JP7229024B2 - セメントスラリーの吐出装置 - Google Patents

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Description

本開示は、セメントスラリーの吐出装置に関する。
近年、金属、樹脂、セメント等の造形材料を用いて立体造形物を製作する技術が注目されている。例えば、特許文献1には付加製造装置(3Dプリンタ)に適用されるセメント組成物及びこれを用いたセメント質硬化体の製造方法が開示されている。
特開2017-24979号公報
造形材料として水硬性を有するセメントスラリーを使用し、付加製造装置で立体造形物を製作するには以下の課題がある。すなわち、セメント硬化体からなる立体造形物は、付加製造装置のノズルから吐出されたセメントスラリーが順次積層されて構築されていく。このため、設計通りの立体造形物を製作するには、吐出後のセメントスラリーが短時間のうちに硬化して新たに積層されるセメントスラリーの重みで潰れない強度に至ることが求められる。他方、短時間で硬化するセメントスラリーを施工現場でその都度調製して使用するのでは施工現場の負担が大きく、当該技術の普及を阻害する。
本開示は、上記課題に鑑みてなされたものであり、施工現場に過度な負担を強いることなく、設計通りの立体造形物を製作するのに有用なセメントスラリーの吐出装置を提供することを目的とする。
本開示の一側面に係る吐出装置は、水硬性を有するセメントスラリーを吐出するためのものであり、装置本体部と、装置本体部に対して着脱自在に設けられており、セメント、水、無機酸及び増粘剤を含むセメント含有液を収容する第一の容器と、装置本体部に対して着脱自在に設けられており、アルカリ溶液を収容する第二の容器と、セメント含有液とアルカリ溶液とを混合してセメントスラリーを得る混合器と、第一の容器内のセメント含有液を混合器に移送する第一の移送手段と、第二の容器内のアルカリ溶液を混合器に移送する第二の移送手段と、混合器からのセメントスラリーを吐出する吐出口とを備える。
上記吐出装置によれば、第一及び第二の容器にセメント含有液及びアルカリ溶液が別々に収容されている状態においては、セメントの水和反応は進行せず、両者が混合器で混合されることでセメントの水和反応を進行させることができる。このため、立体造形物のサイズ及び積層方法等に応じて水和反応によるセメントの硬化速度を適宜設定しやすく、十分に設計通りの立体造形物を製作することができる。また、第一及び第二の容器が装置本体部に対して着脱自在に設けられているため、施工現場の負担を十分に低減できる。例えば、設備が整った製造工場でセメント含有液又はアルカリ溶液を調製し、これを収容した容器を施工現場に配送すれば、残量が少なくなった容器との交換作業を容易に行うことができる。
セメント含有液の粘度は、吐出後のセメントスラリーの自重による変形を抑制するとともに、セメントスラリーの吐出時の良好な流動性を達成する観点から、非ニュートン流体であることが好ましい。すなわち、温度20℃及びせん断速度10s-1の条件で測定されるセメント含有液の粘度は、例えば1~20Pa・sであり、温度20℃及びせん断速度0.1s-1の条件で測定されるセメント含有液の粘度は、例えば50~500Pa・sである。
第一の容器及び第二の容器の容量は、これらの容器が収容するセメント含有液及びアルカリ溶液の使用量に応じて適宜設定すればよく、第一の容器の容量を100体積部とすると、第二の容器の容量は、例えば1~40体積部である。
第一及び第二の移送手段の構成は、吐出装置の規模(例えば、単位時間あたりの吐出量)に応じて適したものを採用すればよい。吐出装置が比較的大規模(例えば、第一の容器の容量:1~1000L)である場合、第一及び第二の移送手段はポンプを含んだ構成とすることができる。すなわち、第一の移送手段は、第一の容器から混合器に至る第一の流路と、第一の流路の途中に設けられた第一のポンプとを含み、第二の移送手段は、第二の容器から混合器に至る第二の流路と、第二の流路の途中に設けられた第二のポンプとを含む構成とすることができる。他方、吐出装置が比較的小規模(例えば、第一の容器の容量:0.01~1L)である場合、第一及び第二の移送手段はピストンを含んだ構成とすることができる。すなわち、第一の移送手段は、第一の容器の内面に対して摺動する第一のピストンと、第一のピストンによって第一の容器から押し出されたセメント含有液を混合器に移送する第一の流路とを含み、第二の移送手段は、第二の容器の内面に対して摺動する第二のピストンと、第二のピストンによって第二の容器から押し出されたアルカリ溶液を混合器に移送する第二の流路とを含む構成とすることができる。
上記吐出装置は吐出口を水平方向及び上下方向に移動させる駆動機構を更に備えてよい。かかる構成を採用することにより、当該吐出装置を付加製造装置(3Dプリンタ)として使用することができ、セメント硬化体からなる立体造形物を製作可能である。
本開示によれば、施工現場に過度な負担を強いることなく、設計通りの立体造形物を製作するのに有用なセメントスラリーの吐出装置が提供される。
図1は、本開示に係る吐出装置の第一実施形態を模式的に示す正面図である。 図2は、本開示に係る吐出装置の第二実施形態を模式的に示す断面図である。
以下、本開示の複数の実施形態について説明する。なお、同一の構成要素については便宜上の理由がない限り同一の符号を付け、重複する説明は省略する。
<第一実施形態>
図1は第一実施形態に係る吐出装置を模式的に示す正面図である。この図に示す吐出装置10は、水硬性を有するセメントスラリーを吐出するためのものである。吐出装置10は、比較的大規模のものであり、セメントスラリーの単位時間あたりの吐出量が、例えば、0.3~10L/分程度である。
吐出装置10は、セメント含有液を収容する第一の容器1と、アルカリ溶液を収容する第二の容器2と、セメント含有液とアルカリ溶液とを混合する混合器3と、セメントスラリーを移送するホース5と、ホース5の先端に設けられたノズル7とを備える。混合器3においてセメント含有液とアルカリ溶液が混合されることによってセメントスラリーが調製され、セメントスラリーがノズル7から吐出されるように構成されている。以下、吐出装置10の各構成について説明する。
第一の容器1は、セメント含有液を収容している。第一の容器1は、装置本体部8に支持されているとともに、フレーム8aに対して着脱自在に設けられている。このため、設備が整った製造工場でセメント含有液を調製し、これを収容した別の第一の容器1を施工現場に配送することで、残りが少なくなった第一の容器1との交換作業を容易に行うことができる。第一の容器1は、下部に開閉バルブ1vを有し、開閉バルブ1vにホース1aが接続されている。
第二の容器2は、アルカリ溶液を収容している。第二の容器2は、装置本体部8に支持されているとともに、フレーム8bに対して着脱自在に設けられている。このため、設備が整った製造工場でアルカリ溶液を調製し、これを収容した別の第二の容器2を施工現場に配送することで、残りが少なくなった第二の容器にとの交換作業を容易に行うことができる。第二の容器2は、下部に開閉バルブ2vを有し、開閉バルブ2vにホース2aが接続されている。
第一の容器1及び第二の容器2の容量は、これらの容器が収容するセメント含有液及びアルカリ溶液の使用量に応じて適宜設定すればよい。セメントスラリーの調製に使用するセメント含有液の量を100体積部とすると、アルカリ溶液の使用量は、例えば、1~40体積部程度であるから、第二の容器2の容量は第一の容器1の容量よりも十分に小さくてよい。すなわち、第一の容器1の容量を100体積部とすると、第二の容器2の容量は、例えば、1~40体積部であればよく、下限値は1.2体積部又は1.4体積部であってよく、上限値は38体積部又は37体積部であってよい。第一の容器1の容量は、例えば1~1000Lであり、下限値は2L又は4Lであってよく、上限値は900L又は800Lであってよい。第二の容器2の容量は、例えば0.01~400L以上であり、下限値は0.012L又は0.015Lであってよく、上限値は380L又は370Lであってよい。
吐出装置10は、第一の容器1から混合器3にセメント含有液を移送する第一の移送手段と、第二の容器2から混合器3にアルカリ溶液を移送する第二の移送手段とを備える。本実施形態において第一の移送手段は、第一の容器1から混合器3に繋がっているホース1a(第一の流路)と、ホース1aの途中に設けられた第一のポンプ1bとによっては構成されている。本実施形態において第二の移送手段は、第二の容器2から混合器3に繋がっているホース2a(第二の流路)と、ホース2aの途中に設けられた第二のポンプ2bとによっては構成されている。
第一のポンプ1bは、セメント含有液の粘度、セメント含有液の送液速度、セメント含有液による圧力損失等により適宜選択することができ、例えば、スネークポンプ、スクイズポンプ、ブランジャーポンプ等であってよい。第一のポンプ1bは、セメント含有液(粉及び粒子を含む液)を対象とするものであるため、スネークポンプ又はスクイズポンプを採用することが好ましい。第二のポンプ2bは、アルカリ溶液の粘度、アルカリ溶液の送液速度、アルカリ溶液による圧力損失等により適宜選択することができ、例えば、スネークポンプ、スクイズポンプ、ブランジャーポンプ等であってよい。
混合器3は、セメント含有液とアルカリ溶液とを別々の入口から受け入れる前室3aと、前室3aの下流側に設けられたスタティックミキサー3bとによって構成されている。スタティックミキサー3bは動力が不要であり、省エネルギーの効果がある。なお、混合器3は、セメント含有液とアルカリ溶液を十分均一に混合できるものであればよく、例えば、セメント含有液とアルカリ溶液を収容するタンクと、タンク内の液体を撹拌するプロペラとによって構成されるものであってもよい。
ホース5は、混合器3からのセメントスラリーをノズル7まで移送するためのものである。ホース5内におけるセメントスラリーの流れはポンプ1b,2bの吐出圧力によるものである。なお、ポンプ1b,2bの吐出圧力が不足する場合はホース5の途中にポンプ(例えば、スクイズポンプ)を配置すればよい。
ノズル7は、セメントスラリーを吐出するためのものである。ノズル7からセメントスラリーを吐出させながら、ノズル7を水平方向及び上下方向に移動させることによってセメント硬化体からなる立体造形物を製作することができる。ノズル7の吐出口7aの形状は、セメントスラリーの粘度及び吐出速度、並びに、立体造形物の態様等により適宜設定すればよい。なお、吐出装置10は、ノズル7を水平方向及び上下方向に移動させる駆動機構(不図示)を更に備えてよい。かかる構成を採用することにより、吐出装置10を付加製造装置(3Dプリンタ)として使用することができる。
本実施形態の吐出装置10によれば、セメント含有液及びアルカリ溶液が別々の容器に収容されている状態においては、セメントの水和反応は進行せず、両者が混合器3で混合されることでセメントの水和反応を進行させることができる。このため、立体造形物のサイズ及び積層方法等に応じて水和反応によるセメントの硬化速度を適宜設定しやすく、十分に設計通りの立体造形物を製作することができる。以下、セメント含有液、アルカリ溶液及びセメントスラリーについて説明する。
(セメント含有液)
セメント含有液は、セメント、水、無機酸及び増粘剤を含む。セメント含有液は、アルカリ溶液が混合されることによって水硬性を有するセメントスラリーとなる。
セメントは特に限定されないが、例えば、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカフュームセメント、アルミナセメント等であってよい。セメントは、一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
水は特に限定されないが、例えば、水道水、蒸留水、脱イオン水等を使用することができる。水の含有量は、セメント100質量部に対して好ましくは20~100質量部、より好ましくは25~90質量部、更に好ましくは30~80質量部である。
無機酸は、メタリン酸、亜リン酸、リン酸、又はホスホン酸を含むことが好ましい。メタリン酸、亜リン酸、リン酸、又はホスホン酸を含む無機酸としては、例えば、五酸化二リン、二リン酸、三リン酸、アミノトリメチレンホスホン酸、2-アミノエチルホスホン酸、1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、テトラメチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、ヘキサメチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸、ホスホノブタントリカルボン酸、N-(ホスホノメチル)イミノ二酢酸、2-カルボキシエチルホスホン酸、2-ヒドロキシホスホノカルボン酸等であってよい。無機酸は、一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。無機酸の含有量は、セメント100質量部に対して好ましくは0.1~20質量部、より好ましくは0.1~15質量部、更に好ましくは0.1~10質量部、特に好ましくは0.3~10質量部である。
増粘剤は、キサンタンガム、ダイユータンガム、スターチエーテル、グアガム、ポリアクリルアミド、カラギーナンガム、寒天、粘土鉱物系のベントナイトを含むことが好ましい。増粘剤は、一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。また上述の増粘剤に、セルロース系、蛋白質系、ラテックス系、水溶性ポリマー系増粘剤を組み合わせて用いることができる。
セメント含有液は、セメント、水、無機酸及び増粘剤以外に、骨材、インク、顔料、分散剤、凝結調整剤、膨張材、収縮低減剤、石膏、消泡剤等を含有してもよい。
骨材は、細骨材、粗骨材等を使用できる。細骨材は特に限定されず、川砂、陸砂、海砂、砕砂、珪砂、硬質高炉スラグ細骨材、高炉スラグ細骨材、銅スラグ細骨材、電気炉酸化スラグ細骨材等を使用することができる。粗骨材は特に限定されず、砂利、砕石、高炉スラグ粗骨材、電気炉酸化スラグ粗骨材等を使用できる。なお、JIS A 0203:2014「コンクリート用語」に規定されるように、細骨材とは10mm網ふるいを全部通り、5mm網ふるいを質量で85%以上通る骨材であり、粗骨材とは5mm網ふるいに質量で85%以上とどまる骨材である。セメント含有液が骨材として細骨材のみを含む場合、セメント含有液の骨材の含有量は、セメントと骨材との質量の合計を基準として、例えば70質量%以下であり、65質量%以下又は60質量%以下であってよい。セメント含有液が骨材として細骨材及び粗骨材を含む場合、セメント含有液の骨材の含有量は、セメントと骨材との質量の合計を基準として、例えば90質量%以下であり、87質量%以下又は85質量%以下であってよい。また、前記骨材における細骨材の含有割合は、好ましくは20~80質量%、より好ましくは30~70質量%、更に好ましくは40~55質量%である。
セメント含有液の粘度は、吐出後のセメントスラリーの自重による変形を抑制するとともに、セメントスラリーの吐出時の良好な流動性を達成する観点から、非ニュートン流体であることが好ましい。すなわち、温度20℃及びせん断速度10s-1の条件で測定されるセメント含有液の粘度は、例えば、1~20Pa・s以上であり、下限値は2Pa・s又は3Pa・sであってよく、上限値は15Pa・s又は10Pa・sであってよい。温度20℃及びせん断速度0.1s-1の条件で測定されるセメント含有液の粘度は、例えば、50~500Pa・sであり、下限値は60Pa・s又は70Pa・sであってよく、上限値は480Pa・s又は470Pa・sであってよい。セメント含有液の粘度は、例えば、水セメント比や増粘剤の配合量を調節することで調整することができる。
(アルカリ溶液)
アルカリ溶液は、pHが7より大きく14以下の溶液であれば特に限定されないが、pHが9以上14以下の溶液であることが好ましい。アルカリ溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム、アミン、アルカノールアミン、オルトケイ酸ナトリウム、水酸化リチウム、アミノメチルプロパノール、水酸化カルシウム等を含む溶液であってよい。
アルカリ溶液の粘度は特に限定されず、例えば、温度20℃及びせん断速度10s-1の条件で測定されるアルカリ溶液液の粘度は、例えば、0.5~3mPa・sであり、下限値は0.6mPa・s又は0.7mPa・sであってよく、上限値は2.8mPa・s又は2.7mPa・sであってよい。
(セメントスラリー)
混合器3から吐出されるセメントスラリーの可使時間は、セメント含有液及びアルカリ溶液の水セメント比、アルカリ溶液の溶質量、溶質の種類、石膏量、無機酸の濃度等を変えることにより、調整することができる。上記可使時間は、例えば、30秒~300分であり、下限値は40秒又は60秒であってよく、上限値は250分又は200分であってよい。
セメントスラリーは、セメント含有液及びアルカリ溶液以外に、着色成分を含んでいてもよい。着色成分としては、ペンキ、顔料等が挙げられる。着色成分は、セメントスラリーを得るまでの任意の工程で投入すればよく、例えば、セメント含有液又はアルカリ溶液に含有していてもよく、混合器3に直接投入してもよい。なお、十分に均一に着色されたセメントスラリーを混合器3で調製する観点から、アルカリ溶液と比較して使用量の多いセメント含有液に着色成分が予め含まれていることが好ましい。
<第二実施形態>
図2は第二実施形態に係る吐出装置を模式的に示す断面図である。この図に示す吐出装置20は、第一実施形態に係る吐出装置10よりも小規模のものであり、セメントスラリーの単位時間あたりの吐出量が、例えば、0.01~1L/分程度である。
吐出装置20は、セメント含有液を収容する第一の容器11と、アルカリ溶液を収容する第二の容器12と、セメント含有液とアルカリ溶液とを混合する混合器13と、混合器13の出口に設けられたノズル17とを備える。混合器13においてセメント含有液とアルカリ溶液が混合されることによってセメントスラリーが調製され、セメントスラリーがノズル17から吐出されるように構成されている。吐出装置20は、第一の容器11及び第二の容器12が着脱自在に設けられている装置本体部18を有し、装置本体部18が駆動機構(不図示)によって水平方向及び上下方向に移動する。吐出装置20は、混合器13とノズル17とを繋ぐホースが必要ないため、材料のロスを十分に削減できるという利点がある。
以下、吐出装置20の構成について、吐出装置10と相違する点について主に説明する。
第一の容器11の容量は、例えば0.01~1L以上であり、下限値は0.02L又は0.04Lであってよく、上限値は0.9L又は0.8Lであってよい。第二の容器12の容量は、例えば0.001~0.4L以上であり、下限値は0.0012L又は0.0015Lであってよく、上限値は0.38L又は0.37Lであってよい。
吐出装置20は、第一の容器11から混合器13にセメント含有液を移送する第一の移送手段と、第二の容器12から混合器13にアルカリ溶液を移送する第二の移送手段とを備える。本実施形態において第一の移送手段は、第一の容器11の内面に対して摺動する第一のピストン11aと、第一のピストン11aによって第一の容器11から押し出されたセメント含有液を混合器13に移送するホース11b(第一の流路)とによって構成されている。本実施形態において第二の移送手段は、第二の容器12の内面に対して摺動する第二のピストン12aと、第二のピストン12aによって第二の容器12から押し出されたアルカリ溶液を混合器13に移送するホース12b(第二の流路)とによって構成されている。
第一のピストン11aは、手動、電動、油圧、エア式(ブランジャ)等の動力によって駆動し、セメント含有液の混合器3への移送量を調節できるように構成されている。第二のピストン12aは、手動、電動、油圧、エア式(ブランジャ)等の動力によって駆動し、アルカリ溶液の混合器13への移送量を調節できるように構成されている。なお、第一のピストン11a及び第二のピストン12aは、一軸で構成(シャフト11cとシャフト12cが一体的に形成)されていてもよく、二軸で構成(シャフト11cとシャフト12cが互いに独立して形成)されていてもよい。一軸で構成されている場合、第一のピストン11a及び第二のピストン12aの移動距離が同じであるから、容器11,12の断面積によって二つの液の配合比率が決まる。他方、二軸で構成されている場合、両者を独立に制御することで、二つの液の配合比率を任意に設定することができる。
1,11…第一の容器、1a,11b…ホース(第一の流路)、1b…第一のポンプ、2,12…第二の容器、2a,12b…ホース(第二の流路)、2b…第二のポンプ、3,13…混合器、3a…前室、3b…スタティックミキサー、5…ホース、7,17…ノズル、7a…吐出口、8,18…装置本体部、11a…第一のピストン、12a…第二のピストン

Claims (9)

  1. 水硬性を有するセメントスラリーの吐出装置であって、
    装置本体部と、
    前記装置本体部に対して着脱自在に設けられており、セメント、水、無機酸及び増粘剤を含むセメント含有液を収容する第一の容器と、
    前記装置本体部に対して着脱自在に設けられており、アルカリ溶液を収容する第二の容器と、
    前記セメント含有液と前記アルカリ溶液とを混合して前記セメントスラリーを得る混合器と、
    前記第一の容器内の前記セメント含有液を前記混合器に移送する第一の移送手段と、
    前記第二の容器内の前記アルカリ溶液を前記混合器に移送する第二の移送手段と、
    前記混合器からの前記セメントスラリーを吐出する吐出口と、
    を備え
    前記アルカリ溶液が温度20℃及びせん断速度10s -1 の条件において0.5~3mPa・sの粘度を有する、セメントスラリーの吐出装置。
  2. 前記セメント含有液は、温度20℃及びせん断速度10s-1の条件で測定される粘度が1~20Pa・sである、請求項1に記載のセメントスラリーの吐出装置。
  3. 前記セメント含有液は、温度20℃及びせん断速度0.1s-1の条件で測定される粘度が50~500Pa・sである、請求項1又は2に記載のセメントスラリーの吐出装置。
  4. 前記第一の容器の容量を100体積部とすると、前記第二の容器の容量は1~40体積部である、請求項1~3のいずれか一項に記載のセメントスラリーの吐出装置。
  5. 前記第一の移送手段は、前記第一の容器から前記混合器に至る第一の流路と、前記第一の流路の途中に設けられた第一のポンプとを含み、
    前記第二の移送手段は、前記第二の容器から前記混合器に至る第二の流路と、前記第二の流路の途中に設けられた第二のポンプとを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のセメントスラリーの吐出装置。
  6. 前記第一の容器の容量が1~1000Lである、請求項5に記載のセメントスラリーの吐出装置。
  7. 前記第一の移送手段は、前記第一の容器の内面に対して摺動する第一のピストンと、前記第一のピストンによって前記第一の容器から押し出された前記セメント含有液を前記混合器に移送する第一の流路とを含み、
    前記第二の移送手段は、前記第二の容器の内面に対して摺動する第二のピストンと、前記第二のピストンによって前記第二の容器から押し出された前記アルカリ溶液を前記混合器に移送する第二の流路とを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のセメントスラリーの吐出装置。
  8. 前記第一の容器の容量が0.01~1Lである、請求項7に記載のセメントスラリーの吐出装置。
  9. 前記吐出口を水平方向及び上下方向に移動させる駆動機構を更に備える、請求項1~8のいずれか一項に記載のセメントスラリーの吐出装置。
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