JP7231359B2 - 応力測定装置及び応力測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、トンネル構築の際に掘削坑の内壁面に吹き付けられる吹き付けコンクリート内の応力を測定する応力測定装置及び応力測定方法に関する。
山岳トンネルなどのトンネル工事では、地山(天然の状態にある地盤・岩盤)を掘削して坑(掘削坑)を形成した後に、鋼製支保材の建て込みと吹付コンクリートによる一次覆工(支保)とロックボルト打設とによる支保構造物を構築することを繰り返し、その後、コンクリートで更に二次覆工することにより、トンネルを完成させている。
そして、特許文献1には、トンネル工事において、切羽近傍の地山における地中の変位を計測する地中変位計を掘削坑の内側から挿入し、掘削に伴う地山の変化やゆるみを確認し、その確認結果に基づいて、ロックボルトの施工本数を決めるなどして支保構造物の施工を行う技術が開示されている。
特開平8-14905号公報
ところで、前記吹き付けコンクリートは、地山の掘削後、早期に地山に密着して吹き付け施工され、トンネル周辺地山の挙動に敏感に反応する部材である。本願の発明者は、トンネル工事において、吹き付けコンクリート内の応力を測定することは、トンネルの安定性と支保構造物の妥当性を検討する上で需要な施工管理項目であることに着目した。
ここで、特許文献1に記載の地中変位計を前記吹き付けコンクリートに挿入して測定した変位(歪み)から前記吹き付けコンクリート内の応力を測定することが考えられるが、この方法では、地中変位計を挿入したポイントにおける応力を測定できるだけであり、吹き付けコンクリートの応力分布を測定することはできない。また、前記吹き付けコンクリートの変位、つまり、歪みの測定にあたっては、地山の挙動に敏感に反応する前記吹き付けコンクリートの歪みに追従して、その歪みを適切に捉えることが求められる。
そこで、本発明は、このような実状に着目してなされたものであり、吹き付けコンクリート内の連続的な応力分布を測定可能な応力測定方法及び応力測定方法及び応力測定方法を提供することを目的とする。
上記課題に対して、本発明に係る応力測定装置は、その一態様として、トンネル構築において掘削坑の周壁面に吹き付けられた吹き付けコンクリート内の応力を測定する。応力測定装置は、前記吹き付けコンクリート内に埋設される埋設ケーブルと、歪測定部と、応力測定部と、を含む。前記埋設ケーブルは、光ファイバーケーブルと、保護部材とからなる。前記光ファイバーケーブルは、前記周壁面に沿って延設されると共に入射された光を導く。前記保護部材は、前記光ファイバーケーブルに沿って設けられ前記光ファイバーケーブルを保護するための部材である。前記歪測定部は、前記光ファイバーケーブルによって導かれる反射光に基づいて、前記光ファイバーケーブルの延設方向に沿った前記光ファイバーケーブルの歪みの分布を測定する。前記応力測定部は、前記吹き付けコンクリートについての応力と歪みとの関係を示すデータを予め記憶すると共に、前記歪測定部による測定結果と前記データとに基づいて、前記延設方向に沿った前記吹き付けコンクリート内の応力の分布を測定する。そして、前記埋設ケーブルは、その表面において凸状の部位を当該埋設ケーブルの延設方向に断続的に有する。
また、上記課題に対して、本発明に係る応力測定方法は、その一態様として、トンネル構築において掘削坑の周壁面に吹き付けられた吹き付けコンクリート内の応力を測定する応力測定方法である。前記応力測定方法は、(1)入射された光を導く光ファイバーケーブルと前記光ファイバーケーブルに沿って設けられ前記光ファイバーケーブルを保護する保護部材とからなる埋設ケーブルであって、その表面において凸状の部位を当該埋設ケーブルの延設方向に断続的に有する埋設ケーブルを、前記周壁面に沿って延設することと、(2)前記埋設ケーブルを埋設するように、前記周壁面にコンクリートを吹き付けることと、(3)前記光ファイバーケーブルによって導かれる反射光に基づいて、前記光ファイバーケーブルの延設方向に沿った前記光ファイバーケーブルの歪みの分布を測定することと、(4)前記吹き付けコンクリートについての応力と歪みとの関係を示すデータを予め記憶すると共に、前記歪みの分布の測定結果と前記データとに基づいて、前記延設方向に沿った前記吹き付けコンクリート内の応力の分布を測定することと、を含む。
本発明に係る応力測定装置及び応力測定方法によると、前記吹き付けコンクリート内に埋設された前記光ファイバーケーブルと前記保護部材とからなる前記埋設ケーブルは、その表面において凸状の部位を有しているため、前記吹き付けコンクリートと前記埋設ケーブルとの付着力が向上する。そして、前記凸状の部位は、前記埋設ケーブルの延設方向に断続的に有しているため、前記吹き付けコンクリートが前記埋設ケーブルの延設方向に歪むと、この歪みに追従して前記光ファイバーケーブルを前記埋設ケーブルの延設方向に歪ませることができる。そのため、この光ファイバーケーブルの歪みを測定することにより、前記吹き付けコンクリートの歪みを適切に捉えることができる。そして、前記光ファイバーケーブルによって導かれる反射光に基づいて、前記光ファイバーケーブルの延設方向に沿った前記光ファイバーケーブルの歪みの分布を測定し、予め記憶した前記吹き付けコンクリートについての応力と歪みとの関係を示すデータと前記歪みの分布の測定結果とに基づいて、前記吹き付けコンクリート内の応力の分布を前記延設方向に沿って連続的に測定することができる。さらに、前記保護部材により、コンクリートの吹き付け時における光ファイバーケーブルの破損等を確実に防止又は抑制することができる。
このようにして、吹き付けコンクリートの歪みに追従して光ファイバーケーブルの歪みを適切に捉えると共に、吹き付けコンクリート内の連続的な応力分布を測定可能な応力測定装置及び応力測定方法を提供することができる。
本実施形態に係る応力測定装置の概略構成を説明するための図である。 図1に示すA-A矢視断面図である。 図1に示すB―B矢視断面図であると共に、吹き付けコンクリート内に埋設する埋設ケーブルの延設経路を説明するための概念図でもある。 図1及び図3に示すC部を掘削坑の内側から視た部分拡大斜視図である。 上記実施形態の応力測定装置の概略のブロック図である。 前記埋設ケーブルの外観を示す図である。 前記埋設ケーブルの断面図である。 前記吹き付けコンクリートの歪みを説明するための概念図である。 前記吹き付けコンクリート6の材齢に伴う弾性係数の変化の一例を説明するための図である。 前記吹き付けコンクリート6内の応力と歪みの関係を示す図である。 応力測定方法及びトンネル施工方法を説明するための工程図であり、切羽近傍の天端における掘進方向断面である。 図11に続く工程図である。 前記応力測定方法及びトンネル施工方法を説明するための別の図である。 前記埋設ケーブルの変形例を説明するための図である。 図14に示す埋設ケーブルの断面図である。 前記埋設ケーブルの別の変形例を説明するための図である。 図16に示す埋設ケーブルの断面図である。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態における応力測定装置100の概略構成を示す図であり、山岳トンネルの支保構造物の構築に適用した場合を示している。図1は、切羽W側に向って視たトンネルの横断面図でもある。図2は図1に示すA-A矢視断面図であり、図3は図1に示すB―B矢視断面図であると共に、後述する埋設ケーブル10の延設経路を説明するための概念図でもある。図4は、図1及び図3に示すC部を後述する掘削坑1の内側から視た部分拡大斜視図である。
まず、応力測定装置100を用いて構築されるトンネルについて説明する。
本実施形態のトンネルは、山岳トンネルであり、例えば、NATM工法により構築される。トンネルの主要部である掘削坑1は、地山2をブレーカーや自由断面掘削機や発破等により掘削して形成される。
図1に示すように、本実施形態では、掘削坑1の頂部は、周辺地山が本来有している耐荷能力を積極的に活用するために、アーチ状(略半円)に形成される。また、図2~図4に示すように、掘削坑1の周壁面3の頂部及び左右側部に沿うように、鋼製支保材(鋼アーチ支保工)4がトンネル掘進方向に所定の間隔Sを空けて設けられている。鋼製支保材4は、例えばH鋼であり、掘削坑1のトンネル掘進方向と直交する断面の断面形状(図1参照)に合わせて、周壁面3の周方向に延びるように湾曲したアーチ状に形成されている。間隔Sは、地山2の土圧等に応じて定められ、例えば、1m程度である。また、図4に示すように、周壁面3と鋼製支保材4との間には、金網5が周壁面3の頂部及び左右側部に沿うように設置されている。金網5は、鉄筋が網目状に組まれることにより形成されている。なお、図1~図3では、金網5は、図の簡略化のため、図示省略されている。
そして、掘削坑1の周壁面3には、コンクリートが吹き付けられ、周壁面3は、鋼製支保材4と周壁面3に吹き付けられた吹き付けコンクリート6とにより一次支保されている。吹き付けコンクリート6は、隣り合う鋼製支保材4,4の間と、鋼製支保材4と周壁面3との間の空間を埋めるように、周壁面3の頂部及び左右側部の全周に亘って吹き付けられている。吹き付けコンクリート6のコンクリート厚t1は、地山の土圧等に応じて予め定められる。吹き付けコンクリート6が周壁面3に吹き付けられた状態で、吹き付けコンクリート6の内周面は鋼製支保材4としてのH鋼の内側(周壁面3と反対側)のフランジ面と面一になるように吹き付けられる。また、図示を省略したが、隣り合う鋼製支保材4,4の間における周壁面3の周方向に離間した位置において、複数のロックボルトが掘削坑1の内側から吹き付けコンクリート6を貫通して地山に到達するように打設されている。前記ロックボルトの打設本数、打設位置及び打設深さ等は、地山2の土圧等に応じて定められる。鋼製支保材4と吹き付けコンクリート6による一次覆工(支保)とロックボルト打設とによる支保構造物の構築が繰り返され、その後、図示を省略したが、吹き付けコンクリート6の内側からコンクリートで更に二次覆工することにより、トンネルが完成する。
次に、応力測定装置100について説明する。図5は応力測定装置100の概略のブロック図であり、図6は後述する埋設ケーブル10の外観を示す部分拡大図であり、図7は埋設ケーブル10の断面図である。
応力測定装置100は、トンネル構築において掘削坑1の周壁面3に吹き付けられた吹き付けコンクリート6内の応力σを測定するものである。
図5に示すように、応力測定装置100は、吹き付けコンクリート6内に埋設される埋設ケーブル10と、埋設ケーブル10の一端部に接続される装置本体部20とを備えて構成される。
図6に示すように、埋設ケーブル10は、周壁面3の頂部及び左右側部に沿って延設されると共に、光ファイバーケーブル11と、保護部材12とからなるケーブルであり、吹き付けコンクリート6内に埋設される部材である。なお、埋設ケーブル10の延設経路については、後に詳述する。
本実施形態では、埋設ケーブル10は、所定の若材齢時における吹き付けコンクリート6の弾性係数E以下の弾性係数E’を有する(E≧E’)。なお、これら弾性係数E及び弾性係数E’の詳細については、後に詳述する。
光ファイバーケーブル11は、周壁面3の頂部及び左右側部に沿って延設されると共に入射された光を導く入射された光を導くものである。光ファイバーケーブル11は、光路となるコアとコアを被覆するクラッドとを有して形成されている。
保護部材12は、光ファイバーケーブル11に沿って設けられ光ファイバーケーブル11を保護するための部材である。
図1(図中吹き出し部分拡大図)、図6及び図7に示すように、本実施形態では、保護部材12は、複数本の縒り紐12aからなる。そして、複数本の縒り紐12aは、光ファイバーケーブル11を芯材とし、当該芯材の周囲を囲むように螺旋状に縒り合わされている。換言すると、保護部材12は、複数本の縒り紐12aが螺旋状に縒り合わされて形成され、螺旋中心に光ファイバーケーブル11が延伸している。縒り紐12aは、例えば、所定の合成樹脂からなる繊維材等からなる。縒り紐12aは、図では、3本であるものとして示されているが、縒り紐12aの本数は、これに限定されるものではなく、適宜の本数を採用することができる。各縒り紐12aは同じものであるが、説明の便宜上、区別する必要がある場合は、縒り紐12a1、縒り紐12a2、縒り紐12a3という。なお、図7では、作図の簡略化のため各縒り紐12aの断面は円形断面で示されているが、実際は、各縒り紐12aは縒り合わせ具合(螺旋ピッチ)等に応じた偏平断面を有している。
本実施形態では、埋設ケーブル10は、その表面において凸状の部位13を埋設ケーブル10の延伸方向に断続的に有する。具体的には、本実施形態では、埋設ケーブル10の凸状の部位13は、縒り紐12aの外面により構成されている。つまり、埋設ケーブル10の中心線(図6では一点鎖線)を含む断面で視ると、埋設ケーブル10の外面は、凸凹状に形成されており、この外面の凸部が凸状の部位13に相当する。
図3及び図4に戻って、埋設ケーブル10の延設経路について説明する。本実施形態では、埋設ケーブル10は、掘削坑1の掘進方向に離間した複数の断面位置において周壁面3に沿って掘進方向と直交する方向(換言すると周壁面3の周方向)に延伸する測定用の測定経路10aと、隣接する前記断面位置における周壁面3の前記左右側部の一方の間又は前記左右側部の他方の間をコネクタ部14を介して接続する接続用の接続経路10bとを経由し、周壁面3の展開視(図3参照)で全体としてジグザグ状に連続して延設されている。埋設ケーブル10の一端部(接続端)は、掘削坑1内において装置本体部20(詳しくは、後述する歪測定部21)に接続され、埋設ケーブル10の他端部は、例えば、周壁面3の前記左右側部の下端において周壁面3に沿う接続経路10b上に位置している。埋設ケーブル10の前記一端部側の部位は、掘削坑1の底面7に沿うと共に鋼製支保材4としてのH鋼の周壁面3側のフランジ面と周壁面3との間を延びる経路である引き廻し経路10c(図3参照)を経由して延設されている。
図3に示す状態において、埋設ケーブル10の延設経路を詳述すると、埋設ケーブル10は、測定経路10aを4回経由して延びており、掘削坑1の掘進方向に離間した4つの互いに平行な断面位置を通過している。また、埋設ケーブル10は、接続経路10bについては、左右交互に4回経由して延びている。各接続経路10bは、例えば、鋼製支保材4としてのH鋼の周壁面3側のフランジ面と周壁面3との間の隙間により構成される。複数の接続経路10bのうちの切羽Wに最も近い接続経路10b(図3では左上の接続経路10b)における埋設ケーブル10の先端部には、例えば次の掘削が完了した後などに、次の断面位置用に埋設ケーブル10を延長するためのコネクタ部14が接続されることになる。
装置本体部20は、歪測定部21と、応力測定部22とを備え、例えば、掘削坑1の坑口側(切羽Wとは反対側)における底面7に配置されている。
歪測定部21は、光ファイバーケーブル11によって導かれる反射光に基づいて、光ファイバーケーブル11の延設方向に沿った光ファイバーケーブル11の歪みεの分布を測定するものであり、光を発生させる発光部としての機能と前記反射光を受光する機能と歪みεの分布を測定する機能とを有する。
ここで、図8に示すように、周壁面3に倣ったアーチ状の断面形状を有する吹き付けコンクリート6には、その周囲の地山2の土圧P等に起因する応力σが負荷される。また、この応力σは、一般的に、掘進方向については、切羽Wから坑口に向かうにしたがって徐々に高くなり、切羽Wから所定距離離間したところで略一定の大きさになるという傾向を示す。そして、掘進方向と直交する一断面位置における応力σの大きさに着目すると、この一断面位置における応力σの大きさは地山2の掘削に伴って変化し、吹き付けコンクリート6は掘削等に伴う地山2の挙動に敏感に反応する。詳しくは、地山2の掘削が進むことにより、前記一断面位置における切羽Wからの距離が遠くなるにしたがって、前記一断面位置の吹き付けコンクリート6における地山2を支持する負担が大きくなるため、前記一断面位置における応力σは高くなる。つまり、切羽Wの近傍における応力σは、比較的に小さい。そして、更に掘削が進み、前記一断面位置が切羽Wから前記所定距離分だけ離間すると、その後、掘り進んでも、前記一断面位置における応力σは略変化しない。また、地山2の掘削は、既に吹き付けられた吹き付けコンクリート6が硬化する前に、その近傍で、更に地山2の掘削が進められる場合が多い。そのため、応力σにより、吹き付けコンクリート6は、吹き付け後、間もない若材齢時から、図8に示すように圧縮され、掘削坑1の中心に向かう方向について歪むと共に、周壁面3の周方向についても歪む。一方、埋設ケーブル10の外面には凸状の部位13が埋設ケーブル10の延設方向に断続的に設けられているため、吹き付けコンクリート6内に埋設された光ファイバーケーブル11における周壁面3の周方向に延伸する測定用の測定経路10a上の部位は、吹き付けコンクリート6の周壁面3の周方向への歪みε’に追従して歪む。歪測定部21は、この吹き付けコンクリート6における周壁面3の周方向の歪みε’に追従する光ファイバーケーブル11における周壁面3の周方向の歪みεを測定する。したがって、光ファイバーケーブル11における周壁面3の周方向の歪みεは、吹き付けコンクリート6における周壁面3の周方向の歪みε’と略等しい(ε’≒ε)。
歪測定部21は、具体的には、埋設ケーブル10の前記一端部において光ファイバーケーブル11に前記発光部から検査光を入射すると共に光ファイバーケーブル11からの反射光を受光(検出)する。そして、歪測定部21は、検出した反射光の分析を行うことで光ファイバーケーブル11の延伸方向(換言すると、周壁面3の周方向、又は、長手方向)に沿った光ファイバーケーブル11の歪みεの分布の計測を行う。計測した歪みεの分布の測定結果のデータXは応力測定部22に入力される。歪測定部21における歪みεの分布の計測に適用する手法としては、BOTDR(Brillouin Optical Time Domain Reflectometer)等の既知の手法を用いることができる。本実施形態では、例えば、BOTDR方式を採用するものとする。このBOTDR方式では、歪測定部21は、光ファイバーケーブル11に検査光を入射すると共に反射光としてブリルアン散乱光を検出し、そのスペクトルを分析する。歪測定部21は、検査光の入射から反射光の検出までの時間遅れによって反射光の発生位置を特定し、反射光における周波数のシフト量から前記特定した発生位置での歪みεの値を得る。このようにして、歪測定部21は、測定経路10aにおいて、例えばBOTDR方式により、光ファイバーケーブル11の歪みεを光ファイバーケーブル11の延設方向に沿って連続的に測定し、前記延設方向に沿った連続的な分布を測定可能に構成されている。そして、光ファイバーケーブル11の歪みεは吹き付けコンクリート6の歪みε’と略等しく、歪みε’と等価とみなされるため、歪測定部21の測定結果は吹き付けコンクリート6における周壁面3の周方向(つまり、埋設ケーブル10の延設方向)に沿った歪みε’の分布とみなすことができる。
図9は、材齢の進行に伴う吹き付けコンクリート6の弾性係数E(例えば、Tangent Young’s modulus、つまり、接線弾性係数)の変化の一例を説明するための図である。図9において、横軸は周壁面3に吹き付けられた時点からの材齢T(時間)を示し、縦軸は吹き付けコンクリート6の弾性係数Eを示す。図9に示すように、吹き付けコンクリート6は、材齢Tが長くなるほど、弾性係数Eが大きくなる。つまり、材齢Tが長くなるほど、吹き付けコンクリート6の剛性(強度)が高くなり、材齢Tが長くなって、吹き付けコンクリート6の強度が所定の設計強度に近づくにしたがって、徐々に弾性係数Eの変化量は少なくなる。そして、吹き付けコンクリート6が硬化して設計強度を発現すると、弾性係数Eは略一定値(図9では、概ね、10000(N/mm2)程度)になる。
前述したように、本実施形態では、埋設ケーブル10は、所定の若材齢時における吹き付けコンクリート6の弾性係数E以下の弾性係数E’を有する(E≧E’)。前記所定の若材齢時は、本実施形態では、例えば、吹き付け後、3~4時間であるものとし、この場合の埋設ケーブル10の弾性係数E’は、1000(N/mm2)以下の所定の値に設定されている。このように、光ファイバーケーブル11を含む埋設ケーブル10の弾性係数E’は比較的に低く設定されている。したがって、光ファイバーケーブル11における周壁面3の周方向に延伸する測定用の測定経路10a上の部位は、吹き付けコンクリート6の吹き付け後、間もない時期から確実に、吹き付けコンクリート6の周壁面3の周方向への歪みに、より確実に追従して歪む。
応力測定部22は、吹き付けコンクリート6についての応力σと歪みε’との関係を示すデータDを予め記憶すると共に、歪測定部21による測定結果とデータDとに基づいて、光ファイバーケーブル11の延設方向に沿った吹き付けコンクリート6内の応力σの分布を測定するものである。応力測定部22は、例えば、データDを記憶する記憶部22aと、吹き付けコンクリート6内の応力σの分布を演算して測定結果Zとして出力する演算部22bとを含む。
ここで、図10には、地山2の土圧P等に起因して吹き付けコンクリート6内に生じる応力σとそのときの吹き付けコンクリート6の歪みε’との関係を示すσ-ε’曲線の一例が、所定の材齢T毎にそれぞれ示されている。図10に示すように、σ-ε’曲線は、材齢Tの経過ともに変化する。例えば、材齢Tが4時間から24時間における各σ-ε’曲線は、低歪みの領域(例えば、ε’≦0.2程度の領域)では、歪みε’が大きくなるほど、応力σが比較的に急に大きくなり、その後、歪みε’が更に大きくなるにしたがって応力σの増加量が漸減して略フラットになる曲線を示す。そして、材齢Tが長くなるほど、σ-ε’曲線は、低歪みの領域における立ち上がりが更に急峻になり、例えば、材齢Tが48時間以降では、上に凸の放物線状の曲線を示し、所定の歪みε’より大きくなると、応力σが急激に低下する傾向を示している。
本実施形態では、応力測定部22は、吹き付けコンクリート6についての応力σと歪みε’との関係を示すデータDを、前記若材齢時から硬化時までの間の複数の時点毎に予め記憶する。具体的には、応力測定部22の記憶部22aは、σ-ε’曲線について、例えば、材齢Tが4時間(若材齢時)から72時間(硬化時)までの間において、1時間毎のデータDを記憶している。なお、記憶部22aの記憶するデータDの数(つまり、σとε’との対応を示すデータテーブルのテーブル数)は、特に限定されるものでなく、適宜に設定することができる。
詳しくは、応力測定部22には、例えば、歪測定部21から歪みεの分布の測定結果のデータXが常時入力されている。応力測定部22は、例えば、歪測定部21からのデータXの変化に基づいて、測定経路10a上においてコンクリートが吹き付けられたことを検知し、その検知時刻からその測定経路10aの位置する断面位置における吹き付けコンクリート6の材齢Tの計時を開始するように構成されている。応力測定部22は、例えば、前記断面位置の計時した材齢Tに一番近い材齢Tのσ-ε’曲線についてのデータDを記憶部22aから読み出し、入力されているデータXにおける延設方向に沿った歪みεの分布の各歪みεと一致する各歪みε’に対応する応力σを、読み出したデータDからそれぞれ特定することにより、吹き付けコンクリート6内の応力σの分布の測定結果Zとして演算する。
次に、応力測定装置100の動作について、図3に示す切羽W側に一番近い測定経路10a上の断面位置における測定を一例に挙げて簡単に説明する。
応力測定部22には、周壁面3にコンクリートが吹き付けられる前から、歪測定部21から測定結果のデータXが常時入力されている。この状態では、この断面位置においては、歪みε(≒歪みε’)の無いことを示すゼロレベルのデータが入力されている。そして、図3に示す切羽W側に一番近い測定経路10aにおいて、周壁面3にコンクリートが吹き付けられると、その直後から、地山2の土圧Pに起因する応力σが吹き付けコンクリート6内に生じ、吹き付けコンクリート6は周壁面3の周方向に歪み始める。一方、光ファイバーケーブル11は、吹き付けコンクリート6の歪みε’に確実に追従して歪み、歪測定部21が、この光ファイバーケーブル11の歪みε(≒歪みε’)の分布を測定し、測定結果のデータXを応力測定部22に入力する。この測定は、所定のサンプリング時間間隔で連続して行われ、その測定結果のデータXが常時応力測定部22に入力される。ここで、周壁面3にコンクリートが吹き付けられると、歪測定部21から応力測定部22に入力されている歪みεの分布の測定結果のデータXがゼロレベルから変化する。応力測定部22は、データXの変化に基づいて、この測定経路10a上においてコンクリートが吹き付けられたことを検知し、この断面位置における吹き付けコンクリート6の材齢Tの計時を開始する。応力測定部22は、計時した材齢Tに一番近い材齢Tのσ-ε’曲線についてのデータDを記憶部22aから読み出し、入力されているデータXにおける延設方向に沿った歪みεの分布の各歪みεと一致する歪みε’に対応する応力σを、読み出したデータDからそれぞれ特定し、吹き付けコンクリート6内の応力σの分布の測定結果Zとして演算する。なお、この演算は、計時した材齢Tが記憶部22aに記憶されているいずれかの材齢Tと一致したときに行ってもよい。この場合、より精度のよい応力σを測定することができる。また、歪みεの分布の測定及び応力σの分布の測定は、上記のように、一つの測定経路10a毎に実施する場合に限らず、複数の測定経路10aをまとめて測定してもよい。例えば、図3に示す5つの測定経路10aについて、まとめて測定する場合には、埋設ケーブル10は、コネクタ部14を用いずに、一度に敷設してもよい。
次に、応力測定装置100を用いた本実施形態に係る応力測定方法の一例をトンネル施工方法と共に、図11~図13及び図4を参照して説明する。図11及び図12は、トンネルの切羽W近傍の天端における掘進方向断面を示す。図13は掘り進んだ後に埋設ケーブル10を延長して敷設した状態を説明するための図面である。図13において、既設の埋設ケーブル10は破線で示され、延長した埋設ケーブル10は実線で示されている。以下の説明では、既に図2及び図3に示す位置まで、掘削及び支保構造物が構築されており、この位置から掘削を進めるものとして説明する。また、本例では、トンネルの施工方法として、NATM工法を用いる。
本実施形態における前記応力測定方法は、トンネル構築において掘削坑の周壁面に吹き付けられた吹き付けコンクリート内の応力を測定する方法であり、(1)埋設ケーブル10を周壁面3に沿って延設することと(ケーブル延設工程)、(2)埋設ケーブル10を埋設するように、周壁面3にコンクリートを吹き付けることと(一次覆工工程)、(3)光ファイバーケーブル11によって導かれる反射光に基づいて、光ファイバーケーブル11の延設方向に沿った光ファイバーケーブル11の歪みεの分布を測定することと(歪み測定工程)、(4)吹き付けコンクリート6についての応力σと歪みε’との関係を示すデータDを予め記憶すると共に、歪みεの分布の測定結果とデータDとに基づいて、光ファイバーケーブル11の延設方向に沿った吹き付けコンクリート6内の応力σの分布を測定することと(応力測定工程)、とを含む。
また、本実施形態では、埋設ケーブル10は所定の若材齢時における吹き付けコンクリート6の弾性係数E以下の弾性係数E’を有する構成とし、データDは、応力測定部22の記憶部22aに、前記若材齢時から硬化時までの間の複数の時点毎に予め記憶されている。
また、本実施形態では、応力測定方法は、(5)周壁面3に沿って金網5を設置すること(金網設置工程)を更に含む。そして、上記(1)の埋設ケーブル10を周壁面3に沿って延設すること(ケーブル延設工程)は、埋設ケーブル10を金網5に対して移動可能に金網5に沿って延設することにより、埋設ケーブル10を周壁面3に沿って延設し、上記(2)の周壁面3にコンクリートを吹き付けること(一次覆工工程)は、埋設ケーブル10と伴に金網5を埋設するように、周壁面3にコンクリートを吹き付ける構成とした。
具体的には、トンネル構築時には、まず、図11(a)に示す切羽Wに爆薬挿入用の穴(図示せず)をドリル等で削孔し、この穴にダイナマイト等の爆薬を挿入して発破・爆発させることにより、図11(b)に示すように、掘削坑1を切羽Wから切羽W’まで掘り進める(掘削工程)。ここで、掘り進められた掘削坑1の周壁面3は、図示省略したトンネル掘削装置等を用いて、仕上掘削が行われる。その後、図11(c)に示すように、鋼製支保材(鋼アーチ支保工)4を間隔Sを空けて建込む(鋼製支保工建込工程)。
次に、前記ケーブル延設工程として、図12(d)及び図13に示すように、埋設ケーブル10を延長する。詳しくは、図13に示すように、既設の接続経路10bのうちの切羽Wに最も近い接続経路10bにおける埋設ケーブル10の先端部に、次の断面位置用に埋設ケーブル10を延長するためのコネクタ部14を追加接続する。そして、前記金網設置工程として、周壁面3に沿って図4に示した金網5を追加して設置する。前記ケーブル延設工程では、追加接続したコネクタ部14に延長する埋設ケーブル10の一端部を接続し、この埋設ケーブル10を周壁面3に沿って延設する。このとき、埋設ケーブル10を金網5に対して移動可能に金網5に沿って延設することにより、埋設ケーブル10を周壁面3に沿って延設する。詳しくは、図4に示すように、金網5にS字状のフック15を懸架し、このフック15を介して埋設ケーブル10を金網5に対して移動可能に延設するとよい。延長する埋設ケーブル10は、追加接続したコネクタ部14から接続経路10bを延び、その後、次の断面位置における測定経路10aを経由して周壁面3の左右側部の一方の下端から左右側部の他方の下端まで延びると共に、周壁面3の左右側部の他方の下端から、接続経路10bを経由して更に次の断面位置まで延設される。
次に、前記一次覆工工程として、図12(e)に示すように、埋設ケーブル10と伴に金網5を埋設するように、周壁面3にコンクリートを追加して吹き付け、これにより一次覆工を行う。ここで、図11(a)~図12(f)に示す破線は、吹き付けコンクリート6の表面である。その後、ロックボルト(図示せず)を打設する。
次に、前記歪測定工程として、延長した埋設ケーブル10の測定経路10aの断面位置における光ファイバーケーブル11の歪みεの分布の測定を、歪測定部21により行う。
次に、前記応力測定工程として、延長した埋設ケーブル10の測定経路10aの断面位置における吹き付けコンクリート6内の応力σの分布の測定を、応力測定部22により行う。以上により、この断面位置における吹き付けコンクリート6内の応力分布測定が完了する。ここで、例えば、施工管理者等は、応力σの分布の測定結果Zを監視し、この断面位置において、測定時の材齢Tにおける吹き付けコンクリート6の許容応力を超える大きさの応力σが生じている箇所があるか否かを確認し、トンネルの安定性と支保構造物の妥当性を分析する。仮に、許容応力を超える箇所がある場合には、例えば、この断面位置におけるロックボルトを追加したり、コンクリートを増し吹きして吹き付けコンクリート6のコンクリート厚t1を若干厚くしたりする等により、その断面位置における支保構造物の強度を微調整する(分析及び修正工程)。なお、応力測定部22が、測定して得られた応力σが許容応力を超えているか否かの判定を実行可能に構成してもよい。この場合、許容応力のデータを材齢T毎に記憶部22aに記憶させ、演算部22bが上記判定を実行するように構成すればよい。
そして、例えば、前記掘削工程、前記鋼製支保工建込工程、前記金網設置工程、前記ケーブル延設工程、前記一次覆工工程(ロックボルト打設を含む)、前記歪測定工程、前記応力測定工程、前記分析及び修正工程、をまとめて1サイクルとする作業(以下、「第1作業」という)は、後述する覆工コンクリート16の構築に先行して実施される。また、第1作業では、1サイクルで1スパン(例えばトンネル長さ1m分)の施工が行われ、例えば、1日間で3~4サイクルの施工が行われる。
前記第1作業が実施されている場所から例えば300m程度トンネル後方の場所では、第2作業が実施される。この第2作業には、二次覆工工程が含まれる。この二次覆工工程では、図12(f)に示すように、吹き付けコンクリート6の表面に覆工コンクリート16を構築することにより二次覆工を行う。ここで、図12(f)に示す二点鎖線は、覆工コンクリート16の表面である。覆工コンクリート16のコンクリート厚t2は、地山2の性状等により設定される。また、第2作業(二次覆工工程)では、1サイクルで1スパン(例えばトンネル長さ10m分、つまり、第1作業の10サイクル分)の施工が行われ、例えば、3日間で1サイクルの施工が行われる。以上の工程により、トンネルの施工が行われる。上述の第1作業と第2作業との間を300m程度離すことにより、作業の錯綜を抑制することができるので、効率よく作業を実施することができる。
なお、応力測定装置100は、光ファイバーケーブル11の歪みε、及び、吹き付けコンクリート6内の応力σを常時測定しており、材齢Tの経過に伴う各断面位置(測定経路10a)における掘削の進行等に伴う歪みε(≒歪みε’)の変化及び応力σの変化を常時監視することができる。そして、応力測定装置100は、掘削坑1の掘削が進むと、一度に測定される断面位置は徐々に増加し、一度に複数の断面位置(測定経路10a)における測定結果を取得することができる。また、掘削の進行等に伴い、各断面位置における吹き付けコンクリート6に負荷される応力σが徐々に大きくなると同時に、材齢Tの経過に伴い吹き付けコンクリート6の許容応力も増加する。施工管理者等は、掘削の進行に伴い変化する各断面位置における応力σとその測定時における材齢Tに応じた許容応力に基づいて引き続き、各断面位置についての前記分析及び修正工程を継続する。
かかる本実施形態による応力測定装置100及び応力測定装置100を用いた応力測定方法によれば、吹き付けコンクリート6内に埋設された埋設ケーブル10は、その表面において凸状の部位13を有しているため、吹き付けコンクリート6と埋設ケーブル10との付着力が向上する。そして、凸状の部位13は、埋設ケーブル10の延設方向に断続的に有しているため、吹き付けコンクリート6が埋設ケーブル10の延設方向に歪むと、この歪みに追従して光ファイバーケーブル11を埋設ケーブル10の延設方向に歪ませることができる。そのため、この光ファイバーケーブル11の歪みεを測定することにより、吹き付けコンクリート6の歪みε’を適切に捉えることができる。そして、光ファイバーケーブル11によって導かれる反射光に基づいて、光ファイバーケーブル11の延設方向に沿った光ファイバーケーブル11の歪みεの分布を測定し、予め記憶した吹き付けコンクリート6についての応力σと歪みε’との関係を示すデータDと歪みεの分布の測定結果とに基づいて、吹き付けコンクリート6内の応力σの分布を延設方向に沿って連続的に測定することができる。さらに、埋設ケーブル10における保護部材12により、コンクリートの吹き付け時における光ファイバーケーブル11の破損等を確実に防止又は抑制することができる。
このようにして、吹き付けコンクリート6の歪みε’に追従して光ファイバーケーブル11の歪みεを適切に捉えると共に、吹き付けコンクリート6内の連続的な応力σの分布を測定可能な応力測定装置100及び応力測定方法を提供することができる。
本実施形態において、埋設ケーブル10は所定の若材齢時における吹き付けコンクリート6の弾性係数E以下の弾性係数E’を有し、応力測定部22は、吹き付けコンクリート6についての応力σと歪みε’との関係を示すデータDを、前記若材齢時から硬化時までの間の複数の時点毎に予め記憶する構成とした。このため、前記若材齢時以降の吹き付けコンクリート6内の応力σについて、吹き付け後、間もない時期から確実に測定することができる。なお、本実施形態では、若材齢の一例として、3~4時間であるものとしたが、これに限らず、例えば、24時間程度でもよい、この場合、埋設ケーブル10の弾性係数E’は7000(N/mm2)以下であればよい。
ここで、前述したように切羽Wの近傍における吹き付けコンクリート6の応力σは比較的に小さい。したがって、切羽Wの近傍において、吹き付けコンクリート6の応力σが若材齢時における吹き付けコンクリート6の許容応力より低くなること、増し吹き等することなく予め確保することが容易な場合もある。この場合、若材齢から吹き付けコンクリート6の応力σを測定する必要がない。したがって、このような場合は、設計強度近傍の強度が発現している材齢T又は硬化時(例えば、材齢Tが2~3日)から光ファイバーケーブル11の歪みε及び吹き付けコンクリート6の応力σを測定するように構成してもよい。この場合、埋設ケーブル10の弾性係数E’は若材齢時の吹き付けコンクリートの弾性係数E以下に限定されるものではなく、埋設ケーブル10は、例えば2~3日の材齢Tにおける吹き付けコンクリート6の弾性係数E以下、具体的には、10000(N/mm2)以下であればよい。
本実施形態において、保護部材12は、複数本の縒り紐12aからなり、複数本の縒り紐12aは、光ファイバーケーブル11を芯材とし、当該芯材の周囲を囲むように螺旋状に縒り合わされるものとした。これにより、埋設ケーブル10の凸状の部位13を容易に形成することができると共に、光ファイバーケーブル11の保護する構造を容易に形成することができ、且つ、縒り紐12aを採用することにより、低剛性の埋設ケーブル10を容易に形成することができる。
本実施形態において、埋設ケーブル10は、周壁面3の展開視で全体としてジグザグ状に連続して延設される構成とした。これにより、一つの装置本体部20により、複数の断面位置における光ファイバーケーブル11の歪みεの分布を測定することができ、各断面位置の測定用に高価な装置本体部20(特に、歪測定部21)をそれぞれ設ける必要がなく、装置コスト及び測定コストを低廉化することができる。
本実施形態において、埋設ケーブル10を金網5に対して、例えば、S字状のフック15を用いて移動可能に金網5に沿って延設することにより、埋設ケーブル10を周壁面3に沿って延設する構成とした。これにより、光ファイバーケーブル11が吹き付けコンクリート6の歪みε’に追従して歪むことを阻害することなく、埋設ケーブル10を容易に周壁面3に沿って延設することができる。
なお、埋設ケーブル10における光ファイバーケーブル11の保護構造は、図6及び図7に示す構造に、限定されるものではない。例えば、図14及び図15(変形例1)や図16及び図17(変形例2)に示す変形例を採用することもできる。
詳しくは、図14及び図15に示す変形例1では、保護部材12は、図6及び図7と同様に、複数本の縒り紐12aが螺旋状に縒り合わされて形成されているが、光ファイバーケーブル11は、互いに隣接する縒り紐12aの間の領域Vにおいて縒り紐12aに沿って螺旋状に延伸している。つまり、光ファイバーケーブル11は、3本の縒り紐12a1,12a2,12a3のうちの互いに隣接する2本の縒り紐(例えば、縒り紐12a1,12a2)の埋設ケーブル外面側におけるV溝状の領域Vに沿って螺旋状に連続して延びている。なお、図7では、作図の簡略化のため各縒り紐12aの断面は円形断面で示されているが、実際は、各縒り紐12aは縒り合わせ具合(螺旋ピッチ)等に応じた偏平断面を有している。変形例1においても、埋設ケーブル10の凸状の部位13は、縒り紐12aの外面により構成されている。
また、図16及び図17に示す変形例2では、保護部材12は、光ファイバーケーブル11の外周を被覆するように設けられると共に、内部に骨材17を有するものとしてもよい。具体的には、骨材17として砂等を含む接着剤を光ファイバーケーブル11の外周に塗布することにより保護部材12を形成してもよい。この場合、埋設ケーブル10の凸状の部位13は、保護部材12における骨材17に対応した部位により構成されている。また、これに限らず、面粗度の粗い(ざらざらした)表面を得ることが可能な塗料を、塗料を光ファイバーケーブル11の外周面に塗布することにより保護部材12を形成してもよい。
以上、本発明の好ましい実施形態についてそれぞれ説明したが、本発明は上記各実施形態に制限されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形及び変更が可能である。
1…掘削坑
3…周壁面
5…金網
6…吹き付けコンクリート
10…埋設ケーブル
10a…測定経路
10b…接続経路
11…光ファイバーケーブル
12…保護部材
12a…縒り紐
13…凸状の部位
21…歪測定部
22…応力測定部
100…応力測定装置

Claims (4)

  1. トンネル構築において掘削坑の周壁面に吹き付けられた吹き付けコンクリート内の応力を測定する応力測定方法であって、
    前記掘削坑の掘進方向に間隔を空けた位置で前記周壁面に沿うように複数の支保材を建て込むことと、
    入射された光を導く光ファイバーケーブルと前記光ファイバーケーブルに沿って設けられ前記光ファイバーケーブルを保護する保護部材とからなり、前記吹き付けコンクリートが設計強度を発現する前である所定の若材齢時における前記吹き付けコンクリートの弾性係数以下の弾性係数を有する埋設ケーブルを、互いに隣り合う支保材の間の前記周壁面に沿って前記周壁面の左右側部の一方から前記左右側部の他方まで延設すると共に、前記左右側部の他方から連続して前記互いに隣り合う支保材のうちの切羽側の支保材を切羽側に超えるように延設することと、
    前記隣り合う支保材の間の空間及び前記支保材と前記周壁面との間の空間を埋めると共に前記埋設ケーブルの切羽側の先端部が露出するように、前記周壁面にコンクリートを吹き付けることで、前記埋設ケーブルの大半を埋設することと、
    前記埋設ケーブルの前記先端部に、前記埋設ケーブルを延長するためのコネクタ部を接続することと、
    前記光ファイバーケーブルによって導かれる反射光に基づいて、前記光ファイバーケーブルの延設方向に沿った前記光ファイバーケーブルの歪みの分布を測定することと、
    前記吹き付けコンクリートについての応力と歪みとの関係を示すデータを予め記憶すると共に、前記歪みの分布の測定結果と前記データとに基づいて、前記延設方向に沿った前記吹き付けコンクリート内の応力の分布を測定することと、
    を含む、応力測定方法。
  2. 前記吹き付けコンクリートの材齢を計時することを更に含み、
    前記光ファイバーケーブルの歪みの分布を測定することは、前記光ファイバーケーブルの歪みの分布を、前記所定の若材齢時から測定し、
    前記吹き付けコンクリート内の応力の分布を測定することは、前記吹き付けコンクリートについての応力と歪みとの関係を示すデータを、前記若材齢時から複数の時点毎に予め記憶すると共に、前記歪みの分布の測定結果と前記データとに基づいて、前記若材齢以降の前記延設方向に沿った前記吹き付けコンクリート内の応力の分布を測定する、
    請求項1に記載の応力測定方法。
  3. 前記周壁面に沿って金網を設置することを更に含み、
    前記埋設ケーブルを延設することは、前記埋設ケーブルを前記金網に対して移動可能に前記金網に沿って延設することにより、前記埋設ケーブルを前記周壁面に沿って延設し、
    前記周壁面にコンクリートを吹き付けることは、前記埋設ケーブルと伴に前記金網を埋設するように、前記周壁面にコンクリートを吹き付ける構成とした、請求項1又は2に記載の応力測定方法。
  4. 前記掘削坑の掘削及び前記吹き付けコンクリートの吹き付けは、所定のトンネル長毎に行われ、
    前記コネクタ部を、次の掘削の後に前記周壁面に吹き付けられる吹き付けコンクリートによって埋設する、請求項1~3のいずれか一つに記載の応力測定方法。
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