JP7227685B2 - vehicle seat structure - Google Patents
vehicle seat structure Download PDFInfo
- Publication number
- JP7227685B2 JP7227685B2 JP2018240654A JP2018240654A JP7227685B2 JP 7227685 B2 JP7227685 B2 JP 7227685B2 JP 2018240654 A JP2018240654 A JP 2018240654A JP 2018240654 A JP2018240654 A JP 2018240654A JP 7227685 B2 JP7227685 B2 JP 7227685B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- frame
- back pad
- seat
- pad
- vehicle seat
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Seats For Vehicles (AREA)
Description
本発明は、車両用シート構造に関する。 The present invention relates to a vehicle seat structure.
自動車などの車両には、乗員が着座するための車両用シートが設けられている。この車両用シートは、一般に、乗員の尻部を支えるシートクッションと、乗員の背中を支えるシートバックと、乗員の頭部を支えるヘッドレストとを備える。 A vehicle such as an automobile is provided with a vehicle seat for a passenger to sit on. This vehicle seat generally includes a seat cushion that supports the buttocks of an occupant, a seat back that supports the back of the occupant, and a headrest that supports the head of the occupant.
特許文献1には、追突時のむち打ち傷害を低減する自動車用シートに関する発明が開示されている。この自動車用シートは、ヘッドレストを装着したヘッドレスト支持フレームをシートバックフレームに前後に回動可能に取り付け、ヘッドレスト支持フレームの下部にシートバックの前面から加わる荷重を受ける受圧部材を設けた構造である。
むち打ち傷害を低減できる車両用シートの開発が進められている。むち打ち傷害が発生する要因の一つに、車両が後方から追突された時(以下、単に「後突時」という場合がある)の初期において、乗員の上体がシートに押されて胴体と頭部とが前方に移動する際に胴体と頭部とが移動するタイミングのずれが挙げられる。具体的には、後突時の衝撃によりシート全体が前方に移動し、乗員の背中がシートバックに押されて、胴体が前方に移動する。このとき、頭部がヘッドレストから離れていると、胴体が前方に移動した後、頭部が胴体に追従して前方に移動する。つまり、後突初期において、胴体が前方に移動するタイミングと、頭部が前方に移動するタイミングとがずれる場合がある。頭部より先に胴体が前方に移動するため、頸部にせん断方向の負荷が作用することで、むち打ち傷害が発生する。 Development of vehicle seats capable of reducing whiplash injuries is underway. One of the causes of whiplash injuries is that in the early stages of a vehicle being rear-ended (hereinafter sometimes simply referred to as "rear-end collision"), the upper body of the occupant is pushed by the seat and the torso and head are injured. There is a timing lag between the movement of the torso and the head when the body moves forward. Specifically, the entire seat moves forward due to the impact of a rear collision, the occupant's back is pushed by the seat back, and the torso moves forward. At this time, if the head is separated from the headrest, after the body moves forward, the head follows the body and moves forward. In other words, at the beginning of the rear impact, the timing at which the trunk moves forward may not match the timing at which the head moves forward. Since the torso moves forward before the head, a shear load acts on the neck, resulting in a whiplash injury.
特許文献1に記載の自動車用シートでは、後突時に乗員の背中がシートバックに押された反動でシートバックの前面に後方への荷重が作用することで、受圧部材が後方に押圧される。受圧部材に一定以上の荷重が作用すると、受圧部材が後方に回動し、それに連動してヘッドレストが前方に移動する。ヘッドレストが前方に移動することによって、ヘッドレストが乗員の頭部に接近して、頭部をヘッドレストで受け止める。これにより、シートバックとヘッドレストで胴体と頭部を同時に支え、胴体と頭部とが前方に移動するタイミングのずれを極力小さくすることで、頸部に作用するせん断方向の負荷が軽減され、むち打ち傷害の低減を図っている。しかし、この自動車用シートは、回動する受圧部材にヘッドレストを連動させるという複雑な機構が必要である。
In the automobile seat disclosed in
本発明の目的の一つは、簡易な構成で、むち打ち傷害を低減できる車両用シート構造を提供することにある。 One of the objects of the present invention is to provide a vehicle seat structure that can reduce whiplash injuries with a simple configuration.
本発明の一態様に係る車両用シート構造は、
シートバックと、ヘッドレストとを備える車両用シート構造であって、
前記シートバックは、バックフレームと、前記バックフレームの前方を覆うバックパッドとを有し、
前記バックパッドは、前記バックフレームが位置する部分の少なくとも一部に脆弱部を有し、
前記脆弱部は、前記バックパッドに後方へ所定以上の荷重が入力された際に破断して、前記バックフレームに対する前記バックパッドの後方への移動を許容する。
A vehicle seat structure according to an aspect of the present invention includes:
A vehicle seat structure including a seat back and a headrest,
The seat back has a back frame and a back pad covering the front of the back frame,
The back pad has a weakened portion in at least a part of the portion where the back frame is located,
The fragile portion breaks when a load greater than or equal to a predetermined value is applied rearward to the back pad to allow rearward movement of the back pad relative to the back frame.
上記の車両用シート構造によれば、シートバックのバックパッドに脆弱部を設けるという簡易な構成で、むち打ち傷害を低減できる。車両の後突時、乗員の背中がシートバックに押されることにより、その反動でバックパッドに後方への荷重が作用する。上記の車両用シート構造は、バックパッドに脆弱部を有することで、バックパッドに後方へ所定以上の荷重が入力された際に脆弱部が破断して、バックフレームに対するバックパッドの後方への移動を許容する。そのため、後突時の衝撃により乗員の背中がシートバックに押された際、バックパッドに入力される後方への荷重が所定以上になると、バックフレームに対するバックパッドの位置が脆弱部を有さない場合よりも後方に変位する。これにより、後突初期において、乗員の胴体が後方に移動し、それに伴い、頭部をヘッドレストに接近させることができる。バックパッドの位置が後方に変位する分、乗員の胴体が後方に移動することになり、シートバックに押されて胴体が前方に移動するタイミングを遅らせることができる。よって、上記の車両用シート構造は、後突初期において、胴体と頭部とが前方に移動するタイミングのずれを極力小さくすることができるので、頸部に作用するせん断方向の負荷を軽減でき、むち打ち傷害を低減できる。 According to the vehicle seat structure described above, whiplash injury can be reduced with a simple configuration in which the back pad of the seat back is provided with the fragile portion. In the event of a rear-end collision of the vehicle, the back of the occupant is pushed by the seat back, and the reaction causes a rearward load to act on the back pad. In the above-described vehicle seat structure, the back pad has a fragile portion, and when a load greater than or equal to a predetermined value is applied rearward to the back pad, the fragile portion breaks, causing the back pad to move rearward with respect to the back frame. allow. Therefore, when the occupant's back is pushed by the seat back due to the impact of a rear-end collision, the position of the back pad relative to the back frame does not have a weakened portion if the rearward load input to the back pad exceeds a predetermined value. Displaced backwards than the case. As a result, at the initial stage of the rear collision, the torso of the occupant moves rearward, and the head can be brought closer to the headrest accordingly. As the position of the back pad is displaced rearward, the occupant's torso moves rearward, and the timing of the forward movement of the occupant's torso pushed by the seat back can be delayed. Therefore, in the vehicle seat structure described above, at the initial stage of a rear-end collision, it is possible to minimize the difference in the timing of forward movement of the torso and the head, thereby reducing the load in the shearing direction acting on the neck. Whiplash injury can be reduced.
本発明の実施形態に係る車両用シート構造の具体例を、図面を参照して説明する。図中の同一符号は同一名称物を示す。図面において、「FR」は前側、「RR」は後側、「LH」は左側、「RH」は右側、「UP」は上側、「LWR」は下側を指す。 A specific example of a vehicle seat structure according to an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. The same reference numerals in the drawings indicate the same names. In the drawings, "FR" refers to the front, "RR" to the rear, "LH" to the left, "RH" to the right, "UP" to the top, and "LWR" to the bottom.
[実施形態1]
図1~図4を参照して、実施形態1に係る車両用シート構造1について説明する。実施形態1に係る車両用シート構造1は、図1、図2に示すように、シートクッション2と、シートバック3と、ヘッドレスト4とを備える。シートクッション2は、クッションフレーム21とクッションパッド22とを有する。シートバック3は、バックフレーム31とバックパッド32とを有する。図1では、便宜上、クッションパッド22とバックパッド32の左半分を部分的に切り欠いて示している。図2では、乗員Dが着座した状態を示している。実施形態1に係る車両用シート構造1の特徴の一つは、図3に示すように、バックパッド32において、バックフレーム31(この例では、サイドフレーム311)が位置する部分の少なくとも一部に脆弱部35を有する点にある。以下、車両用シート構造1について詳細に説明する。
[Embodiment 1]
A
(車両用シート構造の概要)
本実施形態では、車両用シート構造1を自動車に備え付けられるシートに適用した例を示す。車両用シート構造1を適用する自動車用シートの種類は特に問わない。例えば、フロントシートでもよいし、リアシートでもよい。また、図1に示すようなセパレートシートでもよいし、ベンチシートでもよい。更には、前後方向にスライド自在なスライド式シートでもよいし、フロアパネルに固定された固定式シートでもよい。
(Overview of vehicle seat structure)
This embodiment shows an example in which the
(シートクッション)
シートクッション2は、図1に示すように、クッションフレーム21と、クッションフレーム21の上方を覆うクッションパッド22とを有する。クッションフレーム21は、シートクッション2の骨格を構成する。クッションパッド22は、クッションフレーム21に設置され、乗員D(図2参照)の尻部を支える座面部を形成する。本例では、シートクッション2の周縁に沿ってクッションフレーム21が矩形枠状に形成されている。クッションフレーム21の材質は、例えば鋼、アルミニウム合金などの金属が挙げられる。クッションパッド22は、ポリウレタンフォームなどの弾性体で構成され、その表面が表皮材(トリムカバー)で覆われている。表皮材の材質は、例えば布、革、合成樹脂などが挙げられる。
(seat cushion)
The
(シートバック)
シートバック3は、図1に示すように、バックフレーム31と、バックフレーム31の前方を覆うバックパッド32とを有する。バックフレーム31は、シートバック3の骨格を構成する。バックパッド32は、バックフレーム31に設置され、乗員D(図2参照)の背中を支える背面部を形成する。本例では、シートバック3の周縁に沿ってバックフレーム31が矩形枠状に形成されている。バックフレーム31の材質は、例えば鋼、アルミニウム合金などの金属が挙げられる。バックパッド32は、ポリウレタンフォームなどの弾性体で構成され、その表面が表皮材(トリムカバー)で覆われている。表皮材の材質は、例えば布、革、合成樹脂などが挙げられる。バックパッド32は、後述する脆弱部35(図3参照)を有する。
(seat back)
The seat back 3 has a
本例のバックパッド32は、上側が肉厚に形成されており、上側部分の厚みが厚くなっている。ここでいう厚みとは、バックパッド32の前面からバックフレーム31が接する後面までの前後方向の寸法である。
The
本例のバックフレーム31は、左右両側に配置され、上下方向に伸びる左右一対のサイドフレーム311と、上側に配置されるアッパフレーム312と、下側に配置されるロアフレーム313とを有する。図1では、一対のサイドフレーム311のうち、左側のサイドフレーム311のみ図示している。サイドフレーム311は、シートバック3の幅方向(左右方向)に間隔をあけて配置され、バックパッド32の両側縁を支持する。アッパフレーム312は、バックパッド32の上縁を支持する。ロアフレーム313は、バックパッド32の下縁を支持する。
The
本例のサイドフレーム311は、サイド本体部311aとサイド上部311bとで構成されている。サイド本体部311aは板状材で形成されている。サイド本体部311aの長手方向(上下方向)に直交する方向に切断した断面形状は、シートバック3の幅方向の内側が凹となる]形状になっている。サイド本体部311aの下端部は、クッションフレーム21の後端部にヒンジ(図示せず)などによって結合されている。本例のアッパフレーム312は、パイプ材で形成されており、その両端部が下方に折り曲げられた逆U字形状になっている。アッパフレーム312の各端部は、サイド本体部311aの上端部に溶接などによって接合されている。本例では、アッパフレーム312の折り曲げられた端部がサイド上部311bとなる。つまり、サイド本体部311aと、サイド上部311bとなるアッパフレーム312の端部とでサイドフレーム311が構成されている。本例のロアフレーム313は、板状材で形成されており、その両端部が両側のサイド本体部311aの下部に溶接などによって接合されている。本例では、シートクッション2に対してシートバック3がリクライニング可能に構成されているが、シートクッション2に対してシートバック3が動かないように固定された構成であってもよい。また、サイド本体部311a及びロアフレーム313がパイプ材や棒状材で形成されていてもよい。アッパフレーム312が板状材や棒状材で形成されていてもよい。サイドフレーム311とアッパフレーム312とが一体に形成されていてもよい。
The
(ヘッドレスト)
ヘッドレスト4は、図1に示すように、シートバック3の上方に配置され、乗員D(図2参照)の頭部hを支える。ヘッドレスト4は、その下部から下方に突出するステー41を有する。アッパフレーム312の中央部には、ヘッドレスト4が取り付けられるヘッドレスト取付部34が設けられている。ヘッドレスト取付部34は、ステー41が挿入される筒状に形成されている。ヘッドレスト4は、ヘッドレスト取付部34にステー41が差し込まれることで、シートバック3に取り付けられている。ヘッドレスト4は、ヘッドレスト取付部34へのステー41の差し込み量を調節することによって、高さ調節が可能である。本例では、シートバック3とヘッドレスト4とが分離できるように構成されているが、シートバック3とヘッドレスト4とが一体になっていてもよい。
(headrest)
The
(脆弱部)
バックパッド32には、図3に示すように、バックフレーム31が位置する部分の少なくとも一部に脆弱部35が設定されている。図3は、図2に示すIII-III線の断面を上方から見た図である。脆弱部35とは、局所的に機械的強度が低く、バックフレーム31に押し付けられることでバックパッド32が部分的に破断するように構成された箇所のことである。脆弱部35は、バックパッド32に後方へ所定以上の荷重が入力された際に破断して、バックフレーム31に対するバックパッド32の後方への移動を許容する。脆弱部35は、バックパッド32のうち、サイドフレーム311が位置する部分に設定されていることが好ましい。本例では、両サイドフレーム311が位置するバックパッド32の両側縁に脆弱部35が設けられている。図3に示す脆弱部35は、バックパッド32の側縁に沿って形成されたスリット35s及び孔35hによって構成されている。また、脆弱部35は、サイドフレーム311が接するバックパッド32の後面側に設けられている。本例の場合、断面形状がV字状のスリット35sがバックパッド32の両側縁の後面から切り込まれて形成されており、スリット35sの前方に断面形状が円形の孔35hが形成されている。孔35hは前後方向に3つ並んで形成されており、前方に位置する孔35hほど、孔径が小さい。
(weak part)
As shown in FIG. 3, the
脆弱部35は、バックパッド32の両側縁の全長に亘って設けられていてもよいが、特に、乗員D(図2参照)の腰部よりも上方に位置するように設けられていることが好ましい。本例の場合、バックパッド32の上側の両側縁に脆弱部35が設けられている。本例では、バックパッド32の上側部分が肉厚に形成されているため、脆弱部35(孔35h)を設け易い。
The
(鋭角部)
また、サイドフレーム311を上方視したとき、バックパッド32の後面に接するサイドフレーム311の前方側の少なくとも一部が前方に向かって鋭角状に形成されていることが好ましい。サイドフレーム311の前方側が鋭角状に形成されていることで、バックパッド32に後方へ所定以上の荷重が入力された際、バックパッド32を破断させ易い。本例の場合、図3に示すように、サイドフレーム311のうち、サイド上部311bの前方側の断面形状が略三角形状であり、サイド上部311bの前方側に鋭角部36が設けられている。また、鋭角部36がスリット35s内に差し込まれて配置されている。鋭角部36は、サイド上部311bを構成するアッパフレーム312(図1参照)の両端部をプレス成形することによって形成されている。鋭角部36は、サイド上部311bの前方側に、上方視で前方に向かって鋭角状に形成された部材を溶接などによって接合することで形成してもよい。本例では、サイド上部311bにのみ鋭角部36が設けられているが、サイド本体部311a(図1、図2参照)にも鋭角部36を設けてもよいし、サイド本体部311aにのみ鋭角部36を設けることも可能である。サイドフレーム311の前方側に鋭角部36を設ける場合、肉厚に形成されたバックパッド32の上側の両側縁を支持する両サイドフレーム311の上側部分に設けることが好ましく、本例のように、脆弱部35に対向するように設けるとよい。
(Acute angle part)
In addition, when the side frames 311 are viewed from above, it is preferable that at least a portion of the front side of the side frames 311 contacting the rear surface of the
(後突時の動作)
次に、図2及び図3を適宜参照しつつ、図4を用いて、上述した車両用シート構造1の後突時の動作を説明する。図2及び図3では、通常時の状態を示している。後突時、その衝撃で乗員Dの背中がシートバック3によって前方に押される。その反動で、乗員Dの背中がシートバック3に押し付けられることにより、バックパッド32に後方への荷重が作用する。その際、バックパッド32に後方へ所定以上の荷重が入力されると、バックパッド32がバックフレーム31(サイドフレーム311)に押し付けられ、バックパッド32に設けられた脆弱部35(図3参照)が破断する。脆弱部35の破断により、図4に示すように、バックパッド32の両側縁に両サイドフレーム311がめり込み、バックパッド32が相対的に後方へ移動する(図中、バックパッド32の通常時の状態を二点鎖線で示す)。そのため、バックフレーム31(図2参照)に対するバックパッド32の位置が脆弱部35がない場合よりも後方に変位する。これにより、後突初期において、乗員D(図2参照)の胴体bが後方に移動し、それに伴い、頭部hをヘッドレスト4に接近させることができる。図4に示すように、バックパッド32の位置が後方に変位する分、乗員Dの胴体bが後方に移動することから、シートバック3に押されて胴体bが前方に移動するタイミングを遅らせることができる。したがって、後突初期において、乗員Dの胴体bと頭部hとが前方に移動するタイミングのずれを極力小さくできるので、頸部に作用するせん断方向の負荷を軽減でき、むち打ち傷害を低減できる。
(Operation during rear collision)
Next, the operation of the above-described
本例では、脆弱部35に対向するサイドフレーム311の前方側、具体的にはサイド上部311bの前方側に鋭角部36が設けられている。そのため、後突時、バックパッド32への後方荷重によって脆弱部35が鋭角部36に押し付けられることにより、脆弱部35を破断させ易い。更に、脆弱部35がスリット35sを有するため、脆弱部35が破断し易い。
In this example, the
後突時におけるバックフレーム31に対するバックパッド32の後方への変位量は、脆弱部35の破断によるバックパッド32へのサイドフレーム311のめり込み量によって決まる。サイドフレーム311のめり込み量は、脆弱部35の破断量、具体的にはバックパッド32の後面から前方に向けて切り込まれる深さによって調節できる。本例では、脆弱部35の破断量が、バックパッド32の厚みよりも小さいため、バックパッド32の前面まで達していない。そのため、後突時、バックパッド32に設けられた脆弱部35が破断しても、図4に示すように、バックパッド32の前面側まで破断せず、バックパッド32の一部が残っている。本例の場合、図3に示すように、脆弱部35がバックパッド32の後面側にのみ設けられると共に、脆弱部35が設けられるバックパッド32の上側の両側縁が肉厚に形成されていることから、バックパッド32の前側部分を残し易い。バックパッド32の前側部分が残るようにすることで、サイドフレーム311が乗員Dに直接衝突することがない。
The amount of rearward displacement of the
本例のように、孔35hによって脆弱部35を構成する場合、孔35hの断面形状、数や孔径、形成位置などによって脆弱部35の破断量を設定できる。例えば、孔35hの数を増やしたり、孔35hの孔径を大きくした場合、脆弱部35が破断し易くなり、脆弱部35の破断量を大きく設定できる。本例の場合、バックパッド32の両側縁の後面側にのみ孔35hが形成され、バックパッド32の前面の近傍まで孔35hが及んでいないため、脆弱部35の破断量がバックパッド32の厚みよりも小さい。つまり、脆弱部35の破断量が、バックパッド32の前側部分が残るように設定されている。孔35hの断面形状、数や孔径、形成位置などは、設定する脆弱部35の破断量に応じて適宜決定すればよい。脆弱部35の構成は本例に記載のものに限定されず、適宜変更できる。本例では、脆弱部35にスリット35sが設けられているが、スリット35sがなくてもよく、孔35hのみによって脆弱部35を構成することも可能である。
As in this example, when the
〈作用効果〉
実施形態1に係る車両用シート構造1は、シートバック3のバックパッド32に脆弱部35を設けるという簡易な構成で、むち打ち傷害を低減できる。車両用シート構造1は、後突時、バックパッド32に所定以上の後方荷重が入力されると、脆弱部35が破断して、バックフレーム31に対してバックパッド32が後方に変位する。これにより、後突初期において、乗員Dの胴体bが後方に移動し、頭部hをヘッドレスト4に接近させることができる。また、バックパッド32の位置が後方に変位する分、乗員Dの胴体bが後方に移動することになり、シートバック3に押されて胴体bが前方に移動するタイミングを遅らせることができる。よって、後突初期において、乗員Dの胴体bと頭部hとが前方に移動するタイミングのずれを極力小さくできるので、頸部に作用するせん断方向の負荷を軽減でき、むち打ち傷害を低減できる。
<Action and effect>
The
本発明は、これらの例示に限定されず、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。例えば、本実施形態の車両用シート構造1を特許文献1に記載の自動車用シートに適用できる。車両用シート構造1は、後突時におけるバックフレーム31に対するバックパッド32の後方への変位量が大きい。そのため、特許文献1に記載の自動車用シートに適用した場合、受圧部材を後方に大きく回動させることができるので、ヘッドレスト4をより効果的に前方に回動させることができる。また、車両用シート構造1は、サイドエアバック付きシートに適用してもよい。この場合、バックパッド32の上下方向中央の側部に、サイドエアバックが収納され、サイドエアバックの展開時に破断する脆弱部が設定される。そして、サイドエアバックが収納されるバックパッド32の中央部よりも上側の両側縁に、後突時に破断する脆弱部35を設定することが挙げられる。
The present invention is not limited to these examples, but is indicated by the scope of the claims, and is intended to include all modifications within the meaning and scope of equivalents of the scope of the claims. For example, the
上述した実施形態1では、両サイドフレーム311が位置するバックパッド32の両側縁に脆弱部35が設けられた場合を例に挙げて説明したが、バックパッド32の上縁にも脆弱部35が設けられていてもよい。この場合、バックフレーム31の上側に配置されるアッパフレーム312の前方側に、側方視で鋭角状に形成された鋭角部36が設けられていてもよい。
In the first embodiment described above, the case where the
本発明の車両用シート構造は、自動車用シートに好適に利用可能である。 The vehicle seat structure of the present invention can be suitably used for automobile seats.
1 車両用シート構造
2 シートクッション
21 クッションフレーム
22 クッションパッド
3 シートバック
31 バックフレーム
311 サイドフレーム
311a サイド本体部
311b サイド上部
312 アッパフレーム
313 ロアフレーム
32 バックパッド
34 ヘッドレスト取付部
35 脆弱部
35s スリット
35h 孔
36 鋭角部
4 ヘッドレスト
41 ステー
D 乗員
b 胴体
h 頭部
Claims (1)
前記シートバックは、バックフレームと、前記バックフレームの前方を覆うバックパッドとを有し、
前記バックパッドは、前記バックフレームが位置する部分の少なくとも一部に脆弱部を有し、
前記脆弱部は、前記バックパッドに後方へ所定以上の荷重が入力された際に破断して、前記バックフレームに対する前記バックパッドの後方への移動を許容する複数の孔を含み、
前記複数の孔は、前記バックフレームが接する前記バックパッドの後面から前方に向かって並ぶと共に、前記バックパッドの前方に位置する孔ほど孔径が小さい、
車両用シート構造。 A vehicle seat structure including a seat back and a headrest,
The seat back has a back frame and a back pad covering the front of the back frame,
The back pad has a weakened portion in at least a part of the portion where the back frame is located,
The fragile portion includes a plurality of holes that break when a predetermined or more load is applied rearward to the back pad to allow the back pad to move rearward with respect to the back frame,
The plurality of holes are arranged forward from the rear surface of the back pad with which the back frame is in contact, and the hole diameter is smaller toward the front of the back pad.
Vehicle seat structure.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018240654A JP7227685B2 (en) | 2018-12-25 | 2018-12-25 | vehicle seat structure |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018240654A JP7227685B2 (en) | 2018-12-25 | 2018-12-25 | vehicle seat structure |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020100326A JP2020100326A (en) | 2020-07-02 |
JP7227685B2 true JP7227685B2 (en) | 2023-02-22 |
Family
ID=71140856
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018240654A Active JP7227685B2 (en) | 2018-12-25 | 2018-12-25 | vehicle seat structure |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7227685B2 (en) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013139230A (en) | 2012-01-06 | 2013-07-18 | Mazda Motor Corp | Seat structure of vehicle |
JP2014043160A (en) | 2012-08-27 | 2014-03-13 | Toyota Boshoku Corp | Vehicle seat |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2728205B1 (en) * | 1994-12-19 | 1997-02-21 | Faure Bertrand Equipements Sa | ANTI-SHOCK BACKREST FOR VEHICLE SEAT |
-
2018
- 2018-12-25 JP JP2018240654A patent/JP7227685B2/en active Active
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013139230A (en) | 2012-01-06 | 2013-07-18 | Mazda Motor Corp | Seat structure of vehicle |
JP2014043160A (en) | 2012-08-27 | 2014-03-13 | Toyota Boshoku Corp | Vehicle seat |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020100326A (en) | 2020-07-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN107472184B (en) | Side airbag energy management system | |
CN107472096B (en) | Side airbag energy management system | |
CN103373258B (en) | Head rest device | |
US8172318B2 (en) | Vehicle seat | |
US8172320B2 (en) | Impact absorption block for vehicle seatback assembly | |
JP6775274B2 (en) | Vehicle structure | |
JP2010018140A (en) | Seat back used for automobile seat | |
US10220737B2 (en) | Kinematic back panel | |
JP2009189486A (en) | Headrest for vehicle seat | |
JP7227685B2 (en) | vehicle seat structure | |
JPH1134707A (en) | Vehicular seat | |
JP2005505458A5 (en) | ||
JP4923779B2 (en) | Crew restraint device and vehicle seat | |
JP7223483B2 (en) | vehicle seat structure | |
CN114248669A (en) | Vehicle seat | |
JP6927059B2 (en) | Vehicle seat | |
JP5572978B2 (en) | Vehicle seat | |
JP2003312340A (en) | Seat for automobile | |
JP3672251B2 (en) | Automotive seat cushion | |
CN110893807A (en) | Vehicle seat | |
US6471295B1 (en) | Headrest arrangement for a vehicle seat | |
JP3928242B2 (en) | Vehicle seat belt device | |
JP2019182017A (en) | Seatbelt device for vehicle | |
JP7180346B2 (en) | vehicle headrest | |
JPH10278648A (en) | Car head rest with whiplash preventing mechanism |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20211115 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220824 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220907 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20221021 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230209 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230209 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7227685 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |