2013-03-29 2017-07-26 株式会社ケーヒン 電圧検出装置
JP7039995B2 (ja) * 2017-12-25 2022-03-23 株式会社デンソー 監視装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2022030168A1 (ja) 2022-02-10
CN116057753A (zh) 2023-05-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8847605B2 (en) Connection diagnostic apparatus for ground fault detector
US9562949B2 (en) Battery monitoring device
WO2013190733A1 (ja) リーク検出装置
EP3300237A1 (en) Power supply control device and power supply control method
EP3364202B1 (en) Diagnostic system for dc-dc voltage converter
US20170244259A1 (en) Voltage detecting device
JPWO2016143679A1 (ja) 電池管理装置、電池監視回路、制御システム
JP6494327B2 (ja) 劣化検出装置および劣化検出方法
JP5720641B2 (ja) スイッチングモジュール
US8963524B2 (en) Drive circuit for switching elements
JP2016161358A (ja) 劣化検出装置および劣化検出方法
JP2009257928A (ja) 組電池の接続異常診断装置
EP4130765B1 (en) Ground fault detection device
WO2022030168A1 (ja) 診断装置
JP2016151513A (ja) 電池システム監視装置
JP6787705B2 (ja) 異常検出装置、および組電池システム
CN110884558B (zh) 用于向车辆中的eps供应电力的控制装置和方法
CN113196664B (zh) 用于方向相关地运行电化学能量存储器的设备和方法
KR101602434B1 (ko) 충전시 발생하는 셀 밸런싱 스위치의 오진단 방지 장치 및 오진단 방지 방법
JP6322123B2 (ja) 電流制限回路
JP7463942B2 (ja) 断線異常診断装置
JP2018127086A (ja) 地絡検出装置、電源システム
JP5316343B2 (ja) 電池監視装置
WO2024127932A1 (ja) 車載用電源装置
WO2017051581A1 (ja) 電池電圧監視装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220825

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220825

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230912

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231026

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20231219