以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。実施形態に係る広告配信システムは、商取引可能な取引対象を売る売り手の広告を配信する。具体的には、オンラインショッピングモールで商品を販売する店舗の広告が配信される。オンラインショッピングモールは電子商取引を可能とするシステムの一例である。しかしながら、配信される広告の広告主は、オンラインショッピングモールの店舗に限定されない。例えば、事業者自らが運営するウェブサイトで商品を販売するその事業者の広告が配信されてもよい。また、取引対象はサービスであってもよい。
[1.第1実施形態]
[1-1.広告システムの構成]
先ず、本実施形態に係る広告配信システムSの構成及び機能概要について、図1を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る広告配信システムSの概要構成の一例を示す図である。
図1に示すように、広告配信システムSは、広告配信サーバ1と、電子商店街サーバ2と、複数の店舗端末3と、複数のユーザ端末4とを備える。広告配信サーバ1と電子商店街サーバ2と各店舗端末3と各ユーザ端末4とは、ネットワークNWを介して互いに接続される。ネットワークNWは、例えばインターネット、専用通信回線(例えば、CATV(Community Antenna Television)回線)、移動体通信網(基地局等を含む)、及びゲートウェイ等により構築されている。
広告配信サーバ1は、所定のオンラインショッピングモールに出店している店舗の広告を、ネットワークNWを介して配信するサーバ装置である。例えば、広告配信サーバ1は、ネットワークNWを介して配信される媒体内に広告を表示させる。配信される媒体は、例えばデジタルメディア又はデジタルコンテンツである。より具体的に媒体は、例えばウェブページや電子メールであってもよい。広告が表示されるウェブページは、例えばオンラインショッピングモールのページであってもよいし、その他のウェブサイトのページであってもよい。
電子商店街サーバ2は、上述のオンラインショッピングモールを管理するサーバ装置である。例えば、電子商店街サーバ2は、各ユーザ端末4からの要求に応じて、オンラインショッピングモールのウェブページを送信したり、商品の注文を処理したりする。オンラインショッピングモールのウェブページとして、オンラインショッピングモールのトップページ、商品の各カテゴリのトップページ、検索結果ページ、店舗ページ等がある。検索結果ページは、商品の検索結果の一覧が表示されるウェブページである。店舗ページは、個別の店舗の商品を売るためにその店舗用に作成されたページである。各店舗は、その店舗自身の店舗ページの内容を決定する。例えば、店舗は、店舗ページのデザイン、画像、文章等を作成する。店舗自身が店舗ページを作成してもよいし、店舗が作成した情報に基づいて、電子商店街サーバ2が店舗ページを生成してもよい。店舗ページとして、例えば店舗トップページ及び商品ページがあってもよい。店舗トップページは、対象の店舗の入口の役割を担うウェブページである。例えば、店舗トップページには、対象の店舗の紹介が掲載されたり、その店舗が取り扱う商品の一覧が表示されたり、その店舗が取り扱う商品を検索するためのユーザインターフェースが表示されたりしてもよい。商品ページには、個別の商品の情報が掲載される。例えば、商品ページには、商品名、商品の画像、価格、商品の説明等が表示されてもよい。また、商品ページには、買い物かごボタンが表示されてもよい。ユーザが買い物かごボタンを押下する操作を行うと、その商品ページに対応する商品が買い物かごに追加される。その後、ユーザは、購入手続きを行うことで、買い物かごに入れられている商品を注文することができる。
各店舗端末3は、上述のオンラインショッピングモールに出店する店舗の従業員等により利用される端末装置である。従業員等は、店舗端末3を操作して電子商店街サーバ2にアクセスすることにより、例えばオンラインショッピングモールに商品を登録したり、顧客からの受注情報を確認したりする。店舗は、広告配信サーバ1により配信される広告の広告主になることも可能である。例えば、従業員等は、店舗端末3を操作して広告配信サーバ1にアクセスすることにより、例えばキャンペーンを作成したり、広告の配信結果のレポートを確認したりする。キャンペーンは、広告を配信することによる店舗の商品の販売促進活動を示す。店舗端末3の例として、パーソナルコンピュータ、タブレット式コンピュータ等が挙げられる。各店舗端末3には、ウェブブラウザがインストールされてもよい。
各ユーザ端末4は、オンラインショッピングモールを利用して商品を購入可能なユーザにより利用される端末装置である。各ユーザ端末4は、例えばユーザの操作に基づいて、電子商店街サーバ2からウェブページを受信して表示する。ウェブページに広告枠が含まれる場合、ユーザ端末4は、その広告枠のタグ又はスクリプト等に従って、広告配信サーバ1から広告コンテンツを受信する。ユーザ端末4は、この広告コンテンツに従って、広告枠内に広告を表示する。また、広告配信サーバ1が店舗配信ニュース広告や市場広告等の電子メール広告を配信すると、ユーザ端末4は、メールサーバからその電子メール広告を受信する。ユーザ端末4の例として、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット式コンピュータ等の携帯情報端末、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、セットトップボックス等が挙げられる。各ユーザ端末4には、ウェブブラウザ及び電子メールクライアントがインストールされてもよい。また、各ユーザ端末4には、オンラインショッピングモールを利用するための専用のアプリケーションがインストールされてもよい。
このような構成の広告配信システムSにおいて、各店舗が利用可能な広告サービスが複数存在してもよい。例えば、広告サービスとして、市場広告、検索連動型広告、店舗配信ニュース広告、市場配信ニュース広告、効果保証型広告、運用型クーポン広告、及びターゲティングディスプレイ広告等があってもよい。市場広告は、オンラインショッピングモールの特定のページに掲載されるタイプの広告である。特定のページの例として、オンラインショッピングモールのトップページ、商品のカテゴリのトップページ等が挙げられる。オンラインショッピングモール以外の特定のウェブサイトの特定のウェブページに掲載される広告も、市場広告に含まれてもよい。検索連動型広告は、オンラインショッピングモールや他のウェブサイトの検索結果ページに掲載される広告である。検索連動型広告では、ユーザにより指定された検索条件にマッチする商品の広告が表示される。店舗配信ニュース広告は、特定の店舗で商品を購入したことがあるユーザに向けて電子メールの形態で配信されるその特定の店舗の広告である。店舗配信ニュース広告は、特定の店舗で商品を購入したことがあるユーザに向けて電子メールの形態で配信されるその特定の店舗の広告である。店舗配信ニュース広告では、店舗自身がその電子メールの内容を作成する。市場配信ニュース広告は、オンラインショッピングモールからユーザに向けて電子メールの形態で配信される広告である。市場配信ニュース広告では、例えば広告配信サーバ1が、オンラインショッピングモールにおけるウェブページの閲覧履歴や商品の購入履歴等に基づいて、広告する商品や、広告の配信先のユーザを自動的を決定する。効果保証型広告は、その広告を通じて店舗に売上(コンバージョン)が発生したときに広告料も発生する成果報酬型広告である。効果保証型広告は、例えばウェブページや電子メールに掲載されてもよい。運用型クーポン広告は、商品を割引価格で購入可能なクーポンの発行を伴う広告である。運用型クーポン広告は、例えばウェブページに掲載されてもよい。クーポンの割引率は、例えば広告配信サーバ1が自動的に計算してもよい。ターゲティングディスプレイ広告は、ウェブページに表示されるターゲティング広告である。
店舗ページや、店舗配信ニュース広告の電子メール等の媒体に、その媒体の持ち主又は作成者である店舗以外の店舗の広告を掲載するための広告枠が設定される場合がある。この広告枠に表示された広告について広告料が発生すると、広告配信サーバ1は、その媒体の持ち主である店舗へ報酬を付与する。例えば広告配信サーバ1は、発生した広告料の所定割合(例えば、20%、50%、70%等)を、報酬額に決定してもよい。この割合を報酬付与率という。この仕組みはアフィリエイトに類似しているかもしれない。すなわち、広告を掲載する媒体を提供した店舗がアフィリエイターに相当すると考えることができる。店舗は、付与された報酬を、その店舗の広告の広告費に充てることができる。付与される報酬は、例えば広告ポイントであってもよい。例えば1ポイントが1円に相当してもよい。
[1-2.サーバの構成]
[1-2-1.広告配信サーバ]
次に、広告配信サーバ1の構成について、図2乃至図4を用いて説明する。図2は、本実施形態に係る広告配信サーバ1の概要構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、広告配信サーバ1は、システム制御部11と、システムバス12と、入出力インターフェース13と、記憶部14と、通信部15と、を備えている。システム制御部11と入出力インターフェース13とは、システムバス12を介して接続されている。
システム制御部11は、CPU(Central Processing Unit)11a、ROM(Read Only Memory)11b、RAM(Random Access Memory)11c等により構成されている。
入出力インターフェース13は、記憶部14及び通信部15とシステム制御部11との間のインターフェース処理を行う。
記憶部14は、例えば、ハードディスクドライブ等により構成されている。この記憶部14には、複数のキャンペーンDB14a、他店舗広告枠配信DB14b、店舗広告枠DB14c、広告掲載対象カテゴリDB14d、広告掲載対象外商品DB14e、広告配信履歴DB14f、広告選択履歴DB14g、広告実績DB14h、ポイント履歴DB14i、ポイントDB14j、割り当てポイントDB14k、請求広告料DB14l等のデータベースが記憶されている。「DB」は、データベースの略語である。広告配信サーバ1に加えて、電子商店街サーバ2も、記憶部14に記憶されたデータベースにアクセス可能であってもよい。
図3及び図4は、広告配信サーバ1のデータベースに記憶される内容の一例を示す図である。図3に示すように、各キャンペーンDB14aには、そのデータベースに対応する広告サービスのキャンペーンに関するキャンペーン情報が、キャンペーンごとに記憶される。例えば、キャンペーンDB14a-1、14a-2、14a-3、14a-4、14a-5、14a-6及び14a-7が、市場広告、検索連動型広告、店舗配信ニュース広告、市場配信ニュース広告、効果保証型広告、運用型運用型クーポン広告、及びターゲティングディスプレイ広告にそれぞれ対応してもよい。広告主となる店舗が、キャンペーン情報を設定可能である。具体的に、各キャンペーンDB14aには、キャンペーン情報として、キャンペーンID、店舗ID、キャンペーン名、キャンペーン期間、予算額、広告単価、商品ID、カテゴリID、広告コンテンツ等が、互いに関連付けて記憶される。キャンペーンIDは、キャンペーンを識別する識別情報である。店舗IDは、対象のキャンペーンの広告主である店舗を識別する識別情報である。キャンペーン期間は、広告を配信する期間である。予算額は、所定期間当たり(例えば1ヶ月当たり)に、広告費に充てることができる金額の上限である。広告単価は、1件当たりの広告料である。広告単価は、課金方式がインプレッション課金及びクリック課金の何れかである場合に設定されてもよい。例えば、市場広告、検索連動型広告、店舗配信ニュース広告及び市場配信ニュース広告の課金がクリック課金であってもよい。ターゲティングディスプレイ広告の課金方法がインプレッション課金であってもよい。運用型クーポン広告の場合、ユーザがクーポンを取得したときに広告料が発生してもよい。効果保証型広告の課金方法は成果報酬型課金である。他店舗の媒体(店舗ページ及び店舗配信ニュース広告の電子メール)に掲載される広告の課金方法は、インプレッション課金、クリック課金及び成果報酬型課金の何れであってもよい。本実施形態においては、他店舗の媒体に記載される広告の課金方法はクリック課金であるものとする。また、他店舗の媒体に掲載される広告の課金方法がインプレッション課金又はクリック課金である場合、広告単価は予め定められていてもよい。商品IDは、広告される商品を識別する識別情報である。カテゴリIDは、広告される商品が属するカテゴリを識別する識別情報である。カテゴリの例として、レディースファッション、メンズファッション、ゴルフ用品、スポーツ用品・アウトドア、おもちゃ、家電等がある。広告コンテンツは、対象のキャンペーンにおいて掲載される広告を示すコンテンツである。広告コンテンツは、例えばバナーの画像データであってもよいし、画像データとテキストデータとを組み合わせたマルチメディアコンテンツであってもよい。広告サービスが店舗配信ニュース広告である場合、広告コンテンツは、電子メールの本文の内容(例えば文字情報、HTML文書、画像等)を含んでもよい。広告コンテンツには、ユーザ端末4が広告配信サーバ1にアクセスするためのURLが埋め込まれる。このURLは、キャンペーン情報に含まれるキャンペーンID、店舗ID及び商品IDを含んでもよい。また、このURLは、対象の広告の広告サービスを識別する情報を含んでもよい。各キャンペーンDB14aには、更にそのデータベースが対応する広告サービスに応じて必要な情報が記憶される。
他店舗広告枠配信DB14bは、店舗の広告を、他店舗の媒体に設定された広告枠に掲載するか否かを示す情報が、少なくとも一の広告サービスを利用している店舗ごとに記憶される。具体的に、他店舗広告枠配信DB14bには、店舗ID、ページ配信フラグ、及びメール配信フラグが、互いに関連付けて記憶される。店舗IDは、広告サービスを利用する対象の店舗を示す。ページ配信フラグは、対象店舗の広告を、他店舗の店舗ページに掲載するか否かを示す。メール配信フラグは、対象店舗の広告を、他店舗の店舗配信ニュース広告の電子メールに掲載するか否かを示す。例えば、ウェブページに掲載されるタイプの広告サービス(例えば検索連動型広告)の利用を開始する際、店舗は、その店舗の広告を他店舗の店舗ページに掲載するか否かを設定することが可能であってもよい。また例えば、市場配信ニュース広告の利用を開始する際、店舗は、その店舗の広告を他店舗の店舗配信ニュース広告の電子メールに掲載するか否かを設定することが可能であってもよい。
店舗広告枠DB14cには、店舗の媒体に、他店舗の広告を掲載するか否かを示す情報が、少なくとも一の広告サービスを利用する店舗ごとに記憶される。具体的に、店舗広告枠DB14cには、店舗ID、店舗アフィリエイトID、トップページ掲載フラグ、商品ページ掲載フラグ、及びメール掲載フラグが、互いに関連付けて記憶される。店舗IDは、広告枠を提供する対象の店舗を示す。店舗アフィリエイトIDは、アフィリエイターとしての店舗を識別する識別情報である。店舗アフィリエイトIDは、広告料が発生した場合に報酬が付与される店舗を識別するための情報である。店舗アフィリエイトIDは店舗IDと異なってもよいし、店舗IDが店舗アフィリエイトIDとして用いられてもよい。トップページ掲載フラグは、対象店舗のトップページに他店舗の広告を掲載するか否かを示す。商品ページ掲載フラグは、対象店舗の商品ページに他店舗の広告を掲載するか否かを示す。メール掲載フラグは、対象店舗のニュース広告の電子メールに他店舗の広告を掲載するか否かを示す。店舗トップページ、商品ページ、及びニュース広告それぞれについて、他店舗の広告を掲載するか否かを対象店舗が設定可能である。
広告掲載対象カテゴリDB14dには、対象の店舗の媒体に他店舗の広告の掲載が可能であるか否かを示す広告掲載対象カテゴリ情報が、広告サービスを利用する店舗と商品のカテゴリとの組み合わせごとに記憶される。具体的に、広告表示対象外商品DB14eには、店舗ID、カテゴリID及び掲載フラグが、互いに関連付けて記憶される。店舗IDは、対象店舗を示す。カテゴリIDは、対象のカテゴリを識別する識別情報である。掲載フラグは、対象店舗の媒体に、対象カテゴリの商品の広告を掲載するか否かを示す。対象店舗は、例えば、その店舗が販売する商品とカテゴリが同じ商品の広告の掲載を禁止するように設定することで、対象店舗の媒体に競合店の広告が表示されることを防止可能である。
広告掲載対象外商品DB14eには、他店舗の広告の掲載が禁止される商品ページに関する情報が、少なくとも一の広告サービスを利用する店舗ごとに記憶される。具体的に、広告掲載対象外商品DB14eには、店舗ID及び商品リストが互いに関連付けて記憶される。店舗IDは、対象店舗を示す。商品リストは、対象店舗の商品のうち、商品ページに他店舗の広告の掲載を禁止する商品の商品IDのリストである。対象店舗は、他店舗の広告の掲載を禁止する商品を選択可能である。
広告配信履歴DB14fには、広告の配信の履歴が記憶される。具体的に、広告配信履歴DB14fには、広告配信ログとして、配信ログID、配信日時、キャンペーンID、配信先ユーザID、アフィリエイト店舗ID等が、広告が配信されるごと互いに関連付けて記憶される。配信ログIDは、広告配信ログを識別する識別情報である。配信日時は、広告が配信された日時を示す。キャンペーンIDは、配信された広告が対応するキャンペーンを示す。配信先ユーザIDは、広告の配信先のユーザのユーザIDである。ユーザIDは、ユーザを識別する識別情報である。アフィリエイト店舗IDは、配信された広告が掲載された媒体の持ち主の店舗を示す。アフィリエイト店舗IDは、配信された広告が、何れかの店舗の媒体に掲載される他店舗の広告である場合に記憶される。
広告選択履歴DB14gには、ユーザによる広告の選択(クリック)の履歴が記憶される。具体的に、広告選択履歴DB14gには、広告選択ログとして、トラッキングID、選択日時、キャンペーンID、選択者ID等が、広告が選択されるごとに互いに関連付けて記憶される。トラッキングIDは、広告を選択した後のユーザによる行動を追跡するための識別情報である。選択日時は、広告が選択された日時を示す。キャンペーンIDは、選択された広告に対応するキャンペーンを示す。選択者IDは、広告を選択したユーザのユーザIDである。
広告実績DB14hには、広告の実績を示す実績情報が、キャンペーンと期間との組み合わせごとに記憶される。具体的に、広告実績DB14hには、キャンペーンID、広告サービスID、店舗ID、対象期間、配信数、クリック数、コンバージョン数、広告実績額、売上高、クリックスルーレート、コンバージョンレート、ROAS(Return On Advertising Spend)等が、互いに関連付けて記憶される。キャンペーンIDは、対象のキャンペーンを示す。広告サービスIDは、対象キャンペーンが何れの広告サービスのキャンペーンであるかを示す。店舗IDは、対象キャンペーンを実施した店舗を示す。対象期間は、実績情報により示される実績が、何れの期間における実績であるかを示す。例えば対象期間は、年度と月とで示されてもよい。配信数は、対象キャンペーンの広告が配信された回数を示す。クリック数は、対象キャンペーンの広告がユーザに選択された回数を示す。コンバージョン数は、対象キャンペーンの広告を通して売上があった件数を示す。広告実績額は、対象キャンペーンの広告費の総額である。売上高は、対象キャンペーンの広告を通して得られた売上の総額である。クリックスルーレートは、クリック数を配信数で除算することで計算される。コンバージョンレートは、コンバージョン数をクリック数で除算することで計算される。ROASは、広告を通した売上高を広告実績額で除算することで計算される。実績情報に含まれる各情報は、例えば、広告配信履歴DB14f、広告選択履歴DB14g、及び後述する購入履歴DB24c等に基づいて計算されてもよい。
図4に示すように、ポイント履歴DB14iには、広告ポイントの履歴が記憶される。具体的に、ポイント履歴DB14iには、ポイントログとして、店舗ID、イベント日、イベント種別、ポイント数、利用可能日等が、何れかの店舗が保有する広告ポイントの数に変化があるイベントの発生ごとに互いに関連付けて記憶される。広告ポイントの数に変化があるイベントとして、例えば店舗へのポイントの仮付与と、店舗によるポイントの消費とがあってもよい。ポイントの仮付与とは、店舗がそのポイントを利用することができない状態でそのポイントがその店舗に付与されることをいう。仮付与されたポイントは後日利用可能になる。すなわち、実際にポイントが付与される。店舗IDは、何れの店舗の広告ポイントに変化があったかを示す。イベント日は、広告ポイントの仮付与又は消費があった日付を示す。イベント種別は、広告ポイントに変化があったイベントが、ポイントの仮付与と消費との何れであるかを示す。ポイント数は、対象店舗の広告ポイントがどれだけ変化したかを示す。ポイントが仮付与される場合、このポイント数は正の値であり、ポイントが利用される場合、このポイント数は負の値である。利用可能日は、広告ポイントが仮付与された場合に記憶される。利用可能日は、仮付与されたポイントの利用が可能になる日付を示す。
ポイントDB14jには、店舗が保有する広告ポイントに関するポイント情報が店舗ごとに記憶される。具体的に、ポイントDB14jには、ポイント情報として、店舗ID、利用可能ポイント数、及び獲得予定ポイント数が、互いに関連付けて記憶される。店舗IDは、対象の店舗を示す。利用可のポイント数は、対象店舗が保有するポイントのうち、利用可能なポイントの数を示す。獲得予定ポイント数は、対象店舗が保有するポイントのうち、仮付与されたもののまだ利用可能ではないポイントの数を示す。
割り当てポイントDB14kには、店舗による広告費に対するポイントの割り当てを示すポイント割り当て情報が、店舗と広告サービスとの組み合わせごとに記憶される。具体的に、割り当てポイントDB14kには、ポイント割り当て情報として、店舗ID、広告サービスID、及び割り当てポイント数が、互いに関連付けて記憶される。店舗ID及び広告サービスIDは、対象の店舗及び対象の広告サービスをそれぞれ示す。割り当てポイント数は、対象店舗が対象広告サービスの広告費に割り当てたポイントのうち、まだ消費されていないポイントの数を示す。
請求広告料DB14lには、店舗に請求される広告料に関する請求情報が、店舗と広告サービスと期間との組み合わせごとに記憶される。具体的に、請求広告料DB14lには、請求情報として、店舗ID、広告サービスID、対象期間、及び請求額が、互いに関連付けて記憶される。店舗ID及び広告サービスIDは、対象の店舗及び対象の広告サービスをそれぞれ示す。対象期間は、請求情報により示される広告料が、何れの期間に発生したかを示す。例えば対象期間は、年度と月とで示されてもよい。請求額は、実際に請求される広告料の額である。
記憶部14には、更に、オペレーティングシステム、DBMS(Database Management System)、広告配信サーバプログラム等の各種プログラムが記憶されている。広告配信サーバプログラムは、広告の配信に関する各種処理をシステム制御部11に実行させるプログラムである。広告配信サーバプログラムは、例えば、他の装置からインターネットNWを介して取得されるようにしてもよいし、磁気テープ、光ディスク、メモリカード等の記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしてもよい。
通信部15は、例えばネットワークインターフェースカード等により構成されている。通信部15は、ネットワークNWを介して電子商店街サーバ2、店舗端末3、ユーザ端末4等と接続し、これらの装置との通信状態を制御する。
[1-2-2.電子商店街サーバ]
次に、電子商店街サーバ2の構成について、図5及び図6を用いて説明する。図5は、本実施形態に係る広告配信サーバ1の概要構成の一例を示すブロック図である。図5に示すように、電子商店街サーバ2は、システム制御部21と、システムバス22と、入出力インターフェース23と、記憶部24と、通信部25と、を備えている。システム制御部21と入出力インターフェース23とは、システムバス22を介して接続されている。
システム制御部21は、CPU21a、ROM21b、RAM21c等により構成されている。
入出力インターフェース23は、記憶部24及び通信部25とシステム制御部21との間のインターフェース処理を行う。
記憶部24は、例えば、ハードディスクドライブ等により構成されている。この記憶部24には、店舗DB24a、商品DB24b、購入履歴DB24c、売上DB24d等のデータベースが記憶されている。電子商店街サーバ2に加えて、広告配信サーバ1も、記憶部24に記憶されたデータベースにアクセス可能であってもよい。
図6は、電子商店街サーバ2のデータベースに記憶される内容の一例を示す図である。店舗DB24aには、オンラインショッピングモールで商品を販売する店舗に関する店舗情報が、店舗ごとに記憶される。具体的に、店舗DB24aには、店舗情報として、店舗ID、カテゴリID、店舗名、出店日、出店プラン、送料無料サービス適用フラグ、所定電子決済サービス適用フラグ、ロジスティックスサービス適用フラグ等が、互いに関連付けて記憶される。店舗IDは、対象の店舗を示す。カテゴリIDは、対象店舗のカテゴリを示す。例えば、対象店舗が取り扱う商品でその店舗のカテゴリが決まってもよい。例えば、対象店舗が主に販売する商品のカテゴリが、その店舗のカテゴリであってもよい。出店日は、対処店舗がオンラインショッピングモールの利用を開始した日付を示す。例えば、対象店舗がオンラインショッピングモールの利用登録を行った日が出店日であってもよい。或いは、対象店舗の店舗ページが閲覧可能になった日が出店日であってもよい。出店プランとは、オンラインショッピングモールから対象店舗に提供されるサービスの種類又はオンラインショッピングモールの料金プランを示す。出店プランごとに、利用料金の額やサービスの内容が異なる。送料無料サービス適用フラグは、対象店舗が送料無料サービスに対応しているか否かを示す。送料無料サービスは、同一店舗におけるユーザによる商品の購入額の合計が、予め設定された規定額以上(例えば3000円等)となった場合に、購入された商品の送料が無料になるサービスである。送料無料サービスに対応している店舗でユーザが商品を購入した場合にのみ、送料が無料となる。所定電子決済サービス適用フラグは、対象店舗が、所定電子決済サービスに対応しているか否かを示す。所定電子決済サービスは、所定の決済方法を用いた商品の購入代金の決済を可能とするサービスである。所定の決済方法は、例えば所定の電子マネー、所定のQRコード(登録商標)決済又は所定のクレジットカードであってもよい。ロジスティックスサービス適用フラグは、対象店舗が、オンラインショッピングモールの運営者が提供するロジスティックスサービスを利用しているか否かを示す。このロジスティックスサービスは、オンラインショッピングモールの運営者が管理する倉庫に店舗の商品を保管しておき、商品の注文があったとき、その倉庫からその商品の購入者へ商品が発送されるサービスである。このサービスを利用することで、店舗は、商品の物流を運営者に委託することができる。店舗は、送料無料サービス、所定の決済方法を用いた決済サービス、及びロジスティックスサービスそれぞれを、その店舗に対して適用するか否かを選択することができる。
商品DB24bには、オンラインショッピングモールで販売される商品に関する商品情報が、商品と販売元の店舗との組み合わせごとに記憶される。具体的に、商品DB24bには、商品情報として、商品ID、店舗ID、カテゴリID、商品名、商品画像、価格、原価等が、互いに関連付けて記憶される。商品IDは、対象の商品を識別する識別情報である。店舗IDは、販売元の店舗を示す。カテゴリIDは、対象の商品が属するカテゴリを示す。商品画像は、対象商品の画像又はその商品に関連する画像である。原価は、1個当たりの商品の仕入れ原価を示してもよい。
購入履歴DB24cには、オンラインショッピングモールにおける商品の購入を示す購入情報が、商品が購入されるごとに記憶される。具体的に、購入履歴DB24cには、購入情報として、注文番号、注文日時、購入者ID、店舗ID、商品ID、購入数、購入金額、トラッキングID等が、互いに関連付けて記憶される。注文番号は、商品の注文を識別する番号である。注文日時は、商品の注文が行われた日時を示す。購入者IDは、商品を購入したユーザのユーザIDである。店舗IDは、商品が購入された店舗を示す。商品IDは、購入された商品を示す。購入数は、商品IDにより示される商品が何個購入されたかを示す。商品IDと購入数との組み合わせが複数記憶されてもよい。購入金額は、対象の注文での商品の購入額の合計を示す。トラッキングIDは、購入者IDにより示されるユーザが、商品IDにより示される商品の広告を選択することによりその商品のページを表示した上で商品を購入した場合に記憶される。トラッキングIDは、商品を購入したユーザがその広告を選択した際に広告配信履歴DB14fに記憶されたトラッキングIDと一致するIDである。
売上DB24dには、オンラインショッピングモール内の店舗の売上を示す売上情報が、店舗と期間との組み合わせごとに記憶される。具体的に、売上DB24dには、売上情報として、店舗ID、対象期間、売上高等が互いに関連付けて記憶される。店舗IDは、対象の店舗を示す。売上情報により示される売上が、何れの期間に発生したかを示す。売上高は、対象期間における対象店舗の売上の金額を示す。
記憶部24には、更に、オペレーティングシステム、DBMS、電子商店街サーバプログラム等の各種プログラムが記憶されている。電子商店街サーバプログラムは、オンラインショッピングモールに関する各種処理をシステム制御部21に実行させるプログラムである。電子商店街サーバプログラムは、例えば、他の装置からインターネットNWを介して取得されるようにしてもよいし、磁気テープ、光ディスク、メモリカード等の記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしてもよい。
通信部25は、例えばネットワークインターフェースカード等により構成されている。通信部25は、ネットワークNWを介して広告配信サーバ1、店舗端末3、ユーザ端末4等と接続し、これらの装置との通信状態を制御する。
[1-3.広告配信サーバのシステム制御部の機能概要]
次に、図7乃至図10を用いて、広告配信サーバ1のシステム制御部11の機能概要について説明する。図7は、本実施形態における広告配信サーバ1のステム制御部の機能ブロックの一例を示す図である。システム制御部11は、CPU11aが、広告配信サーバプログラムに含まれる各種プログラムコードを読み出し実行することにより、図7に示すように、広告部1101、報酬付与部1102、報酬割り当て部1103、UI提供部1104等として機能する。
広告部1101は、広告主となった各店舗の広告を配信する。例えば、広告部1101は、或る第1店舗の商品を売るためにその第1店舗用に作成された媒体であって、閲覧者となるユーザに向けて配信される媒体に、その第1店舗と異なる第2店舗の広告を含ませてもよい。第1店舗用の媒体には、主としてその第1店舗に関する情報が掲載される。第1店舗の商品を売るための媒体は、例えば第1店舗の商品を閲覧者が購入するためのユーザインターフェースを含んでもよいし、第1店舗の商品の広告を含んでもよい。この媒体は、第1店舗専用の媒体であってもよい。また、この媒体は、第1店舗自身により作成された媒体であってもよいし、第1店舗が作成又は準備した情報に基づいて広告配信サーバ1等のコンピュータが生成した媒体であってもよい。前述したように、この媒体は、店舗ページ又は店舗配信ニュース広告の電子メールであってもよい。広告部1101は、第1店舗から広告枠の提供を受けることにより、第1店舗の媒体を広告媒体として利用して別の店舗の広告を掲載させる。図8は、広告の表示例を示す図である。例えば、図8に示すように、ユーザ端末4が、第1店舗としての店舗Aの店舗ページ100を表示している。店舗ページ100は、広告枠110を含む。広告枠110には、例えば広告121~124が表示される。広告121、122、123及び124は、第2店舗としての店舗B、C、D及びEそれぞれの広告である。
報酬付与部1102は、広告部1101により第1店舗の媒体に含められて配信された第2店舗の広告の広告料金が発生する場合、第1店舗の広告の広告料金の支払いに用途が定められた報酬を、第1店舗に付与する処理を実行する。第2店舗の広告の広告料金の発生タイミングの例として、その広告の表示時(インプレッション課金)、第1店舗の媒体の閲覧者がその広告を選択したとき(クリック課金)、第1店舗の媒体の閲覧者がその広告を通して第2店舗の商品を購入したとき(成果報酬型課金)等が挙げられる。本実施形態においては、前述したように広告が選択されたときに広告料が発生する。報酬付与部1102により付与される報酬は、例えば広告ポイントである。広告ポイントは、広告料の支払いのみに用途が限定されたポイントであってもよい。実際に、報酬付与部1102は、広告料が発生したと時点では、第1店舗に対して広告ポイントの仮付与を行ってもよい。ポイントが仮付与された時点では、第1店舗はそのポイントを利用することができない獲得予定ポイントとしてそのポイントが記録される。その後、予め設定された利用可能日になったとき、報酬付与部1102は、獲得予定ポイントを利用可能ポイントに変更することにより、第1店舗に対して現実にポイントを付与してもよい。利用可能日は、例えば報酬の発生の元となった(報酬の原資となる)第2店舗の広告料金の請求日以降、又はその広告料金を第2店舗の口座から引き落とす日以降に設定されてもよい。
報酬割り当て部1103は、報酬付与部1102により第1店舗に対して付与された報酬を、その第1店舗の広告の広告料金の支払いに割り当てる。例えば、報酬割り当て部1103は、利用可能ポイントのうち、第1店舗により指定された数のポイントを、広告料金の支払いに割り当ててもよい。第1店舗が複数区分の広告を利用している場合、報酬割り当て部1103は、それら複数区分の広告のうち、第1店舗により指定された区分の広告のための広告料金の支払いに、報酬付与部1102により付与された報酬を割り当ててもよい。広告の区分は、例えば広告サービスであってもよいしキャンペーンであってもよい。本実施形態においては、広告サービスごとにポイントの割り当てが可能である。
UI提供部1104は、付与された報酬を広告料金の支払いに割り当てるためのユーザインターフェースを、第1店舗に提供する。例えば、UI提供部1104は、店舗端末3からの要求に応じてウェブページを送信してもよい。図9及び図10は、広告ポイントページの表示例を示す図である。広告ポイントページは、広告ポイントを広告料金の支払いに割り当てるためのウェブページである。図9に示すように、広告ポイントページ300は、ポイント概要欄310、ポイント割り当て一覧320及び変更ボタン340を含む。ポイント概要欄310には、現時点における獲得予定ポイント数と利用可能ポイント数とが表示される。ポイント割り当て一覧320には、広告サービスごとに、広告ポイントの割り当て状況を示す割り当て情報330が表示される。各割り当て情報330は、広告サービス名欄321、実績額欄332、適用額欄333、割引後実績額欄334を含む。広告サービス名欄321には、対象の広告サービスの名称が表示される。実績額欄332には、対象広告サービスについて、今月において現時点までに発生している広告実績額が表示される。適用額欄333には、対象広告サービスに対して割り当てられている広告ポイント数が表示される。割引後実績額欄334には、現時点で店舗に請求される見込みの広告料が表示される。この広告料は、広告費の実績額から割り当てられている広告ポイント数が減算されることにより計算される。例えば、図9に示すように、現時点での利用可能広告ポイント数は7345ポイントである。店舗は、検索連動型広告、店舗配信ニュース広告、市場配信ニュース広告、運用型クーポン広告及びターゲティングディスプレイ広告を利用している。利用可能ポイントのうち、2345ポイントが、検索連動型広告に割り当てられている。また、1000ポイントが、運用型クーポン広告に割り当てられている。他の広告サービスには広告ポイントが割り当てられていない。従って、残り4000ポイントを、何れかの広告サービスに割り当てることができる。変更ボタン340は、広告ポイントの割り当てを変更するためのボタンである。店舗の従業員が変更ボタンを押下する操作を行うと、図10に示すように、店舗が利用している各広告サービスの割り当て情報330の適用額欄333には、適用額入力欄350が表示される。適用額入力欄350は、割り当てポイント数を入力するための領域である。初期状態では、適用額入力欄350には、現時点の割り当てポイント数が入力された状態となっている。広告ポイントページ300には決定ボタン360が更に表示されてもよい。従業員が、適用額入力欄350を操作して新しいポイント数を入力した後で決定ボタン360を押下する操作を行うと、各広告サービスに対して割り当てられるポイント数が、新しいポイント数に変更される。なお、何れかの広告サービスに一度割り当てられたポイントについては、現時点のポイント数よりも少ないポイント数に変更することができないように広告ポイントページ300が構成され又はシステム制御部11が機能してもよい。或いは、予算額と割り当てポイント数との合計が、現時点の広告実績額を下回らないように、ポイント数の変更が制限されてもよい。
広告部1101は、報酬割り当て部1103による報酬の割り当てを考慮して、第1店舗の広告を配信する。具体的に、広告部1101は、第1店舗により設定された予算の範囲内でその第1店舗の広告を配信する。例えば、広告部1101は、各キャンペーンについて、広告実績額が予算額以上になっている場合、それ以上の広告の配信を禁止してもよい。報酬割り当て部1103により報酬が広告料金の支払いに割り当てられた場合、広告部1101は、第1店舗により設定された予算と割り当てられた報酬との合計の範囲内で、第1店舗の広告を配信する。すなわち、広告部1101は、広告実績額が予算額と割り当てられた報酬との合計以上になっている場合、広告の配信を禁止してもよい。これにより、店舗が設定した予算額を超えて広告を配信することができる。例えば、予算と割り当てられた報酬のうち、報酬の方が優先的に広告料の支払いに利用されてもよい。例えば、或る広告サービスに対して、店舗は10万円の予算額を設定した。また、店舗は、その広告サービスに対して1万ポイントの広告ポイントを割り当てた。従って、11万円分の広告配信が可能となる。ここで、当月の広告費の実績額が9万円であったとする。この場合、予算のうち8万円の資金と1万ポイントの広告ポイントが消費される。そのため、店舗は、実際の広告配信に必要であった広告費用よりも少ない額の料金を支払えばよい。予算がキャンペーンごとに設定可能である一方で、広告ポイントが広告サービスごとに割り当て可能である場合、割り当てられたポイントを、対象の広告サービスにおける複数のキャンペーンに対して如何様に適用するかについては任意である。例えば、広告部1101は、対象の広告サービスにおいて、キャンペーンごとに広告実績額が予算額を超過しているか否かを判定してもよい。広告部1101は、広告実績額が予算額を超過しているキャンペーンについて、広告実績額と予算額との差額を計算してもよい。広告部1101は、差額の合計を計算し、この合計額が対象の広告サービスの割り当てポイント数以上なっている場合、広告の配信を禁止してもよい。
[1-4.広告システムの動作]
次に、広告配信システムSの動作について、図11乃至図16を用いて説明する。図11は、本実施形態に係る電子商店街サーバ2のシステム制御部21による店舗ページ送信処理の一例を示すフローチャートである。例えば、電子商店街サーバ2が、何れかのユーザ端末4から何れかの店舗の店舗ページの要求を受信することに応じて、システム制御部21は、店舗ページ送信処理を実行してもよい。
図11に示すように、先ずシステム制御部21は、要求された店舗ページに対応する店舗が、他店舗に広告枠を提供する店舗であるか否かを判定する(ステップS101)。例えば、システム制御部21は、要求された店舗ページのURLから、対象店舗の店舗IDを特定する。システム制御部21は、要求された店舗ページが店舗トップページであるか又は商品ページであるかに応じて、店舗広告枠DB14cから、対象店舗の店舗IDに関連付けられたトップページ掲載フラグ又は商品ページ掲載フラグを取得する。そして、システム制御部21は、取得されたフラグに基づいて、店舗が広告枠を提供するか否かを判定する。店舗が広告枠を提供する場合(ステップS101:YES)、システム制御部21は、要求された店舗ページが商品ページであって、且つ他店舗の広告の表示を禁止した商品の商品ページであるか否かを判定する(ステップS102)。例えば、要求されたページが商品ページである場合、システム制御部21は、その商品ページのURLから、対象の商品の商品IDを取得する。システム制御部21は、広告掲載対象外商品DB14eから、対象店舗の店舗IDに関連付けられた商品リストを取得する。そして、システム制御部21は、対象商品の商品ID及び商品リストに基づいて、他店舗の広告の表示を禁止した商品の商品ページであるか否かを判定する。要求されたページが店舗トップページであるか、又は他店舗の広告の表示を禁止していない商品ページである場合(ステップS102:NO)、システム制御部21は、他店舗の広告を掲載するための広告枠の情報、例えばタグやスクリプトを含む情報を生成する。このとき、システム制御部21は、他店舗の広告掲載用の広告枠であることを示す識別情報と、対象店舗の店舗IDとを、広告枠の情報に含めてもよい。システム制御部21は、要求された店舗ページのHTML文書に、生成された広告枠の情報を追加する。そして、システム制御部21は、このHTML文書をユーザ端末4へ送信する(ステップS103)。一方、店舗が広告枠を提供しない場合(ステップS101:NO)、又は要求されたページが他店舗の広告の表示を禁止している商品ページである場合(ステップS102:YES)、システム制御部21は、要求された店舗ページのHTML文書を、広告枠の情報を含めずにユーザ端末4へ送信する(ステップS104)。HTML文書の送信が終わると(ステップS103又はS104)、店舗ページ送信処理は終了する。
図12は、本実施形態に係る広告配信サーバ1のシステム制御部11による広告配信処理の一例を示すフローチャートである。例えば、電子商店街サーバ2が、広告枠を含むウェブページのHTML文書をユーザ端末4へ送信する。この広告枠は、何れかの広告サービスの広告枠であるかもしれないし、或る店舗から他店舗の広告の掲載のために提供された広告枠であるかもしれない。ユーザ端末4は、受信されたHTML文書に基づいて、ウェブページを表示する。このとき、ユーザ端末4は、HTML文書に含まれる広告枠の情報に基づいて、広告の要求を広告配信サーバ1へ送信する。広告を掲載する広告枠が、他店舗の広告の掲載のために提供された広告枠である場合、広告の要求は、他店舗の広告掲載用の広告枠であることを示す識別情報と広告枠を提供した店舗の店舗IDとを含んでもよい。広告配信サーバ1がユーザ端末4から広告の要求を受信することに応じて、システム制御部11は広告配信処理を実行してもよい。
図12に示すように、広告部1101は、広告を掲載する広告枠が、他店舗の広告掲載用の広告枠であるか否かを判定する(ステップS201)。広告を掲載する広告枠が他店舗の広告掲載用の広告枠ではない場合(ステップS201:NO)、広告部1101は、広告枠に応じた広告を、その広告枠に対応する広告サービスのキャンペーンDB14aから検索する(ステップS202)。広告の検索条件は、広告サービスによって異なる場合がある。一方、広告を掲載する広告枠が他店舗の広告掲載用の広告枠ではある場合(ステップS201:YES)、広告部1101は、他店舗から提供された広告枠に広告を配信する店舗の広告を検索する(ステップS203)。例えば、広告部1101は、他店舗広告枠配信DB14bに記憶されたページ配信フラグに基づいて、他店舗の店舗ページに広告を掲載する店舗を検索する。このとき、広告部1101は、広告枠を提供した店舗を検索対象から除外する。また、広告部1101は、広告掲載対象カテゴリDB14dにおいて、広告枠を提供した店舗の店舗IDに関連付けられた広告掲載対象カテゴリに基づいて、広告の掲載が許可された商品のカテゴリのカテゴリIDを取得する。広告部1101は、検索連動型広告のキャンペーンDB14aから、他店舗の店舗ページに広告を掲載する店舗の商品IDと、広告の掲載が許可された商品のカテゴリのカテゴリIDとの組み合わせに関連付けられた各キャンペーン情報を、各広告の情報として検索する。
広告の検索後(ステップS202又はS203)、広告部1101は、番号iを1に設定する(ステップS204)。次いで、広告部1101は、検索された広告のうちi番目の広告に対応する広告主である店舗とその広告に対応する広告サービスとの組み合わせについて、これまでの広告実績額が予算額に対してどれだけ超過しているかを計算する(ステップS205)。例えば、広告部1101は、i番目の広告のキャンペーン情報が検索された広告サービスのキャンペーンDB14aから、広告主の店舗の店舗IDを含むキャンペーン情報を全て取得する。広告部1101は、各キャンペーン情報からキャンペーンID及び予算額を取得する。また、広告部1101は、各キャンペーン情報のキャンペーンIDと今月を示す対象期間との組み合わせに関連付けて広告実績DB14hに記憶された広告実績額を取得する。広告部1101は、広告実績額が予算額を超えている各キャンペーンについて、広告実績額から予算額を減算することにより、超過額を計算する。広告部1101は、超過額の合計を計算する。
次いで、広告部1101は、割り当てポイントDB14kから、i番目の広告の広告主の店舗IDとその広告に対応する広告サービスの広告サービスIDとの組み合わせに関連付けられた割り当てポイント数を取得する。そして、広告部1101は、超過額合計が割り当てポイント数未満であるか否かを判定する(ステップS206)。超過額合計が割り当てポイント数未満である場合、広告部1101は、i番目の広告を、配信候補に追加する(ステップS207)。
ステップS207の後、又は超過額合計が割り当てポイント数未満ではない場合(ステップS206:NO)、広告部1101は、番号iが、検索された広告の数未満であるか否かを判定する(ステップS208)。番号iが検索された広告数未満である場合(ステップS208:YES)、広告部1101は、番号iを1増加させて(ステップS209)、処理はステップS205に進む。
一方、番号iが検索された広告数未満ではない場合(ステップS208:NO)、広告部1101は、配信候補の中から実際に配信する広告を決定する(ステップS210)。例えば通常の広告サービスの広告を配信する場合、広告部1101は、各配信候補の広告単価等に基づいて、配信する広告を決定してもよい。店舗から提供された広告枠に他店舗の広告を掲載する場合、広告部1101は、例えば広告が掲載されるページの内容や広告の配信先のユーザの属性に基づいて、配信する広告を決定してもよい。広告部1101は、複数の広告を決定してもよい。
次いで、広告部1101は、決定した広告の広告コンテンツをユーザ端末4へ送信する(ステップS211)。他店舗の広告掲載用の広告枠に広告を表示させる場合、広告部1101は、店舗枠広告DB14cから、広告枠を提供した店舗の店舗IDに関連付けられたアフィリエイト店舗IDを取得する。そして、広告部1101は、広告コンテンツに埋め込まれているURLにアフィリエイト店舗IDを追加して、その広告コンテンツを送信する。広告配信サーバ1から広告コンテンツを受信したユーザ端末4は、その広告コンテンツに基づいて、ウェブページ内の広告枠に広告を表示する。
次いで、広告部1101は、配信された広告の広告サービスに基づいて、課金方法がインプレッション課金であるか否かを判定する(ステップS212)。インプレッション課金である場合(ステップS212:YES)、配信された広告の広告実績額を更新する(ステップS213)。例えば、広告部1101は、キャンペーンDB14aから、配信された広告のキャンペーンIDに関連付けられた広告単価を取得する。そして、広告部1101は、そのキャンペーンIDと今月を示す対象期間との組み合わせに関連付けて広告実績DB14hに記憶された広告実績額に広告単価を加算する(ステップS213)。
ステップS213の後、又は課金方法がインプレッション課金ではない場合(ステップS212:NO)、広告部1101は、広告配信ログを記憶させる(ステップS214)。例えば、広告部1101は、配信された広告のキャンペーンID等を含む広告配信ログを生成する。他店舗の広告掲載用の広告枠に広告を表示させる場合、広告部1101は、広告枠を提供した店舗のアフィリエイト店舗IDを、広告配信ログに追加する。そして、広告部1101は、広告配信ログを広告配信履歴DB14fに記憶させる。ステップS214が終わると、広告配信処理は終了する。
図11及び図12は、店舗ページに他店舗の広告を掲載する場合の処理例を示す。店舗配信ニュース広告の電子メールに他店舗の広告を掲載する場合に処理について簡略に説明する。店舗配信ニュース広告を各ユーザに向けて配信する際、広告部1101は、図11と同様に、他店舗の広告掲載用の広告枠を設定するか否かを判定する。他店舗の広告掲載用の広告枠を設定する場合、広告部1101は、図12のステップS203~S210と同様の方法で、市場配信ニュース広告の中から配信する広告を決定する。広告部1101は、決定された広告のコンテンツを含む店舗配信ニュース広告の電子メールを作成して送信する。そして、広告部1101は、図12のステップS214と同様の方法で広告配信ログを記憶させる。
図13は、本実施形態に係る広告配信サーバ1のシステム制御部11による広告選択対応処理の一例を示すフローチャートである。例えば、ユーザ端末4により表示されているウェブページ内の広告又はニュース広告の電子メールの本文内の広告をユーザが選択する操作を行うと、ユーザ端末4は、広告配信サーバ1へ商品ページの要求を送信する。この要求は、選択された広告のコンテンツに埋め込まれたURLを含む。広告配信サーバ1がユーザ端末4から商品ページの要求を受信することに応じて、システム制御部11は広告選択対応処理を実行してもよい。
図13に示すように、先ず広告部1101は、商品ページの要求に含まれるURLに基づいて、選択された広告の課金方法がクリック課金であるか否かを判定する(ステップS301)。課金方法がクリック課金である場合(ステップS301:YES)、広告部1101は、選択された広告の広告実績額を更新する(ステップS302)。例えば、広告部1101は、キャンペーンDB14aから、URLに含まれるキャンペーンIDに関連付けられた広告単価を取得する。広告部1101は、キャンペーンIDと今月を示す対象期間との組み合わせに関連付けて広告実績DB14hに記憶された広告実績額にその広告の広告単価を加算する。
次いで、報酬付与部1102は、例えば商品ページの要求に含まれるURLにおけるアフィリエイト店舗IDの有無に基づいて、選択された広告が表示された広告枠が、他店舗の広告掲載用の広告枠であるか否かを判定する(ステップS303)。広告枠が他店舗の広告掲載用の広告枠である場合(ステップS304)、報酬付与部1102は、選択された広告の広告単価に、予め設定された報酬付与率Rを乗算することにより、広告枠を提供した店舗に対して報酬として仮付与するポイント数を計算する(ステップS304)。次いで、報酬付与部1102は、ポイントログを記憶させる(ステップS305)。例えば、報酬付与部1102は、商品ページの要求のURLに含まれる店舗ID、ポイントの仮付与を示すイベント種別、計算されたポイント数、所定の条件に基づいて決定された利用可能日に基づいて、ポイントログを生成する。報酬付与部1102は、生成されたポイントログを、ポイント履歴DB14iに記憶させる。次いで、報酬付与部1102は、広告枠を提供した店舗の獲得予定ポイント数を更新する(ステップS306)。例えば、報酬付与部1102は、商品ページの要求のURLに含まれる店舗IDに関連付けてポイントDB14jに記憶されている獲得予定ポイント数に、計算されたポイント数を加算する。
ステップS307の後、又は課金方法がクリック課金ではない場合(ステップS301:NO)、若しくは広告枠が他店舗の広告掲載用の広告枠ではない場合(ステップS303:NO)、広告部1101は、商品ページの要求をリダイレクトする(ステップS307)。例えば、広告部1101は、商品ページの要求に含まれるURLにおける店舗ID及び商品IDに基づいて、選択された広告の対象である商品の商品ページのURLを生成する。また、広告部1101は、新しいトラッキングIDを生成してこのトラッキングIDをURLに追加する。そして、広告部1101は、生成されたURLを含む応答をユーザ端末4へ送信する。広告配信サーバ1から応答を受信したユーザ端末4は、この応答に含まれるURLに基づいて、電子商店街サーバ2へ商品ページの要求を送信する。そして、ユーザ端末4は、電子商店街サーバ2から送信されてくる商品ページを受信して表示する。要求のリダイレクトの後、広告部1101は、広告選択ログ記憶させる(ステップS308)。例えば、広告部1101は、トラッキングID、商品ページの要求に含まれるURLにおけるキャンペーンID等に基づいて、広告選択ログを生成する。広告部1101は、生成された広告選択ログを広告選択履歴DB14gに記憶させる。広告選択ログが記憶されると、広告選択対応処理は終了する。
図14は、本実施形態に係る広告配信サーバ1のシステム制御部11によるポイント付与処理の一例を示すフローチャートである。例えば、システム制御部11は、定期的に(例えば1日に1回等)、ポイント付与処理を実行してもよい。
図14に示すように、先ず報酬付与部1102は、ポイント履歴DB14iから、イベント種別がポイントの仮付与であるポイントログのうち、利用可能日が今日であるポイントログを検索する(ステップS401)。次いで、報酬付与部1102は、ポイントログに含まれる店舗IDに基づいて、検索されたポイントログを店舗でグループ分けする。そして、報酬付与部1102は、店舗ごとに、その店舗のポイントログに含まれるポイント数を足し合わせることにより、付与ポイント数を計算する(ステップS402)。次いで、報酬付与部1102は、店舗ごとに、その店舗の店舗IDに関連付けてポイントDB14jに記憶された獲得予定ポイント数から、計算された付与ポイント数を減算することにより、獲得予定ポイント数を更新する(ステップS403)。次いで、報酬付与部1102は、店舗ごとに、その店舗の店舗IDに関連付けてポイントDB14jに記憶された利用可能ポイント数に、計算された付与ポイント数を加算することにより、利用可能ポイント数を更新して(ステップS404)、ポイント付与処理は終了する。
図15は、本実施形態に係る広告配信サーバ1のシステム制御部11によるポイント割り当て処理の一例を示すフローチャートである。例えば、店舗端末3が広告ポイントページ300を表示しているとき、店舗の従業員が変更ボタン340を押下する。これに応じて、店舗端末3は、各割り当て情報330の適用額欄333に適用額入力欄350を表示させる。従業員は、適用額入力欄350を操作して、必要な一又は複数の広告サービスそれぞれに対して割り当てポイント数を変更する。そして、従業員が決定ボタン360を押下すると、店舗端末3は、広告配信サーバ1へポイント割り当て要求を送信する。ポイント割り当て要求は、対象の店舗の店舗ID、及び各広告サービスの変更後の新しい割り当てポイント数を含んでもよい。広告サーバ1が店舗端末3からポイント割り当て要求を受信することに応じて、システム制御部11はポイント割り当て処理を実行してもよい。
図15に示すように、報酬割り当て部1103は、ポイントDB14jから、対象店舗の店舗IDに関連付けられた利用可能ポイント数を取得する。そして、報酬割り当て部1103は、新しい割り当てポイント数の合計が、利用可能ポイント数以下であるか否かを判定する(ステップS501)。割り当てポイント数の合計が利用可能ポイント数以下である場合(ステップS501:YES)、報酬割り当て部1103は、割り当てポイントDB14kから、対象店舗の店舗IDに関連付けて記憶された各広告サービスの現在の割り当てポイント数を取得する。報酬割り当て部1103は、各広告サービスについて、新しい割り当てポイント数と現在の割り当てポイント数とを比較する。そして、報酬割り当て部1103は、全広告サービスで新しい割り当てポイント数が現在の割り当てポイント数以上であるか否かを判定する(ステップS502)。全広告サービスで新しい割り当てポイント数が現在の割り当てポイント数以上である場合(ステップS502:YES)、報酬割り当て部1103は、割り当てポイントDB14kにおいて、対象店舗の店舗IDに関連付けて記憶された各広告サービスの割り当てポイント数を、新しい割り当てポイント数で更新する(ステップS503)。次いで、報酬割り当て部1103は、更新された各広告サービスの割り当てポイント数を店舗端末3に送信して(ステップS504)、ポイント割り当て処理は終了する。広告サーバ1から更新されたポイント数を受信した店舗端末3は、各割り当て情報330の適用額欄333から適用額入力欄350を消去して、更新されたポイント数を適用額欄333に表示させる。一方、割り当てポイント数の合計が利用可能ポイント数以下ではない場合(ステップS501:NO)、又は、少なくとも一の広告サービスについて、新しい割り当てポイント数が現在の割り当てポイント数以上ではない場合(ステップS502:NO)、報酬割り当て部1103は、エラーメッセージを店舗端末3へ送信して(ステップ505)、ポイント割り当て処理は終了する。広告配信サーバ1からエラーメッセージを受信したユーザ端末4は、広告ポイントページ300にそのエラーメッセージを表示させる。
図16は、本実施形態に係る広告配信サーバ1のシステム制御部11による月次処理の一例を示すフローチャートである。例えば、システム制御部11は、月が変わることに応じて、広告サービスを利用する店舗とその店舗が利用する広告サービスとの組み合わせごとに、月次処理を実行してもよい。
図16に示すように、先ず報酬割り当て部1103は、広告実績DB14hから、対象店舗の店舗IDと対象広告サービスの広告サービスと前月を示す対象期間との組み合わせに関連付けて記憶された広告実績額を全て取得する。また、報酬割り当て部1103は、割り当てポイントDB14kから、対象店舗の店舗IDと対象広告サービスの広告サービスとの組み合わせに関連付けられた割り当てポイント数を取得する。そして、報酬割り当て部1103は、広告実績額の合計が割り当てポイント数以下であるか否かを判定する(ステップS601)。広告実績額の合計が割り当てポイント数以下である場合(ステップS601:YES)、報酬割り当て部1103は、請求額を0円に設定する(ステップS602)。次いで、報酬割り当て部1103は、消費ポイント数を広告実績額と同額に設定する(ステップS603)。一方、広告実績額の合計が割り当てポイント数以下ではない場合(ステップS601:NO)、報酬割り当て部1103は、広告実績額の合計から割り当てポイント数を減算することにより、請求額を計算する(ステップS604)。次いで、報酬割り当て部1103は、消費ポイント数を割り当てポイント数と同数に設定する(ステップS605)。
消費ポイント数の設定後(ステップS603又はS605)、報酬割り当て部1103は、請求情報を記憶させる(ステップS606)。例えば、報酬割り当て部1103は、対象店舗の店舗ID、対象広告サービスの広告サービスID、前月を示す対象期間、及び計算された請求額に基づいて、請求情報を生成する。そして、報酬割り当て部1103は、生成された請求情報を請求広告料DB14lに記憶させる。次いで、報酬割り当て部1103は、対象店舗の店舗IDと対象広告サービスの広告サービスIDとの組み合わせに関連付けて割り当てポイントDB14kに記憶された割り当てポイント数から消費ポイント数を減算することにより、この割り当てポイント数を更新する(ステップS607)。次いで、報酬割り当て部1103は、対象店舗の店舗IDに関連付けてポイントDB14jに記憶された利用可能ポイント数から消費ポイント数を減算することにより、この利用可能ポイント数を更新して(ステップS608)、月次処理は終了する。
以上説明したように、本実施形態によれば、広告配信サーバ1が、第1店舗の商品を売るために第1店舗用に作成された媒体であって、閲覧者に向けて配信される媒体に、第1店舗と異なる第2店舗の第2広告を含ませる。また、広告配信サーバ1が、配信された媒体に含まれる第2広告の広告料金が発生する場合、第1店舗の第1広告の広告料金の支払いに用途が定められた報酬を、第1店舗に付与する処理を実行する。また、広告配信サーバ1が、付与された報酬を、第1店舗の第1広告の広告料金の支払いに割り当てる。従って、店舗の貢献に応じてその店舗に対して広告費を支援することができる。
ここで、広告配信サーバ1が、更に、第1店舗により設定された予算の範囲内で第1広告を配信してもよい。また、広告配信サーバ1が、付与された報酬が広告料金の支払いに割り当てられた場合、設定された予算とその報酬の額との合計の範囲内で、第1広告を配信してもよい。この場合、第1店舗に報酬が付与されることで、第1店舗の広告予算を実質的に増やすことができる。
また、広告配信サーバ1が、第1店舗が複数区分の第1広告を利用している場合、それら複数区分の第1広告のうち、第1店舗により指定された第1広告のための広告料金の支払いに、第1店舗に付与された報酬を割り当ててもよい。この場合、第1店舗が利用する複数区分の第1広告のうち、広告料の支払いに報酬が割り当てられる区分の広告を、第1店舗が指定することができる。
[2.第2実施形態]
次に、図17を用いて、第2実施形態について説明する。以下に説明する点を除き、第2実施形態は第1実施形態と同一であってもよい。
本実施形態において、報酬割り当て部1103は、報酬付与部1102により第1店舗に報酬が付与されたことに応じて自動的に、その報酬を広告料金の支払いに割り当てる。報酬の発生と同時に又は報酬の発生に応じて自動的に報酬が割り当てられるので、店舗の従業員の手作業による割り当ての前に広告実績額が予算額を超えても、広告の配信が可能となる。本実施形態においては、報酬の自動的な割り当てのみが可能であってもよいし、自動で報酬を割り当てるか又は店舗が手作業で報酬を割り当てるかを各店舗が選択可能であってもよい。
対象の店舗が一の区分の広告(一の広告サービス)のみを利用している場合であれば、付与された報酬全てをその区分の広告の広告料の支払いに割り当てればよい。例えば図14に示すポイント付与処理において、報酬割り当て部1103は、対象の広告サービスの割り当てポイント数に付与ポイント数を加算して、割り当てポイント数を更新してもよい。
一方、対象店舗が複数の区分の広告を利用している場合、何れの区分の広告に報酬を割り当てるかの判定が必要となる。例えば、報酬割り当て部1103は、各広告サービスそれぞれに同数のポイントを割り当ててもよい。或いは、報酬割り当て部1103は、予算額に応じた比率のポイント数を各広告サービスに割り当ててもよい。或いは、何れの広告サービスにポイントを割り当てるかを店舗が予め選択可能に報酬割り当て部1103又はUI提供部1104が機能してもよい。或いは、各広告サービスについて割り当てるポイントの比率を店舗が予め設定可能に報酬割り当て部1103又はUI提供部1104が機能してもよい。
或いは、報酬割り当て部1103は、複数区分の広告それぞれについて、報酬付与部1102により付与された報酬のうち、その広告で得られている成果に応じた割合の報酬を、その広告の広告料金の支払いに割り当ててもよい。成果が大きい区分の広告に報酬を割り当てることで、店舗の販売数、売上高、利益等を効率的に伸ばすことができる。広告の成果を示す情報の例として、ROAS、コンバージョンレート、販売数、売上高等が挙げられる。成果に応じた割合を、割当比率という。割当比率は、例えば過去の所定期間(例えば、先月、先月までの3ヶ月間、6ヶ月間、1年間等)に発生した成果に基づいて決定されてもよい。例えば、報酬割り当て部1103は、広告の成果が大きいほど割当比率を高くしてもよい。図17は、割当比率の決定例を示す図である。図17に示すように、或る店舗は、検索連動型広告、店舗配信ニュース広告、市場配信ニュース広告、運用型クーポン広告、及びターゲティングディスプレイ広告を利用している。検索連動型広告、店舗配信ニュース広告、市場配信ニュース広告、運用型クーポン広告、及びターゲティングディスプレイ広告それぞれのROASは、600%、50%、400%、250%、及び700%である。そこで、報酬割り当て部1103は、検索連動型広告、店舗配信ニュース広告、市場配信ニュース広告、運用型クーポン広告、及びターゲティングディスプレイ広告それぞれの割当比率を、30%、2.5%、20%、12.5%、及び35%に決定する。
具体的に、報酬割り当て部1103は、例えば図14に示すポイント付与処理において、対象店舗が利用する各広告サービスについて、過去所定期間における全キャンペーンの広告を通した売上高の合計を広告実績額の合計で除算することにより、その広告サービスのROASを計算する。報酬割り当て部1103は、対象店舗が利用する全広告サービスのROASの合計を計算する。報酬割り当て部1103は、各広告サービスのROASをその合計で除算することにより、その広告サービスの割当比率を計算する。報酬割り当て部1103は、付与ポイント数に割当比率を乗算することにより、各広告サービスに対して追加で割り当てられるポイント数を計算する。そして、報酬割り当て部1103は、現在の割り当てポイント数に追加のポイント数を加算することで、各広告サービスの割り当てポイント数を増加させる。
以上説明したように、本実施形態によれば、第1店舗が割り当て作業を行わないことで、例えば広告料の総額が予算を超えても、割り当てられた報酬分は継続して第1広告を配信することができる。
また、第1店舗が複数区分の広告を利用している状況において、広告配信サーバ1が、第1店舗の広告でこれまで得られている成果に応じた割合の報酬を各区分の広告に割り当てる場合、成果が得られやすい区分の広告の広告料の支払いに優先的に報酬を割り当てることができる。
[3.第3実施形態]
次に、図18及び図19を用いて、第3実施形態について説明する。以下に説明する点を除き、第3実施形態は第1又は第2実施形態と同一であってもよい。
本実施形態において、報酬付与部1102により報酬が付与された第1店舗が複数区分の広告を利用する場合、報酬割り当て部1103は、複数区分の広告それぞれについて、付与された報酬のうち、その広告で得られている成果に応じた割合の報酬を、その広告の広告料金の支払いに割り当てる。何れの区分の広告にどれだけの報酬を割り当てるかは、第2実施形態で説明された方法と同様である。しかしながら、本実施形態においては、報酬割り当て部1103は、報酬が付与されたことに応じて自動的に割り当てを行うのではなく、店舗からの要求に応じて割り当てを行う。例えば、報酬割り当て部1103は、店舗からの要求があった時点で利用可能なポイントのうち、まだ何れの広告サービスにも割り当てられていないポイントを、広告の成果に応じて各広告サービスに分配してもよい。
図18及び図19は、それぞれ広告ポイントページの一例を示す図である。図18が図9と異なる点は、図18により示される広告ポイントページに、振り分けボタン370が表示されている点である。図18に示すように、利用可能ポイントは7345ポイントである。また、利用可能ポイントのうち2345ポイントが検索連動型広告に割り当てられ、1000ポイントが運用型クーポン広告に割り当てられている。従って、残り4000ポイントの割り当てが可能である。ここで、店舗の従業員が、振り分けボタン370を押下すると、図19に示すように、その4000ポイントが分配される。例えば図17に示すように、各広告サービスに対して割当比率が決定されたとする。この場合、報酬割り当て部1103は、検索連動型広告、店舗配信ニュース広告、市場配信ニュース広告、運用型クーポン広告、及びターゲティングディスプレイ広告それぞれの割り当てポイント数を、1200ポイント、100ポイント、800ポイント、500ポイント、及び1400ポイント増加させる。
より具体的には、振り分けボタン370が押下されると、例えば店舗端末3は広告配信サーバ1へ振り分け要求を送信する。報酬割り当て部1103は、振り分け要求の受信に応じて、広告ポイントを割り当てる処理を実行する。報酬割り当て部1103は、各広告サービスのROASを計算するとともに、利用可能ポイントのうち未割り当てのポイント数を計算する。報酬割り当て部1103は、ROASに応じた割当比率を未割り当てのポイント数に乗算することにより、各広告サービスに追加で割り当てられるポイント数を計算する。そして、報酬割り当て部1103は、現在の割り当てポイント数に追加のポイント数を加算することで、各広告サービスの割り当てポイント数を増加させる。
以上説明したように、本実施形態によれば、広告配信サーバ1からの提案に従って第1店舗が報酬の割り当てを行うことで、成果が得られやすい区分の広告の広告料の支払いに優先的に報酬を割り当てることができる。
[4.第4実施形態]
次に、図20を用いて、第3実施形態について説明する。以下に説明する点を除き、第4実施形態は第1~第3実施形態の何れかと同一であってもよい。
本実施形態において、報酬割り当て部1103は、報酬付与部1102により報酬が付与された第1店舗が複数区分の広告を利用している場合、その報酬を、その第1店舗が手作業で何れかの区分の広告の広告料に支払いに割り当てる。ここで、UI提供部1104は、それらの広告のうち何れの広告に割り当てるかを提案する。具体的に、UI提供部1104は、それら複数区分の広告それぞれで得られている成果に基づいて、それらの広告のうち何れの広告について、広告料金の支払いに報酬を割り当てるかの提案を示す提案情報を、店舗端末3へ送信する。提案情報に従って店舗が報酬を割り当てることで、店舗の販売数、売上高、利益等を効率的に伸ばすことができる。広告の成果を示す情報は、例えば第2実施形態の場合と同様に、ROAS、コンバージョンレート等であってもよい。UI提供部1104は、例えば最も大きい成果が得られた区分の広告に報酬を割り当てることを提案してもよい。或いは、UI提供部1104は、広告の成果を示す値が所定値以上である一又は複数の区分の広告に報酬を割り当てることを提案してもよい。報酬割り当て部1103は、提案情報として、特定の区分の広告に報酬を割り当てることを奨めるメッセージを送信してもよい。或いは、報酬割り当て部1103は、提案情報として、店舗端末3の画面において、報酬の割当先として推奨される区分の広告を他の区分よりも強調させる情報を送信してもよい。
図20は、広告ポイントページの一例を示す図である。図20が図9と異なる点は、図20により示される広告ポイントページ300に凡例380が表示される点と、ターゲティングディスプレイ広告の割り当て情報330の色彩が、他の広告サービスの割り当て情報330の色彩と異なっている点である。凡例380には、ポイントの割当先として推奨される広告サービスの色彩が示されている。例えば、各広告サービスのROASが図17に示されるROASであるとする。従って、ターゲティングディスプレイ広告のROASが最も高い。そのため、ターゲティングディスプレイ広告の割り当て情報330の背景が、凡例380により示される色彩で塗りつぶされている。これにより、ターゲティングディスプレイ広告が強調される。割当先に推奨される広告サービスを強調させる方法の例として、背景の色彩を変える以外に、文字のサイズを大きくする、文字の色彩を変える、フォントスタイルを変える、割り当て情報330のサイズを大きくする、対象の広告サービスの割り当て情報330を先頭に表示する等が挙げられる。
店舗端末3からの要求に応じて広告ポイントページ300を送信する際、報酬割り当て部1103は、各広告サービスのROASを計算し、ROASが最も高い広告サービスを特定する。そして、報酬割り当て部1103は、ROASが最も高い広告サービスの割り当て情報330の表示態様を他の広告サービスの割り当て情報330の表示態様と異ならせた広告ポイントページ300を生成する。
以上説明したように、本実施形態によれば、広告配信サーバ1からの提案に従って第1店舗が報酬の割り当てを行うことで、成果が得られやすい区分の広告の広告料の支払いに優先的に報酬を割り当てることができる。
[5.第5実施形態]
次に、図21を用いて、第5実施形態について説明する。以下に説明する点を除き、第5実施形態は第1~第4実施形態の何れかと同一であってもよい。
本実施形態において、第1店舗に報酬を付与するとき、報酬付与部1102は、第1店舗が複数区分の広告を利用する場合に付与される報酬の額を、その第1店舗が一区分の広告のみを利用する場合に付与される報酬の額よりも多くする。ここで、報酬付与部1102は、対象の店舗が利用する広告の区分の数が多いほど、その店舗に付与する報酬の額を多くしてもよい。
図21は、報酬付与率の加算分の一例を示す図である。例えば、図21に示すように、一の広告サービスのみが利用されている場合、報酬付与率は増加しない。2個の広告サービスが利用されている場合、報酬付与率は2%増加する。3個の広告サービスが利用されている場合、報酬付与率は4%増加する。4個の広告サービスが利用されている場合、報酬付与率は6%増加する。5個の広告サービスが利用されている場合、報酬付与率は8%増加する。6個の広告サービスが利用されている場合、報酬付与率は10%増加する。7個の広告サービスが利用されている場合、報酬付与率は12%増加する。ベースとなる報酬付与率が50%であると仮定する。この場合、報酬付与部1102は、利用される広告サービスの数に応じて、最終的な報酬付与率を、50%、52%、54%、56%、58%、60%、及び62%の中から決定する。
例えば、店舗が利用する広告サービスの数と報酬付与率の加算分との関係を示すテーブルが記憶部14に記憶される。そして、図13に示す広告選択処理のステップS304で仮付与ポイント数を計算するとき、報酬付与部1102は、対象の店舗の店舗IDに関連付けられたキャンペーン情報が記憶されているキャンペーンDB14aの数を、その店舗が利用する広告サービスの数としてカウントする。そして、報酬付与部1102は、テーブルを参照して、ベースとなる報酬付与率に、利用される広告サービスの数に対応する加算分を加算することにより、最終的な報酬付与率Rを計算する。
以上説明したように、本実施形態によれば、複数区分の広告の利用を店舗に促すことができる。また、広告配信サーバ1が、利用する広告の区分の数が多いほど付与する報酬の額を多くする場合、より多くの区分の広告の利用を店舗に促すことができる。
[6.第6実施形態]
次に、図22を用いて、第6実施形態について説明する。以下に説明する点を除き、第6実施形態は第1~第5実施形態の何れかと同一であってもよい。
各店舗は、オンラインショッピングモールを利用した取引についてその取引に係わる店舗及びユーザの少なくとも何れか一方に対する所定サービスを、その店舗に対して適用するか否かの選択が可能である。所定サービスの例として、上述した送料無料サービス、所定電子決済サービス、及びロジスティックスサービスが挙げられる。送料無料サービスは、商品の購入額の合計が予め設定された規定額以上となった場合にその商品の送料が無料になるサービスである。所定電子決済サービスは、所定の決済方法を用いた商品の購入代金の決済を可能とるサービスである。所定の決済方法は、例えば所定の電子マネー、所定のQRコード(登録商標)決済又は所定のクレジットカードであってもよい。ロジスティックスサービスは、オンラインショッピングモールの運営者が管理する倉庫に店舗の商品を保管しておき、商品の注文があったとき、その倉庫からその商品の購入者へ商品が発送されるサービスである。送料無料サービス及び所定電子決済サービスは、ユーザに対するサービスである。ロジスティックスサービスは、店舗に対するサービスである。
本実施形態において、第1店舗に報酬を付与するとき、報酬付与部1102は、所定サービスを適用することを第1店舗が選択している場合に付与される報酬の額を、所定サービスを適用しないことをその第1店舗が選択している場合に付与される報酬の額よりも多くする。
ここで、報酬付与部1102は、対象の店舗に対して適用することが選択された所定サービスの数が多いほど、その店舗に付与する報酬の額を多くしてもよい。例えば、店舗に適用される所定サービス数に比例して報酬付与率の加算分が増加してもよい。或いは、所定サービスごとに、報酬付与率の加算分が異なってもよい。図22は、報酬付与率の加算分の一例を示す図である。例えば、送料無料サービスに対応する店舗に対する報酬付与率は5%増加する。所定の電子決済方法を用いた決済サービスに対応する店舗に対する報酬付与率は2%増加する。ロジスティックスサービスを利用する店舗に対する報酬付与率は3%増加する。ベースとなる報酬付与率が50%であると場合、報酬付与部1102は、適用されるサービスに応じて、最終的な報酬付与率を、50%~60%の範囲内から決定する。
例えば、適用されるサービスと報酬付与率の加算分との関係を示すテーブルが記憶部14に記憶される。そして、図13に示す広告選択処理のステップS304で仮付与ポイント数を計算するとき、報酬付与部1102は、対象の店舗の店舗IDに関連付けて店舗DB24aに記憶された送料無料サービス適用フラグ、所定電子決済サービス適用フラグ、及びロジスティックスサービス適用フラグに基づいて、各サービスが対象店舗に適用されるか否かを判定する。報酬付与部1102は、ベースとなる報酬付与率に、適用される各サービスに対応する加算分を加算することにより、報酬付与率Rを計算する。
以上説明したように、本実施形態によれば、所定サービスの選択を店舗に促すことができる。また、所定サービスの数が多いほど報酬の額を多くした場合、より多くのサービスの選択を店舗に促すことができる。また、所定サービスが適用されることで店舗に費用が発生する場合、広告費が支援されることで、その費用の少なくとも一部を補うことができる。例えば、送料無料サービスの場合、店舗が実質的に送料を負担する。また、所定電子決済サービスが購入者により利用される場合、店舗がそのサービスの利用料を支払うことがある。ロジスティックスサービスを利用するためには、例えば月額の利用料等の料金の支払いが必要である。
[7.第7実施形態]
次に、図23を用いて、第6実施形態について説明する。以下に説明する点を除き、第7実施形態は第1~第6実施形態の何れかと同一であってもよい。
本実施形態において、第1店舗に報酬を付与するとき、報酬付与部1102は、第1店舗がオンラインショッピングモールの利用を開始した時期から経過した期間が長いほど、その第1店舗に付与する報酬の額を多くしてもよい。店舗がオンラインショッピングモールの利用を開始した時期は、その店舗の出店日であってもよい。図23は、報酬付与率の加算分の一例を示す図である。例えば、出店日からの経過年数が1年未満である場合、報酬付与率は増加しない。出店日からの経過年数が1年以上であり且つ3年未満である場合、報酬付与率は1%増加する。出店日からの経過年数が3年以上であり且つ5年未満である場合、報酬付与率は3%増加する。出店日からの経過年数が5年以上であり且つ7年未満である場合、報酬付与率は5%増加する。出店日からの経過年数が7年以上であり且つ10年未満である場合、報酬付与率は7%増加する。出店日からの経過年数が10年以上である場合、報酬付与率は10%増加する。ベースとなる報酬付与率が50%である場合、報酬付与部1102は、出店日からの経過年数に応じて、最終的な報酬付与率を、50%、51%、53%、55%、57%、及び60%の中から決定する。
例えば、出店日からの経過年数と報酬付与率の加算分との関係を示すテーブルが記憶部14に記憶される。そして、図13に示す広告選択処理のステップS304で仮付与ポイント数を計算するとき、報酬付与部1102は、対象の店舗の店舗IDに関連付けて店舗DB24aに記憶された出店日から今日までに経過した年数を計算する。報酬付与部1102は、ベースとなる報酬付与率に、経過年数に対応する加算分を加算することにより、報酬付与率Rを計算する。
以上説明したように、本実施形態によれば、オンラインショッピングモールを利用することで時間の経過とともに蓄積される店舗としての信用が相対的に高い店舗に対して広告費をより多く支援することができる。
[8.第8実施形態]
次に、図24を用いて、第8実施形態について説明する。以下に説明する点を除き、第8実施形態は第1~第7実施形態の何れかと同一であってもよい。
本実施形態において、第1店舗に報酬を付与するとき、報酬付与部1102は、第1店舗が取り扱う商品でその第1店舗が分類されるカテゴリの店舗の利益率が低いほど、その第1店舗に付与する報酬の額を多くする。店舗のカテゴリによって利益率が異なる場合がある。利益率が低いカテゴリの店舗は、その店舗の資金を広告費に充てる余裕がない場合がある。本実施形態では、そうした店舗の広告費が支援されることになる。
利益を売上で除算することで利益率が計算され、売上から経費を差し引くことで利益が計算される。経費は、例えば商品の仕入れ原価を含んでもよい。経費は、更に人件費、設備費、オンラインショッピングモールの利用料、店舗が商品の送料を負担する場合のその送料のうち少なくとも一つを含んでもよい。その一方で、経費は広告費を含まなくてもよい。その理由は、資金を広告費に充てる余裕が店舗にどれだけあるかを示す情報として利益率を用いるためである。図24は、報酬付与率の加算分の一例を示す図である。例えば、利益率が5%未満であるカテゴリの店舗の報酬付与率は5%増加する。利益率が5%以上であり且つ10%未満であるカテゴリの店舗の報酬付与率は2%増加する。利益率が10%以上であるカテゴリの店舗の報酬付与率は増加しない。ベースとなる報酬付与率が50%である場合、報酬付与部1102は、店舗のカテゴリに応じて、最終的な報酬付与率を、50%、52%、及び55%の中から決定する。
例えば、利益率と報酬付与率の加算分との関係を示すテーブルが記憶部14に記憶される。報酬付与部1102は、例えば、商品DB24bに記憶された原価、購入履歴DB24c、及び売上DB24d等に基づいて、過去の所定期間における各店舗の利益率を計算してもよい。報酬付与部1102は、店舗DB24aに記憶されたカテゴリIDに基づいて、各店舗のカテゴリを特定する。報酬付与部1102は、カテゴリごとに、そのカテゴリに属する全店舗の利益率の平均を、そのカテゴリの利益率として計算する。そして、報酬付与部1102は、店舗のカテゴリと利益率との関係を示すテーブルを、記憶部14に記憶させる。図13に示す広告選択処理のステップS304で仮付与ポイント数を計算するとき、報酬付与部1102は、対象の店舗の店舗IDに関連付けて店舗DB24aに記憶されたカテゴリIDに基づいて、その店舗のカテゴリを特定し、そのカテゴリの利益率を取得する。報酬付与部1102は、ベースとなる報酬付与率に、利益率に対応する加算分を加算することにより、報酬付与率Rを計算する。
以上説明したように、本実施形態によれば、利益率が低いことにより資金を広告費に充てることが難しい店舗に対して広告費をより多く支援することができる。
[9.第9実施形態]
次に、図25を用いて、第9実施形態について説明する。以下に説明する点を除き、第9実施形態は第1~第8実施形態の何れかと同一であってもよい。
各店舗は、期間ごとの利用料を支払って、オンラインショッピングモールを利用している。また、各店舗は、その利用料が互いに異なる複数の出店プランのうち何れか一つを選択可能である。
本実施形態において、第1店舗に報酬を付与するとき、報酬付与部1102は、複数の出店プランのうち、利用料が最低の出店プランを第1店舗が選択した場合に付与する報酬の額を、利用料が最低ではない出店プランをその第1店舗が選択した場合に付与する報酬の額よりも多くする。通常、期間当たりの利用料が高い出店プランの方が、店舗に提供されるサービスが充実している。利用料が低い出店プランを選択する店舗は、小規模の店舗であるか、又はオンラインショッピングモールにおける経営の経験が浅い店舗である可能性がある。経験が浅い店舗は、先ずは利用料が低い出店プランを選択する傾向がある。本実施形態では、そうした店舗の広告費が支援されることになる。
図25は、出店プランの内容と報酬付与率の加算分の一例を示す図である。図25に示すように、各店舗は、例えば第1、第2及び第3プランの中から出店プランを選択可能である。出店プランに応じて、例えば月額出店料、システム利用料率、登録可能商品数、及び画像容量が異なってもよい。月額出店料は、一ヶ月当たりの利用料である。第1、第2及び第3プランの順で月額出店料が低い。システム利用料は、その店舗の売上に応じて店舗が支払う利用料である。システム利用料率は、売上に対するシステム利用料の比率である。第1、第2及び第3プランの順でシステム利用料率が高い。登録可能商品数は、その店舗がオンラインショッピングサイトに登録可能な商品の数の上限である。第1、第2及び第3プランの順で登録可能商品数が少ない。画像容量は、その店舗の全店舗ページに表示する全画像のサイズの合計の上限である。第1、第2及び第3プランの順で画像容量が少ない。報酬付与率の加算分は、毎月固定額が請求される月額出店料の相対的な高低で決まってもよい。例えば、月額出店料が最も低い第1プランの報酬付与率は4%増加する。一方、第2プラン及び第3プランの報酬付与率は増加しない。ベースとなる報酬付与率が50%である場合、報酬付与部1102は、出店プランに応じて、最終的な報酬付与率を、50%及び54%の中から決定する。
例えば、出店プランと報酬付与率の加算分との関係を示すテーブルが記憶部14に記憶される。図13に示す広告選択処理のステップS304で仮付与ポイント数を計算するとき、報酬付与部1102は、対象の店舗の店舗IDに関連付けて店舗DB24aに記憶された出店プランに対応する加算分を取得する。報酬付与部1102は、ベースとなる報酬付与率に加算分を加算することにより、報酬付与率Rを計算する。
以上説明したように、本実施形態によれば、オンラインショッピングモールの利用経験が浅い店舗に対して広告費をより多く支援することができる。
なお、報酬付与部1102は、第5~第9実施形態のうち2以上の実施形態で説明された方法を組み合わせて、最終的な報酬付与率及び付与されるポイント数を決定してもよい。
[10.第10実施形態]
次に、図26乃至図28を用いて、第10実施形態について説明する。以下に説明する点を除き、第10実施形態は第1~第9実施形態の何れかと同一であってもよい。
本実施形態において、報酬付与部1102は、所定期間内に第2店舗の広告の広告料金が発生した場合、その所定期間の終了よりも遅い有効期限が定められた報酬を第1店舗に付与する。所定期間は、報酬が増加する期間であってもよい。例えば、この期間内に発生する報酬については、通常よりも報酬付与率が増加してもよい。或いは、有効期限がない報酬に加えて、有効期限がある報酬が第1店舗に付与されてもよい。店舗は、このような報酬を有効期限までに広告料の支払いに割り当てる必要がある。そして、報酬付与部1102は、付与された報酬が有効期限までに広告料金の支払いに割り当てられなかった場合、その報酬を無効にする。
図26は、広告ポイントの有効期限の一例を示す図である。有効期限がある広告ポイントを期間限定ポイントといい、有効期限がない広告ポイントを通常ポイントという。例えば、オンラインショッピングモールにおいて、図26に示すようにポイントアップ期間が定められたとする。この期間においては、付与されるポイント数が増加する。例えば、ポイントアップ期間外では通常ポイントのみが付与される。このときの報酬付与率が例えば20%であるとする。これに対して、ポイントアップ期間では、通常ポイントに加えて期間限定ポイントが付与される。この場合、通常ポイントの報酬付与率が20%であり、期間限定ポイントの報酬付与率が20%であるとする。従って、店舗は、40%に相当する広告ポイントを獲得することができる。期間限定ポイントが付与される店舗の条件が予め設定されてもよい。例えば、所在地が所定の地域内にある店舗に対してのみ、期間限定ポイントが付与されてもよい。付与された期間限定ポイントの有効期限は、ポイントアップ期間の終了日よりも遅い日付に設定される。これにより、店舗は、ポイントアップ期間よりも後に期間限定ポイントを利用することができる。なお、期間限定ポイントの利用可能日は、ポイントアップ期間の終了日よりも遅くてもよし、早くてもよい。期間限定ポイントの有効期限は、例えば何れかの月の末日に設定されるように定められてもよい。この場合、広告配信サーバ1は、月次処理において、有効期限が経過したポイントを無効にする処理を行えばよい。或いは、期間限定ポイントの有効期限は月末に限定されなくてもよい。この場合、広告配信サーバ1は、例えば1日一回、期間限定ポイントを無効にする処理を行えばよい。
図27は、本実施形態に係る広告配信サーバ1の概要構成の一例を示すブロック図である。図27が図2と異なる点は、図27により示される広告配信サーバ1の記憶部14には、ポイントアップキャンペーンDB14mが記憶されている点である。
図28は、ポイント履歴DB14i、ポイントDB14j、及びポイントアップキャンペーンDB14mに記憶される内容の一例を示す図である。図28に示すように、ポイント履歴DB14iには、ポイントログとして、店舗ID、イベント日、ポイント数、利用可能日、ポイント種別、有効期限等が、互いに関連付けて記憶される。ポイント種別は、仮付与されたポイント又は消費されたポイントが、通常ポイント及び期間限定ポイントの何れであるかを示す。有効期限は、付与されるポイントの利用が可能な期限を示す。有効期限は、ポイント種別が期間限定ポイントを示す場合に記憶される。
ポイントDB14jには、ポイント情報として、店舗ID、利用可能ポイント数、及び獲得予定ポイント数が、互いに関連付けて記憶される。更に、ポイントDB14jには、1又は複数の利用可能期間限定ポイント情報が記憶される場合がある。利用可能期間限定ポイント情報は、利用可能ポイントとなった期間限定ポイントに関する情報である。利用可能期間限定ポイント情報は、利用可能になった期間限定ポイントごとに記憶される。各利用可能期間限定ポイント情報は、有効期限及び期間限定ポイント数を含む。有効期限は、対象の期間限定ポイントが利用可能な期限を示す。ポイント数は、対象の期間限定ポイントの数を示す。
ポイントアップキャンペーンDB14mには、期間限定ポイントが付与されるポイントアップキャンペーンに関する情報が、そのキャンペーンごとに記憶される。具体的に、ポイントアップキャンペーンDB14mには、ポイントアップキャンペーンID、ポイントアップ期間、有効期限、期間限定報酬付与率等が、互いに関連付けて記憶される。ポイントアップキャンペーンIDは、ポイントアップキャンペーンを識別する識別情報である。ポイントアップ期間は、期間限定ポイントが仮付与される期間を示す。有効期限は、期間限定ポイントが利用可能な期限を示す。期間限定報酬付与率は、期間限定ポイントの報酬付与率を示す。
例えば、図13に示す広告選択処理のステップS304で仮付与ポイント数を計算するとき、報酬付与部1102は、ポイントアップキャンペーンDB14mを参照して、今日が、何れかのポイントアップキャンペーンのポイントアップ期間内であるか否かを判定する。ポイントアップ期間内である場合、報酬付与部1102は、広告単価に通常ポイントの報酬付与率を乗算して、通常ポイントの仮付与ポイント数を計算するとともに、広告単価に期間限定報酬付与率を乗算して、期間限定ポイントの仮付与ポイント数を計算する。次いで、報酬付与部1102は、1102は、ステップS305において、通常ポイント及び期間限定ポイントそれぞれのポイントログを記憶させる。ここで、報酬付与部1102は、期間限定ポイントのポイントログに対して、期間限定ポイントであることを示すポイント種別を追加するとともに、ポイントアップキャンペーンDB14mに記憶された有効期限を追加する。そして、報酬付与部1102は、ステップS306において、通常ポイント及び期間限定ポイントそれぞれの仮付与ポイント数を、獲得予定ポイント数に加算する。
図14に示すポイント付与処理において、例えばステップS404で利用可能ポイント数を更新した後、報酬付与部1102は、利用可能日が今日であるポイントログのポイント種別が期間限定ポイントを示す場合、そのポイントログに含まれる有効期限及びポイント数に基づいて、利用可能期間限定ポイント情報を生成する。そして、報酬付与部1102は、その利用可能期間限定ポイント情報を、ポイントログに含まれる店舗IDに関連付けてポイントDB14jに記憶させる。
図16に示す月次処理において例えば利用可能ポイント数を更新すると(ステップS608)、報酬付与部1102は、ポイントDB14jから、対象店舗の店舗IDに関連付けられた利用可能限定ポイント情報を検索する。利用可能限定ポイント情報が存在する場合、報酬付与部1102は、期間限定ポイント数を消費ポイント数分減少させる。このとき、報酬付与部1102は、有効期限が早い期間限定ポイントの利用可能限定ポイント情報から優先してポイント数を減少させる。そして、報酬付与部1102は、期間限定ポイント数が0になった利用可能限定ポイント情報を、ポイントDB14jから削除する。また、報酬付与部1102は、有効期限が経過した利用可能限定ポイント情報を、ポイントDB14jから削除する。そして、報酬付与部1102は、ポイントDB14jに記憶された利用可能ポイント数から、削除された利用可能限定ポイント情報に含まれる期間限定ポイント数を減算して、この利用可能ポイント数を更新する。
以上説明したように、本実施形態によれば、報酬の付与対象となるポイントアップ期間後の広告の利用を促進させることができる。
[11.第11実施形態]
次に、図29乃至図33を用いて、第11実施形態について説明する。以下に説明する点を除き、第11実施形態は第1~第10実施形態の何れかと同一であってもよい。
本実施形態においては、店舗に付与された報酬の運用が可能である。具体的には、付与された広告ポイントのポイント数が、所定の金融商品の価格に連動して変化する。こうした運用により広告ポイントが増加した場合、増加した広告ポイントを、広告料に割り当てることができる。運用中の広告ポイントを運用ポイントという。
図29は、本実施形態に係る広告配信システムSの概要構成の一例を示す図である。図29が図1と異なる点は、図29により示される広告配信システムSにおいて、金融商品取引サーバ5が備えられている点である。金融商品取引サーバ5は、ネットワークNWに接続される。金融商品取引サーバ5は、所定の金融商品取引業者により管理されるサーバ装置である。金融商品取引サーバ5は、その金融商品取引業者が取り扱う金融商品の取引を、ネットワークを介して可能とする。取り扱われる金融商品は、金融市場で取引可能な商品であってもよい。金融商品の例として、ETF(上場投信信託)等の投資信託、FX(外国為替証拠金取引)等のCFD(差金決済取引)商品、現物、先物、オプション、その他のデリバティブ商品等が挙げられる。金融商品取引サーバ5には、例えば各金融商品の時系列データのデータベースが記憶される。例えば、このデータベースには、各金融商品について、その金融商品の価格が変化するごとに、そのときの価格と価格が変化した日時とが互いに関連付けて記憶されてもよい。
図30は、本実施形態に係る広告配信サーバ1の概要構成の一例を示すブロック図である。図30が図2と異なる点は、図30により示される広告配信サーバ1の記憶部14には、ポイント運用DB14nが記憶されている点である。
図31は、ポイント運用DB14nに記憶される内容の一例を示す図である。図31に示すように、ポイント運用DB14nには、運用されている広告ポイントに関する運用情報が、運用を行っている店舗ごとに記憶される。具体的に、ポイント運用DB14nには、運用情報として、店舗ID、コースID及び運用ポイント数が互いに関連付けて記憶される。店舗IDは、対象の店舗を示す。コースIDは、対象店舗が如何なるコースで広告ポイントを運用しているかを示す。例えば、コースIDは、対象店舗が広告ポイントを運用している金融商品を示してもよい。運用先の金融商品は何れであってもよい。コースの例として、アクティブコース、バランスコース等が挙げられる。アクティブコース及びバランスコースの何れも、投資先に株式及び債券を含む投資信託でポイントを運用するコースである。アクティブコースでは、債券よりも株式に対する投資割合が大きい。バランスコースでは、株式よりも債券に対する投資割合が大きい。運用ポイント数は、現在運用されているポイントの数を示す。
本実施形態において、報酬付与部1102は、第1店舗に付与された報酬の額を、所定金融商品の価格の変化に応じて変化させる。すなわち、報酬付与部1102は、報酬の運用を可能にする。例えば、報酬付与部1102は、利用可能ポイントのうち、第1店舗により指定されたポイント数分の広告ポイントを運用させてもよい。或いは、報酬付与部1102は、広告ポイントが付与されるごとに、自動的にそのポイントを運用させてもよい。広告ポイントを自動的に運用に充てるか否かを第1店舗選択可能になっていてもよい。報酬付与部1102は、例えば運用先の金融商品の終値に基づいて、運用されているポイント数を変化させてもよい。報酬付与部1102は、例えば前営業日の終値と前営業日よりも前の日の終値との比率に基づいて、ポイント数を変化させてもよい。例えば、報酬付与部1102は、毎日ポイント数を変化させてもよいし、運用終了時にポイント数を変化させてもよい。
報酬割り当て部1103は、報酬付与部1102による変化後の額の報酬を、広告料金の支払いに割り当てる。例えば、運用中の広告ポイントは、その間、利用可能ポイントから除外されてもよい。そして、運用中の広告ポイントの全部又は一部の引き出しが可能であってもよい。引き出された広告ポイントは、利用可能ポイントに追加される。報酬割り当て部1103は、引き出しによって利用可能ポイントとなった広告ポイントを、広告料金の支払いに割り当ててもよい。
図32は、金融商品の価格変動と広告ポイントの運用例とを示す図である。図32に示すように、或る店舗は、11月の或る日に1000ポイントの広告ポイントで運用を開始した。その店舗が選択したコースの金融商品のそのときの価格が10000円である。その後3月の或る日に、その金融商品の価格が12000円に上昇した。このとき、運用中のポイント数は1200ポイントとなっている。そのときに、店舗は全ポイントを引き出した。これにより、その店舗は、運用前よりも200ポイント多く、広告ポイントを広告料金の支払いに割り当てることができる。
図33は、広告ポイントページの表示例を示す図である。図33が図9と異なる点は、図33により示される広告ポイントページ300が、運用状況360、追加ボタン371、引き出しボタン372及びコース変更ボタン373を含む点である。運用状況360は、広告ポイントの運用状況を示す。例えば、運用状況360には、運用中のコースの名称と運用ポイント数とが表示される。追加ボタン371は、利用可能ポイントから運用ポイントへ広告ポイントを移行させるためのボタンである。店舗の従業員が追加ボタン371を押下すると、ユーザ端末4は追加ポイント数の入力欄を表示する。この入力欄に従業員が追加ポイント数を入力すると、ユーザ端末4は、その追加ポイント数を広告配信サーバ1へ送信する。報酬付与部1102は、送信されてきた追加ポイント数を、対象店舗の店舗IDに関連付けてポイントDB14jに記憶された利用可能ポイント数から減算することにより、この利用可能ポイント数を更新する。また、報酬付与部1102は、追加ポイント数を、対象店舗の店舗IDに関連付けてポイント運用DB14nに記憶された運用ポイント数に加算することにより、この運用ポイント数を更新する。引き出しボタン372は、運用ポイントから利用可能ポイントへ広告ポイントを移行させるためのボタンである。店舗の従業員が引き出しボタン372を押下すると、ユーザ端末4は引き出しポイント数の入力欄を表示する。この入力欄に従業員が引き出しポイント数を入力すると、ユーザ端末4は、その引き出しポイント数を広告配信サーバ1へ送信する。報酬付与部1102は、送信されてきた引き出しポイント数を、対象店舗の店舗IDに関連付けてポイントDB14jに記憶された利用可能ポイント数に加算することにより、この利用可能ポイント数を更新する。また、報酬付与部1102は、引き出しポイント数を、対象店舗の店舗IDに関連付けてポイント運用DB14nに記憶された運用ポイント数から減算することにより、この運用ポイント数を更新する。コース変更ボタン373は、運用のコースを変更するためのボタンである。
報酬付与部1102は、例えば金融商品を取引可能な営業日ごとに、ポイント運用DB14nに基づいて、運用ポイント数を更新してもよい。例えば、報酬付与部1102は、各コースに対応する金融商品の前営業日の終値及び前々営業日の終値を、金融商品取引サーバ5から取得する。報酬付与部1102は、前営業日の終値を前々営業日の終値で除算することにより、騰落率を計算する。報酬付与部1102は、各店舗について、運用情報に含まれるコースIDに対応する騰落率を、その運用情報に含まれる運用ポイント数に乗算することにより、この運用ポイント数を更新する。
以上説明したように、本実施形態によれば、店舗に付与された報酬の額が金融商品の価格に連動するので、金融商品の価格が上昇した場合に、広告料金の支払いに割り当てることができる報酬の額を増やすことができる。
[12.第12実施形態]
次に、図34を用いて、第12実施形態について説明する。以下に説明する点を除き、第12実施形態は第1~第11実施形態の何れかと同一であってもよい。
本実施形態において、広告部1101は、第1店舗が、オンラインショッピングモールを利用して商品を販売する複数の店舗の中で所定期間における売上が相対的に少ない店舗である場合、それらの店舗中で、配信された広告の広告料金の発生率が相対的に高い第2店舗の広告を第1店舗の媒体に含ませるように、第2店舗を決定する。店舗の売上が小さいほど、その店舗が広告費に資金を充てる余裕がない可能性が高い。広告料金の発生率が高い広告は、その広告に広告枠を提供した店舗に対して報酬が付与される確率を高める広告である。従って、広告料金の発生率が相対的に高い第2店舗の広告を表示させることで、資金に余裕がない店舗の広告費を支援することができる。
図34は、広告の表示例を示す図である。例えば、図34に示すように、ユーザ端末4が、第1店舗としての店舗Fの店舗ページ400を表示している。店舗Fは、相対的に売上が少ない店舗である。店舗ページ400は、広告枠410を含む。広告枠410には、例えば広告421~424が表示される。広告421、422、423及び424は、第2店舗としての店舗G、H、I及びJそれぞれの広告である。店舗G~J全てが、広告料金の発生率が相対的に高い店舗であってもよいし、これらの店舗のうち少なくとも一の店舗が、広告料金の発生率が相対的に高い店舗であってもよい。
広告部1101は、各店舗が利用する全広告サービスの広告を考慮して、その店舗の広告料金の発生率を計算してもよい。或いは、広告部1101は、各店舗の検索連動型広告又は店舗配信ニュース広告のみを考慮して、その店舗の広告料金の発生率を計算してもよい。或いは、広告部1101は、店舗に関係なく、検索連動型広告又は店舗配信ニュース広告のうち、広告料金の発生率が相対的に高いキャンペーンの広告を、第1店舗の媒体に表示させてもよい。
他店舗の媒体に掲載される広告の料金の課金方式がクリック課金である場合、広告料金の発生率はクリックスルーレートであってもよい。課金方式が成果報酬型課金である場合、広告料金の発生率はコンバージョンレート又はCTVRであってもよい。CTVRは、クリックスルーレートとコンバージョンレートとを掛け合わせることにより計算される。本実施形態における課金方式はクリック課金である。
売上の閾値及びクリックスルーレートの閾値は、オンラインショッピングモールの運営者により予め設定されてもよい。或いは、広告部1101が、それらの閾値を決定してもよい。例えば、広告部1101は、過去所定期間における店舗の売上の平均値を計算する。広告部1101は、この平均値未満の範囲内で閾値を決定する。また、広告部1101は、広告実績DB14hから、各キャンペーンのクリック数と配信数とを取得する。広告部1101は、店舗ごとにクリック数の合計を配信数の合計で除算することにより、クリックスルーレートを計算する。広告部1101は、各店舗のクリックスルーレートを記憶部14に記憶させるとともに、店舗のクリックスルーレートの平均を超える範囲内で閾値を決定する。
例えば図12に示す広告配信処理のステップS203において他店舗から提供された広告枠に広告を配信する店舗の広告を検索した後、広告部1101は、広告枠を提供した店舗の売上高を取得する。この売上高が閾値未満である場合、広告部1101は、検索された各広告の広告主である店舗のクリックスルーレートを取得する。広告部1101は、クリックスルーレートが閾値以上である店舗の広告を抽出する。そして、広告部1101は、ステップS204~S210において、抽出された広告の中から、配信する広告を決定する。
以上説明したように、本実施形態によれば、売上が相対的に少ないことで資金を広告費に充てることが難しい店舗に対して、広告費をより多く支援することができる。