JP7234081B2 - 歯車装置 - Google Patents

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Description

本発明は、歯車装置に関する。
減速装置などの歯車装置は、一般に、回転運動により内部で摩耗が生じ、潤滑剤中に金属粉などの異物が混入する。そして、摩耗が限界量まで進行して寿命に到達する。寿命近くまで摩耗が進行すると、比較的に大きな金属片が内部で剥離することもある。
特許文献1には、一対の検出片を対向させて歯車装置の潤滑剤中に配置し、潤滑剤中に混入した金属片を検出するセンサが開示されている。このセンサによれば、一対の検出片の間に所定の寸法以上の金属片が挟まることで、一対の検出片が導通して潤滑剤中に混入した金属片を検出できる。
特開2017-207416号公報
しかしながら、特許文献1のセンサでは、一対の検出片の間に異物が挟まることでこれを検出するため、大きな異物しか検出できないという課題がある。例えば、小さな異物を検出するために、一対の検出片の間隔を小さくすると、検出片の間の潤滑剤が流動せず、検出能力が著しく低下する。このため、歯車装置の稼働時間が増して、潤滑剤中の小さな異物の混入量が多くなっても、特許文献1のセンサでは、これを検出できないという課題があった。
本発明は、潤滑剤中に混入した小さな異物を適切に検出できる歯車装置を提供することを目的とする。
本発明は、潤滑剤が封入された歯車装置であって、
潤滑剤中の異物を検出するための第1異物検出部と、
前記第1異物検出部が検出するものよりも大きい異物を検出するための第2異物検出部と、を備え、
前記第1異物検出部は、前記第2異物検出部よりも前記大きい異物が到達し難い位置に設置されるように構成した。
本発明によれば、潤滑剤中に混入した小さな異物を適切に検出できるという効果が得られる。
本発明の実施形態に係る歯車装置の断面図である。 第1異物検出装置を示す構成図である。 第2異物検出装置を示す構成図である。 (a)第1異物検出装置の変形例を示す構成図であり、(b)第1異物検出装置の他の変形例を示す平面図であり、(c)(b)のD-D線での断面図である。 第1センサ部及び第2センサ部の設置位置の第1の変形例を示す減速機の断面図である。 第1センサ部及び第2センサ部の設置位置の第2の変形例を示す減速機の断面図である。 第1センサ部の変形例を説明するための第1異物検出装置の構成図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
<歯車装置の全体構成>
図1は、本発明の実施形態に係る歯車装置の断面図である。
この図に示すように、本実施形態に係る歯車装置1は、2つのアーム部材A1、A2を連結する関節部に設けられる減速装置である。つまり、本実施形態の歯車装置1は、被駆動装置として、2つのアーム部材A1、A2を有するロボットに取り付けられている。なお、本実施形態の歯車装置1が取り付けられる被駆動装置は特に限定されるものではなく、種々の被駆動装置の駆動に使用することができ、例えば工作機械や搬送台車の車輪に取り付けられてもよい。具体的に、歯車装置1は、モータ10と、モータアダプタ15と、減速機20と、2つの異物検出装置(第1異物検出装置40、第2異物検出装置50)とを備える。
モータ10は、減速機20の駆動源であり、本実施形態ではサーボモータである。モータ10は、上下方向(鉛直方向)に沿った出力軸11を上方に露出させている。つまり、本実施形態の歯車装置1は、モータ10の出力軸11(減速機20の出力軸)の軸方向を鉛直方向に向けて被駆動装置に取り付けられている。
モータアダプタ15は、減速機20とモータ10との間に配置され、これら減速機20及びモータ10を支持する。このモータアダプタ15は、上下両端が開口した略筒状に形成されている。モータアダプタ15の上端には、開口を閉塞するように減速機20がボルト締結される。一方、モータアダプタ15の下端には、開口を閉塞するようにモータ10がボルト締結される。こうして、モータアダプタ15の内部空間の上下両端がモータ10及び減速機20で閉塞され、密閉された空間Sが画成される。この空間S内には潤滑油が封入され、モータアダプタ15はこの潤滑油のオイルバスとしても機能する。
また、モータアダプタ15の上端外周にはフランジが張り出しており、このフランジがアーム部材A1に固定される。
減速機20は、本発明に係る歯車装置本体の一例であり、モータ10の出力軸11に接続された入力軸21と、アーム部材A2に固定された出力軸22と、モータアダプタ15に取り付けられたハウジング25とを備える。入力軸21及び出力軸22は、ハウジング25に対し、上下方向に沿った回転軸Ax回りに回転可能に支持されている。モータ10の出力は、入力軸21から減速機20に入力され、当該減速機20により減速された後、出力軸22を介してアーム部材A2に伝達される。これにより、モータ10を駆動すると、アーム部材A2がアーム部材A1に対して回転軸Ax回りに回転駆動される。
なお、以下の説明では、回転軸Axに沿った方向を「軸方向」、回転軸Axに垂直な方向を「径方向」、回転軸Axを中心とする回転方向を「周方向」という。
<異物検出装置>
2つの異物検出装置(第1異物検出装置40、第2異物検出装置50)は、空間S内の潤滑剤中の異物を検出するためのものである。減速機20が作動すると、ハウジング25内の空間とモータアダプタ15内の空間Sとの間で潤滑剤の循環が生じる。この潤滑剤の循環により、減速機20内で発生した金属粉などの異物がモータアダプタ15内の空間Sに排出される。2つの異物検出装置はこの異物を検出する。
2つの異物検出装置のうち、第1異物検出装置40は、小さな異物Faを検出する(図2参照)。一方、第2異物検出装置50は、第1異物検出装置40が検出する小さな異物Faよりも大きい異物Fbを検出する(図3参照)。なお、以下の記載において、異物Fa及び異物Fbについての「小さい」又は「大きい」とは、互いの相対的な大きさを意味し、異物の絶対的な大きさを限定するものではない。
図2は、第1異物検出装置40を示す構成図である。
この図に示すように、第1異物検出装置40は、異物を検出する第1センサ部41と、異物が検出された場合に検出信号を出力する出力部45と、第1センサ部41と出力部45とに動作電圧を供給する電源47とを備える。
第1センサ部41は、本発明に係る第1異物検出部である。この第1センサ部41は、間隔を開けて配置された、導電性を有する第1検出部411及び第2検出部412を有する。第1検出部411及び第2検出部412は、磁化された磁性体であり、小さな異物Faである鉄粉などの磁性体を引き付ける能力(磁力又は磁場を発生する能力)を有する。第1検出部411及び第2検出部412は、例えば板状の形態を有し、互いに板面を対向させて配置される。対向する面は、互いに異なる磁極面とするとよい。そして、第1検出部411と第2検出部412とには、互いが導通したときに、各々に接続された導電線42、43を介して微弱な電流が流れるように、電源47から電圧が加えられる。
この第1センサ部41は、潤滑剤が流動するモータアダプタ15内の空間Sに配置される。具体的な設置位置は後述する。
第1検出部411及び第2検出部412の間隔L1は、検出対象である小さな異物Faの径よりも大きく、潤滑剤が十分に流動できる間隔に設定される。さらには、間隔L1は、潤滑剤中の異物Faがどの程度増えたときに検出したいかによって設定される。本実施形態において、検出対象の異物とは、歯車装置1の通常摩耗によって生じる金属粉又は歯車装置1の通常の運転に大きな影響を与えない程度の小さな金属片を意味する。また、第1検出部411及び第2検出部412の間隔L1は、検出対象とする「小さな異物Faの堆積量」に応じて適宜設定される。
出力部45は、第1検出部411及び第2検出部412に接続される導電線42、43に流れる微弱な電流を検知し、閾値以上の電流が流れたら、異物Faの検出を示す検出信号を歯車装置1の外部へ出力する。
図3は、第2異物検出装置50を示す構成図である。
この図に示すように、第2異物検出装置50は、異物を検出する第2センサ部51と、異物が検出された場合に検出信号を出力する出力部55と、第2センサ部51と出力部55とに動作電圧を供給する電源57とを備える。
第2センサ部51は、本発明に係る第2異物検出部である。この第2センサ部51は、間隔を開けて配置された、導電性を有する第1検出部511及び第2検出部512を有する。第1検出部511及び第2検出部512は、本実施形態では、互いに略平行に配置された一対の金属平板である。本実施形態においては、第1検出部511及び第2検出部512は磁化されておらず、小さい異物Faを吸着し難くされている。第1検出部511及び第2検出部512の間隔L2は、検出対象である大きな異物Fbの寸法(大きさ)に応じて適宜設定される。そして、第1検出部511と第2検出部512とには、互いが導通したときに、各々に接続された導電線52、53を介して微弱な電流が流れるように、電源57から電圧が加えられる。
出力部55は、第1検出部511及び第2検出部512に接続される導電線52、53に流れる微弱な電流を検知し、閾値以上の電流が流れたら、異物Fbの検出を示す検出信号を歯車装置1の外部へ出力する。なお、出力部55及び電源57は、第1異物検出装置40の出力部45及び電源47を兼用してもよい。
図1に示すように、第1異物検出装置40の第1センサ部41と第2異物検出装置50の第2センサ部51は、潤滑剤が流動するモータアダプタ15内の空間Sに配置される。本実施形態では、歯車装置1が被駆動装置に取り付けられた状態において、第1センサ部41が第2センサ部51よりも鉛直方向上側に設置される。
具体的に、第1センサ部41及び第2センサ部51は、モータアダプタ15に取り付けられる。モータアダプタ15は、第1センサ部41及び第2センサ部51を取り付けるための第1装着部151及び第2装着部152を空間S内に有している。第1装着部151及び第2装着部152は、軸方向及び周方向の位置が互いに異なっており、第1装着部151が第2装着部152よりも鉛直方向上側に設けられる。第1装着部151には、支持部材44を介して第1センサ部41が取付けられる。第2装着部152には、支持部材54を介して第2センサ部51が取付けられる。また、第1装着部151及び第2装着部152は、第1センサ部41及び第2センサ部51のいずれも装着可能に構成されるのが好ましい。
なお、2つの異物検出装置は、第1異物検出装置40が小さい異物Faを、第2異物検出装置50が大きい異物Fbを検出するものであればよく、各々の検出原理及び検出構造は上述のものに限定されない。
例えば、第1異物検出装置40の第1センサ部41は、図4(a)に示すように、磁石48を用いて異物Faを集積するものであってもよい。この場合、第1検出部411及び第2検出部412は、導電性を有する金属板であり、互いに板面を対向させて配置される。磁石48は、例えば永久磁石であり、第1検出部411のうち第2検出部412とは反対側に固定(配置)されている。磁石48は、第1検出部411を磁化し、第1検出部411に磁性体の異物Faを引き付ける磁力を発生させる。あるいは、第1検出部411は、磁性体でなくてもよく、その場合、磁石48は、自らの磁力により、第1検出部411のうち第2検出部412に対向する面に磁性体の異物Faを引き付ける。このような構成であっても、前述した図2の第1異物検出装置40の検出動作と同様の作用を得ることができる。
あるいは、第1異物検出装置40の第1センサ部41は、例えば、磁石(磁力)によって異物を電極間のギャップ部に集積させて、電極間の電気抵抗の変化によって潤滑剤中の異物の量を検出するセンサであってもよい。具体的には、図4(b)、(c)に示すように、この場合の第1センサ部41は、永久磁石413と、磁性材の電極414とを備えている。電極414は上面が開口した箱状に形成され、その内部に非磁性体(絶縁体)の保持部材415が配置されている。保持部材415の上部中央には永久磁石413が埋め込まれている。永久磁石413と電極414の各電極には出力ライン(信号線)が接続されている。永久磁石413と電極414との間にはギャップ部GAが形成されている。また、永久磁石413は図4(c)の左右方向に着磁されている。これにより、図中の破線矢印で示すような磁束経路が形成される。そのため、ギャップ部GAには永久磁石413の磁力によって異物が吸着される。そして、一定量を超える異物がギャップ部GAに集積すると、永久磁石413と電極414との間の電気抵抗が低下して(短絡して)、出力ラインの出力レベルが変化する。この電気抵抗の低下を検知することにより、異物の集積を検知することができる。
<検出動作>
図1に示すように、歯車装置1では、減速機20が作動に伴う潤滑剤の流動により、減速機20内で発生した金属粉などの異物が潤滑剤とともにモータアダプタ15内の空間Sに排出される。空間S内の異物は、第1センサ部41及び第2センサ部51によって検出される。
このうち、第1センサ部41では、潤滑剤の流動により小さな異物Faが第1検出部411及び第2検出部412の間に進入する(図2参照)。そして、小さな異物Faは、磁力により第1検出部411及び第2検出部412に引き付けられ、第1検出部411及び第2検出部412に堆積していく。この堆積量が所定量を超えると、堆積した異物Faを介して第1検出部411と第2検出部412とがつながる。すると、第1検出部411及び第2検出部412とが導通し、これらの間に電流が流れることにより、出力部45が検出信号を出力する。検出信号は、例えば、外部の制御装置に出力され、歯車装置1(減速機20)の劣化を表わすランプを点灯させるなどの警告制御に使用される。
一方、第2センサ部51では、潤滑剤の流動により、第1検出部511と第2検出部512との間隔L2以上の寸法を有する大きな異物Fbが、これら第1検出部511及び第2検出部512の間に進入する(図3参照)。そして、異物Fbが第1検出部511と第2検出部512との間に挟まれ、この異物Fbを介して第1検出部511と第2検出部512とがつながる。すると、第1検出部511及び第2検出部512とが導通し、これらの間に電流が流れることにより、出力部55が検出信号を出力する。検出信号は、例えば、外部の制御装置に出力され、歯車装置1(減速機20)の劣化を表わすランプを点灯させるなどの警告制御に使用される。
ここで、本実施形態では、第1センサ部41が第2センサ部51よりも鉛直方向上側に設置されている。そのため、第1センサ部41には、より重く沈殿しやすい大きな異物が第2センサ部51よりも到達し難くい。これにより、第1センサ部41に異物Faよりも大きな異物が捕集されることを抑制できる。したがって、第1センサ部41により小さい異物Faを、第2センサ部51により大きい異物Fbを、それぞれ好適に検出できる。ひいては、減速機20の摩耗の進行に伴う劣化を好適に検知し、これを警告することができる。
以上のように、本実施形態の歯車装置1によれば、潤滑剤中に混入した異物のうち、小さな異物Faが第1センサ部41で、大きな異物Fbが第2センサ部51で、それぞれ適切に検出される。
また、第1センサ部41が第2センサ部51よりも大きい異物が到達し難い位置に設置されているので、第1センサ部41により小さい異物Faを、第2センサ部51により大きい異物Fbを、それぞれ好適に検出できる。
また、本実施形態の歯車装置1によれば、モータアダプタ15の第1装着部151及び第2装着部152が互いに異なる軸方向及び周方向の位置に設けられ、これら第1装着部151及び第2装着部152が、第1センサ部41及び第2センサ部51のいずれも装着可能に構成されている。
これにより、歯車装置1の姿勢毎に異なるモータアダプタを用意することなく、常に第1センサ部41を第2センサ部51よりも鉛直方向上側に設置できる。例えば、歯車装置1の姿勢が変更され、図1において紙面右方が鉛直上方、紙面左方が鉛直下方となった場合であっても、第1センサ部41と第2センサ部51の取り付け位置を入れ替えて、第1センサ部41を第2センサ部51よりも鉛直方向上側に設置できる。
<変形例1>
上記実施形態では、第1センサ部が第2センサ部よりも鉛直方向上側に設置される場合について説明した。しかし、第1センサ部及び第2センサ部の設置位置はこれに限定されず、第1センサ部が第2センサ部よりも大きい異物が到達し難い位置に設置されていればよい。
例えば、第1センサ部及び第2センサ部は、モータアダプタ15内の空間Sと連通する減速機20の内部空間に配置されてもよい。ここでは、所謂振り分け型の偏心揺動型の減速機20内に配置した例について説明する。
まず、減速機20について説明する。図5は、減速機20の断面図である。
この図に示すように、減速機20は、入力軸21と、偏心体31a、31bを有する偏心体軸31と、軸心からオフセットされた貫通孔に偏心体31aが通される第1の外歯歯車32Aと、軸心からオフセットされた貫通孔に偏心体31bが通される第2の外歯歯車32Bとを有する。偏心体軸31は、入力軸21と噛合する偏心体軸歯車33を有し、当該偏心体軸歯車33を介して入力軸21から回転が入力される。外歯歯車32A、32Bの貫通孔は、周方向の複数箇所(例えば3箇所)に設けられており、複数の偏心体軸31が通される。偏心体31a、31bは、偏心体軸受37Aを介して回転自在に外歯歯車32A、32Bの貫通孔に配置される。
さらに、減速機20は、出力軸(キャリア体)22と、出力軸22の入力側に固定される支持板34と、外歯歯車32A、32Bと噛合う内歯歯車25gを有するハウジング25とを備える。内歯歯車25gは、内歯として機能する複数の外ピンp1と複数の外ピンp1を保持するピン溝を有する内歯歯車本体とを有する。偏心体軸31と出力軸22との間及び偏心体軸31と支持板34との間には、偏心体軸用軸受37Bがそれぞれ配置される。ハウジング25は、主軸受38a、38bを介して出力軸22と支持板34とを回転自在に支持する。ハウジング25はモータアダプタ15に固定され、出力軸22はアーム部材A2に固定される(図1参照)。
さらに、減速機20は、出力側において潤滑剤を当該減速機20の内部に封入するオイルシールo1及びキャップ部材c1、c2を備える。オイルシールo1は、出力軸22とハウジング25との間を封止する。キャップ部材c1は、出力軸22のうち、中央の貫通孔22aの出力側端を閉塞する。キャップ部材c2は、出力軸22のうち、偏心体軸31が挿通される貫通孔22bの出力側端を閉塞する。
このような構成により、減速機20では、モータ10の駆動により入力軸21が回転すると、偏心体軸歯車33を介して偏心体軸31に回転運動が伝達される。そして、偏心体31a、31bが回転して外歯歯車32A、32Bを偏心揺動させる。この偏心揺動により、外歯歯車32A、32Bと内歯歯車25gとの噛み合う位置が周方向に変化し、両者の歯数が異なることで、外歯歯車32A、32Bが回転(自転)する。そして、外歯歯車32A、32Bの自転成分が出力軸22を介してアーム部材A2に出力される。
このような構成の減速機20においては、偏心体31a、31bに比較的に大きな面圧が加わって摩耗が生じる。そのため、偏心体31a、31bと偏心体軸受37Aにおいて比較的に大きい摩耗粉が発生しやすい。一方、偏心体軸歯車33の噛み合い部では比較的に小さい摩耗粉が発生しやすい。
そこで、相対的に大きい異物Fbを検出する第2センサ部51Aは、偏心体軸歯車33よりも偏心体軸受37Aに近い位置に配置されるのが好ましい。また、小さい異物Faを検出する第1センサ部41Aは、偏心体軸受37Aよりも偏心体軸歯車33に近い位置に配置されるのが好ましい。ここで「近い」とは、減速機20内の連通路における距離の短さをいう。つまり、単純な直線距離ではなく、摩耗粉が通過する最短距離のことをいう。本変形例では、第1センサ部41Aがモータアダプタ15内の空間Sに設けられ(具体的には、モータアダプタ15に取り付けられ)、第2センサ部51Aが出力軸22の貫通孔22b内の出力側端に設けられている(具体的には、出力軸22に取り付けられている)。なお、図5では、第1センサ部41A及び第2センサ部51Aを簡易的に示している。第1センサ部41A及び第2センサ部51Aは、設置位置以外は上記実施形態における第1センサ部41及び第2センサ部51と同様に構成されている。
なお、第2センサ部51Aは、第1センサ部41Aよりも偏心体軸受37Aから近い位置に配置されていればよい。したがって、第1センサ部41Aは、例えば出力軸22中央の貫通孔22a内の出力側端(図5の41A’の位置)などに設けられていてもよい。
<変形例2>
続いて、第1センサ部及び第2センサ部を、センタークランク式の偏心揺動型の減速機60内に配置した例について説明する。
まず、減速機60について説明する。図6は、減速機60の断面図である。
この図に示すように、減速機60は、出力軸62、減速部63、並びに、これらの周囲を覆うハウジング(ケーシング)65を備える。出力軸62とハウジング65との間には、潤滑剤を減速機60の内部に封入するオイルシールo2が設けられている。ハウジング65は上記変形例1のハウジング25に代えてモータアダプタ15に固定され、出力軸62は上記変形例1の出力軸22に代えてアーム部材A2に固定される(図1参照)。
減速部63は、偏心体軸71と、偏心体軸71に設けられた複数の偏心体71a、71b、71cと、偏心体71a、71b、71cの回転により揺動する複数の外歯歯車72A、72B、72Cとを備える。外歯歯車72A、72B、72Cは、中心からオフセットされた位置に周方向に離間して設けられた複数の内ピン孔と、偏心体軸71を通す中央の貫通孔とを有する。偏心体軸71には、モータ10の出力軸11に接続された図示しない入力軸が連結される(図1参照)。
さらに、減速部63は、ハウジング65の内周部に設けられた内歯歯車65gと、外歯歯車72A、72B、72Cの内ピン孔に通される内ピン62cと、内ピン62cの入力側の一端を保持するキャリア体74とを備える。内歯歯車65gは、内歯となる複数の外ピンp2と複数の外ピンp2を保持する複数のピン溝を有する内歯歯車本体とを有し、外歯歯車72A、72B、72Cと内接噛合する。内ピン62cは、出力軸62からピン状に膨出するように設けられている。
さらに、減速部63は、偏心体軸用軸受76a、76bと、偏心体軸受77a、77b、77cと、主軸受78a、78bとを備える。偏心体軸用軸受76a、76bは、偏心体軸71と出力軸62との間及び偏心体軸71とキャリア体74との間にそれぞれ配置されて、互いを相対回転可能にする。偏心体軸受77a、77b、77cは、偏心体71a、71b、71cと外歯歯車72A、72B、72Cとの間にそれぞれ配置されて、互いを相対回転可能にする。ハウジング65は、主軸受78a、78bを介してキャリア体74と出力軸62とを回転自在に支持する。
このような構成により、減速機60では、入力軸からトルクが入力されて偏心体軸71が回転すると、偏心体71a、71b、71cが外歯歯車72A、72B、72Cの中央の貫通孔の内側で回転し、これにより外歯歯車72A、72B、72Cが互いに異なる位相で揺動する。外歯歯車72A、72B、72Cは、揺動により偏心体軸71の軸心から最も離れた外歯が内歯歯車65gと噛合し、この噛合位置は揺動に伴って周方向に変化する。具体的には、偏心体軸71が一回転するごとに、内歯歯車65gと外歯歯車72A、72B、72Cとの噛合位置が周方向に一周する。外歯歯車72A、72B、72Cと内歯歯車65gとには歯数差があり、内歯歯車65gとの噛合位置が一周するごとに外歯歯車72A、72B、72Cは上記の歯数差分だけ自転する。この自転が、内ピン62cを介して出力軸62に伝達される。これにより、入力軸の回転運動が減速されて出力軸62から取り出される。
このような構成の減速機60においては、偏心体71a、71b、71cに比較的に大きな面圧が加わって摩耗が生じる。
そこで、相対的に大きい異物Fbを検出する第2センサ部51Bは、小さい異物Faを検出する第1センサ部41Bよりも、偏心体71a、71b、71c(偏心体軸受77a、77b、77c)から近い位置に配置されるのが好ましい。ここで「近い」とは、減速機60内の連通路における距離の短さをいう。本変形例では、第2センサ部51Bが出力軸62の出力側の凹部62a内の外周側に設けられている。一方、第1センサ部41Bは偏心体軸71の出力側のキリ穴71d内に設けられ、第2センサ部51Bよりも偏心体71a、71b、71cから遠い位置に設置されている。なお、図6では、第1センサ部41B及び第2センサ部51Bを簡易的に示している。第1センサ部41B及び第2センサ部51Bは、設置位置以外は上記実施形態における第1センサ部41及び第2センサ部51と同様に構成されている。
また、第2センサ部51Bを減速機60の内部空間に配置し、第1センサ部41Bをモータアダプタ15内の空間Sに配置してもよい。
<その他>
以上、本発明の実施形態及びその変形例について説明した。しかし、本発明は上記の実施形態及び変形例に限られない。
例えば、上記実施形態及びその変形例では、第1センサ部が第2センサ部よりも大きい異物が到達し難い位置に設置される場合について説明した。しかし、第1センサ部は第2センサ部よりも大きい異物が到達し難いように構成されていればよい。例えば図7に示すように、第1検出部411と第2検出部412の間(もしくは第1センサ部全体)をフィルタ49で覆った第1センサ部41Cとしてもよい。フィルタ49は、例えば小さい異物Faは通過させるが大きい異物Fbは通さないメッシュ粗さのものとすればよい。この場合、第1センサ部及び第2センサ部の設置位置は特に限定されない。
また、上記実施形態及びその変形例では、第1センサ部と第2センサ部が1つずつ配置される場合について説明したが、第1センサ部及び第2センサ部の数量及びその設置位置は特に限定されない。例えば、上記変形例1、2のように減速機内に第1センサ部と第2センサ部を1つずつ配置したうえで、モータアダプタ内の空間Sにさらに第1センサ部を設けるなどしてもよい。この場合、空間Sに設ける第1センサ部は、減速機内に設ける第1センサ部よりも小さい異物を検出するものとしてもよい。
また、上記実施形態では、センサ部、出力部及び電源の電気的な接続形態の一例を示したが、これは概念的な一例に過ぎず、一般的な種々の接続形態が適用されてもよい。また、上記実施形態では、第1センサ部41の第2検出部412も磁力を有する構成を示したが、磁力を有するのは第1検出部411のみであってもよい。
また、上記変形例1、2では、異物検出装置を設ける減速機の例として偏心揺動型減速装置を示したが、当該減速機は、単純遊星歯車装置、撓み噛合い式歯車装置、種々の直交軸歯車装置、種々の平行軸歯車装置などが適用されてもよい。
その他、実施の形態で示した細部は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
1 歯車装置
10 モータ
15 モータアダプタ
20、60 減速機
21 入力軸
22、62 出力軸
31、71 偏心体軸
31a、31b、71a~71c 偏心体
32A、32B、72A~72C 外歯歯車
33 偏心体軸歯車
37A、77a~77c 偏心体軸受
40 第1異物検出装置
41、41A、41B、41C 第1センサ部(第1異物検出部)
49 フィルタ
50 第2異物検出装置
51、51A、51B 第2センサ部(第2異物検出部)
151 第1装着部
152 第2装着部
A1 アーム部材
A2 アーム部材
Ax 回転軸
Fa 小さい異物
Fb 大きい異物
S モータアダプタ内の空間

Claims (7)

  1. 潤滑剤が封入された歯車装置であって、
    潤滑剤中の異物を検出するための第1異物検出部と、
    前記第1異物検出部が検出するものよりも大きい異物を検出するための第2異物検出部と、を備え、
    前記第1異物検出部は、前記第2異物検出部よりも前記大きい異物が到達し難い位置に設置される、
    歯車装置。
  2. 当該歯車装置が被駆動装置に取り付けられた状態において、前記第1異物検出部が、前記第2異物検出部よりも鉛直方向上側に設置される、
    請求項1に記載の歯車装置。
  3. 当該歯車装置における軸方向及び周方向の位置が互いに異なる第1装着部及び第2装着部を有し、
    前記第1装着部及び前記第2装着部は、前記第1異物検出部及び前記第2異物検出部のいずれも装着可能に構成されている、
    請求項1又は請求項2に記載の歯車装置。
  4. 歯車装置本体と、モータと、前記歯車装置本体及び前記モータの間に配置されるモータアダプタと、を有し、
    前記第1異物検出部は前記歯車装置本体に配置され、前記第2異物検出部は前記モータアダプタに配置される、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の歯車装置。
  5. 外歯歯車と、外歯歯車を揺動させる偏心体を有する偏心体軸と、偏心体と外歯歯車の間に配置される偏心体軸受と、を有し、
    前記第2異物検出部は、前記第1異物検出部よりも前記偏心体軸受から近い位置に配置される、
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の歯車装置。
  6. 前記偏心体軸に回転を入力する偏心体軸歯車、をさらに有し、
    前記第1異物検出部は、前記偏心体軸受よりも前記偏心体軸歯車に近い位置に配置され、
    前記第2異物検出部は、前記偏心体軸歯車よりも前記偏心体軸受に近い位置に配置される、
    請求項5に記載の歯車装置。
  7. 前記第1異物検出部及び前記第2異物検出部の各々は、間隔を空けて配置された一対の検出部を有し、
    前記第1異物検出部の検出部は磁化されている一方、前記第2異物検出部の検出部は磁化されていない、
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の歯車装置。
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