JP7228017B1 - 穴加工方法、制御装置及び工作機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】タップ加工において、ねじ切りの終端部にバリが生じないようにできる穴加工方法を提供する。【解決手段】回転軸線Cr回りに回転し、下穴6’にねじ溝を加工するための刃部14aを有するねじ部14と、回転軸線Crと下穴6’の中心軸線C6とを一致させた横断面視において、下穴6’との間に空間20を形成する非係合部17と、を備えたタップ工具10を用いた穴加工において、中心軸線C6と回転軸線Crとが一致する第1の状態において、タップ工具10を回転させ、ワーク8側へ前進させてねじ溝を加工することと、回転軸線Cr回りにタップ工具10を回転させ、タップ工具10を下穴6’の内部において回転軸線Crに直交する方向の非係合部17側へ移動させることによって、第1の状態からねじ部14とねじ溝との係合が解除された第2の状態へ移行させることと、タップ工具10をねじ穴6から退避させることと、を含む。【選択図】図6

Description

本発明は、ワークに設けられた下穴をねじ穴に加工する穴加工方法、工作機械の制御装置及び工作機械に関する。
特許文献1には、NCフライス盤やマシニングセンタと共に利用されるタップ工具として、回転軸線を有し、ワークに設けられた下穴の中心軸線と回転軸線を一致させた状態で下穴をねじ穴に加工するタップ工具(ワンウェイタップ)が開示されている。このタップ工具は、ねじ穴のねじ溝を加工する刃部を有するねじ部と、刃部の回転方向後方に位置するパッド部であって、ねじ溝の加工中に、刃部によって加工されたねじ溝に係合するパッド部と回転軸線とねじ穴の中心軸線とを一致させた横断面視において、ねじ穴との間に空間を形成する非係合部と、を備える。ここで、非係合部とねじ穴との間に形成される空間は、タップ工具が、回転軸線とねじ穴の中心軸線とが一致した状態から、ねじ穴内で回転軸線に直交する方向で移動した場合に、ねじ部とねじ溝との係合及びパッド部とねじ溝との係合の同時解除を可能とする大きさを有することを特徴とする。これにより、加工後に、回転軸線に直交する方向に移動してねじ穴のねじ溝との係合が解除されるため、タップ工具を回転させることなく、ねじ穴から回転軸線方向に高速で引き抜くことが可能となり、加工開始点に戻る時間も含めた加工時間の短縮化を実現することができる。
このようなタップ工具では、一般的な管用ねじのタップ工具のように、ねじ切りの終端部に、いわゆる、ストップマークを生じさせることはないものの、加工残余物としてのバリが生じやすく、また、逆回転させることなく引きぬくことができるため、図8に示すようにねじ切りの終端部6EにバリBUが残ることがある。
特許第6742468号明細書
本発明は、上記事情を鑑み、タップ加工において、ねじ切りの終端部にバリが生じないようにできる穴加工方法の提供を目的とする。
本発明によれば、第1の軸線回りに回転し、被加工物に設けられた下穴にねじ溝を加工するための刃部を有するねじ部と、第1の軸線と下穴の中心軸線とを一致させた横断面視において、下穴との間に空間を形成する非係合部と、を備えたタップ工具を用いて行う穴加工において、下穴の中心軸線と第1の軸線とが一致する第1の状態において、タップ工具を回転させると共に被加工物の側へ前進させることによって下穴にねじ溝を加工することと、第1の軸線回りにタップ工具を回転させると共に、タップ工具を下穴の内部において第1の軸線に直交する方向の非係合部の側へ移動させることによって、タップ工具を該第1の状態からねじ部とねじ溝との係合が解除された第2の状態へ移行させることと、タップ工具を下穴の中心軸線の方向に沿って後退させ、ねじ穴から退避させることと、を含むことを特徴とする穴加工方法が提供される。
本発明によれば、回転中心とされた第1の軸線回りに回転し、被加工物に設けられた下穴にねじ溝を加工するための刃部を有するねじ部と、第1の軸線と下穴の中心軸線とを一致させた横断面視において、下穴との間に空間を形成する非係合部と、を備えたタップ工具を用いて行う穴加工であって、下穴の中心軸線と第1の軸線とが一致する第1の状態において、タップ工具を回転させると共に被加工物の側へ前進させることによって下穴にねじ溝を加工することと、タップ工具が、下穴の内部において第1の軸線に直交する方向の非係合部の側に移動され、ねじ部とねじ溝との係合が解除された第2の状態において、タップ工具を下穴の中心軸線の方向に沿って後退させ、ねじ穴から退避させることと、を含むねじ穴の穴加工方法において、第1の状態において、タップ工具の外周形状に沿って第1の仮想円を画定し、第2の状態において、下穴の中心軸線と一致するタップ工具の第2の軸線を中心とする円であって、下穴の内径よりも小さく、かつ、第2の軸線と下穴の中心軸線とを一致させた横断面視において、タップ工具を内側に含むと共に刃部の近傍を通過する第2の仮想円を画定し、第1の仮想円と第2の仮想円との交点のうち、第2の状態における刃部から遠方側の交点となる回転用交点を演算し、回転用交点を通過し、第1の軸線に平行な第3の軸線回りにタップ工具を回転させることによって、タップ工具を第1の状態から第2の状態へ移行させると共に、ねじ溝の加工残余部分を加工することを更に含むことを特徴とする穴加工方法が提供される。
さらに、本発明によれば、本発明に係る加工方法による加工を制御する制御装置であって、第1の軸線に対する回転用交点のタップ工具上における位置と、第1の状態から第2の状態へ移行する際の、タップ工具を回転させる角度と、をタップ工具毎に関連付けして記憶する記憶部を有する、制御装置が提供される。
また、本発明によれば、本発明に係る制御装置と、タップ工具を保持して回転させる主軸と、第1の回転軸線の方向に沿って移動するZ軸直動送り部と、第1の回転軸線と直交する方向に移動するX軸直動送り部、及び、第1の回転軸線とX軸直動送り部との両方に直交する方向に移動するY軸直動送り部によって主軸を被加工物に対して相対移動させる送り機構と、を有し、下穴にねじ溝を加工することは、主軸の回転と、Z軸直動送り部の相対移動と、によって行われ、タップ工具の第1の状態から第2の状態への移行は、主軸を記憶部に記憶した角度で第1の軸線回りに回転させるのと同時に、X軸直動送り部及びY軸直動送り部を移動させることによって、回転用交点を中心とし、第2の仮想円と同じ半径の円弧の軌道に沿って移動させる、工作機械が提供される。
本発明に係る加工方法によると、タップ工具が下穴の内部において回転されると共に第1の軸線に直交する方向に沿って非係合部側に移動されることによって、第1の状態からタップ工具のねじ部とねじ溝との係合が解除された第2の状態へ移行され、この状態から、タップ工具を下穴の中心軸線の方向に沿って移動し(後退させ)、ねじ穴から退避させることができる。これによって、タップ工具をねじ穴から高速で引き抜くことができる。また、第1の状態から第2の状態への移行は、第1の状態における第1の仮想円と第2の状態における第2の仮想円との交点となる回転用交点を通過し、第1の軸線に平行な第3の軸線回りにタップ工具を回転させることによっても行うことができる。このとき、タップ工具のねじ部の刃部は、円弧形状の軌道TRに沿って移動させることができるため、第1の状態から回転を開始した直後の刃部は、ねじ穴の内周部を摺動するように移動させることができる。これによって、刃部は、ねじ溝の加工における残余部分(不完全ねじ部)となり得るバリを削り取ることができる。
さらに、本発明に係る制御装置によると、加工を制御する制御装置は記憶部を有しており、回転用交点のタップ工具上における位置と、第1の状態から第2の状態へ移行する際のタップ工具を回転させる角度と、をタップ工具毎に関連付けして記憶させておく(格納しておく)ことができる。このため、タップ工具及びねじ穴の寸法に関係なく高速で穴加工を行うことができる。
また、本発明に係る工作機械よると、タップ工具の第1の状態から第2の状態への移行は、タップ工具を保持する主軸を記憶部に記憶した角度で第1の軸線回りに回転させるのと同時に、X軸直動送り部及びY軸直動送り部を移動させることによって、回転用交点を中心とし、第2の仮想円と同じ半径の円弧の軌道に沿って移動させることができる。このため、第1の状態から回転を開始した直後の刃部を、ねじ穴の内周部に沿って摺動させることができ、刃部は、ねじ溝の加工におけるバリを削り取ることができる。また、工作機械が標準的に具備するX軸直動送り部及びY軸直動送り部を移動させることによって、刃部をねじ穴の内周部に沿って摺動させることができるため、汎用性の高い穴加工を行うことができる。
図1は、本発明の実施形態に係る加工方法で用いられる工作機械及び工作機械の主軸頭に装着されたよるタップ工具の正面図を示す。 図2は、図1のタップ工具の斜視図を示す。 図3は、図1のタップ工具の正面図を示す。 図4は、タップ工具及びタップ工具によって加工されるねじ穴の横断面図を示す。 図5は、図4に示されたタップ工具に作用する切削抵抗と、その主分力及び背分力と、を表示したタップ工具及びねじ穴の横断面図を示す。 図6は、図4の状態からタップ工具が回転移動した後のタップ工具及びねじ穴の横断面図を示す。 図7は、本発明の実施形態に係る加工方法によるタップ加工のフローチャートを示す。 図8は、タップ工具及びねじ穴のねじ切りの終端部にバリが生じている状態の横断面図を示す。
以下、添付図面を参照して、実施形態に係る加工方法、工作機械及び制御装置を説明する。同様な又は対応する要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。理解を容易にするために、図の縮尺を変更して説明する場合がある。
図1は、立形マシニングセンタとされた本発明に係る工作機械100と、工作機械100に装着され、本発明に係る加工方法による加工に用いられるタップ工具10と、を示す。図中には、工作機械100を水平面上に配置したときの機械前後方向及び機械上下方向を矢印で示す。図中のYは、機械前後方向(Y軸方向)を示しており、Zは、機械上下方向(Z軸方向)を示す。また、ここでは、水平面において、Y軸方向と直交する方向(図1の紙面に対して垂直な方向)を機械横方向(X軸方向)と称する。
工作機械100は、工場の床面に固定された基台としてのベッド102、ベッド102の上面においてY軸方向に移動可能に設けられ、非加工物としてのワーク8がクランプ固定されるY軸直動送り部としてのY軸スライダ104、及び、ベッド102の機械後方側(図1の右側)の上面から立設されたコラム108を備える。さらに、コラム108の前面においてX軸方向に沿って移動可能に設けられたX軸直動送り部としてのX軸スライダ110、X軸スライダ110に対してZ軸方向に移動可能に設けられたZ軸直動送り部としてのZ軸スライダ112、及び、Z軸スライダ112に固定され、主軸114を鉛直方向に沿った第1の軸線としての回転軸線Crを中心として回転可能に支持する主軸頭116を備える。工作機械100が、このように構成されることによって、主軸頭116を、ワーク8に対して相対的に移動させ、かつ、位置決めすることができる。また、工作機械100は、工作機械100による加工を制御するための制御装置120及び図示しない自動工具交換装置を備える。制御装置120は、後述するようにタップ工具10の回転中心の位置(回転軸線Cr)及び回転角を格納(記憶)するための記憶部122と、タップ工具10の刃部14a(図2参照)の向きを演算し、タップ工具10における回転用交点としての退避回転中心Pvの位置を演算するための演算部124と、を有する。
工作機械100は、タップ加工を、いわゆる同期タップ加工、すなわち、主軸114の回転とZ軸方向の送りとを同期させた加工を実行する。本明細書では、タップ工具10がタップ加工を実行するためのZ軸方向の直線移動を前進移動とも称し、タップ工具10をねじ穴6から引き抜くためのZ軸方向の直線移動を後退移動とも称する。また、本実施形態において、主軸114の回転軸線Crとタップ工具10の回転軸線Crとは、常に一致するため、本明細書では、これらに同一の符号を与える。
本実施形態によるタップ工具10の斜視図を図2に、正面図を図3に示す。また、ねじ穴を加工した直後のタップ工具10及びねじ穴6を、図3の切断線A-A線に沿って切断した横断面図を図4に示す。タップ工具10は、その回転軸線Crが、ワーク8に設けられた下穴6’の中心軸線C6に一致させた状態で、タップ加工、即ち下穴6’をねじ穴6にするための加工を行う。図4では、符号6aで示される円が下穴6’及びねじ穴6の内径に対応し、符号6bで示される円がねじ穴6の谷の径、即ち、タップ工具10の呼び径に対応する。また、図4には、主軸114の回転面上の回転角(位相角)を定義するための十字の基準線(以下、「原線」と称する)Loを示す。ここでは、横断面視で、基線の3時の方向における回転角を0度と定義し、6時、9時及び12時の方向をそれぞれ回転角90度、180度及び270度と定義する。
図2及び図3に示すように、タップ工具10は、基端側のシャンク部11と、先端側の加工部12と、を備える。加工部12の先端にはテーパ部13を備える。加工部12は、回転軸線Crに対して非対称に形成されており、ねじ穴6のねじ溝を加工する複数の刃部14aを有する雄ねじ状のねじ部14と、刃部14aによって加工されたねじ溝と係合する雄ねじ状のパッド部15、16と、加工中に下穴6’及びねじ穴6に接触しない非係合部17と、を有する。ねじ部14には、長手方向に所定のねじピッチで間隔をおいて配置された複数のねじ山が形成されており、刃部14aは、複数のねじ山の各々の回転方向前方側に設けられている。本実施形態では、タップ工具10は、三角ねじのねじ溝を形成するためのものとされている。なお、ここでは、タップ工具10は、三角ねじのねじ溝を形成するものとして説明するが、これに限らず、タップ工具は、台形ねじ、角ねじ等他の形状のねじを形成するものとされてもよい。
従来の典型的なタップ工具では、例えば、切削のための刃部を有するねじ部は、4本の長手方向に延在する切削油流通用の溝を介して、タップ工具の周方向に沿って90度の間隔で4つのねじ部が配置されている。これに対して、本実施形態によるタップ工具10では、1つのねじ部14だけが配置されている。図4に示されている実施例では、1つのねじ部14は、概ね8時(150度)から9時(180度)の方向に配置されている。1つのねじ部14の刃部14aは、その切削の原理が従来のタップ工具と同様であり、図5に示されるように、すくい面14bを有する。このため、従来のタップ工具と同様にねじ溝を加工することができる。図5には、回転方向Tで回転するタップ加工中に、切削力に対する反力としてタップ工具10の刃部14aの先端に作用する切削抵抗Rcと、その背分力Rb及び主分力Rpと、をベクトル表記で示す。
図4に示されている本実施形態に係るタップ工具10は、時計回りに回転するものとして構成されている。パッド部15、16は、ねじ部14の回転方向後方側に形成されており、本実施形態では2つのパッド部として、第1のパッド部15と、第2のパッド部16と、が形成されている。第1のパッド部15とねじ部14との間には第1の溝18が形成され、第1のパッド部15と第2のパッド部16との間には第2の溝19が形成されている。第1のパッド部15と第2のパッド部16の回転方向前方側に形成された第1の溝18と第2の溝19とを介してパッド部15、16には切削液を効率よく供給することができる。これにより、パッド部15、16とワーク8の間の潤滑が良くなり、刃部14aで形成されたねじ溝の表面とパッド部15、16とが擦れることによって生じる損傷から、タップ工具10及びワーク8を保護することができる。
各パッド部15、16には、ねじ部14と同様に雄ねじが形成されているものの、刃部14aは形成されていない。また、パッド部15、16の雄ねじの半径は、ねじ部14の雄ねじの半径よりもわずかに小さく形成されているが、ねじ部14の刃部14aによって形成されたねじ穴6のねじ溝に螺合できる程度の大きさに形成されている。
図5に示されるように、パッド部15、16は、加工中に生じる切削抵抗Rcをねじ穴6で受け止め、刃部14aが撓まないように設けられている。切削抵抗Rcの作用する方向は、ねじ穴6に当接する(接触する)すくい面14bの角度を変えることによって変化する。本実施形態では、主に第2のパッド部16が、切削抵抗Rcを受け止める役割を果たす。ここでは、第2のパッド部16は、刃部14aに作用する切削抵抗Rcの作用方向の延長線上に位置するように形成されている。切削抵抗Rcによって、刃部14aが押圧された加工部12は、切削抵抗Rcの作用方向に沿って押し出される、このとき、押し出された加工部12の第2のパッド部16がねじ穴6のねじ溝に当接する。これによって、切削抵抗Rcがねじ穴6に伝達され、第2のパッド部16(加工部12)は、ねじ穴6に支持されるため、刃部14aが撓むことを防止又は抑制することができる。
図4に示されるように、非係合部17は、湾曲した平滑な表面とされており、横断面視で点17a及び点17bを結ぶ曲線、本実施形態では、円弧状に形成されている。本実施形態によるタップ工具10では、1つのねじ部14だけが配置されているため、非係合部17とねじ穴6の内径との間には空間20が形成される。図6に示されるように、第1の状態であるねじ溝の加工が終了した状態において、ねじ切りの終端部6Eにおいて停止した穴底停止位置におけるねじ部14(点線表示)は、タップ工具10が、退避回転中心Pvを通過し、回転軸線Crに平行な第3の軸線としての退避回転軸Cv回りに退避回転角θsだけ時計回りに回転されることによって、ねじ部14(実線表示)は、穴底停止位置から工具退避可能位置(リトラクト位置)へと回転移動される。このため、空間20(図4参照)は、リトラクト位置へと回転移動されたねじ部14、第1のパッド部15及び第2のパッド部16が、ねじ穴6と係合しない位置へと移動され、タップ工具10を逆回転させることなく後退移動できる程度の大きさに形成されている。具体的には、ねじ穴6との関係から、十分な大きさの空間20を形成することができるように、非係合部17の形状が画定されている。なお、空間20の大きさは、マージンをもって少し大きめに形成されてもよい。
空間20は、また、切削中には、刃部14aへ切削液を供給するための経路、及び、切削によって生じた切りくずを排出するための経路としての役割を有しており、加工面の品質を向上させ、工具寿命を延ばす効果を有する。さらに、非係合部17の形状を、円弧状に形成することによって、タップ工具10の横断面の面積を大きくする(タップ工具10を太くする)ことができ、タップ工具10の剛性を高くすることができる。なお、以下の説明では、非係合部17の形状は、円弧状に形成されているとして説明するが、これに限らず、非係合部17の形状は、所定の剛性が確保できる程度において横断面視で多角形状等の他の形状に形成されてもよい。
図6において実線で示されるように、リトラクト位置へと回転され、ねじ部14及びパッド部15、16とねじ溝との係合が解除されたタップ工具10は、回転軸線Cr方向の後退移動によってねじ穴6から引き抜くことができる。従来のタップ工具では、ねじ溝との係合を解除できないため、タップ工具を逆回転させながら引き抜く必要がある。これに対して、本実施形態に係るタップ工具10の引き抜きは、回転させることなく後退移動だけで引き抜くことができるため、高速で後退移動を行うことができる。
ねじ溝の加工が終了し、ねじ切りの終端部6Eにおいて停止した穴底停止位置におけるタップ工具10の向き(回転面上の位相角)は、ねじ穴6の深さが異なると加工に必要なタップ工具10の回転数も異なるため、ねじ穴6毎に異なる。従って、タップ工具10のねじ切りの終端部6Eの向き(回転面上の位相角)、退避回転軸Cv(退避回転中心Pv)の位置や退避回転軸Cv回りに横断面視で時計回りに退避回転角θsだけ回転させた工具退避可能位置もねじ穴6毎(タップ工具10毎)に異なる。このため、タップ工具10は、加工開始点(図示省略)に位置決めされる際に、主軸114の原線Loに対して所定の位相角に設定される。これによって、演算部124は、この所定の位相角及び主軸114のモータのエンコーダの情報から、加工後の穴底停止位置におけるタップ工具10の位相角(図4では、150度から180度の間)を算出し、算出されたタップ工具10の位相角に基づいて退避回転角θsを算出することができるように構成されている。
タップ工具10の回転移動は、以下のようにして行われる。図6に示されるように、ねじ溝の加工が終了した第1の状態において、タップ工具10(図6中の点線)の外周形状に沿って第1の仮想円VC1を画定する。また、予定しているリトラクト位置へとタップ工具10(図6中の実線)が回転された第2の状態において、下穴6’の中心軸線C6と一致する位置におけるタップ工具10の軸線C2(第2の軸線)を中心とする第2の仮想円VC2を画定する。ここで、第2の仮想円VC2の半径は、下穴6’の内径よりも小さく、かつ、軸線C2と下穴6’の中心軸線C6とを一致させた横断面視において、タップ工具10を内側に含むと共に刃部14aの近傍を通過するように設定される。このため、第1の仮想円VC1と第2の仮想円VC2は、2点(2箇所)で交差する。これらの交点のうち、第2の状態における刃部14aから遠方側にある交点を、タップ工具10を第2の状態へ移行(回転)させるための中心(退避回転中心Pv)とする。第2の状態は、タップ工具10の横断面形状と下穴6’との関係によって画定されるため、退避回転角θsは、タップ工具10の横断面形状により異なる。このため、退避回転角θsは、タップ工具10に関連付けて制御装置120の記憶部122に予め格納(記憶)しておくことができる。さらに、ねじ穴6、ねじピッチ、並びに、タップ工具10毎に類型された穴底停止位置におけるタップ工具10の位相角、ねじ切りの終端部6Eの位置(X座標及びY座標)も記憶部122に予め記憶される。なお、本実施形態では、第1の仮想円VC1と第2の仮想円VC2とは、タップ工具10に対する円の中心の相対位置が同じ位置とされており、第1の仮想円VC1は、第1の状態での軸線C2を中心とした円とされている。また、直径は、第1の仮想円VC1及び第2の仮想円VC2と同じとされている。
本実施形態に係る制御装置120を有する工作機械100を用いて、本実施形態に係る加工方法によって行われるタップ加工の例を、図7に示すフローチャートに沿って以下に説明する。以下に説明するタップ加工は、制御装置120においてタップ工具10毎に格納されたマクロプログラムが実行されることによって、工作機械100が作動され、加工が行われる。なお、以下の説明では、タップ加工は、ねじの規格のねじの呼び毎に個別に用意されたマクロプログラムによって行われるとして説明するが、これに限らず、例えば、工作機械100(制御装置120)に実装されたMコードやGコードによって指令すること等、他の態様で行われてもよい。
最初に、被加工物を加工する加工プログラムが実行されており、該加工プログラム中のタップ加工を行う箇所には、所望のねじの呼びに対応したマクロプログラム番号が記述されている。ステップS10では、制御装置120において、加工プログラム中のタップ加工のマクロプログラムが記述されている箇所まで実行されると、ねじの呼びに対応したマクロプログラム番号が指定され、所定のZ軸方向の位置(高さ)にある加工開始点、ねじ穴6の深さ、主軸114の回転速度及び下穴6’の位置(X座標、Y座標)を引数とするマクロプログラムが呼び出される。具体的には、例えば、加工プログラム中には、G65 P0061 X100 Y100 R-100 Z20 S100;と記述されている。ここで、G65がNC(数値制御装置)の加工プログラムで用いられるマクロ呼び出し指令、Pが呼び出すマクロプログラム番号、Xが穴中心のX座標、Yが穴中心のY座標、RがZ座標における加工開始点、Zがねじ加工を行うZ座標方向の長さ、Sが主軸回転速度(図6参照)を示す。これらの引数は、後述するパラメタと異なり、工作機械100のオペレータが所望の数値を指定するものである。このとき、呼び出されたマクロプログラムの処理を絶対座標系で取り扱うのか(例えば、G90:アブソリュート指令)又は、相対座標系で取り扱うのか(例えば、G91:インクレメンタル指令)は、制御装置120に設定されているモーダルの状態を取得して確認される。以下のマクロプログラムの処理(ステップ)は、座標値が絶対座標系による、又は、相対座標系によるかの違いであって、処理内容自体は同一とされている。
次に、ステップS20では、マクロプログラムにおいて、予め入力され、制御装置120の記憶部122に格納(記憶)されているパラメタを読み込む。パラメタは、具体的には、ねじ切りの終端部6Eの位置(X座標、Y座標)、退避回転中心Pvの位置(X座標、Y座標)、退避回転角θs、ねじピッチ等である。これらのパラメタは、ねじの直径、ねじのピッチに応じて異なる値であるため、ねじの呼び毎に個別にパラメタを記憶しておく必要があり、本実施形態では、マクロプログラム毎に対応したパラメタが予め記憶されている。なお、これらのパラメタは、入力されるのではなく、予めマクロプログラム自体に直接書き込まれていてもよい。また、主軸114の回転速度及びねじピッチから、Z軸方向(前進方向)の送り速度が算出される。
次に、ステップS30では、タップ工具10を所定のZ軸方向の位置(高さ)にある加工開始点に位置決めする(移動させる)。すなわち、タップ工具10が装着された工作機械の主軸114の回転軸線Crとワーク8に設けられた(形成された)下穴6’の中心軸線C6とを一致させると共に、タップ工具10の先端を加工開始点まで移動(下降)させ、位置決めする。このとき、主軸114の原線Loに対するタップ工具10の位相角は所定の値に設定される。
次に、ステップS40では、主軸114の回転速度と算出した前進方向の送り速度をねじのピッチに応じて同期させて、同期タップ加工が行われる。タップ工具10がZ軸方向に所定の距離だけ移動して、指令されたねじ深さに達したなら、主軸114の回転と送り(前進移動)が停止する。これによって、ワークの下穴6’がねじ穴6に加工される。
次に、ステップS50では、タップ工具10は、退避回転軸Cv回りに退避回転角θsだけ回転される。具体的には、タップ工具10は、主軸114を記憶部122に記憶した退避回転角θsで回転軸線Cr回りに回転させるのと同時に、X軸スライダ110及びY軸スライダ104を移動させることによって、退避回転中心Pvを中心とし、第2の仮想円VC2と同じ半径の円弧の軌道TRに沿って第1の状態から第2の状態へと移行される(図6中の矢印S)。これによって、タップ工具10のねじ部14やパッド部15、16とねじ穴6のねじ溝との係合は完全に解除される。さらに、タップ工具10は、退避回転軸Cv回りに退避回転角θsだけ回転されることによって、その刃部14aは、円弧形状の軌道TRに沿って移動するため、第1の状態から回転を開始した直後の刃部14aは、ねじ穴6の内周部を摺動するように移動する。これによって、刃部14aは、ねじ溝の加工における残余部分(不完全ねじ部)となり得るバリBU(図8参照)を削り取る(加工する)ことができる。
次に、ステップS60では、タップ工具10は、回転させることなく上方側へ加工開始点まで後退移動される。後退移動の際の主軸114のZ軸方向の送り速度は、加工時、すなわち、前進移動の際の送り速度に比較して2倍以上高速にすることができる。これらのステップによって、一つのねじ穴6のタップ加工が完了する。
本実施形態によると、タップ工具10が下穴6’の内部において回転軸線Crに直交する方向に沿って非係合部17側に移動されることによって、第1の状態からタップ工具10のねじ部14とねじ溝との係合が解除された第2の状態へ移行され、この状態から、タップ工具10を下穴6’の中心軸線C6の方向に沿って移動し、ねじ穴6から退避させることができる。これによって、タップ工具10をねじ穴6から高速で引き抜くことができる。また、第1の状態から第2の状態への移行は、第1の状態における第1の仮想円VC1と第2の状態における第2の仮想円VC2との交点となる退避回転中心Pvを通過し、回転軸線Crに平行な退避回転軸Cv回りにタップ工具10を回転させることによって行われる。このとき、タップ工具10のねじ部14の刃部14aは、円弧形状の軌道TRに沿って移動させることができるため、第1の状態から回転を開始した直後の刃部14aは、ねじ穴6の内周部を摺動するように移動させることができる。これによって、刃部14aは、ねじ溝の加工における加工残余部分(不完全ねじ部)となり得るバリBUを削り取ることができる。タップ工具10は下穴6’の内部において回転軸線Crに直交する方向(水平方向)に沿って非係合部17側へ移動すると説明したが、ねじ溝は規格で定められた所定のねじピッチの螺旋であるため、退避回転軸Cv回りのタップ工具10の回転動作の際に、ねじピッチに合せて回転軸線Crに平行な方向にタップ工具10を前進移動させる動作が同期して行われている。
また、本実施形態によると、加工を制御する制御装置120は記憶部122を有しており、退避回転中心Pvのタップ工具10上における位置と、第1の状態から第2の状態へ移行する際のタップ工具10を回転させる退避回転角θsと、をタップ工具10毎に関連付けして記憶させておくことができる。このため、タップ工具10及びねじ穴6の寸法に関係なく高速で穴加工を行うことができる。
さらに、本実施形態によると、タップ工具10の第1の状態から第2の状態への移行は、タップ工具10を保持する主軸114を記憶部122に記憶した退避回転角θsで回転軸線Cr回りに回転させるのと同時に、X軸スライダ110部及びY軸スライダ104を移動させることによって、退避回転中心Pvを中心とし、第2の仮想円VC2と同じ半径の円弧の軌道TRに沿って移動させることができる。このため、第1の状態から回転を開始した直後の刃部14aを、ねじ穴6の内周部に沿って摺動させることができ、刃部14aは、ねじ溝の加工におけるバリBUを削り取ることができる。また、例えば、工作機械100の制御装置120が標準的に具備する円弧補完の指令等を用いてX軸スライダ110部及びY軸スライダ104を移動させることによって、刃部14aをねじ穴6の内周部に沿って摺動させることができるため、汎用性の高い穴加工を行うことができる。
以上により、本実施形態に係る加工方法は、タップ加工において、ねじ切りの終端部にバリBUを生じさせないようにすることができる。
なお、本実施形態のタップ工具10は、2つのパッド部15、16を備えているとして説明したが、これに限らず、タップ工具は、パッド部を、1つ又は3つ以上備えてもよい。
また、本実施形態のタップ工具10は、第1のパッド部15とねじ部14との間に第1の溝18を有するとして説明したが、これに限らず、パッド部とねじ部との間に溝を形成しない、従って、パッド部がねじ部に連続して形成されてもよい。
さらに、本実施形態では、パッド部15、16はねじ部14の半径よりもわずかに小さい半径を有するとして説明したが、これに限らず、パッド部の半径とねじ部の半径とが等しく形成されてもよい。
6 ねじ穴
6’ 下穴
8 ワーク(被加工部)
10 タップ工具
14 ねじ部
14a 刃部
17 非係合部
20 空間
100 工作機械
104 Y軸スライダ(Y軸直動送り部)
110 X軸スライダ(X軸直動送り部)
112 Z軸スライダ(Z軸直動送り部)
114 主軸
120 制御装置
122 記憶部
124 演算部
BU バリ(加工残余部分)
C2 軸線(第2の軸線)
C6 中心軸線
Cr 回転軸線(第1の軸線)
Cv 退避回転軸(第3の軸線)
Pv 退避回転中心(回転用交点)
VC1 第1の仮想円
VC2 第2の仮想円
θs 退避回転角

Claims (6)

  1. 第1の軸線回りに回転し、被加工物に設けられた下穴にねじ溝を加工するための刃部を有するねじ部と、前記第1の軸線と前記下穴の中心軸線とを一致させた横断面視において、前記下穴との間に空間を形成する非係合部と、を備えたタップ工具を用いて行う穴加工において、
    前記下穴の中心軸線と前記第1の軸線とが一致する第1の状態において、前記タップ工具を回転させると共に該被加工物の側へ前進させることによって前記下穴にねじ溝を加工することと、
    前記第1の軸線回りに前記タップ工具を退避回転角だけ回転させると共に、前記タップ工具を前記下穴の内部において前記第1の軸線に直交する方向の前記非係合部の側へ移動させることによって、前記タップ工具を該第1の状態から前記ねじ部と前記ねじ溝との係合が解除された第2の状態へ移行させることと、
    前記タップ工具を前記下穴の中心軸線の方向に沿って後退させ、ねじ穴から退避させることと、
    を含むことを特徴とする穴加工方法。
  2. 回転中心とされた第1の軸線回りに回転し、被加工物に設けられた下穴にねじ溝を加工するための刃部を有するねじ部と、前記第1の軸線と前記下穴の中心軸線とを一致させた横断面視において、前記下穴との間に空間を形成する非係合部と、を備えたタップ工具を用いて行う穴加工であって、
    前記下穴の中心軸線と前記第1の軸線とが一致する第1の状態において、前記タップ工具を回転させると共に該被加工物の側へ前進させることによって前記下穴にねじ溝を加工することと、
    前記タップ工具が、前記下穴の内部において前記第1の軸線に直交する方向の前記非係合部の側に移動され、前記ねじ部と前記ねじ溝との係合が解除された第2の状態において、前記タップ工具を前記下穴の中心軸線の方向に沿って後退させ、ねじ穴から退避させることと、
    を含むねじ穴の穴加工方法において、
    前記第1の状態において、前記タップ工具の外周形状に沿って第1の仮想円を画定し、
    前記第2の状態において、前記下穴の中心軸線と一致する前記タップ工具の第2の軸線を中心とする円であって、前記下穴の内径よりも小さく、かつ、前記第2の軸線と前記下穴の中心軸線とを一致させた横断面視において、前記タップ工具を内側に含むと共に前記刃部の近傍を通過する第2の仮想円を画定し、
    前記第1の仮想円と前記第2の仮想円との交点のうち、前記第2の状態における前記刃部から遠方側の交点となる回転用交点を演算し、
    前記回転用交点を通過し、前記第1の軸線に平行な第3の軸線回りに前記タップ工具を回転させることによって、前記タップ工具を該第1の状態から該第2の状態へ移行させると共に、前記ねじ溝の加工残余部分を加工することを更に含むことを特徴とする、穴加工方法。
  3. 前記タップ工具の前記下穴に挿入された深さから、前記下穴に前記ねじ溝を加工することを終了する際の、前記タップ工具の前記第1の軸線回りの回転面上における前記刃部の向きを演算することと、
    前記タップ工具における前記回転用交点の位置を演算することと、を更に含む、請求項2に記載の穴加工方法。
  4. 前記タップ工具の前記非係合部の形状は、横断面視で前記第1の仮想円及び/又は前記第2の仮想円に内接し、かつ、重なる円弧形状とされている、請求項2に記載の穴加工方法。
  5. 請求項2から請求項4の何れか1項に記載の加工方法による加工を制御する制御装置であって、
    前記第1の軸線に対する前記回転用交点の前記タップ工具上における位置と、
    前記第1の状態から前記第2の状態へ移行する際の、前記タップ工具を回転させる角度と、を前記タップ工具毎に関連付けして記憶する記憶部を有する、制御装置。
  6. 請求項5に記載の制御装置と、
    前記タップ工具を保持して回転させる主軸と、
    第1の回転軸線の方向に沿って移動するZ軸直動送り部と、前記第1の回転軸線と直交する方向に移動するX軸直動送り部、及び、前記第1の回転軸線と前記X軸直動送り部との両方に直交する方向に移動するY軸直動送り部によって該主軸を前記被加工物に対して相対移動させる送り機構と、を有し、
    前記下穴に前記ねじ溝を加工することは、前記主軸の回転と、前記Z軸直動送り部の相対移動と、によって行われ、
    前記タップ工具の前記第1の状態から前記第2の状態への移行は、前記主軸を前記記憶部に記憶した角度で前記第1の軸線回りに回転させるのと同時に、前記X軸直動送り部及び前記Y軸直動送り部を移動させることによって、前記回転用交点を中心とし、前記第2の仮想円と同じ半径の円弧の軌道に沿って移動させる、工作機械。
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