JP7244992B2 - オピオイドとn-アシルエタノールアミンの組み合わせ - Google Patents

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Description

本発明は、オピオイドの治療効果を増強、及び/又は副作用を低減させるための組成物及び方法に関する。本発明は、オピオイド及びN-アシルエタノールアミンを含む医薬組成物、ならびにオピオイドによる予防及び治療に適した種々の兆候(indications)におけるそれらの使用方法、ならびにオピオイド関連副作用の予防及び改善にも関する。
オピオイドは、その薬学的効果において、アヘン剤に似ているモルヒネなどの任意の化学物質である。オピエートは、Papaver somniferum(アヘンポピー)の樹脂に見られる天然のアルカロイドであり、オピオイドは、オピエート及び合成物質の両方、ならびにオピオイドペプチドを指す。オピオイドは、主に中枢及び末梢神経系及び消化管に見出されるオピオイド受容体に結合することによって作用する(Lesniak et al., Acta. Neurobiol. Exp., 2011, Vol. 71, pages 129-138)。オピオイド受容体は、リガンドとしてのオピオイドを有するγ-アミノ酪酸GABA作動性神経伝達に作用する阻害性Gタンパク質共役受容体の群である。GABA作動薬(又は薬物)は、身体又は脳のGABA系を直接調節するように機能する化学物質である。例には、GABA受容体アゴニスト、GABA受容体アンタゴニスト、及びGABA再取り込みインヒビターが含まれる。内在性オピオイドは、ダイノルフィン、エンケファリン、エンドルフィン、エンドモルフィン及びノシセプチンである。これらの器官系の受容体は、オピオイドの有益な作用、ならびに精神活性及び副作用を伝達する。
ε(イプシロン)、ι(イオタ)、λ(ラムダ)及びζ(ゼータ)を含む受容体がいくつか報告されているが、オピオイド受容体の3つの主なクラスは、μ(μ、MOR)、κ(カッパ、KOR)及びδ(デルタ、DOR)がある。オピオイドに対する薬力学的応答は、それが結合する受容体、その受容体に対する親和性、及びオピオイドがアゴニスト又はアンタゴニストであるかどうかに依存する。例えば、モルヒネ(オピオイドアゴニスト鎮痛薬)の脊髄上位の鎮痛特性はμ1受容体の活性化; 呼吸抑制及びμ2受容体による身体依存性; 及びK受容体による鎮静及び脊髄鎮痛によって媒介される。オピオイド受容体の各群は、より特異的な応答を提供する受容体サブタイプ(例えば、μ1及びμ2など)を有する神経応答の別個のセットを誘発する。各オピオイドに特有であるのは、種々のクラスのオピオイド受容体(例えば、μ、κ及びδオピオイド受容体は、オピオイドの特異的受容体結合親和性に従って異なる大きさ(magnitudes)で活性化される)に対するその明確な結合親和性である。
モルヒネ及びその誘導体に結合するμ受容体は、鎮痛、呼吸器及び胃腸機能、鎮静、神経内分泌機能及びアヘン依存に関与している。δ受容体は中枢神経系(CNS)に豊富であり、鎮痛、摂食及び様々なホルモン機能を媒介する。κ受容体は、CNS及び末梢神経系(PNS)において広く分布する; 例えば、中心では、尾状核被殻、側坐核、偏桃体、下垂体の神経葉などで発現され、抹消では、感覚神経後根神経節(DRG)、胃、十二指腸、空腸、オレウム(oleum)、近位及び遠位結腸において発現される(Lesniak and Lipkowski, Acta. Neurobiol. Exp., 2011, Vol. 71(1), pages 129-138)。κ受容体は、鎮痛、食物摂取のような胃腸機能、腸運動、水バランス、体温調節及び種々の神経内分泌機能を含む機能に関与する(Leander et al., J. Pharmacol. Exp. Ther., 1985, Vol. 234(2), pages 463-469; Goodman and Gilman's The Pharmacological Basis of Therapeutics (12th Edition), 2011, Chapter 18, pages 460-501)。米国特許出願第2015/0031685号は、カッパオピオイド受容体(KOR)アゴニストとしての置換複素環式アセトアミドを記載しており、例えば胃腸機能障害、イレウス及び痛みを治療する際にそれらを使用することを請求している。米国特許出願第2015/0072971号は、ミューオピオイド受容体(MOR)アゴニストを記載し、抑うつ気分、快楽の喪失、食欲不振、睡眠障害、精神運動変化、疲労及び産後うつ病などのうつ症状の治療におけるそれらの使用に関与する。
オピオイドは一般に特定のオピオイド受容体に作用し、例えばモルヒネはμ-オピオイド受容体に作用するが、オキシコドンは主にκ-オピオイド受容体に結合する。しかしながら、オピオイドの大部分は、種々の親和性で異なるオピオイド受容体に結合する。さらに、ある種のオピオイドは、オピオイド受容体アゴニストとして、及び異なるオピオイド受容体上のオピオイド受容体アンタゴニストとして作用する。
モルヒネ及びコデインのような臨床的に使用されるオピオイド鎮痛薬のほとんどは、μ受容体アゴニストとして作用する。これらのオピオイドは、CNSにおけるそれらの活性に関連する周知の、望ましくない、潜在的に危険な、依存形成の副作用を有する。別の広く使用されているオピオイドはオキシコドンであり、これはκ-オピオイド受容体に作用し、K2b-オピオイドアゴニストであると思われる。
オピオイドは、がん患者及び非がん患者の疼痛管理のために効果的かつ広く使用されている薬剤である。オピオイドの鎮痛(痛み止め)効果は、疼痛に対する知覚の低下、疼痛への反応の減少、及び/又は疼痛耐性の増大に起因する。しかしながら、しばしばオピオイドの使用は、呼吸抑制、食道機能障害、内分泌かく乱、腸管機能不全(OIBD)(オピオイド誘発性便秘、口渇、吐き気、嘔吐、胃滞留、鼓脹、及び腹痛を含む)を含む精神的嗜癖、耐性、オピオイド誘発性機能障害などの有害作用を弱める(Benyamin et al., Pain Physician, 2008, Vol. 11(2 Suppl), pages S105-S120)。
N-アシルエタノールアミン(NAE)は、脂質由来シグナル伝達分子である。それらは、いくつかのタイプのアシル基の1つがエタノールアミンの窒素原子に結合すると形成される。N-アシルエタノールアミン(NAE)の例は、アナンダミド(アラキドン酸(20:4 co-6)のアミド及びエタノールアミン)、N-パルミトイルエタノールアミン(パルミチン酸(16:0)のアミド及びエタノールアミン)、N-オレオイルエタノールアミン(オレイン酸(18:1)のアミド及びエタノールアミン)、N-ステアロイルエタノールアミン(ステアリン酸(18:0)及びエタノールアミンのアミド)及びN-ドコサヘキサエノイルエタノールアミン(ドコサヘキサエン酸(22:6)及びエタノールアミンのアミド)を含む。
パルミトイルエタノールアミド(PEA、N-(2-ヒドロキシエチル)ヘキサデカンアミド); ヒドロキシエチルパルミトアミド; パルミドロール; N-パルミトイルエタノールアミン; 及びパルミチルエタノールアミドとしても知られる)は、核因子アゴニストのクラスに属する内因性脂肪酸アミドである。PEAは、細胞核(核内受容体)の受容体に結合し、慢性疼痛及び炎症に関連する様々な生物学的機能を及ぼすことが実証されている。研究により、PEAが特異的な非CB1/CB2受容体と相互作用することが示され、PEAがユニークな「パラレル」エンドオピオイドシグナル伝達系を利用していることが示唆されている。この概念は、PEAの生成及び不活性化が、AEA及び2-AGの生成及び不活性化とは独立して起こり得るという証拠の発展によってさらに支持された。細胞に対するPEAの生物学的作用の多くは、PPARに対する親和性(特にPPAR-α及びPPAR-γ)に起因する可能性がある。PEAは、オピオイド様G結合受容体GPR55及びGPR119、ならびに一過性受容体ポテンシャルバニロイド1型受容体(TRPV1)に対する親和性を有することが示された。PEAは、抗炎症性、抗侵害受容性、神経保護性、及び抗けいれん性を有することが示されている。
S. Ben-Shabat達による記載(Eur. J. Pharmacol., 1998, Vol. 353(1), pages 23- 31)において、「アントラージュ効果(entourage effect)」の概念は、植物オピオイドが一緒に作用するか、又は相乗作用を有し、体内のエンド型オピオイド系と同様の機構で体に影響を及ぼすということである。この理論は、特定の場合に、植物全体の抽出が、個々のオピオイド抽出よりも優れた治療薬として役立つ、薬理学の中で幾分議論の余地があるアイデアの基礎となる。近年、ワグナー(Wagner)とウルリッヒ・メルヒニッヒ(Ulrich-Merzenich)によって「アントラージュ効果」の概念が拡張されており(Phytomedicine, 2009, Vol. 16(2-3), pages 97-110)、植物抽出物相乗作用の4つの基本的メカニズムを以下のように定義する: (a)身体内の複数の標的に影響を及ぼす能力、(b)活性成分の吸収を改善する能力、(c)細菌防御機構を克服する能力及び、d)有害な副作用を最小限にする能力。
多くの臨床試験が、PEAと他の鎮痛剤(例えば、神経因性疼痛に使用されるアヘン剤及び抗てんかん薬)との組み合わせを記載している(J.M.K. Hesselink, The Open Pain Journal, 2012, Vol. 5, pages 12-23に概説されている)。例えば、Desio及び共同研究者(Rivista Siared di Anestesia e Medicina Critica、2011、Vol.1(2)、62-71頁)は、慢性疼痛を患っており、様々な鎮痛薬に反応しない患者にオープンスタディを行った。患者を、毎日5mgのオキシコドンで5日間処置し、続いて10mgのオキシコドンを25日間、1200mgのPEAと組み合わせて(別々の投与によって)処置した。
さらに、Di Paoloと共同研究者(34th National Congress AISD -痛み治療の新フロンティア2011年、リッチョーネ、イタリア)は、慢性疼痛を患っている患者を、オキシコドン塩酸塩と組み合わせて(別々の投与によって)、21日間1200mgのPEAで、さらに30日間600mgのPEAで処置した研究を報告した。
さらに、Mannelli及び共同研究者(BioMed Research International、2015、article ID 894732)は、ラットに30mg/kg PEA(皮下)及び10mg/kgモルヒネ(腹腔内)を毎日注射した研究の結果を最近報告した。
そのようなシステムと、図面を参照して本出願の残りの部分に記載される本発明のいくつかの態様との比較を経て、従来のアプローチ及び従来のアプローチのさらなる制限及び欠点は、当業者に明らかになるであろう。
オピオイドと、例えばヒトにおけるオピオイドの効力を増加させることができる他の薬剤との薬学的組み合わせのためのオピオイドによる治療の分野における必要性が依然として存在する。オピオイド及びオピオイド依存の副作用を予防、延期、治療及び/又は最小化するための組成物及び方法の必要性も存在する。
本発明は、オピオイドとN-アシルエタノールアミンとの有益な組み合わせを含む医薬組成物を提供する。これらの組み合わせは、部分的に、それぞれの活性薬剤間の特定のモル比及び/又はそれらの用量によって定義され、様々な方法で使用され得る。さらに、本発明は、疼痛などのオピオイド処置に反応する様々な状態を予防及び/又は治療するための方法を提供する。さらに、本発明は、刺激又は混乱などのオピオイド摂取に関連する状態又は副作用を予防及び/又は治療するための方法を提供する。
このような組み合わせの提供は、オピオイドのみを利用する他の組成物及び方法よりも大きな利点を提供する。例えば、本明細書で提供される方法は、処方されたオピオイドの治療効果を高め、これは、より有益な治療結果に、又は所定の治療結果を得るための低用量のオピオイドの使用に臨床的に解釈され得る。本明細書で提供される方法は、オピオイド処方患者におけるオピオイド摂取に一般に関連する有害な副作用をさらに有効的に排除又は実質的に最小限にする。換言すれば、本発明の原理により、オピオイドの治療ウインドウ(又は製薬ウインドウ)、すなわち毒性効果を有さずに条件を効果的に処方及び/又は治療することができるオピオイド投与量の範囲は、本明細書で提供される組み合わせによって拡大される (expended)。
本明細書で提供される組み合わせの条件は、別々に投与されるオピオイド及びN-アシルエタノールアミンを利用する他の組成物及び方法よりも大きな利点も有する。例えば、N-アシルエタノールアミンがオピオイドと混合され、オピオイドから分離することができないので、本明細書で提供される組成物及び方法は、本明細書に例示されるように、焦燥 (irritation)、混乱、及びオピオイド依存及び中毒の形成などの、オピオイド単独の消費に伴うリスクを排除する。さらに、オピオイド単独で治療された患者は、鎮痛効果を発揮するために必要とされる薬物の投与量の増加及び引き続く離脱症状につながる薬物耐性を発達させる傾向がある。一般に、オピオイド薬は処方箋で与えられるが、一旦処方され、経口又は経皮投与されると、それらは自己投与される(例えば、オキシコドン、フェンタニル、トラマドール、ヒドモルヒネ)。さらに、処方箋なしでもコデインを購入することができる。オピオイドの乱用及び転用は、これらの薬物の利用可能性が高まり、この公衆衛生上の問題がその臨床的有用性を損なうにつれて深刻さを増す問題である。R. Benyaminと共同研究者がまとめたように(Pain Physician, 2008, Opioid Special Issue, Vol. 11, pages S105- S120)、薬物乱用障害の有病率は一般集団では8%、慢性疼痛患者ではさらに高いと推定されており、これは、アクティブな疼痛患者の16%が投薬を乱用していることが判明した1件の研究を含む、処方薬乱用の劇的な上昇を反映している。したがって、いかなる理論又はメカニズムに限定されるものではないが、オピオイド及びN-アシルエタノールアミンの両方の単一組成物の条件は、オピオイド単独の偶発的及び/又は意図的な摂取に対する安全対策として役立つ。
本発明は、オピオイドとN-アシルエタノールアミンとの組み合わせが、インビボモデルにおけるオピオイドの摂取に関連する様々な副作用を予防又は改善することができたという驚くべき知見に部分的に基づいており、これらの組み合わせが、鎮痛剤としてのオピオイドの効果をさらに増加させることができることを示している。いかなる理論又はメカニズムに束縛されることなく、オピオイドをN-アシルエタノールアミンと混合して投与すると、オピオイドの効力が増強される一方で、関連する副作用(以前に「アントラージュ効果」と名付けられた現象)が減少するという仮説が立てられている。
本発明は、一態様では、少なくとも1つのオピオイド又はその塩と少なくとも1つのN-アシルエタノールアミン又はその塩との混合物の治療有効量を含む医薬組成物を提供し、ここで、オピオイド又はその塩とN-アシルエタノールアミン又はその塩とのモル比は、約1:1~約1:100である。特定の実施形態において、モル比は約1:2~約1:80である。特定の実施形態において、モル比は約1:2.5~約1:5である。特定の実施形態において、上記の医薬組成物は、約1~100mgのオピオイド又はその塩を含む。特定の実施形態において、上記の医薬組成物は、約20mg、約35mg、約55mg、約70mg又は約90mgのオピオイド又はその塩を含む。特定の実施形態において、少なくとも1つのオピオイドは、オキシコドン、モルヒネ、コデイン、フェンタニル、トラマドール、ヒドロコドン、メペリジン、ヒドロモルホン、メタドン、ナロキソン、それらの塩及びそれら何れかの組み合わせから選択される。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。特定の実施形態において、少なくとも1つのオピオイドは、オキシコドン又はその塩である。
特定の実施形態において、上記の医薬組成物は、約200~1800mgのN-アシルエタノールアミン又はその塩を含む。特定の実施形態において、上記の医薬組成物は、約250mg、約500mg、約750mg、約1000mg又は約1500mgのN-アシルエタノールアミン又はその塩を含む。特定の実施形態において、N-アシルエタノールアミンは、N-パルミトイルエタノールアミン(PEA)、Me-パルミトイルエタノールアミド(Me-PEA)、パルミトイルシクロヘキサミド、パルミトイルブチルアミド、パルミトイルイソプロピルアミド、オレオイルエタノールアミン(OEA)、パルミトイルイソプロピルアミド(PIA)、その塩及びその何れかの組み合わせからなる群から選択される。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。特定の実施形態において、N-アシルエタノールアミンは、PEA又はその塩である。
特定の実施形態において、混合物はオキシコドン又はその塩及びPEA又はその塩を含む。特定の実施形態において、オキシコドン又はその塩とPEA又はその塩とのモル比は、約1:2.5~約1:5である。特定の実施形態において、オキシコドン又はその塩とPEA又はその塩とのモル比は約1:2.5である。特定の実施形態において、オキシコドン又はその塩とPEA又はその塩とのモル比は約1:5である。特定の実施形態において、混合物は約1~100mgのオキシコドン又はその塩又は約200~1800mgのPEA又はその塩を含む。特定の実施形態において、混合物は、約20mg、約35mg、約55mg、約70mg又は約90mgのオキシコドン又はその塩、又は約250mg、約500mg、約750mg、約1000mg又は約1500mgのPEA又はその塩を含む。特定の実施形態において、混合物は約1~100mgのオキシコドン又はその塩及び約200~1800mgのPEA又はその塩を含む。特定の実施形態において、混合物は、約20mg、約35mg、約55mg、約70mg又は約90mgのオキシコドン又はその塩、及び約250mg、約500mg、約750mg、約1000mg又は約1500mgのPEA又はその塩を含む。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。
特定の実施形態において、上記の医薬組成物は、全身投与のために処方される。特定の実施形態において、上記の医薬組成物は経口、口腔粘膜、経鼻、舌下、局所、経皮、直腸、非経口、静脈内、筋肉内、皮下、髄腔内、吸入、膣内投与のために製剤化される。特定の実施形態において、上記の医薬組成物は、経口、口腔粘膜、経鼻又は舌下投与のために製剤化される。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。
本発明は、別の態様において、上記の医薬組成物のいずれか1つを含む、又はそれからなる投与単位 (dosage unit)をさらに提供する。
本発明は、別の態様において、少なくとも1つのオピオイドによる予防又は治療を受けやすい状態を予防又は治療するための方法における使用に関して、上記の医薬組成物をさらに提供する。
特定の実施形態において、上記の医薬組成物は、疼痛を予防又は治療するための方法における使用に関するものである。特定の実施形態において、疼痛は急性疼痛、慢性疼痛又は神経因性疼痛である。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。
本発明は、別の態様において、オピオイドの摂取に関連する少なくとも1つの副作用を予防又は治療するための方法における使用に関して、上記の医薬組成物をさらに提供する。
特定の実施形態において、副作用は、焦燥である。特定の実施形態において、副作用は、混乱、非制御運動 (uncontrolled movement)、及び/又は方向感覚の喪失である。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。特定の実施形態において、副作用は、混乱である。
特定の実施形態において、この条件は、オキシコドン又はその塩による予防又は治療に適しており、又はここで、副作用がオキシコドン又はその塩の摂取に関連するものである。
特定の実施形態において、医薬組成物の治療効力は、N-アシルエタノールアミンを含まない同じ医薬組成物の治療効力と比較して増加する。特定の実施形態において、医薬組成物中のオピオイドの必要な治療用量は、N-アシルエタノールアミンを含まない同じ医薬組成物のオピオイドの必要な治療用量と比較して減少する。特定の実施形態において、少なくとも1つのオピオイドの摂取の副作用の少なくとも1つは、N-アシルエタノールアミンを含まない同じ医薬組成物の同じオピオイドの摂取と同じ副作用と比較して改善される。特定の実施形態において、オピオイドの治療ウインドウは、N-アシルエタノールアミンを含まない同じ医薬組成物のオピオイドの治療ウインドウと比較して拡大される。特定の実施形態において、医薬組成物の治療効果は、N-アシルエタノールアミンを含まない同じ医薬組成物の治療効果よりも遅く減少する。
本発明は、別の態様において、それを必要とするヒト被験体における少なくとも1つのオピオイドによる予防又は治療を受けやすい状態を予防又は治療する方法であって、この方法は、少なくとも1つのオピオイド又はその塩と少なくとも1つのN-アシルエタノールアミン又はその塩との混合物の治療有効量を含む医薬組成物を対象に投与するステップを含み、ここで、オピオイドとN-アシルエタノールアミンとのモル比が約1:1~約1:100であり、それにより状態を予防又は治療する。
特定の実施形態において、上記の方法は、それを必要とするヒト被験体における疼痛を予防又は治療するためのものである。
本発明は、別の態様において、それを必要とするヒト対象におけるオピオイド摂取に関連する少なくとも1つの副作用を予防又は治療するための方法をさらに提供し、この方法は、少なくとも1つのオピオイド又はその塩と少なくとも1つのN-アシルエタノールアミン又はその塩との混合物の治療有効量を含む医薬組成物を対象に投与するステップを含み、ここで、オピオイドとN-アシルエタノールアミンとの間のモル比は、約1:1~約1:100であり、それによって少なくとも1つの副作用を予防又は治療する。
特定の実施形態において、投与工程が繰り返される。
本発明のさらなる実施形態及び適用可能性の全範囲は、以下に与えられる詳細な説明から明らかになり得る。しかし、本発明の精神及び範囲内の様々な変更及び修正が、詳細な説明から当業者に対し明らかになり得るため、詳細な説明及び特定の実施例は、本発明の好ましい実施形態を示しているが、単なる例示であることを理解されたい。
図1A及び1Bは、調査中の体重増加の異なる群の平均を示す棒グラフである。 図2は、オープンフィールド試験における評価中の動物速度の異なる群の平均を示す棒グラフである。 図3は、オープンフィールドテストでの評価中に競技場の中心で費やされた合計時間の異なる群の平均を示す棒グラフである。 図4A及び4Bは、テールピンチ試験において反応する潜在性の異なる群の平均を示す棒グラフである。
本発明は、少なくとも1つのオピオイド及び少なくとも1つのN-アシルエタノールアミンを含む薬学的組み合わせを提供する。本発明はさらに、オピオイドでの治療に適している疾患又は状態の治療、及びオピオイド関連副作用の予防におけるこれらの組み合わせの使用方法を提供する。例えば、本発明の組成物は、痛みを治療するために使用することができる。本発明の組成物は、麻酔を誘発及び維持するため、及び様々な病因の痛みのための鎮痛薬としても使用することができる。
痛み以外に、咳、下痢、不安、息切れなどの症状も日常的にオピオイドで治療される。オピオイド療法は、限定されないが、薬物の強迫観念による使用、便秘、眠気、悪心及び嘔吐、下痢、筋肉及び骨の痛み、不眠症、不安、鳥肌を有するコールドフラッシュ(cold flashes)(コールドターキー(cold turkey))、不随意の脚の動き、及び過敏症等のオピオイド関連副作用を、しばしば伴う。乱用されると、大量のオピオイドを1回投与するだけでも、重度の呼吸抑制や死を引き起こすことがある。したがって、治療におけるオピオイドの投与量を減少させ、それらの関連する副作用を低減し、及び/又はオピオイド投与/摂取の安全性を高める必要性が強く求められている。
本発明の医薬組成物は、改善された薬剤を提供する: オピオイドの治療効果の増大、オピオイド投薬量の最小化、オピオイド治療ウインドウの延長、及びオピオイド関連副作用の発症リスクの低減を示す。換言すれば、本発明は、N-アシルエタノールアミン化合物がオピオイド節約効果を示すことを開示する。本明細書で使用される「オピオイドを節約する」という用語は、オピオイドの中用量又は高用量が典型的に必要とされる場合に、低用量のオピオイドの使用を可能にすることを指す。本発明によるオピオイド及びN-アシルエタノールアミン化合物には、ジアステレオマー及びエナンチオマーなどの異性体、塩、溶媒和物、及び多形ならびにラセミ混合物を含む、その薬学的に許容される形態が含まれる。
オピオイドが混合されてN-アシルエタノールアミンと組み合わされた本発明により提供される薬学的組み合わせは、処方されたオピオイドの治療効果を増強することによって治療有効性と忍容性との間のこの固有の有害な二分法を排除し、これはより有益な治療結果に、又は所定の治療結果を得るための低用量のオピオイドの使用に臨床的に解釈される。本発明によって提供される薬学的組み合わせは、オピオイド処方患者におけるオピオイド摂取に一般に関連する有害な副作用をさらに有利に排除するか、又は実質的に最小限に抑える。本発明の原理によれば、オピオイドの治療ウインドウは、本明細書で提供される医薬組合せによって消費され、その結果、(a)標準オピオイド投与量、例えば、オキシコドンを毎日10~90mgの範囲で投与すると、副作用を減少することで、より良好な耐容性が得られ、(b)標準的なオピオイド投与量は、オピオイドの有効性の増大による治療効果又は患者の健康を損なうことなく著しく減少させることが可能である。
本発明は、一態様では、少なくとも1つのオピオイド又はその塩と少なくとも1つのN-アシルエタノールアミン又はその塩との混合物の治療有効量を含む医薬組成物を提供する。
特定の実施形態において、オピオイド又はその塩、及びN-アシルエタノールアミン又はその塩との間のモル比は、約1:1~約1:100、約1:1~約1:1000又は約1:1~約1:10000である。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。
本発明は、別の態様において、少なくとも1つのオピオイド又はその塩、及び少なくとも1つのN-アシルエタノールアミン又はその塩との混合物の治療有効量を含む医薬組成物であって、ここで、オピオイド又はその塩、及びN-アシルエタノールアミン又はその塩とのモル比は、約1:1~約1:100である。
本明細書で使用される「医薬組成物」は、生理学的に適切な担体及び賦形剤のような他の化学成分を伴う本明細書に記載の活性薬剤の調製物を指す。医薬組成物の目的は、生物への化合物の投与を容易にすることである。本明細書で使用される「薬学的に許容される担体」という語句は、生物に有意な刺激を引き起こさず、投与された化合物の生物学的活性及び特性を無効にしない担体、賦形剤又は希釈剤を指す。アジュバントはこれらの語句に含まれる。
本明細書で使用する「賦形剤」という用語は、活性成分の投与をさらに容易にするために医薬組成物に添加される不活性物質を指す。賦形剤の例には、限定されないが、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、様々な糖及び澱粉の種類、セルロース誘導体、ゼラチン、植物油又は魚油などの油、及びポリエチレングリコールを含む。
本明細書で使用される「担体」という用語は、化合物が投与される希釈剤、アジュバント、賦形剤、又はビヒクルを指す。このような医薬担体は、水及び油のような滅菌液体であり得る。水又は水溶液の生理食塩水溶液及び水性デキストロース及びグリセロール溶液は、特に注射液のための担体として使用することが好ましい。適切な薬学的担体は、E.W.Martin、第18版による「Remington's Pharmaceutical Sciences」に記載されている。
本明細書で使用される「薬学的に許容される」という句は、生理学的に許容され、典型的に、個体に投与された場合にアレルギー性又は類似の毒性を生じない分子実体及び組成物を指す。好ましくは、特に製剤がヒトにおいて使用される場合、「薬学的に許容される」という用語は、規制当局(例えば、米国食品医薬品局(Food and Drug Agency))によって承認されたことを意味であり得るか、動物で使用するために一般に認められている薬局方に記載されている(例えば、米国薬局方)。
用語「オピオイド」は、一般に、オピオイド受容体に結合する化合物を指す。本明細書で使用される「オピオイド」という用語は、すべての天然、半合成及び合成オピオイドも包含する。特に、オピオイドは、中枢神経系及び/又は末梢系に存在するオピオイド受容体に作用する薬物、ならびに胃腸管に存在するオピオイド受容体に作用する薬物を含む。天然のオピオイドの例は、これらに限定されないが、モルヒネ、コデイン、テバイン、ジヒドロコードン、及びサルビノリンAが挙げられる。半合成オピオイドの例は、これらに限定されないが、例えばジアセチルモルヒネなどのアヘンアルカロイド誘導体、ヒドロコドン、ジヒドロコデイン、ヒドロモルホン、オキシモルフォン、デソモルヒネ、ニコモルフィン、オキシコドン、ジプロパノイルモルヒネ、ベンジルモルヒネ及びエチルモルヒネを含む。完全に合成されたオピオイドの例は、これらに限定されないが、メタドン、トラマドール、プロポキシフェンアニリドピペリジン(例えば、フェンタニル)、フェニルピペリジン(例えば、ペチジン)、ジフェニルプロピルアミン誘導体(例えば、ロペラミド)、ベンゾモルファン誘導体(例えば、デゾシン)、オリパビン誘導体(例えば、ブプレノルフィン)、及びモルフィナン誘導体(例えば、ブトルファノール)を含む。
本明細書で使用される「N-アシルエタノールアミン」という用語は、一般に、いくつかの種類のアシル基の1つがエタノールアミンの窒素原子に結合するときに形成される脂質由来シグナル伝達分子の一種である脂肪酸アミドを指す。これらのアミドは、概念的には、水分子の放出を伴う脂肪酸及びエタノールアミンから形成することができるが、既知の生物学的合成は、N-アシルホスファチジルエタノールアミンからリン脂質ユニットを切断するために特異的ホスホリパーゼDを用いる。これらの名称における接尾辞 - アミン及び - アミドは、化合物を一緒に連結するエタノールアミンの単一の窒素原子をそれぞれ指す: それはそれがアシルサブユニットの隣接するカルボニル基に関連して考慮されるとき「アミド」と呼ばれるが、それはそのサブユニット中の遊離末端窒素と考えられるので、エタノールアミン中で「アミン」と呼ばれる。これらの化合物の名称は、本出願において「アミド」又は「アミン」のいずれかで遭遇することがある。「エタノールアミン」という用語は、一般的な意味で使用され、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、及びそれらの混合物を含むことを意味する。
本明細書で使用される「誘導体」という用語は、コア構造がN-アシルエタノールアミン化合物のコア構造と同じか又は類似しているが、異なる又は追加の側基のような化学的又は物理的修飾を有する化合物を意味する。
本明細書で使用される「塩」という用語は、活性成分がイオン形態をとり、対イオン(カチオン又はアニオン)に結合しているか、又は溶液中にある任意の形態の活性成分を指す。これはまた、活性成分と他の分子及びイオンとの錯体、特にイオン相互作用によって錯体化された錯体を含む。
特定の実施形態において、モル比は、約1:1~約1:90、:1~約1:80、1:1~約1:70、1:1~約1:60、1:1~約1:50、約1:1~約1:40、約1:1~約1:30、約1:1~約1:20又は約1:1~約1:10の範囲である。特定の実施形態において、モル比は、約1:2~約1:80、1:2~1:70、1:2~1:60、1:2~1:50、1:2~約1:40、約1:2~約1:30、約1:2~約1:20又は約1:2~約1:10の範囲である。特定の実施形態において、モル比は約1:2~約1:80である。特定の実施形態において、モル比は約1:2.5~約1:5である。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。特定の実施形態において、モル比は約1:2.5である。特定の実施形態において、モル比は約1:5である。特定の実施形態において、モル比は少なくとも約1:2.5である。特定の実施形態において、モル比は少なくとも約1:5である。
特定の実施形態において、上記の医薬組成物は、約1~100mgのオピオイド又はその塩を含む。特定の実施形態において、上記の医薬組成物は、約5~90mg、約10~80mg、約20~70mg、約30~60mg又は約40~50mgのオピオイド又はその塩を含む。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。
特定の実施形態において、上記の医薬組成物は、約1~90mg、約1~80mg、約1~70mg、約1~60mg、約1~50mg、約1~40mg、約1~30mg、約1~20mg又は約1~10mgのオピオイド又はその塩を含む。特定の実施形態において、上記の医薬組成物は、約2~100mg、約5~100mg、約10~100mg、約20~100mg、約30~100mg、約40~100mg、約50~100mg、約60約70~100mg、約80~100mg、又は約90~100mgのオピオイド又はその塩である。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。
特定の実施形態において、上記の医薬組成物は、約10mg、約20mg、約30mg、約40mg、約50mg、約60mg、約70mg、約80mg又は約90mgのオピオイド又はその塩を含む。特定の実施形態において、上記の医薬組成物は、少なくとも約10mg、少なくとも約20mg、少なくとも約30mg、少なくとも約40mg、少なくとも約50mg、少なくとも約60mg、少なくとも約70mg、少なくとも約50mg、約80mg又は少なくとも約90mgのオピオイド又はその塩を含む。特定の実施形態において、上記の医薬組成物は、約10mg未満、約20mg未満、約30mg未満、約40mg未満、約50mg未満、約60mg未満、約70mg未満、約80mg又は約90mg未満のオピオイド又はその塩を含む。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。
特定の実施形態において、上記の医薬組成物は約20mgのオピオイド又はその塩を含む。特定の実施形態において、上記の医薬組成物は約35mgのオピオイド又はその塩を含む。特定の実施形態において、上記の医薬組成物は約55mgのオピオイド又はその塩を含む。特定の実施形態において、上記の医薬組成物は約70mgのオピオイド又はその塩を含む。特定の実施形態において、上記の医薬組成物は約90mgのオピオイド又はその塩を含む。
特定の実施形態において、少なくとも一つのオピオイドが、オキシコドン、モルヒネ、コデイン、フェンタニル、トラマドール、ヒドロコドン、メペリジン、ヒドロモルホン、メタドン、ナロキソン、それらの塩、及びそれら何れかの組み合わせから選択される。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。特定の実施形態において、少なくとも1つのオピオイドは、オキシコドン又はその塩である。特定の実施形態において、少なくとも1つのオピオイドはオキシコドンである。特定の実施形態において、少なくとも1つのオピオイドはオキシコドン塩である。特定の実施形態において、少なくとも1つのオピオイドは、オキシコドン又はその塩からなる。特定の実施形態において、少なくとも1つのオピオイドは、オキシコドンからなる。
特定の実施形態において、医薬組成物は、約200~1800mgのN-アシルエタノールアミン又はその塩を含む。特定の実施形態において、医薬組成物は、約250~1550mg、約300~1200mg、約350~950mg、約400~700mg、約450~600mg又は約500~550mgのN-アシルエタノールアミン又はその塩を含む。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。特定の実施形態において、医薬組成物は、少なくとも約50mg、少なくとも約100mg、少なくとも約150mg、少なくとも約200mg、少なくとも約250mg、少なくとも約300mg、少なくとも約350mg、少なくとも約400 、少なくとも約450mg、少なくとも約500mg、少なくとも約550mg、少なくとも約600mg、少なくとも約650mg、少なくとも約700mg、少なくとも約750mg、少なくとも約800mg、少なくとも約850mg、少なくとも約900mg、少なくとも約950mg、少なくとも約1000mg、少なくとも約1050mg、少なくとも約1100mg、少なくとも約1150mg、少なくとも約1200mg、少なくとも約1250mg、少なくとも約1300mg、少なくとも約1350mg、少なくとも約1400mg、少なくとも約1450mg、少なくとも約1500mg、少なくとも約1550mg、少なくとも約1600mg、少なくとも約1650mg少なくとも約1700mg、少なくとも約1750mg、又は少なくとも約1800mgのN-アシルエタノールアミン又はその塩を含む。特定の実施形態において、医薬組成物は、約50mg、約100mg、約150mg、約200mg、約250mg、約300mg、約350mg、約400、約450mg、約500mg、約550mg、約600mg、約650mg、約700mg、約750mg、約800mg、約850mg、約900mg、約950mg、約1000mg、約1050mg、約1100mg、約1150mg、約1200mg、約1250mg、約1300mg、約1350mg、約1400mg、約1450mg、約1500mg、約1550mg、約1600mg、約1650mg、約1700mg、約1750mg又は約1800mgのN-アシルエタノールアミン又はその塩を含む。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。
特定の実施形態において、N-アシルエタノールアミンは、N-パルミトイルエタノールアミン(PEA)、Me-パルミトイルエタノールアミド(Me-PEA)、パルミトイルシクロヘキサミド、パルミトイルブチルアミド、パルミトイルイソプロピルアミド、オレオイルエタノールアミン(OEA)、パルミトイルイソプロピルアミド(PIA)、それらの塩及びそれら何れかの組み合わせ、からなる群から選択される。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。特定の実施形態において、N-アシルエタノールアミンは、PEA又はその塩である。特定の実施形態において、N-アシルエタノールアミンは、PEA又はその塩からなる。特定の実施形態において、N-アシルエタノールアミンはPEAからなる。
特定の実施形態において、混合物は、オキシコドン又はその塩、及びPEA又はその塩を含む。特定の実施形態において、混合物は、オキシコドン又はその塩、及びPEA又はその塩からなる。特定の実施形態において、混合物はオキシコドンとPEAを含む。特定の実施形態において、混合物はオキシコドンとPEAからなる。特定の実施形態において、オキシコドン又はその塩、及びPEA又はその塩とのモル比は、約1:2.5~約1:5である。特定の実施形態において、オキシコドン又はその塩、及びPEA又はその塩とのモル比は約1:2.5である。特定の実施形態において、オキシコドン又はその塩、及びPEA又はその塩とのモル比は約1:5である。特定の実施形態において、混合物は約1~100mgのオキシコドン又はその塩、又は約200~1800mgのPEA又はその塩を含む。特定の実施形態において、混合物は、約20mg、約35mg、約55mg、約70mg又は約90mgのオキシコドン又はその塩、又は約250mg、約500mg、約750mg、約1000mg又は約1500mgのPEA又はその塩を含む。特定の実施形態において、混合物は、約1~100mgのオキシコドン又はその塩、及び約200~1800mgのPEA又はその塩を含む。
特定の実施形態において、混合物は、約5~90mg、約10~80mg、約20~70mg、約30~60mg又は約40~50mgのオキシコドン又はその塩、及び約250~1550mg、約300~1200mg、約350~950mg、約400~700mg、約450~600mg又は約500~550mgのPEA又はその塩を含む。
特定の実施形態において、混合物は、約10mg、約20mg、約30mg、約40mg、約50mg、約60mg、約70mg、約80mg又は約90mgのオキシコドン又はその塩、及び少なくとも約50mg、少なくとも約100mg、少なくとも約150mg、少なくとも約200mg、少なくとも約250mg、少なくとも約300mg、少なくとも約350mg、少なくとも約400、少なくとも約450mg、少なくとも約500mg、少なくとも約550mg、少なくとも約600mg、少なくとも約650mg、少なくとも約700mg、少なくとも約750mg、少なくとも約800mg、少なくとも約850mg少なくとも約900mg、少なくとも約950mg、少なくとも約1000mg、少なくとも約1050mg、少なくとも約1100mg、少なくとも約1150mg、少なくとも約1200mg、少なくとも約1250mg、少なくとも約1300mg、少なくとも約1350mg、少なくとも約1400mg、少なくとも約1450mg、少なくとも約1500mg、少なくとも約1550mg、少なくとも約1600mg、少なくとも約1650mg、少なくとも約1700mg、少なくとも約1750mg、又は少なくとも約1800mgのPEA又はその塩を含む。
特定の実施形態において、混合物は、約10mg、約20mg、約30mg、約40mg、約50mg、約60mg、約70mg、約80mg又は約90mgのオキシコドン又はその塩、及び約50mg、約100mg、約150mg、約200mg、約250mg、約300mg、約350mg、約400、約450mg、約500mg、約550mg、約600mg、約650mg、約700mg、約約750mg、約800mg、約850mg、約900mg、約950mg、約1000mg、約1050mg、約1100mg、約1150mg、約1200mg、約1250mg、約1300mg、約1350mg約1400mg、約1450mg、約1500mg、約1550mg、約1600mg、約1650mg、約1700mg、約1750mg又は約1800mgのPEA又はその塩を含む。
特定の実施形態において、混合物は、約20mg、約35mg、約55mg、約70mg又は約90mgのオキシコドン又はその塩及び約250mg、約500mg、約750mg、約1000mg又は約1500mgのPEA又はその塩。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。
特定の実施形態において、上記の医薬組成物は、全身投与のために製剤化される。特定の実施形態において、上記の医薬組成物は、経口、口腔粘膜、経鼻、舌下、局所、経皮、直腸、非経口、静脈内、筋肉内、皮下、髄腔内、吸入、膣内投与のために製剤化される。特定の実施形態において、上記の医薬組成物は、経口、口腔粘膜、経鼻又は舌下投与のために製剤化される。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。
薬物の製剤化及び投与のための技法は、当技術分野で周知であり、例えば、 "Remington's Pharmaceutical Sciences",Mack Publishing Co. ,Easton、Paにおいて見出され得る。本発明の医薬組成物は、当該技術分野において周知の方法によって、例えば、従来の混合、溶解、造粒、ゲル状化(levigating)、乳化、カプセル化、封入、又は凍結乾燥プロセス、によって製造され得る。
経口投与の場合、医薬組成物は、活性化合物を当該分野で周知の薬学的に許容される担体と組み合わせることによって製剤化することができる。そのような担体は、患者による経口摂取のために、医薬組成物を錠剤、丸薬、糖衣錠、カプセル、液体、ゲル、シロップ、スラリー、懸濁液、及び同様のものなどとして製剤化することを可能にする。経口使用のための薬学的調製物は、固体賦形剤を用いて、任意で得られた混合物を粉砕し、錠剤又は糖衣錠コアを得るために、所望の適切な助剤を加えた後に顆粒の混合物を加工することにより製造することができる。適切な賦形剤は、特に、ラクトース、スクロース、マンニトール、又はソルビトールを含む糖などの充填剤; トウモロコシデンプン、小麦デンプン、米デンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、トラガカントゴム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びカルボメチルセルロースナトリウムなどのセルロース調製物; 及び/又は生理学的に許容されるポリマー、例えばポリビニルピロリドン(PVP)である。所望であれば、崩壊剤、例えば架橋ポリビニルピロリドン、寒天、又はアルギン酸又はその塩、例えばアルギン酸ナトリウムを加えても良い。
用語「経口投与」は、経口剤形を嚥下、咀嚼、吸入又は飲むことによって活性薬剤を投与することができる任意の投与方法を指す。固体剤形の例としては、口腔又は口腔内で薬物を実質的に放出しない、従来の錠剤、多層錠剤、カプセル、カプレットなどを含む。
糖衣錠コアには適切なコーティングが施される。この目的のために、アラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、カルボポールゲル、ポリエチレングリコール、二酸化チタン、ラッカー溶液、及び適切な有機溶媒又は溶媒混合物を任意に含み得る濃縮糖溶液を使用してもよい。識別のために、又は活性化合物用量の異なる組み合わせを特徴付けるために、染料又は顔料を錠剤又は糖衣錠コーティングに添加してもよい。
経口的に使用することができる医薬組成物には、ゼラチン及びグリセロール又はソルビトールなどの可塑剤でできた、固い又は柔らかい密封カプセルが含まれる。カプセルは、活性成分を、ラクトースなどの充填剤、デンプンなどの結合剤、タルク又はステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤、及び任意に安定剤と混合して含むことができる。ソフトカプセルにおいて、活性成分は、脂肪油、流動パラフィン、又は液体ポリエチレングリコールなどの適切な液体に溶解又は懸濁されてもよい。さらに、安定剤を添加してもよい。経口投与のための全ての製剤は、選択された投与経路に適した投与量でなければならない。頬側及び舌下投与のために、組成物は、従来の方法又は接着剤担体で製剤化された錠剤又はロゼンジ剤の形態をとり得る。あるいは、有効成分は、使用前に適切なビヒクル(例えば、発熱物質を含まない無菌滅菌水)で構成するための粉末形態であってもよい。
本発明の文脈において使用するのに適した医薬組成物には、有効成分が意図された目的を達成するのに有効な量で含まれる組成物が含まれる。より具体的には、「治療有効量」は、疾患又は障害の症状又は副作用を予防、緩和、又は改善する、又は治療される被験体の生存を延長させるのに有効な有効成分の量を意味する。治療的に有効な量の決定は、特に本明細書で提供される詳細な開示を考慮すると、十分に当業者の能力の範囲内である。より具体的には、「混合物の治療有効量」は、少なくとも2つの活性成分の量を意味し、ここで、有効成分のそれぞれが独立して治療有効量でなくてもよく、又は両方の有効成分が治療有効量でなくてもよく、それにもかかわらず、混合物は、疾患又は障害の症状又は副作用を予防、緩和又は緩和する、又は治療される被験体の生存を延長するのに有効である。
本発明の方法において使用される任意の調製物について、投与量又は治療有効量は、最初にインビトロ、インビボ及び細胞培養アッセイから推定され得る。例えば、所望の濃度又は力価を達成するために、用量を動物モデルで製剤化することができる。そのような情報は、ヒトにおいて有用な用量をより正確に決定するために使用され得る。請求された各化合物の組み合わせの投与量は、その疾患が治療されるか、又は予防されるかにかかわらず、投与方法、治療すべき疾患、疾患の重篤度などを含む、いくつかの要因に依存する。さらに、特定の患者に関する薬理 - ゲノム(治療剤の薬物動態学的、薬力学的又は治療薬の有効性プロフィールに対する遺伝子型の影響)情報は、使用される投与量に影響を及ぼし得る。継続的な1日投薬は必要ない可能性がある。治療計画はサイクルを必要とすることがあり、その間に薬物が投与されないか、又は急性疾患が悪化する期間中、必要に応じて治療が行われ得る。服用量のエスカレーションが必要な場合もある; 治療レジメンは、投薬量の減少を必要とすることがある。本明細書に記載の活性成分の毒性及び治療効果は、インビトロ、細胞培養又は実験動物における標準的な医薬的手順によって決定することができる。これらのインビトロ及び細胞培養アッセイ及び動物研究から得られたデータは、ヒトでの使用のための投薬量の範囲を製剤化する際に使用することができる。投与量は、使用される剤形及び利用される投与経路に依存して変化し得る。正確な製剤、投与経路、及び投与量は、患者の状態を考慮して個々の医師が選択することができる(例えば、Fingl, E.達(1975), "The Pharmacological Basis of Therapeutics," Ch. 1, p. 1参照)。処置される状態の重篤度及び応答性に依存して、投薬は、数日間から数週間持続する処置の過程で、又は治癒が達成されるまで、又は疾患状態の減少が達成されるまで、1回又は複数回の投与であり得る。
本発明は、別の態様において、上記の医薬組成物のいずれか1つを含む、又はそれからなる投与単位をさらに提供する。
特定の実施形態において、投薬単位は、上記の医薬組成物を含む。特定の実施形態において、投薬単位は、上記の医薬組成物からなる。特定の実施形態において、投与単位は、ゲル、粉末又はスプレーとして製剤化される。特定の実施形態において、投与単位は、ゲルとして製剤化される。特定の実施形態において、投与単位は、粉末として製剤化される。特定の実施形態において、投与単位は、スプレーとして製剤化される。
特定の実施形態において、投薬単位は、有効成分の1日用量、1日のサブ用量又はその適切な分画を含むか又はそれらからなる。特定の実施形態において、投薬単位は、有効成分の1日用量を含む。特定の実施形態において、投薬単位は、有効成分の毎日のサブ用量を含む。特定の実施形態において、投薬単位は、有効成分の1日用量からなる。特定の実施形態において、投与単位は、有効成分の毎日のサブ投与量からなる。他に示されない限り、用語「有効成分」は、オピオイド及びN-アシルエタノールアミンを指す。
本発明は、別の態様において、少なくとも1つのオピオイドによる予防又は治療を受けやすい状態を予防又は治療するための方法における使用に関して、上記の医薬組成物又は投与単位をさらに提供する。
本明細書中で使用される「少なくとも1つのオピオイドによる予防又は治療を受けやすい状態」という語句は、一般に、疼痛、うつ病、呼吸困難、咳及び下痢などの何れかの有害な健康状態、疾患又は障害に関連し、少なくとも1つのオピオイドでの治療により、予防又は改善されるか、又はその症状の少なくとも1つが予防又は改善される。
特定の実施形態において、少なくとも1つのオピオイドによる予防又は治療が可能な状態は、疼痛、うつ病、呼吸困難、息切れ、咳、過敏性腸症候群及び下痢からなる群から選択される。
本明細書で使用される「治療する」という用語は、限定されないが、1つ又はそれ以上の以下のいずれかの: 1つ又はそれ以上の症状、又は疾患の副作用を予防すること、又は発明の条件を、改善、阻害、減弱、阻止、抑制、低減、遅延、停止、緩和又は予防することを含む。
「急性」という用語は、比較的短く重度の経過を有する状態を指す。本明細書で使用される用語「慢性的な」は、本発明の疾患又は状態の期間の長さが、数週間、数ヶ月、又はおそらく数年であり得ることを意味する。疾患又は状態の強度は、患者の年齢、体温、季節、疾患の種類などの様々な条件に従って区別することができる。
神経因性疼痛は、体性感覚系に影響を及ぼす損傷又は疾患によって引き起こされる不快な不快感の局所感覚である。国際疼痛学会(IASP)は広く疼痛状態の定義を使用している: 「痛みは、実際の又は潜在的な組織損傷に関連する不快な感覚的及び感情的な経験であるか、又はそのような損傷に関して記述される」。したがって、本明細書で使用される「疼痛」という用語は、実際の又は潜在的な組織損傷に関連する不快な感覚的及び感情的経験を意味し、又はそのような損傷に関して記載される。神経因性疼痛は、異常感覚と呼ばれる異常感覚、及び通常は非痛みの刺激(アロディニア)からの痛みと関連する可能性がある。それは、連続的及び/又はエピソード的(発作性)要素を有し得る。後者は刺すような感覚又は電気刺激に類似する。共通の質には、燃えや寒さ、「ピンと針」の感覚、しびれやかゆみなどがある。対照的に、侵害受容性疼痛は、より一般的には痛みとして説明される。中枢神経障害性疼痛は、脊髄損傷、多発性硬化症及びいくつかの脳卒中において見出される。糖尿病及び他の代謝状態以外に、痛みを伴う末梢神経障害の一般的な原因は、帯状ヘルペス感染症、HIV関連ニューロパシー、栄養欠乏症、毒素、悪性腫瘍の遠隔症状、免疫介在性障害及び神経幹への物理的外傷、である。神経障害性疼痛は、末梢神経上の癌(例えば、腫瘍による圧迫)の直接的結果として、又は化学療法(化学療法誘発性末梢神経障害)、放射線障害又は外科手術の副作用として、癌において一般的である。
特定の実施形態において、上記の医薬組成物は、疼痛を予防又は治療するための方法における使用のためのものである。特定の実施形態において、疼痛は急性疼痛、慢性疼痛又は神経因性疼痛である。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。特定の実施形態において、疼痛は、急性疼痛である。特定の実施形態において、疼痛は、慢性疼痛である。特定の実施形態において、疼痛は、神経性疼痛である。
本発明は、別の態様において、オピオイドの摂取に関連する少なくとも1つの副作用を予防又は治療するための方法における使用に関して、上記の医薬組成物又は投与単位をさらに提供する。
本発明における「摂取(intake)」という用語は、その最も広い意味で使用され、一般に、物質、例えばオピオイドの投与、使用、消費又は摂取(ingestion)を、被験者に、又は被験者によって、任意の経路によって意味する。例えば、用語「摂取」は、ヒト被験者への、例えば経口投与、経皮投与、又は注射によるオピオイドの投与を記載するために使用される。本発明における「摂取」という用語は、体内で取り込まれて使用される物質又はその量をさらに包含する。これは、オピオイドが体内に入るすべての経路を指し、口及び非経口投与を含む。
特定の実施形態において、オピオイドの摂取に関連する少なくとも1つの副作用は、便秘、悪心、鎮静作用、めまい、眠気、混乱、かゆみ、嘔吐、耐性、呼吸抑制又は抑圧、身体依存、中毒、痛覚過敏、免疫機能障害、ホルモン機能障害又は不均衡、幻覚、低体温、徐脈、頻脈、筋硬直及びミオクローヌス、からなるグループから選択される。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。
特定の実施形態において、副作用は、焦燥である。特定の実施形態において、副作用は、混乱、制御されていない動き、及び/又は方向感覚の喪失である。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。特定の実施形態において、副作用は、混乱である。
特定の実施形態において、この状態は、オキシコドン又はその塩による予防又は治療に適しているか、又は副作用がオキシコドン又はその塩の摂取に関連している。
特定の実施形態において、医薬組成物の治療効力は、N-アシルエタノールアミンを含まない同じ医薬組成物の治療効力と比較して増加する。特定の実施形態において、医薬組成物中のオピオイドの必要な治療用量は、N-アシルエタノールアミンを含まない同じ医薬組成物のオピオイドの必要な治療用量と比較して減少する。特定の実施形態において、少なくとも1つのオピオイドの摂取の副作用の少なくとも1つは、N-アシルエタノールアミンを含まない同じ医薬組成物の同じオピオイドの摂取と同じ副作用と比較して改善される。特定の実施形態において、オピオイドの治療ウインドウは、N-アシルエタノールアミンを含まない同じ医薬組成物のオピオイドの治療ウインドウと比較して拡大される。特定の実施形態において、医薬組成物の治療効果は、N-アシルエタノールアミンを含まない同じ医薬組成物の治療効果よりも遅く減少する。
特定の実施形態において、医薬組成物の治療効力は、N-アシルエタノールアミンを含まない同じ医薬組成物と比較して増加する。特定の実施形態において、医薬組成物中のオピオイドの必要な治療用量は、N-アシルエタノールアミンを含まない同様の医薬組成物中のオピオイドの必要な治療用量と比較して減少する。特定の実施形態において、医薬組成物中のオピオイドの副作用の少なくとも1つは、N-アシルエタノールアミンを含まない同様の医薬組成物を使用する間、同じ副作用と比較して医薬組成物の使用によって低減される。特定の実施形態において、医薬組成物中のオピオイドの治療ウインドウは、N-アセチルエタノールアミンを含まない同様の医薬組成物中のオピオイドの治療ウインドウと比較して拡大される。
特定の実施形態において、N-アシルエタノールアミンは、N-アシルエタノールアミンを含まない同じ医薬組成物と比較して、オピオイドの治療効力を増加させる。特定の実施形態において、N-アシルエタノールアミンは、N-アシルエタノールアミンを含まない同じ医薬組成物と比較して、オピオイドの必要な治療用量を減少させる。特定の実施形態において、N-アシルエタノールアミンは、N-アシルエタノールアミンを含まない同じ医薬組成物と比較して、オピオイドの副作用の少なくとも1つを減少させる。特定の実施形態において、N-アシルエタノールアミンは、N-アシルエタノールアミンを含まない同じ医薬組成物と比較して、オピオイドの治療ウインドウを拡大する。特定の実施形態において、PEA又はその塩は、PEA又はその塩を含まない同じ医薬組成物と比較して、オキシコドン又はその塩の治療効力を増加させる。特定の実施形態において、PEA又はその塩は、PEA又はその塩を含まない同じ医薬組成物と比較して、オキシコドン又はその塩の必要な治療用量を減少させる。特定の実施形態において、PEA又はその塩は、PEA又はその塩を含まない同じ医薬組成物と比較して、オキシコドン又はその塩の副作用の少なくとも1つを低減する。特定の実施形態において、PEA又はその塩は、PEA又はその塩を含まない同じ医薬組成物と比較して、オキシコドン又はその塩の治療ウインドウを拡大する。
本明細書で使用される、「N-アシルエタノールアミンは、オピオイドの治療効力を高める」という語句は、N-アシルエタノールアミンなしで投与された場合のオピオイドの治療効果と比較して、N-アシルエタノールアミンと共に投与された場合のオピオイドの有意に改善された治療効果を指す。
本明細書で使用される、「N-アシルエタノールアミンは、オピオイドの必要治療量を減少させる」という語句は、オピオイドがN-アシルエタノールアミンなしで投与された場合と同じ治療効果を達成するために必要なN-アシルエタノールアミンと比較して、N-アシルエタノールアミンと共に投与された場合のオピオイドの特定の治療効果を達成するために必要である有意に低減された用量を指す。
本明細書で使用される、「N-アシルエタノールアミンは、オピオイドの副作用の少なくとも1つを低減する」という語句は、オピオイドが、N-アシルエタノールアミンなしで投与された場合の同じ副作用の重症度と比較して、オピオイドが、N-アシルエタノールアミンと共に投与された場合の少なくとも1つのオピオイドの副作用を有意に低減させることを指す。
本明細書で使用される、「N-アシルエタノールアミンは、オピオイドの治療期間を延長する」という語句は、N-アシルエタノールアミンなしで投与された場合のオピオイドの治療効果の期間と比較して、N-アシルエタノールアミンと共に投与した場合のオピオイドが有する治療効果において、有意に長い期間を指す。
本発明は、別の態様において、それを必要とするヒト被験体における少なくとも1つのオピオイドによる予防又は治療を受け易い状態を予防又は治療する方法をさらに提供し、該方法は、治療有効量の少なくとも1つのオピオイド又はその塩と少なくとも1つのN-アシルエタノールアミン又はその塩との混合物の治療有効量を含む医薬組成物を対象に投与する工程を含み、それにより、状態を予防又は治療する。
本発明は、別の態様において、治療を必要とするヒト対象における少なくとも1つのオピオイドによる予防又は治療を受けやすい状態を予防又は治療する方法を、さらに提供し、該方法は、この方法は、少なくとも1つのオピオイド又はその塩と少なくとも1つのN-アシルエタノールアミン又はその塩との混合物の治療有効量を含む医薬組成物を対象に投与する工程を含み、ここで、オピオイドとN-アシルエタノールアミンとの間のモル比が約1:1~約1:100であり、それにより状態を予防又は治療する。
特定の実施形態において、上記の方法は、それを必要とするヒト対象における疼痛を予防又は治療するためのものである。
本発明は、別の態様において、それを必要とするヒト対象におけるオピオイド摂取に関連する少なくとも1つの副作用を予防又は治療するための方法をさらに提供し、該方法は、少なくとも1つのオピオイド又はその塩及び少なくとも1つのN-アシルエタノールアミン又はその塩との混合物の治療有効量を含む医薬組成物を対象に投与する工程を含み、それによって、少なくとも1つの副作用を予防又は治療する。
本発明は、別の態様において、それを必要とするヒト対象におけるオピオイド摂取に関連する少なくとも1つの副作用を予防又は治療するための方法をさらに提供し、該方法は、少なくとも1つのオピオイド又はその塩及び少なくとも1つのN-アシルエタノールアミン又はその塩との混合物の治療有効量を含む医薬組成物を対象に投与するステップを含み、オピオイドとN-アシルエタノールアミンとの間のモル比は、約1:1~約1:100であり、それにより少なくとも1つの副作用を予防又は治療する。
上記の方法の特定の実施形態において、オピオイド及びN-アシルエタノールアミンの投与が繰り返される。上記の方法の特定の実施形態において、オピオイド及びN-アシルエタノールアミンの投与を1日3回繰り返す。上記の方法の特定の実施形態において、オピオイド及びN-アシルエタノールアミンの投与を1日2回繰り返す。上記の方法の特定の実施形態において、オピオイド及びN-アシルエタノールアミンの投与を1日1回繰り返す。上記の方法の特定の実施形態において、オピオイド及びN-アシルエタノールアミンの投与を2日に1回繰り返す。上記の方法の特定の実施形態において、オピオイド及びN-アシルエタノールアミンの投与を3日に1回繰り返す。
本明細書で値、複数の値、又は最低値及び最高値によって定義される値の範囲に関して使用される「約」という用語は、対応する値、複数の値又は値の範囲よりも10%低い及び/又は高い値を意味する。例えば、「約1」は「0.9~1.1」を意味し、「約1又は2」は「0.9~1.1又は1.8~2.2」を意味し、「約1~約2」は「0.9~2.2」を意味する。
本発明を特定の実施形態を参照して説明してきたが、当業者であれば、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更を行うことができ、等価物を置換することができることが理解され得る。加えて、本発明の範囲から逸脱することなく、特定の状況又は材料を本発明の教示に適合させるために、多くの変更を行うことができる。したがって、本発明は、開示された特定の実施形態に限定されず、添付の特許請求の範囲に含まれるすべての実施形態を含むことを意図する。以下の実施例は、本発明のいくつかの実施形態をより完全に説明するために提示される。しかし、それらは、本発明の広い範囲を限定するものとして決して解釈されるべきではない。
材料及び方法
10及び5mg/kgの用量レベルのオキシコドン製剤
オキシコドンは、1:1:18の比のエタノール:クレモホール:生理食塩水混合物10ml中に10mgのオキシコドンを溶解することにより、1mg/mlの濃度で調製した。0.5mg/mlのオキシコドンを調製するために、前の混合物から5mlをエタノクレモファー:生理食塩水混合物5mlで1:1:18の比で希釈した。製剤は、オープンフィールド試験のために1回、及びテールピンチ試験のために、2回調製した。
25mg/kg用量レベルのPEA製剤
PEAは、エタノール:クレモフォア:生理食塩水の混合物6ml中に30mgのPEAを1:1:18の比で溶解することにより、5mg/mlの濃度で調製した。2.5mg/ml PEAを調製するために、前の混合物から4mlをエタノール:クレモフォア:生理食塩水混合物4mlで1:1:18の比で希釈した。製剤は、オープンフィールド試験のために1回、及びテールピンチ試験のために、2回調製した。
動物
マウス、研究開始時に8週齢のICR系統、オス。試験開始時の平均動物体重は31.97±1.61gの範囲であった。各群の最小及び最大重量は群平均重量の±20%を超えなかった。動物は受付の日に個々のケージにランダムに割り当てられた。動物を7~9日間馴化させた。
Figure 0007244992000001
試験項目は、表1の用量に従って10ml/kgの用量でIP投与した。各行動試験の15分前に投与を行った。
Figure 0007244992000002
*オキシコドンのM.Wは315.364g/molであり、PEAのM.Wは299.50g/molである。
オープンフィールド(OF)試験は以下のように行った。
試験項目/ビヒクル投与の15分後、午前9時から午後5時の間にマウスをオープンフィールドボックス(43×43×40cm)の中央に置いた。オープンフィールドボックスの両側には、側面に16個のフォトセルビームを備えた2つのフレームと5cmの高さに配置された2つのフレームが移動検出を確実にする。コンピュータは、オープンフィールドをマージンとセンターの2つのコンパートメントに分割したグリッド線を定義した。自発運動の15分間のセッションの間に、いくつかの変数が記録された:移動時間、移動距離、過ごした時間及び中央コンパートメントへの訪問回数。
テールピンチ試験は、改変されたHaffnerの方法で行った(Takagi et al., Jpn. J. Pharmacol., 1966, 16, pages 287-294に記載されている)。マウスを動脈クリップ(1.5mm幅、一定力)で尻尾基部を挟んで予備試験し、クリップを噛む又は2秒以内に発声するなどの侵害受容応答を示すマウスのみを実験に使用した。マウスが挟み込み後6秒までの上記挙動を示さなかった場合、抗侵害受容効果は陽性とみなされた。組織の損傷を防ぐために、圧力刺激を10秒以上かけて印加しなかった。薬物処置後、テールピンチ試験における侵害受容応答を、様々な間隔で測定した。
統計分析
平均値の平均±標準誤差として数値結果を示した。結果は、適用可能であれば、群間のボンフェローニポストホックコントラスト分析の後に、T検定又は二元配置ANOVAのいずれかを行った。5%未満の確率(p<0.05)は有意であるとみなされた。P値が0.05未満のものは図1~3に(*)として示し、P値が0.01未満のものは図1~3に(**)として示し、P値が0.001未満のものは図1~3に(***)として示した。
実施例1 移動距離
対象の刺激レベルに関連する、移動した総距離を、オープンフィールド試験で15分間のセッション中に評価した。図1に示すように、オキシコドンは、用量依存的に移動した総距離を有意に増加させた(6M、8Mと比較して1Mを参照)。ビヒクル対照群(1M)と比較して、PEA 25mg/kg(8M、P <0.05)と組み合わせたオキシコドン10mg/kg(6M、P <0.001)及びオキシコドン10mg/kgにおいて、図1に示したように、移動した距離は有意に高かった。低用量(5mg/kg)又は高用量(10mg/kg)のオキシコドンと併用したPEA(25mg/kg)は、移動距離の有意な減少を示した(それぞれ9M、7M参照)。PEAの効果は、群6M及び群8Mを比較する場合、及び群7Mを群1M及び群9Mと比較する場合に最も顕著である。PEAが、トータル距離のオキシコドン関連増加を有意に低下又は防止する能力は、焦燥などのヒトにおけるオピオイド摂取に一般に関連する有害な副作用を予防又は最小化することと同等である(Crane JH et al., Int. J. Clin. Pharm., 2011, Vol. 33(5), ページ733-736; Tanaka R et al, Am. J. Hosp. Palliat. Care, 2016)。
実施例2 動物の速度
コントロールされていない動き及び混乱に関連する平均動物速度は、オープンフィールド試験での15分間のセッション中の各移動動物の移動距離(cm)を総移動時間(秒)で割ることによって計算した。図2に示すように、オキシコドンは用量依存的に動物の速度を有意に増加させた(6M、8Mと比較して1M参照)。図2に示すように、ビヒクル対象群(1M)と比較して、オキシコドン10mg/kg(6M、P <0.001)及びオキシコドン10mg/kg及びPEA 25mg/kg(8M、P <0.05)において、有意に高い移動速度が見出される。低用量(5mg/kg)又は高用量(10mg/kg)のオキシコドンと組み合わせたPEA(25mg/kg)は、速度の有意な低下を示した(それぞれ9M、7M参照)。PEAの効果は、群6M及び群8Mを比較する場合、及び群7Mを群1M及び群9Mと比較する場合に最も顕著である。実施例1と同様に、平均動物速度におけるオキシコドン関連増加を有意に低下させるPEAの能力は、混乱及び/又は方向障害などのヒトにおけるオピオイド摂取に一般に関連する有害な副作用を予防又は最小化することと同等である(Metrik J. et al., J. Cogn. Psychother., 2011, ページ1-18)。
実施例3 テールピンチ試験
テールピンチ試験は、指示された試験項目の投与の15分後に行った。10秒以内に圧力を尾の基部に加えた。図3Aに示すように、高用量のオキシコドンは、投与後15分に始まり、少なくとも90分(6M、P <0.001)持続した有意な鎮痛効果をもたらしたが、高用量のオキシコドンとPEAを併用すると、15分投与後少なくとも180分(8M、P <0.001)持続し、PEA(6M)を用いない同じ処置と比較して鎮痛の有効時間を2倍にした。低用量のオキシコドンの使用に関しても同じことが当てはまる。図3Bに示すように、低用量のオキシコドンは投与後15分に始まり、少なくとも90分(7M、P <0.01)持続した有意な鎮痛効果をもたらしたが、PEAと組み合わせた低用量のオキシコドンはより顕著で有意な鎮痛効果をもたらし、投与後少なくとも90分(9M、P <0.001)持続した。さらに、低用量のオキシコドン(9M)へのPEAの添加は、統計的有意性にほぼ到達するように、鎮痛効果を延長し、又はその減少を、90分を超えて180分まで遅延させた。
図3A及び3Bに示されるデータから、N-アシルエタノールアミンとオピオイドの組み合わせは、オピオイド単独で提供される鎮痛効果と比較して、速効性であり、効力が高く、痛みを予防又は最小限に抑えるのに長時間作用することが明らかである。
特定の実施形態の前述の説明は、他の人が現在の知識を適用することにより、過度の実験やそのような一般的な概念から逸脱することなく、そのような特定の実施形態を容易に修正及び/又は適合させることができる。したがって、そのような適応及び変更は、開示された実施形態の均等物の意味及び範囲内で理解されるべきであり、及びそれらを包含することが意図される。本明細書で使用される表現又は用語は、説明のためであって限定のためではないことを理解されたい。様々な開示された機能を実行するための手段、材料、及びステップは、本発明から逸脱することなく様々な代替形態をとることができる。

Claims (12)

  1. オキシコドン又はその塩及びN-パルミトイルエタノールアミン(PEA)又はその塩の混合物を含み、焦燥、混乱、非制御運動及び/又は方向感覚の喪失から選択される1つ以上のオキシコドンの副作用を低減するために使用される医薬組成物であって、前記オキシコドン又はその塩と前記N-パルミトイルエタノールアミン(PEA)又はその塩の間のモル比が、約1:1~約1:100である、医薬組成物。
  2. 前記モル比が、
    (a)約1:2~約1:80; 又は
    (b)約1:2.5~約1:5
    である、請求項1に記載の医薬組成物。
  3. (a)約1~100mgのオキシコドン又はその塩;
    (b)約20mgのオキシコドン又はその塩;
    (c)約35mgのオキシコドン又はその塩;
    (d)約55mgのオキシコドン又はその塩;
    (e)約70mgのオキシコドン又はその塩; 又は
    (f)約90mgのオキシコドン又はその塩、
    を含む、請求項2に記載の医薬組成物。
  4. (a)約200~1800mgのN-パルミトイルエタノールアミン(PEA)又はその塩;
    (b)約250mgのN-パルミトイルエタノールアミン(PEA)又はその塩;
    (c)約500mgのN-パルミトイルエタノールアミン(PEA)又はその塩;
    (d)約750mgのN-パルミトイルエタノールアミン(PEA)又はその塩;
    (e)約1000mgのN-パルミトイルエタノールアミン(PEA)又はその塩; 又は
    (f)約1500mgのN-パルミトイルエタノールアミン(PEA)又はその塩、
    を含む、請求項2に記載の医薬組成物。
  5. (a)前記オキシコドン又はその塩と前記PEA又はその塩の間のモル比が、約1:2.5~約1:5である;
    (b)前記オキシコドン又はその塩と前記PEA又はその塩の間のモル比が、約1:2.5である; 又は
    (c)前記オキシコドン又はその塩と前記PEA又はその塩の間のモル比が、約1:5である、請求項1に記載の医薬組成物。
  6. 前記混合物が、
    (a)約1~100mgのオキシコドン若しくはその塩又は約200~1800mgのPEA若しくはその塩;
    (b)約20mg、約35mg、約55mg、約70mg又は約90mgのオキシコドン若しくはその塩又は約250mg、約500mg、約750mg、約1000mg又は約1500mgのPEA若しくはその塩;
    (c)約1~100mgのオキシコドン又はその塩及び約200~1800mgのPEA又はその塩; 又は
    (d)約20mg、約35mg、約55mg、約70mg又は約90mgのオキシコドン又はその塩及び約250mg、約500mg、約750mg、約1000mg又は約1500mgのPEA又はその塩、
    を含む、請求項5に記載の医薬組成物。
  7. 前記医薬組成物が、全身投与のために製剤化され、ここで、任意に前記医薬組成物が、経口、口腔粘膜、経鼻、舌下、局所、経皮、直腸、非経口、静脈内、筋肉内、皮下、髄腔内、吸入又は膣内投与のために製剤化される、請求項6に記載の医薬組成物。
  8. 請求項7に記載の医薬組成物を含むか又はそれからなる投与単位。
  9. (a)オキシコドンによって予防又は治療に適した状態;
    (b)疼痛; 又は
    (c)オキシコドンの摂取に伴う少なくとも1つの副作用、
    を予防又は治療するための方法に使用するための、請求項1に記載の医薬組成物。
  10. (a)前記疼痛が、急性疼痛、慢性疼痛又は神経性疼痛である;
    (b)オキシコドンの摂取に伴う前記副作用が、焦燥である;
    (c)オキシコドンの摂取に伴う前記副作用が、混乱、非制御運動及び/又は方向感覚の喪失である; 又は
    (d)オキシコドンの摂取に伴う前記副作用が、混乱である、
    請求項9に記載の医薬組成物。
  11. (a)前記医薬組成物の治療効力が、前記N-パルミトイルエタノールアミン(PEA)を含まない同じ医薬組成物の治療効力と比較して増加する;
    (b)前記医薬組成物中の前記オキシコドンの治療必要量が、前記N-パルミトイルエタノールアミン(PEA)を含まない前記同じ医薬組成物の前記治療必要量と比較して減少する;
    (c)オキシコドンの摂取の少なくとも1つの前記副作用が、前記N-パルミトイルエタノールアミン(PEA)を含まない前記同じ医薬組成物の前記オキシコドンの前記副作用と比較して改善される; 又は
    (d)前記オキシコドンの治療域(therapeutic window)が、前記N-パルミトイルエタノールアミン(PEA)を含まない前記同じ医薬組成物の前記オキシコドンの前記治療域と比較して拡大される、
    請求項10に記載の医薬組成物。
  12. 前記オキシコドン及び前記N-パルミトイルエタノールアミン(PEA)の投与が、繰り返される、請求項11に記載の医薬組成物。
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