JP7240571B2 - 薬剤注入器具 - Google Patents

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Description

本発明は、薬剤注入器具、特に、流動性薬剤を体内に注入する薬剤注入器具に関する。
最近、様々な目的で人体内に多様な流動性薬剤を注入することが多い。たとえば、女性の性器を洗浄するための洗浄液を性器内に投与したり、避妊のための避妊薬液、痔疾・性病などの治療のための薬液を投与したりするなど、その活用態様は非常に多岐にわたる。
人体の性器および肛門などの内側は粘膜が露出する部分であることから、外部の刺激に非常に敏感であるので、粘膜が損傷あるいは汚染しやすい。よって、上記のような様々な流動性薬剤を投与するためには、細心の注意を払う必要がある。
従来、上記のような流動性薬剤を手作業で直接投与する不便を改善するために、人体内に流動性薬剤を投与可能な薬剤注入器具が考案されている。このような薬剤注入器具としては、例えば、特許文献1に開示されているように、先端に薬剤吐出孔が形成されたプラスチックシリンダーを備えると共に当該シリンダー内に設けた押し込み棒(ピストン)を、シリンダー先端に向かって押し込む形式を採用しており、シリンダーの先端に設けられた薬剤吐出孔から、流動性薬剤を流出させるようにしたものである。
特開2014-004309号公報
従来から知られている薬剤注入器具は、上記のように、いわゆるシリンジタイプのものであり、使用者が自らの膣や肛門といった体腔に流動性薬剤を注入する際の操作性があまり良くないという問題があった。そこで、流動性薬剤が貯留される貯留容器に体内挿入用の挿入部を接続して、貯留容器の周面部を握って圧縮し、内部に貯留される流動性薬剤を搾り出すようにして挿入部から吐出するタイプの薬剤注入器具の開発が検討されていた。
しかしながら、このタイプの薬剤注入器具は、使用者が、貯留容器を圧縮して流動性薬剤の注入を完了させた後、貯留容器に対する圧縮力を開放した際に、圧縮変形された貯留容器が自らの弾性復元力によって元の形状(膨らんだ状態)に戻ってしまい、吐出された流動性薬剤が挿入部に逆流してしまうことが懸念され、更なる改良が望まれていた。
本発明は、かかる問題を解決すべくなされたものであって、吐出された流動性薬剤が逆流することを効果的に防止することができる薬剤注入器具を提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、体内に流動性薬剤を注入する薬剤注入器具であって、一方端側から体内に挿入される長尺状の挿入部と、前記挿入部の他方端部に接続可能な口部を先端に有し、流動性薬剤が貯留される貯留容器と、前記挿入部の他方端部側に基端部が設けられ、前記貯留容器に沿って伸びると共に前記貯留容器に接近離間する方向へ変位可能な押圧板を、前記貯留容器を挟んだ両側に一対備える押圧手段と、前記一対の押圧板と前記貯留容器との間に配置され、かつ、前記貯留容器の側面部を挟持する一対の挟持片を有するホルダー部と、前記挿入部の内部に形成され、前記貯留容器から押し出された流動性薬剤が導かれる薬剤流路部と、前記薬剤流路部及び外部を連通する薬剤吐出孔とを備えており、前記一対の押圧板を、前記貯留容器に近接する方向に変位させ、前記一対の挟持片を介して前記貯留容器に貯留される流動性薬剤を前記薬剤吐出孔から外部に吐出させた際に、前記一対の押圧板同士の離間を規制する押圧板離間規制手段を備えることを特徴とする薬剤注入器具により達成される。

この薬剤注入器具において、前記ホルダー部は、前記貯留容器の底部側に配置され、前記各挟持片の一方端が接続される接合部を備えており、前記押圧板離間規制手段は、前記各押圧板に設けられる押圧板係合部と、前記接合部に設けられる接合部係合部とを備えており、前記押圧板係合部と前記接合部係合部との係合によって、前記一対の押圧板同士の離間を規制するように構成することができる。
また、前記押圧板係合部は、前記押圧板に形成される貫通孔であり、前記接合部係合部は、前記貫通孔に挿入されて係着される係着爪を備えるように構成してもよい。
また、前記薬剤流路部は、前記挿入部の他方端部で開口し、前記貯留容器の口部に接続可能な開口端部を備えており、前記貯留容器の口部に前記薬剤流路部の開口端部が接続されていない未接続位置と、前記口部に前記薬剤流路部の開口端部が挿入されて接続する接続位置とを変更する位置可変手段を更に備えるように構成してもよい。
また、前記位置可変手段は、前記各挟持片から前記各押圧板に向けて突出する挟持片突起と、前記各押圧板に形成され、前記挟持片突起にマッチングする複数の位置決め孔とを備えており、前記各位置決め孔は、前記未接続位置及び前記接続位置のそれぞれに対応する位置に形成されるように構成してもよい。
本発明によれば、吐出された流動性薬剤が逆流することを効果的に防止することができる薬剤注入器具を提供することができる。
本発明に係る薬剤注入器具に関する概略斜視図である。 本発明に係る薬剤注入器具の長手軸に沿った断面を示す概略構成断面図である。 図2の矢視E方向から見た薬剤注入器具の底面図である。 本発明に係る薬剤注入容器に関する他の概略斜視図である。 (a)は、本発明に係る薬剤注入器具が備える挿入部及び貯留容器収納部の断面図であり、(b)は、挿入部及び貯留容器収納部の側面図である。 本発明に係る薬剤注入器具が備えるホルダー部の断面図である。 本発明に係る薬剤注入器具の作用を説明するための説明図である。 本発明に係る薬剤注入器具の作用を説明するための説明図である。
以下、本発明に係る薬剤注入器具について添付図面を参照して説明する。図1は、本発明に係る薬剤注入器具300の概略構成斜視図であり、図2は、本発明に係る薬剤注入器具300の長手軸に沿った断面を示す概略構成断面図である。また、図3は、図2の矢視E方向から見た底面図である。なお、各図は、構成の理解を容易ならしめるために部分的に拡大・縮小している。
本発明に係る薬剤注入器具300は、例えば、膣や肛門等の体腔内(体内)に流動性薬剤を注入するための器具である。流動性薬剤としては、多種多様な薬剤を用いることができるが、例えば、洗浄剤、避妊剤、麻酔剤、浣腸剤、解熱剤、潤滑剤等を挙げることができる。また、流動性薬剤の形態としては、ローション状、ジェル状、ゼリー状等種々の形態を採用することができる。
この薬剤注入器具300は、図1や図2に示すように、貯留容器51と、挿入部52と、貯留容器収納部53とを備え、図4の概略構成斜視図に示すように、貯留容器収納部53内に配置される貯留容器51の周面部を一対の押圧板54及びホルダー部55を介して圧縮し、内部の流動性薬剤を搾り出すようにして挿入部52から吐出するタイプの注入器具として構成されている。ここで、挿入部52や貯留容器収納部53、ホルダー部55は、プラスチック樹脂原料から形成されることが好ましい。
貯留容器51は、可撓性を有する容器であり、内部に流動性薬剤が貯留される貯留部を備えている。また、この貯留容器51は、流動性薬剤が流出する口部56を先端に備えている。貯留容器51は、当該口部56を介して挿入部52の他方端部に接続可能に構成されている。口部56には天シールが接着されており、挿入部52と接続していない状態においては、内部の流動性薬剤が口部56を介して外部に流出しないように構成されている。また、貯留容器51を構成する素材については、貯留容器51自身が可撓性を有し、周面部を圧縮変形させて、内部の流動性薬剤を口部56を介して外部に流出できるような素材であれば特に限定されない。貯留容器51としては、例えば、プラスチック樹脂原料を用いたブロー成形チューブや押し出し成形チューブを好適に使用することができる。
挿入部52は、その先端側52aから人体の膣や肛門といった体腔内(体内)に挿入されるものであり、図5(a)の断面図や、図5(b)の側縁図に示すように、体内への挿入方向に沿って伸びる長尺状に形成されている。この挿入部52の長さとしては、例えば、本薬剤注入器具300を膣内の洗浄用として構成する場合には、50mm~100mmの範囲に設定することが好ましい。挿入部52の他方端部には、貯留容器収納部53が一体的に形成されている。挿入部52の先端部は、体内への挿入時に使用者に痛みを感じさせないように、滑らかな曲面を有するドーム状に形成されている。また、挿入部52は、横断面が円形となるように形成されている。なお、図5(b)は、図5(a)における矢視F方向から見た側面図である。
また、挿入部52は、図2や図5に示すように、貯留容器51(貯留部)から押し出された薬剤が導かれる薬剤流路部57と、薬剤流路部57及び外部を連通する薬剤吐出孔58とを備えている。薬剤流路部57は、挿入部52の内部に形成されている。この薬剤流路部57は、挿入部52の長手方向に沿って伸びるように形成されており、挿入部52の他方端部で開口する開口端部59を備えている。なお、当該開口端部59とは反対側の薬剤流路部57の端部(挿入部52の先端部側52aの端部)は、挿入部52の内部においてその先端部近傍にまで伸びているが、挿入部52の先端部において開口しないように構成されている。この薬剤流路部57の開口端部59は、少なくとも1以上の尖鋭な突起部60を備え、貯留容器51の口部56に設けられる天シールに対して刺入可能に構成されている。
また、挿入部52は、上述のように、薬剤流路部57及び外部を連通する薬剤吐出孔58を複数備えている。つまり、挿入部52の側面部が、薬剤流路部57に連通する複数の薬剤吐出孔58を備えるように構成されている。このような薬剤吐出孔58を備えることにより、貯留容器51を圧縮することにより、流動性薬剤は、貯留容器51の口部56、薬剤流路部57、薬剤吐出孔58を介して、挿入部52の外側に導かれることとなる。なお、薬剤吐出孔58が配置される範囲は、挿入部52の長手方向にみて、当該挿入部52の先端部から中央部分近傍位置までの領域に設定することが好ましい。より具体的には、例えば、本薬剤注入器具300を膣内の洗浄用として構成する場合には、挿入部52の長手方向に沿って、その先端部からの寸法が、30mm~60mm程度の範囲までの領域に複数の薬剤吐出孔58を形成することが好ましい。
ここで、本実施形態においては、薬剤流路部57の軸線が、挿入部52の軸線上に重ならないように薬剤流路部57を形成し、挿入部52の内部に形成される薬剤流路部57と、挿入部52の外表面との距離をできるだけ近づけるように構成されている。このような位置に薬剤流路部57を形成することにより、薬剤吐出孔58の長さを短く構成することができ、薬剤吐出孔58の内部を通過する流動性薬剤が詰まることを効果的に防止することができる。更に、薬剤吐出孔58の内部に残留して外部に吐出されない流動性薬剤の量を少なくさせることが可能となる。
各薬剤吐出孔58は、前記挿入部52の長手方向に沿って、所定間隔あけて配置されている。このように、挿入部52の側面部に薬剤吐出孔58を複数設けることにより、膣や肛門といった体腔の内側の広い範囲に薬剤を迅速に塗布することが可能となる。また、体内への流動性薬剤の注入を完了し、挿入部52を体内から抜き出す際に、この抜き出される挿入部52の表面によって、体内にある流動性薬剤をぬり拡げることが可能となり、膣や肛門といった体腔の内側のより広い範囲に薬剤を迅速に塗布することが可能となる。また、抜き出される挿入部52の表面は、流動性薬剤が付着して湿潤な状態となるため、挿入部52を体内から抜き出す際の使用者に与える痛みを緩和させることができる。
また、本実施形態においては、薬剤流路部57を流通する流動性薬剤の流下方向に向かうに従い、各薬剤吐出孔58の孔径が段階的に大きくなるように構成されている。本実施形態においては、挿入部52の他方端部側から先端部側に向かって流動性薬剤が薬剤流路部57を流下しつつ、各薬剤吐出孔58から吐出される構成であるため、薬剤吐出孔58a、薬剤吐出孔58b、薬剤吐出孔58c、薬剤吐出孔58dの順に、その孔径が徐々に大きくなるように構成されている。全ての薬剤吐出孔58の孔径を同一に構成した場合、圧力損失の影響により、薬剤流路部57の下流側に配置される薬剤吐出孔58dから流動性薬剤が吐出されにくくなるおそれがあるが、上述のように、薬剤流路部57を流通する流動性薬剤の流下方向に向かうに従い、各薬剤吐出孔58の孔径が段階的に大きくなるように構成することにより、各薬剤吐出孔58から吐出される流動性薬剤の量を均等に維持させることが可能となり、膣や肛門といった体腔の内側の広い範囲に亘って、流動性薬剤を均等に塗布することが可能となる。なお、必ずしも、薬剤流路部57を流通する流動性薬剤の流下方向に向かうに従って、各薬剤吐出孔58の孔径を段階的に大きくする必要はなく、各薬剤吐出孔58の孔径を同一寸法となるように構成してもよい。
また、本実施形態においては、孔径を段階的に大きくする形成する際に、挿入部52の長手方向に沿う方向の径を順次拡大するように構成し、挿入部52の長手方向に対して垂直な方向の径が全ての薬剤吐出孔58において同一となるように構成している。つまり、薬剤吐出孔58aは、円形の孔として構成し、薬剤吐出孔58b,58c,58dについては長軸方向が挿入部52の長手方向となる長孔として構成している。このような孔構成を採用することにより、上述の各薬剤吐出孔58から吐出される流動性薬剤の量を均等に維持させることを可能とするという効果を得つつ、膣や肛門といった体腔の内側の体腔深さ方向に沿う方向に広く各薬剤吐出孔58から流動性薬剤を吐出することが可能となり、より一層、広い範囲で体腔の内側に薬剤を塗布することが可能となる。
また、本実施形態においては、薬剤吐出孔58を挿入部52の先端部に設けないように構成しているが、このような構成に限定されず、薬剤吐出孔58を挿入部52の先端部に設けるように構成してもよい。
また、薬剤流路部57の開口端部59は、尖鋭な突起部60を備えるように構成されている。この突起部60の形態としては、貯留容器51の口部56に設けられる天シールを突き破ることができる形態であれば特に限定されない。例えば、貯留容器収納部53内に露出する筒状の突起部60を斜めに成形して構成される竹槍形状に形成してもよい。また、突起部60としては、開口端部59に設けられるギザギザ状の突起物として構成してもよい。
上述のように、薬剤流路部57の開口端部59が尖鋭な突起部60を備えることにより、貯留容器51の口部56を挿入部52の他方端側52bに押し込んでセットするという動作だけで、薬剤流路部57の開口端部59が天シールに刺入され(開口端部59が天シールを突き破って)、貯留容器51(貯留部)と薬剤流路部57とを連通させることが可能になる。また、このような構成により、使用者が、手指で貯留容器51の口部56に設けられる天シールを剥がす必要が無く、更に、使用者が薬剤注入器具300を実際に使用する直前まで、流動性薬剤が貯留される貯留容器51の密閉状態を維持することが可能となるため、薬剤注入器具300を衛生的に好ましい状態で使用することが可能となる。
貯留容器収納部53は、挿入部52の他端部側52bに設けられる部材であり、図2や図5に示すように、挿入部52の他端部に接続される貯留容器51の周囲を囲む周壁部61を備えて構成されている。この貯留容器収納部53の一方端は、滑らかな曲面構造を有しており、挿入部52の他端部側表面に接合している。また、貯留容器収納部53の他方端側53bは、開口しており、この開口を介して、貯留容器51及び後述のホルダー部55を、貯留容器収納部53の内側空間に挿入できるように構成されている。
貯留容器収納部53の周壁部61は、図1の斜視図や図3の底面図に示すように、挿入部52の長手方向に対して垂直な断面視において略矩形状となっており、4面の壁部62を備える形態として構成されている。この4面の壁部62の内の2面であって互いに対向する一対の壁部62に関し、各壁部62の一部分は、貯留容器51に接近離間する方向へ変位可能な押圧板54を構成する。この一対の押圧板54が、貯留容器51を押圧変形させるための押圧手段となる。各押圧板54は、挿入部52の長手方向に沿う2つのスリット63を所定間隔あけて壁部62に形成することにより構成される。各スリット63は、壁部62の他方端(貯留容器収納部53の開口端)に接続するように形成されており、2つのスリット63で挟まれる壁部62の部分が、押圧板54を構成する。このような構成により、各押圧板54は、貯留容器51の長さ方向に沿って伸びるように形成され、挿入部52の他方端部側52bに配置される基端部を支点として、貯留容器51に接近離間する方向へ変位することが可能となる。
また、本実施形態においては、貯留容器51を貯留容器収納部53の内部において支持するホルダー部55を更に備えている。このホルダー部55は、プラスチック樹脂原料から形成されることが好ましい。ホルダー部55は、上述の一対の押圧板54と貯留容器51との間に配置され、かつ、貯留容器51の側面部を挟持する一対の挟持片64を有している。また、ホルダー部55は、貯留容器51の底部側に配置され、各挟持片64の一方端が接続される接合部65を備えている。
各挟持片64は、所定の厚さを有しており、貯留容器収納部53内に設置された状態において、貯留容器51の側面に接する第1の面66と、押圧板54に接する第2の面67とを備えている。各挟持片64に関し、貯留容器51の側面に接する第1の面66は、貯留容器51の側面の広い範囲に亘って接する大きさに形成されている。また、図6の断面図に示すように、互いに対向する一対の挟持片64の対向面(互いに対向する第1の面66同士)は、断面視において、接合部65から離れるに従い、互いの距離が離間する略V字状に形成されており、ホルダー部55は、その弾性変形により、接合部65を支点として一対の挟持片64が互いに接近離間する方向に変位可能に構成されている。
また、ホルダー部55は、上記のように、貯留容器収納部53の内部において貯留容器51を支持する部材であるが、貯留容器51の口部56に薬剤流路部57の開口端部59が接続されていない未接続位置と、口部56に薬剤流路部57の開口端部59が挿入されて接続する接続位置とを変更する位置可変手段68を備えている。この位置可変手段68は、各挟持片64から各押圧板54に向けて突出する挟持片突起69と、各押圧板54に形成され、挟持片突起69にマッチングする複数の位置決め孔70とを備えて構成されている。挟持片突起69は、各挟持片64の第1の面66上に形成されている。各位置決め孔70は、未接続位置及び接続位置のそれぞれに対応する位置に形成されている。なお、未接続位置に対応する位置決め孔70aと、接続位置に対応する位置決め孔70bは、挿入部52の長手方向に沿って所定間隔をあけて配置されている。このような位置可変手段68を備えることにより、例えば、ホルダー部55の一対の挟持片64の間に貯留容器51を介在させた状態で、上記未接続位置に対応する位置決め孔70aに挟持片突起69が係合するまで、貯留容器収納部53の他方端の開口から貯留容器収納部53内に挿入させることにより、貯留容器51の口部56が薬剤流路部57の開口端部59に接続されていない状態で、貯留容器51を貯留容器収納部53内に支持することができる。一方、薬剤注入器具300を使用するタイミングでは、図7に示すように、貯留容器収納部53内のホルダー部55を更に押し進めることにより、上記接続位置に対応する位置決め孔70bに挟持片突起69を係合させることにより、貯留容器51の口部56が薬剤流路部57の開口端部59に接続され連通した状態で、貯留容器51を貯留容器収納部53内で支持することが可能となる。
また、本実施形態にかかる薬剤注入器具300は、上記一対の押圧板54を貯留容器51に接近させる方向に変位させ、一対の挟持片64を介して貯留容器51を圧縮させることにより、該貯留容器51に貯留される流動性薬剤を薬剤吐出孔58接近から外部に吐出させた際に、一対の押圧板54同士の離間を規制する押圧板離間規制手段71を備えるように構成されている。このような押圧板離間規制手段71を備えることにより、使用者が薬剤注入器具300を使用して、貯留容器51に貯留される流動性薬剤の吐出を完了した後において、当該使用済みの薬剤注入器具300を再使用することを効果的に防止することができる。また、一対の押圧板54が貯留容器51から離間する方向に移動することが規制されることから、貯留容器51が自身の弾性復元力によって膨らむことを確実に防止することができ、この結果、体内に注入された流動性薬剤が、薬剤吐出孔58を介して挿入部52内部に逆流することを効果的に防止することが可能となる。
ここで、一対の押圧板54同士の離間を規制する押圧板離間規制手段71の構成については、種々の構成を採用することができるが、例えば、図5に示される各押圧板54に設けられる押圧板係合部72と、図3や図6に示される接合部65に設けられる接合部係合部73とを備え、これら押圧板係合部72と接合部係合部73との係合によって、一対の押圧板54同士の離間を規制するように構成することができる。図5においては、押圧板係合部72を、押圧板54に形成される貫通孔により構成している。また、接合部係合部73は、図3に示されるように、当該貫通孔に挿入されて係着される一対の係着爪により構成されている。
各係着爪(接合部係合部73)は、貫通孔の孔縁に係合する外向きの爪部74を先端部に一体的に備えている。各係着爪は、挿入部52の長手方向に対して垂直な方向であり、かつ、押圧板54に対向する方向に伸びるように形成されている。また、各係着爪(接合部係合部73)の先端側には、傾斜案内面75がそれぞれ設けられており、押圧板54の貫通孔(押圧板係合部72)に挿入される際に、傾斜案内面75が貫通孔の孔縁に当接しつつ、一対の係着爪同士が互いに接近する方向に撓み、先端部の爪部74が貫通孔を容易に通過できるように構成される。先端部の爪部74が貫通孔を通過した後は、係着爪の弾性復元力により、係着爪同士が離間し、先端部の爪部74が貫通孔の孔縁に係合することにより、図8に示すように、押圧板54が元の位置に戻ることができないように構成される。
このような押圧板離間規制手段71を備えることにより、上述の薬剤注入器具300の再使用防止や流動性薬剤の逆流防止の効果に加えて、使用者に、流動性薬剤の注入が完了したことを明確に知らせることが可能になる。具体的に説明すると、係着爪(接合部係合部73)と貫通孔(押圧板係合部72)との嵌合時に音が発生することにより、この音を頼りに、一対の押圧板54の押し込み量に関し、これ以上は押し込まなくていいことを知らせることができる。また、係着爪(接合部係合部73)と貫通孔(押圧板係合部72)との嵌合時の振動が手指に直接的に伝わるため、仮に、上記音が聞こえなかったとしても、この手指の振動を介して、一対の押圧板54の押し込み量の最終位置(押圧板54同士の近接量に関する最終位置)を知らせることが可能になり、その結果、流動性薬剤の注入が完了したことを使用者に対して明確に知らせることが可能になる。
300 薬剤注入器具
51 貯留容器
52 挿入部
53 貯留容器挿入部
54 押圧板
55 ホルダー部
56 口部
57 薬剤流路部
58 薬剤吐出孔
59 開口端部
60 突起部
61 周壁部
62 壁部
63 スリット
64 挟持片
65 接合部
66 第1の面
67 第2の面
68 位置可変手段
69 挟持片突起
70 位置決め孔
71 押圧板離間規制手段
72 押圧板係合部
73 接合部係合部
74 爪部
75 傾斜案内面

Claims (5)

  1. 体内に流動性薬剤を注入する薬剤注入器具であって、
    一方端側から体内に挿入される長尺状の挿入部と、
    前記挿入部の他方端部に接続可能な口部を先端に有し、流動性薬剤が貯留される貯留容器と、
    前記挿入部の他方端部側に基端部が設けられ、前記貯留容器に沿って伸びると共に前記貯留容器に接近離間する方向へ変位可能な押圧板を、前記貯留容器を挟んだ両側に一対備える押圧手段と、
    前記一対の押圧板と前記貯留容器との間に配置され、かつ、前記貯留容器の側面部を挟持する一対の挟持片を有するホルダー部と、
    前記挿入部の内部に形成され、前記貯留容器から押し出された流動性薬剤が導かれる薬剤流路部と、
    前記薬剤流路部及び外部を連通する薬剤吐出孔とを備えており、
    前記一対の押圧板を、前記貯留容器に近接する方向に変位させ、前記一対の挟持片を介して前記貯留容器に貯留される流動性薬剤を前記薬剤吐出孔から外部に吐出させた際に、前記一対の押圧板同士の離間を規制する押圧板離間規制手段を備えることを特徴とする薬剤注入器具。
  2. 前記ホルダー部は、前記貯留容器の底部側に配置され、前記各挟持片の一方端が接続される接合部を備えており、
    前記押圧板離間規制手段は、前記各押圧板に設けられる押圧板係合部と、前記接合部に設けられる接合部係合部とを備えており、
    前記押圧板係合部と前記接合部係合部との係合によって、前記一対の押圧板同士の離間を規制することを特徴とする請求項1に記載の薬剤注入器具。
  3. 前記押圧板係合部は、前記押圧板に形成される貫通孔であり、
    前記接合部係合部は、前記貫通孔に挿入されて係着される係着爪を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の薬剤注入器具。
  4. 前記薬剤流路部は、前記挿入部の他方端部で開口し、前記貯留容器の口部に接続可能な開口端部を備えており、
    前記貯留容器の口部に前記薬剤流路部の開口端部が接続されていない未接続位置と、前記口部に前記薬剤流路部の開口端部が挿入されて接続する接続位置とを変更する位置可変手段を更に備えていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の薬剤注入器具。
  5. 前記位置可変手段は、前記各挟持片から前記各押圧板に向けて突出する挟持片突起と、前記各押圧板に形成され、前記挟持片突起にマッチングする複数の位置決め孔とを備えており、
    前記各位置決め孔は、前記未接続位置及び前記接続位置のそれぞれに対応する位置に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の薬剤注入器具。
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