JP7244064B2 - ガーゼカウント用トレー - Google Patents

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Description

本発明は、ガーゼカウント用トレーに関する。
ガーゼカウント用トレーは、医療の手術中もしくは手術後に、使用済ガーゼを回収し、使用したガーゼの枚数を数え、ガーゼに吸収された出血量を測定するために用いる用具である。手術時のガーゼ使用枚数と回収枚数の一致を確認することで、ガーゼを患者の体内に残したままにするなどの遺残事故を防止する。また、手術前にも、使用するガーゼの枚数の確認を確実にするために、ガーゼカウント用トレーにガーゼを入れて滅菌して使用することもできる。
たとえば、特許文献1では、平面方形の板に断面略U字状の窪み部が複数個縦横に形成されているガーゼカウント用トレーを提示している。このガーゼカウント用トレーは、個々の窪み部に使用済みのガーゼを1枚ずつ入れ、枚数を数えることで、遺残事故を防止しようとするものである。
実公平07-049929号公報
従来のガーゼカウント用トレーを使用すると、たとえば血液や体液を含んだ使用済みガーゼを窪み部に入れるとき、ガーゼが膨らみ体積が増大すると、窪み部がガーゼを押し戻すことがある。また、濡れていないガーゼであっても丸めても元に戻ろうとする力が強い。つまり、同じ大きさの1枚のガーゼであっても、窪み部にガーゼを入れたとき、ガーゼの一部が窪み部からはみ出るものと、はみ出ないものとが生じやすい。すると、ガーゼを窪み部に入れたときの状態が窪み部からはみ出たもののガーゼの枚数を、「1枚」と判断することが困難となり、使用済みガーゼの枚数を数え間違えることがある。数え間違いにより使用済みガーゼの枚数に過不足が見つかると、その過不足の原因が究明されるまで手術を終了できず、患者の身体に多大な負担がかかると同時に、医療従事者はその究明に奔走しなければならず、時間や労力を費やすことになる。
本発明の目的は、ガーゼの枚数を数える際に混乱を生じさせにくいガーゼカウント用トレーを提供することである。
本発明は、薄肉板状のトレーであって、天面を有する基台と、この天面から一方向に凹状に形成され、使用済みガーゼを収容可能な空間を有する有底中空筒部とを備え、有底中空筒部は、筒状の内壁と、前記筒状の内壁の一端を塞ぐ底壁とからなるガーゼカウント用トレーを提供する。
ガーゼカウント用トレーの前記筒状の内壁は、径内方向に突き出す凸状部を有し、環状に配設される複数の前記凸状部と前記底壁とは、収容部としての前記空間を形成する。
前記凸状部を径外方向に押圧すると、前記凸状部が陥没し、前記空間の容積が増大可能である。
このガーゼカウント用トレーは、使用済みのガーゼを収容するための複数個の収容部を有し、ガーゼを収容部に収容する際に、収容部の容積を変えるように、収容部が変形する。
上記の構成を採用したガーゼカウント用トレーは、術後の使用済ガーゼを回収し、枚数を数えるだけでなく、収容部の容積を可変にする構造を有するため、ガーゼの押圧力を受け止め、ガーゼを反発させずに、ガーゼを押し戻し難くする。これにより、収容部に1枚のガーゼが収容された形態を安定にし、使用済みガーゼの枚数を数える際に、数え間違い難くできる。
本発明の第1実施形態によるガーゼカウント用トレーの斜視図である。 本発明の第1実施形態によるガーゼカウント用トレーの平面図である。 本発明の第1実施形態によるガーゼカウント用トレーの底面図である。 本発明の第1実施形態によるガーゼカウント用トレーの側面図である。 図2のV-V断面模式図である。 図2のVI-VI断面模式図である。 図6の収容部にガーゼ挿入する前の状態を示す模式図である。 図6の収容部にガーゼ挿入した後の状態を示す模式図である。 本発明の第1実施形態の部分切欠要部を示す模式的斜視図である。 本発明の第1実施形態を示すもので、(a)は有底中空筒部の4分の1模式的要部平面図、(b)は図5に相当する有底中空筒部の4分の1模式的要部縦断面図である。 本発明の第1実施形態の形状変化を示すもので、(a)はガーゼ挿入前の状態を示す要部底面図、(b)はガーゼ挿入後の状態を示す要部底面図である。 本発明の第1実施形態の有底中空筒部の形状変化を示すもので、(a)はガーゼ挿入前の状態を示す要部底面図、(b)はガーゼ挿入後の状態を示す要部底面図である。 本発明の第1実施形態によるガーゼカウント用トレーを複数重ねた状態を示す図である。 本発明の第2実施形態によるガーゼカウント用トレーの平面図である。 本発明の第3実施形態によるガーゼカウント用トレーであって、図5に相当する断面模式図である。 本発明の第3実施形態によるガーゼカウント用トレーであって、図6に相当する断面模式図である。 本発明の第3実施形態の部分切欠要部を示す、図9に相当する模式的斜視図である。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。複数の異なる実施形態において実質的に同一の構成には同一の符号を付し、説明を省略する。
[第1実施形態]
(構成)
図1から図6、図9及び図10に示すように、本発明の第1実施形態によるガーゼカウント用トレー1(以下、トレー1)は、使用済みのガーゼを収容するための、板材11の第1天面2から陥没する10個の収容部12を有する。板材11は、例えばポリプロピレン製である。板材11の収容部12は、材料を真空成形等で加工して形成される。収容部12の第1天面を除く他の各部の厚みは、板材11の第1天面2の厚みより若干薄いか、略同じ厚みである。
収容部12の開口に向かう方向は、開口側「13」と記載し、閉塞側に向かう方向は、底部側「14」と記載する。また、収容部12の開口側13から底部側14へと渡る方向と直交する方向は、「径方向」である。
収容部12は、1枚の板材11に2列×5セット並べて10個形成されている。トレー1は、基本形が同じ形状の10個の収容部12を有している。
次に、トレー1の有底中空筒部26について、図1から図4と図9と図10に基づいて、詳述する。図10において、(a)は図9のa方向矢視の4分の1部分図、(b)は図9の模式的縦断面図を示す。
薄肉板状のトレー1は、第1天面2を有する基台25と、有底中空筒部26とを備える。有底中空筒部26は、基本形が筒状で底部側に行くにしたがい僅かに内径が小さくなる形状である。
有底中空筒部26は、第1天面2から一方向に凹状に形成され、使用済みガーゼを収容可能な空間(収容部)12を有する。有底中空筒部26は、筒状の内壁30と、筒状の内壁30の一端を塞ぐ底壁17とからなる。筒状の内壁30は、径内方向に突き出す凸状部35を周方向に等間隔で4個有する。
凸状部35は、緩慢な第1斜面31と、第1斜面31の径内端から下降する内壁面32と、第1斜面31の上端から下方向に連なり内壁面32の両端に連なる側壁面34とを有する。筒状の内壁30は、凸状部35の内壁面32よりも径外方向側で空間12を仕切る第2斜面41と、第2斜面41から下方向に延び空間12を仕切る第3斜面42とを有する。筒状の内壁30は、第2斜面41から立ち上がり第1天面2に連なる起立面5を有する。底壁17は、凹凸面18を有する。これにより、有底中空筒部26の底部の剛性を高めている。
図5、図6に示すように、4本のリブ15は、個々の収容部12の側面の開口側13から底部側14に渡って形成されている。リブ15は収容部12の側面の周方向に等間隔に形成されている。リブ15の間には、収容部12の側面となる側面部16を有している。「リブ」は、支柱のようなもので、板状の部材にたとえば直線状に折り曲げ部を形成することで、その直線状の部分を強化するものである。本実施の形態では、板材11に断面が半円の折り曲げ部を形成することで、リブ15を形成している。
個々のリブ15は、開口側リブ151と、底部側リブ152を有している。開口側リブ151は、底部側リブ152よりも若干幅広である。開口側リブ151は、開口側13に配置されている。そして、底部側14に、開口側リブ151と繋がる底部側リブ152が設けられている。個々の底部側リブ152は、略平行に配置されている。そして、開口側リブ151は、底部側リブ152と繋がり、開口側13に向かうほど径外方向へ向かっている。すなわち、開口側リブ151と、底部側リブ152との境界部153は、屈曲している。
個々の側面部16は、開口側側面部161と、底部側側面部162を有している。開口側側面部161は、開口側13に配置されている。そして、底部側14に、開口側側面部161と繋がる底部側側面部162が設けられている。個々の底部側側面部162は、略平行に配置されている。そして、開口側側面部161は、底部側側面部162と繋がり、開口側13に向かうほど径方向の外方へ向かっている。すなわち、開口側側面部161と、底部側側面部162との境界部163は、屈曲している。側面部16の境界部163は、リブ15の境界部153よりも開口側13にある。
収容部12の構成を、開口側13から底部側14の、4つの空間に分けて説明する。図4から図6に示すように、4つの空間である第1の空間21、第2の空間22、第3の空間23、第4の空間24の開口側13から底部側14の範囲を示す。なお、トレー1の材質であるポリプロピレン製の板材11は薄肉であるため、収容部12の形状に、ポリプロピレン製の板厚に起因する表裏の形状の違いは殆ど無い。言い換えると、収容部12の内壁の形状は、外壁の形状と殆ど変わらない。
まず、収容部12の開口側13から最も近い第1の空間21を説明する。図3に示すように、第1の空間21は、4隅の隅部211,212,213,214のうちの3つの隅部211,212,213が丸みR1を有し、残りの4隅のうちの1つの隅部214は、丸みR2とする扁平な四角柱状である。ここで、R2は、第1の空間21の扁平な四角柱状の形状の一辺の長さを直径とする円の曲線の丸みである。なお、R2>R1である。第1の空間21の4隅の隅部211,212,213,214等の符号は、図3の紙面左下の収容部12にのみ付したが、他の収容部12についても同様である。ただし、図3の紙面左列の収容部12は、隅部214に相当する隅部が左下にあるが、図3の紙面右列の収容部12は、隅部214に相当する隅が右下にある。
次に、第1の空間21よりも収容部12の底部側14にあり、第1の空間21と隣接する第2の空間22は、開口側13から底部側14に向かって径が小さくなる円錐台状である。第2の空間22の円錐台状の直径が最も大きくなる円の丸みは、前述のR2と等しい。また、第2の空間22における側面部16は、開口側側面部161の全範囲である。また、第2の空間22におけるリブ15は、開口側リブ151の一部である。開口側リブ151は、この第2の空間22および後述する第3の空間23に渡って形成されている。開口側リブ151は、前述の円錐台状の周面に、断面が半円の折り曲げ部の半円部分の深さが、開口側13に向かうほど深く、底部側14に向かうほど浅く形成されている。また、開口側側面部161は、開口側リブ151以外の円錐台状の周面である。第2の空間22の開口側リブ151、および開口側側面部161等の符号は、図2および図3の中では、図3の紙面左最上の収容部12にのみ付したが、他の収容部12についても同様である。
次に、第2の空間22と隣接する第3の空間23は、第2の空間22よりも収容部12の底部側14にあり、また、開口側リブ151のうち底部側14の範囲を占め、最も底部側14は、境界部153の位置である。第3の空間23の開口側リブ151および底部側側面部162等の符号は、図2および図3の中では、図3の紙面右最下の収容部12にのみ付したが、他の収容部12についても同様である。
次に、第3の空間23よりも収容部12の底部側14にあり、第3の空間23と隣接する第4の空間24は、底部側側面部162の約2/3の長さの範囲を占め、リブ15については、底部側リブ152の長さの全範囲を占めている。底面部(底壁)17には、その中央に収容部12に向かうように凸形状に加工された十字部18(凹凸面)が形成されている。
トレー1の構成要素のうち、収容部12以外の部分を説明する。板材11の端部は、板材11から底部側14に略直角に屈曲している第1屈曲面111を有している。そして、第1屈曲面111よりも更に端部は、径方向かつ略直角に屈曲している第2屈曲面112を有している。第1屈曲面111には、個々の収容部12の境界位置に半円柱の周面で第1凹部113を有している。さらに4つの収容部12に囲われた十字状部は、板材11よりも若干底部側14に凹んでいる第2凹部114を有している。この第2凹部114が、上述の第1の空間21のうち、最も開口側13にある。
図7及び図8に示すように、トレーの空間12にガーゼ20を挿入するとき、凸状部35を径外方向に押圧すると、凸状部35が塑性変形により陥没し、環状に周方向に等間隔に配設される4個の凸状部35と底壁17とで形成される空間12は、容積v1から容積v2に増大する。
外部からみると、図11(a)及び図12(a)に示すように、ガーゼ挿入前、有底中空筒部26を構成する内壁のうち、特に、内壁面32、側壁面34が基本形筒状で底部側14の方向に僅かに先細り状になっている。
ガーゼを挿入すると、図11(b)及び図12(b)に示すように、有底中空筒部26を構成する内壁のうち、特に、内壁面32、側壁面34が開口側13と底部側14との間の中央部が径外方向に拡大し、側面部16が基本紡錘形状に変形する。
図12に示すように、側面部16が基本形底部側に行くにしたがい内径が小さくなる円筒形状から中央で径外方向に拡がる紡錘状に変形する。
(トレー1の形状のテーパー加工部分)
次に、図5および図6を用いて、テーパー加工部分を説明する。
まず、底部側側面部162は、底部側14から開口側13に向かって径外方向に拡がる若干のテーパー状とされている。開口側側面部161は、円錐台状の周面であるが故に、底部側14から開口側に向かって径外方向に大きく拡がるテーパー状である。
また、開口側リブ151も、底部側14から開口側13に向かって径外方向に拡がるテーパー状である。底部側リブ152も、底部側14から開口側に向かって若干のテーパー状とされている。
さらに、第1の空間21の周面19、および図1から図4に示す第1屈曲面111も、底部側14から開口側に向かって若干のテーパー状とされている。
(トレー1の使用法と動作)
トレーの使用時、トレー1の収容部12に使用済みガーゼを挿入する。その際、個々の収容部12の側面部16は、使用済みガーゼを収容する際に、変形する。この変形は、主に個々の収容部12の側面部16の一部が、内側から押し広げられるように、且つ収容部の容積を変更するような変形である。図7および図8に示すように、個々の収容部12の側面部16は、ポリプロピレンの可撓性等により、若干径方向へ押し広げられながら、変形する。このとき、個々の収容部12は、4本のリブ15を辺とした、四角柱に近い形状になるように変形することもある。この変形により、使用済みガーゼ20を収容する際には、個々の収容部12の容積が若干大きくなる。図8に示すように、使用済みガーゼ20を収容する際には、4本のリブ15は、若干径外方向へ広がるように変形する。開口側リブ151が、底部側リブ152よりも若干幅広とすることにより、また、開口側側面部161を、円錐台状の周面とすることにより、強度を高める。
図9及び図10に示すように、有底中空筒部26の収容部12に使用済みガーゼを挿入すると、凸状部35を形成する第1斜面31、内壁面32、側壁面34、第2斜面41、第3斜面42が径外方向に押圧され、有底中空筒部26が径外方向に拡開し、収容部12の空間容積Vが増大する。
(効果)
上記の構成を採用したトレーによると、手術の際に患者の体内から取り出された使用済のガーゼがトレー1の収容部12に挿入されるとき、トレー1に並ぶ複数の収容部のうちの一個の収容部に対し1枚の使用済のガーゼが挿入される。たとえば、収容部12に30cm×30cmの使用済みガーゼ20を1枚、押圧しながら挿入すると、その使用済みガーゼ20は、略第3の空間23および第4の空間24を密に満たす。
このとき、1個の収容部12に1枚の使用済ガーゼが挿入されると、凸状部35が使用済みガーゼ20の押圧力を受け止め、使用済みガーゼ20を反発させずに、収容部12に収容し、有底中空筒部26の変形分だけ使用済みガーゼ20を押し戻し難くする。そのため、収容部12に使用済みガーゼ20が収容された形態を一定に保つことができる。
したがって、医療従事者によりガーゼが挿入されるとき、1個の収容部に1枚のガーゼが安定して挿入され、2枚目のガーゼを誤って重ねて挿入され難くなる。
このガーゼカウント用トレーを使用すると、血液や体液をたっぷり含んだ、使用済みガーゼを挿入する際には、その押圧により大きく変化した容積の有底中空筒部26にガーゼが保たれ、血液や体液が有底中空筒部26の内部に保たれ、逆戻り噴出が抑制される。
また手術後、トレー1内の使用済みガーゼ20の枚数を数える際、トレー1に入った使用済ガーゼの枚数を計算するとき枚数の計算間違いなどの混乱を生じさせ難くできる。
乾いたガーゼの場合、ガーゼのふわふわした容積が相対的に大きいが、トレーに挿入すると、緩慢な斜面の径内方向端の位置が径外方向に拡大するよりも、内壁面32の径外方向への広がりのほうが相対的に大きい。図8から図11に示すように、有底中空筒部26の収容部12に使用済みガーゼを挿入すると、凸状部35を形成する第1斜面31、内壁面32、側壁面34、第2斜面41、第3斜面42が径外方向に押圧され、有底中空筒部26が径外方向に拡開し、収容部12の空間容積Vが増大する。有底中空筒部26の外観は、巾着状に拡がる。有底中空筒部26の内壁面32が紡錘状に変形することで、挿入口側のガーゼの飛び出しを抑制し、ガーゼの容積を抱擁するように変形する。これにより、トレー1の収容部12に挿入されたガーゼ枚の数について1枚と2枚とを間違え難い。
この使用済みガーゼ20の収容部12への挿入状態は、血液または体液で湿っている使用済みガーゼ20は乾いているガーゼよりも相対的に体積は小さいが、誤って2枚の使用済みガーゼ20を1つの収容部12へ挿入しようとした場合には、収納部12に安定して収まりきらずはみ出してしまうため使用済みガーゼ20の枚数を数える際に、数え間違いや混乱を生じさせ難い。
トレー1は、リブ15を有している。これにより、リブ15が支柱の役割をするため、トレーの強度が増し、トレー1の手術の際のガーゼ挿入時およびガーゼ枚数計算時の取り扱いが安定する。
トレー1は、底面部17(底壁)が、平坦状である。そのため、トレー1を机の上等に置いた状態で、片手操作で使用済みガーゼ20を収容部12に入れることができる。また、使用済みガーゼを挿入したトレー1を積み重ねた際にも、底面部17の接地面が広く、安定性が良好である。
また、トレー1の開口側リブ151の部分は、開口側13に向かうに従って、径外方向に拡がるテーパー状になっている。そのため、開口側リブ151は、前述の半円部分が隙間となり、略平行に配置されている底部側側面部162に比べて、使用済みガーゼ20の押圧力を受けにくい。これは、底部側リブ152の半円部分についても同様である。したがって、仮に血液または体液を含む使用済みガーゼ20をトレー1の収容部12に挿入したとき、底部側リブ152から開口側リブ151にかかる急激な斜度によって圧力を逃し、血液または体液が開口側13に噴き出す力を抑制する。
容器の上からみると、一個の収容部に関し十字状に4箇所に形成される開口側リブ151および底部側リブ152について、各箇所の開口側リブ151および底部側リブ152の半円部分によって内側に形成された隙間は、収容部の周方向に十字状の4箇所で開口側13に向かうに従ってテーパー状に径外方向に寸法が大きくなっているため、ガーゼの挿入時、有底中空筒部26の圧力を解放し、医療従事者の正面に血液または体液が飛散するのを抑制することができる。
また、図13に示すように、トレー1は、収容部12の部分を重ね合わせることができる。底部側側面部162を含む側面部16と、底部側リブ152を含むリブ15が、底部側14から開口側13に向かってテーパー状とされ、収容部12の底面部17を開口側13に向かって挿入することができる。また、第1の空間21の周面19底部側14から開口側13に向かってテーパー状とされているため、この部分も重ねることが可能である。また、トレー1を積み重ねて最小限の容積で収納することができ、簡単に大量に持ち運ぶことができる。なお、図13ではトレー1は、4つ重ねているが、それよりも多い数を重ねることができる。
[第2実施形態]
第2実施形態は、トレーの各収容部に番号を付した例である。図14に示すように、トレー1の収容部12の近傍の第2天板3にそれぞれ異なる番号を付し、10個の収容部に相当する1番から10番の連続番号からなる文字301を刻印し表示してある。個々の収容部12毎に異なる数字とすることで、収容部12に収容した使用済みガーゼの数を数えやすくする。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態によるトレーは、図15と図16と図17に示す。
薄肉板状のトレー61は、第1天面2を有する基台25と、有底中空筒部66とを備える。
有底中空筒部66は、第1天面2から一方向に凹状に形成され、使用済みガーゼを収容可能な空間(収容部)62を有する。有底中空筒部66は、筒状の内壁68と、筒状の内壁68の一端を塞ぐ底壁17とからなる。筒状の内壁68は、径内方向に突き出す凸状部65を有する。
凸状部65は、平坦な第3天面4と、第3天面4の径内端から下降する内壁面32と、第3天面4の上端から下方向に連なり内壁面32の両端に連なる側壁面34とを有する。筒状の内壁68は、凸状部65の内壁面32よりも径外方向側で空間62を仕切る第2斜面41と、第2斜面41から下方向に延び空間62を仕切る第3斜面42とを有する。筒状の内壁68は、第2斜面41から立ち上がり第1天面2に連なる起立面5を有する。底壁17は、凹凸面18を有する。これにより、有底中空筒部66の底部の剛性を高めている。
有底中空筒部66は、内部の空間容積を可変とする構造を有している。環状に等間隔に配設される4個の凸状部65と底壁17とで形成される空間62は、凸状部65を径外方向に押圧すると、凸状部65が塑性変形により陥没し、第3天面4、内壁面32、側壁面34、第2斜面41、第3斜面42が拡開し、内部空間の容積Vが増大する。
このトレーによると、手術後の使用済ガーゼを回収し、収容部にガーゼが収容される形態を安定にし、使用済みガーゼの枚数を数える際に数え間違えを生じさせ難くできる。したがって、使用済ガーゼを1枚ずつカウントし、枚数の不一致に対する不安を軽減する。
[他の実施形態]
本発明の第1実施形態のトレーの個々の収容部は、リブを有している。トレーの個々の収容部12は、リブ15の本数を4本としているが、本発明の他の実施形態のリブの本数は2本、3本、または5本等、他の本数であっても良い。また、トレーの個々の収容部は、リブを等間隔に配置しているが、非等間隔に配置しても良い。また、開口側リブは、底部側リブよりも若干幅広としているが、底部側リブと同じ幅寸法または、開口側リブが、底部側リブ152よりも幅寸法が狭い構成を採用しても良い。
本発明の第1実施形態のトレーの収容部12は、1枚の板材11に2列×5セット並べて10個形成されている。本発明のトレーの収容部は、2列×5セットに限らず、4列×5セットでも4列×6セットでもよく、1個のトレーについて収容部の個数は限らない。
また、トレーの材質は、ポリプロピレン製としたが、他の材質、たとえばポリエチレン、ポリエチレンテレフタレートまたはゴム等を用いても良い。また、リブの材質だけを異ならせる等、一部の部位をその他の部位とは材質を異ならせることとしても良い。また、トレーは、真空成形で成形したが、圧空成形、射出成形、その他の成形方法を採用して形成しても良い。
トレーの底面部は、たとえば膨らんだ形状、または凹んだ形状等の、平坦状でない形状であっても良い。
本発明のガーゼカウント用トレーに適用できるガーゼの材料については、綿、ウレタン、樹脂に限らず、体液を吸収するその他の材料であってもよい。ガーゼの大きさ、形状については、第1実施形態では、30cmの正方形状のガーゼを使用した例について説明したが、本発明に適用できるガーゼの大きさ、形状は限られず、たとえば短冊状のガーゼを使用しても良い。
本発明の第1実施形態は、底部側側面部162、開口側側面部161、開口側リブ151、底部側リブ152、周面19、および第1屈曲面111は、底部側14から開口側13に向かってテーパー状とされている。
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
1,61 トレー(ガーゼカウント用トレー)
11 板材
12,62 空間(収容部)
13 開口側
14 底部側
15 リブ
16 側面部
17 底面部(底壁)
18 凹凸面(十字部)
2 第1天面
20 ガーゼ(使用済みガーゼ)
25 基台
26,66 有底中空筒部
30,68 筒状の内壁
31 第1斜面(筒状の内壁)
32 内壁面(筒状の内壁)
34 側壁面(筒状の内壁)
35 凸状部
41 第2斜面(筒状の内壁)
42 第3斜面(筒状の内壁)
5 起立面

Claims (7)

  1. 薄肉板状のトレー(1,61)であって、
    第1天面(2)を有する基台(25)と、
    前記第1天面から一方向に凹状に形成され、使用済みガーゼを収容可能な空間(12,62)を有する有底中空筒部(26,66)とを備え、
    前記有底中空筒部は、筒状の内壁(30,31,32,34,41,42,68)と、前記筒状の内壁の一端を塞ぐ底壁(17)とからなり、
    前記筒状の内壁は、径内方向に突き出す凸状部(35)を有し、
    環状に配設される複数の前記凸状部と前記底壁とは、前記空間を形成し、
    前記凸状部を径外方向に押圧すると、前記凸状部が陥没し、前記空間の容積が増大可能なガーゼカウント用トレー。
  2. 前記凸状部は、緩慢な第1斜面(31)と、前記第1斜面の径内端から下降する内壁面(32)と、前記第1斜面の上端から下方向に連なり前記内壁面の両端に連なる側壁面(34)とを有する請求項1記載のガーゼカウント用トレー。
  3. 前記筒状の内壁は、前記凸状部の前記内壁面よりも径外方向側で前記空間を仕切る第2斜面(41)と、前記第2斜面から下方向に延び前記空間を仕切る第3斜面(42)とを有する請求項2記載のガーゼカウント用トレー。
  4. 前記筒状の内壁は、前記第2斜面から立ち上がり前記第1天面に連なる起立面(5)を有する請求項3に記載のガーゼカウント用トレー。
  5. 前記底壁は、凹凸面(18)を有する請求項1から4のいずれか一項に記載のガーゼカウント用トレー。
  6. 前記有底中空筒部は、前記空間の開口部側(13)から底部側(14)に形成される複数のリブ(15)と、複数の前記リブの間に配され、径内方向に突き出す側面部(16)とを有する請求項1から5のいずれか一項に記載のガーゼカウント用トレー。
  7. 前記筒状の内壁は、前記底壁から開口に向かって、内径の寸法が大きくなる、テーパー状に形成される請求項1から6のいずれか一項に記載のガーゼカウント用トレー。
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