JP7234535B2 - 防滑用組成物、防滑部材、及び、敷物 - Google Patents
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Description
従来の防滑用組成物又は防滑部材の例としては、特許文献1又は2に記載のものが挙げられる。
本発明が解決しようとする課題は、防かび性に優れた防滑部材が得られる防滑用組成物、上記防滑用組成物の固化物を含む防滑部材及び上記防滑部材を備える敷物を提供することである。
<1> ホットメルト型接着剤、及び、
防かび剤を含む
防滑用組成物。
<2> 前記ホットメルト型接着剤が、エチレン-酢酸ビニル共重合体を含む、前記<1>に記載の防滑用組成物。
<3> 前記ホットメルト型接着剤における軟化点が、80℃~160℃である、前記<1>又は<2>に記載の防滑用組成物。
<4>前記防かび剤が、イソチアゾリン系化合物又はイミダゾール系化合物である、前記<1>~<3>のいずれか1つに記載の防滑用組成物。
<5>前記防かび剤が、有機系防かび剤を無機化合物に担持させた有機/無機ハイブリット系防かび剤である、前記<1>~<4>のいずれか1つに記載の防滑用組成物。
<6> 前記防かび剤の分解温度が、150℃以上である、前記<1>~<5>のいずれか1つに記載の防滑用組成物。
<7> 敷物の裏面に用いられる、前記<1>~<6>のいずれか1つに記載の防滑用組成物。
<8> 前記<1>~<7>のいずれか1つに記載の防滑用組成物の固化物を含む、防滑部材。
<9> 敷物の裏面用防滑部材である、前記<8>に記載の防滑部材。
<10> 前記<8>又は<9>に記載の防滑部材を備える敷物。
本明細書中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本明細書中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本発明において、「質量%」と「重量%」とは同義であり、「質量部」と「重量部」とは同義である。
また、本発明において、2以上の好ましい態様の組み合わせは、より好ましい態様である。
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。
本発明に係る防滑用組成物は、ホットメルト型接着剤、及び、防かび剤を含む。
本発明者らは、上記構成によれば、得られる防滑部材におけるかびの発生が抑制されることを見出した。
また、本発明に係る防滑用組成物は、ホットメルト型接着剤を用いることにより、塗布、浸漬、成形等の操作が行いやすく、防滑部材又は防滑部材を備える製品等の生産が容易になりやすいと考えられる。
以下、本発明に係る各構成要件の詳細について説明する。
ホットメルト型接着剤とは、熱可塑性樹脂を加熱により溶融し、溶融状態のポリマーを用いて接着する型の接着剤をいう。本発明においてホットメルト型接着剤を用いることにより、防滑部材を短時間で形成可能となりやすいと考えられる。
ホットメルト型接着剤としては、特に限定されず、公知の材料を用いることができ、例えば、軟質ポリ塩化ビニル(軟質PVC)、スチレン-ブタジエンゴム(SBR)、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、EVAとポリオレフィンとの混合物、ポリスチレンブロック共重合体に他の樹脂類及び可塑剤を添加した物等が挙げられる。
これらの中でも、ホットメルト型接着剤としては、加工性の観点からは、EVAを含むことが好ましく、加工性及び得られる防滑部材の柔軟性の観点からは、EVAとポリオレフィンとの混合物がより好ましい。
また、2個以上のイソシアネート基、シロキサン基、シリル基等の官能基を有するプレポリマーを含有する湿気硬化型ホットメルト型接着剤、光重合開始剤を含むUV(紫外光)硬化ホットメルト型接着剤、等の公知のホットメルト型接着剤を用いてもよい。
ホットメルト型接着剤としては、上記材料の中から、耐ワックス性、耐熱性、耐ブロッキング性等、所望とする防滑部材の物性等を考慮して選択すればよい。
また、防滑部材の形成方法、防滑部材が形成されるものの物性等を考慮してホットメルト型接着剤を選択することも考えられる。例えば、後述する敷物に対し、溶融後の防滑用組成物を塗布して防滑部材を形成する場合、敷物に対して浸透するための溶融後の粘度、敷物の耐熱性、塗布性等を考慮してホットメルト型接着剤を選択すればよい。
本発明において用いられるホットメルト型接着剤の軟化点は、耐熱性、加工性及び防かび性の観点から、80℃~160℃であることが好ましく、90℃~120℃であることがより好ましい。
上記軟化点が低いほど、防滑部材の製造時において防滑用組成物の溶融時の温度を下げることができるため、防かび剤の分解が抑制されて防かび性が向上しやすくなる、又は、分解温度が低い防かび剤も使用可能となるという利点がある。
また、上記軟化点が高いほど、得られる防滑部材における耐熱性が向上しやすくなるという利点がある。
上記ホットメルト型接着剤の軟化点は、JIS K-6863(1994)に従い測定することができる。
本発明における防滑用組成物は、ホットメルト型接着剤を、1種単独で含有してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明における防滑用組成物におけるホットメルト型接着剤の含有量は、防滑用組成物の全質量に対し、50質量%~99.5質量%であることが好ましく、80質量%~99質量%であることがより好ましい。
本発明に係る防滑用組成物は、防かび剤を含有する。
防かび剤としては、特に限定されず無機系防かび剤、有機系防かび剤、有機/無機ハイブリッド系防かび剤のいずれも用いることが可能であるが、後述する分解温度が高いという観点からは、無機系防かび剤又は有機/無機ハイブリッド系防かび剤が好ましく、高い分解温度と防かび性の両立の観点からは、有機/無機ハイブリッド系防かび剤がより好ましい。
有機系防かび剤としては、塩化ベンザルコニウムで代表される第四アンモニウム塩系化合物、2,4-チアゾリルベンズイミダゾールで代表されるイオウ含有ベンズイミダゾール系化合物;2-(メトキシカルボニルアミノ)-1H-ベンゾイミダゾール(BCM)等のイミダゾール系化合物;2-n-オクチル-4-イソチアゾリン-3-オン(OIT)、5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾン-3-オン、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン(MIT)、2-メチル-4,5-トリメチレン-4-イソチアゾリン-3-オン(MTI)、1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オン(BIT)、N-n-ブチル-1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オン(Bu-BIT)等のイソチアゾリン系化合物;メチレンビスチオシアネートで代表されるビスチオシアネート系化合物;8-キノリノールに代表されるキノリノール系化合物;エタノールに代表されるアルコール系化合物;ホルマリンに代表されるアルデヒド系化合物;クレゾールに代表されるフェノール系化合物;ソルビン酸に代表されるカルボン酸系化合物等の防かび剤が挙げられる。
有機/無機ハイブリッド系防かび剤としては、有機系防かび剤を無機化合物(例えば、ゼオライト、ヒドロキシアパタイト、リン酸カルシウム、層状ケイ酸塩などの無機層状化合物)に担持させたもの、銀系防かび剤と上記有機系防かび剤との混合物、上記有機系防かび剤と上記無機系防かび剤の混合物等が挙げられる。
これらの防かび剤の中でも、防かび性能の観点からは、イソチアゾリン系化合物、又は、イミダゾール系化合物が好ましい。
また、これらの防かび剤の中でも、耐熱性の観点からは、有機系防かび剤を無機化合物に担持させた有機/無機ハイブリット系防かび剤が好ましく、イソチアゾリン系化合物、又は、イミダゾール系化合物を無機化合物に担持させた有機/無機ハイブリット系防かび剤がより好ましい。
本発明において用いられる防かび剤の分解温度は、本発明に係る防滑用組成物の融解時における防かび剤の分解を抑制する観点から、150℃以上であることが好ましく、500℃以上であることがより好ましく、250℃であることが更に好ましい。
上記分解温度の上限は特に限定されないが、例えば500℃以下であればよい。
上記防かび剤の分解温度は、示差熱熱重量測定装置を用いて測定される。
本発明に係る防滑用組成物は、上述のホットメルト型接着剤を用いることにより、防滑部材を生産性よく製造することが可能である。しかし、上記防滑部材の製造時には、例えば後述するロールコーターにおける溶融槽において長時間高温に晒される場合があり、上記分解温度が150℃以上であることにより、上記溶融層中での分解が抑制されやすいと考えられる。
また、上記防かび剤の分解温度は上記ホットメルト型接着剤の軟化点よりも高いことが好ましい。
下記式Aにより表される、上記防かび剤の分解温度と上記ホットメルト型接着剤の軟化点との差は、50℃以上であることが好ましく、100℃以上であることがより好ましい。
(防かび剤の分解温度)-(ホットメルト型接着剤の軟化点)・・・式A
本発明における防滑用組成物は、防かび剤を、1種単独で含有してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明における防滑用組成物における防かび剤の含有量は、防滑用組成物の全質量に対し、0.1質量%~10質量%であることが好ましく、2.5質量%~7.5質量%であることがより好ましい。
本発明に係る防滑用組成物は、その他の成分を更に含有してもよい。
その他の成分としては、例えば、充填剤、特性向上剤、顔料などが挙げられる。
充填剤としては、煙霧質シリカ、表面処理煙霧質シリカ、沈殿シリカ、珪藻土、石英粉、炭酸カルシウム、カーボンブラックなどが用いられている。
充填剤を含有することにより、耐熱性、弾性率、耐ブロッキング性等を向上することが可能である。
特性向上剤としては、加工助剤、耐熱向上剤、難燃性付与剤、酸化防止剤、流動調整剤、消臭剤、抗菌剤、接着向上剤などが用いられる。
加工助剤としては、末端にシラノール基やアルコキシシリル基を有する低粘度シリコーンオイル、レジン、シラン化合物等が挙げられる。
耐熱向上剤としては、鉄オクトエート、酸化鉄、Mn系化合物、Ni系化合物、Cu系化合物、Zr系化合物、Ce系化合物、W系化合物、酸化チタン、煙霧質酸化チタンなどが挙げられる。
また、難燃効果を更に高めるために、酸化鉄、酸化チタン、カーボンブラック、リン化合物、窒素化合物などを用いてもよい。
酸化防止剤としては、特に制限はなく公知の酸化防止剤を用いることができ、例えば、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ含有酸化防止剤、ヒドロキノン系酸化防止剤、キノリン系酸化防止剤、ヒドラジン類、尿素系酸化防止剤が挙げられる。
これらの中でも、フェノール系酸化防止剤が好ましく、ヒンダードフェノール系酸化防止剤がより好ましい。
前記フェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール(BHT)、2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)、4,4’-ブチリデンビス(3-メチル-6-t-ブチルフェノール)、ステアリル-β-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシルフェノール)プロピオネート、テトラキス[メチレン-3-(3’,5’-ジ-t-ブチル-4’-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、1,3,5-トリメチル-2,4,6-トリス(3,5-ジ-t-4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-t-ブチルフェノール)ブタン、ペンタエリスチルテトラキス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,1-ビス(4-オキシフェニル)シクロヘキサン、ジアルキルフェノールスルフィド、アルキルフェノール縮合物、スチレン化フェノールなどが挙げられる。
これらの中でも、フェノール性ヒドロキシ基が結合している炭素原子に対し芳香環上の隣の位置に1つ又は2つのt-ブチル基を有しているヒンダードフェノール系酸化防止剤であることが好ましく、ペンタエリスチルテトラキス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]であることがより好ましい。
前記アミン系酸化防止剤としては、例えば、N,N’-ジ-2-ナフチル-p-フェニレンジアミン、フェニル-α-ナフチルアミン、フェニル-β-ナフチルアミン、4,4’-ジメトキシジフェニルアミン、N,N’-ジフェニル-p-フェニレンジアミン、N-フェニル-N’-シクロヘキシル-p-フェニレンジアミン、N-イソプロピル-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、アルドール-α-ナフチルアミン、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、アセトアルデヒドアニリン、ジフェニルアミンとアセトンとの反応生成物などが挙げられる。
本発明の防滑用組成物の形態には特に限定はなく、任意の形態とすることができる。例えば、ペレット形状、粉末状、シート状、フィルム状、棒状、溶媒に溶解させた溶液状等として使用することができる。
本発明に係る防滑用組成物の製造方法は特に限定されず、公知の方法により製造することができる。
一例としては、ホットメルト接着剤と、防かび剤と、必要に応じてその他の成分とを、押し出し機で加熱混合し、ストランド状に押し出した溶融物を、水槽等を通して冷却後に切断してペレットを得る方法(コールドカット)、上記押し出された溶融物を、押出直後に切断してペレットを得る方法(ホットカット)等が挙げられるが、これに限定されるものではない。
本発明に係る防滑用組成物の用途としては、特に限定されず、防滑部材形成用として用いられればよいが、例えば、バスマット、絨毯マット等の敷物、バス回りグッズ(例えば、シャンプー台、石鹸入れなど)等の防滑部材形成用に用いることができる。
特に、本発明に係る防滑用組成物により得られる防滑部材は防かび性能に優れるため、バスマット、台所用の絨毯マット、バス回りグッズなど、水に濡れやすい環境下において用いられるものにおける防滑部材として好適に用いられる。
これらの中でも、本発明に係る防滑用組成物は、敷物の裏面(床等と接する面)に用いられることが好ましい。
本発明に係る防滑部材は、本発明に係る防滑用組成物の固化物を含む。
本発明において、防滑用組成物の固化物とは、使用環境において固体として存在する防滑用組成物をいい、25℃において固体として存在する防滑用組成物であることが好ましい。
防滑用組成物の固化物は、例えば、本発明に係る防滑用組成物を加熱溶融した後に冷却して固化したものであることが好ましい。
本発明に係る防滑部材は、例えば、防滑部材を形成したい製品(敷物、シャンプー台、石鹸入れなど)に本発明に係る防滑用組成物の溶融物を付与することにより、製品と防滑部材とが一体となった形で製造されてもよいし、本発明に係る防滑用組成物の溶融物を型等で成形することにより防滑部材を単独として製造されてもよい。
上記付与により防滑部材を形成する場合、例えば上記製品の裏面(床等と接する面)の全体に上記溶融物を付与してもよいし、ドット状、矩形状等のパターン状等として上記製品の一部に上記溶融物を付与してもよい。
また、上記成形することにより得られた防滑部材は、例えば、防滑部材を形成したい製品に接着剤、粘着シート等により貼り付ける、物理的に嵌め込む等の用途に用いられる。このような防滑部材の大きさ、形状等は特に限定されず、用途に応じて設計すればよい。
敷物としては、キッチンマット、脱衣所マット、玄関マット、バスマット、カーペット、自動車用マット、土木建材関連のマット等が挙げられ、特に限定されない。
敷物の中でも好ましい一態様としては、パイル敷物からなるマット、すなわち、パイル糸が基布に植設されてなるマット原反が挙げられる。
以下、防滑部材の製造方法の一例として、パイル敷物の裏面に本発明に係る防滑部材を設ける方法について説明する。
さらに、その形状としては、レベルカット、カットアンドループ、オールループ、ハイカットローカットなどで形成されたものに適用可能である。
ロールコーターを用いたロール塗布を行う場合、塗布量としては、5g/m2以上が好ましく、10g/m2~500g/m2がより好ましく、30g/m2~300g/m2が更に好ましい。
塗布量が5g/m2以上であれば、十分な防滑効果が得られやすく、パイル敷物などでは、パイルの抜けも抑制されやすい。
塗布量が500g/m2以下であれば、冷却を高速で行えるため生産性が向上し、パイルの重量が重くなりすぎず、敷物の厚みも大きくなりにくい
ロールコーターを用いたロール塗布を行う場合、固化後の防滑部材の厚さとしては、10μm~500μmが好ましい。
本発明における敷物は、本発明に係る防滑部材を備える。
敷物の詳細及びその製造方法の詳細は、上述の防滑部材において説明した通りである。
<1.試料の準備>
ホットメルト接着剤(エバーグリップSK11-4、東亞合成(株)製;EVAとポリオレフィンの混合物)と防かび剤(イソチアゾリン系化合物を無機化合物に担持させた有機/無機ハイブリット系化合物)を、ホットメルト接着剤と防かび剤合計質量に対する防かび剤の含有量が、ブランク(0質量%)、0.5質量%、1.0質量%又は5.0質量%となるように秤量し、ホットプレート上にて180℃で加熱混練(手作業)。離型紙上に取り出して常温で冷却した。熱テストプレス機に試作品2.0gをPETシート(離型剤コート側)で挟み、100℃で圧締めて70μmの厚みのフィルム(テストサンプル)を作製した。
このテストサンプルを縦5cm×横5cmにカットしたものを用いて試験を実施した。
JIS Z 2911(2010)「かび抵抗性試験方法」附属書A「プラスチック製品の試験」 方法Aに準じてかび抵抗性を評価した。
具体的には、各サンプルを下記の寒天培地に載せ、無機塩溶液に懸濁した下記のかび胞子懸濁液を均等にふりかけた後、26℃で28日間培養した(7日毎に観察)。
培養開始から7日ごとに、下記判定基準に従い評価を行い、評価結果を表1に記載した。
・硝酸ナトリウム:2.0g
・リン酸二水素カリウム:0.7g
・リン酸水素二カリウム:0.3g
・塩化カリウム:0.5g
・硫酸マグネシウム七水和物:0.5g
・硫酸鉄(II)七水和物:0.01g
・精製水:1000mL
・寒天:20g
・pH=6~6.5
・Aspergillus niger NBRC105649
・Penicillium pinophilum IAM7013
・Paecilomyces variotii IAM5001
・Chaetomium globosum NBRC6347
・Trichoderma virens NBRC6355
0:テストサンプル上において、肉眼および顕微鏡(約50倍)下でカビの発育が認められない。
1:テストサンプル上において、肉眼ではカビの発育は認められないが、顕微鏡下で明らかに確認できる。
2:テストサンプル上において、肉眼ではカビの発育が認められ、発育部分の面積はテストサンプルの全面積の25%未満。
3:テストサンプル上において、肉眼ではカビの発育が認められ、発育部分の面積はテストサンプルの全面積の25%以上50%未満。
4:テストサンプル上において、菌糸はよく発育し、発育部分の面積はテストサンプルの全面積の50%以上。
5:菌糸の発育は激しく、試料全体を覆っている。
また、表1に記載した結果から、本開示に係る防滑用組成物によれば、洗濯操作を行った場合であっても、防かび性に優れた防滑部材が得られることがわかる。すなわち、本開示に係る防滑用組成物により得られた防滑部材は、洗濯耐性に優れるといえる。
塗布後、自然乾燥にて冷却して防滑部材を裏面に有するパイル敷物を得た。
上記パイル敷物は、防滑部材を形成しなかったパイル敷物と比較して、いずれも防滑性に優れていた。
Claims (7)
- ホットメルト型接着剤、及び、防かび剤を含み、
前記ホットメルト型接着剤が、エチレン-酢酸ビニル共重合体を含み、
前記ホットメルト型接着剤における軟化点が、80℃~120℃であり、
前記防かび剤が、イソチアゾリン系化合物又はイミダゾール系化合物である、防滑用組成物。 - 前記防かび剤が、有機系防かび剤を無機化合物に担持させた有機/無機ハイブリット系防かび剤である、請求項1に記載の防滑用組成物。
- 前記防かび剤の分解温度が、150℃以上である、請求項1又は請求項2に記載の防滑用組成物。
- 敷物の裏面に用いられる、請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の防滑用組成物。
- 請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の防滑用組成物の固化物を含む、防滑部材。
- 敷物の裏面用防滑部材である、請求項5に記載の防滑部材。
- 請求項5又は請求項6に記載の防滑部材を備える敷物。
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