JP7233233B2 - マルチキャスト配信システム及び無線基地局 - Google Patents

マルチキャスト配信システム及び無線基地局 Download PDF

Info

Publication number
JP7233233B2
JP7233233B2 JP2019016524A JP2019016524A JP7233233B2 JP 7233233 B2 JP7233233 B2 JP 7233233B2 JP 2019016524 A JP2019016524 A JP 2019016524A JP 2019016524 A JP2019016524 A JP 2019016524A JP 7233233 B2 JP7233233 B2 JP 7233233B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
multicast
bearer
base station
radio
data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019016524A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020123941A (ja
Inventor
国充 新井
大己 北田
貞行 勝又
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Radio Co Ltd
Original Assignee
Japan Radio Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Radio Co Ltd filed Critical Japan Radio Co Ltd
Priority to JP2019016524A priority Critical patent/JP7233233B2/ja
Publication of JP2020123941A publication Critical patent/JP2020123941A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7233233B2 publication Critical patent/JP7233233B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Description

この発明は携帯端末等の移動端末を含んだマルチキャスト配信システムに関するものであり、特にLTE(Long Term Evolution)システムなどにおいて、eMBMS(evolved Multimedia Broadcast Multicast Service)に準拠したマルチキャストデータの配信機能を、より簡便なネットワーク構成にて実現するためのマルチキャスト配信システム及びそれに使用する無線基地局に関する。
移動通信システムの標準化プロジェクトである3GPP(Third Generation Partnership Project)において、マルチキャスト/ブロードキャストサービスを提供するために、eMBMSが仕様化されている。現行のeMBMSにおいては、複数のセルからなるMBSFN(Multicast-Broadcast Single-Frequency Network)のエリア単位で、マルチキャスト専用の物理チャネルであるPMCH(Physical Multicast Channel)を介してマルチキャストデータが送信される(MBSFN伝送)。この場合、無線基地局と移動端末との間にはマルチキャスト専用の無線ベアラであるマルチキャストベアラが構築され、マルチキャストデータは該マルチキャストベアラを介して各移動端末へ配信される(特許文献1,2)。
特開2013-146109号公報 特開2018-113706号公報
しかしながら、マルチキャストベアラを用いたマルチキャスト配信を行なうためには、コアネットワーク及び無線基地局だけでなく、移動端末も含めてeMBMS仕様の無線インターフェース、すなわちマルチキャストベアラ構築が可能な無線インターフェースを備えていなければならない。しかしながら、3GPPにおけるeMBMSサービスはサービス共用されてからまだ間もないことから、eMBMSに対応した移動端末の普及が追い付いておらず、eMBMS未対応の移動端末しか保有していないユーザーは、マルチキャストデータの配信を受けることができない問題がある。
本発明の課題は、コアネットワークから無線基地局が受信するマルチキャストデータを、eMBMSに未対応の移動端末にも問題なく配信できるマルチキャスト配信システムと、それに使用する無線基地局とを提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明のマルチキャスト配信システムは、コアネットワークと、該コアネットワークと物理回線により接続される無線基地局と、該無線基地局と無線接続される移動端末とを有し、コアネットワークから移動端末にeMBMS(evolved Multimedia Broadcast Multicast Service)に準拠したマルチキャストデータを配信可能に構成され、無線基地局は、コアネットワークからマルチキャストデータを受信するマルチキャストデータ受信部と、マルチキャストデータを送信するための無線ベアラを移動端末との間に構築するためのマルチキャスト用無線ベアラ構築指示をコアネットワークから受信するマルチキャスト用無線ベアラ構築指示受信部と、基地局側無線送受信部と、マルチキャストデータの代行伝送路となる代行ユニキャストベアラが、下りシェアドチャネル上にマルチキャストトラフィックチャネルがマッピングされる形で設定されるように、マルチキャスト用無線ベアラ構築指示に基づき代行ユニキャストベアラ設定指示を移動端末に向け基地局側無線送受信部に送信させる代行ユニキャストベアラ設定指示部とを備え、移動端末は、端末側無線送受信部と、代行ユニキャストベアラ設定指示を受信することにより、無線基地局との間に代行ユニキャストベアラを設定させる代行ユニキャストベアラ設定部とを備え、マルチキャストデータをコアネットワーク、無線基地局及び代行ユニキャストベアラを介して移動端末に送信することを特徴とする。
また、本発明の無線基地局は、コアネットワークからマルチキャストデータを受信するマルチキャストデータ受信部と、マルチキャストデータを送信するための無線ベアラを移動端末との間に構築するためのマルチキャスト用無線ベアラ構築指示をコアネットワークから受信するマルチキャスト用無線ベアラ構築指示受信部と、基地局側無線送受信部と、マルチキャストデータの代行伝送路となる代行ユニキャストベアラが、下りシェアドチャネル上にマルチキャストトラフィックチャネルがマッピングされる形で設定されるように、マルチキャスト用無線ベアラ構築指示に基づき代行ユニキャストベアラ設定指示を移動端末に向け基地局側無線送受信部に送信させる代行ユニキャストベアラ設定指示部とを備えたことを特徴とする。
本発明のマルチキャスト配信システムにおいては、移動端末に対するマルチキャストデータ送信用の無線ベアラ構築指示をコアネットワークから無線基地局が受信するに伴い、無線基地局はマルチキャストデータの代行伝送路となる代行ユニキャストベアラを、下りシェアドチャネル上にマルチキャストトラフィックチャネルがマッピングされる形で設定指示するための代行ユニキャストベアラ設定指示を移動端末に向け送信する。移動端末ではこれを受けて代行ユニキャストベアラを設定する。下りシェアドチャネル上にマルチキャストトラフィックチャネルが設定されていることにより、移動端末はユニキャストベアラを、マルチキャストデータの送信が可能な代行ユニキャストベアラとして用いることが可能となり、マルチキャストベアラが張られていなくてもマルチキャストデータを問題なく受信することが可能となる。なお、本明細書において使用する「代行ユニキャストベアラ」の用語は、マルチキャストデータの代行伝送に使用する点を明確にするために用いているものであり、物理的には通常の「ユニキャストベアラ」と何ら相違するものではない。
すなわち、上記システムでは、下りシェアドチャネル上にマルチキャストトラフィックチャネルがマッピングされることで、ユニキャストベアラをコアネットワークから見れば通常のeMBMS仕様におけるマルチキャストベアラと同等に機能する代行ユニキャストベアラはとして取り扱うことができ、通常のeMBMS仕様のコアネットワークとハードウェアの共用化を図ることが容易である。そして、無線基地局及び移動端末との間にマルチキャストデータを伝送する無線ベアラとして張られるのがユニキャストベアラであるから、マルチキャストベアラを構築できないeMBMS未対応の移動端末でもマルチキャストデータを問題なく受信できるようになる。
本発明の一実施形態であるマルチキャスト配信システムのブロック図。 eNodeB(無線基地局)及びUE(移動端末)のブロック図。 PDUの概念図。 3GPPのコントロールプレーンのプロトコルスタックを概念的に示す図。 3GPPのユーザープレーンのプロトコルスタックを概念的に示す図。 本発明における下りリンクのチャネルマッピングを概念的に示す図。 リソースブロックの概念図。 コアネットワーク内のセッションシーケンスを示す通信フロー図。 eNodeBの内部におけるマルチキャストデータ転送処理のシーケンスを示すデータフロー図。 UEが複数接続されている場合のデータフロー図。 UEの接続数に応じて代行ユニキャストベアラとマルチキャストベアラとを切り替えるeNodeB内処理の流れを示すフローチャート。
以下、本発明を実施するための形態を添付の図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の一実施形態であるマルチキャスト配信システムの全体構成を示すブロック図である。マルチキャスト配信システム1は、コアネットワーク3(あるいはEPC:Evolved Packet Core)と、無線基地局をなすeNodeB4と、これらを接続する物理回線網をなすE-UTRAN7(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network:図示の部分はS1回線と称される)からなり、eNodeB4には複数のUE5(User Equipment:移動端末)が無線接続される。また、図示はしていないが、E-UTRAN7は、eNodeB4を他のeNodeB4と接続するためのハンドオーバー用のX2回線を含む。コアネットワーク3は、3GPP(Third Generation Partnership Project)に準拠したeMBMS(Multimedia Broadcast Multicast Service)仕様のネットワーク構造を有する。また、eNodeB4とUE5とを接続する無線通信網は、3GPPの発展型無線通信網、具体的にはLTEシステムとして構築されている。
コアネットワーク3は、上位ネットワークからのマルチキャストデータの受信ノードとなるBMSC(Broadcast Multicast Service Center)8、MBMSにおけるコアネットワークのユーザープレーン側のゲートウェイとなるMBMS-GW(Multimedia Broadcast Multicast Service Gateway)9、MBMSにおけるコアネットワークのコントロールプレーン側のゲートウェイとなるMME(Mobility Management Entity)2、及びユーザープレーン側を送信されるマルチキャストデータのUE(移動端末)5への送信制御を司るMCE(Multi-cell multicast Coordination Entity)10を含む。MBMS-GW9は、M1インターフェースを介してeNodeB4と接続され、SMインターフェースを介してMME2と接続され、さらにSG-mb及びSGi-mbインターフェースを介してBMSC8と接続される。
BMSC8は、データ配信元となるメディアサーバ6からマルチキャストのコンテンツデータを収集し、配信先となるグループメンバーシップやQoS(Quality of Service)の管理、マルチキャスト/ブロードキャストセッションのアナウンス、セキュリティなどマルチキャスト配信全般のサービス管理を行なう。MBMS-GW9はユーザープレーン(U-Plane)側のゲートウェイであり、eNodeB4に対するマルチキャスデータ伝送やセッション制御を行なう。他方、MME2は、コントロールプレーン(C-Plane)側のゲートウェイであり、基地局であるeNodeB4との間で通信に必要な制御信号を仲介する交換局としての機能を果たす。具体的には、NAS(Non Access Stratum)と呼ばれるUE認証制御や、ルーティング(接続経路設定)の要求、さらにはハンドオーバーの際にUE5ごとのデータ送受信管理情報を異なるeNodeB4間で交換させるための仲介を行なう。MCE10はマルチキャスト制御装置に相当し、MBSFNの無線リソース管理及び割当等の機能を担うとともに、MBSFNを構成するeNodeB間にてデータ送信に使用する無線リソースを指定することにより、eNodeB4が受け持つ複数のUE5への、マルチキャストベアラを使用したコンテンツ配信を同期させる役割を果たす。eNodeB4はE-UTRAN7を介して該MCE10に接続される。
M1インターフェースは、ユーザープレーンのインターフェースであり、マルチキャストにおけるユーザーデータの伝送路として機能する。一方、M2インターフェースとM3インターフェースはコントロールプレーンのインターフェースであり、マルチキャストにおける制御データの伝送路として機能する。具体的にはM2インターフェースはE-UTRAN内のコントロールプレーンインタフェースを、M3インターフェースはE-UTRANとコアネットワーク間のコントロールプレーンインタフェースをそれぞれ構成する。また、SGmb/SGimbインターフェースは、コアネットワークにおけるBMSC8とMBMS-GW9間のコントロールプレーン及びユーザープレーンの共用インターフェースである。また、SMインターフェースは、 MME2とMBMS-GW9間のコントロールプレーンの参照ポイントを形成するためのものである。
上記のeMBMS用のコアネットワーク構成は、IPネットワーク上の不特定多数のUE5に向け、例えば大容量の動画データ等が同時にストリーミング配信される、といった状況を想定して構築されている。すなわち、マルチキャスト配信されるコンテンツデータは、その収集と配信管理のためにBMSC8を一旦経由する形でコアネットワーク3に送信される。そして、大容量のコンテンツ処理を実現するために、コンテンツを構成するマルチキャストデータは、ユーザープレーン側のゲートウェイ装置であるMBMS-GW9にて受信する。一方、制御データについてはコントロールプレーン側のゲートウェイ装置であるMME2が、SMインターフェースを介してMBMS-GW9を参照する形で生成する。該制御データは、ユーザープレーンとは別の伝送経路(M3/M2インターフェース)を介して、ユーザーデータから分離されつつeNodeB4に流れるようになっている。
マルチキャスト配信システム1における上記コアネットワーク3の構成は、eMBMS仕様の標準的なコアネットワークと同じ構成を有するものであり、eNodeB4とUE5との間にマルチキャスト配信専用の無線ベアラであるマルチキャストベアラを構築する前提で、BMSC8、MBMS-GW9、MME2、MCE10及びeNodeB4間の通信セッションの構築がなされる(図8:後述)。具体的にはコアネットワーク3は、マルチキャストデータを配信する際には、eNodeB4に対しマルチキャストベアラの構築指示を送信する。他方、eNodeB4は本発明特有の通信機能構成を具備することで、UE5との間にてマルチキャストトラフィックチャネル(MTCH:Multicast Traffic Channel)上には、本来構築されるはずのマルチキャストベアラに代え、代行ユニキャストベアラ12が設定される。また、MTCHが通常のeMBMSにおけるマルチキャストチャネル(MCH:Multicast Channel)ではなく下りシェアドチャネル(DLSCH:Down Link Shared Channel)にマッピングされることで、ユニキャストベアラはマルチキャストデータの送信が可能な上に設定されるのが(代行)。この代行ユニキャストベアラ12によりUE5にマルチキャストデータ(コンテンツ)が配信される。これにより、UE5は、eMBMS非対応の移動端末等であった場合もマルチキャストに参加できるようになる。本実施形態においては、UE5がeNodeB4にアタッチする際に張られるデフォルトユニキャストベアラが代行ユニキャストベアラとして使用される。デフォルトユニキャストベアラは、下りシェアドチャネル(DLSCH)にマッピングされる論理チャネルが使用するものであり、通常は、UE5間の一対一通信を行なうための専用トラフィックチャネル(DTCH:Dedicated Traffic Channel)により占有される。しかし、上記のように、マルチキャスト通信を行なうためのMTCHをDLSCHにマッピングすることで、デフォルトユニキャストベアラを代行ユニキャストベアラに設定することが可能となる。
図2は、eNodeB4及びUE5の構成例を示すブロック図である(仮想線(二点鎖線)で表示している部分は、後述の第二実施形態の構成要素であり、本実施形態では使用されない)。eNodeB4はMPUにて構成された制御部4aと、コアネットワーク3との間でE-UTRAN7を経由してマルチキャストデータを送受信するための上位側送受信部4kと、基地局側無線送受信部4fとがバス接続されたハードウェア構成を有する。基地局側無線送受信部4fは、ユニキャストデータを送受信するためのユニキャスト送受信I/F4gを備える。また、上位側送受信部4kは、マルチキャストデータを送信するための無線ベアラ(上記の代行ユニキャストベアラ)を移動端末との間に設定するためのマルチキャスト用無線ベアラ構築指示をコアネットワーク3から受信するマルチキャストベアラ構築指示受信部としても機能する。
また、eNodeB4には、制御部4aが実行するソフトウェアモジュール又は制御部4aからの指令により動作するハードウェアロジックにより機能実現する以下の要素が設けられている。
・代行ユニキャストベアラ設定指示部4u:UE5との接続に際して、コアネットワーク3から受信したマルチキャスト用無線ベアラ構築指示に基づき、マルチキャストデータの代行伝送路となる代行ユニキャストベアラ12をDLSCH上にマッピングされたMTCH上に設定指示するための、代行ユニキャストベアラ設定指示を移動端末に向け基地局側無線送受信部に送信させる。
マルチキャスト配信システム1においては、コアネットワーク3がeNodeB4に構築を指示する「マルチキャスト用無線ベアラ」は、本来、マルチキャストベアラを意味するものであるところ、eNodeB4は、該指示を受けて、マルチキャストベアラではなく、代行ユニキャストベアラ12の設定をUE5に指示する。つまり、eNodeB4の代行ユニキャストベアラ設定指示部4dは、コアネットワーク3からのマルチキャストベアラ構築指示をUE5に対する代行ユニキャストベアラ設定指示に変換する役割を果たしているといえる。なお、代行ユニキャストベアラ設定指示部4uは、UE5がeNodeB4に複数接続される場合は、図1に示すように、それら複数のUE5との間に一対一に対応する形で代行ユニキャストベアラ12が個別に設定されるように、代行ユニキャストベアラ設定指示を基地局側無線送受信部4fに対し各UE5に個別に送信させる。
・マルチキャストデータ複写部4b:複数のUE5(移動端末)との間に構築される各代行ユニキャストベアラにデータ転送するための複数のデータパスに対し、コアネットワーク3から受信したマルチキャストデータを複写する。3GPPのユニキャスト通信仕様では、コアネットワーク3から受信したコンテンツデータをユニキャストデータとして取り扱うと、一対一通信が前提のユニキャスト通信ではUE5の数だけコンテンツデータの配信を繰り返さなければならない。しかし、マルチキャストデータ複写部4bを組み込むことで、マルチキャストデータとして配信されるコンテンツデータは、UE5の数に対応して複数設定される代行ユニキャストベアラ12のデータパスに複写することができる。すなわち、1つのマルチキャストデータを複数の各代行ユニキャストベアラ12に分配することができ、マルチキャストと機能的に等価なデータ配信システムが実現できる。
・再送制御部4c:代行ユニキャストベアラ12によるマルチキャストデータのDLSCH上での再送制御を行なう。後述の通り、この機能はLTEプロトコルスタックのMAC層に組み込まれ、HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)により伝送データの誤り訂正を行なうものである。3GPPではDLSCHを利用したユニキャスト通信において再送制御が活用されているが、MCHを用いたeMBMSマルチキャストでは一方向データ配信となるため再送制御は行なわれてこなかった。その結果、MCHを使用したマルチキャスト配信では再送制御が機能しないためパケットロスを生じやすい問題があった。しかしながら、DLSCHを使用した代行ユニキャストベアラ12によるマルチキャストデータの配信を行なうことで、再送制御を問題なく機能させることができ、パケットロスの頻度を低減することができる利点が生ずる。
・SYNCモジュール(同期制御部)4d:複数の代行ユニキャストベアラ12によるマルチキャストデータのDLSCH上での送信同期制御を行なう。複数のUE5に対しマルチキャストベアラを使用してコンテンツ配信する場合は、コンテンツの同期制御はコアネットワーク3内のMCE10により担保されていた。しかし、本実施形態のマルチキャスト配信システム1は、MCE10からの同期制御が直接及ばない個別の代行マルチキャストベアラ12を用いて複数のUE5にマルチキャストデータの配信を行なうので、eNodeB4からUE5への配信時にコンテンツの同期が損なわれる可能性がある。そこで、上記のSYNCモジュール(同期制御部)4bを設けることで、複数の代行ユニキャストベアラ12へのマルチキャストデータ(コンテンツデータ)の送信同期を容易に図ることができる。
次に、UE5はMPUにて構成された制御部5aと、端末側無線送受信部5fとがバス接続されたハードウェア構成を有する。端末側無線送受信部5fは、ユニキャスト送受信I/F5gを備える。また、制御部4aが実行するソフトウェアモジュール又は制御部5aからの指令により動作するハードウェアロジックにより機能実現する以下の要素が設けられている。
・代行ユニキャストベアラ設定部5c:eNodeB4から代行ユニキャストベアラ設定指示を受信することによりeNodeB4との間に代行ユニキャストベアラ12を端末側無線送受信部5fに対し下りシェアドチャネル(DLSCH;後述)を用いて設定する。
図3は、データ伝送に使用するPDU(Protocol Data Unit)の構造示す模式図である。PDU300はヘッダ301とペイロード302とからなり、ヘッダ301にはPDU識別番号、データの送信元アドレス301a、送信先アドレス301bなどが書き込まれる。また、ペイロード302には、ユーザーデータの場合は配信コンテンツの主体となるデータが、制御データの場合は種々の制御コマンドなどが書き込まれる。マルチキャストパケットに使用するPDUの場合、マルチキャストパケットの配信先を示す特有のアドレスが書き込まれる。
図4及び図5は、LTEシステムにおける無線インターフェースのプロトコルスタックを示し、図5はユーザープレーンのプロトコルスタックを、図4はコントロールプレーンのプロトコルスタックを示している。無線インターフェースプロトコルは、OSI参照モデルのレイヤ1~レイヤ3に区分されており、レイヤ1はPHY(物理)層である。レイヤ2は、MAC(Medium Access Control:メディアアクセス制御)層、RLC(Radio Link Control:無線リンク制御)層、及びPDCP(Packet Data Convergence Protocol:パケットデータ暗号化)層を含む。レイヤ3は、RRC(Radio Resource Control:無線リソース制御)層及びNAS(Non-Access Stratum:非アクセス)層を含む。
各層の役割は以下の通りである。
・PHY層:符号化・復号、変調・復調、アンテナマッピング・デマッピング、及びリソースマッピング・デマッピングを行なう。UE5のPHY層とeNodeB4のPHY層との間では、物理チャネルを介してデータ及び制御信号が伝送される。
・MAC層:データの優先制御、HARQによる再送制御処理、及びランダムアクセス手順等を行なう。UE5のMAC層とeNodeB4のMAC層との間では、トランスポートチャネルを介してデータ及び制御信号が伝送される。eNodeB4のMAC層は、上下リンクのトランスポートフォーマット(トランスポートブロックサイズ、変調・符号化方式(MCS))及びUE5への割当リソースブロックを決定するスケジューラを含む。前述のごとく、このMAC層で代行ユニキャストベアラ12上でのマルチキャストデータ伝送にかかる再送制御処理が行なわれるので、図2の再送制御部4dがここに組み込まれているとみることができる。
・RLC層:MAC層及びPHY層の機能を利用してデータを受信側のRLC層に伝送する。UE5のRLC層とeNodeB4のRLC層との間では、論理チャネルを介してデータ及び制御信号が伝送される。
・PDCP層:PDUのヘッダ圧縮・伸張、及び暗号化・復号化を行なう。
・RRC層:制御信号を取り扱う制御プレーンでのみ定義される。UE5のRRC層とeNodeB4のRRC層との間では、各種設定のためのメッセージ(RRCメッセージ)が伝送される。RRC層は、無線ベアラ(マルチキャストベアラ及びユニキャストベアラ)の確立、再確立及び解放に応じて、論理チャネル、トランスポートチャネル及び物理チャネルを制御する。UE5のRRCとeNodeB4のRRCとの間に接続(RRC接続)がある場合、UE5はRRCコネクティッドモードとなり、そうでない場合はRRCアイドルモードとなる。
以上の層はコントロールプレーン及びユーザープレーンの双方にて使用される。一方、コントロールプレーンのみ、UE5及びMME3には、RRC層よりさらに上位にセッション管理及びモビリティ管理等を行なうNAS層が設けられる。
また、eNodeB4のコアネットワーク側とのユーザーデータ伝送インターフェースには、GTP-U(GPRS(General Packet Radio Service)Tunneling Protocol for User Plane)層とSYNC(Synchronization) モジュールが設けられている。これらの層の役割は以下の通りである。
・GTP-U層:接続先のUE5(移動端末)及び使用する無線ベアラの識別を行なう。本発明においては、マルチキャストデータの送信先となるUE5と、マルチキャストデータの代行伝送路となるユニキャストベアラの識別を行なう。
・SYNCモジュール(同期制御部):複数のUE5が接続されている場合、それらを接続する複数のユニキャストベアラのデータパスにマルチキャストデータを複写して送信する際の、データパス間(ベアラ間)のデータ伝送同期制御を司る。これは、ユニキャストデータを取り扱うDLSCHを使用してマルチキャストデータを同期送信する機能を実現するために、プロトコルスタックに新たに組み込まれるものである。本実施形態では、複数のデータパスへのマルチキャストデータの複写もSYNCモジュールが実施するようになっており、マルチキャストデータ複写部4bの機能もここに組み込まれているとみることができる。
次に、図6は、LTEシステムにおける下りリンクのチャネルマッピングを示す(一点鎖線で囲んだ部分50は、後述の第二実施形態の構成要素であり、本実施形態では使用されない)。ここでは、論理チャネル(Downlink Logical Channel)、トランスポートチャネル(Downlink Transport Channel)及び物理チャネル(Downlink Physical Channel)相互間のマッピング関係を示している。以下、順に説明する。
・DTCH(Dedicated Traffic Channel:専用トラフィックチャネル)は、データの送信のための個別論理チャネルである。DTCHは、トランスポートチャネルであるDLSCH(Downlink Shared Channel:下りシェアドチャネル)にマッピングされる。
・DCCH(Dedicated Control Channel:専用制御チャネル):UE5とネットワークとの間の個別制御情報を送信するための論理チャネルである。DCCHは、UE5がRRC接続を有する場合に用いられる。DCCHは、DLSCHにマッピングされる。
・CCCH(Common Control Channel:共通制御チャネル):UE5とeNodeB4との間の送信制御情報のための論理チャネルである。CCCHは、UE5がeNodeB4(ネットワーク)との間でRRC接続を有していない場合に用いられる。CCCHは、DLSCHにマッピングされる。
・BCCH(Broadcast Control Channel:放送制御チャネル):システム情報配信のための論理チャネルである。BCCHは、トランスポートチャネルであるBCH(Broadcast Channel、放送チャネル)又はDLSCHにマッピングされる。
・PCCH(Paging Control Channel:ページング制御チャネル):ページング情報、及びシステム情報変更を通知するための論理チャネルである。PCCHは、トランスポートチャネルであるPCH(Paging Channel:ページングチャネル)にマッピングされる。
・MCCH(Multicast Control Channel:マルチキャスト制御チャネル):マルチキャスト伝送のための論理チャネルである。MCCHは、通常のeMBMSにおいてeNodeB4からUE5へMBMS制御データを送信するために用いられるものであるが、マルチキャストデータを伝送する無線ベアラとして代行ユニキャストベアラ12が使用される場合は、制御データを伝送する論理チャネルとしてCCCHないしDCCHが使用され、本MCCHは用いられない。
・MTCH(Multicast Traffic Channel:マルチキャストトラフィックチャネル):eNodeB4からUE5へのマルチキャストデータ(コンテンツ)を伝送するための論理チャネルである。MTCHは、通常のeMBMS仕様ではマルチキャスト用のトランスポートチャネルであるMCH(Multicast Channel:マルチキャストチャネル)にマッピングされる。しかし、本発明においては、マルチキャストデータが代行ユニキャストベアラ12上にユニキャストデータと同様の取り扱いにて流されるのでので、ユニキャストデータ用のトランスポートチャネルであるDLSCHにマッピングされる(図中、二重線で示している)。
また、トランスポートチャネルと物理チャネルとの間のマッピング関係は以下の通りである。
・DLSCH及びPCH:PDSCH(Physical Downlink Shared Channel:物理下りシェアドチャネル)にマッピングされる。DLSCHは、HARQ、リンクアダプテーション、及び動的リソース割当(ユニキャスト特有の部分でもある)をサポートする。
・BCH:PBCH(Physical Broadcast Channel:物理ブロードキャストチャネル)にマッピングされる。
・MCH:PMCH(Physical Multicast Channel:物理マルチキャストチャネル)にマッピングされる。MCHは、複数のセルによるMBSFN伝送をサポートするが、マルチキャストデータを伝送する無線ベアラとして代行ユニキャストベアラ12が使用される場合は用いられない。
次に、LTEシステムにおいては、UE5はeNodeB4に対してOFDM(Orthogonal Frequency-Division Multiplexing、直交周波数分割多重)アクセス(OFDMA)により無線接続する。OFDMA方式は、周波数分割多重と時間分割多重とを複合させた二次元の多重化アクセス方式として特徴づけられる。具体的には、直交する周波数軸と時間軸のチャネル(サブキャリア)を分割してUE5に割り振り、各サブキャリアの信号がゼロ(0点)になるように周波数軸上で直交するサブキャリアを分割する。サブキャリアを分割して周波数軸上に割り当てることにより、あるサブキャリアがフェージングの影響を受けても影響のない別のサブキャリアを選択することがでるので、ユーザーは無線環境に応じてより良好なサブキャリアを使用でき、無線品質を維持できる利点が生ずる。
そして、OFDMA方式においては、周波数軸と時間軸とが張る仮想平面上で定義されるリソースブロック(Resource Block:以下、RBともいう)が無線リソースとして採用される。RBは図7に示すように、上記平面を180kHz/0.5msecでマトリックスに区切ったブロックとして定義され、各ブロックは周波数軸上では15kHz間隔で隣接する12個のサブキャリアを、時間軸上ではフレームの1スロット分(7シンボル)を含む。このRBは時間軸上で隣接する2つ(1msec)を1組としてUE5に割り当てられる。
以下、図1のマルチキャスト配信システム1の動作について説明する。図8はコアネットワーク3内の処理の流れを中心に示す通信フロー図である(仮想線(二点鎖線)で表示している部分は、後述の第二実施形態の構成要素であり、本実施形態では使用されない)。eNodeB4を立ち上げると、コントロールプレーン側の初期化処理として、該eNodeB4を上位装置であるMCE10とMME2とに起動済み基地局として認識させるために、M2インターフェース及びM3インターフェースを介して順次セットアップ要求及び応答の手続きが実施される(TS101~TS104)。また、BMSC8側からeNodeB4にマルチキャストデータの無線による信号伝送路であるマルチキャストベアラを構築するセッション開始要求/応答の手続きが、BMSC8/MBMS-GW9間(TS105、106)及びMBMS-GW9/MME2間(TS107、108)で同様に実施される。このセッション開始要求がマルチキャスト用無線ベアラ構築指示に相当する。
続いて、MME2はMCE10にセッション開始要求を送信する(TS109)。これを受けたMCE10とeNodeB4間でもセッション開始要求/応答の手続きが実行される(TS110)。これにより、eNodeB4はコアネットワーク側からのマルチキャストデータ(コンテンツ)配信のためのセッション開始の準備が完了する。そして、MCE10は、種々のマルチキャストデータ(コンテンツ)配信要求を順次受けるに従い、その配信のスケジューリング(配信時刻及び配信エリア等)を行ない、そのスケジューリング情報をeNodeB4に送信する(TS112)。eNodeB4では該スケジューリング情報を受信し、応答をMCE10に返す(TS113)。MCE10はMME2にセッション開始の応答を返す(TS114)。ここまでの処理で、コアネットワーク3側のマルチキャストデータ(コンテンツ)配信の準備が整う。
eNodeB4は接続先となるUE5に対し、通常のLTEネットワークにおけるeMBMSセッションでは、マルチキャストベアラの構築をUE5に指示するために、MCHによるマルチキャストベアラのRAN(無線)リソースセットアップを行なう。しかし、本発明の場合は、マルチキャストベアラに代えて代行ユニキャストベアラをUE5との間に設定するので、DLSCHによる代行ユニキャストベアラのRAN(無線)リソースセットアップを行なう。メディアサーバ6(図1)からのマルチキャストデータは、BMSC8/MBMS-GW9間ではSGimbインターフェースを経由して伝送され(TS115)、MBMS-GW9/eNodeB4間(図1も参照)はM1インターフェースを経由して伝送される(TS116、117)。そして、eNodeB4/UE5間はDLCSH上の代行ユニキャストベアラ12(図1、図2参照)を経由して伝送される(TS118)。
図9の実線枠内は、eNodeB4のユーザープレーン側プロトコルスタックにおける各層間の内部データ転送シーケンスを示す。接続中のUE(図9内には図示せず)は1台のみの場合を示しており(図中、対応するデータパスに「UE1」と表示)、図中上段の実線枠で囲んだ内容が代行ユニキャストベアラを用いする場合のシーケンスを示している。コアネットワークからGTP-U層に入力されるM1パケット(M1インターフェースを伝送される、コンテンツのユーザデータパケット)は、SYNC PDUに変換され、SYNCモジュール(SYNC)に転送される(TS201)。
SYNCモジュールではSYNC PDUをPDCP PDUに変換するとともに、コントロールプレーン側で受けたスケジューリング情報が示す転送タイミングに従いPDCP層に転送する(TS202)。PDCP層ではこれをRLC PDUに変換する。また、無線送信のトランスポートチャネルを、MTCHがマッピングされるDLSCHにバイパスさせるとともに(TS203)、UE5の代行ユニキャストベアラに対応する下りリンク(DL)データパスにより、RLC PDUをRLC層、MAC層及びPHY層へと転送する。そして、最終的に、DLSCH上の上記データパスに対応する代行ユニキャストベアラ12(図1)によりUE5に向け無線送信される。コアネットワーク3にて収集されるマルチキャスト(コンテンツ)データは、PDUのヘッダに記述されている送信先アドレスを特有のマルチキャストアドレスとすることにより、マルチキャストのPDUであることを識別できるようになっている。
一方、UE5の側ではマルチキャストによるコンテンツ配信への参加登録を、配信希望するマルチキャストコンテンツをマルチキャストアドレスにより特定する形でUE5のアドレスを用いて事前に行っておく。eNodeB4は、マルチキャストコンテンツのPDUが送られてくれば、そのヘッダに記述されたマルチキャストアドレスを確認し、受け持ちエリア内に当該マルチキャストアドレスに対応するコンテンツの配信に参加登録したUE5のアドレスを検出した場合に、当該UE5との間に代行ユニキャストベアラ12を設定する。代行ユニキャストベアラ12の設定タイミングは、SYNCモジュールがコアネットワーク3から受信したスケジューリング情報にて規定されているコンテンツ配信開始時刻により制御される。
そして、UE5との間に代行ユニキャストベアラ12が一旦設定されれば、その代行ユニキャストベアラ12はコンテンツ配信先となるUE5を特定する形で設定されているので、マルチキャストデータをコアネットワークから受信した場合にeNodeB4は、接続中のUE5に対し該マルチキャストデータを、付与された送信先アドレスとは無関係に代行ユニキャストベアラ12により送信することができる。つまり、コアネットワーク3から受信したマルチキャストデータを代行マルチキャストベアラ12にいわば垂れ流しにすればよくなるので、配信処理の大幅な簡略化を図ることができる。
例えば、eNodeB4は、マルチキャスト専用の送信先アドレスを有したマルチキャストデータのパケット(PDU)データを、送信先アドレスを書き換えることなく代行ユニキャストベアラ12により送信することができる。これにより、PDCP層におけるPDUの送信先アドレスの書換処理が不要となり、配信処理のさらなる簡略化を図ることができる。
図10は、マルチキャストに参加するUE5が複数ある場合(図10では、UE1、UE2、…、UE8の8台)の、eNodeB4における同様の内部データ転送シーケンスを示すものである(図9のシーケンスと多くの部分が共通するので、主に相違点について説明する)SYNCモジュールでは、M1パケットから作成されたSYNC PDUを、参加UE5に個別に対応する複数のデータパスにPDCP PDUに変換しつつ複写する(TS201)。そして、コントロールプレーン側で受けたスケジューリング情報が示す転送タイミングが到来すれば、それら複写されたPDCP層に一斉に転送する(TS202)。PDCP層ではこれらをそれぞれRLC PDUに変換するとともに、各UE5に一対一に張られる代行ユニキャストベアラに個別に対応するDL(Down Link)データパスをDLSCH上に設定する。複写後変換されたRLC PDUは、各々対応するDLデータパスに転送され(TS203)、RLC層、MAC層及びPHY層を経て、対応する代行ユニキャストベアラ12(図1)により各UE5に向け一斉に無線送信される。
すなわち、複数の代行ユニキャストベアラ12により、複数のUE5に対しマルチキャストコンテンツを同報配信できるシステムが実現していることがわかる。また、eMBMSに対応していないUE5でも、マルチキャストコンテンツの配信サービスを受けることができる。さらに、DLSCH上でのユニキャストベアラの利用により、MCHを使用したマルチキャストベアラでは機能しない再送制御が機能可能となり、パケットロスの頻度を低減できる利点も生ずる。このとき、複数のUE5は、eMBMSに未対応のものばかりであってもよいし、eMBMSに対応した機種と未対応の機種が混在していてもよい。つまり、上記の実施形態にてeNodeB4(無線基地局)は、UE5(移動端末)がeMBMSに対応した機種であるか否かにかかわらず、マルチキャストデータをコアネットワーク3、eNodeB4及び代行ユニキャストベアラ12を介して各UE5に送信するようにしている。代行ユニキャストベアラの機能を利用することで、UE5としてeMBMSに対応している機種と非対応の機種とが混在していても、マルチキャストデータを問題なく配信することができている。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、あくまで例示であって、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施形態2)
以下、図2を援用して本発明の変形実施態様について説明する。すなわち、図中に仮想線で示すようにeNodeB4(無線基地局)には、マルチキャストベアラ設定指示部4eを設けることができる。該マルチキャストベアラ設定指示部4eは、コアネットワーク3から受信したマルチキャスト用無線ベアラ構築指示に基づき、代行ユニキャストベアラ12に代えてマルチキャストベアラ11を構築指示するためのマルチキャストベアラ構築指示を、UE5(移動端末)に向け基地局側無線送受信部4fに送信させるものである。基地局側無線送受信部4fにはマルチキャストベアラ構築のためのマルチキャスト送受信I/F4hが形成される。マルチキャストベアラ11は、MTCH(マルチキャストトラフィックチャネル)上にマッピングされるMCH(マルチキャストチャネル)上に構築される。
一方、UE5(移動端末)は、eMBMSに対応した機種である場合、上記のマルチキャストベアラ構築指示を受信することにより、eNodeB4との間にマルチキャストベアラ11をMCH(マルチキャストチャネル)上に端末側無線送受信部5fに構築させるマルチキャストベアラ構築部5bが設けられる。端末側無線送受信部5fにもマルチキャストベアラ構築のためのマルチキャスト送受信I/F5hが形成される。
そして、マルチキャストベアラ11と代行ユニキャストベアラ12とは、UE5(移動端末)のeNodeB4への接続数Nに応じて適宜切り替えて使用される。具体的には、eNodeB4(無線基地局)は、eMBMSに対応したUE5(移動端末)のへの接続数Nが予め定められた基準数Nc以上の場合に、マルチユニキャストベアラ12を介してeMBMSに対応したUE5(移動端末)にマルチキャストデータを送信する一方、接続数Nが基準数Nc未満の場合は、代行ユニキャストベアラ12を介してeMBMSに対応したUE5(移動端末)にマルチキャストデータを送信する。なお、UE5(移動端末)がeMBMSに対応していない場合、eNodeB4は、接続数Nに関係なくマルチキャストデータは代行ユニキャストベアラ12を介してUE5に送信する。
この場合のeNodeB4における処理の流れを示すフローチャートを図11に示す。S201にてシステムを起動すると、S202ではアタッチシーケンスが実行され、エリア内にてeNodeB4にアタッチするUE5との間にS203にてデフォルトユニキャストベアラが張られる。続いて、S2031では、アタッチしたUE5がeMBMSに対応した機種であるか非対応の機種であるかを示すUE種別特定情報を取得する。UE種別特定情報は、例えばあらかじめアプリケーション層のプロトコル(例えばHTTP)等を使ってUE5から上位ネットワークにアップロードしておき、これをeNodeB4がコアネットワーク3を経由して取得するようにしてもよいし、前述のRRCメッセージにUE種別特定情報を組み込み、UE5からeNodeB4に送信するようにしてもよい。後者の場合、具体的には、UE5が送信するRRCメッセージに含まれるMBMS Interest Indicatorが、UE種別特定情報としてeNodeB4が参照する。MBMS Interest Indicatorは、eMBMS受信にかかるUE5の意思表示を示す1ビットの情報であり、該ビットが「1」の場合はUE5がeMBMS受信を欲していることを意味し、UE5がeMBMS対応の機種であることを把握できる。一方、該ビットが「0」の場合はUE5がeMBMS受信を欲していないことを意味し、UE5がeMBMS非対応の機種であることを把握できる。
続いて、S2032では、接続中のUE5(マルチキャスト配信への参加表明をしているUE5)のうち、eMBMSに対応したものの数Nを確認する。S2033にてNが予め定められた基準数Nc未満であればSR1に進み、UE5のeMBMSの対応/非対応と無関係に、すでに詳述した図9の上段に示すシーケンスにて代行ユニキャストベアラの設定処理を実施する。すなわち、S204では、MTCHをDLSCHにマッピングし、デフォルトユニキャストベアラの無線リソース割り当てやチャネル設定情報を各UE5に送信することで、これをマルチキャストデータ送信に用いる代行ユニキャストベアラとして設定する。そしてS205にて、該代行ユニキャストベアラにマルチキャストデータをコピーする。
一方、S2033で、Nが基準数Nc以上のときは、eMBMS非対応のUE5についてはSR2の処理となり、SR1と同様の代行ユニキャストベアラによる処理となる。一方、eMBMS対応のUE5についてはSR3の処理となり、代行ユニキャストベアラに代えてUE5との間にマルチキャストベアラを構築する処理となる。S209ではマルチキャストベアラ構築のセッション開始要求を各UE5に送信し、S210で各UE5からのセッション開始応答を受信する。S211では、MTCHをMCHにマッピングし(図6内に仮想線にて示す)、構築するべきマルチキャストベアラの無線リソース割り当てやチャネル設定情報を各UE5に送信する。そしてS212にてマルチキャストベアラが構築される。
マルチキャストベアラ構築時のeNodeB4における内部シーケンスの概略は、図9の下段に仮想線で囲んだ流れとなる。すなわち、M1パケットに基づきGTP-U層で作成されるSYNC PDUは、TS211にてSYNCモジュールに転送される。この場合は、構築されるのが一対多通信の広帯域のマルチキャストベアラ1本だけであり、SYNCモジュールでSYNC PDUは直ちにRLC PDUに変換され(TS212)、PDCP層をバイパスしてRLC層、MAC層及びPHY層を経て、図2に仮想線で示すマルチキャストベアラ11により各UE5に向け一斉に無線送信される(図8:TS119)。
いずれのルーチンにおいても、その後S206に進み、代行ユニキャストベアラないしマルチキャストベアラによりマルチキャストデータがUE5に送信される。この構成によると、eMBMS対応のUE5の数が少ない場合は無線リソースの割当帯域幅が小さいユニキャストベアラを使用し、eMBMS対応のUE5の数がある程度増加すれば、無線リソースの割当帯域幅が大きいマルチキャストベアラに切替えることで、無線リソースの有効活用を図ることができるようになる。
1 マルチキャスト配信システム
2 MME
3 コアネットワーク
4 eNodeB(無線基地局)
4a 制御部(MPU)
4e マルチキャストベアラ設定指示部
4u 代行ユニキャストベアラ設定指示部
4f 基地局側無線送受信部
4g ユニキャスト送受信I/F
4h マルチキャスト送受信I/F
5 UE(移動端末)
5b マルチキャストベアラ構築部
5c 代行ユニキャストベアラ設定部
5f 端末側無線送受信部
6 メディアサーバ
7 E-UTRAN
8 BMSC
9 MBMS-GW
10 MCE
11 マルチキャストベアラ
12 代行ユニキャストベアラ

Claims (10)

  1. コアネットワークと、該コアネットワークと物理回線により接続される無線基地局と、該無線基地局と無線接続される移動端末とを有し、前記コアネットワークから前記移動端末にeMBMS(evolved Multimedia Broadcast Multicast Service)に準拠したマルチキャストデータを配信可能に構成され、
    前記無線基地局は、前記コアネットワークから前記マルチキャストデータを受信するマルチキャストデータ受信部と、前記マルチキャストデータを送信するための無線ベアラを前記移動端末との間に構築するためのマルチキャスト用無線ベアラ構築指示を前記コアネットワークから受信するマルチキャスト用無線ベアラ構築指示受信部と、基地局側無線送受信部と、前記マルチキャストデータの代行伝送路となる代行ユニキャストベアラがマルチキャストトラフィックチャネルを下りシェアドチャネルにマッピングし、デフォルトユニキャストベアラの無線リソース割り当て及びチャネル設定情報を前記移動端末に送信するマルチキャストデータ送信に用いられる設定であり、前記マルチキャスト用無線ベアラ構築指示に基づき代行ユニキャストベアラ設定指示を前記移動端末に向け前記基地局側無線送受信部に送信させる代行ユニキャストベアラ設定指示部とを備え、
    前記移動端末は、端末側無線送受信部と、前記代行ユニキャストベアラ設定指示を受信することにより、前記無線基地局との間に前記代行ユニキャストベアラを設定させる代行ユニキャストベアラ設定部とを備え、
    前記マルチキャストデータを前記コアネットワーク、前記無線基地局及び前記代行ユニキャストベアラを介して前記移動端末に送信することを特徴とするマルチキャスト配信システム。
  2. 前記コアネットワークは、3GPP(Third Generation Partnership Project)に準拠したMBMS仕様のネットワーク構造として、上位ネットワークからのマルチキャストデータの受信ノードとなるBMSC(Broadcast Multicast Service Center)と、eMBMSにおける前記コアネットワークのユーザープレーン側のゲートウェイとなるMBMS-GW(Multimedia Broadcast Multicast Service Gateway)と、eMBMSにおける前記コアネットワークのコントロールプレーン側のゲートウェイとなるMME(Mobility Management Entity)と、前記ユーザープレーン側を送信される前記マルチキャストデータの前記移動端末への送信制御を司るMCE(Multi-cell multicast Coordination Entity)とを含むものである請求項1記載のマルチキャスト配信システム。
  3. 前記無線基地局は前記マルチキャストデータをコアネットワークから受信した場合に、接続中の移動端末に対し該マルチキャストデータを、付与された送信先アドレスとは無関係に前記代行ユニキャストベアラにより送信する請求項1又は請求項2に記載のマルチキャスト配信システム。
  4. 前記無線基地局は、マルチキャスト専用の送信先アドレスを有した前記マルチキャストデータのパケットをコアネットワークから受信した場合に、接続中の移動端末に対し該マルチキャストデータを、前記送信先アドレスを書き換えることなく前記代行ユニキャストベアラにより送信する請求項3記載のマルチキャスト配信システム。
  5. 前記無線基地局には、前記代行ユニキャストベアラによる前記マルチキャストデータの、前記下りシェアドチャネル上での再送制御を行なう再送制御部が設けられている請求項1ないし4のいずれか1項に記載のマルチキャスト配信システム。
  6. 前記無線基地局の前記代行ユニキャストベアラ設定指示部は、前記移動端末が該無線基地局に複数接続される場合に、それら複数の移動端末との間に一対一に対応する形で前記代行ユニキャストベアラが個別に設定されるように、前記代行ユニキャストベアラ設定指示を前記基地局側無線送受信部に対し各前記移動端末に個別に送信させるものであり、
    さらに該無線基地局に、複数の前記移動端末との間に設定される各前記代行ユニキャストベアラにデータ転送するための複数のデータパスに対し、前記コアネットワークから受信した前記マルチキャストデータを複写するマルチキャストデータ複写部が設けられている請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のマルチキャスト配信システム。
  7. 前記無線基地局には、複数の前記代行ユニキャストベアラによる前記マルチキャストデータの、前記下りシェアドチャネル上での送信同期制御を行なう同期制御部が設けられている請求項6記載のマルチキャスト配信システム。
  8. 前記無線基地局は、前記移動端末がeMBMSに対応した機種であるか否かにかかわらず、前記マルチキャストデータを前記コアネットワーク、前記無線基地局及び前記代行ユニキャストベアラを介して各前記移動端末に送信する請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のマルチキャスト配信システム。
  9. 前記無線基地局は、受信した前記マルチキャスト用無線ベアラ構築指示に基づき、前記代行ユニキャストベアラに代えてマルチキャストベアラを、マルチキャストチャネルにマルチキャストトラフィックチャネルがマッピングされる形で構築指示するためのマルチキャストベアラ構築指示を、eMBMSに対応した前記移動端末に向け前記基地局側無線送受信部に送信させるマルチキャストベアラ設定指示部を備え、
    eMBMSに対応した前記移動端末は、前記マルチキャストベアラ構築指示を受信することにより、前記無線基地局との間にマルチキャストベアラを前記マルチキャストトラフィックチャネル上にて前記端末側無線送受信部に構築させるマルチキャストベアラ構築部とを備え、
    前記無線基地局は、eMBMSに対応した前記移動端末の接続数が予め定められた基準数以上の場合に、前記マルチキャストデータを前記マルチキャストベアラを介してeMBMSに対応した前記移動端末に送信する一方、eMBMSに対応した前記移動端末の接続数が前記基準数未満の場合は、前記マルチキャストデータを前記代行ユニキャストベアラを介して各前記移動端末に送信する請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のマルチキャスト配信システム。
  10. コアネットワークと物理回線により接続され、移動端末に対し前記コアネットワークからeMBMS(evolved Multimedia Broadcast Multicast Service)に準拠したマルチキャストデータを無線配信可能に構成され、
    前記コアネットワークから前記マルチキャストデータを受信するマルチキャストデータ受信部と、前記マルチキャストデータを送信するための無線ベアラを前記移動端末との間に構築するためのマルチキャスト用無線ベアラ構築指示を前記コアネットワークから受信するマルチキャスト用無線ベアラ構築指示受信部と、基地局側無線送受信部と、前記マルチキャストデータの代行伝送路となる代行ユニキャストベアラがマルチキャストトラフィックチャネルを下りシェアドチャネルにマッピングし、デフォルトユニキャストベアラの無線リソース割り当て及びチャネル設定情報を前記移動端末に送信するマルチキャストデータ送信に用いられる設定であり、前記マルチキャスト用無線ベアラ構築指示に基づき代行ユニキャストベアラ設定指示を前記移動端末に向け前記基地局側無線送受信部に送信させる代行ユニキャストベアラ設定指示部と、を備えたことを特徴とする無線基地局。
JP2019016524A 2019-01-31 2019-01-31 マルチキャスト配信システム及び無線基地局 Active JP7233233B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019016524A JP7233233B2 (ja) 2019-01-31 2019-01-31 マルチキャスト配信システム及び無線基地局

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019016524A JP7233233B2 (ja) 2019-01-31 2019-01-31 マルチキャスト配信システム及び無線基地局

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020123941A JP2020123941A (ja) 2020-08-13
JP7233233B2 true JP7233233B2 (ja) 2023-03-06

Family

ID=71993079

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019016524A Active JP7233233B2 (ja) 2019-01-31 2019-01-31 マルチキャスト配信システム及び無線基地局

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7233233B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005020327A (ja) 2003-06-26 2005-01-20 Hitachi Ltd マルチキャスト配信方法、配信装置およびシステム
JP2013545322A (ja) 2010-11-08 2013-12-19 日本電気株式会社 ユニキャスト又はブロードキャスト/マルチキャストを介してmbmsサービスを提供するための通信システム
US20160323846A1 (en) 2014-01-06 2016-11-03 Lg Electronics Inc. Method and apparatus for providing group communication service enabler (gcse) service in wireless communication system
JP2017092974A (ja) 2010-04-28 2017-05-25 三菱電機株式会社 移動体通信システム、基地局、周辺基地局および移動端末

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005020327A (ja) 2003-06-26 2005-01-20 Hitachi Ltd マルチキャスト配信方法、配信装置およびシステム
JP2017092974A (ja) 2010-04-28 2017-05-25 三菱電機株式会社 移動体通信システム、基地局、周辺基地局および移動端末
JP2013545322A (ja) 2010-11-08 2013-12-19 日本電気株式会社 ユニキャスト又はブロードキャスト/マルチキャストを介してmbmsサービスを提供するための通信システム
US20160323846A1 (en) 2014-01-06 2016-11-03 Lg Electronics Inc. Method and apparatus for providing group communication service enabler (gcse) service in wireless communication system

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020123941A (ja) 2020-08-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10952096B2 (en) Base station and user terminal
JP7307284B2 (ja) 通信制御方法
JP6321830B2 (ja) 基地局、ユーザ端末及び装置
EP3240315B1 (en) Base station, user terminal, and communication control method
JP6688745B2 (ja) 基地局及びユーザ端末
WO2022085717A1 (ja) 通信制御方法
WO2013131438A1 (zh) 一种集群传输通知、处理方法及装置
WO2022239690A1 (ja) 通信制御方法及びユーザ装置
WO2022025013A1 (ja) 通信制御方法
JP6422480B2 (ja) Mbms制御方法、ユーザ端末、及び基地局
JP2023100957A (ja) 通信制御方法、ユーザ装置及びプロセッサ
JP7233233B2 (ja) マルチキャスト配信システム及び無線基地局
JP7265875B2 (ja) マルチキャスト配信システム
JP7369527B2 (ja) マルチキャスト配信システム及びコアネットワークノード装置
JP7316054B2 (ja) 同報配信システム
JP7508576B2 (ja) 通信制御方法
JP7259136B2 (ja) 通信制御方法、基地局、ユーザ装置及びプロセッサ
JP7425259B2 (ja) 通信制御方法及び基地局
WO2022085573A1 (ja) 通信制御方法
WO2022085646A1 (ja) 通信制御方法
JP7299429B2 (ja) 通信制御方法及び基地局
WO2023002988A1 (ja) 通信方法
JP7508634B2 (ja) 通信制御方法、基地局、ユーザ装置及びプロセッサ
WO2022085644A1 (ja) 通信制御方法
WO2023286784A1 (ja) 通信制御方法、基地局、及びユーザ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220120

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221130

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230126

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230214

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230221

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7233233

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150