JP7233945B2 - 保管装置 - Google Patents

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Description

本発明は、保管装置に関する。
従来、試薬を収容する試薬容器を保管する技術の一つとして、上下方向に隣接して設けられた2つの保持部材であって2つの試薬容器を保持する複数の保持部材と、2つの保持部材のうち上段の保持部材に設けられた切欠部であって、試薬を吸引するプローブを当該切欠部に挿通することで下段の保持部材に保持された試薬容器の試薬を吸引することを可能にする切欠部を備えた装置が提案されている。
特開2009-288094号公報
しかしながら、上記従来の装置においては、上述したように、2つの保持部材が上下方向に隣接して設けられており、且つ切欠部がプローブを挿通するものに過ぎないので、例えば、上段又は下段の保持部材に保持された試薬容器の検体の吸引を行いながら、下段の保持部材に保持された試薬容器の出し入れを行うことが非常に難しいことから、使用性の観点からは改善の余地があった。
本発明は、上記従来技術における課題を解決するためのものであって、保管装置の使用性を高めることが可能となる、保管装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の保管装置は、試薬を収容する試薬容器を保管するための保管装置であって、筐体と、前記筐体の内部において上下方向に並べて設けられた複数の保持トレーであって、複数の前記試薬容器を保持し且つ上下方向に沿う回転軸の軸回りにそれぞれ個別に回転可能な複数の保持トレーと、前記複数の保持トレーのうち最下方に位置する保持トレー以外の他の保持トレーの各々に設けられた切欠部であって、所定位置に設けられた分取手段を当該切欠部に挿通することにより、当該切欠部が設けられた保持トレーよりも下方に位置する保持トレーに保持された前記試薬容器の試薬を分取可能となるように構成された切欠部と、前記筐体に設けられた開口部であって、前記複数の保持トレーの各々に前記試薬容器を当該開口部を介して出し入れすることが可能となるように構成された開口部と、を備え、前記複数の保持トレーのうち最下方に位置する保持トレー以外の他の保持トレーの各々において、前記切欠部を略等間隔を隔てて前記回転軸を中心とする円周方向に複数並べて配置すると共に、前記略等間隔内に前記試薬容器を少なくとも1つ以上配置し、前記開口部の幅を、前記略等間隔の幅よりも長くした。
請求項2に記載の保管装置は、請求項1に記載の保管装置において、前記開口部を、前記筐体の上面部又は側面部に設けた。
請求項3に記載の保管装置は、請求項1又は2に記載の保管装置において、前記開口部を前記筐体の側面部に設け、前記複数の保持トレーのうち最下方に位置する保持トレー以外の他の保持トレーを回転させることで、前記回転させた他の保持トレーに保持された前記試薬容器が前記開口部に対応する位置に位置する際には、前記回転させた他の保持トレーに設けられた前記切欠部に前記分取手段を挿通することにより、前記回転させた他の保持トレーよりも下方に位置する前記保持トレーに保持された前記試薬容器の前記試薬を分取可能となるように、前記複数の保持トレー、前記切欠部、及び前記開口部を構成した。
請求項4に記載の保管装置は、請求項1から3のいずれか一項に記載の保管装置において、前記開口部を開閉自在な蓋部を備えた。
請求項5に記載の保管装置は、請求項1から4のいずれか一項に記載の保管装置において、前記複数の保持トレーの各々に保持された前記試薬容器の試薬を分取する分取処理を実行する分取処理手段と、前記複数の保持トレーの各々に前記試薬容器の出し入れを前記開口部を介して行うための出入処理を実行する出入処理手段と、を備え、前記分取処理手段は、前記複数の保持トレーの一部に対する前記分取処理を実行しない不実行期間を特定し、前記出入処理手段は、前記分取処理手段にて特定された前記不実行期間内に前記複数の保持トレーの一部に対する前記出入処理を実行する。
請求項1に記載の保管装置によれば、筐体の内部において上下方向に並べて設けられた複数の保持トレーであって、複数の試薬容器を保持し且つ上下方向に沿う回転軸の軸回りにそれぞれ個別に回転可能な複数の保持トレーを備えたので、複数の保持トレーを水平方向に設置する場合に比べて保管装置の設置面積を低減できる。また、複数の保持トレーのうち最下方に位置する保持トレー以外の他の保持トレーの各々に設けられた切欠部であって、所定位置に設けられた分取手段を当該切欠部に挿通することにより、当該切欠部が設けられた保持トレーよりも下方に位置する保持トレーに保持された試薬容器の試薬を分取可能となるように構成された切欠部と、筐体に設けられた開口部であって、複数の保持トレーの各々に試薬容器を当該開口部を介して出し入れすることが可能となるように構成された開口部と、を備えたので、複数の保持トレーのいずれに保持された試薬容器の試薬の分取を行いながらであっても、開口部を用いて複数の保持トレーの各々に試薬容器の出し入れを行うことができる。以上のことから、保管装置の使用性を高めることができる。
また、複数の保持トレーのうち最下方に位置する保持トレー以外の他の保持トレーの各々において、切欠部を間隔を隔てて回転軸を中心とする円周方向に複数並べて配置すると共に、間隔内に試薬容器を少なくとも1つ以上配置し、開口部の幅を、間隔の幅よりも長くしたので、最下方に位置する保持トレー以外の他の保持トレーに保持された試薬容器が開口部に対応する位置に位置する際に、回転させた上記他の保持トレーよりも下方に位置する保持トレーに保持された試薬容器から試薬を分取しやすくなるため、切欠部を用いて保持トレーに保持された試薬容器の分取を行いながら、開口部を用いて上記他の保持トレーに試薬容器の出し入れを行いやすくなる。
請求項2に記載の保管装置によれば、開口部を筐体の上面部又は側面部に設けたので、複数の保持トレーの各々に試薬容器を開口部を介して筐体の上方又は側方から出し入れすることができ、試薬容器の出し入れを簡易に行うことができる。
請求項3に記載の保管装置によれば、開口部を筐体の側面部に設け、複数の保持トレーのうち最下方に位置する保持トレー以外の他の保持トレーを回転させることで、回転させた他の保持トレーに保持された試薬容器が開口部に対応する位置に位置する際には、回転させた他の保持トレーに設けられた切欠部に分取手段を挿通することにより、回転させた他の保持トレーよりも下方に位置する保持トレーに保持された試薬容器の試薬を分取可能となるように、複数の保持トレー、切欠部、及び開口部を構成したので、最下方に位置する保持トレー以外の他の保持トレーに保持された試薬容器が開口部に対応する位置に位置する際に、回転させた上記他の保持トレーよりも下方に位置する保持トレーに保持された試薬容器から試薬を分取でき、切欠部を用いて最下方に位置する保持トレーに保持された試薬容器の分取を行いながら、開口部を用いて上記他の保持トレーに試薬容器の出し入れを確実に行うことができる。
請求項4に記載の保管装置によれば、開口部を開閉自在な蓋部を備えたので、状況に応じて開口部を開閉できる。よって、例えば、筐体内の温度を維持しやすくなることから、試薬容器の保管性を高めやすくなる。
請求項5に記載の保管装置によれば、分取処理手段は、複数の保持トレーの一部に対する分取処理を実行しない不実行期間を特定し、出入処理手段は、分取処理手段にて特定された不実行期間内に複数の保持トレーの一部に対する出入処理を実行するので、複数の保持トレーの一部に保持された試薬容器の出し入れを効率的に行うことができ、保管装置の使用性を高めやすくなる。
本発明の実施の形態に係る分析システムを示す平面図である。 図1の保管装置を側方から見た側面図である(一部図示省略)。 上側保持トレーを示す平面図である。 下側保持トレーを示す平面図である。 実施の形態に係る制御処理を示すフローチャートである。 上側保持トレーの変形例を示す平面図である。 上側保持トレーの変形例を示す平面図である。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る保管装置の実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕実施の形態の基本的概念について説明した後、〔II〕実施の形態の具体的内容について説明し、最後に、〔III〕実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
〔I〕実施の形態の基本的概念
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に、試薬を収容する試薬容器を保管するための保管装置に関するものである。
ここで、「試薬」とは、後述する反応容器内で免疫反応により分析の目的とする物質を検出するために用いられるものを意味し、例えば後述する分析システムを用いた分析に用いられるもの(一例として、磁性粒子試薬、標識抗体、標識抗原等)が該当する。また、「試薬容器」とは、試薬を収容する容器であり、実施の形態では、円柱又は三角柱状の容器(一例として、ポリプロピレンの如き樹脂製又はガラス製の容器)等として説明する。また、保管装置を備える「分析システム」は、後述の反応ラインにおいて反応容器の検体を分析するシステムであり、例えば、標的物質を分離や同定して分析を行うための自動分析装置等を含む概念である。ここで、「検体」とは、標的物質を含むと思われる(又は含んでいるかを知るために検査される)、全血、血清、血漿、尿、唾液などの生体試料を意味する。以下、実施の形態では、本発明を、標識物質に酵素と発光基質を用いるCLEIA(Chemiluminescent Enzyme Immunoassay:化学発光酵素免疫測定法)測定法によって血液等の検体の分析を実施するための自動分析装置に適用した場合について説明する。また、この種の自動分析装置としては、反応容器を測定後に洗浄して次の測定に繰り返し使用する装置と、使い捨て用の反応容器を測定後に廃棄する装置とがあり、本発明はこれらいずれの装置にも適用することができるが、以下では、本発明を後者の装置に適用した場合について説明する。
〔II〕実施の形態の具体的内容
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
(構成)
最初に、実施の形態に係る保管装置が適用される分析システムの構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る分析システムを例示する平面図である。以下の説明では、図1のX方向を分析システムの左右方向(-X方向を分析システムの左方向、+X方向を分析システムの右方向)、図1のY方向を分析システムの前後方向(+Y方向を分析システムの前方向、-Y方向を分析システムの後方向)、図1のZ方向を分析システムの上下方向(+Z方向を分析システムの上方向、-Z方向を分析システムの下方向)と称する。
分析システム1は、概略的には、図1に示すように、反応容器C3であって検体及び試薬を反応させるための反応容器C3(例えば、樹脂製又はガラス製の容器)を所定の複数位置に順次搬送し、これら各位置において各種の所定操作を行うことで測光を行い、測光後に反応容器C3を廃棄するものである。また、この分析システム1は、図1に示すように、チップ供給部10、試薬保管部20、検体ラック供給部30、検体ラック保管部40、検体ラック回収部50、第1検体ラック搬送部(図示省略)、第2検体ラック搬送部(図示省略)、第3検体ラック搬送部51、第4検体ラック搬送部(図示省略)、試薬分取部60、検体吸引部70、反応槽80、測光部(図示省略)、取得部(図示省略)、分析側制御部100、及び制御部110を備えている。なお、この分析システム1は、例えば公知の自動測定装置を用いて構成することができるので、その詳細な説明は省略する。また、上述した「試薬保管部20」及び「分析側制御部100」は、特許請求の範囲における保管装置に対応する。
また、この分析システム1における各部の接続形態については、具体的には、第1検体ラック搬送部、第2検体ラック搬送部、第3検体ラック搬送部51、第4検体ラック搬送部、試薬分取部60、検体吸引部70、反応槽80、測光部、及び取得部の各々と、分析側制御部100とは、図示しない配線を介して電気的に接続されている。よって、第1検体ラック搬送部、第2検体ラック搬送部、第3検体ラック搬送部51、第4検体ラック搬送部、試薬分取部60、検体吸引部70、反応槽80、測光部、及び取得部の各々と、分析側制御部100とが相互間で通信することができる。
(構成-チップ供給部、試薬保管部、検体ラック供給部、検体ラック保管部、検体ラック回収部)
チップ供給部10は、検体の吸引に使用する使い捨て用のチップを収納するチップ収納手段であり、例えば、複数のチップを整列して収納可能な公知のチップラックを用いて構成されている。試薬保管部20は、試薬ラックR1を所定温度で保管するための保管手段である。ここで、「試薬ラックR1」とは、試薬を収容した試薬容器C1(例えば、磁性粒子液ボトル、標識体液ボトル、検体希釈液ボトル等)を保持する少なくとも1つ以上保持するラックであり、実施の形態では、3つの試薬容器C1を保持するラックとして説明する。検体ラック供給部30は、検体ラック保管部40に供給される検体ラックR2を一時的に収納する検体ラック収納手段であり、例えば複数の検体ラックR2を整列して収納可能な公知の保管庫を用いて構成されている。ここで、「検体ラックR2」とは、検体を収容する検体容器C2(例えば、樹脂製又はガラス製の容器)を少なくとも1つ以上保持するラックであり、実施の形態では、5つの検体容器C2を保持するラックとして説明する。検体ラック保管部40は、検体ラック供給部30から第1検体ラック搬送部を介して供給された検体容器C2を保管する保管手段である。この検体ラック保管部40は、例えば複数の検体ラックR2を整列して収納可能な公知の保管庫を用いて構成されており、図1に示すように、検体ラック供給部30よりも反応槽80側に位置し、且つ検体吸引部70による検体の吸引が可能な位置に設けられている。検体ラック回収部50は、第4検体ラック搬送部によって搬送された検体ラックR2を回収して収納する回収手段であり、例えば複数の検体ラックR2を整列して収納可能な公知の保管庫を用いて構成されている。なお、試薬保管部20の構成の詳細については後述する。
(構成-第1検体ラック搬送部、第2検体ラック搬送部、第3検体ラック搬送部、第4検体ラック搬送部)
第1検体ラック搬送部は、検体ラック供給部30に収納されている検体ラックR2を検体ラック保管部40に搬送する搬送手段であり、例えば水平方向(又は3次元方向)に搬送可能な公知の搬送機構等を用いて構成されている(なお、他の検体ラック搬送部についても同様とする)。第2検体ラック搬送部は、検体ラック保管部40に保管されている検体ラックR2を第3検体ラック搬送部51に搬送する搬送手段である。第3検体ラック搬送部51は、第2検体ラック搬送部によって搬送された検体ラックR2を分析システム1の外部(例えば、図示しない他の分析システム1)に搬送する搬送手段である。第4検体ラック搬送部は、検体ラック保管部40に保管されている検体ラックR2を検体ラック回収部50に搬送する搬送手段である。
(構成-試薬分取部、検体吸引部)
試薬分取部60は、試薬保管部20に保管されている試薬容器C1の試薬を分取し、当該分取した試薬を後述する反応槽80の反応ライン81に配置された反応容器C3に吐出するための分取手段である。この試薬分取部60は、例えば3次元方向に移送可能な公知の分注装置(一例として、ステップモータ等を用いた公知のロボットアームにポンプを用いた吸引機構を組み合わせてなる分注装置)等を用いて構成されており(ただし、分取位置は特定の位置とする)、図1に示すように、試薬保管部20及び反応槽80の近傍に配置されている。検体吸引部70は、検体ラック保管部40に保管されている検体容器C2の検体を吸引し、当該吸引した検体を後述する反応槽80の反応ライン81に配置された反応容器C3に吐出するためのものである。この検体吸引部70は、例えば3次元方向に移動可能な公知の分注装置等を用いて構成されており、図1に示すように、検体ラック保管部40及び反応槽80の近傍に配置されている。
(構成-反応槽)
反応槽80は、検体及び試薬を複数の反応容器C3において反応させるための槽である。この反応槽80は、図1に示すように、反応ライン81、集磁部(図示省略)、洗浄部(図示省略)、撹拌部(図示省略)、及び基質分注部(図示省略)を備えている。
(構成-反応槽-反応ライン)
反応ライン81は、複数の反応容器C3に収容される検体及び試薬を反応させるための反応手段であり、例えば公知の搬送式の反応ライン81(一例として、円環形状の反応ライン)等を用いて構成されている。また、図1に示すように、この反応ライン81には、反応容器C3を上方から着脱自在に収容するための複数の孔部(図示省略)が設けられている。
(構成-反応槽-集磁部、洗浄部、撹拌部、基質分注部)
集磁部は、反応容器C3に対して外部から磁石の磁力を印加し、磁性粒子試薬とそれに結合した免疫複合体とを反応容器C3内面に集めるものであり、反応ライン81の近傍に少なくとも1つ以上設けられている。洗浄部は、反応容器C3に洗浄液を分注後、吸引する動作を繰り返すことで、集磁部により反応容器C3内面に集められた磁性粒子試薬とそれに結合した免疫複合体を残して、反応容器C3内を洗い流すものであり、反応ライン81の近傍に少なくとも1つ以上設けられている。撹拌部は、反応容器C3内の磁性粒子試薬を分散させるものであり、例えば公知の撹拌装置(一例として、反応容器C3を当該反応容器C3の中心軸周りにモータを介して自転させて分散する撹拌装置、反応容器C3に対して振動バイブレータを介して加振する撹拌装置)等を用いて構成されており、反応ライン81の近傍に少なくとも1つ以上設けられている。基質分注部は、基質液タンク(図示省略)から供給される基質(基質液)をポンプ(図示省略)を介して反応容器C3に分注するものであり、例えば公知の分注装置等を用いて構成されており、反応ライン81の近傍に少なくとも1つ以上設けられている。
(構成-測光部)
測光部は、酵素反応による生成物の化学発光量を測定するものであり、例えば公知の測光装置(一例として、光電子倍増管により光子の数をフォトンカウントすることが可能な測光装置)等を用いて構成されており、反応ライン81の近傍位置(又は反応ライン81から離れた位置)に設けられている。
(構成-取得部)
取得部は、検体容器C2から検体情報を取得するためのものであり、例えば公知の読取装置(一例として、バーコードリーダ)等を用いて構成されており、検体ラック供給部30及び検体ラック保管部40に少なくとも1つ以上設けられている。ここで、「検体情報」とは、検体に関する情報であり、実施の形態では、検体を一意に識別するための検体識別情報を含むものとして説明する。
(構成-分析側制御部)
分析側制御部100は、分析システム1の各部を制御する制御手段である。この分析側制御部100は、具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラム等を含む)や各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである(なお、後述する制御部110の制御部本体についても同様とする)。
また、この分析側制御部100は、機能概念的に、分取処理部及び出入処理部を備えている(いずれも図示省略)。
分取処理部は、後述する試薬保管部20の複数の保持トレーの各々に保持された試薬容器C1の試薬を分取する処理(以下、「分取処理」と称する)を実行する分取処理手段である。
出入処理部は、後述する試薬保管部20の複数の保持トレーの各々に試薬容器C1の出し入れを後述の側方側開口部25を介して行うための処理(以下、「出入処理」と称する)を実行する出入処理手段である。
(構成-制御部)
制御部110は、分析側制御部100に関連する処理を行うものであり、分析側制御部100と配線2を介して電気的に接続されている。また、この制御部110は、概略的には、操作部、通信部、出力部、制御部本体、及び記憶部を備えている(いずれも図示省略)。
(構成-制御部-操作部、通信部、出力部、制御部本体)
操作部は、制御部110に対する操作入力を受け付ける操作手段である。通信部は、分析側制御部100との相互間で通信するための通信手段である。出力部は、制御部110の制御に基づいて各種の情報を出力する出力手段であり、例えば公知の表示手段又は音声出力手段を用いて構成されている。制御部本体は、制御部110の本体である。
(構成-制御部-記憶部)
記憶部は、制御部110の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記憶する記憶手段であり、書き換え可能な公知の記録媒体を用いて構成され、例えばフラッシュメモリ等の不揮発性記録媒体を用いることができる。
また、この記憶部には、分析スケジュール情報が記憶されている。ここで、「分析スケジュール情報」とは、検体の分析に関するスケジュールを示す情報である。この分析スケジュール情報は、実施の形態では、分析システム1を一意に識別する分析システム識別情報と、試薬を一意に識別する試薬識別情報と、試薬の位置(試薬保管部20内の位置)を示す試薬位置情報と、検体識別情報と、検体の分析項目を示す分析項目情報と、試薬の分取タイミング(時間又は時刻)を示す試薬分取タイミング情報と、検体の吸引タイミング(時間又は時刻)を示す検体吸引タイミング情報とを相互に関連付けて構成された情報として説明する。
(構成-試薬保管部の構成の詳細)
次に、試薬保管部20の構成の詳細について説明する。図2は、図1の分析システム1における試薬保管部20を側方から見た拡大図である(一部図示省略)。ただし、この試薬保管部20は、特記する場合を除いて、任意の形状、方法、及び材質で製造することができる。
実施の形態では、図1、図2に示すように、試薬保管部20は、筐体21、上側保持トレー22、下側保持トレー23、切欠部24、側方側開口部25、上側開口部26、側方側蓋部(図示省略)、及び上側蓋部(図示省略)を備えている。
(構成-試薬保管部の構成の詳細-筐体)
図1に戻り、筐体21は、試薬保管部20の各部と試薬保管部20に収納された試薬容器C1とを外部から保護する保護手段である。この筐体21は、例えば樹脂製又は金属製の中空円柱状体にて形成されており、具体的には、図1、図2に示すように、上側保持トレー22及び下側保持トレー23の周縁を囲繞する側面部21aと、側面部21aよりも上方に位置する上面部21bと、側方部よりも下方に位置する下面部21cとを備えている。
(構成-試薬保管部の構成の詳細-上側保持トレー、下側保持トレー)
図3は、上側保持トレー22を示す平面図である。図4は、下側保持トレー23を示す平面図である。図1に戻り、上側保持トレー22及び下側保持トレー23は、複数の試薬ラックR1を保持し且つ上下方向に沿う回転軸(図示省略)の軸回りにそれぞれ個別に回転可能な保持トレーである。これら上側保持トレー22及び下側保持トレー23は、例えば公知の搬送式の保持トレー(一例として、板状の保持トレー)を用いて構成されており、筐体21の内部において上下方向に並べて設けられており、具体的には、図1、図2に示すように、上側保持トレー22が下側保持トレー23よりも上方に位置するように略水平にそれぞれ配置され、筐体21の側面部21aに対して回転自在にそれぞれ支持されている。
また、上側保持トレー22及び下側保持トレー23の具体的な形状及び大きさについては任意であるが、実施の形態では、以下の通りに設定している。すなわち、図3、図4に示すように、上側保持トレー22及び下側保持トレー23の各々の平面形状については、円環形状に設定している。また、上側保持トレー22及び下側保持トレー23の各々の外径の大きさについては、筐体21の内径よりも若干小さく設定している。また、上側保持トレー22及び下側保持トレー23の各々の内径の大きさについては、検体ラックR2の下面が上側保持トレー22(又は下側保持トレー23)からはみ出ない程度の長さに設定している。このような設定により、複数の試薬ラックR1を安定して保持することができる。
(構成-試薬保管部の構成の詳細-切欠部)
図3に戻り、切欠部24は、所定位置に設けられた試薬分取部60を当該切欠部24に挿通することにより、当該切欠部24が設けられた保持トレーよりも下方に位置する保持トレーに保持された試薬容器C1の試薬を分取可能となるように構成されたものである。この切欠部24は、図3に示すように、上側保持トレー22及び下側保持トレー23のうち最下方に位置する保持トレー以外の他の保持トレー(実施の形態では、上側保持トレー22)に複数設けられている。
また、切欠部24の具体的な形状及び大きさについては任意であるが、実施の形態では、以下の通りに設定している。すなわち、図3に示すように、切欠部24の平面形状については、四角形状に設定している(ただし、これに限らず、円形状、楕円形状、四角形状以外の多角形状(一例として、三角形状)に設定してもよい)。また、切欠部24の幅については、検体ラックR2の幅よりも若干短く設定している。また、切欠部24の奥行については、検体ラックR2の奥行よりも若干短く設定している。このような設定により、上側保持トレー22に設けられた切欠部24に試薬分取部60を挿通することにより、下側保持トレー23に保持された試薬容器C1の試薬を分取することが可能となる。
(構成-試薬保管部の構成の詳細-側方側開口部)
図1に戻り、側方側開口部25は、上側保持トレー22及び下側保持トレー23の各々に試薬ラックR1を当該側方側開口部25を介して出し入れすることが可能となるように構成された開口部である。この側方側開口部25は、筐体21の側面部21aに設けられており、具体的には、図1、図2に示すように、筐体21の側面部21aのうち反応槽80側とは反対側の部分(図1では、前側部分)に設けられている。
また、側方側開口部25の具体的な形状及び大きさについては任意であるが、実施の形態では、以下の通りに設定している。すなわち、図2に示すように、側方側開口部25の側面形状については、四角形状に設定している(ただし、これに限らず、円形状、楕円形状、四角形状以外の多角形状(一例として、六角形状)に設定してもよい)。また、側方側開口部25の幅については、試薬ラックR1の幅よりも長く設定している。また、側方側開口部25の高さについては、試薬容器C1の高さの2倍よりも高く設定している。このような設定により、上側保持トレー22及び下側保持トレー23の各々に試薬ラックR1を側方側開口部25を介して筐体21の側方から出し入れすることができ、試薬ラックR1の出し入れを簡易に行うことができる。
(構成-試薬保管部の構成の詳細-上側開口部)
図1に戻り、上側開口部26は、上側保持トレー22に試薬ラックR1を上側開口部26を介して出し入れすることが可能となるように構成されたものであり、図1に示すように、筐体21の上面部21bに設けられている。
また、上側開口部26の具体的な形状及び大きさについては任意であるが、実施の形態では、以下の通りに設定している。すなわち、図1に示すように、上側開口部26の平面形状については、円形状に設定している(ただし、これに限らず、楕円形状、半円形状、扇形状、多角形状(一例として、四角形状)に設定してもよい)。また、上側開口部26の径については、筐体21の上面部21bの外径よりも若干小さく設定している。このような設定により、上側保持トレー22に試薬ラックR1を上側開口部26を介して出し入れすることができ、試薬ラックR1の出し入れを簡易に行うことができる。
(構成-試薬保管部の構成の詳細-側方側蓋部)
側方側蓋部は、側方側開口部25を開閉自在とするものである。この側方側蓋部は、例えば公知の蓋(一例として、上側保持トレー22(又は下側保持トレー23)の回転軸を中心とする円周方向(又は上下方向)に開閉可能なシャッター式の蓋)等を用いて構成されており、側方側開口部25の近傍に配置され、筐体21の側面部21aに対して開閉可能に取り付けられている。
また、側方側蓋部の具体的な形状及び大きさについては任意であるが、実施の形態では、以下の通りに設定している。すなわち、側方側蓋部の側面形状については、側方側開口部25に対応した形状(具体的には、四角形状)に設定している。また、側方側蓋部の幅については、側方側開口部25の幅と略同一に設定している。また、側方側蓋部の高さについては、側方側開口部25の高さと略同一に設定している。このような設定により、状況に応じて側方側開口部25を開閉できる。よって、例えば、筐体21内の温度を維持しやすくなることから、試薬容器C1の保管性を高めやすくなる。
(構成-試薬保管部の構成の詳細-上側蓋部)
上側蓋部は、上側開口部26を開閉自在とするものである。この上側蓋部は、例えば公知の蓋(一例として、水平方向(又は鉛直方向)に開閉可能なシャッター式の蓋)等を用いて構成されており、上側開口部26の近傍に配置され、筐体21の上面部21bに対して開閉可能に取り付けられている。
また、上側蓋部の具体的な形状及び大きさについては任意であるが、実施の形態では、以下の通りに設定している。すなわち、上側蓋部の平面形状については、上側開口部26に対応した形状(具体的には、円形状)に設定している。また、上側蓋部の径については、上側開口部26の径と略同一(又はそれよりも大きく)に設定している。このような設定により、状況に応じて上側蓋部を開閉できる。よって、例えば、筐体21内の温度を維持しやすくなることから、試薬容器C1の保管性を高めやすくなる。
(構成-試薬保管部の構成の詳細-その他の構成)
また、試薬保管部20の具体的な構成については任意であるが、実施の形態では、上側保持トレー22及び下側保持トレー23のうち最下方に位置する保持トレー以外の他の保持トレー(実施の形態では、上側保持トレー22)を回転させることで、当該回転させた他の保持トレーに保持された試薬ラックR1が側方側開口部25に対応する位置に位置する際には、当該回転させた他の保持トレーに設けられた切欠部24に試薬分取部60を挿通することにより、当該回転させた他の保持トレーよりも下方に位置する保持トレー(実施の形態では、下側保持トレー23)に保持された試薬容器C1の試薬を分取可能となるように、上側保持トレー22及び下側保持トレー23、切欠部24、並びに側方側開口部25は構成されている。
具体的には、上側保持トレー22及び下側保持トレー23については、図3、図4に示すように、上側保持トレー22及び下側保持トレー23は、同一形状及び同一の外径となるように形成されると共に、主側面(図3、図4では、上下方向に直交する側面)同士が相互に対応するように配置されている。また、切欠部24については、図3に示すように、上側保持トレー22において間隔を隔てて上側保持トレー22の回転軸を中心とする円周方向に複数並べて配置されている。また、上記間隔(すなわち、試薬ラックR1が保持される部分)については、上記間隔内に試薬ラックR1が少なくとも1つ以上配置可能な大きさに設定されており、例えば、図3に示すように、試薬ラックR1が1つのみが配置可能な長さに設定されている。また、側方側開口部25については、図2に示すように、側方側開口部25の幅が上記間隔の幅よりも長く設定されている。
このような構成により、最下方に位置する保持トレー以外の他の保持トレーである上側保持トレー22に保持された試薬ラックR1が側方側開口部25に対応する位置に位置する際に、回転させた上側保持トレー22よりも下方に位置する下側保持トレー23に保持された試薬容器C1から試薬を分取でき、切欠部24を用いて下側保持トレー23に保持された試薬容器C1の分取を行いながら、側方側開口部25を用いて上側保持トレー22に試薬ラックR1の出し入れを確実に行うことができる。
以上のような試薬保管部20の構成により、筐体21の内部において上側保持トレー22及び下側保持トレー23を上下方向に並べて設けているので、上側保持トレー22及び下側保持トレー23を水平方向に設置する場合に比べて試薬保管部20の設置面積を低減できる。また、最下方に位置する保持トレー以外の他の保持トレーである上側保持トレー22に切欠部24を設け、且つ筐体21に側方側開口部25を設けたので、上側保持トレー22又は下側保持トレー23のいずれに保持された試薬容器C1の試薬の分取を行いながらであっても、側方側開口部25を用いて上側保持トレー22及び下側保持トレー23の各々に試薬ラックR1の出し入れを行うことができる。以上のことから、試薬保管部20の使用性を高めることができる。
(制御処理)
次に、このように構成された分析システム1の分析側制御部100によって実行される制御処理について説明する。図5は、実施の形態に係る制御処理のフローチャートである(以下の各処理の説明ではステップを「S」と略記する)。制御処理は、概略的には、試薬保管部20を制御するための処理である。この制御処理を実行するタイミングは任意であるが、実施の形態においては、分析システム1の電源が投入された後に起動されるものとして説明する。
また、この制御処理の前提については、以下の通りとなる。すなわち、試薬保管部20には、上側保持トレー22及び下側保持トレー23のうち試薬ラックR1が保持される部分のすべてに試薬ラックR1(具体的には、試薬が収容された試薬容器C1が保持された試薬ラックR1)が保管されているものとする。また、筐体21の上側開口部26は、制御処理が行われている間中開放されているものとするので、上側保持トレー22又は下側保持トレー23に保持された試薬容器C1の試薬の分取を行うことができると共に、上側保持トレー22に試薬ラックR1(ただし、分取中の試薬ラックR1は除かれる)を上側開口部26を介して出し入れすることができるものとする。
制御処理が起動されると、図5に示すように、SA1において分析側制御部100は、不実行期間を特定する。ここで、「不実行期間」とは、複数の保持トレーの一部に対する分取処理を実行しない期間を意味し、実施の形態では、下側保持トレー23に対する分取処理を実行しない期間として説明する。
また、この不実行期間の特定方法については任意であるが、例えば、制御部110の記憶部に記憶されている分析スケジュール情報に含まれる試薬識別情報、試薬位置情報、及び試薬分取タイミング情報を参照して、下側保持トレー23に保持された試薬容器C1の試薬の分取が行われない期間を算出し、当該算出した期間のうち閾値(一例として1分間等)以上となる期間を不実行期間として特定してもよい。
SA2において分析側制御部100は、SA1にて特定された不実行期間が到来したか否かを判定する。そして、分析側制御部100は、不実行期間が到来していないと判定された場合(SA2、No)にはSA3に移行し、不実行期間が到来したと判定された場合(SA2、Yes)にはSA7に移行する。
SA3において分析側制御部100は、制御部110の記憶部に記憶されている分析スケジュール情報に含まれる試薬分取タイミング情報を参照して、上側保持トレー22又は下側保持トレー23に保持された試薬容器C1の試薬を分取するタイミング(以下、「第1分取タイミング」と称する)が到来したか否かを判定する。そして、分析側制御部100は、第1分取タイミングが到来したと判定された場合(SA3、Yes)にはSA4に移行し、第1分取タイミングが到来していないと判定された場合(SA3、No)にはSA5に移行する。
SA4において分析側制御部100の分取処理部は、制御部110の記憶部に記憶されている分析スケジュール情報に含まれる試薬識別情報、試薬位置情報、及び試薬分取タイミング情報を参照して、上側保持トレー22又は下側保持トレー23に対する分取処理(以下、「第1分取処理」と称する)を実行する。この第1分取処理の処理内容については任意であるが、実施の形態では、試薬識別情報、試薬位置情報、及び試薬分取タイミング情報を参照して、分取対象となる試薬容器C1が分取位置に位置するように、上側保持トレー22又は下側保持トレー23を回転させる。なお、実施の形態では、SA4の第1分取処理の終了を待たずに、SA5及びSA6の処理が実行されるものとする。
SA5において分析側制御部100は、上側保持トレー22又は下側保持トレー23に対して試薬ラックR1の出し入れを行うタイミング(以下、「出入タイミング」と称する)が到来したか否かを判定する。この出入タイミングが到来したか否かの判定方法については任意であるが、例えば、制御部110の操作部を介して上側保持トレー22又は下側保持トレー23に対して特定の試薬ラックR1の出し入れを指示する操作が受け付けられたか否かに基づいて判定し、又は制御部110の記憶部に記憶されている分析スケジュール情報に含まれる試薬識別情報及び試薬分取タイミング情報を参照して、SA5の処理時において上側保持トレー22又は下側保持トレー23に保持されている試薬ラックR1のうち検体の量が所定量以下となる試薬容器C1を保持する試薬ラックR1が存在するか否かに基づいて判定する。ここで、上記操作が受け付けられた場合又は上記所定量以下となる試薬容器C1を保持する試薬ラックR1が存在する場合には出入タイミングが到来したと判定し、上記操作が受け付けられていない場合又は上記所定量以下となる試薬容器C1を保持する試薬ラックR1が存在しない場合には出入タイミングが到来していないと判定する。そして、分析側制御部100は、出入タイミングが到来したと判定された場合(SA5、Yes)にはSA6に移行し、出入タイミングが到来していないと判定された場合(SA5、No)にはSA10に移行する。
SA6において分析側制御部100の出入処理部は、上側保持トレー22又は下側保持トレー23に対する出入処理(以下、「第1出入処理」と称する)を実行し、その後SA10に移行する。
この第1出入処理の処理内容については、例えば以下の通りとなる。すなわち、まず、SA4の第1分取処理が実行されていない場合には、出入対象となる試薬ラックR1(例えば、SA5にて受け付けられた操作に対応する試薬ラックR1、又はSA5にて存在すると判定された試薬ラックR1(検体の量が所定量以下となる試薬容器C1を保持する試薬ラックR1))が側方側開口部25に対応する位置に位置するように、上側保持トレー22又は下側保持トレー23を回転させる。なお、これに付随する処理として、例えば、側方側蓋部が電動式の扉である場合には、側方側蓋部を開放させたり、又は出入対象となる試薬ラックR1が側方側開口部25に対応する位置に位置する旨の報知情報を制御部110の出力部を介して出力させてもよい(なお、出入処理の他の処理内容についても同様とする)。また、上側保持トレー22に対するSA4の第1分取処理が実行されている場合に、出入対象となる試薬ラックR1が下側保持トレー23に保持された試薬ラックR1である場合には、当該試薬ラックR1が側方側開口部25に対応する位置に位置するように、下側保持トレー23を回転させる。一方、出入対象となる試薬ラックR1が上側保持トレー22に保持された試薬ラックR1である場合には、当該試薬ラックR1が側方側開口部25に対応する位置に位置した際に、上記報知情報を出力させてもよい。また、下側保持トレー23に対するSA4の第1分取処理が実行されている場合には、出入対象となる試薬ラックR1が側方側開口部25に対応する位置に位置した際に、上記報知情報を出力させてもよい。
SA7において分析側制御部100は、制御部110の記憶部に記憶されている分析スケジュール情報に含まれる試薬識別情報、試薬位置情報、及び試薬分取タイミング情報を参照して、上側保持トレー22に保持された試薬容器C1の試薬を分取するタイミング(以下、「第2分取タイミング」と称する)が到来したか否かを判定する。そして、分析側制御部100は、第2分取タイミングが到来したと判定された場合(SA7、Yes)にはSA8に移行し、第2分取タイミングが到来していないと判定された場合(SA7、No)にはSA9に移行する。
SA8において分析側制御部100の分取処理部は、制御部110の記憶部に記憶されている分析スケジュール情報に含まれる試薬識別情報、試薬位置情報、及び試薬分取タイミング情報を参照して、上側保持トレー22に対する分取処理(以下、「第2分取処理」と称する)を実行する。この第2分取処理の処理内容については任意であるが、実施の形態では、試薬識別情報、試薬位置情報、及び試薬分取タイミング情報を参照して、分取対象となる試薬容器C1が分取位置に位置するように、上側保持トレー22を回転させる。なお、実施の形態では、SA8の第2分取処理の終了を待たずに、SA9の処理が実行されるものとする。
SA9において分析側制御部100の出入処理部は、下側保持トレー23に対する出入処理(以下、「第2出入処理」と称する)を実行し、その後SA10に移行する。
この第2出入処理の処理内容については、例えば以下の通りとなる。すなわち、まず、SA8の第2分取処理が実行されていない場合には、下側保持トレー23に保持された出入対象となる試薬ラックR1(例えば、SA8の処理前又は直後において、制御部110の操作部を介して特定された試薬ラックR1、又は制御部110の記憶部に記憶されている試薬識別情報、試薬位置情報、及び試薬分取タイミング情報を参照して検体の量が所定量以下であると特定された試薬ラックR1)が側方側開口部25に対応する位置に位置するように、下側保持トレー23を回転させる。また、SA8の第2分取処理が実行されている場合についても、SA8の第2分取処理が実行されていない場合と同様に、上記出入対象となる試薬ラックR1が側方側開口部25に対応する位置に位置するように、下側保持トレー23を回転させる。なお、実施の形態では、上記出入対象となる試薬ラックR1が存在しない場合には、SA9の処理を行うことなく、SA10に移行する。このような処理により、複数の保持トレーの一部(具体的には、下側保持トレー23)に保持された試薬ラックR1の出し入れを効率的に行うことができ、試薬保管部20の使用性を高めやすくなる。
SA10において分析側制御部100は、制御処理を終了するタイミング(以下、「終了タイミング」と称する)が到来したか否かを判定する。この終了タイミングが到来したか否かの判定方法については任意であるが、例えば、制御部110の操作部を介して所定操作が受け付けられたか否かに基づいて判定し、上記所定操作が行われた場合には終了タイミングが到来したと判定し、上記所定操作が行われていない場合には終了タイミングが到来していないと判定する。そして、分析側制御部100は、終了タイミングが到来していないと判定された場合(SA10、No)にはSA2に移行し、SA10にて終了タイミングが到来したと判定されるまでSA2からSA10の処理を繰り返し行う。一方、終了タイミングが到来したと判定された場合(SA10、Yes)には制御処理を終了する。
このような制御処理により、上側保持トレー22又は下側保持トレー23のいずれに保持された試薬容器C1の試薬の分取を行いながらであっても、側方側開口部25を用いて上側保持トレー22及び下側保持トレー23に試薬ラックR1の出し入れを行うことができる。
(実施の形態の効果)
このように実施の形態によれば、筐体21の内部において上下方向に並べて設けられた上側保持トレー22及び下側保持トレー23であって、複数の試薬容器C1を保持し且つ上下方向に沿う回転軸の軸回りにそれぞれ個別に回転可能な上側保持トレー22及び下側保持トレー23を備えたので、上側保持トレー22及び下側保持トレー23を水平方向に設置する場合に比べて試薬保管部20の設置面積を低減できる。また、上側保持トレー22及び下側保持トレー23のうち最下方に位置する保持トレー以外の他の保持トレーである上側保持トレー22に設けられた切欠部24であって、所定位置に設けられた試薬分取部60を当該切欠部24に挿通することにより、当該切欠部24が設けられた保持トレーよりも下方に位置する保持トレーに保持された試薬容器C1の試薬を分取可能となるように構成された切欠部24と、筐体21に設けられた側方側開口部25であって、上側保持トレー22及び下側保持トレー23の各々に試薬容器C1を当該側方側開口部25を介して出し入れすることが可能となるように構成された側方側開口部25と、を備えたので、上側保持トレー22及び下側保持トレー23のいずれに保持された試薬容器C1の試薬の分取を行いながらであっても、側方側開口部25を用いて上側保持トレー22及び下側保持トレー23の各々に試薬容器C1の出し入れを行うことができる。以上のことから、試薬保管部20の使用性を高めることができる。
また、側方側開口部25を筐体21の側面部21aに設けたので、上側保持トレー22及び下側保持トレー23の各々に試薬容器C1を側方側開口部25を介して筐体21の側方から出し入れすることができ、試薬容器C1の出し入れを簡易に行うことができる。
また、側方側開口部25を筐体21の側面部21aに設け、上側保持トレー22及び下側保持トレー23のうち最下方に位置する保持トレー以外の他の保持トレーである上側保持トレー22を回転させることで、回転させた上側保持トレー22に保持された試薬容器C1が側方側開口部25に対応する位置に位置する際には、回転させた上側保持トレー22に設けられた切欠部24に試薬分取部60を挿通することにより、回転させた上側保持トレー22よりも下方に位置する保持トレーに保持された試薬容器C1の試薬を分取可能となるように、上側保持トレー22及び下側保持トレー23、切欠部24、及び側方側開口部25を構成したので、上側保持トレー22に保持された試薬容器C1が側方側開口部25に対応する位置に位置する際に、回転させた上側保持トレー22よりも下方に位置する下側保持トレー23に保持された試薬容器C1から試薬を分取でき、切欠部24を用いて下側保持トレー23に保持された試薬容器C1の分取を行いながら、側方側開口部25を用いて上側保持トレー22に試薬容器C1の出し入れを確実に行うことができる。
また、上側保持トレー22及び下側保持トレー23のうち最下方に位置する下側保持トレー23において、切欠部24を間隔を隔てて回転軸を中心とする円周方向に複数並べて配置すると共に、間隔内に試薬容器C1を少なくとも1つ以上配置し、側方側開口部25の幅を、間隔の幅よりも長くしたので、上側保持トレー22に保持された試薬容器C1が側方側開口部25に対応する位置に位置する際に、回転させた上側保持トレー22よりも下方に位置する下側保持トレー23に保持された試薬容器C1から試薬を分取しやすくなるため、切欠部24を用いて下側保持トレー23に保持された試薬容器C1の分取を行いながら、側方側開口部25を用いて上側保持トレー22に試薬容器C1の出し入れを行いやすくなる。
また、側方側開口部25を開閉自在な側方側蓋部と、上側開口部26を開閉自在な上側蓋部とを備えたので、状況に応じて側方側開口部25及び上側開口部26を開閉できる。よって、例えば、筐体21内の温度を維持しやすくなることから、試薬容器C1の保管性を高めやすくなる。
また、分取処理部は、下側保持トレー23に対する分取処理を実行しない不実行期間を特定し、出入処理部は、分取処理部にて特定された不実行期間内に下側保持トレー23に対する出入処理を実行するので、下側保持トレー23に保持された試薬容器C1の出し入れを効率的に行うことができ、試薬保管部20の使用性を高めやすくなる。
〔III〕実施の形態に対する変形例
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
(分散や統合について)
また、上述した各電気的構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散又は統合して構成できる。
(形状、数値、構造、時系列について)
実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
(反応槽について)
上記実施の形態では、反応ライン81が搬送式の反応ラインであると説明したが、これに限らず、例えば、固定式の反応ラインであってもよい。
(試薬保管部について)
上記実施の形態では、試薬保管部20が、試薬容器C1を所定温度で保管できるものであると説明したが、これに限らず、例えば、試薬容器C1を所定温度で保管できないものであってもよい。
また、上記実施の形態では、試薬保管部20が、試薬ラックR1に保持された試薬容器C1を保管するものであると説明したが、これに限らず、試薬ラックR1に保持されていない試薬容器C1を保管するものであってもよい。
また、上記実施の形態では、保管装置が自動分析装置に適用されると説明したが、これに限らず、例えば、自動分析装置以外の他の装置(一例として、生体成分検査装置等)に適用されてもよい。
(保持トレーについて)
上記実施の形態では、上側保持トレー22及び下側保持トレー23は、同一形状及び同一の外径となるように形成されていると説明したが、これに限らない。例えば、上側保持トレー22を回転させることで、当該回転させた上側保持トレー22に保持された試薬ラックR1が側方側開口部25に対応する位置に位置する際には、当該回転させた上側保持トレー22に設けられた切欠部24に試薬分取部60を挿通することにより、当該回転させた下側保持トレー23よりも下方に位置する保持トレーに保持された試薬容器C1の試薬を分取可能であれば、上側保持トレー22及び下側保持トレー23は、それぞれ異なる形状又は外径となるように形成されてもよい。
また、上記実施の形態では、保持トレーの設置数が2つであると説明したが、これに限らず、例えば、3つ以上であってもよい。この場合には、切欠部24は、3つ以上の保持トレーのうち最下方に位置する保持トレー以外の他の保持トレーに設けられる。これら保持トレーの外径及び内径の大きさについては、略同一に設定されてもよく、あるいは、それぞれ異なる大きさに設定されてもよい。また、側方側開口部25の大きさについては、各保持トレーに試薬ラックR1の出し入れを行うことができる大きさに設定される。
また、上記実施の形態では、下側保持トレー23の平面形状が円環形状であると説明したが、これに限らず、例えば円形状であってもよい。
(切欠部について)
上記実施の形態では、切欠部24が、上側保持トレー22において1つの試薬ラックR1を配置可能な間隔を隔てて複数配置されていると説明したが、これに限らない。図6、図7は、上側保持トレー22の変形例を示す平面図である。例えば、図6に示すように、上側保持トレー22において2つの試薬ラックR1を配置可能な間隔を隔てて複数配置されてもよい。この場合において、側方側開口部25の幅を試薬ラックR1の幅の2倍よりも長く設定することで、上側保持トレー22に2つの試薬ラックR1を側方側開口部25を介して同時に出し入れすることができる。また、図7に示すように、上側保持トレー22において3つの試薬ラックR1を配置可能な間隔を隔てて複数配置されてもよい。この場合には、上記間隔の幅を試薬ラックR1の幅の3倍よりも長く設定することで、上側保持トレー22に3つの試薬ラックR1を側方側開口部25を介して同時に出し入れすることができる。
(開口部について)
上記実施の形態では、上側保持トレー22に試薬ラックR1を上側開口部26を介して出し入れできると説明したが、これに限らない。例えば、切欠部24を試薬ラックR1を挿通可能な大きさに形成されている場合には、試薬ラックR1を下側保持トレー23に切欠部24及び上側開口部26を介して出し入れしてもよい。あるいは、上側保持トレー22の内側の貫通孔が試薬ラックR1を挿通可能な大きさに形成されている場合には、試薬ラックR1を下側保持トレー23に切欠部24及び上側開口部26を介して出し入れしてもよい。この場合には、上側開口部26は、特許請求の範囲における「開口部」に対応する。
また、上記実施の形態では、側方側開口部25及び上側開口部26が設けられていると説明したが、これに限らない。例えば、上側開口部26を省略してもよい。また、側方側開口部25及び上側開口部26の各々が、上側保持トレー22及び下側保持トレー23の各々に試薬ラックR1を当該側方側開口部25又は当該上側開口部26を介して出し入れすることが可能となるように構成されている場合には、側方側開口部25又は上側開口部26のいずれか一方を省略してもよい。
(側方側蓋部及び上側蓋部について)
上記実施の形態では、試薬保管部20に、側方側蓋部及び上側蓋部が設けられていると説明したが、これに限らず、例えば、側方側蓋部又は上側蓋部の少なくともいずれか一方を省略してよい。
(制御処理について)
上記実施の形態では、SA2、SA7からSA9の処理が行われると説明したが、これに限らず、例えば、SA2、SA7からSA9の処理を省略してもよい。
(出入処理について)
上記実施の形態では、第1出入処理及び第2出入処理が、分析側制御部100の出入処理部によって自動で行われると説明したが、これに限らず、例えば、第1出入処理(又は第2出入処理)の一部又は全部の処理内容(一例として、上側保持トレー22又は下側保持トレー23を回転させること、又は蓋部を開放させること等)が、手動で行われてもよい。
(付記)
付記1の保管装置は、試薬を収容する試薬容器を保管するための保管装置であって、筐体と、前記筐体の内部において上下方向に並べて設けられた複数の保持トレーであって、複数の前記試薬容器を保持し且つ上下方向に沿う回転軸の軸回りにそれぞれ個別に回転可能な複数の保持トレーと、前記複数の保持トレーのうち最下方に位置する保持トレー以外の他の保持トレーの各々に設けられた切欠部であって、所定位置に設けられた分取手段を当該切欠部に挿通することにより、当該切欠部が設けられた保持トレーよりも下方に位置する保持トレーに保持された前記試薬容器の試薬を分取可能となるように構成された切欠部と、前記筐体に設けられた開口部であって、前記複数の保持トレーの各々に前記試薬容器を当該開口部を介して出し入れすることが可能となるように構成された開口部と、を備えた。
付記2の保管装置は、付記1に記載の保管装置において、前記開口部を、前記筐体の上面部又は側面部に設けた。
付記3の保管装置は、付記1又は2に記載の保管装置において、前記開口部を前記筐体の側面部に設け、前記複数の保持トレーのうち最下方に位置する保持トレー以外の他の保持トレーを回転させることで、前記回転させた他の保持トレーに保持された前記試薬容器が前記開口部に対応する位置に位置する際には、前記回転させた他の保持トレーに設けられた前記切欠部に前記分取手段を挿通することにより、前記回転させた他の保持トレーよりも下方に位置する前記保持トレーに保持された前記試薬容器の前記試薬を分取可能となるように、前記複数の保持トレー、前記切欠部、及び前記開口部を構成した。
付記4の保管装置は、付記3に記載の保管装置において、前記複数の保持トレーのうち最下方に位置する保持トレー以外の他の保持トレーの各々において、前記切欠部を間隔を隔てて前記回転軸を中心とする円周方向に複数並べて配置すると共に、前記間隔内に前記試薬容器を少なくとも1つ以上配置し、前記開口部の幅を、前記間隔の幅よりも長くした。
付記5の保管装置は、付記1から4のいずれか一項に記載の保管装置において、前記開口部を開閉自在な蓋部を備えた。
付記6の保管装置は、付記1から5のいずれか一項に記載の保管装置において、前記複数の保持トレーの各々に保持された前記試薬容器の試薬を分取する分取処理を実行する分取処理手段と、前記複数の保持トレーの各々に前記試薬容器の出し入れを前記開口部を介して行うための出入処理を実行する出入処理手段と、を備え、前記分取処理手段は、前記複数の保持トレーの一部に対する前記分取処理を実行しない不実行期間を特定し、前記出入処理手段は、前記分取処理手段にて特定された前記不実行期間内に前記複数の保持トレーの一部に対する前記出入処理を実行する。
(付記の効果)
付記1に記載の保管装置によれば、筐体の内部において上下方向に並べて設けられた複数の保持トレーであって、複数の試薬容器を保持し且つ上下方向に沿う回転軸の軸回りにそれぞれ個別に回転可能な複数の保持トレーを備えたので、複数の保持トレーを水平方向に設置する場合に比べて保管装置の設置面積を低減できる。また、複数の保持トレーのうち最下方に位置する保持トレー以外の他の保持トレーの各々に設けられた切欠部であって、所定位置に設けられた分取手段を当該切欠部に挿通することにより、当該切欠部が設けられた保持トレーよりも下方に位置する保持トレーに保持された試薬容器の試薬を分取可能となるように構成された切欠部と、筐体に設けられた開口部であって、複数の保持トレーの各々に試薬容器を当該開口部を介して出し入れすることが可能となるように構成された開口部と、を備えたので、複数の保持トレーのいずれに保持された試薬容器の試薬の分取を行いながらであっても、開口部を用いて複数の保持トレーの各々に試薬容器の出し入れを行うことができる。以上のことから、保管装置の使用性を高めることができる。
付記2に記載の保管装置によれば、開口部を筐体の上面部又は側面部に設けたので、複数の保持トレーの各々に試薬容器を開口部を介して筐体の上方又は側方から出し入れすることができ、試薬容器の出し入れを簡易に行うことができる。
付記3に記載の保管装置によれば、開口部を筐体の側面部に設け、複数の保持トレーのうち最下方に位置する保持トレー以外の他の保持トレーを回転させることで、回転させた他の保持トレーに保持された試薬容器が開口部に対応する位置に位置する際には、回転させた他の保持トレーに設けられた切欠部に分取手段を挿通することにより、回転させた他の保持トレーよりも下方に位置する保持トレーに保持された試薬容器の試薬を分取可能となるように、複数の保持トレー、切欠部、及び開口部を構成したので、最下方に位置する保持トレー以外の他の保持トレーに保持された試薬容器が開口部に対応する位置に位置する際に、回転させた上記他の保持トレーよりも下方に位置する保持トレーに保持された試薬容器から試薬を分取でき、切欠部を用いて最下方に位置する保持トレーに保持された試薬容器の分取を行いながら、開口部を用いて上記他の保持トレーに試薬容器の出し入れを確実に行うことができる。
付記4に記載の保管装置によれば、複数の保持トレーのうち最下方に位置する保持トレー以外の他の保持トレーの各々において、切欠部を間隔を隔てて回転軸を中心とする円周方向に複数並べて配置すると共に、間隔内に試薬容器を少なくとも1つ以上配置し、開口部の幅を、間隔の幅よりも長くしたので、最下方に位置する保持トレー以外の他の保持トレーに保持された試薬容器が開口部に対応する位置に位置する際に、回転させた上記他の保持トレーよりも下方に位置する保持トレーに保持された試薬容器から試薬を分取しやすくなるため、切欠部を用いて保持トレーに保持された試薬容器の分取を行いながら、開口部を用いて上記他の保持トレーに試薬容器の出し入れを行いやすくなる。
付記5に記載の保管装置によれば、開口部を開閉自在な蓋部を備えたので、状況に応じて開口部を開閉できる。よって、例えば、筐体内の温度を維持しやすくなることから、試薬容器の保管性を高めやすくなる。
付記6に記載の保管装置によれば、分取処理手段は、複数の保持トレーの一部に対する分取処理を実行しない不実行期間を特定し、出入処理手段は、分取処理手段にて特定された不実行期間内に複数の保持トレーの一部に対する出入処理を実行するので、複数の保持トレーの一部に保持された試薬容器の出し入れを効率的に行うことができ、保管装置の使用性を高めやすくなる。
1 分析システム
2 配線
10 チップ供給部
20 試薬保管部
21 筐体
21a 側面部
21b 上面部
21c 下面部
22 上側保持トレー
23 下側保持トレー
24 切欠部
25 側方側開口部
26 上側開口部
30 検体ラック供給部
40 検体ラック保管部
50 検体ラック回収部
51 第3検体ラック搬送部
60 試薬分取部
70 検体吸引部
80 反応槽
81 反応ライン
100 分析側制御部
110 制御部
C1 試薬容器
C2 検体容器
C3 反応容器
R1 試薬ラック
R2 検体ラック

Claims (5)

  1. 試薬を収容する試薬容器を保管するための保管装置であって、
    筐体と、
    前記筐体の内部において上下方向に並べて設けられた複数の保持トレーであって、複数の前記試薬容器を保持し且つ上下方向に沿う回転軸の軸回りにそれぞれ個別に回転可能な複数の保持トレーと、
    前記複数の保持トレーのうち最下方に位置する保持トレー以外の他の保持トレーの各々に設けられた切欠部であって、所定位置に設けられた分取手段を当該切欠部に挿通することにより、当該切欠部が設けられた保持トレーよりも下方に位置する保持トレーに保持された前記試薬容器の試薬を分取可能となるように構成された切欠部と、
    前記筐体に設けられた開口部であって、前記複数の保持トレーの各々に前記試薬容器を当該開口部を介して出し入れすることが可能となるように構成された開口部と、を備え、
    前記複数の保持トレーのうち最下方に位置する保持トレー以外の他の保持トレーの各々において、前記切欠部を略等間隔を隔てて前記回転軸を中心とする円周方向に複数並べて配置すると共に、前記略等間隔内に前記試薬容器を少なくとも1つ以上配置し、
    前記開口部の幅を、前記略等間隔の幅よりも長くした、
    保管装置。
  2. 前記開口部を、前記筐体の上面部又は側面部に設けた、
    請求項1に記載の保管装置。
  3. 前記開口部を前記筐体の側面部に設け、
    前記複数の保持トレーのうち最下方に位置する保持トレー以外の他の保持トレーを回転させることで、前記回転させた他の保持トレーに保持された前記試薬容器が前記開口部に対応する位置に位置する際には、前記回転させた他の保持トレーに設けられた前記切欠部に前記分取手段を挿通することにより、前記回転させた他の保持トレーよりも下方に位置する前記保持トレーに保持された前記試薬容器の前記試薬を分取可能となるように、前記複数の保持トレー、前記切欠部、及び前記開口部を構成した、
    請求項1又は2に記載の保管装置。
  4. 前記開口部を開閉自在な蓋部を備えた、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の保管装置。
  5. 前記複数の保持トレーの各々に保持された前記試薬容器の試薬を分取する分取処理を実行する分取処理手段と、
    前記複数の保持トレーの各々に前記試薬容器の出し入れを前記開口部を介して行うための出入処理を実行する出入処理手段と、を備え、
    前記分取処理手段は、前記複数の保持トレーの一部に対する前記分取処理を実行しない不実行期間を特定し、
    前記出入処理手段は、前記分取処理手段にて特定された前記不実行期間内に前記複数の保持トレーの一部に対する前記出入処理を実行する、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の保管装置。
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