JP7243472B2 - 車両用動力伝達装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用動力伝達装置に係り、特に、オイルの供給不足を解消する技術に関するものである。
特許文献1には、機械式のオイルポンプ2から吐出されたオイルを圧送するパイプ3を備え、パイプ3から吐出されたオイルが、ベアリング支持部41の供給孔41aに送られるようにされた車両用動力伝達装置が開示されている。
特開2017-47732号公報
ところで、スペースの制約から、パイプの吐出口を直接供給孔に向けることができない場合には、オイルを供給孔に案内する案内部をケースに設け、この案内部に向けてパイプからオイルを吐出させることが考えられる。しかしながら、機械式オイルポンプの高回転時において、パイプ内の圧力が上がり、パイプから吐出されるオイルの流速が高くなると、オイルが飛散したり、案内部におけるオイルの流れが狙いの流れから外れたりして、供給孔へのオイル供給量が少なくなるという問題があった。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、パイプから吐出されるオイルの流速が高くなった場合であっても、供給孔へのオイル供給量が少なくなることが抑制される車両用動力伝達装置を提供することにある。
第1発明の要旨とするところは、(a)潤滑必要部位にオイルを供給するためのオイル供給孔が設けられたケースと、前記ケース内に貯留されたオイルを汲み出す機械式オイルポンプと、前記機械式オイルポンプから吐出されたオイルを圧送するパイプとを、備え、前記パイプから吐出されたオイルが前記オイル供給孔に送られるようにされた車両用動力伝達装置であって、(b)前記パイプから吐出されるオイルの吐出方向が、前記ケースの内側側壁面に向かう方向とされ、前記内側側壁面の前記パイプからオイルが吐出される吐出位置が、前記オイル供給孔よりも上方とされており、且つ、(c)前記内側側壁面には、前記パイプから吐出されたオイルを前記オイル供給孔に案内する案内部が、前記吐出位置よりも下方に設けられるとともに、前記吐出位置から飛散したオイルの流れを堰き止める堰き止め部が、前記吐出位置の周囲に設けられており、(d)前記内側側壁面には、前記堰き止め部とともに前記吐出位置を囲むように段差が形成されていることを特徴とする。
また、第発明の要旨とするところは、第1発明車両用動力伝達装置において、前記機械式オイルポンプは、駆動輪に連動する回転部材を回転駆動源として回転駆動させられることを特徴とする。
また、第発明の要旨とするところは、第1発明または第2発明の車両用動力伝達装置において、前記潤滑必要部位は、前記オイル供給孔が形成される円筒状の部材の内周部に嵌め付けられている軸受であることを特徴とする。
第1発明の車両用動力伝達装置によれば、ケースの内側内壁面に向けてパイプからオイルを吐出させ、さらに、吐出位置の周囲を囲むように堰き止め部が設けられるため、パイプから内側側壁面の吐出位置に向かって吐出されたオイルは、吐出位置の周囲に飛散するとともに、堰き止め部に衝突することで流速が低下させられる。これより、案内部を流れるオイルの流速が低下するため、案内部におけるオイルの流れが、狙いの流れから外れることが抑制される。これにより、オイル供給孔へのオイル供給量が少なくなるのを抑制することができる。また、内側側壁面に堰き止め部とともに吐出位置を囲むように段差が形成されていることから、吐出位置に向かって吐出されたオイルが、段差によって形成される壁面に衝突することでも流速が低下する。
また、第発明の車両用動力伝達装置によれば、機械式オイルポンプが、駆動輪に連動する回転部材によって回転駆動させられるため、車速に比例してパイプから吐出されるオイルの流速も高くなる。これに対して、パイプから吐出されるオイルの流速が速くなった場合であっても、堰き止め部にオイルが衝突することで流速が低下させられるため、案内部を流れるオイルの流速が低下させられる。これより、案内部におけるオイルの流れが狙いの流れから外れることが抑制される。
また、第発明の車両用動力伝達装置によれば、円筒状の部材に内周部に嵌め付けられている軸受にオイル供給孔に流入したオイルが供給されることで、軸受を効果的に潤滑することができる。
本発明が適用されたハイブリッド車両の構成を概略的に示す骨子図である。 図1のアクスルケースをギヤ室側から見た図である。 図2のオイル供給孔周辺を拡大した図である。 パイプからオイルがアクスルケースの隔壁に向かって吐出されたときのオイルの流れを概念的に示す図である。 図4の段差とリブとの間の隙間を通って下方に移動したオイルが、オイル供給孔に流入するまでの流れを概念的に示す図である。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明が適用されたハイブリッド車両8(以下、車両8と記載)の構成を概略的に示す骨子図である。車両8は、エンジン12と左右一対の駆動輪14l、14r(区別しない場合には駆動輪14と記載)との間に、車両用動力伝達装置10(以下、動力伝達装置10と記載)を備えている。動力伝達装置10は、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)形式のハイブリッド車両に好適に用いられる。動力伝達装置10は、走行用駆動力源であるエンジン12および第2電動機MG2から出力される動力を、デファレンシャル装置20および左右一対の車軸22l、22r等を介して、左右一対の駆動輪14l、14rに伝達するハイブリッド形式の動力伝達装置である。
図1に示すように、動力伝達装置10は、第1軸線CL1を中心にして回転可能に配置されている入力軸23と、入力軸23の外周側に配置されている、遊星歯車装置24、第1電動機MG1、および出力歯車26と、第2軸線CL2を中心にして回転可能に配置されている動力伝達軸34と、動力伝達軸34と同軸上に配置されている第2電動機MG2と、動力伝達軸34に設けられているリダクションギヤ36と、第3軸線CL3を中心にして回転可能に配置されているカウンタ軸32と、カウンタ軸32に設けられている、カウンタギヤ28およびデフドライブギヤ30と、第4軸線CL4を中心にして回転可能に配置されているデファレンシャル装置20および車軸22l、22rとを、含んで構成されている。これら各回転部材は、何れも非回転部材であるケーシング40の内部に収容されている。また、第1軸線CL1~第4軸線CL4は、何れも車両8の車幅の方向と平行に配置される回転軸線である。
第1電動機MG1および第2電動機MG2は、電気エネルギから機械的な動力を発生させる発動機としての機能および機械的な動力から電気エネルギを発生させる発電機としての機能のうち少なくとも一方を備えた電動機であって、好適には、発動機または発電機として選択的に作動させられるモータジェネレータである。第1電動機MG1は、エンジン12の反力を受け持つための発電機(ジェネレータ)機能、および、運転停止中のエンジン12を回転駆動させる電動機(モータ)機能を備える。また、第2電動機MG2は、走行用の駆動力源として動力を出力する走行用電動機として機能するための電動機機能、および、駆動輪14側からの逆駆動力から回生により電気エネルギを発生させる発電機機能を備える。なお、本明細書における動力は、トルクおよび駆動力と同義である。
入力軸23は、エンジン12のクランク軸12aおよび図示しないダンパ等を介してエンジン12に動力伝達可能に連結されている。入力軸23は、軸受18等を介して、ケーシング40によって回転可能に支持されている。
遊星歯車装置24は、第1軸線CL1を中心にして配置され、サンギヤS、キャリヤCA、およびリングギヤRを有するシングルピニオン型の遊星歯車装置(差動機構)である。遊星歯車装置24は、エンジン12の動力を、第1電動機MG1および出力歯車26に分配する動力分配機構として機能する。遊星歯車装置24のサンギヤSが第1電動機MG1に動力伝達可能に連結され、キャリヤCAが入力軸23およびクランク軸12aを介してエンジン12に動力伝達可能に連結され、リングギヤRが出力歯車26に動力伝達可能に連結されている。なお、リングギヤRおよび出力歯車26は、これらのギヤが一体成形された複合ギヤから構成されている。
第1電動機MG1は、第1軸線CL1方向において、ケーシング40の一部である隔壁56を隔てて遊星歯車装置24と隣り合う位置に配置されている。第1電動機MG1は、ケーシング40に回転不能に固定されている円環状のステータ42と、ステータ42の内周側に配置されている円環状のロータ44と、ロータ44の内周に連結されているロータ軸46とを、備えている。ステータ42には、ステータコイル48が巻き掛けられている。ロータ軸46は、軸方向の両側に配置されている一対の軸受47a、47bを介して、ケーシング40によって回転可能に支持されている。
出力歯車26は、遊星歯車装置24のリングギヤRに連結され、カウンタ軸32に設けられているカウンタギヤ28に噛み合わされている。
第2電動機MG2およびリダクションギヤ36は、第2軸線CL2を中心にして回転可能に配置され、第2軸線CL2方向で隔壁56を隔てて並んで配置されている。
第2電動機MG2は、ケーシング40に回転不能に固定されている円環状のステータ50と、ステータ50の内周側に配置されている円環状のロータ52と、ロータ52の内周に連結されているロータ軸54とを備えている。ステータ50には、ステータコイル55が巻き掛けられている。ロータ軸54は、軸方向の両側に配置されている一対の軸受57a、57bを介して、ケーシング40によって回転可能に支持されている。
リダクションギヤ36は、動力伝達軸34に一体的に設けられ、カウンタ軸32に設けられているカウンタギヤ28に噛み合わされている。リダクションギヤ36の歯数が、カウンタギヤ28の歯数よりも少なく設定されることで、第2電動機MG2の回転が、リダクションギヤ36およびカウンタギヤ28を経由して、減速してカウンタ軸32に伝達される。動力伝達軸34は、軸方向の両側に配置されている一対の軸受59a、59bを介して、ケーシング40によって回転可能に支持されている。
カウンタ軸32は、軸方向の両側に配置されている一対の軸受61a、61bを介して、ケーシング40によって回転可能に支持されている。
カウンタギヤ28およびデフドライブギヤ30は、第3軸線CL3を中心にして回転するカウンタ軸32に相対回転不能に設けられている。カウンタギヤ28は、出力歯車26およびリダクションギヤ36に噛み合わされることで、エンジン12および第2電動機MG2から出力される動力が伝達される。デフドライブギヤ30は、デファレンシャル装置20のデフリングギヤ38に噛み合わされている。従って、出力歯車26およびリダクションギヤ36の少なくとも一方からカウンタギヤ28に動力が入力されると、カウンタ軸32およびデフドライブギヤ30を経由してデファレンシャル装置20に動力が伝達される。
デファレンシャル装置20および一対の車軸22l、22rは、第4軸線CL4を中心にして回転可能に配置されている。デファレンシャル装置20のデフリングギヤ38がデフドライブギヤ30と噛み合うことで、エンジン12および第2電動機MG2の少なくとも一方から出力される動力が、デファレンシャル装置20に入力される。
デファレンシャル装置20は、よく知られた差動機構から構成され、左右一対の車軸22l、22rの相対回転を許容しつつ、左右一対の車軸22l、22rに動力を伝達する。なお、デファレンシャル装置20は、公知の技術であるため、その説明を省略する。デファレンシャル装置20は、第4軸線CL4方向の両側に配置されている一対の軸受62a、62bを介して、ケーシング40によって回転可能に支持されている。
また、デフリングギヤ38には、デフ連動オイルポンプP1(以下、デフ連動ポンプP1)を回転駆動させるためのポンプ駆動ギヤ64が噛み合わされている。デフ連動ポンプP1は、ポンプ駆動ギヤ64を介して、デファレンシャル装置20のデフリングギヤ38に動力伝達可能に接続されている機械式オイルポンプである。デフ連動ポンプP1は、デファレンシャル装置20のデフリングギヤ38が回転すると、そのデフリングギヤ38の回転に伴って機械的に回転駆動させられる。すなわち、デフリングギヤ38が、デフ連動ポンプP1の回転駆動源として機能する。なお、デフリングギヤ38が、本発明の駆動輪に連動する回転部材に対応し、デフ連動ポンプP1が、本発明の機械式オイルポンプに対応している。
ケーシング40内の下部にはオイルが貯留されており、デフ連動ポンプP1が回転駆動させられると、貯留されたオイルが汲み出され、図示しない吐出ポートから吐出される。また、デフ連動ポンプP1の吐出ポートがパイプ66(図4参照)に接続されており、デフ連動ポンプP1の吐出ポートから吐出されたオイルが、パイプ66内を通って圧送される。
また、第1軸線CL1上であって、入力軸23の軸方向でエンジン12と反対側の端部には、エンジン12によって駆動させられる機械式のエンジン連動オイルポンプP2(以下、エンジン連動ポンプP2)が設けられている。入力軸23の軸端部には、エンジン連動ポンプP2を構成する図示しない駆動ギヤが接続されており、エンジン連動ポンプP2は、エンジン12の回転に連動して回転駆動させられる。従って、エンジン12が回転することで、エンジン連動ポンプP2が回転駆動させられ、エンジン連動ポンプP2からオイルが吐出される。
上記のように構成される動力伝達装置10において、エンジン12の動力が、遊星歯車装置24、出力歯車26、カウンタギヤ28、カウンタ軸32、デフドライブギヤ30、デファレンシャル装置20、および車軸22l、22rを順次介して、左右の駆動輪14l、14rに伝達される。また、第2電動機MG2の動力が、ロータ軸54、動力伝達軸34、リダクションギヤ36、カウンタギヤ28、カウンタ軸32、デフドライブギヤ30、デファレンシャル装置20、および車軸22l、22rを順次介して、左右の駆動輪14l、14rに伝達される。なお、本明細書における動力は、トルクおよび駆動力と同義である。
動力伝達装置10のケーシング40は、ハウジング40aと、アクスルケース40bと、ケースカバー40cと、から構成されている。アクスルケース40bは、第1軸線CL1方向の両側が開口しており、アクスルケース40bの一方の開口に、ハウジング40aがボルト締結されているとともに、アクスルケース40bの他方の開口に、ケースカバー40cがボルト締結されている。
アクスルケース40bには、第1軸線CL1に対して垂直な隔壁56が形成されている。隔壁56によって、ケーシング40の内部が、遊星歯車装置24、出力歯車26、カウンタギヤ28、リダクションギヤ36、およびデファレンシャル装置20等の各種ギヤが収容されるギヤ室58と、第1電動機MG1および第2電動機MG2が収容されるモータ室60とに区画されている。
以下、ギヤ室58内に収容され、デファレンシャル装置20を回転可能に支持する軸受62aの潤滑について主に説明する。なお、軸受62aが、本発明の潤滑必要部位に対応している。
図2は、アクスルケース40bをギヤ室58側から見た図である。図2において、紙面左側が車両後方に対応し、紙面右側が車両前方に対応している。また、紙面上方が、平坦な路面での車両搭載状態における鉛直上方に対応している。図2に示す第1軸線CL1~第4軸線CL4は、図1に示す各回転軸線の位置に対応している。
ケーシング40において、ケーシング40の鉛直下部に貯留されているオイルが、デファレンシャル装置20のデフリングギヤ38(図2では図示されず)によって上方に掻き上げられることで、ギヤ室58内に収容される各ギヤおよび各軸受に供給される。
また、アクスルケース40bには、隔壁56の壁面56aから垂直方向に突き出す円筒状の軸受支持部72が設けられ、この軸受支持部72の外周面に、デファレンシャル装置20を支持する軸受62aにオイルを供給するためのオイル供給孔70が設けられている。オイル供給孔70は、軸受62aに連通しており、オイル供給孔70にオイルが流入することで軸受62aが潤滑される。なお、軸受62aは、軸受支持部72の内周部に嵌め付けられており(図5参照)、デフリングギヤ38によって掻き上げられたオイルが届きにくい構造となっている。従って、軸受62aには、オイル供給孔70に流入したオイルが供給されるようになっている。なお、隔壁56の壁面56aが、本発明の内側側壁面に対応し、軸受支持部72が、本発明の円筒状の部材に対応している。
オイル供給孔70には、デフ連動ポンプP1を介してパイプ66から吐出されたオイルが送られるように構成されている。図3は、図2のオイル供給孔70周辺の拡大図である。
図3において、斜線が施されている部位は、パイプ66からオイルが吐出される吐出位置68に対応している。吐出位置68は、オイル供給孔70に対して左上方(斜め上方)に位置している。パイプ66の先端部は、吐出位置68に向かい合う位置であって、且つ、隔壁56の壁面56aに対して垂直となるように配置されている。従って、パイプ66の先端から吐出されたオイルの吐出方向が、隔壁56の壁面56aに向かう方向となる。パイプ66の先端から吐出されたオイルは、隔壁56の壁面56aの吐出位置68に衝突した後、オイル供給孔70に向かって移動させられる。なお、パイプ66から吐出されたオイルがオイル供給孔70に直接供給されないのは、スペースの制約上、オイル供給孔70までパイプ66を通すことが困難なためである。
吐出位置68は、オイル供給孔70よりも上方に位置するため、吐出位置68に吐出されたオイルが、オイル供給孔70に向かって下方に移動する。また、オイル供給孔70の斜め上方に位置する吐出位置68に吐出されたオイルが効率よくオイル供給孔70に導かれるように、アクスルケース40bには、隔壁56の壁面56aから垂直方向に伸びる第1リブ78および第2リブ79が形成されている。第1リブ78および第2リブ79は、吐出位置68より下方に設けられ、隔壁56を垂直方向に見てV字状に配置されている。第1リブ78および第2リブ79は、鋳造によってアクスルケース40bとともに一体成形されている。
第1リブ78および第2リブ79は、上方から流れ落ちるオイル、すなわち吐出位置68に吐出されたオイルを受け入れるように、上方に向かうほど互いに向かい合うリブの間隔が大きくなるように形成されている。また、第1リブ78および第2リブ79の下方に向かうほど、互いに向かい合うリブの間隔が小さくなり、第1リブ78および第2リブ79の下端の位置に、オイル供給孔70が形成されている。すなわち、第1リブ78の下端部および第2リブ79の下端部の間に挟まれるようにして、オイル供給孔70が形成されている。これより、吐出位置68に吐出されたオイルは、第1リブ78の壁面78aおよび第2リブ79の壁面79aに沿って流れ、オイル供給孔70に導かれる。なお、第1リブ78および第2リブ79が、本発明のオイルをオイル供給孔に案内する案内部に対応している。
ところで、デフ連動ポンプP1は、駆動輪14に連動するデフリングギヤ38によって回転駆動させられることから、車速Vが高くなるに従って吐出量が増加する。従って、車速Vに比例してパイプ66内の油圧が高くなるとともに、パイプ66から吐出されるオイルの流速が速くなる。パイプ66から吐出されるオイルの流速が高くなると、例えば第1リブ78の壁面78aに沿って流れるオイルがオイル供給孔70を飛び越えてしまい、オイル供給孔70に導入されるオイルの油量が必要量に対して減少する虞がある。
これに対して、吐出位置68に吐出されたオイルの流速が低下するように、吐出位置68の周囲が、アクスルケース40bによって形成されている壁面によって囲まれている。具体的には、吐出位置68の周囲には、隔壁56に対して垂直な段差80が、吐出位置68を囲むようにして形成されている。さらに、吐出位置68の下方には、吐出位置68から飛散したオイルの流れを堰き止める堰き止めリブ82が、吐出位置68の周囲を囲むように設けられている。堰き止めリブ82は、鋳造によってアクスルケース40bとともに一体成形されている。なお、堰き止めリブ82が、本発明の堰き止め部に対応している。
堰き止めリブ82は、隔壁56の壁面56aから垂直方向に突き出している。また、隔壁56に対して垂直方向に見たとき、吐出位置68の周囲を囲むように、下方に向かうほど車両後方側(紙面左側)に向かって傾斜されている。堰き止めリブ82の隔壁56の壁面56aからの高さは、段差80の高さと同じ程度の高さに設定されている。このように、吐出位置68の周囲が、段差80によって形成される壁面80aおよび堰き止めリブ82の壁面82aによって囲まれている。なお、吐出位置68よりも下方の位置であって、堰き止めリブ82と段差80との間には、吐出位置68に吐出されたオイルを下方に案内するための隙間84が形成されている。
このように、段差80の壁面80aおよび堰き止めリブ82の壁面82aが吐出位置68の周囲を囲むように形成されることで、パイプ66から吐出されたオイルが吐出位置68に衝突すると、オイルが周囲に飛散し、さらに吐出位置68を囲う段差80の壁面80aおよび堰き止めリブ82の壁面82aに衝突する。このようにして、吐出位置68を囲う空間内でオイルが衝突することで、オイルの流速が低下させられる。また、堰き止めリブ82が設けられるため、吐出位置68から下方に向かって飛散したオイルが堰き止めリブ82に衝突し、オイルが囲まれた空間内に一時的に堰き止められることで、空間内においてオイルの衝突が繰り返され、オイルの流速が効果的に低下させられる。
図4は、パイプ66からオイルが隔壁56の吐出位置68に向かって吐出されたときのオイルの流れを示す概念図である。図4に示す複数個の矢印が、オイルの流れをそれぞれ示している。なお、図4は、オイルの流れを概念的に示すものであるため、図3に示す形状と正確に一致していない。
図4に示すように、パイプ66がアクスルケース40bの隔壁56の壁面56aに向かって垂直方向に配置されることで、パイプ66の先端から吐出位置68に向かってオイルが吐出される。吐出位置68に吐出されたオイルは、矢印で示すように吐出位置68の周囲に向かって飛散する。ここで、吐出位置68の周囲は、段差80の壁面80aおよび堰き止めリブ82の壁面82aによって囲まれているため、飛散したオイルは、囲まれた空間内に一時的に堰き止められ、矢印で示すように、段差80の壁面80aおよび堰き止めリブ82の壁面82aに衝突することで流速が低下させられる。そして、流速が低下させられたオイルは、段差80と堰き止めリブ82との間に形成される隙間84を通って下方に移動する。
堰き止めリブ82が形成される位置および形状(寸法)は、予め実験的または設計的に決定され、隙間84から流出するオイルが、オイル供給孔70を飛び越えることなくオイル供給孔70に導入される流速となるように設定されている。例えば、吐出位置68の周囲を囲む空間が広くなるように堰き止めリブ82の位置および形状が調整されると、隙間84から排出されるオイルの流速が遅くなる。これを考慮に入れて、隙間84から排出されるオイルの流速が適切な速度となるように堰き止めリブ82の位置および形状が調整される。
図3に戻り、吐出位置68の周囲を囲む空間内で流速が低下させられたオイルは、段差80および堰き止めリブ82の間に形成されている隙間84を通って下方に移動し、オイル供給孔70の斜め上方(紙面左上方)から第1リブ78の壁面78aに沿って下方に移動する。第1リブ78の壁面78aに沿って下方に移動するオイルは、その第1リブ78に案内されて第1リブ78の下端に形成されているオイル供給孔70に導かれる。
ここで、吐出位置68の周囲を囲む空間において流速が十分に低下しなかったオイルは、オイル供給孔70に向かう流れに対してズレた位置を流れてしまい、オイル供給孔70を通過する虞がある。このオイル供給孔70を通過するオイルを減少させるため、その第1リブ78に沿って下方に流れるオイルを第1リブ78の途中で分流させるとともに、分流したオイルをオイル供給孔70の真上で合流させてオイル供給孔70に導くための分流リブ86が形成されている。分流リブ86は、鋳造によってアクスルケース40bとともに一体成形されている。
分流リブ86は、長手方向が第1リブ78の壁面78aに沿うように隣接して配置された直方体状に形成され、且つ、隔壁56の壁面56aから垂直方向に突設されている。また、分流リブ86の隔壁56の壁面56aからの高さは、第1リブ78の隔壁56の壁面56aからの高さに比べて低く形成されている。第1リブ78の壁面78aに沿って下方に向かうオイルは、分流リブ86の上端面86aに衝突することで、流速が低下させられる。さらに、第1リブ78に沿って下方に移動するオイルの一部が、分流リブ86の後述する第2面86cに沿って下方に移動する流れに分流される。また、オイル供給孔70の真上で、分流したオイルが合流することで、オイルの流れの方向が変更されてオイルがオイル供給孔70に導入される。
図5は、図4の段差80と堰き止めリブ82との隙間を通って下方に移動したオイルが、オイル供給孔70に導入されるまでの流れを矢印でもって概念的に示す図である。なお、図5において、図3に示す形状が簡略化されて斜視図で示されているが、形状や寸法等については図3に示すものと正確には一致していない。
図5において上方に位置する吐出位置68に吐出されたオイルは、段差80の壁面80aおよび堰き止めリブ82の壁面82aで衝突を繰り返して流速が低下させられた後、段差80と堰き止めリブ82との隙間84を通って下方に移動する。隙間84から下方に移動したオイルは、第1リブ78側に向かって移動し、第1リブ78の壁面78aの上方に到達すると、オイル供給孔70の斜め上方から第1リブ78の壁面78aに沿って下方に移動し、分流リブ86の上端面86aに衝突する。オイルが上端面86aに衝突することによって、オイルの流速が低下させられる。
分流リブ86の上端面86aは、第2リブ79側に向かうに従って上方に向かって傾斜している。また、分流リブ86には、隔壁56の壁面56aに対して平行に形成されている第1面86bと、隔壁56の壁面56aに対して垂直方向に形成され、且つ、第2リブ79の壁面79aと対向するように形成されている第2面86cとが、形成されている。分流リブ86が形成されることで、第1リブ78の壁面78aに沿ってオイル供給孔70に向かうオイルが、2つの経路に分けられる。具体的には、オイル供給孔70の斜め上方から壁面78aに沿って下方に移動してオイル供給孔70に導かれる第1経路L1と、上端面86aに衝突することで第1経路L1の途中で分流し、第2面86c側から下方に移動してオイル供給孔70に導かれる第2経路L2とに分けられる。
図5において、実線で示す矢印が第1経路L1に対応している。第1経路L1は、オイル供給孔70の斜め上方から第1リブ78の壁面78aに沿ってオイルが下方に移動し、分流リブ86の上端面86aにオイルが衝突した後、第1面86b側にオイルが移動するとともに、第1面86b側からオイル供給孔70に向けてオイルが導かれる経路である。第1経路L1は、主に第1リブ78によって形成される。
また、図5において、破線で示す矢印が第2経路L2に対応している。第2経路L2は、第1リブ78の途中でオイルが分流リブ86の上端面86aに衝突するとともに、その上端面86aを乗り上げてオイルが第2面86c側に移動し、第2面86c側からオイル供給孔70に向けてオイルが導かれる経路である。第2経路L2は、分流リブ86によって形成される。
オイルの流速が低い状態では、上端面86aに衝突したオイルは、上端面86aを乗り上げて第2面86c側に移動することはなく、第1面86b側に移動する。すなわち、オイルの流速が低い状態では、オイルが第1経路L1を経由してオイル供給孔70に導入される。
一方、オイルの流速が高くなった場合には、第1経路L1を流れるオイルの流速が高いことから、オイルがオイル供給孔70に対してずれた位置を流れやすくなる。具体的には、図5の実線の矢印で示すように、オイルの流れがオイル供給孔70に対して紙面右側にずれることで、オイルがオイル供給孔70に流入することなくオイル供給孔70上を通過しやすくなる。一方、オイルの流速が高いため、上端面86aに衝突したオイルの一部が、破線の矢印で示すように上端面86aを乗り上げることで、オイルが第2面86c側からオイル供給孔70に導かれる第2経路L2が形成される。このように、オイルの流速が速くなると、第1経路L1および第2経路L2を経由したオイルの流れが形成される。
そして、図5に示すように、第1経路L1を流れるオイルが、オイル供給孔70の真上で第2経路L2を流れるオイルと合流させられることで、第1経路L1を流れるオイルの方向が変更させられ、オイルがオイル供給孔70に導かれる。
このように、オイルの流速が高い場合には、分流リブ86によって、オイルの流れが第1経路L1および第2経路L2の2つの経路に分けられ、さらに、オイル供給孔70の真上で2つの経路L1、L2を流れるオイルを合流させることにより、互いのオイルが衝突してオイルの流れの方向が変更され、オイルがオイル供給孔70内に導入される。よって、パイプ66から吐出されたオイルが効率よくオイル供給孔70に流入することで、デファレンシャル装置20を回転可能に支持する軸受62aに十分なオイルが供給され、軸受62aの潤滑不足が解消される。
ここで、分流リブ86の形状や寸法は、予め実験または設計的に決定され、オイルの流速が高くなった場合において、オイルの流れが上端面86aで第1経路L1および第2経路L2に分けられ、第1経路L1を流れるオイルと第2経路L2を流れるオイルとがオイル供給孔70の真上で合流してオイル供給孔70に導かれるように設定されている。例えば、分流リブ86の上端面86aの面積を大きくすることで、オイルの流速が低下しやすくなる。また、上端面86aの傾斜角を調整することで、第2経路L2を流れるオイルの流量を調整することができる。また、分流リブ86の第2面86c形状等を調整することで、第2経路L2の流れの方向を適宜調整することができる。これより、オイル供給孔70の真上で第1経路L1および第2経路L2を流れるオイルを合流させて、オイルをオイル供給孔70に流入させることができる。
上述のように、本実施例によれば、隔壁56の壁面56aに向けてパイプ66からオイルを吐出させ、さらに、吐出位置68の周囲を囲むように堰き止めリブ82が設けられるため、パイプ66から隔壁56の壁面56aの吐出位置68に向かって吐出されたオイルは、吐出位置68の周囲に飛散するとともに、堰き止めリブ82に衝突することで流速が低下させられる。これより、第1リブ78および第2リブ79を流れるオイルの流速が低下するため、第1リブ78および第2リブ79におけるオイルの流れが、狙いの流れから外れることが抑制される。これにより、オイル供給孔70へのオイル供給量が少なくなるのを抑制することができる。
また、本実施例によれば、隔壁56に堰き止めリブ82とともに吐出位置68を囲むように段差80が形成されていることから、吐出位置68に向かって吐出されたオイルが、段差80によって形成される壁面80aに衝突することでも流速が低下する。また、デフ連動ポンプP1が、駆動輪14に連動するデフリングギヤ38によって回転駆動させられるため、車速Vに比例してパイプ66から吐出されるオイルの流速も高くなる。これに対して、パイプ66から吐出されるオイルの流速が速くなった場合であっても、堰き止めリブ82にオイルが衝突することで流速が低下させられるため、第1リブ78および第2リブ79を流れるオイルの流速が低下させられる。これより、第1リブ78および第2リブ79におけるオイルの流れが狙いの流れから外れることが抑制される。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
例えば、前述の実施例では、動力伝達装置10は、4つの回転軸線CL1~CL4を中心にして各種ギヤおよび各種回転軸が配置されるFF形式の動力伝達装置であったが、動力伝達装置の構造は、必ずしも本実施例に限定されない。要は、機械式オイルポンプから吐出されたオイルをパイプを介して圧送するとともに、パイプから吐出されたオイルを、リブ等を経由してオイル供給孔70に送るようにされた構造を備える車両用動力伝達装置であれば、適宜適用され得る。
また、前述の実施例では、デフ連動ポンプP1がデファレンシャル装置20のデフリングギヤ38によって駆動させられるものであったが、必ずしもこれに限定されない。例えば、カウンタギヤ28によってデフ連動ポンプP1が駆動させられるなど、駆動輪14に連動して回転させられる回転部材であれば適宜適用され得る。さらに、駆動輪14に連動して回転させられる回転部材によってオイルポンプが駆動させられる態様にも限定されない。例えば、デフ連動ポンプP1に代わって、エンジン連動ポンプP2から吐出されたオイルが、パイプ66を通って吐出されるものであっても構わない。要は、走行状態に応じて高回転で回転させられる機械式オイルポンプであれば、適宜適用され得る。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:車両用動力伝達装置
14:駆動輪
38:デフリングギヤ(駆動輪に連動する回転部材)
40b:アクスルケース(ケース)
56a:隔壁の壁面(内側側壁面)
62a:軸受(潤滑必要部位)
66:パイプ
68:吐出位置
70:オイル供給孔
72:軸受支持部(円筒状の部材)
78:第1リブ(案内部)
79:第2リブ(案内部)
80:段差
82:堰き止めリブ(堰き止め部)
P1:デフ連動オイルポンプ(機械式オイルポンプ)

Claims (3)

  1. 潤滑必要部位にオイルを供給するためのオイル供給孔が設けられたケースと、前記ケース内に貯留されたオイルを汲み出す機械式オイルポンプと、前記機械式オイルポンプから吐出されたオイルを圧送するパイプとを、備え、前記パイプから吐出されたオイルが前記オイル供給孔に送られるようにされた車両用動力伝達装置であって、
    前記パイプから吐出されるオイルの吐出方向が、前記ケースの内側側壁面に向かう方向とされ、前記内側側壁面の前記パイプからオイルが吐出される吐出位置が、前記オイル供給孔よりも上方とされており、且つ、
    前記内側側壁面には、前記パイプから吐出されたオイルを前記オイル供給孔に案内する案内部が、前記吐出位置よりも下方に設けられるとともに、前記吐出位置から飛散したオイルの流れを堰き止める堰き止め部が、前記吐出位置の周囲に設けられており、
    前記内側側壁面には、前記堰き止め部とともに前記吐出位置を囲むように段差が形成されている
    ことを特徴とする車両用動力伝達装置。
  2. 前記機械式オイルポンプは、駆動輪に連動する回転部材を回転駆動源として回転駆動させられる
    ことを特徴とする請求項の車両用動力伝達装置。
  3. 前記潤滑必要部位は、前記オイル供給孔が形成される円筒状の部材の内周部に嵌め付けられている軸受である
    ことを特徴とする請求項1または2の車両用動力伝達装置。
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