JP7239394B2 - 産業機械 - Google Patents

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本発明は、産業機械に関する。
従来、切削加工等を行う産業機械には、複数の工具を自動交換する工具交換装置が用いられている。例えば、工具を保持するグリップが外周に複数配置されたタレットを備えた工具交換装置が知られている。この工具交換装置では、タレットを回動させて、所望の工具を保持するグリップを工具の交換位置へ移動させた後、タレットを揺動させてグリップを主軸に対して接近又は離間させることにより、主軸に保持された工具と他の工具との間で工具交換を行うことができる(例えば、特許文献1、2参照)。
特許第5698812号公報 特許第3990441号公報
工具交換装置において、タレットをカム機構により揺動させる場合、カム機構と連動する主軸ヘッドの移動速度が速すぎると、タレットが揺動した際に工具がタレットから落下することがある。このような不具合は、タレットの代わりに、グリップを主軸に対して揺動させる構造の工具交換装置についても同様に発生する。
このような不具合を抑制するため、従来の産業機械では、タレットの外周に配置された複数の工具のうち、重量が重い工具に作用する加速度に基づいて主軸ヘッドの移動速度を制御していた(遅くしていた)。しかし、従来の速度制御では、主軸ヘッドを常に同じ移動速度で動作させていたため、工具の落下は抑制できるものの、ワークに対する加工作業のサイクルタイムを短縮することが難しいという課題があった。また、主軸ヘッドの移動速度を適切に制御したとしても、カム機構の動作状態によっては、主軸ヘッドに衝撃が発生し、この衝撃により工具が落下することもある。
したがって、工具交換装置を備えた産業機械においては、工具の落下をより確実に抑制することが望まれている。
本開示の一態様は、工具を保持可能な主軸と、前記主軸を軸方向に沿って移動可能な主軸ヘッドと、工具を保持するグリップが外周側に複数配置されるタレット、前記タレットを回動させるタレット駆動部及び前記グリップを前記主軸に対して接近又は離間させるグリップ移動部を備える工具交換装置と、前記主軸に保持された工具と前記グリップに保持される他の工具との間で工具交換を行うように前記工具交換装置の動作を制御する数値制御装置と、を備え、前記数値制御装置は、前記グリップが前記主軸に対して接近又は離間する際の工具に作用する力の大きさを工具作用値として取得し、前記工具作用値が予め設定される第1閾値を超えないように、前記グリップ移動部による前記グリップの移動速度を設定する第1速度制御処理と、前記グリップが前記主軸に対して接近又は離間する際の前記グリップ移動部に作用する振動の大きさを振動値として取得し、前記振動値が予め設定される第2閾値を超える場合には、前記第1閾値に基づいて設定された前記グリップの移動速度を低速側に変更する第2速度制御処理と、を実行する産業機械である。
本開示の一態様によれば、工具交換装置を備えた産業機械において、工具の落下をより確実に抑制できる。
第1実施形態における工作機械1の構成を示す概念図である。 第1実施形態における工作機械1の構成を示す概念図である。 第1実施形態における工作機械1の構成を示す概念図である。 工具ホルダ14の側面図である。 グリップ13の側面図である。 グリップ13の平面図である。 グリップ13に保持された工具ホルダ14を主軸21に保持した場合の断面図である。 第1実施形態における数値制御装置30の電気的な構成を示すブロック図である。 タレット11の外周に配置された工具T1~T6と揺動軸C3との位置関係を示す模式図である。 第1実施形態の数値制御装置30により実行される第1及び第2速度制御処理の手順を示す第1のフローチャートである。 第1実施形態の数値制御装置30により実行される第1及び第2速度制御処理の手順を示す第2のフローチャートである。 第1実施形態の数値制御装置30により実行される第1及び第2速度制御処理の手順を示す第3のフローチャートである。 第2実施形態における工作機械1Aの構成を示す概念図である。 第2実施形態における数値制御装置30Aの電気的な構成を示すブロック図である。 第3実施形態におけるグリップ13の平面図である。 第3実施形態における数値制御装置30Bの電気的な構成を示すブロック図である。 第3実施形態の数値制御装置30Bにより実行される第3速度制御処理の手順を示すフローチャートである。
以下、本発明に係る産業機械を、切削加工等を行う工作機械に適用した実施形態について説明する。なお、産業機械には、後述する工作機械のほか、産業用ロボット、その他の機械が含まれる。
本明細書に添付した図面は、いずれも概念図又は模式図であり、理解しやすさ等を考慮して、各部の形状、縮尺、縦横の寸法比等を、実物から変更又は誇張している。また、図面においては、部材の断面を示すハッチングを適宜に省略する。
また、本明細書等においては、工作機械1を正面側(後述するY1側)から見たときの左右方向をX方向、前後方向をY方向、上下方向をZ方向とする。左右方向(X方向)においては、図中の右方向をX1方向、左方向をX2方向とする。前後方向(Y方向)においては、図中の前方向をY1方向、後方向をY2方向とする。高さ方向(Z方向)においては、図中の上方向をZ1方向、下方向をZ2方向とする。なお、本明細書においては、「~方向」を適宜に「~側」ともいう。
[第1実施形態]
図1~図3は、第1実施形態における工作機械1の構成を示す概念図である。図1は、タレット11を回動位置(タレット11が回動可能な位置)まで移動させた場合の概念図を示している。図2は、タレット11を工具Tの交換位置まで移動した場合の概念図を示している。図3は、主軸21をワークWの加工位置まで移動した場合の概念図を示している。
図1に示すように、第1実施形態の工作機械1は、工具交換装置10、加工装置20、数値制御装置30、コラム40、ベッド部50及びワークテーブル60を備える。以下、各部の構成について説明する。
<工具交換装置10>
工具交換装置10は、主軸21に装着された工具ホルダ14を、他の工具ホルダ14に交換する装置である。工具ホルダ14には工具Tが保持されているため、工具ホルダ14を交換すると、工具Tが交換されることになる。工具交換装置10は、主な構成として、タレット11、タレット駆動部12及びタレット揺動部15を備える。
タレット11は、外周に複数のグリップ13が取り付けられた略円盤状の構造体である。なお、図1~図3では、後述する説明において、主軸21に保持(装着)される工具T(及び工具ホルダ14)を保持するグリップ13のみを図示している。なお、グリップ13は、本実施形態においては、タレット11の外周に取り付けられているが、これに制限されず、タレット11の外周よりも内周側に寄った「外周側」に取り付けられていてもよい。
タレット駆動部12は、タレット11を回動させるモータである。タレット駆動部12は、タレット11のベース部111に設けられている。タレット駆動部12の動作は、数値制御装置30により制御される。タレット11は、図1に示す回動位置において、タレット駆動部12の回転軸C1を中心として回動する。タレット駆動部12を制御して、タレット11を所定量だけ回動させることにより、交換対象となる工具Tを保持するグリップ13を、主軸21と対向する位置まで移動できる。タレット11に設けられたグリップ13の構成については、後述する。
タレット揺動部15は、タレット11を揺動させて、タレット11を主軸21に対して接近又は離間させる機構部である。本実施形態のタレット揺動部15は、工具Tを保持するグリップ13を主軸21に対して接近又は離間させる「グリップ移動部」として機能する。タレット揺動部15は、揺動軸151、カムフォロア152、カム153、付勢バネ154等を備える。
揺動軸151は、タレット11のベース部111のZ1側を支持する部材である。揺動軸151は、コラム40(後述)の支持部41において、回動自在に支持されている。
カムフォロア152は、主軸ヘッド22に設けられたカム153と係合する回転部材である。カムフォロア152は、タレット11のベース部111のZ2側に設けられている。主軸ヘッド22が上下方向(Z方向)に移動すると、カムフォロア152がカム153のカム面に沿って移動する。これにより、タレット11は、揺動軸151を中心として矢印方向に時計回り又は反時計回りに揺動する。カムフォロア152とカム153により、タレット揺動部15のカム機構が構成される。
付勢バネ154は、タレット11を主軸ヘッド22の側に付勢する部材である。付勢バネ154のY1側の端部は、タレット11のベース部111に取り付けられている。付勢バネ154のY2側の端部は、コラム40に取り付けられている。なお、付勢バネ154は、コラム40を間に挟んで左右方向(X方向)に一対設けられている。図1~図3では、X方向の手前側の付勢バネ154のみを図示している。
タレット11は、付勢バネ154により主軸ヘッド22の側に付勢されているため、上述したカム機構において、主軸ヘッド22が上下方向(Z方向)に移動したときに、カムフォロア152は、カム153のカム面から離れることなく移動できる。なお、後述するように、主軸ヘッド22の移動速度によっては、タレット11が揺動したときにカムフォロア152がカム153から浮き上がり、再接触したときに衝撃が発生することがある。
<加工装置20>
加工装置20は、主軸21に保持された工具Tを回転させたり、移動させたりすることにより、ワークWを加工する装置である。加工装置20は、主な構成として、主軸21、主軸ヘッド22及び主軸ヘッド昇降部25を備える。
主軸21は、工具Tが取り付けられた工具ホルダ14を、回転させたり、固定したまま保持したりする部分である。主軸21には、後述する図7に示すように、工具ホルダ14のキー溝144と嵌合可能な主軸キー212が設けられている。主軸キー212は、工具ホルダ14の回転軸C2を中心として、180°の位置関係で一対設けられている。図7において、一対の主軸キー212は、前後方向(Y方向)に設けられている。また、主軸21の内部には、工具ホルダ14のクランプ機構としてのドローバー23が設けられている。
主軸ヘッド22は、主軸21を回転させる駆動機構である。主軸ヘッド22には、主軸21に回転力を付与する主軸モータ317が設けられている。主軸ヘッド22は、主軸ヘッド昇降部25のアーム部251(後述)に支持されている。
主軸モータ317は、主軸21に取り付けられた回転工具により切削加工を行う場合、連続的に高速回転するスピンドルモータとして機能する。一方、主軸モータ317は、主軸21に取り付けられた固定工具によりヘール加工等の切削加工を行う場合、主軸21の位相(回転位置)を制御する装置として機能する。
主軸ヘッド昇降部25は、主軸ヘッド22を上下方向(Z方向)に沿って移動させる機構である。主軸ヘッド昇降部25は、アーム部251、サーボモータ313(図8参照)、ギア機構(不図示)等を備える。アーム部251は、主軸ヘッド22及び主軸モータ317を支持する部分である。アーム部251は、上下方向に沿って移動自在となるように、コラム40のレール部42に取り付けられている。サーボモータ313は、アーム部251を介して主軸ヘッド22を上下方向に沿って移動させる駆動機構である。サーボモータ313で発生する回転力は、ギア機構により上下方向への駆動力に変換される。主軸ヘッド昇降部25において、サーボモータ313、ギア機構等は、コラム40の内部に収納されている。主軸ヘッド昇降部25の動作は、数値制御装置30の軸制御部311(後述)により制御される。
<コラム40、ベッド部50、ワークテーブル60>
コラム40は、タレット11を支持すると共に、主軸ヘッド昇降部25のアーム部251を上下方向(Z方向)に移動自在に支持する部分である。
ベッド部50は、コラム40及び主軸ヘッド昇降部25の一部を支持する部分である。また、ベッド部50は、ワークテーブル60を支持する。ベッド部50は、工作機械1のベース部材(基盤)として、例えば、床面上に設置される。
ワークテーブル60は、ワークWを左右方向(X方向)及び前後方向(Y方向)に移動自在に支持する機構である。ワークテーブル60には、X軸モータ、Y軸モータ、エンコーダ等(いずれも不図示)が設けられている。本実施形態の工作機械1は、ワークWをX-Y方向に移動させながら、主軸21に保持された工具Tを上下方向(Z方向)に移動させることによりワークWを加工する。
<工具ホルダ14の構成>
次に、工具ホルダ14の構成について、図4を参照して説明する。
図4は、工具ホルダ14の側面図である。図4において、工具ホルダ14の回転軸C2は、工具ホルダ14が主軸21に保持される位置まで移動した場合の鉛直方向(Z方向)と一致している。
図4に示すように、工具ホルダ14は、テーパーシャンク141、プルスタッド142、保持溝143、キー溝144、ホルダヘッド145及び工具Tを備える。
テーパーシャンク141は、主軸21のテーパー穴213(図7参照)と嵌合する略円錐状の部分である。プルスタッド142は、主軸21の内部に設けられたドローバー23(図7参照)と係合する部分である。工具ホルダ14は、プルスタッド142がドローバー23により上方向(Z1方向)に引き上げられることにより、主軸21の内部に保持される。また、工具ホルダ14は、プルスタッド142がドローバー23により下方向(Z2方向)に引き下げられることにより、主軸21との嵌合が解除され、取り出しが可能となる。
図4において、保持溝143は、グリップ13(図5参照)により保持される部分である。保持溝143は、略V字状の溝(V字溝)であり、工具ホルダ14の外周に沿って環状に形成されている。
キー溝144は、後述するように、主軸21に設けられた主軸キー212及びグリップ13のグリップキー136(図7参照)と嵌合する溝である。キー溝144は、工具ホルダ14の回転軸C2を中心として、180°の位置関係で一対設けられている。図4では、一対のキー溝144のうち、紙面の手前側に設けられたキー溝144のみを図示している。
ホルダヘッド145は、工具Tを保持する部分である。工具Tとしては、例えば、ドリル、エンドミル、タップ、ヘール工具、トリマ等が用いられる。
<グリップ13の構成>
次に、タレット11に設けられたグリップ13の構成について説明する。
図5は、グリップ13の側面図である。図6は、グリップ13の平面図である。図7は、グリップ13に保持された工具ホルダ14を主軸21に保持した場合の断面図である。
図5に示すように、グリップ13は、アーム本体131の先端側に、保持アーム132を備える。保持アーム132は、図6に示すように、工具ホルダ14を両側から挟み込むように一対設けられている。一対の保持アーム132は、それぞれ、その先端部に保持ローラ133を備える。保持ローラ133は、工具ホルダ14の保持溝143(V字溝)と係合する円盤状の部品である。
固定ピン135は、保持ローラ133の中心に設けられた軸穴(不図示)を貫通するように圧入されることにより固定される。保持ローラ133の前記軸穴の両側から突出する固定ピン135は、保持アーム132の先端に設けられた穴部134,134に、回転自在に挿入されている。一対の保持アーム132は、アーム本体131の内部に設けられた弾性部材(不図示)により、互いに接近する方向(内側)に向けて付勢されている。一対の保持アーム132が弾性部材により付勢される力は、グリップ13が工具ホルダ14を保持する力(以下、「保持力」ともいう)となる。タレット11の揺動時等において、工具がグリップ13から外れる方向に慣性力が作用したときに、その慣性力がグリップ13の保持力を超える場合、工具はグリップ13から外れやすくなる。
また、アーム本体131は、中央部付近にグリップキー136を備える。グリップキー136は、一対の保持アーム132の間に保持された工具ホルダ14を位置決めするための突起である。
図6において、一対の保持アーム132の間に工具ホルダ14が挿入されると、保持アーム132の先端に設けられた保持ローラ133と工具ホルダ14の保持溝143(図5参照)とが係合すると共に、工具ホルダ14のキー溝144がグリップキー136と係合する。この状態において、工具ホルダ14は、互いに接近する方向に付勢された一対の保持アーム132の間に保持される。また、工具ホルダ14のキー溝144は、グリップキー136と係合するため、工具ホルダ14の軸方向を中心とした回転が抑制される。また、図7に示すように、グリップ13に保持された工具ホルダ14を主軸21に保持した状態において、工具ホルダ14のキー溝144には、主軸21の主軸キー212と、グリップ13のグリップキー136とが、それぞれ嵌合する。
次に、工具交換装置10において、工具Tを交換する動作を図1~図3を参照して説明する。
図1に示す工具交換装置10において、タレット11は、回動位置に移動している。この状態でタレット11を回動させて、交換対象となる工具Tを保持するグリップ13を、主軸21と対向する位置に移動させる。図1は、交換対象となる工具Tを保持するグリップ13が、主軸21と対向する位置に移動した状態を示している。
工具交換装置10において、主軸21及びタレット11が図1に示す位置にあるとき、主軸ヘッド昇降部25により、主軸ヘッド22を上方向(Z1方向)に移動させると、タレット11は、カム機構(カムフォロア152及びカム153)により、揺動軸151を中心として反時計回りに揺動する。これにより、図2に示すように、タレット11のグリップ13に保持された工具ホルダ14が主軸21に接近し、主軸21の直下の交換位置まで移動する。図2に示すように、主軸21と工具ホルダ14は、上下方向(Z方向)においてそれぞれの中心線(不図示)がほぼ一致した状態となる。
そして、主軸21及びタレット11が図2に示す位置となった状態から、主軸ヘッド22を下方向(Z2方向)に移動させると、図7に示すように、主軸21の内部において、工具ホルダ14のキー溝144に、主軸21の主軸キー212と、グリップ13のグリップキー136とが、それぞれ嵌合する。これにより、工具Tが主軸21に保持された状態となる。なお、主軸ヘッド22が図2に示す位置から下方向に移動して、工具Tが主軸21に保持されるまでの間においては、カムフォロア152がカム153の平坦なカム面に沿って移動するため、タレット11の揺動による工具ホルダ14の移動は生じない。
次に、主軸ヘッド22を更に下方向(Z2方向)に移動させると、タレット11は、カム機構(カムフォロア152及びカム153)により、揺動軸151を中心として、(図1及び図2に示す向きにおいて)時計回りに揺動する。タレット11が時計回りに揺動すると、グリップ13(保持アーム132)の先端に設けられた保持ローラ133と工具ホルダ14の保持溝143(図5参照)との係合が解除される。
これにより、図3に示すように、タレット11は、工具Tを保持した工具ホルダ14を主軸21に残した状態で、主軸21から離間した位置に移動する。これにより、ワークWを加工するために、下方向(Z2方向)に移動する主軸21とタレット11との干渉が回避される。工作機械1において、主軸21を図3に示す加工位置まで移動させることにより、ワークWに対して各種の加工作業を行うことができる。
なお、保持した工具Tを他の工具に交換する場合、上述とは逆の手順で主軸21から工具Tを取り出す。そして、図1に示すタレット11の回動位置において、タレット11を回動させて、交換対象となる工具Tを保持するグリップ13を、主軸21と対向する位置に移動させる。この後は、上述した図1~図3に示す手順に従って工具Tを交換する。同様の手順で工具交換装置10を動作させることにより、工具Tの交換を自動的且つ連続的に行うことができる。
<数値制御装置30>
次に、数値制御装置30の構成について説明する。
図8は、第1実施形態における数値制御装置30の電気的な構成を示すブロック図である。
数値制御装置30は、工具交換装置10及び加工装置20を制御することにより、工作機械1に切削加工等を実行させる装置である。数値制御装置30は、例えば、加工プログラムに基づいて、各軸に対する移動指令、各部を駆動するモータへの回転指令等を含む動作指令を作成し、この動作指令を工具交換装置10、加工装置20に送信する。これにより、数値制御装置30は、各装置に設けられたモータを制御して、工作機械1による切削加工等を実行する。
図8に示すように、数値制御装置30は、プロセッサ301、ROM302、RAM303、SRAM304、PMC305、I/Oユニット306、表示部307、表示制御部308、操作入力部309、入力制御部310、軸制御部311、サーボアンプ312、スピンドル制御部315、スピンドルアンプ316を備え、これら各部が直接的又は間接的にバス319を介して相互に電気的に接続されている。また、数値制御装置30には、サーボモータ313、位置・速度検出器314、主軸モータ317、ポジションコーダ318及び加速度センサ320が電気的に接続されている。
プロセッサ(CPU)301は、ROM302に保存されたシステムプログラムを読み出し、そのシステムプログラムに従って数値制御装置30の全体を制御する。また、プロセッサ301は、工具交換又は工具交換以外の動作時において、ROM302に保存された速度制御処理プログラムを読み出し、主軸ヘッド22の移動が指示された場合、後述する第1及び第2速度制御処理を実行する。なお、プロセッサ301による速度制御処理は、PMC305(後述)において一部又はすべてを実行してもよい。
RAM303には、プロセッサ301により使用される計算データ、表示データ、オペレータにより入力された各種データが一時的に保存される。本実施形態において、RAM303には、後述する工具T1~T6の各位置における慣性力FIの算出値(慣性力データ)、第1閾値FIth、第2閾値VIht等が保存される。
SRAM304は、数値制御装置30の電源がオフしても記憶内容が保持される不揮発性メモリとして構成される。
PMC(プログラマブル・マシン・コントローラ)305は、数値制御装置30に内蔵されたシーケンスプログラムで定められた順序、加工条件等に従って工具交換装置10及び加工装置20を制御する。PMC305は、シーケンスプログラムにより変換された各種信号を、I/Oユニット306を介して外部の工具交換装置10及び加工装置20に出力する。また、PMC305は、オペレータが操作入力部309から入力した信号を取得し、所定の信号処理を施した後、プロセッサ301へ受け渡す。
表示部307は、各種データ、設定内容、オペレーションの状態等を表示可能なディスプレイ装置である。表示制御部308は、表示部307の表示内容を制御する。操作入力部309は、オペレータが各種の設定データ、数値データ、動作指示等を入力可能な装置である。操作入力部309は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル等(不図示)により構成される。入力制御部310は、操作入力部309から入力されたデータ、指示等を取得して、ROM302、RAM303等に保存する。
軸制御部311は、主軸ヘッド22の上下方向(Z方向)の移動を制御する。軸制御部311は、プロセッサ301から指示された移動量、移動速度に基づいて、サーボアンプ312にトルク指令値を出力する。サーボアンプ312は、軸制御部311から出力されたトルク指令値に従って、サーボモータ(Z軸モータ)313に駆動電流を供給する。位置・速度検出器314は、サーボモータ313の位置、速度を検出して、軸制御部311に位置・速度フィードバック信号を出力する。軸制御部311は、位置・速度検出器314から出力された位置・速度フィードバック信号に基づいて、サーボモータ313の位置、速度のフィードバック制御を行う。
スピンドル制御部315は、主軸21の回転を制御する。スピンドル制御部315は、プロセッサ301からの主軸回転指令を受けて、スピンドルアンプ316にスピンドル速度信号を出力する。スピンドルアンプ316は、スピンドル速度信号に指令された回転速度で主軸モータ317を駆動する。ポジションコーダ318は、主軸モータ317の回転に同期した帰還パルスをスピンドル制御部315に出力する。スピンドル制御部315は、ポジションコーダ318から出力された帰還パルスに基づいて、主軸モータ317の速度のフィードバック制御を行う。
加速度センサ320は、タレット11に作用する振動の大きさを加速度として検出するセンサである。加速度センサ320で検出された加速度の検出値は、プロセッサ301に送信される。本実施形態において、加速度センサ320は、主軸ヘッド22に設けられている(図1参照)。なお、加速度センサ320は、タレット11に作用する振動の大きさを検出できれば、どの位置に設けられていてもよい。例えば、加速度センサ320は、タレット11に設けられていてもよい。
図8では、主軸ヘッド22を上下方向に移動させるモータ及びその制御系と、主軸21を回転させるモータ及びその制御系を図示している。図8では、ワークテーブル60を駆動するX軸モータ、Y軸モータのほか、タレット駆動部12及びそれら制御系の図示を省略している。
次に、数値制御装置30のプロセッサ301(図8参照)により実行される第1及び第2速度制御処理について説明する。
図9は、タレット11の外周に配置された工具T1~T6と揺動軸C3との位置関係を示す模式図である。図9では、グリップ13、工具ホルダ14等の図示を省略している。図9では、図1に示すタレット11の揺動軸151の中心線を「揺動軸C3」として示している。図9の説明においては、工具T1~T6を総称して「工具T」又は単に「工具」ともいう。
<第1速度制御処理>
第1速度制御処理では、工具交換及び工具交換以外の動作時において、タレット11が主軸21に対して接近又は離間する際の工具に作用する力の大きさを慣性力(工具作用値)FIとして算出し、この慣性力FIが第1閾値FIthを超えないように、主軸ヘッド22の移動速度を設定する。例えば、慣性力FIが第1閾値FIthの80%程度となるように、主軸ヘッド22の移動速度を設定する。第1閾値FIthは、グリップ13の保持力に基づいて設定された値である。主軸ヘッド22の移動速度として、慣性力FIが第1閾値FIthを超えないように設定することにより、タレット11の揺動時等において、工具がグリップ13から外れることを抑制できる。
図9において、工具T1に作用する慣性力FIは、工具T1の揺動軸C3回りに作用する加速度(角加速度)に基づいて算出される。工具T1の質量m1及び距離h1は、予め計測することにより取得される。工具T1の質量m1及び距離h1は、例えば、操作入力部309(図8参照)を介して数値制御装置30へ入力される。なお、工具T1において、距離h1は、工具T1の重心の位置から揺動軸C3までの距離である(他の工具T2~T6についても同様)。
タレット11の揺動軸C3に対する工具T1~T6の位置は、タレット11が回動することにより変化する。図9では、一例として、工具T1が揺動軸C3より上側(Z1側)で且つ左側(X2側)に位置しているときの距離h1を示している。工具T1がその他の位置にある場合についても、それぞれの位置において、揺動軸C3からの距離h1を計測する。他の工具T2~T6についても同様に質量m(kg)及び各位置における揺動軸C3からの距離h(m)を算出する。
工具T1に作用する加速度は、h1×ωにより算出される。ここで、ωは、工具の揺動軸C3回りの揺動角加速度である。工具の揺動角加速度ωと、主軸ヘッド22のZ方向の位置zとは、一対一の関係となるため、工具が配置される各位置において、ω=df(z)/dtの関数式を求めておく。これにより、図9に示す工具T1の位置において、タレット11が揺動したときに工具T1に作用する慣性力FI(N)は、FI=m1×h1×ωの式により算出できる。
工具T1がその他の位置にある場合についても、それぞれの位置において、タレット11が揺動したときに工具T1に作用する慣性力FIを算出する。また、他の工具T2~T6についても、それぞれの位置において、タレット11が揺動したときに工具T1に作用する慣性力FIを算出する。工具T1~T6の各位置における慣性力FIの算出値は、慣性力データとしてRAM303に保存される。なお、タレット11の外周上のどの位置にどの工具が保持されるかは、予め設定されており、その位置情報もRAM303に保存される。そのため、プロセッサ301は、タレット11がどの方向にどのように回動しても、タレット11のどの位置にどの工具が保持されているかを特定できる。
タレット11は、図1に示すように、揺動軸151(C3)を中心として時計回り又は反時計回りに揺動する。タレット11は、主軸ヘッド22が上方向(Z1方向)へ移動すると、図2に示すように、揺動軸151を中心として反時計回りに揺動する。また、タレット11は、主軸ヘッド22が下方向(Z2方向)へ移動すると、図3に示すように、揺動軸151を中心として時計回りに揺動する。タレット11は、工具交換時のほか、工具交換以外の加工作業時において、上記のように、揺動軸151を中心として時計回り又は反時計回りに揺動する。
タレット11が揺動軸151を中心として反時計回りに揺動した場合、揺動軸151よりも上側(Z1側)に位置する工具(例えば、図9に示す工具T1~T3)には、グリップ13のY1方向に慣性力が作用する。Y1方向は、工具がアーム本体131(図6参照)の内側に押し付けられる方向であるため、タレット11が揺動軸151を中心として反時計回りに揺動した場合、揺動軸151よりも上側に位置する工具は、グリップ13から外れにくい状態となる。
また、タレット11が揺動軸151を中心として反時計回りに揺動した場合、揺動軸151よりも下側(Z2側)に位置する工具(例えば、図9に示す工具T4~T6)には、グリップ13のY2方向に慣性力が作用する。Y2方向は、工具がアーム本体131から外側に引き出される方向であるため、タレット11が揺動軸151を中心として反時計回りに揺動した場合、揺動軸151よりも下側に位置する工具は、グリップ13から外れやすい状態となる。
一方、タレット11が揺動軸151を中心として時計回りに揺動した場合、揺動軸151よりも上側(Z1側)に位置する工具には、グリップ13のY2方向に慣性力が作用するため、これらの工具は、グリップ13から外れやすい状態となる。また、タレット11が揺動軸151を中心として時計回りに揺動した場合、揺動軸151よりも下側(Z2側)に位置する工具には、グリップ13のY1方向に慣性力が作用するため、これらの工具は、グリップ13から外れにくい状態となる。
このように、タレット11の外周に配置された工具T1~T6は、タレット11上での位置及びタレット11の揺動方向により、グリップ13から外れにくい状態となったり、グリップ13から外れやすい状態となったりする。本実施形態の第1速度制御処理では、タレット11の揺動方向に応じて、グリップ13から外れやすい位置にある工具を特定し、これら工具の慣性力FIの中で、最も大きな慣性力FIが第1閾値FIthを超えないように主軸ヘッド22の移動速度を設定する。
例えば、タレット11が揺動軸151を中心として反時計回りに揺動する場合、図9に示す工具の配置では、工具T4~T6がグリップ13から外れやすい状態となる。そのため、第1速度制御処理では、工具T4~T6を、グリップ13から外れやすい位置にある工具として特定し、これら工具T4~T6の慣性力FIの中で、最も大きな慣性力FIが第1閾値FIthを超えないように、主軸ヘッド22の移動速度を設定する。
また、タレット11が揺動軸151を中心として時計回りに揺動する場合、図9に示す工具の配置では、工具T1~T3がグリップ13から外れやすい状態となる。そのため、第1速度制御処理では、工具T1~T3を、グリップ13から外れやすい位置にある工具として特定し、これら工具T1~T3の慣性力FIの中で、最も大きな慣性力FIが第1閾値FIthを超えないように、主軸ヘッド22の移動速度を設定する。
<第2速度制御処理>
第2速度制御処理では、タレット11が主軸21に対して接近又は離間する際の工具に作用する振動の大きさを加速度VI(m/s)として検出し、この加速度VIが予め設定された第2閾値VIthを超える場合、第1閾値FIth(第1速度制御処理)に基づいて設定された主軸ヘッド22の移動速度を低速側に変更する。本実施形態では、主軸ヘッド22に設けられた加速度センサ320(図8参照)により、工具に作用する振動を加速度VIとして検出する。また、移動速度の変更は、予め設定された速度分だけ低速側にシフトしてもよいし、検出された加速度VIの大きさに応じて、低速側にシフトする速度分を設定してもよい。
タレット11が揺動する動作は、工具交換時のほか、工作機械1が早送り、切削送り等の工具交換以外の加工作業を行う場合にも発生する。タレット11が揺動する際、カム153が設けられた主軸ヘッド22の移動速度によっては、タレット11が揺動したときにカムフォロア152がカム153から浮き上がり、再接触したときに衝撃が発生する。そして、この衝撃により、タレット11に保持された工具がグリップ13から落下する可能性がある。
そのため、第2速度制御処理では、工具交換時及び工具交換時以外において、主軸ヘッド22に衝撃が発生した場合には、第1速度制御処理で設定された主軸ヘッド22の移動速度を低速側に変更することにより、タレット11に保持された工具のグリップ13からの落下を抑制するようにしている。主軸ヘッド22は、第1速度制御処理で設定された移動速度により動作するが、主軸ヘッド22に衝撃が発生した場合、第1速度制御処理で設定された移動速度は、第2速度制御処理によりリアルタイムで低速側に変更される。
次に、第1実施形態の数値制御装置30により実行される第1及び第2速度制御処理について説明する。
図10は、第1実施形態の数値制御装置30により実行される第1及び第2速度制御処理の手順を示す第1のフローチャートである。図10に示す第1及び第2速度制御処理は、プロセッサ301(図8参照)がシステムプログラムに基づいて、ROM302に保存された速度制御処理プログラムを解析することにより実行される(後述する図11及び図12についても同様)。第1のフローチャートは、図1及び図2に示すように、タレット11に保持された工具を、工具の保持されていない主軸21へ保持するまでの間の速度制御処理を示している。
図10に示すステップS101において、プロセッサ301は、交換すべき工具を保持する工具ホルダ14を特定し、交換位置まで移動させるようにタレット11を回動させる。ここでは、図1に示すように、タレット11を回動させて、交換すべき工具Tを主軸21と対向する位置まで移動させる。
ステップS102において、プロセッサ301は、タレット11が揺動したときに、グリップ13から外れやすい位置にある工具を特定する。工具を主軸21に取り付ける場合において、タレット11は、揺動軸151を中心として反時計回りに揺動する。そのため、揺動軸151よりも下側(Z2側)に位置する工具が外れやすい状態となる。ここでは、図9に示すタレット11において、工具T4~T6がグリップ13から外れやすい位置にある工具として特定されたものとする。
ステップS103において、プロセッサ301は、特定された工具T4~T6のそれぞれの慣性力データをRAM303(図8参照)から取得する。そして、工具T4~T6において、最も大きな慣性力FIが第1閾値FIthを超えないように、主軸ヘッド22の移動速度を設定する。なお、最も大きな慣性力FIを持つ工具は、交換すべき工具となる場合もあれば、交換対象でない工具となる場合もある。
ステップS104において、プロセッサ301は、ステップS103で設定した移動速度で主軸ヘッド22が上方向(Z1方向)へ移動するように軸制御部311に指示する。主軸ヘッド22が上方向へ移動すると、タレット11が揺動軸151を中心として反時計回りに揺動する。この後、主軸ヘッド22が停止位置に達すると、図2に示すように、交換すべき工具Tが主軸21の直下の位置まで移動する。
ステップS105において、プロセッサ301は、主軸ヘッド22に設けられた加速度センサ320(図8参照)により、工具に作用する加速度VIが検出されたか否かを判定する。ここでは、ステップS104で主軸ヘッド22の移動を開始してから、主軸ヘッド22が停止位置に達するまでの間、工具に作用する加速度VIが検出されたか否かを判定する。ステップS105において、プロセッサ301により、工具に作用する加速度VIが検出されたと判定された場合、処理は、ステップS106へ移行する。一方、ステップS105において、プロセッサ301により、工具に作用する加速度VIが検出されていないと判定された場合、処理は、ステップS108へ移行する。
ステップS106(ステップS105:YES)において、プロセッサ301は、検出された加速度VIが第2閾値VIthを超えるか否かを判定する。ステップS106において、プロセッサ301により、検出された加速度VIが第2閾値VIthを超えると判定された場合、処理は、ステップS107へ移行する。一方、ステップS106において、プロセッサ301により、検出された加速度VIが第2閾値VIthを超えないと判定された場合、処理は、ステップS105へ移行する。
ステップS107(ステップS106:YES)において、プロセッサ301は、主軸ヘッド22の移動速度を低速側に変更する。
ステップS108(ステップS105:NO/ステップS107:終了)において、プロセッサ301は、主軸ヘッド22が停止位置に達したか否かを判定する。ステップS108において、プロセッサ301により、主軸ヘッド22が停止位置に達したと判定された場合、本フローチャートの処理は、終了する。一方、ステップS108において、プロセッサ301により、主軸ヘッド22が停止位置に達していないと判定された場合、処理は、ステップS105へ移行する。
なお、ステップS108の後、主軸ヘッド22を更に下方向(Z2方向)に移動させることにより、工具が主軸21に保持される。
図11は、第1実施形態の数値制御装置30により実行される第1及び第2速度制御処理の手順を示す第2のフローチャートである。第2のフローチャートは、工具が主軸21へ保持された後、タレット11を主軸21と干渉しない位置に移動させるまでの間の速度制御処理を示している。なお、第2のフローチャートに示す処理は、第1のフローチャート(図10)に示す処理の一部と重複するため、適宜に簡略化して説明する。
図11のステップS201において、プロセッサ301は、タレット11が揺動したときに、グリップ13から外れやすい位置にある工具を特定する。タレット11を主軸21と干渉しない位置に移動させる場合において、タレット11は、揺動軸151を中心として時計回りに揺動する。そのため、揺動軸151よりも上側(Z1側)に位置する工具が外れやすい状態となる。ここでは、図9に示すタレット11において、工具T1~T3がグリップ13から外れやすい位置にある工具として特定されたものとする。
ステップS202において、プロセッサ301は、特定された工具T1~T3のそれぞれの慣性力データをRAM303(図8参照)から取得する。そして、工具T1~T3において、最も大きな慣性力FIが第1閾値FIthを超えないように、主軸ヘッド22の移動速度を設定する。
ステップS203において、プロセッサ301は、ステップS202で設定した移動速度で主軸ヘッド22が下方向(Z2方向)へ移動するように軸制御部311に指示する。主軸ヘッド22が下方向へ移動すると、タレット11が揺動軸151を中心として時計回りに揺動する。
ステップS204において、プロセッサ301は、主軸ヘッド22に設けられた加速度センサ320(図8参照)により、工具に作用する加速度VIが検出されたか否かを判定する。ステップS204において、プロセッサ301により、工具に作用する加速度VIが検出されたと判定された場合、処理は、ステップS205へ移行する。一方、ステップS204において、プロセッサ301により、工具に作用する加速度VIが検出されていないと判定された場合、処理は、ステップS207へ移行する。
ステップS205(ステップS204:YES)において、プロセッサ301は、検出された加速度VIが第2閾値VIthを超えるか否かを判定する。ステップS205において、プロセッサ301により、検出された加速度VIが第2閾値VIthを超えると判定された場合、処理は、ステップS206へ移行する。一方、ステップS205において、プロセッサ301により、検出された加速度VIが第2閾値VIthを超えないと判定された場合、処理は、ステップS204へ移行する。
ステップS206(ステップS205:YES)において、プロセッサ301は、主軸ヘッド22の移動速度を低速側に変更する。
ステップS207(ステップS204:NO/ステップS206:終了)において、プロセッサ301は、主軸ヘッド22が停止位置に達したか否かを判定する。ステップS207において、プロセッサ301により、主軸ヘッド22が停止位置に達したと判定された場合、本フローチャートの処理は、終了する。一方、ステップS207において、プロセッサ301により、主軸ヘッド22が停止位置に達していないと判定された場合、処理は、ステップS204へ移行する。
図12は、第1実施形態の数値制御装置30により実行される第1及び第2速度制御処理の手順を示す第3のフローチャートである。第3のフローチャートは、図3に示すように、主軸21を加工位置まで移動させた状態で、主軸21の早送り、切削送り等の工具交換以外の加工作業を行っている間の速度制御処理を示している。なお、第3のフローチャートに示す処理は、第2のフローチャート(図11)に示す処理の一部と重複するため、適宜に簡略化して説明する。また、主軸21に保持された工具による加工作業は、加工プログラムに基づいて実行される。
図12のステップS301において、プロセッサ301は、タレット11が揺動したときに、グリップ13から外れやすい位置にある工具を特定する。工具交換以外の加工作業において、タレット11は、揺動軸151を中心として時計回り又は反時計回りに揺動する。すなわち、加工作業中は、揺動軸151よりも上側(Z1側)に位置する工具が外れやすい状態となることもあれば、揺動軸151よりも下側(Z2側)に位置する工具が外れやすい状態となることもある。ここでは、ワークWに対する1つの加工作業において、工具T1~T3がグリップ13から外れやすい位置にある工具として特定されたものとする。
ステップS302において、プロセッサ301は、特定された工具T1~T3のそれぞれの慣性力データをRAM303(図8参照)から取得する。そして、工具T1~T3において、最も大きな慣性力FIが第1閾値FIthを超えないように、主軸ヘッド22の移動速度を設定する。
ステップS303において、プロセッサ301は、ステップS302で設定した移動速度で主軸ヘッド22が下方向(Z2方向)へ移動するように軸制御部311に指示する。
ステップS304において、プロセッサ301は、主軸ヘッド22に設けられた加速度センサ320(図8参照)により、工具に作用する加速度VIが検出されたか否かを判定する。ステップS304において、プロセッサ301により、工具に作用する加速度VIが検出されたと判定された場合、処理は、ステップS305へ移行する。一方、ステップS304において、プロセッサ301により、工具に作用する加速度VIが検出されていないと判定された場合、処理は、ステップS307へ移行する。
ステップS305(ステップS304:YES)において、プロセッサ301は、検出された加速度VIが第2閾値VIthを超えるか否かを判定する。ステップS305において、プロセッサ301により、検出された加速度VIが第2閾値VIthを超えると判定された場合、処理は、ステップS306へ移行する。一方、ステップS305において、プロセッサ301により、検出された加速度VIが第2閾値VIthを超えないと判定された場合、処理は、ステップS304へ移行する。
ステップS306(ステップS305:YES)において、プロセッサ301は、主軸ヘッド22の移動速度を低速側に変更する。
ステップS307において、プロセッサ301は、加工作業が終了したか否かを判定する。加工作業の終了は、加工プログラムにより通知される。ステップS307において、プロセッサ301により、加工作業が終了したと判定された場合、本フローチャートの処理は、終了する。一方、ステップS307において、プロセッサ301により、加工作業が終了していないと判定された場合、処理は、ステップS304へ移行する。
上述した第1実施形態の工作機械1において、数値制御装置30は、タレット11を揺動させて工具交換を行う際に、工具に作用する慣性力FIが第1閾値FIthを超えないように主軸ヘッド22の移動速度を設定する第1速度制御処理を実行する。そのため、第1実施形態の工作機械1においては、工具交換時における工具の落下を抑制できると共に、主軸ヘッド22を常に同じ移動速度で動作させる場合に比べて、ワークWに対する加工作業のサイクルタイムをより短縮できる。
また、工作機械1の数値制御装置30は、タレット11が主軸21に対して接近又は離間する際の工具の加速度VIが第2閾値VIthを超える場合に、主軸ヘッド22の移動速度を低速側に変更する第2速度制御処理を実行する。そのため、第1実施形態の工作機械1においては、工具交換時において、カム機構の動作状態によって衝撃が発生した場合でも、この衝撃による工具の落下を抑制できる。
更に、第1実施形態の工作機械1において、数値制御装置30は、工具交換以外の加工作業を行う場合においても、第1及び第2速度制御処理を実行する。
したがって、第1実施形態の工作機械1によれば、工具交換時における工具の落下をより確実に抑制できるだけでなく、工具交換以外の加工作業時においても、工具の落下をより確実に抑制できる。
[第2実施形態]
第2実施形態の工作機械1Aは、第1加速度センサ321及び第2加速度センサ322を備える点で、第1実施形態と相違する。第2実施形態の工作機械1Aにおいて、その他の構成は、第1実施形態と同じである。そのため、第2実施形態の説明及び図面において、第1実施形態と同等の部材等には、第1実施形態と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図13は、第2実施形態における工作機械1Aの構成を示す概念図である。図14は、第2実施形態における数値制御装置30Aの電気的な構成を示すブロック図である。
図13に示すように、第2実施形態の工作機械1Aは、第1加速度センサ321及び第2加速度センサ322を備える。
第1加速度センサ321は、タレット11の揺動時に工具Tに作用する加速度を検出するセンサである。第1実施形態では、工具Tに作用する加速度を計算式(h1×ω)により算出した例を説明した。一方、第2実施形態では、第1加速度センサ321により工具Tの加速度を検出しており、両実施形態はこの点で異なる。第2実施形態において、第1加速度センサ321は、タレット11に設けられている。なお、タレット11において、第1加速度センサ321を設ける位置に応じて、第1加速度センサ321の検出値を適宜に補正してもよい。
第2加速度センサ322は、タレット揺動部15に作用する振動の大きさを加速度として検出するセンサである。第2加速度センサ322は、第1実施形態の加速度センサ320(図1参照)と同じく主軸ヘッド22に設けられている。
図14に示すように、第1加速度センサ321及び第2加速度センサ322は、数値制御装置30Aと電気的に接続されている。第1加速度センサ321及び第2加速度センサ322で検出された加速度VI(m/s)は、数値制御装置30Aのプロセッサ301に送信される。
第2実施形態の第1速度制御処理において、工具Tの質量m1及び距離h1は、第1実施形態と同様に、予め計測することにより取得される。また、工具Tの揺動軸C3回りの慣性力は工具Tの質量m1(kg)×揺動軸C3からの距離h1(m)×揺動軸C3回りの揺動角加速度の二乗ωにより算出される。一方、第2実施形態では、工具Tに作用する加速度として、第1加速度センサ321で検出された加速度VIが用いられる。そのため、タレット11が揺動したときに工具Tに作用する慣性力FI(N)は、FI=m1×加速度VI(検出値)の式により算出される。第2実施形態においても、工具T1~T6の各位置における慣性力FIの算出値(慣性力データ)は、RAM303に保存される。
第2実施形態の第1及び第2速度制御処理は、第1実施形態と実質的に同じであるため、フローチャートによる説明を省略する。
上述した第2実施形態の工作機械1Aによれば、工具に作用する加速度VIとして、第1加速度センサ321の検出値を用いるため、タレット11が揺動したときに工具に作用する慣性力FI(N)を、より正確に算出できる。
第2実施形態の工作機械1Aにおいて、第1加速度センサ321をタレット11の複数個所に設けた構成としてもよい。このような構成とすることにより、各工具に作用する加速度VIを、より高精度に検出できる。
第2実施形態の工作機械1Aにおいて、振動によりタレット揺動部15に作用する加速度VIを、第1加速度センサ321で検出するようにしてもよい。このような構成とすることにより、第2加速度センサ322を省略できる。
[第3実施形態]
第3実施形態の工作機械1Bは、グリップ13(タレット11)に歪センサ323を備える点で、第1実施形態と相違する。第3実施形態の工作機械1Bにおいて、その他の構成は、第1実施形態と同じである。そのため、工作機械1Bの全体の図示を省略する。また、第3実施形態の説明及び図面において、第1実施形態と同等の部材等には、第1実施形態と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図15は、第3実施形態におけるグリップ13の平面図である。図16は、第3実施形態における数値制御装置30Bの電気的な構成を示すブロック図である。
図15に示すように、第3実施形態のグリップ13は、一対の保持アーム132のそれぞれに歪センサ(保持力検出部)323を備える。歪センサ323は、グリップ13の保持力(工具保持力)を検出するセンサである。歪センサ323としては、例えば、金属箔型の歪センサを用いることができる。なお、本実施形態では、保持アーム132に2つの歪センサ323を設けた例を示すが、歪センサの個数は、2つに限らず、1つでもよいし、3つ以上でもよい。また、歪センサ323を設ける位置は、保持アーム132に限らず、その周辺部材であってもよい。
歪センサ323は、グリップ13に工具ホルダ14が保持されている状態において、保持アーム132に生じる電気抵抗の変化量をひずみ量Sとして検出し、そのひずみ量Sを電気信号に変換して出力する。図16に示すように、2つの歪センサ323は、数値制御装置30Bと電気的に接続されている。2つの歪センサ323で検出されたひずみ量Sは、数値制御装置30Bのプロセッサ301に送信される。
前述したように、一対の保持アーム132は、弾性部材(不図示)により互いに接近する方向(内側)に向けて付勢されている。この弾性部材が保持アーム132を付勢する力(グリップ13の保持力)は、経時により低下する。そのため、第1速度制御処理において、主軸ヘッド22の移動速度が適切に設定されたとしても、グリップ13の保持力が低下している場合には、タレット11の揺動時に工具がグリップ13から外れてしまうことが考えられる。
そこで、数値制御装置30Bにより実行される第3速度制御処理では、工具交換時等において検出したひずみ量Sが予め設定された第3閾値Sthに満たない場合、第1速度制御処理により設定された主軸ヘッド22の移動速度を低速側に変更する。移動速度の変更は、予め設定された速度分だけ低速側にシフトしてもよいし、ひずみ量Sの大きさに応じて、低速側にシフトする速度分を設定してもよい。また、第3速度制御処理は、第2速度制御処理と並列的に実行してもよいし、第2速度制御処理の代わりに実行してもよい。
次に、第3実施形態の数値制御装置30Bにより実行される第3速度制御処理について説明する。
図17は、第3実施形態の数値制御装置30Bにより実行される第3速度制御処理の手順を示すフローチャートである。図17に示す第3速度制御処理は、プロセッサ301(図8参照)がシステムプログラムに基づいて、ROM302に保存された速度制御処理プログラムを解析することにより実行される。また、第3速度制御処理は、グリップ13に工具が保持されているタイミングで実行される。例えば、第3速度制御処理は、図10(第1実施形態)に示すステップS104において、主軸ヘッド22が停止位置に達した時点で実行される。
図17のステップS401において、プロセッサ301は、歪センサ323からひずみ量Sを取得する。
ステップS402において、プロセッサ301は、検出されたひずみ量Sが第3閾値Sthに満たないか否かを判定する。なお、ステップS402において、プロセッサ301は、2つのひずみ量Sのそれぞれについて、第3閾値Sthに満たないか否かを判定する。そして、いずれか一方の歪センサ323で検出されたひずみ量Sが第3閾値Sthに満たなければ、ステップS402において、プロセッサ301は、ひずみ量Sが第3閾値Sthに満たないと判定する。
ステップS402において、プロセッサ301により、ひずみ量Sが第3閾値Sthに満たないと判定された場合、処理は、ステップS403へ移行する。一方、プロセッサ301により、ひずみ量Sが第3閾値Sth以上であると判定された場合、本フローチャートの処理は終了する。
ステップS403(ステップS402:YES)において、プロセッサ301は、主軸ヘッド22の移動速度を低速側に変更する。ステップS403の後、本フローチャートの処理は終了する。
上述した第3実施形態の工作機械1Bにおいて、数値制御装置30Bは、グリップ13に設けられた歪センサ323で検出したひずみ量Sが第3閾値Sthに満たない場合、第1速度制御処理により設定された主軸ヘッド22の移動速度を低速側に変更する第3速度制御処理を実行する。そのため、第3実施形態の工作機械1Bにおいては、グリップ13の保持力が低下した場合でも、タレット11の揺動時に工具がグリップ13から外れてしまうことを抑制できる。
第3実施形態の工作機械1Bにおいて、数値制御装置30Bによる第3速度制御処理は、グリップ13に工具が保持されていれば、上記以外のタイミングで実行してもよい。また、第3実施形態の工作機械1Bにおいて、グリップ13の工具保持力(工具ホルダ14を保持する力)を検出するセンサとしては、金属箔型の歪センサに限らず、例えば、静電容量式の力センサであってもよい。
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は、前述した実施形態に限定されるものではなく、後述する変形形態のように種々の変形や変更が可能であって、それらも本開示の技術的範囲内に含まれる。また、実施形態に記載した効果は、本開示から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、実施形態に記載したものに限定されない。なお、上述の実施形態及び後述する変形形態は、適宜に組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
(変形形態)
第1速度制御処理として、工具T1~T6の各位置における慣性力FIの算出値(慣性力データ)をRAM303に保存しておき、タレット11を揺動する際に、慣性力データをRAM303から取得する例について説明したが、これに限定されない。タレット11を揺動する際に、グリップ13から外れやすい工具を特定した後、慣性力データをリアルタイムで算出してもよい。また、第1速度制御処理において、主軸ヘッド22の移動速度を設定する場合、移動速度を複数のパターン(例えば、速い、遅い、中間等)で保存しておき、工具の慣性力FIに応じて適切な移動速度を選択するようにしてもよい。
複数の工作機械1を、LAN等の通信ネットワークで接続し、そのうちの1つの工作機械1の数値制御装置30により、他の工作機械1の第1及び第2速度制御処理に関する演算処理を行うようにしてもよい。また、第1及び第2速度制御処理に関する演算処理を、工作機械1とは別に設置された専用の計算幾により行うようにしてもよい。このような構成とすることにより、1又は複数の数値制御装置30の処理負担を軽減できる。
実施形態では、工具を保持するグリップ13を主軸21に対して接近又は離間させるグリップ移動部として、グリップ13を保持したタレット11を主軸21に対して揺動させるタレット揺動部15を例として説明したが、これに限定されない。グリップ移動部は、例えば、タレット11の位置が固定され、グリップ13自体を主軸21に対して揺動させる機構であってもよい。
1,1A,1B:工作機械(産業機械)、10:工具交換装置、11:タレット、12:タレット駆動部、13:グリップ、14:工具ホルダ、15:タレット揺動部、20:加工装置、21:主軸、22:主軸ヘッド、25:主軸ヘッド昇降部、30,30A,30B:数値制御装置、152:カムフォロア、153:カム、301:プロセッサ、302:ROM、303:RAM、320:加速度センサ、321:第1加速度センサ、322:第2加速度センサ、323:歪センサ

Claims (5)

  1. 工具を保持可能な主軸と、
    前記主軸を軸方向に沿って移動可能な主軸ヘッドと、
    工具を保持するグリップが外周側に複数配置されるタレット、前記タレットを回動させるタレット駆動部及び前記主軸ヘッドの移動に伴い前記グリップを前記主軸に対して接近又は離間させるグリップ移動部を備える工具交換装置と、
    前記主軸に保持された工具と前記グリップに保持される他の工具との間で工具交換を行うように前記工具交換装置の動作を制御する数値制御装置と、を備え、
    前記数値制御装置は、前記グリップが前記主軸に対して接近又は離間する際の工具に作用する力の大きさを工具作用値として取得し、前記工具作用値が予め設定される第1閾値を超えないように、前記主軸ヘッドの移動速度を設定する第1速度制御処理と、
    前記グリップが前記主軸に対して接近又は離間する際の工具に作用する振動の大きさを振動値として取得し、前記振動値が予め設定される第2閾値を超える場合には、前記第1閾値に基づいて設定された前記主軸ヘッドの移動速度を低速側に変更する第2速度制御処理と、
    を実行する産業機械。
  2. 請求項1に記載の産業機械において、
    前記数値制御装置は、工具交換以外での前記主軸ヘッドの移動時に、前記第1速度制御処理として、前記グリップが前記主軸に対して接近又は離間する際の工具に作用する力の大きさを工具作用値として取得し、前記工具作用値が前記第1閾値を超えないように、前記主軸ヘッドの移動速度を設定する産業機械。
  3. 請求項1又は2に記載の産業機械において、
    前記グリップ移動部は、前記タレットの回転軸と直交する揺動軸を中心として前記タレットを揺動させることにより、前記タレットを前記グリップと共に前記主軸に対して接近又は離間させるカム機構を備える産業機械。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の産業機械において、
    前記グリップが前記主軸に対して接近又は離間する際の工具に作用する加速度を検出する第1加速度センサと、
    前記グリップが前記主軸に対して接近又は離間する際の前記グリップ移動部に作用する加速度を前記主軸ヘッドにおいて検出する第2加速度センサと、
    を備える産業機械。
  5. 請求項1から4までのいずれかに記載の産業機械において、
    前記グリップの工具保持力を検出する保持力検出部を備え、
    前記数値制御装置は、前記保持力検出部で検出される工具保持力が予め設定される第3閾値に満たない場合には、前記主軸ヘッドの移動速度を低速側に変更する第3速度制御処理を実行する産業機械。
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