JP7229122B2 - 半導体装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置および半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体装置および半導体装置の製造方法に関するものである。
従来、均一な拡散層を形成するために鏡面部を有する面を含む半導体基板とメタル層とを備えた半導体装置がある。メタル層は、鏡面部を有する面を覆っている。半導体ウエハを切断して半導体装置を製造する製造方法において、半導体基板の鏡面部とメタル層との接触面積が小さいため、半導体基板にチッピングに伴うメタル層の剥がれが発生する。
例えば、特開2016-58610号公報(特許文献1)には、鏡面部および粗面部を有する面を含む半導体基板と、メタル層とを備える半導体装置が記載されている。粗面部は、半導体基板とメタル層との接触面積を大きくするために設けられている。鏡面部と粗面部との境界に段差が設けられている。メタル層は、半導体基板の鏡面部および粗面部を有する面を覆っている。メタル層の表面の形状は鏡面部、粗面部および段差の形状に沿って形成されている。半導体ウエハを切断して半導体装置を製造する製造方法において、メタル層の表面がマウントテープに貼り付けられた状態で、ダイシングブレードによって粗面部を通るように半導体基板およびメタル層が切断される。
特開2016-58610号公報
上記公報に記載された半導体装置においては、鏡面部(第1部)と粗面部(第2部)との境界に段差が設けられているため、メタル層(バックメタル膜)の表面にも段差が設けられている。メタル層(バックメタル膜)の表面の段差によって、半導体ウエハとマウントテープとの間に隙間が生じる。半導体ウエハを切断するダイシング時に、ダイシングブレードは、半導体ウエハとマウントテープとの間の隙間を通る。このため、ダイシングブレードによる切断の衝撃によって、半導体ウエハのバタつきが発生する。したがって、半導体基板にチッピングに伴うメタル層(バックメタル膜)の剥がれが生じる可能性がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、半導体基板にチッピングに伴うメタル層(バックメタル膜)の剥がれが発生することを抑制できる半導体装置および半導体装置の製造方法を提供することである。
半導体装置は、半導体素子と、半導体基板と、バックメタル膜とを備えている。半導体基板は、半導体素子が配置された第1面と、第1面に対向する第2面とを含んでいる。バックメタル膜は、第2面に配置されている。第2面は、第1面から第2面に向かう方向に半導体素子と重なる第1部と、第1部と隣り合う第2部とを含んでいる。第2部は、第1部よりも表面粗さが粗い。バックメタル膜は、第1部を覆う第1膜部と、第2部を覆いかつ第1膜部と隣り合う第2膜部とを含んでいる。第2膜部は、凹部と、凹部と隣り合う凸部とを含んでいる。凹部は、第2面から第1面に向かう方向に第1膜部よりも凹んでいる。凸部は、第1面から第2面に向かう方向に第1膜部の高さ位置に達している。
本発明の半導体装置によれば、第2膜部の凸部は、第1面から第2面に向かう方向に第1膜部の高さ位置に達している。このため、ダイシング時にマウントテープに凸部が接するため、半導体ウエハのバタつきを抑制することにより、半導体基板にチッピングに伴うメタル層の剥がれが発生することを抑制できる。
本発明の実施の形態1に係る半導体装置の構成を概略的に示す斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る半導体装置の構成を概略的に示す平面図である。 図1のIII-III線に沿う断面図である。 本発明の実施の形態1に係る半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る半導体装置の製造方法において、第1面に半導体素子が設けられた状態の半導体ウエハを概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1に係る半導体装置の製造方法において、第2面の第1部が切断される領域に粗面加工が施された状態の半導体ウエハを概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1に係る半導体装置の製造方法において、バックメタル膜が第2面に形成された状態の半導体ウエハを概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1に係る半導体装置の製造方法において、バックメタル膜がマウントテープによってステージに固定された状態の半導体ウエハを概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態1に係る半導体装置の製造方法において、バックメタル膜がマウントテープによってステージに固定された状態の半導体ウエハを概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1に係る半導体装置の製造方法において、半導体基板およびバックメタル膜がダイシングブレードによって切断された状態の半導体ウエハを概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1に係る半導体基板を模式的に示す部分断面図である。 図10のXII部分の拡大図である。 本発明の実施の形態1に係る半導体装置の製造方法の切断工程の直前の状態を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1に係る半導体装置の製造方法の切断工程を概略的に示す断面図である。 比較例に係る半導体装置の構成を概略的に示す図12に対応する拡大図である。 比較例に係る半導体装置の製造方法の切断工程の直前の状態を概略的に示す断面図である。 比較例に係る半導体装置の製造方法の切断工程を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態2に係る半導体ウエハの構成を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態3に係る半導体ウエハの構成を概略的に示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。なお、以下においては、同一または相当する部分に同一の符号を付すものとし、重複する説明は繰り返さない。
実施の形態1.
図1~図3を参照して本実施の形態1に係る半導体装置10の構成について説明する。図1は、実施の形態1に係る半導体装置10の構成を概略的に示す斜視図である。図2は、実施の形態1に係る半導体装置10を半導体装置10の裏面から見た平面図である。図3は、図1のIII-III線に沿う断面図である。
図1に示されるように、半導体装置10は、半導体素子1と、半導体基板2と、バックメタル膜3とを備えている。半導体素子1は、半導体デバイス部11および絶縁部12を含んでいる。絶縁部12は、半導体デバイス部11の周囲に形成されている。
図1および図3に示されるように、半導体基板2は、第1面21と、第2面22とを含んでいる。第2面22は、第1面21と対向している。半導体素子1は、第1面21に配置されている。第2面22は、第1面21から第2面22に向かう方向に、半導体素子1と重なる第1部221を含んでいる。第2面22は、第1部221と隣り合う第2部222を含んでいる。第2部222は、第1部221よりも表面粗さRaが粗い。ここで、表面粗さRaは、JIS規格B0601で定められる算術平均粗さである。表面粗さRaは、基準長さにおける、中心線と粗さ曲線との差の絶対値の平均である。半導体基板2の材料は、たとえば、珪素(Si)または炭化珪素(SiC)などである。
第1部221は、第2面22が研削処理またはポリッシュ処理により鏡面に仕上げられることで形成される。第1部221の第1算術平均粗さRa1は、5nm以下である。第2部222は、第2面22が粗面に加工されることで形成される。第2部222の第2算術平均粗さRa2は、5nmよりも大きく、1000nm以下である。
望ましくは第1部221および第2部222の平均高さが同一となるように、第2部222が形成される。本実施の形態において、第1部221および第2部222の間に段差がない。本願において、段差がないとは、第2部222が第1部221に対して第1面21から第2面22に向かう方向に突出している寸法が、500nm以下であることである。段差がない場合、第2部222の第2算術平均粗さRa2は、1000nm以下である。
図2および図3に示されるように、バックメタル膜3は、第2面22に配置されている。バックメタル膜3は、第1膜部31と、第2膜部32とを含んでいる。第1膜部31は、第1部221を覆っている。第2膜部32は、第2部222を覆っている。第2膜部32は、第1膜部31と隣り合っている。第2膜部32は、凹部321と、凸部322とを含んでいる。凸部322は、凹部321と隣り合っている。凹部321は、第2面22から第1面21に向かう方向に、第1膜部31よりも凹んでいる。凹部321は、第1面21から第2面22に向かう方向において第1膜部31が最も突出している部分よりも凹んでいる。凸部322は、第1面21から第2面22に向かう方向に、第1膜部31の高さ位置に達している。第1膜部31の高さ位置は、第1面21から第2面22に向かう方向において最も突出した部分の高さ位置である。凸部322は、第1面21から第2面22に向かう方向に、第1膜部31よりも突出していてもよい。
バックメタル膜3は、第2面22の第1部221および第2部222の表面に形成されている。バックメタル膜3の厚みは、均一である。よって、バックメタル膜3の表面の形状は、第1部221および第2部222の表面の形状に沿う形状である。第1部221および第2部222の間に段差がない場合、第1膜部31および第2膜部32の間にも段差がない。第1部221の平均高さおよび第2部222の平均高さが同一である場合、第1膜部31の平均高さおよび第2膜部32の平均高さも同一となる。
第2部222が第1部221に対して第1面21から第2面22に向かう方向に突出している寸法が500nm以下であるため、凸部322が、第1面21から第2面22に向かう方向に、第1膜部31から突出している寸法は、500nm以下である。
次に、図4~図11を参照して、本実施の形態に係る半導体装置10の製造方法を説明する。1つの半導体ウエハ100から、複数の半導体装置10が製造される。図4は、本実施の形態に係る半導体装置10の製造方法を示すフローチャートである。図4に示されるように、本実施の形態の半導体装置10の製造方法は、準備工程S11と、バックメタル膜形成工程S12と、切断工程S13とを備えている。
図5は、第1面21に半導体素子1が設けられた状態の半導体ウエハ100を概略的に示す断面図である。図6は、第2面22において、第1部221が切断される領域(以下、ダイシングライン部)に粗面加工が施された状態の半導体ウエハ100を概略的に示す断面図である。図7は、バックメタル膜3が第2面22に形成された状態の半導体ウエハ100を概略的に示す断面図である。図8は、本実施の形態に係る半導体装置10の製造方法において、半導体基板およびバックメタル膜がマウントテープによってステージに固定された状態の半導体ウエハ100を概略的に示す平面図である。図9は、半導体基板2およびバックメタル膜3がマウントテープ5によってステージ6(図13参照)に固定された状態の半導体ウエハ100を概略的に示す断面図である。図10は、半導体基板2およびバックメタル膜3がダイシングブレード4によって切断された状態の半導体ウエハ100を概略的に示す断面図である。図11は、半導体基板2を模式的に示す部分断面図である。
図5および図6に示されるように、準備工程S11においては、複数の半導体素子1と、第1面21および第1面21に対向する第2面22を含む半導体基板2とが準備される。複数の半導体素子1は、第1面21に配置されている。第2面22は、複数の第1部221と、第1部221と隣り合う第2部222とを含んでいる。複数の第1部221の各々は、第1面21から第2面22に向かう方向に複数の半導体素子1の各々と重なるように第2面22に配置される。第2部222は、第1部221よりも粗い表面粗さRaを有している。
図5に示されるように、半導体基板2の第1面21に半導体素子1が設けられる。半導体素子1は、たとえば4つの半導体素子1a~1dを含んでいてもよい。続いて、第2面22に鏡面加工が施される。これにより、第1面21から前記第2面22に向かう方向に半導体素子1と重なる第1部221が形成される。具体的には、4つの第1部221a~221dの各々が、半導体素子1a~1dの各々と重なる部分に形成される。鏡面加工の種類は、たとえば、研削処理またはポリッシュ処理である。
図6に示されるように、第2面22において、ダイシングライン部に粗面加工が施される。よって、第2部222が、ダイシングライン部において第1部221と隣り合うように形成される。具体的には、第2部222aは、第1部221aおよび第1部221bと隣り合っている。具体的には、第2部222bは、第1部221bおよび第1部221cと隣り合っている。具体的には、第2部222cは、第1部221cおよび第1部221dと隣り合っている。ダイシングライン部は第1部221と重ならない。粗面加工の種類は、たとえば、レーザー加工である。
図11を参照して、本実施の形態における準備工程S11をより詳細に説明する。第1部221の第1算術平均粗さRa1は、5nm以下である。第2部222の第2算術平均粗さRa2は、5nmよりも大きく1000nm以下である。望ましくは第1部221および第2部222の平均高さが同一となるように、第1部221および第2部222が形成される。この場合、第1面21から第2面22に向かう方向に、第2部222が第1部221よりも突出している部分の寸法は、500m以下となる。第1膜部31の高さ位置Hは、第1面21から第2面22に向かう方向において最も突出した部分の高さ位置Hである。
第2部222は、第2面22において、レーザー加工により形成される。レーザー加工が行われる場合、第2面22に対してレジストなどの保護膜が形成されない。レーザーの照射条件は、半導体基板2の種類と、第2部222の第2算術平均粗さRa2が5nmよりも大きく1000nm以下となる範囲とを考慮して決められる。
レーザー加工によって第2部222が形成される場合、第2面22には保護膜が設けられず、かつ、第2面22の表面のみが加工される。これにより、第1部221および第2部222の平均高さが同一となり、かつ、第2部222の第2算術平均粗さRa2は第1部221の第1算術平均粗さRa1よりも粗くなる。
さらに、図7に示されるように、均一な厚みを有するバックメタル膜3が第1部221および第2部222の表面に形成される。これにより、第1膜部31よりも凹んでいる凹部321と、第1膜部31の高さ位置に達している凸部322とを含んでいる第2膜部32が形成される。
レーザー加工以外の、たとえばエッチングなどの他の加工方法では、加工部分が取り除かれる。よって、第2部222が第1部221よりも凹むため、凹部321および凸部322を含む第2膜部32を形成することができない。したがって、バックメタル膜3とマウントテープ5(図9参照)との間に隙間が生じる。
図7に示されるように、バックメタル膜形成工程S12においては、第2面22に、バックメタル膜3が形成される。バックメタル膜3は、第1膜部31と、第1膜部31と隣り合う第2膜部32とを含んでいる。第1膜部31は、第1部221を覆っている。第2膜部32は、第2部222を覆っている。第2膜部32は、凹部321と、凹部321と隣り合う凸部322とを含んでいる。凹部321は、第2面22から第1面21に向かう方向に、第1膜部31よりも凹んでいる。凸部322は、第1面21から第2面22に向かう方向に、第1膜部31の高さ位置に達している。
バックメタル膜3が、半導体基板2の第2面22にスパッタまたは蒸着などによって、均一な厚みを有するように形成される。具体的には、4つの第1膜部31a~31dの各々が、4つの第1部221a~221dの各々を覆い、3つの第2膜部32a~32cの各々が、3つの第2部222a~222cの各々を覆っている。
第1部221および第2部222の平均高さが同一であるため、第1膜部31および第2膜部32の平均高さも同一である。第2部222が凹凸を有しているため、第2膜部32も凹凸を有している。特に、第2部222の第2算術平均粗さRa2が1000nm以下であるため、凸部322が、第1面21から第2面22に向かう方向に、第1膜部31から突出している寸法は、500nm以下である。
図8~図10に示されるように、切断工程S13においては、半導体基板2およびバックメタル膜3が、複数の半導体素子1の各々の四方において切断される。半導体ウエハ100が、高速回転する薄刃砥石(以下、ダイシングブレード4(図13参照))によって切断(以下、ダイシング)され、個々の半導体装置10に分割される。ダイシングブレード4が半導体素子1の各々の間および第2膜部32を通るように、半導体基板2およびバックメタル膜3が切断される。
図9に示されるように、半導体基板2およびバックメタル膜3が、マウントテープ5によってステージ6(図13参照)に固定される。マウントテープ5は、バックメタル膜3とステージ6とに挟まれるように配置される。バックメタル膜3が、凸部322においてマウントテープ5と密着する。
半導体基板2およびバックメタル膜3が、ダイシングブレード4によって切断される。半導体基板2およびバックメタル膜3が切断される方向は、第1面21からステージ6に向かう方向である。半導体ウエハ100がマウントテープ5に達する深さまで切断されることで、半導体ウエハ100は個々の半導体装置10へと分割される。
図12~図15を参照して、本実施の形態における切断工程S13をより詳細に説明する。図12は、図10のXII部分の拡大図である。半導体基板2およびバックメタル膜3が、半導体素子1aおよび半導体素子1bの間の幅wの内側でダイシングブレード4によって切断される。本実施の形態の準備工程S11において、第2部222aは、第1部221aと第1部221bとの間にわたって形成されている。よって、切断工程S13において幅wの内側で半導体基板2およびバックメタル膜3が切断されると、第2部222aも切断される。第2部222aは、半導体素子1aと半導体素子1bとの間で、ダイシングブレード4のダイシングブレード幅tだけ切り落とされる。半導体素子1aは、半導体デバイス部11aおよび絶縁部12aを含んでいる。半導体素子1bは、半導体デバイス部11bおよび絶縁部12bを含んでいる。第2膜部32aは、ダイシングブレード幅tを挟んで両側に凹部321および凸部322を含んでいる。
図13は、切断工程S13の直前の状態を図10とは異なる角度から概略的に示す断面図である。図14は、切断工程S13を図10とは異なる角度から概略的に示す断面図である。図12~図14に示されるように、半導体装置10は、凹部321および凸部322を有しているため、凸部322においてマウントテープ5と密着する。これにより、ダイシングブレード4によって切断される際に半導体ウエハ100の振動は抑制され、半導体ウエハ100のバタつきは抑制される。
図15~図17を参照して、比較例における切断工程S13を説明する。図15は、図12に対応する拡大図である。図16は、比較例における切断工程S13の直前の状態を図10とは異なる角度から概略的に示す断面図である。図17は、比較例における切断工程S13の構成を図10とは異なる角度から概略的に示す断面図である。
比較例における半導体基板2は、第2面22に本実施の形態における半導体基板2の第2部222を含まないため、第2膜部32の凸部322も含まない。そのため、マウントテープ5と半導体装置10との間に隙間が生じる。よって、切断工程S13において、ダイシングブレード4が押し当てられると、半導体ウエハ100が振動し、バタつく。これにより、切断工程S13において、チッピング、欠け、割れが発生する。チッピングを起点としてバックメタル膜3が半導体ウエハ100から剥がれることがある。チッピングとは、半導体ウエハ100のダイシングされた部分のエッジが欠落する異常である。欠けとは、半導体ウエハ100の角部が欠落する異常である。割れとは、半導体ウエハ100が分断される異常である。
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
本実施の形態に係る半導体装置10によれば、バックメタル膜3の第2膜部32の凸部322は、第1面21から第2面22に向かう方向に第1膜部31の高さ位置に達している。このため、切断工程S13において、半導体装置10のダイシングライン部を、凸部322においてマウントテープ5に接着させることができる。よって、ダイシングを行う際に、半導体ウエハ100がバタつくことを抑制できる。したがって、切断工程S13において、半導体基板2にチッピング、欠け、および割れが生じることを抑制できる。また、半導体基板2からバックメタル膜3がチッピングに伴って剥がれることを抑制できる。このため、半導体装置10の品質および歩留まりを向上させることができる。
バックメタル膜3は、第1膜部31の高さ位置に達している第2膜部32の凸部322を含んでいる。このため、第2膜部32を含むバックメタル膜3がマウントテープ5と接触する面積は、第1膜部31と第2膜部32との間に段差がある場合にバックメタル膜3がマウントテープ5と接触する面積よりも大きい。バックメタル膜3とマウントテープ5との接触面積が大きいため、バックメタル膜3は、マウントテープ5に強く密着できる。
第2面22は、第1部221よりも表面粗さRaが粗い第2部222を含んでいる。このため、第2部222を含む第2面がバックメタル膜3と接触する面積は、全面が第1部221である第2面22がバックメタル膜3と接触する面積よりも大きい。第2面22とバックメタル膜3との接触面積が大きいため、半導体基板2は、バックメタル膜3に強く密着できる。これにより、切断工程S13において、仮にチッピングが発生した場合でも、バックメタル膜3が半導体基板2から剥がれることが抑制される。
実施の形態2.
実施の形態2は、特に説明しない限り、上記の実施の形態1と同一の構成、製造方法および作用効果を有している。したがって、上記の実施の形態1と同一の構成には同一の符号を付し、説明を繰り返さない。
次に、図18を参照して、実施の形態2に係る半導体ウエハ100の構成を概略的に示す。図18は、実施の形態2に係る半導体ウエハ100の構成を概略的に平面図である。
本実施の形態に係る第2面22は、複数の第1部221のうち隣り合う2つの第1部221に挟み込まれる複数の第2部222のうちの2つの第2部222と、第3部223を含んでいる。つまり、2つの第2部222は、2つの第1部221に挟み込まれている。第3部223は、2つの第2部222に挟み込まれている。第3部223は、2つの第2部222と隣り合っている。第2部222は、第3部223よりも表面粗さRaが粗い。
図18に示されるように、たとえば、第2面22は、第2部222eおよび第2部222fを含んでいる。第2部222eおよび第2部222fは、第1部221eおよび第1部221fに挟み込まれている。第3部223は、第2部222eおよび第2部222fに挟み込まれ、かつ、第2部222eおよび第2部222fと隣り合っている。第2部222eは第1部221eと隣り合い、第2部222fは第1部221fと隣り合っている。本実施の形態において、ダイシングライン部は、第2部222eおよび第2部222fの少なくとも一部と、第3部223と重なる。
第3部223は、第1部221と同じく鏡面に仕上げられる。よって、第3部223の表面粗さは、5nm以下である。第3部223には、粗面加工が施されない。
本実施の形態に係る切断工程S13において、複数の半導体素子1の各々の四方において、2つの第2部222と、第3部223とを通るように半導体基板2およびバックメタル膜3が切断される。図18には、半導体素子1の四方のうち1方向のみを示す。第2部222eおよび第2部222fと、第3部223とが切断されるためには、第1部221eと第1部221fとの間の幅をw2、ダイシングブレード幅をt、第2部222の幅をl2とする場合に、l2>(w2-t)/2、という関係式が満たされる。第3部223の幅をl3とする場合に、t>l3という関係式が満たされる。ダイシングの精度を考慮すると、l2≧(w2-t)/2+20μm、という関係式がさらに満たされることが望ましい。
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
本実施の形態においては、第2面22のうち第1部221と第3部223とを除いた部分に粗面加工が施される。このため、第2面22のうち第1部221を除いた部分に粗面加工が施される実施の形態1と比較して、粗面加工の加工時間を短くすることができる。
実施の形態3.
実施の形態3は、特に説明しない限り、上記の実施の形態1と同一の構成、製造方法および作用効果を有している。したがって、上記の実施の形態1と同一の構成には同一の符号を付し、説明を繰り返さない。
次に、図19を参照して、実施の形態3に係る半導体ウエハ100の構成を概略的に示す。図19は、実施の形態3に係る半導体ウエハ100の構成を概略的に示す平面図である。
本実施の形態に係る第2面22は、複数の第4部224をさらに含んでいる。複数の第1部221の各々の四隅に複数の第2部222の各々が配置されている。複数の第4部224の各々は、複数の第2部222の各々の間に配置され、かつ、複数の第1部221の各々と隣り合っている。第2部222は、第4部224よりも表面粗さが粗い。切断工程S13において、複数の半導体素子1の各々の四方において、複数の第2部222の各々および複数の第4部224の各々を通るように半導体基板2およびバックメタル膜3が切断される。
図19に示されるように、第2面22は、たとえば、矩形状である第1部221gと、4つの矩形状である第2部222g~222jと、4つの矩形状である第4部224a~224dとを含んでいる。第2部222gおよび第2部222hが、第4部224aを挟むように、配置されている。第2部222iおよび第2部222jが、第4部224bを挟むように配置されている。第2部222gおよび第2部222iは、第4部224cを挟んでいる。第2部222hおよび第2部222jは、第4部224dを挟んでいる。第1部221gは、頂点の各々において、第2部222g~222jと隣り合っている。第1部221gは、四方の各々において、第4部224a~224dと隣り合っている。
よって、第1部221gの四方は、第2部222g~222jおよび第4部224a~224dに囲まれている。したがって、第1部221gの四方が切断工程S13において切断される際、第2部222g~222jおよび第4部224a~224dを通るように切断される。本実施の形態においては、ダイシングライン部は、たとえば、第2部222g~222jおよび第4部224a~224dと重なる。第4部224a~224dにおいて、複数のダイシングライン部同士が交差する。
本実施の形態において、第2部222は、複数のダイシングライン部が交差する領域にのみ設けられる。半導体素子1の四方が切断されるため、複数のダイシングライン部は、半導体素子1の四隅において交差する。したがって、第2部222は、半導体素子1の四隅に設けられる。半導体ウエハ100が個々の半導体装置10に切り離された後においても、半導体装置の四隅には第2部222が形成されている。
第4部224は、第1部221と同じく鏡面に仕上げられる。よって、第4部224の表面粗さは、5nm以下である。第4部224には、粗面加工が施されない。
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
本実施の形態においては、第2面22のうち第2部222にのみ粗面加工が施される。このため、第2面22のうち第1部221を除いた部分に粗面加工が施される実施の形態1と比較して、加工時間を短くすることができる。
切断工程S13において半導体基板2およびバックメタル膜3がダイシングされる際に、ダイシングブレード4は、第1部221の1つの頂点の付近を異なる2つの方向から通過する。このため、第1部221の頂点は、第1部221の他の部分よりも衝撃が加えられる。よって、チッピング、欠け、割れ、およびそれらを原因としたバックメタル膜3の剥離は、第1部221の頂点において特に発生しやすい。第2部222が、特に第1部221の頂点と隣り合うように形成されることで、第1部221の頂点にチッピング、欠け、割れ、およびそれらを原因としたバックメタル膜3の剥離が発生することを抑制できる。
第2部222を、4つの第1部221および4つの第4部224に挟み込まれるように形成することで、加工時間の短縮と、チッピング、欠け、割れ、およびそれらを原因としたバックメタル膜3の剥離の抑制とを両立することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 半導体素子、2 半導体基板、3 バックメタル膜、10 半導体装置、21 第1面、22 第2面、31 第1膜部、32 第2膜部、100 半導体ウエハ、221 第1部、222 第2部、223 第3部、224 第4部、321 凹部、322 凸部。

Claims (7)

  1. 半導体素子と、
    前記半導体素子が配置された第1面と、前記第1面に対向する第2面とを含む半導体基板と、
    前記第2面に配置されたバックメタル膜とを備え、
    前記第2面は、前記第1面から前記第2面に向かう方向に前記半導体素子と重なる第1部と、前記第1部と隣り合う第2部とを含み、
    前記半導体基板の前記第2面において、前記第2部は、基板凹部と、前記基板凹部と隣り合う基板凸部とを含み、
    前記第1面から前記第2面に向かう方向に、前記第1部の高さ位置より前記基板凸部が突出しており、
    前記第2部は、前記第1部よりも表面粗さが粗く、
    前記バックメタル膜は、前記第1部を覆う第1膜部と、前記第2部を覆いかつ前記第1膜部と隣り合う第2膜部とを含み、
    前記第2膜部は、凹部と、前記凹部と隣り合う凸部とを含み、
    前記凹部は、前記第2面から前記第1面に向かう方向に前記第1膜部よりも凹み、
    前記凸部は、前記第1面から前記第2面に向かう方向に、前記第1膜部の高さ位置より突出している、半導体装置。
  2. 前記凸部が、前記第1面から前記第2面に向かう前記方向に、前記第1膜部から突出している寸法は、500nm以下である、請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第1部の第1算術平均粗さRa1が、5nm以下であり、
    前記第2部の第2算術平均粗さRa2が、5nmよりも大きく1000nm以下である、請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 第1面と前記第1面に対向する第2面とを有し、かつ前記第1面に複数の半導体素子が配置され、前記第2面が前記第1面から前記第2面に向かう方向に前記半導体素子と重なる複数の第1部と、複数の前記第1部の各々と隣り合いかつ前記第1部よりも表面粗さが粗い複数の第2部とを含み、前記第2面において、前記第2部は基板凹部と、前記基板凹部と隣り合う基板凸部とを含み、前記第1面から前記第2面に向かう方向に前記第1部の高さ位置より前記基板凸部が突出している半導体基板を準備する準備工程と、
    前記第2面に、複数の前記第1部を覆う第1膜部と、複数の前記第2部を覆いかつ前記第1膜部と隣り合う第2膜部とを含むバックメタル膜を形成するバックメタル膜形成工程と、
    数の前記半導体素子の各々の四方において前記半導体基板および前記バックメタル膜を切断する切断工程とを備え、
    前記第2膜部は、凹部と、前記凹部と隣り合う凸部とを含み、
    前記凹部は、前記第2面から前記第1面に向かう方向に前記第1膜部よりも凹み、
    前記凸部は、前記第1面から前記第2面に向かう方向に、前記第1膜部の高さ位置より突出している、半導体装置の製造方法。
  5. 前記第2面は、複数の前記第1部のうちの隣り合う2つの前記第1部に挟み込まれる複数の前記第2部のうちの2つの前記第2部と、2つの前記第2部に挟まれる第3部とを含み、
    前記第2部は、前記第3部よりも表面粗さが粗く、
    前記切断工程において、複数の前記半導体素子の各々の四方において、2つの前記第2部および前記第3部を通るように前記半導体基板および前記バックメタル膜が切断される、請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記第2面は、複数の第4部をさらに含み、
    数の前記第2部の各々は、複数の前記第1部の各々の四隅に配置され、
    数の前記第4部の各々は、複数の前記第2部の各々の間に配置され、かつ、複数の前記第1部の各々と隣り合い、
    前記第2部は、前記第4部よりも表面粗さが粗く、
    前記切断工程において、複数の前記半導体素子の各々の四方において、複数の前記第2部の各々および複数の前記第4部の各々を通るように前記半導体基板および前記バックメタル膜が切断される、請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記準備工程において、前記第2部がレーザー加工により形成される、請求項4~6のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
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