JP7230162B2 - 分電盤 - Google Patents

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本発明は、所定の震度以上の地震が発生したら漏電遮断器等を遮断動作させる感震装置を備えた分電盤に関する。
従来より、分電盤に組み付けられて所定の震度以上の地震が発生したら、それを検知して漏電遮断器を遮断動作させる感震装置がある。
例えば特許文献1の感震装置は、所定の震度以上の揺れを検知したらまず地震発生信号を出力し、その後一定時間が経過したら漏電遮断器を遮断動作させるための遮断信号を出力した。
特開2016-211920号公報
このような従来の感震装置は、動作をテストするテストボタンは設けられているものの、機能を停止させる必要が無かったため電源スイッチを持たなかった。そのため、分電盤の周辺で工事が行われ、その工事による揺れが設定震度以上であった場合は感震装置が動作して、停電が発生することがあった。
そのため、感震装置に電源スイッチを設けて、工事する際に電源をオフすれば工事による振動で動作する問題は解決するが、感震装置は分電盤内に組み付けられているため、工事作業者にとって電源スイッチの操作は分電盤内の操作となるため面倒であるし、電源スイッチの状態が確認し辛いため、工事終了後にオン操作し忘れると、そのまま放置されて後に地震が発生しても動作しない事態が発生してしまう問題が考えられた。
そこで、本発明はこのような問題点に鑑み、感震装置を停止してもその状態を視認し易い分電盤を提供することを目的としている。
上記課題を解決する為に、請求項1の発明は、設定された震度以上の地震が発生したらそれを検知して地震発生信号を出力する感震装置を備えた分電盤において、分電盤ハウジングの外面に、感震装置の電源をオン/オフする電源スイッチ、及び感震装置内の感震機能をオン/オフする設定スイッチの何れか一方を設けたことを特徴とする。
この構成によれば、感震装置の電源スイッチ或いは感震機構を停止する設定ボタンを設けても、スイッチは分電盤ハウジングの外側に設けたため、分電盤を開けること無くオン/オフの状態を把握でき確認し易い。そして、感震装置に電源スイッチ或いは設定スイッチを設けたことで、分電盤の周囲で振動を伴う工事或いは作業を行う際に、感震装置が誤動作しないようオフさせることができ、工事の振動により突然停電になるような事態を防ぐことができる。
請求項2の発明は、請求項1に記載の構成において、電源スイッチ或いは設定スイッチは、分電盤ハウジングの下面に設けられたことを特徴とする。
この構成によれば、分電盤の下面に電源スイッチ或いは設定スイッチが設けられるため、壁面の上方に設置される分電盤のスイッチは視認し易く、感震装置の状態を把握し易い。
本発明に係る分電盤によれば、感震装置の電源スイッチ或いは感震機構を停止する設定ボタンを設けても、スイッチは分電盤ハウジングの外側に設けたため、分電盤を開けること無くオン/オフの状態を把握でき確認し易い。そして、感震装置に電源スイッチ或いは設定スイッチを設けたことで、分電盤の周囲で振動を伴う工事或いは作業を行う際に、感震装置が誤動作しないようオフさせることができ、工事の振動により突然停電になるような事態を防ぐことができる。
感震装置の一例を示す機能ブロック図である。 感震装置の外観を示す斜視図である。 感震装置を備えた分電盤の外観図であり、(a)は正面図、(b)は底面図である。 感震装置の他の形態を示す機能ブロック図である。
以下、本発明を具体化した実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。図1,2は感震装置の一例を示し、図1は機能ブロック図、図2は斜視図である。
この図に示すように、感震装置1は、振動を検知する加速度センサを備えた加速度検出部11、発光通知するLED12、報音通知するブザー13、感震強度を変更する強度切替スイッチ14、遮断信号を出力する遅延時間を設定する時間切替スイッチ15、リセット/テスト操作すると共に機能を停止させるリセット/テスト/停止ボタン(以下、「機能ボタン」と称する。)16、機能停止状態であることを通知する時間を切り替える通知時間切替スイッチ17、自動復帰させる時間を設定する復帰時間切替スイッチ18、地震発生信号を出力する出力端子19、外部からリセット操作する入力端子20、ブレーカを遮断動作させるための遅延信号を出力する遮断信号出力部21、電源部22、電源スイッチ23、感震装置1を制御する感震装置CPU24を備えている。
出力端子19にはブザー等の報音機能を備えた警報ユニット3が接続されており、地震発生時に報音動作する。
入力端子20にはリセット操作する操作スイッチ4が接続されており、操作スイッチ4の操作で地震発生信号出力動作中の感震装置1はリセットされて警報は停止される。
遮断信号出力部21には分電盤の主幹ブレーカ5が接続され、遮断信号出力部21から出力される遮断信号を受けて遮断動作する。具体的には、遮断信号出力部21に擬似漏電電流が流れて主幹ブレーカ5が漏電遮断動作する。
図2に示すように、感震装置1にはバスバー接続部7が設けられており、分電盤に組み付けた状態でバスバー6に接続されて、電源が供給される。
機能ボタン16は、感震動作時に操作されるとリセットボタンとして機能して動作が停止するし、待受時に操作されると遮断信号を出力するテストボタンとして機能する。更に、長押しされた場合は地震検知機能を停止させる機能停止ボタンとして機能する。
上記の如く構成された感震装置の動作は以下のようである。まず地震検知動作を説明する。
加速度検出部11は、加速度に応じた信号を出力する。この信号を受けて感震装置CPU24が次のような制御を行う。加速度検出部11の出力信号から震度を判定し、強度切替スイッチ14により設定された震度(例えば、震度5強)以上の震度であると判断したら、地震発生信号を出力し、LED12を点灯或いは点滅させ、更にブザー13を鳴動させる。
また、出力端子19から地震発生信号が出力され、この信号により警報ユニット3が警報音を発する。
そして、地震発生信号の出力に合わせて図示しない内部タイマが設定された時間(例えば、3分)をカウントし、その時間が経過したら遮断信号出力部21から遮断信号が出力され、主幹ブレーカ5が遮断動作する。
尚、この警報動作は、リセットボタン操作(機能ボタン16の操作)でリセットされ、待受状態に戻る。
次に、機能ボタン16を停止ボタンとして機能させた場合を説明する。感震装置1が地震発生信号を出力していない待受状態において、機能ボタン16が2秒間押下等の長押し操作されると、感震装置CPU24は機能停止操作されたと判断して地震検知機能を停止させる。即ち、設定された震度以上の揺れを検知しても遮断信号を出力しない状態となる。
同時に、第1タイマ24a、第2タイマ24bをスタートさせる。また、LED12を点滅等地震検知動作とは異なる色又は発光形態で発光動作させて、機能停止状態に移行したことを通知する。
第1タイマ24aは例えば72時間(3日)に設定されており、この時間が経過するまで機能停止が継続される。そして第1タイマ24aがタイムアップしたら、復帰操作を待たず機能復帰し、感震遮断動作を開始する。
また、第2タイマ24bは例えば12時間に設定されており、この時間が経過したら、ブザー13が一定時間鳴動して機能停止状態であることを通知する。そして、再び第2タイマ24bはカウントを開始し、再度12時間が経過したらブザー13が鳴動する。
尚、機能停止中は機能ボタン16を再度押下すると機能回復し、LED12は消灯する。
このように、機能ボタン16を操作して感震装置1の機能を停止させても、一定時間後に自動復帰するため、復帰操作し忘れて地震発生時に機能しない事態を防止できる。また、感震装置1の機能停止操作がされた後、一定時間が経過しても復帰操作されなければ警報音を鳴動してそれを通知するため、機能停止状態であることを認識できる。
更に、機能停止状態を復帰させる時間、及び機能停止状態であることを通知する時間を設定できるため、利用者の都合に合わせて設定でき好ましい。
加えて、複数の機能を備えた機能ボタン16に機能停止ボタンとしての機能を設けることで、機能停止ボタンを新たに設ける必要がない。
図3はこの感震装置1を備えた分電盤30の外観図を示し、(a)は正面図、(b)は底面図である。この図に示すように、感震装置1の電源スイッチ23は分電盤ハウジング30aの底面に設けられ、周囲から電源スイッチ23の状態を容易に確認できるよう設置されている。
このように、感震装置1に電源スイッチ23を設けても、電源スイッチ23は分電盤ハウジング30aの外側に設けたため、分電盤30を開けること無くオン/オフの状態を把握でき確認し易い。特に、分電盤30の下面に電源スイッチ23が設けられるため、壁面の上方に設置される分電盤30の電源スイッチ23は視認し易く、感震装置1の状態を把握し易い。
そして、感震装置1に電源スイッチ23を設けたことで、分電盤30の周囲で振動を伴う工事或いは作業を行う際に、感震装置1をオフさせることができ、工事の振動により突然停電になるような事態を防ぐことができる。
尚、電源スイッチ23を分電盤30に設けた場合、電源スイッチ23をオフ操作すれば感震装置1は全ての機能が停止し、地震発生信号等を出力することはない。そのため、電源スイッチ23を設けることで機能停止ボタン(機能ボタン16)は無くても良く、分電盤30の底面に設けた電源スイッチ23の状態を見て感震装置1の状態を容易に把握できるため、オフしたままの状態が継続されるのを防ぐには有効な構成となる。
また、電源スイッチ23を分電盤ハウジング30aの外側に設けるのに加えて、そのオン操作或いはオフ操作に連動して発光する例えばLEDを電源スイッチ23に近い分電盤ハウジング30aの外側に設けても良く、更に電源スイッチ23の状態を把握し易く好ましい。
図4は感震装置1の他の形態を示す機能ブロック図であり、上記図1の感震装置1とは電源スイッチが無い点で相違し、代わりに感震機能を停止する設定スイッチ25が設けられている。尚、図1と共通する構成要素には同一の符号を付与して説明を省略する。
この設定スイッチ25のオン操作により、感震装置CPU24は加速度検出部11の信号を受け付けない状態となる。また、オフ操作で感震機能を再開する。そして、設定スイッチ25のオン操作では、上述した第1タイマ24a、第2タイマ24bは何れも動作しない。
また設定スイッチ25は、図3に示すように、上述した電源スイッチ23と同様に分電盤ハウジング30aの底面に配置される。
このように、電源スイッチ23の代わりに感震機構を停止する設定ボタン25を設けても良く、設定スイッチ25を分電盤ハウジング30aの外側に設けることで、分電盤30を開けること無くオン/オフの状態を把握でき確認し易い。そして、分電盤の周囲で振動を伴う工事或いは作業を行う際に、オン操作すれば感震装置1が誤動作することがない。
尚、上記実施形態の感震装置1は、地震発生信号を出力する出力端子19と外部からリセット操作する入力端子20とを有しているため、感震装置1が出力端子19から出力した地震発生信号をリセット信号として入力端子20に入力させれば、感震機能を停止させることができる。そのため、出力端子19と入力端子20を使用して設定スイッチ25を設けても良い。
また、設定スイッチ25を設けた場合、設定スイッチ25をオン操作したら、電源スイッチ23の場合と同様に、感震装置1は地震が発生しても地震発生信号等を出力しない。そのため、設定スイッチ25を設けることで機能停止ボタン(機能ボタン16)は無くても良く、分電盤30の底面に設けた設定スイッチ25の状態を見て感震装置1の状態を容易に把握できるため、オンしたままの状態が継続されるのを防ぐには有効な構成となる。
更に、設定スイッチ25を分電盤ハウジング30aの外側に設けるのに加えて、そのオン操作に連動して発光する例えばLEDを設定スイッチ25に近い分電盤ハウジング30aの外側に設けても良く、更に設定スイッチ25の状態を把握し易く好ましい。
1・・感震装置、12・・LED、13・・ブザー(報音部)、16・・リセット/テスト/停止ボタン(テストボタン、リセットボタン、機能停止ボタン)、17・・通知時間切替スイッチ(第2設定部)、18・・復帰時間切替スイッチ(第1設定部)、23・・電源スイッチ、24・・感震装置CPU(検知制御部、報音制御部)、24a・・第1タイマ、24b・・第2タイマ、25・・設定スイッチ、30・・分電盤、30a・・分電盤ハウジング。

Claims (2)

  1. 設定された震度以上の地震が発生したらそれを検知して地震発生信号を出力する感震装置を備えた分電盤において、
    分電盤ハウジングの外面に、前記感震装置の電源をオン/オフする電源スイッチ、及び前記感震装置内の感震機能をオン/オフする設定スイッチの何れか一方を設けたことを特徴とする分電盤。
  2. 前記電源スイッチ或いは前記設定スイッチは、前記分電盤ハウジングの下面に設けられたことを特徴とする請求項1記載の分電盤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015173522A (ja) 2014-03-11 2015-10-01 日東工業株式会社 分電盤
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