JP7237825B2 - 血中におけるrnaの安定性の改善剤および投与方法 - Google Patents
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Description
(1)RNAの血中安定性を向上させることに用いるための組成物であって、カチオン性ポリマーを含む、組成物。
(2)RNAを内包した薬剤送達用のキャリアと併用される、上記(1)に記載の組成物。
(3)裸のRNAと併用される、上記(1)に記載の組成物。
(4)上記(1)~(3)のいずれかに記載の組成物であって、RNAの投与に先だって投与されることを特徴とする、組成物。
(5)カチオン性ポリマーが、非電荷親水性ポリマーブロックとのブロック共重合体の形態である、上記(1)~(4)のいずれかに記載の組成物。
(6)非電荷親水性ポリマーブロックが、ポリエチレングリコールブロックである、上記(5)に記載の組成物。
(7)カチオン性ポリマーが、アミノ基を側鎖に有するアミノ酸を単量体単位として含むペプチドである、上記(1)~(6)のいずれかに記載の組成物。
(8)薬剤送達用のキャリアに内包されたRNAとカチオン性ポリマーとを含む、医薬製剤。
(9)薬剤送達用のキャリアに内包されたRNAとカチオン性ポリマーとの組合せ。
(10)血中の裸のRNAの安定性を向上させることに用いるための、カチオン性ポリマーを含む組成物。
(11)血中の薬剤送達用のキャリアに内包されたRNAの安定性を向上させることに用いるための、カチオン性ポリマーを含む、組成物。
対象は、哺乳動物、例えば、ヒトであり、特に、本発明の改善剤やRNA溶液の投与が有益である哺乳動物、例えば、ヒトであり得る。
本明細書では、「血中安定性の改善剤」または「血中における安定化剤」とは、血中安定性を改善する、または向上させることに用いられる薬剤を意味し、「血中安定性を改善することに用いるための組成物」、「血中安定性を改善することに用いるための医薬組成物」、「血中において安定化することに用いるための組成物」、または「血中において安定化することに用いるための医薬組成物」と同義であり、これら用語と相互互換的に用いられる。
ある態様では、カチオン性ポリマーとPEGを含む共重合体は、PEG部分が、好ましくは、10kD以上、15kD以上、20kD以上、30kD以上、または40kD以上の平均分子量を有するPEG鎖を複数本有する分岐PEGであり、カチオン性ポリマー部分が平均重合度15以上、20以上、30以上、または40以上であり得る。この特定の態様において、カチオン性ポリマーとPEGを含む共重合体は、PEG部分が、好ましくは、20kD以上、30kD以上、または40kD以上の平均分子量を有するPEG鎖を複数本有する分岐PEGであり、カチオン性ポリマー部分が平均重合度20以上、30以上、または40以上であり得る。PEG部分の平均分子量の上限は、例えば、150kD、140kD、130kD、120kD、110kD、100kD、90kD、80kD、70kD、60kD、50kD、または40kDとすることができる。また、カチオン性ポリマー部分の平均重合度の上限は、100、90、80、70、60、50、40、30、または20とすることができる。ある1つの好ましい態様では、カチオン性ポリマーとPEGを含む共重合体は、PEG部分が、10kD~50kDの平均分子量を有するPEG鎖を複数哺乳する分岐PEGであり、カチオン性ポリマー部分が、10~40の平均重合度を有するカチオン性ポリマーであり得る。ある1つの好ましい態様では、カチオン性ポリマーとPEGを含む共重合体は、PEG部分が、15kD~45kDの平均分子量を有するPEG鎖を複数哺乳する分岐PEGであり、カチオン性ポリマー部分が、15~30の平均重合度を有するカチオン性ポリマーであり得る。
ある態様では、カチオン性ポリマーとPEGを含む共重合体は、PEG部分が、40kD以上、50kD以上、60kD以上、または70kD以上の平均分子量を有する一本鎖PEGであり、カチオン性ポリマー部分が平均重合度15以上、20以上、30以上、40以上、50以上、60以上または70以上であり得る。この特定の態様において、カチオン性ポリマーとPEGを含む共重合体は、PEG部分が、60kD以上、または70kD以上の平均分子量を有する一本鎖PEGであり、カチオン性ポリマー部分が平均重合度50以上、60以上または70以上であり得る。PEG部分の平均分子量の上限は、例えば、150kD、140kD、130kD、120kD、110kD、100kD、90kD、80kD、70kD、60kD、50kD、または40kDとすることができる。また、カチオン性ポリマー部分の平均重合度の上限は、100、90、80、70、60、50、40、30、または20とすることができる。ある1つの好ましい態様では、カチオン性ポリマーとPEGを含む共重合体は、PEG部分が、50kD~100kDの平均分子量を有する1本鎖PEGであり、カチオン性ポリマー部分が、10~40の平均重合度を有するカチオン性ポリマーであり得る。ある1つの好ましい態様では、カチオン性ポリマーとPEGを含む共重合体は、PEG部分が、60kD~90kDの平均分子量を有する1本鎖PEGであり、カチオン性ポリマー部分が、15~30の平均重合度を有するカチオン性ポリマーであり得る。
日油より購入した末端に一級アミンの構造を持つBranchPoly(ethyleneglycol)(分子量37000×2)を開始剤として、非特許文献(J. Polym. Sci. Part A Polym. Chem. 2003, 41 1167-1187)に則りFuchs-Farthing法により合成したLysine(TFA)-NCA、Ornithine(TFA)-NCAをそれぞれ重合した後、塩基で処理することで得られる。
具体的には、bPEG-PLLの合成では、まず一級アミンを持つbPEG(740 mg, 0.010mmol)をナカライ社より購入したベンゼンにより凍結乾燥した。続いて反応溶媒として、シグマアルドリッチ社より購入したチオウレア(TU)を関東化学社より購入した脱水N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)に溶解させて1Mの濃度に調製したDMF(1M TU)を用意した。凍結乾燥させたbPEGは10 mLのDMF (1M TU)に溶解させた。続いて、Lys(TFA)-NCAをArバック中で59 mg (0.22 mmol)フラスコに測り、DMF 2 mLに溶解させた。調製したLys(TFA)-NCA溶液をAr雰囲気下でbPEG溶液に加え、25 ℃で3日間撹拌した。反応溶液は、メタノール(シグマアルドリッチ社)とジエチルエーテル(昭和エーテル社)の1:9混合溶液300 mLに対して滴定し、共重合体bPEG-PLL(TFA)を再沈殿させた。 得られたbPEG-PLL(TFA)を濾過によって回収し、真空乾燥した。得られたbPEG-PLL(TFA)を500 mg測りとり、25 mLのメタノールに溶解させた。続いてこのbPEG-PLL(TFA)溶液に1M NaOH を7.5 mL加えて35 ℃で12時間撹拌し、TFA基の脱保護を行った。反応後は、0.01 M HClに対して3回透析を行った後、水に対して3回透析を行い、凍結乾燥によりbPEG-PLLを回収した。得られたbPEG-PLLはGEヘルスケア社のカラムsuperdex 200を用いた SEC(LC2000 system, 日本分光社)、1H-NMR(ESC400, JEOL)により解析した。bPEG-PLOについても同様の工程で合成した。
mRNAは、テンプレートのDNAをmMESSAGE mMACHINE T7 Ultra Kit (Ambion社) を用いてin vitroトランスクリプションする、またpoly(A) tail kit(Ambion社)を用いてpoly(A)修飾を施すことで調製した。またテンプレートのDNA作成には、New England Biolabs社より購入したpCMV-Gluc control plasmidを用いた。
実施例1では、mRNAとPEGasus-PLLまたは-PLOを混合してから同時に投与した。本実施例では、PEGasus-PLLまたは-PLOを先行投与し、その後にmRNAを投与した。
本実施例では、分岐PEGを有するブロックカチオマーが、キャリアに内包されたmRNAを安定化するかを確かめた。
実施例3に記載の通り、PEGasus-PLL、PEGasus-PLOおよびポリプレックスミセルを調製した。200 ng/μLのmRNA濃度に調製したポリプレックスミセル 10 μLと、0, 2, 10 または20 mg/mLのPEGasus-PLO溶液10 μLを 3 μg/mL(血清濃度)のRNase A溶液100 μLに加え、37 ℃で1時間静置した。その後、RNeasy kit(Qiagen社)のプロトコールに則りRNAを抽出した。抽出したRNAはReverse Transfection kit (TOYOBO社)を用いてcDNAに逆転写した後、qRT-PCR(Biorad社)により定量した。
重合度の異なるPEG、重合度の異なるカチオマー、および分岐無しのPEGと比較することで各ブロックのmRNA安定性改善効果に対する重要性を調べた。
具体的には、42-PLL75の合成では、まず一級アミンを持つPEG(420 mg, 0.010mmol)をナカライ社より購入したベンゼンにより凍結乾燥した。続いて反応溶媒として、シグマアルドリッチ社より購入したチオウレア(TU)を関東化学社より購入した脱水N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)に溶解させて1Mの濃度に調製したDMF(1M TU)を用意した。凍結乾燥させたPEGは6 mLのDMF (1M TU)に溶解させた。続いて、Lys(TFA)-NCAをArバック中で220 mg (0.82 mmol)フラスコに測り、DMF 2 mLに溶解させた。調製したLys(TFA)-NCA溶液をAr雰囲気下でPEG溶液に加え、25℃で3日間撹拌した。反応溶液は、メタノール(シグマアルドリッチ社)とジエチルエーテル(昭和エーテル社)の1:9混合溶液300 mLに対して滴定し、共重合体PEG-PLL(TFA)を再沈殿させた。得られたPEG-PLL(TFA)を濾過によって回収し、真空乾燥した。得られたPEG-PLL(TFA)を500 mg測りとり、25 mLのメタノールに溶解させた。続いてこのPEG-PLL(TFA)溶液に1M NaOH を7.5 mL加えて35℃で12時間撹拌し、TFA基の脱保護を行った。反応後は、0.01 M HClに対して3回透析を行った後、水に対して3回透析を行い、凍結乾燥によりPEG-PLLを回収した。得られたPEG-PLLはGEヘルスケア社のカラムsuperdex 200を用いた SEC(LC2000 system, 日本分光社)、1H-NMR(ESC400, JEOL)により解析した。他のポリマーシリーズの合成についても、Lys(TFA)-NCA重合反応時の開始剤、モノマーの量を調節の上、同様のプロセスを行うことで得た。
mRNAの安定化効果が、カチオンの種類に関わらず奏されるかを確認した。
PLO24は、ポリ(L-オルニチン)が重合度24で連結したホモポリマーである。シグマアルドリッチ社より購入した11-azido-3,6,9-trioxaundecan-1-amineを開始剤として用い、非特許文献(J. Polym. Sci. Part A Polym. Chem. 2003, 41 1167-1187)に則りFuchs-Farthing法により合成したOrnithine(TFA)-NCA(Orn(TFA)-NCA)を重合、その後塩基で処理することで得られる。具体的には、開始剤(55 mg, 0.25 mmol)をDMF (1M TU)に2 mLに溶解させた。別途Arバック中でOrn(TFA)-NCA(1.7 g, 6.3 mmol)をフラスコに測りとり、15 mLのDMF(1m TU)に溶解させた。調製したOrn(TFA)-NCA溶液を、Ar雰囲気下で開始剤溶液に加え、25℃で2日間撹拌して重合反応を行った。反応溶液を水に対して5回透析したのち、凍結乾燥することでPoly(L-ornithine)(TFA) (PLO(TFA))を得た。 得られたPLO(TFA)を500 mg測りとり、25 mLのメタノールに溶解させた。続いてこのPEG-PLL(TFA)溶液にWako社より購入した1M NaOH を7.5 mL加えて室温で12時間撹拌し、TFA基の脱保護を行った。反応後は、0.01 M HClに対して3回透析を行った後、水に対して3回透析を行い、凍結乾燥によりPLOを回収した。
DET56は、ポリ(アスパラギン酸-ジエチルトリアミン)が重合度56で連結したホモポリマーであり、中央化学製品株式会社より購入したBLA-NCAを重合して前駆体PBLAを合成、これに対してジエチレントリアミン(DET)によるエステルアミド交換反応(アミノリシス)により側鎖を修飾することで得られる。重合開始剤としては東京化成より購入したブチルアミンをナカライ社より購入したカルシウムハイドライドを乾燥剤として蒸留精製したものを用いた。ブチルアミン(7.4 mg, 0.10 mmol)を関東化学より購入した脱水ジクロロメタン20 mLに溶解した。Arバック中でモノマーBLA-NCA(1.6 g, 6.1 mmol)をフラスコに測りとり、関東化学より購入した脱水DMF 3mLに溶解した。Ar雰囲気下でBLA-NCA溶液を開始剤溶液に加え、35℃で3日間撹拌した。反応溶液をヘキサン/酢酸エチル=3/2の混合溶媒500 mLに滴定することでPBLAを沈殿させ、濾過および真空乾燥後に回収した。得られた前駆体PBLAを200 mgフラスコに測りとり、5 mLのNMPに溶解させた。続いて、ポリマー側鎖エステル構造のモル数に対して100等量のDETフラスコにとり、NMPで二倍に希釈した。Ar雰囲気下4℃のもと、DET溶液にゆっくりとPBLA溶液を加え、そのまま4 ℃で1時間撹拌し、アミノリシスを行った。アミノリシスに用いたNMPはWako社より購入、DETは東京化成より購入し、それぞれカルシウムハイドライド存在下で蒸留したものを用いた。氷上で塩酸を用いて反応溶液を中和、また0.01 M HClに対して透析を3回、水に対して透析を3回行った後、凍結乾燥によりDET56を回収した。
42-DET67は、ポリエチレングリコール(分子量42k)に重合度67のポリ(アスパラギン酸-ジエチルトリアミン)が連結したポリマーであり、日油より購入した一級アミン末端を有する分子量42kのPEGを開始剤として、中央化学製品株式会社より購入したBLA-NCAを重合して前駆体PEG-PBLAを合成、これに対してジエチレントリアミン(DET)によるエステルアミド交換反応(アミノリシス)により側鎖を修飾することで得られる。重合開始剤のPEG(840 mg, 0.020 mmol)は、ナカライ社より購入したベンゼンを用いて凍結乾燥した後、関東化学より購入した脱水ジクロロメタン10 mLに溶解した。Arバック中でモノマーBLA-NCA(370 mg, 1.5 mmol)をフラスコに測りとり、関東化学より購入した脱水DMF 1.5 mLに溶解した。Ar雰囲気下でBLA-NCA溶液を開始剤溶液に加え、35 ℃で3日間撹拌した。反応溶液をヘキサン/酢酸エチル=3/2の混合溶媒300 mLに滴定することでPBLAを沈殿させ、濾過および真空乾燥後に回収した。得られた前駆体PEG-PBLAを200 mgフラスコに測りとり、5 mLのNMPに溶解させた。続いて、ポリマー側鎖エステル構造のモル数に対して100等量のDETをフラスコにとり、NMPで二倍に希釈した。Ar雰囲気下4 ℃のもと、DET溶液にゆっくりとPEG-PBLA溶液を加え、そのまま4 ℃で1時間撹拌し、アミノリシスを行った。アミノリシスに用いたNMPはWako社より購入、DETは東京化成より購入し、それぞれカルシウムハイドライド存在下で蒸留したものを用いた。氷上で塩酸を用いて反応溶液を中和、また0.01 M HClに対して透析を3回、水に対して透析を3回行った後、凍結乾燥により42-DET67を回収した。
PEIは、ポリエチレンイミンであり、invitrogen社より購入したものを用いた。
合成したポリマーシリーズはGEヘルスケア社のカラムsuperdex 200を用いた SEC(LC2000 system, 日本分光社)、1H-NMR(ESC400, JEOL)により解析した。
Claims (5)
- 対象において遊離状態のRNAの血中安定性を向上させることに用いるための組成物であって、カチオン性ポリマーブロックとポリエチレングリコール(PEG)ブロックとのブロック共重合体を含み、前記PEGブロックは、15kDa~45kDaの平均分子量をそれぞれ有するPEG鎖を2本有する分岐PEGであり、分岐PEGは、カチオン性ポリマーブロックの一端に存在し、前記カチオン性ポリマーブロックが、15~30の重合度を有し、前記遊離状態のRNAとは別々に前記対象に投与される、組成物。
- 対象において薬剤送達用のキャリアに内包されたRNAの血中安定性を向上させることに用いるための組成物であって、カチオン性ポリマーブロックとポリエチレングリコール(PEG)ブロックとのブロック共重合体を含み、前記PEGブロックは、15kDa~45kDaの平均分子量を有するPEG鎖を複数本有する分岐PEGであり、前記カチオン性ポリマーブロックが、15~30の重合度を有し、前記RNAとは別々に前記対象に投与される、組成物。
- 対象においてRNAの血中安定性を向上させることに用いるための組成物であって、
RNA、および
カチオン性ポリマーブロックとポリエチレングリコール(PEG)ブロックとのブロック共重合体を含む、組成物であって、
前記RNAは、薬物送達用のキャリアに内包されており、薬物送達用のキャリアはカチオン性ポリマーを含み、
前記ブロック共重合体は、15kDa~45kDaの平均分子量を有するPEG鎖を複数本有する分岐PEGであり、前記カチオン性ポリマーブロックが、15~30の重合度を有し、
前記薬物送達用のキャリアが含むカチオン性ポリマーと前記ブロック共重合体とは異なる、
組成物。 - 請求項1または2に記載の組成物であって、RNAの投与に先だって投与されることを特徴とする、組成物。
- カチオン性ポリマーブロックが、アミノ基を側鎖に有するアミノ酸を単量体単位として含むペプチドである、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
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