JP7232984B2 - 裁断機 - Google Patents

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本発明は、用紙等のシート体を裁断するための裁断機に関する。
従来から、所定の高さ位置に固定されたレールに対して回転刃を保持したスライダーを進退動作(前進動作・後退動作)させることにより、ベース上に配された用紙を回転刃とベースとの協働により裁断し得るように構成された裁断機が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
スライダーに保持された回転刃は、レールに沿って進退動作する際に、積層された用紙を切断し得る適切な高さ位置を採らなければならない。そのため、スライダーに保持された回転刃は、スプリングによって切断すべき用紙方向(すなわちベース方向)に付勢されており、且つ、用紙に乗り上がった際にスプリングの付勢力に抗して上方に移動し得るように構成されている。仮に、上下動不能な回転刃が積層された裁断すべき用紙に対して低すぎる位置にあった場合、当該回転刃は積層された用紙の上層側に乗り上がることができず、結果として、スライダーを動かすことができないものとなる。
レールに支持されたスライダーを前進操作又は後退操作するたびに、スライダーに保持された回転刃は、積層された用紙の上に乗り当該用紙を上層側から下層側に向かって所定の枚数(スプリングの付勢力に応じた枚数)ずつ切断していくことになる。
このとき、スプリングにより下方に付勢された回転刃は、スライダーを前進操作又は後退操作するたびに、徐々にベース方向に下降していくことになる。
すなわち、初回の用紙切断操作(例えば、スライダーの前進操作)では、スライダーに保持された回転刃は積層された用紙の上層部分を切断することになる。このため、回転刃は積層された用紙の上層に乗り上がり、下限位置よりも上方に移動した状態になる。このとき、回転刃を下方に付勢するスプリングは当該回転刃の上動に伴って強力に圧縮され、回転刃を用紙に対して押し付けるための初期付勢力を発揮し得るものとなっている。
初回の用紙切断操作を終えると、回転刃による用紙の切断箇所が下層側に移行していく。この結果、回転刃とスライダー本体との間に介設されたスプリングは初回の用紙切断操作のときよりも伸張し、二回目の用紙切断操作のときのスプリングの弾性付勢力は初回の用紙切断操作のときよりも減衰したものとなる。
つまり、従来の裁断機は、積層された複数枚の用紙を裁断するべくスライダーの前進動作及び後退動作を繰り返すたび(用紙切断操作が、初回、一回目、二回目、三回目・・・と順に進むたび)に、回転刃を用紙に押し付けるためのスプリングの付勢力が減衰してしまい、用紙の切断可能枚数が段階的に減少せざるを得ないものとなっていた。
そのため、従来の裁断機において、特に切断すべき用紙の積層枚数が多いような場合には、スライダーの前進動作及び後退動作を繰り返す回数が多くならざるを得ず、使用者に対してスライダーの進退操作が煩わしいという印象を与えかねないものとなっていた。
参考例として、従来の裁断機を用いて積層された四十枚の用紙を切断する場合を具体的に説明すれば、概ね次のa.~d.のとおりである。
a.第一回目の用紙切断操作となるスライダーの前進操作では、最も圧縮されたスプリングの付勢力を利用して用紙を切断することにより、十五枚の用紙を切断することができる。
b.第二回目の用紙切断操作となるスライダーの後退操作では、第一回目よりも弱いスプリングの付勢力により用紙を切断せざるを得ないため、第一回目よりも少ない枚数である十二枚の用紙しか切断することができない。
c.第三回目の用紙切断操作となるスライダーの前進操作では、第二回目よりも弱いスプリングの付勢力により用紙を切断せざるを得ないため、第二回目よりも少ない枚数である八枚の用紙しか切断することができない。
d.第四回目の用紙切断操作となるスライダーの後退操作では、第三回目よりも弱いスプリングの付勢力により用紙を切断せざるを得ないため、第三回目よりも少ない枚数である五枚の用紙しか切断することができない。
以上a.~d.に述べた従来例によれば、積層された四十枚の用紙をすべて切断し終えるには、スライダーの前進操作及び後退操作を二回ずつ(すなわち二往復)実行しなければならないことになる。
なお、以上の事情は、裁断機における切断対象が用紙以外のシート体であっても同様であり、スライダーが回転刃以外の刃を備えたものである場合でも同様である。
特開2000-176881号公報
本発明は、以上のような事情に着目してなされたものであり、スライダーの前進操作及び後退操作を繰り返すごとに、シート体の切断可能枚数が減少してしまうという不具合を好適に抑制し得る裁断機、及び、裁断機に用いられるスライダーを提供することにある。
すなわち、本発明は次の構成をなしている。
請求項1に記載の発明は、切断対象であるシート体が配設されるベースと、このベースに対して近接した下位置とこの下位置よりも離れた上位置との間で移動可能に支持されたレールと、このレールに対してスライド移動可能に支持され前記シート体を裁断し得る切断刃を設けたスライダーとを備えてなる裁断機であって、前記スライダーが、前記レールに対して装着されたスライダー本体と、前記スライダー本体にスプリングを介して配設された前記切断刃を有する刃保持構造体を備えたものであり、前記刃保持構造体を下方に付勢する前記スプリングと、前記スプリングの付勢力を直接又は間接的に補充するサポート機構を設けたものであり、前記サポート機構が、前記スライダー本体に対して回転可能に支持され前記スプリングを直接又は間接的に圧縮させ得る操作体を備えたものであり、前記操作体の操作端を上方に回動させることにより、前記スプリングを圧縮させ得るように構成された裁断機である。
請求項2に記載の発明は、前記スライダーが、前記スライダー本体に対して上下動可能に支持されたスプリングベースと、このスプリングベースの下に前記スプリングを介して前記スライダー本体に対して上下動可能に配設された前記刃保持構造体とを備えたものである請求項1記載の裁断機である。
請求項に記載の発明は、前記スプリングベースの上部に、前記操作体により下方に向けて押圧され得る被押圧部を備えている請求項記載の裁断機である。
請求項に記載の発明は、前記レールが、前記下位置において、前記ベースに対して固定され得るものである請求項1、2又は記載の裁断機である。
請求項に記載の発明は、前記シート体を上から押さえ得る紙押さえを備えたものであり、前記レールが、前記下位置において、前記ベースに対して固定され得るとともに前記紙押さえを介して前記シート体を上から押さえ得る請求項1、2、3又は記載の裁断機である。
請求項に記載の発明は、前記切断刃が、先端に刃先を有した回転刃である請求項1、2、3、4又は記載の裁断機である。
請求項に記載の発明は、切断対象であるシート体が配設されるベースと、このベースに対して近接した下位置とこの下位置よりも離れた上位置との間で移動可能に支持されたレールと、このレールに対してスライド移動可能に支持され前記シート体を裁断し得る切断刃を設けたスライダーとを備えてなる裁断機を構成し得る前記スライダーであって、前記スライダーが、前記レールに対して装着されたスライダー本体と、前記スライダー本体にスプリングを介して配設された前記切断刃を有する刃保持構造体を備えたものであり、
前記刃保持構造体を下方に付勢する前記スプリングと、前記スプリングの付勢力を直接又は間接的に補充するサポート機構を設けているものであり、前記サポート機構が、前記スライダー本体に対して回転可能に支持され前記スプリングを直接又は間接的に圧縮させ得る操作体を備えたものであり、前記操作体の操作端を上方に回動させることにより、前記スプリングを圧縮させ得るように構成されたスライダーである。
請求項に記載の発明は、切断対象であるシート体が配設されるベースと、このベースに対して近接した下位置とこの下位置よりも離れた上位置との間で移動可能に支持されたレールと、このレールに対してスライド移動可能に支持され前記シート体を裁断し得る切断刃を設けたスライダーとを備えてなる裁断機であって、前記スライダーが、前記レールに対して装着されたスライダー本体と、前記スライダー本体にスプリングを介して配設された前記切断刃を有する刃保持構造体を備えたものであり、前記スプリングとは別に設けられ、前記刃保持構造体を直接的に付勢して当該刃保持構造体の前記シート体に対する押圧力を増加させ得るサポート機構を備えたものであり、前記サポート機構が、前記スライダー本体に対して回転可能に支持された操作体を備えたものであり、前記操作体の操作端を上方に回動させることにより、前記刃保持構造体を押圧させ得るように構成された裁断機である。
以上説明したように本発明によれば、スライダーの前進操作及び後退操作を繰り返すごとに、シート体の切断可能枚数が減少してしまうという不具合を好適に抑制し得る裁断機、及び、裁断機に用いられるスライダーを提供することができるものとなる。
本発明の一実施形態を示す斜視図。 同実施形態における右側面図。 同実施形態における右側面図。 同実施形態における平面図。 同実施形態におけるスライダーの平面図。 同実施形態におけるスライダーの底面図。 同実施形態におけるスライダーの右側面図。 同実施形態におけるスライダーの左側面図。 同実施形態におけるスライダーの正面図。 同実施形態におけるスライダーの背面図。 同実施形態におけるスライダーの分解斜視図。 同実施形態におけるスライダーの分解斜視図。 同実施形態におけるスライダーの分解斜視図。 同実施形態におけるスライダーの分解斜視図。 同実施形態におけるスライダーの分解斜視図。 同実施形態におけるスライダーの内部構造説明図。 同実施形態におけるスライダーの分解斜視図。 同実施形態における作用説明用の右側面図。 同実施形態における作用説明用の右側面図。 図18に対応する作用説明用の模式図。 図19に対応する作用説明用の模式図。 他の実施形態を示す模式的な右側面図。 他の実施形態を示す模式的な右側面図。
以下、本発明の一実施形態を、図1~21を参照して説明する。
裁断機は、切断対象となるシート体たる用紙Pが配設される載置面m及び当該載置面mと同じ高さになるように設けられた刃受けa11を有したベースAと、ベースAに対して近接した下位置(D)と下位置(D)よりもベースAに対して上方に離れた上位置(U)との間で移動可能に支持されたレールBと、ベースAの上に配設されレールBが下位置(D)にあるときに用紙Pを上から押さえ得る紙押さえCと、用紙Pを裁断し得る切断刃たる回転刃61を保持するとともにレールBに対してスライド移動可能に支持されたスライダーFとを備えたものである。
裁断機は、下位置(D)において移動不能に固定されたレールBに対して回転刃61を保持したスライダーFを進退動作(すなわち、前進動作、及び、後退動作)させることにより、ベースAの上向面である載置面m上に配された複数枚の用紙Pを回転刃61とベースAとの協働により裁断し得るものである。より具体的に言えば、積層された複数枚の用紙Pは、スライダーFの回転刃61とベースAに設けた刃受けa11との協働により裁断され得るものである。
裁断機は、レールBを下位置(D)において移動不能に固定し得るレールロック機構Lを備えている。スライダーFは、下位置(D)に固定されたレールBに沿って前進動作と後退動作とを繰り返しながら、刃受けa11を配したベースA上に積層された複数枚の用紙Pを上層側から下層側に向かって切断し得るように構成されている。
以下、この裁断機の構成について詳述する。
<ベースA>
ベースAは、用紙Pが配設される上向きの載置面m及び回転刃61の直下に配された刃受けa11を有したベース本体a1と、ベース本体a1の前端部に設けられた前ベース部a2と、ベース本体a1の後端部に設けられた後ベース部a3とを備えている。
ベース本体a1は、スライダーFの回転刃61における直下に図示しない溝が設けられている。そして、ベース本体a1の溝には、上面が載置面mと略面一となるように刃受けa11が配されている。
前ベース部a2は、上面をベース本体a1の載置面mよりも高い位置に設定させたものである。前ベース部a2は、右の端部にレールBを上位置(U)と下位置(D)との間で上下動可能に支持し得る前のレール支持部a21を備えている。前のレール支持部a21には、レールBを下位置(D)に固定し得るレールロック機構Lが設けられている。レールロック機構Lは、前のレール支持部a21に対して回転可能に設けられたロックレバーL1を操作することにより、レールBを載置面mに対して所定寸法離間させた下位置(D)において固定し得るように構成されている。
後ベース部a3は、上面をベース本体a1の載置面mよりも高い位置に設定させたものである。後ベース部a3は、右の端部にレールBを上位置(U)と下位置(D)との間で上下動可能に支持し得る後のレール支持部a31を備えている。後ベース部a3には、交換用の刃ユニット6を収容し得る刃ユニット収容室a32を備えている。刃ユニット収容室a32は、透明又は半透明の材質により作られた蓋部材a33により内部が視認され得る状態で閉塞されている。ベース本体a1の載置面mと前ベース部a2との間の段差部、及び、ベース本体a1の載置面mと後ベース部a3との間の段差部は、一般的な用紙Pを六十枚積層した高さ寸法よりも長い寸法を有した垂直面を有したものとなっている。
<レールB>
レールBは、スライダーFを前後方向にスライド移動可能に支持し得るものである。レールBは、ベースAに設けられた前後のレール支持部a21、a31に支持されている。レールBは、載置面m上に複数枚の用紙Pを載置可能な上位置(U)と、載置面m上に載置された複数枚の用紙Pを紙押さえCを介して間接的に押さえ得る下位置(D)との間で上下方向に平行移動可能に構成されている。レールBは、下位置(D)において、ベースAに対して動かないように固定され得るものである。
レールBは、中空構造をなし前後方向に直線状に延びた略四角筒状のレール本体b1と、レール本体b1の前端部及び後端部に取り付けられた図示しない前後のレール受け部材とを備えている。前後のレール受け部材は、前後のレール支持部a21、a31に係合する部位である。
レールBは、ベースAに対して近接し紙押さえCを介してベースA上の用紙Pを押さえ得る下位置(D)と、下位置(D)よりも上に位置する上位置(U)との間で上下動し得るようにベースAに支持されたものである。
レールBは、前後のレール支持部a21、a31に水平姿勢を保持した状態で上下動し得るように支持されている。レールBは、ベース本体a1の載置面mに対して略平行な姿勢を維持した状態で、上位置(U)と下位置(D)との間を上下動し得るものとなっている。そして、レールBが上位置(U)にあるときは、紙押さえCの下面とベースAの載置面mとの間に裁断すべき用紙Pを挿入し得る用紙挿入用の隙間skが形成され得るようになっている。
<紙押さえC>
紙押さえCは、裁断すべき用紙Pを上から押さえ得るものである。なお、図2、及び、図3では、紙押さえCを視認し易くするために色を付けて表示している。紙押さえCは、レールBの下に配設されている。紙押さえCは、レールBに沿うように前後方向に延びてなり下面が用紙Pの上面に添接し得る平板状の部材を主体に構成されている。紙押さえCは、ベースAに対して上下動可能に支持されている。
紙押さえCは、その前端部及び後端部が図示しない紙押さえ支持部材に支持されている。紙押さえ支持部材は、紙押さえ用スプリングs1により上方向すなわちレールB方向に付勢されているとともにベースAに対して上下動可能に支持されている。
紙押さえCは、レールBを上位置(U)から下位置(D)に遷移させる際に、レールBに突設され押圧子用スプリングs2により下方に付勢された押圧子psにより下方に押圧され得るものとなっている。紙押さえCは、押圧子psにより押圧された場合には、紙押さえ用スプリングs1の付勢力に抗して下方に移動し得るものとなっている。つまり、レールBが下位置(D)に位置するときには、紙押さえCは押圧子psにより下方に押圧され、裁断すべき用紙Pを上側から押さえ得るものとなっている。
<スライダーF>
スライダーFは、レールBに対してスライド移動可能に装着されたスライダー本体Gと、スライダー本体Gに対して上下動可能に支持されたスプリングベースHと、スライダー本体Gに対して上下動可能に支持されスプリングベースHの下にスプリングSを介して配設された回転刃61を有した刃保持構造体Jと、スライダー本体Gに対して回動可能に支持されスプリングベースHを介してスプリングSを間接的に圧縮させ得る操作体Kを備えたものである。
スライダーFは、操作体Kを用いてスプリングベースHを降下させることにより、回転刃61を付勢するスプリングSの付勢力を間接的に補充し得るサポート機構Rを設けている。換言すれば、スライダーFは、使用者によって行われる操作体Kに対する任意の操作により、スプリングベースHを下方に移動させ、回転刃61を下方に付勢しているスプリングSの付勢力を増加させるサポート機構Rを設けている。
スライダー本体Gは、レールBに沿ってスライド移動し得る一方でレールBに対して上下方向及び左右方向に殆ど動かない構成をなしている。すなわち、スライダー本体Gは、レールBの長手方向である前後方向にのみ移動し得るように構成されている。
スライダー本体Gは、レールBを包持するレール保持部11を有した基体1と、スプリングベースH、スプリングS、及び、刃保持構造体Jを保持し得るとともに基体1に対して着脱可能に構成されたホルダー2と、操作体Kを基体1に対して回転可能に取り付けるためのブラケット3と、上部に使用者の手(主として手のひら)を置く手置き部Mが形成されたカバー体4を備えたものである。
基体1は、正面視又は背面視において下方に開放したチャンネル形状をなしている。基体1は、レールBを取り囲みレールBに対してスライド移動可能に係り合うレール保持部11を有したものである。レール保持部11は、レール本体b1が配設される部分であり、下方に開放された凹陥形状をなしている。レール保持部11は、レールBにおける左右の外側面に対面する左右の内向き部111、112と、レールBにおける上面に対面する下向き部113と、左右の内向き部111、112の下端部から内方に向けて突設され基体1がレールBから上方に向けて抜け出さないように規制し得る抜け止め部114とを備えている。
基体1におけるレール保持部11の下向き部113とレールBとの間には、複数すなわち四つのベアリングNが介設されている。スライダーFは、レールBとの間に設けられたベアリングNの作用により、レールBに対して滑らかにスライド移動し得るものとなっている。
基体1における右の外側面すなわちホルダー2側の外面には、ホルダー2と協働して、ホルダー2内に配された刃ユニット6が刃ユニット保持部材5から抜け出ないように位置決めし得る規制壁12が設けられている。規制壁12には、ホルダー2に支持された刃軸ピン52との干渉を避けるための凹陥部121と、ホルダー2に設けたホルダー装着ねじQが螺着するナット部122が設けられている。
ホルダー2は、上側から下側に向かってスプリングベースH、スプリングS、及び、刃保持構造体Jの順に配設し得る収容空間spを有したホルダー本体21と、ホルダー本体21に装着されスプリングベースHの上限位置を規制し得る上規制壁221及び刃保持構造体Jの下限位置を規制し得る下規制壁222を有した位置決め部材22と、ホルダー本体21、及び、位置決め部材22を外側からカバーする外カバー23を備えている。
ホルダー本体21は、合成樹脂により作られている。ホルダー本体21は、刃ユニット保持部材5に設けた位置決めレール512と係わり合い当該刃ユニット保持部材5を上下動可能に保持し得る位置決め突起tを有した主壁211と、主壁211における側端縁から主壁211に対して略直交する方向に延出し内面側にスプリングベースHを上下動可能に保持し得る保持凹部w1を有した側端壁212とを備えている。
位置決め部材22は、ホルダー本体21内に配されたスプリングベースHと刃ユニット保持部材5を所定の位置に位置決めするものである。位置決め部材22は、金属板により構成されている。位置決め部材22は、ねじv1により、ホルダー本体21に取り付けられている。位置決め部材22は、スプリングSにより上方向に付勢されたスプリングベースHと係わり合い当該スプリングベースHの上限位置を規定し得る対をなす上規制壁221と、スプリングSにより下方に付勢された刃ユニット保持部材5と係わり合い当該刃ユニット保持部材5の下限位置を規定し得る対をなす下規制壁222と、上規制壁221と下規制壁222との間を繋ぐ連結壁223とを備えている。
上規制壁221、及び、下規制壁222は、起立姿勢をなす連結壁223に対して略直交する方向に延出している。上規制壁221は、対をなしており、水平方向に所定の間隔をあけて設けられている。下規制壁222は、対をなしており、水平方向に所定の間隔をあけて設けられている。連結壁223には、ねじ挿通孔h1が設けられている。そして、ねじ挿通孔h1を通過させたねじv1をホルダー本体21に螺着することにより、位置決め部材22をホルダー本体21に取り付けることができるようになっている。
外カバー23は、位置決め部材22における連結壁223の外側を覆う主カバー部231と、ホルダー本体21における側端壁212の外側を覆い得る側カバー部232とを有したものである。外カバー23は、略チャンネル形状をなした合成樹脂製のものである。外カバー23の主カバー部231には、ホルダー2を基体1に対して着脱操作するためのホルダー装着ねじQが回転可能に支持されている。側カバー部232の外面側には、使用者に指を掛けやすくするための指掛用凹部w2が設けられている。
ブラケット3は、略水平姿勢をなす板状のブラケットベース31と、ブラケットベース31から上方に延設された一対の軸支持アーム32とを備えている。ブラケットベース31及び軸支持アーム32は、金属により一体に構成されたものである。
ブラケットベース31には、上下方向に貫通するねじ挿通孔h2が設けられている。そして、ねじ挿通孔h2を通過させたねじv2を基体1に螺着することにより、ブラケット3を基体1に対して取り付けることができるようになっている。軸支持アーム32は、先端部たる上端部において操作体Kを回転可能に支持するための軸jkを保持し得るものとなっている。
カバー体4は、合成樹脂により一体に作られたものである。カバー体4は、上部に設けられ操作体Kを構成する操作体本体7及びブラケット3を外部から覆い得るとともに操作者の手を置く手置き部Mを構成した上カバー体部分41と、上カバー体部分41の下に延設され基体1の前後面及び左側面を外側から覆う下カバー体部分42とを備えている。
上カバー体部分41は、下向きに開放された形態をなしている。また、上カバー体部分41は、後端部に内部空間と外部空間とを連通し得る連通部thが形成されている。操作体Kは、カバー体4の連通部thを通じて当該カバー体4の内部に配された操作体本体7と上カバー体部分41の後に配された操作端部材8とがねじv3により連結し得るようになっている。
続いて、上述したスライダー本体Gに対して相対移動し得るスプリングベースH、スプリングS、刃保持構造体J、及び、操作体Kについて説明する。
まず、ホルダー2に対して上下動可能に保持されたスプリングベースH及び刃保持構造体J、並びに、スプリングベースHと刃保持構造体Jとの間に介設されたスプリングSについて説明する。
<スプリングベースH>
スプリングベースHは、ホルダー2に対して上下動可能に支持されたものである。スプリングベースHは、合成樹脂により一体に成形されたブロック状をなしている。スプリングベースHは、その下に配されたスプリングSの付勢力を受けて上方向に付勢されている。スプリングベースHは、上規制壁221の下面に当接し得る上規制壁当接部tbを備えている。
スプリングベースHにおける長手方向中間部の上部には、操作体Kにより下方に向けて押圧され得る被押圧部paを備えている。被押圧部paは、操作体Kの回動端に設けられた押圧部73により下方に押圧され得る部位をなす。被押圧部paは、上方に凸をなしており操作体Kの操作力を受けていない状態において、対をなして配された上規制壁221の間に位置し得るようになっている。
スプリングベースHにおける長手方向両端部には、ホルダー本体21の保持凹部w1に対して上下方向にスライド移動可能に係合し得る端壁ewが設けられている。端壁ewは、スプリングベースHにおける中間部よりも上下方向に長い寸法に設定されている。端壁ewは、保持凹部w1に対して好適に係り合う形態をなしているため、スプリングベースHの全体が、ホルダー本体21に対して安定した姿勢で上下動し得るようになっている。
スプリングベースHにおける長手方向中間部の下部には、スプリングSの上端部に内嵌するスプリング支持部shが下方に向けて突設されている。
<スプリングS>
スプリングSは、スプリングベースHと刃保持構造体Jとの間に介設されたものである。この実施形態では、スプリングSは、コイルスプリングである。スプリングSは、スプリングベースHを足場にして、回転刃61を有した刃保持構造体Jを下方に付勢し得るとともに刃保持構造体Jを構成する保持部材本体51を足場にしてスプリングベースHを上方に付勢し得るものとなっている。
<刃保持構造体J>
刃保持構造体Jは、ホルダー本体21に対して上下動可能に支持された刃ユニット保持部材5と、刃ユニット保持部材5に対して装着される刃ユニット6とを備えている。刃ユニット6は、刃ユニット保持部材5に対して着脱可能に構成されている。
刃ユニット保持部材5は、ホルダー本体21に対して上下動可能に支持されるとともに回転刃61を有した刃ユニット6を保持し得るものである。刃ユニット保持部材5は、ホルダー2に支持された状態で基体1に対して着脱可能に構成されている。刃ユニット保持部材5は、スプリングSにより下方すなわちベースA方向に付勢されている。刃ユニット保持部材5は、下規制壁222の上面に当接し得る下規制壁当接部514を備えている。刃ユニット保持部材5は、用紙Pを切断する際に刃ユニット6とともにホルダー本体21に対して上動し得るものである。
刃ユニット保持部材5は、合成樹脂により作られた保持部材本体51と、保持部材本体51に取り付けられた刃軸ピン52とを備えている。
保持部材本体51は、上方に向けて突出しスプリングSの下端部に内嵌して当該スプリングSを支持し得るスプリング支持部511と、ホルダー本体21の主壁211に設けられた位置決め突起tが配される上下方向に延びた位置決めレール512と、刃ユニット6に設けられた突出部622が内嵌し得る位置決め穴513とを備えている。
刃軸ピン52は、金属製のものである。刃軸ピン52は、刃ユニット6の回転刃61に設けられた貫通孔611に挿入されるものである。刃軸ピン52は、刃ユニット6の回転刃61を回転可能に支持し得るものである。
刃ユニット6は、刃ユニット保持部材5に対して着脱可能に取り付けられたものである。刃ユニット6は、外周縁を刃先612とした回転刃61と、回転刃61を保持する回転刃ケース62とを備えている。刃ユニット6は、例えば、回転刃61の刃先612が使用等により劣化したときに、ベースAの刃ユニット収容室a32に収容された他の刃ユニット6と交換できるものとなっている。
回転刃61は、中心部に貫通孔611が形成されたものである。貫通孔611には、刃ユニット保持部材5に設けられた刃軸ピン52が挿入されるようになっている。
回転刃ケース62は、矩形状をなした合成樹脂製のものである。回転刃ケース62は、回転刃61の刃先612が位置する下端部を外部に露出させるとともに内部に回転刃61の下端部以外の部分を収納し得るものである。回転刃ケース62は、回転刃61の貫通孔611に対応する位置に連通孔621が設けられている。また、回転刃ケース62の上部における左右二箇所には、保持部材本体51に配された位置決め穴513に嵌合し得る突出部622が設けられている。
続いて、スライダー本体Gに対して回動可能に構成された操作体Kについて説明する。
<操作体K>
操作体Kは、サポート機構Rを構成するものである。操作体Kは、スライダー本体Gを構成するブラケット3に軸支持されている。すなわち、操作体Kは、ブラケット3に対して回転可能に支持されている。操作体Kは、使用者による操作力を受けてスライダー本体Gに対して回動しスプリングベースHを下方に移動させ得るものである。
操作体Kは、ブラケット3に支持される軸jkを介して、スライダー本体Gに対して回転可能に支持されている。スライダーFは、後端部に位置する操作体Kの操作端たる操作端部材8を使用者による任意の操作によって上方に回動させることにより、スライダー本体Gに支持されたスプリングベースHを降下させ、スプリングベースHと刃保持構造体Jとの間に配されたスプリングSを圧縮させ得るように構成されている。換言すれば、スライダーFは、使用者によって操作端部材8が上方に引き上げられたときにのみ、サポート機構Rを作動することができるように構成されている。
操作体Kは、回動端である下端部にスプリングベースHを押圧し得る押圧部73を有した操作体本体7と、操作体本体7の先端部にねじv3により取り付けられ使用者による操作力が付与される操作端を構成する操作端部材8とを備えたものである。
操作体本体7は、前後方向中間部に設けられ左右方向に延びる軸jkを保持し得る軸保持部71と、軸保持部71よりも前側に設けられブラケットベース31の上面に当接することにより操作体Kが操作された際の回動範囲を規制し得る回動規制部72と、回動規制部72よりも下に設けられ下方に向かって膨出した形状をなし操作体Kが操作された際にスプリングベースHを上から下に向かって押圧し得る押圧部73と、軸保持部71よりも前側に設けられねじをv3介して操作端部材8が取り付けられる操作端部材取付部74とを備えている。
操作端部材8は、後方に向かって膨出する形状を有し使用者の操作力を受ける主要部をなす操作端部材本体81と、操作端部材本体81の下端部から下方に延設され操作端部材8が上方に向かって操作された際にカバー体4の連通部thを閉塞し得るカバー部82とを備えたものである。操作端部材本体81とカバー部82との間には、ねじ挿通孔h3が設けられている。そして、ねじ挿通孔h3を通過させたねじv3を操作体本体7の操作端部材取付部74に螺着することにより操作端部材8を操作体本体7に対して取り付け得るようになっている。
<サポート機構R>
サポート機構Rは、スライダーFに設けられたものである。サポート機構Rは、積層された複数枚の用紙Pを裁断するときに、スライダーFの前進操作及び後退操作を交互に繰り返すたびに、用紙Pの切断可能枚数が減少し難くするため、回転刃61を付勢し得るスプリングSの付勢力を直接又は間接的に補充し得るものである。
この実施形態では、サポート機構Rは、使用者の指を使った任意の操作により、使用者が必要とする場合にのみ、回転刃61を付勢するスプリングSの付勢力を補充し得るように構成されている。
特に、この実施形態では、操作体Kの操作端を上方に移動させることにより、スプリングSの付勢力を補充し得るように構成されている。
すなわち、複数枚積層された用紙Pを切断するために行われるスライダーFの基本操作は、下位置(D)のレールBに支持されたスライダーFの上に手のひら(掌)を置き、当該スライダーFを前後方向に荷重することにより実行されている。
これに対して、サポート機構Rは、使用者の手指によって操作体Kの操作端をスライダーFの基本操作と異なる方向である上方に回動させることにより作動し得るものとなっている。
つまり、サポート機構Rを作動する操作は、用紙Pを切断するための基本操作とは明確に異なる操作方法により実行し得るものとなっている。このため、この実施形態に示されるスライダーFは、サポート機構Rを作動するための操作を基本操作と混同することなく使用者の任意のタイミングで実行し易いものとなっている。
より具体的に言えば、サポート機構Rは、スライダー本体Gに対して回動可能に支持された操作体Kと、スライダー本体Gに対して上下動可能に支持され操作体Kに押圧されて下方に移動し得るスプリングベースHと、スライダー本体Gに対して上下動可能に支持され回転刃61を有するとともにスプリングSを介してスプリングベースHの下に配された刃保持構造体Jとを主体に構成されたものである。
サポート機構Rの作動について、図18~21を参照して説明する。なお、図20は、図18に対応する模式図である。図21は、図19に対応する模式図である。
まず、使用者が、スライダー本体Gに軸支持された操作体Kの操作端を上方に移動させる。使用者による操作体Kの操作は任意のタイミングで行われる。つまり、使用者が、スライダーFを一方向操作(前進操作又は後退操作)する際に、比較的多くの用紙Pを一挙に切断したい場合に、操作体Kの操作が行われる。
操作体Kの操作端が上方に回動されると、操作体Kの回動端である押圧部73が、スプリングベースHの被押圧部paを下方に押圧する。このとき、スプリングベースHは、押圧部73により下方に押圧された結果、ホルダー本体21内をスプリングSの付勢力に抗して降下することになる。
スプリングベースHが降下するにつれて、スプリングベースHの下に配されたスプリングSは、当該スプリングベースHと刃保持構造体Jとの間において圧縮されていく。
圧縮されたスプリングSにより下方への付勢力を得た刃保持構造体Jの回転刃61は、積層された用紙Pを通常(操作体Kによりサポート機構Rを作動しない場合)よりも強い付勢力により押圧しつつ裁断することができるものとなる。
続いて、この実施形態における裁断機Aを用いて積層された複数枚の用紙Pを切断する一例を説明する。
まず、裁断すべき複数枚の用紙PをベースAの載置面mにおける所定位置に載置する。基本的には、裁断すべき複数枚の用紙Pの前縁部又は後縁部を前ベース部a2の後端縁又は後ベース部a3の前端縁に当接させることにより、用紙Pがベース本体a1上に位置決めされることになる。
次いで、レールBを上位置(U)から下位置(D)に移動して、当該レールBをレールロック機構Lにより下位置(D)に固定する。レールBが上位置(U)から下位置(D)に移動することにより、レールBに支持されたスライダーFが用紙Pを切断し得る所定の高さ位置に移動することになる。
なお、レールBを上位置(U)から下位置(D)に遷移させることにより、ベースAに支持された紙押さえCがレールBに設けた押圧子psにより下方に押圧され、当該紙押さえCは、用紙Pを上から押さえた状態になる。
続いて、積層されている複数枚の用紙Pを、スライダーFの一方向操作である前進操作及び後退操作を繰り返すとともに必要時においてサポート機構Rを作動して切断する。
以下、その具体例として、積層した四十枚の用紙Pを切断する場合を説明する。(なお、積層した四十枚の用紙Pを切断する従来例の説明については、本明細書における従来技術のa.~d.を参照。)
a.第一回目の用紙切断操作となるスライダーFの前進操作では、最も圧縮されたスプリングの付勢力を利用して用紙Pを切断することにより、十五枚の用紙Pを切断することができる。
b.第二回目の用紙切断操作となるスライダーFの後退操作では、通常は、第一回目よりも弱いスプリングSの付勢力により用紙Pを切断することになるため、第一回目よりも少ない枚数である十二枚の用紙Pしか切断することができない。そこで、第二回目の用紙切断操作となるスライダーFの後退操作では、使用者による任意の操作体Kに対する操作によりサポート機構Rを作動して、スプリングSの付勢力を補充する。これにより、第二回目の用紙切断操作となるスライダーFの後退操作では、回転刃61は第一回目と同等のスプリングSによる付勢力を得ることができ、第一回目と同じ枚数である十五枚の用紙Pを切断することができる。
c.第三回目の用紙切断操作となるスライダーFの前進操作では、通常は、第一回目及び第二回目よりも弱いスプリングSの付勢力により用紙Pを切断することになるため、第二回目よりも少ない枚数である八枚の用紙Pしか切断することができない。そこで、第三回目の用紙切断操作となるスライダーFの前進操作では、使用者による任意の操作体Kに対する操作によりサポート機構Rを作動して、スプリングSの付勢力を補充する。これにより、第三回目の用紙切断操作となるスライダーFの前進操作では、回転刃61は第一回目と同等のスプリングSによる付勢力を得ることができ、残りの枚数である十枚の用紙Pを切断することができる。
以上a.~c.に述べた実施例によれば、積層した四十枚の用紙Pをすべて切断し終えるには、スライダーFの前進操作を二回、且つ、スライダーFの後退操作を一回(すなわち1.5往復)実行すればよいことになる。つまり、従来例と比較してみれば明らかなように、この実施形態に示される裁断機であれば、積層された複数枚の用紙Pを切断し終えるためのスライダーFの進退操作の回数を減少させることができるものとなっている。
なお、上記した具体例はあくまでも説明の便宜として操作の一例を示したものであることは言うまでもない。例えば、第一回目の用紙切断操作においてサポート機構Rを作動させてもよい。また、切断すべき用紙Pの枚数が少ない場合には、サポート機構Rを作動させないことがあってもよいのはもちろんのことである。
以上説明したように、本実施形態に係る裁断機は、切断対象であるシート体たる用紙Pが配設されるベースAと、ベースAに対して近接した下位置(D)とこの下位置(D)よりも離れた上位置(U)との間で移動可能に支持されたレールBと、このレールBに対してスライド移動可能に支持され用紙Pを裁断し得る切断刃たる回転刃61を設けたスライダーFとを備えてなるものである。そして、スライダーFが、レールBに対して装着されたスライダー本体Gと、スライダー本体GにスプリングSを介して配設された切断刃を有する刃保持構造体Jを備えたものであり、刃保持構造体Jを下方に付勢するスプリングSと、スプリングSの付勢力を間接的に補充するサポート機構Rを設けたものとなっている。このため、スライダーFの前進操作及び後退操作を繰り返すごとに、用紙Pの切断可能枚数が減少してしまうという不具合を好適に抑制し得る裁断機を提供し得るものとなる。
スライダーFが、スライダー本体Gに対して上下動可能に支持されたスプリングベースHと、スライダー本体Gに対して上下動可能に支持されスプリングベースHの下にスプリングSを介して配設された刃保持構造体Jとを備えたものである。このため、スプリングベースHを降下させることによりスプリングSを圧縮し得るものとなるため、サポート機構Rを構成する設計の自由度に優れたものとなっている。
サポート機構Rが、スライダー本体Gに対して相対移動可能に支持されスプリングSをスプリングベースHを介して間接的に圧縮させ得る操作体Kを備えたものである。このため、サポート機構Rを操作体Kに対する操作により好適に作動させ得るものとなっている。
サポート機構Rが、スライダー本体Gに対して回転可能に支持された操作体Kを備えたものであり、操作体Kの操作端を上方に回動させることにより、スプリングSを圧縮させ得るように構成されたものとなっている。このため、用紙Pを裁断するためのスライダーFに対する基本操作の方向とは異なる方向に操作端を操作してサポート機構Rを作動することができるものとなっている。つまり、このような構成のものであれば、使用者による任意の操作によりサポート機構Rを作動させ得る好適な構成を採り得るものとなっている。
スライダー本体Gが、レールBを包持するレール保持部11を有した基体1と、少なくともスプリングS、及び、刃保持構造体Jを保持し得るとともに基体1に対して着脱可能に構成されたホルダー2とを備えたものである。このため、回転刃61を交換し得るメンテナンス性に優れた好適な構成を有したスライダーFを提供し得るものとなっている。
スライダーFが、スライダー本体Gに対して上下動可能に支持されたスプリングベースHと、スライダー本体Gに対して上下動可能に支持されスプリングベースHの下にスプリングSを介して配設された刃保持構造体Jとを備えたものであり、ホルダー2が、スプリングベースH、スプリングS、及び、刃保持構造体Jを保持し得るものである。このため、回転刃61を交換し得るメンテナンス性に優れた好適な構成を有したスライダーFを提供し得るものとなっている。
ホルダー2が、スプリングベースHの上限位置を規制し得る上規制壁221と、刃保持構造体Jの下限位置を規制し得る下規制壁222を備えたものである。このため、サポート機構Rを構成するスプリングベースH及び刃保持構造体Jが適切な位置に位置決めされたものとなっている。
サポート機構Rが、スライダー本体Gに対して相対移動可能に支持されスプリングベースHを下方に移動させ得る操作体Kを備えたものであり、スプリングベースHの上部に、操作体Kにより下方に向けて押圧され得る被押圧部paを備えているものであり、被押圧部paが、対をなして配された上規制壁221の間に配設されている。このため、操作体KがスプリングベースHに設けた被押圧部paを好適に下方に向けて押圧し得るものとなっている。
レールBが、下位置(D)において、ベースAに対して固定され得るものである。このため、スライダーFがベースAに対して適切な位置に位置し得るものとなり、サポート機構Rを用いた用紙Pの切断を好適に実現できるものとなっている。
切断刃が、先端に刃先612を有した回転刃61である。このため、回転刃61が裁断すべき用紙Pの上を転動し得るものとなるためスライダーFの前進操作及び後退操作を滑らかに実行できるものとなっている。
なお、本発明は、以上に詳述した実施形態に限られるものではない。
サポート機構は、種々の形態を採り得るものであり、上述した実施形態に示されたものに限られるものではない。
上述した実施形態では、操作体に対する操作が、用紙を切断するための基本操作とは異なる操作方法により行われるものであったが、その態様は上述した実施形態に示すものに限られない。例えば、操作体の操作端を左右方向に回転し得るように構成したものであってもよいし、押しボタンを押すことにより、スプリングベースを降下させ得るように構成したものであってもよい。
他の実施形態であるスライダーFについて、図22及び図23を参照して説明する。なお、同図において、上述した実施形態と同一又は相当する構成については同一の符号を用いるものとし、説明を省略する。
図22に示すスライダーFは、裁断機において適用されるものである。スライダーFは、スライダー本体Gを構成する基体1に対して前後動可能に支持された操作ハンドルK’を備えている。操作ハンドルK’は、前位置(F)と後位置(R)との間を前後動し得るように構成されている。操作ハンドルK’とスプリングベースHとの間には、操作ハンドルK’とは別体をなす押圧部材Zが配設されている。そして、操作ハンドルK’が前位置(F)から後位置(R)に移動すると、押圧部材Zが操作ハンドルK’の傾斜面slに案内されて下方に移動し、スプリングベースHを下方に押圧し得るようになっている。図22に示すスライダーFは、前進操作に連動して操作ハンドルK’が基体1に対して前動し、後退操作に連動して操作ハンドルK’が後動するものとなっている。このため、同図に示すスライダーFは、後退操作時にサポート機構Rが自動的に作動し得るものとなっている。このようなものであっても、所期の目的を達成し得るものとなっている。
図23に示すスライダーFは、スライダー本体Gを構成する基体1に対して前後動可能に支持された操作ハンドルK’を備えている。操作ハンドルK’は、前位置(F)と後位置(R)との間を前後動し得るように構成されている。操作ハンドルK’とスプリングベースHとの間には、押圧部材Xが配設されている。図23に示す押圧部材Xは、前端部x1がスライダー本体Gに対して回転可能に支持されており、後端部x2が操作ハンドルK’の案内傾斜面slにより案内され得る位置に配されている。そして、操作ハンドルK’が前位置(F)から後位置(R)に移動すると、押圧部材Xの後端部x2が操作ハンドルK’の案内傾斜面slに案内されて下方に移動し、下方に突出した形態をなす押圧部材Xの下端部x3によりスプリングベースHを下方に押圧し得るようになっている。図23に示すスライダーFは、前進操作に連動して操作ハンドルK’が基体1に対して前動し、後退操作に連動して操作ハンドルK’が後動するものとなっている。このため、同図に示すスライダーFは、後退操作時にサポート機構Rが自動的に作動し得るものとなっている。このようなものであっても、所期の目的を達成し得るものとなっている。
裁断機による裁断対象は用紙に限られるものではなく種々のシート体であってもよいのはもちろんのことである。
レールは、下位置において完全に固定されたものでなくてもよく、下位置において微動し得るものであってもよい。なお、レールは、下位置において下方に移動できないように設定されているものが望ましい。
切断刃は、回転刃に限られるものではなく。スライダーのスライド移動に伴ってシート体を切断し得るものであればどのようなものであってもよい。
スプリングは、コイルスプリングに限られるものではなく、板バネや樹脂の弾性体その他種々のスプリングを適用し得るものである。
刃保持構造体は、シート体を切断し得る切断刃を有したものであればどのような形態のものであっても構わない。刃保持構造体は、刃ユニットを交換可能に構成していないものであってもよい。
サポート機構は、切断刃のシート体に対する押圧力を補充し得るものであればどのような構成のものであってもよい。
サポート機構は、スプリングの付勢力を直接的に補充し得るものであってもよい。例えば、操作体の操作により作動し得る作動端をスプリングの一端部に位置させることにより、操作体を操作してスプリングを直接的に圧縮させ得るように構成してもよい。
サポート機構は、スプリングとは別に設けられ、切断刃又は切断刃を有した刃保持構造体を直接的に付勢して切断刃のシート体に対する押圧力を増加させ得るものであってもよい。例えば、操作体の操作により作動し得る作動端を切断刃たる回転刃の回転軸に直接的に接続することにより、操作体を操作して回転刃のシート体に対する押圧力を増加させ得るように構成してもよい。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
A…ベース
B…レール
F…スライダー
G…スライダー本体
H…スプリングベース
J…刃保持構造体
P…用紙
S…スプリング
61…回転刃

Claims (8)

  1. 切断対象であるシート体が配設されるベースと、このベースに対して近接した下位置とこの下位置よりも離れた上位置との間で移動可能に支持されたレールと、このレールに対してスライド移動可能に支持され前記シート体を裁断し得る切断刃を設けたスライダーとを備えてなる裁断機であって、
    前記スライダーが、前記レールに対して装着されたスライダー本体と、前記スライダー本体にスプリングを介して配設された前記切断刃を有する刃保持構造体を備えたものであり、
    前記刃保持構造体を下方に付勢する前記スプリングと、前記スプリングの付勢力を直接又は間接的に補充するサポート機構を設けたものであり、
    前記サポート機構が、前記スライダー本体に対して回転可能に支持され前記スプリングを直接又は間接的に圧縮させ得る操作体を備えたものであり、
    前記操作体の操作端を上方に回動させることにより、前記スプリングを圧縮させ得るように構成された裁断機。
  2. 前記スライダーが、前記スライダー本体に対して上下動可能に支持されたスプリングベースと、このスプリングベースの下に前記スプリングを介して前記スライダー本体に対して上下動可能に配設された前記刃保持構造体とを備えたものである請求項1記載の裁断機。
  3. 前記スプリングベースの上部に、前記操作体により下方に向けて押圧され得る被押圧部を備えている請求項記載の裁断機。
  4. 前記レールが、前記下位置において、前記ベースに対して固定され得るものである請求項1、2又は記載の裁断機。
  5. 前記シート体を上から押さえ得る紙押さえを備えたものであり、
    前記レールが、前記下位置において、前記ベースに対して固定され得るとともに前記紙押さえを介して前記シート体を上から押さえ得る請求項1、2、3又は記載の裁断機。
  6. 前記切断刃が、先端に刃先を有した回転刃である請求項1、2、3、4又は記載の裁断機。
  7. 切断対象であるシート体が配設されるベースと、このベースに対して近接した下位置とこの下位置よりも離れた上位置との間で移動可能に支持されたレールと、このレールに対してスライド移動可能に支持され前記シート体を裁断し得る切断刃を設けたスライダーとを備えてなる裁断機を構成し得る前記スライダーであって、
    前記スライダーが、前記レールに対して装着されたスライダー本体と、前記スライダー本体にスプリングを介して配設された前記切断刃を有する刃保持構造体を備えたものであり、
    前記刃保持構造体を下方に付勢する前記スプリングと、前記スプリングの付勢力を直接又は間接的に補充するサポート機構を設けているものであり、
    前記サポート機構が、前記スライダー本体に対して回転可能に支持され前記スプリングを直接又は間接的に圧縮させ得る操作体を備えたものであり、
    前記操作体の操作端を上方に回動させることにより、前記スプリングを圧縮させ得るように構成されたスライダー。
  8. 切断対象であるシート体が配設されるベースと、このベースに対して近接した下位置とこの下位置よりも離れた上位置との間で移動可能に支持されたレールと、このレールに対してスライド移動可能に支持され前記シート体を裁断し得る切断刃を設けたスライダーとを備えてなる裁断機であって、
    前記スライダーが、前記レールに対して装着されたスライダー本体と、前記スライダー本体にスプリングを介して配設された前記切断刃を有する刃保持構造体を備えたものであり、
    前記スプリングとは別に設けられ、前記刃保持構造体を直接的に付勢して当該刃保持構造体の前記シート体に対する押圧力を増加させ得るサポート機構を備えたものであり、
    前記サポート機構が、前記スライダー本体に対して回転可能に支持された操作体を備えたものであり、
    前記操作体の操作端を上方に回動させることにより、前記刃保持構造体を押圧させ得るように構成された裁断機。
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