JP7239236B1 - 脱色装置、脱色方法 - Google Patents

脱色装置、脱色方法 Download PDF

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Abstract

【課題】染色又は印刷された繊維布を脱色する脱色剤を回収し再利用可能とする。【解決手段】染色又は印刷された繊維布に脱色剤を液滴として吐出して塗布する塗布手段と、繊維布を加熱及び加圧して繊維布に塗布された脱色剤を繊維布に染色又は印刷された染料とともに吸収体に移動させる移動手段と、繊維布に塗布されない脱色剤の一部及び繊維布に塗布された脱色剤の一部を回収する回収手段と、回収手段で回収した脱色剤を塗布手段により再度塗布させる脱色剤再利用手段と、脱色剤が移動した吸収体を洗浄液中で洗浄して移動手段で脱色剤を再度移動させる吸収体として利用可能にする吸収体再生手段と、を備えた。【選択図】図12

Description

本発明は、脱色装置、脱色方法に関し、詳しくは、染色又は印刷された繊維布を脱色する脱色装置、脱色方法に関する。
布帛を染料捺染剤で印捺する工程1と、工程1で印捺された一部を脱色する工程2と、顔料捺染剤で印捺する工程3とを有する捺染物の製造方法であって、顔料捺染剤としてジスアゾ系顔料を含む顔料捺染剤を使用する捺染物の製造方法が知られている(特許文献1)。
繊維布等の被抜染物を抜染処理する抜染処理機において、被抜染物を加熱及び加圧処理する熱プレス装置と、この熱プレス装置の下方に配置され、上面に被抜染物を載置する載置面を形成した被抜染物載置台と、この被抜染物載置台の下方に配置され、水を収容する水収容槽と、当該水収容槽内の水を加熱する加熱器とを有し、この水収容槽から発生する蒸気を利用して被抜染物を蒸熱処理する蒸気発生装置とを有し、被抜染物載置台に被抜染物を載置させた状態で、熱プレス装置を用いて、被抜染物に対して上方より加熱及び加圧処理を施すと同時に、蒸気発生装置を用いて被抜染物に対して下方より蒸熱処理を施す抜染処理機も知られている(特許文献2)。
特開2016-11464号公報 特開2006-176889号公報
本発明は、染色又は印刷された繊維布を脱色する脱色剤を回収し再利用可能とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の脱色装置は、
染色又は印刷された繊維布に脱色剤を塗布する塗布手段と、
前記繊維布を加熱及び加圧して前記繊維布に塗布された前記脱色剤を前記繊維布に染色又は印刷された染料とともに吸収体に移動させる移動手段と、
前記繊維布に塗布されない前記脱色剤の一部及び/又は前記繊維布に塗布された前記脱色剤の一部を回収する回収手段と、を備えた、
ことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の脱色装置において、
前記塗布手段は、前記脱色剤を液滴として吐出して前記繊維布に前記脱色剤を塗布する、
ことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の脱色装置において、
前記塗布手段は、前記繊維布の脱色する領域を指定して、前記繊維布の種類、前記繊維布の厚み、前記繊維布の縫い目、の少なくとも一つ又はこれらの組み合わせに応じて前記脱色剤の塗布量を調整しながら塗布する、
ことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の脱色装置において、
前記塗布手段は、前記繊維布の重なり部分で前記脱色剤の塗布量を増加させる、
ことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の脱色装置において、
前記移動手段は、前記繊維布を前記吸収体を介して加熱して前記脱色剤を前記繊維布に染色又は印刷された染料とともに前記吸収体に移動させる、
ことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の脱色装置において、
前記移動手段は、前記繊維布を前記脱色剤の沸点以下の温度で接触加熱する、
ことを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の脱色装置において、
前記吸収体は、塗布される前記脱色剤の必要吸収量に応じて取り換え可能に用いられる、
ことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1に記載の脱色装置において、
前記回収手段は、吐出された前記脱色剤のうち前記繊維布に塗布されなかった前記脱色剤を回収する、
ことを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の脱色装置において、
前記回収手段は、吐出された前記脱色剤のうち前記繊維布に着弾しなかった液滴であるミストを回収する、
ことを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項1に記載の脱色装置において、
前記回収手段は、前記移動手段により加熱した際に前記脱色剤から発生した蒸気を回収する、
ことを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項1に記載の脱色装置において、
前記回収手段は、前記脱色剤が移動した前記吸収体から前記脱色剤を抽出して液体として回収する、
ことを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、請求項1に記載の脱色装置において、
前記回収手段は、脱色された前記繊維布を加熱して前記脱色剤を回収する、
ことを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、請求項1に記載の脱色装置において、
前記回収手段で回収した前記脱色剤を前記塗布手段により再度塗布させる脱色剤再利用手段を有する、
ことを特徴とする。
請求項14に記載の発明は、請求項1に記載の脱色装置において、
前記脱色剤が移動した前記吸収体を洗浄液で洗浄して前記移動手段で前記脱色剤を再度移動させる前記吸収体として利用可能にする吸収体再生手段を更に備える、
ことを特徴とする。
請求項15に記載の発明は、請求項14に記載の脱色装置において、
前記洗浄液から前記繊維布から移動した染料を抽出して回収する、
ことを特徴とする。
前記課題を解決するために、請求項16に記載の脱色方法は、
染色又は印刷された繊維布に脱色剤を塗布する塗布工程と、
前記繊維布を加熱及び加圧して前記繊維布に塗布された前記脱色剤を前記繊維布に染色又は印刷された染料とともに吸収体に移動させる移動工程と、
前記繊維布に塗布されない前記脱色剤の一部及び前記繊維布に塗布された前記脱色剤の一部を回収する回収工程と、を含み、
脱色装置として、請求項1ないし15のいずれか1項に記載の塗布装置を用いる、
ことを特徴とする。
請求項17に記載の発明は、請求項16に記載の脱色方法において、
前記脱色剤が移動した前記吸収体を洗浄液で洗浄して新たな吸収体として利用可能にする再生工程を更に含む、
ことを特徴とする請求項16に記載の脱色方法。
請求項1、16に記載の発明によれば、染色又は印刷された繊維布を脱色する脱色剤を回収し再利用可能とすることができる。
請求項2に記載の発明によれば、脱色剤を部分ごとに塗り分けることができる。
請求項3に記載の発明によれば、指定された領域で脱色する繊維布の状態に合わせて脱色剤の使用量を最適化することができる。
請求項4に記載の発明によれば、繊維布の重なり部も十分に脱色することができる。
請求項5に記載の発明によれば、繊維布の脱色性能を向上させることができる。
請求項6に記載の発明によれば、繊維布への熱ダメージを抑制しながら脱色剤の吸収体への移動を促進することができる。
請求項7に記載の発明によれば、脱色剤の使用量、繊維布の加熱温度及び加熱時間を最適化することができる。
請求項8、9に記載の発明によれば、脱色剤の周囲環境への流出を抑えることができる。
請求項10に記載の発明によれば、脱色剤を接触加熱する際に発生した蒸気を回収して脱色剤の周囲環境への流出を抑えることができる。
請求項11に記載の発明によれば、脱色剤が移動した吸収体を加熱して発生した蒸気を回収して脱色剤の周囲環境への流出を抑えることができる。
請求項12に記載の発明によれば、脱色された繊維布に残る脱色剤を回収して脱色剤の周囲環境への流出を抑えることができる。
請求項13に記載の発明によれば、脱色剤を再利用して脱色剤の使用量を減少させることができる。
請求項14、17に記載の発明によれば、吸収体を再利用して吸収体の使用量を減少させることができる。
請求項15に記載の発明によれば、繊維布から脱色した染料を再利用することができる。
本実施形態に係る塗布装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 繊維布の一面への脱色処理を説明する図である。 液滴吐出部の構成例を示す図である。 ディスペンサ方式による変形例1の液滴吐出部の構成例を示す図である。 スプレー方式による変形例2の液滴吐出部の構成例を示す図である。 加熱処理部の構成例を示す図である。 加熱処理部における脱色剤の繊維布から吸収体への移動を説明する模式図である。 繊維布に塗布されない脱色剤の一部を回収する第1回収部の構成例を説明する図である。 繊維布に塗布された脱色剤の一部を回収する第2回収部の構成例を説明する図である。 脱色剤が移動した吸収体から脱色剤を真空抽出して液体として回収する回収部の構成例を説明する図である。 再生処理部の構成例を説明する図である。 本実施形態に係る脱色方法の脱色処理の流れを示すフローチャート図である。
次に図面を参照しながら、本発明の実施形態の具体例を説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
尚、以下の図面を使用した説明において、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
(1)脱色装置の構成
図1は本実施形態に係る脱色装置1のハードウェア構成の一例を示すブロック図、図2は繊維布Tの一面への脱色処理を説明する図である。
以下、図面を参照しながら、本実施形態に係る脱色装置1の構成について説明する。
本実施形態に係る脱色装置1は、図1に示すように、染色又は印刷された繊維布Tに脱色剤を塗布する塗布手段の一例としての液滴吐出部10と、繊維布Tを加熱及び加圧して繊維布Tに塗布された脱色剤を繊維布Tに染色又は印刷された染料とともに吸収体Fに移動させる移動手段の一例としての加熱処理部20と、繊維布Tに塗布されない脱色剤の一部及び繊維布Tに塗布された脱色剤の一部を回収する回収手段の一例としての回収部30と、脱色剤が移動した吸収体Fを洗浄液中で洗浄して新たな吸収体Fとして利用可能にする吸収体再生手段の一例としての再生処理部40と、液滴吐出部10、加熱処理部20、回収部30及び再生処理部40の動作を含む脱色装置1の全体を制御する制御部50と、を備える。
本実施形態においては、図2(a)に示すように、脱色装置1の液滴吐出部10で、染色又は印刷された繊維布Tの一面の一部に脱色剤(図2(a)において符号DCで示す)を塗布した後、図2(b)に示すように、加熱処理部20で吸収体Fを当てて熱処理を施して染料を加熱することにより染料が吸収体Fに昇華転写されて元の繊維布Tの一面(図2(c)においてPで示す)が露出した布地が得られる。そして、繊維布Tに塗布されない脱色剤の一部及び塗布された脱色剤の一部は、回収部30を介して回収され、周辺環境への脱色剤の流出を抑えることが可能となる。
(繊維布)
本実施形態において使用できる繊維布Tは、特に限定なく、分散染料により印刷又は染色される繊維として、ポリエステル繊維、アセテート繊維、ポリ乳酸繊維、ポリフェニレンサルファイド繊維、ビニロン繊維、ポリアミド繊維、ポリプロピレン繊維等任意の天然・合成繊維からなる繊維素材が挙げられる。繊維布Tは複数種類の繊維からなるもの(混紡、交撚、交織、交編等)であってもよいし、一種類の繊維からなるものであってもよい。また、繊維布Tは、編物や織物であってもよいし、不織布であってもよい。
本実施形態に係る脱色方法によれば、特に、ポリエステル繊維を含む繊維布である場合により高い明度で脱色することが可能となっている。
(脱色剤)
脱色剤としては、染料の脱色で通常使用される脱色剤であれば特に限定なく使用することができる。具体的には、染料を脱色又は抜染するような、還元剤が一般的に使用される。
尚、元の繊維布Tに形成された模様等をより高い明度で脱色するために好適な脱色剤として、二塩基酸モノエステル又はジエステルを使用してもよく、例えば、コハク酸ジメチル、コハク酸ジエチル、グルタル酸ジメチル、グルタル酸ジエチル、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル等が挙げられる。
また、脱色剤として、例えば、エチレングリコールジアセテート、ジ又はトリエチレングリコールジアセテート、エチレングリコールモノアセテート、ジ又はトリエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールジアセテート、ジ又はトリプロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコールモノアセテート、ジ又はトリプロピレングリコールモノアセテート、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジ又はトリエチレングリコール、ジ又はトリプロピレングリコール等を使用することで、元の繊維布Tに形成された模様等を一層高い明度で脱色可能となる。
脱色剤は、さらに、水、湿潤材、界面活性剤等のその他の成分を含んでもよく、これら脱色剤が所定の濃度で分散したインク状の液体として調製される。
(液滴吐出部)
図3は液滴吐出部10の構成例を示す図である。
液滴吐出部10は、図3に示すように、インク状の脱色剤を液滴(図3中 Dで模式的に示す)として吐出するプリントヘッド11と、プリントヘッド11を搭載したキャリッジ12と、キャリッジ12の移動を案内するガイド14と、プリントヘッド11に供給される脱色剤を収容するインクタンク15(不図示)と、を備えている。なお、脱色剤の種類に合わせて複数のプリントヘッド11を備えていてもよい。
プリントヘッド11は、キャリッジ12の移動方向と直交する方向に並ぶ複数個の吐出ノズルを備えており、各吐出ノズルからの吐出量や吐出タイミング等を制御することで繊維布Tに塗布する脱色剤の塗布量を調整する。
尚、液滴吐出部10は、繊維布Tが搬送される搬送方向と交差する方向において並設された複数のプリントヘッド11がラインヘッドを構成し、搬送される繊維布Tに対して脱色剤を吐出するライン型の印刷機構であってもよい。
「変形例1」
図4にはディスペンサ方式による変形例1の液滴吐出部10Aの構成例を示す。
液滴吐出部10Aは、図4に示すように、脱色剤を定量吐出する圧送部11Aと、脱色剤を蓄えるシリンジ12Aとを有し、繊維布Tに脱色剤を塗布するディスペンサ方式で構成されてもよい。
圧送部11Aは、スクリュー型回転子111Aと、脱色剤を貯留する液剤貯留部112Aとを有する。スクリュー型回転子111Aは、例えば、軸受け113Aで液剤貯留部112A内部に保持されて、回転軸114Aを中心として回転する。圧送部11Aは、一方の端部にノズル115Aが設けられ、スクリュー型回転子111Aの回転により生じた圧力によりノズル115Aの先端部から脱色剤が吐出される。
シリンジ12Aは、液体や気体を注入および吸引するために用いられる器具であり、脱色剤がシリンジ12Aに滞留され、液剤貯留部112Aに送られる。シリンジ12Aには、切り替えバルブ121Aが接続され、切り替えバルブ121Aを開くことにより、脱色剤を外部に排出することができる。
さらに、液滴吐出部10Aは、圧送部11Aの位置や移動速度、脱色剤の送出、圧送部11Aから吐出される脱色剤の量、スクリュー型回転子111Aの回転速度や回転方向等、を制御する制御部(不図示)を備える。
「変形例2」
図5にはスプレー方式による変形例2の液滴吐出部10Bの構成例を示す。
液滴吐出部10Bは、脱色剤を噴霧するスプレーノズル11Bと、スプレーノズル11Bに脱色剤とエアを供給する供給装置12B(不図示)と、を有し、繊維布Tに脱色剤を噴霧して塗布するスプレー方式で構成されてもよい。
スプレーノズル11Bは、本体111B、整流板112Ba、112Bb、外気遮断壁113Ba、113Bb(不図示)から構成されている。脱色剤は、本体111Bの幅方向の中央に設けられた塗布液供給口114Bから供給され、塗布液マニホールド115Bで幅方向に拡幅され、塗布液吐出口116Bから吐出される。また、エアは、本体111Bの前面と後面の幅方向の中央にそれぞれ設けられたエア供給口117Ba、117Bbから供給され、エアマニホールド118Ba、118Bbで幅方向に拡幅され、エア吐出口119Ba、119Bbから吐出され、塗布液吐出口116Bから吐出された脱色剤をエアの打力で液滴化する。液滴化された脱色剤は、吐出エアの流れに乗って繊維布T上に付着することにより、繊維布T上に脱色剤が塗布される。
(塗布制御)
液滴吐出部10は、繊維布Tの脱色する領域を指定して脱色剤の塗布対象である繊維布Tの種類、繊維布Tの厚み、繊維布Tの縫い目の少なくとも一つ又はこれらの組み合わせに応じて脱色剤の塗布量を調整する。
繊維布Tの種類としては、例えば、綿、絹、羊毛、麻、ナイロン、ポリエステル、ポリウレタン、レーヨン等の繊維素材を単独で又は組み合わせて用いた織編物が挙げられる。
繊維布Tの厚みは、繊維布Tそのものの厚み、重なった部分の厚み等、塗布対象の厚みが異なり、液滴吐出部10は、特に繊維布Tの重なり部分(図7に一例を示す)では、脱色剤の塗布量を増加させるように吐出制御される。
また、繊維布Tの縫い目に当たる領域では、脱色剤の塗布量を増加させるように吐出制御される。
(加熱処理部)
図6には加熱処理部20の構成例を示す。
加熱処理部20は、脱色剤が塗布される繊維布Tを保持するプラテン21と、接触加熱される繊維布Tから移動する染料を含む脱色剤を吸収して保持する吸収体Fと、脱色剤が塗布された繊維布Tを吸収体Fを介して接触加熱するヒートプレス板22とを備えている。
プラテン21は、繊維布Tを、その脱色部分が上面に来るように位置決めして、かつ、ピンと張った皺のない平坦な状態で保持できるように固定具(不図示)が設けられている。また、プラテン21の表面はフッ素樹脂コーティング又はテフロン(登録商標)シートが貼付されていることが好ましい。これにより、耐熱性、耐腐食性、非粘着性が向上する。
プラテン21は、1つに限らず、例えば、交互にスライド移動可能に2つ設けてもよい。プラテン21をスライド移動可能に複数設けることで、一方のプラテン21に固定した繊維布Tを接触加熱している間に、他方のプラテン21への繊維布Tの固定作業を行うことができ、作業効率を高めることができる。
尚、加熱処理部20は、公知の輪転式熱プレス機を用いて構成してもよい。輪転式熱プレス機を用いることで加熱処理を高速化することが可能となる。
吸収体Fは、脱色剤に対して耐性を有し、かつ、ヒートプレス板22の加熱に耐えられるものであればよい。吸収体Fの材質は、液相化した脱色剤を例えば毛細管現象により移動させることができれば特に限定されるものではなく、紙、布、不織布等であってもよく、これ以外の材質、例えば、セラミック、樹脂等であってもよい。また、吸収体Fの形状は特に限定されるものではなく、例えば、シート状であってもよいし、これ以外の形状であってもよい。
吸収体Fは、繊維布Tに塗布される脱色剤の使用量、ヒートプレス板22による加熱温度、加熱時間等によってその脱色剤の必要吸収量が変わる。吸収体Fは、繊維布Tに塗布される脱色剤の必要吸収量に応じて、厚みや吸収力の異なる吸収体Fに取り換え可能である。
図6に示すように、ヒートプレス板22は、内部にニクロム線(不図示)が配置された発熱部22Aと、例えばシリコンゴムからなる断熱部22Bと、発熱部22Aを挟み込むように配置された蓄熱部22Cからなり、プラテン21に対して昇降可能に構成されている。
ヒートプレス板22は、脱色剤とともに染料の移動が生じる温度になるように吸収体Fの上から繊維布Tを加熱する。具体的には、プラテン21上に載置された繊維布Tに塗布されている脱色剤の沸点以下の温度で加熱する。脱色剤の沸点以下の温度は、脱色剤に応じて、例えば、120℃以上又は150℃以上、210℃以下又は190℃以下である。加熱温度を脱色剤の沸点以下とすることで、繊維布T、例えばポリエステル布の熱収縮など熱ダメージを抑制することができる。特に沸点マイナス20℃以下の温度で加熱することで、繊維布Tの熱ダメージを押さえながら一定の加熱時間で脱色することができる。
加熱時間は、目的とする脱色の程度に応じて適宜決定され、例えば、30秒以上又は1分以上であってもよく、30分以下又は3分以下であってもよい。
図7には、加熱処理部20における脱色剤の繊維布Tから吸収体Fへの移動を模式的に示している。本実施形態に係る脱色装置1においては、図7(a)に示すように、脱色剤(図中 符号Dで示す)が塗布された繊維布Tを加熱処理部20のプラテン21上に平坦な状態で保持して繊維布Tの接触加熱側に吸収体Fを当てて所定の温度に発熱したヒートプレス板22を下降させて加圧する。
繊維布Tが吸収体Fを介して加熱され、脱色剤に熱が伝わり液相化する。繊維布Tに染色されている染料(図中 符号PGで示す)は、図7(b)に示すように、液相化した脱色剤とともに繊維布Tから分離され、吸収体Fの毛細管力で吸収体Fへ移動する。
吸収体Fへ移動した脱色剤はヒートプレス板22に接触して蒸発し(図中 矢印Rで示す)、蒸気は上方へ放出される。これにより、図7(c)に示すように、吸収体Fのヒートプレス板22に接している側は乾燥し、再度脱色剤とともに染料が繊維布Tから吸収体Fへ毛細管力で移動する。
このように、加熱処理部20においては、繊維布Tを吸収体Fを介して加熱して脱色剤を繊維布Tに染色又は印刷された染料とともに吸収体Fに移動させるプロセスが継続されることで、脱色性能を向上させている。
(回収部)
図8は繊維布Tに塗布されない脱色剤の一部を回収する第1回収部31の構成例を説明する図、図9は繊維布Tに塗布された脱色剤の一部を回収する第2回収部32の構成例を説明する図、図10は脱色剤が移動した吸収体Fから脱色剤を真空抽出して液体として回収する回収部の構成例を説明する図である。
回収部30は、繊維布Tに塗布されない脱色剤の一部を回収する第1回収部31と、繊維布Tに塗布された脱色剤の一部を回収する第2回収部32と、からなる。
第1回収部31は、図8に示すように、プリントヘッド11から脱色剤を液滴として吐出する際に発生するミストを回収するための構成として、ダクト31Aと、捕集容器31Bと、吸引ファン31Cと、を備える。
ダクト31Aは、プリントヘッド11の主走査方向下流側にプリントヘッド11と隣り合うように配置されている。ダクト31Aの下端は開口し、ミストが開口から吸引されるようになっている。ダクト31Aの上端にはホース状の流路部材31Dが接続されて、ダクト31Aは流路部材31Dを介して捕集容器31Bと連通している。そして、吸引ファン31Cが駆動することにより、ダクト31A内に周辺の空気が回収され、さらにダクト31A内の空気が捕集容器31Bに集められる。
捕集容器31Bの内部には、捕集壁32Baが形成されており、捕集容器31Bの空気に含まれるミストが捕集壁32Baに衝突することにより、ミストを液滴化させる。捕集容器31Bの鉛直方向下部には、貯留部31Bbが備えられており、液滴化したミストが貯留部31Bbで貯留される。貯留部32Bbは捕集容器31Bの本体から取り外すことができ、捕集容器31Bから取り外すことにより液体LQとして回収されたミストは脱色剤として再利用可能となる。
第1回収部31は、ミストの回収に加えて繊維布Tのプラテン21上にはみ出して塗布された脱色剤を回収する脱色剤回収機構(不図示)を備えていることが望ましい。脱色剤回収機構としては、例えば、プラテン21上でプリントヘッド11から吐出される液滴状態の脱色剤を受け、脱色剤を複数の溝の側面や底面に伝わせて滑落させ貯留部31Bbで貯留するようにしてもよい。
第2回収部32は、図9に示すように、加熱処理部20で繊維布Tを加熱した際に脱色剤から発生する蒸気を液体として回収するための構成として、蒸気を含む空気が入る回収室32Aと、回収室32A内の圧力を高めて蒸気が液化する高圧状態を作る圧力上昇部32Bと、液化で生じた液体を分離して気体を外部に排気する液体分離部32Cと、を備える。
繊維布Tを加熱した際に脱色剤から発生する蒸気を液体として回収する場合としては、脱色剤が塗布された繊維布Tに加熱処理を行って染料の脱色を行う場合と、加熱処理により染料が脱色された後の繊維布Tを加熱して繊維布Tに残留する脱色剤を回収する場合がある。いずれの場合であっても、第2回収部32で繊維布Tを加熱した際に脱色剤から発生する蒸気を液体として回収することが可能である。
回収室32Aは、ヒートプレス板22の鉛直上方に下端が開口して配置され、開口には圧力上昇部32Bが設けられている。圧力上昇部32Bは、本実施形態においては、蒸気を含む気体を吸い込んで回収室32A内に送り込む吸引ファンで構成されている。
尚、圧力上昇部32Bは、吸引ファンに限定されることはなく、他の構造でも回収室32A内の圧力を高めることができるものであれが使用できる。ここで、回収室32A内を高圧状態にして蒸気が液化する圧力の大きさとしては、30~50Pa程度である。
液体分離部32Cは、回収室32A内の高圧状態を維持しつつ回収室32A内の気体を外部に排出させ、高圧によって液化した液体を回収室32A内に残す気体通過材を備えている。気体通過材を通過した気体は乾燥気体になる。
気体通過材としては、気体が通過する小孔を多数有する多孔質体を用いることができる。多孔質体を用いた場合は、液化された液体LQを液体分離部32Cの鉛直下方に配置された貯留部32Dで受けて貯留する。貯留部32Dは取り外すことができ、液体LQとして回収された蒸気は脱色剤として再利用可能となる。
第2回収部32は、脱色剤が移動した吸収体Fから脱色剤を真空抽出して液体として回収するための構成として、繊維布Tから脱色剤が移動した吸収体Fを収容して吸収体Fから脱色剤を蒸発させる気密性容器32Eと、気密性容器32Eで発生した蒸気を冷却して液化する冷却装置32Fと、冷却装置32Fで液化された脱色剤を貯留する回収槽32Gと、回収槽32G及び気密性容器32E内を減圧する減圧装置32Hと、を備える。
まず、脱色剤が移動した吸収体Fを気密性容器32E内に投入して加熱用蒸気を供給することにより、気密性容器32E内の温度を所定の温度(例えば脱色剤の沸点以上)に加熱する。気密性容器32Eに加えられる熱は、吸収体Fに伝達され、吸収体Fが吸収している脱色剤の蒸発が促進される。
また、減圧装置32Hを駆動しておくと、気密性容器32E内の蒸気および空気が吸引され、気密性容器32E内で吸収体Fの脱色剤が蒸発して発生した蒸気の全部または一部は、冷却装置32Fで冷却されて液体に戻る。この冷却装置32Fを通過した液体、又は液体と蒸気が回収槽32G内に噴出される。回収槽32G内に噴出された液体LQは脱色剤として再利用可能となる。
(再生処理部)
図11は再生処理部40の構成例を説明する図である。
再生処理部40は、不純物を予め取り除いたRO水等からなる洗浄液Lを貯留する水槽部41と、洗浄液L中に含まれる気体(例えば空気)の含有量を減じながらその温度を所定に維持する液体制御部42(不図示)と、洗浄液L中で吸収体Fを間に挟むように対向かつ平行配置させた一対の超音波振動ユニット43を含む振動制御部44と、液体制御部42及び振動制御部44の動作を制御する制御機構45と、を備え、洗浄液L中に浸漬した吸収体Fの表面に付着している脱色剤及び吸収体Fの内部に残留する脱色剤を超音波によって形成されたキャビティの破裂に伴って生じる衝撃波で除去する。
尚、洗浄液Lとして、繊維布Tに塗布する脱色剤そのものを使用してもよい。この場合、洗浄に用いた脱色剤は染料と分離して再利用される。
脱色剤が移動した吸収体Fを洗浄した洗浄液Lは、繊維布Tに染色または印刷された染料を含んでいる。このような洗浄液LをRO膜処理により濃縮して透過液として染料と分離して、分離された染料は再度染色に再利用可能となる。
RO膜処理は、公知のRO膜およびモジュールを用い、加圧ポンプで洗浄液Lを加圧して供給し、染料と水とを分離する。RO膜は染料を分離する半透膜であり、モジュールはこのRO膜を取り付けた平膜型、チューブラ型、スパイラル型、中空糸型等のモジュールを用いることができる。RO膜処理は透過液における染料の濃度により、1段または2段のRO膜装置により、一過式または循環式で処理を行うことができる。
(2)脱色処理
図12は本実施形態に係る脱色方法の脱色処理の流れを示すフローチャート図である。
本実施形態に係る繊維布Tの脱色処理は、染色又は印刷された繊維布Tに脱色剤を塗布する塗布工程S101と、繊維布Tを加熱及び加圧して繊維布Tに塗布された脱色剤を繊維布Tに染色又は印刷された染料とともに吸収体Fに移動させる移動工程S102と、繊維布Tに塗布されない脱色剤の一部及び繊維布Tに塗布された脱色剤の一部を回収する回収工程S103と、脱色剤が移動した吸収体Fを洗浄液L中で洗浄して新たな吸収体Fとして利用可能にする再生工程S104と、を含む。
(塗布工程:S101)
本実施形態において使用される繊維布T(図2において符号Tで示す)は、その一面に染料によって印刷又は染色された布地であり、繊維布Tに脱色剤を塗布して接触加熱処理を施すことで染料を吸収体Fに移動させて脱色する。
まず、脱色装置1のプラテン21上に繊維布Tをその脱色部分が上面に来るように位置決めして、固定具(不図示)で固定する。
次に、脱色剤を含むインクを繊維布Tに塗布(吐出)する。具体的には、プリントヘッド11を搭載したキャリッジ12を移動させながら、繊維布Tの脱色剤塗布箇所に脱色剤を含んだインクを液滴として吐出する。脱色装置1の制御部50のROM及びRAMの少なくとも一方には、繊維布Tの種類、繊維布Tの厚み、繊維布Tの縫い目の有無及び位置、重なり部の有無等の各種データが格納されている。
塗布の指示を受け付けると、脱色剤を含むインクの吐出データがプリントヘッド11に送信され、吐出データに基づいてプリントヘッド11からインクが吐出されて、プラテン21上に固定された繊維布Tへの脱色剤の塗布が実施される。
繊維布Tへの脱色剤の塗布は、プリントヘッド11から脱色剤を液滴として吐出する際に繊維布Tに塗布されない脱色剤を回収する回収工程S103の一部を同時に実施しながら行われる(S103A)。すなわち、プリントヘッド11の主走査方向下流側にプリントヘッド11と隣り合うように配置されたダクト31A内に周辺の空気が回収され、さらにダクト31A内の空気が捕集容器31Bに集められる。捕集容器31Bの内部ではミストを液化させ、液化したミストは貯留部31Bbで貯留され脱色剤として再利用可能となる。また、繊維布Tのプラテン21上にはみ出して塗布された脱色剤も回収して再利用する。
(移動工程:S102)
塗布工程S101を経て脱色剤が塗布された繊維布Tの上面に吸収体Fを当ててヒートプレス板22を下降させて加圧しながら、吸収体Fの上から繊維布Tを脱色剤の沸点以下の温度で加熱する。
脱色剤の沸点以下の温度は、脱色剤に応じて、例えば、120℃以上又は150℃以上、210℃以下又は190℃以下である。加熱時間は、目的とする脱色の程度に応じて適宜決定され、例えば、30秒以上又は1分以上であってもよく、10分以下又は3分以下であってもよく、加熱される繊維布Tの熱ダメージを抑制しながら十分な脱色効果が得られる時間とされる。
繊維布Tは吸収体Fを介して加熱され、脱色剤に熱が伝わり液相化する。繊維布Tに染色されている染料は、液相化した脱色剤とともに繊維布Tから分離され、吸収体Fの毛細管力で吸収体Fへ移動する。
吸収体Fへ移動した脱色剤はヒートプレス板22に接触して蒸発し、蒸気は上方へ放出される。これにより、吸収体Fのヒートプレス板22に接している側は乾燥し、再度脱色剤とともに染料が繊維布Tから吸収体Fへ毛細管力で移動する。
移動工程S102で繊維布Tを加熱した際に脱色剤から発生する蒸気は、繊維布Tに塗布された脱色剤の一部を回収する回収工程S103の一部を同時に実施して液体として回収される(S103B)。すなわち、ヒートプレス板22の鉛直上方に下端が開口した回収室32Aが配置され、移動工程S102でヒートプレス板22の上方へ放出される蒸気は、回収室32A内にファンで送り込まれる。回収室32A内は、送り込まれた蒸気が液化する30~50Pa程度の高圧に維持され脱色剤として再利用可能に回収される。
(回収工程:S103)
回収工程S103は、プリントヘッド11からインクが吐出されて、プラテン21に固定された繊維布Tへの脱色剤の塗布を行う塗布工程S101と同時に行う第1の回収工程S103Aと、脱色剤が塗布された繊維布Tに加熱処理を行って染料の脱色を行う移動工程102と同時に行う第2の回収工程S103Bと、加熱処理により染料が脱色された後の繊維布Tを加熱して繊維布Tに残留する脱色剤を回収する第3の回収工程S103Cとがある。
第3の回収工程S103Cでは、繊維布Tから脱色剤が移動した吸収体Fを気密性容器32E内に投入して加熱用蒸気を供給することにより、気密性容器32E内の温度を所定の温度(例えば脱色剤の沸点以上)に加熱する。
また、減圧装置32Hを駆動して、気密性容器32E内の吸収体Fの脱色剤が蒸発して発生した蒸気及び空気を吸引して冷却装置32Fに導き、冷却装置32Fで冷却して液化する。この冷却装置32Fで液化した液体LQ、または液体LQと蒸気は回収槽32G内に噴出され、液体LQは脱色剤として再利用可能となる。
(再生工程:S104)
再生工程S104は、脱色剤が移動した吸収体Fを洗浄液L中で洗浄して新たな吸収体Fとして利用可能にする。再生工程S104においては、不純物を予め取り除いたRO水等の洗浄液L中に浸漬した吸収体Fの表面に付着している脱色剤及び吸収体Fの内部に残留する脱色剤を超音波によって形成されたキャビティの破裂に伴って生じる衝撃波で除去する。尚、洗浄液Lとしては、繊維布Tに塗布する脱色剤そのものであってもよい。この場合、洗浄に用いた脱色剤は染料と分離して再利用される。
脱色剤が移動した吸収体Fを洗浄した洗浄液Lは、RO膜処理により濃縮して透過液として染料と分離して、分離された染料は再度染色に再利用可能となる。
本実施形態に係る脱色装置1によれば、染色又は印刷された繊維布Tに脱色剤を必要な領域に必要な量で液滴として吐出して塗布し、吐出時に発生するミスト等、繊維布Tに塗布されなかった脱色剤は第1回収部31によって回収し脱色剤として再利用可能となる。ヒートプレス板22は、脱色剤とともに染料の移動が生じる温度になるように吸収体Fの上から繊維布Tを脱色剤の沸点以下の温度で加熱して、脱色剤を染料とともに吸収体Fに移動させて蒸発させる。このプロセスが継続されることで脱色性能を向上させることが可能となっている。ヒートプレス板22で繊維布Tを加熱した際に脱色剤から発生する蒸気は液化して液体LQとして回収され脱色剤として再利用可能となる。
脱色剤が移動した吸収体Fは洗浄液L中で洗浄して新たな吸収体Fとして利用可能になり、脱色剤が移動した吸収体Fを洗浄した洗浄液Lは、RO膜処理により濃縮して透過液として染料と分離して、分離された染料は再度染色に再利用可能となる。
1・・・脱色装置
10・・・液滴吐出部、20・・・加熱処理部、30・・・回収部、40・・・洗浄装置、50・・・制御部
T・・・繊維布、F・・・吸収体

Claims (17)

  1. 染色又は印刷された繊維布に脱色剤を塗布する塗布手段と、
    前記繊維布を加熱及び加圧して前記繊維布に塗布された前記脱色剤を前記繊維布に染色又は印刷された染料とともに吸収体に移動させる移動手段と、
    前記繊維布に塗布されない前記脱色剤の一部及び/又は前記繊維布に塗布された前記脱色剤の一部を回収する回収手段と、を備えた、
    ことを特徴とする脱色装置。
  2. 前記塗布手段は、前記脱色剤を液滴として吐出して前記繊維布に前記脱色剤を塗布する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の脱色装置。
  3. 前記塗布手段は、前記繊維布の脱色する領域を指定して、前記繊維布の種類、前記繊維布の厚み、前記繊維布の縫い目、の少なくとも一つ又はこれらの組み合わせに応じて前記脱色剤の塗布量を調整しながら塗布する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の脱色装置。
  4. 前記塗布手段は、前記繊維布の重なり部分で前記脱色剤の塗布量を増加させる、
    ことを特徴とする請求項3に記載の脱色装置。
  5. 前記移動手段は、前記繊維布を前記吸収体を介して加熱して前記脱色剤を前記繊維布に染色又は印刷された染料とともに前記吸収体に移動させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の脱色装置。
  6. 前記移動手段は、前記吸収体を前記脱色剤の沸点以下の温度で接触加熱する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の脱色装置。
  7. 前記吸収体は、塗布される前記脱色剤の必要吸収量に応じて取り換え可能に用いられる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の脱色装置。
  8. 前記回収手段は、吐出された前記脱色剤のうち前記繊維布に塗布されなかった前記脱色剤を回収する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の脱色装置。
  9. 前記回収手段は、吐出された前記脱色剤のうち前記繊維布に着弾しなかった液滴であるミストを回収する、
    ことを特徴とする請求項8に記載の脱色装置。
  10. 前記回収手段は、前記移動手段により加熱した際に前記脱色剤から発生した蒸気を回収する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の脱色装置。
  11. 前記回収手段は、前記脱色剤が移動した前記吸収体から前記脱色剤を抽出して液体として回収する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の脱色装置。
  12. 前記回収手段は、脱色された前記繊維布を加熱して前記脱色剤を回収する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の脱色装置。
  13. 前記回収手段で回収した前記脱色剤を前記塗布手段により再度塗布させる脱色剤再利用手段を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の脱色装置。
  14. 前記脱色剤が移動した前記吸収体を洗浄液で洗浄して前記移動手段で前記脱色剤を再度移動させる前記吸収体として利用可能にする吸収体再生手段を更に備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の脱色装置。
  15. 前記洗浄液から前記繊維布から移動した染料を抽出して回収する、
    ことを特徴とする請求項14に記載の脱色装置。
  16. 染色又は印刷された繊維布に脱色剤を塗布する塗布工程と、
    前記繊維布を加熱及び加圧して前記繊維布に塗布された前記脱色剤を前記繊維布に染色又は印刷された染料とともに吸収体に移動させる移動工程と、
    前記繊維布に塗布されない前記脱色剤の一部及び前記繊維布に塗布された前記脱色剤の一部を回収する回収工程と、を含み、
    脱色装置として、請求項1ないし15のいずれか1項に記載の脱色装置を用いる、
    ことを特徴とする脱色方法。
  17. 前記脱色剤が移動した前記吸収体を洗浄液で洗浄して新たな吸収体として利用可能にする再生工程を更に含む、
    ことを特徴とする請求項16に記載の脱色方法。
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